JP2020110737A - 分離膜の洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分離膜を低コストで洗浄可能な洗浄方法を提供する。【解決手段】クロスフロー方式の分離膜3aを洗浄水で洗浄する洗浄方法は、分離膜3aの二次側を洗浄水で加圧しながら、分離膜3aの一次側に洗浄水を供給する工程と、分離膜3aの一次側に供給された洗浄水を外部に排出する工程と、を含んでいる。【選択図】図1
Description
本発明は、分離膜の洗浄方法および洗浄装置に関する。
逆浸透膜や限外ろ過膜などの分離膜の洗浄方法として、塩酸や硝酸などを用いた酸洗浄や水酸化ナトリウムなどを用いたアルカリ洗浄など、薬品を用いて分離膜の一次側を洗浄する薬品洗浄が知られている(例えば、特許文献1参照)。薬品洗浄では、化学反応による溶解を利用して、分離膜の膜面に付着したスケールやスライムなどが除去することができる。
しかしながら、薬品洗浄では、薬品を含む洗浄排水を処理してから外部に排出する必要があり、そのために中和剤などの別の薬品が必要になるため、多くのコストを要してしまう。また、分離膜の膜面に付着した薬品を洗い流すために大量の水が必要になることも、コストアップの要因となる。
そこで、本発明の目的は、分離膜を低コストで洗浄可能な洗浄方法および洗浄装置を提供することである。
上述した目的を達成するために、本発明の分離膜の洗浄方法は、クロスフロー方式の分離膜を洗浄水で洗浄する分離膜の洗浄方法であって、分離膜の二次側を洗浄水で加圧しながら、分離膜の一次側に洗浄水を供給する工程と、分離膜の一次側に供給された洗浄水を外部に排出する工程と、を含んでいる。
また、本発明の膜分離装置の洗浄装置は、クロスフロー方式の分離膜を洗浄水で洗浄する分離膜の洗浄装置であって、分離膜の二次側を洗浄水で加圧する加圧手段と、分離膜の一次側に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、分離膜の一次側に供給された洗浄水を外部に排出する洗浄水排出手段と、を有している。
このような分離膜の洗浄方法および洗浄装置によれば、分離膜を洗浄した後の洗浄水(洗浄排水)をそのまま外部に排出することできるため、洗浄排水の処理に要するコストを削減することができる。
以上、本発明によれば、分離膜を低コストで洗浄可能な洗浄方法および洗浄装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置を備えた膜分離装置の構成を示す概略図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置を備えた膜分離装置の構成を示す概略図である。
膜分離装置1は、原水タンク2と膜モジュール3を有し、原水タンク2から供給される原水(被処理水)中の不純物を膜モジュール3で除去して透過水(処理水)を生成するものである。膜モジュール3は、膜面に平行に供給される原水を、不純物を含む濃縮水と、不純物が除去された透過水とに分離するクロスフロー方式の分離膜3aを備えている。分離膜3aとしては、逆浸透膜(RO膜)、ナノろ過膜(NF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)、電気脱塩/濃縮用のイオン交換膜、または脱気膜が用いられる。膜モジュール3には、膜モジュール3に原水を供給する原水ラインL1と、膜モジュール3からの透過水を流通させて処理水タンクまたはユースポイントに供給する透過水ラインL2と、膜モジュール3からの濃縮水を流通させて外部に排出する排水ラインL3とが接続されている。原水ラインL1は、クロスフロー方式での通水方向の上流側で分離膜3aの一次側に連通し、排水ラインL3は、同下流側で分離膜3aの一次側に連通している。透過水ラインL2は、分離膜3aの二次側に連通している。原水タンク2には、図示しない原水補給ラインが接続され、必要に応じて原水が供給される。
原水ラインL1には、原水タンク2に貯留された原水を膜モジュール3に供給するための加圧ポンプ4が設けられ、その下流側には、膜モジュール3への原水の供給流量を調整するために開度を調整可能な流量調整弁(図示せず)が設けられている。原水ライン2には、後述する洗浄工程で使用されるバルブV1が設けられ、透過水ラインL2にも、同じく後述する洗浄工程で使用されるバルブV2が設けられている。透過水ラインL2のうちバルブV2の上流側には、バルブV3を介して還流ラインL4が接続されている。還流ラインL4は、その下流側で原水タンク2に接続され、例えば、装置起動時やユースポイントで処理水の需要がないときなど、膜モジュール3で生成された処理水を原水タンク2に還流させる循環運転時に使用される。還流ラインL4およびバルブV3は、後述する洗浄工程においても使用される。
分離膜3aによる膜分離では、原水の不純物濃度が高まると、分離膜3aの膜面にシリカや硬度成分に由来するスケールや有機物に由来するスライムが発生する場合がある。したがって、膜分離装置1の通常運転(膜分離処理)の合間には、分離膜3aの膜面に付着したスケールやスライムなどを除去するために、分離膜3aを洗浄水で洗浄する洗浄工程が定期的に行われることが好ましい。このために、本実施形態の膜分離装置1は、分離膜3aを洗浄水で洗浄するための洗浄装置10を有している。
洗浄装置10は、洗浄水を貯留する洗浄水タンク11と、洗浄水タンク11に貯留された洗浄水を膜モジュール3に供給する送水ポンプ12とを有している。洗浄水タンク11には、補給ラインL11と供給ラインL12が接続され、送水ポンプ12は、供給ラインL12に設けられている。補給ラインL11は、その上流側で、バルブV4を介して透過水ラインL2に接続されている。補給ラインL11のバルブV4が開放されることで、必要に応じて、洗浄水としての透過水が透過水ラインL2から洗浄水タンク11に補給される。なお、補給ラインL11のバルブV4は、この洗浄水の補給時のみ開放され、通常は閉鎖されている。供給ラインL12は、その下流側で、バルブV5を介して原水ラインL1に接続され、具体的には、原水ラインL1のうちバルブV1と膜モジュール3との間に接続されている。供給ラインL12と透過水ラインL2との間には、加圧ラインL13が設けられている。加圧ラインL13は、送水ポンプ12の下流側で供給ラインL12から分岐し、バルブV6を介して透過水ラインL2に接続されている。なお、供給ラインL12のバルブV5と加圧ラインL13のバルブV6は共に、通常運転時には閉鎖され、洗浄工程時には開放される。
ここで、本実施形態の洗浄装置10による洗浄工程について説明する。洗浄工程は、膜分離装置1の通常運転(膜分離処理)が停止されると開始される。すなわち、加圧ポンプ4が停止されるとともに、原水ラインL1のバルブV1が閉鎖され、かつ透過水ラインL2のバルブV2と還流ラインL4のバルブV3が閉鎖されると、洗浄工程は開始される。
洗浄工程が開始されると、送水ポンプ12が作動し、それと同時に、供給ラインL12のバルブV5が開放される。これにより、供給ラインL12を通じて分離膜3aの一次側に洗浄水が供給される。こうして供給された洗浄水は、分離膜3aの膜面に平行に流れ、そこに付着した汚れ(スケールやスライムなど)を溶解させて取り込みながら、排水ラインL3を通じて外部に排出される。これにより、分離膜3aの膜面に付着した汚れを除去することができる。
一方、洗浄工程では、送水ポンプ12の作動と同時に、加圧ラインL13のバルブV6も開放される。このとき、上述したように、透過水ラインL2のバルブV2と還流ラインL4のバルブV3は閉鎖され、補給ラインL11のバルブV4も閉鎖されている。そのため、分離膜3aの二次側は、加圧ラインL13を通じて洗浄水で加圧(押圧)され、これにより、分離膜3aの一次側に供給された洗浄水が分離膜3aを通過することが抑制される。すなわち、分離膜3aの膜間差圧が0になり、透過水量も0になる。その結果、洗浄水が膜表面にせん断力を与える方向に流れることで汚れが剥離され、さらに分離膜3aの一次側が一定の圧力に維持されることで、洗浄水に溶解されて取り込まれた汚れをより確実に外部に排出することができ、分離膜3aに対する洗浄効果を高めることができる。
分離膜3aへの洗浄水の供給が一定時間行われた後、送水ポンプ12が停止され、供給ラインL12のバルブV5と加圧ラインL13のバルブV6が閉鎖されて、洗浄工程が終了する。そして、膜分離装置1の通常運転が再開される前に、還流ラインL4のバルブV3が開放され、分離膜3aの二次側に加えられた洗浄水の圧力が解放されるとともに、分離膜3aの二次側に供給された洗浄水が還流ラインL4を通って原水タンク2に流入する。なお、透過水ラインL2に排水ライン(図示せず)が設けられていてもよく、それにより、分離膜3aの二次側に供給された洗浄水をそのまま外部に排出するようにしてもよい。その後、加圧ポンプ4が作動するとともに、原水ラインL1のバルブV1と還流ラインL4のバルブV3が開放されて、膜分離装置1の通常運転が再開される。通常運転が再開され、一定以上の処理水質が得られると、還流ラインL4のバルブV3が閉鎖されるとともに、透過水ラインL2のバルブV2が開放され、膜分離装置1で生成された透過水が処理水タンクまたはユースポイントに供給される。
このように、本実施形態の洗浄装置10は、分離膜3aの二次側を洗浄水で加圧する加圧手段(送水ポンプ12、供給ラインL12、および加圧ラインL13)と、分離膜3aの一次側に洗浄水を供給する洗浄水供給手段(送水ポンプ12および供給ラインL12)と、分離膜3aの一次側に供給された洗浄水を外部に排出する洗浄水排出手段(排水ラインL3)とを有している。このため、分離膜3aを洗浄した後の洗浄水(洗浄排水)をそのまま外部に排出することができ、洗浄水として薬品を用いた場合に必要となる洗浄排水の処理に要するコストを削減することができる。また、分離膜3aの膜面を洗浄するための洗浄水が分離膜3aを通過することが抑制されるため、分離膜3aに対する洗浄効果を高めることができる。
分離膜3aを洗浄する洗浄水としては、分離膜3aで分離された透過水に限定されず、洗浄機能を有する水であれば、どのような種類の水であってもよい。そのような水としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウムや亜硫酸水素ナトリウムなどの化学物質を外部に排出可能な濃度の範囲内で透過水に添加した水が挙げられる。また、外部に排出可能な電解水、すなわち、低濃度の食塩水、重曹水、希塩酸などを電気分解することで得られる水を用いることもできる。ここでいう「外部に排出可能」とは、下水道法施行令の下水排除基準を満たしていることを意味し、例えば、pHが5以上8未満であることを意味する。したがって、そのような別の洗浄水の供給源が設けられていれば、洗浄水タンク11は、必ずしも設けられている必要はなく、省略されていてもよい。
ただし、洗浄水は、分離膜3aの膜面に付着した汚れ(スケールやスライムなど)に対して一定以上の溶解力を有する水であることが好ましく、その溶解力はできるだけ強力であることが好ましい。そのような水としては、例えば、純水または超純水が挙げられる。このために、洗浄装置10は、供給ラインL12にイオン交換装置13を有していてもよい。イオン交換装置13は、例えば、内部にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂が混床形態で充填され、分離膜3aで分離された透過水から純水または超純水を製造する製造手段として機能する。ここでいう純水とは、比抵抗値が0.1MΩ・cm以上2MΩ・cm未満の水を意味し、超純水とは、比抵抗値が2MΩ・cm以上の水を意味する。また、同様に強力な溶解力を有する水として、軟水を用いることもできる。軟水としては、例えばカチオン交換樹脂が単床形態で充填されたイオン交換装置13に透過水を通水して得られたものを用いることもできるが、原水をカチオン交換樹脂に通水して得られたものを用いることが好ましい。特に、例えば水道水のような次亜塩素酸ナトリウムが添加された水をH+形カチオン交換樹脂に通水して得られた軟水は、その塩酸濃度を外部に排出可能な範囲内に抑えつつ、より強力な溶解力を有する点で好ましい。一方、分離膜3aに付着した汚れの溶解度を高めるためには、洗浄水として温水(例えば、40〜50℃程度の水)が用いられてもよく、洗浄装置10は、供給ラインL12を流れる洗浄水を加熱する熱交換器(加熱手段)14を有していてもよい。
なお、分離膜3aの二次側を加圧するために用いられる水は、清浄度の高い水であれば、分離膜3aの一次側に供給される洗浄水と同じ水でなくてもよい。したがって、分離膜3aの一次側に純水または超純水が供給される場合にも、例えば、分離膜3aの二次側は透過水で加圧されてもよい。すなわち、イオン交換装置13は、供給ラインL12のうち加圧ラインL13との分岐部より下流側に設けられていてもよい。あるいは、加圧ラインL13が省略されて別の加圧手段が設けられていてもよい。同様に、熱交換器14は、分離膜3aの一次側に供給される洗浄水のみ加熱するために、供給ラインL12のうち加圧ラインL13との分岐部より下流側に設けられていてもよい。
また、分離膜3aに対する洗浄効果を高めるために、高圧の洗浄水により物理的に汚れを除去する高圧洗浄を行うこともできる。このために、排水ラインL3には、分離膜3aの一次側に供給される洗浄水の圧力を設定値まで上昇させる圧力調整手段15が設けられていてもよい。圧力調整手段15としては、例えば、機械式の圧力調整弁や、圧力センサと開度調整弁との組み合わせなどが挙げられる。圧力調整手段15が設けられる場合には、排水ラインL3に、圧力解放のためのバイパスラインが設けられていてもよい。また、膜分離装置1の通常運転時の濃縮水の流量と洗浄工程時の洗浄排水の流量との違いから、排水ラインL3とは別に、洗浄排水用の排水ラインが別途設けられていてもよく、そのような排水ラインに圧力調整手段15が設けられていてもよい。なお、洗浄水の圧力を設定値まで上昇させてからバルブV5,V6を閉鎖して一定時間維持することにより、高圧の洗浄水で分離膜3aの一次側を浸漬させてもよく、これにより、さらなる洗浄効果が期待される。物理的に汚れを除去するという観点からは、洗浄水の圧力を高める代わりに、あるいはそれに加えて、洗浄水の圧力を脈動させてもよい。このために、送水ポンプ12は、ダイヤフラムポンプなどの脈動ポンプ(脈動手段)であってもよい。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置を備えた膜分離装置の構成を示す概略図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については、図面に同じ符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態と異なる構成のみ説明する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置を備えた膜分離装置の構成を示す概略図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については、図面に同じ符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態と異なる構成のみ説明する。
第1の実施形態では、分離膜3aへの洗浄水の供給方向は、クロスフロー方式による分離膜3aへの通水方向と同方向である。そのため、分離膜3aの膜面のうち、クロスフロー方式での通水方向の下流側(出口側)では、常に清浄な洗浄水が流入する上流側(入口側)に比べて、十分な洗浄効果が得られないことがある。すなわち、第1の実施形態では、分離膜3aの膜面のうち入口側に付着しやすいスライムの除去効果が高いのに対し、出口側に付着しやすいスケールに対しては十分な除去効果が得られないことがある。このような状況は、分離膜3aがシリカや硬度成分を多く含む原水を処理する場合に起こり得る。
そこで、本実施形態では、分離膜3aの一次側に対し、第1の実施形態と同様に、クロスフロー方式での通水方向と同方向に洗浄水を供給する第1の洗浄工程と、それとは逆方向に洗浄水を供給する第2の洗浄工程とが実施される。このために、本実施形態の洗浄装置10には、それぞれバルブV7,V8を備えた副供給ラインL14と副排水ラインL15が設けられている。副供給ラインL14は、バルブV5の上流側で供給ライン(主供給ライン)L12から分岐して排水ライン(主排水ライン)L3に接続されている。これに伴い、主排水ラインL3には、副供給ラインL14との接続部より下流側にバルブV9が設けられている。また、副排水ラインL15は、原水ラインL1のうちバルブV1と膜モジュール3との間に接続されている。これに伴い、主供給ラインL12は、その下流側で、副排水ラインL15のうちバルブ9の上流側に接続されている。
本実施形態の第1の洗浄工程は、第1の実施形態の洗浄工程と同様の手順で実施される。このとき、副供給ラインL14のバルブV7と副排水ラインL15のバルブV8は閉鎖され、主排水ラインL3のバルブV9は、洗浄排水を外部に排出するために開放されている。第1の洗浄工程では、分離膜3aの膜面に付着する汚れのうち、特に入口側に付着しやすいスライムが効率的に除去される。
第1の洗浄工程が一定時間行われた後、第2の洗浄工程が実施される。第2の洗浄工程では、主供給ラインL12のバルブV5と主排水ラインL3のバルブV9が閉鎖され、副供給ラインL14のバルブV7と副排水ラインL15のバルブV8が開放される。これにより、洗浄水は、副供給ラインL14を通じて分離膜3aの一次側に供給され、その膜面と平行にクロスフロー方式での通水方向と逆方向に、すなわち出口側から入口側に向かう方向に流れ、副排水ラインL15を通じて外部に排出される。こうして、第2の洗浄工程では、分離膜3aの膜面に付着する汚れのうち、特に出口側に付着しやすいスケールが効率的に除去される。
第2の洗浄工程が一定時間行われた後、必要に応じて、第1の洗浄工程と第2の洗浄工程が交互に繰り返し実施される。そして、最後の洗浄工程が終了した後、送水ポンプ12が停止され、分離膜3aに対する洗浄水の供給および加圧が停止される。このとき、主供給ラインL12のバルブV5、加圧ラインL13のバルブV6、副供給ラインL14のバルブV7、および副排水ラインL15のバルブV8はすべて閉鎖され、主排水ラインL3のバルブV9は開放されている。その後、膜分離装置1の通常運転が再開されるが、その手順は第1の実施形態と同様である。
このように、第1の洗浄工程では、送水ポンプ12と主供給ラインL12(第1の供給手段)により、分離膜3aの一次側に対し、クロスフロー方式での通水方向と同方向に洗浄水が供給され、こうして供給された洗浄水は主排水ラインL3(第1の排水手段)を通じて外部に排出される。また、第2の洗浄工程では、送水ポンプ12と主供給ラインL12と副供給ラインL14(第2の供給手段)により、分離膜3aの一次側に対し、クロスフロー方式での通水方向と逆方向に洗浄水が供給され、こうして供給された洗浄水は副排水ラインL15(第2の排水手段)を通じて外部に排出される。その結果、本実施形態では、分離膜3aの膜面に付着する汚れのうち、入口側に付着しやすいスライムだけでなく、出口側に付着しやすいスケールも効果的に除去することができる。なお、第1の洗浄工程と第2の洗浄工程は、バルブV5〜V9(切換手段)の切り換えによって交互に実施可能であり、これにより、分離膜3aに対する洗浄効果をさらに高めることができる。なお、本実施形態においても、さらなる洗浄効果のために、洗浄水の圧力を設定値まで上昇させてからバルブV5〜V9を閉鎖して一定時間維持することにより、高圧の洗浄水で分離膜3aの一次側を浸漬させてもよい。
本実施形態では、主供給ラインL12は、副排水ラインL15を介して原水ラインL1に接続されているが、第1の実施形態と同様に、原水ラインL1に直接接続されていてもよい。また、副排水ラインL15には、主排水ラインL3と同様に、第2の洗浄工程において分離膜3aの一次側に供給される洗浄水の圧力を設定値まで上昇させる圧力調整手段16が設けられていてもよく、その場合、副排水ラインL15には、圧力解放のためのバイパスラインが設けられていてもよい。
1 膜分離装置
2 原水タンク
3 膜モジュール
3a 分離膜
4 加圧ポンプ
10 洗浄装置
11 洗浄水タンク
12 送水ポンプ
13 イオン交換装置
14 熱交換器
15,16 圧力調整手段
L1 原水ライン
L2 透過水ライン
L3 排水ライン(主排水ライン)
L4 還流ライン
L11 補給ライン
L12 供給ライン(主供給ライン)
L13 加圧ライン
L14 副供給ライン
L15 副排水ライン
V1〜V9 バルブ
2 原水タンク
3 膜モジュール
3a 分離膜
4 加圧ポンプ
10 洗浄装置
11 洗浄水タンク
12 送水ポンプ
13 イオン交換装置
14 熱交換器
15,16 圧力調整手段
L1 原水ライン
L2 透過水ライン
L3 排水ライン(主排水ライン)
L4 還流ライン
L11 補給ライン
L12 供給ライン(主供給ライン)
L13 加圧ライン
L14 副供給ライン
L15 副排水ライン
V1〜V9 バルブ
Claims (10)
- クロスフロー方式の分離膜を洗浄水で洗浄する分離膜の洗浄方法であって、
前記分離膜の二次側を前記洗浄水で加圧しながら、前記分離膜の一次側に前記洗浄水を供給する工程と、
前記分離膜の一次側に供給された前記洗浄水を外部に排出する工程と、を含む分離膜の洗浄方法。 - 前記洗浄水を供給する工程が、前記分離膜の一次側に供給される前記洗浄水の圧力を設定値まで上昇させることを含む、請求項1に記載の分離膜の洗浄方法
- 前記洗浄水を供給する工程が、前記分離膜の一次側に供給される前記洗浄水の圧力を脈動させることを含む、請求項1に記載の分離膜の洗浄方法。
- 前記洗浄水を供給する工程が、前記分離膜の一次側に供給される前記洗浄水を加熱することを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の分離膜の洗浄方法。
- 前記洗浄水を供給する工程が、前記クロスフロー方式での通水方向と同方向に前記洗浄水を供給することと、前記通水方向と逆方向に前記洗浄水を供給することとを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の分離膜の洗浄方法。
- 前記通水方向と同方向の前記洗浄水の供給と前記通水方向と逆方向の前記洗浄水の供給とが交互に実施される、請求項5に記載の分離膜の洗浄方法。
- 前記洗浄水が、純水または超純水であるか、あるいは軟水である、請求項1から6のいずれか1項に記載の分離膜の洗浄方法。
- 前記洗浄水が、外部に排出可能な濃度の化学物質を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の分離膜の洗浄方法。
- 前記洗浄水が、外部に排出可能な電解水である、請求項1から6のいずれか1項に記載の分離膜の洗浄方法。
- クロスフロー方式の分離膜を洗浄水で洗浄する分離膜の洗浄装置であって、
前記分離膜を洗浄する洗浄水で前記分離膜の二次側を加圧する加圧手段と、
前記分離膜の一次側に前記洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、
前記分離膜の一次側に供給された前記洗浄水を外部に排出する洗浄水排出手段と、を有する分離膜の洗浄装置。
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