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JP2020024234A - 距離センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型の距離センサであって、製造が経済的であり、少ししか又は全く可動部材を含まない小型の距離センサを提供する。【解決手段】1つの実施形態では、距離センサ700は、視野の画像を取り込むように配置された画像取り込みデバイス710と、画像取り込みデバイス710の周りに配置された複数の投影点704であって、異なる投影点704から投影される投影ビームのグループによって形成される複数のビーム平面714が一部で互いに重複するようにビームを投影する複数の投影点704を備える。【選択図】図1A

Description

本開示は、一般的なコンピュータビジョンシステムに関し、より詳細には、車両と物体又は点との間の距離を空間内で測定するためのセンサに関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2014年10月24日出願の米国特許仮出願第62/068,250号及び2015年5月10日出願の米国特許仮出願第62/159,286号の利益を主張するものである。これらの出願のいずれも全体的に本願に引用して援用する。
ロボット車両及びドローンなどの無人車両は、通常、周囲環境における妨害物検出及びナビゲーションのためにコンピュータビジョンシステムを利用する。これらのコンピュータビジョンシステムは、さらに、通常、周囲環境から視覚データを取得するさまざまなセンサを使用し、コンピュータビジョンシステムは、周囲環境についての情報を集めるためにこれらのデータを処理する。例えば、1つ以上の撮像センサを介して取得されたデータは、車両から周囲環境内の特定の物体又は点までの距離を決定するために使用され得る。
1つの実施形態では、距離センサは、広角レンズを含み、当該レンズを通して視野内の物体の画像を取り込む画像取り込みデバイスと、前記広角レンズの周りに配置され、複数のビームで構成されたビームのグループを前記視野内に投影する複数の投影点であって、当該複数の投影点のうち、異なる投影点から投影される当該ビームのグループによって形成される複数のビーム平面が一部で互いに重複するように、前記視野内の異なる方向に当該ビームを投影する投影点と、前記画像取り込みデバイスが取り込んだ前記ビームのグループが投影された物体の画像に基づき、三角法を利用して当該物体までの距離を算出する手段と、を備える。
別の実施形態では、前記複数の投影点は、前記ビームの投影方向に対し前記画像取り込みデバイスの主点より後方に配置される。
別の実施形態では、前記画像取り込みデバイスの主点を通り前記距離センサの光学軸に直交する所定の方向に伸びる軸と前記ビーム平面とが傾斜角度αをなす。
別の実施形態では、前記複数の投影点は、前記広角レンズの光軸を回転軸とした回転対称の位置に配置されている。また、別の実施形態では、前記広角レンズの視野は、半球の視野を有する。
別の実施形態では、前記複数の投影点には、入射するビームを複数に分割するビーム分割手段が配置されている。また、別の実施形態では、前記ビーム分割手段は、DOEである。
本開示の教示は、添付の図に関連して以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解され得る。
本開示の距離センサの1つの実施形態の断面図である。 図1Aの距離センサの上面図である。 図1A及び1Bの距離センサの例示的な視野を示す図である。 約360度の視野を有する距離センサの1つの実施形態を示す図である。 センサから物体又は点までの距離を空間内で算出するための方法の流れ図である。 センサから物体又は点までの距離が、算出され得る三角法技術を示す図である。 本明細書に説明する機能を実行する際に使用するのに適した汎用コンピュータの高レベルブロック図である。 リング形状のパターンを投影するように構成された距離センサの1つの簡易化された例を示す図である。 図7Aの距離センサによって発せられ得る投影パターンのさらに三次元の図である。 傾斜角度の概念を見ることができる図7Aの距離センサの別の図である。 図7A〜7Cのセンサを使用して物体までの距離を算出するための簡単なアルゴリズムを導き出すことができる概念を示す図である。 図7A〜7Cのセンサを使用して物体までの距離を算出するための簡単なアルゴリズムを導き出すことができる概念を示す図である。 例示的な距離センサに拡張される図8A〜8Bの概念を示す図である。 本開示の距離センサの別の実施形態を示す図である。 本開示の距離センサの別の実施形態を示す図である。 本開示の距離センサの別の実施形態を示す図である。 本開示の距離センサの別の実施形態を示す図である。
理解を容易にするために、同一の参照番号が、可能な場合に、図に共通する同一の要素を示すために使用されている。
1つの実施形態では、本開示は、距離センサに関する。距離センサは、コンピュータビジョンシステムが車両から周囲環境内の特定の物体又は点までの距離を決定するのを助けるために無人車両において使用され得る。例えば、距離センサは、1つ以上の光ビームを物体又は点上に投影し、次いで、飛行時間(TOF)、反射された光(例えばレーダ)の分析又は他の手段にしたがって距離を算出することができる。しかし、このタイプの従来の距離センサは、かさばる傾向があり、したがって小型車両に使用するには適さないことがある。さらに、センサは、製造するのが非常に高価であり、限定された視野を有する傾向があり得る。例えば、複数の従来の撮像センサの配置を使用しても、360度未満の視野しか提供されない。
本開示の実施形態は、小型の距離センサであって、製造が経済的であり、少ししか又は全く可動部材を含まず、最大360度の視野内で距離を測定することができる、小型の距離センサを提供する。1つの実施形態では、センサは、回折光学素子(DOE)の配列などのビーム分割手段のセットを使用して、広角レンズの周りに複数の投影点を生成する。複数の投影点の各々は、複数のビームを視野内に発する。ビームの外観から、センサは、180度の半球視野内で距離を測定することができる。2つのそのようなセンサを背中合わせに装着することにより、距離は、360度の視野内で測定され得る。DOEは、単一光源(例えばレーザ)によって生成されたビームを複数の投影ビームに分割することを可能にし、この複数の投影ビームは、視野内の物体又は点上に投影される。しかし、他の実施形態では、複数光源によって発せられたビームが、DOEによって分割される。センサから物体又は点までの距離が、次いで、投影及び複数の投影からの画像の取り込みの1回のサイクルで算出され得る。
図1A及び1Bは、本開示の距離センサ100の1つの実施形態を示す。特に、図1Aは、距離センサ100の断面図を示し、一方で図1Bは、図1Aの距離センサ100の上面図を示す。距離センサ100は、例えば、無人車両に装着され得る。
図1Aでは、距離センサ100は、小型のハウジング102内に配置された複数の構成要素を備える。構成要素は、少なくとも1つの光源104と、これ以後第1の回折光学素子106と称される第1のビーム分割手段と、これ以後第2の回折光学素子108〜108と称される(さらに、これ以後集合的に「第2の回折光学素子108”」と称される)第2のビーム分割手段の配列と、広角レンズ112を含む撮像センサ110とを備える。
構成要素は、中央軸A−A’の周りにほぼ対称的に配置される。1つの実施形態では、中央軸A−A’は、撮像センサ110の光学軸と一致する。1つの実施形態では、光源104は、中央軸A−A’の第1の端部に配置される。1つの実施形態では、光源104は、中央軸A−A’に沿って光の単一ビームを発するレーザ光源である。これ以後、光源104によって発せられた単一ビームはまた、「一次ビーム」と称され得る。1つの実施形態では、光源104は、人間の視覚に対して比較的安全であることが知られている波長の光を発する(例えば赤外線)。別の実施形態では、光源104は、その出力の強度を調整するための回路を含むことができる。別の実施形態では、光源104は、パルス式に光を発し、それによって画像取り込みに対する周囲光の影響を軽減することができる。
第1の回折光学素子(DOE)106は、光源104の近位(例えば光源104によって発せられた光が伝播する方向に対して、光源104の「正面」)に中央軸A−A’に沿って配置される。特に、第1のDOE106は、光源104によって発せられた単一の光ビームをとらえ、単一又は一次ビームを複数の二次ビームに分割するように配置される。1つの実施形態では、中央軸A−A’と二次ビームの各々との間の角度は等しい。第1のDOE106は、一次ビームを、異なる方向に一次ビームから分岐する複数の二次ビームに分割することができる任意の光学構成要素である。例えば、1つの実施形態では、第1のDOE106は、円すい鏡又はホログラフィフィルムを含むことができる。この場合、複数の二次ビームは、円錐形状で配置される。別の実施形態では、一次ビームは、回折以外の手段によって分割され得る。
二次DOE108の配列は、第1のDOE106の近位(例えば光源104によって発せられた光が伝播する方向に対して、DOE106の「前」)に中央軸A−A’に沿って配置される。特に、第2のDOE108の配列は、第1のDOE106が、光源104と、第2のDOE108の配列との間に配置されるように配置される。図1Bにより明確に示すように、1つの実施形態では、第2のDOE108は、リング形状配列で配置され、このとき中央軸A−A’は、リングの中心を通り抜け、第2のDOE108はリング周りに定間隔で離間される。例えば、1つの実施形態では、第2のDOE108は、リング周りに約30度離して離間される。1つの実施形態では、第2のDOE108の配列は、光源104によって発せられた光が伝播する方向に対して、撮像センサ110の主点(すなわち光学軸A−A’が画像平面と交差する点)の「後方」に配置される。
各々の第2のDOE108は、第1のDOE106によって生み出された二次ビームの1つをとらえ、この二次ビームを複数の(例えば、2つ又はそれ以上の)三次ビームに分割し、この三次ビームは、第2のDOE108から離れるように径方向に向けられる。したがって、各々の第2のDOE108は、センサ100の投影点を画定し、この投影点から、投影ビーム(又は三次ビーム)のグループが、視野内に発せられる。1つの実施形態では、各々それぞれの複数の三次ビームは、約100度の範囲を対象とするように広がる。第2のDOE108は、それぞれの二次ビームを、異なる方向に二次ビームから分岐する複数の三次ビームに分割することができる任意の光学構成要素である。例えば、1つの実施形態では、各々の第2のDOEは、円すい鏡又はホログラフィフィルムを含むことができる。しかし、他の実施形態では、二次ビームは、回折以外の他の手段によって分割される。
1つの実施形態では、各々複数の三次ビームは、ファンパターン又は径方向パターンで配置され、このときビームの各々の間に等しい角度を有する。1つの実施形態では、第2のDOE108の各々は、表面上に異なる視覚パターンを作り出す三次ビームを投影するように構成される。例えば、1つの二次DOE108は、ドットのパターンを投影することができ、一方で別の第2のDOE108は、線又は「x」のパターンを投影することができる。
撮像センサ110は、第2のDOE108の配列の中央に(例えば、光源104によって発せられた光が伝播する方向に対して、第2のDOE108の配列の少なくとも部分的に「前」)に中央軸A−A’に沿って配置される。1つの実施形態では、撮像センサ110は、静止カメラ又はビデオカメラなどの画像取り込みデバイスである。上記で論じたように、撮像センサ110は、半球視野を作り出す、魚眼レンズなどの広角レンズを含む。1つの実施形態では、撮像センサ110は、距離センサ100から物体又は点までの距離を算出するための回路を含む。別の実施形態では、撮像センサは、取り込まれた画像をネットワークを介してプロセッサに送るためのネットワークインタフェースを含み、この場合プロセッサは、距離センサ100から物体又は点までの距離を算出し、次いで、算出された距離を距離センサ100に戻す。
したがって、1つの実施形態では、距離センサ100は、単一光源(例えば光源104)を使用して、投影ビーム(例えばドット又は線のパターンを含む)のセットがそこから発せられる複数の投影点を生み出す。距離センサ100から物体までの距離は、視野内の投影ビームの外観から算出され得る(これは、以下でより詳細に論じられる)。特に、第1及び第2のDOEの使用は、光源によって発せられた光の単一ビームから、レンズ周りに複数の投影点を生成することを可能にする。これにより、距離センサ100は、広い視野内で距離を測定しながら相対的に小型の物理的形状及び大きさ(form factor)を維持することが可能になる。撮像センサ110及び光源104はまた、設計をより小型化するために同じ平面内に装着することができるが、1つの実施形態では、第2のDOE108−108は、(例えば、視野の深さ角度が、完全な180度に近い、又は一部の場合ではさらにそれより大きくなるように)投影ビームによって対象とされ得る視野を増大させるために、撮像センサ110の主点の後方に配置される。
さらに、第2のDOE108の各々が異なるパターンの三次ビームを投影するため、撮像センサ内の回路は、取り込まれた画像内のどのビームが、第2のDOE108のどれによって作り出されたかを容易に決定することができる。これは、距離算出を容易にし、これは、以下にさらに詳細に論じられる。
センサ100が、単一光源104だけを含む(センサ100内の構成要素の総数を低減する)ものとして示されているが、代替の実施形態では、センサは複数光源を含むことができる。この場合、第1のDOE106は、必要ではない。その代わり、1つの実施形態では、複数光源の各々の光源が、(図1A及び図1B内の第2のDOE108の配列などの)DOEの配列内の1つのDOEに対応することができる。とりわけ、この構成は、(例えば、配列内の各々のDOEによって画定された1つの投影点などの)複数の投影点を撮像センサのレンズ周りに依然として生み出し、そこから、投影ビームのセットが発せられ得る。
図2は、図1A及び1Bの距離センサ100の例示的な視野200を示す。図2では、距離センサ100の特定の構成要素もまた、分解図で示される。図示するように、視野200は、実質的には半球形状である。さらに、距離センサ100によって生み出された複数の三次光ビームは、光のパターンを「仮想の」半球上に投影する。パターンは、各々の三次ビームが半球と交わるところに示された一連の同心円によって表される。円は、距離センサ100からの距離が増大するにつれて徐々にサイズが低減するものとして表されて、三次ビームによって作り出されたパターンが、物体距離によって視覚的にどのように変化するかを示す。
図2に示すように、距離センサ100の視野は、約180度を対象とする。1つの実施形態では、視野は、2つの距離センサを背中合わせに装着することによって約360度まで拡張され得る。
図3は、例えば、約360度の視野を有する距離センサ300の1つの実施形態を示す。距離センサ300は、実際には、図1A及び1Bの距離センサ100と同じように構成された2つの距離センサ302及び302を備えるが、背中合わせの配置で装着され、すなわち、2つの距離センサ302及び302のそれぞれの光源304及び304は、隣接するが、その一次ビームは反対方向に投影する(すなわち2つの一次ビームの間に180度の相違が存在する)。
図示するように、2つの距離センサ302及び302は、図1A及び1Bの距離センサ100と実質的に同じように構成され得る。したがって、各々の距離センサ302及び302は、それぞれ光源304及び304と、それぞれの撮像センサ306及び306と、それぞれの広角レンズ308及び308と、それぞれの第1のDOE310及び310と、第2のDOE31211〜3121n及び31221〜3122nのそれぞれの円配列とを含む。しかし、撮像センサ306又は306は、距離センサ300から物体又は点までの距離を算出するための回路又はネットワークインタフェースを共有することができる。
とりわけ、第2のDOE31211〜3121n及び31221〜3122nは、この実施形態では、そのそれぞれの撮像センサ306及び306の主点の後方に配置される。撮像センサ306及び306(及び特にレンズ308及び308)と、第2のDOE31211〜3121n及び31221〜3122nの相対的位置決めは、距離センサ300によって投影されたビームパターンが、(例えば、各々の距離センサ302及び302に対して完全な180度により近い、又はセンサ300全体に対して完全な360度により近いなど)より大きな視野を対象とすることを可能にする。
図4は、センサから物体又は点までの距離を空間内で算出するための方法400の流れ図を示す。1つの実施形態では、方法400は、(図1Aに示す撮像センサ110などの)撮像センサ内に組み込まれたプロセッサ又は図5に示し、以下に論じる汎用コンピューティングデバイスによって実行され得る。
方法400は、ステップ402において始まる。ステップ404では、光源は、光の一次ビームを生成するように作動される。1つの実施形態では、単一の一次ビームが、単一光源によって生成されるが、他の実施形態では、複数の一次ビームが、複数光源によって生成される。1つの実施形態では、光源又は複数光源は、レーザ光源を含む。
任意選択のステップ406では、一次ビームは、一次ビームがそれに沿って伝播する経路内に配置された第1のビーム分割手段(例えば回折光学素子)を使用して複数の二次ビームに分割される。第1のビーム分割手段は、例えば、円すい鏡でよい。ステップ406は、例えば、(撮像センサがその一部である)距離センサが単一光源のみを含むときに実行される。
ステップ408では、複数の二次ビーム内の各々のビームは、ビーム分割手段の配列内の第2のビーム分割手段(例えば第2の回折光学素子)を使用して複数の投影ビーム又は三次ビームに分割される。1つの実施形態では、複数の第2のビーム分割手段は、リングとして配置され、それにより、各々の第2のビーム分割手段は、第2のビームの1つがそれに沿って伝播する経路内に配置される。1つの実施形態では、第2のビーム分割手段の少なくとも一部は、円すい鏡である。1つの実施形態では、距離センサが複数光源を備える場合、方法400は、ステップ404からステップ408に直接進むことができる。この場合、(複数光源を使用して生成された)複数の一次ビームの各々の一次ビームは、第2のビーム分割手段の1つによって複数の投影ビームに直接的に分割される。
ステップ410では、物体又は点の少なくとも1つの画像が、取り込まれる。画像は、物体又は点上に、及び周囲空間上に投影されるパターンを含む。パターンは、投影ビームの各々が、一連のドット、線又は他の形状を物体、点、又は周囲空間上に投影することによって作り出される。
ステップ412では、センサから物体又は点までの距離が、ステップ410において取り込まれた画像からの情報を使用して算出される。1つの実施形態では、三角法技術が、距離を算出するために使用される。例えば、センサによって投影されたパターンの部分間の関係が、算出の基礎として使用され得る。
方法400は、ステップ414において終了する。こうして、方法400は、図1A〜1B又は図3に示すセンサと組み合わせて、画像取り込み及び算出の単一のサイクルにおいてセンサから物体又は点までの距離を空間内で測定することができる。
図5は、例えば、センサから物体又は点までの距離が、ステップ412においてそれによって算出することができる三角法技術を示す。特に、図5は、図1の例示的な撮像センサ110と共に、第2の回折光学素子108及び108の2つによって画定され得る投影点のうち2つを示す。投影点は、撮像センサ110から等しい距離xで離間され、それにより、2つの投影点(例えばx=s/2)の間のsの距離が存在するようになる。投影点の各々は、それぞれの投影ビーム500及び500を発し、これらのビームは、物体上に入射してそれぞれの点502及び502(例えばドット又は線)を一パターンとして作り出す。これらの点502及び502は、撮像センサ110によって検出され、撮像センサ110と物体の間の距離Dを以下の通りに算出するために使用され得る:
D=s/(−tanα+tanα+tanθ+tanθ) (式1)
式中、αは、投影ビーム500と第2の回折光学素子108の中央軸cとの間に形成された角度であり、αは、投影ビーム500と第2の回折光学素子108の中央軸cとの間に形成された角度であり、θは、撮像センサ110の中央光学軸Oと、撮像センサ110が投影ビーム500によって作り出された点502を知覚する角度との間に形成された角度であり、θは、撮像センサ110の中央光学軸Oと、撮像センサ110が、投影ビーム500によって作り出された点502を知覚する角度との間に形成された角度である。
式1は、以下の関係から導き出される。
D*tanα+D*tanθ=x (式2)
D*tanα+D*tanθ=s−x (式3)
式2及び3は、(例えばドットのパターンを含む)投影パターン源から、投影パターンがその上に投影される物体までの距離を算出することを可能にする。距離は、光点がその源周りの種々の投影点によって発せられたときに投影パターンを形成する光点(例えばドット)間の位置関係に基づいて算出される。この実施形態では、光点間の位置関係は、先験的に知られている(すなわち算出の一部として測定されない)。
図6は、本明細書において説明する機能を実行する際に使用するのに適した汎用コンピュータの高レベルのブロック図を示す。図6に示すように、システム600は、1つ以上のハードウェアプロセッサ要素602(例えば中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、又はマルチコアプロセッサ)と、メモリ604、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又は読み取り専用メモリ(ROM)と、距離を算出するためのモジュール605と、さまざまな入力/出力デバイス606(例えば、それだけに限定されないが、テープドライブ、フロッピードライブ、ハードディスクドライブ、又はコンパクトディスクドライブを含む記憶装置、受信機、送信機、レンズ及び光学系、出力ポート、入力ポート、及びユーザ入力デバイス(キーボード、キーパッド、マウス、マイクロホンなど))とを備える。1つだけのプロセッサ要素が示されているが、汎用コンピュータは、複数のプロセッサ要素を使用してよいことに留意されたい。さらに、1つだけの汎用コンピュータが図に示されているが、上記で論じた方法が、特定の説明上の例に関して分散式又は並行式に実施される場合、すなわち上記の方法又は方法全体のステップが、複数の又は並行の汎用コンピュータにわたって実施される場合、この図の汎用コンピュータは、これらの複数の汎用コンピュータの各々を表すように意図される。さらに、1つ以上のハードウェアプロセッサは、仮想化された又は共通化されたコンピューティング環境を支持するのに利用され得る。仮想化されたコンピューティング環境は、コンピュータ、サーバ、又は他のコンピューティングデバイスを表す1つ以上の仮想機械を裏付けることができる。そのような仮想化された仮想機械では、ハードウェアプロセッサなどのハードウェア構成要素及びコンピュータ可読記憶デバイスは、仮想化され又は論理的に表され得る。
本開示は、ソフトウェア及び/又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせにおいて、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含むプログラマブルロジックアレイ(PLA)、又はハードウェアデバイス上に配備されるステートマシンを使用して実施することができ、汎用コンピュータ又は任意の他のハードウェアの等価物、例えば上記で論じた方法に関係するコンピュータ可読命令は、上記で開示した方法のステップ、機能、及び/又は動作を実行するようにハードウェアプロセッサを構成するために使用され得ることに留意されたい。1つの実施形態では、距離を算出するための本発明のモジュール又はプロセス605(例えば、コンピュータ可読命令を含むソフトウェアプログラム)のための命令及びデータは、メモリ604にロードされ、ハードウェアプロセッサ要素602によって実行されて、例示的な方法400に関連して上記で論じたステップ、機能、又は動作を実施することができる。さらに、ハードウェアプロセッサが命令を実行して「動作」を実行するとき、これは、ハードウェアプロセッサが動作を直接的に実行すること、及び/又は動作を実行するように別のハードウェアデバイス又は構成要素(例えばコプロセッサなど)と共に促し、方向付け、共働することを含むことができる。
上記で説明した方法に関するコンピュータ可読命令又はソフトウェア命令を実行するプロセッサは、プログラムされたプロセッサ又は専用のプロセッサとして認識され得る。したがって、本開示の(関連するデータ構造を含む)距離を算出するための本発明のモジュール605は、実体的な又は物理的な(広く言えば非一時的な)コンピュータ可読記憶デバイス又は媒体、例えば、揮発性メモリ、非揮発性メモリ、ROMメモリ、RAMメモリ、磁気又は光学ドライブ、デバイス、又はディスケット上などに記憶され得る。より詳細には、コンピュータ可読記憶デバイスは、コンピュータ又はアプリケーションサーバなどのプロセッサ又はコンピューティングデバイスによってアクセスされるデータ及び/又は命令などの情報を記憶する能力を提供する任意の物理的デバイスを備えることができる。
上記で論じたように、例えば回折光学素子(DOE)などのビーム分割手段によって画定された投影点のセットは、さまざまなパターンを視野上に投影するように構成され得る。例えば、投影されたパターンの個々の光点の形状は、変動し得る(例えば、光点は、ドット、線などを含むことができる)。加えて、個々の光点は、集合的に、他の潜在的なパターンの中でもとりわけ、リング形状パターン、球状パターン、平行線もしくは平面のパターン、又は三角形パターンを形成することができる。換言すれば、個々の光点のグループは、(例えば、球状もしくは三角形形状又は平行線もしくは平面のパターンを有する投影パターンに合わせて)順序性を有する線又は複数の線を形成することができる。1つの実施形態では、個々の光点間の順序性は、同じであり、又は類似の特徴(例えば線対称、回転一致、部分的一致など)を共有する。さらに個々の光点のグループは、(例えばリング形状を有する投影パターンに合わせて)順序性を有するドットを形成することができる。1つの実施形態では、個々の光点間の順序性は、同じであり、又は類似の特徴(例えば、ドット形状の相違性、間隔関係など)を共有する。
図7Aは、リング形状のパターンを投影するように構成された距離センサ700の1つの簡易化された例を示す。距離センサ700の光学軸は、線A−A’及び撮像センサ710の主点702(すなわち光学軸A−A’が画像平面と交差する点)によって示される。1つの実施形態では、ビーム分割手段704〜704(これ以後集合的に「ビーム分割手段704」と称される)のリングは、撮像センサ710の主点702の後方に配置される。光学軸A−A’から各々のビーム分割手段704までの距離は、「a」によって示され、一方で各々のビーム分割手段704から主点702までの(光学軸A−A’に沿った)距離は、「b」によって示される。
図示するように、ビーム分割手段704の各々は、ビーム分割手段704から複数の方向に径方向に外方向に延びる複数の投影ビーム706を発する。集合的に、投影ビーム706の各々のセットは、投影線708を形成する。図7Aに示す例では、投影ビーム706の各々のセットの投影線708は、リングの少なくとも一部分に似ている。
図7Bは、図7Aの距離センサ700によって発せられ得る投影パターンのさらに三次元の図を示す。図示するように、所与のビーム分割手段704によって発せられた(これ以後、集合的に「投影ビーム706」と称される)投影ビーム706〜706の各々のグループは、集合的に、(これ以後、集合的に「ビーム平面714」と称される)ビーム平面714〜714を形成する。1つの実施形態では、所与のビーム平面714を形成する投影ビーム706は、ビーム平面714に対して垂直方向に投影される。投影ビーム706の種々のグループによって作り出されたさまざまなビーム平面714は、図示するように重複することができる。加えて、各々のビーム平面714の視覚的外観は、関連するビーム分割手段704によって発せられた投影パターンに基づいて変動し得る。例えば、ビーム平面714は、投影ビームのそれぞれのグループによって作り出された光点の種々のパターンに基づいて、ビーム平面714mとは視覚的に異なって現れ得る。
図7Cは、傾斜角度の概念を見ることができる、図7Aの距離センサ700の別の図を示す。図示するように、投影ビーム706oを含む投影ビームのグループによって形成された例示的なビーム平面714mの投影方向は、ビーム平面714mと、撮像センサの主点から径方向に延びる軸との間に傾斜角度αを形成する。図示する例では、ビーム平面を傾斜角度αで傾斜させることにより、複数のビーム平面の重複が最小限に抑えられ得る。ビーム平面を傾斜させることはまた、表面上に投影された個々光点間を区別することをより容易にし、それによって距離センサ700から物体までの距離を比較的簡単なアルゴリズムを使用して算出することを可能にする。
図8A及び8Bは、例えば、図7A〜7Cのセンサを使用して物体までの距離を算出するための簡単なアルゴリズムを導き出すことができる概念を示す。図8Aを参照すれば、OからDまでのベクトルrの高さz、深さy、及び長さxは、以下の通りに計算され得る。
z=r sinθ (式4)
y=r cosθ sinα (式5)
x=r cosθ cosα (式6)
したがって、
=x+y+z (式7)
図8Bを参照すれば、高さがbだけ低減され、長さがaだけ増大されるとき、寸法は以下のように計算され得る。
z−b=R sinφ (式8)
y=R cosφ sinβ (式9)
x+a=R cosφ cosβ (式10)
したがって、
=(x+a)+y+(z−b) (式11)
式4及び式8から、
R0 sinφ+b=r0 sinθ (式12)
が、導き出され得る。
式5及び式9から、
cosφ sinβ=r cosθ sinα (式13)
が、導き出され得る。
式6及び式10から、
cosφ cosβ−a=r cosθ cosα (式14)
が、導き出され得る。
したがって、
となる。
β及びφは、撮像センサによって取り込まれた画像から測定され、a、b、及びαは、撮像センサ/投影構成から知られており、θは、投影パターンから知られている。
図9は、例示的な距離センサ900に拡張される図8A〜8Bの概念を示す。例示的な距離センサ900は、(ビーム分割手段を含む)光源902と、第2のビーム分割手段のリング形状配列904と、(広角レンズを含む)撮像センサ906とを含む。例示的な距離センサ900は、仮想球形908を形成する光のパターンを投影するように構成される。
図10A及び10Bは、本開示の距離センサ1000の別の実施形態を示す。特に、図10Aは、距離センサ1000の簡易化された分解図を示し、一方で図10Bは、図10Aの距離センサ1000の簡易化された断面図を示す。
特に、図10A及び10Bは、投影ビームを生み出すために使用される構成要素のサブセットのみを示し、例えば、撮像センサ及びハウジングは省いている。したがって、距離センサ1000は、通常、少なくとも1つの光源(例えばレーザ光源)1004と、第1のビーム分割手段1006と、第2のビーム分割手段1008とを備える。1つの実施形態では、第2のビーム分割手段1008は、光の個々のビームをビームのグループに分割することができる複数の投影点を有する、ホログラフィフィルム又は他の材料などの単一のリング形状デバイスを備える。加えて、距離センサ1000は、円すい鏡1002を含む。
この場合、第1のビーム分割手段1006は、光源1004によって発せられた一次ビームを複数の二次ビームに分割する。二次ビームの各々は、次いで、円すい鏡1002の表面上に入射し、この円すい鏡は、二次ビームの各々を第2のビーム分割手段1008の方に向け直す。第2のビーム分割手段1008上の各々の投影点は、二次ビームを、上記で説明したように複数の三次ビーム又は投影ビームに分割する。
図11A及び11Bは、本開示の距離センサ1100の別の実施形態を示す。特に、図11Aは、距離センサ1100の簡易化された分解図を示し、一方で図11Bは、図11Aの距離センサ1100の簡易化された断面図を示す。
特に図11A及び11Bは、投影ビームを生み出すために使用される構成要素のサブセットのみを示し、例えば、撮像センサ及びハウジングは省いている。したがって図10A及び10Bに示す距離センサ1000と同様に、距離センサ1100は、通常、少なくとも1つの光源(例えばレーザ光源)1104と、第1のビーム分割手段1106と、(これ以後集合的に「第2のビーム分割手段1108」と称される)第2のビーム分割手段1108〜1108の配列とを備える。この場合、複数の個々の第2のビーム分割手段1008は、リング形状配列で配置される。配列は、ピラミッド形鏡又は多面鏡1102の周囲周りに配置される。
この場合、第1のビーム分割手段1106は、光源1104によって発せられた一次ビームを複数の二次ビームに分割する。二次ビームの各々は、次いで、ピラミッド形鏡1102の表面上に入射し、このピラミッド形鏡は、二次ビームの各々を第2のビーム分割手段1108の1つの方に向け直す。第2のビーム分割手段1108の各々1つは、上記で説明したように二次ビームを複数の三次ビーム又は投影ビームに分割する。
さまざまな実施形態が上記で説明されてきたが、これらは、限定的ではなく例としてのみ提示されていることを理解されたい。したがって、好ましい実施形態の広さ及び範囲は、上記で説明した例示的な実施形態のいずれにも限定されてはならず、以下の特許請求の範囲及びその等価物にしたがってのみ定義されなければならない。

Claims (7)

  1. 広角レンズを含み、当該レンズを通して視野内の物体の画像を取り込む画像取り込みデバイスと、
    前記広角レンズの周りに配置され、複数のビームで構成されたビームのグループを前記視野内に投影する複数の投影点であって、当該複数の投影点のうち、異なる投影点から投影される当該ビームのグループによって形成される複数のビーム平面が一部で互いに重複するように、前記視野内の異なる方向に当該ビームを投影する投影点と、
    前記画像取り込みデバイスが取り込んだ前記ビームのグループが投影された物体の画像に基づき、三角法を利用して当該物体までの距離を算出する手段と、
    を備える距離センサ。
  2. 前記複数の投影点は、前記ビームの投影方向に対し前記画像取り込みデバイスの主点より後方に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の距離センサ。
  3. 前記画像取り込みデバイスの主点を通り前記距離センサの光学軸に直交する所定の方向に伸びる軸と前記ビーム平面とが傾斜角度αをなす、
    ことを特徴とする請求項1に記載の距離センサ。
  4. 前記複数の投影点は、前記広角レンズの光軸を回転軸とした回転対称の位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の距離センサ。
  5. 前記広角レンズの視野は、半球の視野を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の距離センサ。
  6. 前記複数の投影点には、入射するビームを複数に分割するビーム分割手段が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の距離センサ。
  7. 前記ビーム分割手段は、DOEである、
    ことを特徴とする請求項6に記載の距離センサ。
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