JP2019196745A - 高圧燃料供給ポンプ及びその組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属ダンパをダンパ室に保持する部品の点数を削減することで組立性の向上を図る高圧燃料供給ポンプ及びその組立方法を提供する。【解決手段】高圧燃料供給ポンプ1は、燃料を加圧する加圧室4及び加圧室4の上流側の低圧燃料室を形成する凹部1eを有するポンプボディ1aと、ポンプボディ1aに取り付けられ、ポンプボディ1aの凹部1eと共にダンパ室90を形成するダンパカバー80と、ダンパ室90内に配置された金属ダンパ70とを備えている。金属ダンパ70は、凹部1eを閉塞した状態でポンプボディ1aに対して溶接により固定されている。【選択図】 図6
Description
本発明は、内燃機関用の高圧燃料供給ポンプ及びその組立方法に係り、更に詳しくは、燃料を加圧するための加圧室の上流側に圧力脈動低減機構を備えた高圧燃料供給ポンプ及び高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法に関する。
高圧燃料供給ポンプには、ポンプ内で発生した圧力脈動を低減するために、加圧室に至る低圧燃料通路に設けられたダンパ室内に圧力脈動低減機構を収納したものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、圧力脈動低減機構を低圧燃料通路に組み込む際の部品点数を低減して部品欠品や誤組立を防ぐことを目的とした高圧燃料ポンプが記載されている。特許文献1に記載の高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構は、2枚の円盤状金属ダイアフラムを全周にわたって接合して接合部の内側に形成された密閉空間にガスを封入した金属ダンパを備えると共に、金属ダンパの接合部よりも径方向内側の位置で金属ダンパの両外表面にそれぞれ押付け力を付与する一対の押付け部材を有している。一対の押付け部材が金属ダンパを挟持した状態で結合されることで、それら三者がユニット化されている。ユニット化された金属ダンパと一対の押付け部材(ダンパユニット)は、ポンプ本体とポンプ本体に取り付けたカバー部材とで形成されたダンパ室内にカバー部材とポンプ本体に挟持される状態で保持されている。
特許文献1に記載の高圧燃料供給ポンプでは、金属ダンパを低圧燃料通路に組み込む際に、金属ダンパを一対の押付け部材により上下から挟持してダンパユニットを形成している。複数の部材をユニット化するためには、各部材の組付順序や組付方向、組付位置等を規定した組立手順にしたがって組み立てる必要がある。しかし、部品点数が多いと組立手順が複雑化するので、組立性の向上を図ることは困難である。また、複数の部材をユニット化する際には、複数の部材の相互間の位置決めを正確に行う必要がある。複数の部材の相互間の位置にずれが生じた状態でユニット化されると、組付不良が発生する虞がある。部品点数が多いと、その分、複数の部材の相互間の位置決めが難しくなるので、組立性の向上を図ることは困難である。
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、金属ダンパをダンパ室に保持するための部品の点数を削減することで組立性の向上を図る高圧燃料供給ポンプ及びその組立方法を提供することである。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、燃料を加圧する加圧室及び前記加圧室の上流側の低圧燃料室を形成する凹部を有するポンプボディと、前記ポンプボディに取り付けられ、前記ポンプボディの前記凹部と共にダンパ室を形成するダンパカバーと、前記ダンパ室内に配置された金属ダンパとを備え、前記金属ダンパは、前記凹部を閉塞した状態で前記ポンプボディに対して溶接により固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、低圧燃料室を形成する凹部を有するポンプボディに対して、金属ダンパが凹部を閉塞した状態で溶接により固定されているので、金属ダンパをダンパ室内に保持するための部材を削減することができ、部品点数の削減の分、ポンプの組立性が向上する。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の高圧燃料供給ポンプの実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
(燃料供給システム)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプを含む内燃機関の燃料供給システムの構成及び動作について図1を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプを含む内燃機関の燃料供給システムを示す構成図である。図1中、破線で囲まれた部分は、高圧燃料供給ポンプ1の本体であるポンプボディ1aを示している。この破線の中に示されている機構及び部品は、ポンプボディ1aに組み込まれたものであることを示している。
[第1の実施の形態]
(燃料供給システム)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプを含む内燃機関の燃料供給システムの構成及び動作について図1を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプを含む内燃機関の燃料供給システムを示す構成図である。図1中、破線で囲まれた部分は、高圧燃料供給ポンプ1の本体であるポンプボディ1aを示している。この破線の中に示されている機構及び部品は、ポンプボディ1aに組み込まれたものであることを示している。
図1において、燃料供給システムは、燃料を貯留する燃料タンク101と、燃料タンク101内の燃料を汲み上げて送出するフィードポンプ102と、フィードポンプ102から送出された低圧の燃料を加圧して吐出する高圧燃料供給ポンプ1と、高圧燃料供給ポンプ1から圧送された高圧の燃料を噴射する複数のインジェクタ104とを備えている。高圧燃料供給ポンプ1は、吸入配管103を介してフィードポンプ102に接続されている。高圧燃料供給ポンプ1は、コモンレール105を介してインジェクタ104に燃料を圧送する。コモンレール105には、高圧燃料供給ポンプ1から吐出された燃料の圧力を検出する圧力センサ106が装着されている。
高圧燃料供給ポンプ1は、インジェクタ104が内燃機関としてエンジンのシリンダ筒内に燃料を直接噴射する、いわゆる直噴エンジンシステムに適用されるものである。高圧燃料供給ポンプ1は、加圧室4内の燃料を往復運動により加圧するプランジャ5と、加圧室4に吸入する燃料量を調節する容量可変機構としての電磁吸入弁機構300と、プランジャ5により加圧された燃料を吐出する吐出弁機構500とを備えている。電磁吸入弁機構300の上流側には、高圧燃料供給ポンプ1内で発生した圧力脈動が吸入配管103へ波及することを低減させる圧力脈動低減機構7が設けられている。
フィードポンプ102、高圧燃料供給ポンプ1の電磁吸入弁機構300、インジェクタ104は、エンジンコントロールユニット(以下、ECUという)107の出力する制御信号によって制御される。ECU107には、圧力センサ106からの検出信号が入力される。
燃料供給システムでは、燃料タンク101内の燃料がECU107の制御信号に基づき駆動されたフィードポンプ102によって汲み上げられる。この燃料は、フィードポンプ102によって適切なフィード圧力に加圧されて吸入配管103を通して高圧燃料供給ポンプ1の低圧燃料吸入口2aに送られる。低圧燃料吸入口2aを通過した燃料は、圧力脈動低減機構7、吸入通路2bを介して電磁吸入弁機構300の吸入ポート31cに至る。電磁吸入弁機構300に流入した燃料は、ECU107の制御信号に基づき開閉する吸入弁30を通過する。吸入弁30を通過した燃料は、往復運動するプランジャ5の下降行程で加圧室4へ吸入され、プランジャ5の上昇行程で加圧室4内において加圧される。加圧された燃料は、吐出弁機構500を介してコモンレール105へ圧送される。コモンレール105内の高圧の燃料は、ECU107の制御信号に基づき駆動するインジェクタ104によってエンジンのシリンダ筒内へ噴射される。
高圧燃料供給ポンプ1は、ECU107から電磁吸入弁機構300への制御信号に応じて所望の燃料流量を吐出する。
(高圧燃料供給ポンプの構成)
次に、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの各部の構成を図2〜図5を用いて説明する。図2は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプを示す縦断面図である。図3は図2に示す本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプをIII−III矢視から見た断面図である。図4は図3に示す本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプをIV−IV矢視から見た断面図である。図5は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける電磁吸入弁機構を拡大した状態で示す断面図である。なお、図5は、コネクタの一部を省略して図示し、電磁吸入弁機構を開弁状態で図示している。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの各部の構成を図2〜図5を用いて説明する。図2は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプを示す縦断面図である。図3は図2に示す本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプをIII−III矢視から見た断面図である。図4は図3に示す本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプをIV−IV矢視から見た断面図である。図5は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける電磁吸入弁機構を拡大した状態で示す断面図である。なお、図5は、コネクタの一部を省略して図示し、電磁吸入弁機構を開弁状態で図示している。
図2及び図3において、高圧燃料供給ポンプ1は、燃料を加圧する加圧室4を内部に有するポンプボディ1a、ポンプボディ1aに組み付けられたプランジャ5、電磁吸入弁機構300、吐出弁機構500(図3に図示)、リリーフ弁機構600、及び圧力脈動低減機構7(図2に図示)を備えている。高圧燃料供給ポンプ1は、ポンプボディ1aの一方側の端部に設けられた取付フランジ1b(図3に図示)を用いてエンジンのポンプ取付部111(図2に図示)に密着し、複数のボルト(図示せず)で固定される。ポンプボディ1aにおけるポンプ取付部111と嵌合する外周面には、Oリング8(図2に図示)が嵌め込まれている。Oリング8は、ポンプ取付部111とポンプボディ1aとの間をシールし、エンジンオイル等がエンジンの外部に漏れることを防止する。
ポンプボディ1aには、図2及び図4に示すように、有底で段付きの第1穴部3aが設けられている。第1穴部3aの中径部には、プランジャ5の往復運動をガイドするシリンダ9が圧入されてポンプボディ1aと共に加圧室4の一部を形成している。ポンプボディ1aの一部を内周側に変形させた固定部1cにより、シリンダ9の加圧室4側(図2及び図4中、上側)の端面9aをポンプボディ1aの第1穴部3aの壁面に押圧することで、加圧室4内で加圧された燃料が低圧側に漏れないようシールしている。
プランジャ5は、シリンダ9に滑合する大径部5aと、大径部5aから加圧室4とは反対側に延在する小径部5bとを有している。プランジャ5の小径部5bの先端側(図2及び図4中、下端側)には、タペット10が設けられている。タペット10は、エンジンのカムシャフト(図示せず)に取り付けたカム112(カム機構)の回転運動を直線的な往復運動に変換してプランジャ5に伝達するものである。プランジャ5は、リテーナ11を介したばね12の付勢力によりタペット10に圧着されている。これにより、カム112の回転運動に伴い、プランジャ5を往復運動させることができる。
ポンプボディ1aの第1穴部3aの大径部5aには、シールホルダ13が圧入固定されている。シールホルダ13の内部には、プランジャ5とシリンダ9の摺動部を介して加圧室4から漏れ出る燃料を貯めておく副室13aが形成されている。
プランジャ5の小径部5bには、プランジャシール14が設置されている。プランジャシール14は、小径部5bの外周面に摺接可能な状態でシールホルダ13のカム112側の端部(図2及び4中、下端部)の内側に保持されている。プランジャシール14は、プランジャ5の往復運動時に、副室13a内の燃料がエンジン内部へ流入するのを防止する。同時に、エンジン内の潤滑油(エンジンオイルを含む)がエンジン側からポンプボディ1aの内部へ流入するのを防止する。
ポンプボディ1aの側壁には、図3及び図4に示すように、吸入ジョイント16が取り付けられている。吸入ジョイント16には吸入配管103(図1参照)が接続され、燃料タンク101(図1参照)からの燃料が吸入ジョイント16の低圧燃料吸入口2aを介して高圧燃料供給ポンプ1の内部へ供給される。低圧燃料吸入口2aの下流側には、吸入フィルタ17が取り付けられている。吸入フィルタ17は、燃料タンク101(図1参照)からポンプボディ1aまでの間に存在する異物が燃料の流れによって高圧燃料供給ポンプ1内に吸収されることを防ぐ役目がある。
また、ポンプボディ1aにおける吸入ジョイント16とは異なる位置の側壁には、図2及び図3に示すように、加圧室4に向かって第2穴部3bが設けられている。第2穴部3bには、燃料を加圧室4に供給するための電磁吸入弁機構300が装着されている。電磁吸入弁機構300は、図5に示すように、吸入弁30を主体に構成された吸入弁部と、ロッド35とアンカー部36を主体に構成されたソレノイド機構部と、電磁コイル43を主体に構成されたコイル部とに大別される。
吸入弁部は、吸入弁30、吸入弁ハウジング31、吸入弁ストッパ32、吸入弁付勢ばね33とからなる。吸入弁ハウジング31は、例えば、一方側(図5中、右側)に吸入弁30を収容する筒状の弁収容部31aと、弁収容部31aの内周側に張り出した環状の吸入弁シート部31bとを有しており、後述のロッドガイド37と一体に成形されている。吸入弁ハウジング31には、吸入通路2b(低圧燃料流路)に連通する吸入ポート31cが放射状に複数設けられている。弁収容部31aの開口部には、吸入弁ストッパ32が圧入固定されている。吸入弁30は、吸入弁シート部31bと当接することにより閉弁し、開弁時には吸入弁ストッパ32と当接する。吸入弁付勢ばね33は、吸入弁30と吸入弁ストッパ32との間に配置され、吸入弁30を閉弁方向に付勢している。
ソレノイド機構部は、可動部であるロッド35及びアンカー部36と、固定部であるロッドガイド37、アウターコア38、及び固定コア39と、さらに、ロッド付勢ばね40及びアンカー部付勢ばね41とで構成されている。
ロッド35は、ロッドガイド37の内周側で軸方向に摺動自在に保持されている。ロッド35は、一方側(図5中、右側)の先端部が吸入弁30に接離可能で、他方側(図5中、左側)の端部にロッドつば部35aを有している。アンカー部36は、その内周側がロッド35を摺動自在に保持している。ロッド35及びアンカー部36は共に、幾何学的に規制される範囲で軸方向に摺動可能に構成されている。アンカー部36は、軸方向に貫通する貫通穴36aを有しており、軸方向両側の圧力差によるアンカー部36の動きの制限を極力排除している。
ロッドガイド37は、円筒形状の中央軸受部37aを有しており、ロッド35の往復動作をガイドするものである。ロッドガイド37は、例えば、吸入弁ハウジング31と一体に形成されている。ロッドガイド37には、軸方向に貫通する貫通穴37bが設けられており、アンカー部36を収容する室内の圧力によりアンカー部36の動きが妨げられないようにしている。アウターコア38の軸方向一方側(図5中、右側)の内周側には、ロッドガイド37が圧入嵌合されている。アウターコア38の軸方向他方側(図5中、左側)の内周側には、アンカー部36が摺動可能に配置されている。固定コア39は、一方側(図5中、右側)の端面がアンカー部36のロッドつば部35a側の端面と対向するように配置されている。固定コア39の一方側端面とそれに対向するアンカー部36の端面は、相互間に磁気吸引力が作用する磁気吸引面Sを構成する。吸入弁30が開弁状態のときには、相互間に磁気空隙を介して対面している。
固定コア39とロッドつば部35aとの間には、ロッド付勢ばね40が配置されている。ロッド付勢ばね40は、吸入弁30の開弁方向に付勢力を与えるものであり、電磁コイル43が無通電状態において吸入弁30を開弁維持する付勢力となるように設定されている。アンカー部付勢ばね41は、一方側の端部がロッドガイド37の中央軸受部37aの外周側に挿入され、アンカー部36にロッドつば部35a側への付勢力を与える配置とされている。
コイル部は、第1ヨーク42、電磁コイル43、第2ヨーク44、ボビン45、端子46を有するコネクタ47(図2参照)から構成されている。電磁コイル43は、ボビン45の外周に銅線を巻いたものであり、第1ヨーク42と第2ヨーク44により取り囲まれた状態で、固定コア39及びアウターコア38の外周側に取り付けられている。第1ヨーク42は、その孔部がアウターコア38の外周側に固定されている。第2ヨーク44は、その外周側が第1ヨーク42の内周側に固定され、その内周側が固定コア39の外周とクリアランスを以って近接するように構成されている。
上記構成では、アウターコア38、第1ヨーク42、第2ヨーク44、固定コア39、アンカー部36により、磁気回路が形成されている。この磁気回路では、電磁コイル43に電流を与えると、固定コア39とアンカー部36と間に磁気吸引力が発生し、互いに吸引する力が発生する。
また、ポンプボディ1aにおける第2穴部3bとは異なる位置の側壁には、図3に示すように、加圧室4に向かって第3穴部3cが設けられている。第3穴部3cには、加圧室4から吐出通路2dへ燃料を吐出するための吐出弁機構500が装着されている。吐出弁機構500は、加圧室4の出口側に配置されており、吐出弁シート51と、吐出弁シート51に対して接離する吐出弁52と、吐出弁52を吐出弁シート51に向かって付勢する吐出弁ばね53と、吐出弁52のストローク(移動距離)を決める吐出弁ストッパ54とから構成されている。吐出弁シート51は、例えば、圧入によりポンプボディ1aの第3穴部3c内に保持されている。吐出弁ストッパ54とポンプボディ1aは溶接により接合されており、これにより燃料の外部への漏洩を遮断している。吐出弁機構500が装着された第3穴部3cには、吐出弁52の二次側に吐出弁室56が形成されている。
加圧室4と吐出弁室56との間に燃料差圧が無い状態では、吐出弁ばね53の付勢力により吐出弁52が吐出弁シート51に押圧され閉弁状態となっている。加圧室4の燃料圧力が吐出弁室56の燃料圧力よりも大きくなった時に初めて、吐出弁52は吐出弁ばね53の付勢力に逆らって開弁する。吐出弁52が開弁すると、加圧室4内の高圧の燃料は、吐出通路2d、後述の燃料吐出口2cを経てコモンレール105(図1参照)へ吐出される。
吐出弁52は、開弁の際に吐出弁ストッパ54と接触し、ストロークが制限される。吐出弁52のストロークは、吐出弁ストッパ54によって適切に決定される。これにより、過大なストロークにより吐出弁52の閉じ遅れが生じて吐出弁室56へ吐出された高圧燃料が再び加圧室4内に逆流してしまうことを防止でき、高圧燃料供給ポンプ1の効率低下を抑制できる。また、吐出弁52が開弁および閉弁運動を繰り返す時にストローク方向にのみ移動するように、吐出弁ストッパ54の軸状突出部の外周面が吐出弁52をガイドするように構成されている。以上のような構成により、吐出弁機構500は、燃料の流通方向を制限する逆止弁として機能する。
なお、加圧室4は、ポンプボディ1aと、ポンプボディ1aに組み付けたシリンダ9、電磁吸入弁機構300、吐出弁機構500と、ポンプボディ1a内に配置されたプランジャ5とによって構成されている。
また、ポンプボディ1aにおける加圧室4を挟んで第2穴部3bとは反対側の位置の側壁には、図2及び図3に示すように、加圧室4に向かって段付きの第4穴部3dが設けられている。第4穴部3dの小径側には、リリーフ弁機構600が取り付けられている。第4穴部3dの大径側には、吐出ジョイント19が溶接により固定されている。吐出ジョイント19には燃料吐出口2cが形成されており、燃料吐出口2cは吐出通路2dを介して吐出弁室56と連通している。吐出ジョイント19は、その内部にリリーフ弁機構600の一部を収容している。
リリーフ弁機構600は、リリーフボディ61、リリーフ弁62、リリーフ弁ホルダ63、リリーフばね64、ばねストッパ65からなる。リリーフボディ61は、有底の筒状に形成されており、底部側にテーパ形状のシート部を有している。リリーフボディ61内には、リリーフ弁ホルダ63が底部側で移動可能に配置されている一方、ばねストッパ65が開口側で圧入固定されている。リリーフばね64は、その一端側がリリーフ弁ホルダ63に当接する一方、他端側がばねストッパ65に当接している。リリーフ弁62は、リリーフばね64の付勢力がリリーフ弁ホルダ63を介して負荷されることでリリーフボディ61のシート部に押圧され、シート部と協働して燃料を遮断している。リリーフ弁62の開弁圧力は、リリーフばね64の付勢力によって決定せられる。リリーフばね64の付勢力は、ばねストッパ65の圧入固定の位置によって調整される。リリーフ弁機構600は、リリーフ通路2fを介して加圧室4に連通している。
また、図2及び図4に示すように、ポンプボディ1aにおける取付側とは反対に位置する先端部1d(図2及び4中、上端部)には、圧力脈動低減機構7が設けられている。具体的には、ポンプボディ1aの先端部1dには、一方側が開放された凹部1eが設けられている。凹部1eは、低圧燃料吸入口2a(図4に図示)に連通すると共に、吸入通路2b(図2に図示)を介して電磁吸入弁機構300の吸入ポート31c(図2に図示)に連通している。また、凹部1eは、燃料通路2e(図4に図示)を介して副室13aに連通している。すなわち、凹部1eは、加圧室4の上流側の低圧燃料室を形成している。
ポンプボディ1aの凹部1e側の先端部1dには、一方側が閉塞された筒状のダンパカバー80が凹部1eを覆うように取り付けられている。ポンプボディ1aの凹部1eとダンパカバー80とによりダンパ室90が形成されている。ダンパ室90内には、金属ダンパ70が配置されている。金属ダンパ70は、凹部1eを閉塞した状態でポンプボディ1aに対して溶接により固定されている。ダンパ室90内の空間のうち、ダンパカバー80と金属ダンパ70とで形成された空間91には、不活性ガス又は空気等の気体が充填されている。
(圧力脈動低減機構の構成の詳細)
次に、圧力脈動低減機構の構成の詳細を図6及び図7を用いて説明する。図6は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を拡大した状態で示す断面図である。図7は図6の符号Xで示す本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの金属ダンパの保持構造を拡大した状態で示す断面図である。
次に、圧力脈動低減機構の構成の詳細を図6及び図7を用いて説明する。図6は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を拡大した状態で示す断面図である。図7は図6の符号Xで示す本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの金属ダンパの保持構造を拡大した状態で示す断面図である。
図6及び図7において、金属ダンパ70は、例えば、互いの周縁部の全周が溶接部73を介して接合され、中央部にアルゴン等の不活性ガス又は空気などの気体が封入された内部空間74を形成する第1の金属製ダイアフラム71及び第2の金属製ダイアフラム72によって構成されている。各金属製ダイアフラム71、72は、例えば、円盤型で中央部が波板状かつ外周部が平板状に形成されている。金属ダンパ70は、第1の金属製ダイアフラム71が凹部1e側を向き、第2の金属製ダイアフラム72がダンパカバー80側を向くように配置されており、第1の金属製ダイアフラム71の外面に作用する圧力によって内部空間74の容積が増減することで圧力脈動を低減する。
ポンプボディ1aの凹部1eは、例えば、段付きの凹部であり、略円形状の底面1fと、底面1fの外縁から立ち上がり凹部1eの開放側に拡径するテーパ状の第1内壁面1gと、第1内壁面1gの開口縁から径方向外側へ延在する段差面1hと、段差面1hから突き出る環状突起部1jと、環状突起部1jよりも径方向外側で環状突起部1jの周方向に沿って設けられ、第1内壁面1gよりも開放側に位置する円筒面状の第2内壁面1kとを有している。環状突起部1jは、金属ダンパ70の溶接部73に接触する接触部として設けられている。すなわち、環状突起部1jの直径は、金属ダンパ70の溶接部73の直径と略同じ寸法に設定されている。環状突起部1jにおいて、ポンプボディ1aと金属ダンパ70の溶接部73の全周が圧接されている。すなわち、ポンプボディ1aの環状突起部1jと金属ダンパ70の溶接部73とが全周に亘って溶接部Wを介して接合されており、金属ダンパ70が凹部1eを閉塞した状態でポンプボディ1aに対して溶接により固定されている。第2内壁面1kは、その内径が金属ダンパ70の外径よりも僅かに大きくなるように設定されており、金属ダンパ70をダンパ室90内に組み込む際に金属ダンパ70の径方向への移動を規制して金属ダンパ70のポンプボディ1aに対する径方向の位置決めを行う位置決め部として機能する。ポンプボディ1aの先端部1dは、凹部1eを設けることで環状の壁部が形成されており、略円柱面状の外壁面1mと円環状の端面1nとを有している。先端部1dの外壁面1mは、図7に示すように、端面1n側の部分の外径が他の部分の外径よりも僅かに小さくなるように形成されている。
ダンパカバー80は、例えば図6に示すように、内周面がポンプボディ1aの先端部1dの外壁面1mに嵌合する筒部81と、筒部81の一方側を閉塞する蓋部82とで構成されている。ダンパカバー80は、ポンプボディ1aの先端部1dが圧入されることで、ポンプボディ1aに固定されるように構成されている。すなわち、ダンパカバー80の筒部81は、外壁面1mに対して、しまりばめの嵌め合い関係となるように構成されている。ただし、筒部81は、図7に示すように、その内周面がポンプボディ1aの外壁面1mの端面1n側の部分との間に隙間Cが生じるように構成されている。これにより、ポンプボディ1aの先端部1dとダンパカバー80の圧入長さが長くなることを防ぎ、ダンパカバー80のポンプボディ1aへの組立性を損なわないようにしている。
このように、本実施の形態に係る圧力脈動低減機構7においては、金属ダンパ70をポンプボディ1aの環状突起部1jに接触させて圧接によりポンプボディ1aに固定しているので、金属ダンパ70をダンパ室90内に保持するための部材が不要となる。したがって、圧力脈動低減機構7の部品点数を削減することができ、その分、製造コストを低減することができる。
(圧力脈動低減機構の組立方法)
次に、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法を図6〜図8を用いて説明する。図8は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの組立方法を示す説明図である。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法を図6〜図8を用いて説明する。図8は本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの組立方法を示す説明図である。
まず、ポンプボディ1aに対して、図8に示すように、金属ダンパ70をポンプボディ1aの先端部1dの凹部1eが閉塞するように接触させる。具体的には、図7及び図8に示す金属ダンパ70を、凹部1eの第2内壁面1kに沿うように挿入してポンプボディ1aの環状突起部1jに対して載置する。このとき、金属ダンパ70は、環状突起部1j上での径方向の移動が凹部1eの第2内壁面1kにより規制される。したがって、金属ダンパ70のポンプボディ1aに対する径方向の位置決めを容易に行うことができ、金属ダンパ70の溶接部73をポンプボディ1aの環状突起部1jに確実に載置することができる。
次に、ポンプボディ1aと金属ダンパ70を接触部としての環状突起部1jにおいて全周に亘って溶接することで、金属ダンパ70をポンプボディ1aに固定する。具体的には、図8に示すように、一方の電極120を金属ダンパ70の第2の金属製ダイアフラム72に接続すると共に、他方の電極(図示せず)をポンプボディ1aに接続する。また、金属ダンパ70をポンプボディ1aに対して押し付けることで、環状突起部1jを加圧する。この状態において、一対の電極120を介して金属ダンパ70とポンプボディ1aに電流を流すことで、環状突起部1jに電流を流す。これにより、ポンプボディ1aと金属ダンパ70が環状突起部1jにおいて全周に亘って圧接される。すなわち、ポンプボディ1aと金属ダンパ70とを抵抗溶接の1つであるプロジェクション溶接により接合する。
最後に、図6に示すように、ポンプボディ1aの先端部1dをダンパカバー80の筒部81に圧入することで、ダンパカバー80をポンプボディ1aに固定する。
このように、本実施の形態の圧力脈動低減機構7の組立方法においては、金属ダンパ70をポンプボディ1aの環状突起部1jに接触させて圧接によりポンプボディ1aに固定するので、金属ダンパ70をダンパ室90内に保持するための部材を組み込む必要がない。したがって、金属ダンパ70の組立工程を簡素化することができるので、圧力脈動低減機構7の組立性が向上する。その結果、組立工程の簡略化による生産性向上とコスト低減が可能である。
また、本実施の形態の圧力脈動低減機構7の組立方法においては、ポンプボディ1aの先端部1dの凹部1eを閉塞するように金属ダンパ70を溶接によりポンプボディ1aに固定するので、低圧燃料室としての凹部1eから金属ダンパ70を挟んでダンパ室90内の反対側の空間91へ燃料が漏洩することがない。したがって、ダンパカバー80の筒部81とポンプボディ1aの先端部1dの外壁面1mの隙間からの燃料漏洩を懸念する必要がなく、ダンパカバー80をポンプボディ1aの先端部1dに溶接せずに圧入により固定することができる。このように、本実施の形態の圧力脈動低減機構7の組立方法では、金属ダンパ70をポンプボディ1aに溶接する作業工程が必要となるが、その分、ダンパカバー80をポンプボディ1aに溶接する作業工程が不要となる。したがって、本組立方法は、部材を用いて金属ダンパ70をダンパ室90内に保持する従来構造と比較してその組立性が低下することはない。
(高圧燃料供給ポンプの動作)
次に、高圧燃料供給ポンプの動作を図2〜図6を用いて説明する。
次に、高圧燃料供給ポンプの動作を図2〜図6を用いて説明する。
図2に示すカム112の回転によりプランジャ5がカム112側に移動して吸入行程の状態にある時は、加圧室4の容積が増加し、加圧室4内の燃料圧力が低下する。この行程で加圧室4内の燃料圧力が吸入ポート31cの圧力よりも低くなると、吸入弁30が開口状態になる。このため、燃料は、図5に示すように、吸入弁30の開口部30a通り加圧室4に流入する。
プランジャ5は、吸入行程の終了後、上昇運動に転じ圧縮行程に移る。ここで、電磁コイル43は無通電状態が維持されたままであり、磁気付勢力は生じていない。この場合、ロッド付勢ばね40の付勢力により、吸入弁30が開弁状態で維持されている。加圧室4の容積はプランジャ5の圧縮運動に伴い減少するが、吸入弁30が開弁した状態では、加圧室4に一度吸入された燃料が再び吸入弁30の開口部30aを通して吸入通路2bへと戻されるので、加圧室4の圧力が上昇することは無い。この行程を戻し行程と称する。
この状態で、ECU107(図1参照)の制御信号を電磁吸入弁機構300に印加すると、端子46(図2参照)を介して電磁コイル43に電流が流れる。すると、固定コア39とアンカー部36との間に磁気吸引力が作用し、これにより磁気付勢力がロッド付勢ばね40の付勢力に打ち勝ってロッド35が吸入弁30から離れる方向に移動する。このため、吸入弁付勢ばね33の付勢力及び燃料の吸入通路2bへの流れ込みによる流体力によって吸入弁30が閉弁する。吸入弁30の閉弁により、加圧室4の燃料圧力は、プランジャ5の上昇運動に応じて上昇し、図3に示す燃料吐出口2cの圧力以上になると、吐出弁機構500の吐出弁52が開弁する。これにより、加圧室4の高圧の燃料は、吐出弁室56、吐出通路2dを通って燃料吐出口2cから吐出され、コモンレール105(図1参照)へ供給される。この行程を吐出行程と称する。
すなわち、図2に示すプランジャ5の圧縮行程(下始点から上始点までの間の上昇行程)は、戻し行程と吐出行程からなる。また、電磁吸入弁機構300の電磁コイル43への通電タイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の流量を制御することができる。電磁コイル43へ通電するタイミングを早くすれば、圧縮行程中の、戻し行程の割合が小さくなり、吐出行程の割合が大きくなる。すなわち、吸入通路2bに戻される燃料が少なくなる一方、高圧吐出される燃料は多くなる。それに対して、通電するタイミングを遅くすれば、圧縮行程中の、戻し行程の割合が大きくなり、吐出行程の割合が小さくなる。すなわち、吸入通路2bに戻される燃料が多くなる一方、高圧吐出される燃料は少なくなる。電磁コイル43への通電タイミングは、ECU107からの指令によって制御される。
以上のように、高圧燃料供給ポンプ1では、電磁コイル43への通電タイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量をエンジンが必要とする量に制御することができる。
また、上述したポンプの容量制御において、加圧室4に一度流入した燃料が開弁状態の吸入弁30を通して再び吸入通路2bへ戻される場合(戻し行程の場合)、加圧室4から吸入通路2bへの燃料の逆流によって、低圧燃料室(凹部1e)に圧力脈動が発生する。圧力脈動は、図6に示すダンパ室90内に配置された金属ダンパ70の第1の金属製ダイアフラム71の外面に伝達される。この圧力脈動は、金属ダンパ70の内部空間74が膨張及び収縮することによって吸収低減される。
また、図4に示すように、大径部5aと小径部5bとを有するプランジャ5の往復運動によって、副室13aの体積が増減する。プランジャ5の下降時は、副室13aの体積が減少し、副室13aから燃料通路2eを介して低圧燃料室としての凹部1eへの燃料の流れが発生する。一方、上昇時は、副室13aの体積が増加し、低圧燃料室(凹部1e)から燃料通路2eを介して副室13aへの燃料の流れが発生する。これにより、ポンプの吸入行程又は戻し行程におけるポンプ内外への燃料流量を低減することができ、ポンプ内部で発生する圧力脈動を低減することができる。
なお、図3に示す電磁吸入弁機構300の故障等により、燃料吐出口2cの圧力がリリーフ弁機構600のセット圧力より大きくなった場合、リリーフ弁62が開弁状態となり、異常高圧の燃料がリリーフ通路2fを介して加圧室4にリリーフされる。
上述したように、本発明の第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1によれば、低圧燃料室を形成する凹部1eを有するポンプボディ1aに対して、金属ダンパ70が凹部1eを閉塞した状態で溶接により固定されているので、金属ダンパ70をダンパ室90内に保持するための部材を削減することができ、部品点数の削減の分、ポンプの組立性が向上する。
さらに、金属ダンパ70を保持する部材を配置するための空間をダンパカバー80内に確保する必要がなく、空いた空間の分、金属ダンパ70の径を拡大することで、圧力脈動の低減能力を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、第1及び第2の金属製ダイアフラム71、72の周縁部の全周を溶接により接合して構成された金属ダンパ70における溶接部73がポンプボディ1aの環状突起部1jに圧接されている(プロジェクション溶接により接合されている)ので、溶接の熱影響の及ぶ範囲が金属ダンパ70の溶接部73とポンプボディ1aの環状突起部1jの近傍に限られ、金属ダンパ70における2枚の金属製ダイアフラム71、72の溶接されていない部分にプロジェクション溶接の影響が及ぶことはない。したがって、金属ダンパ70をポンプボディ1aに溶接する際の影響により、金属ダンパ70の内部空間74に封入した気体が漏洩することを防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、ポンプボディ1aの環状突起部1jよりも径方向外側に金属ダンパ70の径方向の位置決めを行う位置決め部としての第2内壁面1kをポンプボディ1aに設けているので、金属ダンパ70をポンプボディ1aに組み込む際の径方向の位置決めが容易であり、ポンプの組立性が更に向上する。
また、本実施の形態の組立方法によれば、ポンプボディ1aに対して金属ダンパ70をポンプボディ1aの凹部1eが閉塞するように接触させて両者の接触部を溶接することで金属ダンパ70をポンプボディ1aに固定し、ポンプボディ1aをダンパカバー80に圧入することでダンパカバー80をポンプボディ1aに固定するので、金属ダンパ70をダンパ室90内に保持するための部材を削減することができ、当該部材を組み付ける必要がない分、ポンプの組立性が向上する。
[第1の実施の形態の変形例]
次に、本発明の第1の実施の形態の第1変形例〜第3変形例に係る高圧燃料供給ポンプを図9及び図10を用いて説明する。図9は本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。図10は本発明の第1の実施の形態の第2変形例及び第3変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。なお、図9及び図10において、図1乃至図8に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第1の実施の形態の第1変形例〜第3変形例に係る高圧燃料供給ポンプを図9及び図10を用いて説明する。図9は本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。図10は本発明の第1の実施の形態の第2変形例及び第3変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。なお、図9及び図10において、図1乃至図8に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図9に示す本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Aが第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1と相違する点は、第1の実施の形態の第1変形例に係るダンパカバー80Aの蓋部82Aの厚みが、第1の実施の形態に係るダンパカバー80の蓋部82(図6参照)の厚みよりも厚くなるように構成されていることである。上述したように、第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1では、金属ダンパ70をダンパ室90内に保持するための部材が不要であり、ダンパカバー80内に当該部材を配置するための空間を確保する必要がない。そこで、第1の実施の形態の第1変形例では、ダンパカバー80Aの蓋部82Aの厚みを第1の実施の形態のダンパカバー80の蓋部82側の空間の一部を占有するように厚くしている。
本発明の第1の実施の形態の高圧燃料供給ポンプ1では、電磁吸入弁機構300の吸入弁30の開閉やプランジャ5の往復運動等の様々な要因により発生した振動がポンプボディ1aを介してダンパカバー80に伝搬し、ダンパカバー80の蓋部82が膜振動することで外部への放射音が発生する。それに対して、本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Aにおいては、ダンパカバー80Aの蓋部82Aの厚みを第1の実施の形態の場合よりも厚くしたので、その分、蓋部82Aの剛性が高まり、ダンパカバー80Aの振動及びダンパカバー80Aからの放射音を低減することができる。
図10に示す本発明の第1の実施の形態の第2変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Bは、第1変形例のようなダンパカバー80Aの蓋部82A(図9参照)の厚みを厚くする代わりに、ダンパカバー80の蓋部82の内面に対して、蓋部82の剛性を補強する金属製や樹脂製等の補強部材85を取り付けている。これにより、放射音の要因である膜振動が生じる部分82、85の厚みが第1の実施の形態のダンパカバー80の蓋部82の厚みよりも厚くなっている。したがって、本発明の第1の実施の形態の第2変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Bにおいては、蓋部82Aの厚みを厚くした第1変形例のダンパカバー80Aと同様に、補強部材85を取り付けた蓋部82の剛性が高まるので、ダンパカバー80の振動及びダンパカバー80からの放射音を低減することができる。
また、図10に示す本発明の第1の実施の形態の第3変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Cは、第2変形例におけるダンパカバー80の蓋部82の剛性を補強する補強部材85の代わりに、ダンパカバー80の蓋部82の内面に対して、ダンパカバー80の振動を低減する金属製や樹脂製等の振動吸収部材86を取り付けたものである。本発明の第1の実施の形態の第3変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Cにおいては、ダンパカバー80の内面に振動吸収部材86を取り付けているので、ダンパカバー80の振動及びダンパカバー80からの放射音を低減することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの構成を図11及び図12を用いて説明する。図11は本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。図12は図11の符号Yで示す本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの金属ダンパの保持構造を拡大した状態で示す断面図である。なお、図11及び図12において、図1〜図10に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの構成を図11及び図12を用いて説明する。図11は本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。図12は図11の符号Yで示す本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプの金属ダンパの保持構造を拡大した状態で示す断面図である。なお、図11及び図12において、図1〜図10に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図11及び図12に示す本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1Dが第1の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1(図6参照)と相違する点は、金属ダンパ70Dの構成及び金属ダンパ70Dの保持構造が異なることである。
具体的には、ポンプボディ1aの凹部1pは、図11に示すように、円形状の底面1qと、底面1qから立ち上がり開放側に拡径するテーパ状の内壁面1rとを有している。ポンプボディ1aの先端部1dの一部は、凹部1pを設けることで環状の壁部となっており、段付きの外壁面1tと、環状の端面1wとを有している。外壁面1tは、端面1w側の第1外周面1uと、第1外周面1uに段差面を介して連続する、第1外周面1uよりも外径の大きな第2外周面1vとを有している。第2外周面1vは、ダンパカバー80の筒部81と嵌合する部分である。端面1wは、金属ダンパ70Dの後述するつば部71bと接触する接触部として設けられており、金属ダンパ70Dの組立時の載置面として機能する。本実施の形態においては、ポンプボディ1aの先端部1dの端面1w(壁部)と金属ダンパ70Dのつば部71bの熱容量差を低減するために、先端部1dの外壁面1tの端面1w側の第1外周面1uの外径を小さくしている。
金属ダンパ70Dは、例えば、1枚の円盤型の金属製ダイアフラム71で構成されている。金属ダンパ70Dは、波板状のダンパ本体部71aと、ダンパ本体部71aの外周縁から径方向外側に延在する環状のつば部71bとで構成されている。ダンパ本体部71aは、ポンプボディ1aの凹部1pの内壁面1rよりも径方向内側で内壁面1rの周方向に沿って凹部1eの底面1q側に張り出すように設けられた張出部71cを有している。張出部71cは、金属ダンパ70Dをダンパ室90内に組み込む際に、金属ダンパ70Dのポンプボディ1aの端面1w上での径方向への移動を規制して金属ダンパ70Dのポンプボディ1aに対する径方向の位置決めを行う位置決め部として機能する。つば部71bは、ポンプボディ1aの先端部1dの端面1wと接触する接触部として設けられている。図12に示すように、当該接触部において、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Dがレーザ溶接により融接されている。すなわち、ポンプボディ1aの環状の端面1wと金属ダンパ70Dの環状のつば部71bとが全周に亘って溶接部Wを介して接合されており、金属ダンパ70Dが凹部1pを閉塞した状態でポンプボディ1aに対して溶接により固定されている。金属ダンパ70Dは、図11に示すように、作用する圧力によってダンパ本体部71aが凹部1p側又は金属ダンパ70Dを挟んで凹部1pの反対側の空間91側へ変形することで、低圧燃料室の容積を増減させて圧力脈動を低減するものである。
(圧力脈動低減機構の組立方法)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法を図11及び図12を用いて説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法を図11及び図12を用いて説明する。
まず、図11に示すポンプボディ1aに対して、ポンプボディ1aの先端部1dの凹部1pが閉塞されるように金属ダンパ70Dを接触させる。具体的には、金属ダンパ70Dの環状のつば部71bをポンプボディ1aの環状の端面1wに載置する。このとき、金属ダンパ70Dの端面1w上の径方向への移動は、金属ダンパ70Dの張出部71cが凹部1pの内壁面1rに接触することで規制される。したがって、金属ダンパ70Dのポンプボディ1aの端面1w上の径方向の位置決めを容易に行うことができ、金属ダンパ70Dのつば部71bをポンプボディ1aの端面1w上に確実に載置することができる。
次に、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Dを接触部において溶接することで、金属ダンパ70Dをポンプボディ1aに固定する。具体的には、図12に示すように、金属ダンパ70Dのつば部71bをポンプボディ1aの端面1w上に載置した状態において、金属ダンパ70Dのつば部71bに対して略垂直な方向(図12中、上方向)からレーザRを照射することで、ポンプボディ1aの端面1wと金属ダンパ70Dのつば部71bを全周に亘って融接する。すなわち、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Dとをレーザ溶接により接合する。レーザ溶接では、プロジェクション溶接と異なり、接触部として環状突起部を必要としない。
最後に、図11に示すように、ポンプボディ1aの先端部1dをダンパカバー80の筒部81に圧入することで、ダンパカバー80をポンプボディ1aに固定する。
このように、本実施の形態の圧力脈動低減機構7の組立方法においては、金属ダンパ70Dのつば部71bをポンプボディ1aの先端部1dの端面1wに接触させてレーザ溶接により金属ダンパ70Dをポンプボディ1aに固定するので、金属ダンパ70Dをダンパ室90内に保持するための部材を組み込む必要がない。したがって、金属ダンパ70Dの組立工程を簡素化することができるので、圧力脈動低減機構7の組立性が向上する。その結果、組立工程の簡略化による生産性向上とコスト低減が可能である。
上述した本発明の第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1D及びその組立方法によれば、前述した第1の実施の形態と同様に、金属ダンパ70Dをダンパ室90内に保持するための部材を削減することができ、当該部材を組み付ける必要がない分、ポンプの組立性が向上する。
また、本実施の形態によれば、金属ダンパ70Dを1枚の金属製ダイアフラム71により構成したので、第1の実施の形態に係る2枚の金属製ダイアフラム71、72で構成した金属ダンパ70と比較して、製造コストを低減することができる。
さらに、本実施の形態によれば、ポンプボディ1aの先端部1dの端面1wを金属ダンパ70Dとの接触部として構成しているので、第1の実施の形態のようにポンプボディ1aの環状突起部1jを金属ダンパ70Dとの接触部とする構成の場合と比較して、溶接のための接触部の構造が簡素であり、当該接触部の加工が容易である。
[第2の実施の形態の変形例]
次に、本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプについて図13及び図14を用いて説明する。図13は本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。図14は図13の符号Zで示す本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプの金属ダンパの保持構造を拡大した状態で示す断面図である。なお、図13及び14において、図1乃至図12に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプについて図13及び図14を用いて説明する。図13は本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構を示す断面図である。図14は図13の符号Zで示す本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプの金属ダンパの保持構造を拡大した状態で示す断面図である。なお、図13及び14において、図1乃至図12に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図13及び図14に示す本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1Eが第2の実施の形態に係る高圧燃料供給ポンプ1D(図11及び図12参照)と相違する点は、金属ダンパ70Eの構造が異なることである。具体的には、金属ダンパ70Eは、図13に示すように、円形状の平板部71fと、平板部71fの周縁部から平板部71fに直交する方向へ突出する突出部71gとを有する1枚の金属製ダイアフラムにより構成されている。平板部71fは、その外周部がポンプボディ1aの先端部1dの端面1wに接触可能となるように構成されている。突出部71gは、ポンプボディ1aの先端部1dの端面1w側の第1外周面1uよりも径方向外側で第1外周面1uの周方向に沿って凹部1pの底面1q側に突出するよう設けられている。突出部71gは、金属ダンパ70Eをダンパ室90内に組み込む際に、金属ダンパ70Eのポンプボディ1aの端面1w上での径方向への移動を規制して金属ダンパ70Eのポンプボディ1aに対する径方向の位置決めを行う位置決め部として機能する。平板部71fは、ポンプボディ1aの先端部1dの端面1wに接触する接触部としての環状突起部71hを有している。環状突起部71hは、突出部71gと同じ方向に突き出ている。図14に示すように、環状突起部71hにおいて、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Eが圧接されている。すなわち、ポンプボディ1aの先端部1dの環状の端面1wと金属ダンパ70Eの環状突起部71hとが全周に亘って溶接部Wを介して接合されており、金属ダンパ70Eが凹部1pを閉塞した状態でポンプボディ1aに対して溶接により固定されている。
(圧力脈動低減機構の組立方法)
次に、本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法を図13及び図14を用いて説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプにおける圧力脈動低減機構の組立方法を図13及び図14を用いて説明する。
まず、図13に示すポンプボディ1aに対して、金属ダンパ70Eをポンプボディ1aの先端部1dの凹部1pが閉塞されるように接触させる。具体的には、金属ダンパ70Eの環状突起部71hをポンプボディ1a側に向け、金属ダンパ70Eをポンプボディ1aの先端部1dの端面1w上に載置する。このとき、金属ダンパ70Eの端面1w上の径方向への移動は、金属ダンパ70Eの外縁部の突出部71gがポンプボディ1aの先端部1dの第1外周面1uに接触することで規制される。したがって、金属ダンパ70Eのポンプボディ1aの端面1w上の径方向の位置決めを容易に行うことができ、金属ダンパ70Eの環状突起部71hをポンプボディ1aの環状の端面1w上に確実に載置することができる。
次に、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Eを接触部としての環状突起部71hにおいて全周に亘って溶接することで、金属ダンパ70Eをポンプボディ1aに固定する。具体的には、一方の電極(図示せず)を金属ダンパ70Eに接続すると共に他方の電極(図示せず)をポンプボディ1aに接続し、金属ダンパ70Eをポンプボディ1aに対して押し付けることで金属ダンパ70Eの環状突起部71hを加圧する。この状態において、一対の電極を介して環状突起部71hに電流を流す。これにより、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Eが環状突起部71hにおいて全周に亘って圧接される。すなわち、ポンプボディ1aと金属ダンパ70Eとをプロジェクション溶接により接合する。プロジェクション溶接では、レーザ溶接と異なり、接触部として突起部(本実施の形態においては、環状突起部71h)を必要とする。
最後に、ポンプボディ1aの先端部1dをダンパカバー80の筒部81に圧入することで、ダンパカバー80をポンプボディ1aに固定する。
上述した本発明の第2の実施の形態の変形例に係る高圧燃料供給ポンプ1E及びその組立方法によれば、前述した第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
例えば、上述した本発明の高圧燃料供給ポンプの第2の実施の形態においては、金属ダンパ70Dとポンプボディ1aとをレーザ溶接により融接した構成の例を示したが、金属ダンパ70Dとポンプボディ1aをプロジェクション溶接により圧接することも可能である。この場合、金属ダンパ70Dのつば部71b又はポンプボディ1aの先端部1dの端面1wのいずれか一方に環状突起部を設ければよい。
また、上述した本発明の高圧燃料供給ポンプの第2の実施の形態の変形例においては、環状突起部71hを有する金属ダンパ70Eとポンプボディ1aとをプロジェクション溶接により圧接した構成の例を示したが、ポンプボディ1aの先端部1dの端面1wに環状突起部を設けることで、金属ダンパ70Eとポンプボディ1aとをプロジェクション溶接により圧接する構成も可能である。
また、上述した本発明の高圧燃料供給ポンプの第2の実施の形態の変形例においては、環状突起部71hを有する金属ダンパ70Eとポンプボディ1aとをプロジェクション溶接により圧接した構成の例を示したが、金属ダンパ70Eとポンプボディ1aをレーザ溶接により融接することも可能である。
また、上述した本発明の高圧燃料供給ポンプの第2の実施の形態及びその変形例においては、金属ダンパ70D、70Eに張出部71c又は突出部71gを設けることで金属ダンパ70D、70Eのポンプボディ1aに対する径方向の位置決め部を構成した例を示したが、ポンプボディ1aの先端部1d側に金属ダンパの径方向の位置決め部を設ける構成も可能である。
上述した本発明の高圧燃料供給ポンプの第1の実施の形態の第3変形例においては、ダンパカバー80の蓋部82の内面に対して振動吸収部材86を取り付けた構成の例を示したが、ダンパカバー80の筒部81の内周面に対して振動吸収部材86を取り付ける構成も可能である。すなわち、振動吸収部材86を、ダンパカバー80におけるダンパ室90を形成する内面に対して取り付けることで、ダンパカバー80の振動及びダンパカバー80からの放射音を低減することができる。
1、1A、1B、1C、1D、1E…高圧燃料供給ポンプ、 1a…ポンプボディ、 1d…先端部(ポンプボディにおける凹部が設けられた部分)、 1e、1p…凹部、 1j…環状突起部、 1k…第2内壁面(位置決め部)、 1r…内壁面、 1u…第1外周面(外壁面)、 4…加圧室、 70、70D、70E…金属ダンパ、 71…第1の金属製ダイアフラム、 71c…張出部(位置決め部)、 71g…突出部(位置決め部)、71h…環状突起部、 72…第2の金属製ダイアフラム、 73…溶接部、 74…内部空間、 80、80A…ダンパカバー、81…筒部、 82、82A…蓋部、 85…補強部材、86…振動吸収部材、 90…ダンパ室
Claims (9)
- 燃料を加圧する加圧室及び前記加圧室の上流側の低圧燃料室を形成する凹部を有するポンプボディと、
前記ポンプボディに取り付けられ、前記ポンプボディの前記凹部と共にダンパ室を形成するダンパカバーと、
前記ダンパ室内に配置された金属ダンパとを備え、
前記金属ダンパは、前記凹部を閉塞した状態で前記ポンプボディに対して溶接により固定されている
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ポンプボディ及び前記金属ダンパのいずれか一方が環状突起部を有し、
前記ポンプボディと前記金属ダンパは、前記環状突起部において圧接されている
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 請求項2に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記金属ダンパは、互いの周縁部の全周が溶接部を介して接合され中央部に気体が封入された内部空間を形成する2枚の金属製ダイアフラムによって構成され、
前記環状突起部は、前記金属ダンパの前記溶接部と接触するように前記ポンプボディに設けられている
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 請求項3に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ポンプボディは、前記環状突起部よりも径方向外側で前記環状突起部の周方向に沿って設けられ、前記金属ダンパの前記ポンプボディに対する径方向の位置決めを行う位置決め部を有している
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記金属ダンパは、前記凹部の内壁面よりも径方向内側で前記内壁面の周方向に沿って設けられ前記金属ダンパの前記ポンプボディに対する径方向の位置決めを行う位置決め部、及び、前記ポンプボディにおける前記凹部が設けられた部分の外壁面よりも径方向外側で前記外壁面の周方向に沿って設けられ前記金属ダンパの前記ポンプボディに対する径方向の位置決めを行う位置決め部の少なくとも一方を有する1枚の金属製ダイアフラムによって構成されている
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ダンパカバーは、前記ポンプボディに嵌合する筒部と、前記筒部の一方側を閉塞する蓋部とを有し、
前記ダンパカバーの前記蓋部の内面に取り付けられ、前記蓋部の剛性を補強する補強部材を更に備える
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ダンパカバーにおける前記ダンパ室を形成する内面に取り付けられ、前記ダンパカバーの振動を低減する振動吸収部材を更に備える
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。 - 加圧室の上流側の低圧燃料室を形成する凹部を有するポンプボディに対して、金属ダンパを前記凹部が閉塞するように接触させ、
前記ポンプボディと前記金属ダンパを接触部において溶接することで、前記金属ダンパを前記ポンプボディに固定し、
一方側が閉塞する筒状のダンパカバーに前記ポンプボディを圧入することで、前記ダンパカバーを前記ポンプボディに固定する
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプの組立方法。 - 請求項8に記載の高圧燃料供給ポンプの組立方法において、
前記ポンプボディ及び前記金属ダンパのいずれか一方が環状突起部を有し、
前記環状突起部において前記ポンプボディと前記金属ダンパを接触させ、
前記ポンプボディと前記金属ダンパを前記環状突起部において全周に亘って抵抗溶接する
ことを特徴とする高圧燃料供給ポンプの組立方法。
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JP2018091562A JP2019196745A (ja) | 2018-05-10 | 2018-05-10 | 高圧燃料供給ポンプ及びその組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP2018091562A Pending JP2019196745A (ja) | 2018-05-10 | 2018-05-10 | 高圧燃料供給ポンプ及びその組立方法 |
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-
2018
- 2018-05-10 JP JP2018091562A patent/JP2019196745A/ja active Pending
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