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JP2019077637A - 芳香族炭化水素の製造方法 - Google Patents

芳香族炭化水素の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不飽和炭化水素含有炭化水素原料から芳香族炭化水素を製造する方法において、高い芳香族収率を得ることができ、マテリアルバランスに優れた新規な芳香族炭化水素製造方法の提供。【解決手段】ゼオライトを含む触媒の存在下、低級炭化水素から芳香族炭化水素を製造するに際し、低級炭化水素が、不飽和炭化水素含有率50重量%以上の低級炭化水素であり、少なくとも下記(1)工程〜(3)工程を経てなる芳香族炭化水素の製造方法。(1)工程;アルミノシリケートからなるゼオライトを含む触媒の存在下、芳香族化反応を行う第一の反応工程。(2)工程:(1)工程の後、反応系から生成した芳香族炭化水素及び副生物であるメタン、水素を除去した低級炭化水素を得る工程。(3)工程;亜鉛及び/またはガリウムを有するゼオライトを含む触媒の存在下、(2)工程により得られた低級炭化水素の芳香族化反応を行う第二の反応工程。【選択図】図1

Description

本発明は、原材料である脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を含む低級炭化水素から芳香族炭化水素を製造する方法に関するものであり、特に製造の際の反応場を複数とし、第1の反応場からの粗生成物から特定の成分を分離した生成物を第2の反応場で反応することにより効率よく芳香族炭化水素を製造する方法に関するものである。
ベンゼン、トルエン、キシレン(以下、総称して芳香族炭化水素と表記する。)は、多くの場合、石油精製により得られた原料油(例えば、ナフサなど)を、熱分解反応器にて分解し、得られた熱分解生成物から芳香族化合物を蒸留または抽出によって分離精製することで得られる。これら製造法による芳香族炭化水素の製造では、芳香族炭化水素以外の熱分解生成物として、脂肪族および脂環式炭化水素が含まれる。そのため、芳香族炭化水素の製造に伴って、脂肪族および脂環式炭化水素も同時に製造されるため、芳香族炭化水素の生産量は脂肪族および脂環式炭化水素の生産量を見合って調整がなされ、おのずと生産量に限度があるものであった。
また、脂肪族または脂環式炭化水素原料を、中細孔径ゼオライトを主に含んだ触媒と約400℃〜約800℃程度の温度で接触させる芳香族化合物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1〜2、非特許文献1〜4)。該製造法は、熱分解による芳香族炭化水素の製造法と比較して、付加価値が低く余剰な炭化水素原料から芳香族炭化水素が製造できるといった利点があるが、副生成物として利用価値の低い軽質なガス成分が生成するため、目的の芳香族が十分に得られないものであった。
特許第3741455号公報 特許第3264447号公報
Industrial & Engineering Chemistry Research 第31巻、995頁(1992年) Industrial & Engineering Chemistry Research 第26巻、647頁(1987年) Applied Catalysis 第78巻、15頁(1991年) Microporous and Mesoporous Materials 第47巻、253頁(2001年)
本発明は、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を含む炭化水素原料、特に不飽和炭化水素を多く含む炭化水素原料から芳香族炭化水素を製造する際に、高い芳香族収率を得ることができ、マテリアルバランスに優れる新規な芳香族炭化水素の製造方法を提供するものである。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、製造の際の反応場を複数とし、第1の反応場からの粗生成物から特定の成分を分離した生成物を第2の反応場で特定の金属を有する触媒を用い反応することにより、原材料から高い芳香族収率にて芳香族炭化水素を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ゼオライトを含む触媒の存在下、低級炭化水素から芳香族炭化水素を製造するに際し、低級炭化水素が、不飽和炭化水素含有率50重量%以上の低級炭化水素であり、少なくとも下記(1)工程〜(3)工程を経てなることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法に関するものである。
(1)工程;アルミノシリケートからなるゼオライトを含む触媒の存在下、芳香族化反応を行う第一の反応工程。
(2)工程:(1)工程の後、反応系から生成した芳香族炭化水素及び副生物であるメタン、水素を除去した低級炭化水素を得る工程。
(3)工程;亜鉛及び/またはガリウムを有するゼオライトを含む触媒の存在下、(2)工程により得られた低級炭化水素の芳香族化反応を行う第二の反応工程。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法は、低級炭化水素として不飽和炭化水素含有率50重量%以上の低級炭化水素を少なくとも上記(1)工程〜(3)工程を経てなる製造方法である。その際の(1)工程と(3)工程における反応温度としては、芳香族炭化水素の生成が可能であれば制限はなく、中でも効率的な芳香族炭化水素の生成が可能となることから、温度範囲400℃以上800℃以下であることが好ましく、特に450℃以上650℃以下であることが好ましい。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法における原材料である低級炭化水素は不飽和炭化水素含有率50重量%以上の低級炭化水素である。ここで、低級炭化水素の不飽和炭化水素含有率が50重量%未満である場合、芳香族炭化水素の生産性に課題を有する製造方法となる。
該低級炭化水素としては、一般的には脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を含むものであり、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素の範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、飽和炭化水素、不飽和炭化水素、脂環式炭化水素、それらの混合物等を挙げることができ、特に効率的に芳香族化合物を製造できることから、中でも炭素数2〜6のものが好ましく、特に炭素数4〜6のものが好ましい。そして、より具体的には、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素としては、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、シクロプロパン、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、n−ペンタン、イソペンタン、イソペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンタン、シクロペンテン、メチルシクロブタン、メチルシクロブテン、エチルシクロプロパン、ジメチルシクロプロパン、ペンタジエン、n−ヘキサン、メチルペンタン、メチルペンテン、エチルブタン、エチルブテン、ジメチルブタン、ジメチルブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロペンタン、メチルシクロペンテン、エチルシクロブタン、エチルシクロブテン、ジメチルシクロブタン、ジメチルシクロブテン及びそれらの混合物等を挙げることができる。また、不飽和炭化水素としては、例えば1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、イソペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンテン、メチルシクロブテン、ペンタジエン、メチルペンテン、エチルブテン、ジメチルブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキセン、メチルシクロペンテン、エチルシクロブテン、ジメチルシクロブテン等が挙げられる。また、低級炭化水素としては、ナフサ等熱分解による石油精製により得られたC4留分(主に炭素数4を有する炭化水素化合物からなる留分の総称。)、C5留分(主に炭素数5を有する炭化水素化合物からなる留分の総称。)、C6留分(主に炭素数6を有する炭化水素化合物からなる留分の総称。)等を挙げることができる。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法における(1)工程は、アルミノシリケートからなるゼオライトを含む触媒の存在下、芳香族化反応を行う第一の反応工程であり、アルミノシリケートからなるゼオライトを含む触媒の存在下、前記低級炭化水素を原材料として用い、芳香族化反応を行い芳香族炭化水素の製造を行う第一の反応工程、つまり第一の反応場に相当するものである。
その際の触媒は、ゼオライトを含んでなるものであり、ゼオライトとしては、ゼオライトと称される範疇のものを含むものであれば特に限定されるものではない。好ましくは、10員環骨格構造を有するゼオライトであり、具体的には、AEL、EUO、FER、MWW、HEU、MEL、MFI、NES、MRE型等を含んでなるものである。より芳香族化合物の反応選択性、生産性に優れるものとなることから、MELまたはMFI型を含んでなるものであり、さらに好ましくは、MFI型を含んでなるものである。
この際のゼオライトは、例えば、MFI型としては、国際ゼオライト学会で定義される構造コードMFIに属するアルミノシリケート化合物を示すものである。そして、該ゼオライトは、そのSiO/Al(モル比)は制限されるものではなく、その中でも耐熱性、反応選択性、生産性に優れる製造方法となることから、SiO/Al(モル比)が20以上1000以下であることが好ましい。また、該ゼオライトとしては、反応選択性、生産性に優れることから、細孔内にテトラプロピルアンモニウムの様な構造指向剤を含まないものであることが好ましい。また、均一メソ細孔を有するゼオライトであることが好ましく、特に(i)ピークの半値幅(hw)が最大でも20nm(hw≦20nm)であり、最大ピークの中心値(μ)が10nm以上20nm以下(10nm≦μ≦20nm)である細孔分布曲線を有し、細孔容積(pv)が少なくとも0.05ml/g(0.05ml/g≦pv)である均一メソ細孔を有する、(ii)回折角を2θとした粉末X線回折測定において0.1〜3度の範囲にピークを有さない、(iii)平均粒子径(PD)が最大でも100nm(PD≦100nm)である、という各特性を満足するMFI型ゼオライトであることが好ましい。
また、この際のゼオライトとしては、1次粒子径及び凝集径は制限されるものではない。そして、該ゼオライトを芳香族製造触媒として用いる際の形態としては、制限されるものではなく、例えば合成されたゼオライト粉末をそのまま用いること、圧縮成型を行い特定の形状物として用いること、バインダー等と混合し成形を行い特定の形状物として用いること、等のいずれの形態として用いることも可能である。
また、該触媒に含まれるゼオライトは、プロトン型で用いる他、触媒上でのコーク生成を促進しない範囲において、アルカリ金属などの金属を含有するものを用いることができる。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法における(2)工程は、(1)工程の後、反応系から生成した芳香族炭化水素および副生物であるメタン、水素を除去した低級炭化水素を得る工程であり、前記(1)工程である第一の反応場で得られる芳香族炭化水素を含む粗生成物から、少なくとも、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素と水素、メタンを分離する工程を含み、これらを除去した低級炭化水素を得る工程である。この際の分離には、芳香族炭化水素の溶媒抽出や蒸留分離を用いることが出来る。この際に、芳香族炭化水素、メタン、水素の除去が行われない場合、後の(3)工程における芳香族化効率が劣るものとなり、効率的な芳香族炭化水素の製造が困難となる。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法における(3)工程は、亜鉛及び/またはガリウムを有するゼオライトを含む触媒の存在下、(2)工程により得られた低級炭化水素の芳香族化反応を行う第二の反応工程であり、亜鉛及び/またはガリウムを有するゼオライトを含む触媒の存在下、(2)工程により得られた低級炭化水素を原材料として用い、芳香族化反応を行い芳香族炭化水素の製造を行う第二の反応工程、つまり第二の反応場に相当するものである。ここで、亜鉛、ガリウムを有さないゼオライトを触媒として用いた場合、触媒自体の脱水素化能が劣るものとなり、芳香族化効率に劣る製造方法となる。
そして、その際の触媒としては、亜鉛及び/又はガリウムを有するゼオライトを含むものであり、亜鉛及び/またはガリウムの含有量としては、脱水素化能に優れる触媒となることから0.05〜5wt%の範囲であることが好ましい。また。亜鉛及び/又はガリウムは、イオン交換、含浸担持、物理混合、蒸着、ゼオライトの骨格置換等の、如何なる導入形態をとってもよい。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法においては、特に芳香族化効率に優れ、マテリアルバランスにも優れる製造方法となることから、さらに、(4)工程;(3)工程により得られた反応系を(2)工程に導入する工程、つまり、(3)工程により得られた租生成物を(1)工程により得られた租生成物と共に(2)工程に導入する工程を付加することが好ましい。該(4)工程の付加により、(3)工程を経た租生成物から低級炭化水素を回収し、再度(3)工程での原料として利用することが可能となる。
本発明の芳香族化合物の製造方法における、反応圧力は特に限定されるものではない。そして、各工程における触媒に対する低級炭化水素の供給は、各触媒体積に対し各低級炭化水素ガスの体積の比として特に制限されるものではなく、例えば1h−1〜50000h−1程度の空間速度を挙げることができる。そして、低級炭化水素を原料ガスとして供給する際には、原料ガスの単一ガス、および原料ガスを窒素等の不活性ガス、水素、一酸化炭素、二酸化炭素から選ばれる単一または混合ガスにより希釈したものとして用いることもできる。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法におけるその反応形式として制限はなく、例えば固定床、輸送床、流動床、移動床、多管式反応器のみならず連続流式および間欠流式並びにスイング式反応器、等を用いることができる。
本発明の製造方法により製造される芳香族炭化水素としては、芳香族炭化水素と称される範疇に属するものであれば特に制限はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタレン、メチルナフタレン等を挙げることができ、特に、ベンゼン、トルエン、キシレンであることが好ましい。
本発明は、低級炭化水素原料から芳香族炭化水素を製造する芳香族炭化水素の製造方法において、マテリアルバランスに優れ、高い芳香族収率を得ることができる新規の芳香族炭化水素の製造方法を提供するものであり、工業的にも非常に有用なものである。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
〜触媒Aの調製〜
特開2013−227203公報に記載された方法に準じ、カウンターカチオンとしてプロトンを有するSiO/Alモル比が46のアルミノシリケートよりなるMFI型ゼオライトの製造を行った。得られたゼオライトを400kgf/cmで1分間成型した後に粉砕し、約1mmの塊形状とし、触媒Aを調製した。
〜触媒B−1の調製〜
特開2013−227203公報に記載された方法に準じ、カウンターカチオンとしてプロトンを有するSiO/Alモル比が46のアルミノシリケートよりなるMFI型ゼオライトの製造を行った。得られたMFI型ゼオライト10.8gに対し、硝酸ガリウムn水和物1.4gを水3.7gに溶解させた水溶液を加え、10分間混練したのち、550℃で2時間焼成することで2.1重量%のガリウムを含有するMFI型ゼオライトを得た。得られたガリウム含有ゼオライトを400kgf/cmで1分間成型した後に粉砕し、約1mmの塊形状とし、触媒B−1を調製した。
〜触媒B−2の調製〜
特開2013−227203公報に記載された方法に準じ、カウンターカチオンとしてプロトンを有するSiO/Alモル比が46のアルミノシリケートよりなるMFI型ゼオライトの製造を行った。得られたMFI型ゼオライト10.8gに対し、硝酸亜鉛六水和物1.3gを水3.7gに溶解させた水溶液を加え、10分間混練したのち、550℃で2時間焼成することで2.2重量%の亜鉛を含有するMFI型ゼオライトを得た。得られた亜鉛含有ゼオライトを400kgf/cmで1分間成型した後に粉砕し、約1mmの塊形状とし、触媒B−2を調製した。
〜芳香族炭化水素製造装置及び芳香族炭化水素の製造条件〜
第一段目の反応器と第二段目の反応器はいずれもステンレス製反応管(内径16mm、長さ600mm)を用いた固定床気相流通式反応器を用いた。第一段目のステンレス製反応管の中段に触媒Aを充填した。第二段目のステンレス製反応管の中段には、触媒A,B−1,B−2のいずれかを充填した。
粗生成物の分離は、連続流通式の蒸留装置で行い、図1または図2に示すように、第一段目の反応器、第二段目の反応器と接続した。
反応器を接続した後、乾燥空気流通下での加熱前処理を行ったのち、原料をガス状態でフィードし芳香族炭化水素の製造を行った。そして、加熱はセラミック製管状炉を用い、触媒層の温度を制御した。
なお、反応生成物等の分析は、ガスクロマトグラフにて行い、該ガスクロマトグラフとしては、TCD検出器を備えたガスクロマトグラフ(島津製作所製、(商品名)GC−1700)およびFID検出器を備えたガスクロマトグラフ(島津製作所製、(商品名)GC−2015)を用いた。TCD検出器を備えたガスクロマトグラフの充填剤は、Waters社製PorapakQ(商品名)またはGLサイエンス社製MS−5A(商品名)、FID検出器を備えたガスクロマトグラフの分離カラムは、キャピラリーカラム(GLサイエンス社製、(商品名)TC−1)を用いた。
(前処理条件)
触媒温度:600℃。
流通ガス:空気100ml/分。
圧力:0MPaG。
(芳香族炭化水素製造条件)
流通ガス:原料炭化水素50ml/分。
反応圧力:0MPaG。
実施例1
図1に示す反応フローにより芳香族炭化水素の製造を行った。低級炭化水素として1−ブテンを用い、第一段目の反応器に触媒Aを3g充填し、反応温度を600℃とした。第一段目の反応器から流出した粗生成物は、蒸留により沸点範囲78℃以上の芳香族炭化水素成分を含む留分を回収した後、残りの低沸点成分をさらに蒸留して、水素とメタンを除去し低級炭化水素成分とした。そして、触媒B−1を0.75g充填した第二段目の反応器に供給した。その際の反応温度は575℃として芳香族化反応を行い、第二段目の反応器から得られる粗生成物の回収を行った。原料ガス流通開始30分後の第一段目の反応器と第二段目の反応器から得られるベンゼン、キシレン、トルエンからなる芳香族炭化水素を合計した収率は65%であった。
実施例2
第二段目の反応器に、触媒B−1の代わりに触媒B−2を充填した以外は、実施例1と同様の操作を行い。芳香族炭化水素の製造を行った。原料ガス流通開始30分後の第一段目の反応器と第二段目の反応器から得られるベンゼン、キシレン、トルエンからなる芳香族炭化水素を合計した収率は64%であった。
比較例1
第二段目の反応器に、触媒B−1の代わりに触媒Aを充填した以外は、実施例1と同様の操作を行い、芳香族炭化水素の製造を行った。原料ガス流通開始30分後の芳香族炭化水素の収率は59%であった。芳香族化効率は劣るものであった。
実施例3
図1に示す反応フローの代わりに、図2に示す反応フロー(第二段目の反応器より得られる租生成物を第一段目の反応器から得られる粗生成物と混合)とした以外は、実施例1と同様の操作を行い芳香族炭化水素の製造を行った。原料ガス流通開始30分後のベンゼン、キシレン、トルエンからなる芳香族炭化水素の収率は69%であった。
比較例2
第二段目の反応器に、触媒B−1の代わりに触媒Aを充填した以外は、実施例3と同様の操作を行い、芳香族炭化水素の製造を行った。原料ガス流通開始30分後の芳香族炭化水素の収率は61%であった。芳香族化効率は劣るものであった。
実施例4
1−ブテンの代わりに、1−ブテン80vol%とプロパン20vol%の混合原料とした以外は、実施例3と同様にして芳香族炭化水素の製造を行った。原料ガス流通開始30分後のベンゼン、キシレン、トルエンからなる芳香族炭化水素の収率は65%であった。
比較例3
1−ブテンの代わりに、1−ブテン20vol%とプロパン80vol%の混合原料とした他は、比較例2と同様にして芳香族炭化水素の製造を行った。原料ガス流通開始30分後の芳香族炭化水素の収率は51%であった。芳香族化効率は劣るものであった。
本発明は、マテリアルバランスに優れ、高い芳香族収率を得ることができる新規の芳香族炭化水素の製造方法を提供するものであり、工業的にも非常に有用なものである。
実施例1、2における反応フロー図 実施例3における反応フロー図

Claims (5)

  1. ゼオライトを含む触媒の存在下、低級炭化水素から芳香族炭化水素を製造するに際し、低級炭化水素が、不飽和炭化水素含有率50重量%以上の低級炭化水素であり、少なくとも下記(1)工程〜(3)工程を経てなることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
    (1)工程;アルミノシリケートからなるゼオライトを含む触媒の存在下、芳香族化反応を行う第一の反応工程。
    (2)工程:(1)工程の後、反応系から生成した芳香族炭化水素及び副生物であるメタン、水素を除去した低級炭化水素を得る工程。
    (3)工程;亜鉛及び/またはガリウムを有するゼオライトを含む触媒の存在下、(2)工程により得られた低級炭化水素の芳香族化反応を行う第二の反応工程。
  2. さらに、下記(4)工程を付加してなることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
    (4)工程;(3)工程により得られた反応系を(2)工程に導入する工程。
  3. ゼオライトがMEL型またはMFI型ゼオライトであることを特徴とする請求項1または2に記載の芳香族炭化水素の製造方法。
  4. (3)工程におけるゼオライトが、亜鉛及び/又はガリウム0.05〜5wt%を含有するゼオライトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族炭化水素の製造方法。
  5. 芳香族炭化水素が、ベンゼン、トルエン、キシレンからなる群のうち少なくとも1つを含む芳香族炭化水素である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族炭化水素の製造方法。
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