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JP2018533571A - 患者の頭蓋縫合早期癒合症を治療するための方法 - Google Patents

患者の頭蓋縫合早期癒合症を治療するための方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせて、患者に可溶性アルカリホスファターゼ(sALP)を投与することによって、前記患者(例えば、低ホスファターゼ血症(HPP)を有し、及び増大した頭蓋内圧(ICP)を示す、またはそのおそれがある患者)の頭蓋縫合早期癒合症を治療する方法を特徴とする。【選択図】なし

Description

本開示は、可溶性アルカリホスファターゼ(sALP)を使用して頭蓋縫合早期癒合症を治療する方法に関する。
低ホスファターゼ血症(HPP)は、最も重篤な形態の疾患で100,000件の出生数当たり1人の発生率を有する、稀な遺伝性の骨格疾患である。HPPは出生時に観察されると多くの場合致命的で、約70%の高い乳児死亡率を有する。重症患者は、進行性の胸部変形が原因の呼吸不全から、多くの場合乳児期に死亡する。前記疾患は、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNALP)の遺伝子コード化の機能欠損突然変異から生じる。TNALP活性は、骨基質の発育に重要な役割を果たしている。特にTNALPは、無機ピロホスフェート(PPi)、ピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)及びホスホエタノールアミン(PEA)を加水分解する、骨芽細胞及び軟骨細胞膜の外側表面に存在する表面酵素である。PPiが骨石灰化の強力な阻害剤であるので、TNALPのin vivoでの主要な役割は、細胞外PPiプールを調整することである。HPPにおける様なTNALP活性の欠乏がある場合、PPiは蓄積し、それは骨石灰化の阻害をもたらす。
HPPは、くる病(骨軟化症)から子宮の骨石灰化のほぼ完全な欠如まで、著しい範囲の症状及び重篤度を引き起こす。ほとんどの患者は、骨格の変化、低身長、下肢痛、歩行障害及び歯の早期の脱落といった特徴を示す。頭蓋の骨も影響を受ける可能性があり、特に周産期、小児及び乳児のHPPの場合、頭蓋縫合早期癒合症の複合型をもたらす。
頭蓋骨癒合症は、頭蓋縫合の早期骨化がある消耗性疾患である。頭蓋縫合早期癒合症の患者は、高い頭蓋内圧、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、脳の異常、失明、難聴、痙攣、精神発達の障害ならびに死に悩まされることが多い。頭蓋縫合早期癒合症が利用できる一次治療は、遺伝カウンセリング、歯科及び医療支援と組み合わせた頭蓋冠リモデリングによる外科的治療である。
特に外科的に矯正した頭蓋縫合早期癒合症は、頭蓋内圧を軽減する、再発性頭蓋縫合早期癒合症を治療する、頭蓋骨及び顔面形状を正常化するために、乳児及び小児期を通じて複数の手術を必要とすることを拒絶できる。早期の及び正確な診断を有する場合であっても、頭蓋縫合早期癒合症は高い疾病率を有する。したがって頭蓋縫合早期癒合症のHPP患者を治療するために使用することができる方法に対する必要性が存在する。
一実施形態の第1の態様は、低ホスファターゼ血症(HPP)を有する患者(例えばヒト)の頭蓋縫合早期癒合症を治療する方法を特徴とする。例えば患者は、増大した頭蓋内圧(ICP)を示すことができる、またはその傾向が見られる。前記方法は、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせて、患者に可溶性アルカリホスファターゼ(sALP)を投与することを含む。
一実施形態において、sALPは、頭蓋冠リモデリング処置の前に、患者に投与される。あるいはsALPは、頭蓋冠リモデリング処置の後に、患者に投与される。特にsALPは、頭蓋冠リモデリング処置の約2か月〜約1日、特に6週間、1か月、3週間、2週間、1週間、6日、5日、4日または2日前にまたはその後に患者に投与される。例えばsALPは、頭蓋冠リモデリング処置室の3週間前またはその後に投与される。更にsALPは、頭蓋縫合の早期癒合の前に、患者に投与され得る。
一実施形態において、患者は、sALPの投与の前に、外科的矯正を必要とする頭蓋縫合早期癒合症と診断される。あるいは患者は、頭蓋冠リモデリング処置の前に、外科的矯正を必要とする頭蓋縫合早期癒合症と診断される。例えば頭蓋縫合早期癒合症は、臨床検査、X線撮影(3次元(3D)コンピュータ断層撮影(CT))及び/または超音波検査により診断されることができる。
本開示の第1の態様のいくつかの実施形態において、患者はヒトである。特に患者は、乳児HPP、小児HPP、周産期良性型HPPまたは周産期致死性型HPPを有する。
本開示の第1の態様の種々の実施形態において、患者は、頭蓋縫合早期癒合症、例えば、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、キアリI型奇形、脳の異常、うっ血乳頭、視神経損傷、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫の1つ以上の更なる症状を示す。
本開示の第1の態様の実施形態において、前記方法は、患者のICPをモニタリングすることを更に含む。例えば前記方法は、例えばX線撮影(例えば、CTスキャン)、超音波検査、臨床検査及び/またはsALP活性の測定のうちの1つ以上によって、患者の頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の更なる症状をモニタリングすることを更に含む。特にsALP活性の測定は、患者からの血清及び/または血液試料中のホスホエタノールアミン(PEA)、無機ピロホスフェート(PPi)及び/またはピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)のうちの少なくとも1つを測定することを含む。特定の実施形態において、sALP活性は年齢調整正常範囲未満である。
本開示の第1の態様の種々実施形態において、sALPは、増大したICPを治療するために治療上有効な量で投与される。更にsALPは、頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の更なる症状、例えば、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を治療する及び/または改善するために投与され得る。
本開示の第1の態様のいくつかの実施形態において、sALPは、例えば、乳歯の早期喪失、不完全な骨石灰化、血液中及び/または尿中の高いPP濃度、血液中及び/または尿中の高いPEA濃度、血液中及び/または尿中の高いPLP濃度(特にPLP濃度が標準の年齢調製上限の少なくとも2倍の場合)、低石灰化、くる病の肋骨、高カルシウム尿症、低身長、骨格変形、あひる歩行、骨痛、骨折、HPP関連の痙攣、不適切な体重増、くる病、及び/またはピロリン酸カルシウム二水和物の結晶沈着のうちの1つ以上を含む、少なくとも1つのHPP表現型を治療するために治療上有効な量で投与される。
本開示の第1の態様のいくつかの実施形態において、sALPは、薬学的に許容される担体(例えば生理食塩水)と共に医薬品組成物で調製される。種々の実施形態において、医薬品組成物は、筋肉内、皮下、静脈内、経口、経鼻、舌下、髄腔内または皮内投与のために調製される。例えば医薬品組成物は、毎日または毎週の投与のために調製されることができ、例えばsALPは、約0.1mg/kg〜約20mg/kgの投与量で、または約0.5mg/kg〜約140mg/kgの毎週の投与量で患者に投与される。
本開示の第1の態様の好ましい実施形態において、sALPは、PEA、PPi及びPLPに対する生理的活性である。例えばsALPは、骨の骨格の石灰化を改善する触媒的効果がある。
本開示の第1の態様の種々の実施形態において、sALPは、アルカリホスファターゼの可溶性細胞外ドメインであり、例えばそこでsALPは、組織非特異的アルカリホスファターゼ(TNALP)、胎盤アルカリホスファターゼ(PALP、例えば、配列番号15または16)、生殖細胞アルカリホスファターゼ(GCALP、例えば、配列番号17)、及び腸アルカリホスファターゼ(IALP、例えば、配列番号18)からなる群から選択される。例えばsALPはTNALPである(例えば、TNALPは、配列番号1〜14に記載のアミノ酸配列を含む)。
本開示の第1の態様の種々の実施形態において、sALPは、Z−sALP−Y−スペーサー−X−W−V及びZ−W−X−sALP−Y−スペーサー−Vからなる群から選択される構造を有するポリペプチドを含む。例えばV、X、Y及びZはそれぞれ不存在であり得る、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列であり得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのV、Z及びスペーサーは、不存在である。特定の実施形態において、Yは2つのアミノ酸残基である(例えば、Yはロイシン−リジンである)、及び/またはXは2つのアミノ酸残基である(例えば、Xはアスパラギン酸−イソロイシンである)。特定の実施形態で、構造はZ−sALP−Y−スペーサー−X−W−Vである。
は骨標的部分、例えばポリアスパラギンまたはポリグルタミン領域であり、そこでn=1〜50、例えばn=3〜30、例えば5〜15、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、36、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50である。あるいは、Wは不存在である。いくつかの実施形態では、スペーサーは、結晶化可能断片(Fc)領域、例えばCH2ドメイン、CH3ドメイン、及びヒンジ領域を含む。特にFcは、IgG−1、IgG−2、IgG−3及びIgG−4からなる群から選択される免疫グロブリンの定常ドメインである。例えばFcは、免疫グロブリンIgG−1の定常ドメインである。
本開示の第1の態様のいくつかの実施形態において、sALPは、配列番号19に記載のアミノ酸配列を含み、例えばsALPは、配列番号19のアミノ酸配列である。
上述の態様のいずれかにおいて、患者は、頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の症状の改善を示すことができ、例えばそこで、1つ以上の症状は、増大したICP、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、拍動性耳鳴、キアリI型奇形、脳の異常、難聴、失明、視覚障害、複視、難聴、痙攣、精神発達の障害、易刺激性、悪心、嘔吐、吐き気、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、頭痛、両側うっ血乳頭、眼振、視力低下、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存、うっ血乳頭及び/または慢性視神経浮腫を含む。
上述の態様のいずれかにおいて、患者は、1つ以上の神経症状の改善を示す。
上述の態様のいずれかにおいて、sALPは、頭蓋縫合早期癒合症を治療または予防するための薬剤の製造において使用することができる。
本開示の他の態様は、患者のHPPを診断する方法を特徴とし、そこで前記方法は、頭蓋縫合早期癒合症を有する患者のTNALP活性のレベルを測定することを含む。特にTNALP活性の測定は、患者からの血清及び/または血液試料中のPEA、PPi及び/またはPLP(特にPLP濃度が年齢調整正常の上限の少なくとも2倍である場合)のうちの少なくとも1つを測定することを含むことができる。
本開示の他の態様は、患者のHPPを診断する方法を特徴とし、そこで前記方法は、頭蓋縫合早期癒合症を有する患者のTNALP中の突然変異の存在を測定することを含む。種々の実施形態において、TNALPの突然変異はHPPと関連している。
定義
「頭蓋縫合早期癒合症」とは、隣接する頭頂部(頭蓋冠)骨が部分的または完全に早期に癒合して(部分的または完全な石灰化を含む)、それによって頭蓋骨の成長パターンを有害に変える状態を意味する。頭蓋縫合早期癒合症の症状は、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、拍動性耳鳴、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を含み得るが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合「頭蓋内圧」及び「ICP」という用語は、脳組織及び脳脊髄液に影響を与える頭蓋骨内の圧力を意味する。例えば増大したICPは10mmHg超のICPを含むが、これに限定されず、ここで10〜20mmHgは通常のICPより大きく、著しく増大したICPは20mmHgより大きい。増大したICPと関連する症状は、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を含むことができる。同じように限定されるものではないが、増大したICPは、X線撮影(例えば、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン)、超音波検査法及び臨床検査のうちの1つ以上により診断される及び/またはモニタリングされることができる。
本明細書で使用する場合「頭蓋冠リモデリング」処置という用語は、例えばICP及び/または1つ以上の頭蓋縫合早期癒合症の他の症状を軽減するために、頭蓋骨の骨の再配置及び/または除去を含有する1つ以上の手術を指す。
本明細書で使用する場合「低ホスファターゼ血症」及び「HPP」という用語は、例えば組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNALP)をコードする、ALPL(アルカリホスファターゼ、肝臓/骨/腎臓)遺伝子の1つ以上の機能欠損突然変異によって生じる、稀な遺伝性骨格障害を指す。HPPは、乳児HPP、小児HPP、周産期HPP(例えば、良好型周産期HPPまたは致死性型周産期HPP)、成人HPPまたは歯型低ホスファターゼ症として更に特徴づけられる。
本明細書で使用する場合「HPP表現型」という用語は、頭蓋縫合早期癒合症、くる病(成長軟骨板の欠陥)、骨軟化症、無機ピロホスフェート(PP;)、ホスホエタノールアミン(PEA)またはピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)の高い血液中及び/または尿中濃度、痙攣、骨痛、ならびに軟骨石灰化症及び早死に至る関節のピロリン酸カルシウム二水和物の結晶堆積(CPPD)のうちの任意の1つを指す。同じように限定されるものではないが、HPP表現型は、長骨の長さ(大腿骨、脛骨、上腕骨、橈骨及び/または尺骨を含むが、これらに限定されない)の減少、骨全体の平均密度の減少、ならびに骨(例えば大腿骨、脛骨、肋骨ならびに中足骨及び指骨)の骨石灰化の減少、歯の石灰化の減少、ならびに乳歯の早期喪失(例えば、歯の石化組織セメント質の無形成、形成不全または形成異常)を伴う成長遅延のうちの1つ以上によって実証されることができる。同じように限定されるものではないが、骨石灰化作用欠陥の矯正または防止は、以下の長骨の長さの増加、骨及び/または歯の石灰化の増加、脚の曲がりの矯正、骨痛の減少、ならびに関節のCPPD結晶沈着の減少のうちの1一つ以上によって観察されることができる。
「sALP」「可溶性アルカリホスファターゼ」及び「アルカリホスファターゼの細胞外ドメイン」という用語は同じ意味で用いられ、可溶な、非膜結合型アルカリホスファターゼまたはドメイン、その生物学的に活性な断片または生物学的に活性な変異体を指す。sALPsは、例えば、C末端糖脂質アンカー(GPIシグナル配列、例えば、ヒトTNALP(配列番号1、2、3、4または5)のアミノ酸残基18〜502を含む、またはそれからなるポリペプチド)を欠く、アルカリホスファターゼを含む。特にTNALPは、例えば配列番号19のアミノ酸残基1〜485を含む、またはそれからなるポリペプチドを含むことができる。sALPは、例えばヒトTNALPの哺乳動物オーソログ、例えばアカゲザルTNALP(配列番号6)、ラットTNALP(配列番号7)、イヌTNALP(配列番号8)、ブタTNALP(配列番号9)、マウスTNALP(配列番号10)、ウシTNALP(配列番号11〜13)、またはネコTNALP(配列番号14)などを更に含む。sALPは、ヒトPALP(例えば、配列番号15または16のアミノ酸残基18〜502を含む、またはそれからなるポリペプチド)、GCALP(例えば、配列番号17のアミノ酸残基18〜502を含む、またはそれからなるポリペプチド)及びIALP(例えば、配列番号18のアミノ酸残基18〜502を含む、またはそれからなるポリペプチド)、ならびにアルカリホスファターゼ活性、例えば、PPを加水分解する能力を保持する追加の変異体及びその類似体の可溶な非膜結合形状も含む。sALPは特に、N末端シグナルペプチド(例えば、配列番号1〜5、7、10〜12もしくは14のaa1〜17、または配列番号6のaa1〜25)を欠いている。
「sALPポリペプチド」は構造A−sALP−Bを有するポリペプチドを意味し、そこでsALPは本明細書で定義されるとおりであり、A及びBのそれぞれは不存在である、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列(例えば、本明細書に記載の任意のsALP融合ポリペプチド)である。
「Fc」とは、免疫グロブリン重鎖のCH2及びCH3ドメインを含む、免疫グロブリン、例えばIgG−1、IgG−2、IgG−3またはIgG−4の結晶化可能断片領域を意味する。Fcは、FabとFc領域とを接合するヒンジ領域の任意の部分も含み得る。Fcは、ヒトを含む任意の哺乳動物のものであり得て、及び(例えばグリコシル化により)翻訳後修飾が可能である。非限定例として、Fcは、配列番号20で示されるアミノ酸配列を有するヒトIgG−1の結晶化可能断片領域であり得る。
「骨標的部分」とは、骨標的部分が単独で、少なくとも10−6M〜約10−15M(例えば、10−7M、10−8M、10−9M、10−10M、10−11M、10−12M、10−13、10−14MMまたは10−15M)である骨基質に対するin vivo結合親和性を有するように、骨基質に対する十分な親和性を有する1と50の間のアミノ酸残基長のアミノ酸配列を意味する。
「細胞外ドメイン」とは、天然タンパク質、例えばアルカリホスファターゼの任意の機能的細胞外部分を意味する。特に細胞外ドメインは、シグナルペプチドを欠いている。
「シグナルペプチド」とは、分泌経路(例えば、細胞外間隙)にポリペプチドを向けるポリペプチドのN末端の短いペプチド(5〜30のアミノ酸長)を意味する。シグナルペプチドは通常、ポリペプチドの分泌中に切断される。シグナル配列は、ポリペプチドを細胞内区画または細胞小器官、例えばゴルジ装置に向けることができる。シグナル配列は、ポリペプチドを細胞の特定の領域に標的化する既知の機能を有するペプチドとの相同性または生物学的活性により同定可能である。当業者であれば、容易に利用可能なソフトウェア(例えば、Sequence Analysis Software Package of the Genetics Computer Group,University of Wisconsin Biotechnology Center,1710University Avenue,Madison,WIs.53705、BLAST、またはPILEUP/PRETTYBOXプログラム)を用いて、シグナルペプチドを同定することが可能である。シグナル配列は、例えば配列番号1〜5、7、10〜12もしくは14のアミノ酸残基1〜17、または配列番号6のアミノ酸残基1〜25と実質的に同一のものであり得る。
「断片」とは、好ましくは参照の核酸分子またはポリペプチドの全長の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上を含有する、ポリペプチドまたは核酸分子の一部を意味する。断片は、例えば10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600、700またはそれ以上の(ポリペプチドの全長まで)アミノ酸残基を含むことができる。代表的なsALP断片は、ALP(例えば配列番号1〜5)のアミノ酸残基18〜498、18〜499、18〜500、18〜501、18〜502、18〜503、18〜504、18〜505、18〜506、18〜507、18〜508、18〜509、18〜510、18〜511または18〜512を有し、追加のC末端及び/またはN末端部分を含むことができる。
本明細書で使用する場合、ポリペプチドまたは核酸配列が参照配列に対して「少なくともX%の配列同一性」を有するとして参照されるとき、そこで「X」が実数の場合、ポリペプチドまたは核酸のアミノ酸残基またはヌクレオチドの少なくともX%は、配列が最適に並んでいるときに参照配列と同一であることを意味する。配列の最適なアライメントを、当該技術分野の技術内(例えば、Smith Waterman配列アルゴリズム(Smith et al.,J.Mol.Biol.147:195−7,1981)及びBLAST(Baxic Local Alignment Search Tool、Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403−10,1990))の種々の方法で決定できる。これら及び他の配列アルゴリズムは、GeneMatcher Plus(Schwarz and Dayhoff,Atlas of Protein Sequence and Structure,Dayhoff,M.O.,Ed pp353−358,1979)、BLAST、BLAST−2、BLAST−P、BLAST−N、BLAST−X、WU−BLAST−2、ALIGN、ALIGN−2、CLUSTAL、Megalign(DNASTAR)またはアライメントについて他のソフトウェア/ハードウェア中に組み込まれる、「Best Fit」(Smith and Waterman,Advances in Applied Mathematics,482−489,1981)などの一般公開されているコンピュータソフトウェアを用いてアクセス可能である。更に当業者であれば、比較される配列の長さ全体にわたる最適なアライメントを得るのに必要な任意のアルゴリズムを含む、アライメントを評価するのに適切なパラメーターを決定することができる。
「核酸分子」とは、2つ以上の共有結合した天然起源のまたは修飾されたヌクレオチドの配列を有する分子、例えばRNAまたはDNAを意味する。核酸分子は、例えば単一鎖または二本鎖であり得て、及び修飾もしくは非修飾ヌクレオチド、またはそれらの混合物もしくは組み合わせを含んでもよい。種々の塩、混合塩及び遊離酸型も含まれる。
「ペプチド」「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は同じ意味で用いられ、翻訳後修飾(例えば、グリコシル化またはリン酸化)を問わず、本明細書に記載の天然起源または非天然起源のポリペプチドまたはペプチドの全部または一部を構成する、2つ以上の天然または非天然アミノ酸残基の任意の鎖を意味する。
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」とは、一緒に投与される化合物の治療的特性を維持しながら治療患者に生理学的に許容できる、少なくとも1つの担体または賦形剤をそれぞれ意味する。1つの例示的な薬学的に許容される担体物質は、生理食塩水である。他の生理学的に許容できる担体及びその製剤は当業者に周知であり、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,(20th edition),A.Gennaro,Ed.2000,Lippincott,Williams&Wilkins,Philadelphia,PAに記載されている。
「医薬組成物」とは、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体と共に調製された、本明細書で記載したポリペプチドまたは核酸分子を含有する、組成物を意味する。「医薬組成物」とは、患者の疾患または事象の治療または予防のための治療レジメンの一部として政府規制当局の承認を得て、製造または販売され得る。医薬組成物は、例えば皮下投与、静脈内投与(例えば、粒状栓子を含まない無菌溶液として及び静脈内使用に好適な溶媒系で)、経口投与(例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、ゲルカプセル剤もしくはシロップ剤)のために、または本明細書で記載の任意の他の製剤、例えば単位投与形態で調製できる。
「対象」及び「患者」という用語は同じ意味で用いられ、ヒト、または例えばウシ、ウマ、イヌ、ヒツジもしくはネコなどの非ヒト哺乳動物を含む哺乳動物を意味するが、これらに限定されない。
「治療上有効な量」とは、頭蓋縫合早期癒合症の少なくとも1つの症状を実質的に改善する、治療する、防ぐ、遅延させる、抑制する、もしくは抑えるのに十分な、または増大したICPを示す、もしくは増大したICPを有するおそれがある、もしくはそれを発現するおそれがあるHPP患者を治療するのに十分な、本明細書に記載のポリペプチドまたは核酸分子の量を意味する。本明細書に記載の組成物の治療上有効な量は、治療される疾患の重篤度、ならびに患者の状態、体重及び一般的症状に依存し得て、ならびにそのような因子を考慮して当業者によって決定されることができる。本明細書に記載の組成物の治療上有効な量は、一定期間にわたり患者に単回用量で投与可能であり、または複数回用量で投与可能である。
「治療すること」「治療する」または「治療」とは、例えば医薬組成物を投与することによる、頭蓋縫合早期癒合症の治癒、寛解、安定化、その可能性の低減もしくはその予防を意図する患者の医療管理、及び/または増大したICPを示すもしくはそれを有するおそれのある患者の医療管理を意味する。この用語は、積極的治療、すなわち疾患、病態、障害もしくは事象の改善を特に目指した治療、またはその治癒に関連付けられる治療を含み、更に原因療法、すなわち関連する疾患、病態、障害もしくは事象の原因の除去を目指した治療も含む。更にこの用語は、緩和療法、すなわち疾患、病態、障害または事象の治癒ではなく、少なくとも1つの症状の軽減または改善用にデザインされた治療;対症療法、すなわち関連する疾患、病態、障害または事象の全身症状ために行われる治療;予防療法、すなわち例えばまだ病気でないが、特定の疾患、病態、障害もしくは事象に罹患しやすい、またはそのリスクがある患者の、関連する疾患、病態、障害または事象の発生の最小化、または部分的もしくは完全な抑制を目指した治療;ならびに支持療法、すなわち関連する疾患、病態、障害または事象の改善を目指した別の特異療法を補うために用いられる治療を含む。
本明細書で使用する場合「約」という用語は、記載値の±10%の量を意味する。
本明細書で使用する場合「1つの(a)」「1つの(an)」とは、特に指示がない限り「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味する。更に単数形の「1つの(a)」「1つの(an)」及び「その(the)」は、内容が明らかにそうではないことを記載する場合を除いて、複数の対象を含む。
本開示の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態、図面及び特許請求の範囲から明白であろう。
図1A及び図1Bは、頭蓋縫合早期癒合症の患者の頭部の3次元(3D)コンピュータ断層撮影(CT)スキャンを示す画像である。図1Aは、右冠状縫合及び大泉門遺残の開大を有する、左冠状及び矢状頭蓋縫合早期癒合症を明らかにする、3D頭部CTスキャンの上面図である。図1Bは、顔面のゆがみを有する、左冠状頭蓋縫合早期癒合症を明らかにする、3D頭部CTスキャンの前面図である。 図1Aの続きである。 図2A及び図2Bは、手術前及びその後の頭蓋縫合早期癒合症の患者(すなわち、患者1)のCTスキャンを示す画像である。図2Aは、溝及び回の喪失、内板のスカラッピング、脳実質外腔の不存在、キアリI型奇形を示唆する大後頭孔の密集を示す術前矢状面のCTスキャンである。図2Bは、溝及び回の画定、大脳基底槽及び脳実質外腔の増加した間隙、頭蓋脊椎接合部でより少ない密集をここで示す、手術の1年後に実施した手術後の矢状面CTである。 図2Aの続きである。 図3A〜図3Cは、手術前及びその後の頭蓋縫合早期癒合症の患者(すなわち、患者2)のCTスキャンを示す画像である。図3Aは、消失した左冠状縫合の3D頭部CTスキャンの術前側面図である。図3Bは、大泉門遺残を有する十字縫合上の消失した矢状縫合及び骨突出の3D頭部CTスキャンの術前上面図である。図3Cは、頭蓋冠の改善した骨の成長を示す、手術7か月後の3D頭部CTスキャン側面図である。 図3Aの続きである。 図3Bの続きである。 図4A及び図4Bは、手術前及びその後の頭蓋縫合早期癒合症の患者(すなわち、患者2)のCTスキャンを示す画像である。図4Aは、脳実質外腔の不存在、小さな脳室腔及び堅い脳底槽の術前軸方CTスキャンを示す。図4Bは、頭蓋骨拡大、開いた大脳基底槽、第三脳室の再構成及び脳実質外腔の存在を明らかにする、手術3か月後に実施した術後軸方CTスキャンである。 図4Aの続きである。 図5A〜図5Cは、生後1日(図5A)、6か月(図5B)及び18か月(図5C)で実施した患者5の頭蓋骨石灰化の程度を示す、横方向の頭蓋X線画像である。生後5週間でのsALP治療開始の後、頭蓋骨石灰化に大きな改善があった。 図5Aの続きである。 図5Bの続きである。 図6A〜図6Cは、生後12か月で実施した患者5の3D復元を示す術前CTスキャンの画像である。CTスキャンは、右冠状縫合(図6A)、左冠状縫合(図6B)及び前頭縫合(図6C)の部分的骨癒合を有する、頭蓋の減少した石灰化を示す。 図6Aの続きである。 図6Bの続きである。
sALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)を、低ホスファターゼ血症(HPP)患者(例えばヒト、特に乳児または小児)の頭蓋縫合早期癒合症(例えば頭蓋骨の早期癒合)を治療するために、手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせて、効果的に使用できることを、本発明者は発見した。特にsALPを、増大した頭蓋内圧(ICP)を示す、またはそのおそれがあるHPP患者を治療するために投与できる。sALPは、sALPポリペプチド(例えば、ALPの分泌型可溶性細胞外ドメイン)またはsALP融合ポリペプチド(例えば、結晶化可能断片(Fc)領域及び/または骨標的部分に融合したsALP)であり得る。例えば増大したICPを示す、またはそれを有するおそれがあるHPP患者の頭蓋縫合早期癒合症を治療するために、頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせて、sALPを投与する方法(例えばそこでsALPは、頭蓋冠リモデリング処置の前に、またはその後に投与される)が、記載されている。
治療方法
低ホスファターゼ血症(HPP)を有する患者などの患者(例えばヒト)の頭蓋縫合早期癒合症を治療するための方法を、本明細書で開示する。特に患者は、増大した頭蓋内圧(ICP)を示す場合がある、またはその傾向が見られ得る。前記方法は、可溶性アルカリホスファターゼ(sALP、STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)を、例えば頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせて、患者に投与することを含有する。特にsALPは、例えば頭蓋縫合の適切な癒合を可能にする、または頭蓋縫合の未熟な癒合を防ぐために、頭蓋冠リモデリング処置の前に患者に投与することができる。あるいは患者が、sALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)投与の前に頭蓋冠リモデリング処置を必要とする頭蓋縫合早期癒合症の症状(例えば、増大したICP)の症状を示す場合、sALPを、例えば増大したICPの軽減、頭蓋縫合の適切な癒合及び/または頭蓋骨の適切な成長を可能にするために、頭蓋冠リモデリング処置の後に投与できる。
sALPの投与及び/または頭蓋冠リモデリング処置の前に、例えば臨床検査、X線撮影(例えばコンピュータ断層撮影(CT))及び/または超音波検査によって、患者は頭蓋縫合早期癒合症と診断され得る。例えば頭蓋冠リモデリング処置に対するsALP投与(例えば、頭蓋冠リモデリング処置の前またはその後のsALP投与)の治療及び/またはタイミングの有効性を測定するために、頭蓋縫合早期癒合症の症状は、治療の後(例えば、頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)投与の後)、モニタリングされることができる。
頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)による治療は、ICPの減少などの頭蓋縫合早期癒合症の症状の改善をもたらすことができる。本発明の方法は、頭蓋縫合早期癒合症に伴う神経症状を治療するために使用することができ、その結果、頭蓋縫合早期癒合症の回復または頭蓋縫合早期癒合症の重篤な症状の低減(例えばICPの減少)が生じる。特に本方法は、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、拍動性耳鳴、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を含む症状の改善をもたらし得るが、これらに限定されない。
本明細書に記載の方法は、上述の症状のいずれかの改善をもたらす可能性がある。例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)による治療は、頭痛及び易刺激性の発生の減少をもたらすことができる。例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALPによる治療を受けた後30日間(例えば、治療を受けた後2日間、4日間、6日間、8日間、10日間、15日間、20日間、25日間、30日間、40日間、60日間、60日間)にわたって悪心及び嘔吐のより少ない発生をもたらすことができる。例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALPによる治療を受けた後、患者は、視野の改善(例えば視覚障害の回復または増加した視力)に経験し得る。患者は、治療前の患者の状態と比較して、改善した神経症状(例えば脳の異常の消失またはその減少)を示すことができる。例えば本治療の方法の後、患者の頭囲は増加して、患者の年齢による平均頭囲に近づくことができる。
低ホスファターゼ血症
HPPは、例えば頭蓋冠リモデリング処置などの頭蓋手術と組み合わせたsALPで治療し得る、基質石灰化疾患である。sALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)は、本明細書に記載されるように投与して、例えば周産期HPP、乳児HPP、小児HPP、成人HPP及び歯型低ホスファターゼ症を治療することができる。特に乳児HPP、小児HPP及び周産期HPP(例えば、周産期良性型または周産期良性型HPP)を有する患者は、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)で治療することができる。
HPP(例えば、周産期HPP、乳児HPP、小児HPP、成人HPP及び歯型低ホスファターゼ症)を伴う表現型は、例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALPで治療することができる。例えば本方法は、周産期HPPの患者(例えば、胸部の低形成及びくる病により増加した呼吸困難;頭蓋骨の低下した骨形成;椎体の低下した骨形成及び高さ;及び/または著しい骨幹端の不規則性を有する上腕骨、橈骨及び尺骨の骨幹端の骨形成の非存在;破砕及びすり減りの患者)を治療するために使用することができる。本方法は、これらに限定されないが、不適切な体重増、くる病の発現、骨格の石灰化障害、進行性の骨格の脱灰化、肋骨骨折及び胸部変形を含む、乳児HPPの症状を示す患者を治療するためにも使用できる。低身長及び骨格変形(例えば、曲がった脚、フレアー状骨幹端によってもたらされる拡大した手首、膝及び足首)の原因となる、小児HPPの患者(例えば、乳歯の早期喪失(歯の石化組織セメント質の無形成、形成不全または形成異常)及びくる病を含む症状を示す患者)を、本方法で治療できる。したがって本明細書に記載のHPPの症状のいずれかを緩和するために、本方法を使用することができる。例えばsALPで治療され得るHPP症状の非限定例は、血液中及び/または尿中の高い無機ピロホスフェート(PP)濃度、血液中及び/または尿中の高いホスホエタノールアミン(PEA)濃度、血液中及び/または尿中の高いピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)濃度、低石灰化、くる病の肋骨、高カルシウム尿症、骨痛、骨折、HPP関連の痙攣、不適切な体重増、及び/またはピロリン酸カルシウム二水和物の結晶沈着を含む。
TNALPの突然変異を有する患者は、増大したICPまたは頭蓋縫合早期癒合症と関連する症状を緩和するために、頭蓋冠リモデリング処置などの頭蓋手術と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)によって治療されることもできる。酵素の活性部位近傍、ホモ二量体境界面、クラウンドメイン、アミノ末端アーム及びカルシウム結合部位を含む、TNALPの様々な位置のミスセンス変異はすべて、その触媒活性に影響を及ぼすことがわかった。更にミスセンス、ナンセンス、フレームシフト及びスプライス部位変異は、細胞表面の正常以下の活性をもたらす異常な変異タンパク質または細胞内輸送障害に至ることも示した。したがって本方法は、TNALPの種々の変異(例えば、ミスセンス変異、フレームシフト、ナンセンス及びスプライシング変異)の患者を治療するために使用することができる。例えばTNALPの変異の存在は、治療(例えば、頭蓋冠リモデリングと組み合わせたsALP投与)の前にまたはその後に、患者からの試料で検出され得る。そのうえ、患者及び/または胎児試料(例えば母体血液、胎盤及び/または胎児試料から得た胎児の核酸)の母親は、TNALPの変異について当該技術分野において周知の方法によって試験を受けることができる。HPPの従来の管理は、疾患の表現型発現の対症療法、例えば食事の制限または尿へのカルシウム排せつ増加、及び骨折の整形外科的安定化によって、高カルシウム血症を治療することも更に包含する。したがってこれらの治療(例えば食事の制限、尿へのカルシウム排せつ増加及び骨折の整形外科的安定化)を、増大したICPまたは頭蓋縫合早期癒合症と関連する症状を緩和するために、頭蓋冠リモデリング処置などの頭蓋手術と組み合わせたsALPの投与と共に使用することができる。
頭蓋縫合早期癒合症
HPP及び頭蓋縫合早期癒合症の特定の患者は、頭蓋冠リモデリング処置などの頭蓋手術と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)で治療され得る。特に本明細書に記載の方法を使用して治療した患者は、例えば頭蓋縫合早期癒合症(例えば、頭蓋縫合の早期癒合)の乳児、小児及び周産期の患者(例えば、増大したICPを示す、またはその発現のおそれがある患者)を含むことができる。例えば頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALPによる治療は、出生の新生児期(例えば1時間、8時間、12時間、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週、2週、3週または1か月以内)に、または出生前に開始されることもできる。このような治療は子宮内でも開始され得る。これらの方法は、癒合する縫合(複数可)を特徴とする頭蓋縫合早期癒合症を治療するために使用することもできる。癒合は通常、矢状、前頭、冠状、λ状及び鱗状縫合のうちの1つ以上を含む。したがって頭蓋縫合早期癒合症をもたらす1つ以上の頭蓋縫合(例えば、矢状、前頭、冠状、λ状及び鱗状)の癒合を示す患者は、手術と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)で治療され得る。
頭蓋縫合早期癒合症の種々の形態の患者も、頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)によって治療し得る。特に頭蓋縫合早期癒合症と関連する周知の突然変異は、線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)で生じて、パイフェル症候群、セートレ・ヒョツェン症候群、アペール症候群、クルーゾン病、Beare−Stevenson症候群、Jackson−Weiss症候群、アントレー・ビクスラー症候群及びMuenke症候群を含む、20を上回る種々の遺伝性疾患と関連する。したがって本明細書で開示される方法で治療した患者は、例えばFGFR(例えばFGFR1、FGFR2またはFGFR3)遺伝子の突然変異を有する可能性がある。そのうえFGFR遺伝子の突然変異は、治療(例えば、頭蓋冠リモデリングと組み合わせたsALP投与)の前にまたはその後に、患者からの試料で検出され得る。そのうえ、患者及び/または胎児試料(例えば母体血液、胎盤または胎児試料から得た胎児の核酸)の両親は、突然変異について当該技術分野において周知の方法によって試験を受けることができる。頭蓋縫合早期癒合症は、根底にある疾患に関連して発現する可能性もあり、それは、HPP、甲状腺機能亢進症、高カルシウム血症、ビタミンD欠乏症、腎性骨異栄養症、ハーラー症候群、鎌状赤血球病及び地中海貧血症を含むが、これらに限定されない。例えば本明細書に記載の方法は、上述した疾患のいずれかの患者の頭蓋縫合早期癒合症を伴う症状を回復させる及び/または防ぐことができる。
本方法は、頭蓋縫合早期癒合症の患者(例えば、HPP患者)の診断を更に含むことができる。患者は、sALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)の投与及び/または頭蓋冠リモデリング処置の前に、またはその後に頭蓋縫合早期癒合症と診断され得る。頭蓋縫合早期癒合症は、例えば臨床検査によって診断されることができ、例えば内科医は患者の頭部及び縫合を調べることができる。縫合線が位置する隆起の存在は、これが通常の縫合に存在しない場合、頭蓋縫合早期癒合症と診断され得る。頭部形状の対称、頭部のサイズ(例えば小頭症)、耳及び目の位置及び対称、前頭部の形状及び傾斜、ならびに縫合のサイズ及び形状も、頭蓋縫合早期癒合症の診断中に調べられる。これらの臨床的特徴のいずれかを、本明細書に記載の方法に従って頭蓋縫合早期癒合症を診断するために使用することができる。本発明の診断法は、X線撮影(例えば、X線またはコンピュータ断層撮影(CT))及び/または超音波を更に含むことができる。特に3次元(3D)CTは、頭蓋骨の特徴及び変形の存在の特性決定に加えて、癒合縫合の重篤度及び位置の測定を可能にする。超音波画像は、出生前の患者の頭蓋縫合早期癒合症の診断のためにも使用され得る。
患者(例えば、HPP患者)の頭蓋縫合早期癒合症の症状は、頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)によって患者を治療する前、またはその後に更にモニタリングされ得る。例えば頭蓋縫合早期癒合症の症状は、治療の前にモニタリングされて、本方法の実施の前の患者の頭蓋縫合早期癒合症の重篤度及び状態を評価できる。本発明の方法は、ICP及び増大したICPと関連する症状をモニタリング(例えば、ICPの連続記録を可能にする頭蓋骨を貫通するプローブを使用したICPの直接モニタリング、または腰髄の脊髄液(CSF)カテーテルを介したICPの間接モニタリング)することを含むことができる。増大したICPと関連する症状は、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を含むことができるが、これらに限定されない。モニタリングは、X線撮影、超音波検査、臨床検査及び/またはsALP活性の測定も含むことができる。特にsALP活性は、患者からの血清及び/または血液試料中のホスホエタノールアミン(PEA)、無機ピロホスフェート(PPi)及び/またはピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)を測定することによって決定され得る。
アルカリホスファターゼ
本開示は、ALPをコードする特定のアルカリホスファターゼ(ALP)または核酸配列に限定されない。アルカリホスファターゼは、ホスフェート部分の開裂(例えば、ピロホスフェート(PP)の加水分解)を触媒する一群の酵素を含む。4つの周知の哺乳動物アルカリホスファターゼ(ALP)アイソザイム、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNALP、更に以下で記載)、胎盤アルカリホスファターゼ(PLALP)(例えば、受入番号P05187、NP_112603及びNP_001623)、生殖細胞アルカリホスファターゼ(GALP)(例えば、受入番号P10696)及び腸アルカリホスファターゼ(IALP)(例えば、受入番号P09923及びNP_001622)がある。上述の代表的なALPに加えて、本開示は、HPP患者の頭蓋縫合早期癒合症を治療するための、ALPの同一または類似の触媒部位構造及び/または酵素活性を含む任意のポリペプチドも提供する。sALPを含有する骨送達複合体は、PCT出願第WO2005/103263号及び同第WO2008/138131号に更に記載されており、それらは、それら全体が本明細書に参照により組み込まれる。
本明細書に記載の方法に従って使用され得るTNALPは、例えば、ヒトTNALP(受入番号NP_000469、AAI10910、AAH90861、AAH66116、AAH21289及びAAI26166)、アカゲザルTNALP(受入番号XP_01109717)、ラットTNALP(受入番号NP_037191)、イヌTNALP(受入番号AAF64516)、ブタTNALP(受入番号AAN64273)、マウス(受入番号NP_031457)、ウシTNALP(受入番号NP_789828、NP_776412、AAM8209及びAAC33858)及びネコTNALP(受入番号NP_001036028)を含む。特にTNALPは、例えばHPP患者の場合、頭蓋縫合早期癒合症の治療のために使用する組換えヒトTNALP(例えば、配列番号19、STRENSIQ(商標)、米国特許第7,763,712号及び同第7,960,529号を参照、その全体が本明細書に組み込まれる)であり得る。
可溶性アルカリホスファターゼ
本発明のALPは、本明細書に記載のアルカリホスファターゼのいずれかの可溶性(例えば、細胞外または非膜結合型)形態を含む。本発明のsALPは、例えば、ヒト組織非特異的アルカリホスファターゼ(hTNALP)の可溶性形態であり得る。本開示は特定のsALPに限定されず、例えば、ホスホエタノールアミン(PEA)、無機ピロホスフェート(PPi)及びピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)への生理的活性である、任意のsALPポリペプチドも含むことができる。例えば本発明のsALPは、骨の骨格の石灰化を改善するために触媒的に適切である。本発明は、本明細書に記載の状態、例えばHPP患者の頭蓋縫合早期癒合症を治療するために使用され得る、本明細書に記載のsALPをコードする核酸を更に含む。
TNALPは、C末端で糖脂質部分によって固着した膜結合型タンパク質である(Swiss−Prot、P05186)。この糖脂質アンカー(GPI)は、疎水性C末端の除去後、翻訳後に加えられ、それは一時的な膜アンカーとして及びGPI添加のためのシグナルとして機能する。GPIアンカーが細胞膜に位置する一方で、TNALPの残留部分は細胞外である。特にTNALP(例えば、ヒトTNALP(hTNALP))は、疎水性C末端配列の最初のアミノ酸(アラニン)を終止コドンに置き換えるために操作され得て、それによって、TNALPの天然アンカー型のすべてのアミノ酸残基を含み、GPI膜アンカーを欠いている操作したhTNALPを生じる。GPI膜アンカーの位置は異なるALPで変化して、例えばポリペプチドのC末端の最後の10、12、14、16、18、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、32、34、36、38、40、45、50以上のアミノ酸残基を含むことができることを、当業者は理解するであろう。組換えsTNALPは、例えばアミノ酸1〜502(分泌された場合18〜502)、アミノ酸1〜501(分泌された場合18〜501)、アミノ酸1〜504(分泌された場合18〜504)、アミノ酸1〜505(分泌された場合18〜505)、またはアミノ酸1〜502を含むことができる。したがって天然ALPのC末端は、ALP活性に影響を及ぼさずに、特定のアミノ酸によって切頭され得る。
C末端GPIアンカーに加えて、TNALPはN末端シグナルペプチド配列も有する。N末端シグナルペプチドは、それが合成されたが、ER内に移行後TNALPから切断されるとき、合成されたタンパク質上に存在する。本発明のsALPは、その分泌型(すなわち、N末端シグナルを欠いている)及び非分泌型(すなわち、N末端シグナルを有する)形態の両方を含む。N末端シグナルペプチドの位置が種々のアルカリホスファターゼで変化して、例えばポリペプチドのN末端上最初の5、8、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、27、30以上のアミノ酸残基を含むことができることを、当業者は理解するであろう。当業者は、例えばBendtsenら(J.Mol.Biol.340(4):783−795,2004)に記載されて、www.cbs.dtu.dk/services/SignalP/のウェブで入手可能な適切なコンピュータアルゴリズムによって、シグナル配列切断部位の位置を予測できる。
本発明は、ALPアイソザイム(例えば、TNALP、PALP、GCALP、IALPなど)の細胞外ドメインに由来するsALP共通配列も含む。したがって上述のsTNALPと同様に、本開示は、すなわちペプチドシグナルなしに、好ましくはALPの細胞外ドメインを含む、他の可溶性ヒトALPアイソザイムも提供する。本発明のsALPは、ヒトALPアイソザイム及び哺乳動物TNALPオルトログ(ヒト、マウス、ラット、ウシ、ネコ及びイヌ)のALP細胞外ドメインに由来する共通配列、または哺乳動物TNALPオルトログ(ヒト、マウス、ラット、ウシ、ネコ及びイヌ)だけのALP細胞外ドメインに由来する共通配列を満たすポリペプチド配列も含む。本発明のsALPは、これらのTNALPオルトログまたはヒトALPアイソザイムの種々の組み合わせに由来する類似の共通配列を満たすものも含む。このような共通配列は、例えばWO2008/138131で提供される。
本発明のsALPは、上述のsALPの野生型配列だけではなく、これらのアルカリホスファターゼに対する少なくとも50%(例えば、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%以上)の配列同一性を有する任意のポリペプチド(例えば、配列番号1〜24)も含むことができる。ALP配列内に導入され得る突然変異の例は、米国特許公開第2013/0323244号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。sALPは、任意の適切な1つ以上アミノ酸残基で、所望によりグリコシル化されることができる。更にsALPは、本明細書に記載のsALPのいずれかに対する、少なくとも50%(例えば、55%、60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%以上)の配列同一性を有し得る。sALPは、本明細書に記載のsALPのいずれかに対して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の付加、欠失または置換を有することができる。
sALP融合ポリペプチド
本明細書に記載のsALP及びリンカーのいずれかは、sALPポリペプチド、例えばA−sALP−BのsALPポリペプチドに組み込まれてもよく、そこでA及びBのそれぞれは不存在である、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列である。存在する場合、A及び/またはBは、本明細書に記載の任意のリンカーであり得る。いくつかのsALPポリペプチドで、Aは不存在である、Bは不存在である、またはA及びB両方は不存在である。本発明のsALPポリペプチドは、本明細書に記載されるように、sALP融合ポリペプチドを提供するFc領域を所望により含むことができる。sALPポリペプチドは、本明細書に記載されるように、骨標的部分を所望により含むことができる。いくつかのsALPポリペプチドで、リンカー、例えば可撓性リンカーは、骨標的部分とジペプチド配列などのsALP(例えば、ロイシン−リジンまたはアスパラギン酸−イソロイシン)の間に含まれることができる。更に代表的なFc領域、リンカー及び骨標的部分を以下述べる。
本明細書に記載のsALP、リンカー及びFc領域のいずれかは、融合ポリペプチド(例えば、組換え融合ポリペプチド)に組み込まれることができ、それは、構造Z−sALP−Y−スペーサー−X−W−V、Z−W−X−スペーサー−Y−sALP−V、Z−sALP−Y−W−X−スペーサー−V及びZ−W−X−sALP−Y−スペーサー−Vを含む。特に前記構造は、Z−sALP−Y−スペーサー−X−W−VまたはZ−W−X−スペーサー−Y−sALP−Vであり得る。sALPは、本明細書に記載のような(例えば、TNALP、PALP、GCALP及びIALP)ALPの可溶性細胞外ドメインなどのALPの完全長または機能的断片であり得る。X、Y、Z及びV及び/またはスペーサーの任意の1つは、不存在、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列であり得る。Wは、例えば一連の連続的AspまたはGlu残基を有する骨標的部分であり得て、そこでn=1〜50、例えばn=3〜30、例えば5〜15、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、36、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50である。骨標的部分は、存在する場合、融合ポリペプチドのどこか、例えばN末端もしくはC末端に、もしくはその近くに、及び/またはリンカー領域に配置されることができる。例えば骨標的部分はC末端である。sALPポリペプチド及び融合ポリペプチドは、骨標的部分を含まなくてもよい。
本発明のsALP融合ポリペプチドは、構造hTNALP−Fc−D10であり得る。特にsALP融合ポリペプチドは、配列番号19のアミノ酸配列を含むことができる。
有用なスペーサーは、Fcを含むポリペプチド、及び終端で非常に負に帯電したペプチド(例えば、W)の存在によって生じる斥力を緩和することが可能な親水性かつ可撓性ポリペプチドを含むが、これらに限定されない。例えば本発明のsALPは、N末端またはC末端ドメインで免疫グロブリンのFc領域を含む、融合ポリペプチドであり得る。免疫グロブリン分子は、当該技術分野において周知である構造を有する。それは、鎖内ジスルフィド結合で接合した2つの軽鎖(それぞれ約23kD)及び2つの重鎖(それぞれ約50〜70kD)を含む。免疫グロブリンは、Fab(軽鎖ならびに重鎖のVH及びCH1ドメインを含む)及びFc(隣接する配列と共に重鎖のCH2及びCH3ドメインを含む)内にタンパク分解性に直ちに切断される(例えば、パパイン開裂によって)。本明細書に記載されるように有用なFcは、任意の哺乳動物(例えば、ヒト)からの、IgG、IgM、IgA、IgDまたはIgE及びこれらの種々のサブクラス(例えば、IgG−1、IgG−2、IgG−3、IgG−4、IgA−1、IgA−2)を含む、任意の免疫グロブリン分子のFc断片を含む。例えばFc断片は、ヒトIgG−1である。本発明のFc断片は、例えば、重鎖のCH2及びCH3ドメイン、ならびにヒンジ領域の任意の部分を含むことができる。Fc領域は、当業者に周知である任意の適切な1つ以上アミノ酸残基で、所望によりグリコシル化されることができる。特に融合ポリペプチドのFc断片は、配列番号25のアミノ酸配列を有する、または配列番号25に対する、少なくとも50%(例えば、55%、60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%以上)の配列同一性を有する。操作された、例えば非天然起源のFc領域は、例えば国際出願公開第WO2005/007809号に記載されているように、本発明の方法で利用でき、それは参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるようにFc断片は、本明細書に記載のFc断片のいずれかに対して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、50以上の付加、欠失または置換を有することができる。
本明細書に記載のsALP融合ポリペプチドは、FC断片の間にペプチドリンカー領域を含む。更にペプチドリンカー領域は、Fc断片と任意の骨標的部分の間に含まれることができる。リンカー領域は、sALPが生物学的に活性を維持することができる、例えば立体障害でない、任意の配列及び長さであり得る。代表的なリンカー長は、1と200のアミノ酸残基の間(例えば、1〜5、6〜10、11〜15、16〜20、21〜25、26〜30、31〜35、36〜40、41〜45、46〜50、51〜55、56〜60、61〜65、66〜70、71〜75、76〜80、81〜85、86〜90、91〜95、96〜100、101〜110、111〜120、121〜130、131〜140、141〜150、151〜160、161〜170、171〜180、181〜190または191〜200のアミノ酸残基)である。例えばリンカーは、可撓部分(例えば、有意な固定の二次または三次構造のない領域)を含む、またはそれからなる。例示の可撓性リンカーは、例えば少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%のグリシン残基を含む、高グリシンリンカーである。リンカーは、例えばセリン残基も含み得る。場合によってはリンカーのアミノ酸配列は、グリシン及びセリン残基だけからなる。リンカーは、任意の適切な1つ以上アミノ酸残基で、所望によりグリコシル化されることができる。そのうえリンカーは、本明細書に記載されるとおり、共有結合的または非共有結合的に付着された任意の他の配列または部分を含んでもよい。リンカーは不存在でもよく、その場合、介在残基なしで、Fc断片及びsALPは直接融合される。特定のFc−sALPまたはsALP−Fc融合ポリペプチドは、本開示に従って、1)リンカーを有しない、または2)一部のsALPに対応するリンカーのいずれかとして解釈される。例えば、hsTNALP(1〜502)に直接融合したFcは、例えば、リンカーを有しない(hsTNALPがアミノ酸1〜502である)、または17のアミノ酸リンカーを有する(hsTNALP(18〜502))として解釈され得る。
追加のアミノ酸残基は、融合ポリペプチドを作成するために使用するクローニング方法に従って、ポリペプチド内に導入することができる。例えば追加のアミノ酸残基は、可溶性形態のポリペプチドを維持するために、追加のGPIアンカーシグナルを提供しない。更に任意のこのような追加のアミノ酸残基は、本発明のポリペプチド内に組み込まれるとき、切断部位を宿主細胞のエンドプロテアーゼに提供しない。デザインされた配列が宿主細胞のエンドプロテアーゼにより切断されるという可能性を、例えばIkezawa(Biol.Pharm.Bull.25:409−417(2002))によって記載されているように予測できる。
本発明のsALPs及びsALP融合ポリペプチドは、二量体または四量体内に会合化できる。例えば2つのsALP−Fcモノマーは、Fc断片のヒンジ領域に位置する2つのジスルフィド結合によって共有結合的に結合されることができる。そのうえ本発明のポリペプチドまたは融合ポリペプチド(例えば、sALPポリペプチドまたは融合ポリペプチド)は、グリコシル化またはPEG結合化され得る。
核酸及びポリペプチドの作成
本明細書のsALP及びsALP融合ポリペプチドをコードする核酸は、当該技術分野において周知の任意の方法によって生成することができる。一般的に、所望の融合ポリペプチドをコードする核酸は、分子クローニング方法を使用して生成されて、通常、ベクター(例えばプラスミドまたはウイルス)内に配置される。ベクターは、核酸を融合ポリペプチドの発現に適切な宿主細胞に変えるために使用する。代表的な方法は、例えばManiatisら(Cold Springs Harbor Laboratory,1989)に開示される。多くの種類の細胞は、適切な宿主細胞として使用することができるが、それらが適切な翻訳後修飾を付与することが可能であるので、哺乳動物細胞が好ましい。本発明の宿主細胞は、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、L細胞、C127細胞、3T3細胞、BHK細胞、COS−7細胞または当該技術分野において周知の他の任意の好適な宿主細胞を含むことができる。例えば宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えば、CHO−DG44細胞)である。
sALP及びsALP融合ポリペプチドは、宿主細胞のsALPポリペプチドの発現を達成するのに好適な任意の条件下で、生成されることができる。このような条件は、緩衝液(重炭酸塩及び/またはHEPES)、イオン(塩化物、ホスフェート、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、鉄)、炭素源(単糖、アミノ酸、場合により脂質、ヌクレオチド、ビタミン)及びインスリンなどの成長因子などの成分によって調製される培地;α−MEM、DMEM、ハム−F12、ならびに2−4mMのLグルタミン及び5%のウシ胎児血清を補充したIMDMSなどの通常の市販の培地;Hyclone(商標)SFM4CHO、Sigma CHO DHFR、2〜4mMのLグルタミンを補充したCambrex POWER(商標)CHO CDなどの通常の市販の動物性タンパク質非含有培地;の適切な選択を含む。これらの培地は、選択圧を維持して、安定的なタンパク質生成発現を可能にするために、望ましくはチミジン、ヒポキサンチン及びL−グリシンなしで調製される。
医薬組成物及び製剤
本発明の組成物(例えば、sALPまたはsALP融合ポリペプチド(STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む)は、当該技術分野において周知の種々の方法によって投与されることができる。当業者であれば理解するであろうが、投与経路及び/または投与方法は、所望の結果に応じて変化する。投与経路は、様々な因子(例えば環境及び治療目的)に依存し得る。特に本明細書に記載のポリペプチド及び融合ポリペプチドは、当該技術分野において周知の任意の経路によって、例えば皮下(例えば皮下注射によって)、静脈内、経口、経鼻、筋肉内、舌下、髄腔内または皮内によって投与され得る。例として本発明の医薬品組成物は、液体、溶液、懸濁液、丸剤、カプセル、錠剤、ゲルカプセル、粉末、ゲル、軟膏、クリーム、噴霧剤、ミスト、霧化された蒸気、エアロゾルまたはフィトソームの形態であり得る。
治療のタイミング
sALPまたはsALP融合ポリペプチド(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)を含む、本明細書に記載の組成物を、頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置の前に投与できる(頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置の、例えば4か月以上前、3か月前、2か月前、1か月前、4週間前、3週間前、2週間前、1週間前、6日前、5日前、4日前、3日前、2日前、1日前、その前の24時間未満内)。更に本組成物を、頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置の後に投与できる(頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置の、例えば4か月以上後、3か月後、2か月後、1か月後、4週間後、3週間後、2週間後、1週間後、6日前、5日前、4日前、3日前、2日前、1日前、その後の24時間未満内)。sALP組成物を、例えば頭蓋縫合早期癒合症の症状が管理可能であるとみなされる場合、頭蓋手術、例えば頭蓋冠リモデリング処置の前に投与され得る。頭蓋冠リモデリング処置の前のsALP(STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)組成物の投与は、頭蓋縫合の適切な癒合を可能にする、または頭蓋縫合の未熟な癒合を防ぐためにも、実行され得る。あるいは患者が、sALP投与の前に頭蓋冠リモデリング処置を必要とする頭蓋縫合早期癒合症の症状(例えば、増大したICP)の症状を示す場合、sALPを、例えば増大したICPの軽減、頭蓋縫合の適切な癒合及び/または頭蓋骨の適切な成長を可能にするために、頭蓋冠リモデリング処置の後に投与できる。
投与量
医薬組成物(例えば、sALPまたはsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む)は、頭蓋縫合早期癒合症の患者(例えば、HPP患者)などの患者に投与されることができる。投与量は、投与方法及び患者の年齢を含む、多くの因子に依存する。一般的に単回投与内に含まれる本組成物(例えば、sALPまたはsALP融合ポリペプチド)の量は、有意な毒性を誘導せずに、本明細書に記載されるように状態(例えば、頭蓋縫合早期癒合症)を治療するのに効果的な量である。
例えば、本明細書に記載のsALPポリペプチド(例えばSTRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)は、例えば、0.01mg/kg〜500mg/kg(例えば、0.05mg/kg〜500mg/kg、0.1mg/kg〜20mg/kg、5mg/kg〜500mg/kg、0.1mg/kg〜100mg/kg、10mg/kg〜100mg/kg、0.1mg/kg〜50mg/kg、0.5mg/kg〜25mg/kg、1.0mg/kg〜10mg/kg、1.5mg/kg〜5mg/kgまたは2.0mg/kg〜3.0mg/kg)、または1μg/kg〜1,000μg/kg(例えば、5μg/kg〜1,000μg/kg、1μg/kg〜750μg/kg、5μg/kg〜750μg/kg、10μg/kg〜750μg/kg、1μg/kg〜500μg/kg、5μg/kg〜500μg/kg、10μg/kg〜500μg/kg、1μg/kg〜100μg/kg、5μg/kg〜100μg/kg、10μg/kg〜100μg/kg、1μg/kg〜50μg/kg、5μg/kg〜50μg/kgまたは10μg/kg〜50μg/kg)の範囲の個々の用量で患者に投与されることができる。
sALPの例示の投与量は、例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、2.5、5、10、20、25、50、100、125、150、200、250もしくは500mg/kg、または1、2、2.5、5、10、20、25、50、100、125、150、200、250、500、750、900もしくは1,000μg/kgを含む。本明細書で記載されるすべての投与量または範囲について、「約」という用語は、記載値または範囲の終点±10%で、これらの投与量を変更するために用いることができる。特に、本開示による組成物(例えば、sALP(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)を含む)は、約0.001mg/kg/日〜約500mg/kg/日、約0.01mg/kg/日〜約100mg/kg/日または約0.01mg/kg/日〜約20mg/kg/日の範囲の投与量で患者に投与することができる。例えばsALP組成物(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)は、例えば約0.5mg/kg/週〜約140mg/kg/週、例えば約0.8mg/kg/週〜約50mg/kg/週または約1mg/kg/週〜約10mg/kg/週(例えば、6mg/kg/週)の範囲の毎週の投与量で患者に投与できる。投与量は、通常の因子(例えば疾患の範囲及び患者からの異なるパラメーター)に従って、臨床医によって変更され得る。
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む組成物の用量は、単回または複数回投与レジメンのいずれかで提供され得る。例えば1時間毎、2時間毎、毎日、1日2回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回、毎週、隔週、毎月、隔月または年1回、用量を投与することができる。あるいは、例えば1日当たりの2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回または12回、用量を投与することができる。特に、投薬レジメンは毎週1回である。投薬レジメンの持続期間は、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30日、週もしくは月であり得る、または患者の残りの寿命の期間であり得る。投与の量、頻度及び持続期間は、通常の因子(例えば疾患の範囲及び患者からの異なるパラメーター)に従って、臨床医によって変更され得る。
sALPs及びsALP融合ポリペプチドをコードする核酸を、遺伝子治療に好適な投与量で本明細書の製剤によって、患者に投与できる。投与される核酸の量は、核酸の長さ及び性質、使用するベクター(例えば、ウイルス性または非ウイルス性)、コードされるポリペプチドの活性、賦形剤の存在、投与経路及び方法、ならびに患者の全身状態及び適合性を含む、当業者に周知の多くの因子に依存する。投与の代表的な用量及び経路は、例えばMelmanら(Isr.Med.Assoc.J.9:143−146(2007)、勃起不全を治療するため、プラスミド中のヒトcDNAの0.5mg〜7.5mgの陰茎内注入を記載)、Powellら(Circulation 118:58−65,2008、重症下肢虚血を治療するため、肝細胞増殖因子プラスミドの0.4mg〜4.0mgの筋肉注射を記載)、Waddillら(AJR Am.J.Roentgenol.169:63−67,1997、黒色腫を治療するため、MHC抗原をコードするプラスミドDNAの0.01mg〜0.25mgのCT誘導腫瘍内注入を記載)、Kastrupら(J.Am.Coll.Cardiol.45:982−988,2005、重篤の狭心症を治療するため、VEGFプラスミドの0.5mgの心筋内注入を記載)、及びRomeroら(Hum.Gene.Ther.15:1065−1076,2004、デュシェンヌ/ベッカー型筋ジストロフィーを治療するため、プラスミドの0.2mg〜0.6mgの筋肉注射を記載)に記載されており、このそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。
sALPs及びsALP融合ポリペプチドをコードする核酸は、例えば0.01mg〜100mg(例えば0.05mg〜50mg、0.1mg〜10mg、0.3mg〜3mgまたは約1mg)の範囲の用量で、患者に投与されることができる。核酸が投与され得る総容量はその濃度に依存し、例えば、1μL〜10mL(例えば、10μL〜1mL、50μL〜500μL、70μL〜200μL、90μL〜150μLまたは100μL〜120μL)の範囲であり得る。核酸は、例えば1時間毎、2時間毎、毎日、1日2回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回、毎週、隔週、毎月、隔月または年1回投与することができる。あるいは核酸は、例えば1日当たりの2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回または12回投与することができる。投薬レジメンの持続期間は、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30日、週もしくは月であり得る、または患者の残りの寿命の期間であり得る。
これらはガイドラインであり、その理由は、実際の用量は、各患者に特有の臨床学的因子に基づき、主治医または栄養士によって、慎重に選択かつ滴定されなければならないからである。最適な周期的投与量は当該技術分野において周知の方法により決定されて、因子(例えば、上述のような患者の年齢)及び他の臨床的に関連する因子に影響される。更に患者は、他の疾患または状態について薬物を取っている可能性がある。他の薬物は、本発明のポリペプチドまたは核酸が患者に投与される期間中、続行され得るが、そのような場合は、有害な副作用が生じるか決定するため低用量から始めることが望ましい。
例えばsALPまたはsALP融合ポリペプチド(STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)は注入のための溶液として調製されることができ、それは無色透明からわずかに黄色の水溶液(pH7.4)である。sALPまたはsALPポリペプチドは、12mg/0.3mL,18mg/0.45mL、28mg/0.7mL、40mg/1mlまたは80mg/0.8mLの濃度で調製され得る。特に本組成物は、注入のための40mg/mlの溶液として調製されることができ、そこで溶液の各mlは、40mgのsALPまたはsALPポリペプチド(例えば、各バイアルは0.3mlの溶液及び12mgのsALP(40mg/ml)を含有、各バイアルは0.45mlの溶液及び18mgのsALP(40mg/ml)を含有、各バイアルは0.7mlの溶液及び28mgのsALP(40mg/ml)を含有、または各バイアルは1.0mlの溶液及び40mgのアスホターゼアルファ(40mg/ml)を含有)を含む。sALPまたはsALPポリペプチド(STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)は、100mg/mlの濃度の注入のための溶液として調製されることができ、そこで溶液の各1mlは、100mgのsALPまたはsALPポリペプチド(例えば、各バイアルは0.8mlの溶液及び80mgのアスホターゼアルファ(100mg/ml)を含有)を含む。
例えば、sALPまたはsALP融合ポリペプチド(STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)の推奨用量は、皮下に週3回投与される体重の2mg/kg、または皮下に週6回投与される体重の1mg/kgの投与レジメンである。追加の用量情報を以下に提供する(表1)。
製剤
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む組成物は、標準的方法に従って調製され得る。医薬製剤は十分に確立した技術であり、例えばGennaro(2000)“Remington:The Science and Practice of Pharmacy,”20th Edition,Lippincott,Williams&Wilkins(ISBN:0683306472)、Ansel et al.(1999)“Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,”7th Edition,Lippincott Williams&Wilkins Publishers(ISBN:0683305727)、及びKibbe(2000)“Handbook of Pharmaceutical Excipients American Pharmaceutical Association,”3rd Edition(ISBN:091733096X)に更に記載されている。例えば、sALP組成物(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALP、例えば配列番号19)は、例えば好適な濃度及び2〜8℃(例えば、4℃)での保管に適している緩衝液として調製されることができる。組成物は、0℃未満(例えば−20℃または−80℃)の温度での保管のためにも調製されることができる。組成物は、2〜8℃(例えば4℃)で、最高2年間(例えば1か月、2か月、3か月、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月、1年、1と1/2年または2年間)の保管のためにも調製されることができる。したがって本明細書に記載の組成物は、2〜8℃(例えば4℃)で、少なくとも1年間保管する際安定であり得る。
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む組成物は、様々な形態であり得る。これらの形態は、例えば液体、半固体及び固体剤形、例えば溶液(例えば、注射可能かつ不溶解性溶液)、分散液または懸濁液、錠剤、丸剤、粉末、リポソーム及び坐剤を含む。好ましい形態は、ある程度は意図される投与方法及び治療的適用による。
例えば、全身または局部送達を目的とする組成物は、注射可能または不溶解性溶液の形であり得る。したがって組成物(例えば、sALPポリペプチドまたはsALP融合ポリペプチド、例えばSTRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)は、非経口方法(例えば、皮下、静脈内、腹腔内または筋肉注射)による投与のために調製されることができる。本明細書で使用する場合「非経口投与」「非経口的に投与される」及び他の文法的に等しい語句は、経腸投与及び局所投与以外、通常は注射による投与方法を意味し、皮下、皮内、静脈内、鼻孔内、眼球内、肺、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、肺内、腹腔内、経気管、表皮下、関節内、被膜下、クモ膜下、脊髄内、硬膜外、脳内、頭蓋内、頸動脈内及び胸骨内注射及び注入を含むが、これらに限定されない。
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む組成物は、溶液、マイクロエマルション、分散液、リポソーム、または高濃度での安定した保管に好適な規則的な構造として調製され得る。滅菌注射用溶液は、本発明の組成物を上述の成分のうちの1つまたは組み合わせと共に必要な量の適切な溶媒に混合し、必要に応じて続いて濾過滅菌することにより調製することができる。一般的に分散液は、本明細書に記載の組成物を、塩基性分散液及び上述のものからの他の必要な成分を含有する無菌ビヒクル中に混合することによって調製する。滅菌注射用溶液を調製するための無菌粉末の場合、調製方法は、本明細書に記載の組成物に加えて、予め滅菌濾過したその溶液からの任意の追加の所望成分(以下を参照)の粉末を得る、真空乾燥及び凍結乾燥が挙げられる。適切な溶液の流動性は、例えばレシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合には必要な粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。吸収を遅延させる試薬、例えばモノステアリン酸塩及びゼラチンを組成物に含めることによって、注射用組成物の長期の吸収をもたらすことができる。
本明細書で記載される組成物は、免疫リポソーム組成物でも調製され得る。このような製剤は当該技術分野において周知の方法により調製されることができ、例えばその方法は、Epstein et al.(1985)Proc Natl Acad Sci USA82:3688、Hwang et al.(1980)Proc Natl Acad Sci USA77:4030、ならびに米国特許第4,485,045号及び同第4,544,545号に記載される。増強した循環時間を有するリポソームは、例えば米国特許第5,013,556号に開示される。
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む組成物は更に、インプラント及びマイクロカプセル化送達システムを含む制御放出製剤などの急速な放出に対して本組成物(例えばsALPs及びsALP融合ポリペプチド)を保護する、担体とともに調製され得る。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル及びポリ乳酸などの、生分解性かつ生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤の調製のための多くの方法は、当該技術分野において周知である。例えば、J.R.Robinson(1978)“Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems,”Marcel Dekker,Inc.,New Yorkを参照のこと。
組成物が第2の活性剤と組み合わせて使用する予定のとき、組成物は第2の薬剤と共調製することができる、または組成物は第2の薬剤の調製とは別に調製されることができる。例えば各医薬品組成物は、例えば投与の直前に混合され得る、及び一緒に投与され得る、または別々に、例えば同じもしくは異なる時間に投与されることができる。
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む組成物は、静脈内ガンマグロブリン治療(IVIG)、血奨交換療法、血漿補充療法または血漿交換法と共に、患者への、または胎児に投与する場合、このような胎児を身ごもっている女性への投与のために調製されることができる。
担体/溶媒
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)を含む製剤は、薬学的に許容される滅菌水性溶媒もしくは非水性溶媒、懸濁液またはエマルションと組み合わせて患者に提供されることができる。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、魚油及び注射用有機エステルである。水性担体は、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース溶液、デキストロースプラス塩化ナトリウム溶液、ラクトース含有リンゲル溶液または不揮発油を含有する、生理食塩水及び緩衝医薬非経口溶媒を含む、水、水アルコール溶液、エマルションまたは懸濁液を含む。例えば薬学的に許容される担体は、塩化ナトリウム及び/またはリン酸ナトリウムを含むことができ、そこで本組成物は、例えば約150mMの塩化ナトリウム及び/または約25mMのリン酸ナトリウム(pH7.4)を含む。
静脈内溶媒は、流体及び栄養素補充剤、電解質補充剤(例えばリンゲルデキストロースに基づくもの)などが挙げられる。薬学的に許容される塩はそこに含まれることができ、例えば、鉱酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩など)、及び有機酸の塩(例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩など)である。更に補助物質(例えば湿潤剤、乳化剤、pH緩衝物質など)は、このような溶媒中に存在し得る。薬学的に許容される担体に関する徹底的な議論は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Pub.Co.,N.J.1991)で示される。
遺伝子治療
sALPs及びsALP融合ポリペプチド(例えば、STRENSIQ(商標)などのTNALPまたはTNALP融合ポリペプチド、例えば配列番号19)は、遺伝子治療によって送達されることもでき、タンパク質をコードする外因性核酸は、目的の組織に送達されて、in vivo発現される。例えば遺伝子治療方法は、Vermeら(Nature389:239−242,1997)、Yamamotoら(Molecular Therapy17:S67−S68,2009)及びYamamotoら(J.Bone Miner.Res.26:135−142,2011)で論じられており、そのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。ウイルス及び非ウイルスベクター系の両方を使用することができる。ベクターは、例えばプラスミド、人工染色体(例えば、細菌、哺乳動物または酵母人工染色体)、複製起点を備えるウイルスまたはファージベクター、及び所望によりウイルス性ポリペプチドをコードする核酸の発現のためのプロモーター、及び所望によりプロモーターの制御因子であり得る。ベクターは、1つ以上の選択マーカー遺伝子、例えば細菌プラスミドについてはアンピシリンもしくはカナマイシン耐性遺伝子、または真菌ベクターについては耐性遺伝子を含むことができる。ベクターは、例えばDNA、RNAもしくはウイルスポリペプチドの生成のためにin vitroで使用されることができ、または例えばベクターによってコードされるウイルスポリペプチドの生成のために宿主細胞、例えば哺乳動物の宿主細胞を遺伝子導入するもしくは形質転換するために使用することができる。ベクターは、例えばワクチン接種または遺伝子治療の方法で、in vivoで使用するのに適していてもよい。
適したウイルスベクターの例は、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、単純ヘルペスウイルスを含むヘルペスウイルス、αウイルス、ポックスウイルス(例えばカナリアポックス及びワクシニアウイルス性系)を含む。これらのウイルスを使用した遺伝子導入技術は、当該技術分野において周知である。レトロウイルスベクターは、例えば本発明の核酸を宿主ゲノムに安定して組み込むために用いることができる。それに反して複製欠損アデノウイルスベクターはエピソームを維持して、したがって一過性発現を許容する。昆虫細胞、ヒト細胞、酵母または細菌での発現を促進することが可能なベクター(例えばバキュロウイルスベクター)を、例えばサブユニットワクチン用にまたはイムノアッセイで使用するため、本発明の核酸によってコードされる多量のウイルスポリペプチド(複数可)を生成するために、用いることができる。有用な遺伝子治療方法は、WO06/060641、米国特許第7,179,903号及びWO01/36620(そのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものを含み、それはアデノウイルスベクターを使用して、タンパク質産生細胞として肝細胞を目的の核酸の標的とする。
追加の例で、複製欠損のサルアデノウイルスベクターは、生ベクターとして使用され得る。これらのウイルスはE1欠失を含み、E1遺伝子によって形質転換した細胞株で増殖することができる。これらの複製欠損のサルアデノウイルスベクターの例は、米国特許第6,083,716号及びWO03/046124(そのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。これらのベクターは本発明の核酸を挿入するために操作されることができ、その結果、コードされたウイルスポリペプチド(複数可)は発現され得る。
プロモーター及び他の発現調節シグナルは、発現がデザインされる宿主細胞と適合するように選択されることができる。例えば哺乳動物のプロモーターは、カドミウムなどの重金属に反応して誘導され得るメタロチオネインプロモーター、及びβ−アクチンプロモーターを含む。SV40ラージT抗原プロモーター、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)前初期(1E)プロモーター、ラウス肉腫ウイルスLTRプロモーター、アデノウイルスプロモーター、またはHPVプロモーター、特にHPV上流調節領域(URR)などのウイルスプロモーターも使用され得る。これらのすべてのプロモーターは、追加のプロモーターも併せて、当該技術分野においてきちんと記載されている。
本明細書に記載の核酸分子は、非ウイルス性系を使用して投与されることもできる。例えばこれらの投与系は、ミクロスフェア封入、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ナノ粒子及びリポソーム性系を含む。非ウイルス性系は、「裸の」ポリヌクレオチドの送達を容易にする技術も含む(例えばポリヌクレオチドの導入のために使用するエレクトロポーレーション、「遺伝子銃」送達及び種々の他の技術)。
導入されたポリヌクレオチドは、宿主細胞で安定してまたは一時的に維持されることができる。導入されたポリヌクレオチドが宿主細胞と適合する複製起点を含む、または宿主細胞のレプリコン(例えば染色体外のレプリコン(例えばプラスミド))、もしくは核もしくはミトコンドリア染色体に統合されることを、安定的な維持は一般的に必要とする。
以下の実施例は、特許請求された発明を例示するものであって、それを限定するものではない。
実施例1.症例集積の概要
低ホスファターゼ血症(HPP)及び頭蓋縫合早期癒合症の4人の小児患者を、最初に治療した。今回の頭蓋顔面グループの診察時の平均年齢は、38.2か月だった。各患者は、薬品ENB−0040(STRENSIQ(商標)(アスホターゼアルファ)、配列番号19)による現行の承認済み臨床試験に従って、可溶性アルカリホスファターゼ(sALP)組成物で治療した。1人の患者は術前にsALP組成物を投与され、3人の患者は手術後にsALP組成物を投与された。4人の患者全員は、変化した神経機能の症状を示し、神経画像診断を受けて、頭蓋縫合早期癒合症の存在を確認した。2人の患者は同じ家族であり、2人とも頭蓋縫合早期癒合症と関連する乳児HPPを有し、及び4人の男性のいとこがHPPに罹患しているHPPの家族歴を有した。
実施例2.頭蓋縫合早期癒合症患者1
患者1は、2歳3か月で内分泌医療に初めて来院した3歳9か月の男性だった。彼の病歴は、HPP、頭蓋縫合早期癒合症、拘束性肺疾患、呼吸器感染、成長障害及び複数の骨折を含んだ。彼は、慢性呼吸器疾患の急性憎悪の管理のために入院した。今回の頭蓋顔面グループの診察は、長頭症及び左冠状縫合上の隆線の臨床所見を評価するように求められた。
臨床評価の際、患者は、易刺激性、断続的な嘔吐、頭痛、非対称の頭蓋底、顔面のゆがみ及び両側うっ血乳頭の症状も示した。臨床試験の一部として、患者はsALP組成物、ENB−0040(アスホターゼアルファ、配列番号19)による治療を待っていた。三次元(3D)頭部コンピュータ断層撮影(CT)スキャンによるX線画像撮影診断により、左冠状及び矢状頭蓋縫合早期癒合症、頭蓋冠薄化、右前頭葉の異形成、及び右S状静脈洞の先天性欠如を含む静脈異常(図1A及び図1B)が見られた。
これらの症状により、頭蓋再建による前頭眼窩前進は、疑われる頭蓋内圧亢進を減らして、解剖学的変形を矯正するために実施した。同種移植材料(Grafton DBM in Flex and Putty forms,BioHorizons IPH,Inc.)は、骨形成を増やすために使用した。患者は、顕著な合併症もなく、処置への忍容性は良好だった。
手術の3週間後、患者は、sALP組成物ENB−0040(アスホターゼアルファ、配列番号19)による治療を、皮下に週6回投与する1mg/kgの用量で開始した。手術の1年後、患者は、頭痛、易刺激性及び嘔吐を含む増大したICPに起因する、うっ血乳頭及び症状の回復によって良好だった。この患者は、身体の骨石灰化、歯の萌出、増大した体重増及び全体的な健康の改善を示した。頭蓋冠リモデリング処置は、大脳基底槽の増加した空隙、及び頭蓋椎骨接合部でより少ない密集の大後頭孔をもたらした(図2A、術前矢状CTスキャン)。
λ字縫合はHPPの初期に閉じる傾向があり、したがって後頭蓋窩の自然な成長を防いで、結果として生じたキアリI型奇形の小脳扁桃ヘルニアの形成を場合により引き起こす。患者1で明らかなように、キアリI型奇形は、以下の頭蓋冠リモデリング及び増大(頭蓋縫合早期癒合症の他の形態に記載されている現象)を回復させ得る(図2B、手術の1年後に撮影(矢状CTスキャン))。
実施例3.頭蓋縫合早期癒合症患者2
患者2は、患者1の姉で5歳6か月だった。患者2は、奇形の頭部形状、頭痛、眼振、慢性視神経浮腫及び視力低下の症状を示した。彼女は、HPPに対する遺伝的素因及び複合頭蓋縫合早期癒合症の存在に関する懸念について、以前に本国で評価された。
臨床評価の間、患者の頭囲は47cm(彼女の年齢での小頭症)であり、触診で緊張していた開いた大泉門の持続を伴うブレグマ上の有意な骨隆起を伴った。3D CTスキャンによるX線撮影評価は、脳実質外腔の不存在を伴う内板の著しいスカラッピング、ならびに矢状及び左冠状縫合線の完全な閉塞を有する異常な頭蓋冠形態を明らかにした。これらの結果は、慢性的に高いICPを懸念する(図3A及び図3B)。未治療のHPPに続発する慢性変化を考慮すると、手術後の骨を治癒は懸念材料だった。
患者は、石灰化硬膜の複数領域の特定と共に開いた頭蓋再建を受けた。特に患者は、石灰化硬膜と関連する脳脊髄液(CSF)漏れなどのいかなる周術期の合併症もなく、頭蓋冠拡張のため複数のバレルステーブ骨切り術も受けた。手術後7か月で、患者頭部の3D CTスキャンは、頭蓋冠の改善した骨成長を示した(図3C)。X線撮影の左冠状頭蓋縫合早期癒合症は明白だったが、臨床的に患者は、片側冠状頭蓋縫合早期癒合症(例えば道化師様変形)の非対称眼窩の結果を示さなかった。したがってバレルステーブ骨切り術は、前頭眼窩複合体の改変よりも、完成していた。患者の複雑さ及び石灰化硬膜によるCSF漏れの危険が高いため、頭蓋冠リモデリングのこの過程は、骨切り術による前頭眼窩頭蓋骨形成術の代わりに選択された。
頭蓋再建の後、患者の頭囲は49cmまで増加して、患者の年齢の正規曲線に近づいた。彼女の頭痛の改善、慢性視神経浮腫の安定化及び視力の改善と共に、上昇した頭蓋内圧と関連する症状はおさまった(図4A及び図4B、手術の1年後に撮影)。
実施例4.頭蓋縫合早期癒合症患者3
患者3は、周産期の低ホスファターゼ血症で生まれた女乳児だった(出生体重は3060g、身長45cm、頭囲32cm)。彼女は、胎児超音波検査によって、骨格異形成、骨形成不全(例えば、骨粗鬆症)及びHPPと出生前に診断された。反復帝王切開による分娩の後、患者3は、著しい肋骨下収縮及び無呼吸のための陽圧換気を必要とする分娩の後、呼吸困難を急速に発生させた。患者は、酸素脱飽和のためにも挿管されて、異常な胸部コンプライアンスのために補助換気による挿管を維持した。柔らかい頭蓋を伴う異形症、ならびに広く割れた矢状及び前頭縫合を伴う大きな大泉門、変形を伴う短い四肢、内反尖足、短指、狭い胸部及びHPPを有するとして、患者は更に診断された。
それから患者は、HPPバイオマーカーを評価した。最初のALP濃度<20iU/Lだった。遺伝子検査で、意義不明の2つのゲノム変異体が明らかになった(すなわち、欠失1p31.1及び重複6q21)。ALPL遺伝子試験は、意義不明の病原性変異体876_delAGGGGACinsT及び650T>Cによる複合ヘテロ接合性を示した。臨床症状から判断すると、遺伝子型はHPPの診断で支えになった。リン酸ピリドキサルが上昇し(例えば、>250mcg/L)、及び尿中ホスホエタノールアミンも上昇した(例えば、6025nmol/mg)ことを、ALP活性の更なる試験は立証した。
患者は、生後2か月で、sALP組成物ENB−0040(アスホターゼアルファ、配列番号19)による治療を、皮下に週6回投与する1mg/kgの用量で開始した(頭蓋冠リモデリングの前に)。生後7か月の頭蓋のCTスキャンは、頭蓋冠及び顔面構造をびまん性肥厚と共に骨構造の不良な骨化を示した。患者は、両側冠状癒合を有する短頭症だった。彼女は、生後8か月で複数の骨切り術を伴う開放性頭蓋冠リモデリング、及び両側頭頂後頭リモデリングを必要とした。頭蓋冠リモデリング手術と組み合わせたsALP組成物による術前の治療は、頭蓋縫合早期癒合症の徴候の改善をもたらして、患者は、体重8.025kg及び体長61.5cmで、16か月で彼女の本来の管理施設へ移された。
実施例5.頭蓋縫合早期癒合症患者4
患者4は、周産期の低ホスファターゼ血症で生まれた女乳児だった。患者4は両側視神経浮腫を示した。頭蓋のCTスキャンは、不良な骨形成、左冠状頭蓋縫合早期癒合症、矢状頭蓋縫合早期癒合症、及び前頭骨癒合を示した。彼女は、生後22か月で頭蓋冠リモデリング手術を必要とした。頭蓋冠リモデリング手術と組み合わせたsALP組成物による術後の治療は、頭蓋縫合早期癒合症の徴候の改善をもたらした。
実施例6.頭蓋縫合早期癒合症の周産期患者5
周産期の患者は、頭蓋冠リモデリング手術と組み合わせたsALPの投与によって治療された。出生時、男性患者は体重3460gだった。患者は挿管され、人工呼吸を装着して、それから地域病院から専門治療子ども病院に移った。患者は遺伝カウンセリングで治療して、ALPL遺伝子の配列決定から、患者が複合ヘテロ接合体であることがわかった(c.668G>A、c.1171C>T)。患者のビタミンB6(リン酸ピリドキサル)濃度は>2000だった。患者は、頭蓋骨の著しく低下した骨形成、椎体の低下した骨形成及び高さ、上腕骨の骨形成の欠如、著しい骨幹端の不規則性を有する橈骨及び尺骨の骨幹端、破砕及びすり減り、小さい胸部、ならびに内側肋骨の骨形成の欠如及び肋骨のか細い外観を伴う異常な骨を更に示した。
患者は、生後5週間で、sALP組成物、ENB−0040(アスホターゼアルファ、配列番号19)による治療を開始した。それから患者は、良好な体重増加(胃瘻造設によるすべての栄養)、通常の心理社会的発達、及び増加した骨サイズを示し、一方で、低身長、継続する不良な石灰化による四肢の不良な成長、ならびに粗大運動及び微細運動遅延の症状は残った。12か月間の成長パラメーターは、体重8.585kg、身長66cm及び頭囲47.5cmだった。出生時に頭蓋石灰化はほとんどなかった一方で、頭蓋発生は、sALP組成物による治療後、著しく改善された(図5A〜図5C)。患者は、後側頭蓋冠リモデリング及び骨延展を必要として、1歳で冠状癒合を発生させた(図6A〜図6C)。患者は、頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせたsALP組成物による治療の後、著しい改善を示した。
実施例7.症例集積の要約
頭蓋縫合早期癒合症の場合に、CSF流出を、静脈洞高血圧に続発する障害性CSF吸収によって減らすことができる。頭蓋縫合早期癒合症で拡大することができない頭蓋骨において、頭蓋内圧亢進は発生する。HPP関連の頭蓋縫合早期癒合症の外科的療法の目的は、実質的に頭蓋内容積を増加させ、それによってICPを減少させることである。今回の患者1及び2で明らかなように、疑われる上昇したICPを伴う症状(例えば、うっ血乳頭、頭痛及び嘔吐)は、頭蓋容積の増大によって完全に変えられる。sALP組成物、ENB−0040(アスホターゼアルファ、配列番号19)による治療は、HPPの影響を受けるそれらの児童において患者予後を改善し、ならびに頭蓋縫合早期癒合症などの疾患の二次的影響を診断して及び外科的に治療することをここで可能にする。今回の症例集積で、4人の患者は全員、頭蓋縫合早期癒合症を治療するために、頭蓋冠リモデリング処置と共にsALP組成物を投与した(表2)。
sALP組成物は、1人の患者で頭蓋冠リモデリング処置に先立って投与されて、3人の患者で頭蓋冠リモデリング処置の後で投与された。sALP方法の術前及び手術後の投与からの結果は類似しており、患者は手術合併症がなかった。頭蓋冠の再構成は、4人の患者全員について術後期で優れていた。HPP関連の頭蓋縫合早期癒合症の外科的矯正は、sALP投与と組み合わせて使用されるとき、安全かつ有効であることを、これらの結果は示唆する。
他の実施形態
上述の本明細書で言及している出版物、特許及び特許出願はすべて、それぞれ個々の出版物、特許または特許出願が具体的に及び個別に、参照によりその全体が組み込まれるのと同じ範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。本発明の上述の方法、医薬組成物及びキットの様々な修正及び変更は、特許請求された本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者には明白であろう。本開示は特定の実施形態に関連して記載されているが、それが更なる変更ができ、及び請求される本発明がこのような特定の実施形態に過度に限定されてはならないことは理解されよう。実際、当業者にとって明らかである本開示に従った方法を実施するための記載されている方法の種々の変更は、請求された本発明の範囲内であることを意図する。本出願は、一般的に本開示の原理に従った及び当該技術内の周知の慣行内である本開示からのこのような発展を含む、本開示の任意の変形、用途または適用例も対象することを目的とし、そこで本開示は上述の本質的な特徴に関連し、かつそれに適用され得る。

Claims (61)

  1. 低ホスファターゼ血症(HPP)を有し、及び増大した頭蓋内圧(ICP)を示す、またはそのおそれがある患者の頭蓋縫合早期癒合症を治療する方法であって、少なくとも1つの頭蓋冠リモデリング処置と組み合わせて、患者に可溶性アルカリホスファターゼ(sALP)を投与することを含む、前記方法。
  2. 前記sALPが、前記頭蓋冠リモデリング処置の前に前記患者に投与される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記sALPが、前記頭蓋冠リモデリング処置の約2か月〜約1日、特に6週間、1か月、3週間、2週間、1週間、6日、5日、4日または2日前に前記患者に投与される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記sALPが、前記少なくとも1つの頭蓋冠リモデリング処置の約3週間前に投与される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記sALPが、前記少なくとも1つの頭蓋冠リモデリング処置の後に前記患者に投与される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記sALPが、前記頭蓋冠リモデリング処置の約2か月〜約1日、特に6週間、1か月、3週間、2週間、1週間、6日、5日、4日または2日後に前記患者に投与される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記sALPが、前記少なくとも1つの頭蓋冠リモデリング処置の約3週間後に投与される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記患者が、前記sALPの投与前に頭蓋縫合早期癒合症と診断される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記患者が、前記頭蓋冠リモデリング処置の前に頭蓋縫合早期癒合症と診断される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記患者がヒトである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記HPPが、乳児HPP、小児HPP、周産期良性型HPPまたは周産期致死性型HPPである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記患者が頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の更なる症状を示す、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記sALPが、頭蓋縫合の早期癒合の前に、前記患者に投与される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記方法が、前記患者のICPをモニタリングすることを更に含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記方法が、前記患者の頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の更なる症状をモニタリングすることを更に含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記モニタリングすることが、X線撮影、超音波検査、臨床検査及び/またはsALP活性の測定のうち少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記X線撮影がコンピュータ断層撮影(CT)スキャンを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記sALP活性の測定が、前記患者からの血清及び/または血液試料中のホスホエタノールアミン(PEA)、無機ピロホスフェート(PPi)及び/またはピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)のうちの少なくとも1つを測定することを含む、請求項16に記載の方法。
  19. 前記sALPが、増大したICPを治療するために治療上有効な量で投与される、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記sALPが、頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の更なる症状を治療するために治療上有効な量で投与される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の更なる症状が、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側性うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を含む、請求項12、15または20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記sALPが、HPPの少なくとも1つの症状を治療するために治療上有効な量で投与される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記HPPの症状が、乳歯の早期喪失、不完全な骨石灰化、血液中及び/または尿中の高い無機ピロホスフェート(PP)濃度、血液中及び/または尿中の高いホスホエタノールアミン(PEA)濃度、血液中及び/または尿中の高いピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)濃度、低石灰化、くる病の肋骨、高カルシウム尿症、低身長、骨格変形、あひる歩行、骨痛、骨折、HPP関連の痙攣、不適切な体重増、くる病、及び/またはピロリン酸カルシウム二水和物の結晶沈着を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記sALPが、薬学的に許容される担体と共に医薬品組成物で調製される、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記薬学的に許容される担体が生理食塩水である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記医薬品組成物が、筋肉内、皮下、静脈内、経口、経鼻、舌下、髄腔内または皮内投与のために調製される、請求項24または25に記載の方法。
  27. 前記医薬組成物が、毎日または毎週の投与のために調製される、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記sALPが、約0.1mg/kg〜約20mg/kgの投与量で、または約0.5mg/kg〜約140mg/kgの毎週の投与量で患者に投与される、請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記sALPが、ホスホエタノールアミン(PEA)、無機ピロホスフェート(PPi)及びピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)への生理的活性である、請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記sALPが、骨の骨格の石灰化を改善する触媒的効果がある、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記sALPが、アルカリホスファターゼの可溶性細胞外ドメインである、請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記sALPが、組織非特異的アルカリホスファターゼ(TNALP)、胎盤アルカリホスファターゼ(PALP)、生殖細胞アルカリホスファターゼ(GCALP)、及び腸アルカリホスファターゼ(IALP)からなる群から選択される、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記sALPがTNALPである、請求項32に記載の方法。
  34. a)前記TNALPが、配列番号1、2、3、4または5に記載のアミノ酸配列を含み、
    b)前記TNALPが、配列番号6に記載のアミノ酸配列を含み、
    c)前記TNALPが、配列番号7に記載のアミノ酸配列を含み、
    d)前記TNALPが、配列番号8に記載のアミノ酸配列を含み、
    e)前記TNALPが、配列番号9に記載のアミノ酸配列を含み、
    f)前記TNALPが、配列番号10に記載のアミノ酸配列を含み、
    g)前記TNALPが、配列番号11、12もしくは13に記載のアミノ酸配列を含み、または
    h)前記TNALPが、配列番号14に記載のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の方法。
  35. a)前記PALPが、配列番号15もしくは16に記載のアミノ酸配列を含み、
    b)前記GCALPが、配列番号17に記載のアミノ酸配列を含み、または
    c)前記IALPが、配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む、請求項32に記載の方法。
  36. 前記sALPが、Z−sALP−Y−スペーサー−X−W−V及びZ−W−X−sALP−Y−スペーサー−Vからなる群から選択される構造を有するポリペプチドを含み、ここで
    Vは不存在である、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列であり、
    Xは不存在である、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列であり、
    Yは不存在である、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列であり、
    Zは不存在である、または少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸配列であり、及び
    が骨標的部分である、請求項1〜34の任意の一項に記載の方法。
  37. 前記構造がZ−sALP−Y−スペーサー−X−W−Vである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記骨標的部分が、ポリアスパラギンまたはポリグルタミン領域である、請求項36に記載の方法。
  39. n=1〜50である、請求項38に記載の方法。
  40. n=3〜30である、請求項39に記載の方法。
  41. n=5〜15である、請求項40に記載の方法。
  42. n=10である、請求項41に記載の方法。
  43. 前記スペーサーが結晶化可能断片(Fc)領域を含む、請求項36〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記Fc領域が、CH2ドメイン、CH3ドメイン及びヒンジ領域を含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記Fcが、IgG−1、IgG−2、IgG−3及びIgG−4からなる群から選択される免疫グロブリンの定常ドメインである、請求項44に記載の方法。
  46. 前記Fcが、免疫グロブリンIgG−1の定常ドメインである、請求項45に記載の方法。
  47. V、Z及びスペーサーのうちの少なくとも1つが不存在である、請求項36に記載の方法。
  48. Yが2つのアミノ酸残基である、請求項36に記載の方法。
  49. Yがロイシン−リジンである、請求項48に記載の方法。
  50. Xが2つのアミノ酸残基である、請求項36に記載の方法。
  51. Xがアスパルテート−イソロイシンである、請求項50に記載の方法。
  52. 前記sALPが、配列番号19に記載のアミノ酸配列を含む、請求項1〜34または36〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記sALPが、配列番号19のアミノ酸配列である、請求項52に記載の方法。
  54. 前記患者が頭蓋縫合早期癒合症の1つ以上の症状の改善を示す、請求項1〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記1つ以上の症状が、頭痛、易刺激性、悪心及び嘔吐(嘔吐する)、拍動性耳鳴、難聴、異常な頭蓋骨及び顔面形状、気道障害、閉塞性睡眠時無呼吸、キアリI型奇形、脳の異常、失明、視覚障害、複視、視力低下、難聴、痙攣、精神発達の障害、小脳扁桃ヘルニア、脊髄空洞症、両側性うっ血乳頭、眼振、小頭症、短頭症、長頭症、人工呼吸器依存及び/または慢性視神経浮腫を含む、請求項54に記載の方法。
  56. 前記患者が1つ以上の神経症状の改善を示す、請求項1〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 頭蓋縫合早期癒合症を治療または予防するための薬剤の製造において、請求項1〜56のいずれか一項に記載のsALPの使用。
  58. 患者のHPPを診断する方法であって、前記方法が、頭蓋縫合早期癒合症を有する患者のTNALP活性のレベルを測定することを含む、前記方法。
  59. 前記TNALP活性の測定が、前記患者からの血清及び/または血液試料中のホスホエタノールアミン(PEA)、無機ピロホスフェート(PPi)及び/またはピリドキサル5’−ホスフェート(PLP)のうちの少なくとも1つを測定することを含む、請求項58に記載の方法。
  60. 患者のHPPを診断する方法であって、前記方法が、頭蓋縫合早期癒合症を有する患者のTNALP中の突然変異の存在を測定することを含む、前記方法。
  61. 前記TNALPの突然変異がHPPと関連する、請求項60に記載の方法。
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