JP2021097434A - Rotor for rotary electric machine, and rotary electric machine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、回転電機のロータおよび回転電機に関する。 The present invention relates to a rotor of a rotary electric machine and a rotary electric machine.
ハイブリッド自動車や電気自動車等に搭載される回転電機では、コイルに電流が供給されることでステータコアに磁界が形成され、ロータの磁石とステータコアとの間に磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、ロータがステータに対して回転する。 In a rotary electric machine mounted on a hybrid vehicle, an electric vehicle, or the like, a magnetic field is formed in the stator core by supplying an electric current to the coil, and a magnetic attraction force or a repulsive force is generated between the magnet of the rotor and the stator core. As a result, the rotor rotates with respect to the stator.
回転電機に使用されるロータとしては、ロータコアの軸方向から見て、磁石(例えば永久磁石)がロータコアの内部において複数の磁石挿入孔のそれぞれに埋設された、いわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)が知られている。例えば、特許文献1には、IPMモータにおいて、リラクタンストルクを大きくするために、多層構造(例えば二層構造)とした断面逆円弧形状の磁石(円弧の中心をd軸上とし、かつ、円弧の頂点をシャフト側に向けるとともに円弧の両端部をq軸方向に向けて配置された磁石)が開示されている。
As a rotor used in a rotary electric machine, so-called IPM (Interior Permanent Magnet), in which a magnet (for example, a permanent magnet) is embedded in each of a plurality of magnet insertion holes inside the rotor core when viewed from the axial direction of the rotor core, is known. Has been done. For example, in
しかしながら、電気自動車の普及のため、低損失かつ低騒音を実現する上で改善の余地があった。 However, due to the widespread use of electric vehicles, there is room for improvement in achieving low loss and low noise.
そこで本発明は、低損失かつ低騒音を実現することができる回転電機のロータおよび回転電機を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a rotor of a rotary electric machine and a rotary electric machine capable of realizing low loss and low noise.
(1)本発明の一態様に係る回転電機(例えば、実施形態における回転電機1)のロータ(例えば、実施形態におけるロータ4)は、ロータコア(例えば、実施形態におけるロータコア20)と、前記ロータコアの内部に埋め込まれた磁石(例えば、実施形態における第一磁石30、第二磁石40)と、を備え、前記磁石は、前記ロータコアの軸方向から見てd軸(例えば、実施形態におけるd軸Ld)を対称軸として前記ロータコアの径方向外側に開口するV字状をなすとともに、前記ロータコアの径方向に複数列並んで配置され、前記ロータコアは、前記ロータコアの外周面に凹み(例えば、実施形態における第一凹み51、第二凹み52)を有し、前記凹みは、前記ロータコアの軸方向から見てd軸を対称軸として少なくとも一対配置され、前記ロータコアの軸方向から見て、前記複数列の磁石のうち最内周に位置する最内磁石(例えば、実施形態における第一磁石30)の外周両端角(例えば、実施形態における第一外周端角Ep1)を通る2つの半径がなす角度を第一磁石開き角度V1、前記複数列の磁石のうち最外周に位置する最外磁石(例えば、実施形態における第二磁石40)の外周両端角(例えば、実施形態における第二外周端角Ep2)を通る2つの半径がなす角度を第二磁石開き角度V2、前記一対の凹みの内端縁(例えば、実施形態における内端縁Fp1)を通る2つの半径がなす角度を下限とし前記一対の凹みの外端縁(例えば、実施形態における外端縁Fp2)を通る2つの半径がなす角度を上限とした範囲を凹み開き範囲Wdとしたとき、以下の式(1)から(3)を満たす。
31°≦V1≦35° ・・・(1)
16°≦V2≦20° ・・・(2)
34°≦Wd≦44° ・・・(3)
(2)本発明の一態様において、前記ロータコアは、前記最外磁石の外周端角(例えば、実施形態における第二外周端角Ep2)と前記凹みとの間に空隙(例えば、実施形態におけるq軸側第二空隙)を有してもよい。
(3)本発明の一態様において、前記ロータコアの極対数は、4極対であってもよい。
(4)本発明の一態様に係る回転電機(例えば、実施形態における回転電機1)は、環状のステータ(例えば、実施形態におけるステータ3)と、前記ステータに対して径方向の内側に配置された上記のロータ(例えば、実施形態におけるロータ4)と、を備える。
(5)本発明の一態様において、前記ステータは、48個のスロット(例えば、実施形態におけるスロット13)を有してもよい。
(1) The rotor (for example, the
31 ° ≤ V1 ≤ 35 ° ... (1)
16 ° ≤ V2 ≤ 20 ° ... (2)
34 ° ≤ Wd ≤ 44 ° ... (3)
(2) In one aspect of the present invention, the rotor core has a gap (for example, q in the embodiment) between the outer peripheral edge angle of the outermost magnet (for example, the second outer peripheral edge angle Ep2 in the embodiment) and the recess. It may have a second gap on the shaft side).
(3) In one aspect of the present invention, the number of pole pairs of the rotor core may be four pole pairs.
(4) The rotary electric machine according to one aspect of the present invention (for example, the rotary
(5) In one aspect of the present invention, the stator may have 48 slots (eg,
上記(1)の態様によれば、上記の式(1)から(3)を満たすことで、ロータからステータに流入する磁束変動が正弦波形状となるため、ロータコアによる鉄損を低減するとともに、トルクリプルおよびラジアル力を低減することができる。したがって、低損失かつ低騒音を実現することができる。
上記(2)の態様によれば、ロータコアが最外磁石の外周端角と凹みとの間に空隙を有することで、磁束の回り込みをさらに抑制することができる。
上記(3)の態様によれば、ロータコアの極対数が4極対であることで、磁石の配置等を最適化することができる。
上記(4)の態様によれば、環状のステータと、ステータに対して径方向の内側に配置された上記のロータと、を備えることで、低損失かつ低騒音を実現することができる回転電機を提供することができる。
上記(5)の態様によれば、ステータは48個のスロットを有することで、コイルの配置等を最適化することができる。
According to the aspect of (1) above, by satisfying the above equations (1) to (3), the fluctuation of the magnetic flux flowing from the rotor to the stator becomes a sinusoidal shape, so that the iron loss due to the rotor core is reduced and the iron loss is reduced. Torque ripple and radial force can be reduced. Therefore, low loss and low noise can be realized.
According to the aspect (2) above, the rotor core has a gap between the outer peripheral end angle of the outermost magnet and the recess, so that the wraparound of the magnetic flux can be further suppressed.
According to the aspect (3) above, the arrangement of magnets and the like can be optimized when the number of pole pairs of the rotor core is four pole pairs.
According to the aspect (4) above, a rotary electric machine capable of achieving low loss and low noise can be realized by providing the annular stator and the rotor arranged inside the stator in the radial direction. Can be provided.
According to the aspect (5) above, the stator has 48 slots, so that the arrangement of the coils and the like can be optimized.
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態においては、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に搭載される回転電機(走行用モータ)を挙げて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the embodiment, a rotary electric machine (traveling motor) mounted on a vehicle such as a hybrid vehicle or an electric vehicle will be described.
<回転電機>
図1は、実施形態に係る回転電機1の全体構成を示す概略構成図である。図1は、軸線Cを含む仮想平面で切断した断面を含む図である。
図1に示すように、回転電機1は、ケース2、ステータ3、ロータ4およびシャフト5を備える。
<Rotating machine>
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an overall configuration of the rotary
As shown in FIG. 1, the rotary
ケース2は、ステータ3およびロータ4を収容する筒状の箱形をなしている。ケース2内には、冷媒(不図示)が収容されている。ステータ3の一部は、ケース2内において冷媒に浸漬されている。例えば、冷媒としては、トランスミッションの潤滑や動力伝達等に用いられる作動油である、ATF(Automatic Transmission Fluid)等が用いられる。
The
シャフト5は、ケース2に回転可能に支持されている。図1において符号6は、シャフト5を回転可能に支持する軸受を示す。以下、シャフト5の軸線Cに沿う方向を「軸方向」、軸線Cに直交する方向を「径方向」、軸線C周りの方向を「周方向」とする。
The
ステータ3は、ステータコア11と、ステータコア11に装着された複数層(例えば、U相、V相、W相)のコイル12と、を備える。
ステータコア11は、軸線Cと同軸に配置された環状をなしている。ステータコア11は、ケース2の内周面に固定されている。例えば、ステータコア11は、電磁鋼板(ケイ素鋼板)を軸方向に複数枚積層することにより形成されている。なお、ステータコア11は、金属磁性粉末(軟磁性粉)を圧縮成形した、いわゆる圧粉コアであってもよい。
The
The
ステータコア11は、コイル12が挿入されるスロット13を有する。スロット13は、周方向に間隔をあけて複数配置されている(図2参照)。例えば本実施形態では、ステータコア11は48個のスロット13を有する(図2参照)。例えば、ステータ3は、分布巻き或いはSC(セグメントコンダクタ)構造を有する。
The
ステータコア11は、径方向内方に向かって突出するティース14を有する。ティース14は、周方向に間隔をあけて複数配置されている(図2参照)。例えば本実施形態では、ステータコア11は48個のティース14を有する(図2参照)。軸方向から見て、ティース14はT字状を有する(図5参照)。ティース14は、径方向に延びるティース本体14aと、ティース本体14の径方向内側端(先端)から周方向に延びる鍔部14bと、を有する(図5参照)。周方向に隣り合う2つのティース14の間には、スロット13が形成されている。
The
コイル12は、スロット13を介して各ティース14に巻回されている。コイル12は、ステータコア11のスロット13に挿通された挿通部12aと、ステータコア11から軸方向に突出したコイルエンド部12bと、を備える。ステータコア11は、コイル12に電流が流れることで磁界を発生する。
The
<ロータ>
ロータ4は、ステータ3に対して径方向の内側に、間隔をあけて配置されている。ロータ4は、シャフト5に固定されている。ロータ4は、軸線C周りにシャフト5と一体で回転可能に構成されている。ロータ4は、ロータコア20、磁石30,40(第一磁石30、第二磁石40)および端面板23を備える。例えば、磁石30,40は永久磁石である。
<Rotor>
The
ロータコア20は、軸線Cと同軸に配置された環状をなしている。ロータコア20は、径方向内側においてシャフト5が圧入固定されるシャフト固定孔8を有する。ロータコア20は、電磁鋼板(ケイ素鋼板)を軸方向に複数枚積層することにより形成されている。なお、ロータコア20は、金属磁性粉末(軟磁性粉)を圧縮成形した、いわゆる圧粉コアであってもよい。
The
端面板23は、ロータコア20に対して軸方向の両端部に配置されている。端面板23は、ロータコア20における少なくとも磁石挿通孔21,22(第一挿通孔21、第二挿通孔22)を軸方向の両端側から覆っている。端面板23は、ロータコア20の軸方向の外端面に当接している。
The
ロータコア20は、ロータコア20を軸方向に貫通する複数の磁石挿通孔21,22を有する。複数の磁石挿通孔21,22は、ロータコア20の外周部において周方向に間隔をあけて配置されている。各磁石挿通孔21,22内には、磁石30,40がそれぞれ埋め込まれている。
The
図2は、実施形態に係るロータ4を軸方向から見た、図1のII矢視図である。図2においては、シャフト5および端面板23などの図示を省略している。
軸方向から見て、複数の磁石挿通孔21,22は、V字状に配置されている。具体的に、軸方向から見て、周方向に隣り合う2つの磁石挿通孔21,22は、径方向外方に開放するV字状をなしている。磁石挿通孔21,22は、磁石30,40の形状に対応するように形成されている。
FIG. 2 is a view taken along the line II of FIG. 1 when the
When viewed from the axial direction, the plurality of magnet insertion holes 21 and 22 are arranged in a V shape. Specifically, the two magnet insertion holes 21 and 22 adjacent to each other in the circumferential direction when viewed from the axial direction have a V shape that opens outward in the radial direction. The magnet insertion holes 21 and 22 are formed so as to correspond to the shapes of the
磁石挿通孔21,22は、ロータコア20の径方向に複数列(例えば本実施形態では2列)並んで配置されている。以下、2列の磁石挿通孔21,22のうち径方向内側(最内周)に位置する磁石挿通孔21(最内挿通孔)を「第一挿通孔21」、2列の磁石挿通孔21,22のうち径方向外側(最外周)に位置する磁石挿通孔22(最外挿通孔)を「第二挿通孔22」ともいう。第一挿通孔21は、第二挿通孔22よりも大きい開口面積を有する。
The magnet insertion holes 21 and 22 are arranged side by side in a plurality of rows (for example, two rows in this embodiment) in the radial direction of the
本実施形態のロータ4は、磁石30,40がロータコア20の内部において複数の磁石挿通孔21,22のそれぞれに埋設されたIPMである。本実施形態において、ロータコア20の極対数は、4極対(8極)である。本実施形態では、軸方向から見てV字状に配置された一対の磁石挿通孔21,22が周方向に実質的に等間隔に複数対(図2の例では8対)配列されている。すなわち、複数対の磁石挿通孔21,22は、ロータコア20の外周部において周方向に実質的に45°間隔毎に配置されている。
The
本実施形態では、軸方向から見てV字状に配置された一対の磁石30,40が周方向に実質的に等間隔に複数対(図2の例では8対)配列されている。すなわち、複数対の磁石30,40は、ロータコア20の外周部において周方向に実質的に45°間隔毎に配置されている。各対の磁石30,40は、周方向において互いに対向する面が同一の極性(N極またはS極)となっている。各対の磁石30,40は、磁石30,40によってロータコア20の外周面に形成される磁極(ロータコア20において一対の磁石30,40に挟まれた部分)の極性が周方向に交互に並ぶように磁化されている。図2において、矢印Vdは磁石30,40によって構成される磁極のd軸方向、矢印Vqはq軸方向をそれぞれ示す。
In the present embodiment, a pair of
軸方向から見て、周方向に隣り合う2つの磁石30,40は、径方向外方に開放するV字状をなしている。図中において、符号Ldは磁石30,40によって構成される磁極のd軸、符号Lqはq軸をそれぞれ示す。軸方向から見て、d軸Ldは、軸線Cを通り、かつ、V字状をなす一対の磁石30,40の間を二等分する仮想直線(磁極中心を通る仮想直線)に相当する。軸方向から見て、q軸Lqは、軸線Cを通り、かつ、周方向に隣り合う二対の磁石30,40の間を二等分する仮想直線(磁極間中心を通る仮想直線)に相当する。
When viewed from the axial direction, the two
磁石30,40は、ロータコア20の径方向に複数列(例えば本実施形態では2列)並んで配置されている。以下、2列の磁石30,40のうち径方向内側(最内周)に位置する磁石30(最内磁石)を「第一磁石30」、2列の磁石30,40のうち径方向外側(最内周)に位置する磁石40(最外磁石)を「第二磁石40」ともいう。
The
図3に示すように、第一磁石30は、ロータコア20の内部において複数の第一挿通孔21のそれぞれに埋設されている。第一磁石30は、軸方向に直交する断面形状が矩形状をなす直方体状を有している。2つの第一磁石30は、d軸Ldを対称軸として線対称に配置されている。第一磁石30のd軸側の端部は、第一磁石30のq軸側の端部よりも径方向内側に位置する。2つの第一磁石30は、d軸側の端部からq軸側の端部に向かうに従って漸次d軸Ldから離れるように配置されている。
As shown in FIG. 3, the
ロータコア20は、第一磁石30を位置決め固定するための第一凸部31を備える。第一凸部31は、ロータコア20の内部において複数の第一挿通孔21のそれぞれに臨むように配置されている。図中において、符号32は第一磁石30のq軸側の端部に向かって突出する第一突起部、符号33は応力集中を緩和するために第一突起部32と第一凸部31との間に形成された貫通孔をそれぞれ示す。
The
ロータコア20は、第一磁石30の長手方向両端部からロータコア20への磁束漏れを抑制するための第一フラックスバリア35,36を有する。第一フラックスバリア35,36は、ロータコア20の軸方向に貫通する空洞部である。以下、第一磁石30のd軸側の端部に位置する第一フラックスバリア35を「d軸側第一空隙35」、第一磁石30のq軸側の端部に位置する第一フラックスバリア36を「q軸側第一空隙36」ともいう。軸方向から見て、d軸側第一空隙35は、q軸側第一空隙36よりも大きい開口面積を有する。
The
ロータコア20は、周方向に隣り合う2つのd軸側第一空隙35を区画する第一ブリッジ部37を有する。軸方向から見て、第一ブリッジ部37は、d軸Ld上に位置する。第一ブリッジ部37は、d軸Ldに沿って延びている。例えば、第一ブリッジ部37の径方向の幅W1は、ロータコア20の機械的強度を満足できる範囲で(例えば、ロータ回転時等に変形しない程度に)できる限り狭くすることが好ましい。
The
第二磁石40は、ロータコア20の内部において複数の第二挿通孔22のそれぞれに埋設されている。第二磁石40は、軸方向に直交する断面形状が矩形状をなす直方体状を有している。軸方向から見て、第二磁石40は、第一磁石30よりも小さい外形を有する。2つの第二磁石40は、d軸Ldを対称軸として線対称に配置されている。第二磁石40のd軸側の端部は、第二磁石40のq軸側の端部よりも径方向内側に位置する。2つの第二磁石40は、d軸側の端部からq軸側の端部に向かうに従って漸次d軸から離れるように配置されている。第二磁石40のd軸側の端部は、径方向において第一磁石30のd軸側端部およびq軸側端部の間に位置する。第二磁石40のq軸側の端部は、第一磁石30のq軸側の端部よりも径方向外側に位置する。
The
軸方向から見て、2つの第二磁石40は、2つの第一磁石30よりも大きく開くV字状を有する。以下、V字状をなす2つの第一磁石30の開き角度A1を「第一V字角度A1」、V字状をなす2つの第二磁石40の開き角度A2を「第二V字角度A2」ともいう。第二V字角度A2は、第一V字角度A1よりも大きい(A2>A1)。
Seen from the axial direction, the two
ロータコア20は、第二磁石40を位置決め固定するための第二凸部41を備える。第二凸部41は、ロータコア20の内部において複数の第二挿通孔22のそれぞれに臨むように配置されている。図中において、符号42は第二磁石40のq軸側の端部に向かって突出する第二突起部、符号43は応力集中を緩和するために第二突起部42と第二凸部41との間に形成された貫通孔をそれぞれ示す。
The
ロータコア20は、第二磁石40の長手方向両端部からロータコア20への磁束漏れを抑制するための第二フラックスバリア45,46を有する。第二フラックスバリア45,46は、ロータコア20の軸方向に貫通する空洞部である。以下、第二磁石40のd軸側の端部に位置する第二フラックスバリア45を「d軸側第二空隙45」、第二磁石40のq軸側の端部に位置する第二フラックスバリア46を「q軸側第二空隙46」ともいう。軸方向から見て、d軸側第二空隙45は、d軸側第一空隙35よりも小さい開口面積を有する。q軸側第二空隙46は、第二磁石40の外周端角Ep2と第二凹み52(凹み)との間の空隙である。
The
ロータコア20は、周方向に隣り合う2つのd軸側第二空隙45を区画する第二ブリッジ部47を有する。軸方向から見て、第二ブリッジ部47は、d軸Ld上に位置する。第二ブリッジ部47は、d軸Ldに沿って延びている。第二ブリッジ部47の径方向の幅W2は、第一ブリッジ部37の径方向の幅W1よりも小さい(W2<W1)。例えば、第二ブリッジ部47の径方向の幅W2は、ロータコア20の機械的強度を満足できる範囲で(例えば、ロータ回転時等に変形しない程度に)できる限り狭くすることが好ましい。
The
ロータコア20は、ロータコア20の外周面に凹み51,52(第一凹み51、第二凹み52)を有する。軸方向から見て、凹み51,52は、径方向内側に窪む湾曲状(弧状)を有する。以下、2種類の凹み51,52のうち、ロータコア20の外周面においてq軸側第一空隙36に臨む凹み51を「第一凹み51」、第一凹み51よりもd軸Ld側に位置する凹み52を「第二凹み52」ともいう。
The
第一凹み51は、ロータコア20の外周面のq軸側第一空隙36に臨む部分の軸方向にわたって形成されている。軸方向から見て、第一凹み51は、d軸Ldを対称軸として複数対配置されている。2つの第一凹み51は、d軸Ldを対称軸として線対称に配置されている。
The
軸方向から見て、第二凹み52は、径方向内側に窪む湾曲状(弧状)を有する。第二凹み52は、第一凹み51よりも浅い深さを有してもよい。第二凹み52は、ロータコア20の外周面においてq軸側第一空隙36とq軸側第二空隙46との間に臨む部分の軸方向にわたって形成されている。軸方向から見て、第二凹み52は、d軸Ldを対称軸として複数対配置されている。2つの第二凹み52は、d軸Ldを対称軸として線対称に配置されている。
When viewed from the axial direction, the
<第一磁石30、第二磁石40および凹み51,52の配置>
本発明者は、鋭意検討の結果、第一磁石30、第二磁石40および凹み51,52を最適な配置とすることで、ロータ4からステータ3に流入する磁束変動が正弦波形状となり、ロータコア20による鉄損を低減するとともに、トルクリプルおよびラジアル力を低減することができることを見出した。以下、第一磁石30、第二磁石40および第一凹み51の具体的な配置について説明する。
<Arrangement of
As a result of diligent studies, the present inventor has made the
図4に示すように、ロータコア20の軸方向から見て、第一磁石30の外周両端角Ep1を通る2つの半径がなす角度を第一磁石開き角度V1、第二磁石40の外周両端角Ep2を通る2つの半径がなす角度を第二磁石開き角度V2、一対の第一凹み51の内端縁Fp1を通る2つの半径がなす角度Vw1を下限とし一対の第一凹み51の外端縁Fp2を通る2つの半径がなす角度Vw2を上限とした範囲を凹み開き範囲Wdとする。
As shown in FIG. 4, when viewed from the axial direction of the
ここで、第一磁石開き角度V1は、ロータコア20の中心(軸線C)および第一磁石30の外周一端角Ep1を通る仮想直線とロータコア20の中心および第一磁石30の外周他端角Ep1(周方向において第一磁石30の外周一端角とは反対側の端角)を通る仮想直線とがなす角度を意味する。
第二磁石開き角度V2は、ロータコア20の中心および第二磁石40の外周一端角Ep2を通る仮想直線とロータコア20の中心および第二磁石40の外周他端角Ep2(周方向において第二磁石40の外周一端角とは反対側の端角)を通る仮想直線とがなす角度を意味する。
凹み開き範囲Wdは、ロータコア20の中心および一方の第一凹み51の内端縁Fp1を通る仮想直線とロータコア20の中心および他方の第一凹み51の内端縁Fp1(周方向において一方の第一凹み51とは反対側に位置する第一凹み51の内側端縁)を通る仮想直線とがなす角度Vw1を下限値とし、ロータコア20の中心および一方の第一凹み51の外端縁Fp2を通る仮想直線とロータコア20の中心および他方の第一凹み51の外端縁Fp2(周方向において一方の第一凹み51とは反対側に位置する第一凹み51の外側端縁)を通る仮想直線とがなす角度Vw2を上限値とした角度範囲を意味する。
Here, the first magnet opening angle V1 is a virtual straight line passing through the center of the rotor core 20 (axis C) and the outer peripheral end angle Ep1 of the
The second magnet opening angle V2 is a virtual straight line passing through the center of the
The dent opening range Wd is a virtual straight line passing through the center of the
本実施形態では、第一磁石開き角度V1、第二磁石開き角度V2および凹み開き範囲Wdは、以下の式(1)から(3)をそれぞれ満たす。
31°≦V1≦35° ・・・(1)
16°≦V2≦20° ・・・(2)
34°≦Wd≦44° ・・・(3)
In the present embodiment, the first magnet opening angle V1, the second magnet opening angle V2, and the recessed opening range Wd satisfy the following equations (1) to (3), respectively.
31 ° ≤ V1 ≤ 35 ° ... (1)
16 ° ≤ V2 ≤ 20 ° ... (2)
34 ° ≤ Wd ≤ 44 ° ... (3)
図4の例では、第一磁石開き角度V1は凹み開き範囲Wdの下限値Vw1よりも小さい。なお、本実施形態の凹みの形状は湾曲状であるが、これに限らず、凹み開き範囲Wdが上記(3)式の範囲にあれば種々の形状を採用することができる。 In the example of FIG. 4, the first magnet opening angle V1 is smaller than the lower limit value Vw1 of the recess opening range Wd. The shape of the recess in the present embodiment is curved, but the shape is not limited to this, and various shapes can be adopted as long as the recess opening range Wd is within the range of the above equation (3).
<原理>
次に、ロータ4からステータ3へ流入する磁束についてステータ3の1本のティース14に着目して説明する。図5は、ロータ4からステータ3へ流入する磁束の説明図である。図中矢印は磁束の流れを示す。
ステータ3の1本のティース14に着目したとき、ロータ4からティース14に流入する磁束をΨとする。すると、磁束Ψの変化による電磁鋼板内の渦電流を発生させるための鋼板内電位差Vは、次式(11)で表される。
<Principle>
Next, the magnetic flux flowing from the
When focusing on one
すると、鋼板内で発生する渦電流により生じるジュール熱Wは、次式(12)で表される。 Then, the Joule heat W generated by the eddy current generated in the steel sheet is represented by the following equation (12).
上記の式(12)より、ロータコア20による鉄損を低減するためには、磁束Ψの時間変動を小さくする必要がある。すなわち、損失低減のためには、高調波成分を減らし、ロータ4からティース14に流入する磁束変動を正弦波形状にすることが重要である。
From the above equation (12), in order to reduce the iron loss due to the
次に、高周波成分が含まれると損失が悪化する理由について説明する。
磁束変動を周波数分解すると、磁束変動は各周波数の波の和で表すことができることがわかる。
磁束変動は波の重ね合わせなので、磁束Ψは次式(21)の通り分解することができる。なお、式(21)中、iは周波数成分である。
Next, the reason why the loss worsens when a high frequency component is included will be described.
When the magnetic flux fluctuation is decomposed by frequency, it can be seen that the magnetic flux fluctuation can be expressed by the sum of the waves of each frequency.
Since the magnetic flux fluctuation is a superposition of waves, the magnetic flux Ψ can be decomposed as shown in the following equation (21). In equation (21), i is a frequency component.
同様に、ジュール熱Wは次式(22)の通り分解することができる。 Similarly, Joule heat W can be decomposed as shown in the following equation (22).
上記の式(21)、(22)より、高調波成分(式中のΨ2+Ψ3+・・・+Ψn)は損失に上乗せで追加される形になるので、いかに高調波成分を低減するか(磁束変動を正弦波形状に近づけるか)が損失低減の上で重要となる。 From the above equations (21) and (22), the harmonic components (Ψ2 + Ψ3 + ... + Ψn in the equation) are added to the loss, so how to reduce the harmonic components (magnetic flux fluctuation). It is important to make it closer to the sinusoidal shape) in order to reduce the loss.
<効果>
図6は、ステータ3に流入する磁束量の説明図である。図6は、縦軸をロータ4からステータ3に流入する磁束量とし、横軸をロータ4の回転角度[deg]としたときの磁束量の変化を示す。図6において、実線のグラフは第一磁石30、第二磁石40および凹み51,52を最適な配置とした場合(本実施形態)、一点鎖線のグラフは第一磁石30および第二磁石40のみを最適な配置とした場合(本実施形態に対し凹み51,52を有しない変形例)、二点鎖線のグラフは単層のV字磁石の配置(図10参照)の場合(従来の場合)をそれぞれ示す。
<Effect>
FIG. 6 is an explanatory diagram of the amount of magnetic flux flowing into the
図6に示すように、本実施形態の場合、従来の場合および変形例と比較して、磁束変動が正弦波形状に近づいていることが確認できる。例えば、従来の場合で磁束変動が大きい部分(丸囲み部分)は、本実施形態では低減している。
変形例の場合も、従来の場合と比較して、磁束変動が正弦波形状に近づいていることが確認できる。
As shown in FIG. 6, in the case of the present embodiment, it can be confirmed that the magnetic flux fluctuation is closer to the sinusoidal shape as compared with the conventional case and the modified example. For example, in the conventional case, the portion where the magnetic flux fluctuation is large (circled portion) is reduced in the present embodiment.
In the case of the modified example as well, it can be confirmed that the magnetic flux fluctuation is closer to the sinusoidal shape as compared with the conventional case.
図7は、ステータに流入する磁束量の時間微分の説明図である。図7は、縦軸をロータ4からステータ3に流入する磁束量の時間微分とし、横軸をロータの回転角度[deg]としたときの磁束量の時間微分の変化を示す。上記同様、図7において、実線のグラフは本実施形態、一点鎖線のグラフは変形例、二点鎖線のグラフは従来の場合をそれぞれ示す。
FIG. 7 is an explanatory diagram of the time derivative of the amount of magnetic flux flowing into the stator. FIG. 7 shows the change in the time derivative of the amount of magnetic flux when the vertical axis is the time derivative of the amount of magnetic flux flowing from the
図7に示すように、本実施形態の場合、従来の場合および変形例と比較して、磁束量の時間微分の変化が大きい部分(丸囲み部分)を低減できていることが確認できる。
変形例の場合も、従来の場合と比較して、磁束量の時間微分の変化が大きい部分(丸囲み部分)を低減できていることが確認できる。
As shown in FIG. 7, in the case of the present embodiment, it can be confirmed that the portion (circled portion) in which the change in the time derivative of the magnetic flux amount is large can be reduced as compared with the conventional case and the modified example.
In the case of the modified example as well, it can be confirmed that the portion (circled portion) in which the change in the time derivative of the magnetic flux amount is large can be reduced as compared with the conventional case.
図8は、損失低減の効果の説明図である。図8は、縦軸を損失[W]とし、横軸に各構成例を並べたときの損失の比較を示す。上記同様、図8において、「本実施形態」は第一磁石30、第二磁石40および凹みを最適な配置とした場合、「変形例」は第一磁石30および第二磁石40のみを最適な配置とした場合、「従来」は単層のV字磁石の配置(図10参照)の場合をそれぞれ示す。
FIG. 8 is an explanatory diagram of the effect of loss reduction. FIG. 8 shows a comparison of losses when the vertical axis represents the loss [W] and the horizontal axis represents each configuration example. Similarly to the above, in FIG. 8, when the
図8に示すように、本実施形態の場合、従来の場合および変形例と比較して、損失を大きく低減できていることが確認できる。
変形例の場合も、従来の場合と比較して、損失を大きく低減できていることが確認できる。
As shown in FIG. 8, in the case of this embodiment, it can be confirmed that the loss can be significantly reduced as compared with the conventional case and the modified example.
In the case of the modified example as well, it can be confirmed that the loss can be significantly reduced as compared with the conventional case.
図9は、トルクリプル低減の効果の説明図である。図9は、縦軸を回転電機のトルク[N・m]とし、横軸をロータの回転角度[deg]としたときのトルクの変化を示す。上記同様、図9において、実線のグラフは本実施形態、二点鎖線のグラフは従来の場合をそれぞれ示す。 FIG. 9 is an explanatory diagram of the effect of reducing torque ripple. FIG. 9 shows the change in torque when the vertical axis is the torque [Nm] of the rotary electric machine and the horizontal axis is the rotation angle [deg] of the rotor. Similarly to the above, in FIG. 9, the solid line graph shows the present embodiment, and the two-dot chain line graph shows the conventional case.
図9に示すように、本実施形態の場合、従来の場合と比較して、トルクリプルを低減できていることが確認できる。 As shown in FIG. 9, in the case of this embodiment, it can be confirmed that the torque ripple can be reduced as compared with the conventional case.
原理的に、トルクリプルおよびラジアル力は、ロータとステータとの間の電磁力により生じる。したがって、本実施形態のように磁束変動を正弦波形状とした磁気回路では、トルクリプルおよびラジアル力を従来の場合よりも大きく低減することができる。 In principle, torque ripple and radial forces are generated by the electromagnetic force between the rotor and the stator. Therefore, in the magnetic circuit having a sinusoidal shape of the magnetic flux fluctuation as in the present embodiment, the torque ripple and the radial force can be significantly reduced as compared with the conventional case.
次に、二層V字磁石構造による設計強度の利点について説明する。
まず、従来機種について説明する。図10は、従来のロータ4Xに生じる応力の説明図である。図10において、符号31X,32X,33Xは径方向外方に開くV字状をなすように配置された3つの磁石、符号35Xは側部磁石32X,33Xの外周端部を覆うフラックスバリア、符号38Xはロータコア20Xの外周においてフラックスバリア35Xに臨む外周梁部をそれぞれ示す。従来機種のV字角度AX(V字状を有する2つの側部磁石32X,33Xの開き角度)は、140°程度である。
Next, the advantages of design strength due to the two-layer V-shaped magnet structure will be described.
First, the conventional model will be described. FIG. 10 is an explanatory diagram of stress generated in the
従来の場合、磁石32X,33XのV字角度AXが大きいため(140°程度)、ロータ回転時等の磁石32X,33Xの遠心力(図中矢印方向に生じる力)により、外周梁部38Xへの応力が大きくなる。図中符号PwXは、ロータコア20X(ロータヨーク)において最も強度が弱い部分(以下「ヨーク最弱部位」ともいう。)を示す(丸囲み部分)。従来の場合、ヨーク最弱部位PwXが外周梁部38Xになるため、外周梁部38Xの周辺への溝加工(凹みの形成)に制限がかかる。特に、高回転型(例えば、10000rpm以上の回転数)のモータにとって、従来機種は不利な形状である。
In the conventional case, since the V-shaped angle AX of the
これに対し本実施形態は、図11に示すように、磁石(第一磁石30)のV字角度A1(第一V字角度)が従来よりも小さい(110°程度)。図中において、符号Pwはヨーク最弱部位、符号38はロータコア20の外周においてq軸側第一空隙36に臨む第一外周梁部、符号39はロータコア20の外周において第一外周梁部38よりもq軸寄りに位置する厚肉部分をそれぞれ示す。本実施形態の場合、第一磁石30の遠心力(図中矢印方向に生じる力)の大部分は厚肉部分39にかかる。厚肉部分39は、強固な梁の役割を果たすため、第一磁石30の遠心力に対する強度が非常に高くなる。そのため、本実施形態では、第一外周梁部38の周辺への溝加工が容易となる。すなわち、本実施形態によれば、従来では加工に制限がかかっていた外周梁部の周辺への加工(例えば、凹み51,52の形成)が容易となる。
On the other hand, in this embodiment, as shown in FIG. 11, the V-shaped angle A1 (first V-shaped angle) of the magnet (first magnet 30) is smaller than the conventional one (about 110 °). In the figure, reference numeral Pw is the weakest portion of the yoke,
以上説明したように、上記実施形態の回転電機1のロータ4は、ロータコア20と、ロータコア20の内部に埋め込まれた磁石30,40と、を備え、磁石30,40は、ロータコア20の軸方向から見てd軸Ldを対称軸としてロータコア20の径方向外側に開口するV字状をなすとともに、ロータコア20の径方向に複数列並んで配置され、ロータコア20は、ロータコア20の外周面に凹み51,52を有し、凹み51,52は、ロータコア20の軸方向から見てd軸Ldを対称軸として少なくとも一対配置され、ロータコア20の軸方向から見て、複数列の磁石30,40のうち最内周に位置する最内磁石30の外周両端角Ep1を通る2つの半径がなす角度を第一磁石開き角度V1、複数列の磁石30,40のうち最外周に位置する最外磁石40の外周両端角Ep2を通る2つの半径がなす角度を第二磁石開き角度V2、一対の凹み51の内端縁Fp1を通る2つの半径がなす角度Vw1を下限とし一対の凹み51の外端縁Fp2を通る2つの半径がなす角度Vw2を上限とした範囲を凹み開き範囲Wdとしたとき、以下の式(1)から(3)を満たす。
31°≦V1≦35° ・・・(1)
16°≦V2≦20° ・・・(2)
34°≦Wd≦44° ・・・(3)
この構成によれば、上記の式(1)から(3)を満たすことで、ロータ4からステータ3に流入する磁束変動が正弦波形状となるため、ロータコア20による鉄損を低減するとともに、トルクリプルおよびラジアル力を低減することができる。したがって、低損失かつ低騒音を実現することができる。
As described above, the
31 ° ≤ V1 ≤ 35 ° ... (1)
16 ° ≤ V2 ≤ 20 ° ... (2)
34 ° ≤ Wd ≤ 44 ° ... (3)
According to this configuration, by satisfying the above equations (1) to (3), the fluctuation of the magnetic flux flowing from the
上記実施形態では、ロータコア20が最外磁石40の外周端角Ep2と凹み52との間に空隙46(q軸側第二空隙)を有することで、磁束の回り込みをさらに抑制することができる。
In the above embodiment, the
上記実施形態では、ロータコア20の極対数が4極対であることで、磁石30,40の配置等を最適化することができる。
In the above embodiment, the number of pole pairs of the
上記実施形態の回転電機1は、環状のステータ3と、ステータ3に対して径方向の内側に配置された上記のロータ4と、を備えることで、低損失かつ低騒音を実現することができる回転電機1を提供することができる。
The rotary
上記実施形態では、ステータ3は48個のスロット13を有することで、コイル12の配置等を最適化することができる。
In the above embodiment, the
以下、実施形態の変形例について説明する。各変形例において、実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細説明を省略する。 Hereinafter, a modified example of the embodiment will be described. In each modification, the same components as those in the embodiment are designated by the same reference numerals, and detailed description thereof will be omitted.
上述した実施形態では、ロータ4は、第一磁石30および第二磁石40を有する二層V字磁石構造である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ロータ4は、更に第三磁石を含む三層以上のV字磁石構造であってもよい。すなわち、磁石は、ロータコア20の軸方向から見てd軸を対称軸としてロータコア20の径方向外側に開口するV字状をなすとともに、ロータコア20の径方向に3列以上並んで配置されていてもよい。
In the above-described embodiment, the
上述した実施形態では、ロータコア20は、第一凹み51よりもd軸側に位置する第二凹み52を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ロータコア20は、第二凹み52を有しなくてもよい。すなわち、ロータコア20は、第一凹み51のみを有してもよい。例えば、ロータコア20は、外周面に凹み51,52を有しなくてもよい。
In the above-described embodiment, the
上述した実施形態では、ロータコア20の極対数は4極対である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ロータコア20の極対数は要求仕様に応じて適宜変更可能である。
In the above-described embodiment, the number of pole pairs of the
上述した実施形態では、ステータは48個のスロット13を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、スロット13の配置数は要求仕様に応じて適宜変更可能である。
In the above-described embodiment, the stator has been described with reference to an example having 48
上述した実施形態では、回転電機1が、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に搭載される走行用モータである例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、回転電機1は、発電用モータやその他用途のモータ、車両用以外の回転電機(発電機を含む)であってもよい。
In the above-described embodiment, the rotary
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であり、上述した変形例を適宜組み合わせることも可能である。 Although the preferred embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited thereto, and configurations can be added, omitted, replaced, and other changes can be made without departing from the spirit of the present invention. Yes, it is also possible to appropriately combine the above-mentioned modification examples.
1…回転電機
3…ステータ
4…ロータ
13…スロット
20…ロータコア
30…第一磁石(磁石)
40…第二磁石(磁石)
46…q軸側第二空隙(空隙)
51…第一凹み(凹み)
52…第二凹み(凹み)
Ep1…第一外周端角(最内磁石の外周端角)
Ep2…第二外周端角(最外磁石の外周端角)
Fp1…内端縁
Fp2…外端縁
Ld…d軸
V1…第一磁石開き角度
V2…第二磁石開き角度
Wd…凹み開き範囲
1 ... Rotating
40 ... Second magnet (magnet)
46 ... Second gap on the q-axis side (void)
51 ... First dent (dent)
52 ... Second dent (dent)
Ep1 ... First outer peripheral edge angle (outermost peripheral edge angle of the innermost magnet)
Ep2 ... Second outer peripheral edge angle (outermost peripheral edge angle of the outermost magnet)
Fp1 ... Inner edge Fp2 ... Outer edge Ld ... d-axis V1 ... First magnet opening angle V2 ... Second magnet opening angle Wd ... Recessed opening range
Claims (5)
前記ロータコアの内部に埋め込まれた磁石と、を備え、
前記磁石は、前記ロータコアの軸方向から見てd軸を対称軸として前記ロータコアの径方向外側に開口するV字状をなすとともに、前記ロータコアの径方向に複数列並んで配置され、
前記ロータコアは、前記ロータコアの外周面に凹みを有し、
前記凹みは、前記ロータコアの軸方向から見てd軸を対称軸として少なくとも一対配置され、
前記ロータコアの軸方向から見て、
前記複数列の磁石のうち最内周に位置する最内磁石の外周両端角を通る2つの半径がなす角度を第一磁石開き角度V1、
前記複数列の磁石のうち最外周に位置する最外磁石の外周両端角を通る2つの半径がなす角度を第二磁石開き角度V2、
前記一対の凹みの内端縁を通る2つの半径がなす角度を下限とし前記一対の凹みの外端縁を通る2つの半径がなす角度を上限とした範囲を凹み開き範囲Wdとしたとき、
以下の式(1)から(3)を満たすことを特徴とする回転電機のロータ。
31°≦V1≦35° ・・・(1)
16°≦V2≦20° ・・・(2)
34°≦Wd≦44° ・・・(3) With the rotor core
With a magnet embedded inside the rotor core,
The magnets have a V shape that opens outward in the radial direction of the rotor core with the d-axis as the axis of symmetry when viewed from the axial direction of the rotor core, and are arranged in a plurality of rows in the radial direction of the rotor core.
The rotor core has a recess on the outer peripheral surface of the rotor core.
The recesses are arranged in at least a pair with the d-axis as the axis of symmetry when viewed from the axial direction of the rotor core.
Seen from the axial direction of the rotor core
The angle formed by the two radii passing through the outer peripheral corners of the innermost magnet located on the innermost circumference of the plurality of rows of magnets is the angle formed by the first magnet opening angle V1.
The angle formed by the two radii passing through the outer peripheral end corners of the outermost magnet located on the outermost circumference of the plurality of rows of magnets is the angle formed by the second magnet opening angle V2.
When the lower limit is the angle formed by the two radii passing through the inner edge of the pair of dents and the upper limit is the angle formed by the two radii passing through the outer edge of the pair of dents, the dent opening range Wd is defined.
A rotor for a rotary electric machine, which satisfies the following equations (1) to (3).
31 ° ≤ V1 ≤ 35 ° ... (1)
16 ° ≤ V2 ≤ 20 ° ... (2)
34 ° ≤ Wd ≤ 44 ° ... (3)
前記ステータに対して径方向の内側に配置された請求項1から3のいずれか一項に記載のロータと、を備えることを特徴とする回転電機。 With an annular stator,
A rotary electric machine comprising the rotor according to any one of claims 1 to 3, which is arranged inside the stator in the radial direction.
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