JP2020134830A - 映像投影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】透明スクリーンとその一方の面側に配置した映像投射ユニットとを備える映像投影システムにおいて、映像投射ユニットからの映像光が透明スクリーン上で結像した後に、透明スクリーンを透過した光が透明スクリーン以外のリア側の物体に到達して不要な結像を起こすこと等を防止する。【解決手段】透明スクリーン11と、透明視野角制御フィルム12と、透明スクリーンの一方の面側に配置された映像投影ユニット13とを備える映像投影システムにおいて、透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、光反射性材料が、磁性微粒子を含み、磁性微粒子が、バインダ中で配向しており、映像投影ユニットからの映像光の投影角度の範囲を、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内とすることで、透過光が透明視野角制御フィルムによって散乱される。【選択図】図1
Description
本発明は、透明スクリーンと、透明視野角制御フィルムと、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内に映像を投射するように配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムに関する。
従来、映像投影システムにおいては、映像投影ユニットにより映像光をスクリーン等の映像被投影体に投影し、観察者がその映像を観察することが一般的である。近年、このような映像投影システムを用いて、デパート等のショウウィンドウやイベントスペースの透明パーティション等に商品情報や広告等を投影表示する要望が高まってきている。このような要望を実現するための映像投影システムにおいては、観察者がショウウィンドウや透明パーティションのどちらの側から見ても良好な映像が視認でき、かつショウウィンドウや透明パーティションの透明性を損なわないことが求められる。このような要求に応えるために、ショウウィンドウや透明パーティションに透明スクリーンを貼付して使用されることがあるが、映像投影ユニットから投影された映像光のうちの透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して不要な結像を起こしたり、快適な視認の妨げとなったり、演出の邪魔になったりするという問題がある。また、コンビニエンスストア等の店舗のガラス面に透明スクリーンを配置して映像を投影する際、歩行者や通行車両等に透過光が照射され、安全な交通の妨げになる可能性が想定される。
上記のような問題に対して、映像投影ユニット側の面に特定の表面形状を有する表面層を備えた反射型スクリーンを用いることが提案されている(特許文献1および2)。しかしながら、特許文献1および2に記載の解決手段は、あくまで反射型スクリーンの表面で反射した映像光の天井への映り込み防止に留まるものであり、透過光の透明スクリーン以外の物体での結像を防止することはできていなかった。
また、映像投影ユニットからの光を偏光とし、偏光板との組み合わせにより透過光をなくすことが提案されている(特許文献3)。しかしながら、特許文献3に記載の解決手段では、映像投影ユニットからの光を偏光にする際に、全光量のうち50%が失われ輝度が低下してしまうという問題が発生してしまう。
本発明は上記の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、透明スクリーンと透明スクリーンのフロント側に配置した映像投射ユニットとを備える映像投影システムにおいて、映像投射ユニットからの映像光が透明スクリーン上で結像した後に、透明スクリーンを透過した光が透明スクリーン以外のリア側の物体に到達して不要な結像を起こしたり、快適な視認を妨げたり、歩行者や通行車両等に透過光が照射され、安全な交通を妨げたりすることを防止できる映像投影システムを提供することにある。
本発明者らは、上記の技術的課題を解決するため、鋭意検討した結果、透明スクリーンと、透明視野角制御フィルムと、透明スクリーンのフロント側に配置された映像投影ユニットとを備える映像投影システムにおいて、映像投影ユニットからの映像光の投影角度の範囲を、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内とすることで、透過光が透明視野角制御フィルムによって散乱されて、上記の技術的課題を解決できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の第1の実施形態によれば、
透明スクリーンと、前記透明スクリーンの一方の面側に配置された透明視野角制御フィルムと、前記透明スクリーン側に配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、前記光反射性材料が、磁性微粒子を含み、前記磁性微粒子が、前記バインダ中で配向しており、
前記映像投影ユニットからの映像光の投影角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像光が、前記透明スクリーン上に結像し、
前記透明スクリーンを透過した映像光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱される、映像投影システムが提供される。
透明スクリーンと、前記透明スクリーンの一方の面側に配置された透明視野角制御フィルムと、前記透明スクリーン側に配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、前記光反射性材料が、磁性微粒子を含み、前記磁性微粒子が、前記バインダ中で配向しており、
前記映像投影ユニットからの映像光の投影角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像光が、前記透明スクリーン上に結像し、
前記透明スクリーンを透過した映像光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱される、映像投影システムが提供される。
また、本発明の第2の様態によれば、
透明スクリーンと、前記透明スクリーンの一方の面側に配置された透明視野角制御フィルムと、前記透明視野角制御フィルム側に配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、前記光反射性材料が、磁性微粒子を含み、前記磁性微粒子が、前記バインダ中で配向しており、
前記映像投影ユニットからの映像光の投影角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱され、
前記透明視野角制御フィルムを透過した映像光が、前記透明スクリーン上に結像する、映像投影システムが提供される。
透明スクリーンと、前記透明スクリーンの一方の面側に配置された透明視野角制御フィルムと、前記透明視野角制御フィルム側に配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、前記光反射性材料が、磁性微粒子を含み、前記磁性微粒子が、前記バインダ中で配向しており、
前記映像投影ユニットからの映像光の投影角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱され、
前記透明視野角制御フィルムを透過した映像光が、前記透明スクリーン上に結像する、映像投影システムが提供される。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度が、フロント側からの前記透明視野角制御フィルムの直交面に対して、10度以上80度以下であるであることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、観察者の観察角度の範囲の下限値は、前記映像投影ユニットが前記観察者の上方に位置する場合、前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の上限値よりも大きいことが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、観察者の観察角度の範囲の上限値は、前記映像投影ユニットが前記観察者の下方に位置する場合、前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の下限値よりも小さいことが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記透明視野角制御フィルムは、視野角制御角度の範囲内の平行光線透過率が0%以上40%未満であり、かつ、視野角制御角度の範囲外の平行光線透過率が60%以上92%以下であることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記透明スクリーンと前記透明視野角制御フィルムとが積層体を構成していることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記積層体が、前記透明スクリーンと前記透明視野角制御フィルムとの間に透明層を含むことが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記透明スクリーンのヘイズ値が35%以下であることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記磁性微粒子が、鉄、ニッケル、コバルト、およびこれらの金属を含む合金からなる群から選択される少なくとも1種の微粒子であることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記磁性微粒子が磁性粒子以外の無機材料で被覆されていることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記無機材料で被覆された磁性微粒子が多層構造であることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記磁性微粒子が、3.0μm以上30.0μm以下の鎖状クラスターを形成していることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記磁性微粒子が薄片状または扁平状であり、前記磁性微粒子の一次粒子の平均径が、0.01μm以上5.0μm以下であり、かつ平均アスペクト比が2以上300以下であることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記磁性微粒子の含有量が、前記バインダに対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
本発明の上記第1および第2の実施形態においては、前記磁性微粒子の配向角度が、1度以上90度以下であることが好ましい。
本発明によれば、上記の透明フィルムを備える、車両用部材が提供される。
本発明によれば、上記の透明フィルムを備える、建物用部材が提供される。
本発明の第1の実施形態によれば、透明スクリーンと、透明スクリーンのリア側に配置された透明視野角制御フィルムと、透明スクリーンのフロント側に配置された映像投影ユニットとを備える映像投影システムにおいて、映像投影ユニットからの映像光が透明スクリーン上で結像した後に、透明スクリーンを透過した光が透明スクリーン以外のリア側の物体に到達して不要な結像を起こしたり、快適な視認を妨げたり、歩行者や通行車両等に透過光が照射され、安全な交通を妨げたりすることを防止することができる。このような映像投影システムによれば、良好な演出、広告が可能となり、安全な交通の妨げになることもない。
また、本発明の第2の実施形態によれば、透明スクリーンと、透明スクリーンのフロント側に配置された透明視野角制御フィルムと、透明視野角制御フィルムのフロント側に配置された映像投影ユニットとを備える映像投影システムにおいて、映像投影ユニットからの映像光が透明視野角制御フィルムによって散乱されることにより直進性を失った後に透明スクリーンに到達して結像することになり、光輝度および広視野角を実現することができる。また、透明スクリーンを透過した光は散乱するため、透明スクリーン以外のリア側の物体に到達して不要な結像を起こしたり、快適な視認を妨げたり、歩行者や通行車両等に透過光が照射され、安全な交通を妨げたりすることを防止することができる。このような映像投影システムによれば、良好な演出、広告が可能となり、安全な交通の妨げになることもない。
<映像投影システム>
本発明の第1の実施形態の映像投影システムは、透明スクリーンと、透明スクリーンに対してフロント側に配置された映像投影ユニットと、透明スクリーン対してリア側に配置された透明視野角制御フィルムとを備える。このような映像投影システムにおいては、映像投影ユニットから投影された映像光が透明スクリーンで結像した後に、透明スクリーンを透過した光が、透明視野角制御フィルムで散乱される。その結果、透明スクリーンを透過した映像光は、透明スクリーンの以外のリア側の物体で不要な結像を起こさず、透明スクリーンに対して映像投影ユニット側(フロント側)に位置する観察者からは不要な結像が視認されない。このような映像投影システムによれば、良好な演出、広告が可能となる。
本発明の第1の実施形態の映像投影システムは、透明スクリーンと、透明スクリーンに対してフロント側に配置された映像投影ユニットと、透明スクリーン対してリア側に配置された透明視野角制御フィルムとを備える。このような映像投影システムにおいては、映像投影ユニットから投影された映像光が透明スクリーンで結像した後に、透明スクリーンを透過した光が、透明視野角制御フィルムで散乱される。その結果、透明スクリーンを透過した映像光は、透明スクリーンの以外のリア側の物体で不要な結像を起こさず、透明スクリーンに対して映像投影ユニット側(フロント側)に位置する観察者からは不要な結像が視認されない。このような映像投影システムによれば、良好な演出、広告が可能となる。
本発明において、「透明」とは、用途に応じた透過視認性を実現できる程度の透明性があれば良く、半透明であることも含まれる。
本発明において、「透明視野角制御フィルムの視野角制御角度」とは、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して基点側より成す角度により規定できる。具体的には、映像投影ユニットを基点とした場合、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して映像投影ユニット側の端部から成す角度により規定し、観察者(視点)を基点とした場合、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して観察者(視点)側から成す角度により規定する。
本発明において、「観察者の角度範囲」とは、観察者(視点)を基点として、透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して観察者(視点)側から成す角度により規定する。
なお、観察者側から成す角度は、目線の上側をプラス表記で、目線の下側をマイナス表記で規定することができる。
本発明において、「フロント側」とは、透明スクリーンの観察者側表示面の方向を指し、「リア側」とは、透明スクリーンの観察者側表示面と反対側の方向を指す。
本発明において、「透明視野角制御フィルムの視野角制御角度」とは、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して基点側より成す角度により規定できる。具体的には、映像投影ユニットを基点とした場合、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して映像投影ユニット側の端部から成す角度により規定し、観察者(視点)を基点とした場合、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して観察者(視点)側から成す角度により規定する。
本発明において、「観察者の角度範囲」とは、観察者(視点)を基点として、透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して観察者(視点)側から成す角度により規定する。
なお、観察者側から成す角度は、目線の上側をプラス表記で、目線の下側をマイナス表記で規定することができる。
本発明において、「フロント側」とは、透明スクリーンの観察者側表示面の方向を指し、「リア側」とは、透明スクリーンの観察者側表示面と反対側の方向を指す。
本発明の第1の実施形態の映像投影システムの概念図を図1に示す。図1に示す映像投影システムは、透明スクリーン11と、透明スクリーンのリア側に配置された透明視野角制御フィルム12と、透明スクリーンのフロント側に配置された映像投影ユニット13とを備える。映像投影ユニット13からの映像光の投影角度の範囲14を、透明視野角制御フィルム12の視野角制御角度の範囲15に収まるようにすることで、透過光が透明視野角制御フィルム12の18の範囲(点線部分)に到達して拡散散乱されるため、透明視野角制御フィルム12のリア側に配置された物体で不要な結像を起こさない。一方、映像光が透明視野角制御フィルム12の19の範囲(実線部分)に到達した場合には、平行光が拡散散乱されずに、そのまま透明視野角制御フィルム12のリア側の物体に到達して、不要な結像を起こすことになる。なお、映像投影ユニット13側の透明視野角制御フィルム12の端部における厚み方向の直交面(垂線)16に対して映像投影ユニット13側から透明視野角制御フィルム12の視野角制御角度の範囲15のうち映像投影ユニット13からもっとも遠い範囲が成す角度をαとしている。
本発明の第1の実施形態の映像投影システムにおいて、透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとは積層体を構成することが好ましい。透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとを積層体とすることで、透明スクリーンや透明視野角制御フィルムの空気界面における透過光の界面反射や不要な乱反射を防止し、コントラストをより向上させることができる。また、積層体とすることで映像投影システムの配置が容易となる。
本発明の第2の実施形態の映像投影システムの概念図を図2に示す。図2に示す映像投影システムは、透明スクリーン21と、透明スクリーン21のフロント側に配置された透明視野角制御フィルム22と、透明視野角制御フィルム22のフロント側に配置された映像投影ユニット23とを備える。映像投影ユニット23からの映像光の投影角度の範囲24を、透明視野角制御フィルム22の視野角制御角度の範囲25に収まるようにすることで、映像光が透明視野角制御フィルム22によって散乱されることにより直進性を失った後に、拡散透過した光が透明スクリーン21に到達して結像することになり、光輝度および広視野角を実現することができる。結像した映像光以外の光は散乱するので透明スクリーン21以外のリア側に配置された物体で不要な結像を起こさない。なお、映像投影ユニット23側の透明視野角制御フィルム22の端部における厚み方向の直交面(垂線)26に対して映像投影ユニット23側から透明視野角制御フィルム22の視野角制御角度の範囲25のうち映像投影ユニット23からもっとも遠い範囲が成す角度をαとしている。
本発明の第2の実施形態の映像投影システムにおいて、透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとは積層体を構成することが好ましい。透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとを積層体とすることで、透明スクリーンや透明視野角制御フィルムの空気界面における透過光の界面反射や不要な乱反射を防止し、コントラストをより向上させることができる。また、積層体とすることで映像投影システムの配置が容易となる。さらに、積層体とすることで、透明視野角制御フィルムを拡散透過した映像光が散逸する前に透明スクリーンで結像されることにより、ピンボケや解像度の劣化の少ない良好な映像が得られる。
本発明の第2の実施形態において、透明スクリーンと視野角制御フィルムとが積層体を構成している映像投影システムの概念図を図3に示す。図3に示す映像投影システムは、透明スクリーン31と、透明スクリーン31のフロント側に配置された透明視野角制御フィルム32と、透明スクリーン31と透明視野角制御フィルム32の間に配置された透明層38とを含む積層体と、透明視野角制御フィルムのフロント側に配置された映像投影ユニット33とを備える。映像投影ユニット33からの映像光の投影角度の範囲34を、透明視野角制御フィルム32の視野角制御角度の範囲35に収まるようにすることで、映像光が透明視野角制御フィルム32によって散乱されることにより直進性を失った後に、拡散透過した光が透明スクリーン31に到達して結像することになり、光輝度および広視野角を実現することができる。結像した映像光以外の光は散乱するので透明スクリーン31以外のリア側の物体で不要な結像を起こさない。なお、映像投影ユニット33側の透明視野角制御フィルム32の端部における厚み方向の直交面(垂線)36に対して映像投影ユニット33側から透明視野角制御フィルム32の視野角制御角度の範囲35のうち映像投影ユニット33からもっとも遠い範囲が成す角度をαとしている。
本発明の第2の実施形態の投影映像システムと観察者の観察角度を示す概念図を図4に示す。図4に示す映像投影システムは、透明スクリーン41と、透明スクリーン41のフロント側に配置された透明視野角制御フィルム42と、透明視野角制御フィルム42のフロント側に配置された映像投影ユニット43とを備える。観察者47は、透明スクリーン41および視野角制御フィルム42に対してフロント側に位置している。映像投影ユニット43は観察者47の頭上に配置され、映像投影ユニット43からの映像光の投影角度の範囲44を、透明視野角制御フィルム42の視野角制御角度の範囲45に収まるように配置されている。観察者47の観察角度の範囲49の下限値49lは、透明視野角制御フィルム42の視野角制御角度の範囲45の上限値45uよりも大きくなる。仮に、透明視野角制御フィルム42の視野角制御角度の範囲45が、観察者47の観察角度の範囲49と重なる場合には重なった部分の視界が妨げられ、透明視野角制御フィルム42および透明スクリーン41越しに背景を観察することができず、透明感が損なわれる。なお、映像投影ユニット43側の透明視野角制御フィルム42の端部における厚み方向の直交面(垂線)46に対して映像投影ユニット43側から透明視野角制御フィルム42の視野角制御角度の範囲45のうち映像投影ユニット43からもっとも遠い範囲が成す角度をαとし、透明視野角制御フィルム42の厚み方向の直交面(垂線)48に対して観察者(視点)47側から成す角度をβ(目線の上側)およびγ(目線の下側)としている。
本発明の第2の実施形態の投影映像システムと観察者の観察角度を示す概念図を図5に示す。図5に示す映像投影システムは、透明スクリーン51と、透明スクリーン51のフロント側に配置された透明視野角制御フィルム52と、透明視野角制御フィルム52のフロント側に配置された映像投影ユニット53とを備える。観察者57は、透明スクリーン51および視野角制御フィルム52に対してフロント側に位置している。映像投影ユニット53は観察者57の下方に配置され、映像投影ユニット53からの映像光の投影角度の範囲54を、透明視野角制御フィルム52の視野角制御角度の範囲55に収まるように配置されている。観察者57の観察角度の範囲59の上限値59uは、透明視野角制御フィルム52の視野角制御角度の範囲55の下限値55lよりも小さくなる。仮に、透明視野角制御フィルム52の視野角制御角度の範囲55が、観察者57の観察角度の範囲59と重なる場合には重なった部分の視界が妨げられ、透明視野角制御フィルム52および透明スクリーン51越しに背景を観察することができず、透明感が損なわれる。なお、映像投影ユニット53側の透明視野角制御フィルム52の厚み方向の直交面(垂線)56に対して映像投影ユニット53側から透明視野角制御フィルム52の視野角制御角度の範囲55のうち映像投影ユニット53からもっとも遠い範囲が成す角度をαとし、透明視野角制御フィルム52の直交面(垂線)58に対して観察者(視点)57側から成す角度をβ(目線の上側)およびγ(目線の下側)としている。
以下、映像投影システムの構成要素である映像投影ユニット、透明スクリーン、透明視野角制御フィルムについて、詳述する。
<映像投影ユニット>
映像投影システムで用いられる映像投影ユニットは、下記の透明スクリーンに映像を投影できるものであれば特に限定されず、例えば、市販のリアプロジェクターやフロントプロジェクターを用いることができる。特に、映像光の投影角度を透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内に調節し易いため、レンズシフト機能を有するキャノン(株)社製WX450STを好適に用いることができる。
映像投影システムで用いられる映像投影ユニットは、下記の透明スクリーンに映像を投影できるものであれば特に限定されず、例えば、市販のリアプロジェクターやフロントプロジェクターを用いることができる。特に、映像光の投影角度を透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内に調節し易いため、レンズシフト機能を有するキャノン(株)社製WX450STを好適に用いることができる。
<透明スクリーン>
映像投影システムで用いられる透明スクリーンは、バインダと、光反射性材料とを含む光散乱層を備えるものである。当該透明スクリーンは、光散乱層のみからなる単層構成であってもよいし、保護層、基材層、粘着層、および反射防止層等の他の層をさらに備える複層構成の積層体であってもよい。また、当該透明スクリーンは、ガラスや透明パーティション等の支持体を備えてもよい。当該透明スクリーンは、映像投影ユニットから出射される投影光を異方的に拡散反射することにより投影光の視認性と透過光の視認性とを両立できる。
映像投影システムで用いられる透明スクリーンは、バインダと、光反射性材料とを含む光散乱層を備えるものである。当該透明スクリーンは、光散乱層のみからなる単層構成であってもよいし、保護層、基材層、粘着層、および反射防止層等の他の層をさらに備える複層構成の積層体であってもよい。また、当該透明スクリーンは、ガラスや透明パーティション等の支持体を備えてもよい。当該透明スクリーンは、映像投影ユニットから出射される投影光を異方的に拡散反射することにより投影光の視認性と透過光の視認性とを両立できる。
当該透明スクリーンは、平面であってもよく、曲面であってもよい。例えば、当該透明スクリーンは、ガラスウィンドウ、ヘッドアップディスプレイ、およびウェアラブルディスプレイ等に好適に用いることができ、特に短焦点型プロジェクター用透明スクリーンとして好適に用いることができる。
当該透明スクリーンは、ヘイズ値が、好ましくは35%以下であり、より好ましくは30%以下であり、さらに好ましくは25%以下であり、さらにより好ましくは20%以下であり、また、好ましくは1%以上であり、より好ましくは3%以上であり、さらに好ましくは5%以上であり、さらにより好ましくは10%以上である。また、当該透明スクリーンは、全光線透過率が、好ましくは60%以上であり、より好ましくは65%以上であり、さらに好ましくは70%以上であり、さらにより好ましくは75%以上であり、また、好ましくは99%以下であり、より好ましくは96%以下であり、さらに好ましくは93%以下であり、さらにより好ましくは90%以下である。当該透明スクリーンのヘイズ値および全光線透過率が上記範囲内であれば、透明性が高く、透過視認性をより向上させることができる。なお、本発明において、透明スクリーンのヘイズ値および全光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用いてJIS−K−7136およびJIS−K−7361に準拠して測定することができる。
当該透明スクリーンは、写像性が、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上であり、さらにより好ましくは75%以上である。当該透明スクリーンの写像性が上記範囲内であれば、透明スクリーンを透過して見える像が極めて鮮明となる。なお、本発明において、写像性とは、JIS K7374に準拠して、光学くし幅0.125mmで測定した時の像鮮明度(%)の値である。
(光散乱層)
光散乱層は、バインダと、バインダ中で配向した光反射性材料とを含んでなり、光反射性材料としては磁性微粒子を用いることができる。磁性微粒子は、バインダ中で鎖状クラスターを形成しながら任意の角度で配向しており、略等間隔で略平行に配列している。本発明においては、バインダ中で任意の角度で配列している磁性微粒子からなる鎖状クラスターによって、光散乱層に入射した外光の反射性を高めることができる。
光散乱層は、バインダと、バインダ中で配向した光反射性材料とを含んでなり、光反射性材料としては磁性微粒子を用いることができる。磁性微粒子は、バインダ中で鎖状クラスターを形成しながら任意の角度で配向しており、略等間隔で略平行に配列している。本発明においては、バインダ中で任意の角度で配列している磁性微粒子からなる鎖状クラスターによって、光散乱層に入射した外光の反射性を高めることができる。
本発明による透明スクリーン(光散乱層)の一実施形態の厚さ方向の断面図および正面図を図6に示す。断面図では、光散乱層61は、バインダ62と、光反射性材料として磁性微粒子63とを含む。磁性微粒子63は、バインダ62中で、鎖状クラスター63’を形成しながら任意の角度で配向しており、略等間隔で略平行に配列している。ここで、磁性微粒子63の配向角度α’は、光散乱層61の厚さ方向の法線方向に対して成す角度とする。また、正面図では、鎖状クラスター63’は、光散乱層61のバインダ62中に、略均一に分散している。
(光反射性材料)
本発明において、光反射性材料は磁性微粒子を含む。磁性微粒子の種類は特に限定されず、磁場の印加によってバインダ中で任意の角度で配向するものであれば良い。磁場の印加方法は特に限定されず、従来公知の方法によって行うことができる。
本発明において、光反射性材料は磁性微粒子を含む。磁性微粒子の種類は特に限定されず、磁場の印加によってバインダ中で任意の角度で配向するものであれば良い。磁場の印加方法は特に限定されず、従来公知の方法によって行うことができる。
従来の透明スクリーン用フィルムの製造では、フィルム中の光反射性微粒子は略均一に分散するか、あるいは一部で凝集を起こすため、フィルム中の光反射性材料の配向状態を制御することは容易ではなかった。本発明においては、バインダと磁性微粒子を含む分散体をフィルム状に成型し、そのフィルムの厚み方向に任意の方法によって磁場を印加することで、フィルム中の磁性微粒子は磁力線に沿って配列させることができる。その際に、磁場の印加の方向や強さ、製造工程におけるフィルムの位置や搬送速度等の条件を変化させて、フィルム中を通過する磁力線の方向や位置を制御することで、配向状態の制御も可能となる。続いて、磁性微粒子が所望の角度で配向した状態でフィルムを硬化して、磁性微粒子の配向状態を固定化することで、磁性微粒子の配向状態を制御したフィルムを得ることができる。磁性微粒子を配向させてから固定化するまでの間に配向状態が緩和してしまうことを避けるために、分散体の粘度は、フィルムの成型方法、磁場の強さ、および配向から固定化までの時間に応じて適切に調整されることが望ましい。
本発明では、磁場の印加によってバインダ中で配向した磁性微粒子は、磁性微粒子自体も磁力を持って互いに引きつけ合うため、鎖状クラスターを形成しながら周期的に配向していると考えられる。例えば、図6に示すように、磁性微粒子63の鎖状クラスターは、磁性微粒子63が複数個数で珠繋ぎになったような構造を形成して、それらが略等間隔で略平行に配列していることが好ましい。磁性微粒子の鎖状クラスターの長さは、光散乱層の厚さに応じて適宜調節することができ、例えば、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上であり、さらに好ましくは1μm以上であり、さらにより好ましくは5μm以上であり、また、好ましくは1mm以下であり、より好ましくは500μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下であり、さらにより好ましくは50μm以下である。磁性微粒子の鎖状クラスターの長さが上記範囲程度であれば、光反射制御の効果をより発揮することができる。磁性微粒子の鎖状クラスターの長さは、光散乱層の厚さ方向の断面を走査型電子顕微鏡(例えばPhenom−world社製Phenom ProX)を用いて測定した画像に基づき、測定することができる。
光散乱層中の磁性微粒子の配向角度は、特に限定されず、適宜設定することができる。例えば、プロジェクターの投影角度に応じた適切な角度であれば良いが、好ましくは20度以上90度以下であり、より好ましくは30度以上80度以下であり、さらに好ましくは40度以上70度以下である。磁性微粒子の配向角度は、磁場の印加の条件により、任意の角度に調節することができる。磁性微粒子の配向角度は、光散乱層の厚さ方向の断面を走査型電子顕微鏡(例えば、Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて測定した画像に基づき、測定することができる。
磁性微粒子としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、およびこれらの金属を含む合金等からなる微粒子が挙げられる。該合金としては、例えば、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、鉄−クロム合金、鉄−シリコン合金、コバルト−クロム合金、コバルト−酸化チタン合金等が挙げられる。これらの磁性微粒子は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。例えば、これらの2種以上を混合もしくは積層してなる磁性微粒子を用いることができる。これらの磁性微粒子は、色調調整や反射率制御、耐食性付与等の機能性付与のために磁性粒子以外の無機材料(上記金属や合金を除く)で被覆してもよい。本発明においては、磁性微粒子の両面(表面)を磁性粒子以外の無機材料で被覆して機能層を設けた磁性微粒子を用いることが好ましい。例えば、磁性微粒子を、アルミニウム、銀、白金、および金等の金属や、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物で被覆することで光反射性を高めてもよいし、シリカ等で被覆することで表面劣化を抑制してもよい。このような機能層を設けた磁性微粒子は多層構造であることが好ましく、三層以上の構造であることがより好ましく、例えば、Al/Ni/Al、Al/Fe/Al、Al/Co/Al、SiO2/X(磁性微粒子)/SiO2等の三層構造が挙げられる。また、磁性微粒子の両面(表面)の機能層は、着色されていてもよい。
磁性微粒子の形状は、特に限定されないが、光反射性を高め、かつより明確な異方性を発現させるために、薄片状または扁平状であることが好ましい。また、磁性微粒子は、一次粒子の平均径が好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは0.1μm以上であり、さらに好ましくは0.5μm以上であり、さらにより好ましくは1μm以上であり、また、好ましくは5.0μm以下であり、より好ましくは4.0μm以下であり、さらに好ましくは3.0μm以下である。さらに、磁性微粒子は、平均アスペクト比(=磁性微粒子の平均径/平均厚さ)が好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、さらに好ましくは5以上であり、また、好ましくは300以下であり、より好ましくは200以下であり、さらに好ましくは100以下である。磁性微粒子の平均径および平均アスペクト比が上記範囲内であると、透過視認性を損なわずに光の十分な散乱効果が得られることで、透明スクリーンに鮮明な映像を投影することができる。なお、本発明において、磁性微粒子の平均径は、粒子単体あるいは分散液であればレーザー回折式粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製MT3200II)を用いて測定することができる。フィルム中の粒子径は走査型電子顕微鏡による断面観察から求めることができる。また、平均アスペクト比は、走査型電子顕微鏡画像より算出することができる。
光散乱層中の磁性微粒子の含有量は、磁性微粒子の種類や透過光強度に応じて適宜調節することができ、バインダに対して、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、さらにより好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは7.0質量%以下であり、さらに好ましくは5.0質量%以下であり、さらにより好ましくは3.0質量%以下である。磁性微粒子を上記範囲の濃度でバインダ中で配向させて光散乱層を形成することによって、光反射性を向上させることができる。例えば、プロジェクターから投影される映像光を十分に散乱反射することにより、映像光の視認性を向上することができる。
(添加剤)
光散乱層には、用途に応じて、上記光反射性微粒子以外にも従来公知の添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、離型剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、色材、蛍光材、および輝度向上材等が挙げられる。色材としては、カーボンブラック、黒鉛、アゾ系色素、アントラキノン系色素、ペリノン系色素等の色素または染料を用いることができる。色材(カーボンブラック、黒鉛粒子等)を含むことで、光散乱層やそれを備える透明スクリーンの全光線透過率とヘイズとの設定の自由度を向上させることができる。また、色材を混合して色味を調整してもよい。さらに、輝度向上材としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金、チタン、ニッケル、スズ、スズ−コバルト合金、インジウム、クロム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、および硫化亜鉛からなる金属系粒子、ガラスに金属または金属酸化物を被覆した光輝性材料、または天然雲母や合成雲母に金属酸化物を被覆した光輝性材料を添加してもよい。輝度向上材を添加することで映像光の輝度を向上させることができる。また、液晶性化合物等を混合してもよい。
光散乱層には、用途に応じて、上記光反射性微粒子以外にも従来公知の添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、離型剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、色材、蛍光材、および輝度向上材等が挙げられる。色材としては、カーボンブラック、黒鉛、アゾ系色素、アントラキノン系色素、ペリノン系色素等の色素または染料を用いることができる。色材(カーボンブラック、黒鉛粒子等)を含むことで、光散乱層やそれを備える透明スクリーンの全光線透過率とヘイズとの設定の自由度を向上させることができる。また、色材を混合して色味を調整してもよい。さらに、輝度向上材としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金、チタン、ニッケル、スズ、スズ−コバルト合金、インジウム、クロム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、および硫化亜鉛からなる金属系粒子、ガラスに金属または金属酸化物を被覆した光輝性材料、または天然雲母や合成雲母に金属酸化物を被覆した光輝性材料を添加してもよい。輝度向上材を添加することで映像光の輝度を向上させることができる。また、液晶性化合物等を混合してもよい。
(バインダ)
光散乱層は、透明性の高いフィルムを得るために、透明性の高い有機系バインダまたは無機系バインダを用いることが好ましい。透明性の高い有機系バインダとしては、樹脂、例えば、熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、および電離放射線硬化性樹脂等の自己架橋性樹脂を用いることができる。透明性の高い樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、およびフッ素系樹脂等が挙げられる。
光散乱層は、透明性の高いフィルムを得るために、透明性の高い有機系バインダまたは無機系バインダを用いることが好ましい。透明性の高い有機系バインダとしては、樹脂、例えば、熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、および電離放射線硬化性樹脂等の自己架橋性樹脂を用いることができる。透明性の高い樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、およびフッ素系樹脂等が挙げられる。
透明性の高い熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、およびポリスチレン系樹脂を用いることが好ましく、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、およびポリスチレン樹脂を用いることがより好ましい。これらの樹脂は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
透明性の高い電離放射線硬化型樹脂としては、アクリル系やウレタン系、アクリルウレタン系やエポキシ系、シリコーン系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー及び反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を比較的多量に含有するものが好ましい。また、電離放射線硬化型樹脂は熱可塑性樹脂および溶剤と混合されたものであってもよい。電離放射線硬化型樹脂としては市販品を用いることができ、例えば、DIC(株)製ウレタンアクリレート型UV硬化型樹脂(商品名:ユニディックV−4025)等を使用することができる。
透明性の高い熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、ウレタン系樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。これらの中でも、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂が好ましい。
透明性の高い無機系バインダとしては、例えば、水ガラス、低軟化点を有するガラス材料、またはゾルゲル材料を挙げることができる。水ガラスとは、アルカリ珪酸塩の濃厚水溶液をいい、アルカリ金属としては通常ナトリウムが含まれている。代表的な水ガラスは、Na2O・nSiO2(n:正の任意の数)により示すことができ、市販品としては富士化学(株)社製珪酸ソーダを用いることができる。
低軟化点を有するガラス材料は、軟化温度が好ましくは150〜620℃の範囲にあるガラスであり、さらに好ましくは軟化温度が200〜600℃の範囲であり、最も好ましくは軟化温度が250〜550℃の範囲である。このようなガラス材料としては、PbO−B2O3系、PbO−B2O3−SiO2系、PbO−ZnO−B2O3系、酸成分及び金属塩化物を含む混合物を熱処理することにより得られる鉛フリー低軟化点ガラス等を挙げることができる。低軟化点ガラス材料には、微粒子の分散性および成形性向上のために、溶剤および高沸点有機溶剤等を混合することができる。
ゾルゲル材料は、熱や光、触媒などの作用により、加水分解重縮合が進行し、硬化する化合物群である。例えば、金属アルコキシド(金属アルコラート)、金属キレート化合物、ハロゲン化金属、液状ガラス、スピンオングラス、またはこれらの反応物であり、これらに硬化を促進させる触媒を含ませたものであってもよい。また、金属アルコキシド官能基の一部にアクリル基などの光反応性の官能基を有するものであってもよい。これらは、要求される物性に応じて、単独で用いても良いし、複数種類を組み合わせて用いても良い。ゾルゲル材料の硬化体とは、ゾルゲル材料の重合反応が十分に進行した状態を指す。ゾルゲル材料は、重合反応の過程において無機基材の表面と化学的に結合して、強く接着する。そのため、硬化物層としてゾルゲル材料の硬化体を用いることで、安定した硬化物層を形成することができる。
金属アルコキシドとは、加水分解触媒などによって任意の金属種を、水や有機溶剤と反応させて得られる化合物群であり、任意の金属種と、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、プロピル基、イソプロピル基等の官能基とが結合した化合物群である。金属アルコキシドの金属種としては、シリコン、チタン、アルミニウム、ゲルマニウム、ボロン、ジルコニウム、タングステン、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、スズなどが挙げられる。
例えば、金属種がシリコンの金属アルコキシドとしては、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン(MTES)、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、トリエトキシシラン、ジフェニルシランジオール、ジメチルシランジオールなどや、これら化合物群のエトキシ基が、メトキシ基、プロピル基、イソプロピル基、ヒドロキシ基などに置き換わった化合物群などが挙げられる。これらのなかでも、トリエトキシシラン(TEOS)、TEOSのエトキシ基をメトキシ基に置き換えたテトラメトキシシラン(TMOS)が特に好ましい。これらは単独で用いても良く、複数種類を組み合わせて用いることもできる。
(溶剤)
これらの有機系バインダ、無機系バインダは必要に応じて溶剤をさらに含むものであって良い。溶剤としては、有機溶剤に限定されず、一般の塗料組成物に用いられる溶剤が使用可能である。例えば、水をはじめとする親水性溶媒も使用可能である。また、本発明のバインダが液体である場合は溶剤を含有しなくてもよい。
これらの有機系バインダ、無機系バインダは必要に応じて溶剤をさらに含むものであって良い。溶剤としては、有機溶剤に限定されず、一般の塗料組成物に用いられる溶剤が使用可能である。例えば、水をはじめとする親水性溶媒も使用可能である。また、本発明のバインダが液体である場合は溶剤を含有しなくてもよい。
溶剤の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、n−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、ブトキシエチルエーテル、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノール、ベンジルオキシエタノール等のエーテルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、フェノール、クロロフェノール等のフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、2硫化炭素等の含ヘテロ元素化合物、水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。溶剤の添加量は、バインダや微粒子の種類や後述する製造工程に好適な粘度範囲等に応じて、適宜調節することができる。
光散乱層の厚さは、特に限定されるものではないが、用途、生産性、取扱い性、および搬送性の観点から、好ましくは0.1μm〜20mmであり、より好ましくは0.2μm〜15mmであり、さらに好ましくは1μm〜10mmであり、さらにより好ましくは5μm〜5mmである。光散乱層の厚さが上記範囲内であれば、透明スクリーンとしての強度を保ち易い。光散乱層は、樹脂成型体であってもよく、ガラスや樹脂等からなる基材に形成した塗膜であってもよい。光散乱層は単層構成であってもよく、塗布等で2種以上の層を積層させる、または2種以上の光散乱層を粘着剤等で貼り合わせた複層構成であってもよい。
(基材層)
光散乱層は、少なくとも1つの基材と組み合わせて用いてもよい。例えば、第1の形態としては光散乱層が1つの基材上に形成された積層体として用いてもよい。第1の形態では、光散乱層を担持できる基材であれば、特に限定されずに用いることができる。また、第2の形態としては光散乱層が2つの基材で挟持された積層体として用いてもよい。第2の形態では、光散乱層を挟持できる基材であれば、特に限定されずに用いることができる。
光散乱層は、少なくとも1つの基材と組み合わせて用いてもよい。例えば、第1の形態としては光散乱層が1つの基材上に形成された積層体として用いてもよい。第1の形態では、光散乱層を担持できる基材であれば、特に限定されずに用いることができる。また、第2の形態としては光散乱層が2つの基材で挟持された積層体として用いてもよい。第2の形態では、光散乱層を挟持できる基材であれば、特に限定されずに用いることができる。
第1の形態および第2の形態のいずれにおいても、基材は透明性の高い材料からなることが好ましく、無機材料からなる基材および有機材料からなる基材のいずれも用いることができる。無機材料としては、例えば、ガラス、石英、サファイヤ等が挙げられる。有機材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂等が挙げられる。
基材の厚さは、耐久性、用途、生産性、取扱い性、および搬送性の観点から、好ましくは5μm〜50mm(50000μm)であり、より好ましくは50μm〜20mm(20000μm)であり、さらに好ましくは50μm〜10mm(10000μm)である。
(保護層)
保護層は、透明スクリーンの表面側(大気に触れる側)に積層されるものであり、耐光性、耐傷性、および防汚性等の機能を付与するための層である。保護層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような材料を用いて形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、紫外線・電子線によって硬化する樹脂、即ち、電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、および熱硬化型樹脂を用いることができるが、これらの中でも電離放射線硬化型樹脂が特に好ましい。
保護層は、透明スクリーンの表面側(大気に触れる側)に積層されるものであり、耐光性、耐傷性、および防汚性等の機能を付与するための層である。保護層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような材料を用いて形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、紫外線・電子線によって硬化する樹脂、即ち、電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、および熱硬化型樹脂を用いることができるが、これらの中でも電離放射線硬化型樹脂が特に好ましい。
電離放射線硬化型樹脂組成物の被膜形成成分は、好ましくは、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー及び反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用できる。
上記電離放射線硬化型樹脂組成物を紫外線硬化型樹脂組成物とするには、この中に光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等を混合して用いることができる。特に本発明では、オリゴマーとしてウレタンアクリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を混合するのが好ましい。
電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化方法としては、前記電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化方法は通常の硬化方法、即ち、電子線又は紫外線の照射によって硬化することができる。例えば、電子線硬化の場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速機から放出される50〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
保護層は、上記の光散乱層上に上記電離放射(紫外線)線硬化型樹脂組成物の塗工液をスピンコート、ダイコート、ディップコート、バーコート、フローコート、ロールコート、グラビアコート等の方法で、光散乱層の表面に塗布し、上記のような手段で塗工液を硬化させることにより形成することができる。また、保護層の表面には、目的に応じて、凹凸構造、プリズム構造、マイクロレンズ構造等の微細構造を付与することもできる。
(粘着層)
粘着層は、透明スクリーンに透明視野角制御フィルムや保護フィルム等を貼付するための層である。粘着層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような粘着剤組成物を用いて形成することが好ましい。粘着剤組成物としては、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等が挙げられる。合成ゴム系の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体が挙げられる。シリコーン樹脂系の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
粘着層は、透明スクリーンに透明視野角制御フィルムや保護フィルム等を貼付するための層である。粘着層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような粘着剤組成物を用いて形成することが好ましい。粘着剤組成物としては、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等が挙げられる。合成ゴム系の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体が挙げられる。シリコーン樹脂系の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系樹脂粘着剤は、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含んで重合させたものである。炭素原子数1〜18程度のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体であるのが一般的である。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸をいう。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸sec−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ウンデシルおよび(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。 また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常は、アクリル系粘着剤中に30〜99.5質量部の割合で共重合されている。
粘着剤は市販のものを使用してもよく、例えば、SKダイン2094、SKダイン2147、SKダイン1811L、SKダイン1442、SKダイン1435、およびSKダイン1415(以上、綜研化学(株)製)、オリバインEG−655、およびオリバインBPS5896(以上、東洋インキ(株)製)等(以上、商品名)を好適に使用することができる。
(反射防止層)
反射防止層は、透明スクリーンの最表面での反射や、外光からの映りこみを防止するための層である。反射防止層は、透明スクリーンの表面側(大気側)に積層されるものであってもよく、両面に積層されるものであってもよい。特に透明スクリーンとして用いる際には観察者側に積層するのが好ましい。反射防止層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような材料を用いて形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、フッ化マグネシウムや二酸化ケイ素などの無機化合物やフッ素受持などの低屈折率材料の薄膜を用いることができる。また、反射防止層の表面には、目的に応じて、凹凸構造、プリズム構造、マイクロレンズ構造等の微細構造を付与することもできる。
反射防止層は、透明スクリーンの最表面での反射や、外光からの映りこみを防止するための層である。反射防止層は、透明スクリーンの表面側(大気側)に積層されるものであってもよく、両面に積層されるものであってもよい。特に透明スクリーンとして用いる際には観察者側に積層するのが好ましい。反射防止層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような材料を用いて形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、フッ化マグネシウムや二酸化ケイ素などの無機化合物やフッ素受持などの低屈折率材料の薄膜を用いることができる。また、反射防止層の表面には、目的に応じて、凹凸構造、プリズム構造、マイクロレンズ構造等の微細構造を付与することもできる。
反射防止層の形成方法としては、特に限定されないが、コーティングフィルムの貼合、フィルム基材に直接蒸着またはスパッタリング等でドライコートする方式、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、バー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、デイップコート等のウェットコート処理などの方式を用いることができる。
(機能性層)
透明スクリーンは、上記の各層以外にも、従来公知の様々な機能性層を備えてもよい。機能性層としては、染料や着色剤等を含んだ光吸収層、プリズムシート、マイクロレンズシート、フレネルレンズシート、およびレンチキュラーレンズシート等の光拡散層、紫外線および赤外線等の光線カット層等が挙げられる。
透明スクリーンは、上記の各層以外にも、従来公知の様々な機能性層を備えてもよい。機能性層としては、染料や着色剤等を含んだ光吸収層、プリズムシート、マイクロレンズシート、フレネルレンズシート、およびレンチキュラーレンズシート等の光拡散層、紫外線および赤外線等の光線カット層等が挙げられる。
(透明スクリーンの製造方法)
透明スクリーンの製造方法は、光散乱層を形成する工程を含むものである。光散乱層を形成する工程は、バインダ中に磁性微粒子を任意の角度で配向させることができれば特に限定されない。以下、透明フィルムの製造方法の一例を説明する。
透明スクリーンの製造方法は、光散乱層を形成する工程を含むものである。光散乱層を形成する工程は、バインダ中に磁性微粒子を任意の角度で配向させることができれば特に限定されない。以下、透明フィルムの製造方法の一例を説明する。
例えば、透明フィルムは下記の工程(1)〜(4)により形成することができる。
(1)上述のバインダ中に上述の磁性微粒子を分散させて、分散体を得る。分散方法は特に限定されず、従来公知の分散方法を用いることができる。例えば、バインダとしては、工程上の管理や磁性微粒子の分散・配向の観点からUV硬化型樹脂を用いることが好ましい。
(2)得られた分散体を成型する。例えば、基材層や支持体となるフィルム上に分散体を塗布して、必要に応じて分散体を加熱等により予備硬化させ、塗膜を形成して、成型する。
(3)成形した分散体に磁場を印加して、磁性微粒子を任意の角度に配向させる。磁場の強さや印加方法を調節することで、磁性微粒子の配向角度を調節することができる。
(4)磁性微粒子が配向した分散体を硬化させ、磁性微粒子の配向状態を固定化して、光散乱層を形成する。例えば、バインダとしてUV硬化型樹脂を用いる場合には、UV照射によって分散体を硬化させることができる。
(1)上述のバインダ中に上述の磁性微粒子を分散させて、分散体を得る。分散方法は特に限定されず、従来公知の分散方法を用いることができる。例えば、バインダとしては、工程上の管理や磁性微粒子の分散・配向の観点からUV硬化型樹脂を用いることが好ましい。
(2)得られた分散体を成型する。例えば、基材層や支持体となるフィルム上に分散体を塗布して、必要に応じて分散体を加熱等により予備硬化させ、塗膜を形成して、成型する。
(3)成形した分散体に磁場を印加して、磁性微粒子を任意の角度に配向させる。磁場の強さや印加方法を調節することで、磁性微粒子の配向角度を調節することができる。
(4)磁性微粒子が配向した分散体を硬化させ、磁性微粒子の配向状態を固定化して、光散乱層を形成する。例えば、バインダとしてUV硬化型樹脂を用いる場合には、UV照射によって分散体を硬化させることができる。
透明スクリーンの製造方法は、上記で得られた光散乱層に、基材層、保護層、および粘着層等をさらに積層する工程を含んでもよい。各層の積層方法は、特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。各層をドライラミネートにより積層する場合には、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわない範囲で接着剤等を使用してもよい。
<透明視野角制御フィルム>
映像投影システムで用いられる透明視野角制御フィルムとしては、従来公知の透明視野角制御フィルムを用いることができ、視野角制御角度の範囲内において入射光を散乱し、視野角制御角度の範囲外において透過するものであれば良い。視野角制御角度は、透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して基点(映像投影ユニットまたは観察者)側より成す角度により規定でき、好ましくは10度以上80度以下であり、より好ましくは15度以上70度以下であり、さらに好ましくは20度以上60度以下である。また、透明視野角制御フィルムは、視野角制御角度の範囲内の平行光線透過率が好ましくは0%以上40%未満、より好ましくは0%以上30%未満であり、かつ、視野角制御角度の範囲外の平行光線透過率が好ましくは60%以上92%以下、より好ましくは70%以上92%以下である。
映像投影システムで用いられる透明視野角制御フィルムとしては、従来公知の透明視野角制御フィルムを用いることができ、視野角制御角度の範囲内において入射光を散乱し、視野角制御角度の範囲外において透過するものであれば良い。視野角制御角度は、透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して基点(映像投影ユニットまたは観察者)側より成す角度により規定でき、好ましくは10度以上80度以下であり、より好ましくは15度以上70度以下であり、さらに好ましくは20度以上60度以下である。また、透明視野角制御フィルムは、視野角制御角度の範囲内の平行光線透過率が好ましくは0%以上40%未満、より好ましくは0%以上30%未満であり、かつ、視野角制御角度の範囲外の平行光線透過率が好ましくは60%以上92%以下、より好ましくは70%以上92%以下である。
このような視野角制御フィルムとして、単層の着色もしくは不透明なフィルムと透明なフィルムを交互に積層し、積層方向に切断して得られる特許文献4および特許文献5にあるようなルーバー構造を利用したフィルムであっても良い。
また、フィルム表面に多数の溝を有し、溝の内部を吸光性材料で満たした透明なフィルムで構成される特許文献6にあるような光線コントロールフィルムであっても良い。
上記のルーバー構造を利用したフィルムや光線コントロールフィルムにおいては、視野角制御範囲は、遮光部の間隔および遮光部の膜厚方向の長さによって調整することが可能である。また、透過部が占有する面積比率によって正面透過率が決まるが、遮光部において十分な遮光性能を得ようとすると遮光部の面積比率を増やす必要があるため正面透過率が低下し、遮光性能と正面透過率が相反するという特性を有している。
さらに、透明視野角制御フィルムとしては、屈折率の異なる2種類以上の光重合性樹脂を用いて、所定角度範囲の入射光を散乱する機能を有する特許文献7にあるような光制御板であっても良い。特許文献7によれば、屈折率に差がある光重合性のオリゴマーやモノマーまたはそれらの混合物からなる樹脂組成物を膜状に維持し、それに特定の方向から紫外線を照射して硬化させることによって、所定範囲の光のみ散乱する機能を有する光制御フィルムが得られる。得られたフィルムは紫外線光源の長軸と短軸方向に対して異方性を示し、光源の長軸方向を軸としてフィルム状の硬化物を回転させた場合にのみ所定の角度範囲の光を散乱する。すなわち、得られたフィルムは屈折率の異なる領域がある方向に配向した状態で存在しており所定の角度範囲から入射した光は屈折率の異なる領域の境界で散乱を繰り返すことで、視野角制御効果が得られるものと考えられる。この方式では、使用する2種類以上の光重合性樹脂は屈折率が異なるだけで吸収はなく透明であるので非常に高い正面透過率が得られることが特長であり、硬化時に紫外線光が入射した方向ではほぼ完全な透明体となることから、本発明における透明視野角制御フィルムとして特に好適である。
透明視野角制御フィルムとしては、市販の透明視野角制御フィルムを用いることができ、例えば、リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム(Y−2555)(視野角制御角度:25度以上55度以下)を用いることができる。
<積層体>
映像投影システムで用いられる積層体は、透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとを備えるものである。積層体は、視野角制御フィルム上に透明スクリーンが直接形成された形態でも良いし、もしくは、透明スクリーン上に視野角制御フィルムが直接形成された形態でも良い。
映像投影システムで用いられる積層体は、透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとを備えるものである。積層体は、視野角制御フィルム上に透明スクリーンが直接形成された形態でも良いし、もしくは、透明スクリーン上に視野角制御フィルムが直接形成された形態でも良い。
積層体は、映像投影システムの性能を損なわない範囲で、透明スクリーンと視野角制御フィルムとの間に、好ましくは透明樹脂を含む透明層を含んでもよい。例えば、積層体は、透明スクリーンと視野角制御フィルムとを、粘着剤、接着剤、または接着性樹脂等によって貼合された形態でも良い。
積層体は、視野角制御角の範囲外の平行光線透過率が、好ましくは60%以上98%以下であり、より好ましくは65%以上96%以下であり、さらに好ましくは70%以上94%以下であり、さらにより好ましくは75%以上92%以下である。当該透明スクリーンの平行光線透過率が上記範囲内であれば、透明性が高く、透過視認性をより向上させることができる。なお、本発明において、透明スクリーンの平行光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用いてJIS−K−7136およびJIS−K−7361に準拠して測定することができる。
積層体は、写像性が、好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上98%以下であり、さらに好ましくは75%以上97%以下であり、さらにより好ましくは80%以上96%以下である。当該透明スクリーンの写像性が上記範囲内であれば、透明スクリーンを透過して見える像が極めて鮮明となる。なお、本発明において、写像性とは、JIS K7374に準拠して、光学くし幅0.125mmで測定した時の像鮮明度(%)の値である。
<車両用部材>
本発明の映像投影システムにおいては、上記の透明スクリーンを備える車両用部材を用いてもよい。車両用部材としては、フロントガラスやサイドガラス等が挙げられる。車両用部材は上記の透明スクリーンを備えることで、別途のスクリーンを設けなくても、車両用部材上に鮮明な画像を表示させることができる。
本発明の映像投影システムにおいては、上記の透明スクリーンを備える車両用部材を用いてもよい。車両用部材としては、フロントガラスやサイドガラス等が挙げられる。車両用部材は上記の透明スクリーンを備えることで、別途のスクリーンを設けなくても、車両用部材上に鮮明な画像を表示させることができる。
<建物用部材>
本発明の映像投影システムにおいては、上記の透明スクリーンを備える建物用部材を用いてもよい。建物用部材としては、住宅の窓ガラス、コンビニや路面店のガラス壁等を挙げることができる。建物用部材は上記の透明スクリーンを備えることで、別途のスクリーンを設けなくても、建物用部材上に鮮明な画像を表示させることができる。
本発明の映像投影システムにおいては、上記の透明スクリーンを備える建物用部材を用いてもよい。建物用部材としては、住宅の窓ガラス、コンビニや路面店のガラス壁等を挙げることができる。建物用部材は上記の透明スクリーンを備えることで、別途のスクリーンを設けなくても、建物用部材上に鮮明な画像を表示させることができる。
<透明スクリーンの特性評価>
透明スクリーンの測定方法は次のとおりである。
(1)配向角度
走査型電子顕微鏡(Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて透明スクリーン(光散乱層)の厚さ方向の断面を測定した画像に基づき、光散乱層中の磁性微粒子の配向角度(光散乱層面の厚さ方向の法線方向に対して成す角度)を測定した。
(2)鎖状クラスターの長さ
走査型電子顕微鏡(Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて透明スクリーン(光散乱層)の厚さ方向の断面を測定した画像に基づき、光散乱層中の磁性微粒子が形成している鎖状クラスターの長さを測定した。
(3)ヘイズ
ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用い、JIS−K−7136に準拠して測定した。
(4)全光線透過率
ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用い、JIS−K−7361に準拠して測定した。
(5)写像性
写像性測定器(スガ試験機(株)製、品番:ICM−1T)を用い、JIS K7374に準拠して、光学くし幅0.125mmで測定した時の像鮮明度(%)の値を写像性とした。像鮮明度の値が大きい程、透過写像性が高いことを示す。
(6)映像光視認性
超短焦点型プロジェクター(セイコーエプソン社製、EB−535W)を用いて、透明スクリ−ン面に対して下方から投影角度65度、50cm離れた位置から画像を投影した。次に、スクリ−ンの面上に焦点が合うようにプロジェクターの焦点つまみを調整した後、スクリ−ンの前方1mの箇所(スクリーンに対してプロジェクターと同じ側)からスクリ−ンに映し出された画像を目視で下記の評価基準により評価した。下記の評価基準が「2」以上であれば、超短焦点型プロジェクター用透明スクリーンとして用いることができる。
[評価基準]
4:極めて鮮明な映像を視認することができた。
3:鮮明な映像を視認することができた。
2:映像は多少暗かったが、鮮明な映像を視認することができた。
1:映像が不鮮明であり、超短焦点型プロジェクター用透明スクリーンとして使用するには不適であった。
(7)反射光異方度
当該透明スクリーンは、粒子が光散乱層中でクラスターを形成し、そのクラスターが角度を持って配向している。このクラスターが光散乱層内で疑似的に微小な反射面として作用し、光の入射角に応じて反射光量が変化する反射光異方性が発現する。この反射光異方性は三次元ゴニオフォトメーター(ニッカ電測(株)製、型番:GP−4)を用い、以下のようにして測定した。
測定ステージ上に置いたサンプルに対して、配向軸をx軸、配向軸と直交する軸をy軸、法線方向をz軸と定義する。光源をy−z平面においてz軸からy軸方向に15度傾けた位置に移動し、受光器をx−z平面上で−80度から+80度の範囲で10度刻みで移動させながら、各角度での反射光量を測定した。さらに同様の方法で標準拡散板についても測定を行い、サンプルでの測定値を標準板での測定値で割って正規化した。(図7)。ここで言う配向軸、配向軸と直交する軸、および法線方向とは、図8に示すように定義される軸である。また、本発明で用いる透明スクリーンへの入射光と反射光の概略図を図9に示す。粒子が配向していない場合や、反射面が形成されていない場合は、本測定法による反射光強度プロファイルは角度ゼロを中心とした対称な形になるが、適切な反射面が形成されていれば、銅プロファイルは非対称な形となり、光散乱層として機能することを意味する。例として、同一の分散体を用いて作製した光散乱層(配向フィルム)と無配向フィルムについて測定した結果の例を図10に示す。このような配向フィルムでは全光線透過率が0度に対して非対称に変化し、すなわち、光反射制御フィルムとして機能することが分かる。一方、無配向フィルムでは反射光強度が0度に対して対称に変化している。
ここで、配向フィルムにおける反射光強度の非対称性を反射光異方度αとして以下の数式に基づき定義した。
ここで数式(1)中、Rθは測定角度θにおける反射光強度、R-θは測定角度−θにおける反射光強度、nはRθとR−θの組の数であり、−80度から+80度まで10度刻みで測定した場合は8である。反射光異方度は、その数値が大きいほど角度による反射光の変化が大きいことを意味する。
透明スクリーンの測定方法は次のとおりである。
(1)配向角度
走査型電子顕微鏡(Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて透明スクリーン(光散乱層)の厚さ方向の断面を測定した画像に基づき、光散乱層中の磁性微粒子の配向角度(光散乱層面の厚さ方向の法線方向に対して成す角度)を測定した。
(2)鎖状クラスターの長さ
走査型電子顕微鏡(Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて透明スクリーン(光散乱層)の厚さ方向の断面を測定した画像に基づき、光散乱層中の磁性微粒子が形成している鎖状クラスターの長さを測定した。
(3)ヘイズ
ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用い、JIS−K−7136に準拠して測定した。
(4)全光線透過率
ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用い、JIS−K−7361に準拠して測定した。
(5)写像性
写像性測定器(スガ試験機(株)製、品番:ICM−1T)を用い、JIS K7374に準拠して、光学くし幅0.125mmで測定した時の像鮮明度(%)の値を写像性とした。像鮮明度の値が大きい程、透過写像性が高いことを示す。
(6)映像光視認性
超短焦点型プロジェクター(セイコーエプソン社製、EB−535W)を用いて、透明スクリ−ン面に対して下方から投影角度65度、50cm離れた位置から画像を投影した。次に、スクリ−ンの面上に焦点が合うようにプロジェクターの焦点つまみを調整した後、スクリ−ンの前方1mの箇所(スクリーンに対してプロジェクターと同じ側)からスクリ−ンに映し出された画像を目視で下記の評価基準により評価した。下記の評価基準が「2」以上であれば、超短焦点型プロジェクター用透明スクリーンとして用いることができる。
[評価基準]
4:極めて鮮明な映像を視認することができた。
3:鮮明な映像を視認することができた。
2:映像は多少暗かったが、鮮明な映像を視認することができた。
1:映像が不鮮明であり、超短焦点型プロジェクター用透明スクリーンとして使用するには不適であった。
(7)反射光異方度
当該透明スクリーンは、粒子が光散乱層中でクラスターを形成し、そのクラスターが角度を持って配向している。このクラスターが光散乱層内で疑似的に微小な反射面として作用し、光の入射角に応じて反射光量が変化する反射光異方性が発現する。この反射光異方性は三次元ゴニオフォトメーター(ニッカ電測(株)製、型番:GP−4)を用い、以下のようにして測定した。
測定ステージ上に置いたサンプルに対して、配向軸をx軸、配向軸と直交する軸をy軸、法線方向をz軸と定義する。光源をy−z平面においてz軸からy軸方向に15度傾けた位置に移動し、受光器をx−z平面上で−80度から+80度の範囲で10度刻みで移動させながら、各角度での反射光量を測定した。さらに同様の方法で標準拡散板についても測定を行い、サンプルでの測定値を標準板での測定値で割って正規化した。(図7)。ここで言う配向軸、配向軸と直交する軸、および法線方向とは、図8に示すように定義される軸である。また、本発明で用いる透明スクリーンへの入射光と反射光の概略図を図9に示す。粒子が配向していない場合や、反射面が形成されていない場合は、本測定法による反射光強度プロファイルは角度ゼロを中心とした対称な形になるが、適切な反射面が形成されていれば、銅プロファイルは非対称な形となり、光散乱層として機能することを意味する。例として、同一の分散体を用いて作製した光散乱層(配向フィルム)と無配向フィルムについて測定した結果の例を図10に示す。このような配向フィルムでは全光線透過率が0度に対して非対称に変化し、すなわち、光反射制御フィルムとして機能することが分かる。一方、無配向フィルムでは反射光強度が0度に対して対称に変化している。
ここで、配向フィルムにおける反射光強度の非対称性を反射光異方度αとして以下の数式に基づき定義した。
<映像投影システムの評価方法>
実施例および比較例における映像投影システムの機器配置および投影映像の観察条件は次のとおりである。
実施例および比較例における映像投影システムの機器配置および投影映像の観察条件は次のとおりである。
<据え置き設定の場合>
映像投影ユニットとしてキャノン(株)製WX450STを使用し、レンズ中心が配置台面から10cmの高さになるよう配置した。
実施例および比較例に記載の透明スクリーン、透明視野角制御フィルム、または積層体の試験体を厚み2mmのアクリル板に粘着材で貼合し、映像投影ユニットのレンズ先端から13.5cmの距離に垂直になるように台上に配置した。この時、試験体には投影映像ユニットからの映像光がおよそ縦14cmcm、横22cmの大きさで結像した。試験体に映った映像の下端が、配置台面から20cmとなるように試験体の高さを調整した。この状態で、フロント側およびリア側の水平位置から試験体を観察し、映像の映り具合および背景を目視で観察した。また、同時に写真撮影を行った。さらに、フロント側から試験体およびおよそ150cm背後にある壁を目視で観察し、試験体からの光漏れの状態を写真撮影した。
映像投影ユニットとしてキャノン(株)製WX450STを使用し、レンズ中心が配置台面から10cmの高さになるよう配置した。
実施例および比較例に記載の透明スクリーン、透明視野角制御フィルム、または積層体の試験体を厚み2mmのアクリル板に粘着材で貼合し、映像投影ユニットのレンズ先端から13.5cmの距離に垂直になるように台上に配置した。この時、試験体には投影映像ユニットからの映像光がおよそ縦14cmcm、横22cmの大きさで結像した。試験体に映った映像の下端が、配置台面から20cmとなるように試験体の高さを調整した。この状態で、フロント側およびリア側の水平位置から試験体を観察し、映像の映り具合および背景を目視で観察した。また、同時に写真撮影を行った。さらに、フロント側から試験体およびおよそ150cm背後にある壁を目視で観察し、試験体からの光漏れの状態を写真撮影した。
<透明スクリーンの製造>
[製造例1]
真空蒸着によって成膜したAl/Ni/Al(膜厚20nm/20nm/20nm)積層薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:1.7μm、アスペクト比:28)を得た。バインダとして市販のUV硬化型樹脂(ポリマーアクリレート型)を用い、得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.2質量%添加し、分散液を得た。得られた分散液を、バーコーター(三井電気社製Table Coater Model TC−3)を用いて、A5版のPETフィルム(東洋紡社製2軸延伸PETフィルム、コスモシャインA4300、厚さ50μm)上に塗布し、塗膜(厚さ5μm)を形成して、成型した後、300mTの電磁石に通すことで磁場を印加した。磁場印加直後にUVを照射することで、磁性微粒子が特定の角度に配向した光散乱層を備える透明スクリーン1を得た。
[製造例1]
真空蒸着によって成膜したAl/Ni/Al(膜厚20nm/20nm/20nm)積層薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:1.7μm、アスペクト比:28)を得た。バインダとして市販のUV硬化型樹脂(ポリマーアクリレート型)を用い、得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.2質量%添加し、分散液を得た。得られた分散液を、バーコーター(三井電気社製Table Coater Model TC−3)を用いて、A5版のPETフィルム(東洋紡社製2軸延伸PETフィルム、コスモシャインA4300、厚さ50μm)上に塗布し、塗膜(厚さ5μm)を形成して、成型した後、300mTの電磁石に通すことで磁場を印加した。磁場印加直後にUVを照射することで、磁性微粒子が特定の角度に配向した光散乱層を備える透明スクリーン1を得た。
得られた透明スクリーン1の厚さ方向の断面をデジタルマイクロスコープおよび走査型電子顕微鏡で観察した結果、磁性微粒子は均一に分散しておらず、鎖状クラスターを形成しながら配向していた。鎖状クラスターの長さは、5.5〜12.5μmの範囲内であり、平均値は9.0μmであった。また、上述の方法により、鎖状クラスターの配向角度を測定したところ、42度であった。また、上述の方法により、得られた透明スクリーン1の性能を測定したところ、ヘイズは11%であり、全光線透過率は76%であり、写像性は79%、反射光異方度は36×10−4だった。また、上述の方法により、得られた透明スクリーン1の映像光視認性を評価した結果、極めて鮮明な映像を視認することができた。
[製造例2]
スパッタリングによって成膜したニッケル−鉄合金薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:3.1μm、アスペクト比:48)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.0質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン2を得た。
スパッタリングによって成膜したニッケル−鉄合金薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:3.1μm、アスペクト比:48)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.0質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン2を得た。
得られた透明スクリーン2の厚さ方向の断面をデジタルマイクロスコープおよび走査型電子顕微鏡で観察をした結果、磁性微粒子は均一に分散しておらず、鎖状クラスターを形成しながら配向していた。続いて、製造例1と同様にして、鎖状クラスターの長さ、磁性微粒子の配向角度、ヘイズ、全光線透過率、写像性、反射光異方度、および映像光視認性を測定、評価した。
[製造例3]
真空蒸着によって成膜したコバルト薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:2.6μm、アスペクト比:5.2)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.3質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン3を得た。
真空蒸着によって成膜したコバルト薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:2.6μm、アスペクト比:5.2)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.3質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン3を得た。
得られた透明スクリーン3の厚さ方向の断面をデジタルマイクロスコープおよび走査型電子顕微鏡で表面観察をした結果、磁性微粒子は均一に分散しておらず、鎖状クラスターを形成しながら配向していた。続いて、製造例1と同様にして、鎖状クラスターの長さ、磁性微粒子の配向角度、ヘイズ、全光線透過率、写像性、反射光異方度、および映像光視認性を測定、評価した。
[製造例4]
スパッタリングによって成膜したコバルト−クロム合金薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:2.8μm、アスペクト比:5.6)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.0質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン4を得た。
スパッタリングによって成膜したコバルト−クロム合金薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:2.8μm、アスペクト比:5.6)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.0質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン4を得た。
得られた透明スクリーン4の厚さ方向の断面をデジタルマイクロスコープおよび走査型電子顕微鏡で観察をした結果、磁性微粒子は均一に分散しておらず、鎖状クラスターを形成しながら配向していた。続いて、製造例1と同様にして、鎖状クラスターの長さ、磁性微粒子の配向角度、ヘイズ、全光線透過率、写像性、反射光異方度、および映像光視認性を測定、評価した。
[製造例5]
真空蒸着によって製膜したニッケル薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:2.8μm、アスペクト比:30)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.2質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン5を得た。
真空蒸着によって製膜したニッケル薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:2.8μm、アスペクト比:30)を得た。得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.2質量%添加した以外は製造例1と同様にして、透明スクリーン5を得た。
得られた透明スクリーン5の厚さ方向の断面をデジタルマイクロスコープおよび走査型電子顕微鏡で観察をした結果、磁性微粒子は均一に分散しておらず、鎖状クラスターを形成しながら配向していた。続いて、製造例1と同様にして、鎖状クラスターの長さ、磁性微粒子の配向角度、ヘイズ、全光線透過率、写像性、反射光異方度、および映像光視認性を測定、評価した。
[実施例1]
透明視野角制御フィルムとして、リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム(Y−2555)(視野角制御角度:25度以上55度以下)を用意した。続いて、上記で製造した透明スクリーン1と透明視野角制御フィルムとを貼合して、積層体Aを得た。
上記で得た積層体Aを配置した後、当該積層体Aの透明スクリーン側を観察者側とし、フロント側に映像投影ユニット(キャノン(株)製、WX450ST)を配置して、映像投影システムを作製した(第1の実施形態)。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透過光は透明視野角制御フィルムによって散乱され、積層体Aからリア側に約150cm離れた壁には映像は映らなかった。したがって、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、かつ、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、かつ、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、かつ、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
[実施例2]
実施例1で得た積層体Aを配置した後、当該積層体Aの透明視野角制御フィルム側を観察者側とし、フロント側に映像投影ユニット(キャノン(株)製、WX450ST)を配置して、映像投影システムを作製した(第2の実施形態)。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明視野角制御フィルムに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透明視野角制御フィルムによって拡散散乱した映像光が透明スクリーンに到達し、透明スクリーンを透過した光は散乱され、積層体Aからリア側に約150cm離れた壁には映像は映らなかった。したがって、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
さらに、実施例2の積層体Aに結像した映像を水平に観察した時の輝度は、実施例1の積層体Aに結像した映像の輝度に比べてリア側もフロント側も高いことが分かった。
実施例1で得た積層体Aを配置した後、当該積層体Aの透明視野角制御フィルム側を観察者側とし、フロント側に映像投影ユニット(キャノン(株)製、WX450ST)を配置して、映像投影システムを作製した(第2の実施形態)。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明視野角制御フィルムに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透明視野角制御フィルムによって拡散散乱した映像光が透明スクリーンに到達し、透明スクリーンを透過した光は散乱され、積層体Aからリア側に約150cm離れた壁には映像は映らなかった。したがって、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Aを観察したところ、積層体Aには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Aの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
さらに、実施例2の積層体Aに結像した映像を水平に観察した時の輝度は、実施例1の積層体Aに結像した映像の輝度に比べてリア側もフロント側も高いことが分かった。
[実施例3]
実施例1と同様にして、透明スクリーン2と透明視野角制御フィルム(リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム:Y−2555)とを貼合して、積層体Bを得た。
実施例1と同様にして、透明スクリーン2と透明視野角制御フィルム(リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム:Y−2555)とを貼合して、積層体Bを得た。
上記で得た積層体Bを配置した後、当該積層体Bの透明スクリーン側を観察者側とし、フロント側に映像投影ユニット(キャノン(株)製、WX450ST)を配置して、映像投影システムを作製した(第1の実施形態)。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透過光は透明視野角制御フィルムによって散乱され、積層体Bからリア側に約150cm離れた壁には映像は映らなかった。したがって、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには鮮明な映像が結像し、かつ、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには鮮明な映像が結像し、かつ、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには鮮明な映像が結像し、かつ、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
[実施例4]
実施例3で得た積層体Bを配置した後、当該積層体Bの透明視野角制御フィルム側を観察者側とし、フロント側に映像投影ユニット(キャノン(株)製、WX450ST)を配置して、映像投影システムを作製した(第2の実施形態)。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明視野角制御フィルムに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透明視野角制御フィルムによって拡散散乱した映像光が透明スクリーンに到達し、透明スクリーンを透過した光は散乱され、積層体Bからリア側に約150cm離れた壁には映像は映らなかった。したがって、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
さらに、実施例4の積層体Bに結像した映像を水平に観察した時の輝度は、実施例3の積層体Bに結像した映像の輝度に比べてリア側もフロント側も高いことが分かった。
実施例3で得た積層体Bを配置した後、当該積層体Bの透明視野角制御フィルム側を観察者側とし、フロント側に映像投影ユニット(キャノン(株)製、WX450ST)を配置して、映像投影システムを作製した(第2の実施形態)。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明視野角制御フィルムに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透明視野角制御フィルムによって拡散散乱した映像光が透明スクリーンに到達し、透明スクリーンを透過した光は散乱され、積層体Bからリア側に約150cm離れた壁には映像は映らなかった。したがって、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に積層体Bを観察したところ、積層体Bには極めて鮮明な映像が結像し、積層体Bの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に確認できた。
さらに、実施例4の積層体Bに結像した映像を水平に観察した時の輝度は、実施例3の積層体Bに結像した映像の輝度に比べてリア側もフロント側も高いことが分かった。
[比較例1]
積層体Aの代わりに、透明スクリーン1単体をそのまま用いた以外は、実施例1と同様にして、映像投影システムを作製した。続いて、映像投影ユニットに対してフロント側から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透過光はリア側に配置された約150cm離れた壁にも結像し、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像し、快適な視認の妨げとなることが確認された。また、水平に透明スクリーンを観察したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、透明スクリーンの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に観察できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に透明スクリーンを観察したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、透明スクリーンの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に観察できた。
さらに、透明スクリーン越しに映像投影ユニットを観察したところ、ホットスポットと言われる映像投影ユニットの光源が非常に眩しく観察され、映像鑑賞の妨げとなることがわかった。
積層体Aの代わりに、透明スクリーン1単体をそのまま用いた以外は、実施例1と同様にして、映像投影システムを作製した。続いて、映像投影ユニットに対してフロント側から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透過光はリア側に配置された約150cm離れた壁にも結像し、透明スクリーンを透過した光が、透明スクリーン以外の物体に到達して結像し、快適な視認の妨げとなることが確認された。また、水平に透明スクリーンを観察したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、透明スクリーンの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に観察できた。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に透明スクリーンを観察したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、透明スクリーンの透過視認性が高かったため背景の壁は明瞭に観察できた。
さらに、透明スクリーン越しに映像投影ユニットを観察したところ、ホットスポットと言われる映像投影ユニットの光源が非常に眩しく観察され、映像鑑賞の妨げとなることがわかった。
[比較例2]
積層体Aの代わりに、透明視野角制御フィルム(リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム:Y−2555)単体をそのまま用いた以外は、実施例2と同様にして、映像投影システムを作製した。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明視野角制御フィルムに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透過光はリア側に配置された約150cm離れた壁には結像せず、透明視野角制御フィルムを透過した光が、透明視野角制御フィルム以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に透明視野角制御フィルムを観察したところ、背景の壁は明瞭に確認できたものの、映像投影ユニットからの映像光は透明視野角制御フィルムには鮮明に結像していなかった。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に透明視野角制御フィルムを観察したところ、背景の壁は明瞭に確認できたものの、映像投影ユニットからの映像光は透明視野角制御フィルムには鮮明に結像していなかった。
積層体Aの代わりに、透明視野角制御フィルム(リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム:Y−2555)単体をそのまま用いた以外は、実施例2と同様にして、映像投影システムを作製した。続いて、映像投影ユニットから映像光を透明視野角制御フィルムに向けて、透明視野角制御フィルムの視野角制御角度(25度以上55度以下)の範囲に収まるように投影したところ、透過光はリア側に配置された約150cm離れた壁には結像せず、透明視野角制御フィルムを透過した光が、透明視野角制御フィルム以外の物体に到達して結像せず、快適な視認の妨げとならないことが確認された。また、水平に透明視野角制御フィルムを観察したところ、背景の壁は明瞭に確認できたものの、映像投影ユニットからの映像光は透明視野角制御フィルムには鮮明に結像していなかった。
次に、リア側に映像投影ユニットを配置して、水平に透明視野角制御フィルムを観察したところ、背景の壁は明瞭に確認できたものの、映像投影ユニットからの映像光は透明視野角制御フィルムには鮮明に結像していなかった。
11、21、31、41、51、61:透明スクリーン
12、22、32、42、52:透明視野角制御フィルム
13、23、33、43、53:映像投影ユニット
14、24、34 44、54:映像光の投影角度の範囲
15、25、35、45、55:視野角制御角度の範囲
16、26、36、46、48、56、58:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)
18:視野角制御角度の範囲内の部分
19:視野角制御角度の範囲外の部分
38:透明層
47、57:観察者
49、59:観察角度範囲
45u:視野角制御角度の範囲の上限値
49l:観察角度範囲の下限値
55l:視野角制御角度の範囲の下限値
59u:観察角度範囲の上限値
62:バインダ
63:磁性微粒子
63’:鎖状クラスター
α:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度
β:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度(上方側)
γ:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度(下方側)
α’:磁性微粒子の配向角度
12、22、32、42、52:透明視野角制御フィルム
13、23、33、43、53:映像投影ユニット
14、24、34 44、54:映像光の投影角度の範囲
15、25、35、45、55:視野角制御角度の範囲
16、26、36、46、48、56、58:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)
18:視野角制御角度の範囲内の部分
19:視野角制御角度の範囲外の部分
38:透明層
47、57:観察者
49、59:観察角度範囲
45u:視野角制御角度の範囲の上限値
49l:観察角度範囲の下限値
55l:視野角制御角度の範囲の下限値
59u:観察角度範囲の上限値
62:バインダ
63:磁性微粒子
63’:鎖状クラスター
α:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度
β:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度(上方側)
γ:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度(下方側)
α’:磁性微粒子の配向角度
Claims (18)
- 透明スクリーンと、前記透明スクリーンの一方の面側に配置された透明視野角制御フィルムと、前記透明スクリーン側に配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、前記光反射性材料が、磁性微粒子を含み、前記磁性微粒子が、前記バインダ中で配向しており、
前記映像投影ユニットからの映像光の投影角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像光が、前記透明スクリーン上に結像し、
前記透明スクリーンを透過した映像光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱される、映像投影システム。 - 透明スクリーンと、前記透明スクリーンの一方の面側に配置された透明視野角制御フィルムと、前記透明視野角制御フィルム側に配置された映像投影ユニットと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンが、バインダと光反射性材料とを含む光散乱層を備え、前記光反射性材料が、磁性微粒子を含み、前記磁性微粒子が、前記バインダ中で配向しており、
前記映像投影ユニットからの映像光の投影角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱され、
前記透明視野角制御フィルムを透過した映像光が、前記透明スクリーン上に結像する、映像投影システム。 - 前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度が、10度以上80度以下である、請求項1または2に記載の映像投影システム。
- 観察者の観察角度の範囲の下限値は、前記映像投影ユニットが前記観察者の上方に位置する場合、前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲の上限値よりも大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 観察者の観察角度の範囲の上限値は、前記映像投影ユニットが前記観察者の下方に位置する場合、前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲の下限値よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明視野角制御フィルムは、視野角制御角度の範囲内の平行光線透過率が0%以上40%未満であり、かつ、視野角制御角度の範囲外の平行光線透過率が60%以上92%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンと前記透明視野角制御フィルムとが積層体を構成している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記積層体が、前記透明スクリーンと前記透明視野角制御フィルムとの間に透明層を含む、請求項7に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンのヘイズ値が35%以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記磁性微粒子が、鉄、ニッケル、コバルト、およびこれらの金属を含む合金からなる群から選択される少なくとも1種の微粒子である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記磁性微粒子が磁性粒子以外の無機材料で被覆されている、請求項1〜10に記載の映像投影システム。
- 前記無機材料で被覆された磁性微粒子が多層構造である、請求項11に記載の映像投影システム。
- 前記磁性微粒子が、3.0μm以上30.0μm以下の鎖状クラスターを形成している、請求項1〜12のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記磁性微粒子が薄片状または扁平状であり、前記磁性微粒子の一次粒子の平均径が、0.01μm以上5.0μm以下であり、かつ平均アスペクト比が2以上300以下である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記磁性微粒子の含有量が、前記バインダに対して、0.01質量%以上10質量%以下である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記磁性微粒子の配向角度が、1度以上90度以下である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の映像投影システムを備える、車両用部材。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の映像投影システムを備える、建物用部材。
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