図1は、本実施形態に係る電子レシートシステムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、電子レシートシステム1は、POS端末2と、ストアサーバ3と、電子レシートサーバ4と、携帯端末5とを有する。
POS端末2及びストアサーバ3は、店舗P1の各々に設けられる。POS端末2とストアサーバ3とは、店舗P1内に設けられたLAN(Local Area Network)等のネットワークN1を介して通信可能に接続される。また、POS端末2及びストアサーバ3は、ネットワークN1に接続されたルータ等のネットワーク機器(図示せず)を介して、店舗P1と電子レシートサーバ4とを繋ぐネットワークN2に接続することができる。係るネットワークN2は、例えば、インターネットやVPN(Virtual Private Network)等である。
POS端末2は、商品販売データ処理装置の一例である。商品の売上登録等の各種の取引に係る処理を実行し、その取引内容を示すレシート情報を生成する。また、POS端末2は、生成したレシート情報を後述するプリンタ23で印字することで紙レシートを出力する。また、POS端末2は、レシート情報のデータ形式を変換した電子レシート情報を生成し、ストアサーバ3等を介して電子レシートサーバ4に出力(送信)する。なお、店舗P1に設けられるPOS端末2の台数は特に問わず、複数台であってもよい。
ストアサーバ3は、自己の店舗P1で販売する商品の管理や、自己の店舗P1に設けられたPOS端末2の管理を行う。例えば、ストアサーバ3は、店舗P1内で販売する各商品を識別可能な商品コード(商品識別子)に、当該商品の商品名や単価等を対応付けた商品マスタを管理する。また、ストアサーバ3は、POS端末2の各々で生成されたレシート情報や電子レシート情報を収集して管理する。また、ストアサーバ3は、POS端末2の各々から収集した電子レシート情報を電子レシートサーバ4に送信する。また、ストアサーバ3は、レシート情報や電子レシート情報に含まれた取引内容に基づき、店舗P1内で販売されている各商品の在庫点数を管理する。
電子レシートサーバ4は、サーバ装置の一例である。電子レシートサーバ4は、後述する手順等により本システムへの登録を行った消費者(以下、会員ともいう)に関する会員情報を管理する。会員情報は、各会員を識別可能な会員コード(消費者識別子)、氏名、電子レシート情報の送信先となる携帯端末5の送信先アドレス(例えば電子メールアドレス)等を含む。
電子レシートサーバ4は、店舗P1(ストアサーバ3)の各々から電子レシート情報を受信すると、当該電子レシート情報を所定の記憶領域に記憶し管理する。また、電子レシートサーバ4は、新たな電子レシート情報を記憶する毎に、当該電子レシート情報の会員コードに対応付けされた送信先アドレスを参照することで、送信先(携帯端末5)を特定する。そして、電子レシートサーバ4は、後述するネットワークN3を介して、特定した送信先に電子レシート情報を提供(送信)する。また、電子レシートサーバ4は、会員コードを指定する照会コマンドを携帯端末5から受け付けると、当該会員コードに対応付けられた電子レシートを抽出し、携帯端末5に提供(送信)する。
なお、本実施形態では、POS端末2が電子レシート情報を生成する構成を説明するが、これに限らないものとする。例えば、POS端末2で生成されたレシート情報を、ストアサーバ3が電子レシート情報に変換して電子レシートサーバ4に送信する構成としてもよい。また、POS端末2やストアサーバ3から送信されたレシート情報を、電子レシートサーバ4が電子レシート情報に変換する構成としてもよい。
携帯端末5は、クライアント装置の一例であり、本システムのユーザ(以下、消費者ともいう)が使用する。携帯端末5は、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等が挙げられる。携帯端末5は、電子レシートサーバ4等から提供される各種情報を閲覧するためのWebブラウザ等のアプリケーションを実装する。なお、携帯端末5に代えて、PC(Personal Computer)等の据置型のクライアント装置を適用してもよい。
携帯端末5は、ネットワークN3を介して電子レシートサーバ4にアクセスすることで、本システムへの会員登録を行う。ここで、ネットワークN3は、インターネットや各種公衆網である。
本システムでの消費者の会員登録は、例えば次のような手順で行われる。消費者は、携帯端末5を用いることで、電子レシートサーバ4に対して空メールを送信する。電子レシートサーバ4は、受信したメールアドレスに会員登録のためのページを示すURL(Uniform Resource Locator)を送信する。消費者は、携帯端末5から会員登録のためのページを示すURLにアクセスして会員登録に必要な事項(氏名、送信先アドレス等)を入力させる入力画面を表示させる。消費者による必要事項の入力終了後、電子レシートサーバ4は、入力された情報に基づき会員マスタに対する会員登録を実行する。その後、電子レシートサーバ4は、携帯端末5に対して会員コード等を含む会員登録完了メールを配信する。これにより、会員登録が終了する。
会員登録後、携帯端末5は、図2に示すように、消費者の会員コードをバーコードや二次元コード等のコードシンボルCSとして表示部53に表示する。図2は、携帯端末5に表示された会員コードの一例を示す図である。
消費者は、店舗P1における取引決済時にPOS端末2のオペレータに対して携帯端末5に表示されたコードシンボルCSを提示する。オペレータは、携帯端末5に表示されたコードシンボルCSをPOS端末2に接続されたコードスキャナ25(図3参照)で読み取る。これにより、POS端末2は、取引時に生成するレシート情報に対して、消費者の会員コードを対応付けることが可能になっている。
また、携帯端末5は、POS端末2での取引後、電子レシートサーバ4から提供される当該取引の電子レシート情報を、ネットワークN3を介して受信する。また、携帯端末5は、会員コードを指定した照会コマンドを、電子レシートサーバ4に送信することで、当該会員コードに関係する電子レシート情報を電子レシートサーバ4から受信する。
次に、電子レシートシステム1を構成する主要な装置のハードウェア構成について説明する。
図3は、POS端末2のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、POS端末2は、各種演算やPOS端末2の各部を統括的に制御する制御部21を備えている。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、各種プログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM(Random Access Memory)、現在の日時を計時するRTC(Real Time Clock)部等のコンピュータ構成を有する。
制御部21は、バス29を介して操作部22、プリンタ23、表示部24、コードスキャナ25、カードリーダ26及び通信I/F27に接続される。
操作部22は、オペレータが操作入力を行うための各種の操作キーを有する。操作キーとしては、例えば、数値を入力するための置数キー、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キー、取引における売上登録が行われる商品の合計出力を指示する小計キーが設けられている。また、各種取引の開始を宣言する取引開始キーや、一取引の締めを宣言する締めキー等が設けられている。
プリンタ23は、レシートやジャーナル等の印字を行うプリンタ装置である。プリンタ23は、制御部21の制御の下、レシート情報をロール紙等の用紙に印字を行う。
表示部24は、例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。表示部24は、売上登録された商品の品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。表示部24は、キャッシャ向けに各種情報を表示する第1ディスプレイ24aと、主に消費者向けに各種情報を表示する第2ディスプレイ24bとを備える。なお、表示部24をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部22として機能する。
コードスキャナ25は、バーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コードスキャナ25は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、携帯端末5に表示されたコードシンボル等を読み取り、読み取った情報を制御部21に出力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を特定するための商品コード等が保持されている。また、携帯端末5に表示されるコードシンボルには、その携帯端末5を所持する消費者を特定するための会員コード等が保持されている。
カードリーダ26は、カード媒体が保持する情報を読み取るリーダ装置である。カードリーダ26としては、例えば、カード媒体が保持する情報を磁気的に読み取る磁気カードリーダや、RFID等の近距離無線通信技術を用いて読み取るICカードリーダ等を用いることができる。
通信I/F27は、ネットワークN1やネットワークN2に接続することが可能な通信装置である。制御部21は、通信I/F27を介してネットワークN1やネットワークN2に接続された外部装置との間で通信を行う。
また、制御部21は、バス29を介して、記憶部28に接続されている。記憶部28は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部28は、各種のPOS業務を実行するためのプログラムや各種設定情報を記憶する。また、記憶部28は、自己のPOS端末2を他のPOS端末2と識別するためのPOSコードや、自己のPOS端末2が設置された店舗P1を示す店舗コード等を識別コード管理領域28aに記憶する。
上記構成のPOS端末2において、制御部21は、オペレータから指示された取引に係る処理を実行し、当該取引に応じたレシート情報を生成する。例えば、レシート情報は、店舗コード、POSコードの他、取引が行われた取引日時、他の取引と識別するための取引番号等を含む。また、レシート情報は、販売された商品の商品コードや商品名、単価、販売個数、合計金額、支払金額、お釣り等を含む。
また、制御部21は、会員コードが入力されたか否かに応じて、生成したレシート情報の出力方法を決定する。具体的には、制御部21は、会員コードが入力されない場合、レシート情報をプリンタ23に出力することで、当該レシート情報を用紙に印字させる。また、制御部21は、会員コードが入力された場合、レシート情報に基づき生成した電子レシート情報を、ストアサーバ3に送信(出力)させる。
図4は、ストアサーバ3のハードウェア構成の一例を示す図である。図4に示すように、ストアサーバ3は、各種演算やストアサーバ3の各部を統括的に制御する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等のコンピュータ構成を有する。
また、制御部31は、バス34を介して通信I/F32及び記憶部33に接続される。通信I/F32は、ネットワークN1やネットワークN2に接続することが可能な通信装置である。制御部31は、通信I/F32を介してネットワークN1やネットワークN2に接続された外部装置との間で通信を行う。
記憶部33は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部33は、制御部31のCPUが実行可能な各種プログラムや各種設定情報を記憶する。また、記憶部33は、POS端末2で生成されたレシート情報や電子レシート情報を店舗レシート管理領域33aに記憶する。また、記憶部33は、各商品の商品コード毎に、当該商品の商品名、単価、商品を表す画像データ(商品画像)等の商品情報を格納した商品マスタを商品マスタ管理領域33bに記憶する。また、記憶部33は、自己の店舗P1で販売される各商品の商品コード毎に、当該商品の在庫点数を対応付けた在庫情報を在庫管理領域33cに記憶する。
上記構成のストアサーバ3において、制御部31は、制御部31は、POS端末2の各々で生成されたレシート情報及び電子レシート情報を収集し、店舗レシート管理領域33aに記憶する。また、制御部31は、収集した電子レシート情報を所定のタイミングで電子レシートサーバ4に送信する。
また、制御部31は、商品マスタ管理領域33bに記憶された商品マスタを、POS端末2が参照可能に公開したり、POS端末2に送信(配布)したりする。なお、制御部31は、商品マスタ管理領域33bに記憶された商品マスタを、電子レシートサーバ4が参照可能に公開したり、電子レシートサーバ4に送信したりしてもよい。
また、制御部31は、レシート情報や電子レシート情報に含まれる販売された商品(商品コード)の販売点数を、在庫管理領域33cの在庫情報に格納された対応する商品コードの在庫点数から減算することで、各商品の在庫点数を順次更新する。また、制御部31は、在庫管理領域33cに記憶された在庫情報を、電子レシートサーバ4が参照可能に公開したり、電子レシートサーバ4に送信したりする。なお、制御部31は、商品の補充が行われる度に、補充された仕入点数を対応する商品の在庫点数に加算を行うものとする。また、制御部31は、ダブルカウントを避けるため、取引番号が同一のレシート情報及び電子レシート情報については、何れか一方の情報に基づいて在庫点数の更新を行うものとする。
制御部31が、商品マスタ、電子レシート情報及び在庫情報を送信するタイミングは特に問わず、それぞれ任意のタイミングを設定することができる。例えば、制御部31は、所定の時刻や所定の時間間隔毎に、商品マスタ、電子レシート情報及び在庫情報を電子レシートサーバ4に送信してもよい。また、制御部31は、POS端末2で取引が行われる度、つまりPOS端末2から電子レシート情報が送信される度に、その電子レシート情報を電子レシートサーバ4に送信してもよい。また、制御部31は、在庫情報が更新される度に、在庫情報を電子レシートサーバ4に送信してもよい。また、制御部31は、数量が変化した商品コードと在庫点数との組を在庫情報として電子レシートサーバ4に送信してもよい。本実施形態では、制御部31が、電子レシート情報及び在庫情報を電子レシートサーバ4に送信する構成例について説明する。
図5は、電子レシートサーバ4のハードウェア構成の一例を示す図である。図5に示すように、電子レシートサーバ4は、各種演算や電子レシートサーバ4の各部を統括的に制御する制御部41を備えている。制御部41は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等のコンピュータ構成を有する。
また、制御部41は、バス44を介して通信I/F42及び記憶部43に接続される。通信I/F42は、ネットワークN2やネットワークN3に接続することが可能な通信装置である。制御部41は、通信I/F42を介してネットワークN2やネットワークN3に接続された外部装置との間で通信を行う。
記憶部43は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部43は、制御部41のCPUが実行可能な各種プログラムや各種設定情報を記憶する。
また、記憶部43は、各会員の会員コードに対応付けて、当該会員の氏名や送信先等の会員情報を格納した会員マスタを会員マスタ管理領域43aに記憶する。
また、記憶部43は、店舗P1(ストアサーバ3)の各々から送信された電子レシート情報を、電子レシート管理領域43bに記憶する。また、記憶部43は、店舗P1(ストアサーバ3)の各々から送信された在庫情報を、在庫管理領域43cに記憶する。
また、記憶部43は、後述する購入支援情報の生成に係るデータとして、商品マスタを商品マスタ管理領域43dに記憶する。ここで、商品マスタ管理領域43dに記憶される商品マスタは、ストアサーバ3が保持する商品マスタと同様であり、各商品の商品コードに対応付けて、商品名や価格、商品画像等の商品に関する情報を格納する。商品の価格設定が店舗P1毎に異なる場合、商品マスタ管理領域43dは、店舗P1の店舗コードに対応付けて、当該店舗P1で使用されている商品マスタを記憶する。また、例えば、商品の価格設定が店舗P1の各々で共通の場合、商品マスタ管理領域43dは、店舗P1の各々で使用されている商品マスタを一つ記憶する。
また、記憶部43は、後述する購入支援情報の生成に係るデータとして、代替品マスタを代替品マスタ管理領域43eに記憶する。代替品マスタは、各商品の商品コードと、当該商品の代替品となる他の商品の商品コードとの対応関係を設定したものである。例えば、商品Bの代用品が商品Dの場合又はその逆の関係が成立する場合、商品Bの商品コードと商品Dの商品コードとが対応付けされる。なお、商品と当該商品の代用品との関係は、1対1に限らず、1対多であってもよい。また、商品と当該商品の代用品との関係は、相互関係に限らず、一方向の関係であってもよい。
また、代替品の選定基準は特に問わないものとする。例えば、代替品は、種類が同一の別商品であってもよいし、機能や成分が類似する商品であってもよい。また、代替品マスタは、ネットワークN2又はネットワークN3等を介して、特定の外部装置(例えば、商品を製造する企業の端末装置)から設定可能な構成としてもよい。これにより、商品を製造する企業は、自社が販売する新商品を代用品に設定したりすることができるため、旧商品から新商品への移行作業を効率的に行うことができる。
上記構成の電子レシートサーバ4において、制御部41は、店舗P1のストアサーバ3から電子レシート情報を受信すると、受信した電子レシート情報を電子レシート管理領域43bに記憶する。また、制御部41は、店舗P1のストアサーバ3から在庫情報を受信すると、送信元の店舗P1の店舗コードに対応付けて記憶された在庫管理領域43cの在庫情報を更新する。
また、制御部41は、電子レシート管理領域43bに新たな電子レシート情報を記憶する度、新たな電子レシート情報の会員コードに対応付けされた送信先アドレスを参照することで送信先を特定する。そして、制御部41は、電子レシート管理領域43bに記憶した新たな電子レシート情報を、特定した送信先に提供(送信)する。また、制御部41は、第1会員コードを指定する電子レシート照会を携帯端末5から受け付けると、当該会員コードに対応する電子レシート情報を電子レシート管理領域43bから抽出する。そして、制御部41は、抽出した電子レシート情報を携帯端末5に提供する。
また、制御部41は、携帯端末5に対して電子レシート情報を提供する際に、当該電子レシート情報を発行した店舗P1の在庫情報に基づいて、電子レシート情報に記録された商品の購入可否を判定する。そして、制御部41は、購入可否の判定結果に応じた購入支援情報を生成し、電子レシート情報に付加して携帯端末5に提供(送信)する。ここで、購入支援情報は、購入情報の一例である。
図6は、携帯端末5のハードウェア構成の一例を示す図である。図6に示すように、携帯端末5は、各種演算や携帯端末5の各部を統括的に制御する制御部51を備えている。制御部51は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等のコンピュータ構成を有する。
制御部51は、バス56を介して操作部52及び表示部53に接続される。操作部52は、ユーザが操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。表示部53は、例えば液晶ディスプレイ等であり、後述する電子レシート情報等の各種情報を表示する。なお、表示部53をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部52として機能する。
また、制御部51は、バス56を介して通信I/F54及び記憶部55に接続される。通信I/F54は、ネットワークN3に接続することが可能な通信装置である。制御部51は、通信I/F54を介してネットワークN3に接続された外部装置との間で通信を行う。
記憶部55は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部55は、各種情報(コンテンツ)を閲覧するためのWebブラウザ等、制御部51のCPUが実行可能な各種プログラムや各種設定情報を記憶する。また、記憶部55は、自己の携帯端末5を所持する消費者に割り当てられた会員コードを会員コード管理領域55aに記憶する。
上記構成の携帯端末5において、制御部51は、電子レシートサーバ4から提供される電子レシート情報を受信する。また、制御部51は、会員コード管理領域55aに記憶した会員コードを指定する照会コマンドを電子レシートサーバ4に送信することで、電子レシート情報を電子レシートサーバ4に要求する。そして、制御部51は、電子レシートサーバ4から受信した電子レシート情報を表示部53に表示する。
次に、電子レシートシステム1を構成する主要な装置の機能構成について説明する。
図7は、POS端末2の機能構成の一例を示す図である。POS端末2の制御部21(CPU)は、ROMや記憶部28に記憶されたプログラムと協働することで、レシート情報生成部211と、出力処理部212とを機能部として備える。
レシート情報生成部211は、各種の取引及びレシートの印字用データ(レシート情報)の生成を主に行う機能部である。具体的に、レシート情報生成部211は、操作部22の取引開始キー等を介して取引の開始が指示されると、当該取引に応じた処理を実行し、その取引に応じた印字用データを生成する。
例えば、レシート情報生成部211は、取引種別として商品の売上登録の実行が指示されると、コードスキャナ25を介して商品を特定する商品コードを取得する。次いで、レシート情報生成部211は、その商品コードに対応する商品データを商品マスタから読み出す。また、レシート情報生成部211は、読み出した商品データに含まれる単価に基づき決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する。そして、レシート情報生成部211は、その取引の内訳を示すレシート情報を生成する。
また、レシート情報生成部211は、一取引中の何れかのタイミングにおいて、消費者を特定する会員コードの入力を受け付ける。具体的に、レシート情報生成部211は、コードスキャナ25を介して会員コードが読み取られると、会員コードの入力を受け付けたと判定する。レシート情報生成部211は、会員コードの入力を受け付けた場合、入力された会員コードをレシート情報に付加する。
出力処理部212は、レシート情報生成部211が生成したレシート情報の出力に係る処理を行う機能部である。出力処理部212は、レシート情報に会員コードが付加されているか否かに応じて、レシート情報の出力先を決定する。
具体的に、出力処理部212は、レシート情報に会員コードが付加されていない場合、レシート情報をプリンタ23に出力することで、当該レシート情報を用紙に印字させる。一方、レシート情報に会員コードが付加されている場合、出力処理部212は、所定の変換規則に従い、レシート情報を所定のデータ形式に変換することで、電子レシート情報を生成する。また、出力処理部212は、生成したレシート情報や電子レシート情報を、ストアサーバ3に送信(出力)する。なお、レシート情報から電子レシート情報を生成した場合には、出力処理部212は、レシート情報と電子レシート情報との両方を送信してもよいし、電子レシート情報のみを送信してもよい。
電子レシート情報は、例えばXMLやCSV等の構造化形式のデータ(構造化文書)で構成される。レシート情報から電子レシート情報への変換は、予め定められた変換規則に基づき行われる。例えば変換規則には、レシート情報を構成する所定の要素と、その要素の属性を示す属性情報(タグ等)とが定義されており、各要素に対応する属性情報が付されることで構造化が行われる。例えば、レシート情報に含まれた会員コード、店舗コード、POSナンバー、商品コード、商品名、販売個数等の各要素に、当該要素に対応する属性情報が付される。
出力処理部212は、レシート情報の各要素を対応する属性情報を用いて構造化することで、構造化形式の電子レシート情報を生成する。このような、構造化形式の電子レシート情報とすることで、当該電子レシート情報に含まれる要素を効率的に利用することができるため、データ管理の上で様々な利点を得ることができる。
図8は、電子レシートサーバ4の機能構成の一例を示す図である。電子レシートサーバ4の制御部41(CPU)は、ROMや記憶部43に記憶されたプログラムと協働することで、受付部411と、情報管理部412と、電子レシート提供部413と、購入情報転送部414とを機能部として備える。
受付部411は、外部装置から送信された各種の情報や要求を受け付ける。例えば、受付部411は、店舗P1(ストアサーバ3)の各々から送信される電子レシート情報や在庫情報等を受け付ける。また、受付部411は、携帯端末5から送信される照会コマンドを受け付ける。また、受付部411は、携帯端末5から送信される後縦する購入情報を受け付ける。
情報管理部412は、管理手段の一例である。情報管理部412は、受付部411が受け付けた各種情報の管理を行う。例えば、情報管理部412は、消費者の会員登録が行われると、入力された会員情報を会員コードと対応付けて会員マスタ管理領域43aに記憶する。
また、情報管理部412は、受付部411が受け付けた電子レシート情報を、電子レシート管理領域43bに記憶することで、消費者が購入した商品の商品コードを含んだ電子レシート情報を、当該消費者の消費者コードと対応付けて管理する。なお、情報管理部412は、電子レシート情報に含まれた消費者コードに基づき、当該消費者コードに対応付けて電子レシート情報を記憶することで、消費者コード毎に電子レシート情報を管理する構成としてもよい。
また、情報管理部412は、受付部411が受け付けた在庫情報に基づいて、送信元の店舗P1の店舗コードに対応付けて記憶された在庫管理領域43cの在庫情報を順次更新する。
電子レシート提供部413は、判定手段、生成手段及び提供手段の一例である。電子レシート提供部413は、各会員の携帯端末5に電子レシート情報を提供する。具体的に、電子レシート提供部413は、電子レシート管理領域43bに新たな電子レシート情報が記憶されると、その電子レシート情報の会員コードに対応付けされた送信先アドレスを会員マスタ管理領域43aから特定する。そして、電子レシート提供部413は、電子レシート管理領域43bに記憶された新たな電子レシート情報を、特定した送信先アドレスの携帯端末5に提供する。
また、電子レシート提供部413は、会員コードを指定した照会コマンドを受付部411が受け付けると、この会員コードを含む電子レシート情報を、電子レシート管理領域43bから抽出する。そして、電子レシート提供部413は、抽出した電子レシート情報を、照会コマンドを送信した携帯端末5に提供する。
ここで、電子レシート情報の提供方法は特に問わず、種々の方法を採用することが可能である。例えば、抽出した電子レシート情報を携帯端末5に直接送信してもよい。また、Web技術等を用いることで、抽出した電子レシート情報を、携帯端末5で閲覧可能(表示可能)に提供してもよい。
また、電子レシート提供部413は、電子レシート情報の提供に際して、在庫管理領域43cに記憶された在庫情報に基づき、電子レシート情報の取引内容に含まれた各商品の購入可否を判定する。具体的には、電子レシート提供部413は、電子レシート情報に含まれた店舗コードに対応する在庫情報を在庫管理領域43cから読み出す。次いで、電子レシート提供部413は、電子レシート情報に含まれた各商品(商品コード)の在庫点数が閾値以上か否かを判定する。電子レシート提供部413は、在庫点数が閾値以上の商品を購入可能と判定し、在庫点数が閾値未満の商品を購入不可と判定する。ここで、購入可否の判定基準となる閾値は、任意に設定することができる。例えば、閾値は「1」であってもよいし、「5」等であってもよい。
電子レシート提供部413は、商品を購入可能と判定した場合、商品マスタ管理領域43dに記憶された商品マスタから、その商品の商品コードに対応する商品情報を読み出す。そして、電子レシート提供部413は、読み出した商品情報に基づき、購入可能と判定した商品の購入を支援するための購入支援情報を生成する。なお、店舗コード毎に商品マスタが用意されている場合には、電子レシート提供部413は、電子レシート情報に含まれた店舗コードの商品マスタに基づいて、購入支援情報を生成する。
また、電子レシート提供部413は、商品を購入不可と判定した場合、代替品マスタ管理領域43eに記憶された代替品マスタから、その商品の商品コードに対応付けられた代替品の商品コードを特定する。次いで、電子レシート提供部413は、在庫管理領域43cに記憶された在庫情報から代替品の商品コードの在庫点数に基づき、代替品の購入可否を判定する。電子レシート提供部413は、代替品を購入可能と判定した場合、商品マスタ管理領域43dに記憶された商品マスタから、代替品の商品コードに対応する商品情報を読み出す。そして、電子レシート提供部413は、読み出した商品情報に基づき、代替品の購入を支援するための購入支援情報を生成する。
購入支援情報は、例えば、購入支援の対象となる商品(以下、元商品ともいう)又は代替品の商品名、価格、商品画像等を含む。また、購入支援情報は、購入点数の入力や購入を指示するための購入操作子(GUI)等を含む。
ここで、購入操作子は、ユーザ操作に応じて、例えば電子レシート情報の店舗コードや、購入が指示された商品の商品コード、入力された購入点数、携帯端末5が保持する会員コード等を含んだ購入情報を、電子レシートサーバ4に送信するよう構成される。また、購入操作子は、入力可能な購入点数の上限値を制限するよう構成されてもよい。係る上限値は、例えば予め定められた定数であってもよいし、在庫点数に応じて変化させてもよい。
なお、電子レシート提供部413は、商品を購入不可と判定した場合、代替品の商品情報とともに、元商品の商品情報を含めて購入支援情報を生成してもよい。この場合、元商品の商品情報は、代替品の商品情報と対比可能な状態で表示できるよう配置してもよい。但し、元商品は購入することができないため、購入操作子や単価は付さずに、商品名や商品画像商の提示に留めることが好ましい。
更に、購入可能の判定時に生成される購入支援情報は、電子レシート情報に含まれた店舗コードの店舗(以下、元店舗ともいう)で元商品を現在購入することができることを通知するメッセージ等を含む。一方、購入不可の判定時に生成される購入支援情報は、元店舗で元商品を現在購入できないことを通知するメッセージや、元店舗で代替品を購入できることを通知するメッセージ等を含む。
また、電子レシート提供部413は、代替品を購入不可と判定した場合には、購入操作子を取り除いた購入支援情報を生成する。この場合、購入支援情報は、元店舗で元商品を現在購入することができないことを通知するメッセージ等を含むものとする。また、購入支援情報は、元商品の商品名や商品画像等を含んでもよい。
電子レシート提供部413は、購入支援情報を生成すると、購入支援情報を対応する商品の商品コードに対応付けて電子レシート情報に付加する。そして、電子レシート提供部413は、購入支援情報を付加した電子レシート情報を携帯端末5に提供する。なお、電子レシート情報(購入支援情報)を提供した後に、商品の在庫情報が更新された場合には、電子レシート提供部413は、更新後の在校情報に応じた新たな購入支援情報を生成し、提供済の購入支援情報の更新を行うものとする。
購入情報転送部414は、購入情報の転送を行う機能部である。具体的には、購入情報転送部414は、携帯端末5から送信された購入情報を受付部411が受け付けると、その購入情報に含まれた店舗コードの店舗P1(ストアサーバ3)に向けて購入情報を送信(転送)する。なお、購入情報転送部414は、購入情報の転送時に、当該購入情報に含まれた会員コードに対応する会員情報等をストアサーバ3に送信してもよい。
購入情報を受信した店舗P1(ストアサーバ3)では、購入情報で指示された商品(商品コード)及び購入点数が、購入情報に含まれる会員コードに対応する消費者によって注文されたとして処理することができる。例えば、ネットスーパ等のサービスを提供する場合、店舗P1は、注文された購入個数分の商品を消費者の住所宛に配送等の手配を行ってもよい。また、例えば、店舗P1では、注文された購入個数分の商品を確保し、該当する消費者が来店した際に優先的に購入できるよう予約の手配を行ってもよい。なお、ストアサーバ3の制御部31は、購入情報によって注文された購入個数分の商品については、在庫点数から減算するよう処理することが好ましい。
図9は、携帯端末5の機能構成の一例を示す図である。携帯端末5のCPUは、ROMや記憶部55に記憶されたプログラムと協働することで、電子レシート取得部511と、表示制御部512と、購入情報送信部513とを機能部として備える。
電子レシート取得部511は、電子レシートサーバ4から送信された電子レシート情報を取得する。例えば、電子レシート取得部511は、店舗P1での取引後、電子レシートサーバ4から送信される電子レシート情報を取得する。また、電子レシート取得部511は、操作部52を介した操作に応じて、会員コード管理領域55aに記憶された会員コードを指定した照会コマンドを、電子レシートサーバ4に送信する。そして、電子レシート取得部511は、電子レシートサーバ4から提供される電子レシート情報を取得する。
なお、電子レシート取得部511は、電子レシート情報と当該電子レシート情報に係る購入支援情報とが別体で提供される構成の場合には、取得した電子レシート情報に係る購入支援情報を電子レシートサーバ4から更に取得する。
表示制御部512は、表示部53に表示する画面を制御する。例えば、表示制御部512は、電子レシート取得部511が取得した電子レシート情報を表示部53に表示する。また、表示制御部512は、電子レシート情報とともに取得された購入支援情報を表示部53に表示する。
購入情報送信部513は、購入情報送信部513は、購入支援情報の購入操作子に対する操作を受け付けると、操作内容に応じた購入情報を生成する。具体的には、購入情報送信部513は、購入支援情報が付加された電子レシート情報に含まれる店舗コードや会員コード、購入操作子で購入が指示された商品の商品コード及び購入点数等を含んだ購入情報を生成する。そして、購入情報送信部513は、生成した購入情報を電子レシートサーバ4に送信する。
図10は、携帯端末5に表示された電子レシート情報の一例を示す図である。電子レシート情報G1は、例えば、用紙に印字されるレシートと同様のレイアウトで表示部53に表示される。ここで、電子レシート情報G1は、電子レシート情報G1に含まれた各種の要素のうち、取引日時、店舗名、会員コード、取引(販売)の対象となった商品の商品名や単価、販売点数、金額、全商品の合計金額、支払い金額及びお釣り等を表示した例を示している。
また、電子レシート情報G1は、操作部52の入力に追従するカーソルや表示部53に対するタッチ操作等により、取引された商品(商品A、商品B、商品C等)を選択することが可能となっている。ここで、一の商品が選択されると、表示制御部512は、図11や図12に示すようにその商品に対応付けられた購入支援情報を表示させる。
図11は、携帯端末5に表示された購入支援情報の一例を示す図であり、図10の商品Aが選択された場合の購入支援情報G2aを示している。図11に示すように、購入支援情報G2aは、店舗X(元店舗)で商品Aが現在購入できることを通知するメッセージG21aを含む。また、購入支援情報G2aは、商品Aの商品名や単価、商品画像等の商品情報G22aを含む。また、購入支援情報G2aは、購入操作子として、商品Aの購入点数を入力するための入力欄G23と、購入を指示する購入ボタンG24とを含む。
この場合、消費者は、購入支援情報G2aを参照することで、過去に商品Aを購入した店舗Xで現在も商品Aを購入できることを確認することができる。これにより、消費者に対し、商品Aの購入支援を行うことができる。また、購入操作子を介して、商品Aの注文や予約を店舗Xに対して行うことができるため、消費者に対し商品Aの購入支援を行うことができる。
一方、図12は、携帯端末5に表示された購入支援情報の他の例を示す図であり、図10の商品Bが選択された場合の購入支援情報G2bを示している。購入支援情報G2bは、店舗X(元店舗)で商品Bが現在購入できないこと、代替品の商品Dを購入できることを通知するメッセージG21bを含む。また、購入支援情報G2bは、商品Bの代替品である商品Dの商品名や単価、商品画像等の商品情報G22bを含む。また、購入支援情報G2aは、購入操作子として、商品Dの購入点数を入力するための入力欄G23と、購入を指示する購入ボタンG24とを含む。
この場合、消費者は、購入支援情報G2bを参照することで、過去に商品Bを購入した店舗Xでは商品Bを現在購入することができず、代わりに商品Dを購入できることを確認することができる。これにより、消費者に対し、商品D(代替品)の購入支援を行うことができる。また、購入操作子を介して、商品Dの注文や予約を店舗Xに対して行うことができるため、消費者に対し商品Dの購入支援を行うことができる。
購入情報送信部513は、購入操作子に対する操作を受け付ける。具体的には、購入情報送信部513は、入力欄G23に購入個数が入力された後、購入ボタンG24が操作されたことを条件に、購入支援情報の操作子に対する操作を受け付けたと判断する。
例えば、図11の入力欄G23に「1」が入力された後、購入ボタンG24が操作された場合には、購入情報送信部513は、店舗Xの店舗コードや会員コード管理領域55aに記憶された会員コードとともに、商品Aの商品コード及び購入点数「1」を含んだ購入情報を電子レシートサーバ4に送信する。また、図12の入力欄G23に「1」が入力された後、購入ボタンG24が操作された場合には、購入情報送信部513は、店舗Xの店舗コードや会員コード管理領域55aに記憶された会員コードとともに、商品Dの商品コード及び購入点数「1」を含んだ購入情報を電子レシートサーバ4に送信する。
なお、電子レシート情報の表示形態は、図10に限定されないものとする。例えば、電子レシート情報は、用紙に印字されるレシートのイメージとは異なる表示形態で表示されてもよい。また、複数の電子レシート情報を受信した場合には、電子レシート情報に含まれる購入日や店舗コード等に基づいて、電子レシート情報の各々を選択可能な選択画面を表示してもよい。この場合、表示制御部512は、選択画面から選択された電子レシート情報を表示部53に表示する。
また、購入支援情報の表示形態は、図11及び図12に限定されないものとする。例えば、購入支援情報は、電子レシート情報と同じ画面内に表示してもよい。また、商品の選択に依らず、電子レシート情報に含まれる全ての商品に対し、対応する購入支援情報を関連付けて表示する形態としてもよい。
以下、図13及び図14を参照し、電子レシートシステム1の動作例について説明する。図13は、電子レシートサーバ4で実行される電子レシート提供処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理では、照会コマンドに応じて電子レシートを提供する場合の動作例を説明する。
まず、電子レシートサーバ4の受付部411は、携帯端末5から照会コマンドが入力されるまで待機する(ステップS11;No)。受付部411は、照会コマンドを受け付けると(ステップS11;Yes)、ステップS12に処理を移行させる。
電子レシート提供部413は、照会コマンドで指定された会員コードに基づき、当該会員コードに対応付けられた電子レシート情報を電子レシート管理領域43bから抽出する(ステップS12)。
続いて、電子レシート提供部413は、抽出した電子レシート情報に含まれる店舗コードに対応する在庫情報を在庫管理領域43cから読み出す(ステップS13)。次いで、電子レシート提供部413は、在庫情報に格納された各商品の在庫点数に基づき、電子レシート情報に含まれる各商品の購入可否を判定する(ステップS14)。
電子レシート提供部413は、商品を購入可能と判定すると(ステップS15;Yes)、商品マスタ管理領域43dに記憶された当該商品の商品情報に基づいて購入支援情報を生成し(ステップS16)、ステップS22に移行する。
一方、電子レシート提供部413は、商品を購入不可と判定した場合(ステップS15;No)、その商品の商品コードに対応付けられた代替品の商品コードを代替品マスタ管理領域43eの代替品マスタから特定する(ステップS17)。次いで、電子レシート提供部413は、在庫情報に格納された代替品の在庫点数に基づき、代替品の購入可否を判定する(ステップS18)。
電子レシート提供部413は、代替品を購入可能と判定すると(ステップS19;Yes)、商品マスタ管理領域43dに記憶された当該代替品の商品情報に基づいて購入支援情報を生成し(ステップS20)、ステップS22に移行する。
なお、代替品を購入不可と判定した場合には(ステップS19;No)、電子レシート提供部413は、元店舗で元商品を現在購入することができない旨を通知する購入支援情報を生成し(ステップS21)、ステップS22に移行する。
続いて、電子レシート提供部413は、生成した購入支援情報を、対応する商品(商品コード)に対応付けて電子レシート情報に付加する(ステップS22)。そして、電子レシート提供部413は、購入支援情報を付加した電子レシート情報を、照会コマンドを送信した携帯端末5に提供し(ステップS23)、本処理を終了する。
図14は、携帯端末5で実行される購入支援処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理では、携帯端末5は、電子レシートサーバ4から提供された電子レシート情報が受信済みであるとする。
まず、携帯端末5の表示制御部512は、電子レシートサーバ4から提供された電子レシート情報を表示部53に表示する(ステップS31)。次いで、表示制御部512は、電子レシート情報に含まれる商品の中から、何れか一つが選択又は選択先が変更されたか否かを判定する(ステップS32)。
ここで、何れの商品も選択されず、選択先の変更も行われていないと判定した場合(ステップS32;No)、表示制御部512は、ステップS39に処理を移行させる。また、一の商品が選択された場合又は選択先が変更された場合(ステップS32;Yes)、表示制御部512は、選択先の商品に対応付けられた購入支援情報を表示部53に表示させる(ステップS33)。
次いで、購入情報送信部513は、購入支援情報に含まれる購入操作子が操作されたか否かを判定する(ステップS34)。購入操作子が操作されていないと判定した場合(ステップS34;No)、購入情報送信部513は、ステップS36に処理を移行させる。また、購入操作子が操作されたと判定した場合(ステップS34;Yes)、購入情報送信部513は、購入操作子の操作内容に応じた購入情報を生成し、携帯端末5に送信する(ステップS35)。
続いて、表示制御部512は、購入支援情報の表示終了が指示されたか否かを判定する(ステップS36)。ここで、表示終了が指示されない場合(ステップS36;No)、表示制御部512は、ステップS34に処理を戻す。また、表示終了が指示された場合(ステップS36;Yes)、表示制御部512は、購入支援情報を表示画面から消去し(ステップS37)、電子レシート情報を再度表示する(ステップS38)。
続いて、表示制御部512は、電子レシート情報の表示終了が指示されたか否かを判定する(ステップS39)。ここで、表示終了が指示されない場合(ステップS39;No)、表示制御部512は、ステップS32に処理を戻す。また、表示終了が指示された場合(ステップS39;Yes)、表示制御部512は、電子レシート情報を表示画面から消去し(ステップS40)、本処理を終了する。
以上のように、電子レシートサーバ4は、電子レシート情報に記録された商品の購入可否を判定し、判定結果に応じて当該商品又は代替品の購入を支援する購入支援情報を生成する。そして、電子レシートサーバ4は、生成した購入支援情報を付加した電子レシート情報を携帯端末5に提供する。
これにより、消費者は、提供された購入支援情報を参照することで、過去に商品を購入した店舗P1で同じ商品を現在購入できるか、又は代替品を購入できるかを容易に確認することができる。したがって、電子レシートサーバ4は、店舗P1が発行した電子レシート情報を用いて、当該店舗P1で過去購入された商品や当該商品の代替品の購入を支援することができる。また、店舗P1側においても、電子レシートサーバ4が提供する電子レシート情報(購入支援情報)により、商品の購入機会や消費者の来店機会の増加を図ることができるため販売促進につなげることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加、組合せ等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、電子レシートサーバ4を用いて電子レシート情報を提供する構成としたが、これに限らず、店舗P1の各々で電子レシート情報を提供する構成としてもよい。この場合、例えば、ストアサーバ3が電子レシートサーバ4と同等の機能や構成を備えることで、店舗P1の単位で電子レシート情報を提供することができる。例えば、ストアサーバ3の制御部31(電子レシート提供部413)は、商品マスタ管理領域33bの商品マスタや在庫管理領域33cの在庫情報を用いて、購入支援情報を生成することができる。
また、上記実施形態では、電子レシートサーバ4は、在庫管理領域43cに記憶された在庫情報を用いて購入可否を判定する構成としたが、これに限らないものとする。例えば、ストアサーバ3が在庫情報を参照可能に公開する場合には、電子レシートサーバ4は、ストアサーバ3が公開する在庫情報を用いて購入可否を判定してもよい。
また、上記実施形態では、電子レシートサーバ4は、商品マスタ管理領域43dに記憶された商品マスタを用いて購入支援情報を生成する構成としたが、これに限らないものとする。例えば、ストアサーバ3が商品マスタを参照可能に公開する場合には、電子レシートサーバ4は、ストアサーバ3が公開する商品マスタを用いて購入支援情報を生成してもよい。
また、上記実施形態では、電子レシートサーバ4は、会員マスタ管理領域43a及び代替品マスタ管理領域43eに記憶した会員マスタ及び代替品マスタを参照する構成としたが、これに限らないものとする。例えば、ストアサーバ3等の外部装置が会員マスタ及び代替品マスタを参照可能に公開する場合には、電子レシートサーバ4は、外部装置が公開する会員マスタ及び代替品マスタを参照する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、電子レシートサーバ4は、電子レシート情報を発行した店舗P1の在庫情報に基づいて購入可否を判別したが、他の店舗P1分の在庫情報を含めて購入可否を判別する構成としてもよい。例えば、電子レシート提供部413は、電子レシートに含まれる商品について、同一消費者の会員コードに対応付けられた他の電子レシート情報から他の店舗P1の店舗コードを抽出し、抽出した店舗コードに対応する在庫情報を用いて購入可否を判別してもよい。この場合、電子レシート提供部413は、元商品を購入可否の判定結果によらずに他の店舗P1分の購入可否を判定してもよいし、元商品又は代替品を購入不可と判定した場合に他の店舗P1分の購入可否を判定してもよい。なお、他の店舗P1で購入可能と判定した場合には、電子レシート提供部413は、購入可能な店舗P1を通知するメッセージ等を購入支援情報に含めるものとする。
また、上記実施形態では、電子レシートサーバ4は、電子レシート情報に含まれる商品(商品コード)の各々に購入支援情報を付加して提供する構成としたが、購入支援情報の提供方法はこれに限らないものとする。例えば、電子レシートサーバ4は、携帯端末5からの要求に応じて購入支援情報を商品毎に提供する構成としてもよい。この場合、電子レシート提供部413は、例えば、電子レシート情報に含まれる商品(商品コード)の各々に、購入支援情報の要求コマンドを送信するための操作子を付加して携帯端末5に提供する。係る操作子は、例えば操作ボタンやハイパーリンク等である。係る操作子は、ユーザ操作に応じて、電子レシート情報に含まれた店舗コードや会員コード、操作対象となった商品の商品コード等を要求コマンドとして電子レシートサーバ4に送信するよう構成される。
携帯端末5では、表示部53に表示された電子レシート情報の中から、商品の選択等により当該操作子に付された操作子が操作されると、上記した要求コマンドを電子レシートサーバ4に送信する。電子レシートサーバ4の電子レシート提供部413は、携帯端末5から要求コマンドが入力されると、この要求コマンドに含まれる情報から購入可否の判定を行い、判定結果に応じて生成した購入支援情報を携帯端末5に提供する。そして、携帯端末5は、電子レシートサーバ4から提供された購入支援情報を表示部53に表示することで、上記実施形態と同様に消費者の購入支援を行うことができる。
また、上記実施形態では、購入支援情報を生成し提供する例を説明したが、購入情報として提供する情報は、上記した購入支援情報の形態に限らないものとする。例えば、電子レシートサーバ4は、購入支援情報から購入操作子を取り除いたものを、購入情報として生成し提供してもよい。また、電子レシートサーバ4は、元商品又は代替品の購入可否をメッセージやイラスト等で表した情報を、購入情報として生成し提供してもよい。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するが、これに限らないものとする。例えば、プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。係る記憶媒体は、例えばCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等が挙げられる。更に、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らないものとする。例えば、記憶媒体は、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードすることで、記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記各実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布する構成としてもよい。