JP2019202432A - Liquid jet head, liquid jet device and piezoelectric device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液体噴射ヘッドに好適に利用される圧電素子の構造および駆動に関する。 The present invention relates to a structure and driving of a piezoelectric element that is preferably used in a liquid ejecting head.
圧力室の壁面を構成する振動板を圧電素子により振動させることで圧力室内の液体をノズルから噴射する液体噴射ヘッドが、従来から提案されている。例えば特許文献1には、第1上部電極と第2上部電極とを圧電体層の面上に形成した構成の圧電素子が開示されている。第1上部電極に印加される電圧は、第2上部電極に印加される電圧よりも低い。 2. Description of the Related Art Conventionally, a liquid ejecting head that ejects liquid in a pressure chamber from a nozzle by vibrating a diaphragm constituting a wall surface of the pressure chamber with a piezoelectric element has been proposed. For example, Patent Document 1 discloses a piezoelectric element having a configuration in which a first upper electrode and a second upper electrode are formed on a surface of a piezoelectric layer. The voltage applied to the first upper electrode is lower than the voltage applied to the second upper electrode.
振動板のうち圧電素子の間隔に対応する領域には、振動の反復によりクラック(ひび割れ)が発生する可能性がある。振動板にクラックが発生する可能性を低減するという観点から、特許文献1の技術には更なる改善の余地がある。 There is a possibility that a crack (crack) may occur in a region of the diaphragm corresponding to the interval between the piezoelectric elements due to repeated vibration. From the viewpoint of reducing the possibility of cracks occurring in the diaphragm, there is room for further improvement in the technique of Patent Document 1.
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る液体噴射ヘッドは、液体を収容する圧力室と、前記圧力室の壁面を構成する振動板と、前記振動板に形成された圧電素子と、前記圧電素子に電圧を印加する駆動回路とを具備する液体噴射ヘッドであって、前記圧電素子は、平面視で相異なる位置に形成された第1部分と第2部分とを含み、前記駆動回路は、前記圧電素子の第1極性の抗電圧と前記第1極性とは反対の第2極性の第1電圧との間の第2電圧と、前記第1電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第1部分に印加し、前記抗電圧と前記第2極性の第3電圧との間の第4電圧と、前記第3電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第2部分に印加し、前記第2電圧は、前記第4電圧よりも前記抗電圧に近い。 In order to solve the above-described problems, a liquid jet head according to a preferred aspect of the present invention includes a pressure chamber that contains a liquid, a diaphragm that forms a wall surface of the pressure chamber, and a piezoelectric element that is formed on the diaphragm. A liquid ejecting head including an element and a drive circuit for applying a voltage to the piezoelectric element, wherein the piezoelectric element includes a first portion and a second portion formed at different positions in plan view; The drive circuit is in a range between a second voltage between the first voltage coercive voltage of the piezoelectric element and a first voltage having a second polarity opposite to the first polarity, and the first voltage. Is applied to the first portion, and a voltage that varies within a range between the fourth voltage between the coercive voltage and the third voltage of the second polarity and the third voltage is applied. , Applied to the second portion, the second voltage being closer to the coercive voltage than the fourth voltage.
本発明の好適な態様に係る圧電デバイスは、振動板と、前記振動板に形成された圧電素子と、前記圧電素子に電圧を印加する駆動回路とを具備する圧電デバイスであって、前記圧電素子は、平面視で相異なる位置に形成された第1部分と第2部分とを含み、前記駆動回路は、前記圧電素子の第1極性の抗電圧と前記第1極性とは反対の第2極性の第1電圧との間の第2電圧と、前記第1電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第1部分に印加し、前記抗電圧と前記第2極性の第3電圧との間の第4電圧と、前記第3電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第2部分に印加し、前記第2電圧は、前記第4電圧よりも前記抗電圧に近い。 A piezoelectric device according to a preferred aspect of the present invention is a piezoelectric device comprising a diaphragm, a piezoelectric element formed on the diaphragm, and a drive circuit for applying a voltage to the piezoelectric element, wherein the piezoelectric element Includes a first portion and a second portion formed at different positions in plan view, and the drive circuit has a second polarity opposite to the first polarity coercive voltage and the first polarity of the piezoelectric element. A second voltage between the first voltage and a voltage varying within a range between the first voltage is applied to the first portion, the coercive voltage and the third voltage having the second polarity, A voltage that fluctuates within a range between the fourth voltage and the third voltage is applied to the second portion, and the second voltage is closer to the coercive voltage than the fourth voltage.
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る液体噴射装置100を例示する構成図である。第1実施形態の液体噴射装置100は、液体の例示であるインクを媒体(噴射対象)12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。媒体12は、典型的には印刷用紙であるが、樹脂フィルムまたは布帛等の任意の材質の印刷対象が媒体12として利用される。図1に例示される通り、液体噴射装置100には、インクを貯留する液体容器14が設置される。例えば液体噴射装置100に着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、またはインクを補充可能なインクタンクが液体容器14として利用される。
<First Embodiment>
FIG. 1 is a configuration diagram illustrating a liquid ejecting
図1に例示される通り、液体噴射装置100は、制御ユニット20と搬送機構22と移動機構24と液体噴射ヘッド26とを具備する。制御ユニット20は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と半導体メモリー等の記憶回路とを含み、液体噴射装置100の各要素を統括的に制御する。搬送機構22は、制御ユニット20による制御のもとで媒体12をY方向に搬送する。
As illustrated in FIG. 1, the
移動機構24は、制御ユニット20による制御のもとで液体噴射ヘッド26をX方向に往復させる。X方向は、媒体12が搬送されるY方向に交差(典型的には直交)する方向である。第1実施形態の移動機構24は、液体噴射ヘッド26を収容する略箱型の搬送体242(キャリッジ)と、搬送体242が固定された搬送ベルト244とを具備する。なお、複数の液体噴射ヘッド26を搬送体242に搭載した構成、または、液体容器14を液体噴射ヘッド26とともに搬送体242に搭載した構成も採用され得る。
The
液体噴射ヘッド26は、液体容器14から供給されるインクを制御ユニット20による制御のもとで複数のノズル(噴射孔)から媒体12に噴射する。搬送機構22による媒体12の搬送と搬送体242の反復的な往復とに並行して各液体噴射ヘッド26が媒体12にインクを噴射することで、媒体12の表面に所望の画像が形成される。
The liquid ejecting
図2は、液体噴射装置100の機能に着目した構成図である。搬送機構22および移動機構24の図示は便宜的に省略した。図2に例示される通り、第1実施形態の制御ユニット20は、制御処理部201および信号生成部202として機能する。制御処理部201は、液体噴射ヘッド26が複数のノズルNの各々からインクを噴射する動作を制御する。例えば、制御処理部201は、インクの噴射の有無(噴射/非噴射)をノズルN毎に指示する制御信号Sを生成して液体噴射ヘッド26に供給する。制御信号Sは、外部装置(例えばホストコンピューター)から供給される画像データに応じて生成される。図2の信号生成部202は、駆動信号Dと基準電圧Vbs1(第1基準電圧の例示)と基準電圧Vbs2(第2基準電圧の例示)とを生成する。駆動信号Dと基準電圧Vbs1と基準電圧Vbs2とは、液体噴射ヘッド26によるインクの噴射に利用される。
FIG. 2 is a configuration diagram that focuses on the function of the liquid ejecting
図3は、駆動信号Dの波形図である。図3に例示される通り、第1実施形態の駆動信号Dは、所定の周期で時間的に変動する電圧信号である。1周期分の駆動信号Dは、複数の区間Q(Q1〜Q5)で構成される。区間Q1は、所定の基準電圧V0から低位側の電圧VLまで電圧レベルが経時的に低下する区間であり、区間Q2は、電圧レベルが電圧VLに維持される区間である。区間Q3は、基準電圧V0を上回る電圧VHまで電圧レベルが電圧VLから経時的に上昇する区間であり、区間Q4は、電圧レベルが電圧VHに維持される区間である。区間Q5は、電圧レベルが電圧VHから基準電圧V0まで経時的に低下する区間である。なお、駆動信号Dの波形は、図3に例示した波形に限定されない。 FIG. 3 is a waveform diagram of the drive signal D. As illustrated in FIG. 3, the drive signal D of the first embodiment is a voltage signal that varies with time in a predetermined cycle. The drive signal D for one cycle is composed of a plurality of sections Q (Q1 to Q5). The section Q1 is a section where the voltage level decreases with time from the predetermined reference voltage V0 to the lower voltage VL, and the section Q2 is a section where the voltage level is maintained at the voltage VL. The section Q3 is a section in which the voltage level rises with time from the voltage VL to the voltage VH exceeding the reference voltage V0, and the section Q4 is a section in which the voltage level is maintained at the voltage VH. The section Q5 is a section in which the voltage level decreases with time from the voltage VH to the reference voltage V0. The waveform of the drive signal D is not limited to the waveform illustrated in FIG.
図3に例示される通り、基準電圧Vbs1および基準電圧Vbs2は、所定の直流電圧である。基準電圧Vbs1は、基準電圧Vbs2を上回る(Vbs1>Vbs2)。第1実施形態の基準電圧Vbs1は、基準電圧V0と同電圧である。 As illustrated in FIG. 3, the reference voltage Vbs1 and the reference voltage Vbs2 are predetermined DC voltages. The reference voltage Vbs1 exceeds the reference voltage Vbs2 (Vbs1> Vbs2). The reference voltage Vbs1 of the first embodiment is the same voltage as the reference voltage V0.
図2に例示される通り、第1実施形態の液体噴射ヘッド26は、相異なるノズルに対応する複数の噴射部261と、複数の噴射部261の各々を駆動する駆動回路262とを具備する。複数の噴射部261の各々は、駆動回路262から供給される駆動信号Dに応じてインクを噴射する。なお、駆動回路262を液体噴射ヘッド26の外部に設置することも可能である。
As illustrated in FIG. 2, the liquid ejecting
図2に例示される通り、制御処理部201が生成した制御信号Sと、信号生成部202が生成した駆動信号Dとが駆動回路262に供給される。第1実施形態の駆動回路262は、制御処理部201からの指示(すなわち制御信号S)に応じて駆動信号Dを供給することで複数の噴射部261の各々を駆動する。具体的には、駆動回路262は、制御信号Sがインクの噴射を指示する噴射部261に対して駆動信号Dを供給し、制御信号Sがインクの非噴射を指示する噴射部261には駆動信号Dを供給しない。
As illustrated in FIG. 2, the control signal S generated by the
図4は、液体噴射ヘッド26の分解斜視図であり、図5は、図4におけるV-V線の断面図(X-Z平面に平行な断面)である。図4に例示される通り、X-Y平面(例えば媒体12の表面に平行な平面)に垂直な方向を以下ではZ方向と表記する。各液体噴射ヘッド26によるインクの噴射方向(典型的には鉛直方向)がZ方向に相当する。
4 is an exploded perspective view of the
図4および図5に例示される通り、液体噴射ヘッド26は、Y方向に長尺な略矩形状の流路基板32を具備する。流路基板32のうちZ方向における負側の面上には、圧力室基板34と振動板36と複数の圧電素子38と筐体部42と封止体44とが設置される。他方、流路基板32のうちZ方向における正側の面上には、ノズル板46と吸振体48とが設置される。液体噴射ヘッド26の各要素は、概略的には流路基板32と同様にY方向に長尺な板状部材であり、例えば接着剤を利用して相互に接合される。
As illustrated in FIGS. 4 and 5, the
図4に例示される通り、ノズル板46は、Y方向に配列する複数のノズルNが形成された板状部材である。各ノズルNは、インクが通過する貫通孔である。なお、流路基板32と圧力室基板34とノズル板46とは、例えばシリコン(Si)の単結晶基板をエッチング等の半導体製造技術により加工することで形成される。ただし、液体噴射ヘッド26の各要素の材料や製法は任意である。Y方向は、複数のノズルNが配列する方向とも換言され得る。
As illustrated in FIG. 4, the
流路基板32は、インクの流路を形成するための板状部材である。図4および図5に例示される通り、流路基板32には、開口部322と供給流路324と連通流路326とが形成される。開口部322は、複数のノズルNにわたり連続するように平面視で(すなわちZ方向からみて)Y方向に沿う長尺状に形成された貫通孔である。他方、供給流路324および連通流路326は、ノズルN毎に個別に形成された貫通孔である。また、図5に例示される通り、流路基板32のうちZ方向における正側の表面には、複数の供給流路324にわたる中継流路328が形成される。中継流路328は、開口部322と複数の供給流路324とを連通させる流路である。
The
筐体部42は、例えば樹脂材料の射出成形で製造された構造体であり、流路基板32のうちZ方向における負側の表面に固定される。図5に例示される通り、筐体部42には収容部422と導入口424とが形成される。収容部422は、流路基板32の開口部322に対応した外形の凹部であり、導入口424は、収容部422に連通する貫通孔である。図5から理解される通り、流路基板32の開口部322と筐体部42の収容部422とを相互に連通させた空間が液体貯留室(リザーバー)Rとして機能する。液体容器14から供給されて導入口424を通過したインクが液体貯留室Rに貯留される。
The
吸振体48は、液体貯留室R内の圧力変動を吸収するための要素であり、例えば弾性変形が可能な可撓性のシート部材(コンプライアンス基板)を含んで構成される。具体的には、流路基板32の開口部322と中継流路328と複数の供給流路324とを閉塞して液体貯留室Rの底面を構成するように、流路基板32のうちZ方向における正側の表面に吸振体48が設置される。
The
図4および図5に例示される通り、圧力室基板34は、相異なるノズルNに対応する複数の圧力室Cが形成された板状部材である。複数の圧力室Cは、Y方向に沿って配列する。各圧力室C(キャビティ)は、平面視でX方向に沿う長尺状の開口である。X方向の正側における圧力室Cの端部は平面視で流路基板32の1個の供給流路324に重なり、X方向の負側における圧力室Cの端部は平面視で流路基板32の1個の連通流路326に重なる。
As illustrated in FIGS. 4 and 5, the
圧力室基板34のうち流路基板32とは反対側の表面には振動板36が設置される。振動板36は、弾性的に変形可能な板状部材である。図5に例示される通り、第1実施形態の振動板36は、第1層361と第2層362との積層で構成される。第2層362は、第1層361からみて圧力室基板34とは反対側に位置する。第1層361は、酸化シリコン(SiO2)等の弾性材料で形成された弾性膜であり、第2層362は、酸化ジルコニウム(ZrO2)等の絶縁材料で形成された絶縁膜である。なお、所定の板厚の板状部材のうち圧力室Cに対応する領域について板厚方向の一部を選択的に除去することで、圧力室基板34と振動板36の一部または全部とを一体に形成することも可能である。
A
図5から理解される通り、流路基板32と振動板36とは、各圧力室Cの内側で相互に間隔をあけて対向する。圧力室Cは、流路基板32と振動板36との間に位置し、当該圧力室C内に充填されたインクに圧力を付与するための空間である。液体貯留室Rに貯留されたインクは、中継流路328から各供給流路324に分岐して複数の圧力室Cに並列に供給および充填される。以上の説明から理解される通り、振動板36は、圧力室Cの壁面(具体的には、圧力室Cの一面である上面)を構成する。
As understood from FIG. 5, the
図4および図5に例示される通り、振動板36のうち圧力室Cとは反対側の表面(すなわち第2層362の表面)には、相異なるノズルN(または圧力室C)に対応する複数の圧電素子38が設置される。各圧電素子38は、駆動信号Dの供給により変形するアクチュエーターであり、平面視でX方向に沿う長尺状に形成される。圧電素子38の長手方向をX方向と定義してもよい。複数の圧電素子38は、複数の圧力室Cに対応するようにY方向に配列する。圧電素子38の変形に連動して振動板36が振動すると、圧力室C内の圧力が変動することで、圧力室Cに充填されたインクが連通流路326とノズルNとを通過して噴射される。図4に例示した1個の噴射部261は、圧電素子38と振動板36と圧力室CからノズルNまでの流路とを含む部分である。
As illustrated in FIGS. 4 and 5, the surface of the
図4および図5の封止体44は、複数の圧電素子38を保護するとともに圧力室基板34および振動板36の機械的な強度を補強する構造体であり、振動板36の表面に例えば接着剤で固定される。封止体44のうち振動板36との対向面に形成された凹部の内側に複数の圧電素子38が収容される。
4 and 5 is a structure that protects the plurality of
図5に例示される通り、振動板36の表面(または圧力室基板34の表面)には、例えば配線基板50が接合される。配線基板50は、制御ユニット20または電源回路(図示略)と液体噴射ヘッド26とを電気的に接続するための複数の配線(図示略)が形成された実装部品である。例えばFPC(Flexible Printed Circuit)やFFC(Flexible Flat Cable)等の可撓性の配線基板50が好適に採用される。圧電素子38を駆動するための駆動信号Dが配線基板50から各圧電素子38に供給される。
As illustrated in FIG. 5, for example, a
各圧電素子38の具体的な構成を以下に詳述する。図6は、複数の圧電素子38の平面図である。なお、図6では、任意の1個の要素の奥側に位置する要素の輪郭(本来は手前側の要素に隠れる部位)も便宜的に実線で図示されている。また、図7は、図6におけるVII-VII線の断面図(圧電素子38の長手方向に沿う断面)であり、図8は、図6におけるVIII-VIII線の断面図(圧電素子38の短手方向に沿う断面)である。
A specific configuration of each
図6から図8に例示される通り、圧電素子38は、概略的には、第1電極51と圧電体層52と第2電極53との積層で構成される。第1電極51と第2電極53との間に印加される電圧に応じて圧電体層52が変形する。すなわち、第1電極51と第2電極53とが圧電体層52を挟んで相互に対向する部分が圧電素子38として機能する。圧力室C毎(またはノズルN毎)に圧電素子38が個別に形成される。具体的には、X方向に長尺状に形成された複数の圧電素子38が、相互に間隔をあけてY方向に配列する。
As illustrated in FIG. 6 to FIG. 8, the
なお、本明細書において「要素Aと要素Bとが積層される」という表現は、要素Aと要素Bとが直接的に接触する構成に限定する趣旨ではない。すなわち、要素Aと要素Bとの間に他の要素Cが介在する構成も、「要素Aと要素Bとが積層される」という概念に包含される。また、「要素Aの面上に要素Bが形成される」という表現も同様に、要素Aと要素Bとが直接的に接触する構成には限定されない。すなわち、要素Aの表面に要素Cが形成され、要素Cの表面に要素Bが形成された構成でも、要素Aと要素Bとの少なくとも一部が平面視で重なる構成であれば、「要素Aの面上に要素Bが形成される」という概念に包含される。 In the present specification, the expression “element A and element B are stacked” is not intended to limit the configuration in which element A and element B are in direct contact with each other. That is, a configuration in which another element C is interposed between the element A and the element B is also included in the concept that “the element A and the element B are stacked”. Similarly, the expression “element B is formed on the surface of element A” is not limited to a configuration in which element A and element B are in direct contact with each other. That is, even in a configuration in which the element C is formed on the surface of the element A and the element B is formed on the surface of the element C, if “at least part of the element A and the element B overlap in a plan view” The element B is formed on the surface of “
第1電極51は、振動板36の面上(具体的には第2層362の表面)に形成される。第1電極51は、圧電素子38毎に相互に離間して形成された個別電極である。具体的には、X方向に延在する複数の第1電極51が、相互に間隔をあけてY方向に配列する。第1電極51の材料または製法は任意である。例えば、各種の導電材料の薄膜をスパッタリング等の公知の成膜技術により形成し、フォトリソグラフィ等の公知の加工技術により当該薄膜を選択的に除去することで、第1電極51を形成することが可能である。各圧電素子38の第1電極51には、当該圧電素子38に対応するノズルNからのインクの噴射を制御するための駆動信号Dが配線基板50を介して印加される。
The
圧電体層52は、第1電極51の面上に形成される。圧電体層52は、複数の圧電素子38にわたり連続するようにY方向に延在する帯状の誘電膜である。圧電体層52の材料または製法は任意である。例えば、チタン酸ジルコン酸鉛等の圧電材料の薄膜をスパッタリング等の公知の成膜技術により形成し、フォトリソグラフィ等の公知の加工技術により当該薄膜を選択的に除去することで、圧電体層52を形成することが可能である。図6に例示される通り、圧電体層52のうち相互に隣合う各圧力室Cの間隙に平面視で対応する領域には、X方向に長尺な切欠521(スリット)が形成される。以上の構成によれば、各圧電素子38は圧力室C毎に個別に変形し、圧電素子38の相互間における振動の伝播が抑制される。したがって、各ノズルNによるインクの噴射特性(例えば噴射量,噴射方向または噴射速度)を高精度に制御することが可能である。
The
図8に例示される通り、圧電素子38の長手方向に直交する断面(Y-Z平面)に着目すると、振動板36は、圧電体層52に重ならない部分(以下「支持部」という)364を当該圧電体層52の両側に含む。圧電素子38は、支持部364により圧力室基板34に支持される。
As illustrated in FIG. 8, when attention is paid to a cross section (YZ plane) orthogonal to the longitudinal direction of the
第2電極53は、圧電体層52の面上に形成される。第2電極53の材料または製法は任意である。例えば、各種の導電材料の薄膜をスパッタリング等の公知の成膜技術により形成し、フォトリソグラフィ等の公知の加工技術により当該薄膜を選択的に除去することで、第2電極53を形成することが可能である。
The
図6および図7に例示される通り、第2電極53は、2個の第1分割電極61と1個の第2分割電極62とを含んで構成される。複数の第1分割電極61の各々は、相互に間隔をあけてY方向に延在する帯状の電極である。2個の第1分割電極61の電極幅(X方向の寸法)は共通する。第2分割電極62は、2個の第1分割電極61の間隔内においてY方向に延在する帯状の電極である。各第1分割電極61および第2分割電極62は、複数の圧電素子38(または複数の圧力室C)にわたり連続する共通電極である。各第1分割電極61と第2分割電極62とは、相互に離間して形成されて電気的に絶縁される。第2分割電極62は、第1分割電極61と比較して幅狭である。
As illustrated in FIGS. 6 and 7, the
第2電極53の面上には第1導電体55と第2導電体56とが形成される。第1導電体55は、X方向の負側の第1分割電極61の縁辺に沿ってY方向に延在する帯状の導電膜である。第2導電体56は、X方向の正側の第1分割電極61の縁辺に沿ってY方向に延在する帯状の導電膜である。第1導電体55および第2導電体56は、例えば金(Au)等の低抵抗な導電材料を利用して同層から形成される。第1導電体55と第2導電体56とを形成することで、各第1分割電極61における電圧降下が抑制される。また、第1導電体55および第2導電体56は、振動板36および圧電素子38の変形を抑制するための錘としても機能する。
A
図6および図7に例示される通り、圧電素子38は、平面視で2個の第1部分P1と1個の第2部分P2とに区分される。2個の第1部分P1の各々は、圧電素子38のうち平面視で第1分割電極61に重なる部分である。すなわち、各第1部分P1は、第1電極51と圧電体層52と第1分割電極61との積層で構成される。他方、第2部分P2は、圧電素子38のうち平面視で第2分割電極62に重なる部分である。すなわち、第2部分P2は、第1電極51と圧電体層52と第2分割電極62との積層で構成される。前述の通り、第2分割電極62は、2個の第1分割電極61の間隔内に位置する。したがって、第2部分P2は、X方向に配列する2個の第1部分P1の間隔内に位置する。すなわち、各第1部分P1は、第2部分P2からみてX方向の両側に形成される。図6および図7から理解される通り、第2部分P2は、X方向において第1部分P1よりも圧電素子38の中央側に位置する。具体的には、圧電素子38のうちX方向における両端間の中点を含む所定長の区間が第2部分P2に相当する。
6 and 7, the
信号生成部202が生成した基準電圧Vbs1は、各第1分割電極61に供給される。第1電極51には駆動信号Dが供給される。したがって、圧電素子38の各第1部分P1には、基準電圧Vbs1と駆動信号Dとの差分に相当する電圧が印加される。他方、信号生成部202が生成した基準電圧Vbs2は、第2分割電極62に供給される。したがって、圧電素子38の第2部分P2には、基準電圧Vbs2と駆動信号Dとの差分に相当する電圧が印加される。以上に説明した通り、圧電素子38の各第1部分P1と第2部分P2とには、相異なる電圧が印加される。
The reference voltage Vbs1 generated by the
図2に例示される通り、信号生成部202および駆動回路262は、圧電素子38に電圧を印加する素子駆動部28として機能する。振動板36と圧電素子38と素子駆動部28とは、圧電デバイスとして機能する。液体噴射ヘッド26は、インクを収容する圧力室Cと、圧力室Cからインクを噴射させる圧電デバイスとを具備する。
As illustrated in FIG. 2, the
図9は、圧電素子38の第1部分P1および第2部分P2に印加される電圧の波形図である。すなわち、第1部分P1に印加される電圧は、第1電極51と第1分割電極61との間の電圧である。第2部分P2に印加される電圧は、第1電極51と第2分割電極62との間の電圧である。第2電極53(第1分割電極61,第2分割電極62)の電圧に対して第1電極51の電圧が高い状態が便宜的に正極性として想定されている。
FIG. 9 is a waveform diagram of voltages applied to the first portion P1 and the second portion P2 of the
図9に例示される通り、圧電素子38の第1部分P1に印加される電圧は、電圧V1と電圧V2との間で変動する。電圧V1は電圧V2を上回る(V1>V2)。電圧V1(第1電圧の例示)は、駆動信号Dの電圧VHに相当し、電圧V2(第2電圧の例示)は、駆動信号Dの電圧VLに相当する。他方、圧電素子38の第2部分P2に印加される電圧は、電圧V3と電圧V4との間で変動する。電圧V3は電圧V4を上回る(V3>V4)。電圧V3(第3電圧の例示)は、駆動信号Dの電圧VHよりも基準電圧Vbs2の絶対値分だけ高い電圧に相当し、電圧V4(第4電圧の例示)は、駆動信号Dの電圧VLよりも基準電圧Vbs2の絶対値分だけ高い電圧に相当する。
As illustrated in FIG. 9, the voltage applied to the first portion P1 of the
図10は、圧電素子38における印加電圧と当該圧電素子38の歪み量との関係を示すグラフである。図10の抗電圧Vc(-)は、圧電素子38の歪み量が最小(ゼロ)となる負極性の電圧である。また、図10の最高電圧Vmaxは、圧電素子38の歪み量が最大となる正極性の電圧である。図10に例示される通り、圧電素子38の第1部分P1に印加される電圧の範囲(V1〜V2)と、第2部分P2に印加される電圧の範囲(V3〜V4)とは、抗電圧Vc(-)と最高電圧Vmaxとの間の範囲内に内包される。
FIG. 10 is a graph showing the relationship between the applied voltage in the
具体的には、電圧V1および電圧V3は、最高電圧Vmax以下の範囲内で抗電圧Vc(-)とは反対の正極性の電圧である。電圧V1は電圧V3よりも低い。電圧V2は、抗電圧Vc(-)と電圧V1との間の電圧であり、電圧V4は、抗電圧Vc(-)と電圧V3との間の電圧である。以上の説明から理解される通り、圧電素子38の第1部分P1に印加される電圧は、負極性の抗電圧Vc(-)と正極性の電圧V1との間の電圧V2と、当該電圧V1との間で変動する。同様に、圧電素子38の第2部分P2に印加される電圧は、負極性の抗電圧Vc(-)と正極性の電圧V3との間の電圧V4と、当該電圧V3との間で変動する。以上に例示した通り、第1実施形態の駆動回路262は、電圧V1と電圧V2との間で変動する電圧を各圧電素子38の第1部分P1に印加し、電圧V3と電圧V4との間で変動する電圧を各圧電素子38の第2部分P2に印加する。
Specifically, the voltage V1 and the voltage V3 are positive voltages opposite to the coercive voltage Vc (−) within the range of the maximum voltage Vmax or less. The voltage V1 is lower than the voltage V3. The voltage V2 is a voltage between the coercive voltage Vc (−) and the voltage V1, and the voltage V4 is a voltage between the coercive voltage Vc (−) and the voltage V3. As understood from the above description, the voltage applied to the first portion P1 of the
図10から理解される通り、電圧V2は電圧V4よりも抗電圧Vc(-)に近い。前述の通り抗電圧Vc(-)は負極性の電圧であるから、電圧V2は電圧V4よりも低い。すなわち、電圧V2と電圧V4と抗電圧Vc(-)との間には、以下の数式(1)の関係が成立する。なお、電圧V1および電圧V3は、抗電圧Vc(-)と逆極性(すなわち正極性)であるが、電圧V2および電圧V4の極性は任意である。
|Vc(-)−V2|≦|Vc(-)−V4| …(1)
As understood from FIG. 10, the voltage V2 is closer to the coercive voltage Vc (−) than the voltage V4. Since the coercive voltage Vc (−) is a negative voltage as described above, the voltage V2 is lower than the voltage V4. That is, the following equation (1) is established among the voltage V2, the voltage V4, and the coercive voltage Vc (−). The voltages V1 and V3 are opposite in polarity (ie, positive polarity) to the coercive voltage Vc (−), but the polarities of the voltages V2 and V4 are arbitrary.
| Vc (−) − V2 | ≦ | Vc (−) − V4 | (1)
図11は、圧電素子38の印加電圧に応じた振動板36の変位量の説明図である。第1実施形態では、圧電素子38に印加される電圧が高いほど、圧力室C側への振動板36の変位量が大きい場合を想定する。振動板36のうち第1部分P1に対応した領域は、電圧V1が第1部分P1に印加されたときの変位量Dmax1と、電圧V2が第1部分P1に印加されたときの変位量Dmin1との間で振動する。同様に、振動板36のうち第2部分P2に対応した領域は、電圧V3が第2部分P2に印加されたときの変位量Dmax2と、電圧V4が第2部分P2に印加されたときの変位量Dmin2との間で振動する。
FIG. 11 is an explanatory diagram of the amount of displacement of the
前述の通り、電圧V1は電圧V3を下回るから、変位量Dmax2は変位量Dmax1よりも大きい。また、電圧V2は電圧V4を下回るから、変位量Dmin2は変位量Dmin1よりも大きい。すなわち、振動板36のうち第1部分P1に対応した領域が変位する範囲(Dmin1〜Dmax1)は、第2部分P2に対応した領域が変位する範囲(Dmin2〜Dmax2)と比較して、圧力室C側(すなわち圧電素子38とは反対側)に位置する。
As described above, since the voltage V1 is lower than the voltage V3, the displacement amount Dmax2 is larger than the displacement amount Dmax1. Further, since the voltage V2 is lower than the voltage V4, the displacement amount Dmin2 is larger than the displacement amount Dmin1. That is, the range (Dmin1 to Dmax1) in which the region corresponding to the first portion P1 of the
以上に説明した通り、第1実施形態においては、圧電素子38の第1部分P1には、電圧V1と電圧V2との間で変動する電圧が印加され、圧電素子38の第2部分P2には、電圧V3と電圧V4との間で変動する電圧が印加される。電圧V2は電圧V4よりも抗電圧Vc(-)に近い。したがって、以下に詳述する通り、振動板36にクラックが発生する可能性を低減できるという利点がある。
As described above, in the first embodiment, a voltage that varies between the voltage V1 and the voltage V2 is applied to the first portion P1 of the
圧電素子38の第2部分P2にも各第1部分P1と同等の電圧を印加する構成(以下「対比例」という)では、振動板36のうち第2部分P2に対応する領域が、図11に例示された変位量Dmin1を端点として振動する。したがって、圧力室C内のインクから振動板36に作用する圧力が大きく、当該圧力に起因した振動板36のクラックが発生し易いという問題がある。対比例とは対照的に、第1実施形態では、電圧V3と電圧V4との間で変動する電圧が第2部分P2に印加される。したがって、振動板36のうち第2部分P2に対応する領域は、電圧V4に対応した変位量Dmin2(すなわち第1部分P1に対応する領域よりも圧力室C側の位置)を端点として振動する。以上の構成によれば、振動板36のうち第2部分P2に対応する領域に圧力室C内のインクから作用する圧力が、対比例と比較して抑制される。したがって、第1実施形態によれば、圧力室C内のインクからの圧力に起因して振動板36にクラックが発生する可能性を、対比例と比較して低減することが可能である。
In the configuration in which a voltage equivalent to that of each first portion P1 is applied to the second portion P2 of the piezoelectric element 38 (hereinafter referred to as “proportional”), the region corresponding to the second portion P2 of the
圧電素子38の長手方向における中央部の近傍において振動板36のクラックが発生し易いという傾向がある。第1実施形態では、圧電素子38の第2部分P2が第1部分P1よりも当該圧電素子38の中央側に位置するから、振動板36のうち特にクラックが発生し易い箇所を効果的に保護できるという利点がある。
There is a tendency that cracks of the
また、第1実施形態では、第1部分P1と第2部分P2との双方にわたる第1電極51に駆動信号Dが供給され、第1分割電極61に基準電圧Vbs1が印加され、第2分割電極62に基準電圧Vbs2が印加される。すなわち、圧電素子38の第1部分P1と第2部分P2とについて駆動信号Dは共用される。したがって、第1部分P1と第2部分P2とで別個の駆動信号を使用する構成と比較して、素子駆動部28の構成および動作が簡素化されるという利点がある。ただし、第1部分P1と第2部分P2とを別個の駆動信号により駆動してもよい。
In the first embodiment, the drive signal D is supplied to the
<第2実施形態>
図12は、第2実施形態における圧電素子38の印加電圧と歪み量との関係を示すグラフである。図12の抗電圧Vc(+)は、圧電素子38の歪み量が最小(ゼロ)となる正極性の電圧である。また、図12の最低電圧Vminは、圧電素子38の歪み量が最大となる負極性の電圧である。図12に例示される通り、第2実施形態において圧電素子38の第1部分P1に印加される電圧の範囲(V1〜V2)と、第2部分P2に印加される電圧の範囲(V3〜V4)とは、抗電圧Vc(+)と最低電圧Vminとの間の範囲内に内包される。
Second Embodiment
FIG. 12 is a graph showing the relationship between the voltage applied to the
具体的には、電圧V1および電圧V3は、最低電圧Vmin以上の範囲内で抗電圧Vc(+)とは反対の負極性の電圧である。電圧V1は電圧V3よりも高い。電圧V2は、抗電圧Vc(+)と電圧V1との間の電圧であり、電圧V4は、抗電圧Vc(+)と電圧V3との間の電圧である。以上の説明から理解される通り、圧電素子38の第1部分P1に印加される電圧は、正極性の抗電圧Vc(+)と負極性の電圧V1との間の電圧V2と、当該電圧V1との間で変動する。同様に、圧電素子38の第2部分P2に印加される電圧は、正極性の抗電圧Vc(+)と負極性の電圧V3との間の電圧V4と、当該電圧V3との間で変動する。以上に例示した通り、第2実施形態の駆動回路262は、電圧V1と電圧V2との間で変動する電圧を各圧電素子38の第1部分P1に印加し、電圧V3と電圧V4との間で変動する電圧を各圧電素子38の第2部分P2に印加する。
Specifically, the voltage V1 and the voltage V3 are negative voltages opposite to the coercive voltage Vc (+) within the range of the minimum voltage Vmin or more. The voltage V1 is higher than the voltage V3. The voltage V2 is a voltage between the coercive voltage Vc (+) and the voltage V1, and the voltage V4 is a voltage between the coercive voltage Vc (+) and the voltage V3. As understood from the above description, the voltage applied to the first portion P1 of the
図12から理解される通り、電圧V2は電圧V4よりも抗電圧Vc(+)に近い。前述の通り抗電圧Vc(+)は正極性の電圧であるから、電圧V2は電圧V4よりも高い。すなわち、電圧V2と電圧V4と抗電圧Vc(+)との間には、以下の数式(2)の関係が成立する。なお、電圧V1および電圧V3は、抗電圧Vc(+)と逆極性(すなわち負極性)であるが、電圧V2および電圧V4の極性は任意である。
|Vc(+)−V2|≦|Vc(+)−V4| …(2)
As understood from FIG. 12, the voltage V2 is closer to the coercive voltage Vc (+) than the voltage V4. Since the coercive voltage Vc (+) is a positive voltage as described above, the voltage V2 is higher than the voltage V4. That is, the following equation (2) is established among the voltage V2, the voltage V4, and the coercive voltage Vc (+). The voltages V1 and V3 are opposite in polarity (ie, negative polarity) to the coercive voltage Vc (+), but the polarities of the voltages V2 and V4 are arbitrary.
| Vc (+) − V2 | ≦ | Vc (+) − V4 | (2)
以上に説明した通り、第2実施形態においては、圧電素子38の第1部分P1には、電圧V1と電圧V2との間で変動する電圧が印加され、圧電素子38の第2部分P2には、電圧V3と電圧V4との間で変動する電圧が印加される。電圧V2は電圧V4よりも抗電圧Vc(+)に近い。したがって、第1実施形態と同様に、振動板36のうち第2部分P2の近傍にクラックが発生する可能性を低減できるという利点がある。
As described above, in the second embodiment, a voltage that varies between the voltage V1 and the voltage V2 is applied to the first portion P1 of the
第1実施形態および第2実施形態の例示から理解される通り、駆動回路262は、圧電素子38の第1極性の抗電圧Vc(Vc(-),Vc(+))と第1極性とは反対の第2極性の電圧V1との間の電圧V2と、当該電圧V1との間の範囲内で変動する電圧を、第1部分P1に印加し、抗電圧Vcと第2極性の電圧V3との間の電圧V4と、当該電圧V3との間の範囲内で変動する電圧を、第2部分P2に印加する要素、として包括的に表現される。
As will be understood from the illustrations of the first embodiment and the second embodiment, the
<変形例>
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。なお、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
<Modification>
Each form illustrated above can be variously modified. Specific modes of modifications that can be applied to the above-described embodiments are exemplified below. Note that two or more aspects arbitrarily selected from the following examples can be appropriately combined as long as they do not contradict each other.
(1)前述の各形態では、圧電素子38を長手方向に3個の部分(2個の第1部分P1と1個の第2部分P2)に区分したが、圧電素子38の区分数は以上の例示に限定されない。例えば、図13に例示される通り、圧電素子38を4個以上の部分Pに区分してもよい。図13では、圧電素子38を5個の部分Pに区分した構成が例示されている。圧電素子38の区分の総数に関わらず、圧電素子38の端部に近い部分Pほど、歪み量が最小となる印加電圧は、抗電圧Vcに近い電圧に設定される。例えば、負極性の抗電圧Vc(-)と正極性の最高電圧Vmaxとの間の電圧を圧電素子38に印加する構成では、圧電素子38の各部分Pに印加される電圧の範囲は、X方向の端部に近い部分Pほど抗電圧Vc(-)に近い範囲となる。他方、正極性の抗電圧Vc(+)と負極性の最低電圧Vminとの間の電圧を圧電素子38に印加する構成では、圧電素子38の各部分Pに印加される電圧の範囲は、X方向の端部に近い部分Pほど抗電圧Vc(+)に近い範囲となる。
(1) In each of the embodiments described above, the
(2)前述の各形態では、第1電極51が個別電極であり第2電極53(第1分割電極61および第2分割電極62)が共通電極である構成を例示したが、第1電極51を、複数の圧電素子38にわたり連続する共通電極とし、第2電極53を圧電素子38毎に個別の個別電極としてもよい。また、第1電極51および第2電極53の双方を個別電極としてもよい。なお、第2電極53(第1分割電極61および第2分割電極62)を共通電極とした構成によれば、第2電極53が圧電素子38毎に個別に形成された構成と比較して、液体噴射ヘッド26の構成が簡素化されるという利点がある。
(2) In each of the above embodiments, the
(3)前述の各形態では、圧電素子38のうち第1部分P1に印加される電圧V1と第2部分P2に印加される電圧V3とを相違させたが、電圧V1と電圧V3とを一致させてもよい。例えば、電圧V1および電圧V3の双方を最高電圧Vmaxまたは最低電圧Vminに設定してもよい。また、前述の各形態では、電圧V2と抗電圧Vcとを相違させたが、電圧V2を抗電圧Vcに一致させてもよい。
(3) In the above-described embodiments, the voltage V1 applied to the first portion P1 and the voltage V3 applied to the second portion P2 of the
(4)前述の各形態では、液体噴射ヘッド26を搭載した搬送体242を往復させるシリアル方式の液体噴射装置100を例示したが、複数のノズルNが媒体12の全幅にわたり分布するライン方式の液体噴射装置にも本発明を適用することが可能である。
(4) In each of the above-described embodiments, the serial-type
(5)前述の各形態で例示した液体噴射装置100は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。
(5) The
(6)振動板36と圧電素子38と素子駆動部28とを具備する圧電デバイスは、液体噴射ヘッド26以外にも、超音波センサー、超音波トランスデューサーまたは超音波モーター等の他の装置にも適用することができる。
(6) The piezoelectric device including the
100…液体噴射装置、12…媒体、14…液体容器、20…制御ユニット、22…搬送機構、24…移動機構、26…液体噴射ヘッド、32…流路基板、34…圧力室基板、342…除去部、36…振動板、38…圧電素子、42…筐体部、44…封止体、46…ノズル板、N…ノズル、48…吸振体、50…配線基板、51…第1電極、52…圧電体層、53…第2電極、61…第1分割電極、62…第2分割電極、C…圧力室、R…液体貯留室、P1…第1部分、P2…第2部分。
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記圧力室の壁面を構成する振動板と、
前記振動板に形成された圧電素子と、
前記圧電素子に電圧を印加する駆動回路とを具備する液体噴射ヘッドであって、
前記圧電素子は、平面視で相異なる位置に形成された第1部分と第2部分とを含み、
前記駆動回路は、
前記圧電素子の第1極性の抗電圧と前記第1極性とは反対の第2極性の第1電圧との間の第2電圧と、前記第1電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第1部分に印加し、
前記抗電圧と前記第2極性の第3電圧との間の第4電圧と、前記第3電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第2部分に印加し、
前記第2電圧は、前記第4電圧よりも前記抗電圧に近い
液体噴射ヘッド。 A pressure chamber containing liquid;
A diaphragm constituting a wall surface of the pressure chamber;
A piezoelectric element formed on the diaphragm;
A liquid ejecting head comprising a drive circuit for applying a voltage to the piezoelectric element,
The piezoelectric element includes a first portion and a second portion formed at different positions in plan view,
The drive circuit is
A voltage that fluctuates within a range between the second voltage between the coercive voltage of the first polarity of the piezoelectric element and the first voltage of the second polarity opposite to the first polarity, and the first voltage. Applying to the first part,
Applying a fourth voltage between the coercive voltage and the third voltage of the second polarity and a voltage varying within a range between the third voltage to the second portion;
The liquid ejection head, wherein the second voltage is closer to the coercive voltage than the fourth voltage.
前記第2部分は、前記圧電素子の長手方向において前記第1部分よりも当該圧電素子の中央側に位置する
請求項1の液体噴射ヘッド。 The piezoelectric element is formed in an elongated shape in plan view,
The liquid ejecting head according to claim 1, wherein the second portion is positioned closer to the center of the piezoelectric element than the first portion in the longitudinal direction of the piezoelectric element.
請求項2の液体噴射ヘッド。 The liquid ejecting head according to claim 2, wherein the first portion is formed on both sides in the longitudinal direction of the piezoelectric element when viewed from the second portion.
第1電極および第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に介在する圧電体層とを含み、
前記第2電極は、第1分割電極と第2分割電極とを含み、
前記第1部分は、前記第1電極と前記圧電体層と前記第1分割電極とが積層された部分であり、前記第2部分は、前記第1電極と前記圧電体層と前記第2分割電極とが積層された部分であり、
前記駆動回路は、
時間的に変動する駆動信号を前記第1電極に供給し、
第1基準電圧を前記第1分割電極に供給し、
前記第1基準電圧を下回る第2基準電圧を前記第2分割電極に供給する
請求項1から請求項3の何れかの液体噴射ヘッド。 The piezoelectric element is
A first electrode and a second electrode;
A piezoelectric layer interposed between the first electrode and the second electrode,
The second electrode includes a first divided electrode and a second divided electrode,
The first portion is a portion in which the first electrode, the piezoelectric layer, and the first divided electrode are stacked, and the second portion is the first electrode, the piezoelectric layer, and the second divided portion. It is the part where the electrode is laminated,
The drive circuit is
Supplying a time-varying drive signal to the first electrode;
Supplying a first reference voltage to the first split electrode;
4. The liquid jet head according to claim 1, wherein a second reference voltage lower than the first reference voltage is supplied to the second divided electrode. 5.
請求項4の液体噴射ヘッド。 The liquid ejecting head according to claim 4, wherein the second electrode is a common electrode continuous across a plurality of piezoelectric elements.
前記振動板に形成された圧電素子と、
前記圧電素子に電圧を印加する駆動回路とを具備する圧電デバイスであって、
前記圧電素子は、平面視で相異なる位置に形成された第1部分と第2部分とを含み、
前記駆動回路は、
前記圧電素子の第1極性の抗電圧と前記第1極性とは反対の第2極性の第1電圧との間の第2電圧と、前記第1電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第1部分に印加し、
前記抗電圧と前記第2極性の第3電圧との間の第4電圧と、前記第3電圧との間の範囲内で変動する電圧を、前記第2部分に印加し、
前記第2電圧は、前記第4電圧よりも前記抗電圧に近い
圧電デバイス。
A diaphragm,
A piezoelectric element formed on the diaphragm;
A piezoelectric device comprising a drive circuit for applying a voltage to the piezoelectric element,
The piezoelectric element includes a first portion and a second portion formed at different positions in plan view,
The drive circuit is
A voltage that fluctuates within a range between the second voltage between the coercive voltage of the first polarity of the piezoelectric element and the first voltage of the second polarity opposite to the first polarity, and the first voltage. Applying to the first part,
Applying a fourth voltage between the coercive voltage and the third voltage of the second polarity and a voltage varying within a range between the third voltage to the second portion;
The piezoelectric device, wherein the second voltage is closer to the coercive voltage than the fourth voltage.
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