[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2019109953A - 磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019109953A
JP2019109953A JP2017243988A JP2017243988A JP2019109953A JP 2019109953 A JP2019109953 A JP 2019109953A JP 2017243988 A JP2017243988 A JP 2017243988A JP 2017243988 A JP2017243988 A JP 2017243988A JP 2019109953 A JP2019109953 A JP 2019109953A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control layer
magnetic
recording
layer
main pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017243988A
Other languages
English (en)
Inventor
雅哉 大竹
Masaya Otake
雅哉 大竹
竹尾 昭彦
Akihiko Takeo
昭彦 竹尾
岳 小泉
Takeshi Koizumi
岳 小泉
悠介 友田
Yusuke Tomota
悠介 友田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Devices and Storage Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Devices and Storage Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Electronic Devices and Storage Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2017243988A priority Critical patent/JP2019109953A/ja
Priority to CN201810619813.7A priority patent/CN109949833B/zh
Priority to US16/113,094 priority patent/US10360931B2/en
Publication of JP2019109953A publication Critical patent/JP2019109953A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3109Details
    • G11B5/312Details for reducing flux leakage between the electrical coil layers and the magnetic cores or poles or between the magnetic cores or poles
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion
    • G11B5/6082Design of the air bearing surface

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

【課題】高記録密度化が可能な磁気記録装置を提供する。【解決手段】実施形態によれば、磁気記録装置は、保磁力が5.2kOeよりも大きい磁気記録層を有する磁気ディスクと、磁気記録層に磁気データを書き込む記録ヘッド58と、を備えている。記録ヘッドは、トラック幅方向の幅が40〜55nmの主磁極60と、16〜18.5nmのライトギャップWGを挟んで主磁極に対向するライトシールド62と、ライトギャップ内で、主磁極とライトシールドとの間に設けられた磁束制御層80と、を具備している。磁束制御層は、金属層で形成された第1制御層80aと、磁性金属あるいは軟磁性金属合金のいずれかで形成され、第1制御層上に積層された第2制御層80bと、Ta、Ru、Pt、W、Moの群から選ばれる少なくとも1つ、あるいは少なくとも1つを含む合金により形成され、第2制御層上に積層された第3制御層80cと、を有している。【選択図】図5

Description

この発明の実施形態は、磁気記録ヘッドを有する磁気記録装置に関する。
ディスク装置として、磁気ディスクドライブは、ケース内に配設されたディスク状の記録媒体、すなわち、磁気ディスクと、磁気ディスクに対して情報のリード/ライトを行う磁気ヘッドと、を備えている。磁気ヘッドは、例えば、記録ヘッドおよび再生ヘッド(再生素子)を含んでいる。記録ヘッドは、記録磁界を発生する主磁極と、主磁極のギャップを置いて対向するライトシールドおよびサイドシールドと、を有している。
近年、ディスク装置の高記録密度化に伴い、記録媒体の保磁力が増加傾向となっている。保磁力の増加に伴い、記録に必要となる記録磁界強度も増加していく。記録密度を増加する方法としては、記録ヘッドのライトギャップ長を広くすることが考えられるが、ライトギャップ長を広くすると記録分解能が低下し、密度をロスしてしまう。また、ライトギャップ長を狭くすることにより、記録密度を向上することがであるが、その反面、磁界強度が低下する。前述したように、高記録密度化においては、記録媒体の高保磁力化が必要であり、記録ヘッドの狭ライトギャップ化による磁界強度の低下が問題となる。
米国特許出願公開第2016/0314809号明細書 米国特許出願公開第2017/0186452号明細書 米国特許第7110218号明細書
この発明の実施形態の課題は、高記録密度化が可能な磁気記録装置を提供することにある。
実施形態によれば、磁気記録装置は、保磁力が5.2kOeよりも大きい磁気記録層を有するディスク状の記録媒体と、トラック幅方向の幅が30〜55nmの主磁極と、14.5〜18.5nmのライトギャップを挟んで前記主磁極に対向するライトシールドと、前記ライトギャップ内で、前記主磁極とライトシールドとの間に設けられた磁束制御層と、を具備し、前記磁気記録層に磁気データを書き込む記録ヘッドと、を備えている。前記磁束制御層は、Cu、Au、Ag、Al、Ir、NiAl合金からなる群から選択された少なくとも1つの金属を含む金属層で形成された第1制御層と、Fe、Co、Niから選ばれる磁性金属、およびそれらの少なくとも1つを含む軟磁性金属合金のいずれかで形成され、前記第1制御層上に積層された第2制御層と、Ta、Ru、Pt、W、Moの群から選ばれる少なくとも1つ、あるいは少なくとも1つを含む合金により形成され、前記第2制御層上に積層された第3制御層と、を備えている。前記第1制御層は前記主磁極およびライトシールドの一方に接触し、前記第3制御層は前記主磁極およびライトシールドの他方に接触している。
図1は、実施形態に係るハードディスクドライブ(HDD)を概略的に示すブロック図。 図2は、前記HDDにおける磁気ヘッド、サスペンション、磁気ディスクを示す側面図。 図3は、前記磁気ヘッドのヘッド部を拡大して示す断面図。 図4は、前記磁気ヘッドにおける記録ヘッドの主要構成要素を一部破断して示す斜視図。 図5は、前記記録ヘッドの先端部を拡大して示す断面図。 図6は、前記記録ヘッドをABS側から見た平面図。 図7は、記録媒体の記録容量と保磁力との関係を示す図。 図8は、記録媒体の保磁力と書込みに必要な磁界強度との関係を示す図。 図9は、複数のライトギャップ長について、主磁極のトラック方向幅と磁界強度との関係を示す図。 図10は、ライトギャップ長と磁界傾度および磁界強度との関係を示す図。 図11は、磁界傾度と到達可能な記録密度(分解能)BPIとの関係を示す図。 図12は、実施形態に係るHDDの記録ヘッドと、磁束制御層を持たない比較例に係る記録ヘッドとについて、ライトギャップWGと磁界強度との関係を比較して示す図。
以下図面を参照しながら、実施形態に係る磁気記録装置ついて説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更であって容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(第1の実施形態)
磁気記録装置の一例として、実施形態に係るハードディスクドライブ(HDD)について詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係るHDDを概略的に示すブロック図、図2は、浮上状態の磁気ヘッドおよび磁気ディスクを示す側面図である。
図1に示すように、HDD10は、矩形状の筐体11と、筐体11内に配設された記録媒体としての磁気ディスク12と、磁気ディスク12を支持および回転するスピンドルモータ21と、磁気ディスク12に対してデータの書込み(ライト)、読出し(リード)を行う複数の磁気ヘッド16と、を備えている。HDD10は、磁気ヘッド16を磁気ディスク12上の任意のトラック上に移動するとともに位置決めするヘッドアクチュエータ18を備えている。ヘッドアクチュエータ18は、磁気ヘッド16を移動可能に支持するキャリッジアッセンブリ20と、このキャリッジアッセンブリ20を回動させるボイスコイルモータ(VCM)22とを含んでいる。
HDD10は、ヘッドアンプIC30と、メインコントローラ32と、ドライバIC37と、を備えている。ヘッドアンプIC30は、例えば、キャリッジアッセンブリ20に設けられ、磁気ヘッド16に電気的に接続されている。メインコントローラ32およびドライバIC37は、例えば、筐体11の背面側に設けられた図示しない制御回路基板に構成されている。メインコントローラ32は、R/Wチャネル33と、ハードディスクコントローラ(HDC)34と、マイクロプロセッサ(MPU)36と、を備えている。メインコントローラ32は、ヘッドアンプIC30を介して磁気ヘッド16に電気的に接続されている。メインコントローラ32は、ドライバIC37を介して、VCM22及びスピンドルモータ21に電気的に接続されている。HDC34は、ホストコンピュータ38に接続可能である。
図1および図2に示すように、磁気ディスク12は、垂直磁気記録媒体として構成されている。磁気ディスク12は、例えば、直径約2.5インチ(6.35cm)の円板状に形成され非磁性体からなる基板101を有している。基板101の各表面には、下地層として軟磁気特性を示す材料からなる軟磁性層102と、その上層部に、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向に磁気異方性を有する磁気記録層103と、保護膜104とが順次積層されている。磁気記録層103は、例えば、CoCrPtTa、CoCrPtB、CoCr系合金等により形成され、保磁力5.2kOe以上、より望ましくは、5.4kOe以上を有している。磁気ディスク12は、スピンドルモータ21のハブに互いに同軸的に嵌合されている。磁気ディスク12は、スピンドルモータ21により所定の速度で矢印B方向に回転される。
キャリッジアッセンブリ20は、筐体11に回動自在に固定された軸受部24と、軸受部24から延出した複数のサスペンション26と、を有している。図2に示すように、磁気ヘッド16は、各サスペンション26の延出端に支持されている。磁気ヘッド16は、キャリッジアッセンブリ20に設けられた配線部材28を介して、ヘッドアンプIC30に電気的に接続されている。
図2に示すように、磁気ヘッド16は浮上型のヘッドとして構成されている。磁気ヘッド16は、ほぼ直方体状のスライダ42と、スライダ42の流出端(トレーリング)側の端部に形成された記録再生用のヘッド部44とを有している。スライダ42は、例えば、アルミナとチタンカーバイドの焼結体(アルチック)で形成されている。ヘッド部44は複数の薄膜を積層することにより形成されている。磁気ヘッド16は、サスペンション26の先端部に設けられたジンバルばね41に固定されている。
スライダ42は、磁気ディスク12の表面に対向する矩形状のディスク対向面(媒体対向面、空気支持面(ABS))43を有している。スライダ42は、磁気ディスク12の回転によってディスク表面とABS43との間に生じる空気流Cにより、磁気ディスク12の表面から所定量浮上した状態に維持される。空気流Cの方向は、磁気ディスク12の回転方向Bと一致している。スライダ42は、空気流Cの流入側に位置するリーディング端42aおよび空気流Cの流出側に位置するトレーリング端42bを有している。磁気ディスク12の回転に伴い、磁気ヘッド16は、磁気ディスク12に対して矢印A方向(ヘッド走行方向)、すなわち、ディスクの回転方向Bと反対の方向、に走行する。
図3は、ヘッド部44を拡大して示す断面図である。図3に示すように、ヘッド部44は、スライダ42のトレーリング端42bに薄膜プロセスで形成された再生ヘッド(リードヘッド)54および記録ヘッド58を有し、分離型の磁気ヘッドとして形成されている。リードヘッド54および記録ヘッド58は、スライダ42のABS43に露出する部分を除いて、非磁性の保護絶縁膜53により覆われている。保護絶縁膜53は、ヘッド部44の外形を構成している。
リードヘッド54は、磁気抵抗効果を示す磁性膜55と、この磁性膜55のトレーリング側およびリーディング側に磁性膜55を挟むように配置されたシールド膜56、57と、で構成されている。磁性膜55、シールド膜56、57の下端は、スライダ42のABS43に露出している。
記録ヘッド58は、リードヘッド54に対して、スライダ42のトレーリング端42b側に設けられている。図4は、記録ヘッドの主要構成要素を一部破断して示す斜視図、図5は、記録ヘッドの先端部を拡大して示す断面図、図6は、ABS側から見た記録ヘッドを拡大して示す平面図である。
図3および図4に示すように、記録ヘッド58は、高飽和磁束密度材料からなる主磁極60と、軟磁性材料からなるトレーリングシールド(ライトシールド)62と、一対のサイドシールド63と、リーディングシールド64と、を有している。主磁極60は、磁気ディスク12の表面およびABS43に対してほぼ垂直に延びている。主磁極60のABS43側の先端部60aは、ABS43に向かって先細に(ロート状に)絞り込まれている。主磁極60は、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる。
トレーリングシールド62は、主磁極60のトレーリング側にライトギャップWG(ダウントラック方向Dのギャップ長)を置いて配置され、主磁極60直下の軟磁性層102を介して効率的に磁路を閉じるために設けられている。一対のサイドシールド63は、主磁極60のトラック幅方向TWの両側にそれぞれサイドギャップSGを置いて対向配置されている。リーディングシールド64は、主磁極60のリーディング側にギャップを置いて配置されている。本実施形態において、サイドシールド63およびリーディングシールド64は、軟磁性材料により一体に形成してもよい。
トレーリングシールド62は、ほぼL字形状に形成され、主磁極60に接続される第1接続部50を有している。第1接続部50は非導電体52を介して主磁極60の上部、すなわち、ディスク対向面43から離れた上部(バックギャップ)に接続されている。リーディングシールド64は、磁気ディスク12から離間した位置(バックギャップ)で非導電体(絶縁体)69を介して主磁極60に接合された第1接続部68を有している。この第1接続部68は、例えば、軟磁性体で形成され、主磁極60およびリーディングシールド64とともに磁気回路を形成している。また、第1接続部68の位置で、主磁極60とリーディングシールド64とは絶縁体69により電気的に絶縁されている。
記録ヘッド58は、主磁極60に磁束を流すための第1記録コイル70および第2記録コイル72を有している。第1記録コイル70は、主磁極60およびトレーリングシールド62を含む第1磁気コアに巻き付くように配置され、第2記録コイル72は、主磁極60およびリーディングシールド64を含む第2磁気コアに巻き付くように配置されている。第1記録コイル70および第2記録コイル72にはそれぞれ端子95、96が接続され、これらの端子95、96に記録電流回路97が接続されている。第2記録コイル72は、第1記録コイル70と直列に接続されている。磁気ディスク12に信号を書き込む際、記録電流回路97から第1記録コイル70および第2記録コイル72に所定の電流が供給され、主磁極60に磁束を流し磁界を発生させる。
図5および図6に示すように、主磁極60の先端部60aは、トレーリング端側に位置したトレーリング側端面60c、トレーリング側端面60cと対向するリーディング側端面60d、および両側面60eを有している。主磁極60の先端面は、スライダ42のABS43に露出している。先端部60aにおいて、トレーリング側端面60cは、ABS43に垂直な方向に対して、傾斜して延びている。両側面60eは、主磁極60の中心軸線に対して、すなわち、ダウントラック方向Dに対して、傾斜して延びている。
先端部60aにおける主磁極60のトラック幅方向TWの幅W2(トレーリング側端面60cの幅)は、55nm以下、例えば、30〜55nm程度に形成されている。
トレーリングシールド62の先端部62aは、細長い矩形状に形成されている。トレーリングシールド62の下端面は、スライダ42のABS43に露出している。先端部62aのリーディング側端面(主磁極側端面)62bは、トラック幅方向TWに沿って延びている。リーディング側端面62bは、ABS43に垂直な方向に対して、傾斜して延びている。リーディング側端面62bは、主磁極60の先端部60aにおいて、主磁極60のトレーリング側端面60cとライトギャップWGを置いてほぼ平行に対向している。ライトギャップWGのギャップ長(トラック方向Dの長さ)は、18.5nm以下、例えば、14.5〜18.5nm程度に設定されている。なお、主磁極60のトレーリング側端面60cおよびトレーリングシールド62のリーディング側端面62bは、ABS43と垂直な方向に延在していてもよい。
本実施形態において、一対のサイドシールド63は、軟磁性体によりリーディングシールド64と一体に形成され、リーディングシールド64からトレーリングシールド62側に延出している。一対のサイドシールド63は、主磁極60のトラック幅方向TW両側に主磁極60から物理的に分断し、かつ、リーディングシールド64と磁気的かつ電気的に接続している。各サイドシールド63の側面63bは、主磁極60の側面60eにギャップSGを置いてほぼ平行に対向している。サイドシールド63の先端面は、ABS43に露出している。
図5および図6に示すように、記録ヘッド58は、ライトギャップWGにおいて、主磁極60とトレーリングシールド62との間に設けられた磁束制御層80を備えている。磁束制御層80は、複数の金属層を積層して構成されている。磁束制御層80は、例えば、主磁極60側からトレーリングシールド62に向かって、順に積層された第1制御層(中間層)80a、第2制御層(透磁率調整層)80b、第3制御層(伝導キャップ層)80cを有している。
第1制御層(中間層)80aは、Cu、Au、Ag、Al、Ir、NiAl合金などからなる第1群の金属相の少なくとも1つで、かつ、スピン伝導を妨げない物質を使うことができる。また、第1制御層80aは、Pt、W、Ru、Ta、Pdなどからなる第2群から少なくとも1つの元素を含んでもよい。例えば、第1群から選択された少なくとも1つの元素を含む部分と第2群から選択された少なくても1つの元素を含む部分との積層構造でも良い。例えば、CuとTaの積層体などを用いることができる。第1制御層80aは、主磁極60のトレーリング側端面60cに接触あるいは当接している。
第2制御層(透磁率調整層)80bは、第1制御層80a上に積層され、第1制御層80aと第3制御層80cとの間に位置している。第2制御層80bは、金属層を含み、Fe、Co、Niから選ばれる磁性金属、およびそれらの少なくとも1つを含む軟磁性金属合金を用いることができる。
第3制御層(伝導キャップ層)80cは、第2制御層80bに積層されているとともに、トレーリングシールド62のリーディング側端面62bに接触あるいは当接している。第3制御層80cは、Cu、Au、Ag、Al、Ir、NiAl合金などからなる第1群の金属相の少なくとも1つで、かつ、スピン伝導を妨げない物質を使うことができる。また、第3制御層80cは、Pt、W、Ru、Ta、Pdなどからなる第2群から少なくとも1つの元素を含んでもよい。例えば、第1群から選択された少なくとも1つの元素を含む部分と第2群から選択された少なくても1つの元素を含む部分との積層構造でも良い。例えば、CuとTaの積層体などを用いることができる。
磁束制御層80の幅は、主磁極60のトラック幅方向の幅W2とほぼ等しく形成している。磁束制御層80の高さ(ABS43と交差する方向の高さ)は、ライトギャップWGの高さとほぼ等しく形成されている。第1制御層80a、第2制御層80b、第3制御層80cの膜厚は、一例では、それぞれ3nm、10nm、3nm程度に形成されている。
主磁極60の先端部60aとトレーリングシールド62の先端部62aとは、磁束制御層80を介して電気的に導通している。第1、第2、第3制御層80a、80b、80cの下端面は、スライダのABS43に露出している。なお、第1制御層80aと第3制御層80cの積層順番は逆でも構わない。すなわち、第1制御層80aがトレーリングシールド62に接触して設けられ、第3制御層80cが主磁極60に接触して設けられていてもよい。
磁束制御層80の部分を除いて、主磁極60とトレーリングシールド62の先端部62aとの間、主磁極60とリーディングシールド64との間、および主磁極60とサイドシールド63との間、のスペースには、非磁性の絶縁体、例えば、アルミナ、酸化シリコン等からなる保護絶縁膜73が設けられている。保護絶縁膜73により記録ヘッド58の外形状を形成している。
図3および図5に示すように、記録ヘッド58は、主磁極60およびトレーリングシールド62に通電するための接続端子90、91を有している。接続端子90、91はそれぞれ主磁極60およびトレーリングシールド62に接続されている。HDDの制御部は、接続端子90、91に接続される電源94を有している。接続端子90、主磁極60、磁束制御層80、トレーリングシールド62、接続端子91を通して通電可能な電気回路が構成されている。
電源94から主磁極60およびトレーリングシールド62を介して磁束制御層80に通電すると、すなわち、第1制御層80a、第2制御層80b、第3制御層80cの順で通電する。すると、第2制御層80bを挟む2つの界面において、主磁極60側のスピントルクT1、トレーリングシールド62側のスピントルクT2が作用する。例えば、主磁極60側のスピン分極率が0.3、トレーリングシールド62側のスピン分極率が0.5となるように、第1制御層80aおよび第3制御層80cの材料、膜厚を調整した場合、電流を大きくすることで、反平行となるスピントルクT1/T2の大きさが変わる。ここでライトギャップ磁界の向きに対して反対方向のスピントルクが、ライトキャップ磁界と同一方向スピントルクに対して大きくなると、第2制御層80bの磁化が反転し、局所的に磁界の向きがギャップ磁界と反転する。これにより、磁束制御層80は、トレーリングシールド62から主磁極60に向かう磁束を発生させる。すなわち、磁束制御層80は、主磁極60からトレーリングシールド62へ向かう磁束と逆向きの磁束を発生させる。磁束制御層80の発生磁束により、主磁極60からライトギャップWGを通して直接トレーリングシールド62に流れる磁束を抑制する。これにより、主磁極60から発生する記録磁界、記録磁束を効率良く、磁気ディスク12の磁気記録層に印加することができ、磁気ディスク12に対する記録磁界強度が向上する。
なお、第1制御層80aをトレーリングシールド62側に設け、第3制御層80cを主磁極60側に設けた場合には、通電方向を逆向きとし、トレーリングシールド62、磁束制御層80、主磁極60の順に通電する。この場合でも、磁束制御層80は、通電により、トレーリングシールド62から主磁極60に向かう方向の磁束を発生する。
上記のように構成されたHDDによれば、記録ヘッド58において、主磁極60とトレーリングシールド62との間のライトギャップWGを狭くしも、このライトギャップWGに磁束制御層80を設けることにより、主磁極60からトレーリングシールドに直接流れる磁束を低減することができる。そのため、主磁極60から記録媒体に効率よく記録磁界を印加することができ、記録磁界強度の向上が可能となる。これにより、HDDは、保磁力の高い磁気記録層に対して、高記録密度で磁気記録を行うことができる。
以下、HDDの作用効果についてより詳細に説明する。
図7は、記録媒体(磁気ディスク)の記録密度(記録容量)と磁気記録層の保磁力との関係を示している。図示のように、記録媒体の高記録密度化に伴い、磁気記録層の保磁力が増加している傾向にある。図8は、磁気記録に必要な記録磁界(磁界強度)と磁気記録層の保磁力との関係を示している。図示のように、保磁力の増加に伴って、必要となる磁界強度は増加していく。
図9は、種々のライトギャップ長について、主磁極のトラック幅方向の幅W2と磁界強度との関係を示している。図示のように、幅W2を広くする、あるいは、ライトギャップ長を長くすることにより、磁界強度が増加する。しかし、幅W2を広くするとトラック幅方向に記録磁界が広がってしまい、記録密度をロスしてしまう。また、ライトギャップ長を長くしていくと、記録分解能が低下し、記録密度をロスしてしまう。
図10は、ライトギャップ長と、磁界傾度および磁界強度との関係を示し、図11は、磁界傾度と到達可能な記録密度(分解能)BPIとの関係を示している。図10に示すように、ライトギャップWGを狭くすると、磁界傾度が高くなり、逆に、磁界強度は低下する。図11に示すように、磁界傾度を高めると、記録密度の向上につながる。記録密度向上においては、磁界傾度の増加、すなわち、狭ライトギャップ化が必要となる。しかし、図7および図8に示したように、高記録密度化においては磁気記録層の高保磁力化が必要であり、高保磁力化した場合には、磁界強度の増加が必要となる。そのため、狭ライトギャップ化による磁界強度の低下が問題となり、記録密度の向上が難しい。なお、ここで示した磁界傾度や磁界強度と記録密度との関係は、測定条件や環境によって変化する。
上述したように、本実施形態に係るHDDによれば、ライトギャップWGに磁束制御層80を設け、主磁極60からトレーリングシールド62に漏れる磁束を低減している。そのため、主磁極60から発生した記録磁界を効率よく記録媒体に印加することができ、その結果、磁界強度の向上を図ることができる。図12は、本実施形態に係る記録ヘッドと、磁束制御層を持たない比較例に係る記録ヘッドとについて、ライトギャップWGと磁界強度との関係を示している。図示のように、比較例に比較して、本実施形態に係る記録ヘッドは、いずれのライトギャップ長においても、より高い磁界強度が得られる。以上のことから、本実施形態に係るHDDでは、磁界強度を低下させることなく狭ライトギャップ化を図ることが可能となり、記録密度の向上を図ることができる。
本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、磁気記録ヘッドにおいて、リーディングシールドは省略可能である。ディスク装置を構成する要素の材料、形状、大きさ等は、上述した実施形態に限定されることなく、必要に応じて種々変更可能である。
10…磁気ディスク装置(HDD)、12…磁気ディスク、16…磁気ヘッド、
42…スライダ、43…空気支持面(ABS)、44…ヘッド部、54…リードヘッド、
58…記録ヘッド、60…主磁極、62…トレーリングシールド、
63…サイドシールド、64…リーディングシールド、73…保護絶縁膜、
80…磁束制御層、80a…第1制御層、80b…第2制御層、80c…第3制御層、
90、91…接続端子、94…電源、WG…ライトギャップ

Claims (6)

  1. 保磁力が5.2kOeよりも大きい磁気記録層を有するディスク状の記録媒体と、
    トラック幅方向の幅が40〜55nmの主磁極と、16〜18.5nmのライトギャップを挟んで前記主磁極に対向するライトシールドと、前記ライトギャップ内で、前記主磁極とライトシールドとの間に設けられた磁束制御層と、を具備し、前記磁気記録層に磁気データを書き込む記録ヘッドと、を備え、
    前記磁束制御層は、Cu、Au、Ag、Al、Ir、NiAl合金からなる群から選択された少なくとも1つの金属を含む金属層で形成された第1制御層と、Fe、Co、Niから選ばれる磁性金属、およびそれらの少なくとも1つを含む軟磁性金属合金のいずれかで形成され、前記第1制御層上に積層された第2制御層と、Ta、Ru、Pt、W、Moの群から選ばれる少なくとも1つ、あるいは少なくとも1つを含む合金により形成され、前記第2制御層上に積層された第3制御層と、を備え、
    前記第1制御層は前記主磁極およびライトシールドの一方に接触し、前記第3制御層は前記主磁極およびライトシールドの他方に接触している磁気記録装置。
  2. 前記記録ヘッドは、前記前記主磁極、前記磁束制御層、および前記ライトシールドを通して通電するための接続端子を備えている請求項1に記載の磁気記録装置。
  3. 前記第1制御層は前記主磁極に接触して設けられ、前記第3制御層は前記ライトシールドに接触して設けられ、前記第2制御層は、前記第1制御層と第3制御層との間に設けられ、
    前記主磁極、第1制御層、第2制御層、第3制御層、および前記ライトシールドの順で通電可能に形成されている請求項2に記載の磁気記録装置。
  4. 前記第1制御層は前記ライトシールドに接触して設けられ、前記第3制御層は前記主磁極に接触して設けられ、前記第2制御層は、前記第1制御層と第3制御層との間に設けられ、
    前記ライトシールド、第1制御層、第2制御層、第3制御層、および前記主磁極の順で通電可能に形成されている請求項2に記載の磁気記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記記録媒体に対向する空気支持面を有し、
    前記第1制御層、第2制御層、および第3制御層は、それぞれ前記空気支持面に露出した端面を有している請求項1に記載の磁気記録装置。
  6. 前記記録媒体は、軟磁性層と、前記軟磁性層の上に設けられ、記録媒体面に対して垂直な磁気異方性を有する前記磁気記録層と、を備えている請求項1に記載の磁気記録装置。
JP2017243988A 2017-12-20 2017-12-20 磁気記録装置 Pending JP2019109953A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017243988A JP2019109953A (ja) 2017-12-20 2017-12-20 磁気記録装置
CN201810619813.7A CN109949833B (zh) 2017-12-20 2018-06-15 磁记录装置
US16/113,094 US10360931B2 (en) 2017-12-20 2018-08-27 Magnetic recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017243988A JP2019109953A (ja) 2017-12-20 2017-12-20 磁気記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019109953A true JP2019109953A (ja) 2019-07-04

Family

ID=66813948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017243988A Pending JP2019109953A (ja) 2017-12-20 2017-12-20 磁気記録装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10360931B2 (ja)
JP (1) JP2019109953A (ja)
CN (1) CN109949833B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7319505B2 (ja) * 2019-09-06 2023-08-02 株式会社東芝 磁気ヘッド及び磁気記録装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3602038B2 (ja) 2000-07-24 2004-12-15 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置
JP2007273055A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Fujitsu Ltd 垂直磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP2007317269A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Tdk Corp 磁気抵抗効果素子及び薄膜磁気ヘッド
JP5213470B2 (ja) * 2008-02-01 2013-06-19 昭和電工株式会社 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
US8107193B2 (en) * 2010-04-08 2012-01-31 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording head
US8902548B2 (en) * 2010-04-30 2014-12-02 Seagate Technology Llc Head with high readback resolution
JP2015149112A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 株式会社東芝 磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP2015210828A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 株式会社東芝 磁気ヘッド、これを備えたヘッドジンバルアッセンブリ、およびディスク装置
JP2016207241A (ja) 2015-04-22 2016-12-08 株式会社東芝 磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP2017117506A (ja) 2015-12-25 2017-06-29 株式会社東芝 磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP2017188179A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社東芝 磁気記録再生装置および磁気記録再生方法
US10110165B2 (en) * 2016-05-19 2018-10-23 Seagate Technology Llc Solid state microwave generator
US9805746B1 (en) * 2016-06-28 2017-10-31 Western Digital Technologies, Inc. Low magnetic flux density interface layer for spin torque oscillator
JP7011768B2 (ja) * 2017-03-17 2022-01-27 株式会社東芝 磁気記録装置および磁気記録ヘッド
JP6771439B2 (ja) * 2017-08-29 2020-10-21 株式会社東芝 磁気ヘッドおよびこれを備えるディスク装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN109949833A (zh) 2019-06-28
US10360931B2 (en) 2019-07-23
CN109949833B (zh) 2020-11-03
US20190189149A1 (en) 2019-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9142228B2 (en) Magnetic recording head having narrow write gap, and disk device provided with the same
US10679650B2 (en) Current-assisted magnetic recording write head with improved write gap structure
US11276422B2 (en) Magnetic recording head with non-magnetic conductive structure
JP6771439B2 (ja) 磁気ヘッドおよびこれを備えるディスク装置
US9355659B2 (en) Microwave assisted magnetic recording head and magnetic recording device having the same
JP2018045739A (ja) 磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP6486673B2 (ja) 高周波アシスト磁気記録ヘッドおよびこの磁気記録ヘッドを備えた磁気記録装置
US8773818B2 (en) Magnetic recording head configured to reduce the degradation of recorded signals and disk device including the same
JP5121979B2 (ja) 記録ヘッド、記録ヘッドを備えたディスク装置、および記録ヘッドによる記録方法
JP5039223B1 (ja) 磁気ヘッド、これを備えたヘッドジンバルアッセンブリ、およびディスク装置
JP2012226799A (ja) 磁気記録ヘッド、これを備えたヘッドジンバルアッセンブリ、およびディスク装置
US11049513B1 (en) Magnetic recording head with non-magnetic conductive structure surrounding a main pole and contacting a spin torque oscillator
JP2013120610A (ja) 磁気記録ヘッドおよびこれを備えた磁気記録装置
US20200327901A1 (en) Magnetic head and magnetic recording and reproducing device
CN117998968A (zh) 包括双fgl和双spl以减小写入位置处的垂直场的自旋电子设备
JP2014203489A (ja) 記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP2012138138A (ja) 記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP2019036372A (ja) 磁気ディスク装置および記録ヘッドの制御方法
CN110648694B (zh) 磁记录头及具备该磁记录头的磁记录再现装置
CN109949833B (zh) 磁记录装置
JP4854002B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置
JP5132706B2 (ja) 磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリおよび磁気記録再生装置
JP2021106063A (ja) 磁気ヘッドスライダ、磁気ヘッドアッセンブリ、及び磁気ディスク装置
JP2023112428A (ja) 磁気ヘッド及び磁気記録再生装置
JP2013254554A (ja) 磁気記録ヘッドおよびこれを備えた磁気記録装置