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JP2018180201A - ホログラム記録装置およびホログラム製造方法 - Google Patents

ホログラム記録装置およびホログラム製造方法 Download PDF

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JP2018180201A JP2017077914A JP2017077914A JP2018180201A JP 2018180201 A JP2018180201 A JP 2018180201A JP 2017077914 A JP2017077914 A JP 2017077914A JP 2017077914 A JP2017077914 A JP 2017077914A JP 2018180201 A JP2018180201 A JP 2018180201A
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Abstract

【課題】照明光の光源の位置に応じて、物体光を精度よく再現することが可能なホログラムを生成するホログラム記録装置を提供する。【解決手段】ホログラム記録装置1Bは、コヒーレント光を発光するコヒーレント光源10と、コヒーレント光を2つの光路に分離する光源分離手段11と、分離された一方の光によりセル単位の物体光を変調する第1空間光変調手段14と、分離された他方の光によりセル単位の光源位置に応じた参照光を変調する第2空間光変調手段17Bと、書き込み対象となるセルを物体光および参照光の照射位置に移動する記録媒体移動手段18と、書き込み対象のセルの移動に同期して、物体光および参照光を照射する制御を行うホログラム記録制御装置20Bと、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、ホログラム記録装置およびホログラム製造方法に関する。
従来、3次元の被写体情報の記録・再生方式として、ホログラフィ技術がある。このホログラフィ技術は、物体から反射してくる光(物体光)と、物体光とは異なる光(参照光)とを干渉させ、その干渉によって形成される縞(干渉縞)を感光媒体に記録する。この干渉縞を記録した感光媒体をホログラムと呼ぶ。すなわち、ホログラムは、3次元の被写体情報を2次元平面に記録したものである。
ホログラム記録媒体に干渉縞を記録する、従来から知られているアナログホログラムは、ホログラム記録媒体全体を露光するため、露光可能なパワーのレーザと露光時間が必要な上、干渉縞を静止させる極めて高度な制振技術が必要となる。そのため、アナログホログラムは、ホログラム記録媒体が大きくなるほど、その製造方法は極めて困難なものとなる。
近年では、ホログラム記録媒体に対して、要素ホログラムと呼ばれる微小なセルごとに干渉縞を記録するホログラムプリンタが知られている。
このようなホログラムプリンタは、要素ホログラム(セル)を、上下左右に移動させながらセル単位で干渉縞を記録し、最終的に1枚の大きなホログラムを生成する。
また、このホログラムプリンタは、微小なセルを露光できるレーザパワーがあればよい。さらに、このホログラムプリンタは、物体光をコンピュータから空間光変調器(Spatial Light Modulator:SLM)へデジタルデータとして送出するだけで、SLMとセルとの距離は通常一定であるため、振動の影響を受けにくく、高度な制振が不要である。
このようにセルごとに干渉縞を記録するホログラムプリンタには、フリンジプリンタと波面プリンタとがある。
フリンジプリンタは、コンピュータ内で予め干渉縞を計算によって求め、その干渉縞をSLMに表示し、縮小投影することで、ホログラム記録媒体に干渉縞を記録する。
一方、波面プリンタは、コンピュータ内で生成した3次元デジタルデータ(ホログラムデータ)をSLMにより再生し、得られた複素振幅分布(物体光)と、別の経路でホログラム面まで導かれた物体光と可干渉な光(参照光)との干渉縞をホログラム記録媒体に記録する(特許文献1等)。
この波面プリンタは、ホログラム記録媒体の厚さ方向にも干渉縞を記録するため、再生時には波長選択制を持たせるなど、フリンジプリンタでは実現できない機能を実装することもできる点で優れている。
特開2016−212231号公報
T.Yamaguchi, O.Miyamoto, and H.Yoshikawa,"Volume hologram printer to record the wavefront of threedimensional objects," Opt. Eng. 51(7), 075802 (2012). H.Kang, E.Stoykoba, Y.Kim, S.Hong, J.Park and J.Hong,"Color Holographic Wavefront Printing Technique for Realistic Representation," IEEE Trans. Industrial Info., Vol.12, No.4, (2016). K.Wakunami, Y.Ichihashi, H.Sasaki, R.Oi, T.Senoh and K.Yamamoto,"Wavefront Printer by Using Cell Overlapping Technique," IDMC’15 and 3DSA2015, AP6-005, (2015). M.Sato, Y.Ito, T.Yanagisawa, K.Takahashi and M.Ogasawara,"Compact Full-Color Hologram Printer", HODIC Circular, Vol.33, No.1, pp.9-13 (2013).
従来の波面プリンタは、要素ホログラム(セル)を、上下左右に移動させながらセル単位で干渉縞を記録するため、参照光を平行光で照射する必要がある。
しかし、アナログホログラムは、屋内における観賞用途等におけるホログラムの照明にハロゲンランプ(点光源)を照明光として用いることが一般的に行われている。
そのため、従来の波面プリンタで記録したホログラムは、平行光以外の通常使用される光源(例えば、点光源)の光では、物体光の再現性が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明は、照明光の光源の位置に応じて、物体光を精度よく再現することが可能なホログラムを製造するホログラム記録装置およびホログラム製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るホログラム記録装置は、干渉縞をセル単位でホログラム記録媒体に記録するホログラム記録装置であって、コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光を2つの光路に分離する光源分離手段と、分離された一方の光により物体光を変調する第1空間光変調手段と、分離された他方の光により参照光を変調する第2空間光変調手段と、書き込み対象となるセルを前記物体光および前記参照光の照射位置に移動する記録媒体移動手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、セル位置制御手段と、セルデータ表示手段と、第2空間光変調制御手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、ホログラム記録装置は、セル位置制御手段によって、書き込み対象となるセルを、照射位置に移動するように記録媒体移動手段を制御する。これによって、ホログラム記録装置は、ホログラム記録媒体に予め定めた大きさのセル単位で干渉縞を記録することが可能になる。
そして、ホログラム記録装置は、セルデータ表示手段によって、セルの移動に同期して、セルに対応する予め生成したホログラムデータを第1空間光変調手段に表示する。これにより、ホログラム記録装置は、コヒーレント光から分離された一方の光によりセル単位で物体光を変調することができる。
また、ホログラム記録装置は、第2空間光変調制御手段によって、セルの移動に同期して、ホログラム再生時における光源の位置を参照光の相対位置として、コヒーレント光から分離された他方の光の位相を変調して参照光を生成するように第2空間光変調手段を制御する。これにより、ホログラム記録装置は、コヒーレント光から分離された他方の光によりセル単位で参照光を変調することができる。
これによって、ホログラム記録装置は、ホログラム全体で同一の平行光となる参照光を用いずに、ホログラム再生時における光源の位置に対応したセルごとに異なる参照光を用いてホログラムを生成することができる。
この第2空間光変調制御手段は、光源の相対位置からの参照光を、SLMを用いて変調した複素振幅分布を用いて実現することとしてもよい。
また、ホログラム記録装置は、同一のセルに視野角の異なる物体光を照射し、重畳して干渉縞を記録することとしてもよい。
また、第2空間光変調制御手段は、光源の相対位置方向に移動させたミラーから書き込み対象のセル方向に、コヒーレント光から分離された他方の光を反射させることで、参照光を生成することとしてもよい。
また、前記課題を解決するため、本発明に係るホログラム製造方法は、コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光を2つの光路に分離する光源分離手段と、分離された一方の光により物体光を変調する第1空間光変調手段と、分離された他方の光により参照光を変調する第2空間光変調手段と、書き込み対象となるセルを前記物体光および前記参照光の照射位置に移動する記録媒体移動手段と、制御手段と、を備えたホログラム記録装置で、干渉縞をセル単位でホログラム記録媒体に記録するホログラム製造方法であって、セル位置制御工程と、セルデータ表示工程と、第2空間光変調制御工程と、を含む手順とした。
かかる手順において、ホログラム製造方法は、セル位置制御工程として、制御手段により、書き込み対象となるセルが照射位置に移動するように記録媒体移動手段を制御する。
そして、ホログラム製造方法は、セルデータ表示工程として、制御手段により、セルの移動に同期して、セルに対応するホログラムデータを第1空間光変調手段に表示する。これによって、コヒーレント光から分離された一方の光によりセル単位で物体光を変調する。
そして、ホログラム製造方法は、第2空間光変調制御工程として、制御手段により、セルの移動に同期して、ホログラム再生時における光源の位置を参照光の相対位置として、コヒーレント光から分離された他方の光の位相を変調して参照光を生成するように第2空間光変調手段を制御する。
これによって、ホログラム製造方法は、セル単位で、相対的に照射方向の異なる参照光を用いて、ホログラムを製造することができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、ホログラム再生時の光源に応じたセル単位で異なる参照光をホログラム記録媒体に照射して、ホログラムを生成することができる。
これによって、本発明は、ホログラム再生時において物体光の再現性を高めたホログラムを生成することができる。
本発明の第1実施形態に係るホログラム記録装置の構成を示す全体構成図である。 図1のホログラム記録制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 ホログラム記録媒体とミラーとの関係を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係るホログラム記録装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るホログラム記録装置の構成を示す全体構成図である。 図5のホログラム記録制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 ホログラム面の複素振幅分布を演算する手法を説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係るホログラム記録装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るホログラム記録装置の構成を示す全体構成図である。 図9のホログラム記録制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 縮小光学系の構成例を示す構成図である。
以下、図面を参照して本発明に係るホログラム記録装置およびホログラム製造方法を実施するための形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
[ホログラム記録装置の構成]
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るホログラム記録装置1の構成について説明する。
ホログラム記録装置1は、予め定めた大きさの矩形領域であるセルEH単位で、ホログラム記録媒体Hにホログラムを記録するものである。ここでは、ホログラム記録装置1は、コヒーレント光源10と、光源分離手段11と、ミラー12(12,12)と、ハーフミラー13と、第1空間光変調手段14と、不要光除去手段15と、結像手段16と、第2空間光変調手段17と、記録媒体移動手段18と、ホログラム記録制御装置20と、を備える。なお、コヒーレント光源10と光源分離手段11との間には、レーザ光のビーム径を拡大し、平行光にするビームエキスパンダーを備えるが、ここでは、図示を省略している。また、物体光および参照光の光路上において、それぞれの光を書き込み対象のセルEH以外に照射しないように周辺部を遮光する遮蔽板を備えるが、ここでは、図示を省略している。
コヒーレント光源10は、コヒーレント光(レーザ光)を発光するものである。このコヒーレント光源10は、例えば、波長が532nmの緑色レーザ光を出射する半導体レーザで構成することができる。
このコヒーレント光源10は、コヒーレント光を光源分離手段11に出射する。ここでは、コヒーレント光源10は、ホログラム記録制御装置20の制御によって、コヒーレント光の出射のON/OFFが制御される。例えば、コヒーレント光源10は、内部または出射口近傍にシャッタ(例えば、光シャッタ)を備え、ホログラム記録制御装置20の指示により、コヒーレント光の出射のON/OFFを行う。
光源分離手段11は、入射光を異なる方向に分離するものである。例えば、光源分離手段11は、クロスハーフミラーで構成することができる。
ここでは、光源分離手段11は、コヒーレント光源10から入射した光を、物体光を生成するための光として、ミラー(ミラー12,ハーフミラー13)を経由して、第1空間光変調手段14に照射し、参照光となる光として、ミラー(ミラー12)を経由して、第2空間光変調手段17に照射する。
ミラー12は、入射光を全反射する全ミラーである。ここでは、ミラー12は、光源分離手段11で分離された一方のレーザ光をハーフミラー13に反射する。また、ミラー12は、光源分離手段11で分離された他方のレーザ光を第2空間光変調手段17内のミラー170に反射する。
ハーフミラー13は、入射した光の一部を反射し、残りを透過させるものである。ここでは、ハーフミラー13は、ミラー12で反射した光を第1空間光変調手段14に反射する。また、ハーフミラー13は、第1空間光変調手段14に反射して変調された光を透過し、不要光除去手段15に出射する。このハーフミラー13は、偏光ビームスプリッタ(Polarizing Beam Splitter:PBS)で構成することができる。
第1空間光変調手段(SLM)14は、ホログラムデータの光の強度分布または位相分布を変調するものである。この第1空間光変調手段14は、SLM(Spatial Light Modulator)で構成することができる。
この第1空間光変調手段14は、ホログラム記録制御装置20から入力したホログラムデータをページデータとして表示し、ハーフミラー13から照射される光によって変調された光(複素振幅分布)を物体光として出射する。
なお、素子を液晶とするSLM14を用いることで、光の位相分布または強度分布を変調することができ、素子をDMD(Digital Mirror Device)とするSLM14を用いることで、光の強度分布を変調することができる。
不要光除去手段15は、SLM14から物体光と共に出射される不要光を除去するものである。この不要光除去手段15は、SLM14の回折光のうち、物体光である1次回折光のみを通過させる。すなわち、不要光除去手段15は、0次回折光、高次回折光を除去する。
この不要光除去手段15は、レンズ150と、遮蔽板151と、レンズ152と、で構成される。なお、レンズ150,152は、同じ焦点距離fとする。また、レンズ150は、SLM14から焦点距離fだけ離間した位置に配置され、レンズ150と遮蔽板151との距離、および、遮蔽板151とレンズ152との距離は、焦点距離fとする。
レンズ150は、ハーフミラー13を透過した物体光のフーリエ変換像(周波数分布)を遮蔽板151に集光するもので、例えば、凸レンズである。
遮蔽板151は、不要光を除去するもので、ハーフゾーンプレート処理を行うための、物体光の半分を遮蔽するマスクである。
レンズ152は、遮蔽板151を通過した物体光のフーリエ変換像(周波数分布)を物体光(実面での分布)に変換するもので、例えば、凸レンズである。このレンズ152の後段でレンズ152の焦点距離fだけ離れた位置に物体光があらわれることになる。
この不要光除去手段15で不要光が除去された物体光は、結像手段16に出射される。
結像手段16は、不要光が除去された第1空間光変調手段14から出射された光(複素振幅分布)を、ホログラム記録媒体Hの書き込み対象となるセルEHに結像させるものである。この結像手段16は、例えば、レンズ(凸レンズ)で構成することができる。ここで、結像手段16として、焦点距離fのレンズを用いた場合、レンズ152と結像手段16との距離を3f、結像手段16とホログラム記録媒体Hとの距離を2fとすればよい。
第2空間光変調手段17は、光源分離手段11で分離された光を位相変調するものである。この第2空間光変調手段17は、書き込み対象となるセルEHに対して、光の入射角により位相を変調し、参照光として出射する。ここでは、第2空間光変調手段17は、ミラー170と、回転機構171と、ミラー移動手段172と、を備える。
ミラー170は、入射光を全反射するものである。ここでは、ミラー170は、2軸の回転機構171によって回転駆動され、光源分離手段11で分離されてミラー12で反射したレーザ光を、参照光として、セルEHに反射する。なお、ミラー170の光の反射方向(参照光角度)は、回転機構171によって角度が制御される。
回転機構171は、ミラー170を保持し、2軸(水平、垂直)の回転軸により、ミラー170を回転させるものである。この回転機構171は、例えば、ジンバル構造を有し、各軸の回転駆動は、ホログラム記録制御装置20によって制御される。
ミラー移動手段172は、ホログラム記録媒体Hに対して平行に配置され、2軸方向(水平方向、垂直方向)に回転機構171を移動させるものである。このミラー移動手段172は、例えば、X−Yステージで構成することができ、ステージ面での移動は、ホログラム記録制御装置20によって制御される。
記録媒体移動手段18は、干渉縞を記録する対象であるホログラム記録媒体Hを、干渉縞の書き込み単位のセルEHごとに、水平方向および垂直方向に移動させるものである。この記録媒体移動手段18は、例えば、X−Yステージで構成することができ、ステージ面の移動は、ホログラム記録制御装置20によって制御される。
ホログラム記録制御装置(制御手段)20は、ホログラム記録装置1全体の動作を制御するものである。このホログラム記録制御装置20は、書き込み対象となるセルEHの中心が、基準位置(結像手段16の光軸上)になるように記録媒体移動手段18を制御するとともに、ミラー170の向きが、既知の照明位置(点光源位置)からセルEHへの参照光の角度となるように、回転機構171およびミラー移動手段172を制御する。
そして、ホログラム記録制御装置20は、セルEHに対応するホログラムデータをSLM14に表示し、コヒーレント光源10のシャッタを開けることで、物体光および参照光を発生させ、セルEHに干渉縞を記録する。
ここで、図2を参照(適宜図1参照)して、ホログラム記録制御装置20の構成について説明する。
図2に示すように、ホログラム記録制御装置20は、光源制御手段21と、セルデータ表示手段22と、第2空間光変調制御手段23と、セル位置制御手段24と、同期手段25と、を備える。
光源制御手段21は、コヒーレント光源10の照射のON/OFFを制御するものである。この光源制御手段21は、同期手段25からの指示により、コヒーレント光源10が備えるシャッタの開閉を行う。
これによって、ホログラム記録制御装置20は、ホログラム記録媒体Hの書き込み対象のセルEHに干渉縞を記録するときだけ、レーザ光を照射させることができる。
セルデータ表示手段22は、第1空間光変調手段(SLM)14に表示するホログラムデータを出力するものである。このセルデータ表示手段22は、同期手段25からの指示により、書き込み対象のセルEHに対応するホログラムデータを外部から入力し、第1空間光変調手段(SLM)14に出力する。なお、ホログラムデータは、一般的な計算機合成ホログラム(Computer Generated Hologram:CGH)により生成されるものである。
これによって、ホログラム記録制御装置20は、書き込み対象のセルEHに対応する物体光を発生させるホログラムデータをSLM14に出力することができる。
第2空間光変調制御手段23は、第2空間光変調手段17を制御するものである。ここでは、第2空間光変調制御手段23は、参照光角度演算手段230と、ミラー駆動手段231と、を備える。
参照光角度演算手段230は、ホログラム再生時におけるホログラム位置と、光源情報として入力される既知の照明位置(点光源位置)との相対位置関係から、書き込み対象のセルEHへの参照光の入射角度を演算するものである。すなわち、参照光角度演算手段230は、仮想3次元空間上のXY平面上に、セルEHの中心が座標原点となるように、ホログラム記録媒体Hを仮想的に配置し、同じ仮想3次元空間上の点光源位置に対する水平角および仰伏角を参照光の入射角度として演算する。この参照光角度演算手段230は、演算に求めた角度を、ミラー駆動手段231に出力する。
ミラー駆動手段231は、書き込み対象のセルEHに対して、参照光角度演算手段230で演算された角度で参照光を照射する位置および角度に、ミラー170を駆動制御するものである。
すなわち、ミラー駆動手段231は、書き込み対象のセルEHに対して、ミラー170が、参照光の入射角度方向の位置となるように、ミラー移動手段172を駆動し、さらに、ミラー170が、レーザ光の反射光の角度を、参照光の角度となるように、回転機構171を駆動する。なお、ミラー駆動手段231は、ミラー170の駆動を完了した後、駆動完了を同期手段25に通知する。
セル位置制御手段24は、書き込み対象のセルEHの中心を、物体光および参照光を照射する基準位置に配置するように、記録媒体移動手段18を駆動制御するものである。この基準位置は、結像手段16の光軸上である。
このセル位置制御手段24は、同期手段25から指定されたセルEHを、基準位置に配置するように、記録媒体移動手段18を駆動制御し、駆動を完了した後、駆動完了を同期手段25に通知する。
同期手段25は、ホログラム記録装置1全体の動作を同期制御するものである。この同期手段25は、外部から起動を指示されることで、セル位置制御手段24に対して、書き込み対象となるセルEHの移動を指示する。例えば、ホログラム記録媒体Hの左上のセルを最初の書き込み対象とし、順次、水平方向および垂直方向に書き込み対象を切り替える。
また、同期手段25は、セルEHの移動に同期して、第2空間光変調制御手段23に対して、書き込み対象となるセルEHへの参照光の角度を演算し、ミラー170を駆動するように指示する。
また、同期手段25は、セルEHの移動に同期して、セルデータ表示手段22に対して、書き込み対象となるセルEHへのホログラムデータの表示を指示する。
そして、同期手段25は、セル位置制御手段24におけるセルEHの駆動、第2空間光変調制御手段23におけるミラー170の駆動、および、セルデータ表示手段22におけるホログラムデータの表示が完了した段階で、光源制御手段21に対して、コヒーレント光源10のシャッタを開け、レーザ光を照射するように指示する。
これによって、ホログラム記録制御装置20は、ホログラム記録媒体Hのセルごとに、点光源の位置から参照光を照射して、干渉縞を記録するように、ホログラム記録装置1を制御することができる。
ここで、図3を参照(適宜図1,図2参照)して、ホログラム記録媒体Hとミラー170との関係について模式的に説明する。
図3に示すように、ホログラム記録媒体Hが、XYZ座標系のXY平面上で駆動され、書き込み対象のセルEHの中心が座標原点に存在しているとする。また、ミラー170は、Z座標がZで、XY平面と平行なxyz座標系のxy平面上で駆動されるものとする。このとき、参照光角度演算手段230は、XYZ座標原点から点光源Lの位置に対する水平角θ、仰伏角θを演算する。
そして、ミラー駆動手段231は、XYZ座標原点から水平角θ、仰伏角θに対応する位置(x,y)にミラー170を移動させる。さらに、ミラー駆動手段231は、ミラー170からのレーザ光の反射光が、セルEHの中心(XYZ座標原点)方向に反射するように、ミラー170の角度を制御する。
これによって、ホログラム記録装置1は、セルEHごとに、点光源から参照光を照射した干渉縞を記録することができる。
以上説明したようにホログラム記録装置1を構成することで、ホログラム記録装置1は、ホログラム全体に同一入射角の平行光を参照光として照射するのではなく、点光源を基準としたセルごとに異なる入射角の平行光を参照光とすることができる。そのため、ホログラム記録装置1は、ホログラム全体として、点光源からの球面波を疑似的に再現した参照光を用いて、ホログラムを生成することができる。
これによって、ホログラム記録装置1で生成されたホログラムは、ホログラム生成時の相対位置と同じ位置に照明を点光源として配置することで、元の物体光を精度よく再現することができる。
[ホログラム記録装置の動作]
次に、図4を参照(構成については、適宜図1,図2参照)して、本発明の第1実施形態に係るホログラム記録装置1の動作(ホログラム製造方法)について説明する。なお、ここでは、予め第2空間光変調制御手段23に、点光源の位置を示す光源情報が設定されているものとする。
まず、ステップS1において、ホログラム記録装置1は、書き込み対象のセルEHを基準位置(書き込み位置)に移動する。すなわち、ホログラム記録制御装置20は、同期手段25からセル位置制御手段24に、セルEHを基準位置(書き込み位置)に移動させる指示を行う。そして、セル位置制御手段24は、記録媒体移動手段18を駆動制御し、ホログラム記録媒体Hを面方向に移動させて、書き込み対象のセルEHを基準位置に移動させる(セル位置制御工程)。
そして、ステップS2において、ホログラム記録装置1は、書き込み対象のセルEHに対応するホログラムデータを、第1空間光変調手段(SLM)14に表示する。すなわち、ホログラム記録制御装置20は、同期手段25からの指示により、セルデータ表示手段22によって、書き込み対象のセルEHに対応するホログラムデータを外部から入力し、SLM14に出力する(セルデータ表示工程)。
そして、ステップS3において、ホログラム記録装置1は、光源情報で指定された点光源位置から、書き込み対象のセルEHへの参照光の入射角度を演算する。すなわち、ホログラム記録制御装置20は、同期手段25からの指示により、第2空間光変調制御手段23の参照光角度演算手段230によって、書き込み対象のセルEHの中心方向に対する点光源位置からの参照光角度(水平角および仰伏角)を演算する。
そして、ステップS4において、ホログラム記録装置1は、反射光が書き込み対象のセルEHへの参照光となる位置および角度となるように、ミラー170の位置を移動するとともに、ミラー170を回転させる。すなわち、ホログラム記録制御装置20は、ミラー駆動手段231によって、ステップS3で演算された参照光角度となる位置に、ミラー移動手段172を駆動してミラー170を移動させ、回転機構171を駆動してミラー170を参照光方向に回転させる(第2空間光変調制御工程)。
その後、ステップS5において、ホログラム記録装置1は、書き込み対象のセルEHに、物体光および参照光を照射し、干渉縞を記録する。すなわち、ホログラム記録制御装置20は、同期手段25からの指示により、光源制御手段21によって、コヒーレント光源10のシャッタを開けて、レーザ光を照射する。これによって、光源分離手段11で分離されたレーザ光が、それぞれ、物体光および参照光として、書き込み対象のセルEHに照射され、干渉縞が記録される。なお、干渉縞を記録するための予め定めた時間の照射が完了した後、光源制御手段21は、コヒーレント光源10のシャッタを閉じて、レーザ光の照射を停止する。
そして、ステップS6において、ホログラム記録装置1は、同期手段25によって、ホログラム記録媒体HのすべてのセルEHへの記録が完了したか否かを判定する。
ここで、すべてのセルEHへの記録が完了していない場合(No)、ホログラム記録装置1は、ステップS1に戻って、動作を継続する。一方、すべてのセルEHへの記録が完了した場合(Yes)、ホログラム記録装置1は、動作を終了する。
以上の動作によって、ホログラム記録装置1は、既知の照明位置を点光源とした参照光を疑似的な球面波として、ホログラム記録を行うことができる。
≪第2実施形態≫
[ホログラム記録装置の構成]
図5を参照して、本発明の第2実施形態に係るホログラム記録装置1Bの構成について説明する。ホログラム記録装置1(図1)は、第2空間光変調手段17によって、セル単位では平行光である疑似的な球面波を参照光とするものであった。しかし、ホログラム記録装置1Bは、セルEHに対しても球面波等の平行光以外の光を参照光として干渉縞を記録するものである。
図5に示すように、ホログラム記録装置1Bは、コヒーレント光源10と、光源分離手段11と、ミラー12(12,12)と、ハーフミラー13(13,13)と、第1空間光変調手段14と、不要光除去手段15と、結像手段16(16,16)と、第2空間光変調手段17Bと、記録媒体移動手段18と、ホログラム記録制御装置20Bと、を備える。
ハーフミラー13、結像手段16、第2空間光変調手段17Bおよびホログラム記録制御装置20B以外の構成は、図1で説明したホログラム記録装置1と同じ構成であるため説明を省略する。
ハーフミラー13は、入射した光の一部を反射し、残りを透過させるものである。ここでは、ハーフミラー13は、ミラー12で反射した光を第2空間光変調手段17Bに反射する。また、ハーフミラー13は、第2空間光変調手段17Bに反射して変調された光を透過し、結像手段16に出射する。このハーフミラー13は、偏光ビームスプリッタ(PBS)で構成することができる。
結像手段16は、第2空間光変調手段17Bから出射された光(複素振幅分布)を、ホログラム記録媒体Hの書き込み対象となるセルEHに結像させるものである。この結像手段16は、例えば、レンズ(凸レンズ)で構成することができる。ここで、結像手段16として、焦点距離fのレンズを用いた場合、SLM17Bと結像手段16との距離を2f、結像手段16とホログラム記録媒体Hとの距離を2fとすればよい。
第2空間光変調手段(SLM)17Bは、光の強度分布または位相分布を変調するものである。この第2空間光変調手段17Bは、SLM(Spatial Light Modulator)で構成することができる。
この第2空間光変調手段17Bは、ホログラム記録制御装置20から入力した複素振幅分布のページデータを表示し、ハーフミラー13から入射される光によって変調された光(複素振幅分布)を参照光として出射する。
ホログラム記録制御装置(制御手段)20Bは、ホログラム記録装置1B全体の動作を制御するものである。このホログラム記録制御装置20Bは、書き込み対象となるセルEHに対して、既知の光源位置からの参照光を照射するように、第2空間光変調手段17Bを制御する。
ホログラム記録制御装置20Bにおける第2空間光変調手段17Bの制御以外の機能は、ホログラム記録制御装置20(図1)と同じである。
ここで、図6を参照(適宜図5参照)して、ホログラム記録制御装置20Bの構成について説明する。
図6に示すように、ホログラム記録制御装置20Bは、光源制御手段21と、セルデータ表示手段22と、第2空間光変調制御手段23Bと、セル位置制御手段24と、同期手段25Bと、を備える。第2空間光変調制御手段23Bおよび同期手段25B以外の構成は、図2で説明したホログラム記録制御装置20の構成と同じ構成であるため説明を省略する。
第2空間光変調制御手段23Bは、第2空間光変調手段17Bを制御するものである。ここでは、第2空間光変調制御手段23Bは、複素振幅分布演算手段232と、複素振幅分布表示手段233と、を備える。
複素振幅分布演算手段232は、既知の光源位置からの参照光がホログラム面に到達したときの複素振幅分布(波面)を演算するものである。
具体的に、図7を参照して、複素振幅分布演算手段232の演算手法について説明する。図7に示すように、ホログラム記録媒体Hのxy座標系と点光源Lが存在するxy座標系とが同一座標系で距離dだけ離れているものとする。また、g(x,y)を点光源Lの振幅と位相を複素数で表したものとする。また、波長をλ、虚数単位をjとする。
この場合、ホログラム上の参照光の波面である書き込み対象のセルEHの複素振幅分布u(x,y)は、回折のフレネル(Fresnel)近似により、以下の式(1)で表すことができる。
Figure 2018180201
すなわち、複素振幅分布演算手段232は、既知の点光源位置を光源情報として入力し、前記式(1)の演算を行うことで、書き込み対象のセルEHの参照光の複素振幅分布u(x,y)を演算する。
ただし、フレネル近似は、使用できる領域に制限があることが知られており、距離dに応じて、複素振幅分布u(x,y)の演算手法を代えることが好ましい。
具体的には、フレネル近似を用いる場合、距離dが近い方については、g(x,y)のホログラム面での分布範囲の矩形となるセルEHの開口の一辺Dが、以下の式(2)を満たしている必要がある。
Figure 2018180201
よって、距離dが、この式(2)よりも近い範囲の場合、複素振幅分布演算手段232は、FDTD(Finite-difference time-domain)法等の他の手法で複素振幅分布u(x,y)を求めることとする。
一方、距離dが遠い方については、g(x,y)のホログラム面での分布範囲の矩形となるセルEHの開口の一辺Dが、以下の式(3)を満たしている必要がある。
Figure 2018180201
よって、距離dが、この式(3)よりも遠い範囲の場合、複素振幅分布演算手段232は、フラウンフォーファー近似により、複素振幅分布u(x,y)を求めることとする。なお、複素振幅分布演算手段232は、光源情報として、複数の光源を指定されることとしてもよい。その場合、複素振幅分布演算手段232は、個々の光源から複素振幅分布u(x,y)を演算し、複素和を求めることで、ホログラム上の参照光の複素振幅分布を演算する。
これによって、複素振幅分布演算手段232は、点光源(電球)以外にも、線光源(蛍光灯)、複数の点光源(多灯の電球)等による参照光を再現することができる。
この複素振幅分布演算手段232は、演算した複素振幅分布を複素振幅分布表示手段233に出力する。
複素振幅分布表示手段233は、第2空間光変調手段(SLM)17Bに表示する複素振幅分布を出力するものである。これによって、書き込み対象のセルEHに、光源の位置や数に応じた平行光以外の参照光を照射することができる。
同期手段25Bは、ホログラム記録装置1B全体の動作を同期制御するものである。この同期手段25Bは、第2空間光変調制御手段23Bの制御以外は、同期手段25(図2)と同じである。
同期手段25Bは、セルEHの移動に同期して、第2空間光変調制御手段23Bに対して、書き込み対象となるセルEHへの参照光の複素振幅分布を演算し、第2空間光変調手段17Bに出力するように指示する。
そして、同期手段25Bは、セル位置制御手段24におけるセルEHの駆動、第2空間光変調制御手段23Bにおける複素振幅分布の表示、および、セルデータ表示手段22におけるホログラムデータの表示が完了した段階で、光源制御手段21に対して、コヒーレント光源10のシャッタを開け、レーザ光を照射するように指示する。
このように、ホログラム記録制御装置20Bは、ホログラム記録媒体Hのセルごとに、光源情報に基づく光源の位置から参照光を照射して、干渉縞を記録するように、ホログラム記録装置1Bを制御することができる。
以上説明したようにホログラム記録装置1Bを構成することで、ホログラム記録装置1Bは、光源情報に基づく、球面波または複数の光源で生成される複雑な参照光を用いて、ホログラムを生成することができる。
これによって、ホログラム記録装置1Bで生成されたホログラムは、ホログラム生成時の相対位置と同じ位置に照明を1以上配置することで、元の物体光を精度よく再現することができる。
[ホログラム記録装置の動作]
次に、図8を参照(構成については、適宜図5,図6参照)して、本発明の第2実施形態に係るホログラム記録装置1Bの動作(ホログラム製造方法)について説明する。なお、ここでは、予め第2空間光変調制御手段23Bに、1つ以上の点光源の位置を示す光源情報が設定されているものとする。
ここで、ステップS1,S2,S5,S6の動作は、図4で説明したホログラム記録装置1の動作と同じであるため、説明を省略する。
ステップS2の後、ステップS3Bにおいて、ホログラム記録装置1Bは、ホログラム面における複素振幅分布を演算する。すなわち、ホログラム記録制御装置20Bは、同期手段25Bからの指示により、第2空間光変調制御手段23Bの複素振幅分布演算手段232によって、1以上の点光源位置から、ホログラム面における複素振幅分布を演算する。
そして、ステップS4Bにおいて、ホログラム記録装置1Bは、複素振幅分布を第2空間光変調手段17Bに表示する。すなわち、ホログラム記録制御装置20Bは、複素振幅分布表示手段233によって、ステップS3Bで演算された複素振幅分布を第2空間光変調手段17Bに表示する(第2空間光変調制御工程)。
以降の動作は、図4で説明したホログラム記録装置1の動作と同じである
以上の動作によって、ホログラム記録装置1Bは、既知の1以上の照明位置からの参照光となる波面を発生させて、ホログラム記録を行うことができる。
≪第3実施形態≫
[ホログラム記録装置の構成]
図9を参照して、本発明の第3実施形態に係るホログラム記録装置1Cの構成について説明する。ホログラム記録装置1B(図5)は、1つのセルEHに対して1回の記録を行うものであった。これに対し、ホログラム記録装置1Cは、セルEHに対して複数の入射角(位相分布)を持つ参照光を用いてホログラムを記録するものである。
図8に示すように、ホログラム記録装置1Cは、ホログラム記録装置1B(図5)と比べて、ホログラム記録制御装置20Cの構成が異なるだけである。
そこで、ここでは、ホログラム記録制御装置(制御手段)20Cについてのみ説明する。
図9に示すように、ホログラム記録制御装置20Cは、光源制御手段21と、セルデータ表示手段22Cと、第2空間光変調制御手段23Bと、セル位置制御手段24と、同期手段25Cと、を備える。セルデータ表示手段22Cおよび同期手段25C以外の構成は、図6で説明したホログラム記録制御装置20Bの構成と同じ構成であるため説明を省略する。
セルデータ表示手段22Cは、第1空間光変調手段(SLM)14に表示するホログラムデータを出力するものである。このセルデータ表示手段22Cは、同期手段25Cからの指示により、書き込み対象のセルEHに対応するホログラムデータを外部から入力し、第1空間光変調手段(SLM)14に出力する。
このとき、ホログラムデータとして、視野角が異なるホログラムデータを準備しておく。例えば、30°ごとにずれた視野角のホログラムデータを3つ予め生成しておく。
そして、セルデータ表示手段22Cは、同期手段25Cからの指示により、書き込み対象のセルEHに対応する視野角の異なるホログラムデータを順次外部から入力し、第1空間光変調手段(SLM)14に出力する。
同期手段25Cは、ホログラム記録装置1C全体の動作を同期制御するものである。この同期手段25Cは、セルデータ表示手段22Cおよび第2空間光変調制御手段23の制御以外は、同期手段25(図2)と同じである。
同期手段25Cは、1つのセルEHに対して、複数回の書き込みを行うように、セルデータ表示手段22Cおよび第2空間光変調制御手段23を制御する。
すなわち、同期手段25Cは、セルデータ表示手段22Cに対して、1つの視野角のホログラムデータの表示を指示し、第2空間光変調制御手段23に対して、複素振幅分布の表示を指示する。そして、同期手段25Cは、1つのセルEHに対して、ある視野角のホログラムデータである物体光と、参照光とによるホログラム記録を視野角ごとに行う。
そして、同期手段25Cは、視野角の異なる干渉縞を1つのセルEHに記録した後、他のセルEHを書き込み対象とするように、セル位置制御手段24にセルEHの移動を指示する。
これによって、ホログラム記録制御装置20Cは、1つのセルEHに、異なる視野角の物体光と参照光とを照射し、干渉縞を重畳して記録することができる。
以上説明したようにホログラム記録装置1Cを構成することで、ホログラム記録装置1Cは、ホログラム記録装置1B(図5)と同様に、光源情報に基づく、球面波または複数の光源で生成される複雑な参照光を用いて、ホログラムを生成することができる。さらに、視野角の異なるホログラムを多重に記録することができる。
これによって、ホログラム記録装置1Cで生成されたホログラムは、ホログラム生成時の相対位置と同じ位置に照明を1以上配置することで、元の物体光を精度よく再現することができる。さらに、ホログラム記録装置1Cで生成されたホログラムは、ホログラム記録装置1Bで生成されたホログラムに対して視野角を広げることができる。
なお、ホログラム記録装置1Cの動作(ホログラム製造方法)は、1つのセルEHに多重記録を行うこと以外、図8で説明したホログラム記録装置1B(図5)と同様であるため、説明を省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
ここでは、物体光をセルEHに導く手段として結像手段16(16)を備える構成とした。しかし、SLM14の画素サイズが、コヒーレント光源10の波長と比べて数倍〜数十倍程度大きい場合、結像手段16(16)を、図11に示す焦点距離が異なる2つの結像手段(凸レンズ)31,32で構成される縮小光学系30に置き換えることができる。
ここで、レンズ152および結像手段31の焦点距離をf、結像手段32の焦点距離をfとしたとき、不要光除去手段15のレンズ152と結像手段31との距離を3f、結像手段31と結像手段32との距離を2f+2f、結像手段32とセルEHとの距離を2fとする。
これによって、縮小光学系30は、SLM14の画素サイズを、セルEHの面上で等価的にf:fの割合で縮小することができる。
1,1B,1C ホログラム記録装置
10 コヒーレント光源
11 光源分離手段
12 ミラー
13 ハーフミラー
14 第1空間光変調手段(SLM)
15 不要光除去手段
16 結像手段
17 第2空間光変調手段
170 ミラー
171 回転機構
172 ミラー移動機構
18 記録媒体移動手段
20 ホログラム記録制御装置(制御手段)
21 光源制御手段
22 セルデータ表示手段
23 第2空間光変調制御手段
230 参照角度演算手段
231 ミラー駆動手段
232 複素振幅分布演算手段
233 複素振幅分布表示手段
24 セル位置制御手段
25 同期手段

Claims (5)

  1. 干渉縞をセル単位でホログラム記録媒体に記録するホログラム記録装置であって、
    コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光を2つの光路に分離する光源分離手段と、分離された一方の光により物体光を変調する第1空間光変調手段と、分離された他方の光により参照光を変調する第2空間光変調手段と、書き込み対象となるセルを前記物体光および前記参照光の照射位置に移動する記録媒体移動手段と、制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記書き込み対象となるセルを、前記照射位置に移動するように前記記録媒体移動手段を制御するセル位置制御手段と、
    前記セルの移動に同期して、前記セルに対応するホログラムデータを前記第1空間光変調手段に表示するセルデータ表示手段と、
    前記セルの移動に同期して、ホログラム再生時における光源の位置を前記参照光の相対位置として、前記他方の光の位相を変調して前記参照光を生成するように前記第2空間光変調手段を制御する第2空間光変調制御手段と、
    を備えることを特徴とするホログラム記録装置。
  2. 前記第2空間光変調手段は、前記参照光の波面データとなる複素振幅分布を発生させるSLMであって、
    前記制御手段は、前記光源の相対位置から前記書き込み対象となるセルのホログラム面に前記参照光が到達する複素振幅分布を演算する複素振幅分布演算手段と、
    この複素振幅分布演算手段で演算した複素振幅分布を前記SLMに表示する複素振幅分布表示手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録装置。
  3. 前記セルデータ表示手段が、予め生成された同一セルにおける視野角が異なる2以上のホログラムデータを、前記第1空間光変調手段に順に表示し、
    前記複素振幅分布演算手段が、前記視野角に対応する複素振幅分布を順に演算し、前記複素振幅分布表示手段が前記SLMに表示することで、
    前記同一セルに視野角の異なる干渉縞を重畳して記録することを特徴とする請求項2に記載のホログラム記録装置。
  4. 前記第2空間光変調手段は、前記他方の光を反射する回転機構を備えたミラーと、前記ミラーを前記ホログラム記録媒体の面方向に移動させるミラー移動機構とを備え、
    前記第2空間光変調制御手段は、
    前記相対位置から前記照射位置への参照光の角度を演算する参照光角度演算手段と、
    この参照光角度演算手段で演算された参照光の角度となるように、前記回転機構により前記ミラーを回転させるとともに、前記ミラー移動機構により前記ミラーの位置を移動させるミラー駆動手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録装置。
  5. コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光を2つの光路に分離する光源分離手段と、分離された一方の光により物体光を変調する第1空間光変調手段と、分離された他方の光により参照光を変調する第2空間光変調手段と、書き込み対象となるセルを前記物体光および前記参照光の照射位置に移動する記録媒体移動手段と、制御手段と、を備えたホログラム記録装置で、干渉縞をセル単位でホログラム記録媒体に記録するホログラム製造方法であって、
    前記制御手段により、
    前記書き込み対象となるセルを、前記照射位置に移動するように前記記録媒体移動手段を制御するセル位置制御工程と、
    前記セルの移動に同期して、前記セルに対応するホログラムデータを前記第1空間光変調手段に表示するセルデータ表示工程と、
    前記セルの移動に同期して、ホログラム再生時における光源の位置を前記参照光の相対位置として、前記他方の光の位相を変調して前記参照光を生成するように前記第2空間光変調手段を制御する第2空間光変調制御工程と、
    を含むことを特徴とするホログラム製造方法。
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