JP2018177449A - 管理装置及び糸巻取システム - Google Patents
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Abstract
【課題】作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態を把握させることができる管理装置及び糸巻取システムを提供する。【解決手段】制御装置41は、自動ワインダ4と、ボビン移送装置5と、RFライタ51と、RFリーダ49と、を備えた糸巻取システム1に用いられる管理装置であって、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて糸の状態を示す第一データをそれぞれ生成する第一データ生成部71と、第一データのそれぞれに、対応するRFリーダが読み出した識別情報を関連付けた第二データを生成する第二データ生成部73と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、管理装置及び糸巻取システムに関する。
複数の前工程ユニットを備える前工程機から供給される糸原料から糸を生成し、当該糸をボビンに巻き付けて給糸ボビンを形成する精紡ユニットを複数備える精紡機と、給糸ボビンから糸を解舒してパッケージに巻き取る巻取ユニットを複数備える自動ワインダと、給糸ボビンをトレーに乗せ、当該給糸ボビンを精紡機から各巻取ユニットに供給するボビン移送装置と、を備えた糸巻取システム(精紡ワインダ)が、特許文献1に記載されている。
上述したような糸巻取システムにおいては、自動ワインダの前工程を実施する精紡機又は粗紡機等の前工程機の処理ユニット(錘)ごとの状態(例えば、各種部品の消耗状態、又は各種部品の設定状態)を把握して、例えば各種部品の交換時期を予測して交換計画を立案したいといったような要望がある。
そこで、本発明は、作業者(オペレータ)又は管理者(以下、「作業者等」)に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態を把握させることができる管理装置及び糸巻取システムを提供することを目的とする。
本発明の管理装置は、走行する糸の状態を検出する糸監視装置を有し、給糸ボビンの糸を巻き取ってパッケージを形成する糸巻取ユニットを複数有する自動ワインダと、自動ワインダの前工程を実施する精紡機であって、給糸ボビンを形成する精紡ユニットを複数有する精紡機から複数の糸巻取ユニットのそれぞれにまで、給糸ボビンを搬送する搬送装置と、精紡機から搬送装置に受け渡された給糸ボビンに対し、当該給糸ボビンを形成した精紡ユニットを識別する識別情報、又は精紡機の前工程を実施する粗紡機に含まれる粗糸ボビンを形成する粗紡ユニットであって、当該給糸ボビンを形成した精紡ユニットに粗糸ボビンを供給した粗紡ユニットを識別する識別情報を付与する情報付与部と、複数の糸巻取ユニットのそれぞれに対応して設けられ、搬送装置によって搬送されてくる給糸ボビンに付与された識別情報を読み出す情報読出部と、を備えた糸巻取システムに用いられる管理装置であって、糸監視装置のそれぞれが検出する糸の状態に基づいて糸の状態を示す第一データをそれぞれ生成する第一データ生成部と、第一データのそれぞれに、対応する情報読出部が読み出した識別情報を関連付けた第二データを生成する第二データ生成部と、を備える。
この構成の管理装置は、糸監視装置のそれぞれが検出する糸の状態に基づいて糸の状態を示す第一データをそれぞれ生成すると共に、第一データのそれぞれに、対応する情報読出部が読み出した識別情報を関連付けた第二データを生成している。これにより、作業者等は、第二データを見れば、糸の状態を把握できると共に、把握された糸の状態により前工程機(精紡機又は粗紡機)のどの処理ユニット(精紡ユニット又は粗紡ユニット)によって生成されたものであるかを把握できる。すなわち、この構成の管理装置では、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態を把握させることができる。
本発明の管理装置では、第一データは、糸の状態の経時変化を示すデータであってもよい。これにより、作業者等は、第二データを見れば、糸の状態の経時変化が把握できると共に、その経時変化が、前工程機(精紡機又は粗紡機)のどの処理ユニット(精紡ユニット又は粗紡ユニット)によって生成されたものであるかを把握できる。
本発明の管理装置では、第二データ生成部は、精紡機の処理ユニット単位の第二データを生成してもよい。これにより、精紡ユニットごとに糸監視装置がついているのと同じようなデータを第二データとして生成することができる。
本発明の管理装置では、第二データ生成部は、粗紡機の粗紡ユニット単位の第二データを生成してもよい。これにより、粗紡ユニットごとに糸監視装置がついているのと同じようなデータを第二データとして生成することができる。
本発明の管理装置は、第二データを精紡ユニット単位又は粗紡ユニット単位で集計するデータ集計部を更に備えてもよい。これにより、他の錘(精紡ユニット又は粗紡ユニット)との比較が容易になり、当該比較による異常錘の発見が可能になる。
本発明の管理装置では、データ集計部は、精紡ユニット単位又は粗紡ユニット単位で集計された第二データ同士を比較することによって、不良の精紡ユニット又は粗紡ユニットを特定してもよい。これにより、不良の精紡ユニット又は粗紡ユニットを容易に発見することが可能になる。
本発明の管理装置は、第二データを表示する表示部を更に備えてもよい。これにより、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態に関する情報を効果的に提供することができる。
本発明の管理装置では、糸の状態は、糸の太さであり、第一データ生成部は、糸の太さの経時変化に関するデータを生成してもよい。これにより、例えば、糸の太さ変動から、精紡機若しくは粗紡機のドラフトローラ、又はエプロンベルトの異常(劣化)を把握し、交換の時期を予測することができるようになる。
本発明の糸巻取システムでは、糸の状態は、糸の毛羽であり、第一データ生成部は、糸の毛羽の経時変化に関するデータを生成してもよい。これにより、例えば、リング精紡機のトラベラの異常(劣化)を把握し、交換の時期を予測することができるようになる。
本発明の糸巻取システムでは、走行する糸の状態を検出する糸監視装置を有し、給糸ボビンの糸を巻き取ってパッケージを形成する糸巻取ユニットを複数有する自動ワインダと、自動ワインダの前工程を実施する精紡機であって、給糸ボビンを形成する精紡ユニットを複数有する精紡機から複数の糸巻取ユニットのそれぞれにまで、給糸ボビンを搬送する搬送装置と、精紡機から搬送装置に受け渡された給糸ボビンに対し、当該給糸ボビンを形成した精紡ユニットを識別する識別情報、又は精紡機の前工程を実施する粗紡機に含まれる粗糸ボビンを形成する粗紡ユニットであって、当該給糸ボビンを形成した精紡ユニットに粗糸ボビンを供給した粗紡ユニットを識別する識別情報を付与する情報付与部と、複数の糸巻取ユニットのそれぞれに対応して設けられ、搬送装置によって搬送されてくる給糸ボビンに付与された識別情報を読み出す情報読出部と、上記の管理装置と、を備える。
本発明の糸巻取システムでは、糸監視装置のそれぞれが検出する糸の状態に基づいて、糸巻取ユニットごとの糸の状態の経時変化を示す第一データを生成すると共に、第一データのそれぞれに、対応する情報読出部が読み出した識別情報を関連付けた第二データを生成している。これにより、作業者等は、第二データを見れば、糸の状態の経時変化が把握できると共に、その経時変化が、精紡機のどの精紡ユニットによって生成されたものであるか、又は粗紡機のどの粗紡ユニットによって生成されたものであるかを把握できる。すなわち、この構成の糸巻取システムでは、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機(精紡機又は粗紡機)の処理ユニット(精紡ユニット又は粗紡ユニット)ごとの状態を把握させることができる。
本発明の糸巻取システムでは、搬送装置は、トレーに給糸ボビンを載置した状態で搬送し、情報付与部は、トレーに内蔵された記憶部に識別情報を記憶させ、情報読出部は、記憶部に記憶された識別情報を読み出す。この構成の糸巻取システムでは、精紡機から搬送装置に受け渡す給糸ボビンに識別情報を容易に付与することができると共に、付与された識別情報を容易に読み出すことができる。
本発明によれば、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態を把握させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、糸巻取システム1は、粗紡機2と、精紡機3と、自動ワインダ4と、ボビン移送装置(搬送装置)5と、を備えている。粗紡機2は、スライバから粗糸を生成し、その粗糸を巻き取って粗糸ボビン25(図9参照)を形成する。精紡機3は、粗糸から糸を生成し、その糸を巻き取って給糸ボビン11を形成する。自動ワインダ4は、給糸ボビン11から糸を巻き取ってパッケージを形成する。ボビン移送装置5は、精紡機3から自動ワインダ4に給糸ボビン11を搬送し、自動ワインダ4から精紡機3に空のボビン12(糸の巻かれていないボビン)を搬送する。ボビン移送装置5には、ボビン準備装置及び残糸処理装置等が設けられている。ボビン準備装置は、自動ワインダ4が給糸ボビン11の糸を処理するための前準備を行う。残糸処理装置は、給糸ボビン11から排出されたボビン12に糸が残っている場合に、その糸を除去して空のボビン12にする。
給糸ボビン11及び空のボビン12は、それぞれ、トレー6にセットされた状態で移送される。図2に示されるように、トレー6は、円板状のベース部61と、ベース部61から上側に突出するピン62と、ベース部61に内蔵されたRF(Radio Frequency)タグ(記憶部)63と、を有している。給糸ボビン11及び空のボビン12は、それぞれ、ボビン12のボトム部12aにピン62が差し込まれることで、ボビン12のトップ部12bが上側に向いた状態でトレー6にセットされる。RFタグ63は、トレー6にセットされた給糸ボビン11に関する情報を記憶する。糸巻取システム1では、トレー6にセットされた給糸ボビン11の状況がRFID(Radio Frequency Identification:電波による個体識別)技術によって管理される。なお、トレー6の構成は上述の形態に限定されない。例えば、ベース部61は円板状でなくてもよいし、また、給糸ボビン11及び空のボビン12をセットする手段はピン62の差し込みでなくてもよい。RFタグ63の設置場所も、後述のRFリーダ49及びRFライタ51で読み書き可能な場所であればよい。
図1に示されるように、粗紡機2は、自動ワインダ4の前工程の粗紡工程を実施する。粗紡機2は、粗紡機2の動作を制御する制御装置21と、粗糸ボビン25を形成する複数の粗紡ユニット(処理ユニット)22と、を備えている。制御装置21は、ディスプレイ等の表示部21aと、入力キー等の操作部21bと、を有している。表示部21aは、各粗紡ユニット22の運転状況等を表示する。操作部21bは、作業者等によって各粗紡ユニット22の運転条件の設定等を行うために操作される。なお、表示部21aと操作部21bは、タッチパネルで構成されていてもよい。
精紡機3は、自動ワインダ4の前工程の精紡工程を実施する。精紡機3は、精紡機3の動作を制御する制御装置31と、給糸ボビン11を形成する複数の精紡ユニット(処理ユニット)32と、を備えている。制御装置31は、ディスプレイ等の表示部31aと、入力キー等の操作部31bと、を有している。表示部31aは、各精紡ユニット32の運転状況等を表示する。操作部31bは、作業者等によって各精紡ユニット32の運転条件の設定等を行うために操作される。なお、表示部31aと操作部31bは、タッチパネルで構成されていてもよい。
図3に示されるように、精紡ユニット32は、ドラフト装置33と、加撚装置34と、を有している。
ドラフト装置33は、バックローラ対33aと、ミドルローラ対33bと、フロントローラ対33cと、を有している。バックローラ対33a、ミドルローラ対33b及びフロントローラ対33cは、それぞれ、ボトムローラ及びトップローラによって構成されている。ミドルローラ対33bを構成する各ローラには、エプロンベルトが架けられている。ドラフト装置33では、バックローラ対33a、ミドルローラ対33b及びフロントローラ対33cが所定の速度比で回転させられることで、粗糸ボビン25から解舒された粗糸13がドラフトされる。なお、ドラフト装置33は、コンパクト装置を採用してもよい。コンパクト装置の採用により、例えば糸の毛羽を減らすことが可能になる。
加撚装置34は、スピンドル軸35と、リングレール36と、リング37と、トラベラ38と、を有している。スピンドル軸35は、ボビン12のトップ部12bが上側に向いた状態でボビン12のボトム部12aを保持し、ボビン12を回転させる。リングレール36は、ボビン12の軸線方向に移動可能である。リング37は、リングレール36に固定されている。トラベラ38は、リング37に支持されており、リング37に沿って移動可能である。
加撚装置34では、ドラフト装置33においてドラフトされた粗糸13がリング37とトラベラ38との隙間に挿通され、その粗糸13の端部がボビン12に固定される。その状態で、スピンドル軸35がボビン12を回転させると、トラベラ38が粗糸13に引っ張られるようにしてリング37に沿って移動する。このとき、リングレール36が、ボビン12の軸線方向に沿った所定の範囲で往復動しつつ、ボトム部12a側からトップ部12b側に徐々に移動する。加撚装置34では、トラベラ38の回転がボビン12の回転に遅れることで粗糸13に撚りが加えられて糸14が生成され、その糸14がボビン12に巻き取られて給糸ボビン11が形成される。
以上のように構成された精紡ユニット32を複数有する精紡機3は、いわゆる一斉ドッフィングタイプとして構成されている。すなわち、精紡機3は、ボビン移送装置5によって自動ワインダ4から移送された空のボビン12を複数ストックしておき、各精紡ユニット32に空のボビン12を一斉にセットして、糸の巻き取りを一斉に開始させる。各精紡ユニット32において糸の巻き取りが完了して給糸ボビン11が形成されると、精紡機3は、全ての給糸ボビン11を一斉に玉揚げ(ドッフィング)する。そして、精紡機3は、その間にストックされていた空のボビン12をトレー6から抜き取って各精紡ユニット32に再び一斉にセットし、代わりに、玉揚げした給糸ボビン11をトレー6に一斉にセットする。
図1に示されるように、自動ワインダ4は、自動ワインダ4の動作を制御する制御装置(管理装置)41と、パッケージを形成する複数のワインダユニット42と、を備えている。制御装置41は、ディスプレイ等の表示部41aと、入力キー等の操作部41bと、を有している。表示部41aは、各ワインダユニット42の運転状況等を表示する。操作部41bは、オペレータが各ワインダユニット42の運転条件の設定等を行うためのものである。なお、表示部41aと操作部41bは、タッチパネルで構成されていてもよい。更に本実施形態では、制御装置41は、ボビン移送装置5の動作の制御と、後述する糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機(粗紡機2又は精紡機3)の状態を処理ユニット(粗紡ユニット22又は精紡ユニット32)ごとに示す管理装置としての機能も有している。
図4に示されるように、ワインダユニット42は、巻取装置43と、テンション付与装置44と、糸監視装置45と、上糸捕捉装置46と、下糸捕捉装置47と、糸継装置48と、を有している。
巻取装置43は、クレードル43aと、巻取ドラム43bと、を有している。クレードル43aは、パッケージ15を支持する。巻取ドラム43bは、糸14をトラバースさせつつパッケージ15を回転させる。これにより、所定の位置にセットされた給糸ボビン11から糸14が巻き取られてパッケージ15が形成される。テンション付与装置44は、給糸ボビン11からパッケージ15に向かって走行する糸14に所定のテンションを付与する。
糸監視装置45は、走行する糸14を監視し、糸欠陥(糸14の太さ異常、糸14への異物の混入等)を含む糸14の状態を検出する。糸欠陥が検出された場合にはカッタによって糸14が切断される。カッタは、糸監視装置45に付設されていてもよいし、糸監視装置45とは別に設けられていてもよい。上糸捕捉装置46は、糸14が切断された場合に、パッケージ15側の糸14の糸端を捕捉して糸継装置48に案内する。下糸捕捉装置47は、糸14が切断された場合に、給糸ボビン11側の糸14の糸端を捕捉して糸継装置48に案内する。糸継装置48は、上糸捕捉装置46及び下糸捕捉装置47によって案内された糸端同士を繋ぐ。
図1に示されるように、ボビン移送装置5は、RFライタ(情報付与部)51を備えている。RFライタ51は、精紡機3から自動ワインダ4に給糸ボビン11が移送される際に、給糸ボビン11がセットされたトレー6のRFタグ63に、その給糸ボビン11に関する情報を書き込む。給糸ボビン11に関する情報には、給糸ボビン11を形成した精紡ユニット32を特定するための識別情報が含まれている。給糸ボビン11に関する情報には、一斉ドッフィングのタイミングを特定するためのドッフィング情報が更に含まれていてもよい。なお、精紡機3の給糸ボビン11の移送方向の出口にRFライタ51を設けることもできる。また、精紡ユニット32ごとにRFライタ51を設けることもできる。また、精紡機3と自動ワインダ4とで異なるトレーが使われる場合、ボビン移送装置5は移載部をさらに備え、移載部において精紡機3用のトレーから自動ワインダ4用のトレーに給糸ボビン11を移載するようにするとよい。このとき、RFライタ51は、移載部又は移載部から給糸ボビン11移送方向下流側に少し離れた位置に設けられ、自動ワインダ4用のトレーに付けられたRFタグに、給糸ボビン11に関する情報として少なくともその給糸ボビン11を形成した精紡ユニット32を特定するための識別情報を書き込むとよい。
RFライタ51によってRFタグ63に書き込まれた情報は、自動ワインダ4のワインダユニット42に給糸ボビン11がセットされた際に、各ワインダユニット42に設けられたRFリーダ(情報読出部)49によって読み込まれ、自動ワインダ4の制御装置41に送信される。これにより、制御装置41は、ワインダユニット42にセットされている給糸ボビン11について、その給糸ボビン11を形成した精紡ユニット32を特定することができる。制御装置41は、給糸ボビン11に関する情報として上記ドッフィング情報も含まれる場合、一斉ドッフィングのタイミングを特定することも可能である。
次に、制御装置41が有する管理装置としての機能を、図5〜図8を参照しつつ具体的に説明する。
図5に示されるように、各ワインダユニット42において、糸監視装置45は、走行する糸14の状態を検出し、検出した検出データを制御装置41に出力する。
検出データには、太さ異常に関する糸欠陥検出データ、異物混入に関する糸欠陥検出データ、色糸欠陥に関する色糸欠陥検出データ、糸の太さ(糸の見かけ太さ)指数に関する糸太さデータ、スーパースペクトロンに関する糸欠陥検出データ、ヘアリネス(毛羽)データに関する糸欠陥検出データ、及び、糸太さのCV%(変動率)に関する糸欠陥検出データ等の中から少なくとも1つを含む。
糸監視装置45が検出する糸欠陥には、例えば、ネップ・スラブのような糸太さ異常、周期斑、異物混入、色糸欠陥、異番手、毛羽過多・過小、弱糸、及び糸物性変化等の中から少なくとも1つを含む。
糸監視装置45の仕様は特に限定されず、光学式の装置であってもよいし、静電容量式の装置であってもよいし、その他の方式の装置であってもよいし、複数の方式を組み合わせた装置であってもよい。
1つの糸監視装置で複数の種類の糸欠陥を検出してもよいし、糸欠陥の種類毎に糸監視装置を備えてもよい。例えば、第一の糸監視装置によって糸太さ異常を検出し、第一の糸監視装置とは別体の第二の糸監視装置によって糸の毛羽を検出してもよい。
RFリーダ49は、トレー6のRFタグ63にRFライタ51(図1参照)で書き込まれた少なくとも精紡ユニット32に関する識別情報を非接触で読み込む。RFリーダ49は、読み込んだユニット識別情報を制御装置41に出力する。識別情報は、トレー6に支持された給糸ボビン11を形成した精紡ユニット32の錘番号に関するインスペクタ情報を含む。ここでの識別情報は、例えば次のようにして、RFタグ63に書き込まれる。すなわち、精紡機3において一斉に玉揚げされた給糸ボビン11は、トレー6にセットされた後、精紡ユニット32の並び順と同一の順番でRFライタ51を通過する。そのため、RFライタ51は、通過する給糸ボビン11の順番をカウントすることで、給糸ボビン11を形成した精紡ユニット32を特定し、いずれの精紡ユニット32で形成されたかを示す識別情報をRFタグ63に書き込む。
制御装置41は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有する電子制御ユニットである。制御装置41は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。制御装置41は、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、各種の制御を実行する。本実施形態の制御装置41では、CPU、RAM、ROM等のハードウェアと、プログラム等のソフトウェアとが協働することによって第一データ生成部71と、第二データ生成部73と、表示制御部77とが形成される。
第一データ生成部71は、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて糸14の状態の経時変化を示す第一データをそれぞれ生成する。すなわち、第一データは、ワインダユニット42ごとの糸14の状態の経時変化を示すデータとして生成される。ここでは、上記糸の状態は、糸の太さであり、第一データ生成部71が、糸の太さの経時変化に関するデータを生成する場合を例に挙げて説明する。具体的には、図6(A)〜図6(C)に示されるように、第一データ生成部71は、糸太さのCV%(変動率)に関する糸太さ変動率データの経時変化を示す第一データFを生成する。
なお、図6(A)〜図6(C)のt1〜t6におけるCV%の急変箇所は、ワインダユニット42において糸14の巻取中に給糸ボビン11が交換されたタイミングを示している。それぞれのワインダユニット42では、給糸ボビン11が交換されながら、複数の給糸ボビン11から一つのパッケージ15が生成されていく。なお、給糸ボビン11は、1つのワインダユニット42において全ての糸が巻き取られ、空ボビンとなった後にそのワインダユニット42から排出されるのが通常である。しかしながら、1つのワインダユニット42において全ての糸が巻き取られず、半玉ボビンの状態(糸が残っている状態)でそのワインダユニット42から排出され、別のワインダユニット42に供給されることがある。
また、CV%に、給糸ボビン11のどの位置を巻き返しているかを示す情報(例えば、給糸ボビン11の糸の巻き返し位置に追従して移動し、巻き返された糸が作るバルーンを制御する制御部材の位置を示す情報)を関連づけて、CV%に関するデータを生成すると好ましい。給糸ボビン11には、毛羽が発生しやすい位置(例えばボビン高さ1/3以下の位置)がある。したがって、CV%とボビン巻き返し位置とを関連づけてデータを生成すれば、CV%の増加がボビンの巻き返し位置に起因するものか、あるいはリング精紡機側の要因によるものかを判断することができる。
第二データ生成部73は、第一データ生成部71によって生成された第一データFのそれぞれに、対応するRFリーダ49が読み出した識別情報を関連付けた第二データS1〜S9を生成する。具体的には、第二データ生成部73は、図6(A)〜図6(C)に示されるように、糸太さのCV%(変動率)に関する糸太さ変動率データの経時変化を示す第一データFのそれぞれに、精紡ユニット32の識別情報を関連付ける(付加させる)ことにより第二データS1〜S9を生成する。ここでいう関連付けには、例えば、第一データのそれぞれと精紡ユニット32の識別情報とを対にして記憶すること等が含まれる。
表示制御部77は、表示部41aに第二データS1〜S9を表示させる。具体的には、表示制御部77は、第二データS1〜S9に関連付けられている精紡ユニット32の識別情報に基づいて、図6(A)〜図6(C)に示されるように、糸太さ変動率データの経時変化を示す第二データS1〜S9のそれぞれを、精紡ユニット32ごとに表示態様(例えば、線の種類、線の色、背景の模様、又は背景の色)を変えて表示部41aに表示させる。このような第二データS1〜S9が表示された表示部41aを見た作業者等は、糸太さ変動率データがどの精紡ユニット32で生成された給糸ボビン11のものなのかを容易に把握できる。
本実施形態の第二データ生成部73は、図7に示されるような、精紡ユニット32単位の第二データUを生成する。以下、精紡ユニット32単位の第二データUの生成方法を、図6(A)〜図6(C)を用いて説明する。ここでは、第二データS1、第二データS5及び第二データS9に同一の精紡ユニット32の識別情報が関連付けられているとする。第二データ生成部73は、同一の精紡ユニット32の識別情報が関連付けられている第二データS1、第二データS5及び第二データS9を抽出し、これらを時系列に並べる。これにより、図7に示されるような精紡ユニット32単位の第二データUを生成される。表示制御部77は、表示部41aに精紡ユニット32単位の第二データUを表示させてもよい。
図8は、第二データ生成部73によって生成される第二データUのうち、一つの精紡ユニット32における第二データUを10日間連続して取得した場合のデータ(以下、「トレンドデータ」と称する。)を示している。すなわち、第二データ生成部73は、精紡ユニット32ごとに図8に示されるようなトレンドデータを生成することができる。
上記実施形態の管理装置としての機能を有する制御装置41は、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて糸14の状態の経時変化を示す第一データF(図6(A)〜図6(C)参照)をそれぞれ生成すると共に、第一データFのそれぞれに、対応するRFリーダ49が読み出した精紡機3の精紡ユニット32の識別情報を関連付けた第二データS1〜S9を生成している。これにより、作業者等は、第二データS1〜S9を見れば、糸14の状態の経時変化が把握できると共に、その経時変化が、精紡機3のどの精紡ユニット32によって生成されたものであるかを把握できる。すなわち、上記実施形態の制御装置41では、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する精紡機3の精紡ユニット32ごとの状態を把握させることができる。
上記実施形態の制御装置41では、第二データ生成部73は、図7に示されるような精紡機3の精紡ユニット32単位の第二データを生成するので、精紡ユニット32ごとに糸監視装置45がついているのと同じようなデータを第二データとして生成することができる。
上記実施形態の制御装置41は、図6(A)〜図6(C)、図7又は図8に示されるような第二データS1〜S9,U、又はトレンドデータTを表示する表示部41aを備えているので、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する精紡機3の精紡ユニット32ごとの状態に関する情報を効果的に提供することができる。特に図8に示されるようなトレンドデータTを見た作業者等は、例えば、グラフの傾きが変わった時点を異常状態と判定したり、当該グラフの傾きに基づいて、例えば、ドラフトローラ又はエプロンの異常(劣化)を把握したりすることができるようになる。この結果、作業者は、ドラフトローラ又はエプロンの交換時期を予測して交換計画を立案したりすることができる。
なお、第一データ生成部71は、図6(A)〜図6(C)に示されるような糸太さ変動率データの経時変化を示す第一データFを生成する例を挙げて説明したが、毛羽の斑又は毛羽の増加の経時変化を示す第一データFを生成してもよい。毛羽の斑又は毛羽の増加の経時変化を示す第一データFに基づいて生成されるトレンドデータを見た作業者等は、例えば、グラフの傾きが変わった時点を異常状態と判定したり、当該グラフの傾きに基づいて、例えば、リング精紡機のトラベラの異常(劣化)を把握したりすることができるようになる。この結果、作業者は、リング精紡機のトラベラの交換時期を予測して交換計画を立案したりすることができる。また、精紡機にコンパクト装置を採用した場合には、コンパクト部分の清掃・消耗品交換を促すことができるようになる。
なお、精紡機のメンテナンス又は部品交換を怠ると、IPI悪化、番手変動、糸切れ、毛羽増加、撚り斑、CV悪化等、様々な事に影響する。トラベラ又はリングの劣化、スピンドルベアリング、そのベアリングへのルブリケーションも糸品質(IPI悪化、番手変動、糸切れ、撚り斑)等に影響する。また、ベアリング(ルブリケーションも含む)は、その電気消費量又はノイズレベル、糸切増加による機械効率劣化にも繋がる。上記実施形態では、上記部品の異常又はその兆候を把握することができ、未然に対策を図ることができる。
以上、一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。
(変形例1)
上記実施形態の制御装置41では、第二データ生成部73は、精紡機3の精紡ユニット32単位の第二データを生成する例を挙げて説明したが、粗紡機2の粗紡ユニット22単位の第二データを生成してもよい。粗紡機2の各粗紡ユニット22で生産された粗糸ボビン25は、精紡機3の各精紡ユニット32に順番に供給される。すなわち、図9に示されるように、粗紡機2の各粗紡ユニット22と精紡機3の各精紡ユニット32とが所定の対応関係で紐づいた状態で、粗糸ボビン25が粗紡機2から精紡機3に搬送されるようになっている。そのため、例えば、精紡機3の錘番号が第1,第21,第41番,第20n+1番の精紡ユニット32で形成された給糸ボビン11が、自動ワインダ4の糸監視装置45を利用した第二データによって特定できれば、その給糸ボビン11を形成した粗糸ボビン25が粗紡機2の錘番号が第1番の粗紡ユニット22で形成されたことも特定できる。このため、RFライタ51は、精紡機3から自動ワインダ4に給糸ボビン11が移送される際に、給糸ボビン11がセットされたトレー6のRFタグ63に、粗紡ユニット22に関する情報を書き込むことができる。このような構成とすれば、粗紡ユニット22ごとに糸監視装置がついているのと同じようなデータを第二データとして生成することができる。
上記実施形態の制御装置41では、第二データ生成部73は、精紡機3の精紡ユニット32単位の第二データを生成する例を挙げて説明したが、粗紡機2の粗紡ユニット22単位の第二データを生成してもよい。粗紡機2の各粗紡ユニット22で生産された粗糸ボビン25は、精紡機3の各精紡ユニット32に順番に供給される。すなわち、図9に示されるように、粗紡機2の各粗紡ユニット22と精紡機3の各精紡ユニット32とが所定の対応関係で紐づいた状態で、粗糸ボビン25が粗紡機2から精紡機3に搬送されるようになっている。そのため、例えば、精紡機3の錘番号が第1,第21,第41番,第20n+1番の精紡ユニット32で形成された給糸ボビン11が、自動ワインダ4の糸監視装置45を利用した第二データによって特定できれば、その給糸ボビン11を形成した粗糸ボビン25が粗紡機2の錘番号が第1番の粗紡ユニット22で形成されたことも特定できる。このため、RFライタ51は、精紡機3から自動ワインダ4に給糸ボビン11が移送される際に、給糸ボビン11がセットされたトレー6のRFタグ63に、粗紡ユニット22に関する情報を書き込むことができる。このような構成とすれば、粗紡ユニット22ごとに糸監視装置がついているのと同じようなデータを第二データとして生成することができる。
上記したような制御装置41は、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて糸14の状態の経時変化を示す第一データF(図6(A)〜図6(C)参照)をそれぞれ生成すると共に、第一データFのそれぞれに、対応するRFリーダ49が読み出した粗紡機2の粗紡ユニット22の識別情報を関連付けた第二データS1〜S9を生成している。これにより、作業者等は、第二データS1〜S9を見れば、糸14の状態の経時変化が把握できると共に、その経時変化が、粗紡機2のどの粗紡ユニット22によって生成されたものであるかを把握できる。すなわち、上記実施形態の制御装置41では、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する粗紡機2の粗紡ユニット22ごとの状態を把握させることができる。
(変形例2)
また、上記実施形態又は変形例1では、第一データ生成部71は、図6(A)〜図6(C)に示されるような糸太さ変動率データの経時変化を示す第一データFを生成する例を挙げて説明したが、これに代えて、例えば図10に示されるような精紡ユニット32ごとのスペクトログラム(第一データ)SPを生成してもよい。すなわち、第一データ生成部71は、糸太さ情報から得られる糸太さの時間変化を解析する。具体的には、糸監視装置45から出力される糸太さに関する情報を周波数分析する。第一データ生成部71は、周波数分析として、例えば高速フーリエ変換(FFT)演算を行い、時間軸を周期に変換し、図10に示されるような棒グラフを表示するデータを生成する。言い換えれば、第一データ生成部71は、糸監視装置45から出力される糸太さに関する情報に基づいてスペクトログラムSPとして出力するためのデータを生成する。
また、上記実施形態又は変形例1では、第一データ生成部71は、図6(A)〜図6(C)に示されるような糸太さ変動率データの経時変化を示す第一データFを生成する例を挙げて説明したが、これに代えて、例えば図10に示されるような精紡ユニット32ごとのスペクトログラム(第一データ)SPを生成してもよい。すなわち、第一データ生成部71は、糸太さ情報から得られる糸太さの時間変化を解析する。具体的には、糸監視装置45から出力される糸太さに関する情報を周波数分析する。第一データ生成部71は、周波数分析として、例えば高速フーリエ変換(FFT)演算を行い、時間軸を周期に変換し、図10に示されるような棒グラフを表示するデータを生成する。言い換えれば、第一データ生成部71は、糸監視装置45から出力される糸太さに関する情報に基づいてスペクトログラムSPとして出力するためのデータを生成する。
変形例2に係る第一データ生成部71によって生成されるスペクトログラムSPを作業者等が見れば、作業者等は、粗紡ユニット22又は精紡ユニット32ごとの状態(例えばドラフトの状態)を把握することができる。例えば、作業者等は、図10に示されるようなスペクトログラムSPにおいて、特定の波長においてある程度の幅を持ってマウンド状に盛り上がる箇所(例えばP1,P2)を見れば、特定のドラフトゲージの設定に異常があることを把握することができる。また、作業者等は、スペクトログラムSPにおいて、特定の周波数の一箇所が突出する箇所(図示せず)を見れば、特定の機械的な欠陥(例えば、ドラフトローラの周面の傷)があることを把握することができる。なお、図10では、横軸として波長を示す例を挙げて説明したが、周波数(Hz)を示してもよい。
(変形例3)
また、上記実施形態又は変形例の構成に加えて、上記第二データを精紡ユニット32単位又は粗紡ユニット22単位で集計するデータ集計部75を更に備えてもよい。この場合、第一データ生成部71は、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて糸14の状態の経時変化を示す第一データをそれぞれ生成するのではなく、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸の状態に基づいて糸の状態を示す第一データをそれぞれ生成してもよい。すなわち、第一データは、ワインダユニット42ごとの糸14の状態を示すデータであればよく、ワインダユニット42ごとの糸14の状態の経時変化を示すデータでなくてもよい。
また、上記実施形態又は変形例の構成に加えて、上記第二データを精紡ユニット32単位又は粗紡ユニット22単位で集計するデータ集計部75を更に備えてもよい。この場合、第一データ生成部71は、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸14の状態に基づいて糸14の状態の経時変化を示す第一データをそれぞれ生成するのではなく、糸監視装置45のそれぞれが検出する糸の状態に基づいて糸の状態を示す第一データをそれぞれ生成してもよい。すなわち、第一データは、ワインダユニット42ごとの糸14の状態を示すデータであればよく、ワインダユニット42ごとの糸14の状態の経時変化を示すデータでなくてもよい。
変形例3に係る構成では、第一データが経時変化を示すデータであっても、経時変化を示すデータであっても、他の錘(精紡ユニット又は粗紡ユニット)との比較が容易になり、作業者は、当該比較による異常錘の発見をすることが可能になる。また、データ集計部75は、精紡ユニット32単位又は粗紡ユニット22単位で第二データの集計を実行するだけでなく、上記集計データを比較することにより不良の精紡ユニット32又は粗紡ユニット22を特定する機能を有していてもよい。不良の精紡ユニット32又は粗紡ユニット22を特定は、例えば、他のユニットの集計値に比べて突出したりする等、他のユニットとは傾向が異なる集計値に対応するユニットを特定することにより実現できる。これにより、作業者は、容易に異常錘の発見することが可能になる。
また、作業者は、精紡機全体のCV%、U%、又は毛羽量の増加を把握できれば、部品等の一斉交換又はメンテナンスの計画を効果的に立案することができる。制御装置41は、精紡機全体のCV%、U%、又は毛羽量の増加を検知して、部品等の一斉交換又はメンテナンスを促す報知をしてもよい。なお、U%は、CV%と同様に糸太さ変動率(糸斑均整度)を表す指標として知られている。
(変形例4)
また、上記実施形態又は変形例では、第二データ生成部73によって生成された第二データを、表示制御部77が表示部41aに表示させる例を挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、第二データ生成部73によって生成された第二データを粗紡機2又は精紡機3の制御に用いてもよい。この場合、例えば、制御装置41は、第二データ又は第二データを加工した情報(例えば異常情報)を粗紡機2又は精紡機3に送信する送信部79を備えればよい。送信部79は、制御装置41から出力された異常情報を、粗紡機2の受信部(図示せず)及び精紡機3の受信部(図示せず)へ送信する。送信部79による粗紡機2又は精紡機3の受信部への送信は、ケーブル等による有線で行ってもよいし、無線で行ってもよい。送信部79による送信を無線で行う場合、伝送媒体としては、電波、赤外線又は光を採用してもよい。変形例3に係る制御装置41は、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態を把握させることができるだけでなく、粗紡機2又は精紡機3の状態が最適となるように自動で制御することができる。また、制御装置41は、第二データを表示せずに或いは表示と共に、第二データに基づき異常判断を行い、異常がある場合又は異常の兆候が見られる場合にアラームを発してもよい。
また、上記実施形態又は変形例では、第二データ生成部73によって生成された第二データを、表示制御部77が表示部41aに表示させる例を挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、第二データ生成部73によって生成された第二データを粗紡機2又は精紡機3の制御に用いてもよい。この場合、例えば、制御装置41は、第二データ又は第二データを加工した情報(例えば異常情報)を粗紡機2又は精紡機3に送信する送信部79を備えればよい。送信部79は、制御装置41から出力された異常情報を、粗紡機2の受信部(図示せず)及び精紡機3の受信部(図示せず)へ送信する。送信部79による粗紡機2又は精紡機3の受信部への送信は、ケーブル等による有線で行ってもよいし、無線で行ってもよい。送信部79による送信を無線で行う場合、伝送媒体としては、電波、赤外線又は光を採用してもよい。変形例3に係る制御装置41は、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する前工程機の処理ユニットごとの状態を把握させることができるだけでなく、粗紡機2又は精紡機3の状態が最適となるように自動で制御することができる。また、制御装置41は、第二データを表示せずに或いは表示と共に、第二データに基づき異常判断を行い、異常がある場合又は異常の兆候が見られる場合にアラームを発してもよい。
(その他の変形例)
上記実施形態又は変形例では、図7又は図8に示されるように、粗紡ユニット22又は精紡ユニット32単位で第二データを生成する例を挙げて説明したが、図6(A)〜図6(C)に示されるように、ワインダユニット42ごとに生成される第二データを表示部41aにそのまま表示させてもよい。この場合であっても、第一データのそれぞれには、対応するRFリーダ49が読み出した粗紡ユニット22又は精紡ユニット32の識別情報を関連付けられた第二データが表示部41aに表示されるので、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する粗紡機2又は精紡機3の粗紡ユニット22又は精紡ユニット32ごとの状態を把握させることができる。
上記実施形態又は変形例では、図7又は図8に示されるように、粗紡ユニット22又は精紡ユニット32単位で第二データを生成する例を挙げて説明したが、図6(A)〜図6(C)に示されるように、ワインダユニット42ごとに生成される第二データを表示部41aにそのまま表示させてもよい。この場合であっても、第一データのそれぞれには、対応するRFリーダ49が読み出した粗紡ユニット22又は精紡ユニット32の識別情報を関連付けられた第二データが表示部41aに表示されるので、作業者等に、糸巻取工程の前工程を実施する粗紡機2又は精紡機3の粗紡ユニット22又は精紡ユニット32ごとの状態を把握させることができる。
また、粗紡ユニット22又は精紡ユニット32ごとに、糸太さの分布を示すデータを生成し、表示部41aに表示させてもよい。これにより、粗紡ユニット22又は精紡ユニット32ごとに、生成される糸14の本体部分の状態を作業者等に把握させることができる。
また、上記実施形態又は変形例では、管理装置は、自動ワインダ4の制御装置41と兼用して備えられた例を説明したが、制御装置41から独立した専用の装置であってもよいし、自動ワインダ4から離隔した場所に設けられた自動ワインダ4とは別体の装置であって、情報を送受信可能な装置であってもよい。
上記実施形態又は変形例では、従来自動ワインダ4に備わる糸監視装置(いわゆるヤーンクリアラ)から走行する糸の状態を検出する例を挙げて説明したが、走行する糸の状態を検出する専用のセンサ等を設けてもよい。
1…糸巻取システム、5…ボビン移送装置(搬送装置)、6…トレー、11…給糸ボビン、13…粗糸、14…糸、2…粗紡機、22…粗紡ユニット(処理ユニット)、25…粗糸ボビン、3…精紡機、32…精紡ユニット(処理ユニット)、4…自動ワインダ、41…制御装置(管理装置)、41a…表示部、42…ワインダユニット、45…糸監視装置、49…RFリーダ(情報読出部)、51…RFライタ(情報付与部)、63…タグ(記憶部)、71…第一データ生成部、73…第二データ生成部、77…表示制御部、79…送信部。
Claims (11)
- 走行する糸の状態を検出する糸監視装置を有し、給糸ボビンの糸を巻き取ってパッケージを形成する糸巻取ユニットを複数有する自動ワインダと、
前記自動ワインダの前工程を実施する精紡機であって、前記給糸ボビンを形成する精紡ユニットを複数有する前記精紡機から複数の前記糸巻取ユニットのそれぞれにまで、前記給糸ボビンを搬送する搬送装置と、
前記精紡機から前記搬送装置に受け渡された前記給糸ボビンに対し、当該給糸ボビンを形成した前記精紡ユニットを識別する識別情報、又は前記精紡機の前工程を実施する粗紡機に含まれる粗糸ボビンを形成する粗紡ユニットであって、当該給糸ボビンを形成した前記精紡ユニットに前記粗糸ボビンを供給した前記粗紡ユニットを識別する識別情報を付与する情報付与部と、
前記複数の糸巻取ユニットのそれぞれに対応して設けられ、前記搬送装置によって搬送されてくる前記給糸ボビンに付与された前記識別情報を読み出す情報読出部と、を備えた糸巻取システムに用いられる管理装置であって、
前記糸監視装置のそれぞれが検出する前記糸の状態に基づいて前記糸の状態を示す第一データをそれぞれ生成する第一データ生成部と、
前記第一データのそれぞれに、対応する前記情報読出部が読み出した前記識別情報を関連付けた第二データを生成する第二データ生成部と、
を備える、管理装置。 - 前記第一データは、前記糸の状態の経時変化を示すデータである、請求項1記載の管理装置。
- 前記第二データ生成部は、前記精紡機の前記精紡ユニット単位の前記第二データを生成する、請求項1又は2記載の管理装置。
- 前記第二データ生成部は、前記粗紡機の前記粗紡ユニット単位の前記第二データを生成する、請求項1〜3の何れか一項記載の管理装置。
- 前記第二データを前記精紡ユニット単位又は前記粗紡ユニット単位で集計するデータ集計部を更に備える、請求項3又は4記載の管理装置。
- 前記データ集計部は、前記精紡ユニット単位又は前記粗紡ユニット単位で集計された前記第二データ同士を比較することによって、不良の前記精紡ユニット又は前記粗紡ユニットを特定する、請求項5記載の管理装置。
- 前記第二データを表示する表示部を更に備える、請求項1〜6の何れか一項記載の管理装置。
- 前記糸の状態は、糸の太さであり、前記第一データ生成部は、前記糸の太さの経時変化に関するデータを生成する、請求項1〜7の何れか一項記載の管理装置。
- 前記糸の状態は、糸の毛羽であり、前記第一データ生成部は、前記糸の毛羽の経時変化に関するデータを生成する、請求項1〜7の何れか一項記載の管理装置。
- 走行する糸の状態を検出する糸監視装置を有し、給糸ボビンの糸を巻き取ってパッケージを形成する糸巻取ユニットを複数有する自動ワインダと、
前記自動ワインダの前工程を実施する精紡機であって、前記給糸ボビンを形成する精紡ユニットを複数有する前記精紡機から複数の前記糸巻取ユニットのそれぞれにまで、前記給糸ボビンを搬送する搬送装置と、
前記精紡機から前記搬送装置に受け渡された前記給糸ボビンに対し、当該給糸ボビンを形成した前記精紡ユニットを識別する識別情報、又は前記精紡機の前工程を実施する粗紡機に含まれる粗糸ボビンを形成する粗紡ユニットであって、当該給糸ボビンを形成した前記精紡ユニットに前記粗糸ボビンを供給した前記粗紡ユニットを識別する識別情報を付与する情報付与部と、
前記複数の糸巻取ユニットのそれぞれに対応して設けられ、前記搬送装置によって搬送されてくる前記給糸ボビンに付与された前記識別情報を読み出す情報読出部と、
請求項1〜9の何れか一項記載の管理装置と、を備える、糸巻取システム。 - 前記搬送装置は、トレーに前記給糸ボビンを載置した状態で搬送し、
前記情報付与部は、前記トレーに内蔵された記憶部に前記識別情報を記憶させ、
前記情報読出部は、前記記憶部に記憶された前記識別情報を読み出す、請求項10記載の糸巻取システム。
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JP2017078468A JP2018177449A (ja) | 2017-04-11 | 2017-04-11 | 管理装置及び糸巻取システム |
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JP2017078468A JP2018177449A (ja) | 2017-04-11 | 2017-04-11 | 管理装置及び糸巻取システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021525836A (ja) * | 2018-05-28 | 2021-09-27 | エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトOerlikon Textile GmbH & Co. KG | 複数の糸を溶融紡糸し、巻き取るための方法および装置 |
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2017
- 2017-04-11 JP JP2017078468A patent/JP2018177449A/ja active Pending
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JP2021525836A (ja) * | 2018-05-28 | 2021-09-27 | エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトOerlikon Textile GmbH & Co. KG | 複数の糸を溶融紡糸し、巻き取るための方法および装置 |
JP7305681B2 (ja) | 2018-05-28 | 2023-07-10 | エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | 複数の糸を溶融紡糸し、巻き取るための方法および装置 |
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