JP2019037094A - ケーブルグランド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケーブルグランド1は、取付け対象物の第1面と対向するベースプレート11と、前記ベースプレートの一方の側に設けられ、挿入されたケーブルを保持可能なケーブル保持部(12,20及び30)と、前記ベースプレートの他方の側に設けられ、取付対象物の前記第1面とは反対側の第2面と係合可能な複数の係合片130を有する本体取付部13と、円環状のパッキン40とを備え、本体取付部13の係合片130は、厚さの異なる取付対象物の前記第2面とそれぞれ係合可能な複数の段差部が、本体取付部13におけるケーブルの貫通方向に沿って階段状に設けられ、パッキン40は、ベースプレート11側の領域よりも取付対象物側の領域の弾性率が低くなるように形成されている。
【選択図】図1
Description
本明細書等において、形状、幾何学的条件、これらの程度を特定する用語、例えば「平行」、「方向」等の用語については、その用語の厳密な意味に加えて、ほぼ平行とみなせる程度の範囲、概ねその方向とみなせる範囲を含む。
図1は、第1実施形態のケーブルグランド1の分解斜視図である。なお、本明細書等においては、ケーブルグランド1の中心線Cと平行な方向を、X(X1−X2)方向又はケーブルの貫通方向として説明する。また、ケーブルグランド1の中心線Cは、ケーブルグランド1を構成する各部(後述)においても共通の中心線とする。
グランド本体10は、ケーブル(不図示)が貫通可能な略円筒形の部材である。グランド本体10は、後述するベースプレート11、キャップ取付部12及び本体取付部13を備える。
図2は、本体取付部13における係合片130の構成を示す部分拡大図である。図3(A),(B)は、グランド本体10をX2側から見たときの図である。
図4は、パッキン40の構成を示す図である。図4(A)は、パッキン40の平面図である。図4(B)は、図4(A)のs1−s1線における断面図である。図4(C)は、図4(A)のs2−s2線における断面図である。
パッキン40は、図4(A)及び(B)に示すように、X1側(ベースプレート11側)となる第1領域41と、X2側(取付対象物100側)となる第2領域42と、を備える。第1領域41と第2領域42は、前述したゴム材料により一体に形成されている。
第2領域42は、内部が中空構造となる弾性部42a及び42bが交互に複数設けられている。弾性部42a及び42bは、断面が略円形となる円筒形状の穴である。弾性部42a及び42bは、図4(A)に示すように、パッキン40の周方向に沿って、等間隔で16箇所(中心線Cを中心に22.5°毎)に設けられている。なお、弾性部42a及び42bの数及び配置は、本例に限定されない。弾性部42a及び42bの数及び配置は、パッキン40の外径、内径、厚さ等により適宜に選択される。
パッキン40の第2領域42は、上述した弾性部42a及び42bを備えるため、第1領域41よりも弾性率が低くなっている。
なお、以下の説明及び図面において、前述した図4に示す形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を適宜に付して、重複する説明を適宜に省略する。
図5は、パッキン140の構成を示す断面図である。図5(A)は、パッキン140の平面図である。図5(B)は、図5(A)のs3−s3線における断面図である。
図6(A)〜(C)は、厚さの異なる取付対象物100にケーブルグランド1を取付けた場合の一例を示す図である。図6(A)〜(C)において、係合片130の距離L1,L2,L3は、それぞれ1.3mm,2.0mm,2.9mmとし、取付対象物100の厚さは、同じく1.6mm,2.3mm,3.2mmとする。なお、これらの距離、厚さは一例であり、これに限定されない。また、パッキン40の弾性力により、許容範囲内であれば、僅かな寸法の誤差は吸収される。
図7は、取付け工具200の一例を示す斜視図である。図8(A),(B)は、取付け工具200によるケーブルグランド1の取付け方法を示す図である。
ケーブルグランド1を取付対象物100から取外す場合、図9(A)に示すような取外し工具300を用いることで、より簡単且つ確実にケーブルグランド1を取り外すことができる。取外し工具300は、略円筒形の部材であり、一方の端部に環状の押圧板301が設けられている。押圧板301は、ハンマー等の工具により叩かれる部分である。押圧板301の中央部には、開口301aが設けられている。開口301aは、後述するように、ドライバー等の工具が挿入される部分である。取外し工具300の他方の端部は、開放されている。取外し工具300は、押圧板301を含め、全体が金属、樹脂等により一体に形成されている。
なお、図9では、取付対象物100からケーブルCAが挿入されていないケーブルグランド1を取外す例について説明したが、同様の手順により、取付対象物100からケーブルCAが挿入されたケーブルグランド1を取外すこともできる。
第2実施形態のケーブルグランド1Aは、係合片が2列に設けられている点が第1実施形態と相違する。第2実施形態のケーブルグランド1Aにおいて、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、図10においては、主に本体取付部13A及びその周辺のみを図示し、ケーブルグランド1Aの全体の図示を省略する。また、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図10に示すように、第2実施形態のケーブルグランド1Aは、2種類の係合片130が、本体取付部13Aの周方向に沿って2列設けられている。ここでは、一方の係合片を「130A」、他方の係合片を「130B」として説明する。係合片130Aと係合片130Bとの間には、溝部13bが設けられている。そのため、係合片130A及び係合片130Bは、それぞれ独立して弾性変形することができる。
図11は、第3実施形態のケーブルグランド1Bを示す図である。図11は、ケーブルグランド1Bを、X2側から見たときの図である。
第3実施形態のケーブルグランド1Bは、大きさの異なる2種類の係合片を備えている点が第1実施形態と相違する。第3実施形態のケーブルグランド1Bにおいて、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、図11においては、主に本体取付部13B及びその周辺のみを図示し、ケーブルグランド1Bの全体の図示を省略する。また、第3実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
ベースプレート11(グランド本体10)のX2側の面に環状の溝を形成し、パッキン40(140)の第1領域41側を、その溝に埋め込む構成としてもよい。このような構成とすることにより、パッキン40(140)の位置ずれを抑制できる。
また、第2実施形態では、係合片130を2列設ける例について説明したが、これに限らず、3列設けてもよい。更に、1つの係合片130における段差部は、少なくとも2つあればよく、4つ以上であってもよい。
Claims (5)
- 取付対象物の開口に取付けられ、内部に挿入されたケーブルを保持するケーブルグランドであって、
取付対象物の第1面と対向するベースプレートと、
前記ベースプレートの一方の側に設けられ、挿入されたケーブルを保持可能なケーブル保持部と、
前記ベースプレートの他方の側に設けられ、取付対象物の前記第1面とは反対側の第2面と係合可能な複数の係合片を有する本体取付部と、
前記本体取付部において前記ベースプレートと取付対象物との間に装着される円環状のパッキンと、
を備え、
前記本体取付部の前記係合片は、厚さの異なる取付対象物の前記第2面とそれぞれ係合可能な複数の段差部が、前記本体取付部におけるケーブルの貫通方向に沿って階段状に設けられ、
前記パッキンは、前記ベースプレート側の領域よりも取付対象物側の領域の弾性率が低くなるように形成されている、
ケーブルグランド。 - 請求項1に記載のケーブルグランドであって、
複数種類の前記係合片が、前記本体取付部の周方向に沿って複数設けられており、各種類の前記係合片における前記段差部の位置は、前記本体取付部のケーブルの貫通方向でそれぞれ異なることを特徴とする、
ケーブルグランド。 - 請求項2に記載のケーブルグランドであって、
複数種類の前記係合片の間には、溝部が設けられていることを特徴とする、
ケーブルグランド。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のケーブルグランドであって、
複数の前記係合片は、前記本体取付部の周方向に沿って複数設けられており、前記本体取付部の中心軸を挟んで対向する一対の前記係合片のうち、一方の前記係合片の前記段差部は、他方の前記係合片の前記段差部よりも小さいことを特徴とする、
ケーブルグランド。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のケーブルグランドであって、
前記パッキンは、取付対象物側の一部に中空構造の弾性部が複数設けられていることを特徴とする、
ケーブルグランド。
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