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JP2020163259A - 塗工装置および塗工方法 - Google Patents

塗工装置および塗工方法 Download PDF

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JP2020163259A JP2019064941A JP2019064941A JP2020163259A JP 2020163259 A JP2020163259 A JP 2020163259A JP 2019064941 A JP2019064941 A JP 2019064941A JP 2019064941 A JP2019064941 A JP 2019064941A JP 2020163259 A JP2020163259 A JP 2020163259A
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Kazuo Nomura
和夫 野村
元井 昌司
Masashi Motoi
昌司 元井
賢司 北島
Kenji Kitajima
賢司 北島
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Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることが可能な塗工装置および塗工方法を提供する。【解決手段】基材2への塗液3の吐出を開始するときは、リターンバルブ51が閉状態を維持した状態で供給バルブ41が閉状態から開状態に切り替えられ、基材2への塗液3の吐出を終了するときは、リターンバルブ51が閉状態から開状態への切り替えを開始した後、供給バルブ41が開状態から閉状態への切り替えを開始する。【選択図】図4

Description

本発明は、基材に塗工膜を塗工する塗工装置に関するものである。
ロールツーロールで送られる基材に、塗工液をダイの吐出口から塗工して電池の極板等を製造することが行われている。基材上に形成される塗工層の厚さは、例えば電池の場合、電池の充放電量に直接影響を与えることから、基材に塗工する塗工液の膜厚管理は非常に重要となる。つまり、塗工液は、基材の幅方向及び送り方向に沿って均一な厚さで塗工される必要がある。
特許文献1には、活物質を含む電極材が長尺状の金属箔に間欠的に塗工される塗工装置および塗工方法が記載されている。すなわち、ロールツーロールで搬送される金属箔に対して塗工と中断が繰り返されて電極材が金属箔に塗工される。そして、その後切断、プレスといった工程を経ることによって電池用電極が形成される。
このように基材へ間欠的に塗工を行う塗工装置の塗工部の一実施例を図5に示す。塗工部100は、ダイ101と供給手段102とを有し、供給手段102からダイ101に供給された塗液3がダイ101の内部のマニホールド103およびスリット104を経由して、基材2に対向する吐出口105から吐出される。
また、供給手段102とダイ101とを繋ぐ供給配管106の途中には供給バルブ107が設けられており、供給バルブ107の内部に設けられた弁体108の位置がエアシリンダ109によるシャフトの動作によって変化することにより、塗液3の流路を形成する開状態と塗液3の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される。ここで、供給バルブ107が開状態になった時にダイ101の吐出口105から塗液3が吐出されて塗工が開始し、供給バルブ107が閉状態になった時にダイ101への塗液3の供給が途切れて基材2上の塗液3の塗工が中断される。すなわち、エアシリンダ109の動作を制御して弁体108の位置を制御し、供給バルブ107の開状態と閉状態とを繰り返すことにより、基材2に間欠的に塗工膜が形成される。
特許文献1:特開2010−212143号公報
しかしながら、上記の塗工部100では、塗工開始部もしくは塗工終了部の少なくとも一方において膜厚のばらつきが生じるという問題があった。具体的には、供給バルブ107内で弁体108が塗液3の流路を遮断して供給バルブ107が閉状態になる瞬間においてダイ101から塗液3を引き込む、いわゆるサックバックの効果が生じるが、弁体108の近傍における液流れの抵抗が比較的小さい場合には、吐出口105における液切れが悪くなり、図6(a)および図6(b)に示すように塗工終了部において塗液3が引きずられる現象が生じるおそれがあった。一方、これを回避するために、自身の近傍での液流れの抵抗が大きくなるような形状の弁体108を採用した場合、弁体108が塗液3の流路を開放することで供給バルブ107が開状態になる瞬間において、ダイ101へ塗液3が一気に供給されるため、図7(a)および図7(b)に示すように塗工開始部の塗工膜の膜厚が厚くなる可能性があった。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることが可能な塗工装置および塗工方法を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために本発明の塗工装置は、幅方向に長く塗液を溜める空間からなるマニホールドと、当該幅方向に広いスリットを経由して当該マニホールドと繋がり、塗液を基材に対して吐出する吐出口と、が形成されたダイと、塗液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留された塗液を前記マニホールドに連通している流入部を経由させて前記マニホールドに供給する供給手段と、を備える塗工装置であり、入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が前記ダイと接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される供給バルブと、入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が塗液を前記タンクへ戻す配管であるリターン配管と接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御されるリターンバルブと、を有し、基材への塗液の吐出を開始するときは、前記リターンバルブが開状態から閉状態への切替を完了した後、前記供給バルブが閉状態から開状態への切り替えを開始し、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを開始した後、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴としている。
上記塗工装置によれば、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることができる。具体的には、基材への塗液の吐出を終了するときは、リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを開始した後、供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始することによって、リターンバルブが塗液をタンクに戻す動作が塗液のサックバックを補助するため、供給バルブの弁体における液流れの抵抗を比較的大きな値としなくても充分な液切りが行われ、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることができる。
また、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを開始してから完了するまでの間に、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始しても良い。
また、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを完了した後、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始しても良い。
また、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを完了したと同時に、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始しても良い。
また、上記の課題を解決するために本発明の塗工方法は、幅方向に長く塗液を溜める空間からなるマニホールドと、当該幅方向に広いスリットを経由して当該マニホールドと繋がり、塗液を基材に対して吐出する吐出口と、が形成されたダイと、塗液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留された塗液を前記マニホールドに連通している流入部を経由させて前記マニホールドに供給する供給手段と、入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が前記ダイと接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される供給バルブと、入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が塗液を前記タンクへ戻す配管であるリターン配管と接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御されるリターンバルブと、を備える塗工装置を用いた塗工方法であり、基材への塗液の吐出を開始するときは、前記リターンバルブの開状態から閉状態への切り替えを完了させた後、前記供給バルブの閉状態から開状態への切り替えを開始し、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブの閉状態から開状態への切り替えを開始した後、前記供給バルブの開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴としている。
上記塗工方法によれば、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることができる。具体的には、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブの閉状態から開状態への切り替えを開始した後、前記供給バルブの開状態から閉状態への切り替えを開始することによって、リターンバルブが塗液をタンクに戻す動作が塗液のサックバックを補助するため、供給バルブの弁体における液流れの抵抗を比較的大きな値としなくても充分なサックバックが行われ、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることができる。
本発明の塗工装置によれば、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることができる。
本発明の一実施形態における塗工装置の概略構成を説明する図であり、塗液を塗工している状態を示す図である。 本実施形態の塗工装置において塗液の塗工を中断している状態を表す図である。 塗工開始時における本実施形態の塗工装置の動作フロー図である。 塗工終了時における本実施形態の塗工装置の動作フロー図である。 従来の塗工装置を示す概略図である。 従来の塗工装置による塗工膜の膜厚分布を説明する図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は正面図である。 従来の塗工装置による塗工膜の膜厚分布を説明する図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は正面図である。
本発明の塗工装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例における塗工装置の概略構成を説明する図である。塗工装置1は、ロールツーロールで送られる基材2に、塗液3を塗工するための装置である。塗液3は、基材2の送り方向MDに沿って均一な厚さ(均一な塗工量)で塗工される。なお、基材2の幅方向TDは、基材2の送り方向MDに直交する方向であり、図1におけるY軸方向がこれに相当する。
塗工装置1は、基材2の幅方向に沿って長く構成されたダイ10と、このダイ10に塗液3を供給する供給手段20とを備えている。ダイ10において、その長手方向(図1におけるY軸方向)を幅方向TDといい、基材2の幅方向TDと同じである。この塗工装置1では、ダイ10に対向するローラ5が設置されており、ダイ10の幅方向TDとローラ5の回転中心線の方向とは平行である。基材2は、このローラ5に案内され、基材2とダイ10の吐出口18(後述のスリット12の先端)との間隔(隙間)が一定に保たれ、この状態で塗液3の塗工が行われる。
ダイ10は、先細り形状である第一リップ13aを有する第一分割体13と、先細り形状である第二リップ14aを有する第二分割体14とを、これらの間にシム板15を挟んで、組み合わせた構成からなる。ダイ10は、その内部に、幅方向TDに長い空間からなるマニホールド11と、このマニホールド11と繋がるスリット12とが形成され、また、第一リップ13aと第二リップ14aとの間には、スリット12の解放端である吐出口18が形成されている。すなわち、マニホールド11と吐出口18とは、スリット12を経由して繋がっている。
スリット12は、マニホールド11と同様に幅方向TDに長く形成されており、スリット12の幅方向寸法は、シム板15の内寸によって決定され、スリット12の幅方向寸法と略同一の幅方向寸法の塗液3を、基材2上に塗工することができる。スリット12の隙間寸法(高さ寸法)は、例えば0.4〜1.5mmである。なお、本実施形態では、スリット12の隙間方向が上下方向であり、幅方向が水平方向となる姿勢でダイ10は設置されている。つまり、マニホールド11及び第2のマニホールド24とスリット12とが水平方向に並んで配置される姿勢でダイ10は設置されている。したがって、マニホールド11に溜められている塗液3をスリット12および吐出口18を通じて基材2へと流す方向は水平方向となる。
なお、シム板15の厚さを変更することにより、マニホールド11内部の圧力(塗工圧力)を調整することができ、この調整によって、様々な特性を有する塗液3に対して均一な膜厚の塗工を行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、塗液3が吐出口18を通じて基材2へと流れる方向を水平方向としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、上方向としてもよいし、下方向としてもよく、任意の方向に設定することができる。
ダイ10の幅方向TDの中央部には、流入部16が設けられており、この流入部16は、ダイ10の外部からマニホールド11へ繋がる貫通孔(流入口)からなる。供給手段20は、この流入部16へ向けて塗液3を供給する供給配管21と、塗液3を貯留しているタンク22と、このタンク22内の塗液3を、パイプ21を通じてダイ10へ供給するためのポンプ23とを有している。以上より、供給手段20は、マニホールド11に流入部16から塗液3を供給することができる。なお、本実施形態では、図1に示すように、流入部16は、マニホールド11の底部17と繋がっており、この底部17から塗液3を流入させる構成としている。
そして、マニホールド11は、供給手段20から供給された塗液3を溜めることができ、マニホールド11に溜められている塗液3を、スリット12を通って吐出口18からロールツーロールで送られる基材2に対して吐出し、この基材2に対して塗液3を連続的に塗工することができる。スリット12の隙間寸法はその幅方向に一定であり、基材2上に塗工される塗液3の厚さは幅方向に一定となるよう設計されている。また、図示しないが、供給配管21の途中には塗液3用のフィルタが設けられている。
ここで、本発明の塗工装置1では、供給手段20からダイ10への塗液3の供給経路の途中であって供給配管21と流入部16の途中には、供給制御部40が設けられている。
供給制御部40は供給バルブ41を有しており、図示しない制御装置によって供給バルブ41の動作が制御される。また、供給バルブ41の入口部は、後述のリターンバルブ51の入口部を介して供給配管21と接続されており、塗液3が供給バルブ41の入口部へ供給される。また、供給バルブ41の出口部は供給配管21を介してダイ10と接続されている。
弁体42はエアシリンダ43と連結されており、エアシリンダ43へのエアの出し入れにより弁体42が移動する。すなわち、供給バルブ41はいわゆるエアオペレートバルブである。
弁体42に接続されるエアシリンダ43のシャフトの先端部は、エアシリンダ43へのエアの出し入れによって第1の位置と第2の位置の2つの位置を遷移する。これにより、供給バルブ41は、塗液3の流路を形成する開状態と塗液3の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される。なお、本説明では露出しているシャフトの長さが相対的に短くなる方の位置を第1の位置、逆に露出しているシャフトの長さが相対的に長くなる方の位置を第2の位置と呼ぶ。
また、本実施形態では、供給制御部40と供給手段20の間にはリターン制御部50が設けられている。リターン制御部50は、基材2への塗液3の塗工が中断されてダイ10へ塗液3を供給する必要が無いときに塗液3をタンク22へ戻す手段であり、リターンバルブ51を有しており、図示しない制御装置によってこのリターンバルブ51の動作が制御される。リターンバルブ51の入口部は供給配管21と接続され、出口部がタンク22につながるリターン配管24と接続されている。
リターンバルブ51は、内部に弁体52を有し、弁体52が移動することによって供給バルブ51の内部の流路が開閉される。弁体52はエアシリンダ53と連結されており、エアシリンダ53へのエアの出し入れにより弁体52が移動する。すなわち、リターンバルブ51はいわゆるエアオペレートバルブである。
弁体52に接続されるエアシリンダ53のシャフトの先端部は、エアシリンダ53へのエアの出し入れによって第1の位置と第2の位置の2つの位置を遷移する。これにより、供給バルブ51は、塗液3の流路を形成する開状態と塗液3の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される。なお、本説明では露出しているシャフトの長さが相対的に短くなる方の位置を第1の位置、逆に露出しているシャフトの長さが相対的に長くなる方の位置を第2の位置と呼ぶ。
図1では、基材2へ塗液3が塗工されている状態であり、塗工が開始されてから所定時間経過した後の様子が示されている。
この状態においては、供給バルブ41は開状態であり、リターンバルブ51は閉状態となっている。これにより、供給バルブ41を経由してダイ10へ塗液3が供給され、ダイ10の吐出口18から基材2へ塗液3が塗工される。
一方、リターンバルブ51は閉状態となっており、リターンバルブ51の出口部からリターン配管24を経由してタンク22へ戻る塗液3の流路は遮断されている。そのため、ポンプ23によって供給される塗液3は、全てダイ10へ供給される。
図2は、本実施形態の塗工装置1において塗液3の塗工を中断している状態を表す図である。
この状態においては、供給バルブ41は閉状態であり、リターンバルブ51は開状態となっている。これにより、ダイ10へ向かう流路は遮断され、塗液3は全てリターンバルブ51の出口部、リターン配管24を経由してタンク22へ戻される。
なお、リターン配管24の途中には調節弁55が設けられており、この調節弁55において流路抵抗が調節されることによってリターン配管24内の塗液3の内圧が調節される。この内圧はリターン配管24に設けられた図示しない圧力計により測定される。本実施形態では、塗工実施時のマニホールド11内の内圧と塗工中断時のリターン配管24内の塗液3の内圧が略等しくなるように、調節弁55によって調節されている。
このように一度塗液3の塗工が中断された後、再び図1に示すように塗液3を塗工する形態になることにより、基材2には間欠的に塗液3が塗工される。
次に本実施形態の塗工装置1の動作フローを図3および図4に示す。
図3は、塗工開始時における塗工装置1の動作フローである。なお、本説明で用いる「塗工開始時」の文言は、塗液3が全く塗工されていない基材2へ塗液3を塗工し始める時だけでなく、間欠塗工を行う際の個々の塗工膜の形成を開始させる時、すなわち塗工を再開させる時も含むものとする。
なお、この動作フローでは、図2のようにダイ10への塗液3の供給が行われていない状態からスタートし、図1のようにダイ10への塗液3の供給が行われて基材2への塗工が実施されるまでを示す。すなわち、供給バルブ41が閉状態かつリターンバルブ51が開状態である状態からスタートし、供給バルブ41が開状態かつリターンバルブ51が閉状態である状態となるまでを示す。また、塗液3は供給手段20から常に供給されているものとする。
まず、エアシリンダ53が動作し、シャフトが第2の位置から第1の位置への移動を開始することにより、リターンバルブ51の弁体52が移動を開始する。これにより、リターンバルブ51の開状態から閉状態への切り替えが開始する(ステップS1)。
次に、エアシリンダ53のシャフトの第2の位置から第1の位置への移動が完了することにより、リターンバルブ51の弁体52の移動が完了する。これにより、リターンバルブ51の開状態から閉状態への切り替えが完了する(ステップS2)。
次に、エアシリンダ43のシャフトの第1の位置から第2の位置への移動が開始し、供給バルブ41の弁体42が移動を開始する。これにより、供給バルブ41の閉状態から開状態への切り替えが開始する(ステップS3)。
上記のステップS2において、リターンバルブ51の開状態から閉状態への切り替えが完了した時点で、供給バルブ41とリターンバルブ51が両方とも閉状態となる。この間も、供給手段20からの塗液3の供給は続いているため、供給バルブ41とリターンバルブ51が両方とも閉状態である状態が長く続く場合、供給バルブ41の入口部の内圧が過度に上昇するおそれがある。この場合、供給バルブ41が開状態になった瞬間に一気に多量の塗液3がダイ10へ送り込まれ、基材2に塗工される塗液3の塗工開始部の膜厚が大きくなるおそれがある。それを防ぐために、ステップS3はステップS2とほぼ同時に行われる。
最後に、エアシリンダ43のシャフトの第1の位置から第2の位置への移動が完了することにより、供給バルブ41の弁体42の移動が完了する。これにより、供給バルブ41の閉状態から開状態への切り替えが完了する(ステップS4)。そして、塗工を中断もしくは終了するまでこの状態(供給バルブ41が開状態でありリターンバルブ51が閉状態である状態)を継続することにより、塗工膜の膜厚が均一となるように基材2への塗工が継続される。
図4は、塗工終了時における塗工装置1の動作フローである。なお、本説明で用いる「塗工終了時」の文言は、基材2への塗工を完全に終了させる時だけでなく、間欠塗工を行う際の個々の塗工膜の形成を終了させる時、すなわち塗工を中断させる時も含むものとする。
なお、この動作フローでは、上記ステップS4が完了し、図1のようにダイ10への塗液3の供給が行われて基材2への塗工が実施されている状態からスタートし、図2のようにダイ10への塗液3の供給を停止して基材2への塗工が中断もしくは終了されるまでを示す。すなわち、供給バルブ41が開状態かつリターンバルブ51が閉状態である状態からスタートし、供給バルブ41が閉状態かつリターンバルブ51が開状態である状態となるまでを示す。また、塗液3は供給手段20から常に供給されているものとする。
まず、エアシリンダ53が動作し、シャフトが第1の位置から第2の位置への移動を開始することにより、リターンバルブ51の弁体52が移動を開始する。これにより、リターンバルブ51の閉状態から開状態への切り替えが開始する(ステップS11)。
このように、供給バルブ41の切り替え動作の開始よりも先にリターンバルブ51の切り替え動作が開始することにより、リターンバルブ51、リターン配管24を介してタンク22へ戻る塗液3の流れが生じ、後述のサックバックを補助することができる。
次に、エアシリンダ43のシャフトの第2の位置から第1の位置への移動が開始することにより、供給バルブ41の弁体42の移動が開始する。これにより、供給バルブ41の開状態から閉状態への切り替えが開始する(ステップS12)。
次に、エアシリンダ53のシャフトの第1の位置から第2の位置への移動が開始し、リターンバルブ51の弁体52が移動を開始する。これにより、リターンバルブ51の閉状態から開状態への切り替えが開始する(ステップS13)。
最後に、エアシリンダ43のシャフトの第2の位置から第1の位置への移動が完了することにより、供給バルブ41の弁体42の移動が完了する。これにより、供給バルブ41の開状態から閉状態への切り替えが完了する(ステップS14)。そして、塗工を再開するまでこの状態(供給バルブ41が閉状態でありリターンバルブ51が開状態である状態)を継続することにより、基材2への塗工が中断され続ける。
このステップS14のように供給バルブ41が開状態から閉状態へ切り替えられる際、弁体42における液流れの抵抗によってダイ10内を含む供給バルブ41よりも下流側の塗液3が供給バルブ41の方へ引き込まれる、いわゆるサックバックの効果が生じる。このサックバックにより、基材2上の塗工膜の終端部とダイ10の吐出口18との間に存在する塗液3を寸断してダイ10の方へ引き込む、いわゆる液切りが行われる。
ここで、上記の通りリターンバルブ51の切り替え動作がこのサックバックを補助することにより、供給バルブ41の弁体42における液流れの抵抗を比較的大きな値としなくても充分な液切りを行うことが可能となり、図6(a)に示すような塗液3が引きずられる現象が生じることを防ぐことができる。
ここで、仮に弁体42における液流れの抵抗を比較的大きな値とした場合、塗工終了時でなく塗工開始時に弁体42が塗液3の流路を開放した瞬間において、ダイ10へ塗液3が一気に供給され、図7(b)に示すように塗工開始部の塗工膜の膜厚が厚くなるおそれがある。
これに対し、本発明では上記の通りリターンバルブ51の切り替え動作が塗工終了時のサックバックを補助することにより、塗工開始部および塗工終了部の両方における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることができる。
以上の動作フローのように塗工装置1が動作することにより、塗工開始部および塗工終了部の両方における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることが可能である。
また、幅方向に長く塗液を溜める空間からなるマニホールドと、当該幅方向に広いスリットを経由してマニホールドと繋がり、塗液を基材に対して吐出する吐出口と、が形成されたダイと、塗液を貯留するタンクと、タンクに貯留された塗液をマニホールドに連通している流入部を経由させてマニホールドに供給する供給手段と、入口側に供給手段から塗液が供給され、出口側がダイと接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される供給バルブと、入口側に供給手段から塗液が供給され、出口側が塗液をタンクへ戻す配管であるリターン配管と接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御されるリターンバルブと、を備える塗工装置を用い、基材への塗液の吐出を開始するときは、リターンバルブの開状態から閉状態への切り替えを完了させた後、供給バルブの閉状態から開状態への切り替えを開始し、基材への塗液の吐出を終了するときは、リターンバルブの閉状態から開状態への切り替えを開始した後、供給バルブの開状態から閉状態への切り替えを開始する塗工方法によって、塗工開始部および塗工終了部の両方における膜厚のばらつきが少ない塗工膜を形成させることが可能である。
ここで、本発明の塗工装置および塗工方法は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では塗工終了時はリターンバルブ51が閉状態から開状態への切り替えを開始してから完了するまでの間に、供給バルブ41が開状態から閉状態への切り替えを開始しているが、これに限らずリターンバルブ51が閉状態から開状態への切り替えを完了した後、供給バルブ41が開状態から閉状態への切り替えを開始しても良く、また、リターンバルブ51が閉状態から開状態への切り替えを完了したと同時に、供給バルブ41が開状態から閉状態への切り替えを開始しても良く、適当な液切り効果を得ることができるように供給バルブ41の開状態から閉状態への切替を実施すると良い。
また、上記の説明では供給バルブ41およびリターンバルブ51においてシャフトを動作させる手段としてエアシリンダが使用されているが、これに限らず、たとえばボイスコイルモータなど他の直動機構が使用されても良い。
1 塗工装置
2 基材
3 塗液
5 ローラ
10 ダイ
11 マニホールド
12 スリット
16 流入部
17 底部
18 吐出口
20 供給手段
21 供給配管
22 タンク
23 ポンプ
24 リターン配管
40 供給制御部
41 供給バルブ
42 弁体
43 エアシリンダ
50 リターン制御部
51 リターンバルブ
52 弁体
53 エアシリンダ
55 調節弁
100 塗工部
101 ダイ
102 供給手段
103 マニホールド
104 スリット
105 吐出口
106 供給配管
107 供給バルブ
108 弁体
109 エアシリンダ

Claims (5)

  1. 幅方向に長く塗液を溜める空間からなるマニホールドと、当該幅方向に広いスリットを経由して当該マニホールドと繋がり、塗液を基材に対して吐出する吐出口と、が形成されたダイと、
    塗液を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留された塗液を前記マニホールドに連通している流入部を経由させて前記マニホールドに供給する供給手段と、を備える塗工装置であり、
    入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が前記ダイと接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される供給バルブと、
    入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が塗液を前記タンクへ戻す配管であるリターン配管と接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御されるリターンバルブと、
    を有し、
    基材への塗液の吐出を開始するときは、前記リターンバルブが開状態から閉状態への切替を完了した後、前記供給バルブが閉状態から開状態への切り替えを開始し、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを開始した後、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴とする、塗工装置。
  2. 基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを開始してから完了するまでの間に、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴とする、請求項1に記載の塗工装置。
  3. 基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを完了した後、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴とする、請求項1に記載の塗工装置。
  4. 基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブが閉状態から開状態への切り替えを完了したと同時に、前記供給バルブが開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴とする、請求項1に記載の塗工装置。
  5. 幅方向に長く塗液を溜める空間からなるマニホールドと、当該幅方向に広いスリットを経由して当該マニホールドと繋がり、塗液を基材に対して吐出する吐出口と、が形成されたダイと、
    塗液を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留された塗液を前記マニホールドに連通している流入部を経由させて前記マニホールドに供給する供給手段と、
    入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が前記ダイと接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御される供給バルブと、
    入口側に前記供給手段から塗液が供給され、出口側が塗液を前記タンクへ戻す配管であるリターン配管と接続され、シャフトの動作によって内部の弁体の位置が変化し、塗液の流路を形成する開状態と塗液の流路を遮断する閉状態との2つの状態が切り替え制御されるリターンバルブと、
    を備える塗工装置を用いた塗工方法であり、
    基材への塗液の吐出を開始するときは、前記リターンバルブの開状態から閉状態への切り替えを完了させた後、前記供給バルブの閉状態から開状態への切り替えを開始し、基材への塗液の吐出を終了するときは、前記リターンバルブの閉状態から開状態への切り替えを開始した後、前記供給バルブの開状態から閉状態への切り替えを開始することを特徴とする、塗工方法。
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