JP2020155283A - 蓄電素子及び蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性の向上を図ることができる蓄電素子を提供する。【解決手段】容器100と、容器100から第一方向に突出する電極端子200とを備える蓄電素子10であって、電極端子200の第一方向側の第一面211を覆う第一絶縁部材400を備え、電極端子200は、第一面211とは異なる位置に、電極端子200の第一方向側に配置される外部の導電部材(バスバー20)が接続される導電部300を有する。【選択図】図6
Description
本発明は、容器と容器から突出する電極端子とを備える蓄電素子、及び、当該蓄電素子を備える蓄電装置等に関する。
従来、容器と容器から突出する電極端子とを備えた構成において、電極端子の短絡を抑制する蓄電素子が知られている。例えば、特許文献1には、ケース(容器)と、先端がケース外に突出した正極端子(電極端子)とを備え、正極端子の先端が内部に没入した状態から外部に露出した状態に移動可能な端子カバーによって、電極端子の短絡を抑制する二次電池(蓄電素子)が開示されている。
しかしながら、上記従来の蓄電素子では、電極端子の短絡を抑制することができない場合がある。つまり、上記従来の蓄電素子では、電極端子の短絡を抑制するために、端子カバーによって電極端子の先端が内部に没入した状態になっているが、外部の導電部材(バスバー等)に接続するために、電極端子の先端が外部に露出した状態にもなる。このため、例えば、蓄電素子を、電極端子を下向きにしてモジュールケース等に挿入し、外部の導電部材と接続させるような構成の場合、蓄電素子の挿入位置がずれると電極端子の先端面が他の部材と接触して短絡するおそれがある。また、蓄電素子が電極端子の先端面を下に向けて転倒した場合等にも、電極端子の先端面が他の部材と接触して短絡するおそれがある。このように、本願発明者は、上記従来の構成においても、安全性の向上をさらに図るべき点があることを見出した。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、安全性の向上を図ることができる蓄電素子等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器と、前記容器から第一方向に突出する電極端子とを備える蓄電素子であって、前記電極端子の前記第一方向側の第一面を覆う第一絶縁部材を備え、前記電極端子は、前記第一面とは異なる位置に、前記電極端子の前記第一方向側に配置される外部の導電部材が接続される導電部を有する。
これによれば、蓄電素子は、電極端子の突出方向である第一方向側の第一面を覆う第一絶縁部材を有しており、電極端子は、第一面とは異なる位置に、電極端子の第一方向側に配置される外部の導電部材が接続される導電部を有している。このように、電極端子の先端面である第一面を第一絶縁部材で覆い、かつ、電極端子の第一面とは異なる位置に、外部の導電部材と接続される導電部を設ける。これにより、例えば、蓄電素子を、電極端子を下向きにしてモジュールケース等に挿入し、外部の導電部材と接続させるような構成の場合に、蓄電素子の挿入位置がずれても、電極端子の第一面が他の部材と接触して短絡するのを抑制することができる。また、蓄電素子が電極端子の第一面を下に向けて転倒した場合等にも、電極端子の第一面が他の部材と接触して短絡するのを抑制することができる。このように、蓄電素子において、電極端子の先端面である第一面が他の部材と接触して短絡するのを抑制しつつ、電極端子を外部の導電部材と接続することができるため、安全性の向上を図ることができる。
また、前記電極端子は、前記第一面から凹んだ凹部を有し、前記導電部は、前記凹部内に配置されることにしてもよい。
これによれば、導電部は、電極端子の第一面から凹んだ凹部内に配置されている。このように、電極端子に凹部を設けて、当該凹部内に導電部を配置することで、電極端子の第一面が第一絶縁部材で覆われていても、容易に、外部の導電部材を導電部に接続することができる。これにより、容易に、電極端子を外部の導電部材と接続することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
また、前記導電部は、前記外部の導電部材が接続される弾性体であることにしてもよい。
これによれば、導電部は、外部の導電部材が接続される弾性体である。このように、導電部を弾性体で構成することで、外部の導電部材を導電部に押し付ければ導電部に接続することができるため、容易に、外部の導電部材を導電部に接続することができる。これにより、容易に、電極端子を外部の導電部材と接続することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
また、前記電極端子の前記第一方向とは交差する第二方向側の第二面を覆う第二絶縁部材をさらに備え、前記第一絶縁部材は、前記第二絶縁部材に取り付けられる取付部を有することにしてもよい。
これによれば、第一絶縁部材は、電極端子の第二方向側の第二面を覆う第二絶縁部材に取り付けられる取付部を有している。このように、電極端子に、第二面を覆う第二絶縁部材を配置し、第二絶縁部材に第一絶縁部材の取付部を取り付ける。これにより、電極端子の第二面の絶縁性も確保しつつ、第一絶縁部材を電極端子に対して容易に配置することができる。したがって、蓄電素子において、電極端子が他の部材と接触して短絡するのをより抑制しつつ、簡易な構成を実現することができるため、さらなる安全性の向上を容易に図ることができる。
また、前記第二絶縁部材は、前記電極端子と前記容器との間に配置される封止部を有することにしてもよい。
これによれば、第二絶縁部材は、電極端子と容器とを封止する封止部を有している。つまり、第二絶縁部材が封止部を有しているため、第二絶縁部材は、電極端子と容器との間に配置されるガスケットである。このように、第二絶縁部材として当該ガスケットを用いることで、第二絶縁部材を容易に構成することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
また、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、当該蓄電素子と、前記蓄電素子に接続される前記外部の導電部材と、を備える蓄電装置としても実現することができる。また、本発明は、蓄電素子が備える電極端子及び第一絶縁部材等の絶縁部材として実現してもよく、蓄電装置が備える電極端子、第一絶縁部材等の絶縁部材及び外部の導電部材として実現してもよい。さらに、本発明は、導電性の本体部と、前記本体部の一方の面から一体的に突出し、蓄電素子の電極端子に形成された凹部に挿入される突出部と、を備えるバスバーとしても実現することができる。
本発明における蓄電素子等によれば、安全性の向上を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(及びその変形例)に係る蓄電素子及び蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、寸法等は必ずしも厳密に図示したものではない。さらに、各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
また、以下の説明及び図面中において、1つの蓄電素子における一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、または、蓄電素子の容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。複数の蓄電素子の並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、または、当該容器の厚さ方向を、Y軸方向と定義する。蓄電素子の容器本体と蓋との並び方向、蓄電素子とバスバーとの並び方向、蓄電装置の外装体本体と蓋との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、以下では、Z軸プラス方向を第一方向とも呼び、第一方向と交差する方向(XY平面内における任意の方向、例えばX軸方向)を第二方向とも呼ぶ場合がある。
(実施の形態)
[1 蓄電装置1の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電装置1の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。具体的には、図1は、外装体30を透視して外装体30内方を示した図となっており、外装体30(及び2つの外部端子31)は破線で示している。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10とバスバー20とを示す斜視図である。具体的には、図2は、図1に示した蓄電素子10とバスバー20とを分解し、1つの蓄電素子10と、当該蓄電素子10に接続される2つのバスバー20とを示している。
[1 蓄電装置1の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電装置1の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。具体的には、図1は、外装体30を透視して外装体30内方を示した図となっており、外装体30(及び2つの外部端子31)は破線で示している。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10とバスバー20とを示す斜視図である。具体的には、図2は、図1に示した蓄電素子10とバスバー20とを分解し、1つの蓄電素子10と、当該蓄電素子10に接続される2つのバスバー20とを示している。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置である。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途や電源用途などに使用される電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電装置1は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)若しくはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電車、モノレール若しくはリニアモーターカー等の電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用若しくはエンジン始動用、または、家庭用若しくは発電機用に使用される定置用のバッテリ等として用いられる。
図1に示すように、蓄電装置1は、複数(本実施の形態では6つ)の蓄電素子10と、バスバー20と、これら蓄電素子10及びバスバー20等を収容する外装体30と、を備えている。なお、蓄電装置1は、蓄電素子10間に配置されるスペーサ、蓄電素子10を拘束する拘束部材(サイドプレート及びエンドプレート等)、バスバー20等の位置決めを行うバスバーフレーム、蓄電素子10の充電状態や放電状態を監視するための回路基板やリレー等の電気機器なども備えていてもよいが、これらの図示は省略し、詳細な説明も省略する。
外装体30は、蓄電装置1の外装体を構成する略直方体形状(箱形)の容器(モジュールケース)である。つまり、外装体30は、蓄電素子10及びバスバー20等の外方に配置されて、これら蓄電素子10及びバスバー20等を外部からの衝撃等から保護する。また、外装体30は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはABS樹脂等の絶縁材料、または、絶縁塗装をした金属等により構成されている。外装体30は、これにより、蓄電素子10及びバスバー20等が外部の金属部材などに接触することを回避する。
具体的には、外装体30は、箱形の本体部分と蓋部分とを有しており、外装体30内に蓄電素子10及びバスバー20等が収容される。また、外装体30には、2つの外部端子31が設けられている。この2つの外部端子31は、蓄電装置1の外部からの電気を充電し、また蓄電装置1の外部へ電気を放電するための正極側及び負極側の外部接続端子であり、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属製の導電部材等で形成されている。なお、外装体30の形状及び材質は、上記には限定されない。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。本実施の形態では、6個の扁平な略直方体形状(角形)の蓄電素子10が、直列に接続されて配置されている。なお、蓄電素子10の個数は6個に限定されず、他の複数個数または1個であってもよい。また、蓄電素子10の形状は、直方体形状(角形)には限定されず、直方体形状以外の多角柱形状、円柱形状、楕円柱形状、長円柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。また、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。さらに、蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。この蓄電素子10の構成の詳細な説明については、後述する。
バスバー20は、蓄電素子10のZ軸プラス方向(第一方向)側に配置されて、蓄電素子10に接続される部材である。バスバー20は、導電性かつ平板状の部材であり、複数の蓄電素子10同士、及び、端部の蓄電素子10と外部端子31とを電気的に接続する。例えば、バスバー20は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金またはステンレス鋼等の金属製の導電部材等で形成されている。具体的には、バスバー20は、隣接する蓄電素子10において、一の蓄電素子10の正極端子(後述の正極側の電極端子200)または負極端子(後述の負極側の電極端子200)と、他の蓄電素子10の負極端子または正極端子とを電気的に接続する。また、端部のバスバー20は、端部の蓄電素子10の正極端子または負極端子と、正極側または負極側の外部端子31とを電気的に接続する。なお、図1では、端部のバスバー20は、外部端子31との接続部分を省略して図示している。
さらに具体的には、図2に示すように、バスバー20は、バスバー本体部21と、バスバー本体部21の一方の面から一体的に突出する2つのバスバー突出部22と、を有している。バスバー本体部21は、平板状かつ略長円形状の部位であり、複数(本実施の形態では2つ)の蓄電素子10を跨ぐように、Y軸方向に延設されて配置されている。バスバー突出部22は、バスバー本体部21のY軸方向両端部のZ軸マイナス方向側の面からZ軸マイナス方向側へ突出する円柱形状の部位である。バスバー20は、バスバー突出部22が蓄電素子10の電極端子200に形成された凹部に挿入される(図6参照)ことで、蓄電素子10と接続される。
例えば、バスバー20は、一端のバスバー突出部22が一の蓄電素子10の正極端子に挿入されて接続され、他端のバスバー突出部22が他の蓄電素子10の負極端子に挿入されて接続されることで、一の蓄電素子10の正極端子と他の蓄電素子10の負極端子とを電気的に接続する。このようにして、バスバー20は、複数の蓄電素子10を順次接続することで、複数の蓄電素子10を直列に接続する。また、端部のバスバー20は、一端のバスバー突出部22が端部の蓄電素子10の正極端子に挿入されて接続され、他端が正極側の外部端子31にボルト締結等により接続されることで、端部の蓄電素子10の正極端子と正極側の外部端子31とを電気的に接続する。負極側についても同様である。なお、端部のバスバー20の外部端子31との接続部分は、バスバー突出部22が設けられていなくてもよく、外部端子31と接続可能な形状を有していればよい。
ここで、バスバー20は、蓄電素子10の電極端子200のZ軸プラス方向(第一方向)側に配置されて、蓄電素子10に接続される外部の導電部材の一例である。なお、バスバー20の材質は特に限定されず、例えば、上述の金属を組み合わせた部材であってもよく、金属以外の導電性の部材で形成されていてもよい。また、バスバー20の形状も特に限定されず、例えば、バスバー本体部21が平板状かつ矩形状、角柱形状、棒状等であってもよいし、バスバー突出部22が角柱形状等の円柱形状以外の柱状、または、円筒形状等の筒状等であってもよい。ただし、バスバー突出部22の外形は、蓄電素子10の電極端子200に形成された凹部に対応した形状であるのが好ましい。また、バスバー20の接続形態も特に限定されず、複数の蓄電素子10がどのような組み合わせで直列に接続され、また、並列に接続されるように配置されていてもよい。つまり、バスバー20は、いくつのバスバー突出部22を有していてもよい。
[2 蓄電素子10の構成の説明]
次に、図3も参照して、蓄電素子10の概略構成について説明する。なお、蓄電装置1が有する蓄電素子10は全て同様の構成を有するため、以下では、1つの蓄電素子10の構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る蓄電素子10の構成を示す斜視図である。具体的には、図3は、蓄電素子10が備える各構成要素を分解して示す分解斜視図である。
次に、図3も参照して、蓄電素子10の概略構成について説明する。なお、蓄電装置1が有する蓄電素子10は全て同様の構成を有するため、以下では、1つの蓄電素子10の構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る蓄電素子10の構成を示す斜視図である。具体的には、図3は、蓄電素子10が備える各構成要素を分解して示す分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200と、一対の第一絶縁部材400と、一対の第二絶縁部材500とを備え、容器100の内方には、一対の第三絶縁部材600、一対の集電体700及び電極体800等が収容されている。なお、容器100の内方には、電解液(非水電解質)も収容されているが、図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成の他に、集電体700の側方等にスペーサが配置されていてもよいし、容器100の表面を覆う絶縁シートが配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120とを有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。このような構成により、容器100は、電極体800等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等されることにより、内部を密封することができる構造となっている。容器本体110及び蓋体120の材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向側に開口が形成されている。つまり、容器本体110は、Y軸方向両側の側面に一対の矩形状かつ平板状の長側面部を有し、X軸方向両側の側面に一対の矩形状かつ平板状の短側面部を有し、Z軸マイナス方向側に矩形状かつ平板状の底面部を有している。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向側にX軸方向に延設されて配置されている。なお、容器100には、容器100内方の圧力が上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁、及び、容器100内方に電解液を注液するための注液部等が配置されていてもよい。
電極端子200は、容器100の蓋体120からZ軸プラス方向(第一方向)に突出するように配置され、集電体700を介して、電極体800の正極板及び負極板に電気的に接続される端子(正極端子及び負極端子)である。つまり、電極端子200は、電極体800に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体800に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。
具体的には、電極端子200は、蓋体120からZ軸プラス方向に突出する端子本体部210と、端子本体部210に設けられ、バスバー20(外部の導電部材)が接続される導電部300と、を有している。また、端子本体部210は、Z軸マイナス方向に延びる2つの軸部220を有している。そして、2つの軸部220のそれぞれが、第二絶縁部材500の貫通孔、蓋体120の貫通孔、第三絶縁部材600の貫通孔、及び、集電体700の貫通孔に挿入されて、かしめられる(図5参照)。これにより、電極端子200は、第二絶縁部材500、第三絶縁部材600及び集電体700とともに、蓋体120に固定される。電極端子200(端子本体部210及び導電部300)の構成の詳細な説明については、後述する。
第一絶縁部材400は、電極端子200のZ軸プラス方向側に配置される平板状かつ円環状の絶縁部材である。つまり、第一絶縁部材400は、電極端子200のZ軸プラス方向側の面(上面)を覆う絶縁カバーである。第一絶縁部材400は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、または、それらの複合材料等の絶縁部材等により形成されている。第一絶縁部材400の構成の詳細な説明については、後述する。
第二絶縁部材500は、容器100の蓋体120のZ軸プラス方向側に配置され、かつ、電極端子200のZ軸マイナス方向側の面(下面)及び外周面(側面)を囲う有底円筒状の絶縁部材である。また、第二絶縁部材500は、電極端子200と蓋体120との間に配置されて、電極端子200と蓋体120とを絶縁かつ封止するガスケットとしての機能も有している。つまり、第二絶縁部材500は、電極端子200の側面を覆う絶縁カバーと、電極端子200と蓋体120とを絶縁かつ封止するガスケットとの双方の機能を有する部材である。第二絶縁部材500は、上述の第一絶縁部材400と同様の樹脂部材等によって形成されている。第二絶縁部材500の構成の詳細な説明については、後述する。
第三絶縁部材600は、蓋体120のZ軸マイナス方向側に配置される平板状の絶縁部材である。具体的には、第三絶縁部材600は、蓋体120と集電体700との間に配置されて、蓋体120と集電体700とを絶縁かつ封止するガスケットである。第三絶縁部材600は、上述の第一絶縁部材400、第二絶縁部材500と同様の樹脂部材等によって形成されている。
電極体800は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる平板状かつ矩形状の正極集電箔と、正極集電箔の表面に形成された正極活物質層と、を有している。負極板は、銅または銅合金等からなる平板状かつ矩形状の負極集電箔と、負極集電箔の表面に形成された負極活物質層と、を有している。なお、正極活物質層及び負極活物質層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータは、平板状かつ矩形状の微多孔性のシートであり、樹脂等の適宜公知の材料を使用できる。
また、正極集電箔及び負極集電箔は、ともに、Z軸プラス方向に突出する矩形状のタブを有している。そして、複数の正極板と複数の負極板とがセパレータを挟んで積層されることにより、正極板及び負極板ともに複数のタブが積層される。その結果、電極体800には、一対(正極側及び負極側)のタブ部810が形成される。タブ部810は、集電体700と接続される部位である。なお、タブ部810は、集電体700と接続される際には、折り曲げられる。具体的には、タブ部810は、Z軸プラス方向に突出した状態で集電体700と接続され、接続後に折り曲げられる。これにより、当該接続後においては、タブ部810は、Z軸プラス方向に突出してY軸方向に延びる複数のタブがZ軸方向に積層された部位となる。
電極体800は、さらに、積層された正極板及び負極板を積層方向(Y軸方向)に挟んで固定する絶縁テープ820を有している。なお、当該正極板及び負極板は、絶縁テープ820以外の部材で固定されていてもよいし、ヒートプレス等によって固定されていてもよい。
集電体700は、電極体800と電極端子200とを電気的に接続する矩形状かつ平板状の部材(正極集電体及び負極集電体)である。具体的には、正極側の集電体700は、電極体800の正極側のタブ部810と溶接等により接続(接合)されるとともに、上述の通り、正極側の電極端子200とかしめ等により接続(接合)される。負極側についても同様である。集電体700は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。なお、集電体700と電極端子200とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接、抵抗溶接等の溶接、または、ねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。また、集電体700とタブ部810とを接続(接合)する手法は、超音波接合、レーザ溶接、抵抗溶接等、どのような溶接が用いられてもよいし、かしめ接合やねじ締結等の機械的接合等が用いられてもよい。
[3 電極端子200、第一絶縁部材400及び第二絶縁部材500の構成の説明]
次に、電極端子200(端子本体部210及び導電部300)、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500の構成について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係る電極端子200の端子本体部210及び導電部300、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500の構成を示す斜視図である。具体的には、図4の(a)は、図3に示した電極端子200の端子本体部210及び導電部300、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500を拡大して示す斜視図である。図4の(b)は、図4の(a)の各構成要素を斜め下方から見た場合の構成を示す斜視図である。
次に、電極端子200(端子本体部210及び導電部300)、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500の構成について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係る電極端子200の端子本体部210及び導電部300、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500の構成を示す斜視図である。具体的には、図4の(a)は、図3に示した電極端子200の端子本体部210及び導電部300、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500を拡大して示す斜視図である。図4の(b)は、図4の(a)の各構成要素を斜め下方から見た場合の構成を示す斜視図である。
図5は、本実施の形態に係る電極端子200の端子本体部210及び導電部300、第一絶縁部材400、並びに、第二絶縁部材500を組み付けた場合の構成を示す断面図である。具体的には、図5は、図2に示した蓄電素子10を、V−V線を含むXZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。図6は、本実施の形態に係る電極端子200の端子本体部210及び導電部300、第一絶縁部材400、第二絶縁部材500、並びに、バスバー20を組み付けた場合の構成を示す断面図である。具体的には、図6は、図1に示した蓄電装置1を、VI−VI線を含むXZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。
上述の通り、電極端子200は、端子本体部210と導電部300とを有している。また、端子本体部210は、2つの軸部220を有している。軸部220は、上述の通り、第二絶縁部材500、蓋体120、第三絶縁部材600及び集電体700の貫通孔に挿入されて、かしめられる円筒状の部位(中空リベット)であり、かしめられた後に、先端部に円環状のかしめ部221(図5等参照)が形成される。
また、図4〜図6に示すように、端子本体部210は、有底円筒状の部位であり、第一面211と、第二面212と、凹部213とを有している。第一面211は、端子本体部210のZ軸プラス方向側の面(上面、または、先端面)であり、円環状(ドーナツ形状)の平面である。第二面212は、端子本体部210の周囲を囲う側面であり、Z軸方向から見て円形状の第一面211の外縁からZ軸マイナス方向に延びる曲面である。つまり、第二面212は、端子本体部210のZ軸方向と直交する方向側に配置される面である。このように、電極端子200は、電極端子200の第一方向(Z軸プラス方向)側の第一面211と、電極端子200の第一方向とは交差する第二方向(例えば図5ではX軸方向)側の第二面212と、を有している。凹部213は、第一面211からZ軸マイナス方向側に凹んだ円形状の凹部である。
導電部300は、端子本体部210の凹部213内に形成される。つまり、導電部300は、端子本体部210の第一面211とは異なる位置に配置されている。本実施の形態の導電部300は、円環状の弾性体である。具体的には、導電部300は、Z軸方向に延びる複数の開口部310が全周に亘って形成され、かつ、複数の開口部310のそれぞれから導電部300の内方に向けて、Z軸方向に延びるリブ320が突出して形成されている。例えば、導電部300は、コンタクトバンドである。
このような構成において、図6に示すように、導電部300には、電極端子200のZ軸プラス方向(第一方向)側に配置されるバスバー20(外部の導電部材)が接続される。つまり、バスバー20のバスバー突出部22が、端子本体部210の凹部213に挿入されることで、導電部300に挿入されて電気的に接続される。具体的には、導電部300にバスバー突出部22が挿入されることで、導電部300の内側に突出するリブ320が外側に広げられ、バスバー突出部22を押圧する。これにより、バスバー突出部22が導電部300に強固に固定されて、バスバー20が電極端子200に対して固定される。
端子本体部210及び導電部300は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。なお、端子本体部210及び導電部300は、異なる材質の部材で形成されていてもよいが、同じ材質の部材で形成されているのが好ましい。
第一絶縁部材400は、絶縁カバー部410と、絶縁内周部420と、絶縁外周部430とを有している。絶縁カバー部410は、電極端子200の端子本体部210の第一面211のZ軸プラス方向側に配置されて、第一面211を覆う平板状かつ円環状の部位である。本実施の形態では、絶縁カバー部410は、第一面211の全面を覆うように配置される。なお、絶縁カバー部410は、第一面211と当接して配置されてもよいし、第一面211から離間して配置されてもよい。
絶縁内周部420は、絶縁カバー部410の中央の開口部からZ軸マイナス方向に突出して形成された円筒状の部位である。絶縁内周部420は、端子本体部210の凹部213のZ軸プラス方向側の端部を覆うように配置されて、当該端部の絶縁性を確保する。また、絶縁内周部420は、導電部300のZ軸プラス方向側に配置されて、導電部300のZ軸プラス方向側への移動を規制することにより、導電部300が端子本体部210の凹部213から外れるのを防止する機能も有している。このような構成により、導電部300にバスバー20のバスバー突出部22が挿入される際に、絶縁内周部420にもバスバー突出部22が挿入される。
絶縁外周部430は、絶縁カバー部410の外縁からZ軸マイナス方向に突出して形成された円筒状の部位である。絶縁外周部430は、第二絶縁部材500の外周を囲うように配置される。ここで、第一絶縁部材400は、第二絶縁部材500に取り付けられる第一取付部431を有している。第一取付部431は、絶縁外周部430のZ軸プラス方向側かつX軸方向両側の端部に形成された矩形状の開口部(貫通孔)であり、第二絶縁部材500が有する後述の第二取付部512が挿入される。具体的には、第二絶縁部材500の第二取付部512が、絶縁外周部430の内側から第一取付部431に挿入されることで、第一絶縁部材400が第二絶縁部材500に対して取り付けられる。なお、第一取付部431の形状は特に限定されず、例えば凹部等、第一絶縁部材400を第二絶縁部材500に取り付け可能な形状であればよい。
第二絶縁部材500は、絶縁側壁部510と、絶縁底壁部520と、2つの絶縁突出部530とを有している。絶縁側壁部510は、第二絶縁部材500の側壁部であり、電極端子200の端子本体部210の第二面212の外周に配置されて、第二面212を覆う円筒状の部位である。つまり、絶縁側壁部510は、凹部511を有しており、凹部511内に端子本体部210が挿入されて配置されることで、第二面212の周囲に絶縁側壁部510が配置される。本実施の形態では、絶縁側壁部510は、第二面212の全面を覆うように配置される。なお、絶縁側壁部510は、第二面212と当接して配置されてもよいし、第二面212から離間して配置されてもよい。
また、絶縁側壁部510は、上述の絶縁外周部430の第一取付部431に挿入される第二取付部512を有している。第二取付部512は、絶縁側壁部510のZ軸プラス方向側かつX軸方向両側の端部に形成された、外方に突出する突起である。なお、第二取付部512の形状も特に限定されず、第一絶縁部材400を第二絶縁部材500に取り付け可能な形状であればよい。例えば、第一取付部431が突起であり、第二取付部512が開口部であってもよい。
絶縁底壁部520は、第二絶縁部材500の底壁部であり、絶縁側壁部510のZ軸マイナス方向側に配置される円板状の部位である。絶縁底壁部520は、電極端子200の端子本体部210と蓋体120との間に配置される。絶縁突出部530は、絶縁底壁部520からZ軸マイナス方向に突出した円筒状の部位であり、端子本体部210の軸部220と対応する位置に配置されている。つまり、絶縁突出部530は、軸部220が挿入されることで、軸部220と蓋体120との間に配置される。このように、絶縁底壁部520及び絶縁突出部530は、端子本体部210と蓋体120との間に配置されて、端子本体部210と蓋体120とを封止する機能を有している。なお、絶縁底壁部520及び絶縁突出部530は、電極端子200と容器100との間に配置される封止部の一例である。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10は、電極端子200の突出方向である第一方向(Z軸プラス方向)側の第一面211を覆う第一絶縁部材400を有している。そして、電極端子200は、第一面211とは異なる位置に、電極端子200の第一方向側に配置されるバスバー20(外部の導電部材)が接続される導電部300を有している。このように、電極端子200の先端面である第一面211を第一絶縁部材400で覆い、かつ、電極端子200の第一面211とは異なる位置に、バスバー20と接続される導電部300を設ける。これにより、例えば、蓄電素子10を、電極端子200を下向き、横向き又は上向き等の所定の向きにして外装体30に挿入し、バスバー20と接続させるような構成の場合に、蓄電素子10の挿入位置がずれても、電極端子200の第一面211が他の部材と接触して短絡するのを抑制することができる。また、蓄電素子10が電極端子200の第一面211を下に向けて転倒した場合、電極端子200の上方から、工具等の導電性の部材を誤って落とした場合等にも、電極端子200の第一面211が他の部材と接触して短絡するのを抑制することができる。このように、蓄電素子10において、電極端子200の先端面である第一面211が他の部材と接触して短絡するのを抑制しつつ、電極端子200をバスバー20と接続することができるため、安全性の向上を図ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10は、電極端子200の突出方向である第一方向(Z軸プラス方向)側の第一面211を覆う第一絶縁部材400を有している。そして、電極端子200は、第一面211とは異なる位置に、電極端子200の第一方向側に配置されるバスバー20(外部の導電部材)が接続される導電部300を有している。このように、電極端子200の先端面である第一面211を第一絶縁部材400で覆い、かつ、電極端子200の第一面211とは異なる位置に、バスバー20と接続される導電部300を設ける。これにより、例えば、蓄電素子10を、電極端子200を下向き、横向き又は上向き等の所定の向きにして外装体30に挿入し、バスバー20と接続させるような構成の場合に、蓄電素子10の挿入位置がずれても、電極端子200の第一面211が他の部材と接触して短絡するのを抑制することができる。また、蓄電素子10が電極端子200の第一面211を下に向けて転倒した場合、電極端子200の上方から、工具等の導電性の部材を誤って落とした場合等にも、電極端子200の第一面211が他の部材と接触して短絡するのを抑制することができる。このように、蓄電素子10において、電極端子200の先端面である第一面211が他の部材と接触して短絡するのを抑制しつつ、電極端子200をバスバー20と接続することができるため、安全性の向上を図ることができる。
また、導電部300は、電極端子200の第一面211から凹んだ凹部213内にある。このように、電極端子200に凹部213を設けて、凹部213内に導電部300を配置することで、電極端子200の第一面211が第一絶縁部材400で覆われていても、容易に、バスバー20を導電部300に接続することができる。これにより、容易に、電極端子200をバスバー20と接続することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
また、導電部300は、バスバー20が接続される弾性体である。このように、導電部300を弾性体で構成することで、バスバー20を導電部300に押し付ければ導電部300に接続することができるため、容易に、バスバー20を導電部300に接続することができる。これにより、容易に、電極端子200をバスバー20と接続することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
また、第一絶縁部材400は、電極端子200の第二方向側の第二面212を覆う第二絶縁部材500に取り付けられる第一取付部431を有している。このように、電極端子200に、第二面212を覆う第二絶縁部材500を配置し、第二絶縁部材500に第一絶縁部材400の第一取付部431を取り付ける。これにより、電極端子200の第二面212の絶縁性も確保しつつ、第一絶縁部材400を電極端子200に対して容易に配置することができる。したがって、蓄電素子10において、電極端子200が他の部材と接触して短絡するのをより抑制しつつ、簡易な構成を実現することができるため、さらなる安全性の向上を容易に図ることができる。
また、第二絶縁部材500は、電極端子200と容器100とを封止する封止部(絶縁底壁部520及び絶縁突出部530)を有している。つまり、第二絶縁部材500が封止部を有しているため、第二絶縁部材500は、電極端子200と容器100との間に配置されるガスケットである。このように、第二絶縁部材500として当該ガスケットを用いることで、第二絶縁部材500を容易に構成することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
また、本発明は、このような蓄電素子10として実現することができるだけでなく、蓄電素子10と、蓄電素子10に接続されるバスバー20と、を備える蓄電装置1としても実現することができる。
また、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1によれば、バスバー20は、蓄電素子10の電極端子200に設けられた凹部213に挿入されるバスバー突出部22を有している。このように、電極端子200に凹部213を設けて、凹部213内にバスバー20のバスバー突出部22を挿入する。これにより、電極端子200の第一面211が第一絶縁部材400で覆われていても、容易に、バスバー20を電極端子200に接続することができるため、安全性の向上を容易に図ることができる。
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る蓄電素子及び蓄電装置について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。つまり、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
以上、本実施の形態に係る蓄電素子及び蓄電装置について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。つまり、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態では、端子本体部210、導電部300、第一絶縁部材400、及び、第二絶縁部材500は、Z軸方向から見て円形状(円環状)を有していることとした。しかし、これらは、Z軸方向から見て楕円形、長円形または多角形等、円形以外の形状を有していることにしてもよい。端子本体部210の軸部220及び第二絶縁部材500の絶縁突出部530についても同様に、円筒状以外の筒状でもよく、また、筒状ではなく中実の柱状でもよい。また、軸部220及び絶縁突出部530の個数についても、2つには限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。なお、軸部220及び絶縁突出部530の形状及び個数に応じて、蓋体120の貫通孔、第三絶縁部材600の貫通孔、及び、集電体700の貫通孔の形状及び個数も適宜変更される。
また、上記実施の形態では、導電部300は、バスバー20のバスバー突出部22が挿入(貫通)される円環状の弾性体(コンタクトバンド)であることとした。しかし、導電部300は、バスバー突出部22が貫通するのではなく、Z軸マイナス方向側の端部に底部を有する有底円環状の部材であって、凹部内にバスバー突出部22が挿入されることにしてもよい。また、導電部300は、上述の通り、円環状以外の環状の部材であることにしてもよい。また、導電部300は、バスバー20との導電性を確保するために環状の部材であるのが好ましいが、バスバー20と接続できる構成であれば、環状でなくてもよい。例えば、導電部300は、バスバー突出部22の全周の一部または先端に当接する部材であってもよい。さらに、導電部300は、弾性体でなくてもよく、バスバー20が挿入される、または、バスバー20が挿入されることなく接続される弾性を有しない部材であることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、導電部300は、端子本体部210の凹部213内に配置されていることとした。しかし、導電部300は、例えば端子本体部210の第二面212に配置されている等、第一面211とは異なる位置に配置されていればよい。つまり、端子本体部210は凹部213を有しておらず、バスバー20は、バスバー突出部22が凹部213に挿入されるのではなく、例えば端子本体部210の第二面212に配置された導電部300に接続される構成等でもよい。
また、上記実施の形態では、第一絶縁部材400は、電極端子200の端子本体部210の第一面211の全面を覆うように配置されていることとした。しかし、第一絶縁部材400は、第一面211の全面ではなく、一部を覆うように配置されていてもよい。
また、上記実施の形態では、第一絶縁部材400の絶縁外周部430は、第一取付部431によって第二絶縁部材500に取り付けられることとした。しかし、第一取付部431は、例えば電極端子200の端子本体部210に設けられた突起に取り付けられる等、第二絶縁部材500に取り付けられない構成でもよい。この場合、第一絶縁部材400は、絶縁外周部430ではなく、例えば絶縁内周部420に第一取付部431を有していることにしてもよく、さらにこの場合、第一絶縁部材400は、絶縁外周部430を有していないことにしてもよい。また、第一絶縁部材400は第一取付部431を有しておらず、接着剤、両面テープ等による接着、熱溶着等の溶着、溶接、かしめまたはねじ締結等による接合等によって、第二絶縁部材500または端子本体部210等に取り付けられることにしてもよい。この場合にも、第一絶縁部材400は、絶縁外周部430を有していないことにしてもよい。また、第一絶縁部材400は、絶縁内周部420を有していないことにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第一絶縁部材400は、電極端子200と別体で構成された絶縁部材であることとした。しかし、第一絶縁部材400は、電極端子200に形成された絶縁性の塗膜または被覆膜等であってもよい。
また、上記実施の形態では、第二絶縁部材500は、電極端子200の端子本体部210の第二面212の全面を覆うように配置されていることとした。しかし、第二絶縁部材500は、第二面212の全面ではなく、一部を覆うように配置されていてもよい。
また、上記実施の形態では、第二絶縁部材500の絶縁側壁部510は、第二取付部512を有していることとした。しかし、上述の通り、第一絶縁部材400が絶縁側壁部510に取り付けられない場合には、絶縁側壁部510は、第二取付部512を有していなくてもよい。
また、上記実施の形態において、蓄電素子10を構成する部材は、1部材が2部材以上の複数部材で構成されていてもよいし、2部材以上の複数部材が1部材で構成されていてもよい。例えば、第二絶縁部材500において、第一取付部431を有する部位と、封止部(絶縁底壁部520及び絶縁突出部530)を有する部位とが、別体で構成されていることにしてもよい。また、電極端子200において、導電部300が複数の部材で構成されていることにしてもよい。さらに、端子本体部210と導電部300とが一体に形成されていることにしてもよい。例えば、端子本体部210の凹部213の内面にZ軸方向に延びるリブを形成し、当該リブを導電部300としてもよいし、凹部213の内面に雌ねじを形成し、当該雌ねじを導電部300としてもよい。
また、上記実施の形態では、蓄電素子10は、第二絶縁部材500及び第三絶縁部材600を備えていることとした。しかし、正極または負極の電位を容器100に落とす等の容器100と電極端子200とを絶縁する必要がなく他の手段で容器100と電極端子200との間を封止できるような場合には、蓄電素子10は、第二絶縁部材500及び第三絶縁部材600を備えていないことにしてもよい。
また、上記実施の形態では、電極体800の極板(正極板及び負極板)は、矩形状を有していることとした。しかし、極板の形状は、矩形状には限定されず、矩形状以外の多角形状、長楕円形状、長円形状等でもよい。極板のタブについても、矩形状には限定されず、矩形状以外の多角形状、半円形状、半長円形状、半楕円形状等、どのような形状でもかまわない。また、極板のタブは、極板の一部が突出したタブではなく、極板の全体が突出したタブであってもよい。
また、上記実施の形態では、電極体800は、複数の平板状の極板(正極板及び負極板)が積層されて形成されたスタック型の電極体であることとした。しかし、電極体800は、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体、または、極板が巻回されて扁平形状に形成された巻回型の電極体等であることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、正極側及び負極側(X軸マイナス方向側及びX軸プラス方向側)の両方が、上記構成を有していることとした。しかし、正極側または負極側が上記構成を有していないことにしてもよい。例えば、正極側及び負極側の電極端子200(正極端子及び負極端子)が、異なる形状を有していてもよい。
なお、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、蓄電素子10が備える電極端子200及び第一絶縁部材400等の絶縁部材として実現してもよく、蓄電装置1が備える電極端子200、第一絶縁部材400等の絶縁部材及び外部の導電部材(バスバー20)として実現してもよい。さらに、本発明は、導電性のバスバー本体部21と、バスバー本体部21の一方の面から一体的に突出し、蓄電素子10の電極端子200に形成された凹部213に挿入されるバスバー突出部22と、を備えるバスバー20としても実現することができる。これらの場合でも、上記実施の形態で説明した効果と同様の効果を奏することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池等の蓄電素子等に適用できる。
1 蓄電装置
10 蓄電素子
20 バスバー
21 バスバー本体部
22 バスバー突出部
100 容器
110 容器本体
120 蓋体
200 電極端子
210 端子本体部
211 第一面
212 第二面
213、511 凹部
300 導電部
310 開口部
320 リブ
400 第一絶縁部材
410 絶縁カバー部
420 絶縁内周部
430 絶縁外周部
431 第一取付部
500 第二絶縁部材
510 絶縁側壁部
512 第二取付部
10 蓄電素子
20 バスバー
21 バスバー本体部
22 バスバー突出部
100 容器
110 容器本体
120 蓋体
200 電極端子
210 端子本体部
211 第一面
212 第二面
213、511 凹部
300 導電部
310 開口部
320 リブ
400 第一絶縁部材
410 絶縁カバー部
420 絶縁内周部
430 絶縁外周部
431 第一取付部
500 第二絶縁部材
510 絶縁側壁部
512 第二取付部
Claims (7)
- 容器と、前記容器から第一方向に突出する電極端子とを備える蓄電素子であって、
前記電極端子の前記第一方向側の第一面を覆う第一絶縁部材を備え、
前記電極端子は、前記第一面とは異なる位置に、前記電極端子の前記第一方向側に配置される外部の導電部材が接続される導電部を有する
蓄電素子。 - 前記電極端子は、前記第一面から凹んだ凹部を有し、
前記導電部は、前記凹部内に配置される
請求項1に記載の蓄電素子。 - 前記導電部は、前記外部の導電部材が接続される弾性体である
請求項1または2に記載の蓄電素子。 - 前記電極端子の前記第一方向とは交差する第二方向側の第二面を覆う第二絶縁部材をさらに備え、
前記第一絶縁部材は、前記第二絶縁部材に取り付けられる取付部を有する
請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。 - 前記第二絶縁部材は、前記電極端子と前記容器との間に配置される封止部を有する
請求項4に記載の蓄電素子。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電素子と、
前記蓄電素子に接続される前記外部の導電部材と、
を備える蓄電装置。 - 導電性の本体部と、
前記本体部の一方の面から一体的に突出し、蓄電素子の電極端子に形成された凹部に挿入される突出部と、
を備えるバスバー。
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