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JP2018537199A - 内視鏡装置およびその使用方法 - Google Patents

内視鏡装置およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、任意の内視鏡検査手法に使用することができる装置を提供する。特定の態様において、本発明の装置は、結腸のうち、もっとも誘導しにくい区分-左結腸曲-におけるルーピングの発生を減らす。他の態様において、本発明の装置は、結腸鏡検査を患者にとってより快適にし、結腸損傷のリスクを減らす。さらに他の態様において、本発明の装置は、結腸および腸管の中に、内視鏡をより良好に通すのに役立つ、既存の内視鏡の先端に取り付けることができる支持性の摩擦低減装置を含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、35 U.S.C.§119(e)の下、参照により全体として本明細書に組み込まれる、2015年12月5日に出願された米国特許仮出願第62/263,640号への優先権を主張する。
連邦政府資金援助を受けた研究開発に関する声明
本発明は、アメリカ国立科学財団(National Science Foundation)によって付与された助成金第CMMI1235532号の下、政府支援を受けて成されたものである。政府は本発明において特定の権利を有する。
発明の背景
結腸直腸癌は、男女両方で三番目に一般的なタイプの癌であり、2014年には130,000を超える症例が診断されると予想される。2014年には米国で結腸直腸癌による推定50,000人の死が予想され、もっとも致命的な癌の1つでもある。結腸直腸癌の5年生存率はわずか65%である。しかし、癌の早期発見により、5年生存率を90%まで高めることができる。現在、結腸直腸癌の症例の約40%しか十分な早期に発見されておらず、このことが早期発見のための定期的なスクリーニングを重要にしている。スクリーニングは、処置の侵襲性が比較的低く、生存率がはるかに高い早期段階で、潜在的に癌性であり得る結腸ポリープの発見および除去を可能にする。
結腸直腸癌のスクリーニングのもっとも一般的な方法は、医師が、内視鏡と呼ばれる細い可撓性チューブを使用して結腸を検査することを可能にする処置である、結腸鏡検査による方法である。このツールは、カメラ、光源、および、医師がスクリーニング中に見え得る癌性ポリープの任意の徴候を処置するためのツールを端部に有する。結腸鏡検査は、内視鏡を結腸に挿入し、医者によって加えられる押力を使用して動かすことによって実施される。すると、内視鏡は結腸の壁に当接し、結腸が内視鏡に対して反力を提供して、内視鏡が器官のカーブとともに曲がることを可能にする。結腸中の組織の柔軟性のせいで、結腸鏡検査は実施しにくい処置である可能性があり、したがって、広範な訓練および専門技術を有する専門医を必要とする。
内視鏡が結腸中を進むとき、その長さに沿って摩擦力が増大して、結腸中を進むことをより困難にする。ときには、この摩擦力は非常に大きくなり、医師が内視鏡のさらなる部分を患者に挿入しようと押し進めても、先端が動かないおそれがある。この事象はルーピングとして知られ、患者に重度の不快感を生じさせる可能性があり、場合によっては、結腸壁に穿孔を生じさせる可能性もあり、その場合はただちに緊急手術が必要になるであろう。
したがって、当技術分野において、結腸鏡/内視鏡の先端に取り付けられ、結腸鏡検査中にルーピングの発生を減らすことができる新規な装置の必要性がある。そのような装置は、結腸鏡検査処置の成功例を増加させ、患者にとってより快適な経験を提供するはずである。より多くの結腸鏡検査が完了することを可能にすることにより、結腸直腸癌のより多くの症例を潜在的に十分に早い段階で発見して、治療の成功に備えることもできる。本発明はこの必要性を満たす。
本発明は内視鏡装置を提供する。本発明はさらに、体腔内で内視鏡検査を実施する方法を提供する。
特定の態様において、装置は、内視鏡の外面の少なくとも一部分上に嵌合するように適合されている可撓性オーバーチューブを含む。他の態様において、装置は、オーバーチューブの内面に取り付けられている第一の膨張可能なバルーンを含み、内視鏡がオーバーチューブ内に挿入されると、第一の膨張可能なバルーンは、内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、オーバーチューブと内視鏡との間に位置する。さらに他の態様において、装置は、オーバーチューブの外面に取り付けられている少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを含み、内視鏡がオーバーチューブ内に挿入されると、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、オーバーチューブの少なくとも一部分および内視鏡の少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。
特定の態様において、装置はさらに内視鏡を含む。他の態様において、内視鏡はオーバーチューブに挿入される。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンは、内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、かつオーバーチューブと内視鏡との間に位置する。さらに他の態様において、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、オーバーチューブの少なくとも一部分および内視鏡の少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。
特定の態様において、装置はさらに、第一の膨張可能なバルーンと流体連通している第一のチューブおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと流体連通している第二のチューブを含む。他の態様において、第一および第二のチューブは、流体によるバルーンの独立した膨張および/または収縮を可能にする。
特定の態様において、第一および第二のチューブは独立してオーバーチューブの外面または内面に取り付けられている。他の態様において、第一および第二のチューブは独立して少なくとも1つのポンプシステムと流体連通している。さらに他の態様において、少なくとも1つのポンプシステムは、オーバーチューブ中に位置する、または内視鏡装置に対して外部にある。さらに他の態様において、第一および第二のチューブは独立して気体または流体で充填可能である。さらに他の態様において、第一および第二のチューブは独立して空気で充填可能である。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPETE)、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。さらに他の態様において、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンの外面および少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンの外面は独立して摩擦要素を含む。さらに他の態様において、摩擦要素はマイクロパターン化構造を含む。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、独立して、任意で、粒状充填物で少なくとも部分的に充填されている。さらに他の態様において、少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)はさらに、独立して、流体で充填可能である。
特定の態様において、装置はさらにエンドコーンを含む。他の態様において、エンドコーンは内視鏡の外面の少なくとも一部分を包囲する。さらに他の態様において、エンドコーンは、内視鏡の先端(遠位端)と少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンとの間に位置する。さらに他の態様において、エンドコーンの一方の縁が、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンに隣接して配置され、かつ膨張した少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと実質的に同じ直径を有する。さらに他の態様において、エンドコーンの他方の縁は内視鏡と実質的に同じ直径を有する。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンを膨張させることによりオーバーチューブが内視鏡に固定される。
特定の態様において、方法は、本発明の内視鏡装置の遠位端の少なくとも一部を体腔中に導入する工程を含む。他の態様において、内視鏡装置は、体腔を検査するための、遠位端が取り付けられている内視鏡手段を含む。さらに他の態様において、内視鏡装置は、内視鏡の外面の少なくとも一部分上に嵌合する可撓性オーバーチューブを含む。さらに他の態様において、内視鏡装置は、オーバーチューブの内面に取り付けられている第一の膨張可能なバルーンを含み、第一の膨張可能なバルーンは、内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、オーバーチューブと内視鏡との間に位置し、かつ少なくとも部分的に膨張している。さらに他の態様において、内視鏡装置は、オーバーチューブの外面に取り付けられている少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを含み、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、オーバーチューブの少なくとも一部分および内視鏡の少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。
特定の態様において、体腔中への内視鏡装置の挿入が抵抗を受ける場合、第一の膨張可能なバルーンを少なくとも部分的に収縮させ、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを少なくとも部分的に膨張させる。他の態様において、第一および第二のチューブは独立してオーバーチューブの外面に取り付けられている。
特定の態様において、第一の膨張可能なバルーンは、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。
特定の態様において、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。
特定の態様において、第一の膨張可能なバルーンおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、独立して、任意で、粒状充填物で少なくとも部分的に充填されている。他の態様において、少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)はさらに、独立して、流体で充填可能であり、流体がバルーン(1つまたは複数)から除去されると、少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)は充填された粒状充填物の形状をとる。
本発明を例示するために、本発明の特定の態様が図面に示されている。しかし、本発明は、図面に示された態様の正確な配置および手段に限定されない。
サポートバルーン装置の例示的なイラストである。 疑似試験結腸の例示的なイラストである。 ロードセル・ハンドル接続部の例示的なイラストである。 ドーナツ形バルーンを備えたサポートバルーン設計を含む、本発明の非限定的な装置の例示的なイラストである。 差動増幅器の回路図の例示的なイラストである。 本発明の特定の方法に使用されるロードセルサポートブロック・ハンドルの例示的なイラストである。 結腸疑似構造の例示的なイラストである。 プレーン内視鏡の試験の場合の力vs時間データを示すグラフである。 オーバーチューブバルーン設計の例示的なイラストである。 外側ラテックスバルーン処置の工程1−2を示す。 外側ラテックスバルーン処置の工程4−5を示す。 外側ラテックスバルーン処置の工程8を示す。 外側ラテックスバルーン処置の工程11を示す。 外側ラテックスバルーン処置の工程12を示す。 外側ラテックスバルーン処置の工程17−18を示す。 内側LDPEバルーン処置の工程1を示す。 内側LDPEバルーン処置の工程2を示す。 内側LDPEバルーン処置の工程3を示す。 内側LDPEバルーン処置の工程5を示す。 内側LDPEバルーン処置の工程7を示す。 内側LDPEバルーン処置の工程8を示す。 本発明内で考えられるバルーンを示す。 図12A〜12Bは、オーバーチューブエンドコーンを示す。図12Aは、オーバーチューブエンドコーンのレンダリングを示す。図12Bは、内視鏡上のエンドコーンのレンダリングを示す。 給気システムのレンダリングを示す。 シリンジポンプ回路設計の回路図を示す。 オーバーチューブ装置試験セットアップを示す。 例示的な押力計測を示す。プレーン内視鏡。 例示的な押力計測を示す。バルーンアタッチメントを備えた内視鏡。 平均ピーク力データを示す棒グラフである。 Arduino回路図を示す。 Arduino回路図を示す。 Arduino回路図を示す。 Arduino回路図を示す。 Arduino回路図を示す。 Arduino回路図を示す。 図19A〜19Cは、実施例8の要素を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、内視鏡に取り付けられ、結腸鏡検査処置において内視鏡の操作中にルーピングの発生の減少を可能にする新規な装置の予想外の発見に関する。
特定の態様において、本発明の内視鏡または結腸鏡装置は、結腸鏡検査上部胃腸(GI)管内視鏡検査、胃内視鏡検査または小腸内視鏡検査中に内視鏡の挿入、操作および抜き取りを容易にするために任意の市販の内視鏡/結腸鏡とともに使用することができる新規なオーバーチューブを含む。他の態様において、本発明の装置は、少なくとも2つの別々のエアブラダーを含む。「内側」と呼ばれ得る第一のエアブラダーがオーバーチューブと内視鏡との間に位置し、「外側」と呼ばれ得る第二のエアブラダーが内視鏡と結腸壁の間に位置する。挿入中、内側エアブラダーを膨らませることにより、オーバーチューブは内視鏡に付着する。内視鏡およびオーバーチューブが左結腸曲のような困難な曲がり角に到達すると、内側エアブラダーが収縮すると同時に外側エアブラダーが膨張してオーバーチューブを壁に固定する。これにより、内視鏡がオーバーチューブに沿って自由に通過することが可能になる。
本発明の装置は、内視鏡処置において使用することができる。内視鏡検査的に送達可能なオーバーチューブ(使い捨てまたは再使用可能であり得る)が、右結腸中の困難なポリープを含む近位結腸へのアクセスを容易にすることができ、GI管から異物を除去するのを支援し、かつ小腸鏡検査において使用することができる。非限定的な例において、ポリープは、物理的に到達することが困難であり得、オーバーチューブをポリープに対してすぐ遠位に配置することにより、その位置を失うことなく、ポリープに到達することが可能になる。複数のポリープを有する患者の場合、アクセスを妨げる結腸のどの部分にもオーバーチューブを配置し得る。本発明の装置はまた、ステント留置に使用されて、医原性穿孔後のいくつかの緊急の問題を解消することもできる。同様に、食道静脈瘤出血は頑強であり、厄介なSengstaken-BlakemoreまたはMinnesotaチューブの配置を要することがある。そのような場合、一時的なステントをバルーンによって定位置に保持し、任意で、テザーによって固定することができる。
本明細書に実証されるように、小腸鏡検査および/または結腸鏡検査中に医療専門家によって加えられる押力を減らす装置を設計するための努力の一部として、少なくとも2つの装置を特定した。第一の装置は、結腸鏡検査の摩擦を減らすために内視鏡の長さに沿ってセグメントで固定される、シャシーに取り付けられた一組の自由回転ホイールを含む装置であった。第二の装置は、処置が行われるとき結腸の曲がり角で固定され、内視鏡のための支持を提供することができる、可撓性オーバーチューブに取り付けられたバルーンを含む。
特定の態様において、本発明の装置は、内視鏡に支持を提供するための長い可撓性オーバーチューブ;結腸中に構造を提供するための、オーバーチューブの外側にある少なくとも1つの膨張可能なバルーン;オーバーチューブが結腸に固定されていないときオーバーチューブを内視鏡に固定するための、オーバーチューブの内側にあるレイフラットチューブ;バルーンに給気を提供するためのチューブ;バルーンを膨張させ、収縮させるためのシリンジポンプシステムを含む。他の態様において、本発明の装置は、結腸鏡検査中に左結腸曲中の結腸壁に沿って摩擦を減らす。結腸中の要所の曲がりで内視鏡から離れ、バルーンを膨張させる可撓性オーバーチューブを有することにより、内視鏡をより容易に誘導することができ、内視鏡によって結腸壁に加えられる力をより良好に分散させることができる。これが、医師によって求められる押力を減らし、結腸鏡検査におけるルーピングの発生を減らすことに役立つ。本発明の例示的な装置は、オーバーチューブ装置により、プレーン内視鏡と比較して、左結腸曲通過中に平均ピーク押力の37%の減少を示した。
本発明は、内側エアブラダーおよび外側エアブラダーのための様々な構成を考慮し、そのような構成は、任意の実現可能および/または作用的なやり方で組み合わせ可能である。非限定的な例において、外側エアブラダーはトロイダル状(ドーナツ状)の形状を有し、その内周がオーバーチューブの周囲に嵌合する。少なくともこの場合、外側エアブラダーはオーバーチューブの少なくとも一部分を包囲する。もう1つの非限定的な例において、外側エアブラダーはオーバーチューブの周囲に巻き付かず、代わりに、オーバーチューブの少なくとも一部分の表面に沿って位置する。たとえば、外側エアブラダーは、オーバーチューブの少なくとも一部分の表面に沿って縦方向に位置することもできるし、および/または外側エアブラダーは、オーバーチューブの少なくとも一部分の表面に沿って、オーバーチューブ軸に対して斜めに(すなわち、オーバーチューブの少なくとも1つの部分の表面に沿って、15°、30°、45°、60°、75°または任意の他の角度で斜めに)位置することもできる。少なくともそのような場合、外側エアブラダーはオーバーチューブの少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。特定の態様において、外側エアブラダーはチューブの端部または縁の近くに位置する。他の態様において、外側エアブラダーはチューブの端部または縁の近くに位置しない。さらに他の態様において、外側エアブラダーは管の長さに沿って位置する。
本発明はさらに、本発明の装置内で1つまたは複数のエアブラダーが使用されることを考慮する。2つ以上の外側エアブラダーが存在する場合、それらは、本明細書において考慮される任意のタイプのブラダーから選択されることができ、2つ以上の外側エアブラダーは、同じタイプであることもできるし、または異なるタイプであることもできる。特定の態様において、2つ以上の外側エアブラダーそれぞれが、流体による2つ以上のブラダーの独立した膨張および/または収縮を可能にする別々のチューブと流体連通している。他の態様において、外側エアブラダーの2つ以上が、流体によるそれらの同期的および/または協調的な膨張および/または収縮を可能にする一組のチューブと流体連通している。他の態様において、外側エアブラダーのすべてが、流体によるそれらの同期的および/または協調的な膨張および/または収縮を可能にする一組のチューブと流体連通している。
特定の態様において、少なくとも1つのバルーンを加圧して内視鏡チューブを定位置に保持するために流体を使用することができる。他の態様において、バルーンの表面の少なくとも一部分上の摩擦要素が、バルーンの動きを防止するために使用される。摩擦要素は、たとえば、バルーン上にマイクロパターン化構造を配置することによって導入することができる。たとえば、マイクロ構造は、バルーンを製造するために使用される材料、たとえば非限定的にポリジメチルシロキサン(PDMS)、ラテックスおよび/またはシリコーンの中に成形されることができる。他の態様においては、バルーンの表面の少なくとも一部分が、親水性または疎水性であり得る潤滑コーティングでコートされている。さらに他の態様においては、バルーンの実質的に全表面が、親水性または疎水性であり得る潤滑コーティングでコートされている。他の態様においては、チューブの表面の少なくとも一部分が、親水性または疎水性であり得る潤滑コーティングでコートされている。さらに他の態様においては、チューブの実質的に全表面が、親水性または疎水性であり得る潤滑コーティングでコートされている。
他の態様において、バルーンは、体腔の形状に適合し得るよう、少なくとも部分的に粒状充填物を使用して加圧される。このような粒状充填物は、小さな米粒状の粒子、球状粒子または任意の他の形状の粒子の形態にあり得る。特定の態様において、すでに粒状充填物を保持しているバルーンに流体が加えられると、バルーンはより可撓性になり、任意の数の形状へと圧縮または成形されることができる。流体がバルーンから除去されると、バルーンは、互いに押し付けられ、動きを阻止する粒子によって与えられた形状を保持する。そのような方法は、特定の態様において、腸管内の任意の数の部位においてチューブの所望の形状を維持することを支援するために使用することができる。
構成
本発明は内視鏡装置を提供する。特定の態様において、装置は、内視鏡の外面の少なくとも一部分上に嵌合するように適合されている可撓性オーバーチューブを含む。他の態様において、装置は、オーバーチューブの内面に取り付けられている第一の膨張可能なバルーンを含み、内視鏡がオーバーチューブ内に挿入されると、第一の膨張可能なバルーンは、内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、かつオーバーチューブと内視鏡との間に位置する。他の態様において、装置は、オーバーチューブの外面に取り付けられている少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを含み、内視鏡がオーバーチューブ内に挿入されると、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、オーバーチューブの少なくとも一部分および内視鏡の少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。
特定の態様において、装置はさらに内視鏡を含む。他の態様において、内視鏡はオーバーチューブに挿入される。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンは、内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、オーバーチューブと内視鏡との間に位置する。さらに他の態様において、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、オーバーチューブの少なくとも一部分および内視鏡の少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。
特定の態様において、装置はさらに、第一の膨張可能なバルーンと流体連通している第一のチューブおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと流体連通している第二のチューブを含み、第一および第二のチューブは、流体によるバルーンの独立した膨張および/または収縮を可能にする。
特定の態様において、第一および第二のチューブは独立してオーバーチューブの外面または内面に取り付けられている。他の態様において、第一および第二のチューブは独立して少なくとも1つのポンプシステムと流体連通している。さらに他の態様において、少なくとも1つのポンプシステムは、オーバーチューブ中に位置する、または内視鏡装置に対して外部にある。さらに他の態様において、第一および第二のチューブは独立して気体または流体で充填可能である。さらに他の態様において、第一および第二のチューブは独立して空気で充填可能である。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ラテックス、ペバックス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPETE)、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。さらに他の態様において、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、PDMS、LDPE、PTFE、PEEK、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。
特定の態様において、第一の膨張可能なバルーンの外面および少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンの外面は独立して摩擦要素を含む。他の態様において、摩擦要素はマイクロパターン化構造を含む。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、独立して、任意で、粒状充填物で少なくとも部分的に充填されている。さらに他の態様において、少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)はさらに、独立して、流体で充填可能である。
特定の態様において、装置はさらにエンドコーンを含む。他の態様において、エンドコーンは内視鏡の外面の少なくとも一部分を包囲する。さらに他の態様において、エンドコーンは、内視鏡の先端(遠位端)と少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンとの間に位置する。さらに他の態様において、エンドコーンの一方の縁が、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンに隣接して配置され、膨張した少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと実質的に同じ直径を有する。他の態様において、エンドコーンの他方の縁は内視鏡と実質的に同じ直径を有する。
特定の態様において、第一の膨張可能なバルーンを膨張させることによりオーバーチューブが内視鏡に固定される。
方法
本発明は、体腔中で内視鏡検査を実施する方法を提供する。特定の態様において、方法は、内視鏡装置の遠位端の少なくとも一部分を体腔に導入する工程を含む。他の態様において、内視鏡装置は、体腔を検査するための、遠位端が取り付けられている内視鏡を含む。さらに他の態様において、内視鏡装置は、内視鏡の外面の少なくとも一部分上に嵌合する可撓性オーバーチューブを含む。さらに他の態様において、内視鏡装置は、オーバーチューブの内面に取り付けられている第一の膨張可能なバルーンを含み、第一の膨張可能なバルーンは、内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、オーバーチューブと内視鏡との間に位置し、かつ少なくとも部分的に膨張している。さらに他の態様において、内視鏡装置は、オーバーチューブの外面に取り付けられている少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを含み、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、オーバーチューブの少なくとも一部分および内視鏡の少なくとも一部分を少なくとも部分的に包囲する。
特定の態様において、体腔中への内視鏡装置の挿入が抵抗を受ける場合、第一の膨張可能なバルーンを少なくとも部分的に収縮させ、かつ少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを少なくとも部分的に膨張させる。
特定の態様において、装置はさらに、第一の膨張可能なバルーンと流体連通している第一のチューブおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと流体連通している第二のチューブを含み、第一および第二のチューブは、流体によるバルーンの独立した膨張および/または収縮を可能にする。
特定の態様において、第一および第二のチューブは独立してオーバーチューブの外面に取り付けられている。他の態様において、第一および第二のチューブは独立して少なくとも1つのポンプシステムと流体連通している。さらに他の態様において、第一および第二のチューブは独立して空気で充填可能である。
特定の態様において、第一の膨張可能なバルーンは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPETE)、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。他の態様において、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている。さらに他の態様において、第一の膨張可能なバルーンおよび少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンは、独立して、任意で、粒状充填物で少なくとも部分的に充填されている。さらに他の態様において、少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)はさらに、独立して、流体で充填可能であり、流体がバルーン(1つまたは複数)から除去されると、少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)は充填された粒状充填物の形状をとる。
特定の態様において、装置はさらにエンドコーンを含む。他の態様において、エンドコーンは内視鏡の外面の少なくとも一部分を包囲する。他の態様において、エンドコーンは、内視鏡の先端(遠位端)と少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンとの間に位置する。他の態様において、エンドコーンの一方の縁が、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンに隣接して配置され、膨張した少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと実質的に同じ直径を有する。さらに他の態様において、エンドコーンの他方の縁は内視鏡と実質的に同じ直径を有する。
定義
本明細書の中で使用される以下の各用語は、このセクションにおいてそれに対応する意味を有する。
別段定義されない限り、本明細書の中で使用されるすべての専門用語および科学技術用語は概して、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。概して、本明細書の中で使用される学名ならびに細胞培養、分子遺伝学、有機化学およびペプチド化学における検査法は、当技術分野において周知であり、一般に用いられているものである。
本明細書の中で使用される冠詞「1つの」および「ある」は、その冠詞の文法的対象の1つまたは1つより多く(すなわち、少なくとも1つ)を指す。実例として、「ある要素」は、1つの要素または1つより多い要素を意味する。
本明細書の中で使用される用語「約」は、当業者によって理解され、それが使用される文脈に基づいていくぶん変動する。本明細書の中で使用される「約」は、量、持続時間などのような計測可能な値を参照する場合、開示される方法を実施するために適切であるような、指定された値からの±20%または±10%、より好ましくは±5%、よりさらに好ましくは±1%、なおさらに好ましくは±0.1%の変動を包含することを意味する。
本明細書の中で使用される用語「説明資料」は、本発明の組成物および/または方法の有用性を伝えるために使用し得る刊行物、記録物、図または任意の他の表現媒体を含む。キットの説明資料は、たとえば、本発明の組成物を収容する容器に添付されてもよいし、または組成物を収容する容器とともに発送されてもよい。または、説明資料は、受取人が説明資料と組成物とを協同的に使用するという意図をもって、容器とは別個に発送されてもよい。たとえば、説明資料は、キットの使用のための説明資料および/または組成物の使用のための取り扱い説明書である。
本開示を通して、本発明の様々な局面が範囲型式で提示されることがある。範囲型式における記載は単に簡便さおよび簡潔さのためであり、本発明の範囲に対する不変的限定と解釈されるべきではないことが理解されるべきである。したがって、範囲の記載は、すべての可能な部分的範囲ならびにその範囲内の個々の数値および、適切な場合には、範囲内の数値の部分的整数を具体的に開示したものとみなされるべきである。たとえば、1〜6のような範囲の記載は、部分的範囲、たとえば1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6など、およびその範囲内の個々の数値、たとえば1、2、2.7、3、4、5、5.3および6を具体的に開示したものとみなされるべきである。これは、範囲の幅にかかわらず当てはまる。
別段述べられない限り、本発明を実施するために、記載または例示される成分のすべての配合または組み合わせを使用することができる。当業者は同じ化合物を異なるふうに呼ぶこともあることが知られているため、化合物の具体的な名称は例示的であることを意図したものである。本明細書において、化合物が、たとえば式または化学名において、その化合物の特定の異性体または鏡像異性体が指定されないように記載される場合、その記載は、記載される化合物の各異性体および鏡像異性体を個々に、または任意の組み合わせで含むことを意図したものである。
本明細書における記載は多くの態様を含むが、これらは、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、単に、本発明の現在好ましい態様のいくつかの例示を提供するものとして解釈されるべきである。
本出願を通して、すべての参考文献(たとえば、発行または登録された特許または均等物を含む特許文献;特許出願公開公報;および非特許文献または他の出典)は、参照により個々に本明細書に組み入れられるかのように、各参考文献が本出願における開示と少なくとも部分的に矛盾しない程度に、参照により全体として本明細書に組み入れられる(たとえば、部分的に矛盾する参考文献は、その参考文献の部分的に矛盾する部分を除き、参照により組み入れられる)。
当業者は、本明細書に記載される特定の処置、態様、特許請求の範囲および実施例に対する多数の均等物を認識する、またはごく慣例的な実験を使用して確認することができる。そのような均等物は、本発明の範囲内であり、特許請求の範囲によって包含されるとみなされた。たとえば、当技術分野で認識された代替物を用い、ごく慣例的な実験を使用する、反応時間、反応サイズ/量および実験試薬、たとえば溶媒、触媒、圧力、大気条件、たとえば窒素雰囲気および還元/酸化剤を含むが、これらに限定されるわけではない、反応条件の変更が本出願の範囲内であることが理解されるべきである。概して、本明細書の中で使用される用語および語句は、当業者に知られる標準的な教書、雑誌文献、および文脈を参照することによって見出すことができる、当技術分野で認識された意味を有する。前記定義は、本発明に関連してそれらの特定の使用を明確にするために提供されている。
本明細書において数値および範囲が提供される場合、それらの数値および範囲に包含されるすべての数値および範囲が本発明の範囲内に包含されるということが理解されるべきである。そのうえ、これらの範囲に入るすべての数値および数値範囲の上限または下限もまた、本出願によって考慮されている。
以下の実施例が本発明の局面をさらに説明する。しかし、決して、本明細書に記載される本発明の教示または開示を限定するものではない。
ここで、以下の実施例を参照しながら本発明を説明する。これらの実施例は例示のためだけに提供され、本発明は、これらの実施例に限定されず、本明細書に提供される教示の結果として明白であるすべての変形態様を包含する。
材料
以下に別段指示されない限り、すべての材料はさらなる準備なしで使用した。
実施例1:装置
本発明は、一部には、結腸鏡検査処置において左結腸曲通過中に医師によって加えられる必要な押力を減らす内視鏡先端装置の開発に関する。この課題を効果的に解決する装置を開発するために、特定の非限定的な要件を特定した:
(a)押力減少:装置は、結腸鏡を結腸管に通して進めるために必要な押力を減らすべきである。
(b)既存の内視鏡との一体化:この装置は、既存の内視鏡先端へのアタッチメントとして機能するため、装置の内径が内視鏡の外径の周囲に嵌合しなければならない。一般に、内視鏡は約10〜13mmの外径を有する。
(c)使いやすさ:一人の医師がこの装置を操作する。したがって、操作は簡単かつ人間工学的でなければならない。
(d)長さ制限:このアタッチメントはきつい曲がり角の周辺で操作されるため、装置(または、装置が複数のセグメントからなる場合、各セグメント)の長さは限られなければならない。特定の態様において、最大長は、硬質ならば、約50mmである。
(e)外径の制限:この装置が結腸管内で機能し得るように、外径制限が必要である。特定の態様において、装置は、30mmよりも大きい外径を有してはならない。
実施例2:初期設計
本発明の1つの装置はサポートバルーン(図1)を含む。この設計は、輪縄によって内視鏡に固定することができる可撓性オーバーチューブを含む。オーバーチューブの側面に2つのバルーンが取り付けられ、それらのバルーンが、膨らむと、オーバーチューブを結腸の一箇所に固定されたままにする。その後、オーバーチューブを内視鏡から切り離すと、内視鏡がその中心を通って自由に動くことが可能になる。これは、オーバーチューブが、支持を提供し、医師が選択する標的箇所、おそらく結腸の曲がり角で摩擦を減らすことを可能にする。
この設計のための取り付け装置(図1の赤色要素)はワイヤーループまたは輪縄を含み、これが、きつく引かれると、オーバーチューブ装置を内視鏡に保持する。内視鏡がオーバーチューブを通って動く必要がある場合、ワイヤーループを緩めて、内視鏡を係合解除することができる。このプロトタイプにおけるバルーンは標準サイズのウォータバルーン(図1の黄色要素)である。各バルーンの大部分は、所望の展開位置に達する前、結腸壁に対するバルーンの摩擦を減らすために、小さなチューブ(図1の黒色要素)によって覆われている。青色のチューブは、バルーンに空気を供給し、結腸の外から輪縄を案内するためのものである。
試験
初期設計プロトタイプを構築したのち、サポートバルーン装置が結腸鏡検査中に押力を減らすための実現可能なオプションであるかどうかを判定するのに役立つ試験を実施した。この初期試験においては、ゼラチン状のPVC材料から作られた疑似結腸(図2)を使用した。
装備:
以下の装備を試験に使用した:
・ロードセル:Entran ELPM-T2E-25L;25lb定格;5V励起電圧。
・疑似結腸(図2):ゼラチン状の結腸レプリカ、OD 3”;構造支持のためのPVCリング。
・疑似内視鏡:シンクスネイクからのコイルばね;ODを10mmに拡げ、本物の内視鏡の質感を模倣するための熱収縮カバー;ロードセルを嵌合させるためのねじ穴付きプラスチックハンドル。
手順:
以下の試験手順を実行した:
1.結腸シミュレータをベンチトップの所望の位置に取り付ける(3つの異なる条件):まっすぐな結腸に通すドライテスト;結腸中のゆるいカーブ(角度30°)に通すドライテスト;結腸中のゆるいカーブ(角度30°)に通す潤滑試験。
2.ハンドルをロードセルに取り付け、次いで試験内視鏡に取り付ける。
3.適切な内視鏡構成を試験内視鏡の先端に取り付ける:プレーン内視鏡;サポートバルーン装置付き。
4.LabVIEWでデータ取得を開始する。
5.内視鏡を結腸シミュレータに押し通し始める。内視鏡を毎秒1インチの速度で進ませる。
6.データ取得が終了すると、データをExcelファイルに保存する。
7.構成ごとに試験を10回繰り返す。
内視鏡に加えられた押力を正確に計測するために、ロードセルが力データを記録することを可能にする特別なハンドルを使用した。ロードセルの取り付けを可能にするねじ穴を有するハンドルの片側を試験内視鏡の背面に取り付けた。ハンドルのもう1つのセグメントが同じねじ穴を有し、そのセグメントをロードセルの他方の側に取り付けた。加えられた力をロードセルによって計測するために、試験者がハンドルのこの背面部を押す。このロードセルハンドルの模式図を図3に見ることができる。
結果
初期試験から、バルーンを展開する前後で力データをバルーン装置および内視鏡から記録したことが表1に見てとれる。バルーンを展開する前には、押力の増大を示したが、その後、計測された押力の減少が認められた。これらの報告された力計測値は全試行の平均である。
(表1)1回目の試験から収集された力データ
Figure 2018537199
不確かさ解析
試験ごとに、平均最大押力を得るために、最大力計測値を記録した。打ち切り誤差およびロードセル不確かさによる各力計測値における不確かさu=±0:06lbfである。この値は、Entran ELPM-T2E-25Lロードセルの仕様書を使用して決定したものである。
性能評価
プレーン内視鏡
プレーン内視鏡は、シンプルさおよび小さな直径のせいで、それだけででも十分に機能した。装置が取り付けられていないため、この内視鏡は、結腸シミュレータを通過するとき、多くの摩擦を受けた。関節のある先端の欠如および本物の内視鏡よりも高い剛性のせいで、曲がり角の周辺での操作性はほぼ不可能であった。内視鏡の先端が壁を押して、高い力の集中を生じさせた。
バルーン
展開可能なバルーン設計は、展開したとき、押力を曲がり角全体に分散させた。バルーンはまた、内視鏡を持ち上げて結腸壁から離すことにより、バルーンオーバーチューブの直前および直後の区域における摩擦を減らした。展開前、バルーンは内視鏡前進中に摩擦力を増大させた。
実施例3
本明細書の他の箇所に記載された装置は、オーバーチューブの側面に取り付けられた2つのバルーンを含み、各バルーンは、内視鏡の長さに沿って延びる給気チューブを有するものであった。この装置の初期試験においては、サポートバルーンが内視鏡を持ち上げて結腸壁から離して、摩擦の減少を可能にするということが注目された。この特徴を維持し、かつ内視鏡に沿って延ばす必要があるチューブの量を減らすために、結腸壁と360°の接触を提供する新規なバルーン設計を設計した。この新たな装置はまた、外側バルーン1つあたり1つの給気チューブしか要しないというさらなる利点を有するものであった。これらのバルーン2つを、より長いオーバーチューブの端部に加えて、結腸の曲がり角においてさらに多くの支持を提供した。この設計のレンダリングを図4に見ることができる。
試験
装備
以下の装備を2回目の試験に使用した:
・結腸シミュレータ:PVC結腸シミュレータに代えて、日本の京都科学社の結腸鏡検査トレーニングモデルを提供した。PVCシミュレータを上回る改善点は以下を含む:結腸の長さ全体にわたる大腸ひだの存在;可撓性、弾性および質感を含む、よりリアルな材料特性;よりリアルな支持構造;結腸中の実際の条件を模倣しやすくするためにシミュレータのために特別に実施された潤滑。
・内視鏡シミュレータ:以前の内視鏡シミュレータに代えて、長さ4フィートの絶縁電源コードおよび結腸シミュレータ保護のための丸みのある先端からなる内視鏡シミュレータを選択した。これは、本物の内視鏡の可撓性および形状保持特性をより忠実に模倣する。
・ロードセル:Entran ELPM-T2E-25L;25lb定格。
・差動増幅器:ロードセルの最大出力は約7mVであった。したがって、取得されたデータの解像度を改善するために、ゲイン150の差動増幅器を構築した。この増幅器の回路図を図5に見ることができる。
・ロードセルサポートブロック・ハンドル:ロードセルの一端が、内視鏡に固着することができるプラスチックブロックによって内視鏡に固定される。他端はスライドハンドルによって押されて、術者の手からの力をロードセルに伝達する(図6)。
手順:
以下の試験手順を実行した:
1.添付された取り扱い説明書にしたがって潤滑剤を調製し、結腸シミュレータの内側に塗布した。
2.結腸シミュレータを、典型的な結腸を模倣するために、図7に示すように、3つの90°曲がり角(それぞれ約6インチ離間)を含むように構成した。
3.前方サポートブロックを、ロードセルを取り付けた状態で、プラススクリュードライバでねじを締めることにより、内視鏡の端部から4インチのところに固定した。
4.内視鏡シミュレータを、その先端が3つ目の曲がり角(左結腸曲)を1インチ過ぎるまで、結腸シミュレータに挿入した。
5.試行がバルーン展開を含むならば、選択された位置でバルーンを展開した。
6.LabVIEWでデータ取得を開始し、スライドするサポートブロックをロードセルと垂直に接触させながら内視鏡を押した。内視鏡を毎秒1インチの速度で12秒間進ませた。
7.データ取得が終了すると、作成されたExcelファイルを保存した。
8.必要ならば、潤滑剤を再び塗布した。
9.以下の試験構成ごとに工程4〜8を10回繰り返した:プレーン内視鏡;個別バルーン(結腸シミュレータ中の第一の曲がり角の中心の各側から1インチのところに個々に配置);およびジョイント型バルーン(バルーンセグメントを結腸シミュレータの第一および第二の曲がり角の中心に配置した)。
結果
図8は、プレーン内視鏡を使用する試行の1つで取得された押力(lbf)vs時間(秒)データを示す。構成にかかわらず、滑りが起こった間欠的なインスタンスとともに力の読みが徐々に増大する類似の傾向が全試行で認められた。垂直方向の線は、滑りが起こったところを示す。
データ解析
各力計測における不確かさはu=±0.01lbfであると決定され、その不確かさの大部分は打ち切り誤差からくるものであった。この誤差は、以前の試験におけるよりも低いものであったが、それは、シグナルをより正確かつ読みやすくする差動増幅器の使用のせいであったといえる。データを解析するために、加えられた平均力を試行ごとに計算し、押した距離を掛けて、加えた全仕事の計測値を得た。これを全試行で平均化した。
また、試験構成ごとに計測されたピーク力を全試行で平均化した。このデータを表2に示す。ジョイント型バルーンは結腸の曲がり角1および2で展開させたが、個別バルーンは曲がり角1だけで試験した。
(表2)試験構成ごとに加えられた平均仕事および平均ピーク力
Figure 2018537199
表2に見られように、バルーンの存在が内視鏡前進のために必要な押力を増大させたと思われる。しかし、試験中に先端の前進が起こらなかったため、このデータの適用は限定的であるということに留意することが重要である。定性的観測により、ジョイント型バルーンセグメントの存在がルーピングの量を局所的に減らして、それが固定された結腸の部分にさらなる構造を提供したと思われる。
実施例4:S字結腸鏡での試験
装備
以下の装備を試験に使用した:結腸鏡検査トレーニングモデル(先の実施例と同じ);S字結腸鏡;ロードセル(先の実施例と同じ);差動増幅器(先の実施例と同じ);ロードセルサポートブロック・ハンドル(先の実施例と同じ)。
手順
以下の試験手順を実行した:
1.添付された取り扱い説明書にしたがって潤滑剤を結腸シミュレータの内側に塗布した。
2.結腸シミュレータを、典型的な結腸を模倣するために、図7に示すように、3つの90°曲がり角(それぞれ約6インチ離間)を含むように構成した。
3.前方サポートブロックを、ロードセルを取り付けた状態で、プラススクリュードライバでねじを締めることにより、内視鏡の端部から4インチのところに固定した。
4.オーバーチューブ装置を、関節接合に影響しないよう、内視鏡の先端から約2インチのところで内視鏡に固定した。
5.内側バルーンを膨らませた。
6.LabVIEWでデータ取得を開始し、スライドするサポートブロックをロードセルと垂直に接触させながら内視鏡を押した。試験期間中、内視鏡を毎秒1インチの速度で押した。
7.オーバーチューブがその所望の位置に達したら、内視鏡の前進を止めた(所望の位置は、実施されている試験に依存して異なることもできる。通常の展開位置は左結腸曲中であった)。
8.外側バルーンを展開して、オーバー装置を結腸壁に固定した。
9.内側バルーンを係合解除して、オーバーチューブ装置を内視鏡から解放した。
10.内視鏡を、結腸シミュレータの端部に達するまで、再び結腸中に垂直に進ませた。
11.データ取得が終了すると、作成されたExcelファイルを保存した。
12.外側バルーンを収縮させ、内側バルーンを膨張させた。
13.内視鏡および取り付けられたオーバーチューブ装置を結腸シミュレータから取り外した。
14.必要ならば、潤滑を再び塗布した。
15.各試験構成ごとに工程4〜14を10回繰り返した:プレーン内視鏡;バルーンアタッチメント(左結腸曲中で展開)。
結果
オーバーチューブ装置は、加えられる押力の減少を提供した。平均力(ピークおよび全体の両方)のデータを表3に報告する。この表に記録されたすべての計測値は、内視鏡(独立型内視鏡として、またはバルーンアタッチメントを有するものとして)の先端が左結腸曲中を前進するときに得られたものである。
(表3)試験構成ごとに加えられた平均ピーク力および平均全体力
Figure 2018537199
収集された定量的データとは別に、ひとたびバルーンがオーバーチューブ装置から展開すると、内視鏡を以前よりもずっと容易に進ませることができた。結腸シミュレータはまた、オーバーチューブ装置が展開された試験中、より少ない変形および伸長の徴候を示した。
データ解析
5%有意水準で片側t検定を実施した:
H0: Fpeak;plain≦Fpeak;balloon
H1: Fpeak;plain>Fpeak;balloon
これらの試験は、さらなる改善されたバルーンアタッチメントで左結腸曲を支持することが、前進に必要な押力を減らすということを示唆している。
設計
最終回の試験ののち、動作設計を最終決定した。例示的な装置は、オーバーチューブの前部に1つのラテックスバルーンしか有しないことを除き前回の試験で使用されたものに類似するオーバーチューブ装置を含む。特定の態様において、装置の後部のバルーンは、装置を結腸中の定位置に維持することに適度に寄与する。装置のレンダリングを図9に見ることができる。
カスタム膨張可能LDPEバルーン設計チームを使用して、オーバーチューブ装置を内視鏡に固定した。ラテックスバルーンは、本明細書の他の箇所に記載されたカスタムプロセスを使用して製造される。これは、より均一な膨張およびよりクリーンなシールを可能にした。
これら2つのバルーンを膨らませるために、シリンジポンプを使用した。このシリンジポンプは、Arduinoによって駆動される2つのリニアアクチュエータおよび3つのシリンジを含むものであった。シリンジの2つは60mLシリンジであり、外側ラテックスバルーンを膨らませるために使用され、一方で、第三のシリンジは30mLシリンジであり、内側LDPEバルーンを膨らませるために使用された。ポンプアセンブリ全体はアクリルボックスに収容され、フットペダルスイッチを使用して起動された。これは、医師による容易な使用を可能にする。詳細な製造および試験計画を本明細書の他の箇所に見ることができる。
現在の推定は、本発明の装置の製造およびアセンブリコストが約$10〜$15であることを示す。膨張システムの予想製造コストは約$200である。従来の結腸鏡検査のコストは、生検を含め、$2,070である。これは、合併症を有する患者の場合のより高額なコストを含まない。場合によっては、より複雑な結腸鏡検査の場合、ダブルバルーン小腸鏡検査(DBE)が使用されてきた($2,407)。DBEは、広くは使用されておらず、実質的な支援装備を含み、かつ第三者内視鏡の使用を許さず、したがって、大きな設備投資のせいでより広い採用が妨げられている。代わりに、本装置は、任意の内視鏡とともに使用することができ、支援装備をほとんど有さず、従来の結腸鏡検査と合わせても($2,070+$200)、DBEよりも10%低コストである。現在の推定は、米国内で毎年約1500万件の結腸鏡検査を示し、この数は人口高齢化とともに増している。
実施例5:製造
製造は、2つの主要なシステム―サポートバルーン/オーバーチューブ装置(体の中に入る)と給気システム(体の外にとどまる)とに分けた。両システムに使用した部品を以下にリストする。
・サポートバルーン:D 3/4インチPEコルゲートオーバーチューブ(McMaster Carr);バルーン用ラテックス(Textile Rubber & Chemical Co, Inc. Fall River, MA);OD 1/8インチPVCチューブ(McMaster Carr);接着剤およびシーラント(Locktite Vinyl Adhesive, Elmers Rubber Cement)。
・シリンジポンプハウジング:厚さ1/4インチクリアキャストアクリル(Colorado Plastics)5枚;厚さ1/2インチクリアキャストアクリル(Colorado Plastics)1枚;様々なサイズのデルリンブロック(Colorado Plastics)7個;黒アクリル板(Colorado Plastics)2枚;30mLシリンジ;60mLシリンジ2個。
オーバーチューブ装置アセンブリ
バルーン製造
オーバーチューブアセンブリに加えるための特定の寸法のバルーンを創造するために、以下の手順にしたがってバルーンを創造した:
液体ラテックス
1.天然ラテックスをD710硬化剤と1kg:21gの比で混合して容器を満たす。
2.所望により、色素を加える。
3.振とうし、12時間放置して気泡を除去する。
外側ラテックスバルーン手順
1.円柱形のアルミニウム型を機械加工して、D 1.00インチ、L 5.00インチの寸法に成形する(図10A)。
2.ロッドの一端の中央に10-64穴を開ける(図10A)。
3.型を水洗し、60分間音波処理する。
4.プランジャ装置を使用して、型を硝酸カルシウム中に5秒の滞留時間浸漬し、10分間つるし干しする(図10B)。
5.プランジャ装置を使用して、型を液体ラテックス中に45秒の滞留時間浸漬し、15分間つるし干しする(図10B)。
6.蒸留水に浸漬する。
7.型のつるしている側から材料の1/2インチ分をはずす。
8.オーブン中、回転アセンブリ上1000℃で1時間ベークする(図10C)。
9.ラテックスチューブをコーンスターチで覆い、型からはずす。
10.コーンスターチでコートし、再び型に取り付ける。
11.直径1インチの熱収縮チューブの1/4インチストリップをチューブの中央に加える(図10D)。
12.チューブを熱収縮チューブの上に折り返して、チューブの1/4インチ分を下に露出した状態にする(図10E)。
13.チューブの1/2インチ分を硝酸カルシウム中に浸漬し、5秒間保持し、10分間つるし干しする。
14.チューブの1/2インチ分を液体ラテックス中に浸漬し、30秒間保持し、15分間つるし干しする。
15.オーブン中で直立させ、1000℃で1時間ベークする。
16.コーンスターチでコートし、型から取り出す。
17.外層を注意深く穿刺し、給気チューブを挿入する(図10F)。
18.チューブの周囲をゴムセメントおよびビニル接着剤でシールする(図10F)。
内側LDPEバルーン手順
1.LDPEシートから4インチ×3/4インチのLDPEストリップを切り出す(図11A)。
2.直径1/16インチの熱収縮チューブから長さ1インチのピースを切り出す(図11B)。
3.LDPEストリップを半分に折り曲げて、2インチ×3/4インチのピースを創造する(図11C)。
4.LDPEの長さ2インチの辺の1つをH-190 Ulineインパルスシーラーに入れる。
5.シーリングアームを押し下げ、3秒間保持する(図11D)。
6.LDPEバルーンの他の2インチ辺に対して工程4および5を繰り返す。
7.ホットグルーのビードを熱収縮チューブの上下に塗布し、チューブの周囲で乾燥させる(図11E)。
8.バルーンの開放縁をホットグルーのビードおよび熱収縮チューブと並べてインパルスシーラー上に配置する(図11F)。
9.シーリングアームを押し下げ、3秒間保持すると、その間、ホットグルービードが熱収縮チューブの周囲で溶けて縁がシールされる。
オーバーチューブエンドコーン
オーバーチューブが結腸中を通過するときの粘着または引っかかりを防ぐために、内視鏡とオーバーチューブとの間に丸みのある面を提供するようなエンドコーンを設計した(図12A〜12B)。図12Bに見られるように、コーンは、より滑らかな移行区域を提供して、内視鏡とオーバーチューブとの間の領域が、結腸に入ったのち、大腸ひだに引っかかるのを防ぐ。
給気システムアセンブリ
給気システムハウジング(図13)のために、アクリルのすべてを所定のサイズにカットしたのち、正確なサイズに機械加工し、必要な穴を穿孔した。アクリル溶液型接着剤を使用してアクリルをいっしょに接着し、直角ブロックを使用して精密研削花崗岩面にいっしょに載せた。ミルを使用してデルリンブロックを仕様に合わせて機械加工し、10-32ねじを使用してアクリル板に取り付けた。同じミルを使用して黒いアクリル板を機械加工した。
実施例6:電気部品
シリンジポンプアセンブリの回路設計は以下の電気部品を含むものであった:
・Arduino UNO R3(RadioShack, Boulder, CO)
・SparkFun Ardumoto DCモータードライバ(SparkFun Electronics, Niwot, CO)
・(2)同心国際12Vリニアアクチュエータ、フィードバック付き:4インチストローク(Pololu Corporation, Las Vegas, NV)
・スライドポット中型(10k線形テーパ)(SparkFun Electronics, Niwot, CO)
・Amico 220V 10A SPDTモーメンタリフットペダルスイッチ(Amazon.com, Inc., Seattle, WA)
・モーメンタリトグルスイッチ(AMTL)
・Wagan 5A AC to 12V DCパワーアダプタ(Amazon.com, Inc., Seattle, WA)
図14はシリンジポンプ回路設計の模式図を示す。
実施例7:システム具現化
シリンジポンプアセンブリの適切かつ安全な機能を保証するために、リニアアクチュエータに組み込まれた電位差計を使用して電気モーター駆動システムを創造した。リニアアクチュエータは35lbf定格であった。したがって、アクチュエータがそのストローク限界を超え、他のシステム部品を潜在的に損傷することを防ぐための予防措置が必要であった。完全な機能性システムは以下が可能でなければならない:
・2つのバルーンを正しい体積まで膨らませるために3つのシリンジポンプを正しいストローク長で作動させなければならない。
・胃腸科専門医によって使用されるフットペダルスイッチによって制御されなければならない。
このシステムを開発するためには以下の工程を踏まなければならない:
1.モータードライバボードをアセンブルし、モーター、スイッチおよび電源ワイヤーを、Arduinoヘッダとインターフェースするように改変する。
2.初期試験Arduinoコードを書いて、リニアアクチュエータおよび駆動システムの正しい機能性を確認する。このコードは、リニアアクチュエータが1インチの前進後退サイクルで作動することを許す。
3.すべてのシステム部品をベースプレートに取り付け、同じ小排出サイクルを使用して機能性を試験する。
4.Arduinoコードの第二の反復を書いて、組み込み電位差計フィードバックを利用して、リニアアクチュエータが必要なストローク長内で作動することを許す。
5.フットペダルスイッチ制御を含める。
6.各バルーンの正しい膨張体積を保証するためにさらなる試験(以下に説明)を実施する。
アルゴリズム:
1つの局面において、Arduinoコードは、システム上に配置されたフットペダルまたはボタンからの入力を取り込んで、装置上のバルーンを膨張させ、収縮させるようにセットアップされる。コードは、ユーザーによって選択されることができる様々なオプションで書くことができる。
非限定的な例において、Arduinoコードは、フットペダルの各押下がプロセス中の単一の工程を実行するようにセットアップされる。1つの非限定的な工程においては、内側バルーンを膨張させる。もう1つの非限定的な工程においては、外側バルーンを膨張させ、内側バルーンを収縮させる。もう1つの非限定的な工程においては、外側バルーンを収縮させ、内側バルーンを膨張させる。特定の態様において、そのようなセットアップは、コマンドを組み合わせることにより、ユーザからの入力を減らす。
もう1つの非限定的な例においては、システムが各工程を別々に完了するよう指示されるようにArduinoコードがセットアップされる。1つの非限定的な工程においては、内側バルーンを膨張させる。もう1つの非限定的な工程においては、外側バルーンを膨張させる。さらに別の非限定的な工程においては、内側バルーンを収縮させる。さらに別の非限定的な工程においては、内側バルーンを膨張させる。もう1つの非限定的な工程においては、外側バルーンを収縮させる。特定の態様において、コードは、システム設計中の1つまたは複数のメカニカルストップからのフィードバックを含む。電位差計は、シリンジポンプリニアアクチュエータの行程を計測し、ポンプが過度に排出されないことを保証するのに役立つ。さらに、電位差計は、バルーン中に排出された空気の量を計測するのに役立つ。特定の態様において、コードは、リニアアクチュエータをどのくらい速く、かつどのくらい大きく作動させるかを決定するとき、ユーザによって規定される最大空気量および膨張/収縮レートを使用する。
シリンジポンプ試験装備
シリンジポンプを試験するためには以下の装備を使用すべきである:シリンジポンプ(同心LACT4P-12V-5リニアアクチュエータ2個;外側バルーンを膨らませるための60mLシリンジ2個;内側バルーンを膨らませるための30mLシリンジ1個;Arduino制御ボード;様々な製造部品);給気チューブ;オーバーチューブ装置上に使用されるバルーンを模倣するために製造された、ラテックスおよびLDPE製の試験バルーン。34
シリンジポンプ試験手順
1.シリンジポンプアセンブリを電源に取り付ける。
2.給気チューブの一端をシリンジポンプ上の内側バルーンノズルに取り付け、他端をLDPE試験バルーンに取り付ける。
3.バルーンフットペダルスイッチを押すことによってLDPEバルーンを膨らませる。
4.漏れがないかLDPEバルーンを検査する。
5.LDPEバルーンを膨らんだ状態で5分間おいてシール完全性を保証する。
6.バルーンフットペダルスイッチを押すことによってLDPEバルーンを収縮させる。
7.シリンジポンプおよびLDPE試験バルーンから給気チューブを切り離す。
8.給気チューブの一端をシリンジポンプの外側バルーンノズルに取り付け、他端をラテックス試験バルーンに取り付ける。
9.バルーンフットペダルスイッチを押すことによってラテックスバルーンを膨らませる。
10.漏れがないかラテックスバルーンを検査する。
11.ラテックスバルーンを膨らんだ状態で5分間おいてシール完全性を保証する。
12.バルーンフットペダルスイッチを押すことによってラテックスバルーンを収縮させる。
13.シリンジポンプおよびラテックス試験バルーンから給気チューブを切り離す。
オーバーチューブ装置試験装備
オーバーチューブ装置を試験するためには以下の装備を使用すべきである:オーバーチューブ装置(長さ6インチコルゲートナイロンチューブ;ラテックス外側バルーン;LDPE内側バルーン;給気チューブ);結腸鏡検査トレーニングモデル(本明細書の他の箇所に記載されたものと同じ);S字結腸鏡;ロードセル(本明細書の他の箇所に記載されたものと同じ);差動増幅器(本明細書の他の箇所に記載されたものと同じ);ロードセルサポートブロック・ハンドル(本明細書の他の箇所に記載されたものと同じ)。
オーバーチューブ装置試験手順
1.添付された取り扱い説明書にしたがって潤滑剤を調製し、結腸シミュレータの内側に塗布する。
2.結腸シミュレータを、典型的な結腸を模倣するために、図7に示すように、3つの90°曲がり角(それぞれ約6インチ離間)を含むように構成する。
3.前方サポートブロックを、ロードセルを取り付けた状態で、プラススクリュードライバでねじを締めることにより、内視鏡の端部から4インチのところに固定する。
4.オーバーチューブ装置を、関節接合に影響しないよう、先端から約2インチのところで内視鏡に固定する。
5.シリンジポンプ上のフットペダルを押すことによって内側バルーンを展開させて、オーバーチューブ装置を内視鏡に固定する。
6.LabVIEWでデータ取得を開始し、スライドするサポートブロックをロードセルと垂直に接触させながら内視鏡を押し始める。試験期間中、内視鏡を毎秒1インチの速度で進める。
7.オーバーチューブがその所望の位置に達したならば、内視鏡の前進を止める(所望の位置は、実施されている試験に依存して異なることができる。通常の展開位置は左結腸曲中である)。
8.シリンジポンプ上のバルーンフットペダルを押すことによって外側バルーンを展開して、オーバーチューブ装置を結腸壁に固定し、オーバーチューブ装置を内視鏡から解放する。
9.内視鏡を、結腸シミュレータの端部に達するまで、再び結腸中に垂直に進ませ始める。
10.データ取得が終了すると、作成されたExcelファイルを保存する。
11.シリンジポンプ上のフットペダルを押すことによって外側バルーンを係合解除して、内側バルーンを再び膨らませる。
12.内視鏡および取り付けられたオーバーチューブ装置を結腸シミュレータからやさしく取り外す。
13.必要ならば、潤滑剤を再び塗布する。
14.試験構成ごとに工程4〜13を10回繰り返す。
試験結果
図16は、試験中の全体的な観測と一致する2つの異なる試行の力計測値の例示的なグラフを示す:1つはプレーン内視鏡を用いる試行、および、もう1つはバルーンアセンブリを用いる試行。これら2つの試行の間で、左結腸曲中の平均ピーク力の差に注目すること。バルーン装置を使用する試験においては、バルーンを、左結腸曲に到達するまでは収縮させ、到達したところで膨張させ、内視鏡を前後に押して振動力計測値を得る。同じ方法を使用して平均ピーク力計算を得た。
表4および図17は、プレーン内視鏡およびバルーンアタッチメントを使用した内視鏡の両方に関する複数の試行での平均ピーク力計測データを示す。5%有意水準で片側t検定を実施した:
H0: Fpeak;plain≦Fpeak;balloon
H1: Fpeak;plain>Fpeak;balloon
この検定は0.0001のp値を出力した。これは、帰無仮説を拒絶することができることを意味し、したがって、バルーンアセンブリを使用した場合、左結腸曲中のピーク押力は有意に減少した。
(表4)プレーン内視鏡をバルーンと比較する平均ピーク押力データ
Figure 2018537199
実施例8:使用のための指示
1.給気ハウジングの内部からフットペダルを取り外す。
2.給気ハウジングを電源アウトレットに差し込む。
3.オーバーチューブ装置(図19C)からの内側および外側バルーンホースを給気ハウジング上のラベル付き接続に接続する(図19A)。
4.STARTスイッチ(図19B)を入れ、内側バルーンがinatedであることを確認する。
5.フットペダルを押し、内側バルーンがdeatedであり、外側バルーンがinatedであることを確認する。
6.フットペダルを押す前に、バルーン体積(balloon volume)とのラベルが付いたスライド(図19B)を使用して外側バルーン体積を調節することができる。
7.STARTスイッチを再び入れて、バルーンをオーバーチューブ装置上でdeateする。
8.チューブが内視鏡の先端から離れる向きにある状態でオーバーチューブ装置を内視鏡上にスライドさせる(図19C)。
9.オーバーチューブ装置を内視鏡の作動端のすぐ後ろに調節し、STARTスイッチを入れる。
10.オーバーチューブ装置が内視鏡に固定されていることを確認する。
11.サポートが必要であるとき装置を結腸中で展開するためには、フットペダルを押す。
12.外側バルーンを収縮させ、装置を内視鏡に再び取り付けるためには、フットペダルを再び押す。
本明細書において引用される各特許、特許出願および刊行物の開示は参照により全体として本明細書に組み入れられる。
本発明は特定の態様を参照しながら開示されたが、本発明の真髄および範囲を逸脱することなく、本発明の他の態様および変形が他の当業者によって考案され得ることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、そのような態様および均等な変形すべてを含むものと解釈される。

Claims (27)

  1. 内視鏡の外面の少なくとも一部分上に嵌合するように適合されている可撓性オーバーチューブ;
    該オーバーチューブの内面に取り付けられている第一の膨張可能なバルーンであって、内視鏡が該オーバーチューブ内に挿入されると、該内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、かつ該オーバーチューブと該内視鏡との間に位置する、第一の膨張可能なバルーン;および
    該オーバーチューブの外面に取り付けられている少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンであって、内視鏡が該オーバーチューブ内に挿入されると、該オーバーチューブの少なくとも一部分および該内視鏡の少なくとも一部分を、少なくとも部分的に包囲する、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーン
    を含む、内視鏡装置。
  2. 内視鏡をさらに含み、
    該内視鏡が前記オーバーチューブに挿入され、
    前記第一の膨張可能なバルーンが、該内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、かつ該オーバーチューブと該内視鏡との間に位置し、
    前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンが、該オーバーチューブの少なくとも一部分および該内視鏡の少なくとも一部分を、少なくとも部分的に包囲する、
    請求項1記載の装置。
  3. 前記第一の膨張可能なバルーンと流体連通している第一のチューブおよび前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと流体連通している第二のチューブをさらに含み、該第一および第二のチューブが、流体による該バルーンの独立した膨張および/または収縮を可能にする、請求項1記載の装置。
  4. 前記第一および第二のチューブが、独立して前記オーバーチューブの外面または内面に取り付けられている、請求項3記載の装置。
  5. 前記第一および第二のチューブが、独立して少なくとも1つのポンプシステムと流体連通している、請求項3記載の装置。
  6. 前記少なくとも1つのポンプシステムが、前記オーバーチューブ中に位置する、または内視鏡装置に対して外部にある、請求項5記載の装置。
  7. 前記第一および第二のチューブが、独立して気体または流体で充填可能である、請求項3記載の装置。
  8. 前記第一および第二のチューブが、独立して空気で充填可能である、請求項3記載の装置。
  9. 前記第一の膨張可能なバルーンが、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPETE)、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている、請求項1記載の装置。
  10. 前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンが、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている、請求項1記載の装置。
  11. 前記第一の膨張可能なバルーンの外面および前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンの外面が、独立して摩擦要素を含む、請求項1記載の装置。
  12. 前記摩擦要素が、マイクロパターン化構造を含む、請求項11記載の装置。
  13. 前記第一の膨張可能なバルーンおよび前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンが、独立して、任意で、粒状充填物で少なくとも部分的に充填されている、請求項1記載の装置。
  14. 少なくとも部分的に粒状充填物で充填された前記バルーン(1つまたは複数)が、さらに、独立して、流体で充填可能である、請求項1記載の装置。
  15. エンドコーンをさらに含み、
    該エンドコーンが前記内視鏡の外面の少なくとも一部分を包囲し、
    該エンドコーンが、該内視鏡の先端(遠位端)と前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンとの間に位置し、
    該エンドコーンの一方の縁が、該少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンに隣接して配置され、かつ膨張した該少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと実質的に同じ直径を有し、かつ
    該エンドコーンの他方の縁が該内視鏡と実質的に同じ直径を有する、
    請求項2記載の装置。
  16. 前記第一の膨張可能なバルーンを膨張させることにより、前記オーバーチューブが前記内視鏡に固定される、請求項2記載の装置。
  17. 体腔中で内視鏡検査を実施する方法であって、
    内視鏡装置の遠位端の少なくとも一部分を該体腔中に導入する工程を含み、該内視鏡装置が、
    該体腔を検査するための、遠位端が取り付けられている内視鏡手段;
    該内視鏡の外面の少なくとも一部分上に嵌合する可撓性オーバーチューブ;
    該オーバーチューブの内面に取り付けられている第一の膨張可能なバルーンであって、該内視鏡の少なくとも一部分を包囲し、該オーバーチューブと該内視鏡との間に位置し、かつ少なくとも部分的に膨張している、第一の膨張可能なバルーン;および
    該オーバーチューブの外面に取り付けられている少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンであって、該オーバーチューブの少なくとも一部分および該内視鏡の少なくとも一部分を、少なくとも部分的に包囲する、少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーン
    を含む、方法。
  18. 体腔中への内視鏡装置の挿入が抵抗を受ける場合、前記第一の膨張可能なバルーンを少なくとも部分的に収縮させ、かつ前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンを少なくとも部分的に膨張させる、請求項17記載の方法。
  19. 前記装置が、前記第一の膨張可能なバルーンと流体連通している第一のチューブおよび前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと流体連通している第二のチューブをさらに含み、該第一および第二のチューブが、流体によるバルーンの独立した膨張および/または収縮を可能にする、請求項17記載の方法。
  20. 前記第一および第二のチューブが、独立して前記オーバーチューブの外面に取り付けられている、請求項19記載の方法。
  21. 前記第一および第二のチューブが、独立して少なくとも1つのポンプシステムと流体連通している、請求項19記載の方法。
  22. 前記第一および第二のチューブが、独立して空気で充填可能である、請求項19記載の方法。
  23. 前記第一の膨張可能なバルーンが、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている、請求項17記載の方法。
  24. 前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンが、PDMS、LDPE、ラテックス、ペバックス、シリコン、PET、ナイロン、ポリウレタン、および任意の他の熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの材料でできている、請求項17記載の方法。
  25. 前記第一の膨張可能なバルーンおよび前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンが、独立して、任意で、粒状充填物で少なくとも部分的に充填されている、請求項17記載の方法。
  26. 前記少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)が、さらに、独立して、流体で充填可能であり、流体がバルーン(1つまたは複数)から除去されると、該少なくとも部分的に粒状充填物で充填されたバルーン(1つまたは複数)が充填された該粒状充填物の形状をとる、請求項17記載の方法。
  27. 前記装置がさらにエンドコーンを含み、
    該エンドコーンが前記内視鏡の外面の少なくとも一部分を包囲し、
    該エンドコーンが、該内視鏡の先端(遠位端)と前記少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンとの間に位置し、
    該エンドコーンの一方の縁が、該少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンに隣接して配置され、かつ膨張した該少なくとも1つの第二の膨張可能なバルーンと実質的に同じ直径を有し、かつ
    該エンドコーンの他方の縁が該内視鏡と実質的に同じ直径を有する、
    請求項17記載の方法。
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