JP2019087396A - 銀ペースト、接合体及び接合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも低温度での加熱によって接合層を形成することができ、その加熱によって形成された接合層は、従来と同程度、もしくはより高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下しにくく、信頼性が高い銀ペーストを提供する。【解決手段】銀粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、分散剤と、有機溶媒とを含む銀ペーストであって、銀粉末は、特定の粒度分布を有し、前記分散剤を、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.1質量部以上含み、前記熱硬化性樹脂組成物を、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲で含有し、前記熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物を含む銀ペースト。【選択図】なし
Description
本発明は、銀ペースト、接合体及び接合体の製造方法に関する。
LED(発光ダイオード)素子やパワー半導体チップなどの電子部品の組立てや実装等において、2つ以上の部品を接合する場合、一般的に接合材が用いられる。このような接合材として、銀粉末を有機溶媒に分散させた銀ペーストが知られている。接合材を用いて部品を接合する際は、一方の部品の表面に接合材を塗布し、塗布面に他方の部品を接触させ、この状態で加熱処理を行なう。この加熱処理により、銀粉末を焼結させて銀粉末の焼結体(接合層)を形成することによって部品を接合することができる。
特許文献1には、機械的強度及び信頼性が向上した銀膜をもたらす銀ペーストとして、低温焼結性銀微粒子100質量部に対して熱硬化型バインダを2〜7質量部加えた熱伝導性ペーストが開示されている。この特許文献1には、低温焼結性銀微粒子として、平均粒子径1〜500nmの銀微粒子であって、銀微粒子を有機媒体中に分散させたペーストからなる塗膜を200℃で1時間加熱したとき、加熱後の塗膜において、銀微粒子同士が融着し、かつ加熱後の塗膜が比抵抗10μΩ・cm以下、熱伝導率70W/mK以上を示す銀微粒子が記載されている。また、この特許文献1には、熱硬化型バインダとして、エポキシ樹脂とその硬化剤とからなるエポキシ系熱硬化性樹脂組成物が記載されている。
熱硬化性樹脂を含む銀ペーストを加熱することによって得られる接合層は、銀粉末の焼結体と熱硬化性樹脂の硬化体とを含む。銀ペーストを加熱する際の温度が高い場合、被接合物のLED(発光ダイオード)素子やパワー半導体チップ、または基板にダメージを与え性能が低下するおそれがあるため、従来よりも低温で接合層を形成できるものが望ましいが、熱硬化性樹脂を含む銀ペーストでは、熱硬化性樹脂によって銀粉末の焼結性が低くなり、低温で接続した場合、接合層の接合強度が低下することがあった。
また、LED素子の高輝度化やパワー半導体チップの高出力化に伴って、これらの電子部品では発熱量が増加しており、電子部品を接合する接合層には従来にも増して、高い温度までの冷熱サイクルに対する信頼性が求められている。しかしながら、従来の熱硬化性樹脂を含む銀ペーストを用いて形成した接合層は、冷熱サイクル負荷時、特に高温度に達する場合に、基板とLED素子やパワー半導体チップなどの電子部品との線膨張係数差に追従できず、接合強度が低下することがあった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来よりも低温度での加熱によって接合層を形成することができ、その加熱によって形成された接合層は、従来と同程度、もしくはより高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下しにくく、信頼性が高い銀ペーストを提供することにある。また、本発明は、従来よりも高い温度までの冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下しにくい接合体と、その接合体をより低温で製造することができる接合体の製造方法を提供することも、その目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の銀ペーストは、銀粉末と、分散剤と、熱硬化性樹脂組成物と、有機溶媒とを含む銀ペーストであって、前記銀粉末は、粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子を60体積%以上95体積%以下の範囲、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子を5体積%以上40体積%以下の範囲、そして粒径が50nm未満の一次粒子を5体積%以下の割合にて含み、レーザ回折散乱法により測定される体積基準の粒度分布曲線において、D10が0.05μm以上0.25μm以下の範囲にあって、D50が0.4μm以上0.6μm以下の範囲にあり、さらにD90が1.5μm以上2.5μm以下の範囲にあって、前記分散剤を、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.1質量部以上含み、前記熱硬化性樹脂組成物を、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲で含有し、前記熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物を含むことを特徴としている。
このような構成とされた本発明の銀ペーストによれば、銀粉末が上記の粒度分布を有しているので、熱硬化性樹脂組成物の存在下であっても銀粉末が焼結しやすく、銀粉末の焼結開始温度が低くなり、従来よりも低温度での加熱によって接合層を形成させることができる。そして、この加熱によって得られる接合層内部の銀粉末の焼結体は緻密となり、銀粉末の焼結体の内部に生成する空隙は微細で、かつ少なくなる。
また、本発明の銀ペーストは、熱硬化性樹脂組成物を銀ペーストの全体量100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲で含有するので、加熱によって形成された銀粉末の焼結体の微細な空隙に、熱硬化性樹脂組成物の硬化体を充填させることができる。また、熱硬化性樹脂組成物として、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物を含むので、銀粉末の焼結体の空隙に熱硬化性樹脂組成物の硬化体が充填されることで接合層をより強固なものにすることができる。よって、本発明の銀ペーストの加熱によって形成される接合層は、従来と同程度、もしくはより高温度に達する冷熱サイクルが負荷された場合であっても接合強度が低下せず、信頼性が向上する。
さらに、本発明の銀ペーストは、分散剤を銀ペーストの全体量100質量部に対して0.1質量部以上含有しており、銀粉末が均一に分散されているので、銀ペーストの塗布性が向上する。
ここで、本発明の銀ペーストにおいては、銀粉末は、保護膜を2質量%以下の量で含むことが好ましい。
この場合、銀粉末が保護膜を含むので、銀粉末の一次粒子が過剰に凝集することを防止することができ、銀粉末のD10、D50、D90を前記の範囲に長期間にわたって維持することができる。また、保護膜の含有量が2質量%以下とされているので、時間の経過とともに保護膜が分解して、接合層にボイドが発生しにくくなる。
この場合、銀粉末が保護膜を含むので、銀粉末の一次粒子が過剰に凝集することを防止することができ、銀粉末のD10、D50、D90を前記の範囲に長期間にわたって維持することができる。また、保護膜の含有量が2質量%以下とされているので、時間の経過とともに保護膜が分解して、接合層にボイドが発生しにくくなる。
また、本発明の銀ペーストにおいては、分散剤は脂肪族アミンであることが好ましい。
この場合、分散剤である脂肪族アミンは、銀との親和性が高いアミン基を有するので、銀粒子凝集体の表面に付着しやすく、脂肪族基が銀粒子凝集体同士のさらなる凝集を抑制することによって、銀ペースト中の銀粉末の分散性を向上させることができる。
この場合、分散剤である脂肪族アミンは、銀との親和性が高いアミン基を有するので、銀粒子凝集体の表面に付着しやすく、脂肪族基が銀粒子凝集体同士のさらなる凝集を抑制することによって、銀ペースト中の銀粉末の分散性を向上させることができる。
本発明の接合体は、第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体であって、前記接合層が、銀粉末の焼結体と、熱硬化性樹脂組成物の硬化体とを含み、前記接合層を占める前記熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率が5%以上70%以下の範囲にあり、前記熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成エポキシ系熱硬化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物を含むことを特徴としている。
このような構成とされた本発明の接合体によれば、第一の部材と第二の部材とを接合している接合層を占める熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率が5%以上70%以下の範囲にあるので、銀粉末の焼結体が有する高い導電性と放熱性を維持しつつ、従来と同程度、もしくは従来よりも高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても、接合強度が低下せず、信頼性が高くなる。
本発明の接合体の製造方法は、第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体の製造方法であって、第一の部材と第二の部材とが、上述の銀ペーストを介して積層された積層体を得る工程と、前記積層体を150℃以上の温度で加熱して、接合層を形成させる工程と、を有することを特徴としている。
このような構成とされた本発明の接合体の製造方法によれば、第一の部材と第二の部材とを、上述の銀ペーストを介して積層された積層体を150℃以上と従来よりも低い温度で加熱しても接合層を形成させることが可能となるので、第一の部材(例えば、LED素子やパワー半導体チップなどの電子部品)と、第二の部材(例えば、基板)とに与えるダメージが少なく、性能が低下しにくい。また、加熱によって形成された銀粉末の焼結体の微細な空隙に、熱硬化性樹脂組成物の硬化体が充填されることで接合層をより強固なものにすることができる。よって、本発明の接合体の製造方法によれば、従来よりも高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下せず、信頼性が高い接合体を製造することが可能となる。
本発明によれば、従来よりも低温度での加熱によって接合層を形成することができ、その加熱によって形成された接合層は、従来と同程度、もしくはより高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下せず、信頼性が高い銀ペーストを提供することが可能となる。また、本発明によれば、従来よりも高い温度までの冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下しにくい接合体と、その接合体をより低温で製造することができる接合体の製造方法を提供することも可能となる。
以下、本発明の銀ペースト、接合体及び接合体の製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<銀ペースト>
本発明の実施形態である銀ペーストについて説明する。本実施形態の銀ペーストは、銀粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、分散剤と、有機溶媒とを含む。本実施形態の銀ペーストは、加熱によって接合層を形成する。接合層は、例えば、LED素子やパワー半導体チップなどの電子部品と、回路基板とを接合する接合層として使用される。
本発明の実施形態である銀ペーストについて説明する。本実施形態の銀ペーストは、銀粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、分散剤と、有機溶媒とを含む。本実施形態の銀ペーストは、加熱によって接合層を形成する。接合層は、例えば、LED素子やパワー半導体チップなどの電子部品と、回路基板とを接合する接合層として使用される。
(銀粉末)
銀粉末は、銀粒子と、銀粒子の表面を被覆する保護膜とを含む。
銀粉末は、焼結開始温度が、100℃以上120℃以下の範囲にあることが好ましい。
銀粉末は、銀粒子と、銀粒子の表面を被覆する保護膜とを含む。
銀粉末は、焼結開始温度が、100℃以上120℃以下の範囲にあることが好ましい。
銀粒子は、純度が99質量%以上であることが好ましい。銀粒子は、不可避不純物を含んでいてもよい。銀粒子は、一次粒子と銀粒子凝集体(二次粒子)とを含む。
銀粒子は、粒径が500nm以上の一次粒子を1体積%以上含むことがなく、粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子を65体積%以上95体積%以下の範囲、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子を5体積%以上30体積%以下の範囲、そして粒径が50nm未満の一次粒子を5体積%以下の割合にて含む。銀粒子の一次粒子が上記のように微細であるため、従来よりも低温度の加熱によって、銀粉末の焼結体を形成することができる。また、銀粒子の一次粒子が、上記のような比較的広い粒度分布を有するので、銀ペースト中の銀粒子の凝集体(二次粒子)は、一次粒子同士の隙間が小さい緻密なものとなる。銀粒子凝集体を構成する一次粒子間の隙間が小さいので、銀ペーストの加熱によって得られる銀粉末の焼結体もまた緻密となり、その焼結体内部に生成する空隙は少なく、そのサイズは小さくなる。なお、一次粒子の粒径は、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、銀粒子の投影面積を測定し、得られた投影面積から円相当径(銀粒子の投影面積と同じ面積を持つ円の直径)を算出し、算出した粒径を体積基準の粒径に換算することによって得ることができる。
粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子の含有量は、70体積%以上90体積%以下の範囲にあることが好ましい。粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子の含有量は10体積%以上30体積%以下の範囲にあることが好ましい。粒径が50nm未満の一次粒子の含有量は1体積%以下であることが好ましい。一次粒子の粒度分布が上記の範囲にあることによって、一次粒子間の隙間がより小さい銀粒子凝集体を形成させることができ、銀粉末の焼結体の内部に生成する空隙をさらに少なく、かつそのサイズを小さくできる。
銀粉末は、レーザ回折散乱法により測定される体積基準の粒度分布曲線において、D10が0.05μm以上0.25μm以下の範囲にあって、D50が0.4μm以上0.6μm以下の範囲にあり、さらにD90が1.5μm以上2.5μm以下の範囲とされている。レーザ回折散乱法により測定される体積基準の粒度分布は、銀粒子凝集体(二次粒子)の粒度を指標する。銀粒子凝集体が、上記のような比較的広い粒度分布を有することによって、銀ペースト中の銀粒子凝集体同士の隙間を少なくすることができる。このため、銀ペーストの加熱によって得られる銀粉末の焼結体は緻密となり、この焼結体の内部に生成する空隙は少なく、そのサイズが小さくなる。
銀粉末に含まれる保護膜は、後述の銀粉末の製造の際に用いられる有機還元剤あるいはその分解物を含むことが好ましい。また、保護膜は、150℃の温度で分解もしくは揮発するものであることが好ましい。有機還元剤の例としては、アスコルビン酸、ギ酸および酒石酸が挙げられる。
有機還元剤あるいはその分解物である保護膜は、銀粉末の保存時では、銀粒子の表面の酸化を抑制し、銀原子の拡散を抑制する効果を有する。また、上記の保護膜は、銀ペーストを接合対象部材の被接合面に印刷して加熱したときでは、容易に分解もしくは揮発して、銀粒子の高活性な表面を露出させることにより、銀粒子同士の焼結反応を進行しやすくする効果がある。更に、上記の保護膜の分解物もしくは揮発物は、接合対象部材の被接合面の酸化膜を還元させる還元能力を有する。
有機還元剤あるいはその分解物である保護膜は、銀粉末の保存時では、銀粒子の表面の酸化を抑制し、銀原子の拡散を抑制する効果を有する。また、上記の保護膜は、銀ペーストを接合対象部材の被接合面に印刷して加熱したときでは、容易に分解もしくは揮発して、銀粒子の高活性な表面を露出させることにより、銀粒子同士の焼結反応を進行しやすくする効果がある。更に、上記の保護膜の分解物もしくは揮発物は、接合対象部材の被接合面の酸化膜を還元させる還元能力を有する。
銀粉末に含まれる保護膜が接合層に残留すると、時間の経過とともに分解して、接合層にボイドを発生させるおそれがある。また、保護膜の含有量が多くなりすぎると、銀粉末の焼結開始温度が高くなりすぎるおそれがある。このため、本実施形態の銀粉末では、保護膜の含有量を、銀粉末に対して2質量%以下の量とすることが好ましい。
但し、保護膜による上記の効果を得るためには、保護膜の含有量は銀粉末に対して0.05質量%以上であることが好ましい。
但し、保護膜による上記の効果を得るためには、保護膜の含有量は銀粉末に対して0.05質量%以上であることが好ましい。
銀粉末は、比表面積が2〜8m2/gの範囲にあることが好ましい。
比表面積が上記の範囲にある銀粉末は、銀粒子の反応面積が大きく、加熱による反応性が高くなる。従って、この銀粉末は、比較的低い温度で焼結させることが可能となる。
比表面積が上記の範囲にある銀粉末は、銀粒子の反応面積が大きく、加熱による反応性が高くなる。従って、この銀粉末は、比較的低い温度で焼結させることが可能となる。
銀ペースト中の銀粉末の含有量は、銀ペーストの全体量100質量部に対して50質量部以上であることが好ましく、70質量部以上95質量部以下の範囲にあることが特に好ましい。銀粉末の含有量が上記の範囲にあると、銀ペーストの粘度が低くなりすぎず、接合対象部材の表面に安定して銀ペーストを塗布することができる。
上記の銀粉末は、例えば、粒径が500nm以上の一次粒子を1体積%以上含むことがなく、粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子を65体積%以上95体積%以下の範囲、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子を5体積%以上30体積%以下の範囲、そして粒径が50nm未満の一次粒子を5体積%以下の割合にて含む銀原料粉末と有機還元剤と水とを含むスラリーを調製し、銀原料粉末の銀粒子を還元処理して、銀粒子を凝集させる工程と、調製したスラリーから凝集した銀粒子(銀粒子凝集体)を取り出して、有機還元剤を固形分に対して2質量%以下の量にて含む含水銀粒子凝集体を得る工程と、得られた含水銀粒子凝集体を乾燥する工程とを有する方法によって製造することができる。
銀原料粉末は、純度が99質量%以上であることが好ましい。銀原料粉末は、不可避不純物を含んでいてもよい。また、銀原料粉末の銀粒子の好ましい粒度分布は、前述の銀粉末の銀粒子の粒度分布と同じである。
銀原料粉末は、例えば、粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある銀粉末、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある銀粉末、そして粒径が50nm未満の銀粉末をそれぞれ用意して、混合する方法によって製造することができる。
また、銀原料粉末は、有機酸銀塩の水溶液と、銀に対して還元作用を有する有機物とを混合し、有機銀塩を還元させて、銀粒子を析出させて銀粒子のスラリーを得る方法によっても製造することができる。有機酸銀塩の例としては、シュウ酸銀塩、クエン酸銀塩およびマレイン酸銀塩が挙げられる。還元作用を有する有機物の例としては、アスコルビン酸、ギ酸、酒石酸およびそれらの塩が挙げられる。この製造方法によって得られる銀粒子の粒度分布は、有機酸銀塩と有機物の配合量、還元時の温度や時間によって適宜調整することができる。
また、銀原料粉末は、有機酸銀塩の水溶液と、銀に対して還元作用を有する有機物とを混合し、有機銀塩を還元させて、銀粒子を析出させて銀粒子のスラリーを得る方法によっても製造することができる。有機酸銀塩の例としては、シュウ酸銀塩、クエン酸銀塩およびマレイン酸銀塩が挙げられる。還元作用を有する有機物の例としては、アスコルビン酸、ギ酸、酒石酸およびそれらの塩が挙げられる。この製造方法によって得られる銀粒子の粒度分布は、有機酸銀塩と有機物の配合量、還元時の温度や時間によって適宜調整することができる。
本実施形態の銀粉末の製造方法では、銀原料粉末の銀粒子と有機還元剤と水とを含むスラリーを調製し、銀粒子を還元処理して、銀粒子を凝集させる。銀粒子の表面が還元されて、酸化被膜が除去され、銀粒子の表面が活性化されることによって、銀粒子同士の凝集強度が高い銀粒子凝集体を安定に生成させることができる。銀粒子を有機還元剤によって還元処理して、銀粒子の凝集体を生成させる。その生成した銀粒子凝集体の表面を有機還元剤が被覆する。これによって、銀粒子の表面に保護膜が形成され、形状の安定性が高い銀粒子凝集体が得られる。
スラリーの調製に際して、銀原料粉末と有機物と水の混合順序に特に制限はない。銀原料粉末と有機物と水とを同時に混合してよいし、銀原料粉末と有機物を含む混合物と水とを混合してもよいし、銀原料粉末と水を含む混合物と有機物とを混合してもよいし、有機物と水を含む混合物と銀粉末とを混合してもよい。
銀原料粉末の銀粒子を還元処理する際には、スラリーを加熱することが好ましい。スラリーの加熱温度は、通常は90℃以下、好ましくは50℃以上80℃以下である。加熱温度が上記の温度よりも高いと銀粒子が過剰に還元されて、得られる銀粒子凝集体の粒径が大きくなりすぎることがある。一方、加熱温度が上記の温度よりも低いと銀粒子が還元されずに、銀粒子凝集体が生成しないことがある。
本実施形態の銀粉末の製造方法では、スラリーから凝集した銀粒子を取り出して、水洗などによって、有機還元剤を固形分(銀粉末と有機還元剤の合計量)に対して2質量%以下の量にて含む含水銀粒子凝集体を得る。スラリーから銀粒子を取り出す方法としては、遠心分離、ろ過、デカンテーションなどの方法を用いることができる。
(熱硬化性樹脂組成物)
熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物である。すなわち、熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、又はシリコーン系熱硬化性樹脂組成物のいずれか1種もしくはこれらの2種以上の混合物である。
熱硬化性樹脂組成物は、銀ペーストの加熱によって硬化し、その硬化体が、銀粉末の焼結体の空隙に充填される。熱硬化性樹脂組成物の硬化体が、銀粉末の焼結体の空隙に充填されることによって、接合層の機械的強度が向上し、さらに、冷熱サイクル負荷時における接合強度の低下が抑えられる。
熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物である。すなわち、熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、又はシリコーン系熱硬化性樹脂組成物のいずれか1種もしくはこれらの2種以上の混合物である。
熱硬化性樹脂組成物は、銀ペーストの加熱によって硬化し、その硬化体が、銀粉末の焼結体の空隙に充填される。熱硬化性樹脂組成物の硬化体が、銀粉末の焼結体の空隙に充填されることによって、接合層の機械的強度が向上し、さらに、冷熱サイクル負荷時における接合強度の低下が抑えられる。
エポキシ系熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂から構成される。
エポキシ系熱硬化性樹脂としては、特に制限なく、一般にエポキシ系熱硬化性樹脂組成物に使用されるものを使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等を使用することができる。
なお、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物には、エポキシ系熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤が含まれていてもよい。硬化剤としては、特に制限はなく、一般にエポキシ系熱硬化性樹脂に使用されるものを使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、変性アミン、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、ポリメルカプタン類等を使用することができる。また、白金(例えば、Ptナノ粒子粉末等)等の触媒を硬化剤としても使用することもできる。
エポキシ系熱硬化性樹脂としては、特に制限なく、一般にエポキシ系熱硬化性樹脂組成物に使用されるものを使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等を使用することができる。
なお、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物には、エポキシ系熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤が含まれていてもよい。硬化剤としては、特に制限はなく、一般にエポキシ系熱硬化性樹脂に使用されるものを使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、変性アミン、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、ポリメルカプタン類等を使用することができる。また、白金(例えば、Ptナノ粒子粉末等)等の触媒を硬化剤としても使用することもできる。
アクリル系熱硬化性樹脂組成物は、アクリル系熱硬化性樹脂から構成される。
アクリル系熱硬化性樹脂としては、特に制限なく、例えば、アクリレート系モノマー樹脂等を使用することができる。
なお、アクリル系熱硬化性樹脂組成物には、アクリル系熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤が含まれていてもよい。硬化剤としては、エポキシ系熱硬化性樹脂と同様のものを用いることができる。
アクリル系熱硬化性樹脂としては、特に制限なく、例えば、アクリレート系モノマー樹脂等を使用することができる。
なお、アクリル系熱硬化性樹脂組成物には、アクリル系熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤が含まれていてもよい。硬化剤としては、エポキシ系熱硬化性樹脂と同様のものを用いることができる。
シリコーン系熱硬化性樹脂組成物は、シリコーン系熱硬化性樹脂から構成される。
シリコーン系熱硬化性樹脂としては、特に制限なく、例えば、メチルシリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂等を使用することができる。
なお、シリコーン系熱硬化性樹脂組成物には、シリコーン系熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤が含まれていてもよい。硬化剤としては、硬化剤としては、エポキシ系熱硬化性樹脂と同様のものを用いることができる。
シリコーン系熱硬化性樹脂としては、特に制限なく、例えば、メチルシリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂等を使用することができる。
なお、シリコーン系熱硬化性樹脂組成物には、シリコーン系熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤が含まれていてもよい。硬化剤としては、硬化剤としては、エポキシ系熱硬化性樹脂と同様のものを用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物は、硬化温度が、銀粉末の焼結温度よりも高いことが好ましい。熱硬化性樹脂組成物の硬化温度が銀粉末の焼結温度よりも高いと、銀粒子の表面が熱硬化性樹脂組成物の硬化体で被覆される前に、銀粉末を焼結させることができるので、導電性が高い銀粉末の焼結体を得ることができる。熱硬化性樹脂組成物の硬化温度は、銀粉末の焼結開始温度に対して10℃以上高いことが好ましい。具体的は、熱硬化性樹脂組成物の硬化温度は、140℃以上170℃以下の範囲にあることが好ましい。
熱硬化性樹脂組成物の含有量は、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲とされている。熱硬化性樹脂組成物の含有量が少なくなりすぎると、銀ペーストの加熱によって生成する銀粉末の焼結体の空隙を、熱硬化性樹脂組成物の硬化体で十分に充填できなくなるおそれがある。一方、熱硬化性樹脂組成物の含有量が多くなりすぎると、銀ペーストの加熱によって生成する銀粉末の焼結体の量が少なくなりすぎ、接合層の導電性や熱伝導性が低下するおそれがある。
(分散剤)
分散剤は、銀ペースト中の銀粉末の分散性を向上させるものである。
分散剤としては、脂肪族アミンを用いることができる。脂肪族アミンは、銀との親和性が高いアミン基を有するので、銀粒子凝集体の表面に付着しやすく、脂肪族基が銀粒子凝集体同士のさらなる凝集を抑制することによって、銀ペースト中の銀粉末の分散性を向上させる。
分散剤は、銀ペースト中の銀粉末の分散性を向上させるものである。
分散剤としては、脂肪族アミンを用いることができる。脂肪族アミンは、銀との親和性が高いアミン基を有するので、銀粒子凝集体の表面に付着しやすく、脂肪族基が銀粒子凝集体同士のさらなる凝集を抑制することによって、銀ペースト中の銀粉末の分散性を向上させる。
脂肪族アミンは、脂肪族基の炭素原子が3〜16の範囲にあることが好ましい。脂肪族アミンの例としては、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラドデシルアミンを挙げられる。
分散剤は、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.1質量部以上含有されている。分散剤が0.1質量部以上含有されていることによって、銀粉末中の銀粒子凝集体のさらなる凝集を確実に抑制し、銀ペーストの塗布性を向上させる。
分散剤の含有量の上限は特に限定されないが、分散剤の量が多くなることにより、銀ペーストの塗布性が低下するおそれがあるので、好ましくは60質量部以下、より好ましくは30質量部以下とするとよい。
分散剤の含有量の上限は特に限定されないが、分散剤の量が多くなることにより、銀ペーストの塗布性が低下するおそれがあるので、好ましくは60質量部以下、より好ましくは30質量部以下とするとよい。
(有機溶媒)
有機溶媒としては、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒、アセテート系溶媒、炭化水素系溶媒を用いることができる。アルコール系溶媒の例としては、α−テルピネオール、イソプロピルアルコールが挙げられる。グリコール系溶媒の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールが挙げられる。アセテート系溶媒の例としては、酢酸ブチルトールカルビテートが挙げられる。炭化水素系溶媒の例としては、デカン、ドデカン、テトラデカンが挙げられる。
有機溶媒としては、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒、アセテート系溶媒、炭化水素系溶媒を用いることができる。アルコール系溶媒の例としては、α−テルピネオール、イソプロピルアルコールが挙げられる。グリコール系溶媒の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールが挙げられる。アセテート系溶媒の例としては、酢酸ブチルトールカルビテートが挙げられる。炭化水素系溶媒の例としては、デカン、ドデカン、テトラデカンが挙げられる。
銀ペーストの有機溶媒の含有量は、銀ペーストの全体量100質量部に対して10質量部以上50質量部以下の範囲にあることが好ましい。
銀ペーストは、粘度が10Pa・s以上350Pa・S以下の範囲にあることが好ましい。銀ペーストの粘度がこの範囲にあると、銀ペーストを接合対象部材の表面に塗布しやすくなる。
<銀ペーストの製造方法>
本実施形態の銀ペーストは、例えば、銀粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、有機溶媒と、分散剤の各材料を混合し、得られた混合物を、混練装置を用いて混練することによって製造することができる。
本実施形態の銀ペーストは、例えば、銀粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、有機溶媒と、分散剤の各材料を混合し、得られた混合物を、混練装置を用いて混練することによって製造することができる。
<接合体>
次に、本発明の実施形態である接合体について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。本実施形態の接合体10は、図1に示すように、第一の部材11と第二の部材12とが接合層13を介して接合されている接合体である。なお、本実施形態では、第一の部材11としてパワー半導体チップが、第二の部材12として回路基板が用いられている。
次に、本発明の実施形態である接合体について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。本実施形態の接合体10は、図1に示すように、第一の部材11と第二の部材12とが接合層13を介して接合されている接合体である。なお、本実施形態では、第一の部材11としてパワー半導体チップが、第二の部材12として回路基板が用いられている。
接合層13は、銀粉末の焼結体14と、熱硬化性樹脂組成物の硬化体15とを含む。熱硬化性樹脂組成物の硬化体15は、銀粉末の焼結体14の空隙に存在している。
熱硬化性樹脂組成物の硬化体15は、接合層13の機械的強度や熱伝導性を向上させ、さらに、冷熱サイクル負荷時における接合強度の低下を抑える作用がある。但し、接合層13の熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の含有量が多くなりすぎると、相対的に銀粉末の焼結体14の含有量が少なくなりすぎて、接合層13の導電性や熱伝導性が低下するおそれがある。一方、接合層13の熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の含有量が少なくなりすぎると、銀粉末の焼結体14の空隙が多く残存し、熱硬化性樹脂組成物の硬化体15による効果が得られにくくなるおそれがある。
以上の理由から、本実施形態では、接合層13を占める熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の体積率を5%以上70%以下の範囲と設定している。熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の体積率は5%以上40%以下の範囲にあることが好ましい。なお、体積率は、後述の実施例の項に記載した方法によって測定した値である。
以上の理由から、本実施形態では、接合層13を占める熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の体積率を5%以上70%以下の範囲と設定している。熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の体積率は5%以上40%以下の範囲にあることが好ましい。なお、体積率は、後述の実施例の項に記載した方法によって測定した値である。
<接合体の製造方法>
次に、本発明の実施形態である接合体の製造方法について説明する。本実施形態の接合体の製造方法は、第一の部材11と第二の部材12とが、上述の銀ペーストを介して積層された積層体を得る積層体作製工程と、積層体を加熱して、接合層を形成させる接合層形成工程とを有する。
次に、本発明の実施形態である接合体の製造方法について説明する。本実施形態の接合体の製造方法は、第一の部材11と第二の部材12とが、上述の銀ペーストを介して積層された積層体を得る積層体作製工程と、積層体を加熱して、接合層を形成させる接合層形成工程とを有する。
(積層体作製工程)
積層体作製工程において、第一の部材11と第二の部材12との間に銀ペーストを介在させる方法としては、特に制限はない。例えば、第一の部材11に銀ペーストを塗布して銀ペースト層を形成し、次いでその銀ペースト層の上に第二の部材12を積層する方法、第二の部材12に銀ペーストを塗布して銀ペースト層を形成し、次いでその銀ペースト層の上に第一の部材11を積層する方法、第一の部材11と第二の部材12のそれぞれに銀ペーストを塗布して銀ペースト層を形成し、次いで第一の部材11の銀ペースト層と第二の部材12の銀ペースト層とを積層する方法のいずれも用いることができる。
積層体作製工程において、第一の部材11と第二の部材12との間に銀ペーストを介在させる方法としては、特に制限はない。例えば、第一の部材11に銀ペーストを塗布して銀ペースト層を形成し、次いでその銀ペースト層の上に第二の部材12を積層する方法、第二の部材12に銀ペーストを塗布して銀ペースト層を形成し、次いでその銀ペースト層の上に第一の部材11を積層する方法、第一の部材11と第二の部材12のそれぞれに銀ペーストを塗布して銀ペースト層を形成し、次いで第一の部材11の銀ペースト層と第二の部材12の銀ペースト層とを積層する方法のいずれも用いることができる。
第一の部材11及び第二の部材12に銀ペーストを塗布する方法として、特に限定されないが、例えば、スピンコート法、メタルマスク法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
(接合層形成工程)
接合形成工程において、積層体の加熱温度は、150℃以上の温度で行なう。加熱温度が150℃未満であると、銀粉末の焼結が進みにくくなり、接合層13が形成されないおそれがある。一方、加熱温度の上限は特に限定されないが、高温となる場合には、素子や基板にダメージを与えるおそれがある。素子や基板の種類にもよるが、250℃未満とすることが望ましい。
以上の理由から本実施形態では、加熱温度は、150℃以上とされている。なお、加熱温度は、150℃以上250℃以下の温度であることが好ましい。
接合形成工程において、積層体の加熱温度は、150℃以上の温度で行なう。加熱温度が150℃未満であると、銀粉末の焼結が進みにくくなり、接合層13が形成されないおそれがある。一方、加熱温度の上限は特に限定されないが、高温となる場合には、素子や基板にダメージを与えるおそれがある。素子や基板の種類にもよるが、250℃未満とすることが望ましい。
以上の理由から本実施形態では、加熱温度は、150℃以上とされている。なお、加熱温度は、150℃以上250℃以下の温度であることが好ましい。
加熱時間は、積層体のサイズや銀ペーストの塗布量によっても異なるが、通常は、30分以上である。また、積層体の加熱は、積層体を加圧しない状態で行ってもよいし、積層体を加圧した状態で行なってもよい。なお、積層体を加圧した状態で接合する場合、その加圧力(荷重)は0.1MPa〜20MPaの範囲内とするとよい。さらに、荷重をかけた時に上に載っている素子にダメージがない範囲であるとよい。
以上のような構成とされた本実施形態である銀ペーストによれば、銀粉末が上述の粒度分布を有し、かつ保護膜の含有量が上述の量とされているので、銀粉末の焼結開始温度が低くなり、従来よりも低温度(150℃以上)での加熱によって接合層を形成させることができる。そして、この加熱によって得られる接合層内部の銀粉末の焼結体は緻密となり、銀粉末の焼結体の内部に生成する空隙は微細で、かつ少なくなる。
また、本実施形態の銀ペーストは、熱硬化性樹脂組成物を上述の範囲で含有するので、加熱によって形成された銀粉末の焼結体の空隙に、熱硬化性樹脂組成物の硬化体を充填させることができる。よって、本実施形態の銀ペーストの加熱によって形成される接合層は、従来よりも高温度(例えば、150℃)に達する冷熱サイクルが負荷された場合であっても接合強度が低下せず、信頼性が向上する。
さらに、本発明の銀ペーストは分散剤を含み、銀粉末が均一に分散されているので、従来よりも低温度での加熱によって銀粉末の焼結体を確実に形成することができ、また加熱によって形成された接合層は、従来よりも高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が確実に低下しにくくなる。
また、本実施形態の銀ペーストにおいては、分散剤が脂肪族アミンであって、銀粉末100質量部に対して、分散剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で含有しているので、銀ペースト中の銀粒子凝集体(二次粒子)のさらなる凝集を抑制することができ、これによって、従来よりも低温度での加熱によって、より緻密な銀粉末の焼結体を確実に形成させることができる。銀粉末の焼結体をより確実に形成させることができる。
また、本実施形態の接合体10によれば、第一の部材11と第二の部材12とを接合している接合層13を占める熱硬化性樹脂組成物の硬化体15の体積率が5%以上70%以下の範囲内にあるので、銀粉末の焼結体が有する高い導電性と放熱性を維持しつつ、従来と同程度、もしくは従来よりも高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても、接合強度が低下せず、信頼性が高くなる。
また、本実施形態の接合体の製造方法によれば、第一の部材11と第二の部材12とを、上述の銀ペーストを介して積層された積層体を150℃以上と従来よりも低い温度で加熱して接合層13を形成させるので、パワー半導体チップや基板に与えるダメージが少なく性能が低下しにくい。よって、本実施形態の接合体の製造方法によれば、従来よりも高温度に達する冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下せず、信頼性が高い接合体を製造することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態の銀ペーストは、銀粉末と熱硬化性樹脂組成物と有機溶媒と分散剤以外の他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、増粘剤、銀粉末の酸化防止剤、熱可塑性樹脂が挙げられる。また、熱可塑性樹脂を含まない銀ペーストとしてもよい。
また、本実施形態の銀ペーストは、分散剤として脂肪族アミンを用いているが、分散剤はこれに限定されるものではない。
さらに、本実施形態の接合体では、第一の部材11がパワー半導体チップで、第二の部材12が回路基板とされているが、接合体の構成はこれに限定されるものではない。例えば、パワー半導体チップの代わりに、LED素子を用いてもよい。また、接合体は、パワーモジュール用基板とヒートシンクとを接合したヒートシンク付パワーモジュール用基板であってもよい。
[銀粉末No.1〜No.12の作製]
(銀粉末No.1)
原料銀粉末として、銀粉末A(D10:20nm、D50:50nm、D90:100nm)と、銀粉末B(D10:150nm、D50:300nm、D90:500nm)とを用意した。なお、銀粉末A及び銀粉末BのD10、D50、D90は、下記の動的光散乱法によって測定した銀粉末の粒度分布曲線から求めた。
(銀粉末No.1)
原料銀粉末として、銀粉末A(D10:20nm、D50:50nm、D90:100nm)と、銀粉末B(D10:150nm、D50:300nm、D90:500nm)とを用意した。なお、銀粉末A及び銀粉末BのD10、D50、D90は、下記の動的光散乱法によって測定した銀粉末の粒度分布曲線から求めた。
(動的光散乱法による粒度分布曲線の測定方法)
先ず、銀粉末0.1gをイオン交換水20g中に投入し、25kHzの超音波を5分間照射して、イオン交換水に銀粒子を分散させた。次に、得られた銀粒子凝集体分散液を、動的光散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製:LB−550)用の観察セルに注ぎ、この装置の手順に従い粒度分布を測定した。
先ず、銀粉末0.1gをイオン交換水20g中に投入し、25kHzの超音波を5分間照射して、イオン交換水に銀粒子を分散させた。次に、得られた銀粒子凝集体分散液を、動的光散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製:LB−550)用の観察セルに注ぎ、この装置の手順に従い粒度分布を測定した。
用意した銀粉末Aと、銀粉末Bとを、質量比で1:3の割合にて混合して、銀粉末混合物を得た。得られた銀粉末混合物とアスコルビン酸ナトリウム(有機還元剤)と水とを、質量比で10:1:89となる割合にて混合して、銀粒子スラリーを調製した。調製した銀粒子スラリーを、90℃の温度で3時間加熱して、銀粒子を還元処理した。次いで、銀粒子スラリーを室温まで放冷した後、遠心分離器を用いて、固形物を分離、回収した。回収した固形物(含水銀粒子凝集体)を数回水洗し、乾燥して銀粉末No.1を作製した。
(銀粉末No.2)
上記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で1:1としたこと以外は、銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.2を作製した。
上記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で1:1としたこと以外は、銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.2を作製した。
(銀粉末No.3)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で1:5としたこと以外は、銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.3を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で1:5としたこと以外は、銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.3を作製した。
(銀粉末No.4)
先ず、50℃に保持した1200gのイオン交換水に、50℃に保持した900gの硝酸銀水溶液と、50℃に保持した600gのクエン酸ナトリウム水溶液とを、5分かけて同時に滴下し、クエン酸銀スラリーを調製した。なお、イオン交換水中に硝酸銀水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液を同時に滴下している間、イオン交換水を撹拌し続けた。また、硝酸銀水溶液中の硝酸銀の濃度は66質量%であり、クエン酸ナトリウム水溶液中のクエン酸の濃度は56質量%であった。
次いで、50℃に保持したクエン酸銀スラリーに、50℃に保持した300gのギ酸ナトリウム水溶液を30分かけて滴下して混合スラリーを得た。このギ酸ナトリウム水溶液中のギ酸の濃度は58質量%であった。
先ず、50℃に保持した1200gのイオン交換水に、50℃に保持した900gの硝酸銀水溶液と、50℃に保持した600gのクエン酸ナトリウム水溶液とを、5分かけて同時に滴下し、クエン酸銀スラリーを調製した。なお、イオン交換水中に硝酸銀水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液を同時に滴下している間、イオン交換水を撹拌し続けた。また、硝酸銀水溶液中の硝酸銀の濃度は66質量%であり、クエン酸ナトリウム水溶液中のクエン酸の濃度は56質量%であった。
次いで、50℃に保持したクエン酸銀スラリーに、50℃に保持した300gのギ酸ナトリウム水溶液を30分かけて滴下して混合スラリーを得た。このギ酸ナトリウム水溶液中のギ酸の濃度は58質量%であった。
次に、上記混合スラリーに所定の熱処理を行った。具体的には、上記混合スラリーを昇温速度10℃/時間で最高温度60℃まで昇温し、60℃(最高温度)で30分保持した後に、60分間かけて20℃まで温度を下げた。これにより銀粉スラリーを得た。上記銀粉スラリーを遠心分離機に入れて1000rpmの回転速度で10分間回転させた。これにより銀粉スラリー中の液層が除去され、脱水及び脱塩された銀粉スラリーを得た。
この脱水及び脱塩された銀粉スラリーを凍結乾燥法により30時間乾燥することで、銀粉末No.4を得た。
この脱水及び脱塩された銀粉スラリーを凍結乾燥法により30時間乾燥することで、銀粉末No.4を得た。
(銀粉末No.5)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗の回数を多くして、含水銀粒子凝集体に残留するアスコルビン酸の量を低減させたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.5を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗の回数を多くして、含水銀粒子凝集体に残留するアスコルビン酸の量を低減させたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.5を作製した。
(銀粉末No.6)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗の回数を少なくして、含水銀粒子凝集体に残留するアスコルビン酸の量を増加させたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.6を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗の回数を少なくして、含水銀粒子凝集体に残留するアスコルビン酸の量を増加させたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.6を作製した。
(銀粉末No.7)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で2:1としたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.7を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で2:1としたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.7を作製した。
(銀粉末No.8)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で1:6としたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.8を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aと銀粉末Bとの混合割合を、質量比で1:6としたこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.8を作製した。
(銀粉末No.9)
前記銀粉末No.5の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗の回数をさらに多くして、含水銀粒子凝集体に残留するアスコルビン酸の量を低減させたこと以外は銀粉末No.5の作製と同様にして、銀粉末No.9を作製した。
前記銀粉末No.5の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗の回数をさらに多くして、含水銀粒子凝集体に残留するアスコルビン酸の量を低減させたこと以外は銀粉末No.5の作製と同様にして、銀粉末No.9を作製した。
(銀粉末No.10)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Bのみを使用したこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.10を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Bのみを使用したこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.10を作製した。
(銀粉末No.11)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aのみを使用したこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.11を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粉末Aのみを使用したこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.11を作製した。
(銀粉末No.12)
前記銀粉末No.1の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗しなかったこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.12を作製した。
前記銀粉末No.1の作製において、銀粒子スラリーから回収した含水銀粒子凝集体の水洗しなかったこと以外は銀粉末No.1の作製と同様にして、銀粉末No.12を作製した。
[銀粉末の評価]
作製した銀粉末について、銀粒子(一次粒子)の粒度分布、銀粒子凝集体(二次粒子)のレーザ回折散乱法による粒度分布曲線、保護膜の含有量、そして比表面積を、下記の方法により測定した。その結果を表1に示す。
作製した銀粉末について、銀粒子(一次粒子)の粒度分布、銀粒子凝集体(二次粒子)のレーザ回折散乱法による粒度分布曲線、保護膜の含有量、そして比表面積を、下記の方法により測定した。その結果を表1に示す。
(銀粒子の粒度分布の測定方法)
SEMを用いて、銀粉末中の銀粒子凝集体(二次粒子)500個の画像を取得し、各銀粒子凝集体に含まれている銀粒子の粒径を測定した。このときSEMの装置倍率は100000倍とした。500個の銀粒子凝集体のSEM画像から、銀粒子(一次粒子)の全体の輪郭が視認できる銀粒子を抽出した。次いで、画像処理ソフト(Image−J)を用いて、抽出した銀粒子の投影面積を測定し、得られた投影面積から円相当径を算出して、これを銀粒子の粒径とした。輪郭が視認できない箇所がある銀粒子については、円相当径を測定しなかった。得られた銀粒子の粒径を、体積基準の粒径に変換し、その体積基準の粒径の粒度分布を求めた。その結果を、表1の「銀粒子(一次粒子)の粒度分布」の欄に示す。
SEMを用いて、銀粉末中の銀粒子凝集体(二次粒子)500個の画像を取得し、各銀粒子凝集体に含まれている銀粒子の粒径を測定した。このときSEMの装置倍率は100000倍とした。500個の銀粒子凝集体のSEM画像から、銀粒子(一次粒子)の全体の輪郭が視認できる銀粒子を抽出した。次いで、画像処理ソフト(Image−J)を用いて、抽出した銀粒子の投影面積を測定し、得られた投影面積から円相当径を算出して、これを銀粒子の粒径とした。輪郭が視認できない箇所がある銀粒子については、円相当径を測定しなかった。得られた銀粒子の粒径を、体積基準の粒径に変換し、その体積基準の粒径の粒度分布を求めた。その結果を、表1の「銀粒子(一次粒子)の粒度分布」の欄に示す。
(銀粒子凝集体のレーザ回折散乱法による粒度分布曲線の測定方法)
先ず、銀粉末0.1gをイオン交換水20g中に投入し、25kHzの超音波を5分間照射して、イオン交換水に銀粒子凝集体を分散させた。次に、得られた銀粒子凝集体分散液を、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−960)の観察セルに適量滴下し、この装置の手順に従い粒度分布を測定した。このレーザ回折散乱法によって測定された粒度分布は、銀粒子(一次粒子)の凝集体を一つの粒子として扱う、銀粒子凝集体(二次粒子)の粒度分布である。この結果を、表1の「銀粒子凝集体(二次粒子)の粒度分布」の欄に示す。
先ず、銀粉末0.1gをイオン交換水20g中に投入し、25kHzの超音波を5分間照射して、イオン交換水に銀粒子凝集体を分散させた。次に、得られた銀粒子凝集体分散液を、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−960)の観察セルに適量滴下し、この装置の手順に従い粒度分布を測定した。このレーザ回折散乱法によって測定された粒度分布は、銀粒子(一次粒子)の凝集体を一つの粒子として扱う、銀粒子凝集体(二次粒子)の粒度分布である。この結果を、表1の「銀粒子凝集体(二次粒子)の粒度分布」の欄に示す。
(保護膜の含有量の測定方法)
銀粉末を量り取り、大気中にて150℃の温度で30分間加熱した。加熱後、室温まで放冷し、銀粒子凝集体の質量を測定した。下記の式より、保護膜の含有量を算出した。この結果を、表1の「保護膜含有量」の欄に示す。
保護膜の含有量(質量%)=(A−B)/A×100
(但し、Aは、加熱前の銀粉末の質量、Bは、加熱後の銀粉末の質量である。)
銀粉末を量り取り、大気中にて150℃の温度で30分間加熱した。加熱後、室温まで放冷し、銀粒子凝集体の質量を測定した。下記の式より、保護膜の含有量を算出した。この結果を、表1の「保護膜含有量」の欄に示す。
保護膜の含有量(質量%)=(A−B)/A×100
(但し、Aは、加熱前の銀粉末の質量、Bは、加熱後の銀粉末の質量である。)
(比表面積の測定方法)
測定装置として、QUANTACHROME AUTOSORB−1(カンタクローム・インスツルメンツ製)を用い、冷却した銀粉末へのN2ガスの吸着量から求めた。この結果を、表1の「比表面積」の欄に示す。
測定装置として、QUANTACHROME AUTOSORB−1(カンタクローム・インスツルメンツ製)を用い、冷却した銀粉末へのN2ガスの吸着量から求めた。この結果を、表1の「比表面積」の欄に示す。
<本発明例1〜25、比較例1〜8>
[銀ペーストの調製]
銀粉末として上記の銀粉末No.1〜12を、樹脂材料として表2に記載の熱硬化性樹脂組成物(いずれも常温で液状、硬化温度:140〜150℃)と熱可塑性樹脂(ポリビニルアルコール、軟化温度:150℃)を、分散剤として表2に記載の分散剤を、溶媒としてエチレングリコールを用意した。
用意した各材料を、下記の表2に記載の配合量で混合した。得られた混合物を混練して、銀ペーストを調製した。
[銀ペーストの調製]
銀粉末として上記の銀粉末No.1〜12を、樹脂材料として表2に記載の熱硬化性樹脂組成物(いずれも常温で液状、硬化温度:140〜150℃)と熱可塑性樹脂(ポリビニルアルコール、軟化温度:150℃)を、分散剤として表2に記載の分散剤を、溶媒としてエチレングリコールを用意した。
用意した各材料を、下記の表2に記載の配合量で混合した。得られた混合物を混練して、銀ペーストを調製した。
[銀ペーストの評価]
得られた銀ペーストの粘度を、スパイラル粘度計(マルコム社製、PCU−200)を用いて、回転速度10rpm、温度25℃で、測定した。その結果を下記の表2に示す。
得られた銀ペーストの粘度を、スパイラル粘度計(マルコム社製、PCU−200)を用いて、回転速度10rpm、温度25℃で、測定した。その結果を下記の表2に示す。
[接合体の作製]
第一部材として、最表面に金メッキを施した2.5mm角のSiウエハ(厚さ:200μm)を、第二部材として、最表面に金メッキを施した20mm角のCu板(厚さ:1mm)を用意した。第二部材の表面に、上記で調製した銀ペーストを、メタルマスク法により塗布して銀ペースト層を形成した。次いで、ペースト層の上に第一部材を配置して、積層体を作製した。得られた積層体を下記の表2に示す加熱温度で30分加熱して接合層を形成して、第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体を作製した。なお、積層体に加圧を行うことなく、接合した。
第一部材として、最表面に金メッキを施した2.5mm角のSiウエハ(厚さ:200μm)を、第二部材として、最表面に金メッキを施した20mm角のCu板(厚さ:1mm)を用意した。第二部材の表面に、上記で調製した銀ペーストを、メタルマスク法により塗布して銀ペースト層を形成した。次いで、ペースト層の上に第一部材を配置して、積層体を作製した。得られた積層体を下記の表2に示す加熱温度で30分加熱して接合層を形成して、第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体を作製した。なお、積層体に加圧を行うことなく、接合した。
[接合体の評価]
作製した接合体について、接合層の厚さと熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率、冷熱サイクル前後の接合強度(シェア強度)を下記の方法により測定した。その結果を下記の表2に示す。
作製した接合体について、接合層の厚さと熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率、冷熱サイクル前後の接合強度(シェア強度)を下記の方法により測定した。その結果を下記の表2に示す。
(接合層の厚さの測定方法)
接合層の厚さの測定には、光学顕微鏡(ニコン社製、MM800)を用いた。光学顕微鏡の焦点を、第二部材(Cu板)の表面に合わせ、その位置を0点とし、次いで第二部材に接合した第一部材(Siウエハ)の上面に光学顕微鏡の焦点を合わせて、第二部材表面から第一部材上面までの距離を計測した。そして、その計測した距離から第一部材の厚さを引いた値を、接合層の厚さとした。
接合層の厚さの測定には、光学顕微鏡(ニコン社製、MM800)を用いた。光学顕微鏡の焦点を、第二部材(Cu板)の表面に合わせ、その位置を0点とし、次いで第二部材に接合した第一部材(Siウエハ)の上面に光学顕微鏡の焦点を合わせて、第二部材表面から第一部材上面までの距離を計測した。そして、その計測した距離から第一部材の厚さを引いた値を、接合層の厚さとした。
(接合層の熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率の測定方法)
熱硬化樹脂組成物の硬化体の体積率の測定には、熱重量測定装置(ブルッカー社製、TG−DTA2000SA)を用いた。熱重量測定装置により、接合体を室温(25℃)から800℃まで加熱した時の重量減少率を測定した。その測定した重量減少率から硬化体の重量を算出し、銀と硬化体の密度を用いて硬化体の体積率を算出した。
熱硬化樹脂組成物の硬化体の体積率の測定には、熱重量測定装置(ブルッカー社製、TG−DTA2000SA)を用いた。熱重量測定装置により、接合体を室温(25℃)から800℃まで加熱した時の重量減少率を測定した。その測定した重量減少率から硬化体の重量を算出し、銀と硬化体の密度を用いて硬化体の体積率を算出した。
(冷熱サイクル前後の接合強度の測定方法)
接合強度は、せん断強度評価試験機を用いて測定した。接合強度の測定は、接合体の第一部材(Cu板)を水平に固定し、接合層の表面から50μm上方の位置にてシェアツールを用いて、第二部材(Siウエハ)を横から水平方向に押して、第二部材が破断されたときの強度を測定することによって行った。シェアツールの移動速度は0.1mm/secとした。一条件に付き3回強度試験を行い、それらの算術平均値を測定値とした。せん断強度評価試験機として株式会社ノードソンアドバンストテクノロジー社製ボンドテスター(Dage Series 4000)を用いた。
接合強度は、せん断強度評価試験機を用いて測定した。接合強度の測定は、接合体の第一部材(Cu板)を水平に固定し、接合層の表面から50μm上方の位置にてシェアツールを用いて、第二部材(Siウエハ)を横から水平方向に押して、第二部材が破断されたときの強度を測定することによって行った。シェアツールの移動速度は0.1mm/secとした。一条件に付き3回強度試験を行い、それらの算術平均値を測定値とした。せん断強度評価試験機として株式会社ノードソンアドバンストテクノロジー社製ボンドテスター(Dage Series 4000)を用いた。
冷熱サイクルは、液相法を用いて、−40℃で20分⇔+150℃で20分の条件で1000サイクル行った。
D10、D50、D90のいずれも本発明の範囲よりも大きい銀粉末を含む銀ペーストを用いて製造した比較例1の接合体は、冷熱サイクル前後のいずれも接合強度が低くなった。これは、銀粉末の凝集体(二次粒子)の粒子径が大きくなりすぎたため、銀粉末の焼結性が低下し、銀粉末の焼結体の強度が低下したためであると考えられる。
粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子の含有割合が本発明の範囲よりも少なく、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子と粒径が50nm未満の一次粒子を5体積%以下の一次粒子の含有割合が本発明の範囲よりも多く、D10が本発明の範囲よりも小さい銀粉末を含む銀ペーストを用いて製造した比較例2の接合体は、冷熱サイクル前後のいずれも接合強度が低くなった。これは、銀粉末の微細な一次粒子の含有割合が多くなりすぎたため、銀粉末の焼結性が低下したためであると考えられる。
粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子の含有割合が本発明の範囲よりも少なく、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子と粒径が50nm未満の一次粒子を5体積%以下の一次粒子の含有割合が本発明の範囲よりも多く、D10が本発明の範囲よりも小さい銀粉末を含む銀ペーストを用いて製造した比較例2の接合体は、冷熱サイクル前後のいずれも接合強度が低くなった。これは、銀粉末の微細な一次粒子の含有割合が多くなりすぎたため、銀粉末の焼結性が低下したためであると考えられる。
熱硬化性樹脂組成物の代わりに熱可塑性樹脂(ポリビニルアルコール)を含む銀ペーストを用いて製造した比較例3の接合体は、冷熱サイクル前後のいずれも接合強度が低くなった。これは、熱可塑性樹脂の硬度が低く、シェア試験時の衝撃に耐えられないため接合強度が低下していると考えられる。
熱硬化性樹脂組成物の含有量が本発明の範囲よりも少ない銀ペーストを用いて製造した比較例3の接合体は、冷熱サイクル後の接合強度が低くなった。これは、接合層中の熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率が少なくなりすぎたことにより、冷熱サイクル中の接合体の第一部材と第二部材との線膨張係数差に接合層が追従できずに、その接合強度が低下したためであると考えられる。
分散剤を含まない比較例3及び分散剤の含有量が本発明の範囲よりも少ない比較例8においては、ペースト状態のものが得られなかった。これは、銀粉末が溶媒中で凝集したためであると考えられる。
第一部材と第2部材との接合温度が本発明の範囲よりも低い比較例7においては、得られた接合体は冷熱サイクル前後のいずれも接合強度が低くなった。これは、接合温度が低いため、熱硬化性樹脂が十分に硬化しなかったため、接合強度が低下したと考えられる。
第一部材と第2部材との接合温度が本発明の範囲よりも低い比較例7においては、得られた接合体は冷熱サイクル前後のいずれも接合強度が低くなった。これは、接合温度が低いため、熱硬化性樹脂が十分に硬化しなかったため、接合強度が低下したと考えられる。
これに対して、銀粉末の一次粒子の粒度分布とD10、D50、D90が本発明の範囲にあり、熱硬化性樹脂と分散剤とを本発明の範囲で含む銀ペーストを用いて、第一部材と第二部材とを接合温度が本発明の範囲にある接合条件で接合して製造した本発明例1〜25の接合体は、冷熱サイクル前の接合強度が高く、また冷熱サイクル後の接合強度は冷熱サイクル前の接合強度とほぼ同じであり、冷熱サイクルを負荷した場合であっても接合強度が低下しにくいことが確認された。
10 接合体
11 第一の部材
12 第二の部材
13 接合層
14 銀粉末の焼結体
15 熱硬化性樹脂組成物の硬化体
11 第一の部材
12 第二の部材
13 接合層
14 銀粉末の焼結体
15 熱硬化性樹脂組成物の硬化体
Claims (5)
- 銀粉末と、分散剤と、熱硬化性樹脂組成物と、有機溶媒とを含む銀ペーストであって、
前記銀粉末は、粒径が100nm以上500nm未満の範囲にある一次粒子を60体積%以上95体積%以下の範囲、粒径が50nm以上100nm未満の範囲にある一次粒子を5体積%以上40体積%以下の範囲、そして粒径が50nm未満の一次粒子を5体積%以下の割合にて含み、レーザ回折散乱法により測定される体積基準の粒度分布曲線において、D10が0.05μm以上0.25μm以下の範囲にあって、D50が0.4μm以上0.6μm以下の範囲にあり、さらにD90が1.5μm以上2.5μm以下の範囲にあって、
前記分散剤を、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.1質量部以上含み、
前記熱硬化性樹脂組成物を、銀ペーストの全体量100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲で含有し、
前記熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物を含むことを特徴とする銀ペースト。 - 前記銀粉末が、保護膜を2質量%以下の量で含むことを特徴とする請求項1に記載の銀ペースト。
- 前記分散剤が脂肪族アミンであることを特徴とする請求項1または2に記載の銀ペースト。
- 第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体であって、
前記接合層が、銀粉末の焼結体と、熱硬化性樹脂組成物の硬化体とを含み、前記接合層を占める前記熱硬化性樹脂組成物の硬化体の体積率が5%以上70%以下の範囲にあり、
前記熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ系熱硬化性樹脂組成物、アクリル系熱硬化性樹脂組成物、及びシリコーン系熱硬化性樹脂組成物からなる群より選ばれる少なくとも1種の組成物を含むことを特徴とする接合体。 - 第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体の製造方法であって、
第一の部材と第二の部材とが、請求項1から3のいずれか一項に記載の銀ペーストを介して積層された積層体を得る工程と、
前記積層体を150℃以上の温度で加熱して、接合層を形成させる工程と、を有することを特徴とする接合体の製造方法。
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JP2017214501A JP2019087396A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | 銀ペースト、接合体及び接合体の製造方法 |
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-
2017
- 2017-11-07 JP JP2017214501A patent/JP2019087396A/ja active Pending
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