JP2020199591A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】リーク電流が発生することを抑制する。【解決手段】第1基板11と、第1基板11上に配置された絶縁膜12と、絶縁膜12を介して第1基板11と接合された第2基板13と、第2基板13上に配置され、第2基板13の側面を構成する外周部30と同じ電位に維持された第3基板50と、を備える半導体装置において、絶縁膜12は、第2基板13側の面における外縁端部が第2基板13から露出するようにする。【選択図】図1
Description
本発明は、第1基板、第2基板、第3基板が積層されて構成される半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来より、この種の半導体装置としての物理量センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、この半導体装置は、第1基板および第2基板としてのシリコン基板の間に絶縁膜が配置されたSOI(Silicon on Insulatorの略)基板と、第3基板としての貼合わせ基板を有するキャップ基板を備えている。SOI基板における第2基板には、物理量に応じたセンサ信号を出力するセンシング部と、当該センシング部を取り囲むと共に、第2基板の側面を構成する外周部とが区画形成されている。そして、SOI基板における第2基板とキャップ基板とは、気密室が形成されると共に気密室内にセンシング部が封止されるように貼り合わされている。
また、この半導体装置には、キャップ基板に、外部との電気的な接続を図ることができるように、キャップ基板を貫通するように形成された貫通電極が形成されている。なお、貫通電極は、複数形成されており、センシング部や、第2基板の外周部とも接続されるように形成されている。また、外周部と接続される貫通電極は、配線部等を介してキャップ基板とも接続されている。つまり、上記半導体装置では、第2基板の外周部とキャップ基板とは、ショートした状態となっている。なお、上記半導体装置では、第1基板は、フローティング状態とされている。
このような半導体装置は次のように製造される。すなわち、まず、ウェハ状のSOIウェハとウェハ状の貼合わせウェハとを用意する。そして、気密室にセンシング部が封止されるように、SOIウェハと貼合わせウェハとを貼り合わせる。次に、センシング部と接続される貫通電極や外周部と接続される貫通電極を形成する。その後、ダイシングブレード等でチップ単位に分割することにより、上記第1〜第3基板を有する半導体装置が製造される。
しかしながら、ダイシングブレード等でチップ単位に分割する際には、第1〜第3基板からの切粉が発生すると共に、絶縁膜の側面が抉れることがある。そして、絶縁膜の抉られた部分に切粉が押し付けられて埋め込まれると、当該切粉を介して絶縁膜を挟む基板同士が接続される可能性がある。この場合、電位差の異なる基板同士が切粉を介して接続された状態となると、リーク電流が発生する原因となる。つまり、第1基板と第2基板との間に配置される絶縁膜に切粉が押し付けられて埋め込まれると、第1基板と第2基板との間にリーク電流が発生する可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、リーク電流が発生することを抑制できる半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、第1基板(11)、第2基板(13)、第3基板(50)が順に積層された半導体装置であって、第1基板と、第1基板上に配置された絶縁膜(12)と、絶縁膜を介して第1基板と接合された第2基板と、第2基板上に配置され、第2基板の側面を構成する外周部(30)と同じ電位に維持された第3基板と、を備え、絶縁膜は、第2基板側の面における外縁端部が第2基板から露出している。
これによれば、絶縁膜に切粉等の異物が押し付けられて埋め込まれていたとしても、第1基板と外周部とが異物を介して接続され難くなる。したがって、第1基板と外周部との間にリーク電流が発生することを抑制できる。
また、請求項6は、請求項1に関する製造方法であり、複数のチップ形成領域(R)がダイシングライン(DL)によって区画されたウェハ状の第1ウェハ(110)を用意することと、第1ウェハ上に絶縁膜を形成することと、ウェハ状の第2ウェハを用意し、第2ウェハを第1ウェハに絶縁膜を介して貼り合わせることと、ウェハ状の第3ウェハを用意し、第3ウェハを第2ウェハ上に配置することと、ダイシングラインに沿って分割することにより、第1ウェハから第1基板を構成し、第2ウェハから第2基板を構成し、第3ウェハから第3基板を構成することと、を行い、分割することでは、絶縁膜は、第2基板側の面におけるダイシングライン側の外縁端部が第2基板から露出した状態となるようにする。
これによれば、分割する際、絶縁膜に切粉が押し付けられて埋め込まれたとしても、第1基板と外周部とが切粉を介して接続され難くなる。したがって、第1基板と外周部との間にリーク電流が発生することを抑制した半導体装置を製造できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。本実施形態では、半導体装置を加速度センサに適用した例について説明する。
第1実施形態について説明する。本実施形態では、半導体装置を加速度センサに適用した例について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の加速度センサは、センサ基板10を備えている。センサ基板10は、支持基板11、埋込絶縁膜12、半導体層13が順に積層されたSOI基板を用いて構成されている。
なお、本実施形態では、支持基板11および半導体層13は、シリコン基板等で構成され、埋込絶縁膜12は、酸化膜等で構成される。また、本実施形態では、支持基板11が第1基板に相当し、半導体層13が第2基板に相当している。
半導体層13は、加速度に応じたセンサ信号を出力するセンシング部20と、センシング部20を取り囲む外周部30を有している。具体的には、半導体層13には、周知のマイクロマシン加工が施されることにより、センシング部20と、当該センシング部20を取り囲む外周部30とが区画形成されている。そして、半導体層13の側面側の部分は、外周部30で構成されている。
なお、センシング部20は、加速度に応じて変位可能とされた可動電極と、可動電極と対向して配置される固定電極とを備えた構成とされている。そして、センシング部20は、加速度に応じて可動電極が変位することにより、可動電極と固定電極との間隔が変化して可動電極と固定電極との間の容量が変化するため、当該容量の変化に基づいたセンサ信号を出力する。
支持基板11には、センシング部20と対向する部分に、センシング部20と接触することを抑制するための窪み部14が形成されている。なお、埋込絶縁膜12は、窪み部14の壁面にも形成されているが、窪み部14の壁面に形成されていなくてもよい。
センサ基板10の半導体層13上には、キャップ基板40が接合されている。キャップ基板40は、センサ基板10と対向する一面50aおよび当該一面50aと対向する他面50bを有し、一面50aのうちのセンシング部20と対向する部分に窪み部51が形成された貼合わせ基板50を有している。また、キャップ基板40は、貼合わせ基板50の一面50a側に形成された第1絶縁膜61と、貼合わせ基板50の他面50b側に形成された第2絶縁膜62を有している。
なお、本実施形態では、第1絶縁膜61は、窪み部51の壁面に形成されていないが、窪み部51の壁面に形成されていてもよい。また、本実施形態では、貼合わせ基板50が第3基板に相当している。
そして、センサ基板10とキャップ基板40とは、センサ基板10の窪み部14およびキャップ基板40の窪み部51等で区画された気密室70が構成されると共に、当該気密室70にセンシング部20が封止されるように貼り合わされている。
また、キャップ基板40には、センサ基板10とキャップ基板40との積層方向にキャップ基板40を貫通することにより、センサ基板10の半導体層13を露出させる複数の貫通孔81が形成されている。具体的には、複数の貫通孔81は、センシング部20の一部を露出させたり、外周部30を露出させたりするように形成されており、図1とは別断面にも適宜形成されている。なお、センサ基板10とキャップ基板40との積層方向とは、支持基板11、半導体層13、貼合わせ基板50の積層方向のことである。
貫通孔81の壁面には、TEOS(tetraethoxysilaneの略)等で構成される絶縁膜82を介してアルミニウムやポリシリコン等で構成される貫通電極83がセンシング部20や外周部30と電気的に接続されるように形成されている。そして、第2絶縁膜62上には、貫通電極83と電気的に接続される配線部84やパッド部85が形成されている。
また、第2絶縁膜62には、貼合わせ基板50の他面50bを露出させるコンタクトホール62aが形成されている。そして、外周部30と電気的に接続される貫通電極83は、当該貫通電極83と接続される配線部84がコンタクトホール62aを通じて貼合わせ基板50と電気的に接続されることにより、貼合わせ基板50とも接続されている。つまり、外周部30と貼合わせ基板50とは、ショートした状態(すなわち、同電位である状態)となっている。なお、支持基板11は、フローティング状態とされており、外周部30との間に電位差が発生している状態となっている。
第2絶縁膜62上には、貫通電極83や配線部84等を覆うように保護膜90が形成されている。そして、保護膜90には、パッド部85を露出させるコンタクトホール90aが形成されている。
以上が本実施形態における半導体装置の基本的な構成である。そして、本実施形態では、半導体層13は、側面が埋込絶縁膜12の側面に対して凹んだ状態となっている。言い換えると、半導体層13は、埋込絶縁膜12に対してオフセットした状態となっている。このため、埋込絶縁膜12は、半導体層13側の面における外縁端部が半導体層13から露出した状態となっている。
次に、上記半導体装置の製造方法について、図2および図3を参照しつつ説明する。
まず、図2(a)に示されるように、ダイシングラインDLによって区画された複数のチップ形成領域Rを有するウェハ状の支持ウェハ110を用意する。なお、図2および図3では、隣合う2つのチップ形成領域Rのみを図示しているが、実際には、さらに複数のチップ形成領域Rを有している。また、本実施形態では、支持ウェハ110が第1ウェハに相当する。
そして、図示しないマスクを配置してドライエッチング等を行うことにより、支持ウェハ110のうちのセンシング部20と対向する位置に窪み部14を形成する。その後、支持ウェハ110上に、熱酸化等によって埋込絶縁膜12を形成する。
次に、図2(b)に示されるように、ウェハ状の半導体ウェハ130を用意し、支持ウェハ110と半導体ウェハ130とを埋込絶縁膜12を介して貼り合わせてセンサウェハ100を構成する。なお、支持ウェハ110と半導体ウェハ130との貼合わせは、例えば、次のような活性化接合によって行われる。すなわち、まず、支持ウェハ110の接合面(すなわち、埋込絶縁膜12の接合面)および半導体ウェハ130の接合面にO2プラズマ、N2プラズマ、Arイオンビーム等を照射し、接合面に付着している不純物を除去すると共に各接合面を活性化させる。そして、支持ウェハ110および半導体ウェハ130に適宜設けられたアライメントマーク等を用い、赤外顕微鏡等によるアライメントを行って支持ウェハ110と半導体ウェハ130とを接合する。なお、本実施形態では、半導体ウェハ130が第2ウェハに相当する。
続いて、図2(c)に示されるように、図示しないマスクを形成してドライエッチング等を行うことにより、センシング部20と、センシング部20と区画された外周部30とを形成する。この際、チップ形成領域RのうちのダイシングラインDL側の領域に、埋込絶縁膜12を露出させる開口部131を形成する。
なお、この開口部131は、後述する図4(b)の工程にてチップ単位に分割した際、埋込絶縁膜12の半導体層13側の面における外縁端部を半導体層13から露出させるものである。本実施形態では、ダイシングラインDLを挟んで隣合うチップ形成領域Rにおいて、半導体ウェハ130のうちの、ダイシングラインDLとなる部分、およびダイシングラインDL側の領域が一体的に除去された開口部131を形成する。
また、本実施形態では、センシング部20を形成する際に同時に開口部131を形成する。但し、これに限定されるものではなく、開口部131は、センシング部20と別工程で形成されるようにしてもよい。
続いて、図3(a)に示されるように、図2(a)〜図2(c)とは別工程において、ウェハ状の貼合わせウェハ500を用意し、貼合わせウェハ500の一面50aに第1絶縁膜61を形成する。その後、第1絶縁膜61上に図示しないマスクを形成してドライエッチング等を行うことにより、センシング部20と対向する位置に窪み部51を形成する。なお、本実施形態では、貼合わせウェハ500が第3ウェハに相当する。
次に、図3(b)に示されるように、センサウェハ100と貼合わせウェハ500とを第1絶縁膜61を介して貼り合わせる。なお、センサウェハ100と貼合わせウェハ500との貼合わせは、上記支持ウェハ110と半導体ウェハ130との貼り合わせと同様に、例えば、活性化接合によって行われる。
次に、図3(c)に示されるように、貼合わせウェハ500上に図示しないマスクを形成してドライエッチング等を行い、センサウェハ100と貼合わせウェハ500との積層方向に貼合わせウェハ500を貫通する複数の貫通孔81を形成する。なお、複数の貫通孔81は、センシング部20の一部を露出させたり、外周部30となる領域を露出させたりするように形成され、図3(c)とは別断面にも形成されている。
そして、各貫通孔81の壁面にTEOS等で構成される絶縁膜82を成膜する。この際、貼合わせウェハ500の他面50b側に形成された絶縁膜にて第2絶縁膜62が構成される。これにより、貼合わせウェハ500、第1絶縁膜61、および第2絶縁膜62を有するキャップウェハ400が構成される。
次に、貫通孔81の底部に形成された絶縁膜を除去すると共に、第2絶縁膜62に貼合わせウェハ500を露出させるコンタクトホール62aを形成する。そして、スパッタ法や蒸着法等により、アルミニウムやポリシリコン等で構成される導電膜を成膜して貫通電極83を形成する。この際、コンタクトホール62a内にも導電膜が配置される。そして、第2絶縁膜62上に成膜された導電膜を適宜パターニングすることにより、配線部84およびパッド部85を形成する。
その後、図4(a)に示されるように、第2絶縁膜62上に保護膜90を配置する。そして、図示しないマスクを形成してドライエッチング等を行うことにより、保護膜90にパッド部85を露出させるコンタクトホール90aを形成する。また、本実施形態では、保護膜90のうちのダイシングラインDLとなる部分を除去する。これにより、後述するチップ単位に分割する際にダイシングラインDLを容易に把握できるようになる。
続いて、図4(b)に示されるように、ダイシングブレードを用いてダイシングラインDLに沿ってチップ単位に分割することにより、図1に示す半導体装置が製造される。この際、本実施形態の半導体装置では、半導体ウェハ130には、開口部131が形成されている。このため、半導体装置を製造した際、支持基板11と半導体層13とが切粉を介して接続されることを抑制でき、リーク電流が発生することを抑制できる。
すなわち、ダイシングラインDLに沿ってチップ単位に分割した際、埋込絶縁膜12の側面が抉られることがある。そして、当該抉られた部分には、支持ウェハ110、半導体ウェハ130、貼合わせウェハ500の切粉がダイシングブレードで押し付けられて埋め込まれることがある。
この場合、埋込絶縁膜12の外縁端部が半導体層13から露出していない従来の半導体装置(以下では、単に従来の半導体装置ともいう)では、チップ単位に分割した際、図5に示されるように、支持基板11と外周部30とが切粉chを介して接続される可能性がある。そして、支持基板11と外周部30とが切粉chを介して接続された場合には、支持基板11と外周部30とが異なる電位であるため、図6Aおよび図6Bに示されるように、支持基板11と外周部30との間にリーク電流が発生する。なお、シリコン等の半導体は高温になると抵抗が低下するため、温度が高くなるとリーク電流がさらに大きくなる。したがって、支持基板11と外周部30とが切粉chを介して接続された半導体装置は、温度特性も悪くなる。
これに対し、本実施形態では、半導体ウェハ130には、開口部131が形成されている。このため、ダイシングラインDLに沿ってチップ単位に分割した際、埋込絶縁膜12の外縁端部が半導体層13から露出した状態となる。したがって、図7に示されるように、埋込絶縁膜12の側面が抉られ、当該抉られた部分に切粉chが押し付けられて埋め込まれたとしても、支持基板11と外周部30とが切粉chを介して接続され難くなる。これにより、本実施形態では、リーク電流が発生することを抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、半導体層13は、側面が埋込絶縁膜12の側面に対して凹んでおり、埋込絶縁膜12は、半導体層13側の面における外縁端部が半導体層13から露出している。このため、埋込絶縁膜12に切粉chが押し付けられて埋め込まれたとしても、支持基板11と外周部30とが切粉chを介して接続され難くなる。したがって、支持基板11と外周部30(すなわち、半導体層13)との間にリーク電流が発生することを抑制できる。
また、埋込絶縁膜12の外縁端部が半導体層13から露出しているため、製造した後の搬送中や使用中等に埋込絶縁膜12の側面に異物が押し付けられる等して埋め込まれたとしても、支持基板11と外周部30とが異物を介して接続されることを抑制できる。したがって、使用中等においても、リーク電流が発生することを抑制できる。
さらに、本実施形態では、開口部131は、センシング部20を形成する際に同時に形成される。このため、製造工程を増加させることなく、リーク電流が発生することを抑制できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、半導体層13の側面を埋込絶縁膜12の側面に対して凹ませる代わりに、支持基板11の側面側に凹部を形成したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
第2実施形態について説明する。本実施形態は、半導体層13の側面を埋込絶縁膜12の側面に対して凹ませる代わりに、支持基板11の側面側に凹部を形成したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の半導体装置は、図8に示されるように、半導体層13は、側面が埋込絶縁膜12に対して凹んでおらず、埋込絶縁膜12の側面(すなわち、端面)と一致した状態となっている。そして、支持基板11は、側面側に凹部15が形成されており、埋込絶縁膜12は、凹部15に沿って形成されている。これにより、半導体装置は、埋込絶縁膜12が半導体層13から離れた状態とされている。つまり、埋込絶縁膜12は、半導体層13側の面における外縁端部が半導体層13から露出した状態となっている。
以上が本実施形態における半導体装置の構成である。次に、上記半導体装置の製造方法について、図9を参照しつつ説明する。
まず、図9(a)に示されるように、支持ウェハ110を用意した後、センシング部20と対向する位置に窪み部14を形成する。この際、チップ形成領域RのうちのダイシングラインDL側の領域に、凹部15を形成する。つまり、窪み部14と凹部15を同時に形成する。なお、本実施形態では、ダイシングラインDLを挟んで隣合うチップ形成領域Rにおいて、支持ウェハ110のうちの、ダイシングラインDLとなる部分、およびダイシングラインDL側の領域に一体的に凹部15を形成する。その後、埋込絶縁膜12を形成する。
そして、図9(b)に示されるように、図2(b)と同様の工程を行うことにより、支持ウェハ110と半導体ウェハ130とを接合する。これにより、ダイシングラインDLとなる部分、およびダイシングラインDL側の領域では、埋込絶縁膜12と半導体ウェハ130とが離れた状態となり、所定の空間が形成される。
その後、上記図2(c)以降の工程を行うことにより、図8に示す半導体装置が製造される。但し、本実施形態では、図2(c)の工程では、センシング部20を形成する際、半導体ウェハ130に開口部131は形成しない。そして、図4(b)の工程を行った際には、支持ウェハ110に凹部15が形成されているため、支持基板11と半導体層13とが切粉chを介して接続されることを抑制でき、リーク電流が発生することを抑制できる。
以上説明したように、支持基板11に凹部15を形成することにより、埋込絶縁膜12の外縁端部が半導体層13から露出するようにしても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、凹部15は、窪み部14を形成する際に同時に形成される。このため、製造工程を増加させることなく、リーク電流が発生することを抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)例えば、上記各実施形態において、センシング部20は、加速度に応じたセンサ信号を出力するのではなく、角速度に応じたセンサ信号を出力するように構成されていてもよいし、圧力に応じたセンサ信号を出力するように構成されていてもよい。
また、上記各実施形態は、センシング部20が形成されていなくてもよく、異なる電位に維持された基板の間に絶縁膜が配置された構成を有する半導体装置に適用することができる。
そして、上記第1実施形態において、図10Aに示されるように、埋込絶縁膜12は、側面が支持基板11の側面より凹んだ状態となっていてもよい。また、図10Bに示されるように、センサ基板10は、キャップ基板40よりも側面が凹んだ構成とされていてもよい。なお、特に図示しないが、キャップ基板40がセンサ基板10よりも側面が凹んだ構成とされていてもよい。また、特に図示しないが、上記各実施形態において、第1基板としての支持基板11、第2基板としての半導体層13、第3基板としての貼合わせ基板50に加え、さらに別の基板が積層されて構成される半導体装置としてもよい。
さらに、上記第2実施形態において、凹部15は、丸みを帯びた形状とされていてもよい。つまり、凹部15は、当該凹部15の側面と底面との間に角部を有しない形状とされていてもよい。これによれば、ダイシングブレードでチップ単位に分割する際の洗浄工程や分割した後等において、凹部15の断面が矩形状とされている場合と比較して、凹部15に切粉や異物等が蓄積され難くなる。なお、このような凹部15は、例えば、凹部15をウェットエッチング等で形成することによって構成される。
(2)また、支持基板11と外周部30との間のリーク電流は、支持基板11と外周部30との間に電位差がある状態で、支持基板11と外周部30とが切粉ch等の異物を介して接続されることで発生する。つまり、支持基板11と外周部30とのリーク電流は、支持基板11と外周部30との間に電位差がない場合には発生し難い。このため、支持基板11と外周部30との間にリーク電流が発生することを抑制するため、次のような構成としてもよい。
例えば、図11Aに示されるように、半導体装置の側面に導電膜200を配置すると共に、当該導電膜200を外周部30と接続される貫通電極83と接続することにより、外周部30と支持基板11とがショートされるようにしてもよい。なお、このような半導体装置は、例えば、チップ単位に分割した後に上記導電膜200を形成することで構成される。また、このような半導体装置は、例えば、貫通孔81を形成する際、ダイシングラインDLに位置する貼合わせウェハ500および埋込絶縁膜12を貫通して支持ウェハ110に達する孔部を形成し、当該孔部に導電膜200を配置する。そして、チップ単位に分割する際には、ダイシングラインDLに位置する支持ウェハ110のみをダイシングブレードで切断する。このような製造方法によっても、図11Aに示される半導体装置が製造される。
また、図11Bに示されるように、貼合わせ基板50および半導体層13の外周部30を貫通して支持基板11に達する貫通孔81を形成し、当該貫通孔81に貫通電極83を配置する。そして、この貫通電極83と、外周部30と接続される貫通電極83とが電気的に接続されるようにすることにより、外周部30と支持基板11とがショートされるようにしてもよい。
さらに、図11Cに示されるように、支持基板11の外縁端部が埋込絶縁膜12から露出するように、支持基板11を埋込絶縁膜12や半導体層13等から突出した状態となるようにする。そして、支持基板11のうちの埋込絶縁膜12から露出している部分にパッド部210を形成し、当該パッド部210を外周部30と接続される貫通電極83とワイヤ220を介して電気的に接続されるようにすることにより、外周部30と支持基板11とがショートされるようにしてもよい。
また、図11Dに示されるように、埋込絶縁膜12にコンタクトホール12aを形成すると共にコンタクトホール12aに導電体230を配置することにより、外周部30と支持基板11とがショートされるようにしてもよい。
さらに、図11Eに示されるように、支持基板11のうちの埋込絶縁膜12側と反対側の面に導電性接着フィルム等で構成される導電性部材240を配置し、導電性部材240を介して回路基板等に搭載されるようにしてもよい。そして、導電性部材240を介して支持基板11の電位が外周部30と同電位とされることにより、外周部30と支持基板11とがショートされたと同じ状態になるようにしてもよい。
また、図11Fに示されるように、支持基板11に半導体層13に達する貫通孔16を形成し、当該貫通孔16に導電膜250を配置することにより、外周部30と支持基板11とがショートされるようにしてもよい。
そして、図11Gに示されるように、半導体装置の側面まで保護膜90を配置するようにし、埋込絶縁膜12がダイシングされないようにしてもよい。このような半導体装置は、例えば、貫通孔81を形成する際、ダイシングラインDLに位置する貼合わせウェハ500および埋込絶縁膜12を貫通して支持ウェハ110に達する孔部を形成する。そして、保護膜90を形成する際、孔部にも保護膜90が配置されるようにする。また、チップ単位に分割する際には、ダイシングラインDLに位置する支持ウェハ110のみをダイシングブレードで切断する。このような製造方法により、図11Hに示される半導体装置が製造される。そして、この半導体装置では、埋込絶縁膜12がダイシングされないため、支持基板11と外周部30との間にリーク電流が発生することを抑制できる。
11 支持基板(第1基板)
12 埋込絶縁膜
13 半導体層(第2基板)
30 外周部
50 貼合わせ基板(第3基板)
12 埋込絶縁膜
13 半導体層(第2基板)
30 外周部
50 貼合わせ基板(第3基板)
Claims (8)
- 第1基板(11)、第2基板(13)、第3基板(50)が順に積層された半導体装置であって、
前記第1基板と、
前記第1基板上に配置された絶縁膜(12)と、
前記絶縁膜を介して前記第1基板と接合された前記第2基板と、
前記第2基板上に配置され、前記第2基板の側面を構成する外周部(30)と同じ電位に維持された前記第3基板と、を備え、
前記絶縁膜は、前記第2基板側の面における外縁端部が前記第2基板から露出している半導体装置。 - 前記第2基板は、側面が前記絶縁膜の側面に対して凹んでいる請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1基板は、前記第2基板と対向する一面のうちの側面側の端部に凹部(15)が形成されており、
前記絶縁膜は、前記凹部に沿って配置されることにより、前記外縁端部が前記第2基板から露出している請求項1に記載の半導体装置。 - 前記凹部は、丸みを帯びた形状とされている請求項3に記載の半導体装置。
- 前記第3基板には、前記第1基板、前記第2基板、前記第3基板の積層方向に沿って前記外周部を露出させる貫通孔(81)が形成されており、
前記貫通孔には、前記外周部と接続される貫通電極(83)が形成され、
前記第3基板上には、前記貫通電極と接続されると共に、前記第3基板と接続される配線部(84)が形成されている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。 - 第1基板(11)と、
前記第1基板上に配置された絶縁膜(12)と、
前記絶縁膜を介して前記第1基板と接合された第2基板(13)と、
前記第2基板上に配置され、前記第2基板の側面を構成する外周部(30)と同じ電位に維持された第3基板(50)と、を備え、
前記絶縁膜は、前記第2基板側の面における外縁端部が前記第2基板から露出している半導体装置の製造方法であって、
複数のチップ形成領域(R)がダイシングライン(DL)によって区画されたウェハ状の第1ウェハ(110)を用意することと、
前記第1ウェハ上に前記絶縁膜を形成することと、
ウェハ状の第2ウェハを用意し、前記第2ウェハを前記第1ウェハに前記絶縁膜を介して貼り合わせることと、
ウェハ状の第3ウェハを用意し、前記第3ウェハを前記第2ウェハ上に配置することと、
前記ダイシングラインに沿って分割することにより、前記第1ウェハから前記第1基板を構成し、前記第2ウェハから前記第2基板を構成し、前記第3ウェハから前記第3基板を構成することと、を行い、
前記分割することでは、前記絶縁膜は、前記第2基板側の面における前記ダイシングライン側の外縁端部が前記第2基板から露出した状態となるようにする半導体装置の製造方法。 - 前記貼り合わせることの後、前記第2ウェハにおける前記ダイシングライン側の部分に開口部(131)を形成して前記絶縁膜を露出させることを行い、
前記分割することでは、前記絶縁膜のうちの前記第2基板側の面における外縁端部が前記第2基板から露出するようにする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1ウェハを用意することの後、前記第1ウェハにおける前記ダイシングライン側の部分に凹部(15)を形成することを行い、
前記絶縁膜を形成することでは、前記凹部に沿って前記絶縁膜を形成し、
前記貼り合わせることでは、前記凹部に形成された前記絶縁膜と前記第2ウェハとの間に所定の空間が形成されるようにし、
前記分割することでは、前記絶縁膜のうちの前記第2基板側の面における外縁端部が前記第2基板から露出するようにする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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JP2019108159A JP2020199591A (ja) | 2019-06-10 | 2019-06-10 | 半導体装置およびその製造方法 |
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- 2019-06-10 JP JP2019108159A patent/JP2020199591A/ja active Pending
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