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JP2018170943A - ロータ、電動機及び油圧ショベル - Google Patents

ロータ、電動機及び油圧ショベル Download PDF

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JP2018170943A JP2017069183A JP2017069183A JP2018170943A JP 2018170943 A JP2018170943 A JP 2018170943A JP 2017069183 A JP2017069183 A JP 2017069183A JP 2017069183 A JP2017069183 A JP 2017069183A JP 2018170943 A JP2018170943 A JP 2018170943A
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Abstract

【課題】電動機の性能の向上を図ることができるロータを提供する。【解決手段】軸線O方向に貫通する複数の磁石埋込孔53が周方向に間隔をあけて複数形成されたロータコア50と、各磁石埋込孔53に設けられるとともに、該磁石埋込孔53内の空間を内側空間61と該内側空間61よりも径方向外側で軸線O方向に延びる外側空間62とに区画する複数の永久磁石80と、外部から供給される冷却媒体を、内側空間61と外側空間62とのうち内側空間61のみに供給する分配路92を有する第一エンドプレート90と、内側空間61を流通した冷却媒体を外部に排出する排出路98を有する第二エンドプレート96と、を備え、第一エンドプレート90と第二エンドプレート96とが、外側空間62の軸線O方向の端部を外部に連通させる第一排出口62a、第二排出口62bを形成している。【選択図】図4

Description

本発明は、ロータ、電動機及び油圧ショベルに関する。
特許文献1には、油圧ショベル等の作業機械に用いられる電動機が開示されている。電動機のロータコアは多数の鋼板を積層させた積層鋼板構造をなしている。ロータコア内には、周方向に間隔をあけて複数の磁石埋込孔が形成されており、各磁石埋込孔には永久磁石が埋め込まれている。
各永久磁石の周方向両端にはフラックスバリアとしての空間が形成されている。これら空間のうちの一方は、径方向内側寄りに配置された内側空間とされており、他方は径方向外側寄りに配置された外側空間とされている。内側空間は、冷却油が流通する流路として利用されている。
ロータコアは、鋼板の積層方向から一対のエンドプレートによって挟み込まれている。一方のエンドプレートには、内側空間に冷却油を供給する流路が形成されており、他方のエンドプレートには内側空間を流通した冷却油をロータコアの外部に排出する流路が形成されている。
特開2007−20337号公報
ところで、上記電動機では、内側空間を流通する冷却油の一部が、ロータコアと永久磁石との隙間や鋼板間の隙間を介して、外側空間に染み出ることがある。このように染み出た冷却媒体が外側空間内に滞留すると、冷却媒体が吸熱して高温となることにより永久磁石の熱減磁が生じ、電動機の性能が低下する。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、電動機の性能を維持することができるロータ及びこれを備えた電動機、油圧ショベルを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係るロータは、軸線方向に延びるシャフトと、前記軸線方向に積層された複数の鋼板を有して前記シャフトの径方向外側に固定されるとともに、前記軸線方向に貫通する複数の磁石埋込孔が周方向に間隔をあけて複数形成されたロータコアと、各前記磁石埋込孔に設けられるとともに、該磁石埋込孔内の空間を内側空間と該内側空間よりも径方向外側で前記軸線方向に延びる外側空間とに区画する複数の永久磁石と、前記ロータコアの前記軸線方向一方側の端面に当接するように設けられて、外部から供給される冷却媒体を、前記内側空間と前記外側空間とのうち前記内側空間のみに供給する分配路を有する第一エンドプレートと、前記ロータコアの前記軸線方向他方側の端面に当接するように設けられて、前記内側空間を流通した前記冷却媒体を外部に排出する排出路を有する第二エンドプレートと、を備え、前記第一エンドプレートと前記第二エンドプレートとの少なくとも一方が、前記外側空間の前記軸線方向の端部を外部に連通させる排出口を形成している。
上記態様によれば、電動機の性能を維持することができる。
本発明の第一実施形態に係る電動機を備えた油圧ショベルの側面図である。 本発明の第一実施形態に係る電動機を備えた油圧ショベルの平面図である。 本発明の第一実施形態に係る電動機の縦断面図である。 本発明の第一実施形態に係る電動機のロータの模式的な縦断面図である。 図4のV−V断面図である。 図5の一部拡大図である。 図4のVII−VII断面図である。 図4のVIII−VIII断面図である。 本発明の第一実施形態の第一変形例に係る電動機のロータの一部を示す模式的な断面図である。 本発明の第一実施形態の第二変形例に係る電動機のロータの一部を示す模式的な断面図である。 本発明の第一実施形態の第三変形例に係る電動機のロータの一部を示す模式的な断面図である。 本発明の第一実施形態の第四変形例に係る電動機のロータの一部を示す模式的な断面図である。 本発明の第二実施形態に係る電動機のロータの一部を示す模式的な縦断面図である。 本発明の第三実施形態に係る電動機の第一エンドプレートの軸線に直交する断面図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態について図1〜図8を参照して詳細に説明する。
<作業機械>
図1及び図2に示すように、作業機械としての油圧ショベル100は、下部走行体110、スイングサークル120及び上部旋回体130を備えている。以下では、作業機械が水平面に設置された状態における重力が作用する方向を「上下方向」と称する。
下部走行体110は、左右一対の履帯111,111を有しており、これら履帯111,111が走行用油圧モータ(図示省略)によって駆動されることで油圧ショベル100を走行させる。
スイングサークル120は、下部走行体110と上部旋回体130とを接続する部材であって、アウターレース121、インナーレース122及びスイングピニオン123を備えている。アウターレース121は下部走行体110に支持されており、上下方向に一致して延びる旋回軸線Lを中心とした環状をなしている。インナーレース122はアウターレース121と同軸をなす環状の部材であって、アウターレース121の内側に配置されている。インナーレース122は、アウターレース121に対して旋回軸線L回りに相対回転可能に支持されている。スイングピニオン123はインナーレース122の内歯に噛み合っており、スイングピニオン123が回転することでインナーレース122がアウターレース121に対して相対回転する。
上部旋回体130は、インナーレース122に支持されることで下部走行体110に対して旋回軸線L回りに旋回可能に配置されている。上部旋回体130は、キャブ131、作業機132、これらの後方に設けられたエンジン136、発電機モータ137、油圧ポンプ138、インバータ139、キャパシタ140、及び、旋回モータとしての電動機1を備えている。
キャブ131は、上部旋回体130の前方左側に配置されており、作業者の運転席が設けられている。作業機132は上部旋回体130の前方に延びるように設けられており、ブーム133、アーム134及びバケット135を有する。作業機132は、ブーム133、アーム134及びバケット135がそれぞれ各油圧シリンダ(図示省略)により駆動されることで掘削等の各種作業を行う。
エンジン136及び発電機モータ137は、互いの回転軸がスプライン結合されている。発電機モータ137はエンジン136によって駆動されることで電力を生成する。発電機モータ137及び油圧ポンプ138は、互いの回転軸がスプライン結合されている。油圧ポンプ138は、エンジン136によって駆動される。油圧ポンプ138の駆動により生成される油圧は、上述した走行用油圧モータ、各油圧シリンダを駆動する。
発電機モータ137、キャパシタ140及び電動機1はインバータ139を介して互いに電気的に接続されている。
電動機1は、回転中心となる軸線Oが上下方向に一致する縦置きの状態で配置されている。この電動機1の出力は、インナーレース122の内歯に噛み合あったスイングピニオン123に伝達される。
油圧ショベル100は、発電機モータ137で生成される電力によって電動機1を駆動する。電動機1の駆動力はスイングピニオン123を介してインナーレース122に伝達される。これによってインナーレース122がアウターレース121に対して相対回転することで上部旋回体130が旋回する。
上部旋回体130の旋回の減速時には電動機1が発電機として機能することで回生エネルギーとしての電力を生成する。この電力はインバータ139を介してキャパシタ140に蓄積される。キャパシタ140に蓄積された電力は、エンジン136加速時に発電機モータ137に供給される。キャパシタの電力によって発電機モータ137が駆動されることで、該発電機モータ137がエンジン136の出力を補助する。
<電動機>
図3に示すように電動機1は、ケーシング2、冷却油供給部20、ステータ30及びロータ40を備えている。
<ケーシング>
ケーシング2は、電動機1の外形をなす部材である。ケーシング2は、上下方向(軸線O方向)に延びる筒状をなして内側が収容空間とされた筒状部3と、収容空間を上下から閉塞する第一蓋部4及び第二蓋部7を有している。
第一蓋部4の中央には、上方(軸線O方向他方側)に向かって突出するシャフト収容部5が形成されている。シャフト収容部5の上端側の部分には、軸線Oに沿ってシャフト収容部5を貫通する流路としての冷却油導入孔6が形成されている。シャフト収容部5の内周面には、軸線Oを中心とした環状をなす第一軸受11と、該第一軸受11よりも上方に配置された第一シール部13が固定されている。
第二蓋部7の中央には、下方(軸線O方向一方側)に向かって筒状に延びるとともに、収容空間と外部の空間とを上下に連通させるシャフト貫通部8が形成されている。シャフト貫通部8の内周面には、軸線Oを中心とした環状をなす第二軸受12と、該第二軸受12よりも下方に配置された第二シール部14が固定されている。第二蓋部7には、収容空間と外部とを連通させることで収容空間内の冷却油を外部に排出させる冷却油排出路9が形成されている。
<冷却油供給部>
冷却油供給部20は、ケーシング2内に冷却油を供給する。本実施形態では、ケーシング2内に供給された冷却油は回収され、冷却された後、再びケーシング2内に供給される。即ち、冷却油供給部20によって冷却油を循環させている。
冷却油供給部20は、冷却油貯留部21、導入流路22、還流流路23、冷却油ポンプ24及び冷却部25を備えている。
冷却油貯留部21は、冷却油を貯留する。導入流路22は、上流側の端部が冷却油貯留部21に接続され、下流側の端部がケーシング2における冷却油導入孔6に外部から接続されている。還流流路23は、上流側の端部がケーシング2における冷却油排出路9に外部から接続され、下流側の端部が冷却油貯留部21に接続されている。冷却油ポンプ24は、導入流路22に設けられており、冷却油貯留部21の冷却油を、導入流路22を介してケーシング2の冷却油導入孔6に圧送する。冷却部25は、還流流路23に設けられており、ケーシング2の冷却油排出路9から排出されて還流流路23を流通する冷却油を冷却する。冷却部25は、例えば外部からの空気と冷却油との間で熱交換させることで冷却油を冷却する。
<ステータ>
ステータ30は、ステータコア31及びコイル34を備えている。
ステータコア31は、軸線Oを中心とした円筒状をなして外周面がケーシング2の内周面に固定されたヨーク32と、該ヨーク32の内周面から突出するようにヨーク32の周方向に互いに間隔をあけて複数形成されたティース33とを有する。ステータコア31は、電磁鋼板を上下方向に複数積層させることで構成されている。
コイル34は各ティース33に対応するように複数設けられており、各ティース33に巻き掛けられている。これによってコイル34は、周方向に間隔をあけて複数が設けられている。各コイル34におけるステータコア31から上方に突出する部分は上部コイルエンド34aとされている。各コイル34におけるステータコア31から下方に突出する部分は下部コイルエンド34bとされている。コイル34を構成する巻線としては、例えば断面形状が四角形状とされた平角巻線が採用されている。
<ロータ>
ロータ40は、図3及び図4に示すように、シャフト41、ロータコア50、永久磁石80、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96及び軸力付与部70を備えている。
<シャフト>
シャフト41は、軸線Oに沿って延びる棒状の部材である。以下では、シャフト41の軸線Oに対する径方向を単に「径方向」と称し、シャフト41の軸線Oに対する周方向を単に「周方向」と称する。
シャフト41は、ケーシング2内でステータ30の内側を上下方向に貫通するように配置されている。シャフト41の上端は、ケーシング2内におけるシャフト収容部5内に延びている。シャフト41の下端は、ケーシング2のシャフト貫通部8を挿通してケーシング2の外部まで延びている。シャフト41は、第一軸受11及び第二軸受12によってケーシング2に対して軸線O回りに相対回転可能に支持されている。シャフト41の外周面は第一シール部13及び第二シール部14に接触しており、これら第一シール部13及び第二シール部14の設置個所での液密性が担保されている。
シャフト41には、該シャフト41の上端から下方に向かって延びるシャフト中心孔44と、該シャフト中心孔44からシャフト41の外周面までシャフト径方向孔45とが形成されている。
シャフト中心孔44は、シャフト41の上下方向全域にわたっては延びておらず、シャフト41の上端から下端に向かう中途まで延びている。これによってシャフト41は、上端から下端に向かってのシャフト中心孔44が形成されている部分が中空構造とされており、残りの下方側の部分が中実構造とされている。
シャフト径方向孔45は、延在方向を軸線Oに直交する方向に一致させるようにして径方向に延びている。シャフト径方向孔45の径方向内側の端部は、シャフト中心孔44の下端に連通している。換言すれば、シャフト中心孔44は、シャフト径方向孔45の上下方向位置までのみ延びており、シャフト径方向孔45よりも下方には延びていない。
シャフト径方向孔45の径方向外側の端部は、シャフト41の外周面における固定面43の上端に開口している。固定面43にはロータコア50が外嵌される。固定面43は、シャフト径方向孔45の開口から下方に向かっての所定の領域とされている。シャフト径方向孔45は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、周方向に90°の間隔をあけて計4つのシャフト径方向孔45が放射状に形成されている。
<ロータコア>
ロータコア50は、図3及び図4に示すように、全体としての外形が軸線Oを中心とした円筒形状をなしており、シャフト41の外周面の固定面43に外嵌されている。シャフト41に外嵌されたロータコア50の上端面50cは、シャフト中心孔44の下端に対応する上下方向位置とされている。シャフト中心孔44は、シャフトの上端から下方の端部に向かって、ロータコア50の上端面50cに対応する上下方向位置まで延びている。シャフト径方向孔45もロータコア50の上端面50cに対応する上下方向位置に位置している。ロータコア50の外周面50aは、軸線Oを中心とした円筒面状をなしている。ロータコア50は、複数の鋼板(電磁鋼板)を上下方向に積層させることで構成されている。複数の鋼板は互いに同様の形状をなしている。
ロータコア50には、図3〜図5に示すように、コア中央孔51、軸方向流路52、磁石埋込孔53が形成されている。
コア中央孔51は、ロータコア50の上下方向にわたって該ロータコアの中央に形成された孔部である。コア中央孔51は軸線Oに直交する断面形状が円形をなしている。ロータコア50は、コア中央孔51を介してシャフト41の固定面43に外嵌されている。
軸方向流路52は、ロータコア50の内周側の部分に周方向に互いに間隔をあけて複数形成されている。軸方向流路52は、ロータコア50の上下方向全域にわたって一様な形状で延びている。軸方向流路52はロータコア50の下端面50b及び上端面50cに開口している。本実施形態では、軸方向流路52はシャフト41の外周面の固定面43に沿って接するように形成されている。軸方向流路52の上端は、シャフト径方向孔45の径方向外側の端部と連通している。シャフト径方向孔45は、軸方向流路52の上端と接続される上下方向位置に位置している。
磁石埋込孔53は、図5に示すように、ロータコア50の径方向外側の部分に、周方向に間隔をあけて複数形成されている。磁石埋込孔53は、ロータコア50の上下方向全域にわたって一様な形状で延びている。磁石埋込孔53はロータコア50の下端面50b及び上端面50cに開口している。
磁石埋込孔53は、軸線O方向視で周方向かつ径方向に延びる長孔状、即ち、径方向に対して傾斜して延びる長孔状をなしている。複数の磁石埋込孔53は、一対の磁石埋込孔53,53を一組として、各組が径方向内側に突出するV字状をなすように配置されている。各組のV字の頂点側が、各磁石埋込孔53の径方向内側の端部となる。各組のV字の開口側が、各磁石埋込孔53の径方向外側の端部となる。各本実施形態では、それぞれV字状をなす計8つの組が周方向に等間隔をあけて設けられている。
詳しくは図6に示すように、各磁石埋込孔53は、一対の磁石固定壁54,55、内側空間形成壁56及び外側空間形成壁57によって区画されている。なお、図3及び図4に示す縦断面図では、外側空間形成壁57及び内側空間形成壁56は同一の縦断面には実際は存在しないが、説明上、仮想的に同一の縦断面に存在するものとして示している。
一対の磁石固定壁54,55は、軸線O方向視で、該磁石埋込孔53の長手方向に延びている。一対の磁石固定壁54,55は、互いに平行をなし、かつ、互いに対向している。
内側空間形成壁56は、軸線O方向視で、一対の磁石固定壁54,55における径方向内側の端部同士を接続している。内側空間形成壁56は、軸線O方向視で、一対の磁石固定壁54,55よりも径方向内側の径方向内側に向かって凹むように形成されている。
外側空間形成壁57は、軸線O方向視で、一対の磁石固定壁54,55における径方向外側の端部同士を接続している。内側空間形成壁56は、軸線O方向視で、磁石固定壁54,55よりも径方向外側に凹むように形成されている。
<永久磁石>
永久磁石80は、図3及び図4に示すように、ロータコア50の上下方向全域にわたって延びる長尺形状をなしている。永久磁石80は、周方向に間隔をあけて複数がロータコア50に固定されている。
本実施形態では、各永久磁石80は、磁石埋込孔53に配置されており、該磁石埋込孔53内でロータコア50に固定されている。永久磁石80は、図5及び図6に示すように、軸線Oに直交する断面形状が矩形状をなしている。永久磁石80の軸線O方向の一対の端面80a,80bは、ロータコア50の下端面50b、上端面50cと面一とされている。即ち、永久磁石80の端面80a,80bと、ロータコア50の下端面50b、上端面50cとの軸線O方向の位置は同一とされている。永久磁石80の一対の端面80a,80b同士を上下方向に接続する側面のうち断面矩形における長辺をなす一対の側面は、それぞれ長側面81,82とされている。永久磁石80の側面のうち断面矩形における短辺をなす一対の側面は、それぞれ短側面83,84とされている。
永久磁石80の一対の長側面81,82は、磁石埋込孔53の一対の磁石固定壁54,55に当接している。即ち、永久磁石80は、一対の長側面81,82が一対の磁石固定壁54,55によって挟み込まれることでロータコア50に固定されている。なお、磁石埋込孔53は、永久磁石80を固定するための他の壁を有していてもよい。例えば、磁石固定壁54,55と内側空間形成壁56との間や、磁石固定壁54,55と外側空間形成壁57との間に、永久磁石80を長手方向の端部側から固定する他の壁を有していてもよい。
永久磁石80は、隣り合う磁極の極性が互いに相違するように設置されている。一組の磁石埋込孔53と同様に軸線O方向視でV字状をなす一対一組の永久磁石80,80によって一つの磁極が形成される。本実施形態では、8つのV字状の磁石埋込孔53の組が形成されているため、複数の磁石埋込孔53のそれぞれに永久磁石80が固定されることでロータ40の極数は8極とされている。
詳しくは図6に示すように、磁石埋込孔53内の空間は、該磁石埋込孔53内に設けられる永久磁石80によって、内側空間61と外側空間62とに区画されている。内側空間61及び外側空間62はそれぞれフラックスバリアとして機能する。
内側空間61は、永久磁石80における径方向内側の短側面83と磁石埋込孔53の内側空間形成壁56とによって区画形成されている。内側空間61は、ロータコア50の上下方向の全領域、即ち、永久磁石80の上下方向の全領域にわたって永久磁石80に径方向内側から接している。内側空間61は、ロータコア50の上端面50c及び下端面50bに開口している。内側空間61は、軸線O方向視にて、永久磁石80の短側面83から径方向内側に突出して延びるように配置されている。内側空間61は、上記V字の頂点に位置している。
ロータコア50における一組の磁石埋込孔53のV字の頂点に位置する一対の内側空間61の間の部分、即ち、周方向に近接して隣り合う一組の内側空間61の間の部分は、インナーブリッジ58とされている。インナーブリッジ58は、一組の内側空間61の径方向の存在範囲で、径方向に延在している。
外側空間62は、永久磁石80の径方向外側の短側面84と磁石埋込孔53の外側空間形成壁57とによって区画形成されている。外側空間62は、ロータコア50の上下方向の全領域、即ち、永久磁石80の上下方向の全領域にわたって永久磁石80に径方向外側から接している。外側空間62は、ロータコア50の上端面50c及び下端面50bに開口している。
ここで、外側空間形成壁57は、第一壁面57a、第二壁面57b及び外周側壁面57cから構成されている。
第一壁面57aは、軸線O方向視で、一対の磁石固定壁54,55のうち径方向内側の磁石固定壁54から径方向外側に向かって延びている。第二壁面57bは、軸線O方向視で、一対の磁石固定壁54,55のうち径方向外側の磁石固定壁55から径方向外側に向かって延びている。
第一壁面57a及び第二壁面57bは、軸線O方向視でそれぞれ永久磁石80に接触している。第二壁面57bの永久磁石80への接触箇所は、第一壁面57aの永久磁石80の接触箇所よりも径方向外側に一致している。本実施形態では、第二壁面57bは、永久磁石80の径方向外側の端部となる長側面82と短側面84との角部に接触している。
外周側壁面57cは、軸線O方向視で、第一壁面57aと第二壁面57bとの径方向外側の端部を接続するように周方向に延びている。外周側壁面57cは、軸線O方向視で、軸線Oを中心とした第一仮想円C1に沿って円弧状に延びている。第一仮想円C1は、外側空間62の径方向外側の端部を通過する円であって、本実施形態では、軸線O方向視で外周側壁面57cに一致する。外周側壁面57cの周方向の寸法は、第二壁面57bの径方向の寸法、即ち、永久磁石80の径方向外側の端部と第一仮想円C1との径方向の距離よりも大きい。
ここで、軸線Oを中心として外側空間62の径方向内側の端部を通過する円を第二仮想円C2とする。本実施形態では、第二仮想円C2は外側空間形成壁57の第一壁面57aと磁石固定壁54の接続箇所を通過している。
軸線Oを中心として永久磁石80の径方向外側の端部を通過する円を第三仮想円C3とする。永久磁石80の径方向外側の端部は、外側空間62の径方向外側の端部よりも径方向内側に位置し、かつ、外側空間62の径方向内側の端部よりも径方向外側に位置している。そのため、第三仮想円C3の直径は、第一仮想円C1の直径より小さく、第二仮想円C2の直径より大きい。
ロータコア50における外周側壁面57cと該ロータコア50の外周面50aとの間の部分は、アウターブリッジ59とされている。アウターブリッジ59は外周側壁面57cの形成範囲にわたって周方向に延在している。
<第一エンドプレート>
第一エンドプレート90は、図3、図4及び図7に示すように、軸線Oに直交する方向に延在するとともに、外形が軸線Oを中心とした円形をなす円板状の部材である。第一エンドプレート90はロータコア50の下方から該ロータコア50に積層されるように固定されている。
第一エンドプレート90は、ロータコア50の下端面50bに下方から当接する上面90aを有する。第一エンドプレート90は、軸線Oを中心とした円筒面状をなして径方向外側を向く外周面90bを有する。第一エンドプレート90の外周面90bの外径は軸線O方向で一定とされている。第一エンドプレート90の外周面90bの上端は、該第一エンドプレート90の上面90aに接続されるとともにロータコア50の下端面50bに当接している。
第一エンドプレート90は、中央に軸線Oを中心とした円形をなす円形孔91が形成されている。第一エンドプレート90は円形孔91がシャフト41の外周面の固定面43に外嵌されることで該シャフト41に固定されている。
第一エンドプレート90内には、径方向に延びる分配路92が形成されている。分配路92は、ロータコア50の軸方向流路52と内側空間61とを径方向に接続する。分配路92は、外側空間62やロータ40の外部の空間とは連通していない。即ち、分配路92は、軸方向流路52と内側空間61とのみを連通させている。分配路92は、軸方向流路52を介してシャフト41内のシャフト径方向孔45と連通されている。分配路92は、第一エンドプレート90に形成された凹部93と第一エンドプレート90が上方からロータコア50の下端面50bとによって画成されている。
図7に示すように、凹部93は、第一エンドプレート90の上方を向く面、即ち、ロータコア50の下端に接する面から窪むように、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、周方向に等間隔をあけて4つの凹部93が形成されている。
各凹部93は、それぞれ径方向に延びる一対一組の分配路形成部94,94によって構成されている。一組の分配路形成部94,94は、径方向内側の端部が互いに合流して円形孔91に接続されている。一組の分配路形成部94,94は、径方向外側に向かうにしたがって次第に周方向に離間するように分岐している。これによって、各凹部93は、頂点が径方向内側を向くV字状をなしている。各凹部93における一組の分配路形成部94,94の径方向外側の端部は、第一エンドプレート90の外周面90bに開口することなく閉塞されている。
各凹部93のV字の頂点に該当する箇所の周方向位置は、ロータコア50の軸方向流路52の周方向位置と同一とされている。各凹部93における一組の分配路形成部94,94の径方向外側の端部の位置は、軸線O方向視にて互いに近接する一対の内側空間61を含む位置とされている。
分配路92は、ロータコア50の軸方向流路52と内側空間61とをこれらの下端同士で径方向に連通させている。本実施形態では計8つの分配路形成部94が形成されているため、軸線O方向視で8つの分配路92が画成されている。
第一エンドプレート90の外周面90bの外径は、ロータコア50の外径及び第一仮想円C1の直径よりも小さく設定されている。即ち、第一エンドプレート90の外周面90bは、外側空間62の径方向外側の端部を形成する外周側壁面57cよりも径方向内側に位置している。したがって、第一エンドプレート90は、外側空間62のロータコア50の下端面50bでの開口をロータ40の外部に開放させている。これによって、第一エンドプレート90は、外側空間62の下端を外部に連通させる第一排出口62aを形成している。
ここで、図4及び図6に示すように、第一エンドプレート90の外周面90bの外径は、第二仮想円C2の直径よりも大きく設定されている。そのため、第一エンドプレート90は、外側空間62におけるロータコア50の下端での開口における径方向内側の部分を閉塞するとともに、当該開口における径方向外側の部分を開放させている。即ち、第一エンドプレート90は、外側空間62の開口の径方向内側の部分のみを閉塞している。これにより、第一排出口62aは、外側空間62の下端における径方向外側の部分のみに偏って形成されている。
第一エンドプレート90の外周面90bの外径は、第三仮想円C3の直径よりも大きく設定されている。そのため、第一エンドプレート90は、外側空間62におけるロータコア50の下端での開口における径方向外側の部分の僅かな部分を開放させている。これにより、第一排出口62aは、外側空間62の下端における径方向外側の部分のみに周方向に延びるスリット状の第一排出口62aを形成している。第一排出口62aの軸線O方向視で該第一排出口62aの延在方向に直交する幅寸法、即ち、第一排出口62aの径方向の寸法は、例えば0.2〜1.5mm、好ましくは0.3〜1.0mm、より好ましくは0.5mm程度に設定されている。
第一エンドプレート90の上下方向の位置は、図3に示すように、ステータ30における上部コイルエンド34aの上下方向位置と同様とされている。したがって、第一排出口62aの径方向外側には上部コイルエンド34aが位置している。
<第二エンドプレート>
第二エンドプレート96は、図3、図4及び図8に示すように、第一エンドプレート90と同様、軸線Oに直交する方向に延在するとともに、外形が軸線Oを中心とした円形をなす円板状の部材である。
第二エンドプレート96は、ロータコア50の上端面50cに上方から当接する下面96aを有する。第二エンドプレート96は、軸線Oを中心とした円筒面状をなして径方向外側を向く外周面96bを有する。第二エンドプレート96の外周面96bの外径は軸線O方向で一定とされている。第二エンドプレート96の外周面96bの下端は、該第二エンドプレート96の下面96aに接続されるとともにロータコア50の上端面50cに当接している。
第二エンドプレート96には、中央に軸線Oを中心とした円形をなす円形孔97が形成されている。第二エンドプレート96は円形孔97がシャフト41の外周面の固定面43に外嵌されることで該シャフト41に固定されている。第二エンドプレート96は第一エンドプレート90とともにロータコア50を上下から挟み込むように支持している。
第二エンドプレート96は、下面96aによってロータコア50内の軸方向流路52を上方から閉塞している。
第二エンドプレート96には、図8に示すように、上下方向に貫通する貫通孔(排出路)98が周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、貫通孔98は、周方向に等間隔をあけて計8つが形成されている。
各貫通孔98の位置は、軸線O方向視にてロータコア50における互いに近接する一対の軸方向流路52を含む位置とされている。第二エンドプレート96の貫通孔98とロータコア50の内側空間61とが互いに連通されている。
これによって、ロータ40内には、シャフト中心孔44、シャフト径方向孔45、軸方向流路52、分配路92、内側空間61及び貫通孔98の順序で冷却油が流通する冷却流路が形成されている。
第二エンドプレート96の外周面96bの外径は、ロータコア50の外径及び第一仮想円C1の直径よりも小さく設定されている。即ち、第二エンドプレート96の外周面96bは、外側空間62の径方向外側の端部を形成する外周側壁面57cよりも径方向内側に位置している。したがって、第二エンドプレート96は、外側空間62のロータコア50の上端面50cでの開口をロータ40の外部に開放させている。これによって、第二エンドプレート96は、外側空間62の上端を外部に連通させる第二排出口62bを形成している。
ここで、図4及び図6に示すように、第二エンドプレート96の外周面96bの外径は、第二仮想円C2の直径よりも大きく設定されている。そのため、第二エンドプレート96は、外側空間62におけるロータコア50の上端面50cでの開口における径方向内側の部分を上方から閉塞するとともに、当該開口における径方向外側の部分を開放させている。即ち、第二エンドプレート92は、外側空間62の開口の径方向内側の部分のみを閉塞している。これによって、第二排出口62bは、外側空間62の上端における径方向外側の部分のみに偏って形成されている。
第二エンドプレート96の外周面96bの外径は、第三仮想円C3の直径よりも大きく設定されている。そのため、第二エンドプレート96は、外側空間62におけるロータコア50の上端面50cでの開口における径方向外側の僅かな部分を開放させている。これにより、第二排出口62bは、外側空間62の上端における径方向外側の部分のみに周方向に延びるスリット状の第二排出口62bを形成している。第二排出口62bの軸線O方向視で該第二排出口62bの延在方向に直交する幅寸法、即ち、第二排出口62bの径方向の寸法は、例えば0.2〜1.5mm、好ましくは0.3〜1.0mm、より好ましくは0.5mm程度に設定されている。
第二エンドプレート96の上下方向の位置は、ステータ30における下部コイルエンド34bの上下方向位置と同様とされている。したがって、第二排出口62bの径方向外側には下部コイルエンド34bが位置している。
<軸力付与部>
軸力付与部70は、第一エンドプレート90と第二エンドプレート96とが近接する方向に軸力を付与する役割を有しており、図3及び図4に示すように、段差部71及びリング72から構成されている。
段差部71は、シャフト41の外周面における上下方向の一部から周方向全周にわたって径方向外側にフランジ状に張り出している。段差部71は、シャフト41に一体に設けられている。段差部71は、シャフトの固定面43の下端に設けられている。これによって、段差部71には、固定面43に外嵌されるロータコア50の下端面50bが上方から当接する。
リング72は、軸線Oを中心とした環状をなしている。リング72の内周には、シャフト41の外周面に形成された雄ネジと螺合する雌ネジが形成されている。リング72は、シャフト41の雄ネジに螺合した状態で、第二エンドプレート96に上方から当接している。リング72をシャフト41に対して相対回転させることで、該リング72は雄ネジ及び雌ネジのピッチにしたがって下方に進行させられる。これによって、第二エンドプレート96には上方から力が加えられる。その結果、ロータコア50、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96には段差部71及びリング72によって上下方向から挟み込まれる方向に軸力が付与されている。そのため、第一エンドプレート90と第二エンドプレート96とによって、ロータコア50を軸線O方向から挟み込むように該ロータコア50に付勢力が付与される。これによって、ロータコア50の鋼板同士が一体に固定されている。
<電動機の動作及び作用効果>
電動機1の駆動時には、インバータ139を介してステータ30の各コイル34に交流電力が供給される。そして、コイル34によって生成される回転磁界に各永久磁石80が追従することでロータ40がステータ30に対して回転する。油圧ショベル100の上部旋回体130の旋回時には電動機1が高トルクで駆動される。そのため、ロータコア50での鉄損及び永久磁石80内の渦電流損によりロータコア50及び永久磁石80が高温になる。また、コイル34での銅損及びステータコア31での鉄損によりステータ30が高温となる。特コイル34に平角巻線を用いた場合には、ロータコア50に熱が籠り易くなる。ステータ30が高温となれば、該ステータ30の輻射熱によりロータコア50はさらに高温となる。そのため、冷却油供給部20により電動機1内に冷却油が供給される。
冷却油供給部20の冷却油ポンプ24が作動すると、冷却油貯留部21の冷却油が導入流路22を介して電動機1のケーシング2の冷却油導入孔6に供給される。冷却油導入孔6を流通する冷却油は、回転駆動するロータ40のシャフト41の上端からシャフト中心孔44内に導入される。シャフト中心孔44を下方に向かって流通した冷却油は、該シャフト中心孔44から分岐するシャフト径方向孔45に導入され径方向外側に向かって流通する。シャフト径方向孔45を介してシャフト41の外周面に冷却油が到達することで、該冷却油はロータコア50内の軸方向流路52の上端に導入される。冷却油は軸方向流路52をシャフト41の外周面に沿って下方に向かって流通し、ロータコア50から第一エンドプレート90に到達した段階で、第一エンドプレート90内の分配路92に導入される。
冷却油は分配路92を径方向外側に向かって流通した後、ロータコア50の内側空間61にその下端から導入される。内側空間61内では冷却油は永久磁石80に接しながら上方に向かって流通する。そのため、永久磁石80が冷却油によって直接的に冷却され、高温化による永久磁石80の熱減磁が抑制される。内側空間61の上端まで到達した冷却油は、第二エンドプレート96の貫通孔98に導入され、該貫通孔98の上端より第二エンドプレート96の外部、即ち、ロータ40の外部に排出される。この際、冷却油は、ロータ40の回転による遠心力によって径方向外側に向かって散布されるように排出される。これによって、ステータ30のステータコア31及びコイル34に冷却油が供給され、該ステータ30の冷却が図られる。その後、ステータ30から垂れ落ちた冷却油は、ケーシング2の冷却油排出路9を通過してケーシング2の外部に排出される。そして、冷却油は、還流流路23を通過する過程で冷却部25によって冷却され、再び冷却油貯留部21に貯留される。
ここで、冷却油がロータコア50を冷却する過程で、内側空間61を上方に向かって流通する冷却油の一部が外側空間62に染み出してしまうことがある。
即ち、永久磁石80とロータコア50における磁石埋込孔53の磁石固定壁54,55との間には部分的に隙間が形成される場合がある。また、ロータコア50を形成する複数の鋼板間には微小な隙間が形成される場合がある。このような場合には、当該隙間を介して内側空間61を上方に向かって流通する冷却油の一部が外側空間62内に侵入してしまう。
仮に外側空間62の上端及び下端が閉塞されている場合には、外側空間62内に侵入した冷却油は該外側空間62内から排出されず、外側空間62内に滞留してしまう。外側空間62は、ステータ30に近接しているため、ステータ30からの放射熱の影響を受け易い。また、永久磁石80の渦電流は、ステータ30からの交番磁界の影響により、該永久磁石80の断面矩形状の長手方向両端部であって特に第二壁面57bに近い位置で最も顕著となる。そのため、上記放射熱と相まって外側空間62は高温になり易い。よって、外側空間62に滞留して高温となった冷却油が排出されなければ、永久磁石80を熱減磁させ、電動機1の性能を低下させてしまう。
これに対して本実施形態では、外側空間62の下端は第一排出口62aを介して外部と連通されており、該外側空間62の上端は第二排出口62bを介して外部と連通されている。そのため、内側空間61から外側空間62に染み出た冷却油は、第一排出口62a又は第二排出口62bを介して外部に放出される。よって、外側空間62に高温の冷却油が滞留することはないため、外側空間62内が不用意に高温となってしまうことはない。これにおり、外側空間62内の冷却油の高温化による熱減磁の影響を低減することができる。その結果、電動機1の性能低下を回避することができる。
また、内側空間61から外側空間62に侵入していく冷却油は、外側空間62内を上方又は下方に進行した後、第一排出口62a又は第二排出口62bから順次排出される。そのため、冷却油による外側空間62内の冷却効果を副次的に得ることができる。これによって、外側空間62に面する永久磁石80の径方向外側の端部(径方向外側の短側面84)の冷却を行うことができる。
さらに、第一排出口62a、第二排出口62bから排出される冷却油は、ロータ40の遠心力に従って径方向外側に放出される。そのため、これら第一排出口62a、第二排出口62bから放出される冷却油によって、特に上部コイルエンド34a、下部コイルエンド34bの冷却を図ることができる。
また、第一排出口62a及び第二排出口62bは、それぞれ円形をなす第一エンドプレート90と第二エンドプレート96の外周面96bの外径を外側空間62の外径よりも小さくすることによって形成されている。そのため、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96を貫通する排出口を別途形成する必要がない。これによって、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96の強度が低下してしまうことを回避できる。
特に本実施形態のように軸力付与部70によって第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96に軸力が付与される場合であっても、当該軸力に対抗できるだけの第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96の強度を確保することができる。
ここで、仮に外側空間62の冷却油を外部に排出するためにロータコア50自体に、外側空間62と外部とを連通させる排出口を形成した場合には、以下のような問題が生じる。
即ち、ロータコア50のアウターブリッジ59に対応する箇所に上下方向にわたって開口する排出口を形成した場合、永久磁石80が遠心力の影響により外れてしまう可能性がある。また、磁束が縦に漏れてしまうことで、電動機1の性能低下にもつながる。
また、ロータコア50のアウターブリッジ59に対応する箇所に、上下方向に間隔をあけて排出口を形成した場合には、ロータコア50を形成するために複数の型の鋼板が必要となる。即ち、排出口が形成される部分の鋼板と該排出口が形成されない部分の鋼板との少なくとも2種類の型を用いる必要があり、製造コストが増加する。また、強度の低下や上下方向の磁束の漏れもやはり避けられない。
これに対して本実施形態では、ロータコア50に排出口を別途形成するのではなく、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96の外径を適宜設定することで、外側空間62の上端及び下端から冷却油を排出する構成を採用している。そのため、ロータコア50自体の形状を変えずとも外側空間62の冷却油を排出することができるため、上記欠点は生じない。
さらに、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96の外径が第一仮想円C1より小さく第二仮想円C2より大きいため、第一排出口62a及び第二排出口62bは、外側空間62の下端、上端における径方向外側の部分のみに偏って形成されている。そのため、外側空間62から排出される冷却油を積極的に径方向外側へと向かって排出することができる。よって、ロータ40の回転による遠心力に相まって、第一排出口62a及び第二排出口62bから排出される冷却油を径方向外側に導くことができる。これにより、上部コイルエンド34a、下部コイルエンド34bの冷却をより効果的に行うことができる。
また、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96の外径が上記範囲に設定されていることで、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96は、ロータコア50の外周側の領域まで存在している。そのため、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96によって、ロータコア50の外周側の領域でも該ロータコア50を構成する鋼板に対して適切に付勢力を与えることができる。
このように、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96の外径を第一仮想円C1の外径と第二仮想円C2の外径との間の値とすることで、外側空間62の冷却油の排出とロータコア50の固定との両立を図ることができる。
また、第一排出口62a、第二排出口62bは、それぞれ周方向を長手方向とするスリット状に延びている。これによって、外側空間62の冷却油を周方向に分散させながら外部に放出することができる。したがって、各第一排出口62a、第二排出口62bから冷却油を周方向の広い範囲に放出することができる。即ち、上部コイルエンド34a、下部コイルエンド34bの周方向一部領域に偏ることなく、これらの周方向全域に均一に冷却油を供給することできる。
ここでアウターブリッジ59は、磁路の幅を小さくして磁気飽和させることで、それ以上の磁束の通過を抑制している。これによって、電動機1の回転に寄与しない漏れ磁束の増加を抑制している。本実施形態では、第一排出口62a、第二排出口62bが周方向に延びるスリット状に形成されていることにより、アウターブリッジ59もまた周方向に延在している。即ち、アウターブリッジ59が長大化されることで、磁束が通過できない領域を広げることができ、漏れ磁束の増加をより一層抑制することが可能となる。
ここで、例えば第一実施形態の第一変形例として、図9に示すような第二排出口62bを採用してもよい。第一変形例では、第二エンドプレート96の外周面96bのうち、該第二エンドプレート96の下面96aに接続される下端の部分が、ロータコア50に近づくにしたがって外径が小さくなるように面取りされたテーパ面96cとされている。第二エンドプレート96の外周面96bのうち、テーパ面96cを除く該テーパ面96cの上方の部分は、軸線Oを中心とした円筒面96dとされている。
第二エンドプレート96の外周面96bにおける円筒面96dの外径は、第一仮想円C1の直径以上の値に設定されている。一方、第二エンドプレート96の外周面96bにおけるテーパ面96cの下端の外径は、第一実施形態同様、第一仮想円C1の直径より小さく設定されている。テーパ面96cの下端の外径は、第二仮想円C2の直径より大きく、好ましくは第三仮想円C3の直径より大きく設定されている。
このように、第二エンドプレート96の外周面96bの一部(ロータコア50側の端部)の外径が外側空間62の径方向外側の端部を通過する第一仮想円C1の直径よりも小さい場合であっても、第一実施形態同様に第二排出口62bが形成される。これにより外側空間62の冷却油を第二排出口62bを介して円滑に外部に排出することができる。
特に第一変形例では、テーパ面96cが外側空間62から離間するに従って径方向外側に向かって延びているため、外側空間62内の冷却油を第二排出口62bを介して径方向外側へと案内できる。そのため、上部コイルエンド34aにより積極的に冷却油を供給することができる。
また、例えば第一実施形態の第二変形例として、図10に示すような第二排出口62bを採用してもよい。第二変形例では、第二排出口62bは、第二エンドプレート96を上下方向に貫通する孔部99aとして形成されている。この孔部99aは、各外側空間62に対応する周方向位置に形成されており、該外側空間62と連通している。そのため、外側空間62内の冷却油を、当該孔部99aを介して上方に排出することができる。
さらに、例えば第一実施形態の第三変形例として、図11に示す構成であってもよい。第三変形例では、第二排出口62bは、第二エンドプレート96の下面96aに開口して外側空間62に連通するとともに、第二エンドプレート96の外周面96bに開口する孔部99bとしている。当該孔部99bは、外側空間62に対応する位置に形成されている。この場合、孔部99bを介して外側空間62の冷却油が、径方向外側へと積極的に排出される。これによって、上部コイルエンド34aをより効果的に冷却することができる。
また、例えば第一実施形態の第四変形例として、図12に示す構成であってもよい。第四変形例では、第二エンドプレート96の外周面96bの外径を第一仮想円C1よりも大きく形成しながら、該外周面から径方向内側に向かって凹む凹部99cを周方向に間隔をあけて形成している。当該凹部99cは外側空間62と対応する位置に形成されており、外側空間62の上端に連通している。これによって、外側空間62を外部と連通させる第二排出口62bが形成されている。この場合であっても、上記同様、外側空間62の冷却油を外部に排出することができる。
なお、上記第二〜図四変形例では、孔部99a,99b、凹部99cを形成した分だけ、第一エンドプレート90からロータコア50に対する付勢力が外周側の位置で低下する。そのため、ロータコア50を構成する鋼板同士が樹脂等で固定されていることが好ましい。
また、上記第一〜第四変形例では、第二エンドプレート96及び第二排出口62bについて説明したが、第一エンドプレート90及び第二排出口62bを同様の構成としてもよい。
次に本発明の第二実施形態に係るロータ40Aについて図13を参照して説明する。第二実施形態では第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第二実施形態は、永久磁石180の構成が第一実施形態と異なる。第二実施形態の永久磁石180の上下方向の両方の端面180a,180bは、それぞれロータコア50の上端面50c、下端面50bよりも磁石埋込孔53内、即ち、磁石埋込孔53の軸線O方向内側に後退して配置されている。
即ち、永久磁石180の下方の端面180aは、ロータコア50の下端面50bから上方に離間して配置されている。永久磁石180の下方の端面180aは、第一エンドプレート90の上面90aからも上方に離間している。これによって、永久磁石180の下方の端面180aと第一エンドプレート90の上面90aとの間には、磁石埋込孔53内で内側空間61と外側空間62とを連通させる下端部連通路185が区画形成されている。下端部連通路185は、内側空間61と外側空間62とを軸線O方向視における磁石埋込孔53の長手方向(径方向かつ周方向)に連通させている。
永久磁石180の上方の端面180bは、ロータコア50の上端面50cから下方に離間して配置されている。永久磁石180の上方の端面180bは、第二エンドプレート96の下面96aからも下方に離間している。これによって、永久磁石180の上方の端面180bと第二エンドプレート96の下面96aとの間には、磁石埋込孔53内で内側空間61と外側空間62とを連通させる上端部連通路186が区画形成されている。上端部連通路186は、内側空間61と外側空間62とを軸線O方向視における磁石埋込孔53の長手方向(径方向かつ周方向)に連通させている。
ここで、本実施形態では、永久磁石180は、複数(本実施形態では2つ)の磁石片182が上下方向に互いに間隔あけて配列されることで構成されている。軸線O方向に隣り合う磁石片182の間には、磁石埋込孔53内で内側空間61と外側空間62とを連通させる内部連通路187が区画形成されている。内部連通路187は、内側空間61と外側空間62とを軸線O方向視における磁石埋込孔53の長手方向(径方向かつ周方向)に連通させている。
本実施形態では、内側空間61を流通する冷却油が外側空間62に染み出ることに加えて、上記の下端部連通路185、上端部連通路186及び内部連通路187を介して、内側空間61の冷却油を外側空間62へと積極的に供給することができる。そのため、外側空間62により多くの冷却油を流通させることができる。これによって、特に高温になり易い外側空間62内に冷却油を適切に供給することができ、渦電流が大きく発生する永久磁石180の径方向外側を効果的に冷却することができる。
ここで、外側空間62に冷却油を導入するための流路を第一エンドプレート90や第二エンドプレート96内に形成した場合、新たに流路を付加する分だけ、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96の剛性が低下してしまう。特に本実施形態のように、軸力付与部70による軸力によって第一エンドプレート90、第二エンドプレート96及びロータコア50が締結された構造の場合には、当該軸力に抗するだけの剛性を付与すべく、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96の厚さを増大させる等の措置が必要となってしまう。
さらに、ロータコア50に流路を形成しようとすれば、形状の異なる複数種類の鋼板が必要となり、これら鋼板に対応する複数の型を使用する分だけコストが増加してしまう。
これに対して本実施形態では、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96に新たに流路を形成せずに、永久磁石180、磁石片182のサイズを調整することのみで、外側空間62に冷却油を導く流路を形成している。そのため、上記欠点が生じることなく、外側空間62に冷却油を適切に供給できる。
次に本発明の第三実施形態に係るロータ40Bについて図14を参照して説明する。第三実施形態では第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第三実施形態は、第一エンドプレート190の分配路192の構成が第一実施形態と異なる。
第三実施形態の分配路192は、周方向に間隔をあけて複数が形成されている。本実施形態での複数の分配路192は、周方向に90°の間隔をあけて4つが形成されている。各分配路192は、径方向流路193と周方向流路194とを有している。
径方向流路193は、径方向に延びており、径方向内側の端部が円形孔91に接続されている。径方向流路193の径方向内側の端部の周方向位置は、ロータコア50の軸方向流路52の周方向位置と同一とされている。径方向流路193の外側の端部は、第二エンドプレート96の外周面96bまで至っていない。径方向流路193は、径方向に一致して延びる基準線Pに沿って延びている。本実施形態では、径方向流路193の幅方向(周方向)の中央を基準線Pが通過している。
周方向流路194は、径方向流路193の径方向外側の端部に接続されている。周方向流路194は、該径方向流路193の径方向外側の端部から周方向両側に向かって延びている。本実施形態では、周方向流路194は、軸線O方向視で、径方向流路193に直交して直線状に延びている。これによって、本実施形態の分配路192は、軸線O方向視でT字状をなしている。なお、周方向流路194は径方向流路193に対して交差していればよい。
周方向流路194の周方向の両端側は、軸線O方向視にて互いに近接する一対の内側空間61を含む位置とされている。即ち、周方向流路194は、周方向の両端側の部分でそれぞれ内側空間61の下端に連通している。
このような分配路192は、第一エンドプレート190の上面90aから凹む凹部195によって形成されている。凹部195は、径方向流路193を形成する径方向凹部196と、周方向流路194を形成する径方向凹部196とから構成されている。
周方向凹部197における径方向外側の部分は、径方向流路193の中央線から周方向一方側及び他方側に向かって直線状に延びる一対の流路背面198とされている。当該流路背面198は、軸線Oに平行な面とされている。本実施形態では流路背面198は、径方向流路193の基準線Pに対して直交して延びている。そのため、流路背面198は、基準線Pから周方向に離間するにしたがって、徐々に径方向に向かって延びている。
本実施形態では、軸方向流路52から分配路192に供給される冷却冷媒は、径方向流路193、周方向流路194を経由してロータコア50の内側空間61に導入される。本実施形態では、周方向流路194が、ロータコア50の径方向外側の部分で、周方向に延びている。そのため、周方向流路194を冷却油が流通する過程で、周方向の広範囲にわたって第一エンドプレート190を冷却することができる。特に第一エンドプレート190の径方向外側の部分は、ステータ30からの輻射熱やステータ30からの交番磁束による渦電流の影響で高温になり易い。本実施形態では、周方向流路194が形成されていることで、第一エンドプレート190の外周側の部分での高温化を抑制できる。
さらに、本実施形態では、周方向流路194を形成する一対の流路背面198は、径方向流路193に直交しているため、周方向に離間するにしたがって径方向外側に向かって延びている。よって、冷却冷媒が径方向流路193から周方向流路194の端部に流通する過程で、該冷却冷媒が滞留してしまう箇所はない。仮に、流路背面198の一部が、径方向外側から離間するにしたがって径方向内側に延びている場合、当該箇所には遠心力の影響で冷却油が滞留してしまう。本実施形態では、流路背面198が周方向流路194の端部に向かうにしたがって径方向外側に向かっているため、冷却油の対流箇所はない。径方向流路193から周方向流路194に導入された冷却油は、遠心力によって周方向流路194の端部に円滑に導かれ、内側空間61に導入される。
なお、流路背面198は軸線O方向視で必ずしも直線状をなしていなくともよい。この場合であっても、径方向流路193から周方向に離間するにしたがって径方向内側に向かう箇所がなければよい。即ち、流路背面198は、径方向流路193から周方向に離間するにしたがって、徐々に径方向外側に向かっていればよい。なお、流路背面198の一部に、軸線Oを中心とした円弧状に延びる部分があってもよい。
なお、流路背面198が軸線O方向視で直線状に延びる場合、以下の関係が成立していればよい。即ち、流路背面198における周方向の端部の軸線Oからの距離をR1、流路背面198における径方向流路193の基準線Pとの交点における軸線Oからの距離をR2とする場合、R1>R2の関係が成立していればよい。ここで、極数をPとした場合、R2=R1cos(π/P)である。この場合には、流路背面198は、径方向流路193から周方向の端部に向かうにしたがって常に径方向外側に向かって延びることになる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば実施形態では、第一エンドプレート90によって第一排出口62aが形成され、第二エンドプレート96によって第二排出口62bが形成されている例について説明したが、第一排出口62a、第二排出口62bの少なくとも一方が形成されていればよい。
第一排出口62a、第二排出口62bの形状は周方向に一様な幅寸法で延びるスリット状に限られず、他の形状であってもよい。例えば周方向一方側に向かうにしたがって幅寸法が大きくなる又は小さくなるスリット状であってもよい。また、第一排出口62a、第二排出口62bはスリット状に限られず、他の形状であってもよい。
第一実施形態では、ロータ40内部を流通した冷却油をステータ30に散布する構成としたが、ロータ40内部の冷却経路とは別にステータ30を冷却する冷却経路を設けてもい。ステータ30に対して冷却油を外部から直接供給する構成であってもよい。
第一実施形態では、軸方向流路52がシャフト41の外周面に沿って延びる構成とした。軸方向流路52は、シャフト41の外周面に接することなく、ロータコア50の内部に形成してもよい。
第一エンドプレート90の分配路92に冷却油を供給する流路は、実施形態の構成に限られず、他の構成を採用してもよい。外部から供給される冷却油が分配路92に供給されるならば、他のいかなる構成であってもよい。
実施形態では、冷却媒体として冷却油を用いた例について説明したが、冷却空気や他の媒体からなる冷却媒体を用いてもよい。
実施形態では、電動機1の軸線Oを上下方向に一致させた縦置き型について説明したが、該軸線Oを水平方向に一致させる横置き型に適用してもよいし、軸線Oを斜め方向に一致させて配置してもよい。
また、実施形態では、電動機1の出力をスイングピニオン123に伝達する例について説明したが、例えば、電動機1が遊星歯車減速機を介してスイングピニオン123に接続されていてもよい。
電動機1をPTOを介してエンジン136や油圧ポンプ138に接続してもよい。これにより、油圧ポンプ138駆動時にエンジン136をアシストすることができる。
実施形態では、本発明を作業機械としての油圧ショベル100の電動機1に適用した例について説明したが、他の作業機械の電動機1に適用してもよい。
1…電動機,2…ケーシング,3…筒状部,4…第一蓋部,5…シャフト収容部,6…冷却油導入孔,7…第二蓋部,8…シャフト貫通部,9…冷却油排出路,11…第一軸受,12…第二軸受,13…第一シール部,14…第二シール部,16…冷却油導入路,17…冷却油排出路,20…冷却油供給部(冷却媒体供給部),21…冷却油貯留部,22…導入流路,23…還流流路,24…冷却油ポンプ,25…冷却部,30…ステータ,31…ステータコア,32…ヨーク,33…ティース,34…コイル,34a…上部コイルエンド,34b…下部コイルエンド,40…ロータ,41…シャフト,43…固定面,44…シャフト中心孔,45…シャフト径方向孔,50…ロータコア,50a…外周面,50b…下端面,50c…上端面,51…コア中央孔,52…軸方向流路,53…磁石埋込孔,54…磁石固定壁,55…磁石固定壁,56…内側空間形成壁,57…外側空間形成壁,57a…第一壁面,57b…第二壁面,57c…外周側壁面,58…インナーブリッジ,59…アウターブリッジ,61…内側空間,62…外側空間,62a…第一排出口,62b…第二排出口,70…軸力付与部,71…段差部,72…リング,80…永久磁石,80a…端面,80b…端面,81…長側面,82…長側面,83…短側面,84…短側面,90…第一エンドプレート,90a…上面,90b…外周面,91…円形孔,92…分配路,93…凹部,94…分配路形成部,96…第二エンドプレート,96a…下面,96b…外周面,96c…テーパ面,96d…円筒面,97…円形孔,98…貫通孔(排出路),99a…孔部,99b…孔部,99c…凹部,100…油圧ショベル,110…下部走行体,111…履帯,120…スイングサークル,121…アウターレース,122…インナーレース,123…スイングピニオン,130…上部旋回体,131…キャブ,132…作業機,133…ブーム,134…アーム,135…バケット,136…エンジン,137…発電機モータ,138…油圧ポンプ,139…インバータ,140…キャパシタ,180…永久磁石,180a…端面,180b…端面,182…磁石片,185…下端部連通路,186…上端部連通路,187…内部連通路,190…第一エンドプレート,192…分配路,193…径方向流路,194…周方向流路,195…凹部,196…径方向凹部,197…周方向凹部,198…流路背面,L…旋回軸線,O…軸線,P…基準線,C1…第一仮想円,C2…第二仮想円,C3…第三仮想円

Claims (8)

  1. 軸線方向に延びるシャフトと、
    前記軸線方向に積層された複数の鋼板を有して前記シャフトの径方向外側に固定されるとともに、前記軸線方向に貫通する複数の磁石埋込孔が周方向に間隔をあけて複数形成されたロータコアと、
    各前記磁石埋込孔に設けられるとともに、該磁石埋込孔内の空間を内側空間と該内側空間よりも径方向外側で前記軸線方向に延びる外側空間とに区画する複数の永久磁石と、
    前記ロータコアの前記軸線方向一方側の端面に当接するように設けられて、外部から供給される冷却媒体を、前記内側空間と前記外側空間とのうち前記内側空間のみに供給する分配路を有する第一エンドプレートと、
    前記ロータコアの前記軸線方向他方側の端面に当接するように設けられて、前記内側空間を流通した前記冷却媒体を外部に排出する排出路を有する第二エンドプレートと、
    を備え、
    前記第一エンドプレートと前記第二エンドプレートとの少なくとも一方が、前記外側空間の前記軸線方向の端部を外部に連通させる排出口を形成しているロータ。
  2. 前記第一エンドプレートと前記第二エンドプレートとの少なくとも一方の外周面の外径が、前記軸線を中心として前記外側空間の径方向外側の端部を通る第一仮想円の直径よりも小さく形成されていることによって、前記排出口が形成されている請求項1に記載のロータ。
  3. 前記第一エンドプレートと前記第二エンドプレートとの少なくとも一方の外周面の外径が、前記軸線を中心として前記外側空間の内周側の径方向内側の端部を通る第二仮想円の直径よりも大きい請求項2に記載のロータ。
  4. 前記永久磁石の前記軸線方向の少なくとも一方の端面が、前記ロータコアの端面よりも前記磁石埋込孔内に後退していることで、該永久磁石の端面と前記第一エンドプレートと前記第二エンドプレートとの間に、前記内側空間と前記外側空間とを連通させる端部連通路が形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載のロータ。
  5. 前記永久磁石は、前記磁石埋込孔内で前記軸線方向に複数が配列された磁石片からなり、
    互いに前記軸線方向に隣り合う前記磁石片の間に、前記内側空間と前記外側空間とを連通させる内部連通路が形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載のロータ。
  6. 前記分配路は、
    径方向に延びて、径方向内側の端部に冷却冷媒が供給される径方向流路と、
    該径方向流路の径方向外側の端部から該径方向流路に交差して周方向両側に延びて、該周方向両側で前記内側空間に連通する周方向流路と、
    を有する請求項1から5のいずれか一項に記載のロータ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のロータと、
    前記ロータコアを外周側から囲うステータコア、及び、該ステータコアに周方向に間隔をあけて複数設けられたコイルを有するステータと、
    前記ロータコアに前記冷却媒体を供給する冷却媒体供給部と、
    を備える電動機。
  8. 下部走行体と、
    下部走行体上に設けられた上部旋回体と、
    前記軸線が上下方向に延びるように配置されて、前記下部走行体に対して前記上部旋回体を前記軸線回りに旋回させる請求項7に記載の電動機と、
    を備える油圧ショベル。
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