以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る位置検出システム100を示す概略構成図である。図1に示すように、位置検出システム100は、飛行体1(移動体)と、基地局2と、着地部AP(固定体)に設けられるマーカー3と、を備える。位置検出システム100は、位置が固定された着地部APに対して移動する飛行体1の位置を検出すると共に、飛行体1を案内して位置調整を行うシステムである。検出される固定体に対する移動体の位置は、飛行体1と固定体との相対的な位置関係が把握できるものであればどの様な形態の情報であってもよい。
飛行体1は、ドローン等の無人の航空機である。飛行体1は、自立飛行が可能である。飛行体1は、本体部10と、プロペラ部11と、光源付きカメラ12と、通信を行う情報の送受信部13と、を備える。本体部10は、飛行体1を構成するフレーム、外装、内部機構、電子機器等を備える。プロペラ部11は、回転することで揚力や推力を発生する。
光源付きカメラ12は、光を照射する光源17と、画像を取得する撮像部18と、が一体となった電子機器である。光源17は、本体部10から下方へ向かって光を照射する。撮像部18は、光源17の光が照射された箇所の画像を取得する。本実施形態では、光源17は、着地時には、マーカー3へ光を照射する。また、撮像部18は、光が照射されたマーカー3の画像を取得する。光源17は、飛行体1の水平面と垂直な方向へ光を出射する。図4(a)に示すように、飛行体1の水平面FPは、飛行体1の基準面であり、水平な地面に着地したときに、水平方向に広がる仮想面である。光源17が出射する光の光軸L1は、水平面FPと垂直をなす。また、撮像部18の光軸L2も、水平面FPと垂直をなす。
送受信部13は、基地局2との間で無線で情報の送受信を行う。基地局2は、飛行体1が飛行し得るエリアに、各地に複数点在している。従って、送受信部13は、飛行体1の最寄りの基地局2と通信を行う。
図2は、位置検出システム100のブロック構成を示すブロック図である。図2に示すように、飛行体1は、上述の光源17と、上述の撮像部18と、上述の送受信部13と、記憶部19と、演算部20と、を備える。記憶部19は内蔵メモリ、外付けのメモリ等によって構成されており、各種情報を記憶している。
演算部20は、飛行体1の各種演算を行う部分である。演算部20は、プロセッサやメモリ等によって構成される。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)などの演算器である。メモリは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。演算部20は、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。演算部20は、画像取得部21と、位置検出部22と、位置調整部23と、を備える。
画像取得部21は、撮像部18で撮像された画像を読み込むことによって画像を取得する。飛行体1が着地する時には、画像取得部21は、マーカー3の画像を取得する。位置検出部22は、撮像部18で撮像されて画像取得部21によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、着地部APに対する飛行体1の位置を検出する。位置調整部23は、位置検出部22で検出された検出結果に基づいて、飛行体1の位置調整を行う。位置調整部23は、着地部APの位置にて水平な姿勢にて着地できるように、飛行体1の案内を行う。そして、位置調整部23は、位置及び姿勢が整った段階で、飛行体1を着地部APに着地させる。なお、位置検出部22及び位置調整部23の詳細な処理内容については、マーカー3の説明を行った後で説明する。
基地局2は、演算部31と、記憶部32と、入出力インターフェース33と、を備える。演算部31は、基地局2内での各種演算を行う部分である。記憶部32は、各種情報を記憶している。入出力インターフェース33は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの情報入力機器と、ディスプレイやスピーカーなどの情報出力機器と、によって構成される。基地局2は、各所に点在する着地部APに設けられたマーカー3の情報を記憶部32に記憶していてよい。例えば、基地局2は、飛行体1に対して、目的地となる着地部APの位置情報、及びそこに設けられたマーカー3の情報を送信してよい。また、基地局2は、演算部31にて、飛行体1の演算部20が行う処理の一部を行い、飛行体1に演算結果を送信してもよい。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態に係るマーカー3の詳細な構成について説明する。図3(a)は、マーカー3の斜視図を示している。図3(b)は、撮像部18の視野角と画像中のマーカー3の輝度(輝度)との関係を示すグラフである。図4は、各領域における光の入射角と反射との関係を説明するための図である。
図4に示すように、マーカー3は、光を反射する反射層5と、反射層5に設けられた光制御層4と、を備える。反射層5は、入射光を当該入射光の光路に沿って反射する再帰性反射を行う層である。再帰性反射についての詳細は、後述する。
光制御層4は、主面4aに対する入射角が所定の閾値以内である光を通過させる層である。「入射角が所定の閾値以内である光を通過させる」とは、入射角が所定の範囲内の第1の光線について、所定の透過率以上で光を透過し、また、入射角が上記所定の範囲外の場合、所定の透過率以下で光を透過することを示す。また、光制御層4は、通過させることで反射層5で再帰性反射した反射光を主面4aから出射する。これにより、撮像部18は、光制御層4の画像として、当該反射光の輝度で示された画像を取得する。光制御層4は、少なくとも二つの領域E1,E2を有する。二つの領域E1,E2の閾値は、互いに異なっている。具体的には、図3(a)に示すように、水平方向に対してX軸、及びY軸を設定し、上下方向にZ軸を設定した場合、マーカー3は、XY平面内に二行×二列の四つの区画を有する。このうち、X軸方向の負側でY軸方向の正側の区画は光制御層4の領域E1(第2象限QD2と称する場合もある)が設定され、X軸方向の正側でY軸方向の負側の区画は光制御層4の領域E1(第4象限QD4と称する場合もある)が設定される。X軸方向の負側でY軸方向の負側の区画は光制御層4の領域E2(第3象限QD3と称する場合もある)が設定され、X軸方向の正側でY軸方向の正側の区画は光制御層4の領域E2(第1象限QD1と称する場合もある)が設定される。
図4(b)に示すように、光制御層4の領域E1は、主面4aに垂直に入射する光を基準として、Y軸方向における入射角(X軸方向から見たときの入射角)が閾値θ以内の光を通過させる。また、領域E1を通過する光の輝度は、主面4aに垂直な光をピークとして、入射角が大きくなるに従って徐々に小さくなってゆく。光制御層4は、Y軸方向における入射角が閾値θよりも大きい光を通過させることなく遮断する。一方、図4(c)に示すように、光制御層4の領域E1は、Y軸方向における入射角が閾値θ以下である限り、X軸方向における入射角(Y軸方向から見たときの入射角)については特に制限なく、通過させる。図4(d)に示すように、光制御層4の領域E2は、主面4aに垂直に入射する光を基準として、X軸方向における入射角(Y軸方向から見たときの入射角)が閾値θ以内の光を通過させる。また、領域E2を通過する光の輝度は、主面4aに垂直な光をピークとして、入射角が大きくなるに従って徐々に小さくなってゆく。光制御層4は、X軸方向における入射角が閾値θよりも大きい光を通過させることなく遮断する。一方、図4(a)に示すように、光制御層4の領域E2は、X軸方向における入射角が閾値θ以下である限り、Y軸方向における入射角(X軸方向から見たときの入射角)については特に制限なく、通過させる。なお、領域E1,E2のいずれにおいても、閾値θ以下の角度には、基準の0°の角度、すなわち主面4aに対して垂直な角度が含まれるものとする。
上述のような関係を有するため、図3(b)のグラフG1で示すように、撮像部18で撮像された画像内における領域E1の輝度は、視野角(光源17の光の入射角に等しい)が主面4aに対して垂直な0°においてピークとなり、Y軸方向における視野角が大きくなるほど徐々に低下し、閾値θより大きくなると、略0となる。一方、図3(b)のグラフG2で示すように、画像内における領域E1の輝度は、X軸方向における視野角にかかわらず一定となる。なお、グラフG2の輝度は、グラフG1のピークに合わせられているが、Y軸方向の視野角に対応する輝度にて略一定となる。また、図3(b)のグラフG1で示すように、撮像部18で撮像された画像内における領域E2の輝度は、視野角が主面4aに対して垂直な0°においてピークとなり、X軸方向における視野角が大きくなるほど徐々に低下し、閾値θより大きくなると、略0となる。一方、図3(b)のグラフG2で示すように、画像内における領域E2の輝度は、Y軸方向における視野角にかかわらず一定となる。
次に、光制御層4の構成について、図5及び図6を参照して詳細に説明する。図5(a)は、光制御層4の端面を示す図であり、図5(b)は、光制御層4を厚み方向から見た図である。光制御層4は、いわゆるルーバーフィルムと称される部材である。光制御層4は、透明性の高いポリマー樹脂等によって構成された透過部4A内に、ルーバーと称される微小な非透過部4Bを組み込んだものである。非透過部4Bは、透過部4A内に、面方向における一の方向(図5では上下方向であり、以降は「配列方向」と称する場合がある)に一定のピッチで設けられる。図5に示す形態では、非透過部4Bは、透過部4Aの厚み方向の全域にわたって形成される。また、複数の非透過部4Bは、配列方向と直交する方向に沿って、互いに平行に延びる。
このような光制御層4は、入射する光のうち、非透過部4Bによって斜め方向の光を遮断する。すなわち、光制御層4の主面4aに対して垂直、または小さい傾斜角度で入射した光(図中、D1で示す方向に進行する光)は、透過部4A内を通過する。なお、透過部4Aを通過した光は、主面4bの位置にて反射層5で反射する。一方、主面4aに対して閾値より大きい角度を持って斜め方向に入射した光(図中、D2で示す方向に進行する光)は、非透過部4Bに遮られる。なお、主面4aのうち、非透過部4Bの位置から入射しようとする光は、当該主面4aの位置で遮られる。これにより、光制御層4は、透過部4Aを透過する光の進行方向を所定の角度範囲に制御し、均一な輝度分布を与える機能を有している。
この光制御層4において透過部4Aは、透明性の高いポリマー樹脂によって構成されてよい。ポリマー樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線等のエネルギー線硬化性樹脂等の各種の樹脂を使用することができ、その例としては、セルロースアセテートブチレート、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
一方、非透過部4Bとしては、光を吸収もしくは反射することのできる遮光性物質から形成する。このような遮光性物質としては、例えば、(1)黒色、灰色等の暗色顔料や暗色染料、(2)アルミニウム、銀等の金属、(3) 暗色の金属酸化物、(4) 上記のポリマー樹脂に暗色顔料や暗色染料を含有させたもの等を用いることができる。
この光制御層4において、透過部4Aの幅、すなわち非透過部4Bと非透過部4Bとの間のポリマー樹脂部の幅は、この光制御層4全体の光線透過率が低下しないように、非透過部4Bの幅よりも大きいことが好ましい。この透過部4Aの幅は20〜500μmとしてよく、40〜200μmとしてよい。非透過部4Bの幅は、0.5〜100μmとしてよく、1〜50μmとしてよい。また、非透過部4Bの角度は通常0〜45°の範囲としてよい。なお、この非透過部4Bの角度とは、光制御層4の主面4aに対する角度をいい、この主面4aと直交する状態(図5に示す状態)を0度とする。
このような光制御層4は、例えば以下のようにして製造することができる。まず透過部4Aとして用いるポリマーフィルムの一方の主面に、遮光性物質を含む層を積層し、ポリマーフィルム/遮光性物質からなる積層体を形成する。このような積層体を複数用意して、これらをさらに積層し、ポリマーフィルムと遮光性物質が交互に配列され、互いに固定された光制御層前駆体を形成する。次いでこの前駆体の主面と直交する方向、すなわち積層方向もしくは厚み方向に沿って、所定の厚さになるようにスライスする。これにより、光制御層4を完成させる。また、この光制御層4としては、「スリーエムジャパン(株)製の3M(商標) セキュリティ/プライバシーフィルター」等の市販品を用いることもできる。
なお、光制御層4の構成(及び製造方法)は、図5に示すものに限定されない。例えば、図6に示す光制御層4を採用してもよい。図6に示す光制御層4は、互いに平行に配列された複数の溝14aを有する光透過性のベース部材14を準備し、当該溝14aに光吸収性の材料又は光反射性の材料を充填することで、構成される。この場合、非透過部4Bは、透過部4Aの厚み方向における中途位置まで延びている。
次に、図7を参照して、反射層5について説明する。反射の中には、図7(a)に示すように、入射光が反射面で拡散する拡散反射と、図7(b)に示すように、入射光が反射面に垂直な基準線に対して同じ角度で反対方向へ反射する鏡面反射と、図7(c)に示すように、入射光の光路に沿って反射する再帰性反射が含まれる。本実施形態では、反射層5は、図7(c)に示すような再帰性反射を行う部材によって構成される。再帰性反射を行う部材として、観測角0.2°、入射角5°の再帰反射係数が15以上、好ましくは50以上の部材が採用される。なお、再帰反射係数R`は、「R`=I/Es×A」によって算出される。図7(d)を参照して、「I」は、再帰反射面による観測角への光度である。「Es」は、入射光の方向に垂直に置かれた再帰反射面が受ける照度である。「A」は、再帰反射面が入射光を受ける面積である(試験片表面積)。なお、「I」は更に「I=Er×d2」と示される。「Er」は、配置における受光器上の照度である。「d」は、試験片表面中心及び受光基準面間の距離である。このような反射層5を構成する部材の材料として、スリーエムジャパン(株)製の「3M(商標)ダイヤモンドグレード(商標)反射シート、フレキシブルプリズム反射シート」などが採用される。
ただし、反射層5は、拡散反射や鏡面反射を行う部材であってもよい。また、反射層5に代えて、自身で発光する発光層を用いてもよい。
マーカー3の層構成として、より詳細には、図8に示すような構成を採用してよい。図8(a)では、光制御層4の主面4aに保護層6が形成されている。また、光制御層4と反対側の反射層5の主面には、接着層7が形成されている。また、図8(b)では、光制御層4は、電圧を付与されることによって、通過させる光の入射角の閾値を調整できる構成を有している。また、図8(c)では、光制御層4と反射層5との間に、二次元コードやID等が記載されたプリント層8が形成されている。図8(c)の例は、図9においてより詳細に示される。入射角(すなわち視野角)が垂直である場合は、図9(c)に示すように、画像中でプリント層8に記載された内容を確認することができる。入射角が大きすぎる場合は、図9(b)に示すように、画像中では、プリント層8に記載された内容を確認することができない。
飛行体1の位置検出部22及び位置調整部23は、上述のように構成されたマーカー3を用いて各種動作を行う。位置検出部22は、画像中のマーカー3の各領域E1,E2の輝度の差に基づいて、飛行体1のマーカー3に対する位置を検出する。また、位置検出部22は、飛行体1を移動させたときに、画像中のマーカー3の各領域E1,E2の輝度の変化の態様に基づいて、飛行体1のマーカー3に対する位置を検出する。位置検出部22は、画像中の領域E1,E2の輝度の差が小さくなるように、飛行体1の位置調整を行う。領域E1,E2の輝度の差が大きい状態とは、マーカー3に対する飛行体1の位置が、X軸及びY軸の何れかの方向において大きくずれていることを意味する。よって、位置調整部23が、領域E1,E2の輝度の差を小さくするように調整することで、飛行体1をマーカー3に近付けることができる。位置調整部23は、画像中のマーカー3の輝度が最大値となるように、飛行体1の位置調整を行う。光源17による入射角及び撮像部18の視野角がマーカー3に対して垂直であるときに、画像中のマーカー3の輝度が最大値となる。よって、位置調整部23は、マーカー3の輝度が最大値となるように位置調整することで、飛行体1をマーカー3の真上に位置させることができる。位置調整部23は、マーカー3の輝度に基づいて、飛行体1を着地させるか否かを判定する。
次に、図10〜図14を参照して、演算部20の処理内容について説明する。図10〜図13は、演算部20の処理内容を示すフローチャートである。図14は、画像中のマーカー3を示す図である。なお、画像及び飛行体1の動きの説明において「縦」「横」という語がでるが、「縦」が前述のマーカー3のY軸方向に対応し、「横」がマーカー3のX軸方向に対応する。
図10に示すように、演算部20は、飛行体1を目的位置に移動させる(ステップS10)。次に、演算部20は、光源17を点灯させ、撮像部18で画像の取り込みを行う(ステップS20)。位置検出部22は、画像中でマーカー3を認識できるか否かを判定することによって、飛行体1の高度を把握する(ステップS30)。すなわち、位置検出部22は、画像中のマーカー3が小さすぎて認識できないと判定した場合、飛行体1の高度が高すぎることを検出する。位置検出部22は、画像中のマーカー3を認識できると判定した場合、飛行体1の高度が着地のための処理を行える高度であることを検出する。ステップS30において、マーカー3を認識できないと判定された場合、位置調整部23は、飛行体1の高度を若干下げるように案内を行う(ステップS40)。その後、ステップS20及びステップS30の処理が繰り返される。
ステップS30において、マーカー3を認識できると判定された場合、位置検出部22は、マーカー3が画像の中心に存在しているか否かを判定することによって、飛行体1のマーカー3に対する位置を検出する(ステップS50)。すなわち、位置検出部22は、マーカー3が画像の中心にある場合、飛行体1が着地部APからずれていない位置にあることを検出でき、マーカー3が画像の中心にない場合、飛行体1が着地部APからずれた位置にあることを検出できる。ステップS50において、マーカー3が画像の中心にないと判定された場合、位置調整部23は、マーカー3が画像の中心に来るように飛行体1を移動させる(ステップS60)。その後、演算部20は光源17を点灯させ、撮像部18で画像の取り込みを行う(ステップS70)。そして、ステップS50の処理を繰り返す。ステップS50において、マーカー3が画像の中心にあると判定された場合、図11の「A」へ移行する。
図11に示すように、位置検出部22は、マーカー3の縦・横が画像の垂直・水平に合っているか否かを判定することで、飛行体1の着地部APに対する回転方向のずれを検出する(ステップS80)。図14(a)に示すように、画像中でマーカー3の縦・横が斜めに写されている場合、位置検出部22は、飛行体1が着地部APに対して回転方向にずれている位置にあることを検出できる。S80において、マーカー3の縦・横が画像の垂直・水平に合っていないと判定された場合、位置調整部23は、飛行体1の機体を回転させる(ステップS90)。その後、演算部20は光源17を点灯させ、撮像部18で画像の取り込みを行う(ステップS100)。そして、ステップS80の処理を繰り返す。ステップS80において、マーカー3の縦・横が画像の垂直・水平に合っていると判定された場合(例えば、図14(b)(c)(d)に示す状態)、図12の「B」へ移行する。
図12に示すように、位置検出部22は、画像中のマーカー3の各象限の輝度を計測する(ステップS110)。位置検出部22は、領域E2で構成される「第1象限QD1+第3象限QD3」の輝度と、領域E1で構成される「第2象限QD2+第4象限QD4」の輝度とが等しいか否かを判定する(ステップS120)。これにより、位置検出部22は、飛行体1がマーカー3の真上に位置しているか否かを検出することができる。すなわち、図14(d)に示すように、画像中で領域E1の輝度と領域E2の輝度とが等しくなるのは、光源17の入射角及び撮像部18の視野角がマーカー3の主面に対して縦及び横共に垂直になることで、領域E1の輝度及び領域E2の輝度が共に最大値となるときである。従って、位置検出部22は、ステップS120での条件を判定することで、飛行体1がマーカー3の真上に位置しているか否かを判定できる。また、位置調整部23は、飛行体1が着地可能な状態にあるか否かを判定できる。ステップS120において条件を満たすと判定された場合、位置調整部23は、飛行体1が着地可能な状態にあると判定し、飛行体1の高度をゆっくりと下げるように制御を行う(ステップS130)。その後、飛行体1が着地し(ステップS140)、演算部20の処理が終了する。一方、ステップS120において条件を満たさないと判定された場合、位置調整部23は、飛行体1が着地可能な状態にないと判定し、図13の「C」へ移行する。
図13に示すように、位置検出部22は、領域E2で構成される「第1象限QD1+第3象限QD3」の輝度が、領域E1で構成される「第2象限QD2+第4象限QD4」の輝度よりも大きいか否かを判定する(ステップS160)。これにより、位置検出部22は、飛行体1がマーカー3に対して縦方向にずれているのか、横方向にずれているのかを検出することができる。
図14(b)に示すように、第2領域の輝度が高い場合、ステップS160において条件を満たしていると判定される。このとき、位置検出部22は、飛行体1がマーカー3に対して縦方向にずれた位置にあることを検出する。位置調整部23は、飛行体1の機体を縦方向の一方側へ移動させる(ステップS170)。演算部20は光源17を点灯させ、撮像部18で画像の取り込みを行う(ステップS180)。位置検出部22は、「第2象限QD2+第4象限QD4」の輝度が上昇したか否かを判定する(ステップS190)。飛行体1が縦方向のずれを低減する方向へ移動した場合、画像中の領域E1の輝度は上昇し、縦方向のずれを増加する方向へ移動した場合、画像中の領域E1の輝度は低下する。従って、位置検出部22は、ステップS190の判定を行うことで、飛行体1が縦方向のずれを解消する位置にあるかを検出することができる。ステップS190において条件を満たすと判定された場合、図12の「B」へ戻る。一方、ステップS190において条件を満たさないと判定された場合、位置調整部23は、縦方向の他方側へ方向転換する(ステップS200)。そして、当該方向に向かって移動するように、ステップS170から処理を繰り返す。
図14(c)に示すように、第1領域の輝度が高い場合、ステップS160において条件を満たしていないと判定される。このとき、位置検出部22は、飛行体1がマーカー3に対して横方向にずれた位置にあることを検出する。位置調整部23は、飛行体1の機体を横方向の一方側へ移動させる(ステップS210)。演算部20は光源17を点灯させ、撮像部18で画像の取り込みを行う(ステップS220)。位置検出部22は、「第1象限QD1+第3象限QD3」の輝度が上昇したか否かを判定する(ステップS230)。飛行体1が横方向のずれを低減する方向へ移動した場合、画像中の領域E2の輝度は上昇し、横方向のずれを増加する方向へ移動した場合、画像中の領域E2の輝度は低下する。従って、位置検出部22は、ステップS230の判定を行うことで、飛行体1が横方向のずれを解消する位置にあるかを検出することができる。ステップS230において条件を満たすと判定された場合、図12の「B」へ戻る。一方、ステップS230において条件を満たさないと判定された場合、位置調整部23は、横方向の他方側へ方向転換する(ステップS240)。そして、当該方向に向かって移動するように、ステップS210から処理を繰り返す。
以上の様に、図13の処理を繰り返し行うことによって、飛行体1の縦方向及び横方向のずれが徐々に解消されてゆき、最終的には、飛行体1がマーカー3の真上に配置され、着地が行われる。
次に、本実施形態に係る位置検出システム100、位置検出方法、マーカー3の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る位置検出システム100は、着地部APに対して移動する飛行体1の位置を検出する位置検出システム100であって、飛行体1に設けられる光源17と、飛行体1に設けられる撮像部18と、着地部APに設けられるマーカー3と、撮像部18によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、着地部APに対する飛行体1の位置を検出する位置検出部22と、を備え、マーカー3は、反射層5と、反射層5に設けられると共に主面4aを有する光制御層4と、を備え、光制御層4は、主面4aに対する入射角が所定の閾値以内である光を通過させる。
この位置検出システム100は、飛行体1に光源17及び撮像部18が設けられている。従って、光源17が着地部APのマーカー3に光を出射し、撮像部18が光を照射された状態のマーカー3の画像を取得できる。マーカー3は、反射層5と、反射層5に設けられた光制御層4と、を備えている。また、光制御層4は、主面4aに対する入射角が所定の閾値以内である光を通過させる。光制御層4を通過した光は、反射層5で反射して撮像部18の画像中に輝度として反映される。すなわち、飛行体1とマーカー3との位置ずれが大きい場合、光源17からの光が光制御層4を通過しないため、画像中での光制御層4の輝度が低くなる。飛行体1とマーカー3との位置ずれが小さい場合、光源17からの光が光制御層4を通過して反射層5で反射されるため、画像中での光制御層4の輝度が高くなる。位置検出部22は、撮像部18によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、着地部APに対する飛行体1の位置を検出する。従って、位置検出部22は、着地部APから特殊な電波などを受信することなく、画像中の光制御層の輝度を参照するだけで、容易に且つ正確に飛行体1の位置を検出できる。以上より、位置検出システム100は、着地部APから特殊な電波を発する必要なく、飛行体1の位置を検出することができる。
位置検出システム100は、撮像部18によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、飛行体1の位置調整を行う位置調整部23を更に備える。上述のように、飛行体1とマーカー3の位置ずれが小さい場合、画像中の光制御層4の輝度が高くなる。従って、位置調整部23は、画像中の光制御層4の輝度が上がるように飛行体1の位置調整を行えばよいので、容易に位置調整を行うことができる。
光制御層4は、少なくとも二つの領域E1,E2を有し、二つの領域E1,E2の閾値は、互いに異なっている。飛行体1とマーカー3との位置関係の変化によって、画像中での領域E1の見え方と、領域E2の見え方とが異なる場合がある。本実施形態では、位置検出部22は、画像中の領域E1,E2の輝度に基づくことで、X軸方向における飛行体1の位置と、Y軸方向における飛行体1の位置を両方検出することができる。位置検出部22は、二つの領域E1,E2を用いることで、一種類の光制御層4を用いる場合に比して、飛行体1の位置をより詳細に検出することができる。
位置検出システム100は、撮像部18によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、飛行体1の位置調整を行う位置調整部23を更に備える。位置調整部23は、画像中の二つの領域E1,E2の輝度の差が小さくなるように、飛行体1の位置調整を行う。この場合、位置調整部23は、複雑な演算などを行う必要なく、画像中の領域E1,E2の輝度の差を小さくするというシンプルな処理にて、容易に位置調整を行うことができる。
位置検出システム100は、撮像部18によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、飛行体1の位置調整を行う位置調整部23を更に備える。位置調整部23は、画像中のマーカー3の輝度が最大値となるように、飛行体1の位置調整を行う。この場合、位置調整部23は、複雑な演算などを行う必要なく、画像中のマーカー3の輝度を最大値にするというシンプルな処理にて、容易に位置調整を行うことができる。
閾値以下の角度は、主面4aに対して垂直な角度を含む。この場合、光源17から主面4aに垂直に光を照射したときも、画像中の光制御層4の輝度が高くなる。
移動体は飛行体1であり、光源17は、飛行体1の水平面FPと垂直な方向へ光を出射する。この場合、位置調整部23は、飛行体1の水平面FPとマーカー3の主面とが平行になるような位置調整を行い易くなる。
位置検出システム100は、撮像部18によって取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、飛行体1の位置調整を行う位置調整部23を更に備える。位置調整部23は、マーカー3の輝度に基づいて、飛行中の飛行体1を着地させるか否かを判定する。この場合、位置調整部23は、複雑な演算などを行う必要無く、画像中のマーカー3の輝度に基づいて、容易に着地の可否を判断することができる。
本実施形態に係る位置検出方法は、着地部APに対して移動する飛行体1の位置を調整する位置検出方法であって、飛行体1に設けられる光源17から、着地部APに設けられるマーカー3へ光を出射する工程と、マーカー3を含む画像を取得する工程と、取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、着地部APに対する飛行体1の位置を検出する工程と、を備え、マーカー3は、反射層5と、反射層5に設けられると共に主面4aを有する光制御層4と、を備え、光制御層4は、主面4aに対する入射角が所定の閾値以内である光を通過させる。
この位置検出方法によれば、上述の位置検出システム100の位置調整部23と同様の作用・効果を得ることができる。
マーカー3は、反射層5と、反射層5に設けられた光制御層4と、を備えるマーカー3であって、光制御層4は、主面4aに対する入射角が所定の閾値以内である光を通過させ、光制御層4は、少なくとも二つの領域E1,E2を有し、二つの領域E1,E2の閾値は、互いに異なっており、反射層5は、光制御層4を通過した光を反射し、当該反射光の輝度がマーカー3の位置検出に用いられる。
このマーカー3によれば、当該マーカー3を着地部APに設け、飛行体1の位置検出及び位置調整を行うことで、上述の位置検出システム100と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
マーカーの構造は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、図15に示すような各種形態に係るマーカーを採用してもよい。図15(a)に示すように、中央部に高反射率の反射領域51を形成してよい。この場合、他の飛行体1が既に着地完了した場合、反射領域51が画像中に写らない状態となる。従って、着地準備中の飛行体1は、他の飛行体1によってマーカー3が占められていることを把握できる。
図15(b)〜(e)に示すように、マーカー3は、各象限の位置関係を画像中で把握できる構造を有していてもよい。例えば、図15(b)のマーカー3は、隅部にアライメントマーク52を有している。アライメントマーク52は、高輝度領域の中に、部分的に低輝度領域を形成することによって設けられる。アライメントマーク52は、第4象限QD4側の隅部には設けられておらず、他の三つの隅部には設けられている。図15(c)のマーカー3は、四方の縁部に低輝度領域53を有し、第1象限QD1及び第2象限QD2の上側の低輝度領域53縁部のみに、高輝度領域54を有している。図15(d)のマーカー3は、領域E1と領域E2を交互に二行×三列のパターンで配置し、二行目で二列目の象限のみ、下方へずらした構成を有する。図15(e)のマーカー3は、第3象限QD3及び第4象限QD4を下方へ延びる長方形とした構造を有する。図15(b)〜(e)のマーカー3のように、画像中で各象限の位置関係を把握できる場合、位置検出部22は、マーカー3の各象限に対して飛行体1がどのような位置にあるかを検出し易くなり、位置調整部23は位置調整を行い易くなる。
図15(f)に示すマーカー3のように、横方向に真っ直ぐ延びる配列を有するルーバーフィルムによる領域E1及び縦方向に真っ直ぐ延びる配列を有するルーバーフィルムによる領域E2のみならず、斜め方向に延びる配列を有するルーバーフィルムによる領域E3,E4を有してよい。
また、図16に示す光制御層4を採用してよい。この光制御層4は、ルーバーフィルムの配列の方向は同一でありながら、ピッチが異なる領域E1a、E1b、E1cの三つの領域を有している。光を通過させる入射角の閾値は、領域E1a、E1b、E1cの順で大きくなる。この場合、画像GF1〜4に示すように、光源17の入射角(撮像部18の視野角)が大きくなるに従って、画像中の各領域の輝度の差が大きくなる。従って、位置検出部22は、マーカー3に対して飛行体1がどの程度ずれているかを把握し易くなる。
また、図17に示す光制御層60を採用してよい。この光制御層60は、図17(a)に示すように、格子状のルーバーフィルムによって構成される。このような光制御層60として、例えば特表2017−522598号に記載の部材が用いられる。図17(b)に示す光制御層60では、反射輝度は同心円状の強度分布となり、中心に近いほど輝度が高くなる。例えば、位置調整部23は、飛行体1を移動位置ML1に沿って直線移動させる。このとき、図17(c)のグラフBL1のような反射輝度となるため、位置調整部23は、反射輝度が最大となる位置を同定する。位置調整部23は、当該位置から垂直方向に移動位置ML2に沿って飛行体1を直線移動させ、反射輝度が最大となる位置を同定する。これにより、飛行体1がマーカーの中央位置の真上に配置される。なお、移動位置ML1`が中心から大きくずれた場合、図17(c)のグラフBL1`のように、変化が滑らかな反射輝度となる。その場合、位置調整部23は、グラフBL1`両端エッジ部の立ち上がり位置の中点を輝度反射が最大となる位置とする。
また、本実施形態の位置検出システムは、振動数・傾斜測定に用いられてよい。図18(a)に示すように、入射角θに設定された光源17及び撮像部18に対して、マーカー3が設けられた物体が傾くと(図18(b)、(c)参照)、光制御層4のルーバー角度も変わるため、当該ルーバー角度に応じて、反射強度が変化する(図18(d)参照)。従って、位置検出システムが反射強度を連続的に計測することで、撮像部18に対する物体の相対角度を検出でき、振動計測を行うことができる。すなわち、位置検出システムは、時系列の角度変化に基づいて、物体の振動を検出できる。なお、図中では再帰性反射シートは省略されている。
当該計測を行うためには、角度に対する反射強度変化が直線的であることが求められるので、所望の入射角で観測する必要がある。例えば入射角が0°では、傾き方向がどちらなのかが把握出来ないという問題がある。その対策として、図19(a)に示すように、基準角θの傾きを持ったルーバー有するガイドシート65を検出シート66と近接した位置に配する。マーカー3としての検出シート66と、入射角を設定するためのガイドシート65とのそれぞれの反射光を分けるため、波長の異なる2種類の光源として、例えば可視光の光源17AとIR光の光源17Bを用意する。また、可視光の撮像部18AとIR光の撮像部18Bを用意する。各シートの表面には光を選択するためのフィルター(光吸収層)を付ける。図19の例では、検出シート66に可視光を吸収するフィルター67を設け、可視光を照射する。そして、ガイドシート65から最も反射強度が強くなる入射角を求め、撮像部18及び光源17を固定する。ガイドシート65にIR光を吸収するフィルター68を設け、その状態で光源17BからIR光を照射し、ターゲットTGの傾斜または振動数を計測する(図19(b)参照)。
図20を参照して位置検出システムによる振動数・傾斜測定の処理内容について説明する。まず、ターゲットTGを観察位置に移動させる(ステップS300)。次に、図19(a)に示すように、入射角を設定するための準備を行う(ステップS310)。次に、最大強度が同定できたか否かの判定を行う(ステップS320)。同定できない場合は、入射角を変更して(ステップS330)、ステップS310から処理を繰り返す。最大強度が同定できたら、各機器の観察距離を固定する(ステップS340)。次に、光源17Bから検出シート66へIR光を照射し、撮像部18で検出シート66の画像を取り込む(ステップS350)。そして、反射光強度測定を行うことで、ターゲットTGの振動数・傾斜測定を行う(ステップS360)。
この角度検出方法は、ターゲットTGに対する(光源及び撮像部の)相対角度を検出する角度検出方法であって、ターゲットTGに設けられるマーカー3に光源17Bから光を出射する工程と、マーカー3を含む画像を取得する工程と、取得されたマーカー3の画像の輝度に基づいて、ターゲットTGに対する相対角度を検出する工程と、を備え、マーカー3は、反射層5と、反射層5に設けられた光制御層4と、を備え、光制御層4は、主面4aに対して所定の入射角を有する光を通過させる。
この角度検出方法によれば、特殊な電波を発するような機器を用いなくとも、ターゲットTGにマーカー3を設けて、それを撮影して観察するだけの簡単な作業にて、振動数・傾斜測定を行うことができる。
また、図21に示すように、上述のような振動数・傾斜測定を二軸で測定可能としてもよい。ここでのマーカー3は、四つの象限QD1〜QD4を有する。第2象限OD2及び第4象限QD4では、図19のガイドシート65と同様の角度θのルーバーが垂直方向に配置され、前面に青色のバンドパスフィルタ71が設けられる。第1象限OD1及び第3象限QD3では、90°のルーバーが水平方向に配置され、前面に赤色のバンドパスフィルタ72が設けられる。図19に示す1軸測定と同様に、ガイドシート65を用いることで、垂直方向に対する所望の入射角を求める。この際、ガイドシート65の前面には、IR光のみを透過させて可視光を吸収するフィルター73を設ける。これにより、測定用の可視光の光源17、赤色のバンドパスフィルタを設けた検出器18C、及び青色のバンドパスフィルタを設けた検出器18Dを角度θにて固定する。これにより、位置検出システムは、検出器18C,18Dによって各出力を測定することで、縦方向の傾斜角及び横方向の傾斜角を同時に測定することができる。
また、本実施形態の位置検出システムは、飛行体1が対象物にレーザー光を照射する際にも用いることができる。例えば、橋梁などの社会インフラの劣化進行の監視や地震などによる損傷を検出するためにセンサーを装着することが提案されているが、長期間センサーの電源をどのように供給するか課題となっていた。
これに対し、図22(b)に示すように、上述の実施形態のマーカー3の中心部に太陽電池80を配置する。そして、図22(a)に示すように、固定体である構造物ST(固定体)の所定位置に、マーカー3を設ける。そして、図1の実施形態で説明した飛行体1の着地の方法と同様の方法により、太陽電池80と飛行体1の法線方向を同定する。次に飛行体1は、太陽電池80の変換効率が高くなる波長のレーザー光をレーザー装置81から照射して発電させ、太陽電池80に接続されたセンサーに給電する。
上述の実施形態では、マーカーが着地部に設けられて光源及び撮像部が移動体に設けられていたが、マーカーが移動体に設けられて光源及び撮像部が着地部に設けられてよい。