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JP2019004367A - 撮像装置、その制御方法およびプログラム - Google Patents

撮像装置、その制御方法およびプログラム Download PDF

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JP2019004367A
JP2019004367A JP2017118610A JP2017118610A JP2019004367A JP 2019004367 A JP2019004367 A JP 2019004367A JP 2017118610 A JP2017118610 A JP 2017118610A JP 2017118610 A JP2017118610 A JP 2017118610A JP 2019004367 A JP2019004367 A JP 2019004367A
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達也 渡邉
Tatsuya Watanabe
達也 渡邉
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Abstract

【課題】 撮影範囲と照明範囲を調整することで、好適に照明の光量を得て撮影可能な手段を提供することである。【解決手段】 被写体を撮像して生成した画像から、照明手段の照射範囲の輝度分布情報を取得し、画像の一部の領域を切り出す際に、その輝度分布情報に基づいて照射範囲の重心が切り出す画像領域の中心となるように画像を切り出すことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像装置、その制御方法およびプログラムに関し、特に、照明装置を用いて撮像装置の撮影範囲を照らす際の照射位置のずれ補正に関するものである。
例えば、暗所でのカメラの撮影方法として、光量不足を補うために、ストロボなどの照明装置を用いるのは一般的である。その中で、照明装置が搭載されていないカメラを用いる場合は、外付け照明装置(以下、照明装置)を用いることになる。
上記のユースケースにおいて、例えば監視カメラと外付けの照明装置の設置の考えた際に、カメラと照明装置は物理的に分離しているため、カメラの撮影範囲中心に対して、照明装置の光軸中心を一致させて設置することは困難である。そのため、照明装置を設置することによって期待される最適な光量を得ることができない場合がある。
高輝度の対象物の認識に関して、例えば、特許文献1では、露出条件の異なる複数の画像を取得し、その画像から抽出した高輝度領域の形状・重心位置・数を比較することで認識を行う手法が開示されている。また、特許文献2では、指示具の発光部から射出された光によって形成された指示像を含む表示画像を撮影した撮影画像から、一定の閾値を超える輝度値の領域を抽出し、正確に指示位置を検出する手段が開示されている。
特許第5892079号 特許第3994672号
しかしながら、上記した特許文献1では、複数の異なった露出条件の画像が必要なため、処理に時間を要してしまう。また、特許文献2は、発光部を有する指示具が指示した位置を検出するのみで、好適な光量を得るための発光部と撮像装置の撮像範囲の位置関係(例えば、設置位置や設置方向など)については開示されていない。
そこで本発明の目的は、撮像装置の撮影範囲と照明装置の照射範囲とを調整することにより、照明装置からの好適な光量を得て撮影することが可能な手段を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、被写体を撮像して画像を生成する撮像手段と、前記画像から照明手段の照射範囲の輝度分布情報を取得する輝度取得手段と、前記画像の一部の画像領域を切り出す画像切り出し手段と、を有し、前記画像切り出し手段は、前記輝度分布情報に基づいて前記一部の領域を切り出すことを特徴とする。
本発明によれば、照明装置と撮像装置の組合せによらず、撮像装置の撮影範囲と照明装置の照射範囲を調整することで、照明装置からの好適な光量を得て撮影することができる。
本発明の第1の実施形態に係る全体構成例を示すブロック図 本発明の第1の実施形態に係るずれ補正シーケンスの例を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る輝度分布情報の取得方法の例を示す図 本発明の第1の実施形態に係る輝度分布情報の分類に関する例を示す図 本発明の第1の実施形態に係る一時的な環境光が影響した外乱光パターンの例を示す図 本発明の第1の実施形態に係る反射物パターン例を示す図 本発明の第1の実施形態に係る奥行き幅パターン例を示す図 本発明の第1の実施形態に係るあおりパターン例を示す図 本発明の第1の実施形態に係る輝度重心と切り出し画像の中心が一致している状態を示す図 本発明の第2の実施形態に係る全体構成例を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係るずれ補正シーケンスの例を示すフローチャート 本発明の第2の実施形態に係る輝度のピークが取得できない例を示す図 本発明の第2の実施形態に係る輝度分布重心が切り出し中心可動範囲に内包されない例を示す図
以下に、本発明の好ましい実施形態の一例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。以下では、撮像装置として監視用カメラを用いる場合を例に説明するが、本発明は撮像装置に限定されず、ソフトウェアを用いたPCなどにおける画像処理にも適用できる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例1形態に係るにおける全体構成例を示すブロック図である。図1において、撮像装置1000は、クライアント装置2000(情報処理装置)と相互に通信可能な状態に接続されている。
撮像装置1000は、レンズ部100、撮像部110、画像処理部120、輝度取得部130、輝度解析部140、演算部150、画像切り出し部160によって構成される。
撮像装置1000によって撮像される被写体像は、レンズ部100を介して撮像部110内の不図示の撮像素子に結像し電気信号に変換される。
レンズ部100は、光軸方向に移動して焦点距離を変更する変倍レンズおよび光軸方向に移動して焦点調節を行うフォーカスレンズなどの光学レンズと、光学フィルタ、絞り機構と、それぞれを駆動するための駆動系を含む。光学フィルタには、例えば、可視光カットフィルタ、赤外光カットフィルタ、NDフィルタなどが挙げられる。レンズ部100を駆動するための駆動系は、画像処理部120より設定値を取得し、その設定値に応じて光学レンズの駆動、光学フィルタの切り替えを行う。なお、図1の構成例では撮像装置1000は、レンズ部100を一体に有するレンズ一体型撮像装置であるが、レンズ部の交換が可能なレンズ交換型撮像装置であってもよい。
撮像部110は、不図示の撮像素子、AGC回路、A/D変換回路を有する。撮像素子は、レンズ部100によって結像された被写体像を電気信号(アナログ信号)として出力する。撮像素子から出力されたアナログ電気信号(撮像信号)は、AGC回路によりゲイン調整され、A/D変換器によりデジタル信号に変換された後、画像信号として画像処理部120へ送られる。
画像処理部120は、撮像部110から受け取った画像信号に対して、例えば、現像処理、フィルタ処理、センサ補正、ノイズ除去などの画像処理を行う。露出調整を行う場合は、レンズ部100や撮像部110へ設定値を送信し、適露出画像を取得できるように調整する。露出調整の詳細については、公知な技術で行われるものとして、詳細は割愛する。画像処理部120で生成された画像は、輝度取得部130、画像切り出し部160、通信部180へ送られる。
輝度取得部130は、画像処理部120から受け取った画像から、不図示の照明装置の輝度分布情報を取得する。前述したように、ここでいう照明装置とは、撮像装置1000とは物理的に分離している照明装置である。照明装置に使用される光源について、例えば、HIDランプ、LEDといった種類や、配光特性、光の波長域は問わない。また、照明装置は、撮像装置1000から通信可能である構成でもよい。輝度分布情報を取得する方法としては、例えば、照明装置をONしている時の画像とOFFしている時の画像の輝度値を比較する方法が考えられる。詳細は後述するシーケンスにおいて説明する。輝度取得部130は、取得した照明装置の輝度分布情報を、輝度解析部140に送信する。
輝度解析部140は、輝度取得部130から受け取った輝度分布情報を3つの輝度範囲、具体的には、低輝度領域、高輝度領域、異常輝度領域に分類し、分布パターンを生成する。さらに、その分布パターンに異常輝度領域が含まれている場合、その要因が何に起因するのか推定を行う。輝度解析部140は、記憶部(図示なし)を有しており、撮像装置1000のユースケースに応じて想定される特徴的な分布パターンが記憶される。本実施形態における特徴的な分布パターンとして、下記を例に説明する。
・外乱光が影響するパターン(以下、外乱光パターン)
・撮影シーンの奥行き幅が大きいパターン(以下、奥行き幅パターン)
・照明装置と撮像装置1000の設置関係があおっているパターン(以下、あおりパターン)具体的なパターン分けの判定については、後述する補正シーケンスにおいて説明する。輝度解析部140は、解析した要因の推定結果を、演算部150へ送信する。
演算部150は、輝度解析部140から受け取った要因の推定結果に基づいて、照明装置の輝度分布重心を算出する。具体的な算出方法については、後述する補正シーケンスにおいて説明する。演算部150は、算出した輝度分布重心の位置を、画像切り出し部160へ送信する。
画像切り出し部160は、画像処理部120から受け取った画像から、演算部150で算出した輝度分布重心の位置に基づいて、一部又は全部の画像領域を切り出す。
制御部170は、撮像装置1000の全体を制御し、撮像や画像処理、映像出力、などの制御を行う。図示しないCPU(コンピュータ)、メモリ(ROM、RAM)を有し、CPUはメモリからロードしたコンピュータプログラムに従い、撮像装置1000の各機能ブロックの制御およびそのために必要な演算を行う。例えば、撮像部110内の撮像素子の露光時間(蓄積時間)制御、画像処理部120内の画像処理を制御する。また、レンズ部100のズーム動作やフォーカス動作や絞り等の制御を行う。
通信部180は、画像処理部120で処理を施された画像信号をクライアント装置2000(情報処理装置)などの外部端末へ、要求された画像を出力し、また、映像配信を行う。画像信号の出力先、映像の配信先はカメラに内蔵されているディスプレイや撮像装置とは別体の独立している外部のディスプレイでもよい。また、画像信号から複数の映像ストリームを生成し出力してもよい。また、通信部180は、外部ネットワークに接続された外部端末としてのクライアント装置2000に、本システムの状態や処理結果などを出力し、または本システムの動作を制御するための制御情報などを入力するために用いられる。制御部170が、通信部180を介して入力された情報を取得し、その情報に基づいて各機能ブロックの制御を行う。
本実施形態における、撮像装置1000の撮影範囲中心と照明装置の光軸中心のずれの補正シーケンスについて、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係るずれ補正シーケンスの例を示すフローチャートである。図2のフローチャートは、制御部170によって、各処理ブロックを制御し実行される処理手順を図示したものである。制御部170が有するメモリ(ROM)に格納されているプログラムをメモリ(RAM)に展開し、CPUが実行することにより実現される。
図2の補正シーケンスは、撮像装置1000に対して照明装置の設置を開始するときにスタートして以下の処理ステップに入る。撮像装置および照明装置の設置の開始は、例えば、設置モードが入ったとき、補正開始が指示されたとき、カメラの電源がONされたとき、などに応じて判断する。
処理ステップに入ると、まずステップS100で、撮像装置1000が照明装置の輝度分布情報を取得する。撮像装置1000は被写体像をレンズ部100、撮像部110を介して電気信号に変換し、画像処理部120で画像として生成される。輝度取得部130は、画像処理部120により生成された画像より照明装置の輝度情報を取得する。
前述したように、本実施形態では、照明装置をONしている時の画像と、OFFしている時の画像の輝度値差分から、照明装置の輝度分布情報を取得する。ON時とOFF時のどちらの画像から取得するかは問わないが、輝度差分を取得するためには露出条件は同一にする方が好ましい。なお、例えば、照明装置と連携している撮像装置においては自動で照明ON/OFFおよび撮像を行い、画像を取得する。また、例えば、照明装置と撮像装置とが連携(接続)されておらず独立した装置である場合などは、撮像装置より照明のON/OFFおよび撮像のタイミングを報知し、ユーザー操作によりそれぞれの画像を取得する構成としてもよい。
ここで、具体的な輝度分布の取得イメージを、図3に示す。図3は、本発明の第1の実施形態に係る輝度分布情報の取得方法の例を示す図である。図3で示すように、各画素の輝度は画像処理部120で数値化されている。輝度値は0〜200の範囲で表しており、0が最も暗く、200が最も明るいことを示す。ただし、この方法で輝度分布情報を取得する場合、ワンショット画像内の輝度値が元々十分に高いと、図3の画像Bにおいて輝度値が200を超えてしまい、照明装置の輝度分布情報を取得できない。この場合、撮影シーンに応じて、画像処理部120やレンズ部100の光学フィルタを用いて、画像A、画像Bの輝度値を抑える必要がある。例えば、撮影範囲に日光が十分にあたっている場合は、まず画像処理部120は露出をアンダー方向に調整、例えば、レンズ部100の絞りを絞る、撮像部110のA/D変換回路のゲインを下げる、等の方法で輝度値が200を超えないように調整する。それでも輝度値が200を超える場合は、レンズ部100の光学フィルタを切り替えることで、照明装置と異なる波長の光をカット、又は全体の光量を減衰させて、輝度値が200を超えないように調整する。
輝度取得部130で取得された照明装置の輝度分布情報は、輝度解析部140に送信され、2つの閾値C、閾値Dによって3つの輝度範囲、具体的には低輝度領域、高輝度領域、異常輝度領域に分類される。輝度分布情報を分類した際のイメージを、図4に示す。図4は、本発明の第1の実施形態に係る輝度分布情報の分類に関する例を示す図である。閾値Cは、低輝度領域と高輝度領域を分ける閾値で、撮像装置1000が被写体を認識できるかできないかの閾値となる。閾値Dは、高輝度領域と異常輝度領域を分ける閾値で、明る過ぎる領域を検知するための閾値である。本実施形態においては、ユーザーが閾値Cと閾値Dを設定する。以上の処理により、撮像装置1000は、輝度解析部140で照明装置の輝度領域の分布パターンを取得し、その後ステップS101へ進む。
次に、ステップS101〜S103では、一時的な環境光が影響した外乱光パターンの検出と、その異常輝度領域が生じた要因の推定を行う。ステップS101では、輝度解析部140で取得した分布パターンに異常輝度領域が含まれているかを判断する。異常輝度領域がある場合は、要因を推定するためにステップS102へ進む。異常輝度領域がない場合、ステップS100で取得した照明の輝度分布パターンの情報を演算部150へ送信し、ステップS110へ進む。
ステップS102では、ステップS100の照明の輝度分布情報を取得する処理と同様の処理を再度行う。この際、ステップS100の露出調整でレンズ部100や映像処理部101に対して行われた設定は引き継ぐものとする。その後、ステップS103へ進む。
ステップS103では、異常輝度領域が生じた要因が一時的な環境光が影響した外乱光パターンか、他のパターンかを判断する。一時的な環境光が影響した外乱光パターンと判定される場合のイメージの例を図5に示す。図5は、本発明の第1の実施形態に係る一時的な環境光が影響した外乱光パターンの例を示す図である。判断する基準としては、ステップS100で取得した分布パターンにあった異常輝度領域が、ステップS102で取得した分布パターンではない、つまり、時間経過によって輝度分布情報が変化している点を用いる。照明装置の輝度分布情報は一定であるため、時間経過によって輝度値が変化した領域は、一時的な環境光が影響したと推定できる。時間経過によって輝度分布情報が変化している場合、異常輝度領域が生じた要因が一時的な環境光が影響した外乱光パターンと判断し、ステップS102で取得した照明の輝度分布パターンの情報を演算部150へ送信し、S110へ移行する。時間経過によって輝度分布情報が変化していない場合は、異常輝度領域が生じた要因が他のパターンであると判断し、ステップS104へ進む。
ステップS104では、異常輝度領域が生じた要因が反射物パターンか、他のパターンかを判断する。反射物パターンと判定される場合のイメージの例を図6に示す。図6は、本発明の第1の実施形態に係る反射物パターン例を示す図である。判断する基準としては、ステップS100で取得した分布パターンにも、ステップS102で取得した分布パターンにも異常輝度領域が存在し、かつ、その異常輝度領域が高輝度領域に内包されないことである。この場合、異常輝度領域となっている領域に、動体、もしくは、固定物(以下、まとめて反射物とする)が存在していると推定できる。以上のことから、高輝度領域外に反射物を検出した場合、異常輝度領域が生じた要因が反射物パターンと判断し、ステップS105に進む。高輝度領域外に反射物が検出されなかった場合、異常輝度領域が生じた要因が他のパターンであると判断し、ステップS106へ移行する。
ステップS105では、反射物パターンだと判断された場合の処理を行う。前述したように、反射物パターン時の異常輝度領域は、高輝度領域に内包されない、つまり、照明装置の照射光とは関係のない領域であるといえる。そのため、輝度解析部140は、高輝度領域に内包されない異常輝度領域を、以降のシーケンスからマスクする処理を行う。その後、異常輝度領域が生じた要因が他にないか判断するため、ステップS106へ進む。
ステップS106では、異常輝度領域が生じた要因が奥行き幅パターンか、他のパターンかを判断する。奥行き幅パターンと判定される場合のイメージの例を図7に示す。図7は、本発明の第1の実施形態に係る奥行き幅パターン例を示す図である。判断する基準としては、ステップS104までの基準に加えて、低輝度領域が高輝度領域に内包されていることである。図7に示すように、奥行きが非常に広い撮影シーンの場合、輝度分布のレンジが非常に広くなってしまい、結果、異常輝度領域が検出されたと推定できる。以上のことから、高輝度領域に内包された低輝度領域が検出された場合、奥行き幅パターンを判断して、ステップS107へ進む。高輝度領域に内包された低輝度領域が検出されなかった場合、異常輝度領域が生じた要因が他のパターンであると判断し、ステップS108へ進む。
ステップS107では、奥行き幅パターンだと判断された場合の処理を行う。前述したように、低輝度領域は撮像装置1000が認識できない領域になるので、画像としては撮影する必要がなく、認識できる領域に対してずれ補正を行う方が有益である。そのため、高輝度領域に内包された低輝度領域がなくなるまで、閾値Cと閾値Dの設定値を増加させる処理を行う。この時、閾値Cと閾値Dの相対値は一定のままである。その後、異常輝度領域が生じた要因が他にないか判断するため、ステップS108へ進む。
ステップS108では、異常輝度領域が生じた要因があおりパターンか、他のパターンかを判断する。あおりパターンと判定される場合のイメージの例を図8に示す。図8は、本発明の第1の実施形態に係るあおりパターン例を示す図である。判断する基準としては、高輝度領域に内包された異常輝度領域の位置が、一方に寄った状態になっていることである。寄っている状態の基準は、撮像装置1000と照明装置の距離関係(視差の大きさ)や、撮影対象距離や、設置環境によって決まる。例えば、ユーザー操作により予め設定可能な構成としてもよい。例えば、図8のような分布パターンであっても、被写体面に対して撮像装置1000と照明装置が水平に設置して使用するのか、斜めに設置して使用するのかであおりパターンと判定する基準は異なる。以上のことから、高輝度領域に内包された異常輝度領域の位置が、一方に寄った状態になっている場合、あおりパターンと判断し、ユーザーに対して照明装置の設置をやり直すように促し、補正シーケンスの始めに戻る。高輝度領域に内包された異常輝度領域の位置が、一方に寄った状態になっていない場合、異常輝度領域も重心算出に必要な領域と判断し、ステップS109へ進む。
ステップS109では、あおりパターンだと判断されなかった場合の処理を行う。ステップS101〜S108までのパターン分けでどれにも分類されなかった場合、異常輝度領域が生じた原因は、照明装置の照射範囲内に反射物が存在すると判断する。この場合、異常輝度領域も輝度分布重心を算出する際に必要な領域であるので、以降のシーケンスでは高輝度領域の一部として扱う。その後、ステップS102で取得した分布パターンに上記の処理を加えた高輝度領域の位置情報を演算部150へ送信し、ステップS110へ進む。
ステップS110では、演算部150がステップS101、S103、S109のいずれかのシーケンスで輝度解析部140から受け取った高輝度領域の位置情報から、輝度分布重心を算出する。ステップS110の処理を行うまでに、高輝度領域は照明装置の照射光が適切にあたっていると判断された領域になる。そのため、高輝度領域の重心を算出することは、照明装置の輝度分布重心を算出することと同じである。重心の算出方法は、一般的な平面に対する重心の算出方法とする。具体的には、高輝度領域を質量均一の平面とみなし、高輝度領域の位置情報から重心、つまり、輝度分布重心を算出する。演算部150は、算出した輝度分布重心の位置を画像切り出し部160へ送信して、ステップS111へ進む。
ステップS111では、画像切り出し部160がステップS110で算出した輝度分布重心の位置に基づいて、切り出し位置を変更する。具体的には、切り出し位置の中心を、ステップS110で算出した輝度分布重心の位置と一致させる。すなわち、輝度分布重心の位置が中心となるように切り出し位置を変更する。図9は、本発明の第1の実施形態に係る輝度重心と切り出す画像領域の中心が一致している状態を示す図である。撮像素子900のうち、撮像の際の結像範囲が円形の破線で示した結像範囲910である。そのうち、画像として切り出す画像切り出し領域920を円形の実線で示している。重心930は照明装置の輝度範囲の重心を示しており、図9においては、画像切り出し領域920の中心と重心930とが一致している。ステップS111で本実施例における補正シーケンスは終了となる。
以上の撮像装置1000の構成と補正シーケンスによって、照明の照射範囲の輝度分布情報を取得して画像の切り出し位置を変更することで、撮影範囲の中心と照明装置の照射範囲の重心を合わせて撮影に好適な光量を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、図10〜図13を参照して、本発明の第2の実施形態に係る撮影範囲と照明装置の照射範囲が大きくずれている場合の補正方法について説明する。ここでいう、大きくずれている状態というのは、例えば、第1の実施形態で説明した切り出し位置の変更のみではずれ補正が行えない程度に撮像範囲と照射範囲がずれている状態を示す。そのため、本実施形態では、第1の実施形態で示した切り出し変更によるずれ補正が行える程度まで撮像範囲と照射範囲のずれを小さくするように、ユーザーに対して設置ガイドを行う機能を追加する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る全体構成例を示すブロック図である。本実施形態において、撮像装置1000は、設置ガイド部200以外は、第1の実施形態と同様の構成である。
設置ガイド部200は、ユーザーに対して撮像装置1000と照明装置の位置関係を改善するための誘導を行う。設置ガイド200の構成は、誘導方法によっていくつか考えられる。例えば、グラフィカルユーザインターフェース(以下、GUI)で通知する場合、設置ガイド部200はLCD、もしくは、外部に映像信号を出力するための出力端子などとなる。例えば、音声で通知する場合、設置ガイド部200は音声を生成する回路、出力用のマイクなどとなる。例えば、光で通知する場合、設置ガイド部200はLEDなどとなる。また、本実施形態では、設置ガイド部200が撮像装置2000に内包される形態を例として記載しているが、撮像装置1000とは独立した別の装置であっても構わない。通信部180を介して外側に接続される設置ガイド部に表示するような形態でも構わない。以下、光で通知する場合を例として詳細に説明する。
本実施形態における、撮像装置1000の撮影範囲の中心と照明装置の照射範囲の中心のずれの補正シーケンスについて、図11を用いて説明する。図11は、本発明の第2の実施形態に係るずれ補正シーケンスの例を示すフローチャートである。図11のフローチャートは、制御部170によって、各処理ブロックを制御し実行される処理手順を図示したものである。制御部170が有するメモリ(ROM)に格納されているプログラムをメモリ(RAM)に展開し、CPUが実行することにより実現される。
図11の補正シーケンスは、例えば、撮像装置1000に対して照明装置の設置を開始するときにスタートする。
ステップS100では、照明装置の輝度分布情報を取得する。詳細は第1の実施形態で説明した図2のフローチャートにおけるステップS100と同様であるため省略する。
次にステップS200では、輝度取得部130がステップS100で取得した輝度分布情報から、輝度のピークが取得可能かどうかを判断する。輝度のピークが取得不可であると判断される場合のイメージの例を図12に示す。図12は、本発明の第2の実施形態に係る輝度のピークが取得できない例を示す図である。ここでいう輝度のピークとは、輝度分布のグラフが凸形状になっている点の頂点を指し、複数点ある場合は最も輝度値が高い点を選択するものとする。図12に示すように、輝度のピークが取得不可であると判断される場合というのは、結像範囲に輝度のピークが内包されていない状態である。結像範囲に輝度のピークが内包される場合、輝度取得部130は照明装置が撮像装置1000の撮影範囲内には向いていると判断し、輝度分布重心を取得するため、第1の実施形態のステップS101〜S110までの処理を行い、ステップS201へ進む。結像範囲に輝度のピークが内包さない場合、輝度取得部130は照明装置が撮像装置1000の撮影範囲内に向いてないと判断し、設置ガイド部200へ輝度点Eの位置情報を送信し、ステップS203へ移行する。
ステップS201では、演算部150が、輝度解析部140から受け取った輝度分布重心が切り出し中心可動範囲に内包されているかを判断する。輝度分布重心が切り出し中心可動範囲に内包されていないと判断される場合のイメージの例を図13に示す。図13は、本発明の第2の実施形態に係る輝度分布重心が切り出し中心可動範囲に内包されない例を示す図である。切り出し中心可動範囲とは、結像範囲に対する切り出し範囲の差分にあたり、この範囲内に切り出す画像領域の中心がくるように設定すれば、切り出し領域が結像範囲に収まる範囲である。図13(a)は結像範囲に対して切り出し範囲を左端まで持っていった場合のイメージの例である。図13(a)の場合、照明装置の輝度分布情報の左側が結像範囲外にあるため、輝度分布重心は本来算出すべき位置よりも右寄りに算出される。図13(b)は、輝度分布の重心が切り出し中心の可動範囲に内包されない場合の、撮像素子900、結像範囲910、画像切り出し領域920、重心930、および、切り出し中心可動範囲940の関係を示している。図13(b)では、重心930が切り出し画像の中心とすることが可能な範囲(切り出し中心可動範囲940)の外にあるため、画像切り出し領域920の中心を重心930に一致させるように切り出し領域を変更することができない。そのため、切り出し中心可動範囲に輝度分布重心が内包されない場合、ずれ補正ができないと判断し、設置ガイド部200に輝度分布重心の位置情報を送信し、ステップS203へ進む。切り出し中心可動範囲に輝度分布重心が内包される場合、演算部150は輝度分布重心の位置を画像切り出し部160へ送信し、ステップS111へ進む。
ステップS203では、撮像装置1000と照明装置の位置関係の誘導を行う。設置ガイド部200は、輝度取得部130もしくは演算部150から受け取った位置情報に基づいて、ユーザーに対して誘導するべき方向や距離を判断し、通知を行う。通知方法については、例えば、点滅する速さを変えたり、点灯する色のパターンを変えたり、十字方向に搭載して誘導したい向きに点灯させたりすることによって、向きや距離を通知する方法が考えられる。ユーザーに対して、誘導する方向や距離を通知できるのであれば、前述した通知例以外でも構わない。ユーザーに通知後、ステップS100へと進む。ステップS100〜S203までの処理が繰り返し行われることによって、最終的に輝度分布重心が切り出し中心可動範囲に内包される位置まで誘導される。
ステップS111では、画像切り出し部160が演算部150から受け取った輝度分布重心の位置に基づいて、切り出し位置を変更して補正シーケンスを終了する。詳細は第1の実施形態で説明したため、ここでは省略する。
以上、第2の実施形態として説明した撮像装置1000の構成と補正シーケンスによって、撮影範囲と照明装置の照射範囲が所定以上ずれている場合でも、画像領域の中心と照明装置の照射範囲の重心を合わせるようにガイドすることができる。
以上が本発明の好ましい実施形態の説明であるが、本発明は、本発明の技術思想の範囲内において、上記実施形態に限定されるものではなく、対象となる回路形態により適時変更されて適応するべきものである。例えば、上述した実施形態で、撮像装置として説明したカメラは、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラに適用することができる。
また、本発明は、例えばシステム、装置、方法、コンピュータプログラムもしくは記録媒体などとしての実施形態も可能であり、具体的には、1つの装置で実現しても、複数の装置からなるシステムに適用してもよい。本実施形態に係る撮像装置を構成する各手段および撮像装置の制御方法の各ステップは、コンピュータのメモリなどに記憶されたプログラムが動作することによっても実現できる。このコンピュータプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1000 撮像装置
100 レンズ部
110 撮像部
120 画像処理部
130 輝度取得部
140 輝度解析部
150 演算部
160 画像切り出し部
180 通信部

Claims (13)

  1. 被写体を撮像して画像を生成する撮像手段と、
    前記画像から照明手段の照射範囲の輝度分布情報を取得する輝度取得手段と、
    前記画像の一部の画像領域を切り出す画像切り出し手段と、を有し、
    前記画像切り出し手段は、前記輝度分布情報に基づいて前記一部の領域を切り出すことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記輝度取得手段は、前記照明手段から照射されているときの画像と照射されていないときの画像との比較に基づいて前記輝度分布情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記画像切り出し手段は、前記輝度分布情報から前記照射範囲の重心を算出する演算手段をさらに有し、
    前記演算手段により算出された重心と切り出す一部の画像領域の中心とが重なるように画像の切り出しを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記演算手段は、前記輝度分布情報から画像領域を複数の輝度範囲に分類して分布パターンを判定する輝度解析手段をさらに有し、
    前記分布パターンに基づいて前記照射範囲の重心を算出することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記輝度解析手段は、前記画像を少なくとも低輝度領域、高輝度領域、異常輝度領域の領域に分類して前記分布パターンを判定することを特徴とすることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記画像切り出し手段は、前記照射範囲の重心を切り出し中心として前記一部の画像領域を切り出すことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記撮像手段が有する撮像素子の結像する範囲と切り出す画像領域に基づいて前記切り出し中心の可動範囲を算出する算出手段と、
    前記照射範囲の重心が前記可動範囲の外にある場合に報知する報知手段と、
    をさらに有することを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記報知手段は、前記照射範囲の重心が切り出し中心の可動範囲に含まれるように照明手段又は撮像手段を動かす方向をガイドすることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 被写体を撮像して画像を生成する撮像手段と、
    前記画像から前記被写体における照明手段の照射範囲の輝度分布情報を取得する輝度取得手段と、
    前記画像の一部又は全部の画像領域を切り出す画像切り出し手段と、
    前記照射範囲と前記画像領域が所定以上ずれている場合に報知する報知手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  10. 前記輝度取得手段は、前記照明手段から照射されているときの画像と照射されていないときの画像との比較に基づいて前記輝度分布情報を取得することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 被写体を撮像して画像を生成する撮像ステップと、
    前記画像から照明手段の照射範囲の輝度分布情報を取得する輝度取得ステップと、
    前記輝度分布情報に基づいて前記画像の一部の画像領域を切り出すステップと、
    を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  12. 請求項11に記載の各ステップをコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムを記載したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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