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JP2018177734A - 脂質吸収促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安全かつ簡便に摂取することができ、優れた脂肪吸収促進作用を有する脂肪吸収促進剤を提供することを課題とする。【解決手段】 β位−パルミチン酸を高濃度で含んだ油脂を有効成分とする、脂肪吸収促進剤を提供する。本発明は、脂肪の消化吸収性が優れ、例えば乳幼児の栄養補給や栄養状態改善に好適である。【選択図】 なし

Description

本発明は、脂肪吸収促進剤に関する。
脂肪の構成成分である脂肪酸はヒトにとって主要なエネルギー源の一つであり、特に乳幼児にとっては非常に重要である。脂肪酸は、トリグリセリドと結合して脂肪を構成しており、摂取後、ヒト体内で膵リパーゼによる加水分解を受け、トリグリセリドのα位、α’位に結合した脂肪酸が遊離脂肪酸となり吸収される。このとき、脂肪酸の種類やトリグリセリドとの結合部位等により、遊離脂肪酸の吸収が異なる可能性が考えられ、これまでに様々な検討がされている。
例えば、特開2002−180082号公報(特許文献1)には、ドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸などのω−3脂肪酸が2位に結合し、かつ中鎖脂肪酸が1、3位に結合する油脂が記載され、当該油脂はω−3脂肪酸の吸収率が良いことが記載されている。また、特表2006−521368号公報(特許文献2)には、トリグリセリドの2−位に高度不飽和脂肪酸が結合したトリグリセリドを含んで成る脂質改善剤が記載されている
特開2002−180082号公報 特表2006−521368号公報
上記のように、脂肪や脂肪酸の吸収を促進させるための様々な物質が探索されている。しかし、これまでに知られている物質では、必ずしも十分な効果が得られなかった。そこで、本発明では、安全かつ簡便に摂取することができ、一方で十分な脂肪の吸収促進効果が得られる脂肪吸収促進剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、脂肪酸の中でパルミチン酸に着目し、特にグリセリドのβ位に結合するパルミチン酸(以下、β位−パルミチン酸ともいう)に特に着目して、その特性について改めて詳細に検討した。そして、その結果として、β位−パルミチン酸を高濃度で含む油脂に、優れた脂肪の吸収促進作用があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の通りとなる。
[1]β位−パルミチン酸を含んだ油脂を有効成分とする、脂肪吸収促進剤。
[2]油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、[1]に記載の脂肪吸収改善剤。
[3]脂肪の吸収を促進させる組成物を製造するための、β位−パルミチン酸を含んだ油脂の使用。
[4]油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、[3]に記載の使用。
また、本発明には、以下の発明も包含される。
[5]β位−パルミチン酸を含んだ油脂を用いることを特徴とする、脂肪の吸収を促進する方法。
[6]油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、[5]に記載の脂肪の吸収を促進する方法。
[7]脂肪吸収促進剤の製造に使用するための、β位−パルミチン酸を含んだ油脂。
[8]油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、[7]に記載の油脂。
[9]β位−パルミチン酸を含んだ油脂を有効成分とする脂肪吸収促進剤を含有する、乳幼児用食品。
[10]油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、[9]に記載の乳幼児用食品。
[11]β位−パルミチン酸を含んだ油脂を有効成分とする脂肪吸収促進剤を含有する、調製粉乳。
[12]油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、[11]に記載の調製粉乳。
本発明によれば、優れた効果を有する脂肪吸収促進剤を提供できる。本発明の有効成分であるβ位−パルミチン酸は、長い食経験があり、その安全性は十分に裏付けられている。また、本発明の脂肪吸収促進剤を含む組成物は、脂肪の消化吸収性が優れ、例えば乳幼児や高齢者の栄養補給や栄養状態改善に非常に有用なものである。
パルミチン酸のβ位結合比率の違いが、パルミチン酸や総脂質の吸収率に与える影響を検討した動物実験において、比較例1、比較例2、実施例1での糞中のパルミチン酸の排泄量の違いを示したグラフである。各群はn=8で実施し、結果は平均値で示した。縦棒は標準偏差を示した。異なる符号間で有意差あり(P<0.05)。 パルミチン酸のβ位結合比率の違いが、パルミチン酸や総脂質の吸収率に与える影響を検討した動物実験において、比較例1、比較例2、実施例1での糞中の総脂質の排泄量の違いを示したグラフである。各群はn=8で実施し、結果は平均値で示した。縦棒は標準偏差を示した。異なる符号間で有意差あり(P<0.05)。
本発明は、β位−パルミチン酸を含んだ油脂を有効成分とする、脂肪吸収促進剤である。本発明の有効成分を構成するβ位−パルミチン酸は、グリセリドのβ位にパルミチン酸が結合した物質であり、化学式上において同一の化合物を全て指す。また、β位−パルミチン酸は純品であっても、他の物質との混合物であってもよい。例えば、公知の測定方法でβ位−パルミチン酸を測定し、その存在を確認した原料をそのまま使用してもよい。β位−パルミチン酸の豊富な原料(混合物)として、代表的なものがラードであり、これを使用することもできる。また、例えば、β位−パルミチン酸の市販品を購入して、適宜他の原料と配合してもよい。
本発明の有効成分であるβ位−パルミチン酸を含んだ油脂においては、油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率(パルミチン酸のβ位への結合比率)が、65%以上75%以下が好ましく、67%以上73%以下がより好ましく、68%以上72%以下が特に好ましい。当該比率が、65%未満であると、本発明の脂肪吸収促進剤としての効果が十分に得られない。また、当該比率が、75%を超えると、十分に安定的に製造できない。
本発明の脂肪吸収促進剤は、ヒトを始めとする哺乳動物に経口摂取されることによって、その機能を発揮する。本発明では、飲食による摂取が好ましい。
本発明は、脂肪の吸収を促進させる組成物を製造するための、β位−パルミチン酸を含んだ油脂の使用、でもある。また、本発明は、β位−パルミチン酸を含んだ油脂を用いることを特徴とする、脂肪の吸収を促進する方法、でもある。さらに、本発明は、脂肪吸収促進剤の製造に使用するための、β位−パルミチン酸を含んだ油脂、でもある。
本発明は、単独で摂取してもよいし、普段の食事等と併用して摂取してもよい。本発明の脂肪吸収促進剤は、従来の油脂を含む組成物と比べて、格別に脂肪の消化吸収性が優れているので、特に乳幼児の栄養補給や栄養状態改善に好適である。ここで、乳幼児とは、乳児および幼児を含み、さらに詳細には、乳児、幼児および新生児を含み、さらに詳細には、乳児、幼児、新生児、未熟児、早産児および低出生体重児を含む。乳児とは、乳児期にある子供を指し、乳児期とは母乳などの乳を主な栄養源としている時期を意味し、ヒトの場合、通常では1歳未満が乳児期にあたる。幼児とは、一般には就学前までの時期にある子供を指す。新生児とは、新生児期にある子供を指し、新生児期とは出生後の間もない時期を意味し、ヒトの場合、通常では出生後から4週間以内が新生児期にあたる。
本発明においては、例えば、β位−パルミチン酸を含んだ油脂を他の原料等と組み合わせて、脂肪の吸収を促進できる組成物やサプリメント、乳幼児用調製粉乳などにして用いることができる。この場合、前記したように、本発明は特に乳幼児の栄養補給や栄養状態改善に好適であることから、乳幼児用調製粉乳としての使用が特に好ましい。
本発明の脂肪吸収促進剤の投与量は、摂取者の栄養状態、年齢、体重、症状などの種々の要因を考慮して、適宜設定することができる。本発明の脂肪吸収促進剤の投与量は、特に限定されない。また、本発明の脂肪吸収促進剤の単位包装あたりの重量は特に限定されないが、例えば、その重量は10g以上500g以下の範囲内であることが好ましく、25g以上250g以下の範囲内であることがより好ましく、50g以上200g以下の範囲内であることが最も好ましい。また、上記の単位包装とは、袋、箱、容器当たりの単位包装のみならず、それらに含まれる一回あたりの単位包装であってもよいし、一日当たりの単位包装であってもよい。なお、複数の日数、例えば1週間分の摂取に適切な数量をまとめて包装したもの、または複数の個包装を含むもの等とすることもできる。
以下、実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明する。なお、この実施例は、本発明を限定するものではない。
[実施例1]
パルミチン酸のβ位結合比率の違いが、パルミチン酸吸収率に与える影響を検討した。パルミチン酸のβ位結合比率が低い油脂、中程度の油脂、高い油脂を摂取する群を、それぞれ比較例1、比較例2、実施例1として設定した。各群が摂取する飼料の組成を表1に示した。また、表1に示した「試料油脂」の組成を調整することで、各群が摂取する試料中のパルミチン酸のβ位結合比率を調整した。各群における、主要な脂肪酸の組成、及びパルミチン酸のβ位結合比率を表2に示した。
5週齢のSDラットを1週間馴化した後、8匹ずつ3群(比較例1、比較例2、実施例1)に分け、パルミチン酸のβ位結合比率のみが異なる油脂を配合した飼料(前記表1、表2)を1週間与えた。試験最後の3日間の糞便を回収し、脂質分析に供した。なお、実験中のラットの摂餌量、体重増加量、糞乾燥重量については、各群間で有意な差は見られなかった(表3、平均値±標準偏差で示した)。
回収した糞便を凍結乾燥後、粉砕し、Jeejeebhoyらの方法(Clin.Biochem.,1970)による脂質抽出を行った。抽出した脂質はGC法による脂肪酸分析、および重量法による総脂質量分析に供した。その結果、摂取した脂肪酸量に有意差はないにもかかわらず、実施例1では比較例1、比較例2に比べて有意に糞中に排泄されるパルミチン酸量が低下した(図1)。また、糞中総脂質量も実施例1では有意に低下した(図2)。これらの結果より、パルミチン酸、及び総脂質の吸収性は、トリグリセリドへの結合位置によって変化し、β位への結合比率が大きいほど、パルミチン酸、及び総脂質の排泄量は小さくなることから、パルミチン酸、及び総脂質の吸収性が良くなることが明らかとなった。
[実施例2]
油脂摂取後の消化時の特性を模擬的に検証することを目的として、以下の実験を行った。実施例2及び比較例3の油脂を用意した。実施例2及び比較例3の主要な脂肪酸の組成を表4に示した。実施例と比較例の油脂で大きく異なる点は、パルミチン酸のβ位への結合比率のみであり、それ以外の主要な脂肪酸組成は、ほとんど同じである。これらの実施例2及び比較例3の油脂を用いて、表5に示した組成で、人工消化反応液を調製した。調製後の人工消化反応液中の成分の濃度は、胆汁酸が20mg/mL、リパーゼが2.4mg/mL、塩化カルシウムが19mM、塩化ナトリウムが150mM、油脂が2.5%であった。なお、リパーゼは、「Lipase from porcine pancreas (Type II)」(シグマアルドリッチ社製、Cat.No.L3126)を用いた。
上記の人工消化反応液を、実施例2及び比較例3について、それぞれ50mL容のガラス製ビーカーに約40mL採り、37℃に設定した湯浴中で、マグネチックスターラーで攪拌させながら2時間反応させた。反応中は、自動滴定装置を用いて、常にpH7.0となるように0.5Nの水酸化ナトリウム溶液を滴下して加えた。反応の前後で、反応液の粒径とゼータ電位を測定した。反応液の粒径は、レーザ回析・散乱法粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、LS13320)により測定した。ゼータ電位は、ゼータ電位測定システム(大塚電子株式会社製、ELS-Z1)により測定した。
測定結果を表6に示した。実施例2、比較例3共に、消化反応後の人工消化反応液の粒径は増加した。しかし、粒径そのものの値は、実施例2の方が小さく、このことから、実施例2の方が吸収性が良いものと考えられた。ゼータ電位の絶対値は、実施例2、比較例3共に、消化反応後に増加した。しかし、実施例2の方が、増加量が小さく、絶対値そのものも、比較例3と比べて実施例2の方が小さかった。ゼータ電位は、粒子の表面電荷の指標であり、その絶対値が大きいほど粒子同士が反発するため、凝集せずに安定して存在している状態であるといえる。言い換えると、ゼータ電位の絶対値が大きい比較例の油脂は粒子が安定的な状態であるので、小腸上皮細胞表面において粒子からの脂肪酸あるいはモノグリセリドの解離が起こりにくく、ゼータ電位の絶対値が小さい比較例3の油脂は粒子が不安定な状態であるので、小腸上皮細胞表面において粒子からの脂肪酸あるいはモノグリセリドの解離が起こりやすく、吸収されやすい状態であると考えられた。
以上の結果から、β位への結合比率が高いパルミチン酸を高濃度で含む油脂は、β位への結合比率が高いパルミチン酸を低濃度で含む油脂と比較すると、脂肪の消化特性に優れていることが判明した。したがって、β位への結合比率が高いパルミチン酸を高濃度で含む油脂を用いた組成物は、従来の油脂を含む組成物と比べて、脂肪の消化吸収性が優れ、例えば乳幼児や高齢者の栄養補給や栄養状態改善に大いに役立つものと考えられる。

Claims (4)

  1. β位−パルミチン酸を含んだ油脂を有効成分とする、脂肪吸収促進剤。
  2. 油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、請求項1に記載の脂肪吸収改善剤。
  3. 脂肪の吸収を促進させる組成物を製造するための、β位−パルミチン酸を含んだ油脂の使用。
  4. 油脂の全パルミチン酸におけるβ位−パルミチン酸の比率が54%以上98%未満である、請求項3に記載の使用。
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