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JP2019082107A - 建築物の軒先構造 - Google Patents

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JP2019082107A
JP2019082107A JP2019038522A JP2019038522A JP2019082107A JP 2019082107 A JP2019082107 A JP 2019082107A JP 2019038522 A JP2019038522 A JP 2019038522A JP 2019038522 A JP2019038522 A JP 2019038522A JP 2019082107 A JP2019082107 A JP 2019082107A
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舩木 元旦
Motokatsu Funaki
元旦 舩木
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Abstract

【課題】安定で強固な軒先下地を施工でき、軒先における意匠性及び汎用性を向上し、更に施工作業を迅速に容易く行なえ、しかも軒天井等の化粧まで仕上げることが可能な建築物の軒先下地構造、及びその構築方法を提供する。【解決手段】本発明は、外装構造9を支持する部材(1B",8)の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材(2",3",5)を支持する軒天支持部材1A"を水平状に取り付けると共に、長さが異なる2種類の板状材である連絡支持部材(1Cl",1Cs")を介して連結され、軒天支持部材1A"の先端が、前記外装構造を支持する部材(1B",8)の軒先端より延出状に連結されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、軒先における意匠性及び汎用性を向上し、更に施工作業を迅速に容易く行なえ、しかも軒天井等の化粧まで仕上げることが可能な建築物の軒先構造に関する。
建築物の軒先は、躯体や下地材等を覆うように形成され、その施工方法及び構造としては、特許文献1に記載されるように、屋根の下地材等を覆う部材(唐草と称される)を用いるものや、さらに特許文献2に記載の軒先唐草のように、幕板、水切り等の別部材を組み付けるもの等が存在する。
前記特許文献1に記載の唐草は、横葺屋根板の成形部等と係合する係合部と建築物の軒先に取り付けられる取付部と建築物の軒先を覆う垂下部を主構成としている。さらに詳細には、固定部は、躯体あるいは下地材にビス止めするフラット状やL字状、あるいは下地材に嵌める略コ字状等で構成され、垂下部は躯体の形状に沿う階段状に形成されている。
一方、前記特許文献2に記載の唐草では、水切りや幕板をビス等の固着具で固定したものが提案されている。さらに、化粧を目的として、壁から支持材を持ち出し、軒天井等を設けることも行われている。
特開平5−156766号公報 特開平7−317255号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の唐草は、躯体の形状に沿わせるため、外観意匠が「階段状」にならざるを得ず、意匠性に乏しいものであった。
一方、前記特許文献2に記載の唐草は、部品点数の増加が避けられず、施工に手間がかかるという問題があった。さらに壁から支持材等を持ち出すため、屋根工事とは別に行なわなければならないという問題もあった。
そして、かかる特許文献1、2に共通していえることとして、軒先における意匠性および汎用性の向上について未だ不十分であった。
そこで、本発明は、軒先における意匠性及び汎用性を向上し、更に施工作業を迅速に容易く行なえ、しかも軒天井等の化粧まで仕上げることが可能な建築物の軒先構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたものであり、外装構造を支持する部材の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材を支持する軒天支持部材を水平状に取り付けると共に、長さが異なる2種類の板状材である連絡支持部材を介して連結され、前記軒天支持部材の先端が、前記外装構造を支持する部材の軒先端より延出状に連結されていることを特徴とする建築物の軒先構造に関するものである。
本発明の建築物の軒先構造は、種々の外装構造を支持する部材の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材を支持する軒天支持部材を水平状に取り付けると共に、長さが異なる2種類の板状材である連絡支持部材を介して連結され、前記軒天支持部材の先端が、前記外装構造を支持する部材の軒先端より延出状に連結されているから、通常の一般屋根に比べて先端がシャープな先鋭な印象を受ける屋根を施工でき、特に水平状の軒天支持部材が2種類の板状材である連絡支持部材に固定する化粧材にて形成される化粧面も水平面状の巨大な庇(ひさし)状となり、該軒先により所定領域の雨避けや日光避けとして有効利用する空間を形成することも可能である。
このように本発明では、取付施工が容易であって、意匠性に富んだ、デザイン性に優れた軒先構造とすることができ、また該軒先にて形成される空間を有効に利用することもできる。
そのため、軒先における意匠性及びデザイン性が著しく向上し、また施工作業を迅速に容易に行うことができる。また、軒先端部に取り付けられる部品を共通化して汎用性を高めることが可能である。
(a)本発明の第1参考例の建築物の軒先構造を示す側断面図、(b)用いた軒天井材の拡大側面図、(c)用いた軒先外装材の拡大側面図である。 (a)第2参考例の軒先構造を示す側断面図、(b)用いた軒先外装材の拡大側面図である。 (a)第1実施例の軒先構造を示す側断面図、(b)用いた軒先外装材の拡大側面図である。 (a)第2実施例の軒先構造を示す側断面図、(b)用いた軒先化粧材の拡大側面図である。
本発明の建築物の軒先構造は、外装構造を支持する部材の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材を支持する軒天支持部材を水平状に取り付けると共に、長さが異なる2種類の板状材である連絡支持部材を介して連結され、前記軒天支持部材の先端が、前記外装構造を支持する部材の軒先端より延出状に取り付けられていることを特徴とする
前記軒天支持部材は、略水平状に配置されるものであって、後述する図示実施例のように、雨水の排水路を構築するものとなる。
この軒天支持部材は、前述のように少なくとも表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材を支持するものであって、この化粧材としては、例えば裏面側であれば、軒天井材でも唐草と称される係止部材でもよく、その表面側に雨樋等の排水部を形成しても裏面側から露出を抑えることができる。また、例えば化粧材を表面側に設ける場合には、雨樋等の排水部を形成することを想定して各種の非透水性材、或いは軒先外装材や軒先化粧材等を用いてもよい。
なお、これらの化粧材の軒天支持部材への支持(固定)態様については、特に限定するものではなく、各種の化粧材を係止して固定するようにしてもよい。
また、係止部材としては、端部のライン(水平)を出すために連続材が好ましい。
また、この軒天支持部材は、屋根下地の裏面側に単独で配してもよいが、屋根下地から水下側へ延在させるように配設した上部支持部材と併用してもよく、更にこれらの上部支持部材と軒天支持部材とを連結する連絡支持部材と併用してもよく、合計三種の支持部材をボルト等の締着部材によって一体的に組み合わせて連結した強固な軒先下地構造を形成することが好ましい。なお、この三種の支持部材を用いる場合には、何れか一種又はそれ以上の支持部材を躯体と接続することにより、この軒先下地構造の強度は一層高いものとなる。このように強度の高い軒先下地構造は、前述の雨樋等の排水部が形成される態様のように、降雨にて高い正荷重が作用することが想定される場合にも望ましい。
なお、上述の軒先下地構造において、前記軒天支持部材、又はそれ以外の各支持部材は、断面形状がハット型、角型、管状、Z状、L状、コ字状等の慣用的に用いられている棒材又はパイプ材でもよく、全てを同一形状で形成する必要はない。例えばコ字状(或いはハット状)棒材と角型パイプ材とを、コ字状棒材の内部に角型パイプ材が内包されるように組み付けることにより、締着時の作業性が容易となり、締着後に高い取付強度を得ることができる。また、これらの支持部材は、鋼製であってもアルミ等型材であっても木材であってもよく、所要の強度が得られるものであればその材質、形状を限定するものではない。
前記上部支持部材は、外装構造から水下側へ延設され、その上面に前記化粧材を沿設するものであり、外装構造を支持する部材を水下側へ長く延出したものでもよい(即ち外装構造の支持部材を兼ねる)し、別途新たに設けたものであってもよい(即ち外装構造の支持部材に新たな支持部材を接続する)。後者の態様では、後述する図示実施例のように、ハット状の棒状材である外装構造の支持部材に角型パイプ材であるこの上部支持部材を内包状に組み付けて締着して接続してもよい。
前記連絡支持部材は、前記軒天支持部材と前記上部支持部材とを接続(連絡)するものであって、略鉛直状に配されるものであっても、傾斜状に配されるものであってもよい。この連絡支持部材は、単一部材であってもよいし、例えば長さ調整を可能とする複数部材を組み合わせて連絡支持部材としてもよい。また、この連絡支持部材は、前記上部支持部材と前記軒天支持部材との端部同士を連結するものに限定されず、何れか一方又は両方の長さの途中部分を連結するものであってもよい。そのため、この連絡支持部材は、複数設けてもよく、その場合、連結箇所が増加して一体化強度が向上する。
また、何れかの支持部材の少なくとも一つが躯体に取り付けられていることが好ましいが、必ずしも直接的に駆体に取り付けられるものではなく、補助部材を介して取り付けるようにしてもよい。
この補助部材としては、一端が支持部材と直接或いは別部材を介して連結され、他端が躯体(壁部)に取り付けられるものとなる。また、この補助部材は、直線状であっても湾曲状であってもよい。さらに、補助部材は、全ての支持部材に設けるものでも、一定間隔(例えば一本おき)で設けるものであってもよい。なお、このような補助部材を設ける場合には、各種の化粧材は、前記軒天支持部材又は上部支持部材に直接的に取り付けるものでも、この補助部材を介して取り付けるものであってもよい。
さらに、前記各支持部材を連結するための締着部材は、ボルト等が一般的であるが、特にその具体的な構成を限定するものではない。一般的にこの締着部材を用いて軒先下地構造を構成する各支持部材を取り付ける場合には、外装構造の更に水下側に構築されるものであるから、雨仕舞いの懸念は必要なく、例えば係止等により取付(一体化)に比べて高い強度で一体化することができる。
前記軒天支持部材の裏面側に取り付けられる化粧材としては、前述のように軒天井材や唐草と称される係止部材を用いることができる。
この軒天井材は、前記軒天支持部材の裏面を被覆する部材であり、特にその形状構成を限定するものではない。一般的に広義の軒天井材とは、軒先裏面を化粧する化粧材の全てを指すものであり、単一部材であっても、後述する図示実施例に示すように複数部材によって構成されるものでもよい。
なお、後述する図示実施例では、軒天支持部材の先端に取付補助材を固定し、該取付補助材の裏面側にも軒天井材の一部が取り付けられ、表面側の先端化粧材と重合(係合)状に連結されるものとした。
前記軒天支持部材の先端の表層側に取り付けられる化粧材としては、前述のように各種の非透水性材、或いは軒先外装材や軒先化粧材等が用いることができる。後述する図示実施例では、軒先外装材とは、外装面の一部(水下端)を形成する部材とし、軒先化粧材としては、外装面を形成していないが外装面の水下側に配設される部材とした。具体的にはこれらの軒先外装材、軒先化粧材としては、前記外装材と同色、同材であってもよいし、異なる色、材質であってもよい。また、異なる材質としては、金属製基材の表面に防水シート等を貼着したものであってもよいし、ポリカーボネイト等の硬質合成樹脂等であってもよい。
なお、後述する図示実施例では、前述のように軒天支持部材の先端に取付補助材を固定し、該取付補助材の表面側を覆う化粧材として先端化粧材を配し、前記軒先外装材又は軒先化粧材と重合(係合)状に連結されるものとした。
本発明における前記屋根下地が支持する外装構造としては、縦葺き、横葺き、瓦等いかなるものであってもよく、それを取り付ける屋根下地や該屋根下地へ取り付けるための部材や構造についても何等限定するものではない。
また、外装材を例えば前記屋根下地や該屋根下地へ取り付けるための構造等としては、木材製の躯体、鉄骨製の躯体、コンクリート製の躯体などの各種材料で構築される躯体、躯体上に配された垂木等の支持部材又は野地材等の下地材等でもよい。
図1に示す本発明の建築物の軒先構造の第1参考例は、横葺き外装材である外装材9Aと、図示しないがこの外装材9Aを保持する保持部材(吊子)と、前記外装材9Aの裏面側に添装されたバックアップ材9bとにより構成される横葺き外装構造9を支持する屋根下地(駆体6や支持部材1B等)の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材(軒天井材2や軒先外装材3等)を支持する軒天支持部材1Aを取り付けると共に、該軒天支持部材1Aの先端が、前記屋根下地(駆体6や支持部材)1B等)の軒先端より延出状に取り付けられている。
また、前記横葺き外装構造9の屋根下地は、詳細については図示しないが、鋼材等にて形成される縦母屋の上端に屋根裏面側へ延在する横母屋、及び軒先側へ延在する軒先母屋が一体的に固定され、前記横母屋及び軒先母屋には躯体6aが桁行き方向に延在するように固定され、該躯体6a上には流れ方向に連続する長尺材である支持部材(上部支持部材1B)が配設されている。そして、前記縦母屋の外側には、鋼材が取り付けられ、前記軒先母屋の裏面側に、前記縦母屋の外側から大きく湾曲するように軒天支持部材1Aが配設され、この軒天支持部材1Aの裏面側(下面側)には軒天井材2等が吊設状に配設され、表面側(上面側)には軒先外装材3等が配設されている。
この第1参考例の軒先下地構造は、前記軒天支持部材1Aのみばかりでなく、屋根下地の支持部材を兼ねる上部支持部材1Bと、それらを連結する連絡支持部材1Cとを一体的に連結してなる構成である。
前記軒天支持部材1Aは、前記横葺き外装構造9や屋根下地(駆体6や支持部材1B等)の裏面側に配設され、大きく反り返るように湾曲している部材であり、例えば断面略ハット状の長尺材を曲げ加工して形成することができる。また、この軒天支持部材1Aの先端には、取付補助材1fが取り付けられている。さらに、この軒天支持部材1Aの裏面側には化粧材として軒天井材2が、表面側には化粧材として軒先外装材3が取り付けられている。
また、前記上部支持部材1Bは、前述のように複数の横葺き外装材9Aより形成される横葺き外装構造9の支持部材をも兼ねる構成であり、流れ方向に連続する断面略ハット状の長尺材である。
さらに、連絡支持部材1Cは、前記支持部材(1A,1B)を連結する板状材であり、これら合計3つの支持部材1A,1B,1Cを合計3つの締着部材1dにて一体的に連結(接続)している。
なお、前記上部支持部材1Bは、躯体6a等に裏面を支持される状態で一体的に固定され、前記連絡支持部材1Cも躯体6aに一体的に固定されているため、これらの支持部材1A,1B,1Cからなる軒先下地構造は、駆体6aに一体的に取り付けられた強固な構造である。
前記軒天井材2は、前述のように前記軒天支持部材1Aの裏面を被覆する化粧材であって、前記軒天支持部材1Aの裏面側に固定されている。
この第1参考例の軒天井材2は、連続的に7枚隣接させて配設される第1部材2aと、前記取付補助材1fへの取付部を有する第2部材2b(図中2cは取付ビス)と、前記取付補助材1f自体を裏面側から隠す第3部材2d(図中2eは取付ビス)とからなる。
なお、第1部材2aは、図1(b)に拡大して示すように、面板部21の一方の側端に下面側が開放する略溝状の収容部221と、他方の側端に設けた成形部23を側方から挿入状に係合可能な係合溝222と,前記収容部221の端縁を外方へ沿在させた223とを有する成形部22を有する構成であり、ボルト等の固定具2fにて左右方向に隣り合う第1部材3a,3a同士を接続可能である。なお、前記収容部221には前記固定具2fの頭部が収容され、該頭部を含めて収容部221の開放部分は、前記係合溝222に他方の側端成形部23を係合したことで覆われ、裏面側から見上げても露出することがない。
前記軒先外装材3は、前述のように前記軒天支持部材1Aの表面を被覆する化粧材であって、前記軒天支持部材1Aの表面側に固定されている。
この第1参考例における軒先外装材3は、軒先部分については前述のように軒天支持部材1Aの表面側に取り付けられているが、その水上側については前記上部支持部材1Bの上面に取り付けられている。
なお、この軒先外装材3は、図1(c)に拡大して示すように、面板部が水上側から順に下り傾斜部分31a、上り傾斜部分31b、略平坦状部分31cの3つの異なる勾配を有するものである。また、その軒先端には起立部33が設けられているため、図中ハッチングで示す排水部Wを形成でき、降雨の際に雨樋の役割を果たす箇所を容易に形成することができる。また、この軒先外装材3の水上端32には折り上げ係合部が形成され、その水下端に形成された起立部33には上端に水返し部が形成されている。
なお、前記軒天支持部材1Aの軒先端には、取付補助材1fが嵌合状に取り付けられ、該取付補助材1fには水上側にL字状に折り上げられた縦片が、水下側には折り下げられた縦片が設けられている。これらの縦片のうち、水上側の縦片には、前記軒先外装材3の軒先端(水下端)に設けられた起立部33が沿い、それを先端化粧材4に設けた第1覆い部41が重合状に覆って固定され(図中42は取付ビス)ている。また、水下側の縦片には、先端化粧材4に設けた第2覆い部42が係合状に覆って前記第3部材2dと共に被覆状に固定される。
このような部材により構築されている本発明の建築物の軒先構造は、種々の外装構造を支持する屋根下地の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材を支持する軒天支持部材を取り付けると共に、該軒天支持部材の先端が、前記屋根下地の軒先端より延出状に取り付けられているから、通常の一般屋根に比べて先端がシャープな先鋭な印象を受ける屋根を施工し易く、該軒先により所定領域の雨避けや日光避けの庇(ひさし)として有効利用する空間を形成することも可能である。
また、この第1参考例における軒先構造では、軒天支持部材1Aは、軒先に突出する部分が上方に傾斜状に配置されるものであって、屋根下地(駆体6や支持部材1B等)と軒天支持部材1Aとの先端で凹部を構成し、該凹部に非透水性材(軒先外装材3)を配して排水部(排水部W)を形成した構成である。そのため、この屋根は、通常の一般屋根に比べて先端がシャープな先鋭な印象を受け、しかも軒先に排水部Wを有する機能性をも有している。
図2(a)に示す第2参考例の軒先構造では、軒天支持部材1Aも、それに上部支持部材1Bと、連絡支持部材1Cとからなる軒先下地構造も前記第1参考例とほぼ同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
また、軒天井材2'についても、前記第1部材2aを隣接させて配設し、固定具2fで取り付ける構成については全く同様であるが、軒天支持部材1Aの先端に取り付ける取付補助材1f'の形状が異なるため、該取付補助材1f'への取付部を有する第2部材2g(図中2hは取付ビス)と、前記取付補助材1f自体を裏面側から隠す第3部材2jの形状が相違する。
この第2参考例における軒先構造では、前述のように軒天支持部材1を含む軒先下地構造も外装構造9もほとんど同様である。
また、この第2参考例でも前記上部支持部材1Bの軒端に取付補助材1f'を取り付ける構成は同様であり、該取付補助材1f'に設けた縦片に、前記軒天井材2や前記軒先外装材3等の化粧材を一体的に固定する。
この第2参考例における軒先外装材3'についても、上り傾斜部分31b'、略平坦状部分31c'の長さ寸法が僅かに異なるが、起立部33が設けられずに折り返し部34が形成されている以外は同様である。
そのため、この第2参考例では、比較すると前記第1参考例よりも貯留容量が小さく、浅い排水溝W'が形成される。
なお、前記取付補助材1f'には水下側に折り下げられた縦片が設けられている。この水上側の縦片には、先端化粧材4'に設けた覆い部43が係合状に覆って前記第3部材2jと共に被覆状に固定される。なお、先端化粧材4'の水上側に設けた係合部44は、前記軒先外装材3'の折り返し部34と係合されている。
図3に示す第1実施例,及び図4に示す第2実施例は、前記第1,第2参考例と略同様の外装構造(横葺き外装構造9)の裏面側に、異なる軒先下地構造が構築され、形状が異なる軒先端を形成している例である。
図3(a)に示す第1実施例では、軒天支持部材1A"が略水平状に配されている点は前記第1,第2参考例とは相違するが、その裏面側に軒天井材2"を、その表面側に軒先外装材3"を取り付ける概略構成は共通である。
また、上部支持部材1B"は、前記第1,第2参考例と同様に外装構造の支持部材を兼ねる構成であり、連絡支持部材1C"としては、短尺材1Cs"と長尺材1Cl"の2種類を用いた。
この第1実施例における軒天支持部材1A"は、横葺き外装構造9や屋根下地(駆体6bや支持部材1B"等)の裏面側に配設され、前述のように略水平状に配設されている部材であり、例えば断面略ハット状の長尺材を用いることができる。また、この軒天支持部材1A"の先端には、取付補助材1f"が取り付けられ、上端が先鋭な略山状の先端化粧材4"が配設されている。
また、前記上部支持部材1B"は、前述のように複数の横葺き外装材9Aより形成される横葺き外装構造9の支持部材をも兼ね、流れ方向に連続する断面略ハット状の長尺材である。
さらに、連絡支持部材1C"(1Cs",1Cl")は、前記支持部材(1A",1B")を連結する板状材であり、2箇所に設けられているので、三種の支持部材1A"〜1C"は合計5つの締着部材1dにて一体的に連結(接続)されている。
なお、前記上部支持部材1B"は、躯体6b等に裏面を支持される状態で一体的に固定され、前記連絡支持部材1C"も躯体6bに一体的に固定されているため、これらの支持部材1A"〜1C"からなる軒先下地構造は、駆体6bに一体的に取り付けられた強固な構造である。
前記軒天井材2"は、前述のように前記軒天支持部材1A"の裏面を被覆する化粧材であって、前記軒天支持部材1A"の裏面側に固定されている。
この第1実施例の軒天井材2"は、連続的に隣接させて配設される複数の第1部材2a"と、前記取付補助材1f"へ取り付けられ、またこの取付補助材1f"自体を裏面側から隠す第2部材2b"からなる。
なお、第1部材2a"は、前記第1参考例において説明した第1部材2aと基本的な形状及びその取付構造は同様である。
前記軒先外装材3"は、最も水下側に位置する外装材9AZの水下側に位置し、外装面の一部を形成すると共に、前述のように前記軒天支持部材1A"の軒先部分を被覆する化粧材であって、前記上部支持部材1B"及び前記軒天支持部材1A"の表面側に固定されている。
この軒先外装材3"は、図3(b)に拡大して示すように、面板部が水上側から順に下り傾斜部分31d、略平坦状部分31eの異なる勾配を有するものである。また、その軒先端には起立部35が設けられているため、この起立部35を側壁とする排水部が形成され、降雨の際に雨樋の役割を果たす箇所を容易に形成することができる。
なお、前記取付補助材1f"には水上側に折り上げられた縦片が、水下側には軒先へ延在する横片が設けられている。この水上側の縦片には、前記軒先外装材3"の起立部35が沿い、それを先端化粧材4"に設けた第1覆い部45が重合状に覆って固定され、水下側の横片には、先端化粧材4"に設けた第2覆い部46が係合状に覆って前記第2部材2b"と共に被覆状に固定されている。
図4(a)に示す第2実施例では、軒天支持部材1A"が略水平状に配され、その裏面側に軒天井材2"を取り付ける構成は、前記第1実施例と全く同様であり、連絡支持部材1C"についても、短尺材1Cs"と長尺材1Cl"の2種類を用いる構成は全く同様であるから、同一符号を付して説明を省略する。
この第2実施例では、前記第1実施例とは異なり、外装構造9の水下側に延在する上部支持部材は用いられておらず、軒先外装材も用いていない。
即ち横葺き外装構造9の支持部材8は、流れ方向に連続する断面略ハット状の長尺材(定尺材)であるが、最も水下側に位置する外装材9AZの裏面側までの長さに形成されている。
前述のように本発明では軒先外装材とは外装面の一部(水下端)を形成する部材と定義したので、この第2実施例には軒先外装材は用いられておらず、外装面を形成していないが外装面の水下側に配設される部材として軒先化粧材5を用い、前記軒天支持部材1A"の表面側に載置状に取り付けられている。
この軒先化粧材5は、図4(b)に拡大して示すように、略水平状に配設される面板部51と、その左右の側端を略垂直状に立ち上げた側面部52,53とを有する略U字状の成形体である。そして、前記面板部51の裏面が、前記軒天支持部材1A"の表面に接地するように配され、水上側の側面部52の上端に設けられた係合水返し片521が、最も水下側に位置する外装材9AZの軒側成形部と係合し、水下側の側面部53が、前記取付補助材1f"の水上側に設けられた縦片に沿い、先端化粧材4"に設けられた第1覆い部45にて重合状に覆われて固定されている。
なお、前述のようにこの第2実施例では、上部支持部材を用いていないものの、軒天支持部材1A"と支持部材8と連絡支持部材1C"(短尺材1Cs",長尺材1Cl")とを、前述の第1,2参考例や第1実施例とほぼ同様に一体的に連結させているので、強度の高い軒先下地構造が形成される点は同様である。
このような構成を有する第2実施例の軒先構造では、前記軒先化粧材5の面板部51が底面、側面部52,53が両側面(側壁)とする排水部が形成されるため、降雨の際に雨樋の役割を果たす箇所を容易に形成することができる。
1A,1A',1A" 軒天支持部材
1B,1B',1B" 上部支持部材
1C,1C',1C"(1Cs",1Cl") 連絡支持部材
1d 締着部材
1f,1f',1f" 取付補助材
2,2" 軒天井材
3,3',3" 軒先外装材
4 先端化粧材
5 軒先化粧材
8 支持部材
9 (横葺き)外装構造
9A 外装材
9AZ 最も水下側に位置する外装材

Claims (1)

  1. 外装構造を支持する部材の裏面側に、少なくともその表面側又は裏面側の何れか一方に化粧材を支持する軒天支持部材を水平状に取り付けると共に、長さが異なる2種類の板状材である連絡支持部材を介して連結され、前記軒天支持部材の先端が、前記外装構造を支持する部材の軒先端より延出状に連結されていることを特徴とする建築物の軒先構造。
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