JP2019016865A - 画像処理装置、画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スジノイズ成分をより高精度に推定するための技術を提供すること。【解決手段】 画像における画素ごとに平坦度を取得する。画像における着目画素について、画像におけるスジ状のノイズの方向に着目画素および近傍の画素を含む領域を設定する。そして、領域に含まれる各画素の平坦度に応じた重みと、各画素の画素値とに基づいて、画像におけるスジ状のノイズの成分を算出する。求めたスジ状のノイズの成分に基づいて画像を補正する。【選択図】 図1
Description
本発明は、画像に含まれているスジ状のノイズを低減する為の技術に関するものである。
より暗いシーン、あるいはより速く動く対象物を撮影するために、カメラの感度を上げるもしくは撮影した動画像のガンマ値やコントラストを調整することが望まれている。しかしながら、これらの操作を行うと、センサでランダムに発生するスジ状のノイズ(以下、スジノイズ)が顕著となるため、このようなスジノイズを低減する処理が必要となる。スジノイズを低減するためには、このスジノイズを撮影画像から分離同定する技術が必要である。
例えば特許文献1では、スジの伸びる方向にローパスフィルタ(LPF)を適用した後にスジと直交する方向にLPFを適用する。そして、このようなLPFを適用した後の画像と、LPFを適用する前の画像と、の差分を計算してスジ状の成分を画像から抽出し、さらにメディアンフィルタを適用してこれをスジノイズと推定している。
また、特許文献2では、スジの伸びる方向に画像を縮小し、縮小した画像に対してスジノイズと直交する方向にエッジ除去型ハイパスフィルタをかけ、その画像に対してスジノイズが伸びる方向に閾値処理をして、その結果をスジノイズとして推定している。
撮影画像において被写体成分上にスジノイズが含まれる場合、被写体成分の画素値の変化の大きさに対してスジノイズの標準偏差が大きくなるほどスジノイズの推定は困難になる。また、スジノイズが伸びる方向と同じ方向のエッジがある場合にはさらに、スジノイズ推定が困難になる。しかしながらスジノイズを正しく推定できない場合、スジノイズの伸びる方向と平行な被写体のエッジがぼけやすい、あるいは新たなスジパターンを創り出してしまう可能性があるという課題が存在する。
例えば、特許文献1に開示される技術では、スジの伸びる方向にLPFを適用する際に、被写体成分が混入することが避けられず、スジノイズの方向に長く伸びるエッジを持った被写体成分とスジノイズとの分離が困難である。
特許文献2に開示されている技術では、エッジ除去型ハイパスフィルタと閾値処理によってスジノイズと被写体成分を分離している。しかし、スジノイズの伸びる方向に画像を縮小する際に被写体成分が混入することが避けられず、こちらも特許文献2と同様の課題を抱えている。本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、スジノイズ成分をより高精度に推定するための技術を提供する。
本発明の一様態は、画像における画素ごとに平坦度を取得する取得手段と、前記画像における着目画素について、前記画像におけるスジ状のノイズの方向に前記着目画素および近傍の画素を含む領域を設定し、前記領域に含まれる各画素の前記平坦度に応じた重みと、各画素の画素値とに基づいて、前記画像におけるスジ状のノイズの成分を算出する算出手段と、前記算出手段が求めたスジ状のノイズの成分に基づいて前記画像を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、スジノイズ成分をより高精度に推定することができる。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明を具体的に実施した場合の一例を示すもので、特許請求の範囲に記載した構成の具体的な実施例の1つである。
[第1の実施形態]
本実施形態では、画像中のスジノイズを推定して除去するための画像処理装置について説明する。ここでスジノイズとは前述の通り、センサでランダムに発生するスジ状のノイズを意味する。先ず、本実施形態に係る画像処理装置の機能構成例について、図4のブロック図を用いて説明する。
本実施形態では、画像中のスジノイズを推定して除去するための画像処理装置について説明する。ここでスジノイズとは前述の通り、センサでランダムに発生するスジ状のノイズを意味する。先ず、本実施形態に係る画像処理装置の機能構成例について、図4のブロック図を用いて説明する。
取得部401は、画像を取得する。算出部402は、取得部401が取得した画像における画素ごとに、画素値の平坦の度合いを示す平坦度を求める。推定部403は、取得部401が取得した画像におけるスジノイズを、算出部402が求めた平坦度に基づいて推定する。補正部404は、取得部401が取得した画像から推定部403が推定したスジノイズを除去する。出力部406は、補正部404によってスジノイズが除去された画像を出力する。次に、取得した画像中のスジノイズを除去して出力するために図4の各機能部が行う処理について、図2のフローチャートに従って説明する。
ステップS201では、取得部401は画像を取得する。取得部401による画像の取得方法や取得形態については特定の取得方法、特定の取得形態に限らない。例えば取得部401は、画像処理装置に内蔵されているメモリや画像処理装置に接続されている外部機器(サーバや外部メモリ等)に格納されている画像を取得するようにしても良い。また例えば取得部401は、画像処理装置と通信可能な撮像装置により撮像された撮像画像を取得するようにしても良い。
ステップS202では、算出部402は、ステップS201において取得部401が取得した画像における画素ごとに上記の平坦度を求める。画素ごとの平坦度には様々なものが考えられる。
画素ごとの平坦度を求めるための第1の方法について、図6(a)を用いて説明する。図6(a)は、画像における一部の領域(画像領域)を拡大したものであり、それぞれの矩形が画素を表している。これは、図6(b),6(c),8,9についても同様である。図6(a)に示す如く、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)の平坦度を求める場合、着目画素を中心とする縦m(図6(a)ではm=7)画素×横m画素の2次元の画像領域(斜線で示した領域及び黒の矩形からなる領域)を設定する。ここで、図6(a)では、スジ状のノイズが伸びている方向(スジノイズの伸びる方向)を水平方向、スジ状のノイズが伸びている方向と直交する方向(スジノイズと直交する方向)を垂直方向としている。これは、図6(b),6(c),8,9についても同様である。このとき、設定した画像領域に含まれている画素の画素値の分散値V1に基づいて、着目画素の平坦度を求める。つまり、画像領域に含まれているそれぞれの画素の画素値をX(i)(i=1,2,…,m2)とすると、着目画素の平坦度Smは以下の式に基づいて算出される。
m×m
V1=1/(m×m)×Σ (X(i)−U)2
i=1
Sm=1/V1
ここで、Uは、画像領域に含まれている画素の画素値の平均値であり、U=(X(1)+X(2)+…+X(m2))/m2である。なお、平坦度Smの値は、分散値V1の値が大きいほど小さくなるように且つ分散値V1の値が小さいほど大きくなるように求めることができるのであれば、平坦度Smは分散値V1からどのような方法で求めても良い。
V1=1/(m×m)×Σ (X(i)−U)2
i=1
Sm=1/V1
ここで、Uは、画像領域に含まれている画素の画素値の平均値であり、U=(X(1)+X(2)+…+X(m2))/m2である。なお、平坦度Smの値は、分散値V1の値が大きいほど小さくなるように且つ分散値V1の値が小さいほど大きくなるように求めることができるのであれば、平坦度Smは分散値V1からどのような方法で求めても良い。
画素ごとの平坦度を求めるための第2の方法について、図6(b)を用いて説明する。図6(b)に示す如く、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)の平坦度を求める場合、着目画素を含み且つスジノイズと直交する方向の画素列において該着目画素を中心とするm(図6(b)ではm=7)画素の画像領域(斜線で示した領域及び黒の矩形からなる領域)を設定する。このとき、設定した画像領域に含まれている画素値の分散値V2に基づいて、着目画素の平坦度を求める。つまり、画像領域に含まれているそれぞれの画素の画素値をX(i)(i=1,2,…,m)とすると、着目画素の平坦度Smは以下の式に基づいて算出される。
m
V2=1/m×Σ (X(i)−U)2
i=1
Sm=1/V2
ここで、Uは、画像領域に含まれている画素の画素値の平均値であり、U=(X(1)+X(2)+…+X(m))/mである。なお、平坦度Smの値は、分散値V2の値が大きいほど小さくなるように且つ分散値V2の値が小さいほど大きくなるように求めることができるのであれば、平坦度Smは分散値V2からどのような方法で求めても良い。
V2=1/m×Σ (X(i)−U)2
i=1
Sm=1/V2
ここで、Uは、画像領域に含まれている画素の画素値の平均値であり、U=(X(1)+X(2)+…+X(m))/mである。なお、平坦度Smの値は、分散値V2の値が大きいほど小さくなるように且つ分散値V2の値が小さいほど大きくなるように求めることができるのであれば、平坦度Smは分散値V2からどのような方法で求めても良い。
画素ごとの平坦度を求めるための第3の方法について、図6(c)を用いて説明する。図6(c)に示す如く、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)の平坦度を求める場合、着目画素を中心とする縦m(図6(c)ではm=7)画素×横m画素の画像領域を設定する。そして、この画像領域においてスジノイズと直交する方向の画素列ごとに、該画素列に含まれている画素の画素値の分散値を求め、該求めた分散値の平均値に基づいて、着目画素の平坦度を求める。つまり、画像領域において中央の画素列を構成するそれぞれの画素の画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVCとする。同様にして、画像領域において左端の画素列を構成する画素L31,L32,L33,L34,L35,L36,L37のそれぞれの画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVL3とする。同様にして、画像領域において左端から2番目の画素列を構成する画素L21,L22,L23,L24,L25,L26,L27のそれぞれの画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVL2とする。同様にして、画像領域において左端から3番目の画素列を構成する画素L11,L12,L13,L14,L15,L16,L17のそれぞれの画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVL1とする。同様にして、画像領域において右端の画素列を構成する画素R31,R32,R33,R34,R35,R36,R37のそれぞれの画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVR3とする。同様にして、画像領域において右端から2番目の画素列を構成する画素R21,R22,R23,R24,R25,R26,R27のそれぞれの画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVR2とする。同様にして、画像領域において右端から3番目の画素列を構成する画素R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17のそれぞれの画素値をX(i)(i=1,2,…,m)として上記のV2を求める式により得られるV2の値をVR1とする。このとき、着目画素の平坦度Smは以下の式に基づいて算出される。
Vm=(VR1+VR2+VR3+VL1+VL2+VL3+VC)/7
SM=1/Vm
なお、平坦度Smの値は、分散値Vmの値が大きいほど小さくなるように且つ分散値Vmの値が小さいほど大きくなるように求めることができるのであれば、平坦度Smは分散値Vmからどのような方法で求めても良い。
SM=1/Vm
なお、平坦度Smの値は、分散値Vmの値が大きいほど小さくなるように且つ分散値Vmの値が小さいほど大きくなるように求めることができるのであれば、平坦度Smは分散値Vmからどのような方法で求めても良い。
画素ごとの平坦度を求めるための第4の方法について説明する。第4の方法では、取得部401が取得した画像に対してエッジ検出処理を行い、スジ状のノイズが伸びている方向(スジノイズと同方向)のエッジを検出する。エッジ検出には、Robertsフィルタ、Sobelフィルタ、Prewittフィルタ、Cannyエッジ検出器、Logエッジ検出器等を用いることができる。他にもエッジが検出可能な手法であればどのような手法を用いても良い。画像に対してエッジ検出を行うことで、画像における画素ごとにエッジ強度値が得られる。スジノイズと同方向のエッジを構成する画素のエッジ強度値は、スジノイズと同方向のエッジを構成していない画素のエッジ強度値よりも小さくなる。この場合、着目画素のエッジ強度値が小さいほど、着目画素の平坦度Smを大きくし、着目画素のエッジ強度値が大きいほど、着目画素の平坦度Smを小さくする。若しくは、各画素のエッジ強度値をスジノイズと同方向に平滑化する平滑化処理を行ってから、着目画素のエッジ強度値が小さいほど、着目画素の平坦度Smを大きくし、着目画素のエッジ強度値が大きいほど、着目画素の平坦度Smを小さくする。この平滑化処理には、例えば、図7に示すような構成を有するフィルタを用いることができる。他にもスジノイズと同方向に平滑化処理できる手法であればどのような方法でもよい。
以上説明した第1の方法、第2の方法、第3の方法、第4の方法の何れを用いても構わないし、これらの一部若しくは全部を組み合わせた方法でもって各画素の平坦度を求めても良い。
次に、ステップS203では、推定部403は、取得部401が取得した画像におけるスジノイズを、算出部402が求めた平坦度に基づいて推定する。ここで、推定部403の機能構成例を図5のブロック図に示す。図5の各機能部の動作について、図3のフローチャートに従って説明する。
ステップS301では、平滑縮小部501は先ず、取得部401が取得した画像における画素ごとに重み値Wsmを取得する。着目画素の重み値Wsmは、該着目画素の平坦度Smに基づいて取得する。着目画素の平坦度Smをそのまま該着目画素の重み値Wsmとしても良いし、着目画素の平坦度Smに基づく演算処理により該着目画素の重み値Wsmを求めても良い。平坦度Smに基づいて重み値Wsmを求めるための演算方法には様々な演算方法が考えられる。
第1の演算方法では、取得部401が取得した画像における全ての画素の平坦度Smのうち最大の平坦度SmをMsmとすると、着目画素の重み値Wsmは、Msmと着目画素の平坦度Smとを用いた以下の式に従って求める。
Wsm=Sm/Msm
なお、この式以外にも、平坦度Smに対して任意の係数を掛けてスケーリングした値を重み値Wsmとする式には様々な式が考えられる。
なお、この式以外にも、平坦度Smに対して任意の係数を掛けてスケーリングした値を重み値Wsmとする式には様々な式が考えられる。
第2の演算方法では、着目画素の平坦度Smと規定の閾値Thとの大小関係に応じて該着目画素の重み値Wsmを決定する。例えば、Sm>Thであれば、Wsm=1とし、Sm≦Thであれば、Wsm=0とする。重み値Wsmは1,0以外の値であっても良い。また、互いに値が異なる複数の閾値を設け、平坦度Smがどの閾値で表される区間に属するのかに応じて重み値Wsmを決定しても良い。
第3の演算方法では、例えば、図8に示す如く、スジノイズの伸びる方向に着目画素(黒で塗りつぶした矩形)と該着目画素の前後m(図8ではm=3)画素(斜線で示した画素)からなる画像領域を設定する。そして画像領域に属する各画素の平坦度Smの平均値を着目画素の重み値Wsmとする。
第4の演算方法では、例えば、図8に示す如く、スジノイズの伸びる方向に着目画素(黒で塗りつぶした矩形)と該着目画素の前後m(図8ではm=3)画素(斜線で示した画素)からなる画像領域を設定する。そして画像領域に属する画素のうち平坦度Smが規定の閾値以上となる画素の数をnとすると、n/(2m+1)を着目画素の重み値Wsmとする。
第5の演算方法では、例えば、図8に示す如く、スジノイズの伸びる方向に着目画素(黒で塗りつぶした矩形)と該着目画素の前後m(図8ではm=3)画素(斜線で示した画素)からなる画像領域を設定する。そして画像領域に属する画素のうち平坦度Smが規定の閾値未満となる画素の数の逆数を着目画素の重み値Wsmとする。
以上説明した第1の演算方法、第2の演算方法、第3の演算方法、第4の演算方法、第5の演算方法の何れを用いても構わないし、これらの一部若しくは全部を組み合わせた演算方法でもって各画素の重み値を求めても良い。何れにせよ、重み値Wsmは、平坦度Smが大きいほど大きくなるように且つ平坦度Smが小さいほど小さくなるように求めることができるのであれば、重み値Wsmは平坦度Smからどのような方法で求めても良い。なお、平坦度に基づいた重み値に加えて画素値や画素間の距離に基づいた重み値WIを同時に使用することも可能である。その場合は最終的に用いる重みWはW=Wsm+WIと表すことができる。
次に平滑縮小部501は、取得部401が取得した画像における各画素の重み値Wsmを用いて、各画素の画素値の重み付き平均処理をスジノイズの伸びる方向に行う。例えば図8に示す如く、スジノイズの伸びる方向に着目画素(黒で塗りつぶした矩形)と該着目画素の前後m(図8ではm=3)画素(斜線で示した画素(近傍の画素))からなる画像領域を設定する。画像領域の左端からi(1≦i≦7)番目の画素の画素値及び重み値をそれぞれX(i)、Wsm(i)とする。このとき、着目画素の重み付き平均処理後の画素値X’は以下の式に従って求めることができる。
7 7
X’=( Σ X(i)×Wsm(i))/( Σ Wsm(i))
i=1 i=1
平坦度が小さい画素は、エッジなど被写体成分が含まれている可能性が高いため、スジノイズ成分を抽出するための重み付き平均における重みを小さくする。これにより、着目画素のスジノイズ成分に被写体成分が含まれてしまうことを抑制する。このような処理を取得部401が取得した画像における各画素について行うことで、各画素に対応する重み付き平均処理後の画素値X’を得ることができる。つまり、取得部401が取得した画像における各画素の画素値を重み付き平均処理後の画素値X’に変換した画像(重み付き平均画像)を生成することができる。
X’=( Σ X(i)×Wsm(i))/( Σ Wsm(i))
i=1 i=1
平坦度が小さい画素は、エッジなど被写体成分が含まれている可能性が高いため、スジノイズ成分を抽出するための重み付き平均における重みを小さくする。これにより、着目画素のスジノイズ成分に被写体成分が含まれてしまうことを抑制する。このような処理を取得部401が取得した画像における各画素について行うことで、各画素に対応する重み付き平均処理後の画素値X’を得ることができる。つまり、取得部401が取得した画像における各画素の画素値を重み付き平均処理後の画素値X’に変換した画像(重み付き平均画像)を生成することができる。
そして平滑縮小部501は、生成した重み付き平均画像を、スジノイズと同方向に規定の縮小率でもって縮小(縮小処理)することで縮小画像を生成する。最適な縮小率は画像のランダムノイズとスジノイズの標準偏差に依存する。
次に、ステップS302でハイパスフィルタ部502は、平滑縮小部501により生成された縮小画像に対して、スジノイズと直交する方向にハイパスフィルタを適用することで、該縮小画像における高周波数成分が強調されたフィルタ処理済画像を生成する。ハイパスフィルタ部502が使用するハイパスフィルタは、例えば、エッジ保存型の平滑化フィルタ(バイラテラルフィルタなど)をかけた結果を、元の画像から減算したものが考えられえる。なお、ハイパスフィルタ部502が行う処理は、ある特定の周波数以上の周波数成分を抽出するような処理であればどのような処理でもよい。フィルタ処理済画像はスジノイズ成分を表す画像である。
図2に戻って、次にステップS204では、補正部404は、フィルタ処理済画像をスジノイズと同方向に拡大した拡大画像を生成する。拡大率は上記の「規定の縮小率」の逆数である。つまり補正部404は、フィルタ処理済画像のスジノイズと同方向のサイズを取得部401が取得した画像と同サイズに拡大する。画像の拡大に伴う画素値の補間については周知であるから、これに係る説明は省略する。そして補正部404は、取得部401が取得した画像における各画素の画素値から拡大画像において対応する画素の画素値を差し引くことで、取得部401が取得した画像からスジノイズを除去する。そして出力部406は、補正部404によってスジノイズが除去された画像を出力する。出力部406による画像の出力先については特定の出力先に限らない。例えば出力部406は、画像処理装置に内蔵されているメモリや画像処理装置に接続されている外部機器(サーバ、外部メモリ等)に対して画像を出力しても良いし、画像処理装置と通信可能な表示装置に画像を出力(表示)するようにしても良い。また出力部406は、プリンタや複写機などの印刷可能な装置に対して画像を印刷させるべく出力しても良い。
このように、本実施形態では、画像において平坦度が高い領域の重み値を大きくしてスジノイズと同方向に画素値の平滑化を行ってから該画像をスジノイズと同方向に縮小することでスジノイズ成分を推定している。これにより、スジノイズ推定結果に被写体成分が混入しづらくなる。従って、従来ではスジノイズ成分の推定が困難であったスジノイズと同方向の被写体が多く存在する画像においても従来よりも高い精度でスジノイズ成分を推定する事が可能となる。
なお、第1の実施形態では、平坦度に応じた平滑化をした後、縮小した。しかしながら、縮小処理がない構成であってもよい。平坦度に応じた重みを用いた平滑化により、被写体成分の混入を抑制したスジノイズ推定結果を得られる。
[第2の実施形態]
本実施形態を含め、以下の各実施形態では、第1の実施形態との差分について重点的に説明し、以下で特に触れない限りは第1の実施形態と同様であるものとする。第1の実施形態では、拡大画像(スジノイズの成分)を補正せずにそのまま使用していた。しかし、平坦度の低い領域が多いライン(スジノイズと同方向の画素列)ではスジノイズ成分の推定精度が低くなることがある。本実施形態では、平坦度の低い領域が多い画像においてもスジノイズ除去時に、スジノイズ成分の誤推定によって新たにスジを作り出してしまうことを防止する。
本実施形態を含め、以下の各実施形態では、第1の実施形態との差分について重点的に説明し、以下で特に触れない限りは第1の実施形態と同様であるものとする。第1の実施形態では、拡大画像(スジノイズの成分)を補正せずにそのまま使用していた。しかし、平坦度の低い領域が多いライン(スジノイズと同方向の画素列)ではスジノイズ成分の推定精度が低くなることがある。本実施形態では、平坦度の低い領域が多い画像においてもスジノイズ除去時に、スジノイズ成分の誤推定によって新たにスジを作り出してしまうことを防止する。
取得した画像中のスジノイズを除去して出力するために図4の各機能部が行う処理について、図10のフローチャートに従って説明する。なお、図10においてステップS1101〜S1103の各ステップにおける処理はそれぞれ、図2のステップS201〜S203と同じであるため、これらのステップに係る説明は省略する。
ステップS1104で補正部404は、平坦度に応じて拡大画像を補正し、取得部401が取得した画像の各画素の画素値から該補正後の拡大画像において対応する画素の画素値を差し引くことで、取得部401が取得した画像からスジノイズを除去する。そして出力部406は、補正部404によってスジノイズが除去された画像を出力する。ステップS1104における処理の詳細について、図11のフローチャートに従って説明する。
ステップS1301では、補正部404は、拡大画像の画素位置(x、y)における画素値に、取得部401が取得した画像の画素位置(x、y)における重み値Wsm2を乗じることで、拡大画像の画素位置(x、y)における画素値を補正する。本実施形態において、重み値Wsm2はステップS301と同様の方法により算出されるものとする。なお前述の通り、ステップS301で記載した複数の方法のうち、どの算出方法を用いてもよい。この処理を、拡大画像の全ての画素位置(x、y)について行うことで、拡大画像におけるスジノイズの成分を平坦度に応じて補正した補正画像を生成することができる。
そしてステップS1302では、補正部404は、取得部401が取得した画像の各画素の画素値から補正画像において対応する画素の画素値を差し引くことで、取得部401が取得した画像からスジノイズを除去する。そして出力部406は、補正部404によってスジノイズが除去された画像を出力する。
このように、本実施形態によれば、平坦度が低い領域が多く、スジノイズ推定精度の低くなるラインにおいてもスジを作り出したりすることなく、スジノイズ除去が可能となる。
[第3の実施形態]
第1,2の実施形態では、スジノイズ推定の際に画像に対して平滑縮小化を1回行っただけであった。このような場合にランダムノイズの標準偏差が大きいと、ランダムノイズの影響を受け、被写体成分が分離しきれないことがある。そこで本実施形態では、画像を微分し、さらに2回の平滑縮小化を行うことでランダムノイズの標準偏差が大きい場合でも被写体成分を精度よく分離して、スジノイズ成分を推定することを可能にする。
第1,2の実施形態では、スジノイズ推定の際に画像に対して平滑縮小化を1回行っただけであった。このような場合にランダムノイズの標準偏差が大きいと、ランダムノイズの影響を受け、被写体成分が分離しきれないことがある。そこで本実施形態では、画像を微分し、さらに2回の平滑縮小化を行うことでランダムノイズの標準偏差が大きい場合でも被写体成分を精度よく分離して、スジノイズ成分を推定することを可能にする。
本実施形態では、図2のフローチャートに従った処理においてステップS203で図12のフローチャートに従う点が第1の実施形態と異なる。ステップS203では、推定部403は、取得部401が取得した画像におけるスジノイズを、算出部402が求めた平坦度に基づいて推定する。ここで、推定部403の機能構成例を図13のブロック図に示す。図13の各機能部の動作について、図12のフローチャートに従って説明する。
ステップS1801では、生成部2001は、取得部401が取得した画像をスジノイズと直交するに微分した微分画像を生成する。更に生成部2001は、上記のステップS301と同様にして、取得部401が取得した画像における画素ごとに重み値Wsmを取得する。
ステップS1802で生成部2002は、上記のステップS301と同様にして、ステップS1801で生成した微分画像における各画素に対応する重み値Wsmを用いて、微分画像における各画素の画素値の重み付き平均処理をスジノイズの伸びる方向に行う。ここで、微分画像の画素位置(x、y)における重み値Wsmは、取得部401が取得した画像の画素位置(x、y)についてステップS1801で求めた重み値Wsmである。微分画像における各画素について重み付き平均処理を行うことで、各画素に対応する重み付き平均処理後の画素値X’を得ることができる。つまり、微分画像における各画素の画素値を重み付き平均処理後の画素値X’に変換した画像(第1の重み付き平均画像)を生成することができる。なお、平坦度に基づいた重み値(Wsm1)に加えて画素値や画素間の距離に基づいた重みWIを同時に使用することも可能である。その場合は最終的に用いる重みWはW=Wsm1+WIと表すことができる。そして生成部2002は、第1の重み付き平均画像を、スジノイズと同方向に規定の縮小率(第1の縮小率)でもって縮小することで第1の縮小画像を生成する。
ステップS1803では、生成部2003は、上記のステップS301と同様にして、第1の縮小画像における各画素に対応する重み値を用いて、第1の縮小画像における各画素の画素値の重み付き平均処理をスジノイズの伸びる方向に行う。ここで、第1の重み付き平均画像を第1の縮小率で縮小した結果、第1の重み付き平均画像における画素位置(x、y)が第1の縮小画像における画素位置(x’、y’)に変換されたとする。このとき、第1の縮小画像の画素位置(x’、y’)における重み値は、ステップS301と同様にして求められた重み値を第1の縮小率で縮小した結果、もしくは平坦度を第1の縮小率で縮小した結果に対してステップS301に記載の方法で重み値を算出したWsm2である。第1の縮小画像における各画素について重み付き平均処理を行うことで、各画素に対応する重み付き平均処理後の画素値X’を得ることができる。つまり、第1の縮小画像における各画素の画素値を重み付き平均処理後の画素値X’に変換した画像(第2の重み付き平均画像)を生成することができる。なお、平坦度に基づいた重み値(Wsm2)に加えて画素値や画素間の距離に基づいた重みWIを同時に使用することも可能である。その場合は最終的に用いる重みWはW=Wsm2+WIと表すことができる。そして生成部2003は、第2の重み付き平均画像を、スジノイズと同方向に規定の縮小率(第2の圧縮率)でもって縮小することで第2の縮小画像を生成する。
ステップS1804では、生成部2004は、第2の縮小画像をスジノイズと直交する方向に積分した画像(積分画像)をスジノイズ成分として生成する。そして本実施形態に係るステップS204では、補正部404は、積分画像をスジノイズと同方向に拡大した拡大画像を生成する。拡大率は「1/(第1の縮小率×第2の縮小率)」である。つまり補正部404は、積分画像のスジノイズと同方向のサイズを取得部401が取得した画像と同サイズに拡大する。以降は第1の実施形態と同様である。
このように、本実施形態によれば、画像を微分し、さらに2回の平滑縮小化を行うことでランダムノイズの標準偏差が大きい場合でも被写体成分を精度よく分離して、スジノイズ成分を推定することが可能となる。なお、平滑縮小化の回数は2に限らず、3以上であっても良い(つまり平滑縮小化は複数回行う)。
[第4の実施形態]
第1の実施形態で説明した方法により平坦度を算出する場合、「画素値の上限(飽和)もしくは下限(黒潰れ)」に近い画素値を有する画素が多く含まれた画像の場合、多くの画素の平坦度が高くなる可能性がある。画素値が飽和・黒潰れに近い場合には、スジノイズも飽和・黒潰れしてしまい、その画素からのスジノイズ成分の推定は不可能もしくは精度が低下する可能性がある。そこで本実施形態では、飽和・黒潰れの度合いも考慮して平坦度を算出することで、飽和・黒潰れ領域がある画像からでも被写体成分を精度よく分離して、スジノイズ成分を推定することを可能にする。
第1の実施形態で説明した方法により平坦度を算出する場合、「画素値の上限(飽和)もしくは下限(黒潰れ)」に近い画素値を有する画素が多く含まれた画像の場合、多くの画素の平坦度が高くなる可能性がある。画素値が飽和・黒潰れに近い場合には、スジノイズも飽和・黒潰れしてしまい、その画素からのスジノイズ成分の推定は不可能もしくは精度が低下する可能性がある。そこで本実施形態では、飽和・黒潰れの度合いも考慮して平坦度を算出することで、飽和・黒潰れ領域がある画像からでも被写体成分を精度よく分離して、スジノイズ成分を推定することを可能にする。
本実施形態は、算出部402による各画素の平坦度の算出方法(ステップS202)が第1の実施形態と異なり、それ以外については第1の実施形態と同様である。然るに以下では、算出部402の動作について重点的に説明する。
算出部402は、取得部401が取得した画像における各画素の仮の平坦度(仮平坦度Sma)を求める。仮の平坦度は平坦度と同じ方法で求める。そして更に算出部402は、取得部401が取得した画像の各画素について、該画素の画素値に対する飽和・黒潰れの度合いを示す値SBを求める。このような値SBを求める方法には様々な方法が考えられる。以下に着目画素に対する値SBを求める為の幾つかの方法を説明する。
着目画素に対する値SBを求めるための第1の方法について、図9を用いて説明する。第1の方法では、着目画素の画素値が「飽和に近いと考えられる基準の画素値」や「黒潰れに近いと考えられる基準の画素値」に近づくほど、該着目画素の値SBを大きくする。図9に示す如く、第1の実施形態で説明した平坦度の算出方法でもって、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)の仮平坦度Smaを求める。そして、画素値が取り得る最大値をMs、最小値をMb、飽和に近いと考えられる基準の画素値をThs、黒潰れに近いと考えられる基準の画素値をThbとする。着目画素の画素値をXとすると、着目画素に対する値SBは以下の式で求めることができる。
SB=1 (X≦Ths且つX≧Thbの場合)
SB=1−((X−Ths)/(Ms−Ths)) (X≧Thsの場合)
SB=1−((Thb−X)/(Thb−Mb)) (X≦Thbの場合)
着目画素に対する値SBを求めるための第2の方法について、図6(b)を用いて説明する。図6(b)に示す如く、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)を含み且つスジノイズと直交する方向の画素列において該着目画素を中心とするm(図6(b)ではm=7)画素の画像領域(斜線で示した領域(着目画素の周辺の画素)及び黒の矩形からなる領域)を設定する。そして、画像領域に含まれているそれぞれの画素について上記の方法でもって値SBを求め、該求めた値SBの平均値を、着目画素に対する値SBとする。
SB=1−((X−Ths)/(Ms−Ths)) (X≧Thsの場合)
SB=1−((Thb−X)/(Thb−Mb)) (X≦Thbの場合)
着目画素に対する値SBを求めるための第2の方法について、図6(b)を用いて説明する。図6(b)に示す如く、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)を含み且つスジノイズと直交する方向の画素列において該着目画素を中心とするm(図6(b)ではm=7)画素の画像領域(斜線で示した領域(着目画素の周辺の画素)及び黒の矩形からなる領域)を設定する。そして、画像領域に含まれているそれぞれの画素について上記の方法でもって値SBを求め、該求めた値SBの平均値を、着目画素に対する値SBとする。
なお、値SBの平均値を求める際に着目画素からの距離や着目画素との画素値の差に応じて重みを付けた重み付け平均を行ってもよい。また上記の画像領域は任意に設定してよい。
着目画素に対する値SBを求めるための第3の方法について、図6(b)を用いて説明する。図6(b)に示す如く、着目画素(黒で塗りつぶした矩形)を含み且つスジノイズと直交する方向の画素列において該着目画素を中心とするm(図6(b)ではm=7)画素の画像領域(斜線で示した領域及び黒の矩形からなる領域)を設定する。そして、画像領域に含まれているそれぞれの画素の画素値の平均値Xmを求める。そして、以下の式により、着目画素に対する値SBを求める。
SB=1 (Xm≦Ths且つXm≧Thbの場合)
SB=1−((Xm−Ths)/(Ms−Ths)) (Xm≧Thsの場合)
SB=1−((Thb−Xm)/(Thb−Mb)) (Xm≦Thbの場合)
なお、画素値の平均値を求める際に着目画素からの距離や着目画素との画素値の差に応じて重みを付けた重み付け平均を行ってもよい。また上記の画像領域は任意に設定してよい。
SB=1−((Xm−Ths)/(Ms−Ths)) (Xm≧Thsの場合)
SB=1−((Thb−Xm)/(Thb−Mb)) (Xm≦Thbの場合)
なお、画素値の平均値を求める際に着目画素からの距離や着目画素との画素値の差に応じて重みを付けた重み付け平均を行ってもよい。また上記の画像領域は任意に設定してよい。
値SBは、以上説明した第1の方法、第2の方法、第3の方法の何れを用いて求めても良いし、これらの方法の一部若しくは全部を組み合わせた方法でもって値SBを求めても良い。
そして着目画素の平坦度Smを仮平坦度Sma及び値SBに基づいて決定する。例えば、Sm=Sma+SBやSm=Sma×SB等の式に従って平坦度Smを求める。なお、仮平坦度Sma及び値SBに基づいて平坦度Smを求めるための方法はこれらの方法に限らない。仮平坦度Sma及び値SBのどちらも値が大きな場合には平坦度Smを大きく、仮平坦度Sma及び値SBのどちらかもしくはどちらもが小さな場合には平坦度Smを小さくするような方法であればどのような方法でもよい。
このように、本実施形態では、飽和や黒潰れの領域の平坦度を低く算出している。そして、平坦度が高い領域の重みを大きくした上で平滑縮小化を行いスジノイズの推定をしており、スジノイズ推定結果に被写体成分が混入しづらくなる。また、スジノイズ成分が存在しないもしくは減弱している飽和や黒潰れの領域は重みが小さくなるために推定精度が低下しにくくなっている。これにより、従来ではスジノイズの推定が困難であったスジノイズと同方向の被写体が多く存在し、かつ飽和・黒潰れが存在する画像においても従来よりも高い精度でスジノイズを推定する事が可能となる。
[第5の実施形態]
図4,5,13に示した各機能部はハードウェアで実装しても良いが、ソフトウェア(コンピュータプログラム)で実装しても良い。後者の場合、このコンピュータプログラムを実行可能なコンピュータ装置は、上記の画像処理装置に適用可能である。画像処理装置に適用可能なコンピュータ装置のハードウェア構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。
図4,5,13に示した各機能部はハードウェアで実装しても良いが、ソフトウェア(コンピュータプログラム)で実装しても良い。後者の場合、このコンピュータプログラムを実行可能なコンピュータ装置は、上記の画像処理装置に適用可能である。画像処理装置に適用可能なコンピュータ装置のハードウェア構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。
CPU101はRAM102に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて処理を実行する。これによりCPU101は、コンピュータ装置全体の動作制御を行うと共に、画像処理装置が行うものとして上述した各処理を実行若しくは制御する。
RAM102は、HDD(ハードディスクドライブ装置)103や外部メモリ107からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、撮像装置105から汎用I/F104を介して受信した撮像画像を格納するためのエリアを有する。更にRAM102は、CPU101が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このようにRAM102は各種のエリアを適宜提供することができる。
HDD103には、OS(オペレーティングシステム)や、画像処理装置が行うものとして上述した各処理をCPU101に実行若しくは制御させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。HDD103に保存されているコンピュータプログラムには、図4,5,13に示した各機能部の機能をCPU101に実現させるためのコンピュータプログラムが含まれている。また、HDD103に保存されているデータには、上記の説明において既知の情報として説明したもの、例えば、閾値や縮小率などが含まれている。また、HDD103には、処理対象となる画像が保存されていても良い。HDD103に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU101による制御に従って適宜RAM102にロードされ、CPU101による処理対象となる。
汎用I/F104には撮像装置105、入力装置106、外部メモリ107が接続されており、汎用I/F104は、これらの機器とのデータ通信を行うためのインターフェースとして機能するものである。
撮像装置105は静止画像や動画像を撮像し、該撮像した静止画像や動画像は汎用I/F104を介してHDD103やRAM102に転送される。上記の取得部401が取得するものとして説明した画像は、撮像装置105が撮像した静止画像や動画像を構成するフレームの画像であっても良い。
入力装置106は、マウスやキーボードなどのユーザインターフェースであり、ユーザが操作することで各種の指示をCPU101に対して入力することができる。外部メモリ107は、メモリーカードやUSBメモリなどのメモリ装置である。
モニタ108は、CRTや液晶画面などにより構成されており、CPU101による処理結果を画像や文字などでもって表示することができる。例えば、上記の実施形態において説明した処理によりスジノイズの成分が除去された画像をモニタ108に表示しても良い。モニタ108は、タッチパネル画面であっても良い。
CPU101、RAM102、HDD103、汎用I/F104、モニタ108は何れもメインバス109に接続されている。なお、図1に示した構成は、画像処理装置に適用可能なコンピュータ装置のハードウェア構成の一例に過ぎず、他の構成も考えられる。
また、上記の各実施形態の説明で挙げた数値は具体的な説明を行うために例示的に用いたものであり、上記の各実施形態の説明はこの数値に限定されるものではない。また、上記の各実施形態の一部若しくは全部を適宜組み合わせて使用しても良い。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
401:取得部 402:算出部 403:推定部 404:補正部 405:出力部
Claims (19)
- 画像における画素ごとに平坦度を取得する取得手段と、
前記画像における着目画素について、前記画像におけるスジ状のノイズの方向に前記着目画素および近傍の画素を含む領域を設定し、前記領域に含まれる各画素の前記平坦度に応じた重みと、各画素の画素値とに基づいて、前記画像におけるスジ状のノイズの成分を算出する算出手段と、
前記算出手段が求めたスジ状のノイズの成分に基づいて前記画像を補正する補正手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記算出手段は、前記領域に含まれる各画素の重みと画素値とを用いて重み付き平均を算出し、重み付き平均画像を出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記重み付き平均画像をスジ状のノイズの方向に縮小してからスジ状のノイズの方向と直交する方向について特定の周波数以上の周波数成分を抽出する処理を行うことで、前記画像におけるスジ状のノイズの成分を求めることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、前記画像における着目画素を含む画像領域の画素値の分散値に基づいて該着目画素の平坦度を求めることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、前記画像における着目画素を含み且つスジ状のノイズの方向と直交する方向の画素列の画素値の分散値に基づいて該着目画素の平坦度を求めることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、前記画像における着目画素を含む画像領域においてスジ状のノイズの方向と直交する画素列ごとの画素値の分散値に基づいて該着目画素の平坦度を求めることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、前記画像においてスジ状のノイズの方向のエッジに基づいて前記画像における各画素の平坦度を求めることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、着目画素について求めた平坦度を、該着目画素の画素値の飽和の度合い及び黒潰れの度合いに応じて補正することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、着目画素について求めた平坦度を、該着目画素及びその周辺の画素の画素値の飽和の度合い及び黒潰れの度合いに応じて補正することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、着目画素について求めた平坦度を、該着目画素及びその周辺の画素の平均の画素値の飽和の度合い及び黒潰れの度合いに応じて補正することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記画像における着目画素の平坦度をスケーリングすることで該着目画素の重み値を求めることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記画像における着目画素の平坦度と閾値との大小関係に応じて該着目画素の重み値を求めることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記画像における着目画素を含み且つスジ状のノイズの方向の画素列におけるそれぞれの画素の平坦度の平均値を該着目画素の重み値とすることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記画像における着目画素を含み且つスジ状のノイズの方向の画素列において平坦度が閾値以上となる画素の数に応じて該着目画素の重み値を求めることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記画像における着目画素を含み且つスジ状のノイズの方向の画素列において平坦度が閾値未満となる画素の数に応じて該着目画素の重み値を求めることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記補正手段は、前記求めたスジ状のノイズの成分を前記平坦度に応じて補正し、該補正したスジ状のノイズの成分に基づいて前記画像を補正することを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段は、前記画像をスジ状のノイズの方向と直交する方向に微分した微分画像に対して、画素値の重み付き平均処理及びスジ状のノイズの方向への縮小処理を複数回行ってから、スジ状のノイズの方向と直交する方向に積分することで、前記画像におけるスジ状のノイズの成分を求めることを特徴とする請求項11乃至15の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 画像処理装置が行う画像処理方法であって、
前記画像処理装置の取得手段が、画像における画素ごとに平坦度を取得する取得工程と、
前記画像処理装置の算出手段が、前記画像における着目画素について、前記画像におけるスジ状のノイズの方向に前記着目画素および近傍の画素を含む領域を設定し、前記領域に含まれる各画素の前記平坦度に応じた重みと、各画素の画素値とに基づいて、前記画像におけるスジ状のノイズの成分を算出する算出工程と、
前記画像処理装置の補正手段が、前記算出工程で求めたスジ状のノイズの成分に基づいて前記画像を補正する補正工程と
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを、請求項1乃至17の何れか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
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-
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