JP2020096668A - 掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置 - Google Patents
掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】或る一台の自律型掃除機で掃除場所を画定するよりも、より効率的に掃除場所を画定可能な掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置を提案する。【解決手段】掃除システム1は、掃除場所の被掃除面を自律的に移動して被掃除面を掃除する複数の自律型掃除機2と、複数の自律型掃除機2と双方向に通信情報を通信可能な環境推定装置3と、を備えている。複数の自律型掃除機2は、掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く自律型掃除機2に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2から第一遭遇情報EI1を受信すると、複数の自律型掃除機2のそれぞれの移動経路trを繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、複数の自律型掃除機2のそれぞれへ画定可能判定情報DIを送信する。【選択図】 図7
Description
本発明に係る実施形態は、掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置に関する。
複数の自走式掃除機が、清掃範囲を分担する掃除システムが知られている。
複数の自律型掃除機で清掃範囲(被掃除領域、掃除場所)を分担して掃除する場合には、それぞれの自律型掃除機の分担を決めるために、掃除システムは、先ず掃除場所を閉じた領域として画定することが好ましい。
そして、或る一台の自律型掃除機を、掃除場所の際に沿わせて少なくとも一周、周回させることで、掃除システムは、掃除場所を閉じた領域として画定することができる。
しかしながら、複数の自律型掃除が同じ掃除場所に配置されているにも係わらず、一台の自律型掃除機で掃除場所の画定を担うことは、非効率である。
そこで、本発明は、或る一台の自律型掃除機で掃除場所を画定するよりも、より効率的に掃除場所を画定可能な掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置を提案する。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る掃除システムは、掃除場所の被掃除面を自律的に移動して前記被掃除面を掃除する複数の自律型掃除機と、前記複数の自律型掃除機と双方向に通信情報を通信可能な環境推定装置と、を備え、前記複数の自律型掃除機は、前記掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く前記自律型掃除機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報を前記環境推定装置へ送信し、前記環境推定装置は、前記複数の自律型掃除機から前記第一遭遇情報を受信すると、前記複数の自律型掃除機のそれぞれの移動経路を繋ぎ合わせることで前記掃除場所の外縁を画定可能と推定し、前記複数の自律型掃除機のそれぞれへ画定可能判定情報を送信する。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る環境推定装置は、複数の自律型掃除機と双方向に通信情報を通信可能であり、前記複数の自律型掃除機から前記第一遭遇情報を受信すると、前記複数の自律型掃除機のそれぞれの移動経路を繋ぎ合わせることで前記掃除場所の外縁を画定可能と推定し、前記複数の自律型掃除機のそれぞれへ画定可能判定情報を送信する。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る自律型掃除機は、掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く自律型掃除機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報を環境推定装置へ送信し、前記環境推定装置から、画定可能判定情報を受信する。
本発明に係る掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置の実施形態について図1から図18を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当する構成には同一の符号が付されている。
図1は、本発明の実施形態に係る掃除システムの概略的な斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る掃除システム1は、被掃除領域A(掃除場所)の被掃除面(床面)を自律的に移動して被掃除面を掃除する複数の自律型掃除機2と、複数の自律型掃除機2と双方向に通信情報を通信可能な環境推定装置3と、を備えている。
自律型掃除機2は、いわゆるロボットクリーナ(自律型掃除機)である。自律型掃除機2は、本体5に搭載される二次電池6の電力を消費して自律で移動(走行)する。自律型掃除機2は、被掃除領域Aの被掃除面を動き回って(被掃除領域Aを網羅的に移動して)掃除を行う。
複数の自律型掃除機2は、被掃除領域Aを複数の分担領域SAに分割して掃除を分担する。
例えば、掃除システム1は、2つの自律型掃除機201、202を有している。2つの自律型掃除機201、202は、被掃除領域Aを2つの分担領域SA1、SA2に分けて、自律型掃除機201は、分担領域SA1の掃除を分担し、自律型掃除機202は、分担領域SA2の掃除を分担する。
なお、複数の分担領域SAは、境界部分で相互に重複していても良い。
また、掃除システム1は、自律型掃除機2を連結、および切り離し可能なステーション8と、を備えている。
ステーション8は、被掃除領域Aの被掃除面に設置可能である。ステーション8は、自律型掃除機2を円滑に接続または離脱可能である。ステーション8は、いわゆる充電台の機能を有している。ステーション8は、自律型掃除機2が接続された状態で、商用交流電源から二次電池6へ電力を導く電源コード9を備えている。電源コード9は、二次電池6へ送電する電路である。
自律型掃除機2は、掃除運転の後、ステーション8へ帰巣して次の掃除運転を待機する。ステーション8に帰巣した自律型掃除機2は、次の掃除運転を待機している最中、二次電池6を充電する。そのため、自律型掃除機2は、使用者による充電の手間を省き、かつ使用者の求めによる突発的な掃除運転に対応できる。
環境推定装置3は、被掃除領域Aの被掃除面や、家具などの上に設置可能な、いわゆる親機である。環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の移動経路に係る情報を受信し、受信した複数の移動経路を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能か否かを推定し、掃除場所の外縁を画定可能と推定された場合には複数の自律型掃除機2へ、掃除場所の外縁を画定可能と推定されたことを送信する。また、環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2、および複数のステーション8のいずれかに搭載されていても良い。換言すると、複数の自律型掃除機2の少なくとも1つは、環境推定装置3を備えていても良い。この場合には、環境推定装置3を備える自律型掃除機2と、環境推定装置3を備えていない自律型掃除機2と、が混在する。また、複数のステーション8の少なくとも1つは、環境推定装置3を備えていても良い。さらに、複数の自律型掃除機2、および複数のステーション8の全てが環境推定装置3を備えていても良い。この場合には、複数の環境推定装置3は、いずれか1つの環境推定装置3を機能させ、他の環境推定装置3を待機させておく。
なお、独立して設置可能な環境推定装置3の単体、環境推定装置3を備える自律型掃除機2、または環境推定装置3を備えるステーション8を、単に親機と呼ぶ。環境推定装置3を備えていない自律型掃除機2、および環境推定装置3を備えていないステーション8を、単に子機と呼ぶ。
図2は、本発明の実施形態に係る自律型掃除機の右側面図である。
図3は、本発明の実施形態に係る自律型掃除機の底面図である。
図1に加えて、図2および図3に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の自律型掃除機2は、本体5と、本体5を移動させる移動部11と、本体5の下方の被掃除面を掃除する掃除部12と、本体5の周囲の被検知物Oを検知する検知部13と、検知部13、移動部11、および掃除部12を制御して自律型掃除機2の運転を制御する制御部15と、移動部11、掃除部12、検知部13、および制御部15を含む自律型掃除機2の各部へ電力を供給する二次電池6と、を備えている。
本体5は、例えば合成樹脂製の本体ケース21と、本体ケース21の側面に設けられるバンパー22と、を備えている。
本体ケース21は、本体5の外殻である。本体ケース21は、扁平な円柱形状(円盤形状)を有している。平面視で実質的に円形の本体5は、他の形状に比べて旋回時の旋回半径を小さく抑制できる。
バンパー22は、本体ケース21の側面に設けられている。
移動部11は、複数の駆動輪26と、それぞれの駆動輪26を個別に駆動させる複数の電動機27と、駆動輪26とともに被掃除面上の本体5を支える従動輪28と、を備えている。
それぞれの駆動輪26は、本体5を移動させる力を被掃除面へ伝える。それぞれの駆動輪26は、本体5の幅方向(左右幅方向)に延びる車軸(図示省略)のまわりに転がる。複数の駆動輪26は、少なくとも一対の駆動輪26を含んでいる。一対の駆動輪26の車軸は、実質的に同一線上に配置されている。そのため、自律型掃除機2は、容易に直進および旋回することができる。駆動輪26は、懸架装置(いわゆるサスペンション、図示省略)によって被掃除面に押さえつけられている。自律型掃除機2は、駆動輪26に代えて、無限軌道(図示省略)を備えていても良い。
それぞれの電動機27は、それぞれの駆動輪26を独立して駆動させる。自律型掃除機2は、左右の駆動輪26を同じ方向へ回転させることによって直進(前進、または後退)し、左右の駆動輪26を異なる方向へ回転させることによって旋回(右旋回、または左旋回)する。また、自律型掃除機2は、左右の駆動輪26の出力を上下させて前進、または後退の速度を調整したり、左右の駆動輪26の出力を相違させて旋回半径の大小を調整したりすることができる。
従動輪28は、本体5の下部の幅方向の略中央部、かつ前部に配置されている。従動輪28は、円形の回転体であり、例えばキャスターである。従動輪28は、自律型掃除機2の前進、後退、および旋回に容易に追従して向きを変え、自律型掃除機2の走行(移動)を安定させる。なお、駆動輪26および従動輪28に支えられる自律型掃除機2の重心は、一対の駆動輪26と従動輪28とがなす三角形の内側に配置されていることが好ましい。その場合、自律型掃除機2が転倒する危険性は低下する。換言すると、自律型掃除機2は、より安定して移動(走行)することができる。従動輪28はなくても良い。
掃除部12は、本体5の真下、およびその周囲の被掃除面の塵埃を掃除する。掃除部12は、例えば、負圧を生じさせて塵埃を吸引する吸込掃除部31、および本体5の下方の床面を拭き掃除もしくは磨き掃除する拭き掃除部32のいずれかを含んでいる。
吸込掃除部31は、本体5の底面に設けられる吸込口34と、吸込口34に配置される回転ブラシ35と、回転ブラシ35を回転駆動させるブラシ用電動機36と、本体5の後部に設けられる塵埃容器37と、本体5内に収容されて塵埃容器37に流体的に接続される電動送風機38と、を備えている。
吸込口34は、電動送風機38が発生させる負圧によって空気とともに塵埃を吸い込む。吸込口34は、本体5の底部の中央部に配置されている。吸込口34は、本体5の底部の前半部に配置されていても良い。吸込口34は、本体5の幅方向に延びている。換言すると、吸込口34の左右方向の開口幅は、吸込口34の前後方向の開口幅よりも大きい。本体5の底面が自律走行時に被掃除面に対向(対面)しているため、吸込口34は、被掃除面上の塵埃、または回転ブラシ35が被掃除面から掻き上げた塵埃を容易に吸い込むことができる。
回転ブラシ35の回転中心線は、自律型掃除機2の幅方向に向けられている。回転ブラシ35は、自律型掃除機2を被掃除面上に走行可能な状態で置いたとき、被掃除面に接触する。そのため、回転駆動する回転ブラシ35は、被掃除面上の塵埃を掻き上げる。掻き上げられた塵埃は、吸込口34へ効率的に吸い込まれる。
ブラシ用電動機36は、回転ブラシ35を正転(前進時に自律型掃除機2の推進力を補助する方向)または逆転(後退時に自律型掃除機2の推進力を補助する方向)させる。
塵埃容器37は、電動送風機38が発生させる吸込負圧によって吸込口34から吸い込まれる塵埃を蓄積する。塵埃容器37は、塵埃を濾過捕集するフィルタや、遠心分離(サイクロン分離)や直進分離(直進する空気と塵埃との慣性力の差で塵埃と空気とを分離する分離方式)などの慣性分離によって塵埃を蓄積する分離装置である。塵埃容器37は、本体5へ着脱可能であり、また開閉可能である。使用者は、塵埃容器37を本体5から一時的に取り外して、塵埃容器37を開いて塵埃容器37に蓄積された塵埃を容易に廃棄したり、塵埃容器37を清掃したり、洗浄したりすることができる。
電動送風機38は、二次電池6の電力を消費して駆動する。電動送風機38は、塵埃容器37から空気を吸い込んで吸込負圧を生じさせる。塵埃容器37に発生した負圧は、吸込口34に作用する。本体5は、電動送風機38の排気(清浄な空気)を、本体5の外側へ流出させる排気口(図示省略)を有している。
拭き掃除部32は、本体5の底部の後端部に配置されている。拭き掃除部32は、例えば本体5の底面に着脱可能な不織布等の繊維材料製の拭掃除シート39を備えている。拭掃除シート39は、自律型掃除機2を被掃除面上に走行可能な状態で置いたとき、被掃除面に接触する。拭掃除シート39は、駆動輪26が被掃除面で空転しない程度の圧力で、被掃除面に押し当てられていることが好ましい。拭掃除シート39と本体5の底面との間には、発泡樹脂などの弾性部材(図示省略)が設けられている。この弾性部材は、拭掃除シート39を被掃除面に均一の圧力で押し当てる。
検知部13は、本体5の移動にともなって本体5に近づく被検知物O、または本体5に接触する被検知物Oを検知する。検知部13は、本体5に設けられて自律型掃除機2の周囲の画像を撮影する撮像部51と、本体5に設けられて本体5が自律型掃除機2以外の物体、つまり被検知物Oに接近したことを検知する近接検知部52と、本体5に設けられて本体5が自律型掃除機2以外の物体、つまり被検知物Oに接触したことを検知する接触検知部53と、を含んでいる。
撮像部51は、本体5の正面に設けられて、自律型掃除機2の前方、つまり前進時の走行方向を撮影する。
自律型掃除機2は、撮像部51に代えて、または加えて、ステレオカメラとは異なる原理によって撮影範囲における奥行きの情報を得る距離測定装置55を備えていても良い。
近接検知部52は、例えば赤外線センサーや、超音波センサーである。赤外線センサーを利用する近接検知部52は、赤外線を発する発光素子(図示省略)と、光を受けとって電気信号に変換する受光素子(図示省略)と、を備えている。近接検知部52は、発光素子から赤外線を放ち、被検知物Oで反射される赤外線を受光素子で受光して電力に変換し、変換された電力が一定以上になると、被検知物Oが一定距離内に近づいたことを、本体5が被検知物Oに接触する以前に検知する。超音波センサーを利用する近接検知部52は、赤外線に代えて超音波を利用して被検知物Oを検知する。
接触検知部53は、いわゆるバンパーセンサーである。接触検知部53は、移動する本体5が被検知物Oに接触した際に、本体5への衝撃を緩和するバンパー22に連動している。バンパー22は、被検知物Oに接触した際に、本体5の内側へ向かって押し込まれるように変位する。接触検知部53は、このバンパー22の変位を検知して本体5が被検知物Oに接触したことを検知する。接触検知部53は、例えばバンパー22の変位によって入り、切りされるマイクロスイッチ、またはバンパー22の変位量を非接触で測定する赤外線センサーや、超音波センサーを含んでいる。
検知部13の検知対象、つまり被検知物Oには、自機を除く自律型掃除機2(自機を除く自律型掃除機2を単に「他機」と呼ぶ。)、およびステーション8が含まれている。例えば、それぞれの自律型掃除機2およびそれぞれのステーション8は、超音波や赤外線を常時発信し、自律型掃除機2は、他機が発信する超音波や赤外線を受信することで、自機が他機に接近していることを検知したり、ステーション8が発信する超音波や赤外線を受信することで、自機がステーション8に接近していることを検知したりする。
二次電池6は、移動部11、掃除部12、検知部13、および制御部15を含む自律型掃除機2の各部で消費される電力を蓄えている。二次電池6は、例えばリチウムイオン電池であり、充放電を制御する制御回路(図示省略)を有している。この制御回路は、二次電池6の充放電に関する情報を制御部15へ出力している。
図4は、本発明の実施形態に係る電気掃除機のブロック図である。
図2から図3に加えて図4に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の自律型掃除機2は、移動部11の電動機27、吸込掃除部31のブラシ用電動機36および電動送風機38、検知部13、制御部15、および二次電池6に加えて通信部57と、第一識別子58と、を備えている。
通信部57は、他機およびステーション8に赤外線信号を送信する、例えば赤外線発光素子を含む送信部57aと、自機以外の自律型掃除機2およびステーション8やリモートコントローラー(図示省略)からの赤外線信号を受信する、例えばフォトトランジスタを含む受信部57bと、を備えている。
また、通信部57は、環境推定装置3と双方向に通信情報を通信可能な第一無線通信部59を備えている。第一無線通信部59は、自機以外の自律型掃除機2と双方向に通信情報を通信可能であっても良い。
第一識別子58は、複数の自律型掃除機2の中から自機と他機とを識別可能な固有の識別子である。第一識別子58は、通信部57を介して送信可能な電子情報であっても良いし、他機の撮像部51で撮影可能なように本体5に貼付されたQRコードのような標識であっても良い。
検知部13の撮像部51は、例えばデジタルカメラである。つまり、撮像部51は、撮影した画像を電気信号に変換する撮像素子51a(イメージセンサー、図示省略)と、撮像素子51aに像を結ぶ(生じさせる)光学系51bと、を備えている。撮像素子51aは、例えば、CCDイメージセンサー(Charge−Coupled Device image sensor)や、CMOSイメージセンサー(Complementary metal−oxide−semiconductor image sensor)である。そのため、自律型掃除機2は、撮像部51で撮影した画像のデジタルデータを即座に取り扱うことができる。つまり、撮像部51で撮影される画像は、例えば画像処理回路(図示省略)を利用することで所定のデータ形式に圧縮したり、二値画像に変換したり、グレースケールに変換したりすることができる。撮像部51は、例えば可視光領域の画像を撮影する。可視光領域の画像は、例えば赤外領域の画像に比べて画質が良好であり、複雑な画像処理を施すことなく使用者に視認可能な情報を容易に提供できる。
撮像部51は、いわゆるステレオカメラである。撮像部51は、撮影する画像が、自律型掃除機2の幅方向の中心線を延長した前方の位置を含む撮影範囲で重なり合っている。撮像部51は、撮影範囲における奥行き(自律型掃除機2からの距離)の情報を得ることができる。奥行きの情報を含む画像を「距離画像」と呼ぶ。
撮像部51には、LED(Light Emitting Diode)や電球などの照明装置(図示省略)が併設されていても良い。照明装置は、撮像部51の撮影範囲の一部または全部を照らす。照明装置は、家具などの障害物の陰のような暗い場所や、夜間などの暗い環境下であっても、撮像部51による適切な画像の取得を可能にする。
撮像素子51aの受光面には、多数の画素が並べられている。受光面の各画素は、受けた光を電気信号に変換する。各画素が受けた光の情報を各画素の位置に応じて統合させることで、撮像部51が撮影した景色を表す画像が得られる。一般的な撮像素子51aは、カラー画像を撮影する。カラー画像は、例えば赤、緑、および青の三つの色を混ぜて表現される。
距離測定装置55は、奥行きの情報を得ようとする範囲に光を照射する発光部55aと、発光部55aから照射された光の反射光を受光する受光部55bと、を備えている。自律型掃除機2は、発光部55aの発光開始から受光部55bで反射光を受光するまでの時間差に基づいて自律型掃除機2から被検知物Oまでの距離情報を取得できる。発光部55aは、例えば赤外線や、可視光を照射する。
制御部15は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit、CPU、図示省略)、中央処理装置で実行(処理)される各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する補助記憶装置(例えば、Read Only Memory、ROM、図示省略)、プログラムの作業領域が動的に確保される主記憶装置(例えば、Random access memory、RAM、図示省略)を備えている。補助記憶装置は、例えば不揮発性メモリのように書き換え可能なものであることが好ましい。
また、検知部13は、加速度センサー61と、地磁気センサー62と、を含んでいる。
加速度センサー61は、例えば直交する三方向の加速度を検知可能な3軸加速度センサーである。加速度センサー61の検知結果は、制御部15へ出力される。
地磁気センサー62は、例えば直交する三方向の地磁気を検知可能な3軸地磁気センサーである。地磁気センサー62の検知結果は、制御部15へ出力される。
制御部15は、移動部11の電動機27、吸込掃除部31のブラシ用電動機36および電動送風機38、検知部13、二次電池6、および通信部57に電気的に接続されている。制御部15は、通信部57を介してステーション8、およびリモートコントローラーから受信する指令に応じて移動部11の電動機27、吸込掃除部31のブラシ用電動機36および電動送風機38、検知部13、二次電池6を制御する。
制御部15は、自律型掃除機2の自律移動を制御する自律移動制御部71と、検知部13の動作を制御する検知制御部72と、を含んでいる。自律移動制御部71、および検知制御部72は、演算プログラムである。
自律移動制御部71は、掃除場所の環境地図情報(Environment Map、図示省略)を記憶する地図情報記憶部73と、移動部11の電動機27の動作を制御する移動制御部75と、吸込掃除部31のブラシ用電動機36および電動送風機38の動作を制御する掃除制御部76と、を備えている。
地図情報記憶部73は、補助記憶装置に確保される記憶領域に構築されたデータの集合であって、適宜のデータ構造を有している。地図情報記憶部73は、補助記憶装置から主記憶装置に読み込まれて利用され、適宜の更新を経て、補助記憶装置へ上書きされる。
環境地図情報は、自律型掃除機2の自律移動に用いられる情報であり、少なくとも掃除対象となる場所において、自律型掃除機2が移動可能な領域の形状を含む情報である。環境地図情報は、例えば整然と配列された一辺10センチメートルの矩形の集合として構築されている。環境地図情報は、自律型掃除機2の使用に際して、事前に準備されるものであっても良いし、Simultaneous Localization and Mapping(SLAM)によって自己位置推定と同時に作成されるものであっても良い。環境地図情報は、掃除運転にともなう移動の過程で作成、および更新されても良い。SLAMで環境地図情報を作成する場合には、自律型掃除機2は、検知部13の他に、エンコーダなどの種々のセンサー(図示省略)と、地図作成部77と、を備えていることが好ましい。地図作成部77は、撮像部51が取得する画像に基づいて、また検知部13および種々のセンサーから取得する情報に基づいて、自機位置を推定しながら周囲の環境地図情報を作成する。
移動制御部75は、環境地図情報に基づいて移動部11を制御して自律型掃除機2を自律で移動させる。移動制御部75は、電動機27に流れる電流の大きさ、および向きを制御して、電動機27を正転、または逆転させる。移動制御部75は、電動機27を正転、または逆転させることで、駆動輪26の駆動を制御している。
掃除制御部76は、ブラシ用電動機36、および電動送風機38を個別に制御する。
検知制御部72は、撮像部51の動作を制御する。検知制御部72は、所定の時間間隔毎に撮像部51に画像を撮影させる。検知制御部72は、撮像部51で撮影された画像を検知結果記憶部78に記憶する。撮像部51で撮影された画像は、検知結果記憶部78は、主記憶装置に確保されている。検知結果記憶部78は、撮像部51で撮影された画像を記憶する。検知結果記憶部78は、複数の画像を記憶可能な容量を有している。
検知結果記憶部78は、撮像部51で撮影された画像を表す画像情報を無加工で記憶しても良いし、画像の解析処理に必要な情報を残す限りにおいてデータサイズを減らすように加工した画像情報を記憶しても良い。検知結果記憶部78に記憶される画像情報は、例えば、撮像部51で撮影された画像をグレースケールに変換した画像(以下、撮像部51で撮影された元の画像と同じく画像と呼ぶ。)であっても良い。グレースケール画像の場合には、画像の画素値は輝度値と一致する。グレースケールに変換した画像を保存する場合には、制御部15は、元画像を記憶する場合に比べて、検知結果記憶部78に割り当てるメモリ領域の容量(リソース)を少量で済ませることが可能である。また、グレースケールに変換した画像を以後の解析処理に使用する場合には、制御部15は、元画像を処理する場合に比べて中央処理装置の負荷を軽減できる。画像のグレースケール化を含む画像処理は、撮像部51で実行されても良い。撮像部51で画像処理を実行することによって、中央処理装置の負荷が軽減される。
また、検知制御部72は、照明装置の点灯と消灯とを制御する。照明装置は、画像を明るくして解析処理の容易化と精度向上とを容易にする。
さらに、検知制御部72は、近接検知部52の検出結果、つまり被検知物Oが本体5に接近したこと、およびその時の被検知物Oと本体5との離間距離を検知結果記憶部78に記憶する。
また、検知制御部72は、接触検知部53の検出結果、つまり被検知物Oが本体5に接触したことを検知結果記憶部78に記憶する。
自律型掃除機2は、検知部13によって、他機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触したことを検知する。そして、自律型掃除機2は、通信部57を介した赤外線通信、または無線通信によって、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触した他機へ、自機の第一識別子58を送信し、かつ他機が自機の第一識別子58を受信したことを確認する応答信号を受信する。応答信号には、他機の第一識別子58が含まれていても良い。
なお、他機の第一識別子58が、例えば本体5に添付されたQRコードのような標識であった場合には、自律型掃除機2は、撮像部51が撮影した画像を解析することで、他機の第一識別子58を認識しても良い。
また、自律型掃除機2は、検知部13によって、ステーション8に、予め定める第二接近距離以内に接近し、または接触したことを検知する。
さらに、自律型掃除機2は、加速度センサー61および地磁気センサー62によって、地球の磁力線を基準に、自機の姿勢、および自機が向いている方角を検知することができる。
図5は、本発明の実施形態に係る掃除システムの環境推定装置のブロック図である。
図5に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の環境推定装置3は、第二通信部81と、第二制御部82と、を備えている。
第二通信部81は、自律型掃除機2と双方向に通信情報を無線通信可能である。
第二制御部82は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit、CPU、図示省略)、中央処理装置で実行(処理)される各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する補助記憶装置(例えば、Read Only Memory、ROM、図示省略)、プログラムの作業領域が動的に確保される主記憶装置(例えば、Random access memory、RAM、図示省略)を備えている。補助記憶装置は、例えば不揮発性メモリのように書き換え可能なものであることが好ましい。
第二制御部82は、第二通信部81に電気的に接続されている。
図6は、本発明の実施形態に係る掃除システムのステーションのブロック図である。
図6に示すように、本実施形態に係る掃除システム1のステーション8は、自律型掃除機2の二次電池6を充電するための電源回路83と、第三通信部91と、第三制御部92と、第二識別子93と、を備えている。
第三通信部91は、自律型掃除機2に赤外線信号を送信する、例えば赤外線発光素子を含む送信部91aと、自律型掃除機2からの赤外線信号を受信する、例えばフォトトランジスタを含む受信部91bと、を備えている。
また、第三通信部91は、自律型掃除機2と双方向に通信情報を通信可能な第三無線通信部95を備えている。第三無線通信部95は、自律型掃除機2と双方向に通信情報を通信可能であっても良い。
第二識別子93は、複数のステーション8の中から自機と他機とを識別可能な固有の識別子である。第二識別子93は、第三通信部91を介して送信可能な電子情報であっても良いし、自律型掃除機2の撮像部51で撮影可能なように本体5に貼付されたQRコードのような標識であっても良い。
複数の自律型掃除機2は、複数のステーション8のうち自機を充電するステーション8と、他機を充電するステーション8と、を第二識別子93で識別し、認識する。
なお、ステーション8の第二識別子93が、例えばステーション8に添付されたQRコードのような標識であった場合には、自律型掃除機2は、撮像部51が撮影した画像を解析することで、ステーション8の第二識別子93を認識しても良い。
第三制御部92は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit、CPU、図示省略)、中央処理装置で実行(処理)される各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する補助記憶装置(例えば、Read Only Memory、ROM、図示省略)、プログラムの作業領域が動的に確保される主記憶装置(例えば、Random access memory、RAM、図示省略)を備えている。補助記憶装置は、例えば不揮発性メモリのように書き換え可能なものであることが好ましい。
次に、掃除システム1による、掃除場所の外縁を画定する処理(以下、「外縁画定処理」と言う。)について、説明する。外縁画定処理は、複数の自律型掃除機2によって行われる。また、外縁画定処理は、掃除場所を閉じた領域として画定するために、掃除場所の外縁、つまり閉じた領域の境界(境界線)を画定する処理である。
なお、外縁画定処理の第一例から第六例において、外縁画定処理の第一例と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁画定処理の第一例を概略的に示す図である。
図7に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の複数の自律型掃除機2は、掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く他機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の全てから第一遭遇情報EI1を受信すると、複数の自律型掃除機2のそれぞれの移動経路を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、複数の自律型掃除機2のそれぞれへ画定可能判定情報DIを送信する。
具体的には、外縁画定処理の第一例は、2つの自律型掃除機2によって行われる。外縁画定処理を開始する直前、2つの自律型掃除機2は、被掃除領域A(掃除場所)の壁際Wに、隣り合わせに配置されているとする。この状態で2つの自律型掃除機2は、外縁画定処理を開始する。
隣り合わせの自律型掃除機2は、外縁画定処理を開始すると、移動を開始する以前に、相互に他機が第一接近距離以内に接近していることを検知する。第一接近距離は、例えば、自律型掃除機2の本体5の大きさと同程度、例えば30センチメートルに設定されている。他機が第一接近距離以内に接近していることを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
次いで、2つの自律型掃除機2は、被掃除領域Aの壁際Wに沿って、それぞれ反対の方向へ向かって移動を開始する(図7中の移動経路tr1、tr2)。やがて、自律型掃除機201は、自律型掃除機202に鉢合わせ、自律型掃除機202は、自律型掃除機201に鉢合わせる(図7中に二点鎖線で示す自律型掃除機201、202)。換言すると、2つの自律型掃除機2の移動経路tr1、tr2が、被掃除領域Aの壁際Wを一周、回る。
このとき、2つの自律型掃除機2は、相互に相手機が第一接近距離以内に接近していることを検知できた場合には、衝突する以前に停止し、または進行方向を反転させる。他機が第一接近距離以内に接近したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
また、2つの自律型掃除機2は、相互に相手機が第一接近距離以内に接近していることを検知できなかった場合には、互いに接触して停止し、または進行方向を反転させる。他機が接触したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の全てから第一遭遇情報EI1を複数回受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。すなわち、自律型掃除機201から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr1の始点で送信される第一遭遇情報EI1−11、および終点で送信される第一遭遇情報EI1−12)を受信し、自律型掃除機202から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr2の始点で送信される第一遭遇情報EI1−21、および終点で送信される第一遭遇情報EI1−22)を受信すると、環境推定装置3は、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
なお、自律型掃除機2は、他機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触する都度、第一遭遇情報EI1を送信しても良いし、少なくとも2回の第一遭遇情報EI1を一括して送信しても良い。
画定可能判定情報DIを受信した複数の自律型掃除機2は、例えば、自機の移動経路trを含む矩形の分担領域SA(自律型掃除機201の分担領域SA1、自律型掃除機202の分担領域SA2)を自律的に分担して掃除を開始する。
ところで、2つの自律型掃除機2が被掃除領域Aの壁際Wを同じ方向、例えば図7において右回りに移動すると、移動の最中、継続的、かつ相互に相手機が第一接近距離以内に接近していることを検知する可能性がある。そうすると、それぞれの自律型掃除機2は、2つの自律型掃除機2の移動経路tr1、tr2が被掃除領域Aの壁際Wを一周、回る以前に、複数回の第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信することが有り得る。
そこで、複数の自律型掃除機2および環境推定装置3は、通信情報に基づいて被掃除領域Aに配置されている自律型掃除機2の台数を把握する。そして、複数の自律型掃除機2のそれぞれは、通信情報に基づいて被掃除領域Aの壁際Wを移動する方向を決定する。
例えば、複数の自律型掃除機2がタイマー処理で一斉に、または時間差で掃除を始める場合、それぞれの自律型掃除機2は、掃除を始める前に、環境推定装置3へ掃除作業への参加を知らせる参加情報を送信する。環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2から参加情報を受信し、掃除作業に参加する自律型掃除機2の台数を把握する。
このとき、それぞれの自律型掃除機2は、自機の第一識別子58を参加情報に含め、または参加情報とともに送信しても良い。環境推定装置3は、参加情報の着順を知らせる着順情報を、それぞれの自律型掃除機2へ伝えても良い。図7において、自律型掃除機201は、第一着順の自律型掃除機2であり、自律型掃除機202は、第二着順の自律型掃除機2である。
そして、それぞれの自律型掃除機2は、着順情報に基づいて被掃除領域Aの壁際Wを移動する方向を決定する。例えば、着順が奇数番目の自律型掃除機2は、被掃除領域Aの壁際Wを右回りに周回し、着順が偶数番目の自律型掃除機2は、被掃除領域Aの壁際Wを左回りに周回する。つまり、自律型掃除機201は、被掃除領域Aの壁際Wを右回りに周回し、自律型掃除機202は、被掃除領域Aの壁際Wを左回りに周回する。
図8は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁画定処理の第二例を概略的に示す図である。
図8に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の外縁画定処理の第二例は、2つの自律型掃除機2によって行われる。自律型掃除機201は、第一着順の自律型掃除機2であり、自律型掃除機202は、第二着順の自律型掃除機2である。
ところで、2つの自律型掃除機2が、第一例のように隣り合わせではなく、相互に離れた位置から壁際Wに沿った移動を開始する場合が有り得る。また、2つの自律型掃除機2が、壁際Wから離れた位置から移動を開始して壁際Wへ向かい、壁際Wに達した後に相互に離れた位置から壁際Wに沿った移動を開始する場合が有り得る。これらの場合には、自律型掃除機201および自律型掃除機202は、壁際Wを単に反対方向(自律型掃除機201は、被掃除領域Aの壁際Wを右回りに周回し、自律型掃除機202は、被掃除領域Aの壁際Wを左回りに周回する)のみでは、掃除場所の外縁の全周を画定できない。
つまり、外縁画定処理は、複数の自律型掃除機2が、単に一方向へのみ移動していると、完結しない場合がある。
そこで、自律型掃除機2は、互いに第一接近距離以内に接近し、または接触すると、被掃除領域Aの壁際Wを反対の方向へ走行する。換言すると、自律型掃除機2は、互いに第一接近距離以内に接近し、または接触すると、その地点で被掃除領域Aの壁際Wを折り返して移動する。
折り返し移動が行われる移動経路tr1、tr2において、他機が第一接近距離以内に接近し、または他機が接触したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
そして、環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の全てから第一遭遇情報EI1を複数回受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。すなわち、自律型掃除機201から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr1の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−11、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−12)を受信し、自律型掃除機202から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr2の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−21、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−22)を受信すると、環境推定装置3は、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
なお、被掃除領域Aの壁際Wの確定には、移動経路tr1の第一折り返し地点から第二折り返し地点までの経路、および移動経路tr2の第一折り返し地点から第二折り返し地点までの経路で足りる。
図9は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁画定処理の第三例を概略的に示す図である。
図9に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の外縁画定処理の第三例は、3つの自律型掃除機2によって行われる。自律型掃除機201は、第一着順の自律型掃除機2であり、自律型掃除機202は、第二着順の自律型掃除機2であり、自律型掃除機203は、第三着順の自律型掃除機2である。
ところで、3つの自律型掃除機2が着順情報に基づいて被掃除領域Aの壁際Wを移動する方向を決定する場合、自律型掃除機201および自律型掃除機202は、相互に接近する方向へ移動を開始し、自律型掃除機203は、自律型掃除機201を追いかける方向へ、換言すると自律型掃除機202から遠ざかる方向へ移動を開始する。
つまり、第二例と同様に、外縁画定処理は、複数の自律型掃除機2が、単に一方向へのみ移動していると、完結しない場合がある。
そこで、自律型掃除機2は、互いに第一接近距離以内に接近し、または接触すると、被掃除領域Aの壁際Wを反対の方向へ走行する。換言すると、自律型掃除機2は、互いに第一接近距離以内に接近し、または接触すると、その地点で被掃除領域Aの壁際Wを折り返して移動する。
折り返し移動が行われる移動経路tr1、tr2、tr3において、他機が第一接近距離以内に接近し、または他機が接触したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
そして、環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の全てから第一遭遇情報EI1を複数回受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。すなわち、自律型掃除機201から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr1の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−11、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−12)を受信し、自律型掃除機202から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr2の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−21、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−22)を受信し、自律型掃除機203から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr3の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−31、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−32)を受信すると、環境推定装置3は、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2、tr3を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
なお、被掃除領域Aの壁際Wの確定には、移動経路tr1の第一折り返し地点から第二折り返し地点までの経路、移動経路tr2の第一折り返し地点から第二折り返し地点までの経路、および移動経路tr3の第一折り返し地点から第二折り返し地点までの経路で足りる。
また、外縁画定処理は、4つ以上の自律型掃除機2で実行される場合であっても、第二例、第三例に準じて実行可能である。
次いで、壁際Wにステーション8が配置されている場合の外縁画定処理の例を説明する。
図10は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁画定処理の第四例を概略的に示す図である。
図10に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の外縁画定処理の第四例は、壁際Wに配置されたステーション8から出発する2つの自律型掃除機2によって行われる。
複数のステーション8は、複数の自律型掃除機2のそれぞれを個別に充電する。
複数の自律型掃除機2は、複数のステーション8のうち他機を充電するステーション8に、予め定める第二接近距離以内に接近し、または接触すると、第二遭遇情報EI2を環境推定装置3へ送信する。第二接近距離は、例えば、自律型掃除機2の本体5の大きさの半分程度、例えば15センチメートルに設定されている。
環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の全てから第一遭遇情報EI1および第二遭遇情報EI2の少なくともいずれかを受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。
具体的には、2つの自律型掃除機2は、被掃除領域Aの壁際Wに沿って、移動を開始する(図10中の移動経路tr1、tr2)。2つの自律型掃除機2は、被掃除領域Aの壁際Wに沿って、同じ方向へ移動する。やがて、自律型掃除機201は、他機である自律型掃除機202を充電するステーション802に接近し、自律型掃除機202は、自律型掃除機201を充電するステーション801に接近する。換言すると、2つの自律型掃除機2の移動経路tr1、tr2が、被掃除領域Aの壁際Wを一周、回る。
このとき、2つの自律型掃除機2は、他機を充電するステーション8が第二接近距離以内に接近していることを検知できた場合には、衝突する以前に停止し、または進行方向を反転させる。他機を充電するステーション8が第二接近距離以内に接近したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第二遭遇情報EI2を環境推定装置3へ送信する。
また、2つの自律型掃除機2は、他機を充電するステーション8が第二接近距離以内に接近していることを検知できなかった場合には、他機を充電するステーション8に接触して停止し、または進行方向を反転させる。他機を充電するステーション8が接触したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第二遭遇情報EI2を環境推定装置3へ送信する。
環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2の全てから第二遭遇情報EI2を受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。すなわち、自律型掃除機201から第二遭遇情報EI2(移動経路tr1の終点で送信される第二遭遇情報EI2−1)を受信し、自律型掃除機202から第二遭遇情報EI2(移動経路tr2の終点で送信される第二遭遇情報EI2−2)を受信すると、環境推定装置3は、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
2つの自律型掃除機2が、各々、他機を充電するステーション8に接近し、または接触して第二遭遇情報EI2を送信した場合には、ステーション8は、自律型掃除機2と同数あって、その全てが壁際Wに配置されていることを意味する。そのため、第四例では、自機を充電するステーション8から出発して壁際Wを周回する2つの自律型掃除機2が、それぞれ第二遭遇情報EI2を送信すれば、掃除場所の外縁を画定可能と推定できる。
なお、接近し、または接触したステーション8の第二識別子93を第二遭遇情報EI2に含め、または第二遭遇情報EI2とともに環境推定装置3へ送信することで、それぞれの自律型掃除機2が、互いに異なるステーション8に遭遇したか否かを、明らかにすることが可能である。それぞれの自律型掃除機2が、互いに異なるステーション8に遭遇したことが明らかになれば、外縁画定処理の精度が高まる。
図11は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁画定処理の第五例を概略的に示す図である。
図11に示すように、2つのステーション8の壁際Wに沿う離間距離が、不等間隔の場合がある。このような場合、一方の自律型掃除機2は、早々に他機を充電するステーション8に接近し、または接触し、他方の自律型掃除機2は、他機を充電するステーション8の探索を継続する場合がある。
そこで、複数の自律型掃除機2は、他機を充電するステーション8に第二接近距離以内に接近し、または接触すると、壁際Wを反対の方向へ走行する。換言すると、自律型掃除機2は、他機を充電するステーション8に第二接近距離以内に接近し、または接触すると、その地点で被掃除領域Aの壁際Wを折り返して移動する。なお、複数の自律型掃除機2は、自機を充電するステーション8に第二接近距離以内に接近し、または接触しても、壁際Wを反対の方向へ走行することなく、同じ方向(周回方向)へ移動を継続する。
折り返し移動が行われる移動経路tr1と、ステーション8から出発して未だ他機を充電するステーション8の探索を継続している移動経路tr2において、他機が第一接近距離以内に接近し、または他機が接触したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
つまり、第五例では、自律型掃除機202を充電するステーション802を基準に、ステーション802から出発して自律型掃除機201に接近し、または接触する自律型掃除機202の移動経路tr2と、ステーション802で折り返し、自機を充電するステーション801を通り過ごして自律型掃除機202に接近し、または接触する自律型掃除機201の移動経路tr1を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定する。
換言すると、自律型掃除機201から第二遭遇情報EI2(移動経路tr1の折り返し地点で送信される第二遭遇情報EI2)と第一遭遇情報EI1(移動経路tr1の終点で送信される第一遭遇情報EI1−1)とを受信し、自律型掃除機202から第一遭遇情報EI1(移動経路tr2の終点で送信される第一遭遇情報EI1−2)とを受信すると、環境推定装置3は、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
このように、壁際Wにステーション8が配置されている場合には、環境推定装置3は、互いの接触、または接近によって第一遭遇情報EI1を発信した一対の自律型掃除機2の少なくとも一方が、互いの接触、または接近以前に第二遭遇情報EI2を発信している場合には、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
図12は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁画定処理の第六例を概略的に示す図である。
図12に示すように、2つのステーション8の壁際W伝いの離間距離が、右回りの経路と左回りの経路との間で異なる場合がある。このような場合、2つの自律型掃除機2は、他機を充電するステーション8に接近し、または接触する以前に、他機に接近し、または接触する場合がある。
そこで、複数の自律型掃除機2は、他機に第一接近距離以内に接近し、または接触すると、壁際Wを反対の方向へ走行する。換言すると、自律型掃除機2は、他機に第一接近距離以内に接近し、または接触すると、その地点で被掃除領域Aの壁際Wを折り返して移動する。なお、複数の自律型掃除機2は、自機を充電するステーション8に第二接近距離以内に接近し、または接触しても、壁際Wを反対の方向へ走行することなく、同じ方向(周回方向)へ移動を継続する。
折り返し移動が行われる移動経路tr1、tr2において、他機が第一接近距離以内に接近し、または他機が接触したことを検知した自律型掃除機2は、各々、第一遭遇情報EI1を環境推定装置3へ送信する。
つまり、第五例では、ステーション8の存否に関わりなく、第二例(図8)のように、自律型掃除機201から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr1の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−11、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−12)を受信し、自律型掃除機202から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr2の第一折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−21、および第二折り返し地点で送信される第一遭遇情報EI1−22)を受信すると、環境推定装置3は、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
図13は、本発明の実施形態に係る掃除システムの外縁合成処理を概略的に示す図である。
図13に示すように、本実施形態に係る掃除システム1は、先ず、外縁画定処理を行う。
ここで、図13のような正方形の被掃除領域Aで、対角に或る一対の角部のそれぞれに、隣り合わせの2つの自律型掃除機2を配置して、外縁画定処理を行う。この場合、4つの自律型掃除機2が実質的に同じ速度で被掃除領域Aの壁際Wに沿って移動すると、正方形の被掃除領域Aの4辺それぞれを、4つの移動経路tr1、tr2、tr3、tr4で確定することができる。
つまり、自律型掃除機201から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr1の始点で送信される第一遭遇情報EI1−11、および終点で送信される第一遭遇情報EI1−12)を受信し、自律型掃除機202から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr2の始点で送信される第一遭遇情報EI1−21、および終点で送信される第一遭遇情報EI1−22)を受信し、自律型掃除機203から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr3の始点で送信される第一遭遇情報EI1−31、および終点で送信される第一遭遇情報EI1−32)を受信し、自律型掃除機203から2回の第一遭遇情報EI1(移動経路tr4の始点で送信される第一遭遇情報EI1−41、および終点で送信される第一遭遇情報EI1−42)を受信すると、環境推定装置3は、4つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2、tr3、tr4を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。
ところで、複数の移動経路trを相互に接続するためには、複数の移動経路trの間で、相互の接続の関係が明らかであることが好ましい。
そこで、第一遭遇情報EI1は、自機の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機の第一識別子58と、を含んでいることが好ましい。
つまり、移動経路tr1の始点で送信される第一遭遇情報EI1−11は、自機である自律型掃除機201の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機202の第一識別子58と、を含んでいる。移動経路tr2の始点で送信される第一遭遇情報EI1−21は、自機である自律型掃除機202の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機201の第一識別子58と、を含んでいる。移動経路tr3の始点で送信される第一遭遇情報EI1−31は、自機である自律型掃除機203の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機204の第一識別子58と、を含んでいる。移動経路tr4の始点で送信される第一遭遇情報EI1−41は、自機である自律型掃除機204の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機203の第一識別子58と、を含んでいる。
また、移動経路tr1の終点で送信される第一遭遇情報EI1−12は、自機である自律型掃除機201の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機203の第一識別子58と、を含んでいる。移動経路tr2の終点で送信される第一遭遇情報EI1−22は、自機である自律型掃除機202の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機204の第一識別子58と、を含んでいる。移動経路tr3の終点で送信される第一遭遇情報EI1−32は、自機である自律型掃除機203の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機201の第一識別子58と、を含んでいる。移動経路tr4の終点で送信される第一遭遇情報EI1−42は、自機である自律型掃除機204の第一識別子58と、接近し、または接触した相手機である自律型掃除機202の第一識別子58と、を含んでいる。
なお、自律型掃除機2とステーション8との関係においても同様である。
環境推定装置3は、これら第一識別子58および第二識別子93の関係から、複数の移動経路trを適格に接続することができる。
また、被掃除領域Aの形状を確定する場合には、それぞれの移動経路trの向き(北を基準とする方角)が明らかであることが好ましい。
そこで、第一遭遇情報EI1は、移動経路trの向き(方角)に関する情報を含んでいることが好ましい。方角に関する情報は、地磁気センサー62および加速度センサー61によって、地磁気に対する自律型掃除機2の姿勢情報として提供される。
例えば、移動経路tr1、tr3が南北へ向き、移動経路tr2、tr4が東西を向いている場合には、環境推定装置3は、これら移動経路trの向きから被掃除領域Aの形状を確定することができる。
図14は、本発明の実施形態に係る掃除システムによる掃除作業の分担処理を概略的に示す図である。
なお、説明を簡単にするために、2つの自律型掃除機2で掃除を分担する場合を説明する。
図14に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2から第一遭遇情報EI1、または第二遭遇情報EI2を受信し、第一例から第六例の外縁画定処理によって画定可能判定情報DIを送信する。画定可能判定情報DIを受信した複数の自律型掃除機2は、被掃除場所Aの壁際Wを1周できたことを認識する。
次いで、環境推定装置3は、自律型掃除機2から取得する情報に基づいて掃除場所の環境地図を作成し、複数の自律型掃除機2へ環境地図を配信する。具体的には、環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2から第一遭遇情報EI1、および第二遭遇情報EI2に加えて、移動経路trの情報として自律型掃除機2が作成した環境地図情報を受信する。
環境推定装置3は、外縁合成処理によって被掃除領域Aの形状を画定する。そして、環境推定装置3は、外縁合成処理によって画定した被掃除領域Aの形状を、環境地図(環境地図情報)として複数の自律型掃除機2へ送信する。また、環境推定装置3は、環境地図上で複数の自律型掃除機2のそれぞれに分担を割り当てて掃除を指揮する。例えば、環境推定装置3は、環境地図上で掃除場所を等しい面積の2つの領域(二点鎖線で示す分担領域SA1、SA2)に分割して、掃除を分担させる。複数の自律型掃除機2は、この環境地図上で掃除を分担する。
ところで、図14のような単純な矩形の被掃除領域Aは、等しい面積の分担領域に容易に分割できるが、一般の家庭のように、家具があったり、部屋と部屋との間に廊下があったりする環境では、被掃除領域Aの分割は、複雑性を増す。
そこで、掃除システム1は、以下に説明する被掃除領域Aの分割処理を行う。
図15および図16は、本発明の実施形態に係る掃除システムによる被掃除領域の分割処理のアルゴリズム(算法)を表現したフローチャートの一例である。
図17は、本発明の実施形態に係る掃除システムによる被掃除領域の分割処理を概略的に示す図である。
図15から図17に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の環境推定装置3は、外縁合成処理で得られた被掃除領域Aを包含する矩形Gを設定し、かつ矩形Gを上下左右に4等分した小領域ga、gb、gc、gdを設定する(ステップS1)。また、環境推定装置3は、被掃除領域Aの総面積Sと、小領域gaに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgaと、小領域gbに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgbと、小領域gcに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgcと、小領域gdに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgdと、を算出する(ステップS2)。(総面積S)=(面積Sga)+(面積Sgb)+(面積Sgc)+(面積Sgd)の関係にある。また、(矩形Gの面積)−(総面積S)=(矩形Gのうち被掃除領域A以外の部分の面積)である。
次いで、環境推定装置3は、自律型掃除機201の現在地が含まれる小領域ga、gb、gc、gdを特定する(ステップS3)。例えば、図17において自律型掃除機201は、小領域gaに所在している。
次いで、環境推定装置3は、自律型掃除機201が所在している小領域gaの面積Sgaと、自律型掃除機201が所在している小領域gaに隣接する小領域、例えば小領域gbの面積Sgbと、の和である分担面積Ssを算出する(ステップS4)。
次いで、環境推定装置3は、分担面積Ssが適切か否かを判断する(ステップS5)。具体的には、環境推定装置3は、(下限閾値)≦(分担面積Ss)≦(上限閾値)が成立しているか否かを判断する。下限閾値は(総面積S)÷2−(閾値)であり、上限値は(総面積S)÷2+(閾値)である。閾値は、例えば総面積Sの10パーセントに設定される。
環境推定装置3は、分担面積Ssが適切な場合には(ステップS5 Yes)、分担面積Ssが一塊に繋がっているか否かを判断する(ステップS6)。具体的には、環境推定装置3は、(下限閾値)≦(分担面積Ss)≦(上限閾値)が成立している場合には、ステップS6を実行する。ステップS6における判断は、例えば、環境地図上に分担面積Ss(つまり小領域gaに含まれる被掃除領域Aの一部、および小領域gbに含まれる被掃除領域Aの一部)が占める第一部分と、それ以外の部分(つまり小領域gaの被掃除領域A以外の部分、小領域gbの被掃除領域A以外の部分、小領域gc、および小領域gd)が占める第二部分とを二値化して識別し、第一部分に識別される閉じた領域の面積が分担面積Ssに一致するか否かで判断する。
仮に、第一部分が分断されている場合には、閉じた領域が複数箇所、例えば2箇所識別される。それぞれの箇所の面積は、当然、分担面積Ssより小さいので、分担面積Ssは、一塊に繋がっていないことが判断される(ステップS6 No)。
また、第一部分が、分断されてることなく、一続きである場合には、閉じた領域が1箇所識別される。その箇所の面積は、当然、分担面積Ssに等しく、分担面積Ssは、一塊に繋がっていることが判断される(ステップS6 Yes)。
環境推定装置3は、分担面積Ssが一塊に繋がっている場合には(ステップS6 Yes)、自律型掃除機201の分担領域を決定するとともに、被掃除領域Aの他の部位を自律型掃除機202の分担領域に割り当てて(ステップS7)、処理を終える。
一方、分担面積Ssが不適切な場合には(ステップS5 No)、環境推定装置3は、小領域gaに隣接する他の判断候補の存否を確認する(ステップS8)。つまり、分担面積Ssが不適切な場合には(ステップS5 No)、環境推定装置3は、ステップS5の判断を行っていない、小領域gaに隣接する小領域の存否を確認する(ステップS8)。先のステップS5の判断は、小領域ga、gbの組合せで行われているので、小領域ga、gcの組合せは、未だステップS5を判断されていない。この場合、ステップS8は、ステップS5の判断を行っていない、小領域gaに隣接する小領域の存在が肯定される。(ステップS8 Yes)。そうすると、環境推定装置3は、判断候補を変更する(ステップS9)。つまり、環境推定装置3は、分担面積Ssの計算対象を小領域ga、gcの組合せに変更し(ステップS9)、ステップS4へ戻って判断を繰り返す。
そして、小領域ga、gcの組合せで、ステップS6の処理が肯定された場合には、(ステップS6 Yes)、自律型掃除機201の分担領域を決定するとともに、被掃除領域Aの他の部位を自律型掃除機202の分担領域に割り当てて(ステップS7)、処理を終える。
他方、小領域ga、gcの組合せであっても、分担面積Ssが不適切な場合には(ステップS5 No)、ステップS5の判断を行っていない、小領域gaに隣接する小領域の存在が否定される(ステップS8 No)。換言すると、小領域ga、gbの組合せ、および小領域ga、gcの組合せのいずれも、分担面積Ssが不適切な場合には(ステップS5 No)、ステップS8の判断は否定される。
なお、小領域gaを基準としたとき、小領域ga、gdの組み合わせは、必ず飛び地を生じさせ、分担面積Ssが一塊に繋がらない。そのため、小領域ga、gdの組み合わせは、ステップS9における変更対象から除外される。
ステップS8の判断が否定された場合、環境推定装置3は、小領域gaに隣接する小領域gb、gcのいずれか(図17では小領域gcとする。)をさらに上下左右に4等分した第二小領域gca、gcb、gcc、gcdを設定する(ステップS10)。
また、環境推定装置3は、第二小領域gcaに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgcaと、第二小領域gcbに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgcbと、第二小領域gccに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgccと、第二小領域gcdに含まれる被掃除領域Aの部分的な面積Sgcdと、を算出する(ステップS11)。
次いで、環境推定装置3は、小領域gaの面積Sgaと、小領域gbの面積Sgbと、第二小領域gcaの面積Sgcaの和である分担面積Ssを算出する(ステップS12)。
次いで、環境推定装置3は、分担面積Ssが適切か否かを判断する(ステップS13)。具体的には、環境推定装置3は、(下限閾値)≦(分担面積Ss)≦(上限閾値)が成立しているか否かを判断する。下限閾値は(総面積S)÷2−(閾値)であり、上限値は(総面積S)÷2+(閾値)である。閾値は、例えば総面積Sの10パーセントに設定される。
環境推定装置3は、分担面積Ssが適切な場合には(ステップS13 Yes)、分担面積Ssが一塊に繋がっているか否かを判断する(ステップS14)。ステップS14における判断は、ステップS6と同様である。
環境推定装置3は、分担面積Ssが一塊に繋がっている場合には(ステップS14 Yes)、自律型掃除機201の分担領域を決定するとともに、被掃除領域Aの他の部位を自律型掃除機202の分担領域に割り当てて(ステップS7)、処理を終える。
しかしながら、図17に示すように、小領域gcbに含まれる被掃除領域Aの一部は、飛び地である。つまり、小領域ga、gb、第二小領域gcaの組合せには、飛び地が生じ、ステップS14の判断が否定される。環境推定装置3は、分担面積Ssが一塊に繋がっていない場合には(ステップS14 No)、分担面積Ssの計算対象を小領域ga、gb、第二小領域gcbの組合せに変更し(ステップS15)、ステップS12へ戻って判断を繰り返す。小領域ga、gb、第二小領域gcbの組合せ(被掃除領域A内の未ハッチング領域)が、ステップS13、ステップS14の判断を満足すると、自律型掃除機201の分担領域を決定するとともに、被掃除領域Aの他の部位(被掃除領域A内のハッチング領域)を自律型掃除機202の分担領域に割り当てて(ステップS7)、処理を終える。
ところで、当初作成される環境地図には、壁際Wから離れた場所に置かれた家具などの障害物Oが反映されていない。仮に分担領域SA1に障害物Oが存在し、分担領域SA2に障害物Oがなかった場合には、分担領域SA2の掃除に要する時間は、分担領域SA1の掃除に要する時間に比べて長く掛かることが予想される。
そこで、掃除システム1は、複数の自律型掃除機2から環境推定装置3へ、分担した箇所(小領域)の掃除に掛かった時間を報告させる。そして、環境推定装置3は、分担した箇所の掃除に掛かった時間に基づいて、負荷の平準化処理を行う。
図18は、本発明の実施形態に係る掃除システムによる負荷の平準化処理のアルゴリズム(算法)を表現したフローチャートの一例である。
図18に示すように、本実施形態に係る掃除システム1の自律型掃除機2は、分担領域の掃除を終えると環境推定装置3へ分担領域の掃除に要した所要時間Tを報告(送信)する(ステップS21)。環境推定装置3は、複数の自律型掃除機2から取得した所要時間Tの平均値Taveを算出する(ステップS22)。また、環境推定装置3は、自律型掃除機2毎に、単位時間あたりの移動面積Mを算出する(ステップS23)。単位時間あたりの移動面積Mは、自律型掃除機2が分担する掃除場所(分担領域)の面積を、分担領域の掃除に要した所要時間Tで除算して(割って)算出される。
環境推定装置3は、次回運転時に、それぞれの自律型掃除機2が掃除に要する推定所要時間Teが平均値Taveになるよう、自律型掃除機2毎に次回運転時に分担する分担領域の見積もり面積Seを算出する(ステップS24)。自律型掃除機2毎の見積もり面積Seは、その自律型掃除機2の単位時間あたりの移動面積Mに平均値Taveを乗算して算出される。
そして、環境推定装置3は、環境地図上で飛び地を発生させないように、それぞれの自律型掃除機2の分担領域が見積もり面積Seになるよう増減させ、掃除に掛かる所要時間が等しくなるよう掃除場所を再分割して、掃除を分担させる(ステップS25)。複数の自律型掃除機2は、この環境地図上で掃除を分担する。
本実施形態に係る掃除システム1の説明では、掃除場所の外縁を画定するために、掃除場所に配置された自律型掃除機2の全てを連携させる例を説明した。なお、本実施形態に係る掃除システム1は、掃除場所の外縁を画定する処理に参加せず、掃除場所の外縁が確定された後に、掃除場所を掃除する際には、割り当てられる分担領域の掃除を分担する自律型掃除機2を含んでいても良い。例えば、3つの自律型掃除機2を含む掃除システム1において、2つの自律型掃除機2を連携させて掃除場所の外縁を画定し、その後に3つの自律型掃除機2に分担させて掃除場所を掃除する。
以上のように、本実施形態に係る掃除システム1は、複数の自律型掃除機2から第一遭遇情報EI1を受信すると、複数の自律型掃除機2のそれぞれの移動経路trを繋ぎ合わせることで被掃除領域Aの外縁を画定可能と推定し、複数の自律型掃除機2のそれぞれへ画定可能判定情報DIを送信する。そのため、掃除システム1は、1つの自律型掃除機2で被掃除領域Aの外縁を画定する場合に比べて、効率的かつ迅速に被掃除領域Aの外縁を画定できる。また、掃除システム1は、1つの自律型掃除機2で被掃除領域Aの外縁を画定する場合に比べて、迅速に被掃除領域Aの外縁を画定し、この後の複数の自律型掃除機2による掃除の分担を迅速に始めることができる。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、複数の自律型掃除機2から第一遭遇情報EI1を複数回受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。そのため、掃除システム1は、複数の自律型掃除機2で、効率的、迅速、かつ確実に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
さらに、本実施形態に係る掃除システム1は、他の自律型掃除機2に第一接近距離以内に接近し、または接触すると、掃除場所の際を反対の方向へ走行する自律型掃除機2を備えている。そのため、掃除システム1は、複数の自律型掃除機2で、汎用的に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、自機の第一識別子58および遭遇相手の第一識別子58を第一遭遇情報EI1に含む。そのため、掃除システム1は、複数の自律型掃除機2で、より確実に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
さらに、本実施形態に係る掃除システム1は、複数の自律型掃除機2から第一遭遇情報EI1および第二遭遇情報EI2の少なくともいずれかを受信すると、画定可能判定情報DIを送信する。そのため、掃除システム1は、一般的に壁際Wに設置されるステーション8を有効に活用して、1つの自律型掃除機2で被掃除領域Aの外縁を画定する場合に比べて、さらに効率的かつ迅速に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、互いの接触、または接近によって第一遭遇情報EI1を発信した一対の自律型掃除機2の少なくとも一方が、互いの接触、または接近以前に第二遭遇情報EI2を発信している場合には、2つの自律型掃除機2のそれぞれの移動経路tr1、tr2を繋ぎ合わせることで掃除場所の外縁を画定可能と推定し、画定可能判定情報DIを送信する。そのため、掃除システム1は、一般的に壁際Wに設置されるステーション8を有効に活用して、1つの自律型掃除機2で被掃除領域Aの外縁を画定する場合に比べて、確実に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
さらに、本実施形態に係る掃除システム1は、他機を充電するステーション8に第二接近距離以内に接近し、または接触すると、掃除場所の際を反対の方向へ走行する自律型掃除機2を備えている。そのため、掃除システム1は、壁際Wにステーション8が設置された状況であっても、複数の自律型掃除機2で、汎用的に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、遭遇した他機を充電するステーション8の第二識別子93を第二遭遇情報EI2に含む。そのため、掃除システム1は、複数の自律型掃除機2で、より確実に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
さらに、本実施形態に係る掃除システム1は、複数の自律型掃除機2および環境推定装置3の間で交わされる通信情報に基づいて被掃除場所Aに配置されている自律型掃除機2の台数を把握する。そのため、掃除システム1は、被掃除領域Aの外縁の確定に参加している自律型掃除機2の台数を把握し、被掃除領域Aの外縁の確定の際に第一遭遇情報EI1および第二遭遇情報EI2の受信漏れを生じたまま、推定を行うことがなく、信頼性が高い。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、複数の自律型掃除機2および環境推定装置3の間で交わされる通信情報に基づいて、被掃除領域Aの壁際Wにおける自律型掃除機2の移動方向を決定する。そのため、掃除システム1は、自律型掃除機2の後追い移動を抑制して、効率的に被掃除領域Aの外縁を画定できる。
さらに、本実施形態に係る掃除システム1は、自律型掃除機2から取得する情報に基づいて被掃除領域Aの環境地図を作成し、複数の自律型掃除機2へ環境地図を配信する。そのため、掃除システム1は、1つの自律型掃除機2で被掃除領域Aの環境地図を作成する場合に比べて、効率的かつ迅速に被掃除領域Aの環境地図を作成できる。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、環境地図上で複数の自律型掃除機2のそれぞれに分担を割り当てて掃除を指揮する。そのため、掃除システム1は、複数の自律型掃除機2で被掃除領域Aを無秩序に掃除する場合に比べて、効率的かつ迅速に被掃除領域Aを掃除できる。
さらに、本実施形態に係る掃除システム1は、複数の自律型掃除機2の少なくとも1つに環境推定装置3を備えていて良い。そのため、掃除システム1は、環境推定装置3を個別に設置する手間を省き、使用者の利便性を向上させる。この場合には、子機の自律型掃除機2は、例えば、掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く自律型掃除機2に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報EI1を環境推定装置へ送信し、環境推定装置3から画定可能判定情報DIを受信する。子機の自律型掃除機2は、画定可能判定情報DIを受信した後、環境推定装置3から割り当てられる分担領域を掃除する。
また、本実施形態に係る掃除システム1は、複数のステーション8の少なくとも1つに環境推定装置3を備えていて良い。そのため、掃除システム1は、環境推定装置3を個別に設置する手間を省き、使用者の利便性を向上させる。また、ステーション8は、一般的に、常時電源に繋がれているため、環境推定装置3が電池切れ等で機能を喪失することがない。
したがって、本実施形態に係る掃除システム1、自律型掃除機2、および環境推定装置3によれば、或る一台の自律型掃除機で掃除場所を画定するよりも、より効率的に掃除場所を画定できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…掃除システム、2…自律型掃除機、3…環境推定装置、5…本体、6…二次電池、8…ステーション、9…電源コード、11…移動部、12…掃除部、13…検知部、15…制御部、21…本体ケース、22…バンパー、26…駆動輪、27…電動機、28…従動輪、31…吸込掃除部、32…拭き掃除部、34…吸込口、35…回転ブラシ、36…ブラシ用電動機、37…塵埃容器、38…電動送風機、39…拭掃除シート、51…撮像部、51a…撮像素子、51b…光学系、52…近接検知部、53…接触検知部、55…距離測定装置、55a…発光部、55b…受光部、57…通信部、57a…送信部、57b…受信部、58…第一識別子、59…第一無線通信部、61…加速度センサー、62…地磁気センサー、71…自律移動制御部、72…検知制御部、73…地図情報記憶部、75…移動制御部、76…掃除制御部、77…地図作成部、78…検知結果記憶部、81…第二通信部、82…第二制御部、83…電源回路、91…第三通信部、91a…送信部、91b…受信部、92…第三制御部、93…第二識別子、95…第三無線通信部。
Claims (17)
- 掃除場所の被掃除面を自律的に移動して前記被掃除面を掃除する複数の自律型掃除機と、
前記複数の自律型掃除機と双方向に通信情報を通信可能な環境推定装置と、を備え、
前記複数の自律型掃除機は、前記掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く前記自律型掃除機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報を前記環境推定装置へ送信し、
前記環境推定装置は、前記複数の自律型掃除機から前記第一遭遇情報を受信すると、前記複数の自律型掃除機のそれぞれの移動経路を繋ぎ合わせることで前記掃除場所の外縁を画定可能と推定し、前記複数の自律型掃除機のそれぞれへ画定可能判定情報を送信する掃除システム。 - 前記環境推定装置は、前記複数の自律型掃除機から前記第一遭遇情報を複数回受信すると、前記画定可能判定情報を送信する掃除システム。
- 前記複数の自律型掃除機は、互いに前記第一接近距離以内に接近し、または接触すると、前記掃除場所の際を反対の方向へ走行する請求項1または2に記載の掃除システム。
- 前記複数の自律型掃除機は、個別の第一識別子を有し、
前記第一遭遇情報は、前記第一識別子を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の掃除システム。 - 前記複数の自律型掃除機のそれぞれを個別に充電する複数の充電台を備え、
前記複数の自律型掃除機は、前記複数の充電台のうち他機を充電する前記充電台に、予め定める第二接近距離以内に接近し、または接触すると、第二遭遇情報を前記環境推定装置へ送信し、
前記環境推定装置は、前記複数の自律型掃除機から前記第一遭遇情報および前記第二遭遇情報の少なくともいずれかを受信すると、前記画定可能判定情報を送信する請求項1から4のいずれか1項に記載の掃除システム。 - 前記環境推定装置は、互いの接触、または接近によって前記第一遭遇情報を発信した一対の前記自律型掃除機の少なくとも一方が、互いの接触、または接近以前に前記第二遭遇情報を発信している場合には、前記画定可能判定情報を送信する請求項5に記載の掃除システム。
- 前記複数の自律型掃除機は、
互いに前記第一接近距離以内に接近し、または接触すると、前記掃除場所の際を反対の方向へ走行し、
かつ前記複数の充電台のうち他機を充電する前記充電台に前記第二接近距離以内に接近し、または接触すると、前記掃除場所の際を反対の方向へ走行する請求項5または6に記載の掃除システム。 - 前記複数の充電台は、個別の第二識別子を有し、
前記第二遭遇情報は、前記第二識別子を含む請求項5から7のいずれか1項に記載の掃除システム。 - 前記複数の自律型掃除機および前記環境推定装置は、前記通信情報に基づいて前記掃除場所に配置されている前記自律型掃除機の台数を把握する請求項1から8のいずれか1項に記載の掃除システム。
- 前記複数の自律型掃除機のそれぞれは、前記通信情報に基づいて前記掃除場所の際を移動する方向を決定する請求項7に記載の掃除システム。
- 前記環境推定装置は、前記自律型掃除機から取得する情報に基づいて前記掃除場所の環境地図を作成し、前記複数の自律型掃除機へ前記環境地図を配信する請求項1から10のいずれか1項に記載の掃除システム。
- 前記環境推定装置は、前記環境地図上で前記複数の自律型掃除機のそれぞれに分担を割り当てて掃除を指揮する請求項11に記載の掃除システム。
- 前記自律型掃除機は、
本体と
前記本体を移動させる移動部と、
画像を取得する撮像部と、
前記撮像部が取得する前記画像に基づいて自機位置を推定しながら周囲の環境地図を作成する地図作成部と、
自機を除く前記自律型掃除機が前記第一接近距離以内に接近し、または自機に接触したことを検知する検知部と、
前記環境地図に基づいて前記移動部を制御して前記本体を自律で移動させる制御部と、を備える請求項1から12のいずれか1項に記載の掃除システム。 - 前記複数の自律型掃除機の少なくとも1つは、前記環境推定装置を備える請求項1から13のいずれか1項に記載の掃除システム。
- 前記複数の充電台の少なくとも1つは、前記環境推定装置を備える請求項5から8のいずれか1項に記載の掃除システム。
- 複数の自律型掃除機と双方向に通信情報を通信可能であり、前記複数の自律型掃除機から前記第一遭遇情報を受信すると、前記複数の自律型掃除機のそれぞれの移動経路を繋ぎ合わせることで前記掃除場所の外縁を画定可能と推定し、前記複数の自律型掃除機のそれぞれへ画定可能判定情報を送信する環境推定装置。
- 掃除場所の際に沿って移動し、かつ自機を除く自律型掃除機に、予め定める第一接近距離以内に接近し、または接触すると、第一遭遇情報を環境推定装置へ送信し、前記環境推定装置から、画定可能判定情報を受信する自律型掃除機。
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JP2018235189A JP2020096668A (ja) | 2018-12-17 | 2018-12-17 | 掃除システム、自律型掃除機、および環境推定装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024063290A1 (ko) * | 2022-09-23 | 2024-03-28 | 엘지전자 주식회사 | 이종의 충전대를 포함하는 이동 로봇 시스템 및 이동로봇의 제어방법 |
-
2018
- 2018-12-17 JP JP2018235189A patent/JP2020096668A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024063290A1 (ko) * | 2022-09-23 | 2024-03-28 | 엘지전자 주식회사 | 이종의 충전대를 포함하는 이동 로봇 시스템 및 이동로봇의 제어방법 |
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