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JP2020085285A - 熱交換器 - Google Patents

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JP2020085285A
JP2020085285A JP2018217382A JP2018217382A JP2020085285A JP 2020085285 A JP2020085285 A JP 2020085285A JP 2018217382 A JP2018217382 A JP 2018217382A JP 2018217382 A JP2018217382 A JP 2018217382A JP 2020085285 A JP2020085285 A JP 2020085285A
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森 大輔
Daisuke Mori
大輔 森
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Mahle Behr Thermal Systems Japan Ltd
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Keihin Thermal Technology Corp
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Abstract

【課題】部品点数が少ない熱交換器を提供する。【解決手段】エバポレータの第1および第2上ヘッダと第1および第2下ヘッダ3,5との間に、それぞれ複数の熱交換チューブからなり、かつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群を設ける。両下ヘッダ3,5に、上昇流チューブ群の熱交換チューブが通じるとともに、冷媒が下ヘッダ3,5の長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画35,43を設ける。冷媒分流区画35,43内の全体を上下に仕切られていない1つの空間とする。熱交換チューブは通風方向に並んだ複数の冷媒通路を有する。両下ヘッダ3,5は、上側形成部3a,5aおよび下側形成部3b,5bを有する。下側形成部3b,5bにおける冷媒分流区画35,43内に臨む面に、冷媒分流区画35,43内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイド48,49を設ける。【選択図】図4

Description

この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンのエバポレータに好適に使用される熱交換器に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1〜図3、図6および図7の上下を上下というものとする。
たとえば高性能化および小型軽量化の要求を満たすエバポレータに用いられる熱交換器として、本出願人は、先に、第1上ヘッダと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの下方に配置された第1下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの風上側に並んで配置された第2上ヘッダと、長手方向を第2上ヘッダと同方向に向けた状態で第2上ヘッダの下方に配置され、かつ第1下ヘッダの風上側に並んだ第2下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、熱交換チューブに複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられ、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダのうち少なくともいずれか一方に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群が通じるとともに、冷媒が両下ヘッダの長手方向に流れながら当該上昇流チューブ群の熱交換チューブに分かれて流入する下側冷媒分流区画が設けられ、第1上ヘッダおよび第2上ヘッダのうち少なくともいずれか一方に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群が通じるとともに、冷媒が両上ヘッダの長手方向に流れながら当該下降流チューブ群の熱交換チューブに分かれて流入する上側冷媒分流区画が設けられ、下側冷媒分流区画および上側冷媒分流区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第1空間と第2空間とが仕切部に形成された連通穴を介して通じさせられており、仕切部の第2空間内を向いた面における連通穴の両冷媒分流区画の冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている熱交換器を提案した(特許文献1参照)。
特許文献1記載の熱交換器においては、冷媒が両冷媒分流区画内を長手方向に流れる際に、ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、冷媒分流区画に通じる熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れることになり、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させることが可能になる。
しかしながら、特許文献1記載の熱交換器においては、冷媒分流区画および上側冷媒分流区画内を、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割する必要があり、部品点数が多くなるという問題がある。
しかも、冷媒分流区画および上側冷媒分流区画内の全体を1つの空間とすることを要求される熱交換器には適用することができないという問題がある。
特開2016−57036号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、特許文献1記載の熱交換器に比べて部品点数が少ない熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)上ヘッダと、長手方向を上ヘッダと同方向に向けた状態で上ヘッダの下方に配置された下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で上ヘッダと下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、上ヘッダと下ヘッダとの間に、両ヘッダ間に配置された全熱交換チューブのうちの連続して並んだ少なくとも一部の複数の熱交換チューブからなり、かつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群が設けられ、下ヘッダに、上昇流チューブ群の熱交換チューブが通じさせられるとともに、冷媒が下ヘッダの長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画が1以上設けられ、熱交換チューブに複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられている熱交換器であって、
下ヘッダが、上側形成部および上側形成部に固定状に設けられた下側形成部を有し、下ヘッダの冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、下ヘッダの下側形成部における冷媒分流区画内に臨む面に、当該冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている熱交換器。
2)ガイドが、下ヘッダの下側形成部を変形させることにより形成され、かつ冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる上記1)記載の熱交換器。
3)第1上ヘッダと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの下方に配置された第1下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの風上側に並んで配置された第2上ヘッダと、長手方向を第2上ヘッダと同方向に向けた状態で第2上ヘッダの下方に配置され、かつ第1下ヘッダの風上側に並んだ第2下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群と、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群とが、両ヘッダの長手方向に並んで設けられ、第1上ヘッダに、下降流チューブ群の上端部が通じる第1区画と上昇流チューブ群の上端部が通じる第2区画とが第1上ヘッダの長手方向に並んで設けられるとともに、第1下ヘッダに、下降流チューブ群の下端部が通じる第3区画と上昇流チューブ群の下端部が通じる第4区画とが第1下ヘッダの長手方向に並んで設けられており、第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群と、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群とが、両ヘッダの長手方向に並んで設けられ、第2上ヘッダに、下降流チューブ群の上端部が通じる第5区画と上昇流チューブ群の上端部が通じる第6区画とが第2上ヘッダの長手方向に並んで設けられるとともに、第2下ヘッダに、下降流チューブ群の下端部が通じる第7区画と上昇流チューブ群の下端部が通じる第8区画とが第2下ヘッダの長手方向に並んで設けられており、全第4区画のうちの少なくとも一部および全第8区画のうちの少なくとも一部が、上昇流チューブ群の熱交換チューブが通じさせられるとともに、冷媒が下ヘッダの長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画となっており、
第1下ヘッダおよび第2下ヘッダが、それぞれ上側形成部および上側形成部に固定状に設けられた下側形成部を有し、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの下側形成部における冷媒分流区画内に臨む面に、当該冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている上記1)記載の熱交換器。
4)ガイドが、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの下側形成部を変形させることにより形成され、かつ冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる上記3)記載の熱交換器。
5)第1上ヘッダの少なくとも1つの第1区画が、下降流チューブ群が通じさせられるとともに、冷媒が第1上ヘッダの長手方向に流れながら下降流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する上側冷媒分流区画となっており、第1上ヘッダが、下側形成部および下側形成部に固定状に設けられた上側形成部を有し、第1上ヘッダの上側冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第1上ヘッダの上側形成部における上側冷媒分流区画内に臨む面に、当該上側冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内する上側ガイドが設けられている上記3)または4)記載の熱交換器。
6)上側ガイドが、第1上ヘッダの上側形成部を変形させることにより形成され、かつ上側冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる上記5)記載の熱交換器。
7)第1上ヘッダの一端に冷媒入口が設けられるとともに第2上ヘッダの冷媒入口と同一端に冷媒出口が設けられ、冷媒入口および冷媒出口とは反対側の端部に、風下側最遠下降流チューブ群および風上側最遠下降流チューブ群が設けられており、風下側最遠下降流チューブ群の上端部が通じる第1上ヘッダの第1区画が最遠第1区画になるとともに風下側最遠下降流チューブ群の下端部が通じる第3区画が最遠第3区画となり、風上側最遠下降流チューブ群の上端部が通じる第2上ヘッダの第5区画が最遠第5区画になるとともに風上側最遠下降流チューブ群の下端部が通じる第7区画が最遠第7区画となり、最遠第1区画に当該最遠第1区画に隣接する第2区画から冷媒が流入するようになされ、最遠第1区画と最遠第5区画とが通風方向に並ぶとともに両者が相互に通じさせられ、最遠第3区画と最遠第7区画とが通風方向に並ぶとともに両者が相互に通じさせられている上記3)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
8)第1上ヘッダと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの下方に配置された第1下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの風上側に並んで配置された第2上ヘッダと、長手方向を第2上ヘッダと同方向に向けた状態で第2上ヘッダの下方に配置され、かつ第1下ヘッダの風上側に並んだ第2下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、第1上ヘッダの一端に冷媒入口が設けられるとともに第2上ヘッダの冷媒入口と同一端に冷媒出口が設けられ、第1下ヘッダと第2下ヘッダとがいずれか一端部において通じさせられ、第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に、当該両ヘッダ間に配置された全ての熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群が設けられ、第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に、当該両ヘッダ間に配置された全ての熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群が設けられ、第2下ヘッダの全体に、上昇流チューブ群の下端部が通じさせられるとともに、冷媒が第2下ヘッダの長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画が設けられ、第2下ヘッダが、上側形成部および上側形成部に固定状に設けられた下側形成部を有し、第2下ヘッダの冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第2下ヘッダの下側形成部における冷媒分流区画内に臨む面に、当該冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている上記1)記載の熱交換器。
9)ガイドが、第2下ヘッダの下側形成部を変形させることにより形成され、かつ冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる上記8)記載の熱交換器。
10)第1上ヘッダの全体に、下降流チューブ群の上端部が通じさせられるとともに、冷媒が第1上ヘッダの長手方向に流れながら全熱交換チューブに分かれて流入する上側冷媒分流区画が設けられ、第1上ヘッダが、下側形成部および下側形成部に固定状に設けられた上側形成部を有し、第1上ヘッダの上側冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第1上ヘッダの上側形成部における上側冷媒分流区画内に臨む面に、当該上側冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内する上側ガイドが設けられている上記8)または9)記載の熱交換器。
11)上側ガイドが、第1上ヘッダの上側形成部を変形させることにより形成され、かつ上側冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる上記10)記載の熱交換器。
12)第1上ヘッダと第2上ヘッダとが1つの上ヘッダタンクに設けられ、第1下ヘッダと第2下ヘッダとが1つの下ヘッダタンクに設けられ、上ヘッダタンクおよび下ヘッダタンクが、熱交換チューブ側を形成する第1タンク部材、および熱交換チューブとは反対側を形成しかつ第1タンク部材に固定された第2タンク部材からなり、第1上ヘッダの下側形成部、第1下ヘッダの上側形成部、第2上ヘッダの下側形成部および第2下ヘッダの上側形成部が第1タンク部材に設けられ、第1上ヘッダの上側形成部、第1下ヘッダの下側形成部、第2上ヘッダの上側形成部および第2下ヘッダの下側形成部が第2タンク部材に設けられている上記3)〜11)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
上記1)〜12)の熱交換器によれば、冷媒が、下ヘッダの冷媒分流区画内を長手方向に流れる際に、ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、冷媒分流区画に通じる上昇流チューブ群の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れることになり、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させることが可能になる。特に、冷媒量が少ない場合であっても、冷媒分流区画に通じる熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒を効果的に流すことができ、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を著しく向上させることが可能になる。これに対し、特許文献1記載の熱交換器のように区画を上下に分割する仕切部にガイドが設けられていると、冷媒量が少ない場合、ガイドが有効に作用せず、冷媒を風上に流すことが困難になって、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能の効果的な向上を期待することができない。
しかも、特許文献1記載の熱交換器のようにガイドを設ける仕切部を必要としないので、部品点数が少なくなる。また、ガイドを設ける仕切部を必要としないので、冷媒分流区画を含めてヘッダに設けられる全ての区画内の全体を1つの空間とする熱交換器にも適用可能になる。
上記2)の熱交換器によれば、比較的簡単に、ガイドを下ヘッダの下側形成部に設けることが可能になる。
上記3)の熱交換器によれば、冷媒が、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの冷媒分流区画内を長手方向に流れる際に、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの冷媒分流区画に通じる上昇流チューブ群の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒を効果的に流すことができ、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を著しく向上させることが可能になる。特に、冷媒量が少ない場合であっても、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの冷媒分流区画に通じる上昇流チューブ群の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒を効果的に流すことができ、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を著しく向上させることが可能になる。
上記4)の熱交換器によれば、比較的簡単に、ガイドを第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの下側形成部に設けることが可能になる。
上記5)の熱交換器によれば、冷媒が、第1上ヘッダの上側冷媒分流区画内を長手方向に流れる際に、上側ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、上側冷媒分流区画に通じる下降流チューブ群の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れることになり、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させることが可能になる。しかも、特許文献1記載の熱交換器のようにガイドを設ける仕切部を必要としないので、部品点数が少なくなる。
上記6)の熱交換器によれば、比較的簡単に、上側ガイドを第1上ヘッダの上側形成部に設けることが可能になる。
上記8)の熱交換器によれば、冷媒が、第2下ヘッダの冷媒分流区画内を長手方向に流れる際に、ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、冷媒分流区画に通じる上昇流チューブ群の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れることになり、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させることが可能になる。
上記9)の熱交換器によれば、比較的簡単に、ガイドを第2下ヘッダの下側形成部に設けることが可能になる。
上記10)の熱交換器によれば、冷媒が、第1上ヘッダの上側冷媒分流区画内を長手方向に流れる際に、上側ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、上側冷媒分流区画に通じる下降流チューブ群の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れることになり、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させることが可能になる。しかも、特許文献1記載の熱交換器のようにガイドを設ける仕切部を必要としないので、部品点数が少なくなる。
上記11)の熱交換器によれば、比較的簡単に、上側ガイドを第1上ヘッダの上側形成部に設けることが可能になる。
この発明の熱交換器を適用したエバポレータの全体構成を示す一部を省略した斜視図である。 図1のエバポレータの構成を概略的に示すとともに冷媒の流れを示す斜視図である。 一部を省略した図1のA−A線拡大断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 図1のエバポレータの下ヘッダタンクの分解斜視図である。 この発明の熱交換器を適用したエバポレータの他の実施形態の全体構成を概略的に示すとともに冷媒の流れを示す斜視図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。以下に述べる実施形態は、この発明による熱交換器をカーエアコンを構成する冷凍サイクルのエバポレータに適用したものである。
全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
なお、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
また、以下の説明において、隣接する熱交換チューブどうしの間の通風間隙を流れる空気の下流側(図面に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとし、風下側から風上側見た際の左右(図1、図2および図7の左右)を左右というものとする。
図1および図2はエバポレータの全体構成を示し、図3〜図6はその要部の構成を示す。なお、図2においては、熱交換チューブやフィンなどの具体的な図示は省略されている。
図1〜図6において、エバポレータ(1)は、長手方向を左右方向に向けたアルミニウム製第1上ヘッダ(2)と、長手方向を左右方向に向け、かつ第1上ヘッダ(2)の下方に第1上ヘッダ(2)と平行になるように配置されたアルミニウム製第1下ヘッダ(3)と、長手方向を左右方向に向けた状態で第1上ヘッダ(2)と平行になるように第1上ヘッダ(2)の風上側に配置されたアルミニウム製第2上ヘッダ(4)と、長手方向を左右方向に向けた状態で第2上ヘッダ(4)の下方でかつ第1下ヘッダ(3)の風上側に両ヘッダ(4)(3)と平行になるように配置されたアルミニウム製第2下ヘッダ(5)と、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第1上ヘッダ(2)と第1下ヘッダ(3)との間に配置され、かつ上下両端部が第1上ヘッダ(2)および第1下ヘッダ(3)に接続された複数のアルミニウム製の風下側熱交換チューブ(6)と、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第2上ヘッダ(4)と第2下ヘッダ(5)との間に配置され、かつ上下両端部が第2上ヘッダ(4)および第2下ヘッダ(5)に接続された複数のアルミニウム製の風上側熱交換チューブ(7)とを備えている。
第1上ヘッダ(2)と第2上ヘッダ(4)は、たとえば1つの上ヘッダタンク(8)内を左右方向にのびる1つの垂直板状の仕切部(9)により通風方向に2つの空間に分割することにより設けられ、第1下ヘッダ(3)と第2下ヘッダ(5)とは、たとえば1つの下ヘッダタンク(11)内を左右方向にのびる垂直板状の仕切部(12)により通風方向に2つの空間に分割することにより設けられている。上ヘッダタンク(8)および下ヘッダタンク(11)は、それぞれ熱交換チューブ(6)(7)側を形成するアルミニウム製第1タンク部材(8a)(11a)、熱交換チューブ(6)(7)とは反対側を形成しかつ第1タンク部材(8a)(11a)にろう材により接合されたアルミニウム製第2タンク部材(8b)(11b)、および両タンク部材(8a)(8b)(11a)(11b)の左右両端部にろう材により接合されたアルミニウム製エンド部材(8c)(11c)からなる。以下、ろう材による接合をろう付と称する。上ヘッダタンク(8)の右側エンド部材(8c)における風下側部分に、第1上ヘッダ(2)内に通じる冷媒入口(13)が設けられるとともに、同じく風上側部分に、第2上ヘッダ(4)内に通じる冷媒出口(14)が設けられている。
第1上ヘッダ(2)は、風下側熱交換チューブ(6)側(下側)を形成する第1上ヘッダ用下側形成部(2a)と、第1上ヘッダ用下側形成部(2a)に固定状に設けられかつ風下側熱交換チューブ(6)とは反対側(上側)を形成する第1上ヘッダ用上側形成部(2b)とを有する。第1下ヘッダ(3)は、風下側熱交換チューブ(6)側(上側)を形成する第1下ヘッダ用上側形成部(3a)と、風下側熱交換チューブ(6)とは反対側(下側)を形成する第1下ヘッダ用下側形成部(3b)とを有する。第2上ヘッダ(4)は、風上側熱交換チューブ(7)側(下側)を形成する第2上ヘッダ用下側形成部(4a)と、風上側熱交換チューブ(7)とは反対側(上側)形成する第2上ヘッダ用上側形成部(4b)とを有する。第2下ヘッダ(5)は、風上側熱交換チューブ(7)側(上側)を形成する第2下ヘッダ用上側形成部(5a)と、風上側熱交換チューブ(7)とは反対側(下側)形成する第2下ヘッダ用下側形成部(5b)とを有する。第1上ヘッダ用下側形成部(2a)および第2上ヘッダ用下側形成部(4a)は上ヘッダタンク(8)の第1タンク部材(8a)に設けられ、第1上ヘッダ用上側形成部(2b)および第2上ヘッダ用上側形成部(4b)は上ヘッダタンク(8)の第2タンク部材(8b)に設けられている。第1下ヘッダ用上側形成部(3a)および第2下ヘッダ用上側形成部(5a)は下ヘッダタンク(11)の第1タンク部材(11a)に設けられ、第1下ヘッダ用下側形成部(3b)および第2下ヘッダ用下側形成部(5b)は下ヘッダタンク(11)の第2タンク部材(11b)に設けられている。
詳細な図示は省略したが、上ヘッダタンク(8)の第2タンク部材(8b)の第1上ヘッダ用上側形成部(2b)の下面には、第1上ヘッダ用上側形成部(2b)を変形させることによって、下方に突出しかつ風上側(後側)に向かって左方に傾斜した複数のリブ(15)が左右方向に間隔をおいて形成され、同じく第2上ヘッダ用上側形成部(4b)の下面には、第2上ヘッダ用上側形成部(4b)を変形させることによって、下方に突出しかつ風上側に向かって右方に傾斜した複数のリブ(16)が左右方向に間隔をおいて形成されている。
図3〜図6を参照すると、下ヘッダタンク(11)の第2タンク部材(11b)の第1下ヘッダ用下側形成部(3b)の上面には、第1下ヘッダ用下側形成部(3b)を変形させることによって、上方に突出しかつ風上側(後側)に向かって左方に傾斜した複数のリブ(17)が左右方向に間隔をおいて形成され、同じく第2下ヘッダ用下側形成部(5b)の上面には、第2下ヘッダ用下側形成部(5b)を変形させることによって、上方に突出しかつ風上側に向かって右方に傾斜した複数のリブ(18)が左右方向に間隔をおいて形成されている。
なお、上ヘッダタンク(8)の第1タンク部材(8a)は、下ヘッダタンク(11)の第1タンク部材(11a)を上下逆向きに配置したものであり、上ヘッダタンク(8)の第2タンク部材(8b)は下ヘッダタンク(11)の第2タンク部材(11b)を上下逆向きに配置したものである。
熱交換チューブ(6)(7)には、複数の冷媒通路(6a)(7a)が通風方向に並んで形成されている。第1上ヘッダ(2)と第1下ヘッダ(3)との間に配置された風下側熱交換チューブ(6)により風下側チューブ列(20)が構成され、第2上ヘッダ(4)と第2下ヘッダ(5)との間に配置された風上側熱交換チューブ(7)により風上側チューブ列(21)が構成されている。風下側チューブ列(20)および風上側チューブ列(21)の全熱交換チューブ(6)(7)は、上下両端寄りの一定長さ部分が、両上ヘッダ(2)(4)および両下ヘッダ(3)(5)内に挿入された状態で、両タンク(8)(11)にろう付されている。全熱交換チューブ(6)(7)の上端および下端は同一高さ位置にある。なお、全熱交換チューブ(6)(7)の上端の高さ位置および下端の高さ位置は若干異なっている場合もある。また、風下側チューブ列(20)の熱交換チューブ(6)(7)の数と風上側チューブ列(21)の熱交換チューブ(6)(7)の数とは等しくなっている。
両チューブ列(20)(21)の隣接する熱交換チューブ(6)(7)どうしの間の通風間隙および左右両端の熱交換チューブ(6)(7)の外側に、それぞれ両チューブ列(20)(21)の熱交換チューブ(6)(7)に跨って共有されるようにアルミニウム製コルゲートフィン(22)が配置されて両熱交換チューブ(6)(7)にろう付され、左右両端のコルゲートフィン(22)の外側にそれぞれアルミニウム製サイドプレート(23)が配置されてコルゲートフィン(22)にろう付されている。左右両端の熱交換チューブ(6)(7)とサイドプレート(23)との間も通風間隙となっている。空気は、図面に矢印Xで示す方向に流れ、両チューブ列(20)(21)の隣接する熱交換チューブ(6)(7)どうしの間の通風間隙を通過した後、車両用空調装置が搭載されている車両の車室内に送り込まれる。
図2を参照すると、風下側チューブ列(20)は、連続して並んだ複数の風下側熱交換チューブ(6)からなるとともに冷媒が上から下に流れ、かつ左端部側(冷媒入口(13)とは反対端部側)に設けられた第1下降流チューブ群(24)と、連続して並んだ複数の風下側熱交換チューブ(6)からなるとともに冷媒が下から上に流れ、かつ第1下降流チューブ群(24)の右側に隣接して設けられた第1上昇流チューブ群(25)と、連続して並んだ複数の風下側熱交換チューブ(6)からなるとともに冷媒が上から下に流れ、かつ第1上昇流チューブ群(25)の右側に隣接して設けられた第2下降流チューブ群(26)とを備えている。風上側チューブ列(21)は、連続して並んだ複数の風上側熱交換チューブ(7)からなるとともに冷媒が上から下に流れ、かつ第1下降流チューブ群(24)の風上側に並んで設けられた第3下降流チューブ群(27)と、連続して並んだ複数の風上側熱交換チューブ(7)からなるとともに冷媒が下から上に流れ、かつ第3下降流チューブ群(27)の右側に隣接して設けられた第2上昇流チューブ群(28)とを備えている。すなわち、風下側チューブ列(20)には下降流チューブ群(24)(26)と上昇流チューブ群(25)とが風下側の上下両ヘッダ(2)(3)の長手方向に交互に並んで設けられ、風上側チューブ列(21)には、下降流チューブ群(27)と上昇流チューブ群(28)とが風上側の上下両ヘッダ(4)(5)の長手方向に交互に並んで設けられている。
第1下降流チューブ群(24)が、風下側チューブ列(20)における冷媒入口(13)から最も遠い位置にある最遠チューブ群であり、第2下降流チューブ群(26)が、風下側チューブ列(20)における冷媒入口(13)に最も近い位置にある最近チューブ群である。また、第3下降流チューブ群(27)が、風上側チューブ列(21)における冷媒出口(14)から最も遠い位置にある最遠チューブ群であり、第2上昇流チューブ群(28)が、冷媒出口(14)に最も近い位置にある最近チューブ群である。
風下側チューブ列(20)の第1下降流チューブ群(24)を構成する風下側熱交換チューブ(6)の数は、風上側チューブ列(21)の第3下降流チューブ群(27)を構成する風上側熱交換チューブ(7)の数と等しくなっているとともに、両チューブ群(24)(27)の左右方向の幅は同一であり、両チューブ群(24)(27)により1つのパスが構成されている。第2下降流チューブ群(26)および第1上昇流チューブ群(25)を構成する風下側熱交換チューブ(6)の合計数は、第2上昇流チューブ群(28)を構成する風上側熱交換チューブ(7)の数と等しくなっており、第2下降流チューブ群(26)および第1上昇流チューブ群(25)の左右方向の合計幅は、第2上昇流チューブ群(28)の左右方向の幅と同一である。第1下降流チューブ群(24)および第3下降流チューブ群(27)を除いた残りのチューブ群(25)(26)(28)は、それぞれ単独で1つのパスを構成している。
第1上ヘッダ(2)は、左端部側に設けられかつ第1下降流チューブ群(24)の風下側熱交換チューブ(6)の上端部が通じる風下側上左区画(30)(第1区画)と、風下側上左区画(30)の右側に隣接して設けられるとともに第1上昇流チューブ群(25)の風下側熱交換チューブ(6)の上端部が通じ、かつ風下側上左区画(30)に向かって冷媒が左方に流出する風下側上中央区画(31)(第2区画)と、風下側上中央区画(31)の右側に隣接して設けられるとともに第2下降流チューブ群(26)の風下側熱交換チューブ(6)の上端部が通じる風下側上右区画(32)(第1区画)とを備えている。すなわち、第1上ヘッダ(2)に、2種類の3つの区画(30)(31)(32)が第1上ヘッダ(2)の長手方向に交互に並んで設けられている。風下側上左区画(30)と風下側上中央区画(31)との間には仕切はなく、冷媒は風下側上中央区画(31)から左方に真っ直ぐ流れて風下側上左区画(30)に流入する。風下側上中央区画(31)と風下側上右区画(32)との間には板状の分割部(33)が存在している。風下側上右区画(32)が冷媒入口(13)に通じている。
第1下ヘッダ(3)は、左端部側に設けられかつ第1下降流チューブ群(24)の風下側熱交換チューブ(6)の下端部が通じる風下側下左区画(34)(第3区画)と、風下側下左区画(34)の右側に隣接して設けられるとともに第1上昇流チューブ群(25)の風下側熱交換チューブ(6)の下端部が通じる風下側下中央区画(35)(第4区画)と、風下側下中央区画(35)の右側に隣接して設けられるとともに第2下降流チューブ群(26)の風下側熱交換チューブ(6)の下端部が通じ、かつ風下側下中央区画(35)に冷媒が流出する風下側下右区画(36)(第3区画)とを備えている。すなわち、第1下ヘッダ(5)に、2種類の3つの区画(34)(35)(36)が第1下ヘッダ(3)の長手方向に交互に並んで設けられている。風下側下左区画(34)と風下側下中央区画(35)との間には板状の分割部(37)が存在している。風下側下中央区画(35)と風下側下右区画(36)との間には仕切はなく、冷媒は風下側下右区画(36)から左方に真っ直ぐ流れて風下側下中央区画(35)に流入する。
第2上ヘッダ(4)は、左端部側に設けられかつ第3下降流チューブ群(27)の風上側熱交換チューブ(7)の上端部が通じる風上側上左区画(38)(第5区画)と、風上側上左区画(38)の右側に隣接して設けられるとともに第2上昇流チューブ群(28)の風上側熱交換チューブ(7)の上端部が通じる風上側上右区画(39)(第6区画)とを備えている。すなわち、第2上ヘッダ(4)に、2種類の2つの区画(38)(39)が第2上ヘッダ(4)の長手方向に交互に並んで設けられている。風上側上左区画(38)と風上側上右区画(39)との間には板状の分割部(41)が存在している。風上側上右区画(39)が冷媒出口(14)に通じている。
第2下ヘッダ(5)は、左端部側に設けられかつ第3下降流チューブ群(27)の風上側熱交換チューブ(7)の下端部が通じる風上側下左区画(42)(第7区画)と、風上側下左区画(42)の右側に隣接して設けられるとともに第2上昇流チューブ群(28)の風上側熱交換チューブ(7)の下端部が通じ、かつ風上側下左区画(42)から冷媒が流入する風上側下右区画(43)(第8区画)とを備えている。すなわち、第2下ヘッダ(5)に、2種類の2つの区画(42)(43)が第2下ヘッダ(5)の長手方向に交互に並んで設けられている。風上側下左区画(42)と風上側下右区画(43)との間には仕切はなく、冷媒は風上側下左区画(42)から右方に真っ直ぐ流れて風上側下右区画(43)に流入する。
風下側上左区画(30)、風下側下左区画(34)、風上側上左区画(38)および風上側下左区画(42)の左右方向の長さは等しくなっている。風下側上中央区画(31)および風下側下中央区画(35)の左右方向の長さは等しくなっている。風下側上右区画(32)および風下側下右区画(36)の左右方向の長さは等しくなっている。また、風上側上右区画(39)および風上側下右区画(43)の左右方向の長さは等しくなっており、当該長さは、風下側上中央区画(31)の左右方向の長さと風下側上右区画(32)の左右方向の長さの合計の長さに等しくなっているとともに、風下側下中央区画(35)の左右方向の長さと風下側下右区画(36)の左右方向の長さの合計の長さに等しくなっている。全区画(30)(31)(32)(34)(35)(36)(38)(39)(42)(43)内の全体が、上下に仕切られていない1つの空間となっている。
風下側上左区画(30)と風上側上左区画(38)とは、仕切部(9)に形成された2種類の連通穴(44)(45)により通じさせられている。風下側下左区画(34)と風上側下左区画(42)とは、仕切部(12)に形成された2種類の連通穴(46)(47)により通じさせられている。
冷媒入口(13)から流入した冷媒は、次のように2つの経路を流れて冷媒出口(14)から流出するようになされている。第1の経路は、風下側上右区画(32)、第2下降流チューブ群(26)、風下側下右区画(36)、風下側下中央区画(35)、第1上昇流チューブ群(25)、風下側上中央区画(31)、風下側上左区画(30)、第1下降流チューブ群(24)、風下側下左区画(34)、連通穴(46)(47)、風上側下左区画(42)、風上側下右区画(43)、第2上昇流チューブ群(28)および風上側上右区画(39)であり、第2の経路は、風下側上右区画(32)、第2下降流チューブ群(26)、風下側下右区画(36)、風下側下中央区画(35)、第1上昇流チューブ群(25)、風下側上中央区画(31)、風下側上左区画(30)、連通穴(44)(45)、風上側上左区画(38)、第3下降流チューブ群(27)、風上側下左区画(42)、風上側下右区画(43)、第2上昇流チューブ群(28)および風上側上右区画(39)である。
したがって、風下側下中央区画(35)(全第4区画のうちの少なくとも一部)が、冷媒が第1下ヘッダ(3)の長手方向に流れながら第1上昇流チューブ群(25)の複数の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する冷媒分流区画となり、風上側下右区画(43)(全第8区画のうちの少なくとも一部)が、冷媒が第2下ヘッダ(5)の長手方向に流れながら第2上昇流チューブ群(28)の複数の風上側熱交換チューブ(7)に分かれて流入する冷媒分流区画となっている。また、風下側上右区画(32)が、冷媒が第1上ヘッダ(2)の長手方向に流れながら第2下降流チューブ群(26)の複数の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する上側冷媒分流区画となるとともに、風下側上左区画(30)が、冷媒が第1上ヘッダ(2)の長手方向に流れながら第1下降流チューブ群(24)の複数の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する上側冷媒分流区画となっている。
図4〜図6を参照すると、下ヘッダタンク(11)の第2タンク部材(11b)の第1下ヘッダ用下側形成部(3b)における冷媒分流区画である風下側下中央区画(35)内に臨む面に、上述した複数のリブ(17)からなり、かつ風下側下中央区画(35)内を左方に流れる冷媒を風上側に案内するガイド(48)が設けられている。下ヘッダタンク(11)の第2タンク部材(11b)の第2下ヘッダ用下側形成部(5b)における冷媒分流区画である風上側下右区画(43)内に臨む面に、上述した複数のリブ(18)からなり、かつ風上側下右区画(43)内を右方に流れる冷媒を風上側に案内するガイド(49)が設けられている。上ヘッダタンク(8)の第2タンク部材(8b)の第1上ヘッダ用上側形成部(2b)における上側冷媒分流区画である風下側上右区画(32)内および風下側上左区画(30)内に臨む面に、上述した複数のリブ(16)からなり、かつ風下側上右区画(32)内および風下側上左区画(30)内を左方に流れる冷媒を風上側に案内する上側ガイド(50)が設けられている。
上述したエバポレータ(1)において、冷媒入口(13)から第1上ヘッダ(2)の風下側上右区画(32)内に流入した冷媒が風下側上右区画(32)内を長手方向に流れながら第2下降流チューブ群(26)の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する際、および第1上ヘッダ(2)の風下側上中央区画(31)から風下側上左区画(30)に流入した冷媒が風下側上左区画(30)を長手方向に流れながら第1下降流チューブ群(24)の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する際に、上側ガイド(50)に誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。また、第1下ヘッダ(3)の風下側下右区画(36)から風下側下中央区画(35)に流入した冷媒が風下側下中央区画(35)を長手方向に流れながら第1上昇流チューブ群(25)の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する際、および第2下ヘッダ(5)の風上側下左区画(42)から風上側下右区画(43)に流入した冷媒が風上側下右区画(43)を長手方向に流れながら第2上昇流チューブ群(28)の風上側熱交換チューブ(7)に分かれて流入する際に、ガイド(48)(49)に誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、上述した2つの下降流チューブ群(26)(24)の熱交換チューブ(6)の風上側の冷媒通路(6a)に多くの冷媒が流れることになるとともに、上述した2つの上昇流チューブ群(25)(28)の熱交換チューブ(6)(7)の風上側の冷媒通路(6a)(7a)に多くの冷媒が流れることになり、エバポレータ(1)の性能を向上させることが可能になる。
図7はこの発明を適用したエバポレータの他の実施形態を示す。
図7に示すエバポレータ(60)の場合、風下側チューブ列(20)の全ての風下側熱交換チューブ(6)により1つの下降流チューブ群(61)が設けられ、風上側チューブ列(21)の全ての風上側熱交換チューブ(7)により1つの上昇流チューブ群(62)が設けられている。
第1上ヘッダ(2)の全体に、下降流チューブ群(61)の全風下側熱交換チューブ(6)が通じる1つの風下側上区画(63)が設けられ、第1下ヘッダ(3)の全体に、下降流チューブ群(61)の全風下側熱交換チューブ(6)が通じる風下側下区画(64)が設けられている。また、第2上ヘッダ(4)の全体に、上昇流チューブ群(62)の全風上側熱交換チューブ(7)が通じる風上側上区画(65)が設けられ、第2下ヘッダ(5)の全体に、上昇流チューブ群(62)の全風上側熱交換チューブ(7)が通じる風上側下区画(66)が設けられている。風下側上区画(63)が冷媒入口(3)に通じ、風上側上区画(65)が冷媒出口(14)に通じている。風下側下区画(64)と風上側下区画(66)とは、下ヘッダタンク(11)タンク部材の一方のエンド部材(11c)、ここでは右側のエンド部材(11c)に設けられた連通部(67)を介して通じさせられている。
冷媒入口(13)から流入した冷媒は、風下側上区画(63)、下降流チューブ群(61)、風下側下区画(64)、連通部(67)、風上側下区画(66)、上昇流チューブ群(62)および風上側上区画(65)からなる経路を流れて冷媒出口(14)から流出するようになされている。
したがって、風上側下区画(66)が、冷媒が第2下ヘッダ(5)の長手方向に流れながら上昇流チューブ群(62)の複数の風上側熱交換チューブ(7)に分かれて流入する冷媒分流区画となる。また、風下側上区画(63)が、冷媒が第1上ヘッダ(2)の長手方向に流れながら下降流チューブ群(61)の複数の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する上側冷媒分流区画となっている。
図示は省略したが、下ヘッダタンク(11)の第2タンク部材(11b)の第2下ヘッダ用下側形成部(5b)における冷媒分流区画である風上側下区画(66)内に臨む面に、風上側に向かって左方に傾斜した複数のリブからなり、かつ風上側下区画(66)内を左方に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている。上ヘッダタンク(8)の第2タンク部材(8b)の第1上ヘッダ用上側形成部(2b)における上側冷媒分流区画である風下側上区画(63)内に臨む面に、風上側に向かって左方に傾斜した複数のリブからなり、かつ風下側上区画(63)内を左方に流れる冷媒を風上側に案内する上側ガイドが設けられている。
なお、上ヘッダタンク(8)の仕切部(9)および下ヘッダタンク(11)の仕切部(12)には、風下側下区画(64)と風上側下区画(66)とを通じさせる連通穴は形成されていない。
上述したエバポレータ(60)において、冷媒入口(13)から第1上ヘッダ(2)の風下側上区画(63)内に流入した冷媒が風下側上区画(63)内を長手方向に流れながら下降流チューブ群(61)の風下側熱交換チューブ(6)に分かれて流入する際に、上側ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。また、第1下ヘッダ(3)の風下側下区画(64)から連通部(67)を通って第2下ヘッダ(5)の風上側下区画(66)に流入した冷媒が風上側下区画(66)を長手方向に流れながら上昇流チューブ群(62)の風上側熱交換チューブ(7)に分かれて流入する際に、ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、下降流チューブ群(61)の熱交換チューブ(6)の風上側の冷媒通路(6a)に多くの冷媒が流れることになるとともに、上昇流チューブ群(62)の熱交換チューブ(7)の風上側の冷媒通路(7a)に多くの冷媒が流れることになり、エバポレータ(1)の性能を向上させることが可能になる。
上述した実施形態においては、この発明による熱交換器がエバポレータ(1)(60)に適用されているが、これに限定されるものではなく、他の熱交換器にも適用可能である。
この発明による熱交換器は、カーエアコンを構成する冷凍サイクルのエバポレータとして好適に用いられる。
(1)(60):エバポレータ(熱交換器)
(2):第1上ヘッダ
(3):第1下ヘッダ
(3b):下側形成部
(4):第2上ヘッダ
(5):第2下ヘッダ
(5b):下側形成部
(6)(7):熱交換チューブ
(8):上ヘッダタンク
(8a):第1タンク部材
(8b):第2タンク部材
(11):下ヘッダタンク
(11a):第1タンク部材
(11b):第2タンク部材
(13):冷媒入口
(14):冷媒出口
(15):リブ
(17)(18):リブ
(24)(26)(27):下降流チューブ群
(25)(28):上昇流チューブ群
(30):風下側上左区画(第1区画、上側冷媒分流区画)
(31):風下側上中央区画(第2区画)
(32):風下側上右区画(第1区画、上側冷媒分流区画)
(34):風下側下左区画(第3区画)
(35):風下側下中央区画(第4区画、冷媒分流区画)
(36):風下側下右区画(第3区画)
(38):風上側上左区画(第5区画)
(39):風上側上右区画(第6区画)
(42):風上側下左区画(第7区画)
(43):風上側下右区画(第8区画、冷媒分流区画)
(48)(49):ガイド
(50):上側ガイド
(61):下降流チューブ群
(62):上昇流チューブ群
(63):風下側上区画(上側冷媒分流区画)
(66):風上側下区画(冷媒分流区画)

Claims (12)

  1. 上ヘッダと、長手方向を上ヘッダと同方向に向けた状態で上ヘッダの下方に配置された下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で上ヘッダと下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、上ヘッダと下ヘッダとの間に、両ヘッダ間に配置された全熱交換チューブのうちの連続して並んだ少なくとも一部の複数の熱交換チューブからなり、かつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群が設けられ、下ヘッダに、上昇流チューブ群の熱交換チューブが通じさせられるとともに、冷媒が下ヘッダの長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画が1以上設けられ、熱交換チューブに複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられている熱交換器であって、
    下ヘッダが、上側形成部および上側形成部に固定状に設けられた下側形成部を有し、下ヘッダの冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、下ヘッダの下側形成部における冷媒分流区画内に臨む面に、当該冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている熱交換器。
  2. ガイドが、下ヘッダの下側形成部を変形させることにより形成され、かつ冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる請求項1記載の熱交換器。
  3. 第1上ヘッダと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの下方に配置された第1下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの風上側に並んで配置された第2上ヘッダと、長手方向を第2上ヘッダと同方向に向けた状態で第2上ヘッダの下方に配置され、かつ第1下ヘッダの風上側に並んだ第2下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群と、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群とが、両ヘッダの長手方向に並んで設けられ、第1上ヘッダに、下降流チューブ群の上端部が通じる第1区画と上昇流チューブ群の上端部が通じる第2区画とが第1上ヘッダの長手方向に並んで設けられるとともに、第1下ヘッダに、下降流チューブ群の下端部が通じる第3区画と上昇流チューブ群の下端部が通じる第4区画とが第1下ヘッダの長手方向に並んで設けられており、第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群と、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群とが、両ヘッダの長手方向に並んで設けられ、第2上ヘッダに、下降流チューブ群の上端部が通じる第5区画と上昇流チューブ群の上端部が通じる第6区画とが第2上ヘッダの長手方向に並んで設けられるとともに、第2下ヘッダに、下降流チューブ群の下端部が通じる第7区画と上昇流チューブ群の下端部が通じる第8区画とが第2下ヘッダの長手方向に並んで設けられており、全第4区画のうちの少なくとも一部および全第8区画のうちの少なくとも一部が、上昇流チューブ群の熱交換チューブが通じさせられるとともに、冷媒が下ヘッダの長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画となっており、
    第1下ヘッダおよび第2下ヘッダが、それぞれ上側形成部および上側形成部に固定状に設けられた下側形成部を有し、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの下側形成部における冷媒分流区画内に臨む面に、当該冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている請求項1記載の熱交換器。
  4. ガイドが、第1下ヘッダおよび第2下ヘッダの下側形成部を変形させることにより形成され、かつ冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる請求項3記載の熱交換器。
  5. 第1上ヘッダの少なくとも1つの第1区画が、下降流チューブ群が通じさせられるとともに、冷媒が第1上ヘッダの長手方向に流れながら下降流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する上側冷媒分流区画となっており、第1上ヘッダが、下側形成部および下側形成部に固定状に設けられた上側形成部を有し、第1上ヘッダの上側冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第1上ヘッダの上側形成部における上側冷媒分流区画内に臨む面に、当該上側冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内する上側ガイドが設けられている請求項3または4記載の熱交換器。
  6. 上側ガイドが、第1上ヘッダの上側形成部を変形させることにより形成され、かつ上側冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる請求項5記載の熱交換器。
  7. 第1上ヘッダの一端に冷媒入口が設けられるとともに第2上ヘッダの冷媒入口と同一端に冷媒出口が設けられ、冷媒入口および冷媒出口とは反対側の端部に、風下側最遠下降流チューブ群および風上側最遠下降流チューブ群が設けられており、風下側最遠下降流チューブ群の上端部が通じる第1上ヘッダの第1区画が最遠第1区画になるとともに風下側最遠下降流チューブ群の下端部が通じる第3区画が最遠第3区画となり、風上側最遠下降流チューブ群の上端部が通じる第2上ヘッダの第5区画が最遠第5区画になるとともに風上側最遠下降流チューブ群の下端部が通じる第7区画が最遠第7区画となり、最遠第1区画に当該最遠第1区画に隣接する第2区画から冷媒が流入するようになされ、最遠第1区画と最遠第5区画とが通風方向に並ぶとともに両者が相互に通じさせられ、最遠第3区画と最遠第7区画とが通風方向に並ぶとともに両者が相互に通じさせられている請求項3〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  8. 第1上ヘッダと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの下方に配置された第1下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブと、長手方向を第1上ヘッダと同方向に向けた状態で第1上ヘッダの風上側に並んで配置された第2上ヘッダと、長手方向を第2上ヘッダと同方向に向けた状態で第2上ヘッダの下方に配置され、かつ第1下ヘッダの風上側に並んだ第2下ヘッダと、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に配置され、かつ上下両端部が両ヘッダに接続された複数の扁平状熱交換チューブとを備えており、第1上ヘッダの一端に冷媒入口が設けられるとともに第2上ヘッダの冷媒入口と同一端に冷媒出口が設けられ、第1下ヘッダと第2下ヘッダとがいずれか一端部において通じさせられ、第1上ヘッダと第1下ヘッダとの間に、当該両ヘッダ間に配置された全ての熱交換チューブからなりかつ冷媒が上から下に流れる下降流チューブ群が設けられ、第2上ヘッダと第2下ヘッダとの間に、当該両ヘッダ間に配置された全ての熱交換チューブからなりかつ冷媒が下から上に流れる上昇流チューブ群が設けられ、第2下ヘッダの全体に、上昇流チューブ群の下端部が通じさせられるとともに、冷媒が第2下ヘッダの長手方向に流れながら上昇流チューブ群の全熱交換チューブに分かれて流入する冷媒分流区画が設けられ、第2下ヘッダが、上側形成部および上側形成部に固定状に設けられた下側形成部を有し、第2下ヘッダの冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第2下ヘッダの下側形成部における冷媒分流区画内に臨む面に、当該冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている請求項1記載の熱交換器。
  9. ガイドが、第2下ヘッダの下側形成部を変形させることにより形成され、かつ冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる請求項8記載の熱交換器。
  10. 第1上ヘッダの全体に、下降流チューブ群の上端部が通じさせられるとともに、冷媒が第1上ヘッダの長手方向に流れながら全熱交換チューブに分かれて流入する上側冷媒分流区画が設けられ、第1上ヘッダが、下側形成部および下側形成部に固定状に設けられた上側形成部を有し、第1上ヘッダの上側冷媒分流区画内の全体が上下に仕切られていない1つの空間となり、第1上ヘッダの上側形成部における上側冷媒分流区画内に臨む面に、当該上側冷媒分流区画内を長手方向に流れる冷媒を風上側に案内する上側ガイドが設けられている請求項8または9記載の熱交換器。
  11. 上側ガイドが、第1上ヘッダの上側形成部を変形させることにより形成され、かつ上側冷媒分流区画の内方に突出したリブからなる請求項10記載の熱交換器。
  12. 第1上ヘッダと第2上ヘッダとが1つの上ヘッダタンクに設けられ、第1下ヘッダと第2下ヘッダとが1つの下ヘッダタンクに設けられ、上ヘッダタンクおよび下ヘッダタンクが、熱交換チューブ側を形成する第1タンク部材、および熱交換チューブとは反対側を形成しかつ第1タンク部材に固定された第2タンク部材からなり、第1上ヘッダの下側形成部、第1下ヘッダの上側形成部、第2上ヘッダの下側形成部および第2下ヘッダの上側形成部が第1タンク部材に設けられ、第1上ヘッダの上側形成部、第1下ヘッダの下側形成部、第2上ヘッダの上側形成部および第2下ヘッダの下側形成部が第2タンク部材に設けられている請求項3〜11のうちのいずれかに記載の熱交換器。
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