JP2019103630A - フットボール用シューズのアッパーおよびそれを用いたフットボール用シューズ - Google Patents
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Abstract
Description
図1〜図4は、第1実施形態に係るフットボール用シューズSの全体を示す。このシューズSは、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボール等の各種のフットボールに用いられるシューズとして適用される。
図1〜図6に示すように、アッパー2は、ソール1の上方に設けられている。アッパー2は、着用者の前足部Fの爪先側から後足部Hの踵側まで覆うアッパー本体21を備えている。アッパー本体21は、着用者の足の形状に適合しかつ足を適切に保護するように構成されている。
図8〜図10に示すように、アッパー本体21は、シューズSの外側(シューズSの外部から見て表面側)に配置されたアウター25と、アウター25の内側に積層配置されたインナー26とを有している。アウター25は、例えば合成皮革からなる。インナー26は、例えばポリエステル糸の織物からなる。アウター25およびインナー26は、接着層41により互いに貼り合わされている。
図1〜図7に示すように、アッパー本体21の内甲側には、複数の第1クッション材31,31,…(図示例では3つ)が設けられている。各第1クッション材31は、例えばウレタンフォームからなり、アウター25とインナー26との間に接着層41を介して積層配置されている。なお、各第1クッション材31は、厚みが積層前の状態において一定となるように形成されている。
図1および図2に示すように、アッパー本体21には、複数の第2クッション材32,32(図示例では2つ)が設けられている。第2クッション材32,32は、第1クッション材31と同じ材料からなり、第1クッション材31,31,…と一体形成されている。具体的に、第1クッション材31,31,…および第2クッション材32,32は、例えば平板状のクッション材を打ち抜き加工することにより得られる。
図2および図6に示すように、アッパー2には、複数の第3クッション材33,33,…が設けられている。第3クッション材33,33,…は、第1クッション材31と同じ材料からなり、各々が互いに一体形成されている。具体的に、第3クッション材33,33,…は、例えば平板状のクッション材を打ち抜き加工することにより得られる。
次に、アッパー2の製造方法を説明する。
以上のように、アッパー本体21には、少なくとも内甲側のMP関節に対応する位置をまたいで着用者の前足部Fの前側からMP関節よりも後方に向かって線状に延びる第1クッション材31,31,…が設けられている。この第1クッション材31,31,…により、MP関節に対応する位置を含めた着用者の足の内甲側に対してクッション性を付与することが可能となる。そして、各第1クッション材31は、後側クッション部31bの線幅が前側クッション部31aの線幅よりも大きくなるように構成されている。すなわち、アッパー2の後側領域23では、後側クッション部31bにより前側領域22と比較してクッション性が高められている。このため、例えば着用者がボールを足のMP関節に対応する位置よりも後側の部位でトラップしたときに、ボールの勢いを後側クッション部31bにより適切に抑えることが可能となる。つまり、ボールを、足の内甲側におけるMP関節の後側部分でトラップしやすくなる。これに対し、アッパー2の前側領域22では、前側クッション部31aにより後側領域23と比較してクッション性が低くなる反面、アウター25およびインナー26のみで構成されたアッパー本体21の占有率が相対的に高くなっている。このため、ボールがシューズSの前側領域22に触れた際の感覚が着用者の足に伝わり易くなる。すなわち、前側領域22では、アッパー本体21および前側クッション部31aにより素足に近い感覚を着用者に付与することが可能となる。したがって、本発明の実施形態に係るシューズSのアッパー2では、着用者の足の部位毎に異なる特性を付与することができる。
上記第1実施形態では、第2クッション材32,32および第3クッション材33,33,…を設けた形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、上記第1実施形態の変形例として、第2および第3クッション材32,33を設けずに、第1クッション材31,31,…のみを設けた形態としてもよい。かかる形態であっても、上記第1実施形態と同様に、着用者の足の部位毎に異なる特性を付与することができる。
図11および図12は、本発明の第2実施形態に係るシューズSを示す。この実施形態に係るシューズSでは、主に第4クッション材34,34,…が追加されている点が上記第1実施形態に係るシューズSと異なっている。なお、この実施形態に係るシューズSの他の構成は、第1実施形態に係るシューズSの構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図10と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11および図12に示すように、アッパー本体21には、複数の第4クッション材34,34,…(図示例では6つ)が設けられている。第4クッション材34,34,…は、第1クッション材31,31,…および第2クッション材32,32,…と同じ材料からなる。第4クッション材34,34,…は、第1クッション材31,31,…および第2クッション材32,32,…と一体形成されている。具体的に、第1クッション材31,31,…、第2クッション材32,32および第4クッション材34,34,…は、例えば平板状のクッション材を打ち抜き加工することにより得られる。
第2クッション材32,32は、第1クッション材31,31,…および第4クッション材34,34,…と交差している。具体的に、アッパー2の足幅方向中央に配置された第2クッション材32は、各第1クッション材31、外甲側の各第4クッション材34、および内甲側の前側の第4クッション材34の前端部同士を接続している。内甲側に配置された第2クッション材32は、内甲側において、各第1クッション材31および内甲側の各第4クッション材34の中間部同士を接続している。
この実施形態では、第4クッション材34,34,…が設けられていることから、シューズSの広い範囲にクッション材をより多く配置することが可能となる。このため、シューズSのクッション性をより一層向上させることができる。
上記各実施形態では、各第1クッション材31における直交方向の線幅が内甲側における前端部から後端部に向かうにつれて徐々に大きくなる形態を示したが、この形態に限定されない。例えば、各第1クッション材31として、前側クッション部31aの線幅を一定の幅を有する第1の幅寸法となるように形成する一方、後側クッション部31bの線幅を第1の幅寸法より太い一定の幅を有する第2の幅寸法となるように形成した形態としてもよい。要は、後側クッション部31bは、直交方向の線幅が前側クッション部31aの線幅よりも大きくなるように構成されていればよい。
M 中足部
MT1 第1中足骨
S シューズ
2 アッパー
21 アッパー本体
22 前側領域
23 後側領域
25 アウター
26 インナー
31 第1クッション材
31a 前側クッション部
31b 後側クッション部
32 第2クッション材
33 第3クッション材
33a 補強部材
図1〜図4は、第1実施形態に係るフットボール用シューズSの全体を示す。このシューズSは、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボール等の各種のフットボールに用いられるシューズとして適用される。
図1〜図6に示すように、アッパー2は、ソール1の上方に設けられている。アッパー2は、着用者の前足部Fの爪先側から後足部Hの踵側まで覆うアッパー本体21を備えている。アッパー本体21は、着用者の足の形状に適合しかつ足を適切に保護するように構成されている。
図8〜図10に示すように、アッパー本体21は、シューズSの外側(シューズSの外部から見て表面側)に配置されたアウター25と、アウター25の内側に積層配置されたインナー26とを有している。アウター25は、例えば合成皮革からなる。インナー26は、例えばポリエステル糸の織物からなる。アウター25およびインナー26は、接着層41により互いに貼り合わされている。
図1〜図7に示すように、アッパー本体21の内甲側には、複数の第1クッション材31,31,…(図示例では3つ)が設けられている。各第1クッション材31は、例えばウレタンフォームからなり、アウター25とインナー26との間に接着層41を介して積層配置されている。なお、各第1クッション材31は、厚みが積層前の状態において一定となるように形成されている。
図1および図2に示すように、アッパー本体21には、複数の第2クッション材32,32(図示例では2つ)が設けられている。第2クッション材32,32は、第1クッション材31と同じ材料からなり、第1クッション材31,31,…と一体形成されている。具体的に、第1クッション材31,31,…および第2クッション材32,32は、例えば平板状のクッション材を打ち抜き加工することにより得られる。
図2および図6に示すように、アッパー2には、複数の第3クッション材33,33,…が設けられている。第3クッション材33,33,…は、第1クッション材31と同じ材料からなり、各々が互いに一体形成されている。具体的に、第3クッション材33,33,…は、例えば平板状のクッション材を打ち抜き加工することにより得られる。
次に、アッパー2の製造方法を説明する。
以上のように、アッパー本体21には、少なくとも内甲側のMP関節に対応する位置をまたいで着用者の前足部Fの前側からMP関節よりも後方に向かって線状に延びる第1クッション材31,31,…が設けられている。この第1クッション材31,31,…により、MP関節に対応する位置を含めた着用者の足の内甲側に対してクッション性を付与することが可能となる。そして、各第1クッション材31は、後側クッション部31bの線幅が前側クッション部31aの線幅よりも大きくなるように構成されている。すなわち、アッパー2の後側領域23では、後側クッション部31bにより前側領域22と比較してクッション性が高められている。このため、例えば着用者がボールを足のMP関節に対応する位置よりも後側の部位でトラップしたときに、ボールの勢いを後側クッション部31bにより適切に抑えることが可能となる。つまり、ボールを、足の内甲側におけるMP関節の後側部分でトラップしやすくなる。これに対し、アッパー2の前側領域22では、前側クッション部31aにより後側領域23と比較してクッション性が低くなる反面、アウター25およびインナー26のみで構成されたアッパー本体21の占有率が相対的に高くなっている。このため、ボールがシューズSの前側領域22に触れた際の感覚が着用者の足に伝わり易くなる。すなわち、前側領域22では、アッパー本体21および前側クッション部31aにより素足に近い感覚を着用者に付与することが可能となる。したがって、本発明の実施形態に係るシューズSのアッパー2では、着用者の足の部位毎に異なる特性を付与することができる。
上記第1実施形態では、第2クッション材32,32および第3クッション材33,33,…を設けた形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、上記第1実施形態の変形例として、第2および第3クッション材32,33を設けずに、第1クッション材31,31,…のみを設けた形態としてもよい。かかる形態であっても、上記第1実施形態と同様に、着用者の足の部位毎に異なる特性を付与することができる。
図11および図12は、本発明の第2実施形態に係るシューズSを示す。この実施形態に係るシューズSでは、主に第4クッション材34,34,…が追加されている点が上記第1実施形態に係るシューズSと異なっている。なお、この実施形態に係るシューズSの他の構成は、第1実施形態に係るシューズSの構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図10と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11および図12に示すように、アッパー本体21には、複数の第4クッション材34,34,…(図示例では6つ)が設けられている。第4クッション材34,34,…は、第1クッション材31,31,…および第2クッション材32,32,…と同じ材料からなる。第4クッション材34,34,…は、第1クッション材31,31,…および第2クッション材32,32,…と一体形成されている。具体的に、第1クッション材31,31,…、第2クッション材32,32および第4クッション材34,34,…は、例えば平板状のクッション材を打ち抜き加工することにより得られる。
第2クッション材32,32は、第1クッション材31,31,…および第4クッション材34,34,…と交差している。具体的に、アッパー2の足幅方向中央に配置された第2クッション材32は、各第1クッション材31、外甲側の各第4クッション材34、および内甲側の前側の第4クッション材34の前端部同士を接続している。内甲側に配置された第2クッション材32は、内甲側において、各第1クッション材31および内甲側の各第4クッション材34の中間部同士を接続している。
この実施形態では、第4クッション材34,34,…が設けられていることから、シューズSの広い範囲にクッション材をより多く配置することが可能となる。このため、シューズSのクッション性をより一層向上させることができる。
上記各実施形態では、各第1クッション材31における直交方向の線幅が内甲側における前端部から後端部に向かうにつれて徐々に大きくなる形態を示したが、この形態に限定されない。例えば、各第1クッション材31として、前側クッション部31aの線幅を一定の幅を有する第1の幅寸法となるように形成する一方、後側クッション部31bの線幅を第1の幅寸法より太い一定の幅を有する第2の幅寸法となるように形成した形態としてもよい。要は、後側クッション部31bは、直交方向の線幅が前側クッション部31aの線幅よりも大きくなるように構成されていればよい。
M 中足部
MT1 第1中足骨
S シューズ
2 アッパー
21 アッパー本体
22 前側領域
23 後側領域
25 アウター
26 インナー
31 第1クッション材
31a 前側クッション部
31b 後側クッション部
32 第2クッション材
33 第3クッション材
33a 補強部材
Claims (9)
- アッパー本体を備えるフットボール用シューズのアッパーであって、
前記アッパー本体は、前記シューズの外側に配置されたアウターと、該アウターの内側に積層配置されたインナーとを有し、
前記アッパー本体には、前記アウターと前記インナーとの間に積層配置され、着用者の足の少なくとも内甲側のMP関節に対応する位置をまたいで着用者の前足部の前側から前記MP関節よりも後方に向かって線状に延びる第1クッション材が設けられており、
前記第1クッション材は、
前記アッパーにおいて前記MP関節に対応する位置よりも前側に位置する前側領域に形成された前側クッション部と、
前記前側クッション部と連続しかつ前記アッパーにおいて前記MP関節に対応する位置よりも後側に位置する後側領域に形成された後側クッション部とを有し、
前記後側クッション部は、前記第1クッション材の長さ方向に直交する線幅が前記前側クッション部の該線幅よりも大きくなるように構成されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項1に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
前記第1クッション材は、前記線幅が、内甲側における前足部の前側から後端部に向かうにつれて徐々に大きくなるように構成されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項1または2に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
前記第1クッション材は、前記前側クッション部の前端の前記線幅が前記後側クッション部の後端の前記線幅の半分以下になるように構成されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
前記後側クッション部は、厚みが前記前側クッション部の厚みよりも大きくなるように構成されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
前記第1クッション材は複数設けられており、
前記複数の第1クッション材は、その長さ方向に交差する方向に互いに間隔をあけて配置されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項5に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
前記アウターと前記インナーとの間に積層配置され、前記複数の第1クッション材と交差するように線状に延びる第2クッション材をさらに有し、
前記第2クッション材は、前記各第1クッション材と一体形成されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
外甲側において前記アウターと前記インナーとの間に積層配置され、線状に延びる複数の第3クッション材をさらに有し、
前記各第3クッション材は、前記第1クッション材とは異なる位置に配置されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項7に記載のフットボール用シューズのアッパーにおいて、
前記第3クッション材と前記アウターとの間および前記第3クッション材と前記インナーとの間のうち少なくとも一方には、前記アッパーを補強する補強部材が積層配置されている、フットボール用シューズのアッパー。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のアッパーを備える、フットボール用シューズ。
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