JP2020060733A - 画像表示装置、駆動方法及び駆動プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態に係る画像表示装置1は、有機EL発光素子を用いた表示装置であり、映像フレーム毎の信号処理において、画素単位で発光強度を調整する空間変調を用いることにより、低階調領域における電流の減少を抑制して輝度ムラを低減しつつ、境界付近の画質劣化を抑制する。
画像表示装置1は、信号処理部10と、行駆動ドライバ部20と、列駆動ドライバ部30と、表示パネル40とを備える。
また、行駆動ドライバ部20から表示パネル40の各画素へは、垂直方向に複数の選択信号線と、各発光素子への電源ラインとが接続されている。行駆動ドライバ部20は、複数の選択信号線のそれぞれに選択信号を供給すると共に、電源ラインから駆動電圧を印加する。
また、列駆動ドライバ部30から表示パネル40の各画素へは、水平方向に複数のデータ信号線が接続されている。列駆動ドライバ部30は、複数のデータ信号線のそれぞれに、各画素の階調値に基づくデータ信号を供給する。
図1に示すように、信号処理部10は、抽出部11と、分割部12と、調整部13とを備える。
例えば、抽出部11は、入力信号レベルが所定未満の画素、あるいは、周囲の画素との入力信号レベルの平均が所定未満の画素など、所定の条件を満たす画素群を、分割発光領域として抽出する。
このとき、小領域に含まれる画素数は一定でなくてもよい。分割部12は、入力信号レベル(例えば、平均値)が低いほど、小領域の画素数を増加させるように分割してもよい。
なお、分割部12は、画像データ全体を小領域に分割した後、分割結果を抽出部11に提供して分割発光領域を決定してもよい。
小領域内で、複数の画素の入力信号レベルは、一致するとは限らない。このとき、調整部13は、小領域内の複数の画素の入力信号レベルの平均値に応じて、各画素の輝度倍率を調整してよい。
具体的には、調整部13は、次の条件で各画素の輝度倍率を調整する。
すなわち、調整部13は、小領域内の複数の画素を代表する特定位置の画素の輝度倍率を高く調整し、この特定位置の画素のみを発光させることにより、駆動電流の低下を抑制する。
すなわち、調整部13は、十分に高い入力信号レベルである画素については、輝度ムラが表れないため、輝度倍率の調整を行わない。
すなわち、入力信号レベルに対する輝度倍率の関数は、グラフに切れ目がなく連続である。
すなわち、調整部13は、輝度倍率を調整した場合にも、小領域内の平均輝度の変化を抑制する。
また、調整部13は、小領域内の複数の画素のうち最大の入力信号レベルが例えば第2閾値以上の場合、各画素の輝度倍率を調整しないように制御するなど、周辺の画素との関係で輝度ムラが認識されにくい画素に対して、輝度倍率の調整を省略してもよい。
例えば、分割発光領域50において、4画素毎の小領域51が設けられる。
分割発光領域50では、映像フレーム毎に小領域51内での画素の位置それぞれの調整パターン、すなわち入力信号レベルと輝度倍率との対応関係が決まっており、映像フレームが進むに従ってこれらの調整パターンが順に入れ替わる。例えば、小領域51内の各画素をA、B、C、Dとすると、入力信号レベルが第1閾値以下の場合に、奇数フレームでは、A及びD、偶数フレームでは、B及びCの画素が発光する。
この例では、図2のように、4画素を1単位(小領域)として、小領域内の各画素をA、B、C、Dとする。
例えば、入力信号レベルが40%(0.4)以下を分割発光領域とした場合、奇数フレームでは、分割発光領域の画素A及びDが2倍(200%)の輝度倍率で発光する信号レベルに変換され、画素B及びCは発光しない。
一方、偶数フレームでは、画素B及びCが2倍(200%)の輝度倍率で発光する信号レベルに変換され、画素A及びDは発光しない。
また、入力信号レベルが40%を超える通常発光領域では、いずれの映像フレームにおいても、画素A、B、C、Dは等倍(100%)の輝度倍率で発光する。
通常の表示輝度は、例えば入力信号レベルの2.2乗で設計され、入力信号レベルが低くなった場合の表示輝度の低下が顕著であり、輝度ムラが生じやすい。
図3Aに示した従来の調整手法により、奇数フレームにおいて、入力信号レベルが40%以下の分割発光領域では、画素A及びDが通常の表示輝度に対して2倍の輝度で表示され、画素B及びCは発光しない。
そこで、本実施形態では、前述の調整部13により、例えば以下に例示する調整手法1〜4のように輝度倍率の調整を行う。
図4Aは、本実施形態に係る第1の調整手法による入力信号レベルと輝度倍率との関係を例示する図である。
例えば、奇数フレームにおいて、調整部13は、A及びDの画素について、入力信号レベルが0から40%(第1閾値)までは、2倍(200%)の輝度倍率で発光する信号レベルに変換する。続いて、調整部13は、入力信号レベルが40%から60%(第2閾値)にかけて徐々に、例えば線型に輝度倍率を等倍(100%)まで、すなわち入力信号レベルに相当する輝度のレベルまで変化させる。
一方、B及びCの画素は、入力信号レベルが40%までは、発光しないように信号レベルが0に変換される。続いて、調整部13は、入力信号レベルが40%から60%にかけて徐々に、例えば線型に輝度倍率等倍(100%)まで、すなわち入力信号レベルに相当する輝度のレベルまで変化させる。
ここで、A、B、C、Dの各画素の輝度は入力信号レベルに対応する輝度から変化しているが、4つの画素の平均輝度は元の入力信号に対応する平均輝度と同様になるように制御される。このため、A、B、C、Cの各画素の輝度は、人の視覚特性により平滑化され、元の入力信号レベルの場合と同様の明るさで認識される。
従来の調整手法(図3B)と比べて、A、B、C、Dの全画素において入力信号レベルが40%から60%の間の表示輝度が連続するため、偽輪郭の発生が抑制される。
図5Aは、本実施形態に係る第2の調整手法による入力信号レベルと輝度倍率との関係を例示する図である。
調整手法1では、調整部13は、奇数フレームと偶数フレームとで異なる2パターンの制御をしていたが、さらに、輝度ムラを抑制するために、画素をA、B、C、Dの4画素に分けた場合、4フレームで調整パターンが一巡するように制御してもよい。
これに対して、Dの画素については、調整部13は、入力信号レベルが0%から10%までは発光させず、10%から50%にかけて徐々に、例えば線型に輝度倍率を0(0%)から2倍(200%)まで上げるように信号レベルを変換する。また、B及びCの画素については、調整部13は、入力信号レベルが0%から50%までは、輝度倍率を0(0%)のままとする。
調整部13は、このような調整を、4n+1、4n+2、4n+3フレームでA、B、C、Dの画素を順番に入れ替えて行うことで、4フレームで一巡するように制御する。これにより、少なくとも1つの画素の輝度倍率を調整手法1より高く設定できるので、輝度ムラが更に抑制される。
調整手法1(図4B)と同様に、A、B、C、Dの全画素において、入力信号レベルに対する表示輝度が全範囲で連続するため、偽輪郭の発生が抑制される。さらに、分割発光領域において、少なくとも1つの画素の表示輝度が調整手法1よりも高くなるため、輝度ムラが更に抑制される。
図6Aは、本実施形態に係る第3の調整手法による入力信号レベルと輝度倍率との関係を例示する図である。
4画素を別々に調整し4フレームで一巡させる場合には、調整部13は、次のように制御してもよい。
これに対して、B、C、Dの画素について、調整部13は、入力信号レベルが0%から20%まで発光させず、20%から70%にかけて徐々に、例えば線型に輝度倍率を0(0%)から等倍(100%)まで上げるように信号レベルを変換する。
調整部13は、このような調整を、4n+1、4n+2、4n+3フレームでA、B、C、Dの画素を順番に入れ替えて行うことで、4フレームで一巡するように制御する。これにより、少なくとも1つの画素の輝度倍率を調整手法1より高く設定できるので、輝度ムラが抑制される。
調整手法1(図4B)及び調整手法2(図5B)と同様に、A、B、C、Dの全画素において、入力信号レベルに対する表示輝度が全範囲で連続するため、偽輪郭の発生が抑制される。さらに、分割発光領域において、少なくとも1つの画素の表示輝度が調整手法1よりも高くなるため、輝度ムラが更に抑制される。
図7Aは、本実施形態に係る第4の調整手法による入力信号レベルと輝度倍率との関係を例示する図である。
4画素を別々に調整し4フレームで一巡させる場合には、調整部13は、次のように制御してもよい。
Cの画素については、調整部13は、入力信号レベルが0%から30%までは発光させず、入力信号レベルが30%から50%にかけて徐々に、輝度倍率を0(0%)から等倍(100%)まで上げるように信号レベルを変換する。また、調整部13は、画素Cの入力信号レベルが50%以上の場合、等倍(100%)で発光させる。
Dの画素については、調整部13は、入力信号レベルが0%から10%までは発光させず、入力信号レベルが10%から30%にかけて徐々に、輝度倍率を0(0%)から等倍(100%)まで上げるように信号レベルを変換する。また、調整部13は、画素Dの入力信号レベルが30%以上の場合、等倍(100%)で発光させる。
調整手法1(図4B)、調整手法2(図5B)及び調整手法3(図6B)と同様に、A、B、C、Dの全画素において、入力信号レベルに対する表示輝度が全範囲で連続するため、偽輪郭の発生が抑制される。さらに、分割発光領域において、少なくとも1つの画素の表示輝度が調整手法1よりも高くなるため、輝度ムラが更に抑制される。
選択信号線から電圧Vgaが印加されたタイミングにおいて、データ信号線から画素の信号レベルに応じた電圧Vdaが印加されると、トランジスタTr1を介してコンデンサC1にデータ電圧が書き込まれる。
また、高フレームレート(例えば、120Hz以上)の場合には、発光する画素の切り替わりに伴って生じるフリッカーの影響も回避できる。
したがって、画像表示装置1は、入力信号レベルが第1閾値以下の低階調部分において画素当たりの電流を大きくできるため、輝度ムラを低減できる。さらに、画像表示装置1は、入力信号レベルに対する輝度倍率の連続性により、偽輪郭の発生を防ぎ、空間変調による画質劣化を抑制できる。
なお、1フレーム内では小領域の大きさは一定でもよいし、1フレーム内で複数の大きさの小領域が混在するように分割されてもよい。
10 信号処理部
11 抽出部
12 分割部
13 調整部
20 行駆動ドライバ部
30 列駆動ドライバ部
40 表示パネル
Claims (7)
- 画像を、複数の画素を含む小領域に分割する分割部と、
前記小領域に含まれる前記複数の画素それぞれの輝度倍率を、入力信号レベルに応じて調整して発光させる調整部と、を備え、
前記調整部は、
前記入力信号レベルが0から第1閾値までの場合、前記複数の画素のうち一部の画素のみを発光させ、
前記入力信号レベルが前記第1閾値よりも高い第2閾値以上の場合、前記複数の画素の全ての輝度倍率を100%にし、
前記入力信号レベルの全範囲にわたって、各画素の輝度倍率を連続的に決定し、前記複数の画素の輝度倍率の平均が100%となるように調整する画像表示装置。 - 前記調整部は、映像フレーム毎に、前記小領域に含まれる前記複数の画素のうち、発光させる対象である前記一部の画素を順番に入れ替える請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記調整部は、前記複数の画素の入力信号レベルの平均値に応じて、各画素の輝度倍率を調整する請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記分割部は、前記入力信号レベルが低いほど、前記小領域の画素数を増加させる請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記画像から、前記入力信号レベルが所定未満の領域を、前記調整部による調整対象として抽出する抽出部を備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示装置。
- 画像表示装置において、
画像を、複数の画素を含む小領域に分割する分割ステップと、
前記小領域に含まれる前記複数の画素それぞれの輝度倍率を、入力信号レベルに応じて調整して発光させる調整ステップと、をコンピュータが実行し、
前記調整ステップにおいて、
前記入力信号レベルが0から第1閾値までの場合、前記複数の画素のうち一部の画素のみを発光させ、
前記入力信号レベルが前記第1閾値よりも高い第2閾値以上の場合、前記複数の画素の全ての輝度倍率を100%にし、
前記入力信号レベルの全範囲にわたって、各画素の輝度倍率を連続的に決定し、前記複数の画素の輝度倍率の平均が100%となるように調整する表示パネルの駆動方法。 - 画像表示装置において、
画像を、複数の画素を含む小領域に分割する分割ステップと、
前記小領域に含まれる前記複数の画素それぞれの輝度倍率を、入力信号レベルに応じて調整して発光させる調整ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記調整ステップにおいて、
前記入力信号レベルが0から第1閾値までの場合、前記複数の画素のうち一部の画素のみを発光させ、
前記入力信号レベルが前記第1閾値よりも高い第2閾値以上の場合、前記複数の画素の全ての輝度倍率を100%にし、
前記入力信号レベルの全範囲にわたって、各画素の輝度倍率を連続的に決定し、前記複数の画素の輝度倍率の平均が100%となるように調整するための表示パネルの駆動プログラム。
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