JP2019029865A - 表示制御装置、表示制御システム、表示制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】出庫時に車両の周囲の視認性の変化に応じて適切に俯瞰映像を表示させる。【解決手段】車両の周囲を撮影する複数のカメラからの映像データを取得する映像データ取得部41と、映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成部44と、車両が後退して入庫したときにおける車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得部43と、第一視認性情報と第二視認性情報とを比較して、車両の入庫時と出庫時の車両の周囲の視認性を比較する比較部45と、比較部45が、車両が出庫するときの第二視認性情報が第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに俯瞰映像を表示パネル31に表示させる表示制御部48とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、表示制御装置、表示制御システム、表示制御方法およびプログラムに関する。
車両の俯瞰画像を車両画像と共に表示する車両周辺表示装置に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、車両が前進から後退に切り替わったとき、車両画像よりも後方について俯瞰画像の表示領域を広げる。
特許文献1に記載のように、車両の俯瞰映像は、駐車区画への入庫時の駐車支援を主な目的とするため、駐車区画への後退入庫時に表示される。これにより、後退入庫時、運転者は、目視またはミラーにおける死角範囲を含む周辺状況を俯瞰映像によって確認する。
駐車区画からの前進出庫時は俯瞰映像が表示されないため、運転者は、目視またはミラーによって周辺状況を確認する。駐車区画からの前進出庫時は、後退入庫時に比べ操作が容易である。しかしながら、車両の周囲の視認性が低下した場合などには、目視またはミラーによる確認に加えて、俯瞰映像によって周辺状況を確認することが望ましいこともある。また、駐車区画からの前進出庫時に、周辺状況に関わらず俯瞰映像を表示すると、俯瞰映像を表示させる必要性が無い状況で俯瞰映像が表示されたり、ナビゲーションによる経路を確認したいときなどに俯瞰映像が表示されてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、出庫時に車両の周囲の視認性の変化に応じて適切に俯瞰映像を表示させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る表示制御装置は、車両の周囲を撮影する複数の撮影部からの映像データを取得する映像データ取得部と、前記映像データ取得部が取得した映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成部と、前記車両が後退して入庫したときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、前記車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得部と、前記第一視認性情報と前記第二視認性情報とを比較して、前記車両の入庫時と出庫時の前記車両の周囲の視認性を比較する比較部と、前記比較部が、前記車両が出庫するときの前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに前記俯瞰映像生成部が生成する俯瞰映像を表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る表示制御システムは、上記の表示制御装置と、前記映像データ取得部が映像データを取得する複数の撮影部、前記表示制御部が俯瞰映像を表示させる表示部の少なくともどちらかとを備える。
本発明に係る表示制御方法は、車両の周囲を撮影する複数の撮影部からの映像データを取得する映像データ取得ステップと、前記映像データ取得ステップで取得した映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成ステップと、前記車両が後退して入庫したときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、前記車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得ステップと、前記第一視認性情報と前記第二視認性情報とを比較して、前記車両の入庫時と出庫時の前記車両の周囲の視認性を比較する比較ステップと、前記比較ステップで、前記車両が出庫するときの前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに前記俯瞰映像生成ステップで生成する俯瞰映像を表示部に表示させる表示制御ステップとを含む。
本発明に係るプログラムは、車両の周囲を撮影する複数の撮影部からの映像データを取得する映像データ取得ステップと、前記映像データ取得ステップで取得した映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成ステップと、前記車両が後退して入庫したときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、前記車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得ステップと、前記第一視認性情報と前記第二視認性情報とを比較して、前記車両の入庫時と出庫時の前記車両の周囲の視認性を比較する比較ステップと、前記比較ステップで、前記車両が出庫するときの前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに前記俯瞰映像生成ステップで生成する俯瞰映像を表示部に表示させる表示制御ステップとを表示制御装置として動作するコンピュータに実行させる。
本発明によれば、出庫時に車両の周囲の視認性の変化に応じて適切に俯瞰映像を表示させることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る表示制御装置40、表示制御システム1、表示制御方法及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係る表示制御システムの構成例を示すブロック図である。表示制御システム1は、例えば、出庫時の車両の周囲の視認性が入庫時の車両V1の周囲の視認性より低下している場合などに適切に俯瞰映像100を表示させる。表示制御システム1は、車両V1に搭載されている。表示制御システム1は、車両V1に載置されているものに加えて、可搬型で車両V1において利用可能な装置であってもよい。
図1は、第一実施形態に係る表示制御システムの構成例を示すブロック図である。表示制御システム1は、例えば、出庫時の車両の周囲の視認性が入庫時の車両V1の周囲の視認性より低下している場合などに適切に俯瞰映像100を表示させる。表示制御システム1は、車両V1に搭載されている。表示制御システム1は、車両V1に載置されているものに加えて、可搬型で車両V1において利用可能な装置であってもよい。
図1を用いて、表示制御システム1について説明する。表示制御システム1は、前方カメラ(撮影部)11と、後方カメラ(撮影部)12と、左側方カメラ(撮影部)13と、右側方カメラ(撮影部)14と、照度センサ21と、表示パネル(表示部)31と、表示制御装置40とを有する。
前方カメラ11は、俯瞰映像用カメラである。前方カメラ11は、車両V1の前方に配置され、車両V1の前方を中心とした周辺を撮影する。前方カメラ11は、例えば、180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像100の表示範囲より車両V1の前方に広い範囲を含む。前方カメラ11は、撮影した映像を表示制御装置40の映像データ取得部41へ出力する。
後方カメラ12は、俯瞰映像用カメラである。後方カメラ12は、車両V1の後方に配置され、車両V1の後方を中心とした周辺を撮影する。後方カメラ12は、例えば、180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像100の表示範囲より車両V1の後方に広い範囲を含む。後方カメラ12は、撮影した映像を表示制御装置40の映像データ取得部41へ出力する。
左側方カメラ13は、俯瞰映像用カメラである。左側方カメラ13は、車両V1の左側方に配置され、車両V1の左側方を中心とした周辺を撮影する。左側方カメラ13は、例えば、180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像100の表示範囲より車両V1の左側方に広い範囲を含む。左側方カメラ13は、撮影した映像を表示制御装置40の映像データ取得部41へ出力する。
右側方カメラ14は、俯瞰映像用カメラである。右側方カメラ14は、車両V1の右側方に配置され、車両V1の右側方を中心とした周辺を撮影する。右側方カメラ14は、例えば、180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像100の表示範囲より車両V1の右側方に広い範囲を含む。右側方カメラ14は、撮影した映像を表示制御装置40の映像データ取得部41へ出力する。
前方カメラ11と後方カメラ12と左側方カメラ13と右側方カメラ14とで、車両V1の全方位を撮影する。
照度センサ21は、車両V1の前方または左右側方などに配置され、車両V1の前方の路面の照度を測定する。照度センサ21は、測定結果を表示制御装置40の視認性情報取得部43に出力する。
表示パネル31は、一例としてはナビゲーションシステムを含む他のシステムと共用した表示装置などである。表示パネル31は、必要なタイミングで、車両V1の周囲を確認するためのモニタである。表示パネル31は、車両V1の周囲を確認することができれば、様々な形態をとりうることがでる。表示パネルの一例としては、電子ルームミラーを用いたり、インストルメントパネルの機能とすることも可能である。表示パネル31は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Organic Electro−Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。表示パネル31は、運転者から視認容易な位置に配置されている。本実施形態では、表示パネル31は、車両V1の運転者前方の、ダッシュボード、インストルメントパネル、センターコンソールなどに配置されている。表示パネル31は、表示制御装置40の表示制御部48から出力された映像信号に基づき、車両V1の俯瞰映像100を表示する。
表示制御装置40は、駐車を支援するための情報を提供する。より詳しくは、表示制御装置40は、入庫時および出庫時に、俯瞰映像100を生成し表示する。
表示制御装置40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や映像処理用プロセッサなどで構成された演算処理装置(制御部)である。表示制御装置40は、記憶部49に記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。表示制御装置40は、映像データ取得部41と、自車両情報取得部42と、視認性情報取得部43と、俯瞰映像生成部44と、比較部45と、表示制御部48と、内部メモリである記憶部49とが含まれる。表示制御装置40は、一または複数の装置で構成されていてもよい。
映像データ取得部41は、車両V1の周辺を撮影した映像データを取得する。より詳しくは、映像データ取得部41は、前方カメラ11と後方カメラ12と左側方カメラ13と右側方カメラ14とが出力した映像データを取得する。映像データ取得部41は、取得した映像データを俯瞰映像生成部44に出力する。
自車両情報取得部42は、車両V1のギア操作情報など、駐車支援表示トリガである駐車開始トリガまたは駐車終了トリガとなる車両情報を、CAN(Controller Area Network)や車両V1の状態をセンシングする各種センサなどから取得する。自車両情報取得部42は、車両情報として、CANや各種センサなどから取得した駐車時に行われたステアリング操作の操作情報を取得する。自車両情報取得部42は、取得した車両情報を視認性情報取得部43および表示制御部48に出力する。
視認性情報取得部43は、照度センサ21によって、車両V1が後退して入庫したときにおける車両V1の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、車両V1が入庫状態から前進して出庫するときにおける車両V1の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する。より詳しくは、視認性情報取得部43は、車両V1が後退して入庫したとき、照度センサ21で測定した照度情報を第一視認性情報として取得する。視認性情報取得部43は、入庫時の第一視認性情報を記憶部49で記憶させる。また、視認性情報取得部43は、車両V1が入庫状態から前進して出庫するとき、照度センサ21で測定した照度情報を第二視認性情報として取得する。車両V1が後退して入庫した判断、および車両V1が前進して出庫する判断は、自車両情報取得部42から取得した車両V1のギア操作情報やエンジンのオン/オフ情報などによって判断する。視認性情報取得部43は、出庫時の第二視認性情報を比較部45に出力する。
第一視認性情報は、車両V1が後退して入庫したときにおける車両V1の前方または左右側方の路面の照度情報である。
第二視認性情報は、車両V1が入庫状態から前進して出庫するときにおける車両V1の前方または左右側方の路面の照度情報である。第二視認性情報が、車両V1の前方に配置されている照度センサ21によるものである場合は、車両V1の前照灯などが未点灯時の照度情報を用いる。第二視認性情報が、車両V1の左右側方に配置されている照度センサ21によるものである場合は、車両V1の前照灯などの状態によらず出庫前の照度情報を用いる。
車両V1が後退して入庫したことは、例えば、シフトポジションが「リバース」とされて、車両V1が後方に走行した後に、シフトポジションが「パーキング」または「ニュートラル」とされたこと、または、5秒以上の時間、速度がゼロとなったこと、または、エンジン停止、または、サイドブレーキやフットブレーキの操作などで検出する。または、車両V1が後退して入庫したことは、ユーザ操作など任意のトリガで検出してもよい。
車両V1が入庫状態から前進して出庫することは、例えば、シフトポジションが「パーキング」または「ニュートラル」であること、または、5秒以上の時間、速度がゼロであること、または、エンジン停止、または、サイドブレーキやフットブレーキの操作などの入庫状態から、エンジン始動されたこと、シフトポジションが「ドライブ」にされたこと、サイドブレーキやフットブレーキが解除されたことなどで検出する。または、車両V1が入庫状態から前進して出庫することは、ユーザ操作など任意のトリガで検出してもよい。
俯瞰映像生成部44は、映像データ取得部41で取得した周辺映像データに視点変換処理および合成処理を行い、俯瞰映像100を生成する。俯瞰映像生成部44は、入庫時、俯瞰映像100を生成する。俯瞰映像生成部44は、車両V1が出庫するときの第二視認性情報が第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。本実施形態では、俯瞰映像生成部44は、比較部45が、出庫時の照度が入庫時の照度より低下していると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。より詳しくは、本実施形態では、俯瞰映像生成部44は、比較部45が、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。俯瞰映像生成部44は、生成した俯瞰映像100を表示制御部48に出力する。俯瞰映像生成部44は、視点変換処理部441と、切出処理部442と、合成処理部443とを有する。
視点変換処理部441は、映像データ取得部41で取得した周辺映像データに対して、車両V1を上方から見下ろすように視点変換処理を行う。より詳しくは、視点変換処理部441は、前方カメラ11と後方カメラ12と左側方カメラ13と右側方カメラ14とで撮影した周辺映像データに基づいて、視点変換処理を行った映像を生成する。視点変換処理の方法は、公知のいずれの方法でもよく、限定されない。視点変換処理部441は、視点変換処理を行った周辺映像データを切出処理部442に出力する。
切出処理部442は、視点変換処理を行った周辺映像データから所定の範囲の映像を切出す切出処理を行う。どの範囲を切出範囲とするかは、あらかじめ登録され記憶されている。切出処理部442は、切出処理を行った映像の映像データを合成処理部443に出力する。
合成処理部443は、切出処理を行った映像データを合成する合成処理を行う。合成処理部443は、合成した映像に車両アイコン110を表示した俯瞰映像100を生成する。
図2を用いて、俯瞰映像100について説明する。図2は、第一実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。俯瞰映像100は、車両V1から2m程度の範囲を表示する。俯瞰映像100は、前方映像101と後方映像102と左側方映像103と右側方映像104と、前方映像101と後方映像102と左側方映像103と右側方映像104とで囲まれた中央部に位置する車両アイコン110とを含む。車両アイコン110は、車両V1の位置と向きとを示す。車両アイコン110は、前後方向を俯瞰映像100の前後方向と平行にして、中央部に配置されている。
図1に戻って、比較部45は、第一視認性情報および第二視認性情報を比較して、車両V1の入庫時と出庫時の車両V1の周囲の視認性を比較する。本実施形態では、比較部45は、入庫時の車両V1の周囲の照度と出庫時の車両V1の周囲の照度とを比較して、出庫時の照度が入庫時の照度より低下しているか否かを判定する。より詳しくは、比較部45は、入庫時の車両V1の周囲の照度と出庫時の車両V1の周囲の照度とを比較して、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であるか否かを判定する。
本実施形態では、昼間の照度は2000ルクス以上とし、夜間の照度は500ルクス以下とする。
表示制御部48は、入庫時、俯瞰映像生成部44が生成する俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。表示制御部48は、比較部45が、車両V1が出庫するときの第二視認性情報が第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、俯瞰映像生成部44が生成する俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。本実施形態では、表示制御部48は、比較部45が、出庫時の照度が入庫時の照度より低下していると判定した場合、俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。より詳しくは、表示制御部48は、比較部45が、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であると判定した場合、俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
記憶部49は、表示制御装置40におけるデータの一時記憶などに用いられる。記憶部49は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。または、図示しない通信装置を介して無線接続される外部記憶装置であってもよい。
次に、図3、図4を用いて、表示制御システム1の表示制御装置40における処理の流れについて説明する。図3は、第一実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4は、第一実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの他の例を示すフローチャートである。
表示制御システム1が起動されると、表示制御装置40は、映像データ取得部41で映像データを取得する。表示制御装置40は、自車両情報取得部42で車両情報を取得する。
まず、入庫時の処理の流れについて説明する。
表示制御装置40は、後退を開始したか否かを判定する(ステップS11)。表示制御装置40は、自車両情報取得部42で取得した自車両情報に基づいて、後退トリガの有無を判定する。後退トリガは、例えば、シフトポジションが「リバース」とされたこと、または、車両V1の進行方向が後方になったことで検出する。表示制御装置40は、後退を開始していないと判定した場合(ステップS11でNo)、ステップS11の処理を再度実行する。表示制御装置40は、後退を開始したと判定した場合(ステップS11でYes)、ステップS12に進む。
ステップS11で後退を開始したと判定された場合(ステップS11でYes)、表示制御装置40は、俯瞰映像表示を開始する(ステップS12)。より詳しくは、表示制御装置40は、俯瞰映像生成部44で俯瞰映像100を生成し、表示制御部48で俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。表示制御装置40は、ステップS13に進む。
表示制御装置40は、入庫が完了したか否かを判定する(ステップS13)。より詳しくは、表示制御装置40は、自車両情報取得部42で取得した自車両情報に基づいて、例えば、シフトポジションが「パーキング」または「ニュートラル」であること、または、5秒以上の時間、速度がゼロであること、または、エンジン停止、または、サイドブレーキやフットブレーキの操作などを検出した場合、入庫が完了したと判定する。表示制御装置40は、入庫が完了したと判定した場合、俯瞰映像表示を終了すると判定し(ステップS13でYes)、ステップS14に進む。表示制御装置40は、入庫が完了していないと判定した場合、映像表示を終了しないと判定し(ステップS13でNo)、ステップS13の処理を再度実行する。
表示制御装置40は、入庫が完了したと判定された場合(ステップS13でYes)、俯瞰映像表示を終了する(ステップS14)。表示制御装置40は、ステップS15に進む。
表示制御装置40は、視認性情報取得部43で第一視認性情報を取得し、記憶部49に記憶させる(ステップS15)。そして、表示制御装置40は、処理を終了する。
次に、出庫時の処理の流れについて説明する。
表示制御装置40は、前進トリガの有無を判定する(ステップS21)。表示制御装置40は、自車両情報取得部42で取得した自車両情報に基づいて、前進トリガの有無を判定する。前進トリガは、例えば、エンジンが始動されたこと、シフトポジションが前進可能な「ドライブ」などにされたこと、サイドブレーキやフットブレーキが解除されたことなどで検出する。表示制御装置40は、前進トリガがないと判定した場合(ステップS21でNo)、ステップS21の処理を再度実行する。表示制御装置40は、前進トリガがあると判定した場合(ステップS21でYes)、ステップS22に進む。
ステップS21で前進トリガがあると判定された場合(ステップS21でYes)、表示制御装置40は、入庫からの前進であるか否かを判定する(ステップS22)。より詳しくは、表示制御装置40は、自車両情報取得部42で取得した自車両情報に基づいて、前進トリガを検出する直前の状態が、例えば、シフトポジションが「パーキング」または「ニュートラル」であった、または、5秒以上の時間、速度がゼロであった、または、エンジンが停止していた、または、サイドブレーキやフットブレーキが操作されていたと判定された場合、入庫からの前進であると判定する。または、表示制御装置40は、記憶部49に、第一視認性情報が記憶されている場合、入庫からの前進であると判定してもよい。表示制御装置40は、入庫からの前進ではないと判定した場合(ステップS22でNo)、ステップS21の処理を再度実行する。表示制御装置40は、入庫からの前進であると判定した場合(ステップS22でYes)、ステップS23に進む。
表示制御装置40は、視認性情報取得部43で第二視認性情報を取得し、比較する(ステップS23)。より詳しくは、表示制御装置40は、視認性情報取得部43で第二視認性情報を取得する。表示制御装置40は、比較部45で第一視認性情報と第二視認性情報とを比較させる。表示制御装置40は、比較部45で比較することによって、入庫時と出庫時との車両V1の周囲の視認性の変化の有無を判定する。表示制御装置40は、ステップS24に進む。
表示制御装置40は、比較部45による比較の結果、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であるか否かを判定する(ステップS24)。本実施形態では、表示制御装置40は、入庫時が昼間の照度ではない、または、出庫時が夜間の照度ではないと判定した場合(ステップS24でNo)、処理を終了する。この場合、俯瞰映像100は表示されない。表示制御装置40は、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であると判定した場合(ステップS24でYes)、ステップS25に進む。
表示制御装置40は、前進を開始したか否かを判定する(ステップS25)。表示制御装置40は、自車両情報取得部42で取得した自車両情報に基づいて、例えば、速度がゼロ以上であること、または、車両V1が前方に走行したことが検出された場合、前進を開始したと判定する。表示制御装置40は、車両V1が前進していないと判定した場合(ステップS25でNo)、ステップS25の処理を再度実行する。表示制御装置40は、車両V1が前進したと判定した場合(ステップS25でYes)、ステップS26に進む。
ステップS25で前進を開始したと判定された場合(ステップS25でYes)、表示制御装置40は、俯瞰映像表示を開始する(ステップS26)。より詳しくは、表示制御装置40は、俯瞰映像生成部44で俯瞰映像100を生成し、表示制御部48で俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。表示制御装置40は、ステップS27に進む。
俯瞰映像100を表示パネル31に表示させるタイミングについては、一例としてステップS25を例示したが、車両V1がエンジン始動したとき、シフトポジションが「ドライブ」にされたとき、車両V1が前進を開始したときなど、出庫する際に周辺状況を確認するために適切なタイミングであれば任意である。
表示制御装置40は、俯瞰映像表示の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS27)。より詳しくは、表示制御装置40は、自車両情報取得部42で取得した自車両情報に基づいて、例えば、前進を開始した位置から所定距離以上走行したことや、車速が所定速度以上になったことを検出した場合、俯瞰映像表示の終了条件を満たすと判定する。表示制御装置40は、俯瞰映像表示の終了条件を満たすと判定した場合、俯瞰映像表示を終了すると判定し(ステップS27でYes)、ステップS28に進む。表示制御装置40は、俯瞰映像表示の終了条件を満たしていないと判定した場合、映像表示を終了しないと判定し(ステップS27でNo)、ステップS27の処理を再度実行する。
ステップS27で俯瞰映像表示の終了条件を満たすと判定された場合(ステップS27でYes)、表示制御装置40は、俯瞰映像表示を終了する(ステップS28)。表示制御装置40は、記憶部49に記憶した第一視認性情報を削除する。そして、表示制御装置40は、処理を終了する。
上述したように、本実施形態は、比較部45が、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であると判定した場合、俯瞰映像生成部44が生成する俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。このように、本実施形態は、出庫時に車両V1の周囲の照度の変化に応じて適切に俯瞰映像100を表示させることができる。これにより、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であり、周囲の視認性が低下したとしても、運転者が、目視またはミラーによる確認に加えて、俯瞰映像100によって車両V1の周辺を適切に確認することができる。
本実施形態によれば、出庫時に車両V1の周囲の照度の変化に応じて、俯瞰映像100の表示が必要なときに限って俯瞰映像100を表示する。このように、本実施形態は、俯瞰映像を表示させる必要性が無い状況で俯瞰映像が表示されたり、ナビゲーションによる経路を確認したいときなどに俯瞰映像が表示されてしまうことを抑制することができる。
[第二実施形態]
図5を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1について説明する。図5は、第二実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御システム1は、基本的な構成は第一実施形態の表示制御システム1と同様である。表示制御システム1は、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であるときに俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
図5を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1について説明する。図5は、第二実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御システム1は、基本的な構成は第一実施形態の表示制御システム1と同様である。表示制御システム1は、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であるときに俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
俯瞰映像生成部44は、比較部45が、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。
比較部45は、入庫時の車両V1の周囲の照度と出庫時の車両V1の周囲の照度とを比較して、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であるか否かを判定する。例えば、所定以上の照度差とは、5000ルクスとする。
表示制御部48は、比較部45が、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であると判定した場合、俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
次に、図5を用いて、表示制御システム1の表示制御装置40における処理の流れについて説明する。ステップS31ないしステップS33、ステップS35ないしステップS38の処理は、図4に示すフローチャートのステップS21ないしステップS23、ステップS25ないしステップS28と同様の処理を行う。
表示制御装置40は、比較部45による比較の結果、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であるか否かを判定する(ステップS34)。本実施形態では、表示制御装置40は、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差ではないと判定した場合(ステップS34でNo)、処理を終了する。この場合、俯瞰映像100は表示されない。表示制御装置40は、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であると判定した場合(ステップS34でYes)、ステップS35に進む。ここで言う所定以上の照度差とは、照度が高い状態から照度低い状態への差である。
上述したように、本実施形態は、比較部45が、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であると判定した場合、俯瞰映像生成部44が生成する俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。このように、本実施形態は、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であるとき、適切に俯瞰映像100を表示させることができる。これにより、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差があって、周囲の視認性が低下したとしても、運転者が、目視またはミラーによる確認に加えて、俯瞰映像100によって車両V1の周辺を適切に確認することができる。
[第三実施形態]
図6を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1について説明する。図6は、第三実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御システム1は、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているときに俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
図6を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1について説明する。図6は、第三実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御システム1は、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているときに俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
視認性情報取得部43は、入庫時の現在位置の天候を示す情報である第一視認性情報、および、出庫時の現在位置の天候を示す情報である第二視認性情報を取得する。例えば、視認性情報取得部43は、車両V1に配置された降水センサによる検出情報、ワイパーの動作情報、および、通信網を介して取得した天候情報の少なくともいずれかに基づいて、現在位置の天候を取得してもよい。または、例えば、視認性情報取得部43は、映像データ取得部41で取得した周辺映像データに画像処理を行って現在位置の天候を取得してもよい。
俯瞰映像生成部44は、比較部45が、天候の変化によって出庫時に入庫時より視認性が低下していると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。本実施形態では、俯瞰映像生成部44は、比較部45が、出庫時に降水によって視認性が入庫時より出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。
比較部45は、入庫時の現在位置の天候と出庫時の現在位置の天候とを比較して、天候の変化によって出庫時に入庫時より視認性が低下しているか否かを判定する。本実施形態では、比較部45は、入庫時の現在位置の天候と出庫時の現在位置の天候とを比較して、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているか否かを判定する。
表示制御部48は、比較部45が、天候の変化によって出庫時に入庫時より視認性が低下していると判定した場合、俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。本実施形態では、表示制御部48は、比較部45が、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
次に、図6を用いて、表示制御システム1の表示制御装置40における処理の流れについて説明する。ステップS41ないしステップS43、ステップS45ないしステップS48の処理は、図4に示すフローチャートのステップS21ないしステップS23、ステップS25ないしステップS28と同様の処理を行う。
表示制御装置40は、比較部45による比較の結果、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているか否かを判定する(ステップS44)。表示制御装置40は、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下していないと判定した場合(ステップS44でNo)、処理を終了する。この場合、俯瞰映像100は表示されない。表示制御装置40は、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合(ステップS44でYes)、ステップS45に進む。
上述したように、本実施形態は、比較部45が、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像生成部44が生成する俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。このように、本実施形態は、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているとき、適切に俯瞰映像100を表示させることができる。これにより、降水によって周囲の視認性が低下したとしても、運転者が、目視またはミラーによる確認に加えて、俯瞰映像100によって車両V1の周辺を適切に確認することができる。
[第四実施形態]
図7を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1について説明する。図7は、第四実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御システム1は、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下しているときに俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
図7を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1について説明する。図7は、第四実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御システム1は、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下しているときに俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
ウィンドガラスは、車両V1の前後および左右の少なくともいずれかの窓ガラスを含む。ウィンドガラスは、ウィンドシールドを含む。ウィンドガラスは、車両V1の外部を透過して視認可能な部分を示す。
視認性情報取得部43は、入庫時の車両V1のウィンドガラスの凍結状態を示す情報である第一視認性情報、および、出庫時の車両V1のウィンドガラスの凍結状態を示す情報第二視認性情報を取得する。例えば、視認性情報取得部43は、車両V1に配置されたデフロスタおよびデフォッガの動作情報、温度計で測定した外気の温度情報、通信網を介して取得した天候情報の少なくともいずれかに基づいて、ウィンドガラスの凍結状態を示す情報を取得してもよい。または、例えば、視認性情報取得部43は、映像データ取得部41で取得した周辺映像データに画像処理を行ってウィンドガラスの凍結状態を示す情報を取得してもよい。
俯瞰映像生成部44は、比較部45が、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像100を生成する。
比較部45は、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下しているか否かを判定する。
表示制御部48は、比較部45が、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
次に、図7を用いて、表示制御システム1の表示制御装置40における処理の流れについて説明する。ステップS51ないしステップS53、ステップS55ないしステップS58の処理は、図4に示すフローチャートのステップS21ないしステップS23、ステップS25ないしステップS28と同様の処理を行う。
表示制御装置40は、比較部45による比較の結果、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下しているか否かを判定する(ステップS54)。表示制御装置40は、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下していないと判定した場合(ステップS54でNo)、処理を終了する。この場合、俯瞰映像100は表示されない。表示制御装置40は、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合(ステップS54でYes)、ステップS55に進む。
上述したように、本実施形態は、比較部45が、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像生成部44が生成する俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。このように、本実施形態は、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下しているとき、適切に俯瞰映像100を表示させることができる。これにより、ウィンドガラスの凍結によって周囲の視認性が低下したとしても、運転者が、目視またはミラーによる確認に加えて、俯瞰映像100によって車両V1の周辺を適切に確認することができる。
特に、デフロスタおよびデフォッガを動作させても、動作時間や温度などの条件によっては、後部座席側方のガラスの視認性を向上することが難しいことがある。本実施形態によれば、このような場合、俯瞰映像100が表示されるので、車両V1の周辺を適切に確認することができる。
[第五実施形態]
図8、図9を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1Aについて説明する。図8は、第五実施形態に係る表示制御システムの構成例を示すブロック図である。図9は、第五実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。表示制御システム1Aは、生成する俯瞰映像100において、検出した障害物である隣接車両を強調表示する点で第一実施形態と異なる。
図8、図9を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1Aについて説明する。図8は、第五実施形態に係る表示制御システムの構成例を示すブロック図である。図9は、第五実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。表示制御システム1Aは、生成する俯瞰映像100において、検出した障害物である隣接車両を強調表示する点で第一実施形態と異なる。
表示制御システム1Aは、センサユニット50Aをさらに備える。
センサユニット50Aは、車両V1の周囲に設置された複数のセンサを含む。センサユニット50Aは、車両V1に隣接する全方位の障害物を検出可能である。本実施形態では、センサユニット50Aは、車両V1に隣接する障害物として、隣接する駐車区画に存在する隣接車両を検出する。本実施形態では、センサユニット50Aは、前方中央センサと前方左センサと前方右センサと後方中央センサと後方左センサと後方右センサと左側方センサと右側方センサとが配置されている。各センサは同様に構成されているため、前方中央センサについて説明し、他のセンサについては説明を省略する。
前方中央センサは、車両V1の前方中央に配置され、車両V1の前方中央における障害物を検出する。前方中央センサは、例えば、赤外線センサまたは超音波センサ、ミリ波レーダなどであり、これらの組合せで構成されてもよい。前方中央センサは、例えば、車両V1から5m程度までの距離の隣接車両を検出する。前方中央センサは、鉛直方向視において、センサの中央部を中心とした、例えば、40°程度の範囲の隣接車両を検出する。前方中央センサの検出範囲は、前方左センサおよび前方右センサの検出範囲の一部と重複していてもよい。前方中央センサは、検出結果である障害物情報を表示制御装置40Aの隣接情報取得部46Aへ出力する。
表示制御装置40Aは、さらに、隣接情報取得部46Aを有する。
隣接情報取得部46Aは、車両V1が入庫状態から前進して出庫するとき、センサユニット50Aから障害物情報を取得する。隣接情報取得部46Aは、出庫時の障害物情報を記憶部49Aに記憶し、比較部45Aに出力する。
合成処理部443Aは、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両を強調した俯瞰映像100を生成する。例えば、合成処理部443Aは、検出した隣接車両を着色したり、太い線で囲ったりすることで強調表示する。または、表示制御部48Aが、比較部45Aによる判定結果を受けて、合成処理部443Aに検出した隣接車両を強調した俯瞰映像100を生成させる。
表示制御部48Aは、検出された隣接車両を強調表示した俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
図9を用いて、俯瞰映像100について説明する。俯瞰映像100は、検出した隣接車両Veが着色されて強調表示されている。
上述したように、本実施形態によれば、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両が強調表示された俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。本実施形態は、入庫時と出庫時とで照度が低下したときに、検出した隣接車両を容易に把握することができる。本実施形態によれば、俯瞰映像100において、隣接車両を認識しやすいので、照度が低下していても、運転者が出庫時に留意すべき点を容易に確認することができる。
[第六実施形態]
図10を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1Aについて説明する。図10は、第六実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。表示制御システム1Aは、基本的な構成は第五実施形態の表示制御システム1Aと同様である。表示制御システム1Aは、生成する俯瞰映像100において、検出した隣接車両の存在する方向を報知する報知アイコン120を表示する点で第五実施形態と異なる。
図10を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1Aについて説明する。図10は、第六実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。表示制御システム1Aは、基本的な構成は第五実施形態の表示制御システム1Aと同様である。表示制御システム1Aは、生成する俯瞰映像100において、検出した隣接車両の存在する方向を報知する報知アイコン120を表示する点で第五実施形態と異なる。
合成処理部443Aは、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両が存在する方向を示す報知アイコン120を表示した俯瞰映像100を生成する。例えば、合成処理部443Aは、矢印形状の報知アイコン120を表示させる。
表示制御部48Aは、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両の方向を示す報知アイコン120を含む俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
図10を用いて、俯瞰映像100について説明する。本実施形態では、表示範囲外の右前方の隣接車両が検出されたものとする。俯瞰映像100は、検出した隣接車両が存在する方向を示す報知アイコン120が表示されている。
上述したように、本実施形態によれば、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両が存在する方向を示す報知アイコン120を表示した俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。本実施形態は、俯瞰映像100に検出した隣接車両が表示されていない場合でも、隣接車両が存在する方向を容易に把握することができる。本実施形態によれば、俯瞰映像100に表示されていなくても検出した隣接車両を認識しやすいので、運転者が出庫時に留意すべき点を容易に確認することができる。
[第七実施形態]
図11を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1Aについて説明する。図11は、第七実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。表示制御システム1Aは、基本的な構成は第五実施形態の表示制御システム1Aと同様である。表示制御システム1Aは、生成する俯瞰映像100において、検出した隣接車両が表示範囲に含まれるように表示範囲を変更した俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
図11を参照しながら、本実施形態に係る表示制御システム1Aについて説明する。図11は、第七実施形態に係る表示制御システムの表示制御装置で生成した俯瞰映像の一例を示す図である。表示制御システム1Aは、基本的な構成は第五実施形態の表示制御システム1Aと同様である。表示制御システム1Aは、生成する俯瞰映像100において、検出した隣接車両が表示範囲に含まれるように表示範囲を変更した俯瞰映像100を表示する点で第一実施形態と異なる。
切出処理部442は、視点変換処理を行った周辺映像データから、検出した隣接車両が表示範囲に含まれるような切出範囲で切出し処理を行う。検出した隣接車両は、俯瞰映像100の表示範囲に一部分が含まれていればよい。
表示制御部48Aは、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両を含むように表示範囲を変更した俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。
図11を用いて、俯瞰映像100について説明する。本実施形態では、右前方の隣接車両Vcを検出したものとする。俯瞰映像100は、検出した隣接車両Vcが表示されるように表示範囲を前方に広くした俯瞰映像100が表示されている。
上述したように、本実施形態によれば、比較部45Aが、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、検出した隣接車両が表示されるように表示範囲を変更した俯瞰映像100を表示パネル31に表示させる。本実施形態によれば、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、入庫時から変化した点を認識しやすいので、運転者が出庫時に留意すべき点を容易に確認することができる。
図示した表示制御システム1および表示制御システム1Aの各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
表示制御システム1および表示制御システム1Aの構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
視認性情報取得部43は、照度センサ21から第一視認性情報および第二視認性情報を取得するものとして説明したが、これに限定されない。視認性情報取得部43は、映像データ取得部41で取得した映像データに画像処理を行って、車両V1の周囲の照度を認識し、第一視認性情報および第二視認性情報として取得してもよい。
俯瞰映像生成部44は、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、図示しない赤外光カメラで車両V1の周囲を撮影した映像データに基づいて視認性を高めた俯瞰映像を生成してもよい。または、俯瞰映像生成部44は、車両V1が出庫する際に入庫時より照度が低下していると判定した場合、映像データ取得部41で取得した映像データに画像処理を行って視認性を高めた俯瞰映像を生成してもよい。
第三実施形態において、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているときに俯瞰映像100を表示するものとしたが、霧の発生により視認性が低下しているときに俯瞰映像100を表示してもよい。
第一視認性情報は、車両V1が後退して入庫したとき、取得するものとして説明したがこれに限定されない。第一視認性情報は、車両V1が後退して入庫している駐車動作中に取得した情報に基づいて、入庫完了時の車両V1の周囲の障害物の情報を取得してもよい。
さらにまた、例えば、図示しないナビゲーションシステムの地図情報と車両V1の現在位置情報とから、車両V1の現在位置が駐車場であると判定された場合、または、映像データ取得部41で取得した映像データに画像処理を行って、車両V1の現在位置が駐車場であると判定された場合、車両V1が入庫したと判定してもよい。
1 表示制御システム
11 前方カメラ(撮影部)
12 後方カメラ(撮影部)
13 左側方カメラ(撮影部)
14 右側方カメラ(撮影部)
21 照度センサ
31 表示パネル(表示部)
40 表示制御装置
41 映像データ取得部
42 自車両情報取得部
43 視認性情報取得部
44 俯瞰映像生成部
45 比較部
48 表示制御部
49 記憶部
11 前方カメラ(撮影部)
12 後方カメラ(撮影部)
13 左側方カメラ(撮影部)
14 右側方カメラ(撮影部)
21 照度センサ
31 表示パネル(表示部)
40 表示制御装置
41 映像データ取得部
42 自車両情報取得部
43 視認性情報取得部
44 俯瞰映像生成部
45 比較部
48 表示制御部
49 記憶部
Claims (13)
- 車両の周囲を撮影する複数の撮影部からの映像データを取得する映像データ取得部と、
前記映像データ取得部が取得した映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成部と、
前記車両が後退して入庫したときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、前記車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得部と、
前記第一視認性情報と前記第二視認性情報とを比較して、前記車両の入庫時と出庫時の前記車両の周囲の視認性を比較する比較部と、
前記比較部が、前記車両が出庫するときの前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに前記俯瞰映像生成部が生成する俯瞰映像を表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする表示制御装置。 - 前記視認性情報取得部は、入庫時の車両の周囲の照度情報を前記第一視認性情報として、出庫時の車両の周囲の照度情報を前記第二視認性情報として取得し、
前記比較部は、入庫時の車両の周囲の照度と出庫時の車両の周囲の照度とを比較して、出庫時の照度が入庫時の照度より低下しているか否かを判定し、
前記表示制御部は、前記比較部が、出庫時の照度が入庫時の照度より低下していると判定した場合、俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記比較部は、入庫時の車両の周囲の照度と出庫時の車両の周囲の照度とを比較して、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であるか否かを判定し、
前記表示制御部は、前記比較部が、入庫時が昼間の照度であり、出庫時が夜間の照度であると判定した場合、俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項2に記載の表示制御装置。 - 前記比較部は、入庫時の車両の周囲の照度と出庫時の車両の周囲の照度とを比較して、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であるか否かを判定し、
前記表示制御部は、前記比較部が、入庫時の照度と出庫時の照度とが所定以上の照度差であると判定した場合、俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項2に記載の表示制御装置。 - 前記視認性情報取得部は、前記車両の周囲における路面の照度を取得する、
請求項2から4のいずれか一項に記載の表示制御装置。 - 前記視認性情報取得部は、入庫時の現在位置の天候を示す情報を前記第一視認性情報として、出庫時の現在位置の天候を示す情報を前記第二視認性情報として取得し、
前記比較部は、入庫時の現在位置の天候と出庫時の現在位置の天候とを比較して、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下しているか否かを判定し、
前記表示制御部は、前記比較部が、出庫時に降水によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記視認性情報取得部は、入庫時の車両のウィンドガラスの凍結状態を示す情報を前記第一視認性情報として、出庫時の車両のウィンドガラスの凍結状態を示す情報を前記第二視認性情報として取得し、
前記比較部は、入庫時の車両のウィンドガラスの凍結状態を示す情報と出庫時の車両のウィンドガラスの凍結状態を示す情報とを比較して、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下しているか否かを判定し、
前記表示制御部は、前記比較部が、出庫時にウィンドガラスの凍結によって視認性が入庫時より低下していると判定した場合、俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記車両の出庫時における前記車両近傍の障害物を検出する障害物検出部によって検出された障害物情報を取得する障害物情報取得部、
をさらに備え、
前記表示制御部は、前記比較部が、前記車両が出庫する際の前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判断した場合、前記障害物情報取得部が検出した障害物を強調表示した俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項1から7のいずれか一項に記載の表示制御装置。 - 前記車両の出庫時における前記車両近傍の障害物を検出する障害物検出部によって検出された障害物情報を取得する障害物情報取得部、
をさらに備え、
前記表示制御部は、前記比較部が、前記車両が出庫する際の前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判断した場合、前記障害物情報取得部が検出した障害物の方向を示す情報を含む俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項1から7のいずれか一項に記載の表示制御装置。 - 前記車両の出庫時における前記車両近傍の障害物を検出する障害物検出部によって検出された障害物情報を取得する障害物情報取得部、
をさらに備え、
前記表示制御部は、前記比較部が、前記車両が出庫する際の前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判断した場合、前記障害物情報取得部が検出した障害物を含むように表示範囲を変更した俯瞰映像を表示部に表示させる、
請求項1から7のいずれか一項に記載の表示制御装置。 - 請求項1から10のいずれか一項に記載の表示制御装置と、
前記映像データ取得部が映像データを取得する複数の撮影部、前記表示制御部が俯瞰映像を表示させる表示部の少なくともいずれかと、
を備えることを特徴とする表示制御システム。 - 車両の周囲を撮影する複数の撮影部からの映像データを取得する映像データ取得ステップと、
前記映像データ取得ステップで取得した映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成ステップと、
前記車両が後退して入庫したときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、前記車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得ステップと、
前記第一視認性情報と前記第二視認性情報とを比較して、前記車両の入庫時と出庫時の前記車両の周囲の視認性を比較する比較ステップと、
前記比較ステップで、前記車両が出庫するときの前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに前記俯瞰映像生成ステップで生成する俯瞰映像を表示部に表示させる表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法。 - 車両の周囲を撮影する複数の撮影部からの映像データを取得する映像データ取得ステップと、
前記映像データ取得ステップで取得した映像データに視点変換処理および合成処理を行い俯瞰映像を生成する俯瞰映像生成ステップと、
前記車両が後退して入庫したときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第一視認性情報、および、前記車両が入庫状態から前進して出庫するときにおける前記車両の周囲の視認性を示す情報である第二視認性情報を取得する視認性情報取得ステップと、
前記第一視認性情報と前記第二視認性情報とを比較して、前記車両の入庫時と出庫時の前記車両の周囲の視認性を比較する比較ステップと、
前記比較ステップで、前記車両が出庫するときの前記第二視認性情報が前記第一視認性情報より視認性が低下していると判定した場合、出庫するときに前記俯瞰映像生成ステップで生成する俯瞰映像を表示部に表示させる表示制御ステップと、
を表示制御装置として動作するコンピュータに実行させるためのプログラム。
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