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JP2021053620A - シアン含有廃水の処理方法 - Google Patents

シアン含有廃水の処理方法 Download PDF

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JP2021053620A JP2019238502A JP2019238502A JP2021053620A JP 2021053620 A JP2021053620 A JP 2021053620A JP 2019238502 A JP2019238502 A JP 2019238502A JP 2019238502 A JP2019238502 A JP 2019238502A JP 2021053620 A JP2021053620 A JP 2021053620A
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達彦 佐藤
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Abstract

【課題】従来よりも薬剤添加量を極力抑え、二酸化塩素ガスの発生およびそれによる設備への腐食などの作業環境の悪化を軽減し、簡便な操作で安全にかつ安価に廃水中のシアンを確実に除去し得るシアン含有廃水の処理方法を提供することを課題とする。【解決手段】シアン含有廃水に、二酸化塩素と、マンガン化合物、鉄化合物、亜鉛化合物および銅化合物から選択される1種以上の金属化合物とを併用して、該廃水からシアンを除去することを特徴とするシアン含有廃水の処理方法により、上記の課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、従来よりも薬剤添加量を極力抑え、二酸化塩素ガスの発生およびそれによる設備への腐食などの作業環境の悪化を軽減し、簡便な操作で安全にかつ安価に廃水中のシアンを確実に除去し得るシアン含有廃水の処理方法に関する。
シアンは生態系に強い悪影響を及ぼすため、シアン含有廃水(「シアン廃水」ともいう)を自然界にそのまま放出することはできない。水質汚濁防止法に基づきシアンの排水基準が定められ、この基準(1mg/L以下)を満たすようにシアン除去処理を行い、無害化した廃水でなければ下水などに排出できない。また、地域によっては、条例により、上記の排水基準値よりもさらに低い上乗せ排水基準が定められている。また、廃水中に含まれるシアンの一部はシアン化水素ガスとして周辺に拡散し、作業環境が著しく損なわれるという問題もあり、労働安全衛生法では、シアン化水素の作業環境濃度は3ppm以下であることが規定されている。
シアンは、廃水の由来にも因り、含有量の多少はあるが、難分解性シアン錯体およびそのイオン、易分解性シアン錯体およびそのイオン、シアン化物イオンの3種の形態で廃水中に存在している。
従来からシアン含有廃水中のシアンの除去処理として様々な方法が提案され、実用化されているが、いずれも一長一短があり、廃水の状況に応じて使い分けられている。
例えば、(1)シアン含有廃水をアルカリ性に調整した後、塩素を注入してシアンを酸化分解するアルカリ塩素法、(2)強力なオゾンの酸化力でシアンを窒素ガスと炭酸水素塩に酸化分解するオゾン酸化法および(3)非溶解性の電極を用いてシアンを電気分解し、酸化反応を行なう電解酸化法(電解法)などの酸化分解法;(4)シアン含有廃水中に、鉄イオンの供給化合物として、例えば硫酸第一鉄を添加し、難溶性のフェリ/フェロシアン化物を生成させ、これを沈殿除去する紺青法、(5)塩化亜鉛と還元剤とを添加し、生成した不溶錯体を沈殿除去する亜鉛白法および(6)2価の銅塩と還元剤とを添加し、生成した不溶錯体を沈殿除去する還元銅塩法などの不溶錯体法;(7)シアンに対して馴養させた微生物(シアン分解菌)にシアンを分解させる生物処理法;(8)シアン含有廃水を高温に保持してシアン化合物をアンモニアと蟻酸に加水分解させ、共存する重金属類を単体または酸化物として析出させる熱加水分解法および(9)シアンの分解以外に有機汚濁物をも酸化分解させる湿式酸化法などの熱水反応などがある。
また、特開昭52−123976号公報(特許文献1)には、石炭乾留により石炭ガスおよびコークスを製造する工程から生ずる、シアン化合物などを含む排液を二酸化塩素で処理する排液処理方法が開示されている。
しかしながら、上記の先行技術では、煩雑な工程や操作が必要であり、それに伴い複数の反応槽が必要となる場合もある。また、チオシアン酸イオンやアンモニウムイオンが存在する廃水など、廃水の種類によってはシアン除去の効果が十分でなく、処理後の廃水のシアン濃度を排水基準(1mg/L以下)にすることができず、処理廃水をそのまま下水などに排出することができない場合もある。
また、水質汚濁防止法に基づき水素イオン濃度(pH)の排水基準は、海域では5.0〜9.0、海域外では5.8〜8.6と定められている。上記の先行技術において、廃水のpHを酸性やアルカリ性に調整した場合には、下水などに排出する前に、廃水のシアン濃度だけではなく、pHも排水基準範囲内に調整する中和処理が必要になる場合もある。
特開昭52−123976号公報
そこで、本発明は、従来よりも薬剤添加量を極力抑え、二酸化塩素ガスの発生およびそれによる設備への腐食などの作業環境の悪化を軽減し、簡便な操作で安全にかつ安価に廃水中のシアンを確実に除去し得るシアン含有廃水の処理方法を提供することを課題とする。
本発明の発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、シアン含有廃水中に、有効量の二酸化塩素と、有効量の特定の金属化合物とを併用することにより、意外にも、従来よりも薬剤添加量を極力抑え、二酸化塩素ガスの発生およびそれによる設備への腐食などの作業環境の悪化を軽減し、簡便な操作で安全にかつ安価に廃水中のシアンを確実に除去し得る事実を見出し、本発明を完成するに到った。
かくして、本発明によれば、シアン含有廃水に、二酸化塩素と、マンガン化合物、鉄化合物、亜鉛化合物および銅化合物から選択される1種以上の金属化合物とを併用して、該廃水からシアンを除去することを特徴とするシアン含有廃水の処理方法が提供される。
本発明によれば、従来よりも薬剤添加量を極力抑え、二酸化塩素ガスの発生およびそれによる設備への腐食などの作業環境の悪化を軽減し、簡便な操作で安全にかつ安価に廃水中のシアンを確実に除去し得るシアン含有廃水の処理方法を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、各種形態で廃水中に含有するシアンを、従来よりも薬剤添加量を極力抑え、簡便な操作で処理することができる。
また、廃水中のシアン濃度が排水規制(1mg/L以下)を満たすことで、周辺へのシアン化水素ガスの拡散も抑えられ、作業環境の改善も期待できる。
さらに、二酸化塩素および金属化合物と共に、さらに還元剤を併用することにより、廃水のCOD除去効果も期待できる。
よって、本発明の方法で処理した廃水をそのまま自然界に放出しても、環境に対する影響が非常に少なく、また処理後に発生する懸濁物質(廃棄物)の量も少なくできることから、本発明の方法は産業上極めて有用である。
また、本発明のシアン含有廃水の処理方法は、次の条件のいずれか1つを満たす場合に、上記の効果をより発揮し、特に(7)では付加的なCOD除去効果を発揮する。
(1)二酸化塩素がシアン含有廃水中のシアン含有量に対してモル比で少なくとも0.2倍の濃度であり、かつ金属化合物がシアン含有廃水中において0.1〜1000mg/Lの濃度である。
(2)シアン含有廃水中のシアン含有量および金属化合物濃度を予め測定し、測定したシアン含有量に応じた二酸化塩素または該廃水中で二酸化塩素を発生し得る化合物と、測定した金属化合物濃度に応じた金属化合物とを、同時または別々に該廃水に添加する。
(3)金属化合物が、銅化合物である。
(4)シアン含有廃水が、pH6〜9である。
(5)シアン含有廃水が、シアン化物イオン、易分解性シアン錯体および難分解性シアン錯体のうちの少なくとも1種を含有する廃水である。
(6)シアン含有廃水が、チオシアン酸イオンおよびその塩ならびにアンモニウムイオンから選択される1種以上の共存物質を含有する廃水である。
(7)二酸化塩素および金属化合物と共に、さらに還元剤を併用する。
本発明のシアン含有廃水の処理方法は、シアン含有廃水に、二酸化塩素と、マンガン化合物、鉄化合物、亜鉛化合物および銅化合物から選択される1種以上の金属化合物とを併用して、該廃水からシアンを除去することを特徴とする。
本発明において「シアン含有廃水に二酸化塩素と金属化合物とを併用する」とは、二酸化塩素と金属化合物とをシアン含有廃水中に存在させることを意味する。その併用は、二酸化塩素と金属化合物との添加によっても、後述するように、シアン含有廃水中での生成によってもよく、添加の場合その順序は特に限定されず、同時であっても別々であってもよい。また、充分な濃度の金属イオンを含有するシアン含有廃水に二酸化塩素を添加してもよい。さらに、シアン含有廃水を処理する設備内であれば、同一または別々の場所に二酸化塩素と金属化合物とを添加してもよい。
(二酸化塩素)
本発明において用いられる二酸化塩素は、極めて不安定な化学物質であるため、その貯蔵や輸送は非常に困難である。したがって、二酸化塩素または廃水中で二酸化塩素を発生し得る化合物を廃水に直接添加してもよいが、その場で公知の方法により二酸化塩素を製造(生成)するか、または廃水中で二酸化塩素を発生し得る化合物を水に添加して二酸化塩素を発生させ、所望の添加濃度に調整して用いるのが好ましい。
例えば、次のような反応により二酸化塩素を製造することができ、市販の二酸化塩素発生器(装置)を用いることもできる。
(1)次亜塩素酸ナトリウムと塩酸と亜塩素酸ナトリウムとの反応
NaOCl+2HCl+2NaClO2 → 2ClO2+3NaCl+H2
(2)亜塩素酸ナトリウムと塩酸との反応
5NaClO2+4HCl → 4ClO2+5NaCl+2H2
(3)塩素酸ナトリウム、過酸化水素および硫酸との反応
2NaClO3+H22+H2SO4 → 2ClO2+Na2SO4+O2+2H2
(金属化合物)
本発明において用いられる金属化合物は、マンガン化合物、鉄化合物、亜鉛化合物および銅化合物から選択される1種以上であり、これらは何れもシアン含有廃水中のシアンと懸濁物質を形成する。
以下に各金属化合物について説明するが、これらの金属化合物の中でも、シアン除去効果の点で銅化合物が特に好ましい。
(マンガン化合物)
本発明において用いられるマンガン化合物は、水に可溶であり、水中でマンガンイオンを形成し得る化合物であれば特に限定されず、例えば、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、酢酸マンガンなどが挙げられる。これらの中でもシアン化合物の除去効果の点では、塩化マンガンおよび硫酸マンガンが特に好ましく、さらにシアン含有廃水の処理コストの点では、塩化マンガンが特に好ましい。
本発明において「水に可溶」とは、化合物が水100gに対して約1g以上の溶解度を有することを意味する。
(鉄化合物)
本発明において用いられる鉄化合物は、水に可溶であれば特に限定されず、例えば、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、硝酸第一鉄、酢酸第一鉄などの水中で2価の鉄イオンを形成し得る化合物が挙げられる。これらの中でもシアン化合物の除去効果の点では、塩化第一鉄および硫酸第一鉄が特に好ましく、さらにシアン含有廃水の処理コストの点では、塩化第一鉄が特に好ましい。
本発明の方法では、鉄化合物として、水中で3価の鉄イオンを形成し得る鉄化合物を還元剤と共にシアン含有廃水に添加するか、または還元性のシアン含有廃水に水中で3価の鉄イオンを形成し得る鉄化合物を添加して、該廃水中で3価の鉄イオンを形成し得る鉄化合物を還元させて生成した2価の鉄イオン供給化合物を含む。
上記の還元剤としては、例えば、亜硫酸塩、チオ硫酸塩などが挙げられる。
(亜鉛化合物)
本発明において用いられる亜鉛化合物は、水に可溶であり、水中で亜鉛イオンを形成し得る化合物であれば特に限定されず、例えば、塩化亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、過酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛などが挙げられる。これらの中でもシアン化合物の除去効果の点では、塩化亜鉛および硫酸亜鉛が特に好ましく、さらにシアン含有廃水の処理コストの点では、塩化亜鉛が特に好ましい。
(銅化合物)
本発明において用いられる銅化合物は、水に可溶または易分散であり、水中で銅イオンを形成し得る銅化合物であれば特に限定されず、第一銅化合物および第二銅化合物が挙げられ、それらは有機銅化合物、無機銅化合物のいずれであってもよい。
有機銅化合物としては、例えば、酢酸第二銅、安息香酸第二銅、クエン酸第二銅、ナフテン酸銅、オレイン酸第二銅などの第二銅化合物が挙げられる。
無機銅化合物としては、例えば、塩化第一銅、フッ化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、硝酸第一銅、硫酸第一銅などの水中で1価の銅イオンを形成し得る第一銅化合物および塩化第二銅、フッ化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅、硝酸第二銅、硫酸第二銅などの水中で2価の銅イオンを形成し得る第二銅化合物が挙げられる。
有機銅化合物は処理後のシアン含有廃水中のCODを上昇させることがあるため、上記の銅化合物の中でも、無機銅化合物が好ましく、シアンの除去効果およびシアン含有廃水の処理コストの点で、無機第一銅化合物がより好ましく、塩化第一銅および硫酸第一銅がさらに好ましく、塩化第一銅が特に好ましい。
本発明の方法では、銅化合物として、第二銅化合物を還元剤と共にシアン含有廃水に添加するか、または還元性のシアン含有廃水に第二銅化合物を添加して、該廃水中で第二銅化合物を還元させて生成した第一銅イオン供給化合物を含む。
上記の還元剤としては、例えば、亜硫酸塩、二価の鉄塩、チオ硫酸塩などが挙げられる。
(二酸化塩素の濃度)
シアン含有廃水中で併用する二酸化塩素は、シアン含有廃水に含まれるシアンの種類およびその濃度のほかに、シアン含有廃水に含まれる金属イオンの種類およびその濃度などの影響を受けるので、これらの条件に応じて適宜決定すればよいが、通常、シアン含有廃水中のシアン含有量に対してモル比で少なくとも0.2倍の濃度であるのが好ましい。より好ましくは、廃水中のシアン含有量に対してモル比で少なくとも1倍の濃度である。
二酸化塩素がモル比で0.2倍未満では、廃水の種類によっては二酸化塩素が消費(分解)されるため、シアン除去の効果が不十分になることがある。
具体的な好ましい二酸化塩素のモル比の下限値は、例えば、0.2倍、0.4倍、0.5倍、1.0倍、2.0倍、5.0倍、10倍である。
(金属化合物濃度)
シアン含有廃水中で併用する金属化合物は、シアン含有廃水に含まれるシアンの種類およびその濃度のほかに、シアン含有廃水に含まれる同種または他種の金属化合物(イオン)の種類およびその濃度などの影響を受けるので、これらの条件に応じて適宜決定すればよいが、通常、シアン含有廃水中において0.1〜1000mg/Lの濃度であるのが好ましく、2〜100mg/Lの濃度であるのがより好ましい。
金属化合物濃度が0.1mg/L未満では、シアン除去の効果が不十分になることがある。一方、金属化合物濃度が1000mg/Lを超えると、処理水に過剰の金属化合物が残存し、その除去処理が必要になることがある。
なお、過剰の金属化合物が残存するような場合には、金属捕集剤による処理を用いてもよい。また、工業用水などの水で希釈または溶解して用いてもよい。
上記の金属捕集剤としては、例えば、液体キレート剤などが挙げられる。
(化合物を併用する方法)
本発明においては、シアン含有廃水中のシアン含有量および金属化合物濃度を予め測定し、測定したシアン含有量に応じた前記二酸化塩素または該廃水中で二酸化塩素を発生し得る化合物と、測定した金属化合物濃度に応じた前記金属化合物とを、同時または別々に該廃水に添加して、シアン含有廃水に二酸化塩素と金属化合物とを併用するのが好ましい。
具体的には、処理前(処理直前から約3時間前まで)のシアン含有廃水中のシアン濃度および金属化合物濃度などを予め測定しておき、この測定値に基づいて、各添加剤の添加量を決定すればよい。
また、後述するように、シアン含有廃水がマンガン化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、銅化合物を含有する場合には、その含有量を考慮して、金属化合物の添加量を設定すればよい。
二酸化塩素および金属化合物はそれぞれ水溶液の形態で添加するのが好ましく、各水溶液の濃度は、それらをシアン含有廃水に添加する際の作業性、シアンと添加した化合物との反応性などを考慮して決定すればよい。
具体的には、廃水中のシアン含有量に対して、二酸化塩素のモル比は少なくとも0.2倍、マンガン化合物はマンガンイオン濃度として0.1〜1000mg/L程度、鉄化合物は鉄イオン濃度として0.1〜1000mg/L程度、亜鉛化合物は亜鉛イオン濃度として0.1〜1000mg/L程度、銅化合物は銅イオン濃度として0.1〜1000mg/L程度である。
また、シアン含有廃水への二酸化塩素および金属化合物の添加順序は特に限定されず、両化合物を同時に、二酸化塩素および金属化合物の順または逆順で別々に添加してもよい。
(還元剤の併用)
本発明のシアン含有廃水の処理方法は、二酸化塩素および金属化合物と共に、さらに還元剤を併用することが好ましく、この併用により、廃水のCOD除去効果が得られる。
さらに併用される還元剤は、当該技術分野で用いられる公知の還元剤を用いることができ、例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩およびチオ硫酸塩、2価の鉄イオンを形成し得る鉄化合物、アスコルビン酸などが挙げられ、塩としては、ナトリウム塩およびカリウム塩などが挙げられる。これらの中でも、実施例において用いている重亜硫酸ナトリウムが、COD除去効果の点で特に好ましい。
還元剤は、シアン含有廃水に含まれるシアンの種類およびその濃度ならびにCOD濃度のほかに、シアン含有廃水に含まれる金属イオンの種類およびその濃度、添加する二酸化塩素濃度などの影響を受けるので、これらの条件に応じて適宜決定すればよいが、通常、シアン含有廃水中において3.0〜5000mg/Lの濃度であるのが好ましく、6.0〜2000mg/Lの濃度であるのがより好ましい。
(シアン含有廃水)
本発明において処理対象となるシアン含有廃水としては、製鉄工場、化学工場、メッキ工場、コークス製造工場、金属表面処理工場などから排出される金属のシアン化合物、シアンイオン、シアン錯体、シアノ錯イオンなどを含むシアン含有廃水、放射能汚染水の処理工程において排出されるシアン含有廃水、土壌の処理装置から排出されるシアン含有廃水が挙げられる。特に、本発明のシアン含有廃水の処理方法は、コークス炉廃水のような、緩衝作用の強いシアン含有廃水、すなわちチオシアン酸イオンおよびその塩ならびにアンモニウムイオンなどの共存物質を含有するシアン含有廃水の処理に好適である。
また。本発明のシアン含有廃水の処理方法は、シアン含有廃水がシアン化物イオン、易分解性シアン錯体および難分解性シアン錯体のうちの少なくとも1種を含有する廃水である場合の処理に好適である。
さらに、本発明のシアン含有廃水の処理方法は、シアン含有廃水がチオシアン酸イオンおよびその塩ならびにアンモニウムイオンから選択される1種以上の共存物質を含有する廃水である場合の処理に好適である。
本発明において処理対象となるシアン含有廃水におけるシアンの含有量は、特に限定されないが、上記のシアン含有廃水は、一般に全シアン濃度で2〜500mg/L程度である。このようなシアン含有廃水を処理する場合には、シアン含有廃水に対して、二酸化塩素濃度として2.0〜2600mg/Lの二酸化塩素と、0.1〜1000mg/Lの濃度の金属化合物をシアン含有廃水に併用すればよい。
(シアン含有廃水中の金属イオン)
シアン含有廃水は、併用する金属化合物に相当する金属イオンを含有していてもよく、マンガンイオン、鉄イオン、亜鉛イオンおよび銅イオンから選択される1種以上の金属イオンを元々含有するのが好ましい。
シアン含有廃水が添加する金属化合物に相当する金属イオンを元々含有する場合には、廃水中のシアンとの反応で懸濁性のマンガン塩、鉄塩、亜鉛塩および銅塩のような金属塩をそれぞれ生成して本発明のシアンの除去効果を促進することになり、その含有量を考慮して、金属化合物の添加量を設定すればよい。
金属イオンは、金属種によって種々の価数を取り得るが、本発明では、マンガンイオンは2価、鉄イオンは2価および3価、亜鉛イオンは2価、銅イオンでは1価および2価であるのが好ましい。
シアン含有廃水に含有するマンガンイオン濃度は、0.1〜1000mg/L程度である。
マンガンイオン濃度が0.1mg/L未満では、シアン除去の促進効果が十分に得られないことがある。一方、マンガンイオン濃度が1000mg/Lを超えると、環境に悪影響を与えるだけでなく、経済的にも好ましくない。
具体的なマンガンイオン濃度(mg/L)は、例えば、0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10、25、50、75、100、125、150、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、1000である。
好ましいマンガンイオン濃度は、0.1〜150mg/Lであり、より好ましくは5〜100mg/Lである。
シアン含有廃水に含有する鉄イオン濃度は、0.1〜1000mg/L程度である。
鉄イオン濃度が0.1mg/L未満では、シアン除去の促進効果が十分に得られないことがある。一方、鉄イオン濃度が1000mg/Lを超えると、環境に悪影響を与えるだけでなく、経済的にも好ましくない。
具体的な鉄イオン濃度(mg/L)は、例えば、0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10、25、50、75、100、125、150、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、1000である。
好ましい鉄イオン濃度は、0.1〜150mg/Lであり、より好ましくは2〜100mg/Lである。
シアン含有廃水に含有する亜鉛イオン濃度は、0.1〜1000mg/L程度である。
亜鉛イオン濃度が0.1mg/L未満では、シアン除去の促進効果が十分に得られないことがある。一方、亜鉛イオン濃度が1000mg/Lを超えると、環境に悪影響を与えるだけでなく、経済的にも好ましくない。
具体的な亜鉛イオン濃度(mg/L)は、例えば、0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10、25、50、75、100、125、150、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、1000である。
好ましい亜鉛イオン濃度は、0.1〜150mg/Lであり、より好ましくは5〜100mg/Lである。
シアン含有廃水に含有する銅イオン濃度は、0.1〜1000mg/L程度である。
銅イオン濃度が0.1mg/L未満では、シアン除去の促進効果が十分に得られないことがある。一方、銅イオン濃度が1000mg/Lを超えると、環境に悪影響を与えるだけでなく、経済的にも好ましくない。
具体的な銅イオン濃度(mg/L)は、例えば、0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10、25、50、75、100、125、150、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、1000である。
好ましい銅イオン濃度は、0.1〜150mg/Lであり、より好ましくは2〜100mg/Lである。
(シアン含有廃水のpH)
シアン含有廃水は、pH6〜9であるのが好ましい。
シアン含有廃水がpH6未満またはpH9を超えると、シアンと併用する化合物との反応が不完全になり、効率的にシアンを除去できないことがある。
処理対象のシアン含有廃水は、通常、pH6〜9程度であることからpH調整の必要はないが、必要に応じて、本発明の処理における反応を妨げない酸またはアルカリ、例えば硫酸または水酸化ナトリウムを処理廃水に添加して、pH調整をすればよい。
二酸化塩素および金属化合物の添加時、およびこれらの化合物とシアンとの反応時には、シアンの除去効果の点で、混合溶液を撹拌するのが好ましい。この撹拌は、各化合物の添加毎に実施するのが好ましい。
また、撹拌時の反応を促進する意味で、混合溶液は、添加した化合物が分解されない、ある程度加温された状態であるのが好ましく、その液温は20〜50℃程度である。
さらに、撹拌時の反応に要する時間は、シアン含有廃水の量、シアンの種類およびその濃度、処理装置の形態およびその規模などにより異なるが、シアンと添加した化合物とが十分に接触するように適宜決定すればよい。通常、撹拌時間は10分以上であればよい。
(処理および沈殿分離)
併用する化合物の添加、撹拌混合、沈降分離、懸濁物質の除去などの一連の操作には、添加剤槽、反応処理槽、シックナーおよび除濁沈殿池などの公知の装置を用いることができ、既設の装置を転用してもよい。
本発明のシアン含有廃水の処理方法では、本発明の効果を阻害しない範囲で、防錆剤、腐食防止剤、スケール分散剤、スライムコントロール剤などの公知の薬剤を併用してもよい。
また、沈降分離においては、本発明の効果を阻害しない範囲で、凝集剤を添加してもよい。
以上の処理により、従来よりも薬剤添加量を極力抑え、設備への腐食などの作業環境の悪化を軽減し、簡便な操作で安全にかつ安価に廃水中のシアンを除去し、処理前のシアン濃度(全シアン含有量(mg/L))を排水基準値以下に顕著に低減させることができ、処理後の廃水を中和処理なしに、そのまま下水などに排出または再利用することができる。
本発明の方法において、処理排水をそのまま放流する場合には、全シアン濃度を排水基準値以下に低下させるのに必要な量の化合物を添加すればよいが、処理排水を他の排水で希釈して放流する場合には、希釈後の排水が上記の排水基準値以下になるように化合物を添加すればよい。
本発明を試験例により具体的に説明するが、本発明はこれらの試験例により限定されるものではない。
(試験例1)
試験例1では、表1に示す水質を有するシアン含有廃水A(全シアン30mg/L、錯シアン5mg/L含有、pH8.2)を用いた。
具体的には、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、シアン化カリウム水溶液、塩化カルシウム2水和物、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウムおよび炭酸水素ナトリウムを用いてシアン含有廃水Aを調製した。
Figure 2021053620
容量100mLのビーカーに、それぞれシアン含有廃水Aを100mL分注し、表2に示す濃度になるように、二酸化塩素を添加し、次いで金属化合物として銅化合物を添加するか(実施例1〜2および4〜5)、金属化合物として銅化合物を添加し、次いで二酸化塩素を添加するか(実施例3)、二酸化塩素のみを添加するか(比較例1)、金属化合物として銅化合物のみを添加するか(比較例2)、二酸化塩素の代わりに次亜塩素酸ナトリウムを添加し、次いで銅化合物を添加して(比較例3)試験水を得た。
一部の試験水には、硫酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液を添加して、試験水のpHが表2に示す値になるように調整した。
銅化合物として、実施例1、3〜5および比較例2〜3では塩化第一銅(CuCl)、実施例2では塩化第二銅(CuCl2)の試薬をそれぞれ用いた。
試験水の調製では、撹拌装置(アズワン株式会社製、マグネチックスターラーREXIM、品番:RS−4AR)を用いて回転数200rpmで30分間撹拌した。
試験水の調製時に2段階で化合物を添加する場合には残りの化合物を、30分間撹拌後、直ちに添加し、同様に回転数200rpmで30分間撹拌した(実施例1〜5および比較例3)。
また、1段階で化合物を添加する場合には、30分間撹拌後、引き続いて同様に回転数200rpmで30分間撹拌した(比較例1〜2)
合計60分間の撹拌終了後、試験水中の懸濁物質を濾別し、濾液の全シアン濃度(T-CN)をJIS K0102に準拠して測定し、各試験水におけるシアン化合物の除去効果を評価した。
この試験においては、二酸化塩素および金属化合物を添加しないブランク試験(比較例4)を同時に行った。
得られた結果を、添加化合物、その添加量および添加方法と共に表2に示す。
Figure 2021053620
表2の試験結果から次のことがわかる。
(1)pH6.5における二酸化塩素および金属化合物の併用処理(実施例1〜3)では、二酸化塩素および金属化合物の添加順序に関係なく、十分なシアン除去効果が得られること
(2)これに対して、pH6.5における二酸化塩素または金属化合物のみを用いた処理(比較例1〜2)では、十分なシアン除去効果が得られないこと
(3)二酸化塩素および金属化合物の併用処理(実施例4〜5)では、pH6〜9の範囲で十分なシアン除去効果が得られること
(4)pH6.5における次亜塩素酸ナトリウムおよび銅化合物の併用処理(比較例3)は、二酸化塩素および金属化合物の併用処理(実施例1)と比べて低添加量では十分なシアン除去効果が得られないこと
(試験例2)
試験例2では、表3に示す水質を有するシアン含有廃水B(全シアン30mg/L、錯シアン5mg/L、チオシアン酸イオン30mg/L含有、pH7.7)を用いた。
具体的には、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、シアン化カリウム水溶液、塩化カルシウム2水和物、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウムおよびチオシアン酸カリウム水溶液を用いてシアン含有廃水Bを調製した。
Figure 2021053620
容量100mLのビーカーに、それぞれシアン含有廃水Bを100mL分注し、表4に示す濃度になるように、二酸化塩素を添加し、次いで金属化合物として塩化第一銅(CuCl)を添加するか(実施例1)、二酸化塩素のみを添加するか(比較例1)、金属化合物として塩化第一銅(CuCl)のみを添加して(比較例2)試験水を得た。
一部の試験水には、硫酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液を添加して、試験水のpHが表4に示す値になるように調整した。
試験水の調製では、撹拌装置(アズワン株式会社製、マグネチックスターラーREXIM、品番:RS−4AR)を用いて回転数200rpmで30分間撹拌した。
試験水の調製時に2段階で化合物を添加する場合には残りの化合物を、30分間撹拌後、直ちに添加し、同様に回転数200rpmで30分間撹拌した(実施例1)。
また、1段階で化合物を添加する場合には、30分間撹拌後、引き続いて同様に回転数200rpmで30分間撹拌した(比較例1〜2)
合計60分間の撹拌終了後、試験水中の水不溶性の生成物を濾別し、濾液中の全シアン濃度(T-CN)をJIS K0102に準拠して測定し、各試験水におけるシアン化合物の除去効果を評価した。
また、濾液中のチオシアン酸イオン濃度(SCN)をイオンクロマトグラフシステム(サーモフィッシャーサイエンティフィック製、型式:Dionex ICS−2100)を用いて測定し、各試験水におけるチオシアン酸イオンの除去効果を評価した。
この試験においては、二酸化塩素および金属化合物を添加しないブランク試験(比較例3)を同時に行った。
得られた結果を、添加化合物、その添加量および添加方法と共に表4に示す。
Figure 2021053620
表4の試験結果から次のことがわかる。
(1)pH6.5における二酸化塩素および塩化第一銅の併用処理(実施例1)では、十分なシアンおよびチオシアン酸イオンの除去効果が得られること
(2)これに対して、pH6.5における二酸化塩素を用いた単剤処理(比較例1)では、チオシアン酸イオンの除去効果は得られるが、十分なシアンの除去効果が得られないこと
(3)また、pH6.5における塩化第一銅を用いた単剤処理(比較例2)では、十分なシアンおよびチオシアン酸イオンの除去効果が得られないこと
(試験例3)
試験例3では、表5に示す水質を有するシアン含有廃水C(全シアン30mg/L、錯シアン1mg/L、チオシアン酸イオン30mg/L含有、pH8.2)を用いた。
具体的には、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、シアン化カリウム水溶液、塩化カルシウム2水和物、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウムおよびチオシアン酸カリウム水溶液を用いてシアン含有廃水Cを調製した。
Figure 2021053620
容量100mLのビーカーに、それぞれシアン含有廃水Cを100mL分注し、表6に示す濃度になるように、二酸化塩素を添加し、次いで金属化合物として塩化第一銅(CuCl)を添加し、次いで還元剤として重亜硫酸ナトリウムを添加するか(実施例1)、二酸化塩素を添加し、次いで金属化合物として塩化第一銅(CuCl)を添加するか(実施例2)、二酸化塩素を添加し、次いで還元剤として重亜硫酸ナトリウムを添加するか(比較例1)、金属化合物として塩化第一銅(CuCl)を添加し、次いで還元剤として重亜硫酸ナトリウムを添加するか(比較例2)、二酸化塩素のみを添加するか(比較例3)、還元剤として重亜硫酸ナトリウムのみを添加して(比較例4)試験水を得た。
一部の試験水には、硫酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液を添加して、試験水のpHが表6に示す値になるように調整した。
試験水の調製では、撹拌装置(アズワン株式会社製、マグネチックスターラーREXIM、品番:RS−4AR)を用いて回転数200rpmで20分間撹拌した。
試験水の調製時に3段階で化合物を添加する場合には残りの化合物の1つを、20分間撹拌後、直ちに添加し、同様に回転数200rpmで20分間撹拌した。さらに残りの化合物の1つを、20分間撹拌後、直ちに添加し、同様に回転数200rpmで20分間撹拌した(実施例1)。
また、その他の試験水の調製では、撹拌装置(アズワン株式会社製、マグネチックスターラーREXIM、品番:RS−4AR)を用いて回転数200rpmで30分間撹拌した。
試験水の調製時に2段階で化合物を添加する場合には残りの化合物を、30分間撹拌後、直ちに添加し、同様に回転数200rpmで30分間撹拌した(実施例2および比較例1〜2)。
1段階で化合物を添加する場合には、30分間撹拌後、引き続いて同様に回転数200rpmで30分間撹拌した(比較例3〜4)。
合計60分間の撹拌終了後、試験水中の水不溶性の生成物を濾別し、濾液中の全シアン濃度(T-CN)およびCODMn濃度をJIS K0102に準拠して測定し、各試験水におけるシアン化合物およびCODの除去効果を評価した。
この試験においては、二酸化塩素および塩化第一銅、重亜硫酸ナトリウムを添加しないブランク試験(比較例5)を同時に行った。
得られた結果を、添加化合物、その添加量および添加方法と共に表6に示す。
Figure 2021053620
表6の試験結果から次のことがわかる。
(1)二酸化塩素および金属化合物、還元剤の併用処理(実施例1)では、シアン除去効果と共に十分なCOD除去効果が得られること
(2)二酸化塩素および金属化合物の併用処理(実施例2)では、シアン除去効果が得られるものの、十分なCOD除去効果が得られないこと
(3)これに対して、二酸化塩素および還元剤の併用処理、金属化合物および還元剤の併用処理、二酸化塩素または還元剤のみを用いた処理(比較例1〜4)では、十分なシアン除去効果およびCOD除去効果が得られないこと

Claims (8)

  1. シアン含有廃水に、二酸化塩素と、マンガン化合物、鉄化合物、亜鉛化合物および銅化合物から選択される1種以上の金属化合物とを併用して、該廃水からシアンを除去することを特徴とするシアン含有廃水の処理方法。
  2. 前記二酸化塩素が前記シアン含有廃水中のシアン含有量に対してモル比で少なくとも0.2倍の濃度であり、かつ前記金属化合物が前記シアン含有廃水中において0.1〜1000mg/Lの濃度である請求項1に記載のシアン含有廃水の処理方法。
  3. 前記シアン含有廃水中のシアン含有量および金属化合物濃度を予め測定し、測定したシアン含有量に応じた前記二酸化塩素または該廃水中で二酸化塩素を発生し得る化合物と、測定した金属化合物濃度に応じた前記金属化合物とを、同時または別々に該廃水に添加する請求項1または2に記載のシアン含有廃水の処理方法。
  4. 前記金属化合物が、銅化合物である請求項1〜3のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
  5. 前記シアン含有廃水が、pH6〜9である請求項1〜4のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
  6. 前記シアン含有廃水が、シアン化物イオン、易分解性シアン錯体および難分解性シアン錯体のうちの少なくとも1種を含有する廃水である請求項1〜5のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
  7. 前記シアン含有廃水が、チオシアン酸イオンおよびその塩ならびにアンモニウムイオンから選択される1種以上の共存物質を含有する廃水である請求項1〜6のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
  8. 前記二酸化塩素および金属化合物と共に、さらに還元剤を併用する請求項1〜7のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
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