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JP2021094890A - 飛行体、及び制御方法 - Google Patents

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斌 陳
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Abstract

【課題】照度センサを備える飛行体が飛行中に照度センサが照度を測定する場合に、太陽光の入射方向と、飛行体の飛行方向とが成す角度の違いにより、照度センサで測定される照度にばらつきが生じることがある。【解決手段】決定装置は、照度センサを備える飛行体の飛行経路を決定してよい。決定装置は、飛行体が照度センサにより照度を測定しながら飛行する日時及び位置を取得し、日時及び位置に基づく太陽の方向と飛行体の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、飛行体の飛行経路を決定するように構成される回路を備えてよい。【選択図】図8

Description

本発明は、決定装置、飛行体、決定方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、マルチバンドセンサと照度センサとを備えた無人機が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 米国特許出願公開第2017/0356799号明細書
照度センサを備える飛行体が飛行中に照度センサが照度を測定する場合に、太陽光の入射方向と、飛行体の飛行方向とが成す角度の違いにより、照度センサで測定される照度にばらつきが生じることがある。
本発明の一態様に係る決定装置は、照度センサを備える飛行体の飛行経路を決定してよい。決定装置は、照度センサにより照度を測定しながら飛行体が飛行する日時及び位置を取得するように構成される回路を備えてよい。回路は、日時及び位置に基づく太陽の方向と飛行体の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、飛行体の飛行経路を決定するように構成される。
予め定められた角度範囲は、90度を含んでよい。
日時は、飛行体が照度センサにより照度を測定しながら飛行する測定期間内の第1時点でよい。
第1時点は、測定期間の中間時点でよい。
本発明の一態様に係る飛行体は、上記決定装置と、照度センサとを備え、飛行経路に沿って飛行してよい。
照度センサは、第1の波長領域の照度を検出する第1受光素子と、第2の波長領域の照度を検出する第2受光素子と、第3の波長領域の照度を検出する第3受光素子とを含んでよい。
照度センサは、飛行体の天井部に設けられてよい。
飛行体は、撮像装置をさらに備えてよい。
飛行体は、撮像装置の姿勢を制御可能に撮像装置を支持する支持機構をさらに備えてよい。支持機構は、飛行体の天井部と反対側の領域に設けられてよい。
撮像装置は、複数の波長帯域ごとに被写体を撮像するマルチスペクトルカメラでよい。
飛行体は、複数の回転翼を備えてよい。
本発明の一態様に係る決定方法は、照度センサを備える飛行体の飛行経路を決定してよい。決定方法は、照度センサにより照度を測定しながら飛行体が飛行する日時及び位置を取得する段階を備えてよい。決定方法は、日時及び位置に基づく太陽の方向と飛行体の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、飛行体の飛行経路を決定する段階とを備えてよい。
本発明の一態様に係るプログラムは、上記決定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムでよい。
本発明の一態様によれば、太陽の方向を考慮して、飛行体の飛行経路を決定するので、照度センサにより測定される照度のばらつきを抑制できる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
無人航空機(UAV)及び遠隔操作装置の外観の一例を示す図である。 UAVに搭載される撮像システムの外観の一例を示す図である。 UAVに搭載される撮像システムの外観の他の一例を示す図である。 UAVの機能ブロックの一例を示す図である。 UAVの姿勢と太陽の方向との関係について説明するための図である。 UAVの姿勢と太陽の方向との関係について説明するための図である。 UAVの飛行方向に沿った縞模様を含むNDVIを示す画像の一例を示す図である。 UAVの飛行方向と太陽の方向との関係について説明するための図である。 UAVの飛行方向と太陽の方向との関係について説明するための図である。 UAVの飛行経路を決定する手順の一例を示すフローチャートである。 ハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。以下の実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイルまたはレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。ただし、それ以外の場合、一切の著作権を留保する。
本発明の様々な実施形態は、フローチャート及びブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、プログラマブル回路、及び/またはプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/またはアナログハードウェア回路を含んでよい。集積回路(IC)及び/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。再構成可能なハードウェア回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM(登録商標))、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図1は、無人航空機(UAV)10及び遠隔操作装置300の外観の一例を示す。UAV10は、UAV本体20、ジンバル50、複数の撮像装置60、撮像システム100、及びセンサユニット600を備える。UAV10は、移動体の一例である。移動体とは、空中を移動する飛行体、地上を移動する車両、水上を移動する船舶等を含む概念である。空中を移動する飛行体とは、UAVの他、空中を移動する他の航空機、飛行船、ヘリコプター等を含む概念である。
UAV本体20は、複数の回転翼を備える。複数の回転翼は、推進部の一例である。UAV本体20は、複数の回転翼の回転を制御することでUAV10を飛行させる。UAV本体20は、例えば、4つの回転翼を用いてUAV10を飛行させる。回転翼の数は、4つには限定されない。また、UAV10は、回転翼を有さない固定翼機でもよい。
センサユニット600は、照度センサ及びRTKを含む。センサユニット600は、UAV本体20の天井部に設けられてよい。天井部とは、UAV本体20の回転翼が設けられている側のUAV本体20の領域を示す。UAV本体20の頂点だけではない。撮像システム100は、所望の撮像範囲に含まれるオブジェクトを複数の波長帯域ごとに撮像する撮像用のマルチスペクトルカメラである。撮像システム100は、撮像装置の一例である。ジンバル50は、撮像システム100を回転可能に支持する。ジンバル50は、支持機構の一例である。ジンバル50は、UAV本体20の天井部と反対側の底部(領域)に設けられてよい。例えば、ジンバル50は、撮像システム100を、アクチュエータを用いてピッチ軸で回転可能に支持する。ジンバル50は、撮像システム100を、アクチュエータを用いて更にロール軸及びヨー軸のそれぞれを中心に回転可能に支持する。ジンバル50は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸の少なくとも1つを中心に撮像システム100を回転させることで、撮像システム100の姿勢を変更してよい。
複数の撮像装置60は、UAV10の飛行を制御するためにUAV10の周囲を撮像するセンシング用のカメラである。2つの撮像装置60が、UAV10の機首である正面に設けられてよい。更に他の2つの撮像装置60が、UAV10の底面に設けられてよい。正面側の2つの撮像装置60はペアとなり、いわゆるステレオカメラとして機能してよい。底面側の2つの撮像装置60もペアとなり、ステレオカメラとして機能してよい。撮像装置60は、撮像装置60の撮像範囲に含まれるオブジェクトの存在、及びオブジェクトまでの距離を計測してよい。撮像装置60は、撮像システム100の撮像方向に存在するオブジェクトを計測する計測装置の一例である。計測装置は、撮像システム100の撮像方向に存在するオブジェクトを計測する赤外線センサ、超音波センサなどの他のセンサでもよい。複数の撮像装置60により撮像された画像に基づいて、UAV10の周囲の3次元空間データが生成されてよい。UAV10が備える撮像装置60の数は4つには限定されない。UAV10は、少なくとも1つの撮像装置60を備えていればよい。UAV10は、UAV10の機首、機尾、側面、底面、及び天井面のそれぞれに少なくとも1つの撮像装置60を備えてもよい。撮像装置60で設定できる画角は、撮像システム100で設定できる画角より広くてよい。撮像装置60は、単焦点レンズまたは魚眼レンズを有してもよい。
遠隔操作装置300は、UAV10と通信して、UAV10を遠隔操作する。遠隔操作装置300は、UAV10と無線で通信してよい。遠隔操作装置300は、UAV10に上昇、下降、加速、減速、前進、後進、回転などのUAV10の移動に関する各種命令を示す指示情報を送信する。指示情報は、例えば、UAV10の高度を上昇させる指示情報を含む。指示情報は、UAV10が位置すべき高度を示してよい。UAV10は、遠隔操作装置300から受信した指示情報により示される高度に位置するように移動する。指示情報は、UAV10を上昇させる上昇命令を含んでよい。UAV10は、上昇命令を受け付けている間、上昇する。UAV10は、上昇命令を受け付けても、UAV10の高度が上限高度に達している場合には、上昇を制限してよい。
図2は、UAV10に搭載される撮像システム100の外観の一例を示す図である。撮像システム100は、予め定められた複数の波長帯域ごとの画像データを撮像するマルチスペクトルカメラである。撮像システム100は、R用撮像装置110、G用撮像装置120、B用撮像装置130、RE用撮像装置140、及びNIR用撮像装置150を備える。撮像システム100は、R用撮像装置110、G用撮像装置120、B用撮像装置130、RE用撮像装置140、及びNIR用撮像装置150により撮像されたそれぞれの画像データをマルチスペクトル画像として記録することができる。マルチスペクトル画像は、例えば、農作物の健康状態及び活力についての予測をするために用いられてよい。
マルチスペクトル画像は、例えば、標準植生指標(NDVI)を算出するために用いられる。NDVIは、以下の式で表される。
Figure 2021094890
IRは、近赤外線領域の反射率、Rは、可視領域の赤色の反射率を示す。
R用撮像装置110は、赤色領域の波長帯域の光を透過するフィルタを有し、赤色領域の波長帯域の画像信号であるR画像信号を出力する。赤色領域の波長帯域は、例えば、620nm〜750nmである。赤色領域の波長帯域は、赤色領域の特定の波長帯域でよく、例えば、663nm〜673nmでよい。
G用撮像装置120は、緑色領域の波長帯域の光を透過するフィルタを有し、緑色領域の波長帯域の画像信号であるG画像信号を出力する。緑色領域の波長帯域は、例えば、500nm〜570nmである。緑色領域の波長帯域は、緑色領域の特定の波長帯域でよく、例えば、550nm〜570nmでよい。
B用撮像装置130は、青色領域の波長帯域の光を透過するフィルタを有し、青色領域の波長帯域の画像信号であるB画像信号を出力する。青色領域の波長帯域は、例えば、450nm〜500nmである。青色領域の波長帯域は、青色領域の特定の波長帯域でよく、例えば、465nm〜485nmでよい。
RE用撮像装置140は、レッドエッジ領域の波長帯域の光を透過するフィルタを有し、レッドエッジ領域の波長帯域の画像信号であるRE画像信号を出力する。レッドエッジ領域の波長帯域は、例えば、705nm〜745nmである。レッドエッジ領域の波長帯域は、712nm〜722nmでよい。
NIR用撮像装置150は、近赤外領域の波長帯域の光を透過するフィルタを有し、近赤外領域の波長帯域の画像信号であるNIR画像信号を出力する。近赤外領域の波長帯域は、例えば、800nm〜2500nmである。近赤外領域の波長帯域は、800nmから900nmでよい。
図3は、UAV10に搭載される撮像システム100の外観の他の一例を示す図である。撮像システム100は、G用撮像装置120、B用撮像装置130、RE用撮像装置140、及びNIR用撮像装置150に加えて、RGB用撮像装置160を備える点で、図2に示す撮像システム100と異なる。RGB用撮像装置160は、通常のカメラと同様でよく、光学系と、イメージセンサを有する。イメージセンサは、ベイヤ配列で配置された、赤色領域の波長帯域の光を透過するフィルタ、緑色領域の波長帯域の光を透過するフィルタ、及び青色領域の波長帯域の光を透過するフィルタを有してよい。RGB用撮像装置160は、RGB画像を出力してよい。赤色領域の波長帯域は、例えば、620nm〜750nmでよい。緑色領域の波長帯域は、例えば、500nm〜570nmでよい。青色領域の波長帯域は、例えば、450nm〜500nmである。
図4は、UAV10の機能ブロックの一例を示す。UAV10は、UAV制御部30、メモリ32、通信インタフェース36、推進部40、GPS受信機41、慣性計測装置42、磁気コンパス43、気圧高度計44、温度センサ45、湿度センサ46、ジンバル50、撮像装置60、及び撮像システム100を備える。
通信インタフェース36は、遠隔操作装置300などの他の装置と通信する。通信インタフェース36は、遠隔操作装置300からUAV制御部30に対する各種の命令を含む指示情報を受信してよい。メモリ32は、UAV制御部30が、推進部40、GPS受信機41、慣性計測装置(IMU)42、磁気コンパス43、気圧高度計44、温度センサ45、湿度センサ46、ジンバル50、撮像装置60、及び撮像システム100を制御するのに必要なプログラム等を格納する。メモリ32は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体でよく、SRAM、DRAM、EPROM、EEPROM、及びUSBメモリ等のフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。メモリ32は、UAV本体20の内部に設けられてよい。UAV本体20から取り外し可能に設けられてよい。
UAV制御部30は、メモリ32に格納されたプログラムに従ってUAV10の飛行及び撮像を制御する。UAV制御部30は、CPUまたはMPU等のマイクロプロセッサ、MCU等のマイクロコントローラ等により構成されてよい。UAV制御部30は、通信インタフェース36を介して遠隔操作装置300から受信した命令に従って、UAV10の飛行及び撮像を制御する。推進部40は、UAV10を推進させる。推進部40は、複数の回転翼と、複数の回転翼を回転させる複数の駆動モータとを有する。推進部40は、UAV制御部30からの命令に従って複数の駆動モータを介して複数の回転翼を回転させて、UAV10を飛行させる。
GPS受信機41は、複数のGPS衛星から発信された時刻を示す複数の信号を受信する。GPS受信機41は、受信された複数の信号に基づいてGPS受信機41の位置(緯度及び経度)、つまりUAV10の位置(緯度及び経度)を算出する。IMU42は、UAV10の姿勢を検出する。IMU42は、UAV10の姿勢として、UAV10の前後、左右、及び上下の3軸方向の加速度と、ピッチ、ロール、及びヨーの3軸方向の角速度とを検出する。磁気コンパス43は、UAV10の機首の方位を検出する。気圧高度計44は、UAV10が飛行する高度を検出する。気圧高度計44は、UAV10の周囲の気圧を検出し、検出された気圧を高度に換算して、高度を検出する。温度センサ45は、UAV10の周囲の温度を検出する。湿度センサ46は、UAV10の周囲の湿度を検出する。
UAV10は、センサユニット600をさらに備える。センサユニット600は、UAV本体20の天井部に設けられてよい。センサユニット600は、MCU70、RTK80、及び照度センサ500を有する。MCU70は、RTK80及び照度センサ500を制御する制御回路である。RTK80は、リアルタイムキネマティックGPSである。RTK80は、予め定められた位置に設置された基地局の位置情報に基づいてRTK測位によりUAV10の位置を測位する。
照度センサ500は、周囲の照度を測定する。照度センサ500は、基板上に配置された複数の受光素子を含む。照度センサ500は、第1の受光素子、第2の受光素子、及び第3の受光素子を含む。第1の受光素子は、400nm以上、700nm以下の範囲の波長を受光してよい。第2の受光素子は、700nm以上、900nm以下の範囲の波長を受光してよい。第3の受光素子は、900nm以上、1500nm以下の範囲の波長を受光してよい。
ここで、NDVIなどを導出する場合に利用する反射率は、係数k、所望の波長領域の画素値をN、照度(日射強度)をLとすると、k×N/Lで近似することができる。kは、画素値の単位と照度の単位とを揃えるための係数である。
UAV10の姿勢が変化しても、撮像システム100は、ジンバル50を介して、鉛直方向下向きなどの予め定められた撮像方向が維持されるように制御される。したがって、UAV10の姿勢が変化しても、撮像システム100により撮像されるそれぞれの波長領域の画像の画素値は変化しない。しかしながら、照度センサ500は、UAV10の姿勢が変化すると、照度センサ500の姿勢も変化する。照度センサ500の姿勢が変化すると、照度センサ500の受光面で受光される光の量が変化する場合がある。照度センサ500が、複数の波長領域ごとに複数の受光センサを備える場合、複数の受光センサが配置される位置の違いにより、照度センサ500の姿勢が変化することで、照度センサ500の受光面で受光される光の量が変化する場合がある。すなわち、UAV10の姿勢が変化すると、照度センサ500により測定される照度は変化する場合がある。この場合、画素値と照度との比が変化してしまうので、NDVIなどの指標が変化してしまう場合がある。
例えば、図5に示すように、UAV10が太陽の方向(方位)に沿って、第1方向701に飛行する飛行経路1の場合と、第1方向701と反対の第2方向に飛行する飛行経路2の場合とで、照度センサ500に入射する太陽光の入射角度が異なる。これにより、画素値と照度との比が変化し、UAV10が飛行する方向によってNDVIなどの指標にばらつきが生じる。
時間帯によって、照度センサ500で受光する太陽光のスペクトルは変化する。例えば、図6に示すように、夕方の場合、赤成分の光の割合が増加する。照度センサ500で測定される照度の色成分ごとの割合は不均等になる。UAV10が太陽の方向(方位)に沿って、第1方向701に飛行する飛行経路1の場合と、第1方向701と反対の第2方向に飛行する飛行経路2の場合とで、照度センサ500に入射する太陽光の入射角度が異なる。この場合、UAV10の姿勢が変化し、照度センサ500で測定される色成分ごとの割合が変化してしまう。これにより、画素値と照度との比が変化し、UAV10が飛行する方向によってNDVIなどの指標にばらつきが生じる。
図7は、NDVIを示す画像の一例である。UAV10が飛行する方向が太陽の方向に沿っている場合、UAV10が飛行する太陽に対する方向によって、照度センサ500により測定される照度の大きさが変化する。したがって、図7に示すように、NVDIを示す画像は、UAV10の飛行方向に沿った縞模様になる。
そこで、本実施形態では、UAV制御部30は、太陽の方向とUAV10の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、UAV10の飛行経路を決定する。予め定められた角度範囲は、90度を含む。UAV制御部30は、太陽の方向とUAV10の飛行方向とが交差するように、UAV10の飛行経路を決定してよい。図8に示すように、UAV制御部30は、太陽の方向とUAV10の飛行方向703とが同一の方向になる飛行経路ではなく、太陽の方向とUAV10の飛行方向とが垂直に交差する飛行経路704になるようにUAV10の飛行経路を決定してよい。
UAV制御部30は、UAV10が照度センサ500により照度を測定しながら飛行する日時及び位置(緯度・経度)を取得してよい。日時は、UAV10が照度センサ500により照度を測定しながら飛行する予め定められた測定期間内の第1時点でよい。第1時点は、例えば、測定期間の中間時点でよい。中間時点とは、測定期間の開始時刻から終了時刻の真ん中の時点だけを意味するのではない。中間時点とは、測定期間の開始時刻から終了時刻の中のどこかの時点でよい。第1時点は、最初の時点、または最後の時点でもよい。UAV制御部30は、日時及び位置に基づいて、図9に示すような太陽800の方位角801を特定してよい。UAV制御部30は、方位角801が示す方位と垂直な方向がUAV10の飛行方向になるようにUAV10の飛行経路を決定してよい。
図10は、UAV制御部30がUAV10の飛行経路を決定する手順の一例を示すフローチャートである。
UAV制御部30は、UAV10の飛行経路を編集する(S100)。UAV制御部30は、地図上の測定対象のエリアを受け付け、エリア全体の反射率を測定できるように飛行経路を編集する。次いで、UAV制御部30は、UAV10が照度センサ500により照度を測定しながら飛行する日時及び位置(緯度・経度)を受け付ける。UAV制御部30は、その日時及び位置に基づいて、太陽の方位角を算出する。UAV制御部30は、その方位角に基づいて、飛行時点の太陽の方向を特定する(S104)。UAV制御部30は、その日時及び位置に基づいて、ネットワークを介して外部のサーバから太陽の方位角を取得してもよい。
UAV制御部30は、飛行経路上のUAV10の飛行方向と太陽の方向とが成す角度が、予め定められた角度範囲内か否かを判定する(S106)。UAV10の飛行方向と太陽の方向とが成す角度が、予め定められた角度範囲内であれば、UAV制御部30は、飛行経路を修正せずに、その飛行経路に従ってUAV10を飛行させ、撮像システム100による撮像、及び照度センサ500による照度の測定を実行する(S106)。一方、UAV10の飛行方向と太陽の方向とが成す角度が、予め定められた角度範囲外であれば、UAV制御部30は、UAV10の飛行方向と太陽の方向とが成す角度が、予め定められた角度範囲内になるように飛行経路を修正する(S108)。そして、UAV制御部30は、修正後の飛行経路に従ってUAV10を飛行させ、撮像システム100による撮像、及び照度センサ500による照度の測定を実行する(S106)。
メモリ32は、日時及び位置と、太陽の方位に対して垂直な方位とを関連づけた情報を予め記憶してもよい。UAV制御部30は、太陽の方位を算出せず、メモリ32を参照して、日時及び位置から直接、UAV10の飛行方向と太陽の方向とが成す角度が、予め定められた角度範囲内になるUAV10の飛行方向を決定してよい。
以上のように、本実施形態によれば、UAV制御部30は、測定対象の日時及び位置に基づく太陽の方向とUAV10の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、UAV10の飛行経路を決定する。UAV制御部30は、その飛行経路に沿ってUAV10を飛行させながら、撮像システム100による撮像、及び照度センサ500による照度の測定を実行する。これにより、UAV10の姿勢が変化することに伴い照度センサ500で測定される照度がばらつくことを抑制できる。したががって、照度センサ500により測定された照度を利用して導出されるNVDIなどの指標がばらつくことを抑制できる。
図11は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CR−ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 UAV
20 UAV本体
30 UAV制御部
32 メモリ
36 通信インタフェース
40 推進部
41 GPS受信機
42 慣性計測装置
43 磁気コンパス
44 気圧高度計
45 温度センサ
46 湿度センサ
50 ジンバル
60 撮像装置
100 撮像システム
110 R用撮像装置
120 G用撮像装置
130 B用撮像装置
140 RE用撮像装置
150 NIR用撮像装置
160 RGB用撮像装置
300 遠隔操作装置
500 照度センサ
600 センサユニット
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM

Claims (13)

  1. 照度センサを備える飛行体の飛行経路を決定する決定装置であって、
    前記照度センサにより照度を測定しながら前記飛行体が飛行する日時及び位置を取得し、
    前記日時及び前記位置に基づく太陽の方向と前記飛行体の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、前記飛行体の飛行経路を決定するように構成される回路を備える決定装置。
  2. 前記予め定められた角度範囲は、90度を含む、請求項1に記載の決定装置。
  3. 前記日時は、前記飛行体が前記照度センサにより照度を測定しながら飛行する測定期間内の第1時点である、請求項1に記載の決定装置。
  4. 前記第1時点は、前記測定期間の中間時点である、請求項3に記載の決定装置。
  5. 請求項1から4の何れか1つに記載の決定装置と、前記照度センサとを備え、
    前記飛行経路に沿って飛行する飛行体。
  6. 前記照度センサは、第1の波長領域の照度を検出する第1受光素子と、第2の波長領域の照度を検出する第2受光素子と、第3の波長領域の照度を検出する第3受光素子とを含む、請求項5に記載の飛行体。
  7. 前記照度センサは、前記飛行体の天井部に設けられる、請求項5に記載の飛行体。
  8. 撮像装置をさらに備える、請求項7に記載の飛行体。
  9. 前記撮像装置の姿勢を制御可能に前記撮像装置を支持する支持機構をさらに備え、
    前記支持機構は、前記飛行体の前記天井部と反対側の領域に設けられる、請求項8に記載の飛行体。
  10. 前記撮像装置は、複数の波長帯域ごとに被写体を撮像するマルチスペクトルカメラである、請求項8に記載の飛行体。
  11. 複数の回転翼を備える、請求項5に記載の飛行体。
  12. 照度センサを備える飛行体の飛行経路を決定する決定方法であって、
    前記照度センサにより照度を測定しながら前記飛行体が飛行する日時及び位置を取得する段階と、
    前記日時及び前記位置に基づく太陽の方向と前記飛行体の飛行方向とが成す角度が予め定められた角度範囲に含まれるように、前記飛行体の飛行経路を決定する段階とを備える決定方法。
  13. 請求項1から4の何れか1つに記載の決定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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