以下の説明において、関連する教示の完全な理解を提供するために、多数の具体的詳細を例として述べる。ただし、本教示がこのような詳細なしに実施され得ることは当業者にとって明らかである。他の例においては、本教示の不必要に曖昧な態様を避けるために、周知の方法、手順、構成要素、及び/または回路は、詳細を伴わずに比較的上位概念で説明されている。
本開示のアンテナ及びその通信システムは、近接領域での通信などの、向上した誘導通信に適合する。より詳細には、本開示のアンテナは、結合磁気共鳴を可能にする単一構造設計からなる。結合磁気共鳴は、適切に設計されると、増強されたワイヤレス電力伝送及び通信効率に適応することが可能であって、従来技術のアンテナより物理的な方位及び配置の要件に依存しない代替技術である。結果として、本開示のアンテナは、向上したワイヤレス伝送効率及び優れたユーザエクスペリエンスに適合する。
本開示のマルチバンド単一構造アンテナは、さらに、拡張された伝送範囲を可能とする。より詳細に説明するように、本開示のアンテナの構造は動作周波数の同調を可能とする。これによって、操作者が受信アンテナの動作周波数を迅速に変更して送信された信号の周波数に合わせる、またはこれに代えて、周波数乗算器を用いて受信アンテナの拡張された動作周波数に合うように拡張された周波数の信号を送信することが可能となる。さらに、本開示の単一構造アンテナは、受信または送信される信号を調整する、または変化させることが可能であり得る選択回路をも含み得る。その例には、範囲を拡張する周波数乗数によってアンテナの動作周波数を変化させることが含まれる。
さらに、本開示のアンテナは、拡張された動作周波数を可能とする。より高い周波数範囲における動作は、より小さなアンテナ形状因子に適合する。例えば、ある周波数において両方が動作する包括的な送信及び受信アンテナの組合せを考慮する( 距離d離間し、結合係数kを有する。送信アンテナは送信アンテナインダクタンス(LTX)を有し、受信アンテナは受信アンテナインダクタンス(LRX)を有する。このシナリオでは、受信アンテナにおける誘導電圧は、式、
で与えられる。
上式に基づいて、動作の周波数( が拡張される場合に、同様の結合係数kを仮定すると、同様の誘導電圧を生成するのに必要とされるそれぞれの送信アンテナインダクタンス及び受信アンテナインダクタンスは減少する。したがって、結果として、それぞれのアンテナに対して、必要な空間が小さくなる、より小さなインダクタを利用することができる。例えば、形状因子、すなわちコイルの表面積が、同様の結合係数を有してほぼ同一に維持される場合に、拡張された動作周波数( を理由に、低減された受信インダクタンスまたは送信インダクタンスを設計することによって、より薄い受信コイルまたは送信コイルが可能となり得る。
空間が高価であるウェアラブル電子装置において、より高い周波数で動作することと、受信アンテナのそれぞれのインダクタを目的の送信周波数に近付けるように同調させることとは、増強された性能、すなわち、より小さい形状因子での向上した品質係数及び増強された誘導電圧の可能性を提供する。
従来技術のTSMMアンテナとは対照的に、本開示の単一構造マルチモード(SSMM)アンテナは、他の多くのワイヤレス電力伝送標準に加えて、Qiインタフェース標準及びRezenceインタフェース標準の周波数仕様を含む複数の非限定的な周波数範囲の送信及び受信を可能とする、効率的な設計を提供する。さらに、本開示の単一構造マルチモードアンテナは、限定されるものではないが、約400MHzより高い周波数において動作する周波数標準のホストに加えて、近接領域での通信(NFC)、無線周波数識別(RFID)、マルチモード標準トランスポンダ(MST)などの複数の通信ベースの標準を可能とする。これらの複数の「電力」伝送及び/または「通信」モードの物理的機構は、純粋に、磁界などによる磁気的、電磁波などによる電磁的、容量相互作用または圧電動作などによる電気的なものであり得る。圧電的な電力伝送及び/または通信モードは、一般に、音響信号を電気信号に変換し、またその逆が可能である、バリウムチタン酸塩、鉛ジルコン酸チタン酸塩、またはカリウムニオブ酸塩などの固有の圧電材料を必要とする。
特に、本開示の単一構造マルチモード(SSMM)アンテナは、ワイヤレスで送信された電力及び/またはデータの送信及び受信の一方または両方を容易にする。本開示のSSMMアンテナの固有の設計及び構成は、縮小された形状因子での最適化された電気性能を有するアンテナを提供する。
さらに、本開示の単一構造アンテナは、また、複数のコイルをなす近接するワイヤ撚り線からの磁界を遮断する、種々のフェライト材料などの複数の材料を含み得る。したがって、これらの磁気遮断材料は、近接するワイヤ撚り線の、電力及び/または電気信号の伝搬に対する磁界の逆作用を遮蔽する。
特に、本開示は、複数のインダクタコイルが電気的に直列に接続された単一コイル構造を有するアンテナを提供する。このような構造は、複数のアンテナ周波数を同調させる機能をもたらす、アンテナ内のインダクタンスの調整または同調を可能とするコンパクトな設計を有するアンテナに適合する。
次に図面を参照すると、図2、図2A、図3、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図4、図4A、図9、及び図11は、本開示の単一構造マルチモードアンテナの種々の実施形態及び構成を示す。図2は、本開示の、実施形態の3端子アンテナ20を示す。示されるように、アンテナ20は基板22を備え、当該基板上に第1の外側コイル24及び第2の内側コイル26が配置されている。より詳細には、第1のコイル24及び第2のコイル26の両方が基板22の外表面28上に配置されている。
図示されるように、第1の外側コイル24は、基板22の表面28に対して曲がった配向で配置された配線またはファイラなどの第1の導電性材料30を備える。好ましい実施形態において、配線またはファイラ30は、「N1」ターン数を有して、基板22の表面28に対して螺旋方向または蛇行する方向に配置されている。第2の内側コイル26は、基板22の表面28に対して曲がった配向で配置された配線またはファイラなどの第2の導電性材料32を備える。好ましい実施形態において、第2の配線またはファイラ32は、「N2」ターン数を有して、基板22の表面28に対して螺旋方向または蛇行する方向に配置されている。
図2に示す好ましい実施形態において、第2の内側コイル26は、第1の外側コイル24によって形成された内周の内側に配置されている。本明細書において定義される「ターン」は、基板の表面上に配置された導電性ファイラの一周回分である。図2に示すアンテナ例に示されるように、第1の外側コイル24は3ターン(N1)を有し、第2の内側コイル26は14ターン(N2)を有する。好ましい実施形態において、第1の外側コイル24は、約1から500以上までもの「N1」ターンを有し得るとともに、第2の内側コイル26は、約1から1000以上までもの「N2」ターンを有し得る。好ましい実施形態において、「N2」ターンの数は「N1」ターンの数より大きい。さらに、第1のコイル24及び第2のコイル26は個別のターン数を有して構成される必要はなく、コイル24、26が、2分の1ターン分または4分の1ターン分などの、部分的なターンまたは回りを有して構成されてもよい。
さらに、第1の外側誘導コイル24を形成する第1の導電性ファイラ30は、約0.01mmから約20mmまでの範囲に亘り得るファイラ幅を有する。好ましい実施形態において、外側インダクタコイルファイラ30の幅は一定である。ただし、第1の外側インダクタ導電性ファイラ30の幅は変化し得る。第2の内側コイル26を形成する導電性ファイラ32は、約0.01mmから約20mmまでの範囲に亘り得る好ましい幅を有する。第2の導電性ファイラ32は、さらに、一定のまたは可変の幅を有して構成され得る。好ましい実施形態において、第1の外側インダクタコイル24を形成する第1の導電性ファイラ30は、第2の内側インダクタコイル26を形成する第2の導電性ファイラ32の幅より大きい幅を有する。ただし、第1の導電性ファイラ30の幅が第2の内側インダクタコイル26を形成する第2の導電性ファイラ32の幅に対して等しい、または狭くなり得ることを考慮する。
一般に、第1の外側インダクタコイル24は、MHz範囲の、より高い周波側の受信及び/または送信に寄与するのに対して、第2の内側インダクタコイル26は、kHz範囲の周波数の受信及び/または送信に寄与する。第1の外側インダクタコイル24を備えるファイラターンの外周寸法が増加し、また典型的には数が少なくなると、一般に4.2pH範囲の第1のコイルインダクタンスを生じ、これによって、MHz動作周波数範囲の受信及び/または送信を提供する。これに対し、第2の内側インダクタコイル26のファイラターン数が増加し、コイル直径が小さくなると、一般に8.2pH範囲のインダクタンスを生じ、kHz動作周波数範囲の受信及び/または送信を提供する。さらに、少なくとも第1のインダクタコイル24及び第2のインダクタコイル26を、それらの個別の位置において電気的に直列に接続することにより、本開示の単一構造アンテナが、縮小した表面積及びより小さな占有域を達成しながら複数の周波数で動作することが可能となる。
特に、本開示の単一構造アンテナは、第1のインダクタコイル24及び第2のインダクタコイル26上にそれぞれ策定的に配置された複数の端子接続部を備える。この特有のアンテナ設計は、同調可能なインダクタンスの多様性に適合し、一方で、選択的に同調可能な動作周波数の多様性に適合する。好ましい実施形態において、単一構造アンテナは、約1kHz範囲から約10GHz範囲までの、いずれかの複数の周波数及び複数の周波数帯域において動作することが可能であるように設計され得る。従来技術の2構造アンテナ10は、このような縮小された占有域の大きさを有して、このような複数の周波数で動作することが可能でない。
図2は、本開示の、一例の3端子単一構造アンテナ20を示す。図2に示すように、第1の外側コイル24は第2の内側コイル26に電気的に直列に接続されている。2つのコイル24、26間の電気接続は、縮小された占有域において、両コイルのインダクタンス寄与及びその一部を結合する。図2Aは、図2に示すアンテナ20の電気的な概略図である。示されるように、アンテナ20は、第1の端子34、第2の端子36、及び第3の端子35の3つの端子を備える。示されるように、第1の端子34は第1の外側誘導コイル24に電気的に接続されており、第2の端子36は第2の内側誘導コイル26に電気的に接続されており、第3の端子35は第1の外側コイル24の第2端部に電気的に接続されている。これに代えて、アンテナ20は、第2の誘導コイル26に電気的に接続された第1の端子34と、第1の誘導コイル24に電気的に接続された第2の端子36とを有して構成されてもよい。
好ましい実施形態において、アンテナ20は、所望のインダクタンス及び動作周波数の選択を可能とする電気スイッチ回路37を備えて構成され得る。より詳細には、電気スイッチ回路37は、第1のコイル24及び第2のコイル26の一方またはそれらの組合せの電気インピーダンスの検出及び解析を可能とする。したがって、電気インピーダンスの検出及び解析に基づいて、最適化された、または所望の電気インピーダンス値に基づいてアンテナの動作周波数の効率的な選択を達成することが可能である。さらに、端子接続部の選択は、所望の動作周波数または複数の動作周波数における、最適化されたまたは所望のインダクタンス値に基づき得る。
図2Aに示すように、スイッチ回路37は、第1のコイル24と第2のコイル26との間に電気的に直列に接続されている。好ましい実施形態において、スイッチ回路37は、第1のコイル24と第2のコイル26との接続の選択、またはこれに代えて、個別に第1のコイル24と第2のコイル26とのいずれか一方の選択を可能とする。第3の端子35は、第1のコイル24と第2のコイル26との電気的接合部である点33において電気的に接続されている。
前述したように、好ましくは、電気スイッチ回路37は、第1のキャパシタンスを有する少なくとも1つのキャパシタC1を備える。好ましくは、少なくとも1つのキャパシタC1は第3の端子35に電気的に連接されている。さらに、スイッチ回路37は第2のキャパシタンスを有する第2のキャパシタC2も備える。好ましくは、第2のキャパシタC2は、点33と第2の内側コイル26との間に接続されている。少なくとも1つのキャパシタC1を含むことによって、動作周波数におけるコイル24、26の一方または両方のインピーダンスの検出及び解析が可能となる。好ましい実施形態において、電気インピーダンスを次の式、X=2πfLによって求め得ることができ、ここで、Xはアンテナの電気インピーダンス、fはアンテナの動作周波数、Lはアンテナのインダクタンスである。
好ましい実施形態において、基板22は柔軟な形態をなし、曲げ及び機械的なたわみが可能である。好ましくは、基板22は電気絶縁材料から構成される。このような絶縁材料の例には、限定されるものではないが、紙、ポリイミドやアクリル、カプトンといった高分子材料、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、アルミナなどのセラミック材料、それらの合成材料、またはそれらの組合せが含まれ得る。場合によっては(例えば、アンテナがマグネットワイヤ/リッツ線またはプレス加工された金属などの絶縁ワイヤを用いて構成される場合)、基板は遮蔽材であり得る。
好ましい実施形態において、アンテナ20の第1の端子34、第2の端子36、及び第3の端子35のうちの少なくとも1つは、電子装置38に電気的に接続可能である。電気装置38を用いて、アンテナ20によって受信または送信される電力、電圧、電流、または電子データ信号を変更及び/または調整し得る。アンテナによって受け取った電気エネルギーを用いて、電子装置38に直接に電源を供給し得る。これに代えて、電気装置38を用いて電力及び/またはそのデータ信号を送信してもよい。電気装置38は、限定されるものではないが、同調または整合回路(不図示)、整流器(不図示)、電圧調整器(不図示)、電気抵抗負荷(不図示)、電気化学セル(不図示)、またはそれらの組み合わせを備え得る。
図3は、本開示の、さらなる実施形態としての3端子単一構造アンテナ40を示す。図2に示す実施形態のアンテナ20と同様に、3端子アンテナ40は、第2の内側コイル44に電気的に直列に接続された第1の外側コイル42を備える。2つのコイル42、44間の電気的な接続は、縮小された寸法及び表面積での、コイル42、44の各々のインダクタンス寄与を結合する。さらに、第3の端子の追加によって、アンテナ40を特定の周波数または複数の周波数帯域に同調させることが可能となる。こうして、外側インダクタコイル42と内側インダクタコイル44との内部及び間に複数の接続点を設けることによって、インダクタンス、従って受信周波数帯域または送信周波数帯域を、インダクタを追加または取り除く必要を伴わずに瞬時に調整することが可能である。3端子アンテナ設計によって、第1のコイル42と第2のコイル44とを、第1のコイル42と第2のコイル44とのいずれか一方または両方に沿った異なる位置において策定的に接続することが可能となる。結果として、アンテナ40のインダクタンスを、アンテナの占有域の寸法を増加させずに変更する、すなわち増加または減少させることが可能である。本開示のアンテナ40は、空間及び基板表面の面積を有効に利用して、内在するインダクタンスを増加及び/または減少させ、したがってアンテナ40の動作周波数または周波数帯域をカスタム同調させる。
図3に示すアンテナ40は、各々に対応した3つの端子接続部52、54、及び56を有する第1の端子46、第2の端子48、及び第3の端子50の3つの端子を備える。端子の各々は、アンテナ40の異なる端子接続点において電気的に接続されている。示されるように、第1の端子46は、第1の外側コイル42の第1の配線60の第1端部58から延在する。第2の端子48は、第2のインダクタ44の第2の配線64の第1端部62から延在する。第3の端子50は、第2のコイル44の第2の配線64の第2端部66から延在する。したがって、3つの端子46、48、及び50は、第1のインダクタコイル42と第2のインダクタコイル44との間、及びそれらの一部の間に、異なる接続点を与える。したがって、種々の端子を異なる組み合わせで接続することによって、本開示のアンテナ40に、異なる調整可能なインダクタンスを付与し、順次、アンテナ40の動作周波数または動作モードを変更する。例えば、第1の端子46を第2の端子48に電気的に接続することによって、第1の動作周波数における動作に一般に適した第1のインダクタンスを生成し得る。第1の端子46を第3の端子50に電気的に接続することによって、第2の動作周波数における動作に一般に適した第2のインダクタンスを生成する。第2の端子48を第3の端子50に電気的に接続することによって、第3の動作周波数における動作に一般に適した第3のインダクタンスを生成する。好ましくは、本開示のアンテナによって生成することが可能であるインダクタンスの各々は、互いに異なる。さらに、アンテナがあるインダクタンス値から他のインダクタンス値に瞬時に切り替わり、これによってアンテナの動作周波数を瞬時に変化させることが可能であり得ることを考慮する。
図3Aは、図3に示す3端子アンテナ40の電気的な概略図を示す。示されるように、第1の端子46と第3の端子50とを接続することによって、「N1」ターン数を有する第1の外側インダクタコイル42への接続を設ける。第2の端子48と第1の端子46とを接続することによって、「N2」ターン数を有する第2の内側インダクタコイル44への接続を設ける。最後に、第2の端子48と第3の端子50との接続を確立することによって、「N1」+「N2」ターンを有する第1の外側インダクタコイル42及び第2の内側インダクタコイル44の両方への電気的な直列接続を設ける。図3Aは、第1のインダクタコイル42が第2のインダクタコイル44に対して電気的に直列に接続された実施形態をより詳細に示す。示されるように、第1の端子46は第1の外側インダクタコイル42の第1端部58に電気的に接続されている。第2の端子48は、第1のインダクタコイルの第1端部58から遠位にある電気的接合部68において、第2のインダクタコイル44の第1端部62に電気的に接続されている。示されるように、第3の端子50は第1のインダクタコイル42の第2端部70に電気的に接続されている。
好ましい実施形態において、図3及び図3Aに示す3端子アンテナ設計によって、3つの異なる動作モードでのアンテナの動作が可能となる。本明細書で定義される動作モードは、動作周波数帯域幅である。このようなモードは、限定されるものではないが、Qi、PMA、及びRezenceのワイヤレス標準周波数を含み得る。以下に示す表Iは、異なる端子接続構成の例と、それらがアンテナの動作モードにいかに影響を与えるかの詳細を示す。表Iは、種々の端子接続部を接続し合うことによってアンテナの動作周波数がいかに変化し得るかについての種々の例を、より詳細に示す。なお、表Iに詳細が示される動作周波数は例であって、その動作周波数帯域は特定の要件を満たすようにカスタム設計され得る。このようなカスタム化は、特定のターン数、特定の配線幅、及び第1のコイル及び第2のコイルの各々の端子配置点を有する各コイルを設計することによって達成することが可能である。
図3及び図3Aは、3つの端子を第1のインダクタコイル42及び第2のインダクタコイル44の各端子に接続する特定の例を示すが、さらに、これらの接続点を、第1のインダクタコイル42及び第2のインダクタコイル44の第1の導電性配線60及び第2の導電性配線64に連なる種々の導電点に配置し得ることを考慮する。さらに、アンテナ40の第1のインダクタコイル42及び第2のインダクタコイル44に連なる端子接続部を配置して、さらに、カスタム化されたインダクタンスを設け、したがってアンテナ40のカスタム化された動作周波数を設け得ることを考慮する。一般に、増加させたターン数を有するインダクタコイルまたは複数のインダクタコイルとの電気接続を確立することは、インダクタンスを増加させ、より低周波の信号を受信または送信するのにより適したアンテナをもたらす。同様に、減少させたターン数を有するインダクタコイルまたは複数のインダクタコイルとの電気接続を確立することはインダクタンスを減少させ、したがって、より高周波の信号を受信または送信するのにより適したアンテナをもたらす。
図2及び図2Aに示す2つの端子アンテナと同様に、3つの端子アンテナが電気装置38に電気的に接続され得る。電気装置38は、電力、及び/またはデジタルデータ信号などの電気信号を調整し、または変化させるように設計され得る。これに代えて、電気装置38は、電力及び/またはデータ信号を直接に受信または送信してもよい。電気装置38は、限定されるものではないが、同調または整合回路(不図示)、整流器(不図示)、電圧調整器(不図示)、電気抵抗負荷(不図示)、電気化学セル(不図示)、またはそれらの組合せを備え得る。受信した電圧、電流、またはデジタル信号を変化させ、または調整することに加えて、電気装置38は、アンテナ40によって送信中の電圧、電流、またはデジタル信号を変化させ、または調整することにも用いられ得る。
図3B及び図3Cは、実施形態の複数層3端子アンテナ72を示す。好ましい実施形態において、本開示の単一構造アンテナは、互いに平行な向きに配置された2つ以上の基板層22の複数を備え得る。さらに、アンテナ72を備える基板の外表面に沿って、少なくとも1つの導電性配線が配置されている。ファイラまたは複数のファイラは、1つまたは複数の基板の上面に沿って少なくとも1つのインダクタコイルが配置されるように方向付けられ得る。好ましくは、アンテナを備える基板は、第1の基板の下面が第2の基板の上面より上に配置されるように同じ向きに方向付けられる。
さらに、種々の基板層の間に電気接続を確立する少なくとも1つのビアが設けられ得る。好ましい実施形態において、当該少なくとも1つのビアは、ファイラ間またはファイラの一部の間に、異なる基板層においてインダクタコイルまたは複数のインダクタコイルを備えた電気接続を設ける。本明細書で定義される「ビア」は、2つ以上の基板層の間の電気接続である。ビアは、ワイヤ、電気的に埋め込まれた貫通孔、または導電性配線を備え得る。
特に、図3B及び図3Cは、それぞれ2層3端子単一構造アンテナの、第1の層及び第2の層を示す。図3Bは、本開示のアンテナ72の、実施形態の第1の、または下位層74を示す。示されるように、第1の層74は、第2の内側誘導コイル78に電気的に直列に接続された第1の外側誘導コイル76を備える。
好ましい実施形態において、図3Bに示すように、第1の端子46は2つの配線またはファイラに電気的に並列に接続されており、これによって、第1のインダクタコイル76を備えたバイファイラ接続80を形成する。なお、誘導コイルを備える2つ以上の近接した導電性配線またはファイラは、並列に接続され得る。一般に、2つ以上の近接した配線またはファイラを接続することによって、電気抵抗、特にアンテナの等価直列抵抗(ESR)が低減され、結果としてアンテナの品質係数が向上する。
図3Bに示すように、第1のインダクタコイル76は、第1のインダクタコイル76によって形成された内周の内側に配置された第2の内側インダクタコイル78に、電気的に直列に接続されている。示されるように、第1のインダクタコイル76の第2端部82は、コイル76の最内端部に配置されており、第2のインダクタコイル78の第1端部84に電気的に接続されている。内側インダクタコイル78の第1端部84は、第2のインダクタコイル78の最外ファイラトラックの端部に配置されている。第2のインダクタコイル78は、第2インダクタコイル78の最内位置に配置された第2のインダクタコイルの第2端部86において終端する。
図3Cは、本開示のアンテナ72の、実施形態の第2の上側基板層88を示す。好ましくは、第2の層88は、第1の下側基板74の直上に配置されている。第2の層88は、第4の内側インダクタコイル92に電気的に直列に接続された第3の外側インダクタコイル90を備える。好ましい実施形態において、第1の層74及び第2の層88のそれぞれの、第1のコイル76及び第3のコイル90と第2のコイル78及び第4のコイル92とは、それぞれの基板の周辺に並列の関係に配置され得る。さらに、第1の層74及び第2の層88のそれぞれの、第1のコイル76及び第3のコイル90と第2のコイル78及び第4のコイル92とは、それぞれの基板表面の周辺における同様の位置に存在し得るとともに、同様の配線幅を備えた同じターン数を有し得る。これに代えて、第1の層74及び第2の層88の、それぞれの第1のコイル76及び第3のコイル90と第2のコイル78及び第4のコイル92とは、それらの個別の基板表面に対して異なる位置に配置されてもよく、異なる配線幅を備えた異なるターン数を有してもよい。
第1の層74と同様に、第2の層74の第1の端子46が、2つの近接して配置された配線またはファイラに電気的に並列に接続されていることによって、第3のインダクタコイル90の第1端部94においてバイファイラ接続を形成する。このバイファイラ接続は、第3のインダクタコイル90の電気配線パターンを備え、第3のコイル90の周りに延在するとともにその第2端部96において終端する。さらに、第3のインダクタコイル90は、第3のインダクタコイル90の内側の位置に配置された、第3のインダクタコイルの第2端部96において、第3のインダクタコイル90の内周の内側に配置された第4の内側インダクタコイル92に電気的に直列に接続されている。第4のインダクタコイル92は、第4のインダクタコイル92の最外ファイラトラックに配置された内側インダクタコイルの第1端部98において、第3のインダクタコイル90に電気的に接続されている。また、図3Cに示すように、第2の上層88は、さらに、第2の端子48及び第3の端子50を備える。好ましい実施形態において、第2の端子48は、第4のインダクタコイル92の最内位置に配置された、第4のインダクタコイル92の第2端部100において電気的に接続されている。さらに、第2の端子48の長体は、第3のインダクタコイル90及び第4のインダクタコイル92を備えたファイラトラックの各々から電気的に分離されている。第3の端子50は第2の上層88上に設けられている。示されるように、第3の端子50は、第3の外側インダクタコイル90の最内位置に配置されたバイファイラトラック94に電気的に接続されている。
さらに、好ましくは、ビア102または複数のビア102は、本開示の単一構造アンテナ72を備えた2つ以上の基板層74、88の間に配置されている。より好ましくは、少なくとも1つのビア102は、第1のインダクタコイル76及び第3のインダクタコイル90と第2のインダクタコイル78及び第4のインダクタコイル92とのそれぞれの間において、異なる位置の間に短絡された電気接続を設けて、電気性能及び品質係数に逆作用を与え得る電気抵抗を最小化する。
好ましい実施形態において、上層と下層との間に複数の短絡されたビア接続が配置されて、第2の端子48及び第3の端子50の一部を電気的に分離し、これによって、端子がそれぞれのコイルの導電性配線を「またぐ」ことを可能とする。より詳細には、「またぎ」を形成するために、複数のビア102は、端子の配線104の左右のそれぞれの側に配置され得る。こうして、端子の端子配線104の左右のそれぞれの側に配置された複数のビア102は、端子配線104の下に電路を形成し、これによって、端子リード104が配置された導電性配線の一部を「バイパスする」ことにより端子配線104を電気的に分離する。さらに、複数の短絡されたビア102は、さらに、端子リード104の少なくとも一部をバイパスする電路を形成し得る。本実施形態において、複数のビア102の各々は、端子リード104の左右のそれぞれの側に、互いに対向して配置されている。
図3Dは、下側の第1の基板層74上に配置された第1のインダクタコイル76の一部と、上側の第2の基板層88上に配置された第3のインダクタコイル90との間の複数の短絡されたビア接続の例の拡大図を示す。示されるように、複数のビア接続は、それぞれの上側基板層74と下側基板層88との上に配置されたインダクタコイルの間に示されている。より具体的には、図3Dの実施形態に示すように、端子配線104の右側及び左側それぞれの各々に加えて、各ファイラトラックに沿って配置された4つのビア102が存在する。好ましい実施形態において、ビア接続は、端子配線104の下をバイパスする短絡された電気接続を与える。こうして、端子配線104の各側に近接して複数のビアを配置することにより、端子の端子配線104をバイパスする電気接続を設け、これによって端子配線104を当該端子配線が通過する導電性配線から電気的に分離した状態とすることが可能である。さらに、インダクタコイルを備えるファイラトラックの各々に沿って配置された複数のビア102を設けることによって、さらにインダクタンスと本開示の単一構造アンテナの得られる動作周波数とを適応させることが可能である、様々な電気接続を形成することが可能である。例えば、インダクタコイルの全体に亘って様々な電気的に分離された端子接続部を配置し、これによって、さらに、カスタム化されたインダクタンス及び動作周波数を設けることが可能である。
図3Eは、それぞれの第1の誘導コイル108及び第2の誘導コイル110が単一のファイラパターンを備えた、代替実施形態の単一構造アンテナ106を示す。示されるように、第1の端子46、第2の端子48、及び第3の端子50は、それぞれ、第1のインダクタコイル108及び第2のインダクタコイル110を備えた単一のファイラに接続されている。図3B及び図3Cに示される第1の端子接続部のように、各端子を複数のファイラに接続して電気抵抗を最小化することが好ましいが、比較的小さいスペース及び/または表面積で所望のインダクタンスを達成するために単一のファイラへの電気接続を設ける必要があり得る。一般に、2つ以上の近接して配置されたファイラへの電気的な並列接続を設けることは、電気抵抗を低減し、一方で、アンテナの品質係数を増大させる。
図3Fは、図3Eに示された端子接続部の拡大図を示す。示されるように、第2の端子48及び第3の端子50の端子配線は、当該端子配線がインダクタコイルを備えた導電性のファイラトラックを介して効率的にバイパスするように、電気的に分離されている。各端子配線104の両側に設けられたビア接続103は、端子配線をバイパスする電気接続を与えることによって、インダクタコイルを備えたファイラ配線から端子配線を電気的に分離する。示されるように、第3の端子50の端子リード104の右側に複数のビア102Aが配置されており、第3の端子50及び第2の端子48のそれぞれの端子配線104の左及び右にビア102Bが配置されており、第1の端子48の端子配線の左にビア102Cが配置されている。
本出願において示される2端子アンテナ及び3端子アンテナの他に、さらに、単一構造アンテナが4つ以上の端子接続部を備え得ることを考慮する。図4は、本開示の、実施形態の4端子アンテナ112の電気回路図を示す。示されるように、第1の端子46は第1の外側インダクタコイル42の第1端部58に電気的に接続されている。第2の端子48は、第2のインダクタコイル44の第1端部に電気的に接続されている。第3の端子50は、第1のインダクタコイル42の第2端部70に電気的に接続されている。さらに、第4の端子114が、第1のインダクタコイル42の導電性トラックに連なって第2の点116に電気的に接続されている。第4の端子接続部は、第1のインダクタコイル42の長さ、及び/または電気接続間のターン数を効率的に短縮することによって、アンテナのインダクタンス及び動作周波数を調整するように選択され得る、付加的な端子接続を与える。
以下に示す表IIは、図2、図2A、図3、図3A、図4、及び図4Bに示す典型例の3端子接続アンテナ及び4端子接続アンテナの、インダクタンス及び得られる動作周波数の詳細を示す。なお、インダクタンスは、第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイルのうちの少なくとも1つのターン数を変更することによって増加または減少し得る。
上記の表が示すように、アンテナを含むコイルに連ねて異なる電気接続点を確立することによって、広範囲のインダクタンス、動作周波数、及び周波数帯域に適合する。上記に示すように、全ターン数を増加または減少させることによって、すなわち電気的に接続された第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイル並びにそれらの一部の異なる位置を選択的に接続することによって、アンテナの得られるインダクタンスが影響を受ける。
好ましい実施形態において、電気または電子装置38は、本開示の単一構造アンテナに電気的に接続された選択回路118からなり得る。特に、選択回路118は、アンテナを含む端子の少なくとも2つに電気的に接続されている。選択回路118は、各アンテナ端子及びそれらの組合せにおいて、電気インピーダンスをアクティブにモニタ及び計測する。こうして、電気インピーダンスが一定の閾値の電気インピーダンスまたは電気インピーダンスの帯域にある、対して上回っている、または対して下回っていると計測されると、選択回路118は、所望の周波数帯域を達成するように、アンテナを含む種々の端子を接続または遮断することが可能である。好ましい実施形態において、選択回路118は、キャパシタンスC3を有する少なくとも1つのキャパシタを備える。選択回路のキャパシタンスは、動作の周波数に応じて高インピーダンス経路または低インピーダンス経路を与えることにより、アンテナ端子間のスイッチング機構をアクティブ化するように、選択されている。さらに、選択回路118は、単一構造アンテナを含むインダクタンスコイルに連なる種々の領域または特定の位置をアクティブに接続及び/または遮断することが可能であってもよい。一実施形態において、選択回路118は、最低の電気インピーダンスを有する、インダクタコイル、インダクタコイルの一部、またはそれらの組合せを選択することによって動作する。これに代えて、選択回路118は、特定の、電気インピーダンスまたは電気インピーダンスの範囲において端子間をアクティブに切り替えるように設計されてもよい。例えば、選択回路118は、様々な端子接続部において電気インピーダンスを計測し、選択回路118内のキャパシタンスC3の値に基づいて、例えば端子1及び端子2に代えて端子1及び端子3を接続するように決定してもよい。
例えば、第1の周波数モードがf1+/−Δf1の周波数範囲で動作し、第2の周波数モードがf2+/−Δf2で動作するマルチモードアンテナシステムを考え、f1は第1の外側インダクタコイルの共振周波数であり、Δf1は第1の端子46及び第3の端子50(図3E)によって形成された第1の外側インダクタコイルの共振周波数の帯域幅であり、f2は第2の内側インダクタコイルの共振周波数であり、Δf2は第1の端子46と第2の端子48と(図3E)の間に形成された第2の内側インダクタコイルの共振周波数の帯域幅であり、典型例のアンテナに対して次の条件(A、B、及びC)が成立しているものとする。
条件例:
選択回路は、所望のアンテナ動作周波数fにおいて所望のアンテナインピーダンスZ2を選択するように構成され得る。例えば、以下に示すパラメータ式を仮定し、C3を、所望のアンテナ動作周波数f(例えば、f=f1±Δf1またはf=f2±Δf2)に対する選択回路118のキャパシタンス値とし、アンテナのインピーダンスに1、2、または5などの定数を乗算する。したがって、選択回路118を、乗算器定数によって決定され得る特定の周波数または周波数帯域で、一定のインピーダンス閾値において端子接続が形成されるように設計することが可能である。
一般に、電気インピーダンスの差が大きいほど、コイル選択の識別が良好になり、したがって、乗算器定数は、アンテナの動作周波数を変更するのに用いられ得る識別可能な電気インピーダンスを生成するように選択される。したがって、キャパシタンス値C3が与えられると、選択回路は、第1のインダクタコイルZ1の電気抵抗と第2のインダクタコイルZ2の電気抵抗との低い方を選択し得る。例を挙げると、
がZ2より低い場合に、選択回路は、第1のインダクタコイルに対する端子接続部をアクティブに選択する。例示的な状況は、高いほうの周波数範囲が、+/−15kHzの帯域幅を有する約6.78MHzの周波数f1において動作するRezenceワイヤレス充電標準である、単一のモードに適合するのに対して、低い方の周波数範囲が、2つのモード、すなわち、100kHzから205kHzまでで動作するQi標準と、100kHzから350kHzまでで動作するPMA標準とに適合する場合である。この場合に、第1の外側インダクタコイルが選択されると、アンテナは、約6.78MHzの動作周波数におけるRezenceモードにおいてアクティブに受信または送信することとなる。
本開示のアンテナのインダクタンス及び動作周波数を制御するそれぞれのインダクタコイルの導電性ファイラのターン数及び種々の長さに加えて、本開示の単一構造マルチモードアンテナの品質係数は、第1のインダクタコイル76及び第2のインダクタコイル78及び/または第3のインダクタコイル90及び第4のインダクタコイル92などの、近接する第1のインダクタコイルと第2のインダクタコイルとの間に設けられたスペースのギャップ120の長さ及び位置によって著しく影響を受ける可能性がある。
本明細書で説明されるように、好ましくは、本開示の単一構造マルチモードアンテナ20、40、72、106、112は、電力及び/または電気データ信号の効率的な受信/送信を達成する高品質係数(QF)を備えて設計されている。一般に、アンテナの品質係数は、特に少なくとも300kHzの高動作周波数における、アンテナ内の正味の抵抗損失を低減することによって増加する。
品質係数は、装置によって蓄積されたエネルギーの、装置によるエネルギー損失に対する割合である。したがって、アンテナのQFは、アンテナの蓄積エネルギーと比較したエネルギー損失の割合である。アンテナなどの、経時変化する電流を搬送するソース装置は、1)抵抗エネルギー(Wres)、2)放射エネルギー(Wrad)、3)リアクティブエネルギー(Wrea)という3つの成分に分解され得るエネルギーを保持する。アンテナの場合に、蓄積されたエネルギーはリアクティブエネルギーであって、失われたエネルギーは抵抗エネルギー及び放射エネルギーであり、アンテナ品質係数は式Q=Wrea/(Wres+Wrad)によって表される。
近接領域での通信において、放射エネルギー及び抵抗エネルギーは、このアンテナの場合に、装置によって周囲環境に放出される。例えば寸法の制約を有するバッテリ電源の装置からなる、電力貯蔵が限られた装置間でエネルギーを伝送しなければならない場合に、過度の電力損失は、装置の性能効率を著しく低減し得る。したがって、近接領域での通信装置は、放射エネルギーを最大化する一方、抵抗エネルギー及び放射エネルギーの両方を最小化すするように設計される。つまり、近接領域での通信には、Qを最大化することが有益である。
例として、誘導的に結合されたシステムにおける装置間のエネルギー及び/またはデータ転送の効率は、送信(Q1)におけるアンテナの品質係数と、受信(Q2)におけるアンテナの品質係数と、2つのアンテナ間の結合係数(κ)とに基づいている。エネルギー伝送の効率は、次の関係、effακ2Q1Q2に従って変化する。高い品質係数ほど、アンテナの蓄積エネルギーと比較したエネルギー損失の割合が低いことを示す。逆に、低い品質係数ほど、アンテナの蓄積エネルギーと比較したエネルギー損失の割合が高いことを示す。結合係数(κ)は、2つのアンテナの間に存在する結合の程度を表す。
さらに、例として、誘導アンテナの品質係数は、次の関係に従って変化する。
ここで、fは動作の周波数であり、Lはインダクタンスであり、Rは合成抵抗(オーミック+放射性)である。品質係数は抵抗に逆比例するため、高い抵抗ほど低い品質係数となる。したがって、本開示のアンテナは、電気抵抗を減少させる、したがって、品質係数を増大させるように設計される。
特に、本開示の単一構造マルチモードアンテナは、第1のインダクタコイル24及び第2のインダクタコイル26などの近接して配置されたインダクタコイル間に配置されたスペース120からなるギャップを備えて設計されている。好ましくは、このギャップ120は、76、78(図3B)及び90、92(図3C)などの近接して配置された内側コイルと外側コイルとの間の近接効果を低減する。本明細書で定義される「近接効果」は、電気抵抗の増加をもたらすものであり、これは交流を搬送する2つのワイヤが互いに隣接して配置されている場合に生じる。より詳細には、近接効果は、経時変化する電流が導電性フィラメントの少なくとも1つを介して伝搬しているときに、1つの電流搬送フィラメントが、近接する電流搬送フィラメントに及ぼす効果に関する。1つのフィラメントによって生成される磁界は、近接するフィラメント内の電流に逆らう磁界を生成することによって、付加的な交流(AC)電気抵抗を生成する。この効果は、ファラデーの法則に従って周波数とともに増大する。つまり、2つの導電性ワイヤが互いに隣接して配置される場合に、1つのワイヤの磁界は、他方の隣接するワイヤ内に軸方向渦電流を誘起する。これらの渦電流は、主電流と反対方向にワイヤに沿って長ループ状に流れる。したがって、これらの渦電流は、第1のワイヤから遠ざかる側において主電流を強め、第1のワイヤに向かう側において主電流に逆らう。正味の効果は、他方のワイヤから遠ざかる側の薄いストリップへの、ワイヤの断面における電流の再分布である。電流がワイヤのより小さな領域に集中するため、抵抗が増加する。
近接効果は、アンテナ設計の品質係数に著しい影響を及ぼす。本出願人は、第1の外側インダクタコイルと第2の内側インダクタコイルとの間のギャップまたは距離120を増加させることによって近接効果が大きく低減され得ることを発見した。ただし、近接効果が無視できるようにこれらのコイルの間のギャップ120を増加させることは、望ましくないアンテナの占有域をかなり増加させる。
したがって、近接効果の強さと品質係数へのその影響とのバランスが最適に達成されなければならない。一般に、本出願人は、約0.2mmの距離を有するギャップ120を設けることによって磁界強度が約50%低減し、約1mmの距離を有するギャップ120を設計することによって磁界強度が約90%低減することを発見した。ギャップ120が約0.05mmから約10mmまでの範囲に亘り得ることを考慮する。
他の重要な考察はアンテナの動作周波数である。一般に、AC電気抵抗は、磁界強度が増加するにつれて増加する。このAC電気抵抗の増加は、およそ磁界強度に比例する。このことは、増加した動作周波数における全体的に増加した近接効果に起因する。一般に、近接効果の増加は、動作周波数を乗算した、近接するファイラの磁界の強度Hによって数学的に表すことが可能である。
例えば、200kHzで動作する第2のアンテナと比較して、6.78MHzで動作する第1のアンテナに対してほぼ等しい近接効果の低減を得るには、第1のアンテナによって生成される磁界強度を約34(6.78MHz/200kHz)の因子だけ減少させる必要がある。したがって、6.78MHzで動作する第1のアンテナと200kHzで動作する第2のアンテナとの間の近接効果に起因するAC電気抵抗の同様の減少を得るには、200kHzで動作する第2のアンテナに対しては近接するコイル配線間に約0.2mmのギャップが必要となり、6.78MHzで動作する第1のアンテナに対しては近接するコイル配線間に5mmより大きいギャップが必要となる。
本出願人は、第1の外側コイルと第2の内側コイルとの間に0.5mm以上の寸法を有するギャップ120を設計することによって、約100kHzから約200kHzまでの周波数に対して、近接効果が無視できる量にまで著しく低減されることを発見した。さらに、本出願人は、約200kHzから約400kHzまでの周波数に対して、約1mmの距離を有するギャップ120を設計することがより好ましいことを発見した。場合によっては、全体として許容可能な表面積が大きく、例えば、第1の内側外側インダクタコイル及び第2の内側インダクタコイルの総ターン数が100より大きく、周波数が6.78MHzから13.56MHzまでの付近である場合に、この距離は10mmにまで大きくなり得る。一般に、約10mmのギャップ距離120は、磁界強度及び近接効果を約99%だけ効果的に低減する。
以下に示す表IIIは、電気抵抗及び得られる品質係数に対するギャップ寸法の効果を示す。具体的には、例1乃至例4は、第1の外側コイルと第2の内側コイルとの間に異なるギャップ寸法を有する、3端子単一構造マルチモードアンテナに関する。当該表に示すように、ギャップの寸法を約1.8mmに増加させることによって、例4において構成されたアンテナの0.2mmのギャップ寸法と比較して、品質係数が約35%だけ増加する。アンテナ構造全体に対してより大きな占有域が可能であれば、このギャップ寸法を、約0.2mmのギャップ寸法を備えて構成された例4のアンテナと比較して、約42%の品質係数の増加をもたらす5mmよりさらに大きく増加させることが可能である。
例えば、6.78MHzで動作するシステムに対して約0.05の結合係数を備え、1.8mmのギャップを備えたそれぞれの受信アンテナ及び送信アンテナに同じコイル構成を用いるシステムは、約16%のアンテナ間効率の向上を生じることとなる。さらに、5mmより大きいギャップ寸法を用いるのであれば、Kが送信アンテナと受信アンテナとの結合係数であり、Q
1が受信アンテナの品質係数であり、Q
2が送信アンテナの品質係数であるとして以下の式を仮定すると、18%のアンテナ間効率の向上を生じる。本明細書で定義される「アンテナ間効率」は、対応する送信アンテナによって最初に送信された、受信アンテナによって受信される電気エネルギーの百分率である。
磁界強度が、近接するファイラを介して伝搬している電流の強度に正比例することに注意することは重要である。例えば、同じ動作周波数を仮定すると、内部で1Aの電流が伝搬するファイラから生じる近接効果の強度は、電流が10mAである場合より約100倍大きい。
図5は、可変のファイラ幅を有する導電性ファイラ123を備えた、実施形態のインダクタコイル121を示す。示されるように、アンテナを含むインダクタコイルの少なくとも1つは、約5mmから約0.01mmまで、より好ましくは0.55mmから約0.2mmまでの範囲に亘るファイラ幅を有して構成され得る。示された好ましい実施形態において、インダクタコイルは、ファイラがインダクタ121の中心に向かって延伸するにつれて次第に細くなる、約10mmから約1mmまでの範囲に亘る、第1のコイル端部122における外側ファイラ幅を有して構成される。好ましい実施形態において、第2端部124におけるファイラ幅は、約5mmから約0.01mmまでの範囲に亘り得る。ファイラ幅のこのような細化は、より小さな表面積内で付加的なターン数を与えるのに望ましく、これによって、すべてのターンに対してより幅広の配線を用いて達成されていたであろうものより高いインダクタンス値をもたらす。さらに、ターン数を増加させることは、複数のフィラメントの正味の近接効果に起因して、電流により利用されるフィラメントの断面積を減少させる。したがって、広い配線が、電流密度が著しく低減された領域を有し得ることが可能である。配線幅を減少させるようにコイルを設計することによって、面積利用率が最大化される。断面積の利用率は、拡張された周波数及びより多い数の配線における近接効果に起因して減少する。
可変配線幅を備えてコイルを構成することによって、アンテナのインダクタンスを著しく増加させることが可能である。例えば、外側寸法が34.5mm×27mmであり、内側寸法が15.4mm×7.9mmである同じコイルを有する2つのアンテナを構成した。第1のアンテナを、約0.55mmの一定の配線幅及び約0.2mmの一定の配線間ギャップで、13ターンを有して構成した。比較として、第2のアンテナコイルを、13ターンと、コイルの隣接配線間における約0.2mmの一定のギャップ幅とを備えて構成した。ただし、第2のアンテナを、さらに、コイルの内側において0.55mmから約0.2mmまでの範囲に亘る可変の配線幅を有して構成した。一定の配線幅を有する設計1のアンテナのインダクタンスを計測すると、約4.2pHであった。対照的に、可変の配線幅を有する設計2のアンテナのインダクタンスを計測すると、同じ全体寸法を有する第1の設計のアンテナのインダクタンスの約2倍となる、約8.2pHであった。
好ましい実施形態では、近接効果を引き起こして導電性ファイラの接合の電気抵抗増加を招き、ついには品質係数の減少をもたらす磁界を阻止または遮断する、様々な材料または構造を取り入れることによっても、品質係数を増加させ得る。1つのこのような遮蔽材料は、近接するインダクタコイルまたは複数のインダクタコイルより生成された磁界からインダクタコイルを効果的に遮蔽する高透磁率を有する、フェライト材料である。こうして、他のコイルより生成された磁界から誘導コイルを遮蔽することによって、近接効果を低減し、したがってアンテナの品質係数を増加させる。
好ましくは、遮蔽材料は、磁力線に低リラクタンス経路を与えることによって、特にコイルアセンブリの背後に配置された物体(例えば、バッテリ、回路基板)からなる他の金属物体に対する磁界の相互作用を低減する、主機能を有する。好ましくは、遮蔽材料の第2の機能は、コイルのインダクタンスを増幅し、同時に、送信コイルアセンブリと受信コイルアセンブリとの結合を増大させることである。後者は、電力伝送の効率に直接影響を与える。第3の補助的な利点は、磁性材料の損失正接が十分に小さい場合に、さらに、コイルアンテナの品質係数を向上させ得ることである。本明細書で定義される「リラクタンス」は、磁束に対する抵抗である。
図6A、図6B、図6C、図6D、及び図6Eは、本開示の単一構造マルチモードアンテナの導電性配線30、32を有するインダクタコイルが、導電性配線、すなわちコイル24、26のワイヤを磁界から遮蔽する材料を用いて構成され得る、種々の実施形態を示す断面図である。このような遮蔽材料は、限定されるものではないが、マンガン亜鉛、ニッケル亜鉛、銅亜鉛、マグネシウム亜鉛、及びそれらの組合せなどのフェライト材料を含む亜鉛を含み得る。これら及び他のフェライト材料配合は、柔軟なフェライト基板を形成するために、高分子材料マトリクス内に混合され得る。このような材料の例は、限定されるものではないが、カリフォルニア、サンノゼのKitagawa Industries America社製のFFSR及びFFSXシリーズフェライト材料、及びMN、ミネアポリスの3M(商標)社製のFlux Field Directional RFIC材料を含み得る。
種々の実施形態に示されるように、各々が異なる透磁率、損失正接、及び/または飽和磁束密度を有する、3つの異なるこのような材料、第1の材料126、第2の材料128、及び第3の材料132を、本開示の単一構造アンテナの構成に用い得る。好ましい実施形態において、第1の材料126は、少なくとも100kHzから7MHzまでの周波数範囲に亘って約100から約120までの透磁率を有する、FFSXシリーズのフェライト材料の少なくとも1つを含み得る。第2の材料128は約40〜約60までの透磁率を有するRFICフェライト材料を含み得るとともに、さらに、第3の材料130は前述したフェライト材料またはそれらの組合せを含み得る。好ましい実施形態において、第1の材料126、第2の材料128、または第3の材料130は、40より大きい透磁率を有し得る。より好ましくは、第1の材料126、第2の材料128、または第3の材料130は、100より大きい透磁率を有し得る。飽和磁束密度(Bsat)は少なくとも380mTである。
図6Aは、導電性セグメント30、32がフェライト材料の外表面上に直接配置された実施形態を示す。示されるように、第1のフェライト材料126及び第2のフェライト材料128は、上に導電性配線30、32が配置される基板層として作用する。好ましくは、第3のフェライト材料130は、コイル巻線間の中央位置内部に配置される。なお、各導電性セグメント30、32は、コイルターンの複数の配線を表し得る。具体的には、示されるように、導電性配線30、32の第1の外側セグメント131及び第2の外側セグメント135は、第1のフェライト材料126の第1の層の表面上に直接配置されており、導電性配線30、32の第3の内側セグメント137及び第4の内側セグメント139は、第2のフェライト材料128の第2の層の表面上に直接配置されている。第2のフェライト材料128の第2の層は、第1のフェライト材料126の第1の層の上面上に配置されている。第3のフェライト材料130の第3の層は、第2のフェライト材料128の第2の層上に直接配置されている。好ましい実施形態において、異なる第1のフェライト材料126、第2のフェライト材料128、及び第3のフェライト材料130の第1の層、第2の層、及び第3の層は、導電性配線30、32によって生成される磁界132が当該フェライト材料によって吸収されるように配置されている。さらに、フェライト材料の選択は、導電性ラインを貫流する電流または電圧の大きさに加えて、導電性ラインを構成するのに用いられる材料に基づき得る。
好ましい実施形態では、種々の遮蔽材料及び遮蔽構造を用いてハイブリッド遮蔽形態を作成することができる。ハイブリット遮蔽形態において、種々の遮蔽材料は、異なる周波数で共振する複数のインダクタコイルの性能を向上させるように策定的に配置されている。こうして、遮蔽材料は、アンテナ10のマルチモード動作を強化するように配置されている。例えば、FFSXシリーズなどの約100から120までの増加した透磁率を有するフェライト材料の利用を用いて、100kHzから約500kHzまでのより低い周波数範囲で共振するその他のコイルの性能を劣化させずに、6.78MHzで共振するコイルを最適に遮蔽し得る。同様に、RFIC材料のような、約40から約60までなどの、より低い透磁率を有するフェライト材料の利用は、より高いMHz共振コイルの性能を劣化させずに、より低いkHz周波数領域で共振するコイルの動作を強化することから、好ましい。
特定の遮蔽材料に加えて、遮蔽材料の配置も、本開示のマルチモード単一構造アンテナの最適な動作に重要である。例えば、図6A乃至図6Eを参照すると、図6A乃至図6Eに示す第1の材料126の相対位置などの、より高い共振コイルの近くにより高い透磁率のフェライト材料配置することが好ましい場合がある。同様に、第2の材料128の位置などの、kHz範囲で共振するコイルの近くにより低い透磁率の材料を配置することが有益である場合がある。第3の材料130は、第2の材料128と同様の材料特性を有する材料からなり得る、またはこれに代えて、第3の材料130は、磁石を備えた送信の存在下で、その他の材料の磁気性能を保存する高い磁気飽和を有するフェライト材料からなり得るものであり、磁石を備えた送信コイルへの引寄せを支援するアトラクタとしても作用し得る。
図6Bは、本開示のアンテナの構成の異なる実施形態を示し、ここでは、第2のフェライト材料128が、第1のフェライト材料126内に形成された空洞内に配置されている。さらに、第2のフェライト材料層128の高さは、第1のフェライト材料126の第1の層の高さより高い。
図6Cは、第2のフェライト材料128が第1のフェライト材料126の空洞内に配置された、他の代替実施形態を示す。ただし、図6A及び図6Bに示す実施形態とは対照的に、第1のフェライト材料層及び第2のフェライト材料層のそれぞれの高さはほぼ同じである。図6Dは、さらに他の実施形態を示し、ここでは、第3のフェライト材料130が第2の材料層128内に配置された第2の空洞内に配置され得る。さらに、第2の材料128は、第1の材料126の第1の層内に形成された第1の空洞内に配置されている。最後に、図6Eは、第4の実施形態を示し、ここでは、3つの材料126、128、及び130の全てが、ほぼ同じ高さとなるように配置されている。具体的には、示されるように、第3の材料130は第2の材料層128の第2の空洞内に配置されており、第2の材料128は、ほぼ等しい高さである3つの材料層126、128、130のすべてとともに、第1の材料層126の第1の空洞内に配置されている。したがって、フェライト材料の種々の層は、近接する導電性ラインによって生成される磁界132がフェライト材料によって最適に吸収されるように、互いに対して異なる高さに配置され得る。
前述したように3つのフェライト材料を利用することに加えて、種々のフェライト材料の混合物または化合物を用いて、さらに、望ましい透磁率をカスタム設計し得ることを考慮する。さらに、種々の層は、フェライト材料の混合物または合金から構成され得る。また、図6A乃至図6Cが、本開示のアンテナの構造内にフェライト材料を配置し得る特定の実施形態を表すことを付記しておく。様々な第1のフェライト材料126、第2のフェライト材料128、及び第3のフェライト材料130を、望ましい応答をカスタム設計する、または特定の磁界プロファイルを生成するように、アンテナの構造全体に亘って交換可能に配置することが可能である。
本出願のマルチモード単一構造アンテナを、任意の適当な技術によって、また任意の適当な材料を用いて形成または作製し得ることは理解されるであろう。例えば、アンテナコイルは、導電性材料として用いられる、化合物及び/または合成物を含む適当な複数の金属または金属、導電性高分子、導電性インク、半田、ワイヤ、ファイバ、フィラメント、リボン、層状金属の組合せ、及びそれらの組合せを備え得る。限定されるものではないが、印刷技術、フォトリソグラフィ技術、化学またはレーザエッチング技術、レーザクラッディング、レーザ切断、物理または化学気相堆積、電気化学堆積、分子線エピタキシ、原子層堆積、スタンピング、化学処理、及びそれらの組合せを含み得る適当な製造方法を用いて、基板上/内に導体を配置し得る。マグネットワイヤを利用するワイヤ巻回技術、被覆線、リッツ線、または当業者によって用いられる他のワイヤを用いてマルチモード単一構造アンテナを製造することも好適であり得る。電気特性強化、すなわち導電性及び基板誘電定数の増大を用いて、特定用途に対する望ましい特性を達成してもよい。例えば、導電率の増大を、イオン注入、ドーピング、炉アニーリング、急速熱アニーリング、UV処理、及びそれらの組合せを用いて達成し得る。
図7は、本開示の単一構造マルチモードアンテナを製造する方法の実施形態を示すフローチャートである。フローチャートに示すように、第1のステップ200において基板22を設ける。第2のステップ202において、第1のコイル24を形成する。第1のコイル24を基板22の表面28上に形成し得る、またはこれに代えて、第1のコイル24を、前述した製造技術の少なくともいずれかを用いて、基板22を用いずに形成し得る。第3のステップ204において、第2のコイル26を、第1のコイル24に電気的に接続されるように形成する。以前のステップ202と同様に、第2のコイル26を基板22の表面28上に形成し得る、またはこれに代えて、第2のコイル26を、前述した製造技術の少なくともいずれかを用いて、基板22を用いずに形成し得る。これに代えて、第1のコイル24及び第2のコイル26を、それらが基板22の表面28にコンタクト可能であるように形成してもよい。この場合に、第1のコイル24及び第2のコイル26は、基板22の表面28に対して除去可能にコンタクト可能である。例えば、基板22は、アンテナに対する一時的な機構的支持を与え得る。
第1のコイル24及び第2のコイル26を形成した後に、基板22を用いて、または用いずに、第1のコイル24及び第2のコイル26のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの端子を電気的に接続する(ステップ206)。任意選択の第4のステップ206において、アンテナの構造内に磁気遮蔽材料を組み込んでもよい。第5のステップ208において、第1のコイル24及び第2のコイル26のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの端子を電気的に接続する。任意選択の第6のステップ210において、第1のコイル24及び第2のコイル26のうちの少なくとも1つに、選択回路118を電気的に接続してもよい。さらに、または選択回路の代わりに、第1のコイル24及び第2のコイル26のうちの少なくとも1つ、または少なくとも1つの端子に、電気スイッチ37を電気的に接続してもよい。
図8A乃至図8Cは、本開示のアンテナのコイルを含むターン数の関数としての磁界強度プロファイルの種々の実施形態を示す。示されるように、一般に、インダクタのターン数を変更することは、磁界の強度の形状及びプロファイルに影響を与える。アンテナによって生成される磁界強度の位置及び/または強度を変更するこの機能は、データ及びエネルギー伝送を最適化する際に望ましい場合がある。好ましい実施形態において、磁界の強度及びプロファイルは、様々な電子装置の寸法に合わせてカスタム設計され得る。例えば、本開示の単一構造アンテナを含む磁気遮蔽材料のコイル数及び/または位置を変更することによって、アンテナによって生成される磁界の強度プロファイルを変更することが可能である。なお、全ての磁気強度プロファイル8A乃至8Cは、約150mmの外側コイル幅寸法及び約90mmの外側コイル長さ寸法を有する単一構造アンテナについて得られた。さらに、プロファイル磁界計測は、それぞれのアンテナの外表面から約8mm離れて行われた。相対強度スケールは、図8A乃至図8Cにおけるプロットの各々の右側に沿って存在する。強度スケールによって示されるように、最も強い磁界強度は、約1の相対強度を有し、最も濃い黒色の陰影を有してグラフィックにより表されている。最も弱い磁界強度は、約0.1の相対強度を有し、最も薄い灰色の陰影を有して示されている。
図8Aは、1ターンを有する1つの外側コイルを備えた単一構造アンテナについて得られた磁界強度プロファイルの実施形態を示す。最も強い磁界強度を表す、より濃い黒色の陰影によって示されるように、磁界強度はコイルの外周沿いで最も強い。最も強い磁界強度は外周沿いであるのに対して、より薄い灰色の陰影によって表される最も弱い磁界強度は、コイルの外周内に形成された中央領域内に存在する。したがって、本実施形態は、アンテナの外周沿いのワイヤレスエネルギー伝送に対して最適に構成されている。
図8Bは、2ターンを有するコイルを備えた単一構造アンテナについて得られた磁界強度プロファイルの実施形態を示す。示されるように、最も強い磁界強度は、図8Aに示す1ターンを有するコイルの磁界強度プロファイルと比較して、コイルの内部沿いにより多く存在する。より薄い灰色の陰影によって示される2ターンコイルの最も弱い磁界強度は、アンテナの内部のほうに配置された、当該コイルの第2のターンの外周沿いに存在する。図8Aに示す1ターンを有するコイルと比較して、2ターンを有するコイルを備えたアンテナの中央領域に沿った磁界は、全体に亘って増加した磁界を有する。したがって、示されるように、付加的な内部ターンを追加することは、最も強い磁界強度をアンテナの中央近くに移動させる。
図8Cは、3ターン、第1の外側ターン、第2の内側ターン、及び第3の最内側ターンを有するコイルを備えた単一構造アンテナついて得られた磁界強度プロファイルの実施形態を示す。2ターンを有するコイルを備えたアンテナと同様に、図8Cに示す3ターンコイルアンテナの磁界強度は、第3の最内側コイルの内周及びアンテナの中央領域沿いで最も強い。したがって、3ターンを有するコイルを備えたアンテナは、一般に、アンテナの中央領域において最も強い磁界を有する。さらに、コイルの第2の内側ターンのそれぞれのコーナ位置も、増加した磁界強度を有する。したがって、3ターンコイルを備えたこのようなアンテナは、アンテナの中央領域において電力及びデータを伝送するように最適に設計される。
図9は、一体成形されたアンテナ体を有するワンピース構成をなす、本開示のさらなる実施形態のアンテナ140を示す。示されるように、好ましくは、アンテナ140は、第1のワイヤ端部149から第2のワイヤ端部153まで延在する一体成形体アンテナ140の形状に形成された、ワンピースのワイヤまたはフィラメント142で形成されている。好ましい実施形態において、アンテナ140は、導電性材料がモールド内で一緒に形成されるスタンピング工程と、金属ブランクを用いるダイスタンプ形成工程とによって形成され得る。好ましい実施形態において、金属ブランクはモールドとダイとの間に配置される。ダイをモールド内で金属ブランクに対して押圧して、アンテナ体140を形成する。さらに、一体成形されたアンテナ体を形成する導電性材料は、金属のシートに打ち抜かれた、金属バー、ワイヤ、またはフィラメントからなり得る。これに代えて、アンテナ140を巻線工程によって形成することによって、単一のワイヤから、複数のターンを有する所望の形状のアンテナ140に湾曲し、または巻いて、一体成形体のアンテナ140を形成してもよい。
好ましくは、アンテナ140は、アンテナ140のワイヤ142の種々の位置に連ねて配置された複数の電気接続点148、150、152を有する、連続したワイヤ形態をなして形成されている。複数の電気接続点148、150、152または電気的「タップ」は、本開示のアンテナ140を含む、異なるインダクタンスを有する複数のインダクタコイルを生成する。
図9に示すように、アンテナ140のワイヤ142の第1端部149に配置された第1の電気接続点148は、共通の電気接続として作用する。第2の電気接続点150は、アンテナ140の第3のターンに連ねて配置されており、「低」インダクタンス電気接続として作用する。第3の電気接続点152は、アンテナ140の第2端部153に配置されており、アンテナ140の「高」インダクタンス電気接続として作用する。一実施形態において、導電性ワイヤなどの端子リード154、156、158がこれらの電気接続点に取り付けられてアンテナ端子を形成し得るこうして、示されるように、第1の電気接続点148は第1の端子34として作用することが可能であり、第3の電気接続点152は第2の端子36として作用することが可能であり、第2の電気接続点150は第3の端子35として作用することが可能である。さらに、様々な第1の電気接続点148、第2の電気接続点150、及び第3の電気接続点152は、アンテナ140の複数のインダクタコイルを形成する。示されるように、N1ターン数を有する第1の外側インダクタコイル部144は、第1の電気接続点148と第2の電気接続点150との間に配置されており、N2ターン数を有する第2のインダクタコイル部146は、第2の電気接続点150と第3の電気接続点152との間に配置されている。前記の単一構造アンテナ実施形態と同様に、一体成形体アンテナ140は、電気的に接続されて複数の動作周波数及び/またはインダクタンスを生成することが可能である、3つより多い端子接続部を備え得る。さらに、第1のインダクタコイル部144及び第2のインダクタコイル部146の隣接するターン間にターンギャップ161が配置され得る。特に、ターンギャップ161は、アンテナ140の隣接するワイヤ142間に設けられたスペースである。好ましい実施形態において、ターンギャップ161は、約0.1mmから約50mmまで延在し得る。
好ましくは、図9に示す一体成形体アンテナ140は、自立型であり、基板の支持を必要としない。ただし、このようなアンテナ構造は、基板表面にコンタクト可能であり得ることを考慮する。基板は、限定されるものではないが、誘電体材料、及び/または前述したフェライト材料などの磁界遮断材料を含み得る。さらに、このようなアンテナ構造は、衣服、家具、電気器具、または車などの製品に組み込まれ得る。
図10は、一体成形アンテナ体を有する単一構造マルチモードアンテナ140を生成する実施形態の方法を示すフローチャートである。フローチャートに示すように、第1のステップ212において、金属ブランクを設ける。第2のステップ214において、金属ブランクをアンテナ140の形態に形成するのに用いられるダイ及びモールドを設ける。第3のステップ216において、ダイを用いて、ブランク金属を一体成形体アンテナ140の形態に形成する。第4のステップ218において、第1のコイル部144及び第2のコイル部146のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの端子を電気的に接続する。任意選択のステップ220において、端子の少なくとも1つ、または第1のコイル部144及び第2のコイル部146のうちの少なくとも1つに、選択回路118を電気的に接続してもよい。さらに、または選択回路118の代わりに、第1のコイル部144及び第2のコイル部146のうちの少なくとも1つ、または少なくとも1つの端子に、電気スイッチ37を電気的に接続してもよい。
さらに、本開示の単一構造アンテナの種々の実施形態は、3より多い複数の端子を備え得ることを考慮する。図11は、本開示の単一構造アンテナがn+1個からなる複数の端子接続部を備え得る、理論上の例を示す。示されるように、本開示のアンテナは、電気的に接続されて無限数の動作周波数帯域及び/またはインダクタンスを生成することが可能である、3、4、5、またはそれより多い端子接続部を備え得る。
図11は、複数のインダクタの各々が異なるインダクタンスを有し得る不特定数のインダクタLnを備えた、本開示の単一構造アンテナの理論上の例を示す。さらに、示されるように、好ましくは、各インダクタL1〜Lnは、端子接続部T1〜T(n+1)、または各インダクタコイルの少なくとも一部に電気的に接続された電気的「タップ」を備える。したがって、本開示のアンテナが正確な周波数または複数の周波数に同調し得るように、選択的に同調して無制限の数の周波数及び/またはインダクタンスを呈し得る単一構造アンテナを作製することが可能である。
図12A乃至図12Cは、本開示の単一構造アンテナを含み得る種々の端子を電気的に接続及び/または遮断するように用いられ得る、実施形態の電気スイッチ構成160を示す。なお、図12A乃至図12Cは、図8A乃至図8Cに示された各実施形態に対応する。図12A乃至図12Cに示されるように、典型的なアンテナは、4つの端子接続部T1〜T4を有する3つのインダクタL1〜L3を備える。アンテナに沿った種々の位置に複数の電気接続点162A〜162Pが配置されている。さらに、アンテナは、アンテナに連ねて配置されているとともにアンテナに連なる種々の電気接続点を電気的に接続及び/または遮断するように設計された、複数の電気スイッチ164、166、168、170、172、174、176、及び178を備える。例えば、電気スイッチ164は、電気接続点162Aと電気接続点162Bとを電気的に接続するように示されており、電気スイッチ172は、電気接続点162Mと電気接続点162Nとを電気的に接続するように示されている。こうして、種々の電気スイッチ164〜178の少なくとも1つにより、単一構造アンテナに連なる電気接続点162A〜162Pの特定の組合せを電気的に接続することによって、アンテナを、所望する通りに電気エネルギー及び/またはデータ信号をワイヤレスで送信または受信するのに適した、望ましい動作周波数、複数の周波数、及び/またはインダクタンスに同調させることができる。
さらに、これらの複数のスイッチのいずれも、アンテナ動作として所望する通りに電気的に「オン」または「オフ」に同調し得る。なお、電気的にアクティブな、すなわち電気的に接続された、電気接続点は、黒く塗られた円として示されるのに対して、非アクティブな電気接続点、すなわち電気的に遮断された電気接続点は、塗られていない円として示されている。なお、さらに、マイクロプロセッサ(不図示)または回路基板(不図示)を用いて、「オン」または「オフ」に同調するスイッチの組合せを制御し得る。さらに、電気スイッチは、複数の異なる電気スイッチを備え得る。その例として、限定されるものではないが、インダクタ及び/またはキャパシタを利用する、電気トグルスイッチ、ロッカスイッチ、プシュボタンスイッチ、インラインスイッチ、スイッチトキャパシタネットワーク、及びフィルタネットワークが含まれ得る。本明細書で定義される電気スイッチは、電気経路に連なり、電流、電圧、信号、またはそれらの組合せを接続または遮断し得る電気的構成要素である。スイッチは、さらに、ある電気導体から他の電気導体へ、電流、電圧、信号、またはそれらの組合せを方向転換することが可能である。「オン」位置にある電気スイッチは、電気信号または電流または電圧が通過することを許容すると定義されており、したがって電気的に接続されている。「オフ」位置にある電気スイッチは、電気信号または電流または電圧が通過することを禁止とすると定義されており、したがって電気的に遮断されている。
図12Aは、本開示のアンテナが、第1のインダクタL1、第2のインダクタL2、及び第3のインダクタL3の組み合わせに等しいインダクタンスをアンテナが呈するように電気的に接続された第1の端子T1及び第4の端子T4を備えて構成された実施形態を示す。具体的には、示されるように、電気スイッチ164、166、172、及び178が閉じられて、電気接続点162A、162B、162C、162D、162M、162N、162O、及び162Pが電気的に閉じられることによって電流が通過することが可能となる。
図12Bは、アンテナが第1のインダクタL1を含むインダクタンスを呈するように電気的に接続された第1の端子T1及び第2の端子T2を備えてアンテナが構成された、実施形態を示す。具体的には、示されるように、電気スイッチ164、166、及び170が電気的に閉じられて、電気接続点162A、162B、162C、162E、162F、及び162Hが電気的にアクティブとなる。他の全ての電気スイッチ及び電気接続点は、電気的に開放されているように示されている。
図12Cは、アンテナを含む第1のインダクタL1と第3のインダクタL3とが電気的に接続されたアンテナの実施形態を示す。示されるように、電気スイッチ接続はアンテナ内の第2のインダクタL2をバイパスする。第1のバイパススイッチは第1のインダクタをアンテナのバイパス部に電気的に接続し、第2のバイパススイッチは第1のインダクタL1を第3のインダクタL3に電気的に接続する。具体的には、示されるように、電気スイッチ164、168、174、及び178が電気的に閉じられて、電気接続点162A、162B、162C、162E、162F、162G、162I、162K、162L、162N、162O、及び162Pが電気的にアクティブとなる。
図13は、本開示のマルチモード単一構造アンテナを動作させる実施形態を示すフローチャートである。示されるように、第1のステップ222において、本開示のマルチモード単一構造アンテナを設ける。第2のステップ224において、少なくとも2つの端子の間の接続を選択する。こうして、少なくとも3つの端子のうちの2つを接続することによって、所望の受信または送信アンテナ周波数を選択することが可能になる。さらに、少なくとも3つの端子のうちの2つを接続することによって、操作者は、アンテナが呈する所望のインダクタンスを選択することが可能になる。アンテナを異なる周波数またはインダクタンスに同調させるために、第1の接続と異なる電気接続構成を有する少なくとも3つの端子のうちの2つの間の第2の接続を形成する。端子間の電気接続は手動によって形成され得る、またはこれに代えて、処理ユニットを備えるコンピュータまたは装置などのマシンによって自動的に形成され得る。前述したように、端子間の電気接続は、電気スイッチ37及び/または選択回路118を介して形成され得る。したがって、本開示の単一構造アンテナは、少なくとも第1のコイル24及び第2のコイル26に連ねて配置された異なる端子または電気点を接続することにより、複数の無制限の、周波数またはインダクタンスに同調することが可能であることを考慮する。本明細書において説明される発明概念に対する、付記の請求項によって規定される本開示の趣旨及び範囲から逸脱しない種々の変形は、当業者に明らかであり得ると理解される。
本開示の1つまたは複数の実施形態において、マルチモード単一構造アンテナは、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルであって基板表面にコンタクト可能な第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である第1の導電性ワイヤを備える。本アンテナは、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である第2の導電性ワイヤを備える。さらに、本アンテナは、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。本アンテナは、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能なインダクタンスが生成可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間に設けられたギャップを備える。1つまたは複数の実施形態は、ギャップが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の形態は、第2の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部が、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子が、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されていることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの少なくとも1つに選択回路が電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、キャパシタ、抵抗器、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2がN1より大きいことを含む。1つまたは複数の実施形態は、各端子がコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤまたは第2の導電性ワイヤが可変のワイヤ幅を有することを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を有するアンテナを含む。
1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる材料を基板が含むことを含む。
1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な動作周波数が生成可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態はアンテナを含み、本アンテナは、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルであって基板表面にコンタクト可能な第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である、第1の導電性ワイヤを備え、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である、第2の導電性ワイヤを備え、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備え、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能なインダクタンスが生成可能である。
1つまたは複数の実施形態において、さらに、アンテナは第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間に設けられたギャップを備えるアンテナ。本アンテナにおいて、ギャップは少なくとも約0.1mmである。本アンテナにおいて、第1の導電性ワイヤは、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、第2の導電性ワイヤは電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、第1の端子は第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子は、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子は、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されている。本アンテナにおいて、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの少なくとも1つに選択回路が電気的に接続されている。本アンテナにおいて、選択回路は、キャパシタ、抵抗器、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備える。本アンテナにおいて、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N2はN1より大きい。本アンテナにおいて、各端子はコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがる。本アンテナにおいて、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成する。本アンテナにおいて、少なくとも第1の導電性ワイヤまたは第2の導電性ワイヤは可変のワイヤ幅を有する。本アンテナにおいて、アンテナは10より大きい品質係数を有する。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能である。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能である。本アンテナにおいて、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる材料を基板が含む。本アンテナにおいて、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な動作周波数が生成可能である。
本開示の1つまたは複数の実施形態において、単一構造マルチモードアンテナは、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルであって基板表面にコンタクト可能な第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である、第1の導電性ワイヤを備える。本アンテナは、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である、第2の導電性ワイヤを備える。さらに、本アンテナは、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。本アンテナは、第1の端子と第2の端子と第3の端子とのいずれかに電気的に接続された少なくとも1つのキャパシタを有する電気スイッチ回路を備える。本アンテナは、さらに、電気スイッチ回路の作動によって第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって生成可能である、同調可能な、インダクタンスまたは周波数を備える。
1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間に設けられたギャップを備える。1つまたは複数の実施形態は、ギャップが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の形態は、第2の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部が、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子が、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されていることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2がN1より大きいことを含む。1つまたは複数の実施形態は、各端子がコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも第1の導電性ワイヤ及び第2の導電性ワイヤが可変のワイヤ幅を有することを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を有するアンテナを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる材料を基板が含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数を受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、電気スイッチの作動によって、アンテナインダクタンスが変化するように3つの端子端部を電気的に接続することを含む。
1つまたは複数の実施形態は内部スイッチ回路を有する単一構造マルチモードアンテナを含み、当該単一構造マルチモードアンテナは、基板表面にコンタクト可能な離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である、第1の導電性ワイヤを備え、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である、第2の導電性ワイヤを備え、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、少なくとも1つのキャパシタを備える電気スイッチ回路に電気的に接続された第3の端子とを備え、電気スイッチ回路は第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接されており、電気スイッチの作動によって、アンテナ動作周波数が変更されるように3つの端子端部のうちの2つを電気的に接続する。本アンテナにおいて、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップが設けられている。本アンテナにおいて、ギャップは少なくとも約0.1mmである。本アンテナにおいて、第1の導電性ワイヤは、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、第2の導電性ワイヤは電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、第1の端子は第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子は、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子は、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されている。本アンテナにおいて、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成する。本アンテナにおいて、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備える。本アンテナにおいて、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N2はN1より大きい。本アンテナにおいて、各端子はコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがる。本アンテナにおいて、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成する。本アンテナにおいて、少なくとも第1の導電性ワイヤ及び第2の導電性ワイヤは可変のワイヤ幅を有する。本アンテナは、より大きい品質係数を有する。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能である。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能である。本アンテナにおいて、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる材料を基板が含む。本アンテナにおいて、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域をアンテナが受信することが可能である。本アンテナにおいて、アンテナは少なくとも100kHzの周波数を受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、電気スイッチの作動によって、アンテナインダクタンスが変更されるように、3つの端子端部のうちの2つを電気的に接続する。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナは、対向する上面及び下面を有する、電気絶縁材料からなる基板を備える。さらに、本アンテナは、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルであって基板上面上に配置された第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である、第1の導電性ワイヤを備える。本アンテナは、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能であり、第2のコイルは第1のコイルに電気的に直列に接続されている。さらに、本アンテナは、離間した、第3のコイルの第1端部及び第3のコイルの第2端部を備えたN3ターン数を有する第3のコイルであって基板の対向する下面上に配置された第3のコイルをなす第3の導電性ワイヤであって、第3のコイルは第3のインダクタンスを生成することが可能である第3の導電性ワイヤを備える。さらに、本アンテナは、第3のコイルを第1の導電性ワイヤ及び第2の導電性ワイヤのうちの少なくとも1つに電気的に接続する少なくとも1つの第1のビアを備える。さらに、本アンテナは、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。本アンテナは、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な、インダクタンスまたは周波数が生成可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間に第1のギャップが設けられていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のギャップの長さが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤ、第2の導電性ワイヤ、及び第3の導電性ワイヤのうちの少なくとも1つが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、下基板表面上における第3のコイルの内周内に、N4ターン数を有する第4のコイルをなす第4の導電性ワイヤであって、第4のインダクタンスを呈する第4の導電性ワイヤが配置されており、第3のコイルと第4のコイルとが電気的に直列に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部が、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子が、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されていることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N3が少なくとも1であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N3が少なくとも1であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、各端子がコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤと第3のコイルの第3の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤと第3のコイルの第3の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第2のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第2のビアと対向して、複数の第3のビアが配置されていることにより、複数の第2のビアの各々が複数の第3のビアの1つに対向しており、複数の第2のビア及び複数の第3のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルと第3のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子端部、第2の端子端部、及び第3の端子端部のうちの2つに選択回路が電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される電気的構成要素の少なくとも1つを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤ、第2の導電性ワイヤ、及び第3の導電性ワイヤのうちの少なくとも1つが可変のワイヤ幅を有することを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を有するアンテナを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、第1のコイル、第2のコイル、及び第3のコイルのうちの少なくとも1つによって受信可能または送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、基板材料が、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなることを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域をアンテナが受信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数を受信または送信することが可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は単一構造マルチモードアンテナを含み、当該単一構造マルチモードアンテナは、対向する上面及び下面を有する電気絶縁材料からなる基板を備え、N1ターン数を有する第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは基板上面上に位置する第1のインダクタンスを呈することが可能である第1の導電性ワイヤと、N2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは基板上面上における第1のコイルの内周の内側に位置する第2のインダクタンスを呈することが可能である第2の導電性ワイヤとを備え、第1のコイルと第2のコイルとは電気的に直列に接続されており、N3ターン数を有する第3のコイルをなす第3の導電性ワイヤであって、対向する下基板面上に配置される第3のインダクタンスを呈することが可能である第3の導電性ワイヤを備え、第3の導電性ワイヤを第1の導電性ワイヤ及び第2の導電性ワイヤのうちの少なくとも1つに電気的に接続する少なくとも1つの第1のビアを備え、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1の端子と第2の端子とのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備え、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって同調可能なインダクタンスが生成可能である。本アンテナにおいて、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間に第1のギャップが設けられている。本アンテナにおいて、第1のギャップの長さは少なくとも約0.1mmである。本アンテナにおいて、第1の導電性ワイヤ、第2の導電性ワイヤ、及び第3の導電性ワイヤのうちの少なくとも1つは、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、下基板表面上における第3のコイルの内周内に、N4ターン数を有する第4のコイルをなす第4の導電性ワイヤであって、第4のインダクタンスを呈することが可能な第4の導電性ワイヤが配置されており、第3のコイルと第4のコイルとは電気的に直列に接続されている。本アンテナにおいて、第1の端子は第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子は、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子は第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されている。本アンテナにおいて、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成する。本アンテナにおいて、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N3は少なくとも1である。本アンテナにおいて、各端子はコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤと第3のコイルの第3の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤと第3のコイルの第3の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。本アンテナにおいて、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第2のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第2のビアと対向して、複数の第3のビアが配置されていることにより、複数の第2のビアの各々が複数の第3のビアの1つに対向しており、複数の第2のビア及び複数の第3のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルと第3のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成する。本アンテナにおいて、第1の端子端部、第2の端子端部、及び第3の端子端部のうちの2つに選択回路が電気的に接続されている。本アンテナにおいて、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される電気的構成要素の少なくとも1つを備えることを含む。本アンテナにおいて、第1の導電性ワイヤ、第2の導電性ワイヤ、及び第3の導電性ワイヤのうちの少なくとも1つは可変のワイヤ幅を有する。本アンテナは10より大きい品質係数を有する。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、第1のコイル、第2のコイル、及び第3のコイルのうちの少なくとも1つによって受信可能または送信可能である。本アンテナにおいて、基板材料は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる。本アンテナにおいて、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域をアンテナが受信することが可能である。本アンテナにおいて、アンテナは少なくとも100kHzの周波数を受信または送信することが可能である。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナは、10より大きい透磁率を有する材料からなる基板を備える。さらに、本アンテナは、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有して第1のインダクタンスを生成することが可能な第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは基板表面上に配置されている、第1の導電性ワイヤを備える。本アンテナは、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有して基板表面上に配置された第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である、第2の導電性ワイヤを備える。さらに、本アンテナは、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。本アンテナは、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能なインダクタンスが生成可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、基板材料が、マンガン亜鉛、ニッケル亜鉛、銅亜鉛、マグネシウム亜鉛、及びそれらの組合せからなる群から選択されるフェライト材料であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルが基板の第1の部分上に配置されており、当該第1の基板部分は約40より大きい透磁率を有する第1のフェライト材料を含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、第2のコイルが基板の第2の部分上に配置されており、当該第2の基板部分は約40より大きい透磁率を有する第2のフェライト材料を含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップが設けられていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ギャップが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の形態は、第2の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部が、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子が、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2がN1より大きいことを含む。
1つまたは複数の実施形態は、各端子がコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも第1のコイルまたは第2のコイルが可変のワイヤ幅を有することを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも10である品質係数を有するアンテナを含む。
1つまたは複数の実施形態は単一構造マルチモードアンテナを含み、当該単一構造マルチモードアンテナは、10より大きい透磁率を有する材料からなる基板を備え、基板表面上に配置されている離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である、第1の導電性ワイヤを備え、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは基板表面上に第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である、第2の導電性ワイヤを備え、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備え、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能なインダクタンスが生成可能である。本アンテナにおいて、基板材料は、マンガン亜鉛、ニッケル亜鉛、銅亜鉛、マグネシウム亜鉛、及びそれらの組合せからなる群から選択されるフェライト材料である。本アンテナにおいて、第1のコイルは基板の第1の部分上に配置されており、当該第1の基板部分は約40より大きい透磁率を有する第1のフェライト材料を含む。本アンテナにおいて、第2のコイルは基板の第2の部分上に配置されており、当該第2の基板部分は約40より大きい透磁率を有する第2のフェライト材料を含む。本アンテナにおいて、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップが設けられている。本アンテナにおいて、ギャップは少なくとも約0.1mmである。本アンテナにおいて、第1の導電性ワイヤは、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、第2の導電性ワイヤは電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本アンテナにおいて、第1の端子は第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子は、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子は、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されている。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。本アンテナにおいて、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備える。本アンテナにおいて、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N2はN1より大きい。本アンテナにおいて、各端子はコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。本アンテナにおいて、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成する。本アンテナにおいて、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能である。本アンテナにおいて、少なくとも第1のコイルまたは第2のコイルは可変のワイヤ幅を有する。本アンテナは10より大きい品質係数を有する。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナを備えるシステムを提供する。本システムは、離間した、第1のコイルの第1端部及び第2のコイルの第1端部を備えたN1ターン数を有して第1のインダクタンスを生成することが可能である第1のコイルであって基板表面にコンタクト可能である第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤを有するアンテナを備える。アンテナは、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有して第2のインダクタンスを生成することが可能である第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に配置されている、第2の導電性ワイヤを備える。さらに、アンテナは、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。アンテナは、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な、インダクタンスまたは周波数が生成可能であることを含む。本システムは、さらに、第1のアンテナ端子、第2のアンテナ端子、及び第3のアンテナ端子のうちの少なくとも1つに電気的に接続された制御回路を備える。本システムの制御回路は、アンテナの動作を制御することが可能である。
1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、電気抵抗器、キャパシタ、及びインダクタのうちの少なくとも1つを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップが設けられていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ギャップが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤまたは第2の導電性ワイヤが、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部が、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子が、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されていることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続してアンテナ動作周波数を変更することを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される電気的構成要素の少なくとも1つを備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナの第3の端子が、少なくとも1つのキャパシタを備えた電気スイッチ回路に電気的に接続されており、前記スイッチ回路は第1のコイルの第2端部と第2のコイルの第1端部とに電気的に接続されており、電気スイッチの作動によって、アンテナ動作周波数が変更されるように3つの端子端部のうちの2つを電気的に接続することを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2がN1より大きいことを含む。
1つまたは複数の実施形態は、各端子がコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも第1のコイルまたは第2のコイルが可変のワイヤ幅を有することを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を有するアンテナを含む。
1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる材料を基板が含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、a)アンテナを備えた、電気システムを含み、当該アンテナは、基板表面にコンタクト可能な離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤであって、第1のコイルは第1のインダクタンスを生成することが可能である、第1の導電性ワイヤを備え、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である、第2の導電性ワイヤを備え、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備え、第1のアンテナ端子、第2のアンテナ端子、及び第3のアンテナ端子のうちの少なくとも1つに電気的に接続された制御回路を備え、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の電気接続を選択することによって、同調可能なインダクタンスが生成可能である。本電気システムにおいて、制御回路は、電気抵抗器、キャパシタ、及びインダクタのうちの少なくとも1つを備える。本電気システムにおいて、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップが設けられている。本電気システムにおいて、ギャップは少なくとも約0.1mmである。本電気システムにおいて、第1の導電性ワイヤまたは第2の導電性ワイヤは、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える。本電気システムにおいて、第1の端子は第1のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子は、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続されており、第2の端子は、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続されている。本電気システムにおいて、アンテナの第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路の作動によって、アンテナ動作周波数が変更されるように3つの端子端部のうちの2つを電気的に接続する。本電気システムにおいて、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される電気的構成要素の少なくとも1つを備える。本電気システムにおいて、アンテナの第3の端子は少なくとも1つのキャパシタを備えた電気スイッチ回路に電気的に接続されており、電気スイッチ回路は第1のコイルの第2端部と第2のコイルの第1端部とに電気的に接続されており、電気スイッチの作動によって、アンテナ動作周波数が変更されるように3つの端子端部のうちの2つを電気的に接続する。本アンテナにおいて、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N2はN1より大きい。本アンテナにおいて、各端子はコイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有し、コイル接続点はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部はそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。本アンテナにおいて、端子リード部の長体の右側に沿って複数の第1のビアが近接して配置されており、端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して、複数の第2のビアが配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向しており、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成する。本アンテナにおいて、少なくとも第1のコイルまたは第2のコイルは可変のワイヤ幅を有する。本アンテナにおいて、アンテナは10より大きい品質係数を有する。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能である。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能である。本アンテナにおいて、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気絶縁材料からなる材料を基板が含む。本アンテナにおいて、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナを設ける方法を提供する。本方法は、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1の導電性ワイヤを用いて、基板表面にコンタクト可能な第1のインダクタンスを生成することが可能な第1のコイルを形成することを含む。本方法は、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する、第2のインダクタンスを生成することが可能な第2のコイルであって、第1のコイルによって形成された内周の内側に配置される第2のコイルを形成することを含む。さらに、本方法は、第1のコイルの第1端部に第1の端子を電気的に接続し、第2のコイルの第2端部に第2の端子を電気的に接続し、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に第3の端子を電気的に連接することを含む。本方法は、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、アンテナにより生成可能であるインダクタンスまたは周波数を同調させることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、さらに、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、少なくとも約0.1mmのギャップ寸法を設けることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第1の導電性ワイヤを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の形態は、さらに、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第2の導電性ワイヤを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、第1の端子を第1のコイルの第1端部に電気的に接続し、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子を、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続し、第2の端子を、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続することを含むことを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路が電気的に接続されており、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、N2をN1より大きく与えることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、コイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有する各端子を設け、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含むことを含む。
1つまたは複数の実施形態は、さらに、端子リード部の長体の右側に沿って近接して配置された複数の第1のビアと、第2のビアであって第2のビアが端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向する第2のビアとを設け、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、可変のワイヤ幅を有する少なくとも第1のコイル及び第2のコイルを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、10より大きい品質係数を与えることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信することを含むことを含む。
1つまたは複数の実施形態は、さらに、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信することを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から基板材料を選択することを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、同調可能な動作周波数を生成することを含むことを含む。
1つまたは複数の実施形態は単一構造マルチモードアンテナの方法を含み、本方法は、基板表面にコンタクト可能な離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1の導電性ワイヤを用いて、第1のインダクタンスを生成することが可能である第1のコイルを形成し、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2の導電性ワイヤを用いて、第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である第2のコイルを形成し、第1のコイルの第1端部に第1の端子を電気的に接続し、第2のコイルの第2端部に第2の端子を電気的に接続し、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に第3の端子を電気的に連接し、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、アンテナにより生成可能なインダクタンスを同調させることを含む。さらに、本方法は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップを設けることを含む。さらに、本方法は、ギャップが少なくとも約0.1mmのギャップ寸法を設けることを含む。さらに、本方法は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第1の導電性ワイヤを設けることを含む。さらに、本方法は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第2の導電性ワイヤを設けることを含むことを含む。さらに、本方法は、第1の端子を第1のコイルの第1端部に電気的に接続し、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子を、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続し、第2の端子を、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続することを含む。さらに、本方法は、選択回路を設けて第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路を電気的に接続し、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つをアクティブに接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。本方法において、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備える。さらに、本方法は、1つまたは複数の実施形態は、N1に少なくとも1を与え、N2に少なくとも2を与えることを含む。さらに、本方法は、N2をN1より大きく与えることを含む。さらに、本方法は、コイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有する各端子を設け、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。さらに、本方法は、端子リード部の長体の右側に沿って近接して配置された複数の第1のビアと、第2のビアであって第2のビアが端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向する第2のビアとを設け、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。さらに、本方法は、可変のワイヤ幅を有する少なくとも第1のコイル及び第2のコイルを設けることを含む。さらに、本方法は、10より大きい品質係数を与えることを含む。さらに、本方法は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を、第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって受信することを含む。さらに、本方法は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を、第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって送信することを含む。さらに、本方法は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から基板材料を選択することを含む。本方法において、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本方法において、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。さらに、本方法は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、同調可能な動作周波数を生成することを含む。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナを動作させる方法を提供する。アンテナを動作させる方法は、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有して第1のインダクタンスを生成することが可能な第1のコイルであって基板表面にコンタクト可能な第1のコイルをなす第1の導電性ワイヤを設けることを含む。アンテナは、さらに、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有して第2のインダクタンスを生成することが可能な第2のコイルをなす第2の導電性ワイヤであって、第2のコイルは第1のコイルによって形成された内周の内側に配置されている、第2の導電性ワイヤを備える。さらに、アンテナは、第1のコイルの第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイルの第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。本方法は、さらに、アンテナに電気的に接続された制御回路を設けることを含む。さらに、本方法は、電気信号を受信または送信することが可能であるように、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、所望のアンテナインダクタンスまたは動作周波数を達成することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップを設けることを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも約0.1mmのギャップ寸法を設けることを含む。1つまたは複数の実施形態は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第1の導電性ワイヤを設けることを含む。1つまたは複数の形態は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第2の導電性ワイヤを設けることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子を第1のコイルの第1端部に電気的に接続し、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子を、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続し、第2の端子を、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に電気的に接続された選択回路を設け、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1に少なくとも1を与え、N2に少なくとも2を与えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2をN1より大きく与えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、コイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有する各端子を設け、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って近接して配置された複数の第1のビアと、第2のビアであって第2のビアが端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向する第2のビアとを設け、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、可変のワイヤ幅を有する少なくとも第1のコイル及び第2のコイルを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を与えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を受信し、当該電気信号は少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を送信し、当該電気信号は少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から基板材料を選択することを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内で受信または送信することを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、電気抵抗器、キャパシタ、及びインダクタのうちの少なくとも1つを備えることを含む。
1つまたは複数の実施形態は単一構造マルチモードアンテナを動作させる方法を含み、本方法はアンテナを設けることを含み、アンテナを設けることは、基板表面にコンタクト可能な離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1の導電性ワイヤを用いて、第1のインダクタンスを生成することが可能である第1のコイルを形成し、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2の導電性ワイヤを用いて、第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である第2のコイルを形成し、第1のコイルの第1端部に第1の端子を電気的に接続し、第2のコイルの第2端部に第2の端子を電気的に接続し、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に第3の端子を電気的に連接し、電気信号を受信または送信することが可能であるように、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、所望のアンテナ動作周波数を達成することによる。さらに、本方法は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップを設けることを含む。さらに、本方法は、少なくとも約0.1mmのギャップ寸法を設けることを含む。さらに、本方法は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第1の導電性ワイヤを設けることを含む。さらに、本方法は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第2の導電性ワイヤを設けることを含む。さらに、本方法は、第1の端子を第1のコイルの第1端部に電気的に接続し、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子を、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続し、第2の端子を、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続することを含む。さらに、本方法は、選択回路を設けて第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に選択回路を電気的に接続し、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つをアクティブに接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。本方法において、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備える。さらに、本方法は、N1に少なくとも1を与え、N2に少なくとも2を与えることを含む。さらに、本方法は、N2をN1より大きく与えることを含む。さらに、本方法は、コイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有する各端子を設け、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。さらに、本方法は、端子リード部の長体の右側に沿って近接して配置された複数の第1のビアと、第2のビアであって第2のビアが端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向する第2のビアとを設け、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。さらに、本方法は、可変のワイヤ幅を有する少なくとも第1のコイル及び第2のコイルを設けることを含む。さらに、本方法は、10より大きい品質係数を与えることを含む。さらに、本方法は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を、第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって受信することを含む。さらに、本方法は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を、第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって送信することを含む。さらに、本方法は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から基板材料を選択することを含む。本方法において、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本方法において、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。さらに、本方法は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択して、同調可能な動作周波数を生成することを含む。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナを製造する方法を提供する。アンテナを製造する方法は、電気絶縁材料からなる表面を有する基板を設けることを含む。さらに、本方法は、基板表面上に配置された第1のインダクタンスを生成することが可能である第1のコイルであって、離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1の導電性ワイヤからなる第1のコイルを形成することを含む。本方法は、さらに、第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である第2のコイルであって、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2の導電性ワイヤからなる第2のコイルを形成することを含む。本方法は、さらに、第1のコイルの第1端部に第1の端子を電気的に接続し、第2のコイルの第2端部に第2の端子を電気的に接続し、第2のコイルと第3のコイルとのいずれか一方に第3の端子を電気的に連接することを含む。本方法は、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の電気接続を選択して、アンテナにより生成可能であるインダクタンスまたは周波数を選択的に同調させることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の導電性ワイヤ及び第2の導電性ワイヤが次の方法、すなわち、表面印刷技術、フォトリソグラフィ、化学またはレーザエッチング、レーザクラッディング、レーザ切断、物理または化学気相堆積、電気化学堆積、分子線エピタキシ、原子層堆積、スタンピング、または化学処理のうちの少なくとも1つによって形成されることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップを形成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、少なくとも約0.1mmのギャップ寸法を設けることを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第1の導電性ワイヤを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の形態は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第2の導電性ワイヤを設けることを含む。1つまたは複数の実施形態は、さらに、第1の端子を第1のコイルの第1端部に電気的に接続し、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子を、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続し、第2の端子を、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に電気的に接続されたキャパシタ、抵抗器、及びインダクタのうちの少なくとも1つを備える選択回路を設けることを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つをアクティブに接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1に少なくとも1を与え、N2に少なくとも2を与えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2をN1より大きく与えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、コイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有する各端子を設け、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。1つまたは複数の実施形態は、端子リード部の長体の右側に沿って近接して配置された複数の第1のビアと、第2のビアであって第2のビアが端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向する第2のビアとを設け、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、可変のワイヤ幅を有する少なくとも第1のワイヤまたは第2のワイヤを設けることを含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を与えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって受信可能な、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を選択することを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって送信可能な、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を選択することを含む。1つまたは複数の実施形態は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から基板材料を選択することを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は単一構造マルチモードアンテナを製造する方法を含み、当該方法は、電気絶縁材料からなる表面を有する基板を設け、基板表面に配置されている離間した、第1のコイルの第1端部及び第1のコイルの第2端部を備えたN1ターン数を有する第1の導電性ワイヤからなる第1のコイルであって、第1のインダクタンスを生成することが可能である第1のコイルを形成し、離間した、第2のコイルの第1端部及び第2のコイルの第2端部を備えたN2ターン数を有する第2の導電性ワイヤからなる第2のコイルであって、基板表面上に第1のコイルによって形成された内周の内側に位置する第2のインダクタンスを生成することが可能である第2のコイルを形成し、第1のコイルの第1端部に第1の端子を電気的に接続し、第2のコイルの第2端部に第2の端子を電気的に接続し、第2のコイルと第3のコイルとのいずれか一方に第3の端子を電気的に連接し、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の電気接続を選択して、アンテナにより生成可能なインダクタンスを選択的に同調させることを含む。さらに、本方法は、アンテナの第1のコイルの内周と第2のコイルの外周との間にギャップを設けることを含む。さらに、本方法は、少なくとも約0.1mmのギャップ寸法を設けることを含む。さらに、本方法は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第1の導電性ワイヤを設けることを含む。さらに、本方法は、電気的に並列に接続された2つ以上のファイラを備える第2の導電性ワイヤを設けることを含む。さらに、本方法は、第1の端子を第1のコイルの第1端部に電気的に接続し、第1のコイルの第1端部は、最外の第1のコイル外周に配置された、第1のコイルの第1の導電性ワイヤの端部に設けられており、第3の端子を、第2のコイル外周に配置された、第2のコイルの第1端部に電気的に接続し、第2の端子を、第2のコイルパターンの内周に沿って配置された、第2のコイルの第2端部に電気的に接続することを含む。さらに、本方法は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子に電気的に接続された選択回路を設け、選択回路は第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つを電気的に接続して同調可能なインダクタンスを生成することを含む。本方法において、選択回路は、抵抗器、キャパシタ、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電気的構成要素を備える。さらに、本方法は、N1に少なくとも1を与え、N2に少なくとも2を与えることを含む。さらに、本方法は、N2をN1より大きく与えることを含む。さらに、本方法は、コイル接続点から端子端部まで延在する端子リード部を有する各端子を設け、コイル接続点がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方に電気的に接続されており、端子リード部がそれぞれ第1のコイルの第1の導電性ワイヤと第2のコイルの第2の導電性ワイヤとのいずれか一方の少なくとも一部にまたがることを含む。さらに、本方法は、端子リード部の長体の右側に沿って近接して配置された複数の第1のビアと、第2のビアであって第2のビアが端子リード部の長体の左側に沿って、かつ複数の第1のビアと対向して配置されていることにより、複数の第1のビアの各々が複数の第2のビアの1つに対向する第2のビアとを設け、複数の第1のビア及び複数の第2のビアのそれぞれの対向するビアが、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方の同じ導電性ワイヤに電気的に接続されていることによって、端子リード部をバイパスするビア間導電路を構成することを含む。さらに、本方法は、可変のワイヤ幅を有する少なくとも第1のコイルまたは第2のコイルを設けることを含む。さらに、本方法は、10より大きい品質係数を与えることを含む。さらに、本方法は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を受信し、当該電気信号は第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって受信可能であることを含む。さらに、本方法は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群の中の電気信号を送信し、当該電気信号は第1のコイル及び第2のコイルのうちの少なくとも1つによって送信可能であることを含む。さらに、本方法は、ポリイミド、アクリル、グラスファイバ、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート、フルロポリマ、共重合体、セラミック材料、フェライト材料、及びそれらの組合せからなる群から基板材料を選択することを含む。さらに、本方法は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内で受信または送信することを含む。さらに、本方法は、少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することを含む。本方法において、制御回路は、電気抵抗器、キャパシタ、及びインダクタのうちの少なくとも1つを備える。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、単一構造マルチモードアンテナは、離間した第1の第1のコイル部の端部及び第2の第1のコイル部の端部を備えたN1ターン数を有して第1のインダクタンスを生成することが可能な第1のコイル部を備える。さらに、本アンテナは、離間した第1の第2のコイル部の端部及び第2の第2のコイル部の端部を備えたN2ターン数を有して第2のインダクタンスを生成することが可能な第2のコイル部であって、第1のコイル部によって形成された内周の内側に配置された第2のコイル部を備え、第2のコイル部の第1端部が第1のコイル部の第2端部に電気的に接続されていることによって、一体成形されたアンテナ体を形成する。さらに、本アンテナは、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイル部の第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える。本アンテナは、さらに、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な、インダクタンスまたは周波数が生成可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル部及び第2のコイル部が単一のワイヤ構造で形成されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル部及び第2のコイル部のワイヤ構造が、同一でない幅を含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル部の内周と第2のコイル部の外周との間に設けられたギャップを備える。1つまたは複数の実施形態は、ギャップが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が、第1のコイル部の最外周に配置された、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が第2のコイル部の第2端部に電気的に接続されており、第3の端子が、第1のコイル部と第2のコイル部とが接する接合部において電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの少なくとも1つに選択回路が電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、キャパシタ、抵抗器、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備えることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、N2がN1より大きいことを含む。1つまたは複数の実施形態は、10より大きい品質係数を有するアンテナを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル部及び第2のコイル部によって受信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル部及び第2のコイル部によって送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な動作周波数が生成可能であることを含む。
1つまたは複数の実施形態は単一構造マルチモードアンテナを含み、当該単一構造マルチモードアンテナは、離間した第1の第1のコイル部の端部及び第2の第1のコイル部の端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイル部であって、第1のインダクタンスを生成することが可能である第1のコイル部と、離間した第1の第2のコイル部の端部及び第2の第2のコイル部の端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイル部であって、第1のコイル部によって形成された内周の内側に配置された第2のインダクタンスを生成することが可能な第2のコイル部とを備え、第2のコイル部の第1端部が1のコイル部の第2端部に電気的に接続されていることによって一体成形されたアンテナ体を形成しており、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイル部の第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイルと第2のコイルとのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備え、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能なインダクタンスが生成可能である。本アンテナにおいて、第1のコイル部及び第2のコイル部は単一のワイヤ構造で形成されている。本アンテナにおいて、第1のコイル部及び第2のコイル部のワイヤ構造は、同一でない幅を含む。さらに、本アンテナは、第1のコイル部の内周と第2のコイル部の外周との間に設けられたギャップを備える。本アンテナにおいて、ギャップは少なくとも約0.1mmである。本アンテナにおいて、第1の端子は、第1のコイル部の最外周に配置された、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続されており、第2の端子は第2のコイル部の第2端部に電気的に接続されており、第3の端子は、第1のコイル部と第2のコイル部とが接する接合部において電気的に接続されている。本アンテナにおいて、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの少なくとも1つに選択回路が電気的に接続されている。本アンテナにおいて、選択回路は、キャパシタ、抵抗器、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備える。本アンテナにおいて、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N2はN1より大きい。本アンテナは10より大きい品質係数を有する。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号は、少なくとも第1のコイル部及び第2のコイル部によって受信可能である。本アンテナにおいて、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号は、少なくとも第1のコイル部及び第2のコイル部によって送信可能である。本アンテナにおいて、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。本アンテナにおいて、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な動作周波数が生成可能である。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、一体成形体を有する単一構造マルチモードアンテナを設ける方法を提供する。アンテナを設ける方法は、金属のブランクを設けることを含む。さらに、本方法は、ダイ及びモールドを設けることを含む。本方法は、さらに、ダイとモールドとの間に金属のブランクを配置することを含む。さらに、本方法は、金属をスタンピングして一体成形体を有するアンテナを形成することを含む。アンテナは、離間した第1の第1のコイル部の端部及び第2の第1のコイル部の端部を備えたN1ターン数を有して第1のインダクタンスを生成することが可能な第1のコイル部を備える。さらに、アンテナは、離間した第1の第2のコイル部の端部及び第2の第2のコイル部の端部を備えたN2ターン数を有して第2のインダクタンスを生成することが可能な第2のコイル部であって、第1のコイル部によって形成された内周の内側に配置された第2のコイル部を備え、第2のコイル部の第1端部が第1のコイル部の第2端部に電気的に接続されていることによって、一体成形されたアンテナ体を形成する。さらに、本方法は、第1のコイル部の第1端部に第1の端子を電気的に接続し、第2のコイル部の第2端部に第2の端子を電気的に接続し、第1のコイル部と第2のコイル部とのいずれか一方に第3の端子を電気的に連接することを含む。
1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル部及び第2のコイル部が単一のワイヤ構造で形成されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル部及び第2のコイル部のワイヤ構造が、同一でない幅を含むことを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1のコイル部の内周と第2のコイル部の外周との間にギャップが設けられていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、ギャップが少なくとも約0.1mmであることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子が、第1のコイル部の最外周に配置された、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続されており、第2の端子が第2のコイル部の第2端部に電気的に接続されており、第3の端子が、第1のコイル部と第2のコイル部とが接する接合部において電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの少なくとも1つに選択回路が電気的に接続されていることを含む。1つまたは複数の実施形態は、選択回路が、キャパシタ、抵抗器、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備えることを含む。
1つまたは複数の実施形態は、N1が少なくとも1であり、N2が少なくとも2であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、N2がN1より大きいことを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが10より大きい品質係数を有することを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル部及び第2のコイル部によって受信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号が、少なくとも第1のコイル部及び第2のコイル部によって送信可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、アンテナが少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能であることを含む。1つまたは複数の実施形態は、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な動作周波数が生成可能であることを含む。
本開示の実施形態の少なくとも1つにおいて、一体成形体を有する単一構造マルチモードアンテナを設ける方法を提供する。アンテナを設ける方法は、金属のブランクを設け、ダイ及びモールドを設け、ダイとモールドとの間に金属のブランクを配置し、金属ブランクをスタンピングすることによって一体成形されたアンテナ体を形成し、一体成形されたアンテナ体は、離間した第1の第1のコイル部の端部及び第2の第1のコイル部の端部を備えたN1ターン数を有する第1のコイル部であって、第1のインダクタンスを生成することが可能な第1のコイル部と、離間した第1の第2のコイル部の端部及び第2の第2のコイル部の端部を備えたN2ターン数を有する第2のコイル部であって、第1のコイル部によって形成された内周の内側に配置された第2のインダクタンスを生成することが可能な第2のコイル部と、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続された第1の端子と、第2のコイル部の第2端部に電気的に接続された第2の端子と、第1のコイル部と第2のコイル部とのいずれか一方に電気的に連接された第3の端子とを備える、ことを含む。本方法において、第1のコイル部及び第2のコイル部を単一のワイヤ構造で形成する。本方法において、第1のコイル部及び第2のコイル部のワイヤ構造が、同一でない幅を含む。本方法において、第1のコイル部の内周と第2のコイルの外周との間にギャップを設ける。本方法において、ギャップは少なくとも約0.1mmである。本方法において、第1の端子を、第1のコイル部の最外周に配置された、第1のコイル部の第1端部に電気的に接続し、第2の端子を第2のコイル部の第2端部に電気的に接続し、第3の端子を、第1のコイル部と第2のコイル部とが接する接合部において電気的に接続する。本方法において、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの少なくとも1つに選択回路を電気的に接続する。本方法において、選択回路は、キャパシタ、抵抗器、及びインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備える。本方法において、N1は少なくとも1であり、N2は少なくとも2である。本アンテナにおいて、N2はN1より大きい。本方法において、アンテナは10より大きい品質係数を有する。本方法において、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号は、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって受信可能である。本方法において、データ信号、電圧、電流、及びそれらの組合せからなる群から選択される電気信号は、少なくとも第1のコイル及び第2のコイルによって送信可能である。本方法において、約100kHzから約250kHzまで、約250kHzから約500kHzまで、6.78MHz、13.56MHz、及びそれらの組合せからなる群から選択される周波数帯域内でアンテナが受信または送信することが可能である。本方法において、アンテナは少なくとも100kHzの周波数で受信または送信することが可能である。本方法において、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子のうちの2つの間の接続を選択することによって、同調可能な動作周波数が生成可能である。
本明細で使用される、項目の任意のものを区分する「及び」または「または」を伴って一連の項目に先行する「のうちの少なくとも1つ」との句は、列挙の各部材(すなわち、各構成要素)ではなく、全体として列挙に変化を与える。「のうちの少なくとも1つ」との句は、列挙された各項目の少なくとも1つの選択を必要とするのではなく、当該句は、項目の任意のものの少なくとも1つ、及び/または項目の任意の組合せの少なくとも1つ、及び/または項目の各々の少なくとも1つを含む意味を与える。例として、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」との句は、それぞれ、Aのみ、Bのみ、またはCのみ、A、B、及びCの任意の組合せ、及び/またはA、B、及びCの各々の少なくとも1つを指す。
「ように構成されている」、「ように動作可能である」、及び「ようにプログラムされている」との述語は、主語の特定の実体的または非実体的な修飾を意味するのではなく、入替え可能に用いられることが意図されている。1つまたは複数の実施形態において、動作または構成要素をモニタ及び制御するように構成されたプロセッサは、動作をモニタ及び制御するようにプログラムされたプロセッサ、または動作をモニタ及び制御するように動作可能であるプロセッサをも意味し得る。同様に、コードを実行するように構成されたプロセッサは、コードを実行するようにプログラムされた、またはコードを実行するように動作可能なプロセッサとみなすことが可能である。
「態様」などの句は、斯かる態様が対象技術に不可欠であることも、斯かる態様が対象技術の全構成に当てはまることも意味しない。態様に関する開示は、全構成、または1つまたは複数の構成に当てはまり得る。態様は、開示の1つまたは複数の例を提供し得る。「態様」などの句は、1つまたは複数の態様に当てはまり得るとともに、その逆も成り立つ。「実施形態」などの句は、斯かる実施形態が対象技術に不可欠であることも、斯かる実施形態が対象技術の全構成に当てはまることも意味しない。実施形態に関する開示は、全実施形態、または1つまたは複数の実施形態に当てはまり得る。実施形態は、開示の1つまたは複数の例を提供し得る。「実施形態」などの句は、1つまたは複数の実施形態に当てはまり得るとともに、その逆も成り立つ。「構成」などの句は、斯かる構成が対象技術に不可欠であることも、斯かる構成が対象技術の全構成に当てはまることも意味しない。構成に関する開示は、全構成、または1つまたは複数の構成に当てはまり得る。構成は、開示の1つまたは複数の例を提供し得る。「構成」などの句は、1つまたは複数の構成に当てはまり得るとともに、その逆も成り立つ。
「例示的な」との語は、本明細書において「例、場合、または例証として役立つこと」を意味するように用いられている。「例示的」として、または「例」として本明細書において説明するいずれの実施形態も、必ずしも他の実施形態に対して好ましい、または有利であるとみなされない。さらに、説明または請求項において「含む(include)」、「有する(have)」などの文言が用いられる限り、斯かる文言は、「備える(comprise)」が請求項における慣用語として利用されるときに解釈されるように、「備える(comprise)」との文言に類似した態様で包含的であると意図されている。さらに、説明または請求項において「含む(include)」、「有する(have)」などの文言が用いられる限り、斯かる文言は、「備える(comprise)」が請求項における慣用語として利用されるときに解釈されるように、「備える(comprise)」との文言に類似した態様で包含的であると意図されている。
当業者に知られている、または後に知られるようになる、本開示を通して説明された種々の態様の要素に対するすべての構造的及び機能的な均等物は、明らかに、参照によって本明細書に組み込まれ、請求項によって包含されることが意図されている。さらに、本明細書に開示されたことには、斯かる開示が請求項において明示的に挙げられているか否かに関わらず、公知化のみが意図されたものはない。35U.S.C.112条第6パラグラフに該当するとみなされる請求項要素は、当該要素が「〜する手段(means for)」との句を用いて明示的に挙げられない限り、または方法請求項の場合に当該要素が「〜するステップ(step for)」との句を用いて挙げられない限り、存在しない。
単数形の要素への言及は、特に断らない限り、「1つであって1つのみ」を意味するのではなく、「1つまたは複数」が意図されている。特に断らない限り、「いくつかの」との文言は、1つまたは複数を指す。男性(例えば、彼)の代名詞は、女性及び中性の性を含み、その逆も成り立つ。見出し及び小見出しは、存在する場合は、便宜のためにのみ用いられ、対象の開示を限定しない。
本明細書は多くの詳細を含むが、請求され得るものの範囲に対する限定ではなく、主題の特定の実施の説明とみなされるべきである。個別の実施形態に関連して本明細書で説明される特定の特徴は、1つの実施形態において組み合わせて実施されることも可能である。逆に、1つの実施形態に関連して説明される種々の特徴は、個別に、または任意の適当なサブコンビネーションで、複数の実施形態において実施されることも可能である。さらに、特徴は、特定の組合せで作用するとして上述され、さらには最初にそのように請求され得るが、請求される組合せ内の1つまたは複数の特徴は、場合によっては当該組合せ内で実施され得るとともに、請求される組合せはサブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形を対象とし得る。