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JP2020120258A - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

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JP2020120258A JP2019009494A JP2019009494A JP2020120258A JP 2020120258 A JP2020120258 A JP 2020120258A JP 2019009494 A JP2019009494 A JP 2019009494A JP 2019009494 A JP2019009494 A JP 2019009494A JP 2020120258 A JP2020120258 A JP 2020120258A
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Abstract

【課題】画像読取部に対する異物の付着を防止しつつ、用紙上の画像の色を正しく読み取ることが可能な画像読取装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】画像読取装置は、用紙に形成された画像を読み取る画像読取部と、用紙の温度を検出する温度検出部と、用紙と画像読取部との間に送風する送風部と、温度検出部により検出される温度の変化量が小さくなるように、送風部による送風量を制御する制御部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像読取装置および画像形成装置に関する。
従来、画像形成後の用紙の搬送経路上に配置された画像読取部により、用紙上の画像を読み取って画像データを生成し、基準の画像データと比較して、色や位置、画像の誤り、折れ等を検査する画像形成システムが利用されている。
画像形成後の用紙上の画像を読み取るものとして、例えば、一定間隔毎に用紙上に形成された階調パターンを読み取り、キャリブレーションを実施して階調補正テーブルを更新する画像形成システムにおいて、ジョブが終了した後にキャリブレーションレポートを作成するものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、画像形成部の下流側で用紙上の画像の表裏位置ずれ、色位置ずれ、濃度、トナー汚れ等について正常かを判定する画像形成装置において、1ページ毎に異常要因を保存するものが開発されている(例えば、特許文献2を参照)。
ところで、画像を読み取る画像読取部では、用紙(特に、連続紙)を搬送しながら画像の読み取りを行うため、画像読取部(読み取りガラス)の読取面に異物(埃や紙粉)が付着しやすい。画像読取部に異物が付着すると、用紙に形成された画像に異常がない場合でも読取画像上の異物に起因する画像が含まれてしまい、この読取画像に基づいて解析を行うことによって、画像に異常があると誤判定されてしまうという問題が生じる。
上記問題に対して、用紙と画像読取部との間に送風する送風部を設けることによって、画像読取部に対する異物の付着を防止することが行われている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2014−107648号公報 特開2014−119668号公報 特開2015−050559号公報
しかしながら、送風部により例えば過剰に送風すると、用紙の温度が大きく変化し、その温度の変化によって読取画像の色が変化するサーモクロミズム現象(より具体的には、トナーやインク等の色材を形成する分子構造が熱によって可逆的に変化する現象)が発生する。サーモクロミズム現象により読取画像の色が変化すると、画像読取部において用紙上の画像の色を正しく読み取ることができないという問題があった。
本発明は、画像読取部に対する異物の付着を防止しつつ、用紙上の画像の色を正しく読み取ることが可能な画像読取装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像読取装置は、
用紙に形成された画像を読み取る画像読取部と、
前記用紙の温度を検出する温度検出部と、
前記用紙と前記画像読取部との間に送風する送風部と、
前記温度検出部により検出される温度の変化量が小さくなるように、前記送風部による送風量を制御する制御部と、
を備える。
本発明に係る画像形成装置は、
用紙に形成された画像を読み取る画像読取部と、
前記用紙の温度を検出する温度検出部と、
前記用紙と前記画像読取部との間に送風する送風部と、
前記温度検出部により検出される温度の変化量が小さくなるように、前記送風部による送風量を制御する制御部と、
を備える。
本発明によれば、画像読取部に対する異物の付着を防止しつつ、用紙上の画像の色を正しく読み取ることができる。
本実施の形態における画像形成システムの全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態における画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 本実施の形態における画像読取装置の構成を概略的に示す図である。 本実施の形態における画像読取装置の動作例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成システム100の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成システム100が備える画像形成装置2の制御系の主要部を示す。画像形成システム100は、図1において太線で示す長尺紙P(連続紙とも言う)、または所定の紙サイズにカットされた用紙(「カット紙」とも言う)Sを記録媒体として使用し、長尺紙Pまたは用紙S上に画像を形成するシステムである。ここで、長尺紙Pとは、その搬送方向において例えば、画像形成装置2の本体幅を超える長さを有する用紙である。
図1に示すように、画像形成システム100は、長尺紙Pの搬送方向(以下、「用紙搬送方向」とも言う)に沿って上流側から、給紙装置1、画像形成装置2、画像読取装置3および排紙装置4が接続されて構成される。本実施の形態では、画像形成装置2と画像読取装置3とはインラインで接続されている。給紙装置1および排紙装置4は、長尺紙P上に画像を形成する場合に使用される。
給紙装置1は、画像形成装置2へ長尺紙Pを給紙する装置である。給紙装置1の筐体内では、図1に示すように、ロール状の長尺紙Pが支持軸に巻回されて回転可能に保持されている。給紙装置1は、支持軸に巻回された長尺紙Pを、複数の搬送ローラー対(例えば、繰り出しローラー、給紙ローラー等)を経由して、一定の速度で画像形成装置2へ搬送する。給紙装置1の給紙動作は、画像形成装置2が備える制御部101によって制御される。
なお、給紙装置1において、長尺紙Pは必ずしもロール状に保持されている必要はなく、所定サイズ(例えば、210[mm]×1200[mm])の複数の長尺紙Pが保持されていても良い。
画像形成装置2は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置2は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、給紙装置1から給紙された長尺紙P、または、給紙トレイユニット51a〜51cから送出された用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置2には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置2は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部101を備える。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備える。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置2の各ブロック等の動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部101は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて長尺紙Pまたは用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部101から入力される表示制御信号に従って、各種の操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種の入力操作を受け付けて、操作信号を制御部101に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部101の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示および説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示す。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、およびドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が80[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部101は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424およびベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に体積抵抗率が8〜11[logΩ・cm]である高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部101からの制御信号によって回転駆動される。なお、中間転写ベルト421については、導電性および弾性を有するものであれば、材質、厚さおよび硬度を限定しない。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から長尺紙Pまたは用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、長尺紙Pまたは用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が長尺紙Pまたは用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、長尺紙Pまたは用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は長尺紙Pまたは用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された長尺紙Pまたは用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、長尺紙Pまたは用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、長尺紙Pまたは用紙Sの裏面(定着面と反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、長尺紙Pまたは用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた長尺紙Pまたは用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、長尺紙Pまたは用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材又は裏面側支持部材から長尺紙Pまたは用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていても良い。
上側定着部60Aは、定着面側部材である無端状の定着ベルト61、加熱ローラー62および定着ローラー63を有する(ベルト加熱方式)。定着ベルト61は、加熱ローラー62と定着ローラー63とに所定のベルト張力(例えば、40[N])で張架されている。
定着ベルト61は、トナー像が形成された長尺紙Pまたは用紙Sに接触して、当該トナー像を長尺紙Pまたは用紙Sに定着温度(例えば、160〜200[℃])で加熱定着する。ここで、定着温度とは、長尺紙Pまたは用紙S上のトナーを溶融するのに必要な熱量を供給しうる温度であり、画像形成される長尺紙Pまたは用紙Sの紙種等によって異なる。
加熱ローラー62は、加熱源(ハロゲンヒーター)を内蔵し、定着ベルト61を加熱する。加熱源によって加熱ローラー62が加熱され、その結果、定着ベルト61が加熱される。
定着ローラー63は、例えばアルミニウム等からなる円柱状の芯金の外周面に、シリコンゴム等からなる弾性層(例えば厚さ:10[mm])と、PTFE等のフッ素系樹脂からなる表層(例えば厚さ:70[μm])とが順に積層形成された構成を有する。定着ローラー63の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、周速度等)は、制御部101によって行われる。制御部101は、定着ローラー63を時計回り方向に回転させる。定着ローラー63が回転することにより、定着ベルト61および加熱ローラー62は、時計回り方向に従動回転する。
下側定着部60Bは、裏面側支持部材である加圧ローラー64を有する(ローラー加圧方式)。加圧ローラー64は、例えば鉄等からなる円柱状の芯金の外周面に、シリコンゴム等からなる弾性層と、PFAチューブからなる表層が順に積層形成された構成を有する。加圧ローラー64は、圧接離間部(図示せず)により定着ベルト61を介して定着ローラー63に所定の定着荷重(例えば、1000[N])で圧接される。
圧接離間部は、公知の構成を有し、定着ベルト61と加圧ローラー64とを互いに圧接または離間させる。このようにして、定着ベルト61と加圧ローラー64との間には、長尺紙Pまたは用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。加圧ローラー64の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、周速度等)および圧接離間部の駆動制御は、制御部101によって行われる。制御部101は、加圧ローラー64を反時計回り方向に回転させる。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aを含む複数の搬送ローラー対を有する。レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部は、用紙Sまたは長尺紙Pの傾きおよび片寄りを補正する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。画像形成部40においては、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。また、給紙装置1から画像形成装置2へ給紙された長尺紙Pは、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が長尺紙Pの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された長尺紙Pまたは用紙Sは、搬送ローラー対(排紙ローラー対)52aを備えた排紙部52により画像読取装置3に搬送される。
画像読取装置3は、画像形成装置2から排紙された長尺紙Pまたは用紙Sに形成された画像を読み取って画像データを生成し、基準の画像データと比較して、色や位置、画像の誤り、折れ等を検査する。画像読取装置3は、図2,3に示すように、読取制御部301、画像読取部302、温度検出部303、送風部304および送風方向変更部305を備える。以下の説明では、長尺紙P(本発明の「用紙」に対応)に形成された画像を読み取る場合について説明する。
読取制御部301(本発明の「制御部」、「モード設定部」、「温度設定部」および「判定部」に対応)は、画像形成装置2の制御部101と連携し、画像読取装置3全体の動作を制御する。読取制御部301は、画像読取部302の読取結果に基づいて生成された画像データと、基準の画像データとを比較して、色や位置、画像の誤り、折れ等を検査する。
画像読取部302は、例えば、規則的に配列された多数の読み取り素子を備える、CCD、CMOS等の光学式のイメージセンサーを備えるスキャナーであり、長尺紙Pまたは用紙Sに形成された画像の位置および濃度を読取可能に構成されている。図3A,Bに示すように、画像読取部302は、長尺紙Pの搬送方向(図3A,B中における右側から左側)と直交する方向に沿って設けられた帯板状の読取ガラス302a(本発明の「画像読取部」に対応)上を長尺紙Pが通過する際に画像を読み取り、読み取った画像の画像データを生成して読取制御部301に出力する。
温度検出部303は、例えば温度検出センサーであり、長尺紙Pの温度を検出して読取制御部301に出力する。本実施の形態では、温度検出部303は、長尺紙Pを挟んで送風部304と反対側、かつ、画像読取部302の近傍に設けられる。これは、送風部304による送風の影響を極力排除しつつ、長尺紙Pの温度を精度良く検出するためである。また、温度検出部303を画像読取部302の近傍に設けることによって、後述するサーモクロミズム現象の発生要因となる、画像読取部302付近における長尺紙Pの温度変化を正しく検出して、サーモクロミズム現象の発生を防止する精度の良い送風制御に活かすことができる。
送風部304は、読取ガラス302aの読取面302bに異物(埃や紙粉)が付着することを防止するため、および、読取面302bに異物が付着した場合に当該異物を除去するため、長尺紙Pと画像読取部302との間で、長尺紙Pの搬送方向における画像読取部302の下流側から上流側に向けて(矢印方向を参照)送風する。
送風部304は、送風部304により送出される風を温めることによって当該風に当たる長尺紙Pを温める加温部304aを有する。例えば、加温部304aは、遠赤外線ヒーターで構成される。
送風方向変更部305は、送風部304による送風方向を変更する。本実施の形態では、送風方向変更部305は、送風部304を図3中上下方向に移動させる公知の移動機構(図示せず)と、送風部304により送出された風の方向を規制(変更)する規制ガイド305a,305bとを有する。
ところで、送風部304により例えば過剰に送風すると、長尺紙Pの温度が大きく変化し、その温度の変化によって読取画像の色が変化するサーモクロミズム現象が発生する。サーモクロミズム現象により読取画像の色が変化すると、画像読取部302において長尺紙P上の画像の色を正しく読み取ることができない。なお、印刷初期と印刷初期から一定時間経過後との間においても、長尺紙Pの温度が大きく変化し、その温度の変化によってサーモクロミズム現象が発生する。
そこで本実施の形態では、読取制御部301は、温度検出部303により検出される温度の変化量が小さくなる、望ましくは温度検出部303により検出される温度が一定となるように、送風部304による送風量を制御する。これにより、画像読取部302に対する異物の付着を防止しつつ、長尺紙P上の画像の色を正しく読み取ることができる。
本実施の形態では、読取制御部301は、画像形成装置2の操作部22に対するユーザー操作に応じて、画像読取装置3の読取モードを設定する。具体的には、読取制御部301は、画質優先で画像を読み取る画質優先モード、または、検品優先で画像を読み取る検品優先モードを設定する。
読取制御部301は、例えばリアルタイムでの読取画像の色の安定性を重視して画質優先モードが設定された場合、温度検出部303により検出される温度の変化量が小さくなるように、送風部304による送風量を制御する。これにより、サーモクロミズム現象、すなわち読取画像の色が変化することを防止して読取画像の色の安定性を確保することができる。
一方、読取制御部301は、例えば画像不良等の検出を重視して検品優先モードが設定された場合、画質優先モードが設定された場合と比べて送風部304による送風量が増大(例えば、最大値に設定)するように制御する。その理由は、画像不良等の検品の際に、読取ガラス302aの読取面302bに異物が付着していた場合、読取画像の異物なのか、または、画像読取装置3の異物なのかについての判断が難しく、場合によっては画像不良の検出の信頼性を損ねるおそれがあるためである。そこで、読取制御部301は、検品優先モードが設定された場合、読取ガラス302aの読取面302bに異物が付着することを防止するため、および、読取面302bに異物が付着した場合に当該異物を除去するため、画質優先モードが設定された場合と比べて送風部304による送風量が増大するように制御する。
また、読取制御部301は、例えば印刷ジョブの実行終了後など、画像読取部302による読み取りが行われない場合、所定時間の間、画像読取部302による読み取りが行われる場合と比べて送風部304による送風量が増大するように制御する。これは、画像読取部302による読み取りが行われない間に、次回の読み取りに備えて、読取ガラス302aの読取面302bに付着した異物を除去するためである。
また、読取制御部301は、送風部304による送風または冬季の朝一の温度環境によって長尺紙Pの温度が低下しすぎて当該温度を早急に上昇させたい場合、長尺紙Pを温めるように、送風部304が有する加温部304aを制御する。なお、送風部304は加温部304aを有する例について説明したが、送風部304と加温部304aとを別々に設けても良い。この場合、加温部304aは、長尺紙Pを直接的に温めるようにしても良い。
また、読取制御部301は、画像形成装置2の操作部22に対するユーザー操作に応じて、ユーザーに指定された温度を長尺紙Pの設定温度として設定する。そして、読取制御部301は、設定温度と長尺紙Pの温度との差が小さくなるように、送風部304による送風量を制御する。これは、例えば、ある温度で実行した印刷ジョブを後日再び実行する場合に、印刷ジョブの実行タイミングによって長尺紙Pの温度が大きく変化し、その温度の変化によって読取画像の色が変化するサーモクロミズム現象が発生することを防止するためである。
また、読取制御部301は、画像読取部302の読取結果に基づいて生成された画像データを参照し、画像読取部302(読取ガラス302a)の読取面302bに異物が付着しているか否かについて判定する。そして、読取制御部301は、読取面302bに異物が付着していると判定された場合、読取面302bに向かって送風するように送風方向変更部305を制御する。
図3Aは、読取面302bに異物が付着していると判定されていない場合、読取面302bに向かってではなく、読取面302bと平行な方向に送風するように送風方向変更部305を制御した様子を示している。一方、図3Bは、読取面302bに異物が付着していると判定された場合、読取面302bに向かって送風するように送風方向変更部305を制御した様子を示している。これにより、読取ガラス302aの読取面302bに付着した異物を確実に除去することができる。読取面302bに付着した異物をより確実に除去する観点からは、読取制御部301は、読取面302bに異物が付着していると判定された場合、読取面302bに異物が付着していないと判定された場合と比べて送風部304による送風量が増大するように制御しても良い。
排紙装置4は、画像読取装置3から搬送されてきた長尺紙Pを巻き取って収納する装置である。排紙装置4の筐体内では、例えば、図1に示すように、長尺紙Pが支持軸に巻回されてロール状に保持される。そのために、排紙装置4は、画像形成装置2から搬送されてきた長尺紙Pを、複数の搬送ローラー対(例えば、繰り出しローラー、排紙ローラー)を経由して、一定の速度で支持軸に巻き取る。排紙装置4の巻き取り動作は、画像形成装置2が備える制御部101によって制御される。
次に、図4を参照して、画像読取装置3の動作例について説明する。なお、図4に示す処理は、例えば印刷ジョブに対応する画像形成処理中に実行される。
まず、読取制御部301は、温度検出部303による長尺紙Pの温度検出結果を取得する(ステップS100)。
次に、読取制御部301は、画像読取装置3の読取モードとして画質優先モードが設定されているか否かについて判定する(ステップS120)。判定の結果、画質優先モードが設定されている場合(ステップS120、YES)、読取制御部301は、温度検出部303により検出される温度の変化量が小さくなるように、送風部304による送風量を制御する(ステップS140)。ステップS140の処理が完了することによって画像読取装置3は、図4における処理を終了する。
一方、画質優先モードが設定されていない、すなわち検品優先モードが設定されている場合(ステップS120、NO)、読取制御部301は、画像読取部302の読取結果に基づいて生成された画像データを参照し、画像読取部302(読取ガラス302a)の読取面302bに異物が付着しているか否かについて判定する(ステップS160)。判定の結果、読取面302bに異物が付着していない場合(ステップS160、NO)、処理はステップS200に遷移する。
一方、読取面302bに異物が付着している場合(ステップS160、YES)、読取制御部301は、読取面302bに向かって送風するように送風方向変更部305を制御する(ステップS180)。その後、処理はステップS200に遷移する。
ステップS200では、読取制御部301は、画質優先モードが設定された場合と比べて送風部304による送風量が増大するように制御する。ステップS200の処理が完了することによって画像読取装置3は、図4における処理を終了する。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、画像読取装置3は、長尺紙Pに形成された画像を読み取る画像読取部302と、長尺紙Pの温度を検出する温度検出部303と、長尺紙Pと画像読取部302との間に送風する送風部304と、温度検出部303により検出される温度の変化量が小さくなるように、送風部304による送風量を制御する読取制御部301とを備える。
このように構成した本実施の形態によれば、長尺紙Pと画像読取部302との間に送風する送風部304を設けることによって、画像読取部302に対する異物の付着を防止することができる。さらに、長尺紙Pの温度の変化量が小さくなるように、送風部304による送風量が制御されるため、例えば送風部304による送風によって長尺紙Pの温度が大きく変化し、その温度の変化によって読取画像の色が変化するサーモクロミズム現象が発生することを防止することができる。以上より、画像読取部302に対する異物の付着を防止しつつ、長尺紙P上の画像の色を正しく読み取ることができる。
なお、上記実施の形態では、画像読取装置3は、長尺紙Pの搬送方向における画像形成装置2の下流側に接続される例について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、画像読取装置3は、画像形成装置2内に設けられても良い。
また、上記実施の形態では、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 給紙装置
2 画像形成装置
3 画像読取装置
4 排紙装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
100 画像形成システム
101 制御部
102 CPU
103 ROM
104 RAM
301 読取制御部
302 画像読取部
302a 読取ガラス
302b 読取面
303 温度検出部
304 送風部
304a 加温部
305 送風方向変更部
305a,305b 規制ガイド
P 長尺紙

Claims (13)

  1. 用紙に形成された画像を読み取る画像読取部と、
    前記用紙の温度を検出する温度検出部と、
    前記用紙と前記画像読取部との間に送風する送風部と、
    前記温度検出部により検出される温度の変化量が小さくなるように、前記送風部による送風量を制御する制御部と、
    を備える画像読取装置。
  2. 画質優先で前記画像を読み取る画質優先モード、または、検品優先で前記画像を読み取る検品優先モードを設定するモード設定部を備え、
    前記制御部は、前記画質優先モードが設定された場合、前記温度検出部により検出される温度の変化量が小さくなるように、前記送風部による送風量を制御する、
    請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記制御部は、前記検品優先モードが設定された場合、前記画質優先モードが設定された場合と比べて前記送風部による送風量が増大するように制御する、
    請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記温度検出部は、前記用紙を挟んで前記送風部と反対側に設けられる、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記温度検出部は、前記画像読取部の近傍に設けられる、
    請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記送風部は、前記用紙の搬送方向における前記画像読取部の下流側から上流側に向けて送風する、
    請求項1〜5の何れか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記制御部は、前記画像読取部による読み取りが行われない場合、前記画像読取部による読み取りが行われる場合と比べて前記送風部による送風量が増大するように制御する、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記用紙を温める加温部を備える、
    請求項1〜7の何れか1項に記載の画像読取装置。
  9. 前記送風部は、前記加温部を有する、
    請求項8に記載の画像読取装置。
  10. ユーザーに指定された温度を前記用紙の設定温度として設定する温度設定部を備え、
    前記制御部は、前記設定温度と前記用紙の温度との差が小さくなるように、前記送風部による送風量を制御する、
    請求項1〜9の何れか1項に記載の画像読取装置。
  11. 前記送風部による送風方向を変更する送風方向変更部と、
    前記画像読取部の読取面に異物が付着しているか否かについて判定する判定部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記読取面に異物が付着していると判定された場合、前記読取面に向かって送風するように前記送風方向変更部を制御する、
    請求項1〜10の何れか1項に記載の画像読取装置。
  12. 前記制御部は、前記読取面に異物が付着していると判定された場合、前記読取面に異物が付着していないと判定された場合と比べて前記送風部による送風量が増大するように制御する、
    請求項11に記載の画像読取装置。
  13. 用紙に形成された画像を読み取る画像読取部と、
    前記用紙の温度を検出する温度検出部と、
    前記用紙と前記画像読取部との間に送風する送風部と、
    前記温度検出部により検出される温度の変化量が小さくなるように、前記送風部による送風量を制御する制御部と、
    を備える画像形成装置。
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