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JP2021076645A - 光学シート及びその製造方法並びに光学シート用母材シート及びその製造方法 - Google Patents

光学シート及びその製造方法並びに光学シート用母材シート及びその製造方法 Download PDF

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JP2021076645A
JP2021076645A JP2019201507A JP2019201507A JP2021076645A JP 2021076645 A JP2021076645 A JP 2021076645A JP 2019201507 A JP2019201507 A JP 2019201507A JP 2019201507 A JP2019201507 A JP 2019201507A JP 2021076645 A JP2021076645 A JP 2021076645A
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light
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祐輔 松尾
Yusuke Matsuo
祐輔 松尾
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】光吸収部及び光透過部を有する光学機能層と光学機能層上に設けられる表面層との密着性を向上できる光学シートを提供する。【解決手段】実施の形態にかかる光学シート1は、一対の主面を有し、光透過部12bと光吸収部12aとが各前記主面に平行な第1方向D1に沿って配列される光学機能層12と、光学機能層12の一対の主面のうちの一方の主面上に設けられる第1表面層13と、を備える。そして、光吸収部12aは、光学機能層12の前記一方の主面側で第1表面層13に向けて露出して当該一方の主面の一部を構成しており、光吸収部12aの前記一方の主面側の端部には前記一対の主面のうちの他方の主面に向けてへこむ凹部12dが設けられる。そして、第1表面層13は、凹部12dに充填された状態で光学機能層12を覆っている。【選択図】図1

Description

本発明は、映像表示装置が形成する映像光に光学的作用を付与する光学シート及びその製造方法、並びに光学シートを形成するための光学シート用母材シート及びその製造方法に関する。
液晶表示装置等の映像表示装置に設置され、映像表示装置が形成する映像光に光学的作用を付与する光学シートが従来から知られている。
例えば特許文献1には光学シートとしてのルーバーフィルムが開示され、このルーバーフィルムは、光吸収部と光透過部とを交互に配列する光学機能層と、光学機能層を保護するOC層(オーバーコート層)とを備えている。
従来、ルーバーフィルムにはOC層を備えないものもあったが、この構成では、例えば映像表示装置内にルーバーフィルムが組み込まれた後、ルーバーフィルムがこれと隣り合う偏光板等の他の部材と接触した際に、ルーバーフィルム及び/又は他の部材に傷が生じ得るという問題があった。このような問題に鑑みて特許文献1のルーバーフィルムはOC層を設けている。
特許文献1にかかるOC層は、他の部材との接触時に他の部材を傷つけないように高い摺動性を有しており、この摺動性は、OC層の材料となるベース樹脂にスリップ剤を含有させることで確保されている。
特開2017−45060号公報
しかしながら、特許文献1にかかるOC層は高い摺動性を確保することで他の部材における傷の発生を抑制できる一方、摺動性が高くなるがために光学機能層との密着性が損なわれる場合がある。ルーバーフィルムは一般にOC層や光学機能層を含む母材シートから切り出されるが、OC層と光学機能層との密着性を十分に確保できない場合には、母材シートからのルーバーフィルムの切り出しの際に、OC層が割れ易くなる傾向がある。割れたOC層は異物となるため、ルーバーフィルムを組み込む映像表示装置の品質に影響を及ぼす虞がある。また、OC層と光学機能層との密着性を十分に確保できない場合には、映像表示装置に組み込まれた後の温度変化等に起因してOC層が剥がれ易くなったりする等の問題も懸念される。
また、OC層は粘着剤から形成されてもよく、この場合、切り出し時の割れの問題は解消し得る。しかしながら、ルーバーフィルムが映像表示装置に組み込まれた後に高温環境に晒された場合には、粘着層が不所望にはみ出す場合があり、その結果、周辺の部材が汚染され得るという問題が生じる場合があった。また、粘着層は他の部材と密着される必要があるため、光学性能に制約が生じ得るという問題もあった。
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであり、光吸収部及び光透過部を有する光学機能層と光学機能層上に設けられる表面層との密着性を向上できる光学シート及びその製造方法、並びに光学シート用母材シート及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる光学シートは、一対の主面を有し、光透過部と光吸収部とが各前記主面に平行な第1方向に沿って配列される光学機能層と、前記光学機能層の前記一対の主面のうちの一方の主面上に設けられる表面層と、を備え、前記光吸収部は、前記光学機能層の前記一方の主面側で露出して前記表面層に向けて当該一方の主面の一部を構成しており、前記光吸収部の前記一方の主面側の端部には前記一対の主面のうちの他方の主面に向けてへこむ凹部が設けられており、前記表面層は、前記凹部に充填された状態で前記光学機能層を覆っている。
前記表面層は、硬化型樹脂を含んでもよい。
前記表面層は、紫外線硬化型樹脂を含んでもよい。
前記表面層は、スリップ剤を含んでもよい。
前記表面層の前記光学機能層側の面とは反対側の面は、マット面になっていてもよい。
前記表面層は、マット層でもよい。
本発明にかかる光学シートは、JIS−K5600−5−1:1999に準拠した円筒形マンドレル法を行った際に、割れが生じ始めるマンドレルの直径が35mm以下となる耐屈曲性を有してもよい。
前記表面層の前記光学機能層側の面とは反対側の面と、前記表面層の前記光学機能層側の面および前記反対側の面の間に位置する周縁とで形成される前記表面層の角部は、丸みを有していてもよい。
また本発明にかかる光学シートは、前記光学機能層に対する前記表面層の付着性をJIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法で評価したとき、分類が、0になり、且つ、JIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法において規定される60°の引っ張り方向を120°に変え、その他の条件は同じにして、前記表面層の付着性の評価を行ったときも、分類が、0になるように構成されてもよい。
また前記凹部の深さは、1.5μm以上5μm以下でもよい。
前記凹部の深さ/前記第1方向における前記凹部の幅は、0.05以上0.5以下でもよい。
前記光吸収部は、ベース樹脂と、前記ベース樹脂に保持される光吸収粒子とを含んでもよい。
また、本発明にかかる光学シートの製造方法は、
一対の主面を有する光透過部材料層に、前記一対の主面のうちの一方の主面から他方の主面に向けてへこむ複数の空隙を各前記主面に平行な第1方向に並ぶように形成するとともに、隣り合う前記空隙の間に光透過部を形成する工程と、
前記光透過部及び前記空隙を覆うように光吸収部材料層を設け、前記光吸収部材料層によって前記空隙を充填した状態で前記光透過部及び前記空隙を覆う工程と、
前記光吸収部材料層を掻き取りつつ前記光吸収部材料層を前記空隙内に押し込んだ後、前記空隙内の前記光吸収部材料層を硬化し、前記空隙が開放する側の端部に前記空隙の底面に向けてへこむ凹部を有する光吸収部を前記空隙内に形成する工程と、
前記光透過部及び前記光吸収部を覆うように表面層材料層を設け、前記表面層材料層によって前記凹部を充填した状態で前記光透過部及び前記光吸収部を覆う工程と、
前記表面層材料層を硬化して、表面層を形成し、前記光透過部及び前記光吸収部を有する光学機能層と前記表面層とを含む母材シートを形成する工程と、
前記母材シートから光学シートを切り出す工程と、を備える。
本発明にかかる光学シートの製造方法において、前記凹部は、1.5μm以上5μm以下の深さとなるように形成されてもよい。
また、前記光透過部及び前記光吸収部を覆うように前記表面層材料層を設ける際、前記表面層材料層は前記凹部に所定の圧力で押し込まれてもよい。
また、本発明にかかる光学シート用母材シートは、一対の主面を有し、光透過部と光吸収部とが各前記主面に平行な第1方向に沿って配列される光学機能層と、前記光学機能層の前記一対の主面のうちの一方の主面上に設けられる表面層と、を備え、前記光吸収部は、前記光学機能層の前記一方の主面側で前記表面層に向けて露出して当該一方の主面の一部を構成しており、前記光吸収部の前記一方の主面側の端部には前記一対の主面のうちの他方の主面に向けてへこむ凹部が設けられており、前記表面層は、前記凹部に充填された状態で前記光学機能層を覆っている。
また、本発明にかかる光学シート用母材シートの製造方法は、
一対の主面を有する光透過部材料層に、前記一対の主面のうちの一方の主面から他方の主面に向けてへこむ複数の空隙を各前記主面に平行な第1方向に並ぶように形成するとともに、隣り合う前記空隙の間に光透過部を形成する工程と、
前記光透過部及び前記空隙を覆うように光吸収部材料層を設け、前記光吸収部材料層によって前記空隙を充填した状態で前記光透過部及び前記空隙を覆う工程と、
前記光吸収部材料層を掻き取りつつ前記光吸収部材料層を前記空隙内に押し込んだ後、前記空隙内の前記光吸収部材料層を硬化し、前記空隙が開放する側の端部に前記空隙の底面に向けてへこむ凹部を有する光吸収部を前記空隙内に形成する工程と、
前記光透過部及び前記光吸収部を覆うように表面層材料層を設け、前記表面層材料層によって前記凹部を充填した状態で前記光透過部及び前記光吸収部を覆う工程と、
前記表面層材料層を硬化して、表面層を形成する工程と、を備える。
本発明によれば、光吸収部及び光透過部を有する光学機能層と光学機能層上に設けられる表面層との密着性を向上できる。
本発明の一実施の形態にかかる光学シートの層構成を示す概略的な断面図である。 図1の拡大図である。 図1に示す光学シートを構成する光学機能層の主面を対面方向で撮像したSEM(Scanning Electron Microscope)画像を示す図である。 図1に示す光学シートを構成する光学機能層の主面を斜視的に撮像したSEM画像を示す図である。 図3の拡大図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 図1に示す光学シートの製造方法の一例を説明する図である。 一実施の形態にかかる光学シートの角部のSEM画像を示す図である。 図8Cに示す光学シートの角部の断面図である。 従来の光学シートを切り出す際の様子を示す図である。 従来の光学シートの角部のSEM画像を示す図である。 図9Bに示す光学シートの角部の断面図である。 図1に示す光学シートを備える液晶表示装置を概略的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態にかかる光学シート1及びその製造方法等について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「光学シート」は板やフィルムと呼ばれ得るような部材をも含む概念であり、したがって、「光学シート」は、「光学フィルム」等と呼ばれる部材と、呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。また、シート面の法線とは、シート面に直交する線を意味し、法線に平行な方向のことを法線方向と呼ぶ。また、以下の説明では、シート面(板面、フィルム面)のことを、主面と呼ぶ場合もある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
<光学シート>
図1は、本実施の形態にかかる光学シート1の層構成を示す概略的な断面図である。図1に示す光学シート1は、基材11と、光学機能層12と、第1表面層13と、第2表面層14と、を備える。基材11及び光学機能層12は互いに接合されており、第1表面層13は光学機能層12を基材11側とは反対の側から覆い、第2表面層14は基材11を光学機能層12側とは反対の側から覆っている。
(基材)
基材11は、樹脂やガラス等からなる光透過性を有する透明基材であり、例えばポリカーボネート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオリフィン、ポリアクリレート、ポリアミドを主成分とするフィルム、ガラスなどから構成される。基材11の厚みは、例えば60μm以上250μm以下であり、基材11の屈折率は、例えば1.46以上1.67以下である。なお、主成分とは、ある物質を構成する複数の成分のうちの物質全体に対して50%以上の割合で含まれる成分又は最も多く含まれる成分のことを意味する。
(光学機能層)
光学機能層12は光透過部12bと光吸収部12aとを有する所謂ルーバーフィルムであり、光透過部12bと光吸収部12aは、光学機能層12の一対の主面の各々に平行な第1方向D1に沿って交互に配列されている。図1における符号D2は、上記一対の主面の各々に平行で且つ第1方向D1に直交する第2方向を示しており、光透過部12bと光吸収部12aは第2方向D2で直線状に延びる。なお、第1方向D1と第2方向D2とは直交関係でなくてもよい。
光吸収部12aは光を吸収する部分であって、光吸収粒子をベース樹脂、言い換えるとバインダー樹脂中に含んだものである。光吸収粒子としては、例えばカーボンブラックを含有したアクリルビーズ等を用いることができる。なお、光吸収部12aは、バインダー樹脂に例えば黒色フィラーを含ませたものでもよく、その組成は特に限られるものではない。
光学シート1は、光学機能層12から基材11に向けて映像光を透過させるように設置されるものであり、本実施の形態における光吸収部12aの断面形状は、光の出光側へ先細りとなる台形形状となっている。一方、光透過部12bの断面形状は、光の入光側へ先細りとなる台形形状となる。ただし、光吸収部12a及び光透過部12bの断面形状は要求される機能に応じて種々の形状を採用することができるものであって、特に限られるものではなく、例えば矩形状であってもよい。
以下においては、光学機能層12の一対の主面のうちの入光側の主面のことを第1主面121と呼び、出光側の主面のことを第2主面122と呼ぶ。上述した基材11は光学機能層12の第2主面122上に設けられ、第1表面層13は光学機能層12の第1主面121上に設けられている。また、光吸収部12aは光学機能層12の第1主面121側で光学機能層12の外部に露出し第1主面121の一部を構成している。言い換えると、光吸収部12aは光学機能層12の第1主面121側で第1表面層13に向けて露出し第1主面121の一部を構成している。
光吸収部12aにおけるベース樹脂を構成する材料は特に限定されないが、硬化型樹脂であることが好ましい。具体的には例えば、紫外線若しくは電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、又は、熱硬化型樹脂等が挙げられる。光吸収部12aにおけるベース樹脂の屈折率は1.47以上1.65以下であることが好ましく、1.49以上1.57以下であることがより好ましい。ベース樹脂の屈折率が高いと光吸収部12aが割れ易くなるため、屈折率は1.57以下が良い。
一方で、光透過部12bは光を透過させる部分であり、例えば可視光透過性の樹脂からなる。光透過部12bの材料は特に限定されないが、硬化型樹脂であることが好ましい。具体的には例えば、紫外線若しくは電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、又は、熱硬化型樹脂等が挙げられる。
なお、本実施の形態における光透過部12bは基材11と接合されるため、基材11との接合強度を向上させる観点で基材11と相性が良いことが望まれる。また光吸収部12aを充填させるために光透過部12bに形成される空隙15(図2参照)は金型によって形成されるため、光透過部12bは離型剤を含有させる等により離型が良好となる性状を確保することが望まれる。例えば基材11がポリカーボネートを主成分とする場合、上記二つの要望を充足させ得る光透過部12bの材料としては、接合強度向上の観点でフェノキシレチルアクリレートと、離型性確保の観点でリン酸エステルとを含む材料が好適に用いられ得る。
また、光透過部12bの屈折率は1.47以上1.65以下であることが好ましく、1.49以上1.57以下であることがより好ましい。屈折率が高いと光透過部12bが割れ易くなるため、屈折率は1.57以下が良い。また、光透過部12bの屈折率は、上記光吸収部12aのベース樹脂の屈折率よりも高い又は同一であることが望ましい。光透過部12bの屈折率が光吸収部12aのベース樹脂の屈折率よりも高い場合には、光透過部12bから光吸収部12aに向かう光の全反射を利用した光学設計が可能となり、例えば光の利用効率を高めることができる。また、光透過部12bの屈折率が光吸収部12aのベース樹脂の屈折率と同一の場合、光の全反射や屈折が起きないため、例えば表示装置の表面から光学シート1までの距離が離れたとしても、透過光と全反射光、屈折光の2重像の発生を防止することが可能となる。
また、光学機能層12における光吸収部12aおよび光透過部12bの配列のピッチは特に限定されないが、ルーバーフィルムの機能を効果的に発揮する観点から、15μm以上100μm以下であることが好ましく、30μm以上100μm以下であることがより好ましい。また、光吸収部12aの高さ(厚み)は60μm以上150μm以下であることが好ましい。また、光学機能層12には、光透過部12bと一体であって各光透過部12bをまとめて支持するように各光透過部12bと連結するフィルム状のランド部12cが含まれる。このランド部12cの厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
図2は図1の拡大図であって、光吸収部12aの周辺を拡大して示している。また図3は光学機能層12の第1主面121を対面方向で撮像したSEM画像を示す図であり、図4は光学機能層12の第1主面121を斜視的に撮像したSEM画像を示す図である。ここで、光吸収部12aの第1主面121の端部には図2乃至図4に示すように第2主面122に向けてへこむ凹部12dが設けられている。
図2を参照し、凹部12dの深さDは、0.5μm以上であることが好ましく、1.5μm以上であることがより好ましく、1.5μm以上5μm以下であることがさらに好ましい。また、アスペクト比である凹部12dの深さD/凹部12dの第1方向D1での幅Wは、0.05以上0.5以下であることが好ましい。後述するように凹部12dには第1表面層13が充填された状態となり、これにより光学機能層12と第1表面層13との密着性が向上する。なお、図2における符号12pは光吸収粒子を示している。
光学シート1は後述するように光学シート1と層構成を同じくする母材シートから切り出されるが、本件発明者は、鋭意研究の結果、凹部12dの深さDが0.5μm以上である場合には、切り出し時の第1表面層13の割れを効果的に抑制できる程度の光学機能層12と第1表面層13との密着性及び耐屈曲性が得られることを知見し、凹部12dの深さDが1.5μm以上である場合には、切り出し時の第1表面層13の割れをほぼ確実に抑制できる程度の光学機能層12と第1表面層13との密着性及び耐屈曲性が得られることを知見した。一方で、凹部12dの深さDが5μmよりも大きくなる場合には、光吸収部12aの光吸収性能が損なわれ得る可能性があり、凹部12dの深さDの好ましい上限は5μm以下に定めている。また、アスペクト比(凹部12dの深さD/凹部12dの第1方向D1での幅W)が、0.05未満であると、凹部12dの深さDを0.5μm以上確保する際の凹部12dの幅Wが過剰に大きくなって所望の光学性能を得がたくなり、アスペクト比が、0.5よりも大きくなると第1表面層13を凹部12dに充填しがたくなって光吸収性能が損なわれ得る。このような観点から、アスペクト比は0.05以上0.5以下であることが好ましいと言える。
なお凹部12dの深さD及び幅Wの測定は、例えば光学シートの断面のSEM画像を用いて測定してもよい。
また図5は図3の拡大図を示している。図5に示すように凹部12dの表面には、複数の光吸収粒子12pによる隆起部12eが形成されており、凹部12dの表面はマット状、言い換えると梨地状又はしぼ加工面になっている。光吸収部12aに含まれる光吸収粒子12pの平均粒径は、例えば4μm以下であり、最大粒径は30μmであることが好ましい。このような平均粒径の際、凹部12dの表面に現れる隆起部12eは、100μm当たり9以上10個以下であることが好ましい。また凹部12dの表面の表面粗さRaは、0.2μm以上0.4μm以下であることが好ましい。このように隆起部12eが現れる場合及び/又は凹部12dの表面の表面粗さRaが0.2μm以上0.4μm以下となる場合には、製造の都合により形成される隆起部12eを利用して光学機能層12と第1表面層13との密着性を効果的に向上できる。
なお隆起部12eの個数の測定は、例えば図5に示すようなSEM画像を用いて目視で行ってもよい。また隆起部12eの表面粗さRaの測定は、公知の接触式又は非接触式の表面粗さ測定装置により特定され得る。なお、表面粗さRaはJIS−B0601:2013に規定される表面粗さである。
(第1表面層)
第1表面層13は、上述したように光吸収部12aの端部に形成される凹部12dに充填された状態で光学機能層12を覆うことにより、光学機能層12と強固に接合されるようになっている。第1表面層13の厚みは、例えば5μm以上50μm以下であり、第1表面層13の屈折率は、例えば1.47以上1.65以下である。
第1表面層13の材料は特に限定されないが、硬化型樹脂であることが好ましい。具体的には例えば、紫外線若しくは電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、又は、熱硬化型樹脂等が挙げられる。
本実施の形態では、光学シート1が表示装置に組み込まれた際に、第1表面層13が他の光学部材と隣り合う状況になることが想定されるが、この状況下では、第1表面層13が他の光学部材に接触したとしても、他の光学部材を傷付けず且つ他の光学部材と密着しないことが望まれる。そこで第1表面層13は高い摺動性を確保することが望ましく、これを充足するためにスリップ剤を含んでもよい。スリップ剤としては、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルミド、ワックス(パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス)、シリコーンオイル等が用いられ得る。
また第1表面層13と他の光学部材との密着を抑制するために、第1表面層13はマット層として形成されてもよく、光学機能層12側の面とは反対側の面はマット面になっていてもよい。また他の光学部材との密着性が良くない材料により、第1表面層13が形成されてもよい。例えば、他の光学部材がポリカーボネートを主成分とする材料から形成される場合には、第1表面層13の材料として、アクリル系モノマーと、ウレタンアクリレート系オリゴマーとを含む材料が好適に用いられ得る。なお、この際、基材11がポリカーボネートを主成分とする材料から形成され、且つ光透過部12bの材料として、ポリカーボネートと密着性の良いアクリル系モノマーと、ウレタンアクリレート系オリゴマーとを含む材料や、上述したようなフェノキシレチルアクリレートと、リン酸エステルとを含む材料が用いられる場合には、光学機能層12と第1表面層13との密着性が低下し得るが、本実施の形態では、光吸収部12aの凹部12dの存在により密着性が補償されることになる。
(第2表面層)
第2表面層14は基材11の保護のために設けられるものである。第2表面層14の厚みは、例えば5μm以上50μm以下であり、第2表面層14の屈折率は、例えば1.47以上1.65以下である。第2表面層14の材料は特に限定されないが、硬化型樹脂であることが好ましい。具体的には例えば、紫外線若しくは電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、又は、熱硬化型樹脂等が挙げられる。
第2表面層14の第1表面層13と同じ材料で且つ同じ厚みで形成されることが好ましい。この場合、第2表面層14の線膨張係数及び第1表面層13の線膨張係数を揃えることができ、カール等の不具合が抑制され得る。また、製造コストの抑制も図れる。
<光学シートの密着性及び耐屈曲性>
上述したように、光学シート1では第1表面層13が光吸収部12aの端部に形成される凹部12dに充填されて光学機能層12を覆うことにより、光学機能層12と第1表面層13との密着性が向上する。光学機能層12と第1表面層13との密着性としては、光学機能層12に対する第1表面層13の付着性をJIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法で評価したときに、分類が、0になるレベルを確保することが好ましい。さらには、JIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法において規定される60°の引っ張り方向を120°に変え、その他の条件は同じにして、光学機能層12に対する第1表面層13の付着性の剥離評価を行ったときも、分類が、0になるレベルの密着性を確保することがより好ましい。
第1表面層13の付着性をJIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法で評価したときに、分類が、0になる程度の光学機能層12と第1表面層13との密着性が確保される場合には、光学シート1において高い屈曲性が確保され、これにより母材シートから光学シート1を切り出す際に生じる第1表面層13の割れを効果的に抑制できることを本件発明者は知見した。さらに、上記の付着性評価に加えて、JIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法において規定される60°の引っ張り方向を120°に変え、その他の条件は同じにして、光学機能層12に対する第1表面層13の付着性の剥離評価を行ったときも、分類が、0になる程度の光学機能層12と第1表面層13との密着性が確保される場合には、光学シート1においては極めて高い屈曲性が確保され、これにより母材シートから光学シート1を切り出す際に生じる第1表面層13の割れをほぼ確実に抑制できることを本件発明者は知見した。
なお、上述のように第1表面層13の付着性をJIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法で評価したときに、分類が、0になり、且つ、JIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法において規定される60°の引っ張り方向を120°に変え、その他の条件は同じにして、光学機能層12に対する第1表面層13の付着性の剥離評価を行ったときも、分類が、0になる程度の光学機能層12と第1表面層13との密着性が確保される場合には、光学シート1及びその母材シートにおいては、JIS−K5600−5−1:1999に準拠した円筒形マンドレル法を行った際に、割れが生じ始めるマンドレルの直径が35mm以下となる程度の耐屈曲性を確保し易くなる。このような耐屈曲性を母材シートが有している場合には、母材シートから光学シート1を切り出す際に生じる第1表面層13の割れをほぼ確実に抑制することが可能となる。
<光学シートの製造方法>
次に、上述した光学シート1の製造方法の一例について図6A〜6D、図7A〜7D、図8A〜8Dを用いて説明する。
ここで説明する例では、最初に基材11と光学機能層12とを含む母材シート100(図8A参照)が作製される。この際、まず、図6Aに示すように基材11上に光透過部材料層12bRが設けられる。光透過部材料層12bRは、硬化前の例えば硬化型樹脂から形成されており、図示しないがロールで搬送されている基材11に連続的に塗工される。なお、本例では、基材11に第2表面層14が既に設けられているが、第2表面層14の形成タイミングは特に限定されるものではない。
次いで、図6Bに示すように、光吸収部12aを充填するための空隙15を光透過部材料層12bRに金型によって形成する。詳しくは、一対の主面を有する光透過部材料層12bRに、一対の主面のうちの一方の主面から他方の主面に向けてへこむ複数の空隙15を各前記主面に平行な第1方向D1に並ぶように形成する。空隙15の成型は、ロール金型で行われてもよい。そして、光透過部材料層12bRが硬化されることで隣り合う空隙15の間に光透過部12bが形成される。
次いで、図6Cに示すように、複数の光透過部12b及び空隙15を覆うように光吸収部材料層12aRが設けられる。ここで、光吸収部材料層12aRは空隙15内に充填される。光吸収部材料層12aRは、硬化前の例えば硬化型樹脂をベース樹脂として含むとともに、光吸収粒子12pを含む材料から形成されている。
次いで、図6Dに示すように、空隙15内に光吸収部材料層12aRが充填され且つ余分な光吸収部材料層12aRが除去されるように、光吸収部材料層12aRがスキージ120によって掻き取られる。そして、光吸収部材料層12aRが硬化されることで、図7Aに示すように光吸収部12aが形成され、光学機能層12が形成される。ここで、光吸収部12aには凹部12dが形成される。凹部12dは、スキージ120を強めに光透過部12bに押し付けつつ光吸収部材料層12aRを掻き取ることで形成され易くなる。
次いで、図7Bに示すように、光透過部12b及び光吸収部12aを覆うように表面層材料層13Rを設け、表面層材料層13Rによって凹部12dを充填した状態で光透過部12b及び光吸収部12aを覆う工程が行われる。そして、表面層材料層13Rが硬化される。なお、この際、表面層材料層13Rは完全に硬化されないが、完全に硬化させてもよい。
次いで、本例では、基材11、第2表面層14、光学機能層12及び表面層材料層13Rからなる積層体が一対のエンボス加工ローラ140,140の間を通される。ここで、一対のエンボス加工ローラ140,140のうちの一方の表面は、微細凹凸を有するマット状になっており、当該表面は、第1表面層13に接して第1表面層13にマット加工、言い換えると梨地加工又はしぼ加工を施す。これにより、図7Dに示すように、表面層材料層13Rの表面に微細凹凸が形成され、第1表面層13が形成される。本例では、以上により、母材シート100が作製される。なお、上記積層体を一対のエンボス加工ローラ140,140の間に通す際には、表面層材料層13Rが凹部12dに所定の圧力で押し込まれるように、一対のエンボス加工ローラ140,140で積層体を挟み込むのが良い。具体的には、表面層材料層13Rが凹部12dに0.1Mpa以上0.6Mpa以下の圧力で押し込まれるようにするのが良い。
その後、母材シート100はロール状に巻き取られ、巻回し体とされる。その後、図8Aに示すように、母材シート100を繰り出して、例えば図中の二点鎖線の輪郭に沿って抜き金型200(図8B参照)により矩形状の光学シート1が切り出される。
図8Bには抜き金型200による光学シート1の切り出しの様子が断面で示されている。本実施の形態では、光吸収部12aの凹部12dによって光学機能層12と第1表面層13との密着性が向上し、これにより高い屈曲性が確保されることで、母材シート100から光学シート1を切り出す際に生じる第1表面層13の割れを効果的に抑制できる。切り出し時には、第1表面層13が抜き金型200の刃先側に引き込まれることで、図8Bに示すように第1表面層13の角部が丸みを有するようになる。ただし、本実施の形態では光学機能層12と第1表面層13との密着性が高いことで、第1表面層13が抜き金型200の刃先側に大きく引き込まれることが抑制されるため、第1表面層13の角部の丸みの曲率半径は小さくなる。ここで、第1表面層13の角部の丸みの曲率半径は、100μm以上1500μm以下の範囲であることが好ましく、500μm以上がより好ましく、1000μm以上が特に好ましい。
図8Cは、光学シート1の角部のSEM画像を示す図であり、図8Dは、図8Cに示す光学シート1の角部の断面図である。図8Cの範囲E1及び図8Dに示すように、角部の丸みは緩やかになっている。丸みの寸法は面方向で200μmで、厚み方向で18μmである。
第1表面層13上には、剥離可能な保護フィルムが貼合される場合があるが、第1表面層13の角部が丸み場合には、保護フィルムの剥離作業が容易になる。なお、丸みが緩やかでわると保護フィルムと第1表面層13との間への異物の進入が抑制され得るため、曲率半径はある程度大きい方がよく、曲率半径は500μm以上であることが好ましく、1000μm以上であることが特に好ましい。
一方で、図9Aは、凹部12dを有さない以外は、光学シート1と同じ構成を有する従来の光学シートを抜き金型200により切り出す際の様子を示す図である。図9Aに示すように、従来の光学シートでは多くの場合に割れが生じていた。また、図9Bは、偶発的に割れが生じなかった場合の従来の光学シートの角度のSEM画像を示す図であり、図9Cは、図9Bに示す光学シートの角部の断面図である。図9Bの範囲E2及び図9Cに示すように、角部の丸みは比較的曲率半径が小さくなっている。丸みの寸法は面方向で80μmで、厚み方向で50μmである。
<光学シート1の使用例>
ここで図10を用いて光学シート1の使用例について説明しておく。図10は光学シート1を備える液晶表示装置を概略的に示す図である。図10に示す液晶表示装置は、光源2と、プリズムシート3と、反射型偏光分離シート30と、光学シート1と、液晶パネル50と、視認性調整シート60と、をこの順で備えている。この例では、第1表面層13が反射型偏光分離シート30と接触し得るが、第1表面層13にスリップ剤が含まれる場合には、反射型偏光分離シート30を傷付ける状況が回避される。また第1表面層13がマット面となっている場合には、反射型偏光分離シート30との密着が回避される。
<作用効果>
以上に説明した本実施の形態にかかる光学シート1は、一対の主面を有し、光透過部12bと光吸収部12aとが各前記主面に平行な第1方向D1に沿って配列される光学機能層12と、光学機能層12の一対の主面のうちの一方の主面上に設けられる第1表面層13と、を備える。そして、光吸収部12aは、光学機能層12の前記一方の主面側で露出して当該一方の主面の一部を構成しており、光吸収部12aの前記一方の主面側の端部には前記一対の主面のうちの他方の主面に向けてへこむ凹部12dが設けられる。そして、第1表面層13は、凹部12dに充填された状態で光学機能層12を覆っている。
このような構成では、光学機能層12と第1表面層13との接触面積を光吸収部12aに凹部12dが設けられない場合に比べて大きく確保できる。その結果、光学機能層12と第1表面層13との密着性を向上できるようになる。
以下、本発明の実施例1〜4を説明する。実施例1では、凹部12dの深さDが0.5μmとなる光学シート1を作製した。実施例2では、凹部12dの深さDが1μmとなる光学シート1を作製した。実施例3では、凹部12dの深さDが1.5μmとなる光学シート1を作製した。実施例4では、凹部12dの深さDが2μmとなる光学シート1を作製した。
各実施例で使用した材料及び寸法は、以下の通りである。
基材11として、厚み250μmのポリカーボネイトフィルム(恵和社製、オプコン PC#250KM20D)を用いた。
光学機能層12における光吸収部12aの材料として、ベース樹脂である感光性樹脂と、光吸収粒子であるカーボンブラックと、を含む材料を用いた。
光透過部12bの材料として、UV硬化型樹脂である三洋化成社製ファインキュアCR−03を用いた。
光吸収部12aおよび光透過部12bの配列のピッチは、39.4μmとした。光吸収部12aの高さ(厚み)は102μmとした。ランド部12cの厚みは、25μmとした。よって、光透過部12bの厚みは、127μmである。
第1表面層13の材料として、UV硬化型樹脂である三洋化成社製ファインキュアBCP−34を用いた。第1表面層13の厚みは、22μmとした。
第2表面層14の材料として、UV硬化型樹脂である三洋化成社製ファインキュアBCP−34を用いた。第2表面層14の厚みは、22μmとした。
そして各実施例においては、JIS−K5600−5−6:1999に準拠した第1表面層13の付着性を評価した。JIS−K5600−5−6:1999に準拠する評価では、概略として、第1表面層13を25マス直角格子にカットして、透明感圧付着テープにより第1表面層13の剥離を試みる。そして、以下の分類0〜5により、付着性が特定される。なお、下記の「塗膜」は、カットされた第1表面層13の一部のことを意味する。
・0:カットの縁が完全に滑らかで,どの格子の目にもはがれがない。
・1:カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に5%を上回ることはない。
・2:塗膜がカットの縁に沿って、及び/又は交差点においてはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に5%を超えるが15%%を上回ることはない。
・3:塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており,及び/又は目のいろいろな部分が,部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に15%を超えるが35%を上回ることはない。
・4:塗膜がカットの縁に沿って,部分的又は全面的に大はがれを生じており,及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に35%を上回ることはない。
・5:分類4でも分類できないはがれ程度のいずれか。
そして、各実施例においては、分類が、0になるときに密着性が良好(○)と評価し、それ以外の分類のときは、密着性に(×)を付けている。以下の表1は、各実施例の評価結果を示している。
Figure 2021076645
実施例の結果から、光学機能層12と第1表面層13との密着性を十分に高めるためには、凹部12dの深さDを1.5μm以上とすることが好ましいことが確認された。
1…光学シート
11…基材
12…光学機能層
121…第1主面
122…第2主面
12a…光吸収部
12aR…光吸収部材料層
12b…光透過部
12bR…光透過部材料層
12c…ランド部
12d…凹部
12e…隆起部
12p…光吸収粒子
13…第1表面層
13R…表面層材料層
14…第2表面層
15…空隙
100…母材シート
120…スキージ
140…エンボス加工ローラ
200…抜き金型

Claims (17)

  1. 一対の主面を有し、光透過部と光吸収部とが各前記主面に平行な第1方向に沿って配列される光学機能層と、
    前記光学機能層の前記一対の主面のうちの一方の主面上に設けられる表面層と、を備え、
    前記光吸収部は、前記光学機能層の前記一方の主面側で前記表面層に向けて露出して当該一方の主面の一部を構成しており、
    前記光吸収部の前記一方の主面側の端部には前記一対の主面のうちの他方の主面に向けてへこむ凹部が設けられており、
    前記表面層は、前記凹部に充填された状態で前記光学機能層を覆っている、光学シート。
  2. 前記表面層は、硬化型樹脂を含む、請求項1に機作の光学シート。
  3. 前記表面層は、紫外線硬化型樹脂を含む、請求項2に記載の光学シート。
  4. 前記表面層は、スリップ剤を含む、請求項2又は3に記載の光学シート。
  5. 前記表面層の前記光学機能層側の面とは反対側の面がマット面になっている、請求項1乃至4のいずれかに記載の光学シート。
  6. 前記表面層は、マット層である、請求項1乃至5のいずれかに記載の光学シート。
  7. JIS−K5600−5−1:1999に準拠した円筒形マンドレル法を行った際に、割れが生じ始めるマンドレルの直径が35mm以下となる耐屈曲性を有している、請求項1乃至6のいずれかに記載の光学シート。
  8. 前記表面層の前記光学機能層側の面とは反対側の面と、前記表面層の前記光学機能層側の面および前記反対側の面の間に位置する周縁とで形成される前記表面層の角部が、丸みを有している、請求項7に記載の光学シート。
  9. 前記光学機能層に対する前記表面層の付着性をJIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法で評価したとき、分類が、0になり、且つ、
    JIS−K5600−5−6:1999に準拠するクロスカット法において規定される60°の引っ張り方向を120°に変え、その他の条件は同じにして、前記表面層の付着性の評価を行ったときも、分類が、0になる、請求項1乃至8のいずれかに記載の光学シート。
  10. 前記凹部の深さが、1.5μm以上5μm以下である、請求項1乃至9のいずれかに記載の光学シート。
  11. 前記凹部の深さ/前記第1方向における前記凹部の幅が、0.05以上0.5以下である、請求項1乃至10のいずれかに記載の光学シート。
  12. 前記光吸収部は、ベース樹脂と、前記ベース樹脂に保持される光吸収粒子とを含む、請求項1乃至11のいずれかに記載の光学シート。
  13. 一対の主面を有する光透過部材料層に、前記一対の主面のうちの一方の主面から他方の主面に向けてへこむ複数の空隙を各前記主面に平行な第1方向に並ぶように形成するとともに、隣り合う前記空隙の間に光透過部を形成する工程と、
    前記光透過部及び前記空隙を覆うように光吸収部材料層を設け、前記光吸収部材料層によって前記空隙を充填した状態で前記光透過部及び前記空隙を覆う工程と、
    前記光吸収部材料層を掻き取りつつ前記光吸収部材料層を前記空隙内に押し込んだ後、前記空隙内の前記光吸収部材料層を硬化し、前記空隙が開放する側の端部に前記空隙の底面に向けてへこむ凹部を有する光吸収部を前記空隙内に形成する工程と、
    前記光透過部及び前記光吸収部を覆うように表面層材料層を設け、前記表面層材料層によって前記凹部を充填した状態で前記光透過部及び前記光吸収部を覆う工程と、
    前記表面層材料層を硬化して、表面層を形成し、前記光透過部及び前記光吸収部を有する光学機能層と前記表面層とを含む母材シートを形成する工程と、
    前記母材シートから光学シートを切り出す工程と、を備える、光学シートの製造方法。
  14. 前記凹部は、1.5μm以上5μm以下の深さとなるように形成される、請求項13に記載の光学シートの製造方法。
  15. 前記光透過部及び前記光吸収部を覆うように前記表面層材料層を設ける際、前記表面層材料層は前記凹部に所定の圧力で押し込まれる、請求項13又は14に記載の光学シートの製造方法。
  16. 一対の主面を有し、光透過部と光吸収部とが各前記主面に平行な第1方向に沿って配列される光学機能層と、
    前記光学機能層の前記一対の主面のうちの一方の主面上に設けられる表面層と、を備え、
    前記光吸収部は、前記光学機能層の前記一方の主面側で前記表面層に向けて露出して当該一方の主面の一部を構成しており、
    前記光吸収部の前記一方の主面側の端部には前記一対の主面のうちの他方の主面に向けてへこむ凹部が設けられており、
    前記表面層は、前記凹部に充填された状態で前記光学機能層を覆っている、光学シート用母材シート。
  17. 一対の主面を有する光透過部材料層に、前記一対の主面のうちの一方の主面から他方の主面に向けてへこむ複数の空隙を各前記主面に平行な第1方向に並ぶように形成するとともに、隣り合う前記空隙の間に光透過部を形成する工程と、
    前記光透過部及び前記空隙を覆うように光吸収部材料層を設け、前記光吸収部材料層によって前記空隙を充填した状態で前記光透過部及び前記空隙を覆う工程と、
    前記光吸収部材料層を掻き取りつつ前記光吸収部材料層を前記空隙内に押し込んだ後、前記空隙内の前記光吸収部材料層を硬化し、前記空隙が開放する側の端部に前記空隙の底面に向けてへこむ凹部を有する光吸収部を前記空隙内に形成する工程と、
    前記光透過部及び前記光吸収部を覆うように表面層材料層を設け、前記表面層材料層によって前記凹部を充填した状態で前記光透過部及び前記光吸収部を覆う工程と、
    前記表面層材料層を硬化して、表面層を形成する工程と、を備える、光学シート用母材シートの製造方法。
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