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JP2019119450A - 二重容器 - Google Patents

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JP2019119450A JP2017252936A JP2017252936A JP2019119450A JP 2019119450 A JP2019119450 A JP 2019119450A JP 2017252936 A JP2017252936 A JP 2017252936A JP 2017252936 A JP2017252936 A JP 2017252936A JP 2019119450 A JP2019119450 A JP 2019119450A
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Abstract

【課題】比較的粘度の高い内容物を収容する場合でも好適に使用することが可能な二重容器を提案する。【解決手段】本発明の二重容器は、内層体1、外層体2、及び注出キャップ3を備え、注出キャップ3は、注出口6dを備える頂壁6aを有する注出キャップ本体6と、注出キャップ本体6の内側に設けられ、口部2aの上方に位置する天壁4aと、天壁4aから頂壁6aの裏面に向けて突出するとともに、充填空間Sに向けて開口する下部開口4d及び注出口6dに通じる上部開口4cを有する筒状壁4bとを備える中栓4と、筒状壁4bの内側に移動可能に配され、下部開口4dに向けて移動した際は下部開口4dを閉鎖する一方、上部開口4cに向けて移動した際は下部開口4dを開放し、筒状壁4bを通して充填空間Sの内容物を注出口6dから注出させる移動弁7を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内容物を収容する充填空間を有する内層体と、可撓性を有し、該内層体を内側に収める外層体と、充填空間に通じる注出口を有するとともに外層体の口部に装着される注出キャップを備える二重容器に関するものであり、特に比較的粘度の高い内容物を収容するのに好適な二重容器に関する。
近年、内容物を収容する容器本体に注出キャップを装着した容器においては、例えば特許文献1に示されているような、容器本体を内層体と外層体とで構成した二重容器(デラミ容器、積層剥離容器ともいう)が使用されている。この種の容器には可撓性を有する外層体が用いられていて、外層体には、外層体と内層体との相互間に位置する内部空間に空気を取り込む通気口が設けられている。また注出キャップの内側には、内層体に通じる開口を閉鎖する三点弁の如き逆止弁と、注出後には内層体側に向けて移動することによって注出口周辺に貯まった内容物を引き戻す球状弁が設けられている。
このような構成の二重容器によれば、外層体を押圧することによって内部空間が加圧され、これによって充填空間の圧力が高まって内容物を注出させることができる。また外層体への押圧を解除すれば、外層体の復元に伴って内部空間が減圧し、これによって通気口から内部空間へ空気が導入されて内層体のみを減容変形させることができる。すなわち、内容物が少なくなっても容器の自立性が維持されるという利点がある。また、外気と置換することなく内容物を注出させることができるうえ、三点弁の如き逆止弁によって内容物が外気に曝されるのを防止することができるため、収容した内容物の品質劣化が生じにくいという利点もある。このためこの種の容器は、例えば醤油などの調味料や化粧水などの化粧料を収容するのに好適なものとして多用されつつある。
特開2013−151316号公報
ところで、このような二重容器に収容する内容物として、中濃ソースやコンディショナーのような比較的粘度の高いものを採用した場合には、注出時に弁座から離反した三点弁が元に戻らずに、内容物が外気に曝される状態になることがあった。また、内容物を注出する際には、外層体を比較的強めに押圧しなければならなかった。更に球状弁は、内容物の注出時においては外側に向けて移動する一方、注出後は内層体の内側に向かって移動することによって内容物を引き戻すものであるところ、高粘度の内容物によって元の位置に戻ることができず、注出口周辺に貯まった内容物が引き戻されずに液だれすることもあった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、比較的粘度の高い内容物を収容する場合でも好適に使用することが可能な二重容器を提供することを目的とする。
本発明は、減容変形可能であって、内容物を収容する充填空間を有する内層体と、可撓性を有し、該内層体を内側に収めて該内層体との間に内部空間を有するとともに該内部空間に通じる通気口を有する外層体と、該充填空間に通じる注出口を有するとともに該外層体の口部に装着される注出キャップを備える二重容器であって、
前記注出キャップは、
前記注出口を備える頂壁を有する注出キャップ本体と、
前記注出キャップ本体の内側に設けられ、前記口部の上方に位置する天壁と、該天壁から該頂壁の裏面に向けて突出するとともに、前記充填空間に向けて開口する下部開口及び前記注出口に通じる上部開口を有する筒状壁とを備える中栓と、
前記筒状壁の内側に移動可能に配され、前記下部開口に向けて移動した際は該下部開口を閉鎖する一方、前記上部開口に向けて移動した際は該下部開口を開放し、該筒状壁を通して前記充填空間の内容物を前記注出口から注出させる移動弁と、を備える二重容器である。
前記筒状壁は、前記下部開口に向けて縮径する下部内周面を有することが好ましい。
前記筒状壁は、前記下部内周面の最大径よりも内径が大になる上部内周面を有することが好ましい。
前記移動弁は、前記下部内周面に対して平行になる下部外周面を有することが好ましい。
前記移動弁は、前記下部外周面を備える本体部と、該本体部から上方に向けて延在するとともに周方向に間隔をあけて設けられる複数のリブを有することが好ましい。
前記移動弁は、前記下部外周面を備える本体部と、該本体部の上方に位置する環状部と、該本体部と該環状部とを周方向に間隔をあけて連結する複数の連結部とを有することが好ましい。
前記外層体は、前記口部に前記通気口を有するものであり、
前記注出キャップ本体は、前記天壁に連結するとともに前記口部を取り囲んで該口部との間に前記通気口に通じる通路を有する外周壁と、該天壁を貫いて該通路に通じる外気導入孔とを有するものであって、
前記注出キャップは、少なくとも前記外層体への押圧に伴う前記内部空間の加圧時には、前記天壁の裏面に着座して前記外気導入孔を閉鎖する一方、該外層体の復元に伴う該内部空間の減圧時には、前記移動弁による前記下部開口の閉鎖に遅れて該外気導入孔を開放する空気弁を有することが好ましい。
本発明の二重容器では、従来、中栓の天壁を弁座としていた三点弁を廃止する一方、天壁には、注出キャップ本体の天壁裏面に向けて突出するとともに、充填空間に向けて開口する下部開口及び注出口に通じる上部開口を有する筒状壁を設け、また筒状壁の内側には、下部開口に向けて移動した際はこの下部開口を閉鎖する一方、上部開口に向けて移動した際は下部開口を開放して、筒状壁を通して充填空間の内容物を注出口から注出させる移動弁を設けている。すなわち三点弁は、幅狭の連結片によって支持されるものであるため、比較的粘度の高い内容物を注出させると連結片が変形して戻らなくなることがあるものの、このような移動弁は変形のおそれがないため、粘度の高い内容物であっても外気に曝されるのを防止することができる。また移動弁は、注出時に上部開口に向けて移動する一方、注出後は下部開口に向けて移動するため、注出口周辺に貯まった内容物を引き戻して内容物の液だれを防止することができる。
また筒状壁は、下部内周面の内径が一定のものでもよいが、下部開口に向けて縮径するように構成する場合は、上部開口に向けて移動弁が移動するにつれ、下部内周面と移動弁との隙間が大きくなる。これにより、比較的粘度の高い内容物であっても、外層体へ加える押圧力を抑えることができる。
また、このように筒状壁の下部内周面を下部開口に向けて縮径させる場合には、移動弁の下部外周面もこれと平行になるように構成することによって、下部開口に向かって移動した移動弁と筒状壁との密着面積が増えるため、内容物が外気に曝される不具合がより確実に防止できる。
また筒状壁の上部内周面は、その内径が下部内周面の最大径と等しくなるものでもよいが、下部内周面の最大径よりも大になるように構成する場合は、上部内周面と移動弁との隙間がより大きくなるため、比較的粘度の高い内容物でも通過しやすくなり、外層体へ加える押圧力を更に抑えることができる。
そして注出キャップに、少なくとも外層体への押圧に伴う内部空間の加圧時において、注出キャップ本体の天壁の裏面に着座して外気導入孔を閉鎖する一方、外層体の復元に伴う内部空間の減圧時において、移動弁による下部開口の閉鎖に遅れて外気導入孔を開放する空気弁を設ける場合は、外層体が復元する際には、まず注出口に貯まった内容物の引き戻しが行われるため、内容物の液だれをより確実に防止することができる。
本発明に従う二重容器の一実施形態について、注出キャップの周辺を示した側面視での断面図である。 (a)は、図1に示した移動弁の平面図であり、(b)は、(a)のA−A線に沿う断面図であり、(c)は、移動弁の変形例を示した平面図であり、(d)は、(c)のB−B線に沿う断面図である。 蓋体を開いて二重容器を傾倒姿勢に変位させた状態を示す図である。 図3で示す状態の後に外層体を押圧して内容物が注出される状態を示す図である。 図4で示す状態の後に外層体が復元し始めた状態を示す図である。 図5で示す状態の後に外気導入口から空気が取り込まれる状態を示す図である。
以下、図1を参照して、本発明に従う二重容器の一実施形態について説明する。なお、本明細書等において、「上」方向、「下」方向とは、図1に示すように外層体(符号2)が下方に位置し、蓋体(符号8)が上方に位置する状態での向きをいう。
本実施形態の二重容器は、内層体1、外層体2、注出キャップ3(中栓4、空気弁5、注出キャップ本体6、移動弁7で構成される)、及び蓋体8を備えている。
内層体1は、その内側に内容物を収容可能な充填空間Sを備えている。本実施形態の内層体1は、薄肉の合成樹脂製であって、減容変形可能に設けられている。
外層体2は、中心軸Oに沿って延在する筒状の口部2aを備えている。本実施形態の口部2aは、上端が開口する上部分2bに対し、下部分2cが大径に形成されている。また上部分2bの外周面には雄ねじ部2dが設けられている。更に上部分2bには、上部分2bを径方向に貫通する通気口2eが設けられ、また通気口2eが開口する外周面には、上下方向に延在して雄ねじ部2dを分断する切欠き2fが設けられている。なお、図示は省略するが、口部2aの下方には筒状の胴部と、胴部の下端を閉鎖する底部が設けられている。また本実施形態の外層体2は合成樹脂製であって、胴部は可撓性を有している。
また内層体1と外層体2との相互間には、通気口2eに通じる内部空間Nが形成されている。
本実施形態における内層体1と外層体2は、相互に相溶性が低い合成樹脂を剥離可能に積層させたものである。内層体1を構成する合成樹脂としては、ナイロン樹脂(PA)、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、変性ポリオレフィン樹脂(例えば三井化学株式会社製「アドマー」(登録商標)等)を採用することができる。また外層体2を構成する合成樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)をはじめとするポリエチレン樹脂(PE)を採用することができる。このような内層体1と外層体2は、内層体1を形成する合成樹脂素材と外層体2を形成する合成樹脂素材とが積層されたパリソンを、ブロー成形することによって得ることができるが、他にも、内層体1の合成樹脂素材と外層体2の合成樹脂素材とを積層させた試験管状のプリフォームを準備し、このプリフォームを2軸延伸ブロー成形して形成することや、内層体及び外層体を個別に形成し、その後、内層体を外層体の内側に配置したものも用いることができる。また、図示は省略するが、内層体1と外層体2との間に、縦方向に延在して内層体1と外層体2とを部分的に接合する、1本或いは複数本の接着帯を設けてもよい。
中栓4は、口部2aの上方に位置する天壁4aを備えている。天壁4aの中央部分には、天壁4aから上方に向けて突出するとともに下方に向けても突出する筒状壁4bが設けられている。ここで筒状壁4bは、後述する注出キャップ本体6の頂壁に対してその裏面の近くに上端が位置するように設けられている。また、筒状壁4bの上端は開口していて(上部開口4cと称する)、後述する注出キャップ本体6の注出口に通じている。また筒状壁4bの下端は開口していて(下部開口4dと称する)、充填空間Sに通じている。そして筒状壁4bの下部内周面4eは、下部開口4dに向けて縮径して円錐面状に形成されている。また筒状壁4bの上部内周面4fは、下部内周面4eの上端から径方向外側に広がる段部4gと連結していて、その内径は、下部内周面4eの最大径(下部内周面4eの上端の内径)よりも大きくなっている。
そして天壁4aの上面には、筒状壁4bに対して間隔をあけて設けられる中栓環状壁4hと、天壁4aの外縁部に設けられる外縁壁4jが設けられている。また天壁4aの外縁部と外縁壁4jには、これらを切り欠いて径方向の内外を貫通させる切欠き4kが設けられている。そして天壁4aの下面には、内層体1と液密に当接する環状のシール壁4mが設けられている。なお、本実施形態の中栓4は、例えばポリプロピレン(PP)のような合成樹脂で形成されている。
空気弁5は、中心軸Oを中心とする筒状であって、且つ下端部が筒状壁4bと中栓環状壁4hによって支持される基部5aを備えている。基部5aの径方向外側には、概略ドーナツ板状であって弾性変形可能な薄肉部5bが設けられている。ここで本実施形態の薄肉部5bをより詳細に説明すると、内縁部は基部5aと一体に連結し、中間部は下向きに凸になるように湾曲し、外縁部は下方に向けて折れ曲がるように屈曲している。また本実施形態の空気弁5は、ゴムやエラストマー、軟質ポリエチレン(低密度ポリエチレン)等の軟質材で形成されている。
注出キャップ本体6は、空気弁5の上方に位置する頂壁6aと、頂壁6aの外縁に一体に連結するとともに口部2aを取り囲み、下端部が下部分2cに気密に当接する外周壁6bとを備えている。また、外周壁6bの内周面には雄ねじ部2dに適合する雌ねじ部6cが設けられている。なお、本実施形態の注出キャップ本体6は、合成樹脂製である。
頂壁6aの中央部には、頂壁6aを貫く注出口6dが設けられている。また頂壁6aの上面には、注出口6dを取り囲むとともに上端を径方向外側に湾曲させてリップを形成した注出筒6eが設けられている。また頂壁6aの下面には、基部5aの径方向内側に位置する内側環状壁6fと、基部5aの径方向外側に位置する外側環状壁6gとが設けられていて、これらによって基部5aの上端部を支持している。また外側環状壁6gの径方向外側には、下向きに突出して空気弁5の薄肉部5bが当接する弁座部6hが設けられている。
また頂壁6aには、その表裏を貫通する外気導入口6jが設けられている。ここで、外気導入口6jから通気口2eに至る間には、天壁4aと頂壁6aの間に形成される空間から切欠き4kを経由し、口部2aと外周壁6bの間においては、切欠き2f、或いは雄ねじ部2dと雌ねじ部6cとの間に形成される螺旋状の隙間を経由する通路Tが設けられている。なお通路Tは、外気導入口6jから取り込まれた空気が通るものであり、切欠き2fを設けることで通路Tを通る空気が流れやすくなるが、これを省略してもよい。また、頂壁6aの外縁部には、径方向外側に向けて突出する凸部6kが設けられている。
移動弁7は、筒状壁4bの内側において、上部開口4cと下部開口4dの間で移動可能に配されている。本実施形態の移動弁7は、移動弁7の基部をなす本体部7aを備えている。本体部7aは、上方に向けて縮径するとともに下方に向けても縮径する形状をなしている。なお、下方に向けて縮径した外面を下部外周面7bと称する。ここで下部外周面7bは、下部内周面4eに対して平行をなす円錐面状に形成されている。また本体部7aには、上方に向けて延在するとともに周方向に間隔をあけて設けられる複数のリブ7cが設けられている。本実施形態のリブ7cは、図2(a)、(b)に示すように、等間隔で合計6個設けられている。またリブ7cの外周面において、外径が最も大きな部分は、図1に示すように、上部内周面4fの内径よりも若干小さく、下部内周面4eの最大径(下部内周面4eの上端の内径)よりも大きな外径で形成されている。
蓋体8は、頂壁6aの上方に位置する上壁8aと、上壁8aに一体に連結する蓋体外周壁8bとを備えている。
上壁8aの下面には、注出筒6eの内側に挿入されるとともに注出口6dと気密に当接するシール筒8cが設けられている。
蓋体外周壁8bの内周面には、凸部6kに係合して蓋体8を閉栓状態で維持する係合凹部8dが設けられている。また蓋体外周壁8bの外周面には、注出キャップ本体6の外周壁6bに一体に連結するヒンジ部8eが設けられている。なお、本実施形態の蓋体8は注出キャップ本体6と一体に連結するものであるが、注出キャップ本体6とは別異に設け、ねじやアンダーカットによって注出キャップ本体6に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
このような二重容器は、特に、中濃ソースのような比較的粘度の高い内容物(一例として粘度870mPa・s以上)を収容するのに適している。
次に、上述した二重容器から内容物を注出させる状況について説明する。
まず、図3に示すように、蓋体8を開いた状態で外層体2を傾倒姿勢に変位させ、更に外層体2の胴部を押圧する。これにより、内部空間Nが加圧されて充填空間Sの圧力が高まるため、図4に示すように移動弁7は、内容物とともに上部開口4cに向けて移動する。そして下部開口4dから筒状壁4bの内側に入り込んだ内容物は、隣り合うリブ7cの間を通って上部開口4cを通過し、注出口6dを経由して注出筒6eの出口から注出される。ここで、本実施形態の下部内周面4eは、上部開口4cに向かうにつれて内径が大きくなるため、移動弁7が上部開口4cに向かって移動するに伴い、下部内周面4eと移動弁7との隙間は大きくなる。このため、比較的粘度の高い内容物であっても隙間での流動抵抗が抑えられるため、外層体2に対してそれ程大きな押圧力を加えなくても内容物を注出することができる。また、移動弁7が更に移動し、図4に示すように下部外周面7bが上部内周面4fに差し掛かる状態では、上部内周面4fの内径は下部外周面7bの最大径よりも大きいことから、内容物の流動抵抗は低くなり、外層体2を押圧する力を抑えることができる。なお、リブ7cによって、筒状壁4b内での移動弁7の傾きが抑制されるため、移動弁7が筒状壁4bの途中で引っ掛かって動かなくなる不具合を防止することができる。
そして、図5に示すように外層体2への押圧を解除すると、可撓性を有する外層体2は復元し始め、それに伴い内部空間Nが減圧されて、内層体1も復元し始める。これにより、筒状壁4bの内側に入り込んだ内容物が充填空間Sに引き戻されるため、注出筒6eの内側に貯まった内容物も引き戻され、また移動弁7も下部開口4d側に移動し始める。
そして、図6に示すように移動弁7が下部開口4dに当接して内容物の引き戻しが停止すると、外層体2の更なる復元によって内部空間Nの減圧が進み、それによって外気導入口6jから取り込まれた空気は、薄肉部5bを弾性変形させて弁座部6hから離反させ、注出キャップ本体6内に取り込まれる。なお、このように外層体2の復元にあたって薄肉部5bの弾性変形よりも内層体1の復元が優先して生じるようにするには、例えば薄肉部5bの厚みや形状などを調整することによって実現可能である。そして取り込まれた空気は、通路Tを通って通気口2eに至り、更に内部空間Nに導入されるので、内層体1を減容変形させたまま外層体2を復元させることができる。
図6の状態においては、移動弁7の下部外周面7bが下部内周面4eに密着して充填空間Sへの外気の侵入を防止しているうえ、筒状壁4bに残った内容物も充填空間Sへ外気が入り込むのを防いでいるため、内層体1に収容した内容物の品質を高いレベルで維持することができる。また、注出筒6eの内側に貯まった内容物を引き戻してから移動弁7が下部開口4dを閉鎖するため、注出筒6eからの液だれを有効に防止することができる。
ところで、上述した移動弁7は、図2(c)、(d)に示す如きものであってもよい。図示した移動弁9は、下方に向けて縮径する形状をなす本体部9aを備えている。また本体部9aの下部外周面9bは、上述した下部外周面7bと同様に、下部内周面4eに対して平行なす円錐面状に形成されている。また、本体部9aの上方には円環状の環状部9cが設けられ、本体部9aと環状部9cとの間には、周方向に間隔をあけてこれらを連結する複数の連結部9dが設けられている。本実施形態の連結部9dは、等間隔で合計4つ設けられている。
なお、図示は省略するが、移動弁7に替えて移動弁9を設けた二重容器においても、下部外周面9bが下部内周面4eに密着し、また内容物は隣り合う連結部9dの隙間を通して流動可能であり、更に環状部9cによって、移動弁9が筒状壁4b内で傾いて途中で引っ掛かる不具合が防止できるため、先に説明した移動弁7と同様の効果を得ることが可能である。
以上、本発明について具体的な実施形態を示しながら説明したが、本発明に従う二重容器は上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に従う範疇で種々の変更を加えたものも含まれる。例えば内部空間に空気を導入する通気口は、外層体の口部に設けられるものに限られず、外層体の底部に設けてもよいし胴部に設けてもよい。またその際には、空気弁を設ける位置も適宜変更すればよい。更に、例えば通気口に至る空気の通る通路の隙間を適宜選択すれば、空気弁を使用せずに上述した機能を実現することも可能である。
1:内層体
2:外層体
2a:口部
2b:上部分
2c:下部分
2d:雄ねじ部
2e:通気口
2f:切欠き
3:注出キャップ
4:中栓
4a:天壁
4b:筒状壁
4c:上部開口
4d:下部開口
4e:下部内周面
4f:上部内周面
4g:段部
4h:中栓環状壁
4j:外縁壁
4k:切欠き
4m:シール壁
5:空気弁
5a:基部
5b:薄肉部
6:注出キャップ本体
6a:頂壁
6b:外周壁
6c:雌ねじ部
6d:注出口
6e:注出筒
6f:内側環状壁
6g:外側環状壁
6h:弁座部
6j:外気導入口
6k:凸部
7:移動弁
7a:本体部
7b:下部外周面
7c:リブ
8:蓋体
8a:上壁
8b:蓋体外周壁
8c:シール筒
8d:係合凹部
8e:ヒンジ部
9:移動弁
9a:本体部
9b:下部外周面
9c:環状部
9d:連結部
N:内部空間
S:充填空間
T:通路

Claims (7)

  1. 減容変形可能であって、内容物を収容する充填空間を有する内層体と、可撓性を有し、該内層体を内側に収めて該内層体との間に内部空間を有するとともに該内部空間に通じる通気口を有する外層体と、該充填空間に通じる注出口を有するとともに該外層体の口部に装着される注出キャップを備える二重容器であって、
    前記注出キャップは、
    前記注出口を備える頂壁を有する注出キャップ本体と、
    前記注出キャップ本体の内側に設けられ、前記口部の上方に位置する天壁と、該天壁から該頂壁の裏面に向けて突出するとともに、前記充填空間に向けて開口する下部開口及び前記注出口に通じる上部開口を有する筒状壁とを備える中栓と、
    前記筒状壁の内側に移動可能に配され、前記下部開口に向けて移動した際は該下部開口を閉鎖する一方、前記上部開口に向けて移動した際は該下部開口を開放し、該筒状壁を通して前記充填空間の内容物を前記注出口から注出させる移動弁と、を備える二重容器。
  2. 前記筒状壁は、前記下部開口に向けて縮径する下部内周面を有する請求項1に記載の二重容器。
  3. 前記筒状壁は、前記下部内周面の最大径よりも内径が大になる上部内周面を有する請求項2に記載の二重容器。
  4. 前記移動弁は、前記下部内周面に対して平行になる下部外周面を有する請求項2又は3に記載の二重容器。
  5. 前記移動弁は、前記下部外周面を備える本体部と、該本体部から上方に向けて延在するとともに周方向に間隔をあけて設けられる複数のリブを有する請求項4に記載の二重容器。
  6. 前記移動弁は、前記下部外周面を備える本体部と、該本体部の上方に位置する環状部と、該本体部と該環状部とを周方向に間隔をあけて連結する複数の連結部とを有する請求項4に記載の二重容器。
  7. 前記外層体は、前記口部に前記通気口を有するものであり、
    前記注出キャップ本体は、前記天壁に連結するとともに前記口部を取り囲んで該口部との間に前記通気口に通じる通路を有する外周壁と、該天壁を貫いて該通路に通じる外気導入孔とを有するものであって、
    前記注出キャップは、少なくとも前記外層体への押圧に伴う前記内部空間の加圧時には、前記天壁の裏面に着座して前記外気導入孔を閉鎖する一方、該外層体の復元に伴う該内部空間の減圧時には、前記移動弁による前記下部開口の閉鎖に遅れて該外気導入孔を開放する空気弁を有する請求項1〜6の何れか一項に記載の二重容器。
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