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JP2020139650A - 熱交換素子及びそれを用いた熱交換形換気装置 - Google Patents

熱交換素子及びそれを用いた熱交換形換気装置 Download PDF

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JP2020139650A JP2019033630A JP2019033630A JP2020139650A JP 2020139650 A JP2020139650 A JP 2020139650A JP 2019033630 A JP2019033630 A JP 2019033630A JP 2019033630 A JP2019033630 A JP 2019033630A JP 2020139650 A JP2020139650 A JP 2020139650A
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栄作 熊澤
Eisaku KUMAZAWA
栄作 熊澤
洋祐 浜田
Yosuke Hamada
洋祐 浜田
元気 畑
Genki Hata
元気 畑
正人 本多
Masato Honda
正人 本多
正太郎 山口
Shotaro Yamaguchi
正太郎 山口
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Abstract

【課題】風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子およびそれを用いた熱交換形換気装置を提供する。【解決手段】熱交換素子6は、伝熱性を有する伝熱板13と、伝熱板13の一方の面に設けた複数のリブ14とを備える熱交換素子ピース15を積層して排気風路16と給気風路17を1層ずつ交互に構成し、排気風路16を流通する排気流3と給気風路17を流通する給気流4とが伝熱板13を介して熱交換する熱交換素子6である。そして、伝熱板13とリブ14とは接着部材により互いに固着され、リブ14は、吸湿性を有する複数の繊維部材により構成され、間隔保持部材の表面の複数の繊維部材は、溶融して固着した繊維溶融層を形成している。【選択図】図3

Description

本発明は、寒冷地等で使用され、室内の空気を室外へ排気する排気流と、室外の空気を室内へ給気する給気流との間で熱交換する熱交換素子とそれを用いた熱交換形換気装置に関するものである。
この種の熱交換形換気装置に用いられる熱交換素子は、シール性(空気流路を流れる空気が外に漏れるのを防止するシール機能)の向上による信頼性を確保するため、例えば、次のような構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図8に示すように、熱交換素子101は伝熱性を備えた機能紙103とリブ104で構成された熱交換素子ピース102を多数枚積層することによって構成されている。機能紙103の一方の面上には、紙紐105と該紙紐105を機能紙103に接着するホットメルト樹脂106で構成されたリブ104が所定間隔で平行に複数備えられている。このリブ104によって、隣接して積層される一対の機能紙間に間隙が生じ、空気流路107を形成している。熱交換素子101は、複数の間隙が積層されるように形成され、隣接する間隙におけるそれぞれの空気流路107の送風方向は、互いに直交するように構成されている。これにより、空気流路107を機能紙103毎に交互に給気流と排気流とが通風し、給気流と排気流との間で熱交換が行われる。
特開平11−248390号公報
このような従来の熱交換素子101においては、略円形の紙紐105をホットメルト樹脂106で被包したリブ104を形成し、ホットメルト樹脂106により機能紙103と接着させることで、機能紙103同士の間隔を維持する構成となっていた。しかしながら、紙紐105は剛性が低いことから、外力などによって曲がりやすく、さらに空気中の水分を吸湿した際に膨張することから、機能紙103とリブ104との接着面が剥離しやすい。これらの現象は、空気流路107の形状を維持できなくなることによって、熱交換素子101を流れる空気に偏りが生じ、熱交換効率が低下するという課題につながるものである。
そこで、本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子およびそれを用いた熱交換形換気装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る熱交換素子は、伝熱性を有する仕切部材と、仕切部材の一方の面に設けた複数の間隔保持部材とを備える単位構成部材を積層して排気風路と給気風路を1層ずつ交互に構成し、排気風路を流通する排気流と給気風路を流通する給気流とが仕切部材を介して熱交換する熱交換素子である。そして、仕切部材と間隔保持部材とは接着部材により互いに固着される。間隔保持部材は、吸湿性を有する複数の繊維部材により構成され、間隔保持部材の表面の複数の繊維部材は、溶融して固着した繊維溶融層を形成している。
本発明によれば、風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子およびそれを用いた熱交換形換気装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置の住宅における設置状態を示す模式図である。 図2は、熱交換形換気装置の構造を示す模式図である。 図3は、熱交換形換気装置を構成する熱交換素子の構造を示す分解斜視図である。 図4は、熱交換素子を構成するリブの構造を示す部分断面図である。 図5は、繊維溶融層を有するリブの製造方法を示す部分断面図である。 図6は、熱交換素子の製造方法を示す部分断面図である。 図7は、熱交換素子を構成するリブの構造の変形例を示す部分断面図である。 図8は、従来の熱交換素子の分解斜視図である。
本発明に係る熱交換素子は、伝熱性を有する仕切部材と、仕切部材の一方の面に設けた複数の間隔保持部材とを備える単位構成部材を積層して排気風路と給気風路を1層ずつ交互に構成し、排気風路を流通する排気流と給気風路を流通する給気流とが仕切部材を介して熱交換する熱交換素子である。そして、仕切部材と間隔保持部材とは接着部材により互いに固着され、間隔保持部材は、吸湿性を有する複数の繊維部材により構成され、間隔保持部材の表面の複数の繊維部材は、溶融して固着した繊維溶融層を形成している構造となっている。
こうした構成とすることで、繊維溶融層によって間隔保持部材の表面での剛性が向上するため、熱交換素子に外力あるいは温湿度変化が作用しても間隔保持部材が変形しにくくなる。つまり、間隔保持部材の表面に繊維溶融層がない場合に比べて、熱交換素子の風路が変形しにくくなる。これにより、熱交換素子を流れる空気の偏りが解消され、熱交換素子の風路内を均一な風速で送風させることができるので、熱交換素子の熱交換効率を高く維持することができる。言い換えれば、風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子とすることができる。
また、間隔保持部材は、仕切部材との接着面に平面形状の繊維溶融層を有することが好ましい。これにより、略円形の間隔保持部材を用いた場合と比べて、間隔保持部材と仕切部材との間の接着面積が増加するため、接着強度を高めることができ、間隔保持部材と仕切部材との間での接着剥がれによる風路の閉塞を抑制することができる。つまり、間隔保持部材と仕切部材との間で剥離が生じにくく、換気量の低下を抑制できる熱交換素子とすることができる。
また、間隔保持部材の側面には、複数の繊維部材が露出していることが好ましい。これにより、風路内に生じた水分が露出する繊維部材間を通って内部の繊維部材にも達しやすくなるので、風路内の水分に起因した仕切部材の変形をさらに抑制することができる。つまり、熱交換素子の風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子とすることができる。
また、間隔保持部材は、複数の繊維部材が撚られた構成としてもよい。繊維部材が撚られることで、間隔保持部材の張力が増加し、吸湿による間隔保持部材の寸法変化が抑制され、間隔保持部材と仕切部材の接着剥がれによる風路の閉塞を抑制することができる。つまり、間隔保持部材と仕切部材との間で剥離が生じにくく、換気量の低下を抑制できる熱交換素子とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、図1、図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る熱交換素子6を備えた熱交換形換気装置2の概略について説明する。図1は、熱交換素子6を備える熱交換形換気装置2の設置例を示す概要図である。図2は、熱交換形換気装置2の構造を示す模式図である。
図1において、家1の屋内に熱交換形換気装置2が設置されている。熱交換形換気装置2は、屋内の空気と屋外の空気とを熱交換しながら換気する装置である。
図1に示す通り、排気流3は、黒色矢印のごとく、熱交換形換気装置2を介して屋外に放出される。排気流3は、屋内から屋外に排出される空気の流れである。また、給気流4は、白色矢印のごとく、熱交換形換気装置2を介して室内にとり入れられる。給気流4は、屋外から屋内に取り込まれる空気の流れである。例えば日本の冬季を挙げると、排気流3は20〜25℃であるのに対して、給気流4は氷点下に達することもある。熱交換形換気装置2は、換気を行うとともに、この換気時に、排気流3の熱を給気流4へと伝達し、不用な熱の放出を抑制している。
熱交換形換気装置2は、図2に示す通り、本体ケース5、熱交換素子6、排気ファン7、内気口8、排気口9、給気ファン10、外気口11、給気口12を備えている。本体ケース5は、熱交換形換気装置2の外枠である。本体ケース5の外周には、内気口8、排気口9、外気口11、給気口12が形成されている。内気口8は、排気流3を熱交換形換気装置2に吸い込む吸込口である。排気口9は、排気流3を熱交換形換気装置2から屋外に吐き出す吐出口である。外気口11は、給気流4を熱交換形換気装置2に吸い込む吸込口である。給気口12は、給気流4を熱交換形換気装置2から屋内に吐き出す吐出口である。
本体ケース5の内部には、熱交換素子6、排気ファン7、給気ファン10が取り付けられている。熱交換素子6は、排気流3と給気流4との間で熱交換を行うための部材である。排気ファン7は、排気流3を内気口8から吸い込み、排気口9から吐出するための送風機である。給気ファン10は、給気流4を外気口11から吸い込み、給気口12から吐出するための送風機である。排気ファン7により吸い込まれた排気流3は、熱交換素子6、排気ファン7を経由し、排気口9から屋外へと排出される。また、給気ファン10により吸い込まれた給気流4は、給気ファン10を経由し、給気口12から屋内へと供給される。
次に、図3、図4を参照して熱交換素子6について説明する。図3は、熱交換形換気装置2を構成する熱交換素子6の構造を示す分解斜視図である。図4は、熱交換素子6を構成するリブ14の構造を示す部分断面図である。
図3に示すように、熱交換素子6は、略正方形の伝熱板13の一方の面の上に複数のリブ14が接着された複数の熱交換素子ピース15から構成される。熱交換素子6は、熱交換素子ピース15を、一段ずつ互い違いにリブ14が直交するように、向きを変えて複数枚積層することで、排気流3が通風する排気風路16と給気流4が通風する給気風路17が形成され、排気流3と給気流4とが交互に直交して流れるようになり、これらの間で熱交換を可能にしている。
熱交換素子ピース15は、熱交換素子6を構成する一つのユニットである。熱交換素子ピース15は、略正方形の伝熱板13の一方の面上に複数のリブ14が接着して形成されている。伝熱板13上のリブ14は、その長手方向が伝熱板13の一方の端辺から、これに対向する他方の端辺に向かうように形成されている。リブ14のぞれぞれは、伝熱板13の面上に所定の間隔で並列配置されている。具体的には、図3に示すように、熱交換素子ピース15を構成する伝熱板13の一方の面の上には、リブ14の長手方向が、伝熱板13の端辺13aから対向する端辺13cに向かうように接着して形成されている。加えて、それぞれのリブ14は、端辺13aに垂直な伝熱板13の端辺13bから、これに対向する端辺13dに向けて所定の間隔を設けて配置されている。
伝熱板13は、伝熱板13を挟んで排気流3と給気流4とが流れたときに熱交換をするための板状の部材である。伝熱板13は、セルロース繊維をベースとした伝熱紙によって形成され、伝熱性と透湿性と吸湿性とを備えている。ただし、紙の材質はこれに限定されるものではない。伝熱板13は、例えば、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレートをベースとした透湿樹脂膜、または、セルロース繊維、セラミック繊維、ガラス繊維をベースとした紙材料等を用いることができる。伝熱板13は伝熱性を備えた薄いシートであって、気体が透過しない性質のものを用いることができる。
複数のリブ14は、伝熱板13の対向する一対の辺の間に設けられ、一方の端辺から他方の端辺に向かうように形成されている。リブ14は、伝熱板13を積み重ねるときに伝熱板13間に排気流3または給気流4を通風させるための間隙、すなわち排気風路16または給気風路17を形成する部材である。
複数のリブ14のそれぞれは、図4に示すように、断面が平らな面(平面14a)を有する略扁平形状となっている。リブ14は、複数の繊維部材40と、リブ14の表面において繊維部材40が溶融して互いに溶着した繊維溶融層42とを有して構成される。具体的には、リブ14は、複数の繊維部材40が撚られて構成された本体部と、伝熱板13と対向する本体部の平面14a部分に形成された繊維溶融層42とを有して構成され、リブ14の側面14bには、本体部(複数の繊維部材40)が露出している。そして、リブ14は、リブ14の平面14a部分(繊維溶融層42部分)において接着部材41を介して伝熱板13と固着されている。
繊維部材40のそれぞれは、断面が略円形状であり、リブ14と同じ方向に延びる部材である。そして、複数の繊維部材40は、互いを所定の方向に撚り合わせることによってリブ14を構成する。繊維部材40の材質としては、吸湿性を有し、一定の強度があれば用いることができ、ビニロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の樹脂部材を用いることができる。
繊維溶融層42は、複数の繊維部材40が溶融して互いに溶着(固着)した溶融層であり、リブ14の平面14a部分に選択的に形成される。なお、繊維部材40が互いに溶融しているので、繊維溶融層42の剛性は向上している。結果としてリブ14の剛性も向上する。
次に、図5を参照して、繊維溶融層42を有するリブ14の製造方法について説明する。図5は、繊維溶融層42を有するリブ14の製造方法を示す部分断面図である。ここで、図5の(a)は、加熱プレス機70に対して複数の繊維部材40からなるリブ14を取り付ける第1工程を示す図である。図5の(b)は、複数の繊維部材40からなるリブ14を加熱プレスして繊維溶融層42を有するリブ14とする第2工程を示す図である。図5の(c)は、加熱プレス機70から繊維溶融層42を有するリブ14を取り外す第3工程を示す図である。
まず、第1工程として、図5の(a)に示すように、加熱プレス機70の台座の上面に、略円形状のリブ14(繊維溶融層42が形成されていない複数の繊維部材40からなるリブ14)をそれぞれ所定の位置に配置する。
次に、第2工程として、図5の(b)に示すように、加熱プレス機70のプレス板を上方から略円形状のリブ14に押し当てるとともに、加熱プレス機70の台座およびプレス板をそれぞれ加熱する。具体的には、加熱プレス機70によってリブ14を加圧することにより、リブ14は加圧した方向につぶれた形状となり、リブ14の断面は扁平形状へと変化する。この際、加圧した面を加熱することにより、加熱プレス機70の台座とプレス板とが接触する部分(リブ14の平面14aとなる部分)の繊維部材40が溶融(溶着)して繊維溶融層42が選択的に形成される。そして、加熱プレス機70の台座およびプレス板の加熱を停止する。
ここで、加圧手段としては、既知の手法を用いることができ、例えば、平板プレスあるいはロールプレスが挙げられる。この場合、加熱プレス機70のプレス板の加圧方向の位置(プレス板と台座との間隔)を調節することによって、繊維溶融層42を有するリブ14の幅および高さ(熱交換素子6の風路の高さ)を容易に調整することができる。なお、プレス板と台座とを略平行とすることで、繊維溶融層42を略平行な平面形状とすることができ、伝熱板13同士をより平行に保ちやすくなるため好適である。
また、加熱手段としては、既知の手法を用いることができ、例えば、熱風あるいは火炎、電磁誘導による非接触加熱あるいはヒータによる接触加熱方式が挙げられる。加圧を伴う場合、特に接触式の加熱が好ましい。なお、本実施の形態では、加圧しながら加熱することにより、繊維溶融層42を形成しているが、一度加熱して溶融させたものを再硬化前に加圧することで繊維溶融層42を形成してもよい。このとき、加圧時に冷却も同時に行うことにより、加圧時の形状をより固定化することができる。
最後に、第3工程として、図5の(c)に示すように、加熱プレス機70のプレス板を上方に外して、台座から繊維溶融層42を有するリブ14を一つ一つ取り出す。
以上のようにして、表面(平面14a部分)に複数の繊維部材40が溶融して固着した繊維溶融層42が選択的に形成されたリブ14が製造される。
次に、図6を参照して、本実施の形態1に係る熱交換素子6の製造方法について説明する。図6は、熱交換素子6の製造方法を示す部分断面図である。ここで、図6の(a)は、熱交換素子ピース15を形成する第4工程を示す図である。図6の(b)は、熱交換素子ピース15を積層して積層体を形成する第5工程を示す図である。図6の(c)は、積層体を積層方向に圧縮して熱交換素子6を形成する第6工程を示す図である。
まず、第4工程として、図6の(a)に示すように、伝熱板13の一方の面の上に、複数のリブ14(繊維溶融層42を有するリブ14)をそれぞれ所定の位置に配置して、リブ14の下面側の繊維溶融層42(図4に示す下面側の平面14a部分)に塗られた接着部材41(図示せず)によって固着する。これにより、伝熱板13の一方の面上に複数のリブ14(繊維溶融層42を有するリブ14)を有する熱交換素子ピース15が形成される。
次に、第5工程として、図6の(b)に示すように、熱交換素子ピース15を、上下方向に一段ずつ互い違いにリブ14が直交するように、向きを変えて複数枚積層することで、熱交換素子6の前駆体である積層体6aを形成する。この際、リブ14の上面側の繊維溶融層42(図4に示す上面側の平面14a部分)には接着部材41(図示せず)が塗られている。
最後に、第6工程として、図6の(c)に示すように、積層体6aを熱交換素子ピース15の積層方向(上下方向)から圧縮することにより、積層方向に所定の間隔(リブ14の高さ相当する間隔)を有する風路(排気風路16、給気風路17)を形成して熱交換素子6を形成する。この際、リブ14は、リブ14に塗られた接着部材41によって別の熱交換素子ピース15の伝熱板13と固着される。
以上のようにして、繊維溶融層42が選択的に形成されたリブ14を有する熱交換素子6が製造される。
ここで、従来技術の課題について、図3、4を参照して再度説明する。
冬季のような室外の湿度が低い季節では、給気流4が排気流3に比べて湿度が低く、排気流3に乗った空気中の水蒸気が排気風路16を通過すると、リブ14に付着し、繊維部材40が水蒸気を吸湿し、繊維部材40は長手方向及び繊維径方向に向かって膨張する。このとき、リブ14と伝熱板13との間で寸法変化が生じるため、接着部材41が破断し、剥離が生じる。伝熱板13とリブ14との間で剥離が生じることで、給気流4の圧がかかり、伝熱板13がたわみ、排気風路16が閉塞する。排気風路16が部分的に閉塞すると、部分的に風量が減少することになり、伝熱板13に対して不均一な風量バランスで排気流3が流れるため、熱交換素子6の熱交換効率が減少する。
一方、本実施の形態1に係る熱交換素子6は、風路(排気風路16、給気風路17)を構成するリブ14として、表面に繊維溶融層42が形成されたリブ14を用いて構成されている。このため、排気流3の空気中の水分の吸湿による、伝熱板13及びリブ14の寸法変化から生じる、接着剥がれを抑制することが可能であり、排気風路16の閉塞を抑制することができる。よって、熱交換素子6を流れる空気の偏りを解消し、熱交換素子6の排気風路16内を均一な風速で送風させることで熱交換効率を高く維持できる。
以上のように、本実施の形態1に係る熱交換素子6によれば、以下の効果を享受することができる。
(1)熱交換素子6は、複数の繊維部材40が溶融して固着した繊維溶融層42が表面に形成された複数のリブ14によって構成されている。これにより、リブ14の表面での剛性が向上するため、熱交換素子6に外力あるいは温湿度変化が作用してもリブ14が変形しにくくなる。つまり、リブ14の表面に繊維溶融層42がない場合に比べて、熱交換素子6の風路が変形しにくくなる。これにより、熱交換素子6を流れる空気の偏りが解消され、熱交換素子6の風路内を均一な風速で送風させることができるので、熱交換素子の熱交換効率を高く維持することができる。言い換えれば、風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子6とすることができる。
(2)リブ14は、伝熱板13との接着面に平面形状(平面14a)の繊維溶融層42を有して構成されている。これにより、略円形のリブ14を用いた場合と比べて、リブ14と伝熱板13との間の接着面積が増加するため、接着強度を高めることができ、リブ14と伝熱板13との間での接着剥がれによる風路(排気風路16、給気風路17)の閉塞を抑制することができる。つまり、リブ14と伝熱板13との間で剥離が生じにくく、換気量の低下を抑制できる熱交換素子6とすることができる。
(3)リブ14は、リブ14の側面14bにおいて複数の繊維部材40が露出して構成されている。これにより、風路内に生じた水分が露出する繊維部材40間を通って内部の繊維部材40にも達しやすくなるので、風路内の水分に起因した伝熱板13の変形を抑制することができる。つまり、熱交換素子6の風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子6とすることができる。
(4)リブ14は、複数の繊維部材40が撚られて構成されている。すなわち、繊維部材40が撚られることで、リブ14としての張力が増加し、吸湿によるリブ14の寸法変化が抑制され、リブ14と伝熱板13の接着剥がれによる風路の閉塞を抑制することができる。つまり、リブ14と伝熱板13との間で剥離が生じにくく、換気量の低下を抑制できる熱交換素子6とすることができる。
(5)本実施の形態1に係る熱交換素子6を用いて熱交換形換気装置を構成することで、熱交換素子6の風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換形換気装置を実現することができる。
以上、本発明に関して実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施の形態では、扁平形状のリブ14の平面14a部分のみに繊維溶融層42を設けたが、これに限られない。例えば、図7に示すように、リブ14は、略円形状のリブ14の全表面に繊維溶融層42aを設けるように構成されてもよい。本構成について、図7を参照して説明する。
図7は、熱交換素子6を構成するリブ14の構造の変形例を示す部分断面図である。変形例での熱交換素子6では、リブ14は、略円形状の本体部(複数の繊維部材40)と、その全表面を被覆する繊維溶融層42aとを有して構成される。つまり、リブ14は、表面に撚られた繊維部材40が露出していない構成となっている。この場合、繊維部材40の隙間を通るリブ14内部への吸湿は抑制されるものの、リブ14の表面での剛性がさらに向上するため、熱交換素子6に外力あるいは温湿度変化が作用してもリブ14がさらに変形しにくくなる。つまり、風路の形状変化に伴う熱交換効率の低下を抑制することが可能な熱交換素子6とすることができる。
また、リブ14の本体部において、複数の繊維部材40が撚られてできた空隙に、繊維部材40よりも吸湿性が低い接着部材を含浸させるように構成してもよい。これにより、繊維部材40が吸湿し、繊維部材40が膨張により寸法変化しようとしても、吸湿性が低い接着部材が固着することにより、リブ14の寸法変化をさらに抑制することができる。なお、吸湿性が低い接着部材としては、例えば、溶液系接着剤(フェノール樹脂等)または化学反応によって硬化する無溶媒系接着剤(エポキシ樹脂系等)をベースとしてモノマーに親水基(例えば、ヒドロキシ基等)を含まない接着剤を用いることができる。
以上で使用した文言に関し、本実施の形態の熱交換素子6は請求項の「熱交換素子」に相当する。また、伝熱板13は請求項の「仕切部材」、リブ14は請求項の「間隔保持部材」、熱交換素子ピース15は請求項の「単位構成部材」に相当する。また、繊維部材40は請求項の「繊維部材」、接着部材41は請求項の「接着部材」、繊維溶融層42は請求項の「繊維溶融層」に相当する。さらに、熱交換形換気装置2は請求項の「熱交換形換気装置」、排気流3は請求項の「排気流」、給気流4は請求項の「給気流」、排気風路16は請求項の「排気風路」、給気風路は請求項の「給気風路」に相当する。
以上のように、本実施の形態に係る熱交換素子は、外力などによるリブの寸法変化が要因で生じる風路閉塞を抑制し高い熱交換効率を維持できるものであって、熱交換形換気装置等に用いる熱交換素子として有用である。
1 家
2 熱交換形換気装置
3 排気流
4 給気流
5 本体ケース
6 熱交換素子
6a 積層体
7 排気ファン
8 内気口
9 排気口
10 給気ファン
11 外気口
12 給気口
13 伝熱板
14 リブ
14a 平面
14b 側面
15 熱交換素子ピース
16 排気風路
17 給気風路
40 繊維部材
41 接着部材
42 繊維溶融層
42a 繊維溶融層
101 熱交換素子
102 熱交換素子ピース
103 機能紙
104 リブ
105 紙紐
106 ホットメルト樹脂
107 空気流路

Claims (5)

  1. 伝熱性を有する仕切部材と、前記仕切部材の一方の面に設けた複数の間隔保持部材とを備える単位構成部材を積層して排気風路と給気風路を1層ずつ交互に構成し、前記排気風路を流通する排気流と前記給気風路を流通する給気流とが前記仕切部材を介して熱交換する熱交換素子であって、
    前記仕切部材と前記間隔保持部材とは接着部材により互いに固着され、
    前記間隔保持部材は、吸湿性を有する複数の繊維部材により構成され、
    前記間隔保持部材の表面の複数の前記繊維部材は、溶融して固着した繊維溶融層を形成していることを特徴とする熱交換素子。
  2. 前記間隔保持部材は、仕切部材との接着面に平面形状の前記繊維溶融層を有することを特徴とする請求項1に記載の熱交換素子。
  3. 前記間隔保持部材の側面には、複数の前記繊維部材が露出していることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換素子。
  4. 前記間隔保持部材は、複数の前記繊維部材が撚られて構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載された前記熱交換素子を搭載したことを特徴とする熱交換形換気装置。
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