[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2020161742A - 磁気粘性流体 - Google Patents

磁気粘性流体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020161742A
JP2020161742A JP2019062072A JP2019062072A JP2020161742A JP 2020161742 A JP2020161742 A JP 2020161742A JP 2019062072 A JP2019062072 A JP 2019062072A JP 2019062072 A JP2019062072 A JP 2019062072A JP 2020161742 A JP2020161742 A JP 2020161742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic particles
particles
fluid
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019062072A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7290974B2 (ja
Inventor
仁志 辻
Hitoshi Tsuji
仁志 辻
優矢 上嶋
Yuya Ueshima
優矢 上嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurimoto Ltd filed Critical Kurimoto Ltd
Priority to JP2019062072A priority Critical patent/JP7290974B2/ja
Publication of JP2020161742A publication Critical patent/JP2020161742A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7290974B2 publication Critical patent/JP7290974B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

【課題】沈降が生じにくく、均一性が高い磁気粘性流体を提供する。【解決手段】磁気粘性流体(MR流体)は,球形の第1の磁性粒子111と、フレーク状の第2の磁性粒子112と、分散媒113とを備えている。第1の磁性粒子111は、一般的なMR流体において用いられる球形の磁性粒子であり、平均一次粒径が0.05μm以上、50μm以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、磁気粘性流体に関する。
磁気粘性(Magneto Rheological:MR)流体は、鉄(Fe)等の磁性粒子をオイル等の分散媒に分散させた流体である。MR流体は、磁場の作用がない場合には分散媒中に磁性粒子がランダムに浮遊している。MR流体に外部から磁場を印加すると、磁界の方向に沿って磁性粒子が多数のクラスタを形成し、降伏応力が増大する。このようにMR流体は電気信号によってレオロジー特性又は力学的な性質を容易に制御できる材料であるため、種々の分野への応用が検討されている。現状では自動車向けショックアブソーバ及び建設機械向けシートダンパ等の直動型デバイスとして主に用いられている。また、クラッチやブレーキといった用途への応用も検討されている。
磁性粒子をオイル等の分散媒に分散させた流体としてはMR流体以外に、磁性流体がある。磁性流体の場合に用いられる磁性粒子の粒子径は数nm〜10nm程度であり、熱エネルギーに起因するブラウン運動により粒子が振動する。このため、磁性流体は磁場を与えてもクラスタを形成せず、降伏応力は増大しないという点でMR流体とは全く異なる。
MR流体において一般的に用いられる磁性粒子は、平均粒子径が数μm〜数十μmである。磁性流体と比べて大きな磁性粒子を用いることにより、磁場を印加した際にクラスタを形成させることができる。MR流体は、大きな磁性粒子を用いるため、放置しておくと磁性粒子の沈降によるケーキングが発生してしまうという問題がある。また、磁場の付与と解除とを繰り返すと、磁性粒子が二次凝集して、安定した分散状態を維持できなくなるという問題がある。MR流体の安定性を向上させるために、粒子径が異なる2種類の磁性粒子を混合したMR流体が検討されている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
特表平07−507978号公報 WO2012/120842号パンフレット
しかしながら、粒径が異なる2種類の球形粒子を混合したMR流体においても、濃度分布の均一性が不十分であり、さらに均一性が高いMR流体が求められている。
本開示の課題は、沈降が生じにくく、均一性が高い磁気粘性流体を実現できるようにすることである。
本開示の磁気粘性流体の一態様は、球形の第1の磁性粒子と、フレーク状の第2の磁性粒子と、分散媒とを備え、第1の磁性粒子は、平均一次粒径が0.05μm以上、50μm以下である。
磁気粘性流体の一態様において、第2の磁性粒子は、平均一次粒径を比表面積で割った値が、6以上、25以下とすることができる。
磁気粘性流体の一態様において、第2の磁性粒子の磁性粒子の総量に対する割合は、20質量%以上、100質量%未満とすることができる。
磁気粘性流体の一態様において、第2の磁性粒子は、濃度25vol%の磁気粘性流体に調製して、1週間静置して測定した沈降層高さ率が60%以上とすることができる。
磁気粘性流体の一態様において、第2の磁性粒子は、長径と短径との比が1以上、1.5以下とすることができる。
本開示の磁気粘性流体によれば、沈降が生じにくくして均一性を向上させることができる。
一実施形態に係るMR流体を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態の磁気粘性流体(MR流体)は、球形の第1の磁性粒子111と、フレーク状の第2の磁性粒子112と、分散媒113とを備えている。フレーク状とは、片状、扁平状、鱗片状又は円板状等とも呼ばれ、外径に対し厚さが数分の1から数十分の1である形状である。なお、外径とは長径と短径との平均径である。
フレーク状の磁性粒子は単位重量当たりの表面積が大きいため、分散媒中における浮力も大きくなり、沈降しにくい。また、磁場を加えてクラスタを形成させると、面同士が接触するため、大きなMR効果も得られる。一方、MR流体には大きなダイナミックレンジが求められるが、球形の磁性粒子の方がダイナミックレンジを大きくすることができる。このため、本実施形態においては、球形の第1の磁性粒子111と、フレーク状の第2の磁性粒子112とを混合している。
本実施形態のMR流体において、磁性粒子の総量に占める第2の磁性粒子112の割合は、特に限定されないが、沈降を抑える観点及びMR効果を向上させる観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上である。ダイナミックレンジを大きくする観点から、磁性粒子の総量に占める第2の磁性粒子112の割合は、好ましくは100質量%未満、より好ましくは90質量%未満、さらに好ましくは80質量%未満である。
第1の磁性粒子111は、一般的なMR流体において用いられる球形の磁性粒子を用いることができる。具体的には、磁気粘性流体として必要とされる種々の特性を満たす観点から、平均一次粒径が0.05μm以上、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上で、50μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは10μm以下の磁性粒子を用いることができる。
第2の磁性粒子112は、フレーク状であればよいが、沈降を抑制する観点及びMR効果を向上させる観点から、扁平度の指標は6以上が好ましく、8以上がより好ましく、10以上がさらに好ましい。また25以下が好ましく、20以下がより好ましい。中実の粒子の場合、粒径が同じであれば、真球から扁平になるほど表面積が大きくなる。このため、本開示においては扁平度の指標を、平均一次粒径(μm)を比表面積(m2/g)で割った値とする。なお、扁平な粒子の粒径は、長径と短径との平均である。また、平均一次粒径は、0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましく、0.5μm以上がさらに好ましく、5μm以上がよりさらに好ましい。また、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、25μm以下がさらに好ましい。
第1の磁性粒子111及び第2の磁性粒子112の平均一次粒径は、実施例に示す方法により求めることができる。フレーク状である第2の磁性粒子112の平均一次粒径は、長径と短径との平均として求めることができる。第2の磁性粒子112の比表面積は、実施例に示す方法により求めることができる。
第1の磁性粒子111及び第2の磁性粒子112は、種々の磁性材料により形成することができる。例えば、鉄、酸化鉄、窒化鉄、炭化鉄、カルボニル鉄、二酸化クロム、低炭素鋼、ニッケル又はコバルト等を用いることができる。また、アルミニウム含有鉄合金、ケイ素含有鉄合金、コバルト含有鉄合金、ニッケル含有鉄合金、バナジウム含有鉄合金、モリブデン含有鉄合金、クロム含有鉄合金、タングステン含有鉄合金、マンガン含有鉄合金又は銅含有鉄合金等の鉄合金を用いることもできる。ガドリニウム、ガドリニウム有機誘導体からなる常磁性、超常磁性又は強磁性化合物粒子及びこれらの混合物からなる粒子等を用いることもできる。中でも、カルボニル鉄は、磁性体としての特性及び入手の容易性から好ましい。
第2の磁性粒子112は、種々の方法により形成できるが、例えば、球形粒子を扁平加工することにより形成することができる。扁平加工は、例えば、ジルコニアボールなどの硬いメディアを用いた湿式ボールミルにて衝撃を与えることにより行うことができる。加工時間、メディアの硬さ及び元の球形粒子の材質等を変更することにより、扁平度の異なる粒子が得られる。扁平加工する球形粒子は、特に限定されず、第1の磁性粒子と同様の種々の磁性材料からなる粒子を用いることができる。中でも鉄系の粒子は扁平加工が容易であるため好ましい。
球形粒子を扁平加工して第2の磁性粒子112を形成した場合、長径と短径との比(長径/短径)は、好ましくは1以上、1.5以下、より好ましくは1以上、1.2以下の円板状の粒子とすることができる。第2の磁性粒子112を円板状とすることにより、クラスタ形成時の粒子間接点の面積が増加し、磁場に対するせん断応力の変化が大きくなる。
フレーク状の第2の磁性粒子112は、球形粒子と比べて、比表面積を大きくすることができる。例えば、平均一次粒径が同じ球形粒子と比べて、比表面積を1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上とすることができる。具体的には、沈降しにくくする観点及びMR効果を向上させる観点から、扁平度の指標(平均一次粒径(μm)/比表面積(m2/g))が、1以上が好ましく、5以上がより好ましい。平均一次粒径を比表面積で割った値は大きい方がよいが、実現可能な範囲として、25以下が好ましく、20以下がより好ましい。
フレーク状の第2の磁性粒子112の場合、平均一次粒径が同じ球形粒子と比べて、沈降層高さ率を好ましくは1.2倍以上、より好ましくは1.3倍以上にすることができる。具体的には、沈降層高さ率を好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上とすることができる。なお、ここでいう沈降層高さ率は、実施形態に示す方法により測定した値である。
本実施形態において、第1の磁性粒子及び第2の磁性粒子の少なくとも一方に、分散媒に親和する表面改質層を設けることができる。第1の磁性粒子111及び第2の磁性粒子112の表面に分散媒113と親和する表面改質層を設けることにより沈降をさらに生じにくくできる。
分散媒がシリコーンオイル等の疎水性の材料からなる場合には、粒子自体の表面よりも疎水性(親油性)が高くなるような表面改質層を設けることが好ましい。疎水性を高くする場合には、表面改質層として疎水性の化合物を磁性粒子本体の表面に固定すればよい。疎水性の化合物としては、直鎖若しくは分岐を有する炭化水素鎖又はアリル基を有する化合物等とすればよい。化合物の固定には種々の方法を用いることができるが、例えば磁性粒子本体の表面に水酸基を導入し、水酸基と反応する官能基を有する化合物を結合させればよい。また、磁性粒子本体の表面に導入した水酸基と化合物とを2官能性のカップリング剤を介して結合してもよい。
分散媒が水等からなる場合には、粒子自体の表面よりも親水性が高くなるような表面改質層を設けることが好ましい。親水性を高くする場合には、例えば粒子の表面に水酸基を導入すればよい。水酸基は種々の方法により導入できるが、例えば磁性粒子本体を酸素を含む雰囲気に放置して酸化膜を形成した後、水分を含む雰囲気に放置すればよい。また、シランカップリング剤等を用いて、親水性の化合物を磁性粒子本体の表面に導入してもよい。
また、磁性粒子の表面に表面改質層を設けるのではなく、分散媒に分散剤を添加することにより分散性を向上させることもできる。分散剤は特に限定されず、分散媒の種類に応じて適宜選択すればよいが、例えば、パーフルオロエーテルカルボン酸塩、パーフルオロカルボン酸アミド、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、ミリスチン酸、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸アンモニウム、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、エルカ酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ベヘン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ジアルコキシルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アルコール硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、リン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリンエステル、及びアミノアルコールエステル、等の少なくとも1つを用いることができる。なお、磁性粒子の表面に表面改質層を設けた場合にも分散媒に分散剤を添加することができる。
但し、第1の磁性粒子及び第2の磁性粒子が互いに異なる種類の表面改質層を有していてもよい。
なお、表面改質層は、それぞれの磁性粒子の表面に均一に設ければよいが、磁性粒子の表面の一部に設けられていてもよい。
分散媒は、微粒子混合体を分散させることができる液体であればどのようなものであってもよい。例えば、シリコーンオイル、フッ素オイル、ポリアルファオレフィン(PAO)、パラフィン、エーテル油、エステル油、鉱物油、植物性油又は動物性油等を用いることができる。また、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びエーテル類等の有機溶媒又はエチルメチルイミダゾリウム塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム塩及び1−メチルピラゾリウム塩等に代表されるイオン性液体(常温溶融塩)類等を用いることもできる。これは、単独で用いることも2種類以上を組み合わせて用いることもできる。親水性の表面改質層を設ければ水、エステル類又はアルコール類等を分散媒とすることも可能である。
微粒子混合体の分散媒に対する濃度(体積分率)は、MR流体としての機能を発揮させる観点から5vol%以上とすることが好ましく、10vol%以上とすることがより好ましい。また、MR流体の基底粘度を抑える観点からは、50vol%以下とすることが好ましく、40vol%以下とすることがより好ましい。
第1の磁性粒子及び第2の磁性粒子と分散媒とは、最初にへら等を用いて混合した後、自転・公転型の攪拌機等を用いて十分に高せん断混合することが好ましい。但し、いずれか1つ又は2つの粒子を先に分散媒中に分散させた後、残りの粒子を順次又は合わせて分散媒中に分散させてもよい。攪拌機に代えて、ホモジナイザー又は遊星混合機等を用いて磁性粒子の分散を行ってもよい。また、分散剤等を添加して磁性粒子を分散させてもよい。なお、粒子に表面処理層を設け、分散媒との親和性が向上している場合には、高せん断混合しなくてもよい。
本実施形態のMR流体は、クラッチ、ブレーキ、ショックアブソーバ及び油圧ダンパ等の種々のデバイスに用いることができる。
以下に、実施例を用いて本発明についてさらに詳細に説明する。以下の実施例は、例示であり、本発明を限定することを意図しない。
<比表面積の測定>
第1及び第2の磁性粒子の表面積は、ガス吸着法を用いた比表面積測定法(BET法)にて測定した。
<粒径の測定>
第1及び第2の磁性粒子の平均一次粒子径は、レーザ回折・散乱法を用いた粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル製、MT3000)を使用して測定した。
<MR流体の調製>
第1の磁性粒子及び第2の磁性粒子を所定の比率で分散媒中に分散させることによりMR流体を得た。分散媒にはシリコーンオイル(信越化学社製:KF−96−50cs)を用いた。所定量の第1の粒子、第2の粒子、第3の粒子及び分散媒を容器中にてへらを用いて手で混合した後、自転・公転型の攪拌機(倉敷紡績社製:マゼルスター)を用いて高せん断混合することにより磁性粒子を分散媒中に分散させた。第1の磁性粒子及び第2の磁性粒子の総和の分散媒に対する濃度は25vol%とした。
<沈降層高さ率の測定>
容器に約20mLのMR流体を入れ、1週間静置した。その後、全体の高さ及び粒子沈降層の高さを測定し、以下の式を用いて沈降層高さ率を算出した。
沈降層高さ率(%)=(全体の高さ−粒子沈降層の高さ)/全体の高さ×100
沈降層高さ率が大きいほど、磁性粒子が沈降しにくく、安定したMR流体であることを示す。
<基底粘度の測定>
基底粘度の測定は平行平板型回転粘度計を用いて測定した。平板の間隔は500μmとし、直径20mmのパラレルプレートを用いた。磁場を印加せずにせん断速度を1s-1で30秒間一定とした時のせん断応力を測定した。
<MR効果の測定>
MR効果(せん断応力)の測定は磁束密度0.5T及び1.0Tの磁場を測定部に均一に印加した状態で基底粘度と同じ条件で測定した。
<ダイナミックレンジの測定>
ダイナミックレンジは基底粘度とMR効果の測定値より下記の式にて計算を行い、算出した。
ダイナミックレンジ=MR効果(kPa)/基底粘度(kPa)
<第1の磁性粒子>
第1の磁性粒子には、表面に酸化膜を有する市販のカルボニル鉄粉(ニューメタルス エンド ケミカルスコーポレーション製、平均一次粒子径2μm)を用いた。
<第2の磁性粒子>
第2の磁性粒子は、球形の磁性粒子をジルコニアボールをメディアとする湿式ボールミルを用いて扁平加工して形成した。扁平加工時間を、変化させることにより、扁平度の指標が異なる、4種類の第2の磁性粒子を形成した。
−第2の磁性粒子単体の評価−
扁平加工して形成した4種類の第2の磁性粒子及び扁平加工していない球状粒子について、沈降層高さ率及びMR効果の測定を行った。MR流体は、各粒子を25vol%となるように、シリコーンオイル(信越化学社製:KF−96−50cs)中に分散させて調製した。沈降層高さ率を測定した。扁平加工した粒子は、球形粒子よりも沈降層高さ率が大きくなり、沈降しにくい安定したMR流体を形成した。また、扁平加工した粒子の場合、球形粒子と比べてMR効果が大きく上昇した。
なお、MR効果は、せん断速度を100s-1として、磁束密度が0T、0.5T及び1Tにおけるせん断応力を測定し、以下の式1に従ってMR効果増加率Rを求めて評価した。
R=S−Ss/Ss ・・・ 式1
Sは0.5Tにおけるせん断応力の値であり、Ssは球形粒子を用いた場合の0.5Tにおけるせん断応力の値である。
各粒子についての測定結果を、平均一次粒径、厚さ及び比表面積と共に表1に示す。
Figure 2020161742
−混合系における評価−
第2の磁性粒子の磁性粒子の総量に対する混合比率を0質量%、25質量%、50質量%、80質量%及び100質量%とした5種類のMR流体を調製し、それぞれについて、沈降層高さ率、MR効果、基底粘度及びダイナミックレンジを測定した。第2の磁性粒子には、扁平度の指標が17.7のものを用いた。
沈降率高さ率及び基底粘度は、第2の磁性粒子の混合比率が高くなるほど大きくなった。ダイナミックレンジは、第2の磁性粒子の混合比率が高くなるほど低くなった。MR効果は、第2の磁性粒子の混合比率が25質量%を越えると次第に上昇した。
表2に、各MR流体についての測定結果を示す。
Figure 2020161742
本開示の磁気粘性流体は、均一性が高く均一性を向上することができ、種々の産業分野における磁気粘性流体として有用である。
111 第1の磁性粒子
112 第2の磁性粒子
113 分散媒

Claims (5)

  1. 球形の第1の磁性粒子と、フレーク状の第2の磁性粒子と、分散媒とを備え、
    前記第1の磁性粒子は、平均一次粒径が0.05μm以上、50μm以下である、磁気粘性流体。
  2. 前記第2の磁性粒子は、平均一次粒径を比表面積で割った扁平度の指標が、6以上、25以下である、請求項1に記載の磁気粘性流体。
  3. 前記第2の磁性粒子の磁性粒子の総量に対する割合は、20質量%以上、100質量%未満である、請求項1又は2に記載の磁気粘性流体。
  4. 前記第2の磁性粒子は、濃度25vol%の磁気粘性流体に調製して、1週間静置して測定した沈降層高さ率が60%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気粘性流体。
  5. 前記第2の磁性粒子は、長径と短径との比が1以上、1.5以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気粘性流体。
JP2019062072A 2019-03-28 2019-03-28 磁気粘性流体 Active JP7290974B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019062072A JP7290974B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 磁気粘性流体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019062072A JP7290974B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 磁気粘性流体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020161742A true JP2020161742A (ja) 2020-10-01
JP7290974B2 JP7290974B2 (ja) 2023-06-14

Family

ID=72639954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019062072A Active JP7290974B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 磁気粘性流体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7290974B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023516293A (ja) * 2020-11-09 2023-04-19 シーケー マテリアルズ ラブ カンパニー,リミティド 磁気粘性流体回転負荷装置及びその制御方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6333501A (ja) * 1986-07-25 1988-02-13 Kobe Steel Ltd 電磁クラツチ用磁性粉体
JPS63105902A (ja) * 1986-10-22 1988-05-11 Riken Corp 磁性粉体式動力伝達装置用磁性粉末
JPH04304601A (ja) * 1991-04-01 1992-10-28 Tabuchi Denki Kk 磁性材料および誘導電磁器
US20060033069A1 (en) * 2004-08-13 2006-02-16 Ulicny John C Magnetorheological fluid compositions
US20060033068A1 (en) * 2004-08-13 2006-02-16 Yang-Tse Cheng Magnetorheological fluid compositions
US20070063167A1 (en) * 2005-09-22 2007-03-22 Yang-Tse Cheng Magnetorheological fluid compositions
JP2010508667A (ja) * 2006-11-07 2010-03-18 スティッチング ダッチ ポリマー インスティテュート 磁性流体およびそれらの使用
JP2014229625A (ja) * 2013-05-17 2014-12-08 国立大学法人 名古屋工業大学 磁気機能性流体およびそれを用いたダンパ、クラッチ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6333501A (ja) * 1986-07-25 1988-02-13 Kobe Steel Ltd 電磁クラツチ用磁性粉体
JPS63105902A (ja) * 1986-10-22 1988-05-11 Riken Corp 磁性粉体式動力伝達装置用磁性粉末
JPH04304601A (ja) * 1991-04-01 1992-10-28 Tabuchi Denki Kk 磁性材料および誘導電磁器
US20060033069A1 (en) * 2004-08-13 2006-02-16 Ulicny John C Magnetorheological fluid compositions
US20060033068A1 (en) * 2004-08-13 2006-02-16 Yang-Tse Cheng Magnetorheological fluid compositions
US20070063167A1 (en) * 2005-09-22 2007-03-22 Yang-Tse Cheng Magnetorheological fluid compositions
JP2010508667A (ja) * 2006-11-07 2010-03-18 スティッチング ダッチ ポリマー インスティテュート 磁性流体およびそれらの使用
JP2014229625A (ja) * 2013-05-17 2014-12-08 国立大学法人 名古屋工業大学 磁気機能性流体およびそれを用いたダンパ、クラッチ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023516293A (ja) * 2020-11-09 2023-04-19 シーケー マテリアルズ ラブ カンパニー,リミティド 磁気粘性流体回転負荷装置及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7290974B2 (ja) 2023-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ashtiani et al. A review on the magnetorheological fluid preparation and stabilization
Peng et al. Size effects of SiO2 nanoparticles as oil additives on tribology of lubricant
JP3280032B2 (ja) 磁気レオロジー流体装置の出力増加法及び磁気レオロジー流体組成物
Hajalilou et al. Field responsive fluids as smart materials
JP6255715B2 (ja) 磁気機能性流体およびそれを用いたダンパ、クラッチ
JPH08502779A (ja) 合金粒子を主成分とした磁気レオロジー材料
JP2010508667A (ja) 磁性流体およびそれらの使用
WO1993021644A1 (en) Magnetorheological fluids and methods of making thereof
JP5194196B2 (ja) 磁気粘性流体及びこれを用いたクラッチ
KR20010103463A (ko) 수분친화성 자성입자와 물/오일 에멀전을 이용한자기유변유체 및 그의 제조방법
CN109564807B (zh) 磁流变液
Aruna et al. Investigation of sedimentation, rheological, and damping force characteristics of carbonyl iron magnetorheological fluid with/without additives
JP2020161742A (ja) 磁気粘性流体
Ghasemi et al. Simultaneous effect of magnetic nanoparticles additive and noble metal coating on carbonyl iron-based magnetorheological fluid
JP2021163969A (ja) 磁気粘性流体
WO2020110812A1 (ja) 磁気粘弾性流体および装置
AU2021103737A4 (en) Design of nano-magnetorheological fluid damper and synthesis of the nano-magnetorheological fluid
Khairy Synthesis, characterization and magnetic properties of gamma irradiated and unirradiated magnetic nanopowders
JP2023150670A (ja) 磁気粘性流体の製造方法
Hajalilou et al. Magnetorheological (MR) fluids
Wang et al. Influence of novel additives and antiwear agents on the properties of PAO-based magnetorheological fluids
Liu et al. Iron oxide/MCM-41 mesoporous nanocomposites and their magnetorheology
KR101602315B1 (ko) 판 형상의 철 입자들을 포함하는 자기유변유체
CN102349117B (zh) 包括非磁性材料的磁流变组合物
US20240355518A1 (en) Magnetorheological Fluid

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7290974

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150