JP2020147479A - 誘電体組成物および電子部品 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]ビスマスと亜鉛とニオブとを含む複合酸化物を有する誘電体組成物であって、
複合酸化物が、ビスマスと亜鉛とニオブと酸素とを含みパイロクロア型結晶構造を有する結晶相と、ビスマスと亜鉛とニオブと酸素とを含むアモルファス相と、を有し、
複合酸化物を組成式BixZnyNbzO1.75+δで表した場合、x、yおよびzは、x+y+z=1.00、0.10≦y<0.20、3/5≦x/z<10/7である関係を満足する誘電体組成物である。
複合酸化物を、組成式BixZnyNbzO1.75+δで表した場合、x、yおよびzは、x+y+z=1.00、0.10≦y≦0.20、3/5≦x/z≦10/7である関係を満足し、
Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定により得られる誘電体組成物のX線回折チャートにおいて、回折角2θが27°以上30°以下の範囲に現れる(222)面の回折ピークの半値幅が0.35°以上2.0°以下である誘電体組成物である。
1.薄膜コンデンサ
1.1.薄膜コンデンサの全体構成
1.2.誘電体膜
1.2.1.誘電体組成物
1.3.基板
1.4.下部電極
1.5.上部電極
2.薄膜コンデンサの製造方法
3.本実施形態における効果
4.変形例
まず、本実施形態に係る電子部品として、誘電体層が薄膜状の誘電体膜から構成される薄膜コンデンサについて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電子部品の一例としての薄膜コンデンサ10は、基板1と、下部電極3と、誘電体膜5と、上部電極4とがこの順序で積層された構成を有している。下部電極3と誘電体膜5と上部電極4とはコンデンサ部を形成しており、下部電極3および上部電極4が外部回路に接続されて電圧が印加されると、誘電体膜5が所定の静電容量を示し、コンデンサとしての機能を発揮することができる。各構成要素についての詳細な説明は後述する。
誘電体膜5は、後述する本実施形態に係る誘電体組成物から構成されている。また、本実施形態では、誘電体膜5は、誘電体組成物の原料粉末を成形した成形体を焼成して得られる焼結体から構成されるのではなく、薄膜状であり公知の成膜法により形成された誘電体堆積膜であることが好ましい。すなわち、誘電体膜を構成する誘電体組成物としては、固相反応により得られる誘電体組成物は好ましくない。
本実施形態に係る誘電体組成物は、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)およびニオブ(Nb)を含む複合酸化物(以降、Bi−ZN−Nb−O系酸化物ともいう)を主成分として含有している。本実施形態では、主成分とは、誘電体組成物100質量%に対して、90質量%以上を占める成分である。
図1に示す基板1は、その上に形成される下地層2、下部電極3、誘電体膜5および上部電極4を支持できる程度の機械的強度を有する材料で構成されていれば特に限定されない。たとえば、Si単結晶、SiGe単結晶、GaAs単結晶、InP単結晶、SrTiO3単結晶、MgO単結晶、LaAlO3単結晶、ZrO2単結晶、MgAl2O4単結晶、NdGaO3単結晶等から構成される単結晶基板、Al2O3多結晶、ZnO多結晶、SiO2多結晶等から構成されるセラミック多結晶基板、Ni、Cu、Ti、W、Mo、Al、Pt等の金属、それらの合金等から構成される金属基板等が例示される。本実施形態では、低コスト、加工性等の観点から、Si単結晶を基板として用いる。
図1に示すように、基板1の上には、下地層2を介して、下部電極3が薄膜状に形成されている。下部電極3は、後述する上部電極4とともに誘電体膜5を挟み、コンデンサとして機能させるための電極である。下部電極3を構成する材料は、導電性を有する材料であれば特に制限されない。たとえば、Pt、Ru、Rh、Pd、Ir、Au、Ag、Cu等の金属、それらの合金、又は、導電性酸化物等が例示される。
図1に示すように、誘電体膜5の表面には、上部電極4が薄膜状に形成されている。上部電極4は、上述した下部電極3とともに、誘電体膜5を挟み、コンデンサとして機能させるための電極である。したがって、上部電極4は、下部電極3とは異なる極性を有している。
次に、図1に示す薄膜コンデンサ10の製造方法の一例について以下に説明する。
本実施形態では、ビスマス、亜鉛およびニオブを含む複合酸化物が、結晶相およびアモルファス相を有している。結晶相およびアモルファス相は、どちらもビスマス、亜鉛およびニオブを含んでおり、短距離秩序の範囲では、類似の構造を有している。すなわち、アモルファス相における原子配列は、結晶相における原子配列に近い。結晶相はパイロクロア型結晶構造を有しているので、アモルファス相はパイロクロア型結晶構造に類似する構造を有している。
上述した実施形態では、誘電体膜が本実施形態に係る誘電体組成物のみで構成される場合を説明したが、本実施形態に係る誘電体組成物から構成される誘電体膜と別の誘電体組成物から構成される膜とを組み合わせた積層構造を有する電子部品でもよい。たとえば、既存のSi3Nx、SiOx、Al2Ox、ZrOx、Ta2Ox等のアモルファス誘電体膜や結晶膜との積層構造とすることで、誘電体膜5のインピーダンスや比誘電率の温度変化を調整することが可能となる。
まず、誘電体膜の形成に必要なターゲットを以下のようにして作製した。
比誘電率およびQ値は、薄膜コンデンサ試料に対し、基準温度25℃において、RFインピーダンス/マテリアル・アナライザ(Agilent社製4991A)にて、周波数2GHz、入力信号レベル(測定電圧)0.5Vrmsの条件下で測定された静電容量と、上記で得られた誘電体膜の厚みと、から算出した(単位なし)。本実施例では、比誘電率は高い方が好ましく、比誘電率が150以上である試料を良好であると判断した。また、Q値は高い方が好ましく、Q値が1000以上である試料を良好であると判断した。結果を表1に示す。
誘電体組成物の構成相の同定は、誘電体薄膜に対してX線回折を行い、得られるX線回折チャートにおいて、回折角2θが27°以上30°以下の範囲に現れる(222)面の回折ピークの半値幅を算出することにより行った。X線回折は、X線源としてCu−Kα線を用い、その測定条件は、電圧が45kV、電流が200mAで、走査速度が20deg/minであった。本実施例では、半値幅が0.35°未満である場合には、誘電体組成物が結晶相単相であると判断し、半値幅が0.35°以上2.0°以下である場合には、誘電体組成物が結晶相とアモルファス相との混相であると判断し、半値幅が2.0°超である場合には、誘電体組成物がアモルファス相単相であると判断した。結果を表1に示す。
1… 基板
2… 下地層
3… 下部電極
4… 上部電極
5… 誘電体膜
Claims (5)
- ビスマスと亜鉛とニオブとを含む複合酸化物を有する誘電体組成物であって、
前記複合酸化物が、前記ビスマスと前記亜鉛と前記ニオブと酸素とを含みパイロクロア型結晶構造を有する結晶相と、前記ビスマスと前記亜鉛と前記ニオブと酸素とを含むアモルファス相と、を有し、
前記複合酸化物を組成式BixZnyNbzO1.75+δで表した場合、前記x、yおよびzは、x+y+z=1.00、0.10≦y<0.20、3/5≦x/z<10/7である関係を満足する誘電体組成物。 - ビスマスと亜鉛とニオブとを含む複合酸化物を有する誘電体組成物であって、
前記複合酸化物を、組成式BixZnyNbzO1.75+δで表した場合、前記x、yおよびzは、x+y+z=1.00、0.10≦y≦0.20、3/5≦x/z≦10/7である関係を満足し、
Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定により得られる前記誘電体組成物のX線回折チャートにおいて、回折角2θが27°以上30°以下の範囲に現れる(222)面の回折ピークの半値幅が0.35°以上2.0°以下であることを特徴とする誘電体組成物。 - 前記誘電体組成物が、前記ビスマスと前記亜鉛と前記ニオブと酸素とを含みパイロクロア型結晶構造を有する結晶相と、前記ビスマスと前記亜鉛と前記ニオブと酸素とを含むアモルファス相と、を有することを特徴とする請求項2に記載の誘電体組成物。
- 請求項1から3のいずれかに記載の誘電体組成物を含む誘電体膜を備える電子部品。
- 前記誘電体膜が、誘電体堆積膜である請求項4に記載の電子部品。
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