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JP2020104838A - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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JP2020104838A JP2019161397A JP2019161397A JP2020104838A JP 2020104838 A JP2020104838 A JP 2020104838A JP 2019161397 A JP2019161397 A JP 2019161397A JP 2019161397 A JP2019161397 A JP 2019161397A JP 2020104838 A JP2020104838 A JP 2020104838A
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裕規 南中道
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Abstract

【課題】ブレーキホースの振れを抑制する。【解決手段】実施形態の鞍乗り型車両は、車体に設けられ、車輪(3)に付与される制動力を調整する制動力調整装置と、前輪(3)に設けられ、前記前輪(3)に制動力を付与するブレーキ装置と、前記制動力調整装置と前記ブレーキ装置とを接続するブレーキホース(103)と、前記ブレーキホース(103)と転舵部材(73)とを少なくとも二か所で接続するホース接続部(110)と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、鞍乗り型車両に関する。
例えば、特許文献1には、車体フレームにABSユニットを搭載した鞍乗り型車両が開示されている。ABSユニットと前輪ディスクブレーキ装置とは、ブレーキホースを介して接続される。ブレーキホースは、フロントフォークの中間部に設けられたブレーキ配管支持部に支持される。
特開2005−178632号公報
ところで、ハンドルの転舵とサスペンションの伸縮機構とを備える鞍乗り型車両では、ブレーキホースの振れが大きくなりやすい。そのため、ブレーキホースの振れを抑制することが望まれている。
本発明の態様は、ブレーキホースの振れを抑制することができる鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、車体(20)に設けられ、車輪(3,4)に付与される制動力を調整する制動力調整装置(90)と、前輪(3)に設けられ、前記前輪(3)に制動力を付与するブレーキ装置(80)と、前記制動力調整装置(90)と前記ブレーキ装置(80)とを接続するブレーキホース(103)と、前記ブレーキホース(103)と転舵部材(73)とを少なくとも二か所で接続するホース接続部(110)と、を備えることを特徴とする鞍乗り型車両である。
この構成によれば、ホース接続部によってブレーキホースと転舵部材とが少なくとも二か所で接続されるため、ブレーキホースを一か所のみで接続する場合と比較して、ブレーキホースの振れを小さくすることができる。したがって、ブレーキホースの振れを抑制することができる。
本発明の一態様は、前記ホース接続部(110)は、前記転舵部材(73)の前方で前記ブレーキホース(103)を接続する前接続部(111)と、前記転舵部材(73)の後方で前記ブレーキホース(103)を接続する後接続部(112)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ブレーキホースが転舵部材の前後の位置で接続されるため、ブレーキホースの振れをより一層抑制することができる。
本発明の一態様は、前記ホース接続部(110)は、前記転舵部材(73)よりも上方に延出し、前記前接続部(111)と前記転舵部材(73)とを連結する前ステー(113)と、前記転舵部材(73)よりも下方に延出し、前記後接続部(112)と前記転舵部材(73)とを連結する後ステー(114)と、を更に備えることを特徴とする。
この構成によれば、ブレーキホースの制約範囲が上下方向に広くなるため、ハンドルの転舵、サスペンションの伸縮によるブレーキホースの振れをより一層抑制することができる。
本発明の一態様は、前記前接続部(111)は、前記後接続部(112)よりも前記制動力調整装置(90)に近く、前記後接続部(112)は、前記前接続部(111)よりも前記ブレーキ装置(80)に近いことを特徴とする。
この構成によれば、前接続部の配置により、ブレーキホースとヘッドパイプとの干渉を抑制することができる。加えて、後接続部の配置により、ブレーキ装置に対するブレーキホースの配索性が向上する。
本発明の一態様は、前記転舵部材(73)は、ボトムブリッジであることを特徴とする。
この構成によれば、ブレーキホースが最適な位置で接続されるため、ハンドルの転舵、サスペンションの伸縮によるブレーキホースの振れをより一層抑制することができる。
本発明の態様によれば、ブレーキホースの振れを抑制することができる。
実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 実施形態に係る自動二輪車の上面図である。 実施形態に係る自動二輪車の前面図である。 実施形態に係る自動二輪車のヘッドライトを取り外した状態を示す前面図である。 実施形態に係る自動二輪車の制動力調整装置の周辺構造の右側面図である。 実施形態に係る自動二輪車の前輪の右側面図である。 実施形態に係る自動二輪車のブレーキホース接続構造の斜視図である。 実施形態に係るブレーキホース接続構造の前面図である。 実施形態に係るブレーキホース接続構造の左側面図である。 実施形態に係るブレーキホース接続構造の右側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、車体左右中心を示す線CLが示される。
<車両全体>
図1は、鞍乗り型車両の一例としての自動二輪車1を示す。実施形態では、車体左右中心上に一本のフレーム(バックボーンフレーム22)を有するバックボーンフレーム形式(モノバックボーンフレーム形式)の自動二輪車1を例に説明する。以下、自動二輪車を単に「車両」ということがある。
図1を参照し、自動二輪車1は、車輪として前輪3および後輪4を備える。前輪3は、ハンドル2によって操向される。後輪4は、車両の動力源であるエンジン10によって駆動される。
ステアリング系部品は、ハンドル2及び前輪3を含む。ステアリング系部品は、車体フレーム20のヘッドパイプ21に操向可能に支持される。エンジン10は、車体フレーム20の前後中央部に位置する。
例えば、車体フレーム20は、複数種の鋼材を溶接等により一体に結合して形成される。車体フレーム20は、ヘッドパイプ21、バックボーンフレーム22、ダウンフレーム23、ピボットプレート24、シートレール25およびサブフレーム26を備える。
ヘッドパイプ21は、ヘッドパイプ21の上端が後方に位置し、かつ、ヘッドパイプ21の下端が前方に位置するように傾斜する。
バックボーンフレーム22は、ヘッドパイプ21とピボットプレート24とを連結する。バックボーンフレーム22は、一本のパイプをL字状に湾曲させた形状を有する。バックボーンフレーム22は、メインフレーム22aと、ピボットフレーム22bと、を備える。メインフレーム22aは、シリンダ12の上方をヘッドパイプ21から斜め後下方に延びる。ピボットフレーム22bは、シリンダ12の後方に配置される。ピボットフレーム22bは、メインフレーム22aの後端からメインフレーム22aよりも急傾斜で後下方に延びる。
ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21からバックボーンフレーム22よりも急傾斜で後下方に延びる。
ピボットプレート24は、左右一対設けられる。左右ピボットプレート24は、ピボットフレーム22bの下端から下方に延びる。左右ピボットプレート24の下端部同士は、車幅方向に延びるクロスパイプ(不図示)によって連結される。
シートレール25は、左右一対設けられる。左右シートレール25は、メインフレーム22aの後部から後方に延びる。
サブフレーム26は、左右ピボットプレート24とシートレール25とを連結する。サブフレーム26は、サブフレーム26の前端が下方に位置し、かつ、サブフレーム26の後端が上方に位置するように傾斜する。
エンジン10は、車両の動力源である。例えば、エンジン10は、単気筒エンジンである。エンジン10は、クランクケース11およびシリンダ12を備える。シリンダ12は、クランクケース11の前上部から斜め前上方に起立する。シリンダ12は、クランクケース11に一体に結合される。
シリンダ12は、シリンダブロック12a、シリンダヘッド12bおよびヘッドカバー12cを備える。
シリンダブロック12aは、クランクケース11と一体に設けられる。
シリンダヘッド12bは、シリンダブロック12aの上部に取り付けられる。燃焼室(不図示)は、シリンダヘッド12bの内部に形成される。
ヘッドカバー12cは、シリンダヘッド12bの上部に取り付けられる。
変速機13は、クランクケース11の後部に設けられる。クランクケース11の後部は、クラッチ及びトランスミッションを収容する変速機ケースを兼ねる。変速機13は、エンジン10の動力を外部に取り出すための図示しない出力軸を備える。
クランクケース11の前部は、ブラケット14を介してダウンフレーム23に支持される。クランクケース11の後部は、左右ピボットプレート24に支持される。左右ピボットプレート24には、スイングアーム5の前端部が揺動可能に支持される。スイングアーム5の後部には、後輪4の車軸が支持される。変速機13の出力軸と後輪4の車軸とは、不図示のドライブチェーン等を含む動力伝達機構(例えば、チェーン式伝動機構)を介して連結される。スイングアーム5の前部と、車体フレーム20との間には、リアサスペンション6が介装される。
燃料タンク7は、シリンダ12の上方に配置される。燃料タンク7は、メインフレーム22aに支持される。燃料タンク7は、メインフレーム22aを上方および側方から覆う。
シート8は、燃料タンク7の後方に配置される。シート8は、左右シートレール25に支持される。シート8は、シートレール25に沿うように前後方向に延びる。シート8は、乗員および同乗者が着座するタンデム型のシートである。
図中符号15は、エンジン10で吸入する空気を濾過するためのエアクリーナを示す(図5参照)。エアクリーナ15は、シートレール25、ピボットフレーム22b、サブフレーム26によって囲まれる領域に配置される。
図中符号30は、シリンダ12(具体的にはシリンダヘッド12b)の後面に接続され、吸気通路29を形成する吸気系部品を示す。吸気系部品30は、吸気配管31およびスロットルボディ32を備える(図5参照)。
吸気配管31は、エンジン10にエアクリーナ15を通して空気(外気)を供給するための配管である。吸気配管31は、シリンダヘッド12bの後面から後方に向けて延びる。
スロットルボディ32は、吸気配管31の中途部に介装される。スロットルボディ32は、スロットルバルブ(不図示)を内装する。
図中符号35は、シリンダ12(具体的にはシリンダヘッド12b)の前面に接続され、エンジン10の排気を排出するための排気系部品を示す。排気系部品35は、排気管36およびマフラ37(図2参照)を備える。
排気管36は、シリンダヘッド12bの前面からクランクケース11の前方を斜め下後方へ延びる。その後、排気管36は、クランクケース11の下方を通って右後方へ延びる。マフラ37は、排気管36の後端(下流端)に接続される。
図1において、符号16はフロントフォーク、符号17はフロントフェンダ、符号70はハンドルホルダ、符号71はステアリングシャフト、符号72はトップブリッジ、符号73はボトムブリッジ(転舵部材)、符号19はドレスガード(サリーガード)をそれぞれ示す。図2において、符号39はバッテリを示す。
図1に示すように、フロントフォーク16は、正立式フロントフォークである。フロントフォーク16は、ボトムケース16aおよびインナーチューブ16bを備える。ボトムケース16aは、インナーチューブ16bを摺動自在に嵌合する。ボトムケース16aは、前輪3の車軸に支持される。ボトムケース16aは、円筒状のアウターチューブである。インナーチューブ16bは、トップブリッジ72およびボトムブリッジ73に支持される。インナーチューブ16bは、ボトムケース16aよりも細い円筒状を有する。
ハンドルホルダ70は、トップブリッジ72の上面に取り付けられる。ハンドルホルダ70は、車幅方向に延在するハンドル2の車幅方向中央部を支持する。
ステアリングシャフト71は、ヘッドパイプ21に回動可能に支持される。ステアリングシャフト71の上端部は、トップブリッジ72に連結される。ステアリングシャフト71の下端部は、ボトムブリッジ73に連結される。
トップブリッジ72は、ヘッドパイプ21の上方に位置する。トップブリッジ72は、車幅方向に延在する。左右フロントフォーク16の上端部は、トップブリッジ72の車幅方向両端部にそれぞれ連結される。
ボトムブリッジ73は、ヘッドパイプ21の下方に位置する。ボトムブリッジ73は、車幅方向に延在する。ボトムブリッジ73は、前方に開放するV字状を有する(図7参照)。左右フロントフォーク16の上下中間部は、ボトムブリッジ73の車幅方向両端部にそれぞれ連結される。
<フロントブレーキ装置80(ブレーキ装置)>
図6に示すように、前輪3には、前輪3に制動力を付与するフロントブレーキ装置80が設けられる。フロントブレーキ装置80は、フロントディスクブレーキ81およびフロントブレーキキャリパ82を備える。
フロントディスクブレーキ81は、前輪3のハブの外周側に設けられる。フロントディスクブレーキ81は、前輪3と一体に回転する。
フロントブレーキキャリパ82は、制動時にフロントディスクブレーキ81に摩擦力を付与する。フロントブレーキキャリパ82は、フロントディスクブレーキ81を挟み込んで前輪に制動力を付与する。
後輪4(図1参照)には、後輪4に制動力を付与するリアブレーキ装置(不図示)が設けられる。
<前輪用マスターシリンダ85>
図4に示すように、ハンドル2には、フロントブレーキキャリパ82(図6参照)に挟み込みのための油圧(ブレーキ圧)を供給する前輪用マスターシリンダ85が設けられる。ハンドル2には、ブレーキレバー86が揺動可能に支持される。前輪用マスターシリンダ85は、ブレーキレバー86の操作に応じて、フロントブレーキキャリパ82(図6参照)にブレーキ圧を供給する。
<ABSモジュレータ90(制動力調整装置)>
図5に示すように、車体フレーム20(車体)には、車輪3,4に付与される制動力を調整するABS(Antilock Brake System)モジュレータ90が設けられる。ABSモジュレータ90は、右ピボットプレート24に設けられる。ABSモジュレータ90は、右ピボットプレート24の右側方に配置される。ABSモジュレータ90は、ブラケット91を介して右ピボットプレート24に支持される。図中符号92は、ABSモジュレータ90を右側方から覆うサイドカバーを示す。
前輪用マスターシリンダ85(図4参照)は、ABSモジュレータ90を経由してフロントブレーキキャリパ82(図6参照)にブレーキ圧を供給するようになっている。ABSモジュレータ90は、フロントブレーキキャリパ82(図6参照)と前輪用マスターシリンダ85(図4参照)とを接続する配管の途中に設けられる。
ABSモジュレータ90は、前輪3(図6参照)の制動時にスリップ(ロック)が検出された場合に、これを回避するべくフロントブレーキキャリパ82(図6参照)へのブレーキ圧を減圧可能とする。例えば、ABSモジュレータ90は、前記スリップ(ロック)を検出した場合に、フロントブレーキキャリパ82(図6参照)へのブレーキ圧が間欠的となるように制御する。
図中符号101は前輪用マスターシリンダ85に接続された第一上流側配管、符号102は第一上流側配管101とABSモジュレータ90とを接続する第二上流側配管、符号103はフロントブレーキキャリパ82に接続された第一下流側配管(フロントブレーキホース)、符号104は第一下流側配管103とABSモジュレータ90とを接続する第二下流側配管をそれぞれ示す。
例えば、第一上流側配管101および第一下流側配管103のそれぞれは、可撓性を有する可撓性配管として機能する。例えば、第二上流側配管102および第二下流側配管104のそれぞれは、可撓性を有しない非可撓性配管として機能する。
例えば、第一上流側配管101は、合成樹脂、金属メッシュ等の弾性部材で形成される。第一上流側配管101は、取り回し経路に合わせて自在に湾曲可能である。第一上流側配管101は、ステアリング系の回動に追従して弾性変形可能である。
例えば、第二上流側配管102は、鋼、銅等の金属管で形成される。第二上流側配管102は、予め定めた取り回し形状に形成されている。第二上流側配管102は、第一上流側配管101に比べて弾性が低い。第二上流側配管102は、第一上流側配管101よりも細い。これにより、第二上流側配管102を車体フレーム20に沿うようにコンパクトに配索できるため、車両外部から見て目立ち難い。
例えば、第一下流側配管103は、合成樹脂、金属メッシュ等の弾性部材で形成される。第一下流側配管103は、取り回し経路に合わせて自在に湾曲可能である。第一下流側配管103は、ステアリング系の回動に追従して弾性変形可能である。
例えば、第二下流側配管104は、鋼、銅等の金属管で形成される。第二下流側配管104は、予め定めた取り回し形状に形成されている。第二下流側配管104は、第一下流側配管103に比べて弾性が低い。第二下流側配管104は、第一下流側配管103よりも細い。これにより、第二下流側配管104を車体フレーム20に沿うようにコンパクトに配索できるため、車両外部から見て目立ち難い。
<ホース接続部110>
以下、フロントブレーキホースとしての第一下流側配管103を「ブレーキホース103」ともいう。図4に示すように、ホース接続部110は、ブレーキホース103とボトムブリッジ73とを少なくとも二か所で接続する。ホース接続部110は、ブレーキホース103を前接続部111および後接続部112の二か所で接続する。
ホース接続部110は、前接続部111、後接続部112、前ステー113および後ステー114を備える。
前接続部111は、ボトムブリッジ73の前方でブレーキホース103を接続する。前接続部111は、ブレーキホース103を保持するホースクランプである。前接続部111は、後接続部112よりもABSモジュレータ90(図5参照)に近い。前接続部111は、ブレーキホース103上において後接続部112よりも上流位置に配置される。前面視で、前接続部111は、ヘッドパイプ21下端とボトムブリッジ73との境界近傍に位置する。前面視で、前接続部111は、ヘッドパイプ21の下端部と重なる。側面視で、前接続部111は、フロントフォーク16と重なる(図10参照)。
図10に示すように、後接続部112は、ボトムブリッジ73の後方でブレーキホース103を接続する。後接続部112は、ブレーキホース103を保持するホースクランプである。後接続部112は、前接続部111よりもフロントブレーキ装置80(図6参照)に近い。後接続部112は、ブレーキホース103上において前接続部111よりも下流位置に配置される。前面視で、後接続部112は、前接続部111の右下方に位置する(図4参照)。前面視で、後接続部112は、ボトムブリッジ73における右フロントフォーク支持部の下方に位置する(図4参照)。前面視で、後接続部112は、右フロントフォーク16と重なる(図4参照)。側面視で、後接続部112は、フロントフォーク16の後方に位置する(図10参照)。
図3に示すように、前ステー113は、ボトムブリッジ73よりも上方に延出する。前ステー113は、前接続部111とボトムブリッジ73とを連結する。前面視で、前ステー113は、L字状を有する。前ステー113は、ボトムブリッジ73の前面から上方に延出する上方延在部113aと、上方延在部113aの上端から車幅方向内方に延在する内方延在部113bと、を備える。
上方延在部113aは、ボルト113jにより、ボトムブリッジ73の前面(前ステー受け部113k)に締結される。
内方延在部113bは、前接続部111に連結される。例えば、前ステー113および前接続部111は、同一の部材で一体に形成されている。前ステー113は、前ステー受け部113kから左方向に折れ曲がっている。図中符号115は前輪用センサコード123を保持するためのセンサコード用クランプ、符号116は前接続部111を挟んで設けられた一対の前グロメットをそれぞれ示す。
後ステー114は、ボトムブリッジ73よりも下方に延出する。後ステー114は、後接続部112とボトムブリッジ73とを連結する。図7に示すように、後ステー114は、ボトムブリッジ73の後面から車幅方向外方に延出する外方延在部114aと、外方延在部114aの車幅方向外端から下方に延出する下方延在部114bと、を備える。
外方延在部114aは、ボルト114jにより、ボトムブリッジ73の後面(後ステー受け部114k)に締結される。
下方延在部114bは、後接続部112に連結される。例えば、後ステー114および後接続部112は、同一の部材で一体に形成されている。後ステー114は、後ステー受け部114kから右方向に折れ曲がっている。図中符号117は後接続部112を挟んで設けられた一対の後グロメットを示す。
<車輪速検出装置120>
図6に示すように、前輪3には、前輪3の回転速度を検出する車輪速検出装置120が設けられる。車輪速検出装置120は、パルサリング121およびピックアップセンサ122を備える。
パルサリング121は、前輪3と一体に回転する。パルサリング121は、前輪3のハブの右側部に取り付けられる。パルサリング121は、フロントディスクブレーキ81の右側方に配置される。パルサリング121は、前輪3と同心の円環状を有する。パルサリング121は、周方向に実質的に等しい間隔をあけて配置された複数のピックアップ孔121aを有する。
ピックアップセンサ122は、パルサリング121の回転を検出する。ピックアップセンサ122は、右フロントフォーク16のボトムケース16a(後方張り出し部)に支持される。ピックアップセンサ122は、パルサリング121の回転に伴う磁束変化によってパルス信号を発生するピックアップコイル(不図示)を備える。ピックアップセンサ122には、前輪用センサコード123の第一端部(下端部)が接続される。前輪用センサコード123の第二端部は、制御ユニット(不図示)に接続される。これにより、ピックアップコイルで発生したパルス信号は、制御ユニットに出力される。例えば、パルス信号は、前輪3のスリップ率の検出及び車速の検出等に用いられる。
側面視で、前輪用センサコード123は、ピックアップセンサ122から右フロントフォーク16のボトムケース16aに沿うように上方に延びる。その後、前輪用センサコード123は、側面視でフロントフェンダ17を超えた辺りでブレーキホース103に沿うように上方に延びる。その後、前輪用センサコード123は、制御ユニット(不図示)に向けて延びる。
図中符号124はボトムケース16aに設けられたブラケット、符号125はブラケット124に前輪用センサコード123を保持するための第一クランプ、符号126は第一クランプ125よりも上方の位置で前輪用センサコード123を保持するための第二クランプ、符号127は前輪用センサコード123をブレーキホース103と共に保持するための第三クランプをそれぞれ示す。
<各種配管の配索構造>
図4は、各種配管の配索構造を示す。第一上流側配管101は、ABSモジュレータ90(図5参照)のイン側配管として機能する。ブレーキホース103は、ABSモジュレータ90(図5参照)のアウト側配管として機能する。前面視で、ヘッドパイプ21の上部周辺において、第一上流側配管101とブレーキホース103とは、左右に振り分けて配置される(図4参照)。これにより、第一上流側配管101とブレーキホース103とを左右のいずれか一方のみに配置する場合(片側集約配置)と比較して、配索スペースを確保しやすい。
図中符号130はメインハーネス、符号132はスロットルグリップ131から延びるスロットルケーブル、符号134はクラッチレバー133から延びるクラッチケーブル、符号136はスイッチケース135から延びるスイッチケーブル、符号137はスピードメーター(不図示)から延びるスピードメーター用ケーブルをそれぞれ示す。
前面視で、各種配管は、上方から第一上流側配管101、スピードメーター用ケーブル137、ブレーキホース103、メインハーネス130の順に配置されている。これにより、車幅方向のスリム化を図ることができる。
図3に示すように、メインハーネス130は、左右フロントフォーク16の間に位置する。前面視で、メインハーネス130は、ヘッドパイプ21の左下方からボトムブリッジ73を跨ぐように湾曲しつつ右下方に延びる。その後、メインハーネス130は、ダウンフレーム23の右側方を通って後方に湾曲しつつ延びる(図10参照)。
図中符号27はメインフレーム22aとダウンフレーム23とを連結するサポートパイプ、符号28はメインフレーム22aの前部とダウンフレーム23の上部とサポートパイプ27の前部とを連結するガセットを示す。図10に示すように、メインハーネス130は、ガセット28の右側方を通った後、サポートパイプ27に沿って後上方に延びる。その後、メインハーネス130は、シートレール25に沿って後方に延びる(図5参照)。図中符号138はメインハーネス130から分岐して延びるサブハーネスを示す。
図4に示すように、第一上流側配管101は、前輪用マスターシリンダ85からハンドル2の前方を下方に延びる。その後、第一上流側配管101は、右フロントフォーク16を跨ぐように左下方に延びる。その後、第一上流側配管101は、右フロントフォーク16とヘッドパイプ21の間を下方に延びる。その後、第一上流側配管101は、ガセット28の右側方に向けて後下方に延びる(図10参照)。図中符号141は、ガセット28の右側面に取り付けられたジョイントを示す。第一上流側配管101の後端(下流端)は、ジョイント141に接続される。
図10に示すように、第二上流側配管102は、ジョイント141からダウンフレーム23に沿って後下方に湾曲しつつ延びる。その後、第二上流側配管102は、ガセット28を超えた辺りで左側方に向けて屈曲し、車幅方向に延びる。その後、第二上流側配管102は、サポートパイプ27に沿って後上方に延びる。その後、第二上流側配管102は、ヘッドカバー12cを超えた辺りで右側方に向けて屈曲し、車幅方向に延びる(図2参照)。その後、第二上流側配管102は、右ピボットプレート24の右側方に向けて後下方に湾曲しつつ延びる(図5参照)。第二上流側配管102の下端(下流端)は、ABSモジュレータ90に接続される(図5参照)。
図5に示すように、第二下流側配管104は、ABSモジュレータ90から第二上流側配管102に沿って前上方に湾曲しつつ延びる。その後、第二下流側配管104は、ヘッドカバー12cの手前で左側方に向けて屈曲し、車幅方向に延びる(図2参照)。その後、第二下流側配管104は、第二上流側配管102(サポートパイプ27)に沿って前下方に延びる(図9参照)。その後、第二下流側配管104は、カセット28の左側方をダウンフレーム23に沿って前上方に延びる。図中符号142はヘッドパイプ21の左側部に取り付けられたジョイントを示す。第二下流側配管104の前端(下流端)は、ジョイント142に接続される。
図9に示すように、ブレーキホース103は、ジョイント142から前下方に湾曲しつつ延びる。図8に示すように、ブレーキホース103は、ジョイント142からヘッドパイプ21の右側部に向けて右下方に延びた後、ボトムブリッジ73の車幅方向中央部に向けて屈曲する。その後、ブレーキホース103は、ボトムブリッジ73を跨ぐように右下方に湾曲しつつ延びる。ブレーキホース103は、ボトムブリッジ73の前方で前接続部111に接続される。ブレーキホース103は、前接続部111から後下方に延びる。ブレーキホース103は、ボトムブリッジ73の後方で後接続部112に接続される。ブレーキホース103は、後接続部112からフロントブレーキキャリパ82(図6参照)に向けて前下方に湾曲しつつ延びる。ブレーキホース103の下端(下流端)は、フロントブレーキキャリパ82(図6参照)に接続される。
以上説明したように、上記実施形態は、車体フレーム20に設けられ、車輪3,4に付与される制動力を調整するABSモジュレータ90と、前輪3に設けられ、前輪3に制動力を付与するフロントブレーキ装置80と、ABSモジュレータ90とフロントブレーキ装置80とを接続するブレーキホース103と、ブレーキホース103と転舵部材73とを少なくとも二か所で接続するホース接続部110と、を備える。
実施形態によれば、ホース接続部110によってブレーキホース103と転舵部材73とが少なくとも二か所で接続されるため、ブレーキホース103を一か所のみで接続する場合と比較して、ブレーキホース103の振れを小さくすることができる。したがって、ブレーキホース103の振れを抑制することができる。
実施形態によれば、ホース接続部110は、転舵部材73の前方でブレーキホース103を接続する前接続部111と、転舵部材73の後方でブレーキホース103を接続する後接続部112と、を備えることで、以下の効果を奏する。ブレーキホース103が転舵部材73の前後の位置で接続されるため、ブレーキホース103の振れをより一層抑制することができる。
実施形態によれば、ホース接続部110は、転舵部材73よりも上方に延出し、前接続部111と転舵部材73とを連結する前ステー113と、転舵部材73よりも下方に延出し、後接続部112と転舵部材73とを連結する後ステー114と、を更に備えることで、以下の効果を奏する。ブレーキホース103の制約範囲が上下方向に広くなるため、ハンドル2の転舵、フロントフォーク16(サスペンション)の伸縮によるブレーキホース103の振れをより一層抑制することができる。
加えて、実施形態によれば、前ステー113は、前ステー受け部113kから左方向に折れ曲がり、後ステー114は、後ステー受け部114kから右方向に折れ曲がっていることで、以下の効果を奏する。ブレーキホース103の制約範囲が車幅方向に広くなるため、ブレーキホース103の振れをより一層抑制することができる。
実施形態によれば、前接続部111は、後接続部112よりもABSモジュレータ90に近く、後接続部112は、前接続部111よりもフロントブレーキ装置80に近いことで、以下の効果を奏する。前接続部111の配置により、ブレーキホース103とヘッドパイプ21との干渉を抑制することができる。加えて、後接続部112の配置により、フロントブレーキ装置80に対するブレーキホース103の配索性が向上する。
実施形態によれば、転舵部材73は、ボトムブリッジであることで、以下の効果を奏する。ブレーキホース103が最適な位置で接続されるため、ハンドル2の転舵、フロントフォーク16の伸縮によるブレーキホース103の振れをより一層抑制することができる。
<変形例>
上記実施形態では、転舵部材73がボトムブリッジである例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、転舵部材は、ヘッドライト75(図3参照)を支持するためのヘッドライトステー76(図9参照)であってもよい。転舵部材は、ハンドル2の転舵に寄与する部材に連結された部材でもよい。転舵部材は、ステアリングシャフト71の回動に寄与する部分とフロントフォーク16の伸縮に寄与する部分との間に位置する部材であればよい。
上記実施形態では、ブレーキホース103と転舵部材73とを二か所(前接続部111および後接続部112)で接続する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ブレーキホース103と転舵部材73とを三か所以上で接続してもよい。
上記実施形態では、ABSモジュレータ90が右ピボットプレート24に設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ABSモジュレータ90は、車体フレーム20において右ピボットプレート24以外の部分に設けられてもよい。
上記実施形態では、前ステー113が後ステー114と別個独立に形成される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、前ステー113は、後ステー114と同一の部材で一体に形成されてもよい。例えば、ホース接続部110は、前接続部111および後接続部112を有する単一のステーでもよい。例えば、ホース接続部110は、ブレーキホース103と転舵部材73とを少なくとも二か所で接続する単一のステーでもよい。
上記実施形態では、リアブレーキ装置の構成の説明を省略したが、リアブレーキ装置はドラム式、ディスク式などの種々の態様を採用可能である。
ABSモジュレータは、送られた油圧や車両の運転状態等に応じて、前後ブレーキキャリパに油圧を供給し、前後輪の制動をコントロールしてもよい。例えば、ABSモジュレータは、アンチロック制御の他、前後輪ブレーキの連動制御を行ってもよい。すなわち、ブレーキシステムは、前後連動ブレーキシステム(CBS;Combined Brake System)を採用してもよい。
ABSモジュレータは、前後輪ブレーキに対応した2チャンネル式に限らず、前後輪ブレーキの一方のみに対応した1チャンネル式であってもよい。
上記実施形態では、自動二輪車がバックボーンフレーム形式(モノバックボーンフレーム形式)の例を挙げて説明したが、これに限らない。自動二輪車のフレーム形式は、種々の形式を採用可能である。
上記実施形態では、エンジンが単気筒エンジンである例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、エンジンは多気筒エンジンであってもよい。エンジンは、種々の形式を採用可能である。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、上記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれる。上記鞍乗り型車両には、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
3 前輪(車輪)
4 後輪(車輪)
20 車体フレーム(車体)
73 ボトムブリッジ(転舵部材)
80 フロントブレーキ装置(ブレーキ装置)
90 ABSモジュレータ(制動力調整装置)
103 第一下流側配管(ブレーキホース)
110 ホース接続部
111 前接続部
112 後接続部
113 前ステー
114 後ステー

Claims (5)

  1. 車体(20)に設けられ、車輪(3,4)に付与される制動力を調整する制動力調整装置(90)と、
    前輪(3)に設けられ、前記前輪(3)に制動力を付与するブレーキ装置(80)と、
    前記制動力調整装置(90)と前記ブレーキ装置(80)とを接続するブレーキホース(103)と、
    前記ブレーキホース(103)と転舵部材(73)とを少なくとも二か所で接続するホース接続部(110)と、を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記ホース接続部(110)は、
    前記転舵部材(73)の前方で前記ブレーキホース(103)を接続する前接続部(111)と、
    前記転舵部材(73)の後方で前記ブレーキホース(103)を接続する後接続部(112)と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記ホース接続部(110)は、
    前記転舵部材(73)よりも上方に延出し、前記前接続部(111)と前記転舵部材(73)とを連結する前ステー(113)と、
    前記転舵部材(73)よりも下方に延出し、前記後接続部(112)と前記転舵部材(73)とを連結する後ステー(114)と、を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記前接続部(111)は、前記後接続部(112)よりも前記制動力調整装置(90)に近く、
    前記後接続部(112)は、前記前接続部(111)よりも前記ブレーキ装置(80)に近いことを特徴とする請求項2または3に記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記転舵部材(73)は、ボトムブリッジであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
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