〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラムおよびデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。ゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行されるものである。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザがじゃんけんにおける「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザがじゃんけんにおける「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザがじゃんけんにおける「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
<ゲーム概要>
(ゲームの種類)
ゲームシステム1によって実行されるゲーム(以下、本ゲーム)は、ユーザが、自身が所有する様々な種類のゲーム媒体を利用して進行させるゲームである。このようなゲームであれば、本ゲームの種類は限定されない。たとえば、本ゲームは、ユーザがゲーム媒体を利用して進行させ、クリアまたは勝利を目指すゲームであってよい。
また、本ゲームは、ユーザの操作内容に応じて異なる結果が得られるゲームであってもよい。当該操作内容とは、例えば、操作スピード、タイミング、およびテクニックなどである。
また、本ゲームは、例えば、対戦ゲームであってもよい。該対戦ゲームは、ユーザの操作内容に応じて、試合運び、スコア、および、対戦の勝敗などが変化する。本ゲームは、一例として、複数のユーザの間で、タイム、スコア、戦績などの観点で、優位性を競わせるゲームであってもよい。ユーザは通常、競争に勝ちたいと考えてゲームをプレイする。そのため、ゲームに競争の要素を含ませ、操作内容に応じて優位性が決するようにゲームシステム1を構築することにより、ユーザに操作の習熟を促すことができる。
本ゲームの一例としては、仮想的なゲーム空間内に配置されたキャラクタを、ユーザが自由に操作して移動および戦闘させることができる、オープンワールドのゲームであってもよい。
本ゲームの表示形態は、限定されない。たとえば、本ゲームは、3次元のゲーム空間および3次元のオブジェクトで表現される3Dゲームであってもよいし、2次元のオブジェクトで表現される2Dゲームであってもよい。
本ゲームは、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、アクションゲーム、ならびに、アクションロールプレイングゲームなどであってもよい。
(ゲームのプレイ形態)
本ゲームのプレイ形態に限定されない。本ゲームのプレイ形態は、例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってよい。
さらには、本実施形態のゲームは、例えば、ユーザと他のユーザとの対戦により進行する対人対戦を行うゲームパートを含んでいてもよい。なお、本ゲームにおける「対戦」はマルチ対戦(所謂、PvP(Player vs Player)戦)に限られない。例えば、ユーザが操作するプレイヤキャラクタ(以下、PC(player character))と、ノンプレイヤキャラクタ(以下、NPC(non player character))との対戦(所謂、COM戦またはCPU戦)も、上記の「対戦」に含まれる。本ゲームの対戦は、一例として、スポーツゲームにおける試合であってもよい。
また、本実施形態のゲームは、マルチプレイが可能であってもよい。例えば、該ゲームは、複数のユーザが、各自のユーザ端末100を介して同時に同じゲーム空間内で各自の操作キャラクタを動作させてゲームを進行させる、MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)であってもよい。
(本実施形態のゲーム)
以下に説明する本実施形態におけるゲームは、ゲーム空間にキャラクタオブジェクト(以降、単にキャラクタとも称する)を配置し、該ゲーム空間内で、該キャラクタをユーザの入力操作に応じて動作させるゲームである。キャラクタは、ゲーム媒体の一種である。ゲーム媒体については後述する。当該ゲームでは、ユーザの操作内容に応じて異なる進行を経る。なお、以降、ユーザの入力操作に応じて動作するキャラクタを「プレイヤキャラクタ(以下、PC)」と称する。
本実施形態のゲームは、アクションゲームである。詳しくは後述するが、当該ゲームでは、ユーザは、PCを操作してゲームを進行させるが、当該操作には、該キャラクタを、同じゲーム空間に配置される敵キャラクタと戦闘させる操作を含む。上記の操作には、戦闘以外の操作も含まれ得る。当該戦闘において、敵キャラクラタは、戦闘におけるPCの敵になり得るキャラクタであり、通常攻撃の他に、PCにステータス異常をもたらす特殊な攻撃を実行可能であってもよい。
本実施形態のゲームは、複数のゲーム単位で構成されている。このゲーム単位の一例はクエストである。当該クエストは、さらに複数のゲーム単位で構成されている。クエストを構成するゲーム単位を「ステージ」とも言う。すなわち、一つのクエストは複数のステージを含んでいる。ユーザは、ステージごとにゲームをプレイしてクリアしていく。クエストを構成する全てのステージをクリアすることにより、クエストがクリアされる。
また、本実施形態のゲームは、メインパートと、1つ以上のサブパートとを含んでいる。メインパートは、ゲームシステム1が提供するゲームの主となるゲームであり、本実施形態のゲームでは、前述のクエストおよびステージを含むパートである。サブパートは、例えば、チュートリアルモードおよび街作りである。当該ゲームにおいて、街を構成する種々のオブジェクトは、ユーザのプレイ結果に応じて入手可能である。当該街には、ユーザが保有するキャラクタが表示される。
当該ゲームでは、ユーザの操作内容に応じて、ステージまたはクエストのクリアの成否、クリアタイム、およびスコア等が変化する。当該ゲームでは、複数のユーザの間で、タイム、スコア、対戦成績等、何らかの要素を競い合うことが可能である。ユーザは通常、競争に勝ちたいと考えてゲームをプレイする。そのため、ゲームに競争要素を含ませ、操作内容に応じて競争の勝敗が決するように複数のユーザ間でプレイの結果を競い合わせる構成とすることは、ユーザに操作の習熟を促す観点から好ましい。
本実施形態のゲームプログラムは、所定期間(以下「第1の期間」とも言う)中に前記ユーザがプレイ可能となるように、新たなクエストおよびステージを追加する処理をプロセッサに実行させることが可能である。以下、新たに追加されたクエストまたはステージを「新規のゲーム単位」とも言う。当該新規のゲーム単位を追加する形態は、第1の期間中にユーザが新たにプレイ可能になれるように追加される形態であればよい。たとえば、第1の期間にダウンロードされる形態であってもよいし、第1の期間前にプログラム上は実装されて、第1の期間の開始時にアンロックされる形態であってもよい。
なお、第1の期間とは適宜に決められ得る。本実施形態では、第1の期間は、例えば、新規のゲーム単位をプレイ可能になった時から所定の期間であり、このように新規のゲーム単位がプレイ可能になった初期の期間である。なお、ここでいう「プレイ可能な期間」とは、ユーザがプレイ可能なようにゲームプログラムがプロセッサに実行させ得る期間をいう。例えば、当該プレイ単位をプレイするために、ゲーム上の条件が設けられており、個々のユーザは当該条件を達成しなければ、当該プレイ単位をプレイできない場合を想定する。この場合、プレイ可能な期間は、条件を達成するか否かは関係なく、条件を達成しているとすれば、プレイが可能である期間を指す。
(ゲーム媒体)
ゲーム媒体は、ゲーム内でカード、キャラクタ、アイテムなどの有形物を模すように構成されたデジタルデータである。本実施形態では、当該ゲーム媒体のうち、ユーザがゲームで利用可能なものを「オブジェクト」とも言う。オブジェクトの例には、前述のキャラクタが含まれる。キャラクタは、例えば、所定の規則に基づく選択、または、配布、購入などの処理を経てユーザに付与され、ユーザがゲーム内で利用可能に所有することができる。
本実施形態において、キャラクタは、当該ゲームにおいて、新規のゲーム単位の追加に伴って、追加される新規のキャラクタを含む。このような新たに追加されたキャラクタを「新キャラクタ」とも言う。新キャラクタは、第1の期間中に前記ゲームで利用可能なオブジェクトとして追加された特定のオブジェクトである。なお、本実施形態のキャラクタには、第1の期間以前に当該ゲームで利用可能な既存のキャラクタも含まれる。また、或るゲーム単位に付随する(又は含まれる)ストーリーでキャラクタが登場することを、当該ゲーム単位に当該キャラクタが登場するということもある。
本実施形態のキャラクタのそれぞれには、キャラクタに特有のスキルが設定されていてよい。スキルとは、通常、ユーザの操作によってキャラクタが発動するゲーム内の動作であり、ユーザによるゲームのプレイに有利な効果をもたらし得る。
本実施形態におけるオブジェクトは、キャラクタ以外のオブジェクトを含んでいる。キャラクタ以外のオブジェクトの例には、ユーザに有利な効果をもたらすアイテム、キャラクタに身に付けさせる装備品、キャラクタに身に付けさせることができる能力を引き出すアイテム、キャラクタのパラメータを回復、向上させるアイテム、ゲーム内価値、ならびに、各種アイテムおよび前述の選択を実行する権利を表すチケット、が含まれる。ゲーム内価値は、上記のオブジェクトを含む種々のゲーム内付加価値と交換可能であり、通常、コインおよび宝石などの有価物の形態でゲームにおいて表示される。
本実施形態のキャラクタは、種々のパラメータを有する。パラメータは、キャラクタの能力を表すものであってよい。たとえば、パラメータは、キャラクタの体力、攻撃力、防御力、希少度などである。
希少度は、キャラクタの希少価値を等級で表したものである。本ゲームでは、一例として、メインパートにおいてユーザに有利な効果をもたらすキャラクタ、すなわち、能力の高いキャラクタほど、上級の希少度が設定されている。本実施形態では、希少度は、1〜5個の星の数で表示される。星の数が多い程、希少価値が高いことを意味する。
希少度は、例えば、キャラクタの入手困難性と相関していてもよい。入手困難性とは、より具体的には、キャラクタが前述の選択によって選出される確率、クエストまたはステージの難易度、または、有償で入手する場合の価格などである。本実施形態では、希少度は、一般に、希少度が高い程(星の数が多い程)、入手困難性が高くなるように設定されていてもよい。
本実施形態のキャラクタのパラメータは、キャラクタの能力を示すものであってもよく、情報をユーザに示すものであってもよい。キャラクタの情報をユーザに示すパラメータの例には、キャラクタについてのエピソードの映像が含まれる。このようなパラメータは、キャラクタの個性をより強調し、ユーザが当該キャラクタに対して有する思い入れ、愛着をより強めることができる。
本実施形態では、当該パラメータの一部が、ユーザによるゲームのプレイ結果に応じて有効化されてもよい。たとえば、本実施形態では、新キャラクタについて、上記エピソードの映像に係るパラメータは、ユーザが新規のゲーム単位(クエスト)をクリアしたことによってユーザが視聴可能になるよう、制限して設定されている。
(オブジェクトの付与形態)
本実施形態のゲームにおいて、オブジェクトは、種々の形態によってユーザに付与され得る。オブジェクトをユーザに付与する形態には、ユーザに付与するオブジェクトを所定の規則に基づき選択することが含まれる。所定の規則としては、例えば、所定の優先度、ランダム等挙げられる。また、このような選択の一例として抽選が挙げられる。抽選は「ガチャ」とも言う。
オブジェクトは、抽選の他の形態で、例えば、ゲーム単位のクリア、ゲーム単位におけるプレイ結果に応じて、ユーザに付与され得る。オブジェクトをユーザに付与する形態は、オブジェクトに応じて設定されてもよい。たとえば、本実施形態では、新キャラクタは、抽選のみに制限されている。このような付与形態の制限は、所定の期間に限定されてもよく、例えば本実施形態では、第1の期間である。なお、本実施形態において、既存のキャラクタおよび他のオブジェクトをユーザに付与する形態は、第1の期間前のそれと同じとする。
本実施形態には、三つの抽選が設定されているものとする。三つの抽選とは、すなわち、特設のガチャ、常設のガチャA、および常設のガチャBである。図3(a)は、特設のガチャにおける選択肢で構成されたテーブルデータの一例を示す図である。図3(b)は、常設のガチャAにおける選択肢で構成されたテーブルデータの一例を示す図である。図3(c)は、常設のガチャBにおける選択肢で構成されたテーブルデータの一例を示す図である。
特設ガチャの選択肢となるキャラクタには、例えば、X、Y、A、B、C等が含まれている。このように、特設ガチャの選択肢は、ゲームで利用可能な複数のオブジェクトで構成されている第1集合を構成している。本実施形態において、新キャラクタを含む第1集合からキャラクタを選択する処理を「第1付与ステップ」とも言う。XおよびYは、いずれも新キャラクタである。A、B、C等はいずれも既存のキャラクタである。図3(a)に示されるように、第1集合において、新キャラクタの抽選で選出される確率は5%であり、既存のキャラクタの確率10%よりも低く設定されている。
常設ガチャAの選択肢となるキャラクタには、例えば、A、B、C、D、E等が含まれている。また、常設ガチャBの選択肢となるキャラクタには、例えば、α、β、γ、δ、ε等が含まれている。このように、常設ガチャA、Bのいずれの選択肢も、上記の第1集合とは構成するオブジェクトの少なくとも一部が異なる第2集合を構成している。第2集合は、少なくとも新キャラクタを含まない点で第1集合と異なっており、それ以外は第1集合と同じであってもよいし、さらに異なる点を含んでいてもよい。本実施形態において、新キャラクタを含まない第2集合からキャラクタを選択する処理を「第2付与ステップ」とも言う。いずれのガチャにおける選択肢となる集合中のキャラクタも、既存のキャラクタであり、当該集合中のいずれのキャラクタの抽選確率も10%となっている。
本実施形態の抽選(ガチャ)は、いずれも、所定量のゲーム内価値の消費と引き換えに実行可能である。本実施形態では、ゲーム内価値としてのアイテム「宝石アイテム」を用いる。抽選は、上記の三つの抽選のそれぞれに対応したガチャUIをユーザがタッチすることにより実行される。なお、本発明において所定の規則に基づくオブジェクトの選択を実行するための条件は、対価の支払いによってユーザに付与されるゲーム内価値の消費との引き換えに限定されず、直接の対価の支払いであってもよい。
本実施形態におけるいずれの抽選にも、二種類の抽選形態が含まれる。第1の抽選形態は、一回のみの抽選であり、五つの宝石アイテムの消費と引き換えに実行される。この抽選形態では、例えば特設のガチャであれば、図3(a)のテーブルデータに基づく抽選が一回実行される。この場合、抽選で選出されたキャラクタが新キャラクタか否かに関わらず、選出されたキャラクタはユーザに付与される。
第2の抽選形態は、11回(10回+1回)の抽選であり、50個の宝石アイテムの消費と引き換えに実行される。この抽選形態では、特定のキャラクタが必ず一体含まれるように実行されてよい。たとえば、特設のガチャであれば、図3(a)のテーブルデータに基づく抽選が11回実行される。この場合、11回の抽選で選出されたキャラクタには新キャラクタが一体含まれるように抽選が実行される。たとえば、11回の抽選を実行して抽選結果に新キャラクタが含まれない、あるいは新キャラクタが2体以上含まれる場合に、当該抽選結果を破棄し、11回の抽選をやり直す。このようにして、第2の抽選形態では、新キャラクタ一体が抽選で選択されるよう、抽選を実行する。
第2の抽選形態における常設のガチャA、Bは、いずれも、特設のガチャにおける新キャラクタに相当するような特定のキャラクタを含まない。よって、図3(b)または図3(c)に示されるテーブルデータのキャラクタおよびその抽選確率に基づいて、11回の抽選が行われ、抽選結果で選出されたキャラクタがユーザに付与される。
なお、常設のガチャA、Bの少なくとも一方は、特定の希少度のキャラクタが必ず一体含まれるように実行されてもよい。また、常設のガチャA、Bの少なくとも一方は、選択肢となるキャラクタ群の一部または全部に、既存かつ特定のゲーム単位に特有のキャラクタを含んでいてもよい。
ただし、本実施形態では、上記の何れの抽選においても、抽選で選出されたキャラクタが、ユーザが既に保有するキャラクタと同種である場合では、選出されたキャラクタに代えて他のオブジェクトがユーザに付与される。他のオブジェクトは、例えば、ゲームにおいてユーザに有利な効果をもたらし得るオブジェクトであり、例えば前述したゲーム内価値である。このようなゲーム内価値は、例えば、キャラクタのパラメータを高めるアイテムであってよい。
なお、特定のオブジェクトをユーザに付与し得るゲーム処理は第1付与ステップのみであし、本実施形態では、特設のガチャ以外に新キャラクタをユーザに付与する形態は設定されていない。たとえば、新キャラクタについて、単に特設のガチャ以外で付与をする処理がプログラムに規定されていなくてもよい。あるいは、ユーザに付与するためのガチャ以外の付与をする処理はプログラムには規定されているが、ユーザに利用不可能なようにロックされている状態であってもよい。
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100が実行するゲームプログラムである。また、ゲームプログラム131は、サーバ200が実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラムを実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、抽選支援部211として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
抽選支援部211は、ユーザ端末100からの要求に応じて、ユーザに付与すべきオブジェクトを、オブジェクト固有の当選確率に基づいて選択する。
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、表示制御部112、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部113、アニメーション生成部114、ゲーム進行部115および抽選部116として機能する。
なお、制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
UI制御部113は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
アニメーション生成部114は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、抽選が実行されている様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
表示制御部112は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部112は、アニメーション生成部114によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
ゲーム進行部115は、操作受付部111が受け付けたタッチ操作に基づいてオブジェクトに様々な動作を行わせる。たとえば、ゲーム進行部115は、ユーザの操作に基づくオブジェクトの動作を、ゲーム空間に存在するオブジェクトに実行させることにより、ゲームを進行させる。また、ゲーム進行部115は決定した動作をアニメーション生成部114に通知する。
抽選部116は、ユーザの入力に応じてサーバ200へ抽選の実行を要求し、サーバ200からの抽選結果を受け付けるとともにその判定および確定を実行する。
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
<処理フロー>
(オブジェクトの選択に係る処理の例)
図4は、本実施形態に係るゲームプログラムに基づいて、ゲームシステムにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS401において、操作受付部111は、ガチャUI画面を表示する操作を受け付ける。当該操作は、例えば、ゲームのメイン画面に配置されているUIであって、ガチャUIの画面にスキップさせるためのUIへ、ユーザがタッチすることである。
[ユーザの指示が第1の期間内である処理例]
制御部110は、第1の期間内は、ユーザの指示に応答して、前述の第1集合の中から選択したキャラクタをユーザに付与する(第1付与ステップ)。第1の期間内における当該選択は、ゲームの進行状況が所定の条件を満たすか否かによらずに実行される。制御部110は、通常、ユーザがゲームの進行状況が所定の条件を満たすか否かを判定するが、第1付与ステップの実行においては、当該所定の条件についての判定の実行を伴わなくてもよく、あるいは、第1付与ステップの実行に際して当該判定の結果を参照しなくてもよい。
上記の選択は、当該選択またはそれに係るユーザの操作が当該第1の期間内であればよい。たとえば、上記の選択が第1の期間内にあってもよく、当該選択のためのユーザによる操作を操作受付部111が受け付けた時期が第1の期間内であってもよい。
また、本実施形態において、ゲームの進行状況に係る「所定の条件」とは、ゲームの進行状況が所定の条件を満たすか否か、であってよく、例えば、第1の期間中に前記ユーザが新たにプレイ可能となった新たなゲーム単位に設定された課題が満たされること、であってよい。ここでは、当該課題として、例えば、新規のゲーム単位をクリアすること、とする。
なお、新規のゲーム単位に設定する課題は、ユーザが新規のゲーム単位をプレイしていることを直接または間接的に示し得るものであってよい。たとえば、ユーザによる当該ゲーム単位のクリア以外に、新規のゲーム単位をプレイしている時間、新規のゲーム単位のプレイでユーザが獲得したポイント数、新規のクエストにおける新規のステージのクリア率などであってもよい。上記の所定の条件を適宜に設定することにより、ユーザのゲームプレイへの動機付けを強めることが可能となる。あるいは、ゲームプレイの難易度を高めることでゲームの戦略性を高め、ゲームの興趣性を適切なものにすることが可能となる。
ステップS402において、抽選部116は、ステップS401で受け付けたユーザの操作が第1の期間内か否かを判定する。
ステップS402においてユーザの当該操作が第1の期間内と判定された場合には、ステップS403において、表示制御部112は、ガチャUI画面に特設のガチャUIを追加して表示する。ここで表示される画面の一例を図5に示す。図5に示されるように、画面500は、特設のガチャのUI501、常設のガチャAのUI502、および常設のガチャBのUI503を含む。このように、特設のガチャのUI501は、常設のガチャAのUI502および常設のガチャBのUI503が表示される画面に追加された状態で表示されてよい。
特設のガチャを実行することを希望するユーザは、特設のガチャのUI501をタッチする。ステップS404において、操作受付部111は、当該タッチの操作を受け付ける。
操作受付部111が当該タッチの操作を受け付けると、表示制御部112は、特設のガチャを実行するための画面を表示する。図6は、特設のガチャを実行するための画面の一例を模式的に示す図である。画面600は、図6に示されるように、タイトル610、新キャラクタ画像601、武器602、希少度603、名称604、第1のUI605および第2のUI606を含む。タイトル610は、当該画像のタイトルである。タイトル610は、特設のガチャのUI501と同じ内容となっている。
新キャラクタ画像601は、抽選の選択肢の一つとなっているキャラクタの画像である。新キャラクタ画像601は、例えば、所定の時間、回転しながら表示される。また、新キャラクタ画像601として、例えば、新キャラクタ「X」と「Y」とが所定の時間ごとに交互に表示される。
武器602は、表示されている新キャラクタ「X」が使用する武器を表しており、例えば弓矢である。希少度603は、表示されている新キャラクタ「X」の希少度であり、前述したように星の数で示される。名称604は、表示されている新キャラクタの名称(X)である。武器602、希少度603および名称604は、新キャラクタ画像601の表示の切り替わりに伴い、表示される新キャラクタ画像601に応じて適宜に切り替わる。第1のUI605は、特設のガチャを1回実行する操作をユーザが指示するためのUIである。第2のUI606は、特設のガチャを11回実行する操作をユーザが指示するためのUIである。
ステップS405において、抽選部116は、特設のガチャを実行してオブジェクトを選択する。たとえば、第1のUI605または第2のUI606へユーザがタッチした操作を操作受付部111が受け付けると、抽選部116は、1回または11回の当該選択を、例えば前述したように図3(a)に示すテーブルデータに基づいて実行する。
ステップS406において、制御部110は、抽選部116が選択したオブジェクトをユーザに付与する。たとえば、制御部110は、選択されたオブジェクトをユーザに付与したものとして記憶部120に記憶する。
このように、本実施形態では、第1付与ステップにおいて、新キャラクタを含む集合を前述の第1集合に適用している。ステップS402からS406までのステップによれば、当該ステップにより実行される特設ガチャにおいて新キャラクタが選択されると、ユーザは、当該新キャラクタを獲得する。このように、ユーザは、第1の期間中であれば当該第1の期間中であるという条件を満たすことにより、新キャラクタを所定の規則に基づく選択によって獲得し得る。ユーザが新キャラクタを獲得した場合には、ユーザは、当該新キャラクタを試したくなりゲームで使用するので、第1の期間でのゲームの参加率が高められる。
[ユーザの指示が第1の期間経過後である処理例1]
制御部110は、第1の期間が経過した後では、ゲームの進行状況が所定の条件を満たすか否かを判定し、前述した所定の条件を満たすと判定した場合には、上記の第1付与ステップの実行を許可する。
なお、本発明の一態様では、第1の期間内であることの条件を満たすことで実行可能なオブジェクトの選択と、第1の期間後であるが所定の条件を満たすことで実行可能なオブジェクトの選択とが、同じ選択肢に関するデータテーブルを参照する抽選である場合について説明する。しかし、本発明はこのような形態に限定されず、前者の条件を満たすことで実行可能となるオブジェクトの選択のときに参照するデータテーブルと、後者の条件を満たすことで実行可能となるオブジェクトの選択のときに参照するデータテーブルとは異なっていてもよい。例えば、新キャラクタが選択される確率が、前者の条件を満たしたときと後者の条件を満たしたときとで異なっていてもよい。
ステップS402において、操作受付部111が受け付けたタッチ操作が第1の期間内ではない、すなわち、第1の期間の経過後である場合では、ステップS407において、抽選部116は、当該タッチを操作したユーザについて、新規のゲーム単位をクリアするとの条件を満たすか否かを判定する。
ユーザが新規のゲーム単位をクリアしている場合では、ステップS403において、表示制御部112は、特設のガチャを実行するための画面を表示する。ここで表示される画面の一例を図7に示す。図7に示されるように、画面700は、特設のガチャのUIが異なる以外は、第1の期間内にタッチ操作を受け付けた場合の画面500と同じである。
画面700において、特設のガチャのUI701は、特設のガチャである旨および当該ガチャの選択肢に新キャラクタが含まれる旨の表示を含み、記念であることおよび登場期間の表示が削除されている。特設のガチャのUI701も、特設のガチャのUI501と同様に、常設のガチャAのUI502および常設のガチャBのUI503が表示される画面に追加された状態で表示される。
操作受付部111が特設のガチャのUI701へのユーザのタッチ操作を受け付けると、表示制御部112は、タイトル以外が異なる図6と同様の画面を表示し、以下、制御部110は、前述したようにステップS404からS406までを実行して、新キャラクタを選択肢に含む前述の特設のガチャによる選択の結果として選出されたオブジェクトを記憶部120に記憶する。このように、第1付与ステップでは、選択における選択肢となるキャラクタの第1集合は、新キャラクタを含んでいる。新キャラクタは、第1の期間中にゲームで利用可能なオブジェクトとして追加された特定のオブジェクトである。
上記のステップS402、S407およびS403からS406までのステップによれば、第1の期間経過後であっても、ユーザは、新規ゲーム単位をクリアしていれば、選択肢に新キャラクタを含む特設のガチャを実行することが可能である。よって、第1の期間中に新キャラクタを取得できなかったユーザも、新キャラクタを取得することができる。
また、第1の期間中に新キャラクタを獲得できなかったユーザは、前述した所定の条件を満たすために新規のゲーム単位のプレイを動機付けられる。さらに、ユーザは、当該所定の条件を満たすために新規のゲーム単位をクリアするまでプレイしているので、新キャラクタの魅力を十分に感じ、また愛着を抱く。よって、第1の期間経過後に新キャラクタを獲得したユーザは、当該新キャラクタをゲームで使用する。よって、第1の期間経過後のゲームの参加率が高められる。
さらに、新たなゲーム単位がユーザにとって第1の期間中に新たにプレイ可能となり、当該ゲーム単位のクリアが所定の条件として適用されることから、ユーザは、第1の期間の経過後にも新キャラクタを獲得する可能性を得るために、第1の期間のうちから当該ゲーム単位をプレイしておくこと、の動機付けを獲得する。
[ユーザの指示が第1の期間経過後でありかつ所定の条件を満たさない場合の処理例]
一方、ステップS407において、新規ゲーム単位をユーザがクリアしていることの条件を満たさない場合には、第1付与ステップの実行は許可されない。代わりに、当該場合では第2付与ステップが実行される。
ステップS408において、表示制御部112は、常設のガチャを実行するための画面を表示する。ここで表示される画面の一例を図8に示す。図8に示されるように、画面800は、特設のガチャのUI701がタッチ操作に反応しないように表示されている以外は、画面700と同じである。
ステップS409において、操作受付部111は、常設のガチャAのUI502または常設のガチャBのUI503のいずれかをユーザがタッチした操作を受け付ける。すると、表示制御部112は、タイトルおよび選択肢となるキャラクタの表示とが異なる以外は画面600と同様の画面を表示する。
操作受付部111が、第1のUI605または第2のUI606へのユーザのタッチ操作を受け付けると、ステップS410において、抽選部116は、上記のタッチ操作に応じて常設のガチャAまたはBのいずれかを実行して、新キャラクタを含まない第2集合の中からオブジェクトを選択する(第2付与ステップ)。
抽選部116がオブジェクトを選択すると、ステップS406において、制御部110は、当該オブジェクトをユーザに付与したものとして記憶部120に記憶する。
本実施形態では、上記の各種処理例で説明したように、第1付与ステップでは、第1の期間中にゲームで利用可能なオブジェクトとして追加された新キャラクタを含む集合を第1集合に適用し、第2付与ステップでは、新キャラクタを含まない集合を第2集合に適用する。このように本実施形態では、第2付与ステップを含むことにより、第1付与ステップを実行する動機付けがより一層強められている。
また、本実施形態では、前述したように、新キャラクタをユーザに付与し得るゲーム処理が第1付与ステップのみである。よって、ユーザは、特設ガチャを実行するために、第1の期間中に積極的にゲームに参加し、第1の期間経過後であっても意欲的にゲームをプレイする。よって、第1の期間以降でのゲームの参加率が高められる。
(新キャラクタのパラメータに関する処理例)
制御部110は、ユーザが前述の所定の条件を満たしたことに応答して、第1付与ステップにおいてユーザに付与された新キャラクタにおけるパラメータの一部を有効にする。図9は、当該パラメータの一部を有効にする処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS901において、ゲーム進行部115は、ユーザが新規のゲーム単位をクリアしていることを検出する。たとえば、ゲーム進行部115は、記憶部120に記憶されている前述したフラグが立っているか否かを判定することにより、上記のゲーム単位のクリアを検出する。
ステップS902において、ゲーム進行部115は、新規のゲーム単位をクリアしたユーザが保有する新キャラクタのパラメータの一部を有効にする。ここで有効になるパラメータを「第1パラメータ」とも言う。
ステップS903において、制御部110は、有効になった第1パラメータを記憶部120に記憶する。このようにして、ユーザは、新キャラクタをより一層活用したいと感じるようになる。
第1パラメータの有効化の形態は限定されない。第1パラメータの有効化は、表示部に表示されてもよいし、表示されなくてもよい。
当該表示の一形態としては、例えば図10(a)に示されるように、表示制御部112は、第1パラメータが有効化される前は、新キャラクタの画像1002を通常の通り表示する。第1パラメータが有効になると、図10(b)に示されるように、表示制御部112は、画像1002と、それに伴う吹き出し1001とを表示する。吹き出し1001は、第1パラメータが有効になったことを示すメッセージを含む。ユーザは、例えば吹き出し1001をタッチすると、操作受付部111が当該タッチ操作を受け付け、ゲーム進行部115が第1パラメータを有効化する。
また、吹き出し1001は、ゲーム中に常に表示されていてもよいが、サブパートのようなゲームにおける所定のパートにのみ表示されてもよい。たとえば、吹き出し1001は、サブパートとしての街づくりにおける街に表示される新キャラクタにのみ付随して表示してもよい。
さらに、ゲームは、吹き出し1001に代えて新キャラクタの第1パラメータが有効になったことを表示するさらなる表示を含んでもよい。たとえば、当該街におけるシンボルの一つをタッチすることで、上記のようなさらなる表示が表示されてもよい。吹き出し1001またはさらなる表示へのタッチ操作を操作受付部111が受け付けると、ゲーム進行部115は、第1パラメータを有効化する。
なお、第1パラメータの有効化は、ユーザが新規のゲーム単位をクリアしたことに応じて自動で行われてもよいし、ユーザによる所定の操作(パラメータ有効化のための操作)によって行われてもよい。当該所定の操作には、ゲーム単位のクリア以外の他の要件を設定してもよい。当該他の要件の例には、所定のアイテムの消費が含まれる。
第1パラメータは、前述したように、新キャラクタの能力が向上するものであってよい。たとえば、第1パラメータは、所定値でロックされている新キャラクタのレベルのロックを解除することであってよい。このような第1パラメータを有効化することにより、新キャラクタの能力がさらに向上する。
また、第1パラメータは、前述したように、新キャラクタの個性を表すものであってもよい。たとえば、第1パラメータは、新キャラクタにまつわるショートストーリーであってよい。このような第1パラメータを有効化することにより、新キャラクタへのユーザの思い入れが強まる。そして、新キャラクタをユーザがゲームで使用する動機がより強くなり、その結果、ゲームの参加率が高められる。
(ユーザへの報酬の付与に関する処理例)
制御部110は、ゲームの進行状況に応じてユーザに報酬を付与する。たとえば、ゲーム進行部115は、第1の期間中において、新規のゲーム単位におけるユーザの操作によるプレイの結果について、所定の項目のものを記憶部120に記憶させる。所定の項目は、限定されないが、例えば、ステージまたはクエストのクリアの有無、当該クリアまでの所要時間、当該クリアまでに敵キャラクタに与えたダメージの総量、当該クリアまでに敵キャラクタから受けたダメージの回数、当該クリアまでにおける特定のスキルの発動回数、当該クリアまでに新キャラクタがステータス異常となった回数などである。
ゲーム進行部115は、記憶部120に記憶されている上記所定の項目におけるプレイ結果に基づいて、ユーザの当該プレイによるポイントを算出する。
ゲーム進行部115は、算出したポイントに応じた報酬を決定する。報酬は、例えばゲーム上で利用可能なゲーム内付加価値である。ゲーム内付加価値は、デジタルデータであり、例えば、前述したゲーム内価値に加えて、制限されたクエストをプレイする権利、アイテムまたはカードを保有する保有上限を拡張する権利、各種のゲーム内付加価値と交換が可能なポイント、キャラクタが当選する抽選を実行する権利(チケットなど)、および、ユーザまたはキャラクタに設定されている各種のパラメータの増分などであってもよい。
ゲーム進行部115は、決定した報酬をユーザに付与する。当該報酬のユーザへの付与は、例えば、報酬となる上記のデジタルデータを、ユーザ識別情報またはユーザIDに対応付けて、ゲームシステム1に含まれる少なくともいずれかのメモリ(メモリ11、メモリ21)に新規に記憶させることであってもよい。あるいは、当該報酬のユーザへの付与は、ユーザに対応付けて管理されている、ゲーム内価値としてのデジタルデータのステータスを、使用不可から使用可能に遷移させることであってもよい。
ユーザは、ゲームの進行状況に応じて報酬を獲得することができるので、ゲームをプレイすることの動機付けがより強く与えられる。よって、ゲームへの参加率が高まる。
〔変形例〕
本実施形態において、キャラクタの選択における所定の規則は、前述したテーブルデータに基づくもの以外であってもよい。たとえば、当該所定の規則は、キャラクタが選出される順番に応じたキャラクタの選出であってもよい。また、キャラクタの抽選における上記の抽選確率について、新キャラクタの抽選確率は、既存のキャラクタのそれと同じであってもよいし、より高くてもよい。また、当該抽選確率は、キャラクタの希少度をさらに考慮したものであってよく、例えば希少度が高いほど当該抽選確率が低く設定されていてもよい。
第1パラメータが有効化したことを表示する形態は、吹き出し1001でなくてもよい。このような表示の形態は、第1パラメータが有効になったことを表示可能な形態であればよい。たとえば、当該表示の形態は、新キャラクタを指し示す矢印でもよいし、新キャラクタの表示形態の変更であってもよい。表示形態の変更とは、例えば、新キャラクタを当該新キャラクタが発光するように表示する形態であってよい。
本実施形態では、所定期間(第1の期間)という要件以外は、ゲームについて実質的に無条件で第1集合からの選択が実行され得るが、当該選択の要件に、さらなる制約を設けてもよい。たとえば、第1付与ステップの条件には、ログインしたユーザの第1の期間内における先着順位が所定値未満であること、ログインしたユーザの第1の期間における一日当たりの先着順位が所定値未満であること、ユーザ情報に対応付けたレベル等のパラメータが所定値以上であること、過去のログイン日数の累計が所定値以上であること、などのさらなる条件が含まれてもよい。なお、本実施形態において、上記のような付加的な条件を満たすか否かは、例えば、制御部110が当該条件を満たすことを示すフラグを参照することにより判定することが可能である。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、抽選支援部211)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、抽選部116)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
(項目1) ゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10、20)およびメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100およびサーバ200の少なくとも一方)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームの進行状況が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、所定期間(第1の期間)内は、当該所定の条件を満たすか否かによらず、ユーザの指示に応答して、ゲームで利用可能な複数のオブジェクトで構成されている第1集合の中から選択したオブジェクトを前記ユーザに付与する第1付与ステップと、所定期間後は、上記の所定の条件を満たすと判定された場合には第1付与ステップの実行を許可させ、所定の条件を満たさないと判定された場合には当該実行を許可しないステップと、を実行させる。これにより、ユーザは、第1の期間中であればゲームプレイに係る所定の条件を満たすことなく、ゲームに利用可能なオブジェクトを所定の規則に基づく選択によって獲得することが可能である。当該オブジェクトを当該選択によって獲得したユーザは、獲得した当該オブジェクトを試したくなり、ゲームで使用する。よって、第1の期間でのゲームの参加率を高めることができる、という効果を奏する。
(項目2) (項目1)において、判定するステップでは、上記の所定の条件として、第1の期間中にユーザが新たにプレイ可能となった新たなゲーム単位に設定された課題が満たされたことを適用してもよい。この構成によれば、ユーザのゲームプレイへの動機付けを強めることが可能となり、あるいは、ゲームプレイの難易度を高めることでゲームの戦略性を高め、ゲームの興趣性を適切なものにすることが可能となる。
(項目3) (項目1)または(項目2)において、上記の判定するステップにおいて満たさないと判定された場合に、ユーザの指示に応答して、第1集合とは構成するオブジェクトの少なくとも一部が異なる第2集合の中から選択したオブジェクトをユーザに付与する第2付与ステップをさらに実行させてもよい。この構成によれば、第1付与ステップを実行する動機付けがより一層強められ、ゲームの参加率がより一層高められる。
(項目4) (項目3)において、前述の第1付与ステップでは所定期間中にゲームで利用可能なオブジェクトとして追加された特定のオブジェクトを含む集合を第1集合に適用し、前述の第2付与ステップでは特定のオブジェクトを含まない集合を第2集合に適用してもよい。この構成によれば、通常、ユーザは特定のオブジェクトの使用を欲する傾向にあることから、第1の期間でのゲームの参加率がより一層高められる。
(項目5) (項目4)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザが所定の条件を満たしたことに応答して、第1付与ステップにおいてユーザに付与された特定のオブジェクトにおけるパラメータの一部を有効にするステップをさらに実行させてもよい。この構成によれば、第1の期間中に上記のオブジェクトを獲得したユーザにとっては、上記のゲームステージに設定された課題を満たすことにより、当該オブジェクトのパラメータをより多く有効にすることができる。また、第1の期間中に上記オブジェクトを獲得していないユーザにとっては、上記のゲームステージの上記課題を満たせば、より多くのパラメータが有効な状態の当該オブジェクトを獲得する機会が得られる。よって、上記の課題を満たすためにゲームステージをプレイすることの動機付けをユーザに与えることができ、当該ゲームステージをプレイするユーザが増える。したがって、ゲームの参加率を高めることができる。
(項目6) (項目4)または(項目5)において、特定のオブジェクトをユーザに付与し得るゲーム処理は第1付与ステップのみであってもよい。この構成によれば、ユーザは、第1付与ステップを実行するために、第1の期間中に積極的にゲームに参加し、第1の期間経過後であっても意欲的にゲームをプレイする。よって、第1の期間以降でのゲームの参加率をより一層高めることが可能となる。
(項目7) (項目1)から(項目6)のいずれかに1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームの進行状況に応じてユーザに報酬を付与するステップをさらに実行させてもよい。この構成によれば、ゲームをプレイすることの動機付けがより強く与えられるので、ゲームへの参加率がより一層高められる。
(項目8) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載の各ステップを実行する方法である。(項目8)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
(項目9) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶するメモリ(記憶部、120)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御するプロセッサ(制御部、110)とを備える。(項目9)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。