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JP2019207950A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子移動度の低下を改善することが可能な半導体装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る半導体装置は、絶縁層と導電層とが交互に積層された積層体と、積層体を貫通する凹部内に設けられた第1膜と、第1膜の表面に設けられた第2膜と、第2膜の表面に設けられた第3膜と、第3膜の表面に設けられた第4膜と、を備える。第3膜および第4膜における単位面積当たりのフッ素の平均濃度は、第3膜と第4膜との界面における単位面積当たりのフッ素の平均濃度よりも低い。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、半導体装置およびその製造方法に関する。
半導体装置の一例として、三次元半導体メモリが知られている。三次元半導体メモリは、絶縁層と導電層が交互に積層された積層体を有する。また、メモリホールが、この積層体を貫通している。このメモリホール内には、ブロック絶縁膜、電荷蓄積層、トンネル絶縁膜、チャネル等が形成される。
特開2012−204430号公報
上記三次元半導体メモリでは、トンネル絶縁膜とチャネルとの界面に結晶欠陥が生じると、チャネル抵抗が増加し、電子移動度が低下する。
本発明の実施形態は、電子移動度の低下を改善することが可能な半導体装置、およびその製造方法を提供する。
本実施形態に係る半導体装置は、絶縁層と導電層とが交互に積層された積層体と、積層体を貫通する凹部内に設けられた第1膜と、第1膜の表面に設けられた第2膜と、第2膜の表面に設けられた第3膜と、第3膜の表面に設けられた第4膜と、を備える。第3膜および第4膜における単位面積当たりのフッ素の平均濃度は、第3膜と第4膜との界面における単位面積当たりのフッ素の平均濃度よりも低い。
第1実施形態に係る半導体装置の断面図である。 図1に示す領域Aを拡大した断面図である。 積層体の形成工程を示す断面図である。 メモリホールの形成工程を示す断面図である。 第1実施形態に係るメモリセル膜の形成工程の一部を示す断面図である。 第1実施形態のアニール処理を示す断面図である。 チャネルの形成工程を示す断面図である。 第1実施形態のメモリセル膜におけるフッ素の濃度プロファイルを示すグラフである。 第2実施形態に係る半導体装置のメモリセル膜の一部を拡大した断面図である。 第2実施形態に係るメモリセル膜の形成工程の一部を示す断面図である。 第2実施形態のアニール処理を示す断面図である。 RTA処理を示す断面図である。 第2実施形態のメモリセル膜におけるフッ素の濃度プロファイルを示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の断面図である。図1に示す半導体装置1は、三次元半導体メモリである。この半導体装置1は、基板10と、下地層20と、積層体30と、メモリセル膜40と、を備える。
基板10は、例えばシリコン基板である。なお、基板10には、トランジスタ(不図示)や、このトランジスタを駆動するための電極(不図示)などが形成されていてもよい。以下、基板10に平行な方向をX方向、基板10に直交する方向をZ方向とそれぞれ称する場合がある。
下地層20は、メモリセル膜40に通電するための配線として機能する。下地層20では、金属ソース線21が基板10上に設けられている。金属ソース線21上には、リン(P)ドープポリシリコン層22が設けられている。リンドープポリシリコン層22上には、ノンドープポリシリコン層23が設けられている。ノンドープポリシリコン層23上には、ノンドープポリシリコン層24が設けられている。ノンドープポリシリコン層24上には、リンドープポリシリコン層25が設けられている。なお、実施形態においてドープされている不純物はリン限定されない。
積層体30は、リンドープポリシリコン層25上に設けられている。なお、下地層20が不要な場合、積層体30は、基板10上に直接設けられていてもよい。積層体30では、絶縁層31と導電層32とがZ方向で交互に積層されている。絶縁層31は、例えばシリコン窒化物(SiO)を含んでいる。また、導電層32は、例えばタングステン(W)等の金属を含んでいる。導電層32は、メモリセル膜40の電極として機能する。
メモリセル膜40は、積層体30を貫通し、その底部は、リンドープポリシリコン層22まで達している。図1には、2つのメモリセル膜40がX方向に並んでいるが、メモリセル膜40の数は特に制限されない。ここで、図2を参照してメモリセル膜40の断面構造について説明する。
図2は、図1に示す領域Aを拡大した断面図である。図2に示すように、メモリセル膜40は、ブロック膜41と、電荷蓄積層42と、トンネル絶縁膜43、44と、チャネル45と、コア46と、を有する。
ブロック膜41は、第1シリコン酸化膜として形成される第1膜の例である。または、シリコン酸化膜とHigh-k膜との積層膜でも良い。ブロック膜41は、後述するメモリホールの内周面を構成する絶縁層31および導電層32のそれぞれと接している。
電荷蓄積層42は、シリコン窒化膜(SiN)として形成される第2膜の例である。電荷蓄積層42は、ブロック膜41の表面、より具体的には内周面に設けられている。
トンネル絶縁膜43、44は、第3膜の例である。トンネル絶縁膜43は、電荷蓄積層42の表面、より具体的には内周面にシリコン酸窒化膜(SiON)として形成される。また、トンネル絶縁膜44は、このシリコン酸窒化膜の表面に第2シリコン酸化膜として形成される。なお、本実施形態では、電子および正孔の注入効率を向上させるために、トンネル絶縁膜は2層であるが、1層であってもよい。
チャネル45は、ポリシリコンとして形成される第4膜の例である。チャネル45に通電することによって、チャネル45とトンネル絶縁膜44との界面にチャネルが形成される。チャネル45とトンネル絶縁膜44との界面には、図2に示すように、欠陥終端元素が含まれている。欠陥終端元素は、例えばフッ素(F)を含む。
コア46は、チャネル45の表面に設けられている。コア46は、例えばシリコン酸化膜として形成される。
本実施形態の半導体装置は、チャネル45とトンネル絶縁膜44との界面に欠陥終端元素を含む。これにより、結晶欠陥、例えばシリコン原子の未結合手(ダンリングボンド)がこの界面で発生しても、未結合手が欠陥終端元素と結合することによって、結晶欠陥が終端して、化学的に安定する。
以下、図3〜図7を参照して、本実施形態に係る半導体装置1の製造方法を説明する。
まず、図3に示すように、下地層20を基板10上に形成し、続いて、および積層体30aを下地層20上に形成する。積層体30aは、絶縁層31と絶縁層32aとをZ方向で交互に積層をすることによって形成される。絶縁層32aは、例えばシリコン窒化物を含んでいる。下地層20および積層体30aは、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて形成される。
次に、図4に示すように、例えばRIE(Reactive Ion Etching)法を用いてメモリホール50を形成する。メモリホール50は、積層体30aを貫通する凹部の例である。メモリホール50の底部は、リンドープポリシリコン層22まで達している。
次に、図5に示すように、メモリホール50内に、ブロック膜41と、電荷蓄積層42と、トンネル絶縁膜43、44を順次に形成する。各膜は、例えばCVD法またはALD法を用いて形成される。
次に、図6に示すように、トンネル絶縁膜44に対して、フッ素を含むガス100を用いたアニール処理を実行する。ガス100には、例えば、F2(フッ素)ガス、NF3(三フッ化窒素)ガス、SF6(六フッ化硫黄)ガス、C4F6(ヘキサフルオロ−1,2−ブタジエン)ガス、C4F8(オクタフルオロ−1,2−ブテン)ガスを適用することができる。
このアニール処理では、ガス100は、例えば500〜600℃の温度条件で約10分間導入される。これにより、フッ素原子が、トンネル絶縁膜44へ吸着および/またはトンネル絶縁膜43へ拡散する。
上記アニール処理後、図7に示すように、トンネル絶縁膜44の表面にチャネル45を形成する。続いて、図2に示すように、チャネル45の表面にコア46を形成する。これにより、メモリホール50がメモリセル膜40で充填される。チャネル45およびコア46は、例えばCVD法またはALD法を用いて形成される。
コア46の形成後、絶縁層32aが例えば図示しないスリット等を介して高温のリン酸溶液で除去される。続いて、導電層32が、例えばCVD法またはALD法を用いて絶縁層32aの除去箇所に形成される。このようにして、絶縁層32aが導電層32に置換(リプレイス)される。
図8は、本実施形態のメモリセル膜40におけるフッ素の濃度プロファイルを示すグラフである。図8において、横軸はコア46からのX方向の深さを示し、縦軸は単位面積あたりのフッ素の平均濃度を示す。また、この濃度プロファイルは、550℃の温度条件でフッ素を含むガスを10分間導入したアニール処理によって得られた。
図8に示すように、フッ素の平均濃度は、トンネル絶縁膜44とチャネル45との界面に近づくにつれて高くなっている。換言すると、平均濃度のピーク値がこの界面に存在する。そのため、本実施形態によれば、フッ素によって、この界面で発生するポリシリコンの結晶欠陥を大幅に終端することができる。これにより、チャネル抵抗の増加が抑制されるので、チャネル45における電子移動度の低下を改善することが可能となる。
また、本実施形態では、トンネル絶縁膜43、44に対して直接的にガス100を導入している。より具体的には、トンネル絶縁膜44がメモリホール50内に露出した状態でガス100を導入している。そのため、フッ素の平均濃度に関し、上記界面からトンネル絶縁膜43、44側への減少量ΔC1は、上記界面からチャネル45側への減少量ΔC2よりも少ない。図8によれば、減少量ΔC1は、(1×10)2/3cm−2未満である。これは、フッ素がトンネル絶縁膜43、44の全体に含まれていることを意味する。これにより、メモリセル膜40の信頼性を向上させることが可能となる。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る半導体装置のメモリセル膜40の一部を拡大した断面図である。第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図9に示すメモリセル膜40には、キャップ膜47がチャネル45とコア46との間に設けられている。キャップ膜47は第5膜の例であり、コア46は第6膜の例である。キャップ膜47は、例えばシリコン酸化膜として形成される。
以下、図10〜図12を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。本実施形態では、積層体30aおよびメモリホール50は、第1実施形態と同様の方法で形成されるので、説明を省略し、メモリセル膜40の製造方法を説明する。
第1実施形態では、トンネル絶縁膜44を形成した後、チャネル45を形成する前に、フッ素を含むガス100を用いたアニール処理を実行する(図6参照)。一方、本実施形態では、図10に示すように、トンネル絶縁膜44の形成に続いて、チャネル45およびキャップ膜47を順次にメモリホール50内に形成する。キャップ膜47は、例えば、低温のALD法を用いて形成される。
次に、図11に示すように、キャップ膜47に対して、ガス100を用いたアニール処理を実行する。このアニール処理によって、キャップ膜47は、単位面積当たりの平均濃度が(1×10212/3cm−2程度のフッ素原子を均一に含んだ膜に変質される。また、このアニール処理時に、フッ素がキャップ膜47を介してチャネル45にも導入される。その結果、チャネル45は、その表面側から(1×10202/3cm−2から(5×10172/3cm−2程度のフッ素の濃度プロファイルを有する。
次に、RTA(Rapid Thermal Anneal)処理を実行する。この処理により、図12に示すように、フッ素が、キャップ膜47からチャネル45とトンネル絶縁膜44との界面まで拡散される。
続いて、図9に示すように、キャップ膜47の表面にコア46を形成する。コア46は、キャップ膜47の成膜温度よりも高い成膜温度で形成される。なお、キャップ膜47を除去した後、チャネル45の表面にコア46を形成してもよい。その後、第1実施形態と同様に、絶縁層32aが導電層32に置換される。
図13は、本実施形態のメモリセル膜40におけるフッ素の濃度プロファイルを示すグラフである。図13において、横軸はキャップ膜47からのX方向の深さを示し、縦軸は単位面積あたりのフッ素の平均濃度を示す。また、この濃度プロファイルは、550℃の温度条件でフッ素を含むガスを10分間導入したアニール処理によって得られた。
図13に示すように、本実施形態も、図8に示す第1実施形態と同様に、フッ素の平均濃度が、トンネル絶縁膜44とチャネル45との界面に近づくにつれて高くなっている。すなわち、この界面における欠陥終端元素の濃度が高くなる。これにより、チャネル抵抗の増加が抑制されるので、チャネル45における電子移動度の低下を改善することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
30 積層体、31 絶縁層、32 導電層、41 ブロック絶縁膜(第1膜)、42 電荷蓄積層(第2膜)、43,44 トンネル絶縁膜(第3膜)、45 チャネル(第4膜)、46 コア(第6膜)、47 キャップ膜(第5膜)、50 メモリホール

Claims (10)

  1. 絶縁層と導電層とが交互に積層された積層体と、
    前記積層体を貫通する凹部内に設けられた第1膜と、
    前記第1膜の表面に設けられた第2膜と、
    前記第2膜の表面に設けられた第3膜と、
    前記第3膜の表面に設けられた第4膜と、を備え、
    前記第3膜および前記第4膜における単位面積当たりのフッ素の平均濃度は、前記第3膜と前記第4膜との界面における単位面積当たりのフッ素の平均濃度よりも低い、半導体装置。
  2. 前記界面から前記第3膜側への前記平均濃度の減少量は、前記界面から前記第4膜側への前記平均濃度の減少量よりも少ない、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第4膜の表面に設けられた第5膜と、
    前記第5膜の表面に設けられた第6膜と、をさらに備える、請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記第5膜および前記第6膜が、絶縁膜である、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1膜が、第1シリコン酸化膜であり、
    前記第2膜が、シリコン窒化膜であり、
    前記第3膜が、前記シリコン窒化膜の表面に設けられたシリコン酸窒化膜と、前記シリコン酸窒化膜の表面に設けられた第2シリコン酸化膜と、を有し、
    前記第4膜が、ポリシリコン膜である、請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 絶縁層と導電層とが交互に積層された積層体を形成し、
    前記積層体を貫通する凹部を形成し、
    前記凹部内に第1膜を形成し、
    前記第1膜の表面に第2膜を形成し、
    前記第2膜の表面に第3膜を形成し、
    前記第3膜に対して、フッ素を含むガスを用いたアニール処理を実行し、
    前記第3膜の表面に第4膜を形成する、
    半導体装置の製造方法。
  7. 絶縁層と導電層とが交互に積層された積層体を形成し、
    前記積層体を貫通する凹部を形成し、
    前記凹部内に第1膜を形成し、
    前記第1膜の表面に第2膜を形成し、
    前記第2膜の表面に第3膜を形成し、
    前記第3膜の表面に第4膜を形成し、
    前記第4膜の表面に第5膜を形成し、
    前記第5膜に対して、フッ素を含むガスを用いたアニール処理を実行し、
    前記第5膜から前記第3膜と前記第4膜との界面へ前記フッ素を拡散する、
    半導体装置の製造方法。
  8. 前記第5膜の表面に、前記第5膜の形成温度よりも高い温度で第6膜を形成する、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記アニール処理の後、前記第5膜を除去し、
    前記第4膜の表面に、前記第5膜の形成温度よりも高い温度で第6膜を形成する、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記ガスが、F2ガス、NF3(三フッ化窒素)ガス、SF6(六フッ化硫黄)ガス、C4F6(ヘキサフルオロ−1,2−ブタジエン)ガス、C4F8(オクタフルオロ−1,2−ブテン)ガスのいずれかである、請求項6から9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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