JP2019018306A - Spindle device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、工作機械の主軸装置に関する。 The present invention relates to a spindle device of a machine tool.
従来、工作機械(マシニングセンタ等)の主軸装置において、工具(ホルダ)をクランプ又はアンクランプする構造には、特許文献1に示すようなものがある。特許文献1に記載の技術では、主軸装置(主軸頭1)に設けられた主軸2の内部にロッド3(ドローバー)が挿入され、ロッド3の先端部である左端部(特許文献1、図1参照)にコレット4が係合される。コレット4の先端部には、工具8のプルスタッド9が係止される。また、ロッド3の中央部の外周には多数の皿ばね5が圧縮状態で設けられ、ロッド3を軸線方向に付勢する。これにより、多数の皿ばね5がロッド3をばね力によって後端側に移動させ押圧する。このため、コレット4の先端部に係止された工具8のプルスタッド9が主軸2の後端側方向に引き込まれてクランプ状態となり、工具8が主軸テーパ2a内に強固にクランプ(保持)される。
Conventionally, in a spindle device of a machine tool (such as a machining center), there is a structure as shown in Patent Document 1 for clamping or unclamping a tool (holder). In the technique described in Patent Document 1, a rod 3 (draw bar) is inserted into a main shaft 2 provided in a main shaft device (main shaft head 1), and a left end portion (Patent Document 1, FIG. The collet 4 is engaged. The
また、主軸頭1の後端側である右端部(特許文献1、図1参照)には、シリンダ10が配設される。シリンダ10が備えるピストン11の端面は、ロッド3の後端面に対向するとともにロッド3の後端面との間に所定の隙間を有して配置される。なお、この隙間は、回転部である主軸2と非回転部であるピストン11との間において主軸2を良好に回転させるとともに、工具ホルダ8を確実にクランプ状態とするために必要な隙間である。後者については、このような隙間を設けることにより、ロッド3の可動範囲(ストローク)を所定量以上確保し、これによって工具ホルダ8を十分引き込み、確実にクランプ状態とすることができる。このようなクランプ状態において、シリンダ10内の空間に作動油が供給されると、ピストン11が前進する。そして、ピストン11は上記隙間を空走したのちロッド3の後端面に当接し、ロッド3に軸方向力を付与して前方側に押し出す。この結果、コレット4の爪が開放され、工具8をアンクランプ状態とする。
A
しかしながら、上記において、工具8をクランプ状態からアンクランプ状態とするためにピストン11が上記隙間を移動する空走時間(空走距離)は、ピストン11が工具8をアンクランプ状態とするために移動するべき全移動時間(全移動距離)に対して大きな割合を占める。このため、ピストン11がクランプ状態を始点として移動を開始し、アンクランプ状態とするまでの時間が長くなり、工具交換時間短縮の妨げとなる。また、ピストン11が上記隙間を空走しロッド3の後端部と衝突する際には、衝突による衝撃音が生じるという課題もある。
However, in the above description, the idle running time (idle running distance) in which the
そこで、本発明は、クランプ状態からアンクランプ状態に状態を遷移させる際、短時間で移行でき、且つ衝撃音の発生もない主軸装置を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a spindle device that can make a transition in a short time and does not generate an impact sound when the state is changed from the clamped state to the unclamped state.
本発明に係る主軸装置は、固定部と、前記固定部内に配置され、前記固定部に対して軸線周りに相対回転可能な軸状の回転体と、前記回転体内に、前記回転体と一体回転可能、且つ前記回転体に対して軸線方向へ相対移動可能に配置されるドローバーと、前記ドローバーの前記軸線方向の前端に設けられ、前記ドローバーの前記軸線方向の前後動作に伴って、工具ホルダをクランプするクランプ状態と前記工具ホルダをアンクランプするアンクランプ状態とを切替可能なクランプユニットと、前記固定部に対し、相対回転不能、且つ前記軸線方向に相対移動可能となるよう前記固定部に支持されるベアリングケースと、前記軸線方向と直交する径方向において、前記ベアリングケースと前記ドローバーとの間に設けられ、前記ドローバーを前記ベアリングケースに対して相対回転可能とし、且つ前記ベアリングケースと前記軸線方向に一体移動可能とするよう支持する軸受と、前記ベアリングケースに前記軸線方向への力を付与する駆動機構と、を備える。 The spindle device according to the present invention includes a fixed portion, a shaft-like rotating body that is disposed in the fixed portion and is rotatable relative to the fixed portion around an axis, and rotates integrally with the rotating body in the rotating body. And a draw bar arranged to be movable relative to the rotating body in the axial direction, and provided at a front end of the draw bar in the axial direction, and with the longitudinal movement of the draw bar in the axial direction, A clamp unit that can be switched between a clamped state for clamping and an unclamped state for unclamping the tool holder, and is supported by the fixed part so that it cannot rotate relative to the fixed part and can move relative to the axial direction. In the radial direction orthogonal to the axial direction, and provided between the bearing case and the draw bar. And rotatable relative to the bearing case, and comprises a bearing for supporting such an integral movable in the axial direction and the bearing case, and a drive mechanism for imparting a force to the axial direction to the bearing case.
上記の構成を有する主軸装置は、工具ホルダの状態をクランプ状態からアンクランプ状態に切替える際、駆動機構を作動させ、ベアリングケースに軸線方向への力を付与する。これにより、ベアリングケースを介して軸線方向への力が軸受に付与される。軸受は、ベアリングケースに対してドローバーを相対回転可能に支持するとともに、ベアリングケースと軸線方向に一体移動可能である。従って、ベアリングケースの前進に伴って軸受が前進し、軸受の前進に伴ってドローバーが前進してクランプユニットを作動させ、工具ホルダをクランプ状態からアンクランプ状態に切替える。このように、上記ベアリングケース及び軸受が駆動機構で発生した軸線方向の力を伝達するとともに、回転するドローバーと非回転部(固定部)である駆動機構との間において、ドローバーの回転支持を行なうので、従来技術のように軸線方向における隙間を設けずとも主軸装置を成立させることが出来る。これにより、駆動機構の空走時間がなくなるので、駆動機構が作動しドローバーを移動させ工具ホルダをクランプ状態からアンクランプ状態とするときの時間を短くでき工具交換時間が短縮できる。また、隙間がないので、駆動機構の部材とドローバーとが衝突し衝撃音が生じることもない。 The spindle device having the above-described configuration operates the drive mechanism to apply a force in the axial direction to the bearing case when the state of the tool holder is switched from the clamped state to the unclamped state. Thereby, the force to an axial direction is provided to a bearing via a bearing case. The bearing supports the draw bar so as to be relatively rotatable with respect to the bearing case, and can move integrally with the bearing case in the axial direction. Accordingly, the bearing advances with the advance of the bearing case, and the draw bar advances with the advance of the bearing to operate the clamp unit, thereby switching the tool holder from the clamped state to the unclamped state. As described above, the bearing case and the bearing transmit the axial force generated by the drive mechanism, and support the rotation of the draw bar between the rotating draw bar and the drive mechanism which is a non-rotating part (fixed part). Therefore, the spindle apparatus can be established without providing a gap in the axial direction as in the prior art. Thereby, since the idle time of the drive mechanism is eliminated, the time when the drive mechanism is operated to move the draw bar to change the tool holder from the clamped state to the unclamped state can be shortened, and the tool replacement time can be shortened. Further, since there is no gap, the drive mechanism member and the draw bar do not collide with each other to generate an impact sound.
(1.主軸装置の構成)
本発明に係る本実施形態の工作機械の主軸装置について、図1を参照し説明する。本実施形態の主軸装置1は、主として、ハウジング10(固定部に相当)、主軸20(回転体に相当)、軸受30,40、主軸モータ50、ドローバー60、クランプユニット70、ベアリングケース80,軸受90、コイルばね100、駆動機構110及び制御装置120等を備える。なお、以降の説明においては、図1の左側を前方とし、右側を後方として説明する場合がある。
(1. Configuration of spindle device)
A spindle device of a machine tool according to this embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. The spindle device 1 of the present embodiment mainly includes a housing 10 (corresponding to a fixed portion), a spindle 20 (corresponding to a rotating body),
ハウジング10(固定部)は、前側ハウジング11,中央ハウジング12,後側ハウジング13,及びハウジングキャップ14を備える。各ハウジング11〜13及びハウジングキャップ14は略円筒状に形成される。そして、各ハウジング11〜13及びハウジングキャップ14が、所定の手段によって一体に連結固定されることで、ハウジング10が略円筒状に形成される。このとき、連結固定するための所定の手段としては、例えばボルト等による締結が挙げられる。しかし、この態様に限らずどのような手段で固定してもよく限定はしない。
The housing 10 (fixed portion) includes a
図1に示すように、前側ハウジング11は、同軸で形成される第一円筒部11a(図1において左側)及び第二円筒部11b(図1において右側)を備える。第一円筒部11aの外径、及び内径は、それぞれ第二円筒部11bの外径、及び内径よりも小さく形成される。
As shown in FIG. 1, the
第一円筒部11aの内周面は、軸受30(後に詳述する)の外輪の外周面を支持する大径内周面11a1(図1左側)と、小径内周面11a2(図1右側)と、を備える。大径内周面11a1と小径内周面11a2とは、ハウジング10の軸線と直交する平面上に形成される接続面11a3によって接続される。接続面11a3は、前述した軸受30の外輪の右端面に当接し右端面を支持する。なお、軸受30の内輪は、図1に示すように後に詳述する主軸20(回転体に相当する)の前方側の外周面に支持される。
The inner peripheral surface of the first
第二円筒部11bの内周面11b1には、主軸モータ50を構成するステータ52の外周面が固定される。なお、主軸モータ50については、後に説明する。そして、第一円筒部11aの小径内周面11a2と第二円筒部11bの内周面11b1とは、ハウジング10の軸線と直交する平面上に形成される接続面11b2によって接続される。
The outer peripheral surface of the
中央ハウジング12は、図1に示すように、円筒状に形成され、後方側端面における内周側の所定位置から後方に向って突設される円筒状の突部12aを備える。中央ハウジング12の内周面(突部12aの内周面を含む)は、後述する軸受40の外輪の外周面を支持する大径内周面12b(図1左側)と、小径内周面12c(図1右側)と、を備える。大径内周面12bと小径内周面12cとは、ハウジング10の軸線と直交する平面上に形成される接続面12dによって接続される。
As shown in FIG. 1, the
また、中央ハウジング12の前方側の端面は、ハウジング10の軸線を中心とした径方向外方側に位置する外周側端面12eと、径方向内方側に位置する内周側端面12fと、を備える。そして、図1に示すように、外周側端面12eは、軸線方向において内周側端面12fより後方側に後退して形成される。外周側端面12eと内周側端面12fとは、ハウジング10の軸線を中心とする接続周面12gによって接続される。この接続周面12gには、前側ハウジング11が備える第二円筒部11bの内周面11b1が係合する。また、突部12aの外周面12a1には、後述する後側ハウジング13の内周面13a1が係合する。
The front end face of the
後側ハウジング13は、図1に示すように、鍔部13aと、有底筒部13bと、円筒状の突部13cと、を備える。鍔部13aは、有底筒部13bの前側端部において、ハウジング10の軸線CLを中心とする径方向外方に延在し形成される。有底筒部13bは、筒部13b1と、底部13b2とを備える。突部13cは、底部13b2の後方側端面において、有底筒部13bの軸線を中心とした径方向内方側の所定位置から有底筒部13bと同軸になるよう突設される。突部13cの円筒内空間は、底部13b2を貫通し筒部13b1の円筒内部に連通され、円筒内周面13eを備える貫通孔が形成される。
As shown in FIG. 1, the
貫通孔の円筒内周面13eは、小径内周面13e1(図1において左側)と、後述する軸受114の外輪の外周面を支持する大径内周面13e2(図1において右側)とを備える。なお、軸受114は駆動機構110を構成する部材である。駆動機構110は、主軸装置1の後端部に配置される機構である。いずれも、後に詳細に説明する。
The cylindrical inner
小径内周面13e1と大径内周面13e2とは、ハウジング10の軸線と直交する平面上に形成される接続面13fによって接続される。そして、前述したように、軸線方向における鍔部13a側の有底筒部13bの内周面13a1は、中央ハウジング12の突部12aの外周面12a1と係合する。
The small diameter inner peripheral surface 13e1 and the large diameter inner peripheral surface 13e2 are connected by a
ハウジングキャップ14は、前側ハウジング11の軸線方向前側端(図1の左端)に取り付けられる。ハウジングキャップ14は、後方に向って延在する突部14aを備える。突部14aの外周面に前側ハウジング11の第一円筒部11aの大径内周面11a1が係合する。
The
主軸20(回転体に相当する)は、図1に示すように、ハウジング10(固定部)内に配置される。主軸20は、略円筒状(軸状に相当)に形成され、ハウジング10に対して軸線周りに相対回転可能となるよう配置される。主軸20は、図1において左から順に第一筒部20a,第二筒部20b及び第三筒部20cを備える。第一筒部20a〜第三筒部20cの並びは、外径の大きな順の並びでもある。ただし、この態様に限らず、上記並びにおいて第二筒部20bが一番大きくても良い。
As shown in FIG. 1, the main shaft 20 (corresponding to a rotating body) is disposed in the housing 10 (fixed portion). The
図1に示すように、主軸20は内部に貫通孔を備える。そして、貫通孔には、工具ホルダ8,クランプユニット70及びドローバー60がこの記載順で左から順に配置される。なお、図1では、クランプユニット70が工具ホルダ8をクランプ(保持)しているクランプ状態を示している。
As shown in FIG. 1, the
主軸20の第一筒部20aは、主に、工具ホルダ8を保持する主軸テーパ孔8aを内部に備える。第二筒部20bは、主に、クランプユニット70及びドローバー60を収容する貫通孔を備える。第三筒部20cは、ドローバー60を収容する貫通孔を備える。
The first
第一筒部20aの外周面は、ハウジングキャップ14の内周面と係合する。第二筒部20bの前端部外周側には、軸受30が取り付けられ、第二筒部20bの外周面が軸受30の内輪の内周面を支持する。これにより、主軸20の前端部は、軸受30を介してハウジング10(前側ハウジング11の第一円筒部11aの大径内周面11a1)に回転自在に支持される。軸受30は、図1に示すように、公知の並列組合わせ型のアンギュラ玉軸受である。ただし、並列組合わせ型のアンギュラ玉軸受はあくまで一例として例示したものであり、軸受30は、使用条件に応じて、他の形式の軸受としてもよい。
The outer peripheral surface of the first
軸受30の内輪の左端面には、主軸20の第一筒部20aと第二筒部20bとの間の段差によって形成された接続面20dが当接する。また、ハウジングキャップ14の突部14aの後方側端面14a1が軸受30の外輪の左端面に当接するとともに、前側ハウジング11の第一円筒部11aの接続面11a3が軸受30の外輪の右端面に当接し、左右両側から軸受30の外輪を挟みこんでいる。
A
また、主軸20の軸線方向中央部における第二筒部20bの外周面上には、後に詳述する主軸モータ50を構成するロータ51の内周面が固定される。なお、主軸20への軸受30及びロータ51の組み付けの都合上、図1に示すように、第二筒部20bにおいて、ロータ51が固定される部分の外径は、軸受30が支持される部分の外径よりも若干小さい方が好ましい。しかしながら、この態様に限らず、軸受30が支持される部分の外径は、ロータ51が固定される部分の外径と同じであってもよい。
Further, on the outer peripheral surface of the second
主軸モータ50は、前述したロータ51、及びステータ52を備える。ステータ52は、ロータ51の外周面側(軸線を中心とした径方向外方側)に配置される。詳細には、ステータ52は、内周面がロータ51の外周面と所定の隙間を有するよう、前側ハウジング11が有する第二円筒部11bの内周面11b1に固定される。主軸20は、主軸モータ50の作動によりロータ51と一体的に回転駆動される。
The
第三筒部20cの外周面側には、軸受40が取り付けられ、第三筒部20cの外周面が軸受40の内輪の内周面を支持する。これにより、主軸20の後端部は、軸受40を介してハウジング10(中央ハウジング12の大径内周面12b)に回転自在に支持される。軸受40は、図1に示すように、一個の公知の円筒ころ軸受で構成される。このように、主軸20はロータ51を挟んで両端で軸受30,40に支持されるので、安定して回転作動できる。ただし、円筒ころ軸受は、あくまで一例として例示したものであり、軸受40は、使用条件に応じて、他の形式の軸受としてもよい。
A
ドローバー60は、軸状部材であり、上述したように主軸20(回転体)の貫通孔内に挿通され、主軸20と一体回転可能、且つ主軸20に対して軸線方向へ相対移動可能に配置される。ドローバー60は、前端部(左端部)にクランプユニット70を構成するコレット71が係合される。
The
なお、クランプユニット70は、ドローバー60の軸線方向の前端に設けられ、ドローバー60の軸線方向の前後動作に伴って、工具ホルダ8が備えるプルスタッド9を把持し工具ホルダ8をクランプするクランプ状態と、工具ホルダ8が備えるプルスタッド9を開放し工具ホルダ8をアンクランプするアンクランプ状態とを切替可能な装置である。クランプユニット70は、前述したコレット71等を備えて構成される。クランプユニット70は、公知の技術であるので、詳細な説明については、省略する。
The
ドローバー60の後端部(右端部)には、軸受支持部材61がドローバー60と一体的に形成される。このとき、軸受支持部材61とドローバー60とは、一体で形成されてもよいし、別体で形成されたのち一体化してもよい。軸受支持部材61は、主軸20の後端(右端)よりも後方側に設けられる。軸受支持部材61は、図1の左から順に鍔部62,軸受支持部63,及びおねじ部64を備える。軸受支持部63には軸受90が右方向から挿通され、軸受支持部63の外周面で軸受90の内輪の内周面を支持する。鍔部62は、軸受90の内輪の左端面と当接する。軸受90の内輪の右端面は、右端からおねじ部64に螺合されたナット65の側面と当接され鍔部62とナット65との間で内輪を挟み込み、軸受90をドローバー60に対して軸線方向に相対移動不能に固定する。これにより、軸受90とドローバー60とは軸線方向に一体移動可能である。
A bearing
なお、軸受90は、図1に示すように、公知である背面組合わせ型のアンギュラ玉軸受である。ただし、背面組合わせ型のアンギュラ玉軸受は、あくまで一例として例示したものであり、軸受90は、使用条件に応じて、他の形式の軸受としてもよい。軸受90は、軸線方向を中心とする径方向において、図1に示すベアリングケース80(後に詳述する)と軸受支持部材61(ドローバー60)との間に設けられる。
As shown in FIG. 1, the
前述したベアリングケース80は、略円筒状に形成され、軸線CLを中心とする径方向において軸受90の外輪の外周面と、後側ハウジング13の内周面との間に配置される。このとき、ベアリングケース80の外周面は、有底筒部13b(後側ハウジング13)の内周面に対し、軸線周りに相対回転不能で、且つ軸線方向に相対移動可能となるよう有底筒部13bの内周面に当接する。このため、ベアリングケース80及び後側ハウジング13は、キー及びキー溝、又はスプライン等の構成を備える(図略)。
The bearing
また、ベアリングケース80は、内周面に、大径内周面80a(図1左側)及び小径内周面80b(図1右側)を備える。大径内周面80aと小径内周面80bとは、ハウジング10の軸線と直交する平面上に形成される接続面80cによって接続される。
The bearing
このように形成されたベアリングケース80は、大径内周面80aによって軸受90の外輪の外周面を支持する。また、ベアリングケース80は、接続面80cを外輪の右端面に当接させ外輪を軸線方向前方に向って支持する。このような構成により軸受90は、ドローバー60をベアリングケース80に対して相対回転可能とし、且つ軸線方向前方に向ってベアリングケース80(及びドローバー60)と一体移動可能である。
The bearing
コイルばね100(弾性部材に相当)は、軸線方向において、中央ハウジング12(固定部に相当)が有する円筒状の突部12aの後方端面と、ベアリングケース80の前端面との間に押圧部材101を介して所定の圧縮荷重を有した状態で複数配設される。詳細には、突部12aの後方端面と、ベアリングケース80の前端面との間において、押圧部材101は、ベアリングケース80側に配置され、コイルばね100は、突部12a側に配置される。
The coil spring 100 (corresponding to an elastic member) is a
押圧部材101は、ベアリングケース80の前端面に、例えばボルト等の連結手段によって連結され固定される。押圧部材101は、複数のコイルばね100によって、軸線方向後方に向って付勢された状態において、後方に向って突設された突部が軸受90の外輪の左端面を押圧可能な板状部材である。
The pressing
複数のコイルばね100は、ハウジング10の軸線周りにおいて、同一円周上で、且つ周方向に等角度間隔で配置されることが好ましい。また、図1に示すクランプ状態において、複数のコイルばね100の所定の圧縮荷重は、複数のコイルばね100の付勢力のみによってドローバー60を軸線方向後方に向って付勢し、クランプユニット70によって工具ホルダ8をクランプしてクランプ状態とすることが可能な大きさであることが好ましい。このような構成により複数のコイルばね100は、ベアリングケース80,軸受90及びドローバー60を軸線方向後方に向って一体移動可能とする。
The plurality of
駆動機構110は、ベアリングケース80に軸線方向(前後)への力を付与する機構である。前述したように駆動機構110は、主軸装置1の後端部に配置される。駆動機構110は、サーボモータ111(モータに相当)と、減速装置112と、減速装置112の出力軸を支持する軸受114と、ボールねじ機構115と、を備える。
The
サーボモータ111は、ボールねじ機構115に回転力を付与する。サーボモータ111は、出力軸111aがハウジング10の軸線と平行になるよう取付ハウジング119を介してハウジング10の後側ハウジング13に固定される。取付ハウジング119は前述した後側ハウジング13の突部13cの外周面に係合して固定される。
The
出力軸111aの先端には、小径歯車111a1が出力軸111aと一体回転可能に設けられる。サーボモータ111は、制御装置120と接続され、制御装置120から送信される指令値に基づき、所定の回転位相及び回転速度で出力軸111aを回転駆動する。また、サーボモータ111はエンコーダ111bを有している。エンコーダ111bで検出したサーボモータ111の回転位相の信号は、制御装置120に送信される。そして、制御装置120は、エンコーダ111bから送信されたサーボモータ111(モータ)の回転位相に基づきドローバー60の軸線方向位置を算出する(詳細については後に説明する)。
A small-diameter gear 111a1 is provided at the tip of the
減速装置112は、取付ハウジング119内に設けられ大径歯車112a1を備える。大径歯車112a1は、サーボモータ111の小径歯車111a1と噛合し、ハウジング10の軸線CLと同軸に配置される出力軸112aと一体回転するよう出力軸112aに固定される。出力軸112aは、後側ハウジング13の貫通孔に配置された前述の軸受114に回転可能に支持される。
The
ボールねじ機構115は、ボールねじ116と、ボールねじナット117と、複数の転動ボール(図略)とを備える。ボールねじ116は、外周面に螺旋状の外周転動溝(図略)が形成される。ボールねじナット117は、筒状に形成される円筒部117aと、円筒部117aの後方に配置され円筒部117aより外径が大きな円板状のフランジ部117bとを備える。ボールねじナット117は、内周面に螺旋状の内周転動溝(図略)が形成される。ボールねじナット117は、ボールねじ116の外周側にボールねじ116と同軸となるよう配置される。
The
ボールねじナット117の内周転動溝とボールねじ116の外周転動溝との間には、転動ボール(図略)が配置される。このとき、転動ボールは、ボールねじナット117に設けられた図略のデフレクタを介して無限循環される。デフレクタによる転動ボールの無限循環については、公知の技術であるので、詳細な説明については省略する。
A rolling ball (not shown) is disposed between the inner circumferential rolling groove of the
ボールねじ116は、減速装置112の出力軸112aと一体回転可能に連結される。また、ボールねじナット117は、ベアリングケース80の内周側空間内に配置される。そして、ボールねじナット117とベアリングケース80とは、図1に示すようにボールねじナット117のフランジ部117bを介して、一体的に固定される。
The
このような構成により、ボールねじ116が軸線周りに回転作動されると、ボールねじナット117がボールねじ116に対して軸線方向に相対移動する。このとき、ボールねじナット117とベアリングケース80とは、ボールねじナット117のフランジ部117bを介して一体的に連結されているので、ベアリングケース80もハウジング10に対して軸線方向に相対移動する。
With such a configuration, when the
(2.作用)
(2−1.クランプ状態→アンクランプ状態への作動について)
次に作用について説明する。まず、初期のクランプユニット70の状態を、図1に示すクランプ状態であるものとして説明する。クランプ状態からアンクランプ状態とするため、制御装置120がサーボモータ111に指令値を送信し、サーボモータ111を所定回転位相α°(図略)だけ回転駆動させる。
(2. Action)
(2-1. Operation from clamped state to unclamped state)
Next, the operation will be described. First, the initial state of the
このとき、所定回転位相α°とは、ドローバー60を前進させ、クランプ状態であったクランプユニット70を図2に示すアンクランプ状態とするのに必要なドローバー60の所定の前進量に対応する回転位相であり、予め制御装置120内の記憶部(図略)に記憶されている。また、制御装置120がサーボモータ111に送信した指令値とは別に、サーボモータ111に設けられたエンコーダ111bが、常にサーボモータ111の出力軸111aの回転位相を検出し、制御装置120に検出信号を送信する。これにより、制御装置120は、送信した指令値とエンコーダ111bによって検出された検出値との差に基づきフィードバック制御を行ない、常に精度の良い回転位相でサーボモータ111の回転制御を行なうことができる。
At this time, the predetermined rotation phase α ° is a rotation corresponding to a predetermined advance amount of the
サーボモータ111の作動により、サーボモータ111の回転駆動力が、サーボモータ111の出力軸111a→小径歯車111a1→大径歯車112a1→出力軸112aを介してボールねじ116に伝達され、ボールねじ116が軸線周りに回転作動される。これにより、ボールねじナット117が、フランジ部117bを介して一体的に固定されるベアリングケース80とともに、ハウジング10(固定部)に対して軸線方向に相対移動(前進)する。
By the operation of the
なお、このとき、複数のコイルばね100は、中央ハウジング12の突部12aの後方端面と、押圧部材101の前方端面との間において圧縮された状態で保持される。つまり、このとき、サーボモータ111の回転駆動力によって発生される前方への荷重は、複数のコイルばね100の上記圧縮状態における荷重よりも大きな荷重である。
At this time, the plurality of
また、このとき、ベアリングケース80と同時に前進するベアリングケース80の内周面に形成された接続面80cが、軸受90の外輪の右端面を前方に向って押圧し、軸受90を前進させる。これに伴い、ドローバー60と一体的に形成される軸受支持部材61の鍔部62の右端面が、当接する軸受90の内輪の左端面によって押圧されドローバー60が所定の前進量だけ前進される。
At this time, the
これにより、クランプ状態にあるクランプユニット70が作動し、コレット71が工具ホルダ8のプルスタッド9を開放してアンクランプ状態(図2参照)とする。このように、サーボモータ111で発生された回転駆動力は、軸線方向において隙間なく形成された上記伝達経路を通ってドローバー60を前進させるので、無駄な空走時間は発生せず、工具ホルダ8を短時間で交換できる。また、隙間を有する二部材が衝突して異音を発生させることもない。
As a result, the
(2−2.アンクランプ状態→クランプ状態への作動について)
次に、図2に示すアンクランプ状態から図1に示すクランプ状態へ状態を遷移させる際の作動について説明する。アンクランプ状態からクランプ状態に状態を遷移させるため、工具ホルダ8のプルスタッド9をクランプユニット70内に挿入する。そして、制御装置120がサーボモータ111に指令値を送信し、サーボモータ111を所定回転位相−α°だけ回転駆動させる。このとき、所定回転位相−α°(図略)は、ドローバー60を後退させ、アンクランプ状態であったクランプユニット70をクランプ状態とするのに必要なドローバー60の所定の後退量に対応する回転位相であり、予め制御装置120内の記憶部(図略)に記憶されている。
(2-2. Operation from unclamped state to clamped state)
Next, an operation for changing the state from the unclamped state shown in FIG. 2 to the clamped state shown in FIG. 1 will be described. In order to shift the state from the unclamped state to the clamped state, the
また、上記クランプ状態→アンクランプ状態への作動と同様、制御装置120がサーボモータ111に送信した指令値とは別に、サーボモータ111に設けられたエンコーダ111bが、常にサーボモータ111の出力軸111aの回転位相を検出し、制御装置120に検出信号を送信する。これにより、制御装置120は、送信した指令値とエンコーダ111bによって検出された検出値との差に基づきフィードバック制御を行ない、常に精度の良い回転位相でサーボモータ111の回転制御を行なうことができる。
Similarly to the operation from the clamped state to the unclamped state, the
サーボモータ111の回転駆動により、サーボモータ111の回転駆動力が、サーボモータ111の出力軸111a→小径歯車111a1→大径歯車112a1→出力軸112aを介してボールねじ116に伝達され、ボールねじ116が軸線周りに回転作動される。これにより、ボールねじナット117が、フランジ部117bを介して一体的に固定されるベアリングケース80とともに、ハウジング10(固定部)に対して軸線方向に所定の後退量だけ相対移動(後退)する。
Due to the rotational drive of the
このとき、本実施形態における軸受90の外輪の左端面は、押圧部材101を介し複数のコイルばね100により後方に向って付勢されている。このため、軸受90は、サーボモータ111の作動によりベアリングケース80が後退し始めると、コイルばね100による後方への付勢によってベアリングケース80の後退に追従し後退する。そして、その後退量が、所定の後退量となり、サーボモータ111の作動が停止し、停止位置でブレーキがかけられると、軸受90及びベアリングケース80等の後方への移動は停止する。
At this time, the left end surface of the outer ring of the bearing 90 in this embodiment is urged rearward by the plurality of
軸受90の後方への移動に伴い、軸受90と軸線方向において一体移動可能な軸受支持部材61及びドローバー60が所定の後退量だけ後退される。これにより、アンクランプ状態にあるクランプユニット70が作動し、コレット71が主軸20に挿入された工具ホルダ8のプルスタッド9を把持する。そして、コイルばね100の後方への付勢力により、コレット71がプルスタッド9を主軸20の後方側に所定の引張力で引き込み、工具ホルダ8が主軸テーパ孔8a内に強固に保持される。
As the
なお、上記において、軸線方向におけるドローバー60の位置と、サーボモータ111の回転位相とは、一対一の対応関係を有する。また、サーボモータ111の出力軸111aの回転位相は、常にエンコーダ111bによって検出される。このため、主軸テーパ孔8a内に工具ホルダ8が保持されたとされる上記状態においてサーボモータ111の回転位相をエンコーダ111bによって確認することにより、工具ホルダ8が、初期に設定された正しい位置でクランプユニット70に保持されたか否か、若しくは工具ホルダ8が本当にクランプユニット70に保持されているか否か等を簡単且つ正確に確認できる。
In the above description, the position of the
(3.実施形態による効果)
上記実施形態によれば、主軸装置1は、ハウジング10(固定部)と、ハウジング10内に配置され、ハウジング10に対して軸線周りに相対回転可能な軸状の主軸20(回転体)と、主軸20内に主軸20と一体回転可能、且つ主軸20に対して軸線方向へ相対移動可能に配置されるドローバー60と、ドローバー60の軸線方向の前端に設けられ、ドローバー60の軸線方向の前後動作に伴って、工具ホルダ8をクランプするクランプ状態と工具ホルダ8をアンクランプするアンクランプ状態とを切替可能なクランプユニット70と、ハウジング10に対し、相対回転不能、且つ軸線方向に相対移動可能となるようハウジング10に支持されるベアリングケース80と、軸線方向と直交する径方向において、ベアリングケース80とドローバー60との間に設けられ、ドローバー60をベアリングケース80に対して相対回転可能とし、且つベアリングケース80と軸線方向に一体移動可能とするよう支持する軸受90と、ベアリングケース80に軸線方向への力を付与する駆動機構110と、を備える。
(3. Effects of the embodiment)
According to the above-described embodiment, the spindle device 1 includes the housing 10 (fixed portion), the shaft-like spindle 20 (rotary body) disposed in the
このように、上記の構成を有する主軸装置1は、工具ホルダ8の状態をクランプ状態からアンクランプ状態に切替える際、駆動機構110を作動させ、ベアリングケース80に軸線方向への力を付与する。これにより、ベアリングケース80を介して軸線方向への力が軸受90に付与される。軸受90は、ベアリングケース80に対してドローバー60を相対回転可能に支持するとともに、ベアリングケース80及びドローバー60と軸線方向に一体移動可能である。従って、ベアリングケース80の前進に伴って軸受90が前進し、軸受90の前進に伴ってドローバー60が前進してクランプユニット70を作動させ、工具ホルダ8をクランプ状態からアンクランプ状態に切替える。このように、ベアリングケース80及び軸受90が駆動機構110で発生した軸線方向の力を伝達するとともに、回転するドローバー60と固定部(非回転部)である駆動機構110との間において、ドローバー60の回転支持を行なうので、従来技術のように軸線方向における隙間を設けずとも主軸装置1を成立させることが出来る。これにより、駆動機構110の空走時間がなくなるので、駆動機構110が作動しドローバー60を軸線方向に移動させ工具ホルダ8をクランプ状態からアンクランプ状態とするときの時間を短くでき工具交換時間が短縮できる。また、軸線方向における隙間がないので、駆動機構110の部材とドローバー60とが衝突し衝撃音が生じることもない。
As described above, the spindle device 1 having the above-described configuration activates the
また、上記実施形態によれば、駆動機構110は、ボールねじナット117がベアリングケース80に連結されるボールねじ機構115と、ボールねじ機構115に回転力を付与するサーボモータ111(モータ)と、を備え、サーボモータ111の回転位相に基づきドローバー60の位置を算出する制御装置120を備える。これにより、サーボモータ111の回転位相をエンコーダ111bによって確認することにより、ドローバー60の位置がわかるので、工具ホルダ8が、正しい位置でクランプユニット70に保持されたか否か等を簡単且つ正確に確認できる。
Further, according to the embodiment, the
また、上記実施形態によれば、制御装置120は、工具ホルダ8が備える工具が加工する工作物(図略)の加工条件に応じて、駆動機構110のサーボモータ111の駆動力を制御し、ベアリングケース80に加える力を変化させる。このように、定圧与圧付与機構を備えずとも、サーボモータ111の回転駆動力を制御するだけで、各軸受の与圧調整ができるので、工作物の加工条件が変わっても、低コストに対応できる。
Moreover, according to the said embodiment, the
また、上記実施形態によれば、軸線方向においてハウジング10(固定部)とベアリングケース80との間に配置され、工具ホルダ8をクランプするクランプ状態とするようドローバー60を軸線方向に向って付勢する弾性部材100を備える。このような構成とすることによって、弾性部材100は、従来技術(例えば、特開平5−50359号公報)のように、主軸(回転体)の内部に設けることなく、非回転体に配置することが出来るので、主軸(回転体)の回転時においてイナーシャが大きくなること、又は回転がアンバランスになることが抑制できる。また、配置位置が主軸(回転体)の内部ではないので、組み付けがしやすい。
Further, according to the above embodiment, the
また、上記実施形態によれば、弾性部材は、コイルばね100である。これにより、安価で、設計しやすく組み付けもし易くなる。
Further, according to the embodiment, the elastic member is the
また、上記実施形態によれば、クランプ状態とするようドローバー60を軸線方向に向って付勢する軸線方向の力は、コイルばね100(弾性部材)のみによって付与する。これにより、サーボモータ111の制御負荷が低減される。
Moreover, according to the said embodiment, the axial force which urges | draws the
(4.その他)
(4−1.変形態様1)
なお、上記実施形態においては、駆動機構110の駆動源として、サーボモータ111を適用した。しかし、この態様には限らない。変形態様1(図略)として、駆動機構110の駆動源としては、従来技術(例えば、特開平5−50359号公報)に記載の油圧シリンダ装置を適用してもよい。この場合、油圧シリンダ装置のピストン11をベアリングケース80と一体的に連結させればよい。
(4. Other)
(4-1. Modification 1)
In the above embodiment, the
このような態様により、工具ホルダ8が、初期に設定された正しい位置でクランプユニット70に保持されたか否か、若しくは工具ホルダ8がクランプユニット70に保持されているか否か、つまりクランプ状態の適否をエンコーダ111bによって確認することはできないが、アンクランプ時において、短時間で工具ホルダ8を交換する効果は十分得られる。なお、上記において、クランプ状態の適否を確認するには、従来技術と同様、近接センサを用いて行なえばよい。この場合においても、本発明では、駆動機構110とドローバー60との間に軸方向隙間はないので、何れか一方の部材の軸線方向位置を確認すればよい。従って、軸線方向に隙間があるため、二部材(二箇所)で確認が必要な従来技術に対し、簡易且つ低コストに対応できる。
According to such an aspect, whether or not the tool holder 8 is held by the
(4−2.変形態様2)
また、上記実施形態においては、アンクランプ状態からクランプ状態へ状態を遷移させる際、サーボモータ111を作動させた。しかし、この態様には限らない。変形態様2(図略)として、アンクランプ状態からクランプ状態へ遷移させる際、サーボモータ111を作動させず、サーボモータの電源を切断するだけでもよい。こうすることにより、複数のコイルばね100の付勢力のみによる軸線方向の力によって、軸受90,ベアリングケース80,及びボールねじナット117が軸線方向後方に移動される。
(4-2. Modification 2)
In the above embodiment, the
このとき、ボールねじナット117と螺合するボールねじ116、減速装置112の大径歯車112a1の出力軸112a、及びサーボモータ111の小径歯車111a1の出力軸111aは、各々空転し、クランプ状態における初期位置近傍に戻る。このような態様により、工具ホルダ8が、初期に設定された正しい位置でクランプユニット70に保持されたか否か、若しくは工具ホルダ8がクランプユニット70に保持されているか否か等をエンコーダ111bによって精度よく確認することはできないが、上記変形態様1と同様の方法で対応できる。これにより、アンクランプ時において、短時間で工具ホルダ8を交換する効果は十分得られる。
At this time, the
(4−3.変形態様3)
また、上記実施形態においては、複数のコイルばね100を備える態様としたが、これには限らない。変形態様3として、複数のコイルばね100はなくても良い。この場合、サーボモータ111の回転駆動力のみによって、軸受90及びドローバー60を一体的に軸線方向後方に移動させる必要がある。このため、サーボモータ111の回転駆動力によって、ベアリングケース80が後方に向って移動する際、ベアリングケース80と一体的に形成された部材が軸受90の外輪の左端面に当接し、軸受90を後方に向って一緒に移動させる必要がある。このような構成は、図1、図2に示す押圧部材101及びベアリングケース80と同じ構成によって成立させることができる。従って、変形態様3では、上記実施形態から複数のコイルばね100を廃止したのみの構成によって対応できる。また、別の態様として、複数のコイルばね100の付勢力及びサーボモータ111の回転駆動力の両方の力を付与して軸受90及びドローバー60を一体的に軸線方向後方に移動させてもよい。
(4-3. Modification 3)
Moreover, in the said embodiment, although it was set as the aspect provided with the some
なお、上記変形態様3においては、クランプユニット70をクランプ状態とした際には、制御装置120は、工具ホルダ8が備える工具が加工する工作物の加工条件に応じて、駆動機構110が有するサーボモータ111(モータ)の回転駆動力を制御し、ベアリングケース80に加える力を変化させることで、工具クランプ力と、軸受30及び軸受90の与圧とを適切なものとすることが出来る。たとえば、工作物に対して低速重切削を行なう場合には、軸受剛性や工具クランプ力を上げるために、サーボモータ111の駆動力を増加させ軸受30及び軸受90の与圧と工具クランプ力とを上げればよい。また、工作物に対して高速回転切削を行なう場合には、軸受の発熱を抑制するために、サーボモータ111(モータ)の回転駆動力を抑制し軸受30及び軸受90の与圧を下げればよい。このように、定圧与圧付与機構を備えずとも、各軸受の与圧調整等ができるので、低コストに対応できる。なお、上記態様ではサーボモータ111の電源OFF時においてもクランプ状態を維持することを可能とするため、サーボモータ111、又はベアリングケース80等にドローバー60の軸方向位置を規制する機構を設けておくことが好ましい。
In the above-described modification 3, when the
また、上記実施形態においては、駆動機構110の駆動源にサーボモータ111を適用したが、この態様には限らない。駆動機構110の駆動源には、誘導モータを適用してもよい。この場合、ボールねじ116に機械的な停止機構を設けることにより適用できる。
Moreover, in the said embodiment, although the
また、上記実施形態においては、駆動機構110では、サーボモータ111の回転駆動力を軸線方向への力である軸方向力に変換し伝達する機構としてボールねじ機構115を適用した。しかし、この態様には限らない。駆動機構110では、ボールねじ機構115に替えてカム機構や、リンク機構を適用してもよい。
In the above embodiment, in the
また、上記実施形態においては、弾性部材をコイルばね100としたが、この態様には限らない。弾性部材は、必要な付勢力を発揮できれば、空気ばね等、どのような態様のものでも良い。
Moreover, in the said embodiment, although the elastic member was made into the
8;工具ホルダ、 10;ハウジング(固定部)、 20;主軸(回転体)、 30,40;軸受、 60;ドローバー、 61;軸受支持部材、 70;クランプユニット、 80;ベアリングケース、 90;軸受、 100;弾性部材、 110;駆動機構、 111;サーボモータ、 111a1;小径歯車、 111b;エンコーダ、 112;減速装置、 112a1;大径歯車、 115;ボールねじ機構、 117;ボールねじナット、 120;制御装置。 8; Tool holder, 10; Housing (fixed part), 20; Main shaft (rotating body), 30, 40; Bearing, 60; Draw bar, 61; Bearing support member, 70; Clamp unit, 80; Bearing case, 90; , 100; elastic member, 110; drive mechanism, 111; servo motor, 111a1; small-diameter gear, 111b; encoder, 112; speed reducer, 112a1; large-diameter gear, 115; ball screw mechanism, 117; Control device.
Claims (6)
前記固定部内に配置され、前記固定部に対して軸線周りに相対回転可能な軸状の回転体と、
前記回転体内に、前記回転体と一体回転可能、且つ前記回転体に対して軸線方向へ相対移動可能に配置されるドローバーと、
前記ドローバーの前記軸線方向の前端に設けられ、前記ドローバーの前記軸線方向の前後動作に伴って、工具ホルダをクランプするクランプ状態と前記工具ホルダをアンクランプするアンクランプ状態とを切替可能なクランプユニットと、
前記固定部に対し、相対回転不能、且つ前記軸線方向に相対移動可能となるよう前記固定部に支持されるベアリングケースと、
前記軸線方向と直交する径方向において、前記ベアリングケースと前記ドローバーとの間に設けられ、前記ドローバーを前記ベアリングケースに対して相対回転可能とし、且つ前記ベアリングケースと前記軸線方向に一体移動可能とするよう支持する軸受と、
前記ベアリングケースに前記軸線方向への力を付与する駆動機構と、
を備える主軸装置。 A fixed part;
A shaft-shaped rotating body that is disposed in the fixed portion and is rotatable relative to the fixed portion around an axis;
A draw bar disposed in the rotating body so as to be integrally rotatable with the rotating body and relatively movable in the axial direction with respect to the rotating body;
A clamp unit provided at a front end of the draw bar in the axial direction and capable of switching between a clamped state in which the tool holder is clamped and an unclamped state in which the tool holder is unclamped with the longitudinal movement of the draw bar in the axial direction. When,
A bearing case supported by the fixed part so as not to be relatively rotatable with respect to the fixed part and to be relatively movable in the axial direction;
In a radial direction orthogonal to the axial direction, provided between the bearing case and the draw bar, the draw bar can be rotated relative to the bearing case, and can move integrally with the bearing case and the axial direction. Bearings to support,
A drive mechanism for applying a force in the axial direction to the bearing case;
A spindle device comprising:
前記モータの回転位相に基づき前記ドローバーの位置を算出する制御装置を備える、請求項1に記載の主軸装置。 The drive mechanism includes a ball screw mechanism in which a ball screw nut is coupled to the bearing case, and a motor that applies a rotational force to the ball screw mechanism,
The spindle device according to claim 1, further comprising a control device that calculates a position of the draw bar based on a rotation phase of the motor.
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