JP2020170658A - 点灯装置、照明器具、点灯装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施の形態1にかかる点灯装置100の回路構成図である。点灯装置100は、交流電源1から電力の供給を受けて光源9を点灯させるものである。光源9としては例えばLED(Light Emitting Diode)を用いることができる。点灯装置100は、力率改善回路2、DC−DCコンバータ3、力率改善回路の制御部4、DC−DCコンバータの制御部5を備えている。力率改善回路2は整流回路DBを含む。整流回路DBは交流電源を全波整流する。この全波整流電圧は、力率改善回路2の動作中は平滑されず、交流電源1の2倍の周波数を含むリプル電圧となる。
ここでは、力率改善回路2の動作が定常動作状態で、ゲート駆動部4eによってスイッチング素子SW1がオンするタイミングから説明する。スイッチング素子SW1がオンしたとき、スイッチング素子SW1にはインダクタL1からの電流が流れる。インダクタL1の電流は増加していくため、スイッチング素子SW1に流れる電流も増加していく。このとき、インダクタL1には図1の矢印の方向に電圧VL1が印加されるため、検出巻線L2には矢印の方向に電圧VL2が発生し、ゼロ電流検出部4bには検出巻線L2から負電圧が入力される。
所定時間が経過し、時刻t1になると、ゲート駆動部4eはスイッチング素子SW1をオフし、スイッチング素子SW1の電流を遮断する。スイッチング素子SW1のオン時間は電圧比較部4aの比較結果によって決定する。すなわち、目標信号E1に対して、出力電圧検出信号が小さければオン時間は長くなる方向に制御され、目標信号E1に対して、出力電圧検出信号が大きければオン時間は短くなる方向に制御される。
スイッチング素子SW1がオフすると、時間計測部4cはこれを受けてカウントを開始し、スイッチング素子SW1がオフしたタイミングからの時間を計測する。スイッチング素子SW1がオフすると、インダクタL1に蓄えられたエネルギは、ダイオードD1を介して、平滑コンデンサC2に放出される。このとき、インダクタL1に発生する電圧は、スイッチング素子SW1がオンの時とは逆向きの電圧となる。すなわち図1中の矢印とは逆方向の電圧が発生する。これにより検出巻線L2に発生する電圧VL2も、図1中の矢印とは逆方向となり、ゼロ電流検出部4bには正電圧が入力される。スイッチング素子SW1がオフになると、インダクタL1がエネルギを放出するため、ダイオードD1を介して平滑コンデンサC2に流れる電流は減少していく。
インダクタL1がエネルギを放出し終えると、インダクタL1の電流がゼロになる。インダクタL1の電流がゼロになると、インダクタL1とスイッチング素子等の寄生容量に起因する共振現象が発生する。そのため、図2に示すように、検出巻線L2の電圧VL2は急速に低下する。
ゼロ電流検出部4bは検出巻線L2の電圧VL2が低下し、予めプログラム等で設定した閾値電圧を下回るとこれを検出してゼロ電流検出信号Szを時間計測部4cへ出力する。時間計測部4cはゼロ電流検出信号Szを受けると、スイッチング素子SW1がターンオフしてからゼロ電流検出信号Szが出力されるまでの時間をオフ期間として駆動信号生成部4dに送り、駆動信号生成部4dはこれを記憶する。ここで測定されたオフ期間は図2において「オフ期間T2」と記載された期間である。「オフ期間T2」は、時間計測部4cが、時刻t1からt3までの期間を計測して得られた期間である。
一方で、駆動信号生成部4dは、図示しない時刻t0以前における1つ前のスイッチング周期において時間計測部4cが計測したオフ期間を用いてスイッチング素子SW1をオンするタイミングを決定する。1つ前のスイッチング周期で得られたオフ期間は図2において「オフ期間T1」と記載されている。時刻t1からの時間計測部4cのカウント値が、1つ前のスイッチング周期において計測したオフ期間である「オフ期間T1」に、予め定められた調整期間ΔTを加えた合計時間に到達した時点で、スイッチング素子SW1が再びオンする。図2における時刻t4は、時刻t1から計測して、「オフ期間T1」と「調整期間ΔT」の合計時間に到達した時点である。
図3は、実施の形態2に係る点灯装置110の回路構成図である。実施の形態1と同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態ではDC−DCコンバータ3の構成及び調光時における動作について述べる。本実施形態では、直流電源回路を構成するDC−DCコンバータ3は光源の点灯に用いられる。
ここでは、DC−DCコンバータ3の動作が定常動作状態で、ゲート駆動部5eによってスイッチング素子SW2がターンオンするタイミングから説明する。スイッチング素子SW2がオンすると、インダクタL3に電流が流れ、電流が直線的に増加していく。このとき、インダクタL3には図3の矢印の方向に電圧VL3が印加され、検出巻線L4には矢印の方向に電圧VL4が発生し、ゼロ電流検出部5bには負電圧が入力される。
予め定められた時間が経過すると、ゲート駆動部5eはスイッチング素子SW2をオフし、スイッチング素子SW2の電流を遮断する。スイッチング素子SW2のオン時間は電流比較部5aの比較結果によって決定する。すなわち、目標電流値信号E2と比較して、出力電流検出抵抗R2の発生電圧が小さければオン時間は長くなる方向に制御され、出力電流検出抵抗R2の発生電圧が大きければオン時間は短くなる方向に制御される。
スイッチング素子SW2がオフすると、時間計測部5cはカウントを開始し、スイッチング素子SW2がオフしたタイミングからの時間を計測する。スイッチング素子SW2がオフすると、インダクタL3に蓄えられたエネルギは、ダイオードD2を介して、平滑コンデンサC3に放出される。このとき、インダクタL3に発生する電圧は、スイッチング素子SW2オン時とは逆向きの電圧となる。すなわち、図3に示す矢印とは逆方向の電圧が発生する。これにより検出巻線L4に発生する電圧も、図3に示す矢印とは逆方向となり、ゼロ電流検出部5bには正電圧が入力される。インダクタL3がエネルギを放出するため、ダイオードD2を介して平滑コンデンサC2に流入する電流は減少していく。
インダクタL3がエネルギを放出し終えると、インダクタL3電流がゼロになり、共振現象を伴う振動電圧がインダクタL3に発生する。これに伴って検出巻線L4の電圧は急速に低下する。ゼロ電流検出部5bは、検出巻線L4の立下り電圧が、予めプログラム等で設定した閾値電圧を下回るとこれを1回目の立下りとしてカウントする。図4において1回目の立ち下がりのカウントのタイミングはXで示されている。その後、駆動信号生成部5dはこのままスイッチング素子SW2をオフ状態に維持する。すると、スイッチング素子SW2の両端電圧Vsdは共振動作を継続するため、再び電圧の上昇と下降を繰り返す振動電圧が生じる。本実施の形態においては、ゼロ電流検出部5bは振動電圧の2回目の立下りを検出すると、時間計測部5cに対しゼロ電流検出信号Szを出力する。図4において2回目の立ち下がりのカウントのタイミングはYで示されている。時間計測部5cはゼロ電流検出信号Szを受けると、ここまでの経過時間をオフ期間として駆動信号生成部5dに送り、駆動信号生成部5dはこれを記憶する。このように計測されたオフ期間は、図4のオフ期間Tbである。
駆動信号生成部5dは、スイッチング素子SW2のターンオフ後の経過時間が、時刻t0以前の1つ前のスイッチング周期においてオフ期間Tbの測定と同じ測定方法で時間計測部5cが計測したオフ時間に、予め定められた調整期間を加えた合計時間に到達すると、スイッチング素子SW2を再びオンする。図4では、時刻t1からの経過時間が、時刻t0より前に測定されたオフ期間であるオフ期間Taと調整期間Δtの合計時間となると、スイッチング素子SW2をオンすることが示されている。すなわち、スイッチング素子SW2の両端の共振電圧の立下りが2回目を経過した後の、スイッチング素子SW2の両端電圧が低い状態においてスイッチング素子SW2をターンオンする。これにより、スイッチング素子SW2に印加する電圧が低い状態でスイッチング素子をスイッチングできるため、スイッチング損失を低減できる。
スイッチング素子SW2がオンすると再び時刻t0の条件に戻り、同様の動作を繰り返す。時刻t1から時刻t3の期間において時間計測部5cでカウントしたオフ期間Tbは、次の時刻t8におけるターンオンのタイミングを決定する要素となる。具体的には、オフ期間Tbに調整期間Δtを加えた合計時間に到達した時点である時刻t8において、スイッチング素子SW2が再びオンする。時刻t5から時刻t7までの期間にはオフ期間Tcが測定され、そのオフ期間Tcが、次のスイッチング周期におけるオフ期間として利用される。
図5は、実施の形態3に係る照明器具200の断面図である。照明器具200は、照明器具本体40、コネクタ41、光源基板42、及び点灯装置43を備えている。照明器具本体40は、点灯装置43などを取り付けるための筺体である。コネクタ41は、商用電源などの交流電源から電力の供給を受けるための接続部である。光源基板42は、LED又は有機ELなどの光源42aを実装した基板である。
Claims (13)
- スイッチング素子とインダクタによりエネルギの充放電を行い、直流電圧を生成する直流電源回路と、
前記スイッチング素子の駆動を制御する制御部と、
前記インダクタと磁気的に結合された検出巻線と、を備え、
前記制御部は、前記スイッチング素子のあるスイッチング周期における、前記スイッチング素子がオフしてから、前記検出巻線に振動電圧が発生するまでのオフ期間に、予め定められた調整期間を加えた合計期間を、前記スイッチング周期の後のスイッチング周期において前記スイッチング素子をオフする期間とすることを特徴とする点灯装置。 - 前記制御部は、前記スイッチング周期の度に前記オフ期間を測定し、前記オフ期間は、前記オフ期間が測定されたスイッチング周期の直後のスイッチング周期において使用されることを特徴とする請求項1に記載の点灯装置。
- 前記制御部は、前記合計期間を、前記オフ期間が測定されたスイッチング周期の後の連続する2回以上のスイッチング周期において、前記スイッチング素子をオフする期間として使用することを特徴とする請求項1に記載の点灯装置。
- 前記制御部は、複数のスイッチング周期のうち、前記オフ期間を測定するスイッチング周期と、前記オフ期間を測定しないスイッチング周期を定めることを特徴とする請求項3に記載の点灯装置。
- 前記制御部は、前記直流電源回路に電源投入した直後の予め定められた期間は、前記スイッチング素子のスイッチング周期で得られたオフ期間をそのスイッチング周期のオフ期間を決めるために用い、前記予め定められた期間が経過すると前記合計期間を用いた制御に移行することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の点灯装置。
- 前記直流電源回路は光源の点灯に用いられ、前記制御部は、前記光源の調光時には、前記スイッチング素子がオフしてから、前記検出巻線に発生する振動電圧の振動が2周期以上となるまでの期間を、前記オフ期間として測定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の点灯装置。
- 前記制御部は、前記光源の調光時には、前記光源の調光率が低いほど、前記オフ期間の終期とする前記振動電圧の振動回数を増加させることを特徴とする請求項6に記載の点灯装置。
- 前記制御部は、前記光源の全光時には、前記スイッチング素子がオフしてから、前記検出巻線に発生する振動電圧の振動が1周期目となるまでの期間を、前記オフ期間として測定することを特徴とする請求項6又は7に記載の点灯装置。
- 前記スイッチング素子はワイドバンドギャップ半導体によって形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の点灯装置。
- 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドであることを特徴とする請求項9に記載の点灯装置。
- 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の点灯装置と、前記点灯装置が点灯させる光源と、を備えたことを特徴とする照明器具。
- 制御部によって駆動制御されるスイッチング素子とインダクタとによりエネルギの充放電を行い直流電圧を生成することと、
前記スイッチング素子のあるスイッチング周期において、前記スイッチング素子がオフしてから、前記インダクタと磁気的に結合された検出巻線に振動電圧が発生するまでのオフ期間を測定することと、
前記スイッチング周期の後のスイッチング周期において、前記スイッチング素子をオフする期間として、前記オフ期間に予め定められた調整期間を加えた合計期間を用いることと、を備えた点灯装置の制御方法。 - 前記合計期間を用いたことで、前記スイッチング素子をオンするタイミングと前記スイッチング素子のソースドレイン間電圧が最小になるタイミングが一致することを特徴とする請求項12に記載の点灯装置の制御方法。
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