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JP2020083833A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔内で使用直後から清涼感が感じられ、使用後も清涼感が持続する歯磨剤組成物を提供する。【解決手段】(A)ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルグルタミン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種類の塩0.5〜5質量%、(B)相対甘味度が200以上である甘味剤 0.05〜0.5質量%及び(C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド 0.00001〜0.01質量%を含有する歯磨剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔内で使用直後から清涼感が感じられ、使用後も清涼感が持続する歯磨剤組成物に関する。
従来、歯磨剤組成物には、清掃実感にも繋がる清涼感を付与する成分としてメントール等の清涼剤が使用されてきた。また、更に清涼感を強くする成分としては、メンタンカルボキサミド類等の冷感剤が知られている。
しかしながら、これら成分を併用して配合することで、歯磨き中の清涼感に対して一定の効果を奏するものの、歯を磨き始めの清涼感の立ち上がりは十分とはいえず、清涼感の持続についても十分に満足できるものではなく、未だ改善の余地があった。
特許文献1(特開2014−125440号公報)は、着色顆粒を配合した口腔用組成物に非メントール系冷感剤及びL−メントールを配合することで香味(味・香り・清涼感)の増強及び保存安定性の改善ができることを提案し、特許文献2(特開2016−102076号公報)は、ノニオン性界面活性剤、L−メントール及び3−ヒドロキシブタン酸メンチルを配合し、更にN−エチル−p−メンタンカルボキサミド等を添加すると、口腔用組成物のすすぎ性が向上し、歯面に残る持続的な清涼感を向上できることを提案している。特許文献3(特表2012−508741号公報)は、非メントール冷感剤を含む香味組成物と、カルシウムイオン源等を含む、口腔粘膜表面にも使用できる組成物が、15分より長くつづく冷涼感を直ちに発現することを開示し、特許文献4(特開2013−181011号公報)は、ミリストイルグルタミン酸塩とポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤とを併用し、かつメントール等の油溶性香料及び水を配合した液体口腔用組成物が、香料由来の香味立ちや清涼感に優れることを開示している。
特開2014−125440号公報 特開2016−102076号公報 特表2012−508741号公報 特開2013−181011号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、口腔内で使用直後から清涼感が感じられ、使用後も清涼感が持続する歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルグルタミン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種類の塩と、(B)相対甘味度が200以上である甘味剤と、(C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミドとをそれぞれ特定量で組み合わせて歯磨剤組成物に配合することによって、口腔内で使用開始直後の清涼感の立ち上がりが改善し、これにより、使用直後から速やかに清涼感を実感させることができ、かつ使用後においても清涼感を持続的に実感させることができることを知見し、本発明をなすに至った。
アニオン性界面活性剤や甘味剤に清涼感の付与作用は認められず、しかも、高甘味度の甘味剤の添加は不快な味(甘味)を招くこともあったが、本発明では、(A)及び(B)成分を併用し、更に、冷感剤のうちの(C)成分を組み合わせると、これらの配合量がそれぞれ特定範囲内で、意外にも、口腔内で使用開始直後の清涼感の立ち上がりと清涼感の経時における持続性を向上することができた。
このような本発明の作用効果は、(A)、(B)及び(C)成分のうちのいずれかの成分を欠くと劣り、これら三成分を含んでいてもいずれかの配合量が不適切である場合も劣り、上記三成分の組み合わせに特異な作用によるものであり、また、清涼化剤のメントール、更には冷感剤の単なる配合では得ることができない格別顕著な作用効果であった。
後述の比較例及び実施例に示すように、(A)、(B)又は(C)成分が配合されていないと、使用開始直後の清涼感の立ち上がり又は使用開始直後からの清涼感の持続性が悪かった(比較例1、2、5〜7、10、11)。(A)成分が配合されていない比較例5、6、7では、界面活性剤のヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン又はポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が配合されていても、清涼感の立ち上がりが悪く、(B)成分が配合されていない比較例10、11では、甘味剤としてエリスリトール(相対甘味度0.8)が配合されていても清涼感の立ち上がり及び持続性が悪く、(C)成分が配合されていない比較例1、2は、カルボキサミド類が配合されていても清涼感の持続性が悪かった。また、(A)、(B)及び(C)成分が配合されていても、いずれかの成分の配合量が不適切であると、清涼感の立ち上がりが悪く、清涼感の持続性も悪かった(比較例3、4、8、9、12、13)。これに対して、実施例に示す本発明の(A)、(B)及び(C)成分をそれぞれ特定量で配合した歯磨剤組成物は、使用開始直後の清涼感の立ち上がり及び使用開始直後からの清涼感の持続性に優れ、歯磨きを開始して30秒後には清涼感が感じられ、歯磨き後に口腔内を水ですすいで10分間経過後も清涼感が感じられて持続するものであった。
従って、本発明は、下記の歯磨剤組成物を提供する。
〔1〕
(A)ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルグルタミン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種類の塩 0.5〜5質量%、
(B)相対甘味度が200以上である甘味剤 0.05〜0.5質量%
及び
(C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド 0.00001〜0.01質量%
を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
〔2〕
相対甘味度が200以上である甘味剤が、スクラロース、ステビア、アセスルファム及びアスパルテームから選ばれる少なくとも1種類の甘味剤である〔1〕に記載の歯磨剤組成物。
〔3〕
相対甘味度が200以上である甘味剤が、スクラロース及びステビアから選ばれる〔2〕に記載の歯磨剤組成物。
〔4〕
練歯磨である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
本発明によれば、口腔内で使用直後から清涼感が感じられ、使用後も清涼感が持続する歯磨剤組成物を提供できる。本発明では、清涼感が十分かつ満足に感じられ、例えば清掃実感、口臭抑制実感等の効果感を高めることも期待できる。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の歯磨剤組成物は、(A)ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルグルタミン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種類の塩、(B)相対甘味度が200以上である甘味剤、及び(C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミドをそれぞれ特定量で含有する。
(A)成分は、ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルグルタミン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる塩であり、これらの塩はナトリウム塩等のアルカリ金属塩であることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩のエチレンオキシドの平均付加モル数は1〜9モルのものが好ましく使用できる。これらは、1種類を単独で用いても2種類以上を併用して用いてもよく、また、歯磨剤組成物中に溶解していても未溶解状態で存在してもよい。上記塩は、アニオン性界面活性剤として公知であるが、本発明では、清涼感の立ち上がり(口腔内で使用開始直後の清涼感の立ち上がり。以下同様)を改善する作用を奏する。
(A)成分の配合量は、組成物全体の0.5〜5%(質量%、以下同様)であり、好ましくは0.8〜3%である。配合量が0.5%に満たないと、清涼感の立ち上がりが劣る。5%を超えると、清涼感の立ち上がりが悪くなり、また、清涼感よりもむしろ(A)成分に由来する特有の苦味や酸味が際立ってしまうことがある。
(B)成分は、相対甘味度が200以上、好ましくは200〜700である甘味剤である。本発明では、(B)特定相対甘味度の甘味剤が、(A)及び(C)成分と組み合わせることで、清涼感の立ち上がり及び持続性を改善する作用を奏する。
(B)相対甘味度が200以上である甘味剤としては、清涼感の立ち上がり及び持続性の点から、スクラロース(相対甘味度:600)、ステビア(相対甘味度:300)、アセスルファム(相対甘味度:200)、アスパルテーム(相対甘味度:200)を使用することができる。特に、相対甘味度が300〜600であると、清涼感の立ち上がり及び持続性がより優れ、スクラロース、ステビアを用いることがより好ましい。なお、これらは、市販品を使用できる。
相対甘味度が200未満の甘味剤では、清涼感の立ち上がり及び持続性が劣る。
ここで、相対甘味度とは、スクロース(砂糖)の甘味度を1.0とした時の相対甘味度であり、厚生労働省の「e−ヘルスネット」(厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト、https://www.e−healthnet.mhlw.go.jp)において、代用甘味料の利用法に代用甘味料のスクロースに対する相対甘味度として記載されている(以下同様)。
(B)成分の配合量は、組成物全体の0.05〜0.5%であり、好ましくは0.10〜0.3%である。配合量が0.05%に満たないと、清涼感の立ち上がり及び持続性が劣る。0.5%を超えると、清涼感の立ち上がり及び持続性が悪くなる。
(C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミドは、冷涼剤であり、口腔内の清涼感を向上する作用を有するが、本発明では、清涼感の立ち上がり及び持続性を向上する作用を奏する。
N−(4−シアノメチルフェニル)−p−メンタン−3−カルボキサミドは、商品名:エバクール(Evercool)G−180、ジボダンジャパン(株)製等の市販品を使用できる。
(C)成分の配合量は、組成物全体の0.00001〜0.01%であり、好ましくは0.0005〜0.005%である。配合量が0.00001%に満たないと、清涼感の立ち上がり及び持続性が劣る。0.01%を超えると、清涼感の立ち上がり及び持続性が悪くなり、また、口腔内がピリピリするといった刺激感が強くなり、使用感の悪化を招くことがある。
本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液体歯磨、潤製歯磨等の剤型、特に練歯磨に調製することができる。この場合、上記成分に加えて、任意成分として、通常、歯磨剤組成物に使用されているその他の公知成分を、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて配合することができ、また、これら成分と水とを混合して通常の方法で調製できる。具体的に練歯磨では、任意成分として、研磨剤、界面活性剤、湿潤剤、粘結剤、香料、防腐剤、pH調整剤、薬効成分等が挙げられる。
研磨剤は、第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物;沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、チタン結合性シリカ等のシリカ系研磨剤;炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム系研磨剤;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、ハイドロキシアパタイトが挙げられ、これらの1種又は2種以上を配合できる。これらの中では、特に沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、チタン結合性シリカ等のケイ酸塩を主成分とするシリカ系研磨剤や炭酸カルシウム系研磨剤、とりわけ沈降性シリカ等のシリカ系研磨剤が好ましい。
沈降性シリカは、例えば、粒径が1〜40μm、BET比表面積が1gあたり80〜250平方メートルのものが好ましい。
これら研磨剤の配合量は、組成物全体の8〜70%が好ましい。
また、研磨剤は顆粒であってもよく、研磨性を有する成分として、顆粒を配合できる。顆粒としては、水不溶性粉体を顆粒状に形成させた造粒粒子であり、粒状化には結合剤を用いてもよい。
水不溶性粉体としては、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、水不溶性メタリン酸カルシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、リン酸マグネシウム、ベンガラ、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、ゼオライト、アルミノ珪酸塩、炭酸マグネシウム、ジルコノシリケート、硫酸カルシウム等の無機粉体やこれらの混合物が挙げられ、特にシリカ顆粒、ゼオライト顆粒が好適である。
顆粒剤の体積平均粒径(メジアン径d50)は、50〜500μmであることが好ましい。前記体積平均粒径は、粒度分布測定装置(日機装(株)製、マイクロトラック粒度分布計、分散媒;水)による測定値である。
顆粒剤の平均崩壊強度は、10〜200g/個であることが好ましい。前記平均崩壊強度は、レオメーター(サンレオメーターCR−200D、サン科学社製)による、顆粒30個の自動破断強度測定値(顆粒1個を10mm/分の速度で圧縮した時に本顆粒が崩壊する時の荷重を測定した値。)の平均値である。
シリカ顆粒剤としては、湿式法のゲル法シリカ、沈降法シリカが好適に用いられ、一次粒子径は3〜15nm程度、好ましくは4〜10nmが良好である。例えば、ゲル法で4〜10nm程度に一次粒子径を成長させたシリカゲルの塊を洗浄、乾燥させた後に粉砕して平均粒径が50〜500μmであるシリカ顆粒に分級する方法、シリカヒドロゾルを空気中に噴霧させゲル化させることで顆粒を調製する方法、また、沈降法で一次粒子の成長を抑えながら凝集させた後に一次粒子径を4〜10nm程度に成長させることで調製する方法などが知られており、これらの方法でシリカ顆粒剤を調製できる。また、顆粒は着色したものも使用することができる。
これら顆粒剤の配合量は、組成物全体に対して、0.1〜20%が好ましい。なお、研磨剤の総配合量は、組成物全体の8〜70%がよい。
界面活性剤は、(A)成分以外のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を配合できる。
具体的にアニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤は、糖脂肪酸エステル、糖アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミドが挙げられる。
両性界面活性剤は、アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルイミダゾリニウムベタイン等のベタイン類が挙げられる。
これら任意の界面活性剤の配合量は、組成物全体の0〜5%とすることができるが、配合する場合の配合量は組成物全体の0.5〜2.5%がよい。
湿潤剤は、糖アルコールや多価アルコールを使用でき、例えばソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、還元パラチノース、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。配合量は、通常、組成物全体の5〜50%、特に20〜45%である。
粘結剤は、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、カーボポール、ビーガム、アルギン酸プロピレングリコール等の有機粘結剤、増粘性シリカ、ケイ酸アルミニウム等の無機粘結剤が挙げられる。有機粘結剤及び/又は無機粘結剤を配合することができる。これらは、1種類単独でも2種類以上を併用してもよい。これら粘結剤の配合量は、通常、組成物全体の1.4〜10%、特に1.4〜3%である。
香料は、公知の香料、例えばメントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユーカリ油等が挙げられる。
なお、本発明では、清涼感の持続性の点ではメントールが配合されていなくてもよく、配合量が0%であってもよいが、本発明の効果を妨げない範囲でメントールを配合してもよい。メントールを配合する場合、その配合量は組成物全体の1%以下、特に0.5%以下でもよく、0.2%以上とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物は、メントールの配合量が比較的少なくてもよい。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
pH調整剤は、クエン酸、乳酸等の有機酸やその塩類;塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機化合物が挙げられる。
薬効成分は、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ素含有化合物;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等の酵素;トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸塩等の抗炎症剤;塩化ナトリウム、ビタミン類等の細胞賦活剤;イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤;銅クロロフィル、グルコン酸銅等の水溶性銅化合物;ゼオライト等の歯石予防剤;ビタミンE等の血行促進剤;アラニン、グリシン、プロリン等のアミノ酸類などを配合できる。なお、薬効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
更に、任意成分として、雲母チタン、酸化チタン、ベントナイト等の無機化合物;結晶性セルロース等のセルロース系の有機粉末;寒天、ゼラチン、デンプン、グルコマンナン等の天然高分子化合物;ポリ酢酸ビニル、アクリル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ナイロン末、ポリエチレン末等の合成高分子化合物又はそれらの共重合体;カルナバワックス、ロジン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、パラフィンワックス等のワックス類;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリウレタン、シリコーン、天然ゴムなどを、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜5に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨)を常法によって調製し、下記方法で使用感を評価した。結果を表に併記した。
使用感の評価方法
被験者4人による使用感評価を行った。歯ブラシ(クリニカアドバンテージハブラシ、4列コンパクトふつうタイプ、ライオン(株)製)に歯磨剤組成物1gをのせ、通常の方法で3分間歯磨きを行った。使用開始直後の清涼感の立ち上がり(歯磨きを開始して30秒後の清涼感)と、使用開始直後からの清涼感の持続性(歯磨き開始直後から歯磨き後に水ですすいで10分間経過後迄の清涼感の持続度合い)について、それぞれ下記の評点基準で判定した。4人の平均点をそれぞれ算出し、下記の評価基準を用いて評価した。
<使用開始直後の清涼感の立ち上がり>
評点基準
5:非常によい
4:よい
3:ややよい
2:ややよくない
1:よくない
評価基準
◎:4人の平均点が4点以上
○:4人の平均点が3点以上4点未満
△:4人の平均点が2点以上3点未満
×:4人の平均点が2点未満
<使用開始直後からの清涼感の持続性>
評点基準
5:非常によい
4:よい
3:ややよい
2:ややよくない
1:よくない
評価基準
◎:4人の平均点が4点以上
○:4人の平均点が3点以上4点未満
△:4人の平均点が2点以上3点未満
×:4人の平均点が2点未満
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)ラウロイルメチルタウリンナトリウム
商品名;NIKKOL LMT、日光ケミカルズ(株)製
(A)ポリオキシエチレン(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸ジナトリウム
商品名;ビューライトESS、アルキル基の炭素数12〜14、三洋化学(株)製
(A)ラウロイルグルタミン酸ナトリウム
商品名;アミノサーファクト、旭化成ケミカルズ(株)製
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(比較品)
商品名;TEGO Betain CK、EVONIK社製
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油(比較品)
商品名;NIKKOL HCO−20、日光ケミカルズ(株)製
(B)スクラロース(600*
商品名;スクラロース、三栄源エス・エス・アイ(株)製
(B)ステビア(300*
商品名;レバウディオAD、守田化学(株)製
(B)アセスルファム(200*
商品名;アセスルファムカリウム、ニュートリノヴァージャパン(株)製
(B)アスパルテーム(200*
商品名;アスパルテーム、味の素(株)製
エリスリトール(0.8*)(比較品)
商品名;エリスリトール、三菱化学フーズ(株)製
(C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ
ンカルボキサミド
商品名;エバクール(Evercool)G−180、
ジボダンジャパン(株)製
N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(比較品)
商品名;WS−3、ジボダンジャパン(株)製
*;相対甘味度(スクロース(砂糖)の甘味度を1.0とした時の相対甘味度。厚生労 働省の生活習慣病予防のための健康情報サイト「e−ヘルスネット」の記載参照。
Figure 2020083833
Figure 2020083833
Figure 2020083833
Figure 2020083833
Figure 2020083833

Claims (4)

  1. (A)ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルグルタミン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種類の塩 0.5〜5質量%、
    (B)相対甘味度が200以上である甘味剤 0.05〜0.5質量%
    及び
    (C)N−(4−シアノメチルフェニル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド 0.00001〜0.01質量%
    を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. 相対甘味度が200以上である甘味剤が、スクラロース、ステビア、アセスルファム及びアスパルテームから選ばれる少なくとも1種類の甘味剤である請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. 相対甘味度が200以上である甘味剤が、スクラロース及びステビアから選ばれる請求項2記載の歯磨剤組成物。
  4. 練歯磨である請求項1〜3のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
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