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JP2018155783A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2018155783A JP2017049998A JP2017049998A JP2018155783A JP 2018155783 A JP2018155783 A JP 2018155783A JP 2017049998 A JP2017049998 A JP 2017049998A JP 2017049998 A JP2017049998 A JP 2017049998A JP 2018155783 A JP2018155783 A JP 2018155783A
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Shigetaka Kato
重孝 加藤
誠一 切久保
Seiichi Kirikubo
誠一 切久保
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Yutaka Yamamoto
豊 山本
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Naoto Sugaya
直人 菅谷
信宏 松尾
Nobuhiro Matsuo
信宏 松尾
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Abstract

【課題】定着ヒーターに割り当てる電力を最大限にして、定着部のウォームアップの時間を短縮できる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、態様を切り替える前に、定着ヒーターの最大の定格電力を示す情報と、定着ヒーターを除き態様切替後に電力を供給されるべき電気要素の消費電力を示す情報を取得する読出部45a、画像形成装置の上限電力から電気要素の消費電力を差し引いた電力の範囲内かつ定格電力の範囲内で、最大限の電力を定着ヒーターの割当電力として算出する算出部45b、割当電力をPWM制御により定着ヒーターに供給するとした場合のデューティ比が所定値を超えるか否かを判断する判断部45c及び所定値を超える場合切り替え後において半周期毎に交流電流の定着ヒーターへの入力を一時的に遮断する位相制御方式を用いるヒーター制御部48を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置において、定着部に内蔵される定着ヒーターへの通電を制御する技術に関する。
電気機器は、日本国内においては、1個のコンセントから供給される電流の上限値である15A(アンペア)以下(電力では、上限値1500W(ワット)以下)で動作する事が求められている。このため、画像形成装置は、上限値以下で動作するように、イメージリーダー部、プリンター部、後処理装置等への電流供給を制御している。
また、画像形成装置においては、定着ヒーターを内蔵する定着部による加熱及び加圧により、トナー像を記録シートに定着させる。特許文献1によると、PWM(Pulse Width Modulation)制御により、所定のデューティ比及び所定のスイッチング周波数でオンとオフを繰り返す制御信号を生成し、この制御信号を用いてスイッチング素子により入力電流をスイッチングして、駆動電流を定着ヒーターに供給する。このとき、定着ヒーターに流れる駆動電流が、スイッチングのオフにより低下してゼロに至るまでの途中で、次周期の駆動電流の供給が開始されないように、制御信号のデューティ比を、所定の閾値、例えば、70%以下に設定する。70%を超えるデューティ比を設定すると、周期の切り替り時に、駆動電流がゼロとならず、チョッパ回路が備える還流ダイオードにリカバリー電流が流れ、ノイズが発生する原因となるからである。
特開2016−92887号公報 特開平10−63352号公報
例えば、図20(a)に示すように、画像形成装置全体で使用できる電力の上限値が1500W(ワット)であり、定着ヒーターを除く画像形成装置全体(以下、本体)で使用する電力が200Wであり、定着ヒーターについて最大の定格電力1300Wで使用する場合、画像形成装置全体で使用する総電力は、1500Wとなるので、総電力は、上限値を超えておらず、問題はない。
ここで、例えば、画像形成装置に、オプション装置として、給紙装置や後処理装置が追加される場合について考える。この場合、図20(b)に示すように、オプション装置の電力として、100W分が増加するなら、本体の電力200Wと、定着ヒーターの電力1300Wと、オプション装置の電力100Wとを加算した総電力は、上限値を超えることとなる。
このような場合には、定着ヒーターに供給する電力を下げればよい。ところが、上記のように、PWM制御において、70%を超えるデューティ比を設定すると、ノイズが発生するおそれがあるから、デューティ比は、70%以下に制限される。そこで、図20(c)に示すように、ノイズの発生を避けるためデューティ比を例えば70%以下に設定して、PWM制御により定着ヒーターに対して電流を供給する。このとき、定着ヒーターの電力は、910Wとなり、本体の電力200W及びオプションの装置の電力100Wを加算した総電力は、1210Wである。従って、総電力が上限値を超えることはない。
この場合、上限値1500Wのうち、290W(=1500W−1210W)は、使用されないこととなる。このため、定着ヒーターの電力として、最大限を使用できる場合と比較すると、定着ヒーターによるウォームアップ時間が延びてしまう、という問題がある。
本発明は、このような問題を解決し、オプション装置の追加等により、使用される電力が変化する場合であっても、定着ヒーターの最大定格電力内で、定着ヒーターに割り当て可能な電力をより多く取れるようにすることにより、定着部のウォームアップ時間を短縮することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、一連の静電複写プロセスを実行する各処理部において、個々の処理を実現するために供する複数の電気要素を有し、一の電気要素としての発熱体に対する通電を制御して、前記発熱体により加熱される定着部材によりシート上にトナー像を定着させる画像形成装置であって、複数の電気要素のうち第一の組合せに係る電気要素に電力を供給する第一の態様から、前記第一の組合せとは異なる第二の組合せに係る電気要素に電力を供給する第二の態様に切り替える前に、前記発熱体の最大の定格電力を示す定格電力情報と、前記発熱体を除き、前記第二の態様において電力を供給されるべき複数の電気要素の消費電力を示す消費電力情報を取得する取得手段と、前記画像形成装置に割り当てられた上限電力から前記消費電力情報により示される消費電力を差し引いた電力の範囲内、かつ、前記定格電力情報により示される最大の定格電力の範囲内で、最大限の電力を、前記発熱体に割り当てる割当消費電力として、算出する算出手段と、所定値以下のデューティ比を実使用範囲とするパルス変調方式により、交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第一給電と、前記交流電源からの交流電流の半周期毎に前記交流電流の前記発熱体への入力を一時的に遮断する位相制御方式により、前記交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第二給電とを切り替え可能な駆動回路と、算出された前記割当消費電力を、前記第一給電により、前記発熱体に供給するとした場合のデューティ比が前記所定値を超えるか否かを判断する判断手段と、前記デューティ比が前記所定値を超えないと判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第一給電を行わせ、前記デューティ比が前記所定値を超えると判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第二給電を行わせる制御手段とを備えることを特徴とする。
ここで、前記複数の電気要素は、前記静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気要素及び前記静電複写プロセスに対して付加的に実行する処理を実現するため選択的に供される電気要素を含み、前記第一の組合せに係る電気要素は、前記最小限の電気要素であり、前記第二の組合せに係る電気要素は、前記第一の組合せに係る電気要素に加えて、前記選択的に供される電気要素を含む、としてもよい。
ここで、トナー粒子の融着温度に到達するまで前記定着部材が加熱されるプロセスにおいて、前記第一の態様から前記第二の態様に切り替わる、としてもよい。
ここで、前記駆動回路は、還流ダイオードを含むチョッパ回路を備え、前記所定値は、前記還流ダイオードにリカバリー電流が発生しない限界を示す、パルス変調方式におけるデューティ比に相当する、としてもよい。
ここで、前記位相制御方式は、トナー粒子の融着温度に到達するまで前記定着部材が加熱されるプロセスにおいて用いられる、としてもよい。
ここで、前記画像形成装置に、新たな電気要素が接続される場合、前記制御手段は、画像形成中において、パルス変調方式のみを用いる、としてもよい。
ここで、前記新たな電気要素は、給紙装置又は後処理装置である、としてもよい。
ここで、画像形成中に、前記デューティ比が前記所定値を超えると判断される場合であっても、画像形成される画像がテキストであるか、又は、その印字率が所定値より少ないときには、前記制御手段は、前記パルス変調方式を用いて、前記駆動回路に前記第一給電を行わせる、としてもよい。
ここで、前記制御手段により、前記位相制御方式を用いて前記発熱体に対する前記交流電流の入力を制御し、前記定着部材のウォームアップが完了した直後に、プリントジョブを実行する場合、前記算出手段は、前記発熱体の通電比率を算出し、前記判断手段は、算出された前記通電比率が第2の所定値を超えるか否かを判断し、前記制御手段は、前記通電比率が前記第2の所定値を超えないと判断する場合、前記パルス変調方式に切り替え、前記駆動回路に前記第一給電を行わせる、としてもよい。
ここで、前記パルス変調方式は、パルス幅変調方式又はパルス周波数変調方式である、としてもよい。
ここで、前記パルス変調方式において用いられる周波数は、可聴域の上限以上である、としてもよい。
また、本発明は、一連の静電複写プロセスを実行する各処理部において、個々の処理を実現するために供する複数の電気要素を有し、一の電気要素としての発熱体に対する通電を制御して、前記発熱体により加熱される定着部材によりシート上にトナー像を定着させるコンピューターとしての画像形成装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、前記画像形成装置は、所定値以下のデューティ比を実使用範囲とするパルス変調方式により、交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第一給電と、前記交流電源からの交流電流の半周期毎に前記交流電流の前記発熱体への入力を一時的に遮断する位相制御方式により、前記交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第二給電とを切り替え可能な駆動回路を備え、前記コンピュータープログラムは、前記コンピューターに、複数の電気要素のうち第一の組合せに係る電気要素に電力を供給する第一の態様から、前記第一の組合せとは異なる第二の組合せに係る電気要素に電力を供給する第二の態様に切り替える前に、前記発熱体の最大の定格電力を示す定格電力情報と、前記発熱体を除き、前記第二の態様において電力を供給されるべき複数の電気要素の消費電力を示す消費電力情報を取得する取得ステップと、前記画像形成装置に割り当てられた上限電力から前記消費電力情報により示される消費電力を差し引いた電力の範囲内、かつ、前記定格電力情報により示される最大の定格電力の範囲内で、最大限の電力を、前記発熱体に割り当てる割当消費電力として、算出する算出ステップと、算出された前記割当消費電力を、前記第一給電により、前記発熱体に供給するとした場合のデューティ比が前記所定値を超えるか否かを判断する判断ステップと、前記デューティ比が前記所定値を超えないと判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第一給電を行わせ、前記デューティ比が前記所定値を超えると判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第二給電を行わせる制御ステップとを実行させることを特徴とする。
上記に説明したように、本発明によると、定着ヒーターの最大定格電力内で、定着ヒーターに割り当て可能な電力をより多く取れるようにすることにより、定着部のウォームアップ時間を短縮することができる。
画像形成システム1の概略構成を示す図である。 主制御部40の構成を示すブロック図である。 消費電力テーブル201の一例を示す。 (a)ウォームアップ時に稼働する電気部材リストの一例を示す。(b)ウォームアップ時に稼働する別の電気部材リストの一例を示す。(c)ウォームアップ時に稼働するさらに別の電気部材リストの一例を示す。 (a)プリント時に稼働する電気部材リストの一例を示す。(b)プリント時に稼働する別の電気部材リストの一例を示す。(c)プリント時に稼働するさらに別の電気部材リストの一例を示す。 省電力モード時に稼働する電気部材リストの一例を示す。 ON_DUTY対応表の一例を示す。 (a)プリントジョブに付随するプリントジョブデータの一例を示す。(b)プリントジョブに付随する別のプリントジョブデータの一例を示す。(c)プリントジョブに付随するさらに別のプリントジョブデータの一例を示す。 駆動回路70及びその周辺の回路の構成を示す回路図である。 (a)商用電源19の電圧の波形を示す。(b)商用電源19の電流の波形を示す。(c)PWM制御による定着ヒーターの駆動電流の波形を示す。(d)第一制御信号の波形を示す。(e)位相制御による定着ヒーターの駆動電流の波形を示す。(f)第二制御信号の波形を示す。 上段にスイッチング素子76がオン期間中に定着ヒーター53に流れる電流を示し、下段にスイッチング素子76がオフ期間中に定着ヒーター53に流れる電流を示す。 電源オン直後からの定着ヒーター53に流れる駆動電流の波形等を示す。図13へ続く。 電源オン直後からの定着ヒーター53に流れる駆動電流の波形等を示す。図12から続く。 電源オン直後からの定着ヒーター53に流れる駆動電流の波形等を示す。図15へ続く。 電源オン直後からの定着ヒーター53に流れる駆動電流の波形等を示す。図14から続く。 画像形成装置10全体の概要動作を示すフローチャートである。 プリンター制御部45のウォームアップ時の動作を示すフローチャートである。 プリンター制御部45のプリント処理の動作を示すフローチャートである。図19へ続く。 プリンター制御部45のプリント処理の動作を示すフローチャートである。図18から続く。 (a)本体と定着ヒーターに電力を割り当てる場合の一例を示す。(b)画像形成装置に加えて、オプション装置がさらに稼働する場合における電力の割り当ての一例を示す。(c)PWM制御による場合の電力の割り当ての一例を示す。(d)本発明の位相制御による場合の電力の割り当ての一例を示す。
1 実施の形態
本発明に係る一の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、画像形成システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、画像形成システム1は、電子写真方式により記録シートに画像を形成する画像形成装置10と、オプション装置として、画像形成装置10から出力される画像形成済みの記録シートの束に対して、ステープル綴じなどの後処理を施す後処理装置16とから構成されている。また、画像形成装置10は、オプション装置として、大量の記録シートを収容し、給紙する給紙部(給紙装置)14を備えている。
画像形成システム1は、ウォームアップモード、プリントモード及び省電力モードの3モードを切り替えて動作する。また、画像形成システム1は、一連の静電複写プロセスを実行する各処理部において、個々の処理を実現するために供する複数の電気部材(電気要素)を有する。ここで、複数の電気部材は、静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気部材及び静電複写プロセスに対して付加的に実行する処理を実現するため選択的に供される電気部材を含む。
1.1 画像形成装置10
画像形成装置10は、スキャナー、プリンター及びコピー機の機能を有するタンデム型のカラー複合機(MFP:MultiFunction Peripheral)である。
画像形成装置10は、イメージリーダー部11、プリンター部12、給紙部13及びオプション装置としての給紙部14とから構成されている。
イメージリーダー部11は、自動原稿搬送装置を有している。自動原稿搬送装置は、原稿トレイにセットされた原稿を1枚ずつ原稿ガラス板へ搬送する。イメージリーダー部11は、自動原稿搬送装置によって原稿ガラス板の所定位置に搬送された原稿の画像をスキャナーの移動によって読み取り、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の多値デジタル信号からなる画像データを得る。
イメージリーダー部11で得られた各色成分の画像データは、後述する主制御部40において各種のデータ処理を受け、更にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各再現色の画像データに変換される。
プリンター部12は、電子写真方式により画像を形成する。プリンター部12は、中間転写ベルト21、中間転写ベルト21を張架する駆動ローラー、従動ローラー、バックアップローラー、中間転写ベルト21に対向して中間転写ベルト21の走行方向Xに沿って所定間隔で配置された作像部20Y、20M、20C、20K、定着部50、主制御部40、駆動回路70等からなる。
各作像部は、像担持体である感光体ドラム、感光体ドラム表面を露光走査するためのLEDアレイ、帯電チャージャ、現像器、クリーナー及び1次転写ローラーなどからなる。
給紙部13は、サイズの異なる記録シートを収容する給紙カセット60、61、62と、この記録シートを各給紙カセットから搬送路に繰り出すためのピックアップローラー63、64、65とから構成されている。オプション装置としての給紙部14は、大量の記録シートを収容する給紙カセット66とピックアップローラー67から構成されている。
作像部20Y〜20Kのそれぞれにおいて、各感光体ドラムは、帯電チャージャにより一様に帯電され、LEDアレイにより露光を受け、感光体ドラムの表面に静電潜像が形成される。各静電潜像は、それぞれ各色の現像器により現像され、各感光体ドラムの表面にY〜K色のトナー像が形成され、トナー像は、中間転写ベルト21の裏面側に配設された各1次転写ローラーの静電作用により、中間転写ベルト21の表面上に順次転写される。
一方、給紙部13又はオプション装置としての給紙部14のいずれかの給紙カセットから、作像部20Y〜20Kによる作像動作に合わせて、記録シートが給送され、2次転写ローラー22とバックアップローラーとが中間転写ベルト21を挟んで対向する位置(2次転写位置)へと搬送路上を搬送され、2次転写位置で、2次転写ローラー22の静電的作用により、中間転写ベルト21上のY〜K色のトナー像が記録シートへ2次転写される。Y〜K色のトナー像が2次転写された記録シートは、さらに定着部50まで搬送される。
主制御部40に含まれ、後述するヒーター制御部(制御手段)48は、第一制御方法と第二制御方法を切り替えて制御するとともに、オンとオフを繰り返す制御信号を生成し、生成した制御信号を駆動回路70に対して供給する。駆動回路70は、全波整流された交流電流を、制御信号を用いてスイッチングして、駆動電流を生成し、生成した駆動電流を、加熱ローラー(定着部材)51を加熱する定着ヒーター53(発熱体、後述する)に対して供給する。これにより、定着部50の加熱ローラー51は、定着ヒーター53により目標の定着温度(目標温度、トナー粒子の融着温度)まで加熱される。ここで、第一制御方法は、パルス変調方式であり、第二制御方法は、交流電流の半周期毎に(つまり、全波整流された電流の周期毎に)、その立ち上がりの時間帯に、所定時間のみ、交流電流の定着ヒーター53への入力を遮断する位相制御方式である。
記録シートの表面のトナー像は、定着部50の加熱ローラー51とこれに圧接された加圧ローラー52との間に形成される定着ニップを通過する際に加熱、加圧により、記録シートの表面に融着して定着され、記録シートは、定着部50を通過した後、搬送ユニット15へと送出される。
搬送ユニット15では、水平方向に搬送路が形成されており、当該搬送路に沿って列設された複数の搬送ローラー対によって、画像形成済みの記録シートが後処理装置16へと出力される。
画像形成装置10の上部には、操作パネルが設けられている。操作パネルは、利用者からの、コピー開始の指示、コピー枚数の設定、複写条件の設定、オプションとしての給紙部14の使用の有無、オプション装置としての後処理装置16におけるステープル綴じなどの後処理の設定などを受け付け、受け付けた内容を主制御部40に通知する。また、操作パネルには、液晶表示板などで構成される表示部が設けられ、利用者によって設定された内容や各種のメッセージを表示する。
1.2 後処理装置16
後処理装置16は、後処理として、複数枚の記録シートの束(シート束)を整合する整合処理機能及びシート束にステープル綴じを行うステープル綴じ処理機能を有し、画像形成装置10からの指示に基づき各処理機能を実行する。
後処理装置16は、図1に示すように、搬送路17及び後処理ユニット18から構成されている。
後処理装置16は、搬送ユニット15から出力される記録シートに対して、シート束の整合及びステープル綴じ等の後処理を実行しない場合は、その記録シートを搬送路17を搬送させて第一の排出トレイに排出させる。
一方、後処理を実行する場合には、搬送ユニット15から出力される記録シートは、搬送路17から分岐して後処理ユニット18に搬送される。後処理ユニット18は、シート束を整合し、シート束にステープル綴じを行い、整合、ステープル綴じが行われたシート束を第二の排出トレイに排出させる。
1.3 定着部50
定着部50は、図1に概略断面図を示し、図9に概略平面図を示すように、加熱ローラー51、加圧ローラー52、温度検知センサー54、駆動モーター55及びその他の部材から構成されている。
加熱ローラー51は、金属を材料とする筒状の芯金の周面に、耐熱離型層を被覆して、形成されている。芯金の内部に、熱源としての定着ヒーター53を内蔵する。定着ヒーター53は、一例として、ハロゲンヒーターである。定着ヒーター53の最大の定格電力は、例えば、1300Wである。
加熱ローラー51の表面に対向して、表面の温度を測定する温度検知センサー54が設けられている。加熱ローラー51の表面の温度が温度検知センサー54により検知され、ヒーター制御部48(図9)による定着ヒーター53への通電制御により、加熱ローラー51の表面の温度が目標温度となるように、制御される。
加圧ローラー52は、金属を材料とする筒状の芯金の周面に、耐熱離型層を被覆して、形成されている。
加圧ローラー52は、図示していない付勢部材の付勢力により、加熱ローラー51を押圧する。これにより、加熱ローラー51と加圧ローラー52との接触領域である定着ニップが形成される。
加圧ローラー52は、プリンター制御部45(後述の図2)の制御の元で、駆動モーター55の回転駆動力により回転する。加熱ローラー51は、加圧ローラー52の回転に従動して回転する。
1.4 主制御部40
主制御部40の構成について説明する。
図2は、主制御部40の構成を示すブロック図である。
主制御部40は、この図に示すように、RAM41、ROM42、CPU43、ネットワークI/F部44、プリンター制御部45、画像メモリ46及びイメージリーダー制御部47などから構成されている。
主制御部40は、利用者による電源ONの動作を受け付けると、プリンター制御部45、イメージリーダー制御部47等を介して、イメージリーダー部11、プリンター部12、給紙部13、給紙部14及び後処理装置16に対して、初期処理を行うように指示し、また、プリンター制御部45に対して、ウォームアップ時の制御を行うように指示する。
また、主制御部40は、利用者の操作により、プリントジョブを受け付けた場合、又は、外部の装置からネットワークI/F部44を介して、プリントジョブを受け付けた場合、プリンター制御部45に対して、プリント処理を行うように指示する。
また、プリントジョブが無く、かつ、プリントジョブが無くなってから、所定時間(例えば、5分)を経過した場合、主制御部40は、プリンター制御部45のヒーター制御部48に対して、省電力モードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53の温度を制御するように指示し、画像形成装置10全体を省電力モードに移行させる。ここで、省電力モードの場合の第一制御方法は、ON_DUTY(デューティ比)が30%のPWM制御(パルス幅変調方式)による定着ヒーター53への通電制御である。
プリンター制御部45は、給紙部13又は給紙部14からの給送動作や作像部20Y〜20Kの作像動作などを統一的に制御し、画像形成動作を実行させる。プリンター制御部45は、内部にCPUやROMを備えており、ROMに格納された制御プログラムに基づき、それぞれの制御を実行する。
イメージリーダー制御部47は、イメージリーダー部11を制御し、原稿の画像の読み取り動作を実行させる。
RAM41は、各種の制御変数及び操作パネルにより設定されたコピー枚数などを一時記憶すると共に、CPU43によるプログラム実行時のワークエリアを提供する。
ROM42には、コピー動作などの各種ジョブを実行させるための制御プログラムなどが格納されている。
ネットワークI/F部44は、LANなどのネットワークを介してPC(パーソナルコンピューター)などの外部端末装置からのプリントジョブを受け付ける。
CPU43は、ROM42に記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、ネットワークI/F部44、プリンター制御部45、イメージリーダー制御部47等を制御する。例えば、CPU43は、制御プログラムに従って動作することにより、ネットワークI/F部44によりプリントジョブが受け付けられると、プリンター制御部45に指示して、そのプリントジョブのデータに基づき、画像形成動作を実行させる。
画像メモリ46は、プリントジョブ等の画像データを一時的に記憶する。
1.5 プリンター制御部45
プリンター制御部45は、図2に示すように、ヒーター制御部48、読出部(取得手段)45a、算出部(算出手段)45b、判断部(判断手段)45c、生成部45d及び記憶部49を含んでいる。具体的には、プリンター制御部45は、内部にCPU、ROM、RAMを備えており、ヒーター制御部48、読出部45a、算出部45b、判断部45c、生成部45dは、それぞれ、ROMに格納された制御プログラムに従って、CPUが動作することにより、その機能を果たす。
(1)記憶部49
記憶部49は、一例として、不揮発性の半導体メモリから構成されている。なお、半導体メモリには、限定されない。ハードディスクから構成されているとしてもよい。
記憶部49は、図2に示すように、消費電力テーブル201、ON_DUTY対応表251、電気部材リスト221(図4(a))、222(図4(b))及び223(図4(c))のうちいずれか一つ、及び、電気部材リスト241を記憶している。
また、記憶部49は、プリントの実行の際に、プリントジョブに対応する電気部材リスト231(図5(a))、232(図5(b))、233(図5(c))を一時的に記憶し、プリントの実行の際に、プリントジョブに対応するプリントジョブデータ261(図8(a))、262(図8(b))、263(図8(c))を一時的に記憶する。
(消費電力テーブル201)
消費電力テーブル201は、画像形成システム1を構成する複数の電気部材のそれぞれについて、モード毎に、消費電力を記憶している。
ここで、電気部材は、定着ヒーター53、画像形成装置10の本体(定着ヒーター53を除く)、オプション装置としての給紙部14、オプション装置としての後処理装置16の搬送路17及び後処理ユニット18に備えられている電気回路やモーター等である。これらの電気部材は、商用電源から供給される交流電力により動作する。
具体的には、消費電力テーブル201は、一例として、図3にそのデータ構造を示すように、画像形成システム1を構成する複数の電気部材のそれぞれについて、消費電力情報を記憶している。各消費電力情報は、電気部材名、ID及び3個の組からなる。各組は、モード及び消費電力を含む。
電気部材名は、対応する電気部材を識別する名称である。なお、消費電力テーブル201のデータ構造を簡略化するために、電気部材名は、個々の電気部材ではなく、1個以上の電気部材からなるグループを示している。例えば、各電気部材名は、例えば、画像形成装置10の本体(定着ヒーター53を除く)、定着ヒーター53、オプション1としての後処理装置16の搬送路17、オプション2としての後処理装置16の後処理ユニット18及びオプション3としての給紙部14を示している。
IDは、対応する電気部材を識別する識別情報である。3個の組は、ウォームアップモード、プリントモード及び省電力モードに対応する。なお、消費電力テーブル201において、「WU」、「PR」及び「WT」は、それぞれ、ウォームアップモード、プリントモード及び省電力モードを示す。消費電力は、電気部材名により示されるグループに含まれる電気部材の消費電力の合計値である。
具体的には、消費電力テーブル201は、消費電力情報202、203、204、205及び206を含む。消費電力情報202、203、204、205及び206は、それぞれ、本体(定着ヒーターを除く)、定着ヒーター、オプション1、オプション2及びオプション3に対応している。
例えば、消費電力情報202は、本体(定着ヒーターを除く)に対応し、そのIDは、「001」であり、ウォームアップモード、プリントモード及び省電力モードに対応する消費電力は、それぞれ、「200W」、「400W」及び「100W」である。
(電気部材リスト)
電気部材リストは、画像形成システム1を構成する複数の電気部材のうち、態様毎に、動作させるべき電気部材のIDを含んでいる。ここで、態様は、上記において説明した ウォームアップモード、プリントモード及び省電力モードなどのモードをさらに詳細に区分したものである。ウォームアップモード及びプリントモードは、それぞれ、一つ又は複数の態様に区分される。省電力モードは、例えば、一つの態様のみを含む。上記の複数の態様の各々に対応して、一つの組合せの複数の電気部材が定まる。組合せは、以下に示す電気部材リストにより示される。
例えば、図4(a)、(b)、(c)に示す電気部材リスト221、222、223は、それぞれ、ウォームアップモードにおいて、動作させるべき電気部材のIDを含む。電気部材リスト221、222、223は、それぞれ、予め定められている。記憶部49には、画像形成システム1の構成に応じて、電気部材リスト221、222、223のうちのいずれか一つが記憶されている。なお、これに代えて、記憶部49には、電気部材リスト221、222、223が記憶されており、画像形成システム1の構成に応じて、電気部材リスト221、222、223のうちのいずれか一つが選択される、としてもよい。
電気部材リスト221は、「001」及び「002」を含み、これらのIDは、それぞれ、本体(定着ヒーターを除く)及び定着ヒーターを示している。この場合、ウォームアップモードは、一つの態様を含み、電気部材リスト221は、ウォームアップモードにおける一つの態様に対応する。電源がオンされると、ウォームアップモードの一つの態様となる。電源オフを一つの態様と考えると、電源オフの態様から、ウォームアップモードの一つの態様に切り替わると言うことができる。
ここで、電気部材リスト221は、一つの組合せに係る電気部材を示し、これらの電気部材は、画像形成システム1における静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気部材の一例である。
また、電気部材リスト222は、「001」、「002」、「003」及び「004」を含み、これらのIDは、それぞれ、本体(定着ヒーターを除く)、定着ヒーター、オプション1及びオプション2を示している。この場合、ウォームアップモードは、一つの態様を含み、電気部材リスト222は、ウォームアップモードにおける一つの態様に対応する。電源がオンされると、ウォームアップモードの一つの態様となる。
ここで、電気部材リスト222は、一つの組合せに係る電気部材を示し、これらの電気部材は、画像形成システム1における静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気部材、及び、静電複写プロセスに対して付加的に実行する処理を実現するため選択的に供される電気部材を含む。
また、電気部材リスト223は、電気部材リスト224及び225を含む。ウォームアップモードにおいて、電気部材リスト224に示される機器が動作した後、次に、電気部材リスト225に示される機器が動作する。具体的には、電気部材リスト224は、「001」及び「002」を含み、電気部材リスト225は、「001」、「002」、「003」及び「004」を含む。「001」、「002」、「003」及び「004」は、上記の通り、それぞれ、本体(定着ヒーターを除く)、定着ヒーター、オプション1及びオプション2を示している。この場合、ウォームアップモードは、第1及び第2の二つの態様を含み、電気部材リスト224及び225は、それぞれ、ウォームアップモードにおける第1及び第2の二つの態様に対応する。電源がオンされると、ウォームアップモードの第1の態様となる。次に、ウォームアップモードにおいて、第1の態様から第2の態様に切り替わる。
ここで、電気部材リスト224は、一つの組合せに係る電気部材を示し、これらの電気部材は、画像形成システム1における静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気部材の一例である。また、電気部材リスト225は、一つの組合せに係る電気部材を示し、これらの電気部材は、画像形成システム1における静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気部材、及び、静電複写プロセスに対して付加的に実行する処理を実現するため選択的に供される電気部材を含む。
次に、図5(a)、(b)、(c)に示す電気部材リスト231、232、233は、それぞれ、プリントモードにおいて、動作させるべき電気部材のIDを含む。電気部材リスト231、232、233は、それぞれ、当該電気部材リストに対応するプリントジョブが受け付けられてから、当該プリントジョブに基づいて、生成される。
電気部材リスト231は、「001」、「002」及び「003」を含む。また、電気部材リスト232は、「001」、「002」、「003」及び「004」を含む。また、電気部材リスト233は、「001」、「002」、「003」及び「005」を含む。
プリントモードの場合、プリントモードは、複数のプリントジョブに対応して、複数の態様を含み、例えば、電気部材リスト231、232、233は、それぞれ、プリントモードにおける第1、第2、第3の三つの態様に対応する。電気部材リスト231、232、233に対応する3個のプリントジョブがこの順序で実行されるとき、例えば、ウォームアップモードの態様からプリントモードにおける第1の態様に切り替わり、第1の態様から第2の態様に切り替わり、第2の態様から第3の態様に切り替わる。
次に、図6に示す電気部材リスト241は、省電力モードにおいて、動作させるべき電気部材のIDを含み、具体的には、「001」、「002」及び「003」を含む。この場合、消費電力モードは、一つの態様を含み、電気部材リスト241は、消費電力モードにおける一つの態様に対応する。例えば、プンリトモードの態様から、消費電力モードの一つの態様に切り替わる。なお、消費電力モードは、複数の態様を含む、としてもよい。
ここで、電気部材リスト231、232、233、241は、それぞれ、一つの組合せに係る電気部材を示し、これらの電気部材は、画像形成システム1における静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気部材、及び、静電複写プロセスに対して付加的に実行する処理を実現するため選択的に供される電気部材を含む。
(ON_DUTY対応表251)
ON_DUTY対応表251は、一例として、図7に示すように、複数の組を含んでいる。各組は、定着ヒーターの消費電力及びON_DUTYから構成される。
ON_DUTY対応表251は、定着ヒーターの消費電力から、それに対応するON_DUTYを求めるために用いられる。
消費電力は、定着ヒーターに割り当てられる消費電力を示し、ON_DUTYは、この消費電力に対応するON_DUTYを示す。
(プリントジョブデータ)
プリントジョブデータは、プリントジョブに伴って、画像形成装置10により生成され、又は、外部から受信される。
プリントジョブデータは、図8(a)〜(c)に示すように、プリント制御情報及びプリントデータから構成される。プリント制御情報は、用紙サイズ、印刷枚数及びオプションの指定など、プリントモードの場合に必要なプリント条件等を示すデータである。例えば、用紙サイズは、印刷に用いる記録シートのサイズを示す。印刷枚数は、印刷されるべき記録シートの枚数を示す。オプションの指定は、記録シートを印刷する際に、用いられるオプションの機器を示す。プリントデータは、印刷されるべきデータを示し、テキストデータ、図形データ及び写真データなどから構成される。
図8(a)に示すプリントジョブデータ261は、プリント制御情報として、用紙サイズ「A4」及び印刷枚数「10枚」を含み、オプションの指定を含まない。
図8(b)に示すプリントジョブデータ262は、プリント制御情報として、用紙サイズ「A4」及び印刷枚数「10枚」を含み、オプションとして、シート束のステープル綴じの指定を含む。
図8(c)に示すプリントジョブデータ263は、プリント制御情報として、用紙サイズ「A4」及び印刷枚数「1000枚」を含み、オプションとして、大量の記録シートを収容する給紙カセット66の使用の指定を含む。
(2)読出部45a
(ウォームアップモード)
読出部45aは、ウォームアップを開始するときに、記憶部49から、ウォームアップ時に用いる電気部材リストを読み出す。次に、読出部45aは、記憶部49に記憶されている消費電力テーブル201から、読み出した電気部材リストに含まれる全てのIDについて、ウォームアップモードに対応する消費電力を読み出す。読出部45aは、読み出した消費電力を算出部45bに対して出力する。
(プリントモード)
読出部45aは、プリントを開始するときに、記憶部49から、実行対象であるプリントジョブに付随するプリントジョブデータに含まれるプリント制御情報を読み出す。読み出したプリント制御情報を生成部45dに対して出力する。
読出部45aは、プリントを開始するときに、記憶部49に記憶されている消費電力テーブル201から、生成部45dにより生成された電気部材リストに含まれる全てのIDについて、プリントモードに対応する消費電力を読み出す。読出部45aは、読み出した消費電力を算出部45bに対して出力する。
(省電力モード)
読出部45aは、省電力モードを開始するときに、記憶部49から、省電力モードで用いる電気部材リストを読み出す。次に、読出部45aは、記憶部49に記憶されている消費電力テーブル201から、読み出した電気部材リストに含まれる全てのIDについて、省電力モードに対応する消費電力を読み出す。読出部45aは、読み出した消費電力を算出部45bに対して出力する。
(3)算出部45b
(ウォームアップモード)
算出部45bは、次に示すようにして、画像形成システム1に割り当てられた上限値から、定着ヒーター53を除くその他の電気部材の消費電力を差し引いた電力内、かつ、定着ヒーター53の定格電力内で、可能な限り大きい電力(最大限の電力)を、定着ヒーター53に割り当て可能な電力(割当消費電力)として、算出する。
このとき、現時点における加熱ローラー51が有する熱量(つまり、加熱ローラー51の周面の温度)を考慮して、定着ヒーター53に割り当て可能な電力を算出してもよい。また、算出部45bは、最大限の電力のうち、所定の割合の電力を、例えば、最大限の電力のうち、90パーセントの電力を、定着ヒーター53に割り当て可能な電力として、算出してもよい。
算出部45bは、読出部45aにより読み出された消費電力の総和を算出する。
消費電力の総和が上限値より大きい場合、算出部45bは、次式により、超過電力を算出する。
超過電力=消費電力の総和−上限値
また、算出部45bは、次式により、定着ヒーター53の最大定格電力内で、可能な限り大きい、定着ヒーター53に割り当て可能な電力(割当消費電力)を算出する。
割り当て可能な電力=定着ヒーター53の最大定格電力−超過電力
ここで、消費電力の総和が、画像形成システム1に割り当てられた上限値を超えないようにする。
つまり、算出部45bは、画像形成システム1に割り当てられた上限値(上限電力)から画像形成システム1の消費電力(定着ヒーター53の消費電力を除く)を差し引いた電力内、かつ、定着ヒーター53の最大定格電力内で、可能な限り大きい電力(最大限の電力)を、定着ヒーター53に対する割り当て可能な電力として、算出する。
また、算出部45bは、記憶部49に記憶されているON_DUTY対応表251を用いて、定着ヒーター53に割り当て可能な電力に対応するON_DUTYを求める。具体的には、算出部45bは、ON_DUTY対応表251から、定着ヒーター53に割り当て可能な電力に等しい消費電力を検索し、検索して得られた消費電力に対応するON_DUTYを読み出す。なお、定着ヒーター53に割り当て可能な電力に等しい消費電力がON_DUTY対応表251に存在しない場合には、ON_DUTY対応表251から、定着ヒーター53に割り当て可能な電力に最も近い消費電力を求め、得られた消費電力とその前(又は後ろ)に存在する消費電力と、これらの消費電力にそれぞれ対応するON_DUTYとを用いて線型補間法により、定着ヒーター53に割り当て可能な電力に対応するON_DUTYを算出してもよい。
ここで、ON_DUTYは、定着ヒーター53に割り当て可能な電力の、定着ヒーター53の最大の定格電力に対する比率に対応していると考えられる。
算出部45bは、求めたON_DUTYを判断部45cに対して出力する。
(プリントモード)
算出部45bは、次に示すようにして、ウォームアップモードの場合と同様に、定着ヒーター53に割り当て可能な電力を算出する。
算出部45bは、読出部45aにより読み出された消費電力の総和を算出する。
消費電力の総和が上限値より大きい場合、算出部45bは、交流電流の1周期における通電時間の比率である通電比率を算出する。具体的には、算出部45bは、次のプリントジョブが実行されるときに、稼働すべき本体、定着ヒーター53及びオプションの組合せ(図5(a)〜(c)に示す電気部材リストを参照)により定まる消費電力(この消費電力は、図3に示す消費電力テーブル201に基づいて算出される)、並びに、現時点における加熱ローラー51が有する熱量(つまり、加熱ローラー51の周面の温度)を考慮して、定着ヒーター53に割り当てる消費電力を算出する。次に、例えば、予め記憶している消費電力と通電比率の対応表に基づいて、割り当てる消費電力に対応する通電比率を求める。算出部45bは、算出した通電比率を判断部45cに対して出力する。
(省電力モード)
算出部45bは、読出部45aにより読み出された消費電力の総和を算出する。
(4)判断部45c
判断部45cは、温度検知センサー54により検知された温度と目標温度とを比較する。
判断部45cは、消費電力の総和と、画像形成システム1における消費電力の上限値とを比較する。
(ウォームアップモード)
判断部45cは、ウォームアップモードの場合に、算出部45bにより求められたON_DUTYが71%〜99%の範囲内にあるか否かを判断する。つまり、ON_DUTYが70%を超えるか否かを判断する。ここで、ON_DUTY70%が閾値(所定値)である。
(プリントモード)
また、判断部45cは、プリントモードの場合に、算出部45bにより算出された通電比率が90%未満か、90%以上かを判断する。ここで、90%が閾値(第2の所定値)である。
ここで、第二制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行い、ウォームアップが完了した後に、オプションを伴って、プリントジョブを実行する場合、ウォームアップ時よりも、オプションの消費電力の分だけ、消費電力が多くなるので、さらに定着ヒーター53に供給する電力を抑える必要がある。このような場合、第二制御方法から、第一制御方法に切り替え、ON_Dutyを70%以下に設定する。このとき、第二制御方法から第一制御方法への切り替えは、リカバリー電流が発生するON_DUTYの領域、つまり、ON_Dutyが71%以上の領域において、定着ヒーター53の通電比率の算出によって、予測されて導き出される入力電流の力率が、第2の所定値以上であるか否かによって決定する。第2の所定値は、例えば、上記の90%である。なお、力率の許容範囲は、機器の構成により、変化するため、第2の所定値は、90%には限られない。
(省電力モード)
消費電力の総和が、画像形成システム1における消費電力の上限値を超えることはあり得ないので、消費電力の総和が、画像形成システム1における消費電力の上限値を超えた場合における、判断部45cによる処理は、存在しない。
(5)生成部45d
生成部45dは、プリントモードの場合に、読み出したプリント制御情報を用いて、次に示すようにして、電気部材リストを生成する。
生成部45dは、必ず、「001」(本体)、「002」(定着ヒーター53)、「003」(搬送路17)を含むように、電気部材リストを生成する。プリントモードの場合に、本体、定着ヒーター53及び搬送路17は、必ず動作するからである。
次に、生成部45dは、プリント制御情報にオプションの指定が存在するか否かを判断する。プリント制御情報にオプションの指定が無ければ、生成部45dは、電気部材リストの生成を終了する。プリント制御情報にオプションの指定が有れば、生成部45dは、オプションの指定に対応するIDを電気部材リストに追加する。例えば、オプションの指定が「ステープル」である場合、生成部45dは、「004」(後処理ユニット18)を電気部材リストに追加する。オプションの指定が「大容量給紙トレイ」である場合、生成部45dは、「005」(給紙部14)を電気部材リストに追加する。
(6)ヒーター制御部48
ヒーター制御部48は、温度検知センサー54から、加熱ローラー51の表面の温度を取得する。
(ウォームアップモード)
ヒーター制御部48は、判断部45cにより、求められたON_DUTYが71%〜99%の範囲内にあると判断される場合、第二制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う。ここで、第二制御方法は、全波整流された電流の周期毎に(つまり、交流電流の半周期毎に)、その立ち上がりの時間帯に、所定時間のみ、交流電流の定着ヒーター53への入力を遮断する位相制御方式である。ここで、所定時間は、定着ヒーター53に付与する熱量に応じて定まるとしてもよい。
一方、ヒーター制御部48は、判断部45cにより、求められたON_DUTYが71%〜99%の範囲内にないと判断される場合、プリントモードの場合の第一制御方法(パルス幅変調方式)により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う。ここで、プリントモードの場合の第一制御方法は、ON_DUTYが70%のPWM制御による定着ヒーター53への通電制御である。
ヒーター制御部48は、消費電力の総和が上限値より小さい、又は、消費電力の総和が上限値と等しい場合、全点灯の制御方法により、つまり、定着ヒーター53の最大の定格電力により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う。
(プリントモード)
ヒーター制御部48は、判断部45cにより、算出された通電比率が90%未満であると判断される場合、プリントモードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う。
このように、通電比率が90%未満であると判断される場合、第一制御方法(つまり、PWM制御)により、定着ヒーター53に対して通電制御を行うのは、第一制御方法によると、定着ヒーター53に対して出力される駆動電流の波形が、正弦波に近くなり、このため、力率の改善が見込めるからである。
一方、ヒーター制御部48は、判断部45cにより、算出された通電比率が90%以上であると判断される場合、第二制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う。
(省電力モード)
ヒーター制御部48は、省電力モードにおいて、省電力モードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う。ここで、上述した通り、省電力モードの場合の第一制御方法は、ON_DUTYが30%のPWM制御(パルス幅変調方式)による定着ヒーター53への通電制御である。
1.6 駆動回路70
駆動回路70は、所定値以下のON_DUTY(70%)を実使用範囲とする第一制御方法により、商用電源19(交流電源、図9)からの電力を変換して定着ヒーター53に供給する第一給電と、商用電源19からの交流電流の半周期毎に交流電流の定着ヒーター53への入力を一時的に遮断する第二制御方法により、商用電源19からの電力を変換して定着ヒーター53に供給する第二給電とを切り替え可能に設けられている。
(1)駆動回路70の構成
駆動回路70は、図9に示すように、整流回路71、ノイズフィルタ91、チョッパ回路92及びIGBT駆動回路78から構成されている。また、駆動回路70は、外部の回路等に接続するための端子81、82、89、90及び図示していないその他の端子を備えている。
駆動回路70は、端子81、82を介して、交流で電力を供給する商用電源19に接続され、端子89、90を介して、定着ヒーター53に接続されている。また、駆動回路70は、その他の端子を介して、ヒーター制御部48に接続されている。
ここで、商用電源19は、図10(a)に示す電圧波形101及び図10(b)に示す電流波形102の交流電流を出力する。
(整流回路71)
図9に示すように、整流回路71は、入力側において、端子81、82を介して、商用電源19に接続され、出力側において、節点83、84を介して、ノイズフィルタ91に接続されている。整流回路71は、商用電源19から供給される単相の交流電流を全波整流し、全波整流された電流(図10(c)の波形107により示す)をノイズフィルタ91に対して供給する。整流回路71は、一例として、4個の整流素子を組み合わせて構成されるブリッジ型の整流回路である。
(ノイズフィルタ91)
ノイズフィルタ91は、入力側において、節点83、84を介して、整流回路71に接続され、出力側において、節点85、84を介して、チョッパ回路92に接続されている。ノイズフィルタ91は、画像形成装置10において発生するノイズを商用電源19側に伝搬しないように、ノイズを低減する。具体的には、ノイズフィルタ91は、例えば、π型フィルタであって、コイル73、コンデンサ72、74から構成されている。コイル73の第一端及びコンデンサ72の第一端は、節点83に接続され、コイル73の第二端及びコンデンサ74の第一端は、節点85に接続されている。また、コンデンサ72の第二端及びコンデンサ74の第二端は、節点84に接続されている。
(チョッパ回路92)
チョッパ回路92は、入力側において、節点85、84を介して、ノイズフィルタ91に接続され、出力側において、端子89、90を介して、定着ヒーター53に接続されている。チョッパ回路92は、例えば、降圧チョッパ回路であって、リアクトル(コイル)77、還流ダイオード75及びスイッチング素子76から構成されている。
スイッチング素子76は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOS−FET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。
リアクトル77の第一端及び還流ダイオード75のカソードは、節点86に接続されている。また、リアクトル77の第二端は、端子89に接続され、還流ダイオード75のアノードは、節点88(つまり、端子90)に接続されている。スイッチング素子76のコレクターは、節点88に接続され、エミッタは、節点84に接続され、ゲートは、節点87を介して、IGBT駆動回路78に接続されている。
スイッチング素子76は、IGBT駆動回路78から出力される制御信号に従って、オンとオフを繰り返す。
(IGBT駆動回路78)
図9に示すIGBT駆動回路78は、ヒーター制御部48から、制御方式の指定、及び、ON_DUTY及びスイッチング周波数の指定を受け取る。
IGBT駆動回路78は、ヒーター制御部48から受け取った制御方式の指定、及び、ON_DUTY及びスイッチング周波数の指定に基づいて、制御信号を生成し、生成した制御信号をスイッチング素子76のゲートに出力する。
制御信号には、図10(d)の波形104により示す第一制御信号が含まれる期間と、図10(f)の波形106により示す第二制御信号が含まれる期間が存在する。
IGBT駆動回路78は、第一制御方法の場合に、所定のON_DUTY及び所定のスイッチング周波数でオンとオフを繰り返す第一制御信号を生成する。
ここで、画像形成装置10が省電力モードである場合、第一制御信号のON_DUTYは、例えば、30%又はその近辺の値であり、第一制御信号のスイッチング周波数は、例えば、35kHzである。一方、画像形成装置10がプリントモードである場合、第一制御信号のON_DUTYは、例えば、70%又はその近辺の値であり、第一制御信号のスイッチング周波数は、例えば、25kHzである。
一方、IGBT駆動回路78は、第二制御方法の場合に、整流回路71により全波整流された電流の周期毎に、つまり、交流電流の半周期毎に、当該全波整流された電流の立ち上がりの時間帯に、所定時間のみ、前記全波整流された電流の定着ヒーター53への通電を遮断(オフ)し、その他の場合に通電(オン)することを繰り返す第二制御信号を生成する。
ここで、第二制御信号において、第二制御信号の一周期におけるオンの長さの比率は、一例として、80%である。また、所定時間は、第二制御信号の一周期におけるオフの長さに相当し、交流電流の周波数が、例えば、50Hzである場合、所定時間は、0.004秒である。
(2)チョッパ回路92の動作
チョッパ回路92の動作について、説明する。
スイッチング素子76は、オンとオフを繰り返す制御信号に従って、オンとオフを繰り返す。
スイッチング素子76がオンとなると、図11上段の矢印Aで示すように、リアクトル77及び定着ヒーター53に、整流回路71で生成された全波整流された電流がスイッチング素子76を介して流れる。この間、リアクトル77は、自身を流れる電流の一部を磁気エネルギーとして蓄える。
一方、スイッチング素子76がオフとなると、図11下段の矢印Bで示すように、スイッチング素子76がオンの間にリアクトル77に蓄えられた磁気エネルギーが電流として放出されて定着ヒーター53に流れ始める。この電流は、回生ダイオードとしての還流ダイオード75を介してリアクトル77に戻る。
(3)定着ヒーター53に流れる電流の波形
図10(c)に、第一制御方法の場合に、定着ヒーター53に流れる電流の波形103を示す。また、図10(e)に、第二制御方法の場合に、定着ヒーター53に流れる電流の波形105を示す。
ここで、第一制御方法の場合に、スイッチング周波数が20kHz以下としないことが望ましい。スイッチング周波数が20kHz以下の可聴域に入ってしまうと、リアクトル77が振動し、その結果、画像形成装置10から騒音が発生するという問題が生じる。このため、第一制御信号が有するスイッチング周波数は、ともに、可聴域外である。
また、上記のように、図10(c)の波形103に示す電流は、不連続となっている。この電流の不連続性は、ノイズの発生を抑制するために、重要である。
仮に、プリントモードの場合に、スイッチング周波数を、例えば、35kHzのように相対的に高くし、ON_DUTYを、例えば、約70%のように相対的に大きく設定すると、又は、ON_DUTYを、例えば、約80%のように相対的に大きく設定すると、図11下段に示すBの電流が0に低下するまでの間に、図11上段に示す次のAの電流の立ち上がりが始まるので、Aの電流及びBの電流の両方が流れる時間が発生しうる。このため、周期の切り替わり時に、電流値はゼロにならず(電流連続モード)、還流ダイオード75にはリカバリー電流が流れ、リカバリーノイズが増大する。また、還流ダイオード75に電流が流れている状態でスイッチング素子76をオンにすると、スイッチングロスが生じて、スイッチング素子76の温度が上昇してしまう。
1.7 動作例
(1)電源オン直後からの動作例(その1)
電源オン直後からの動作例について、図12及び図13に示す。
図12及び図13において、横軸に時間の経過を示し、時間の経過は、図12から図13へ続く。また、縦軸に、定着ヒーター53の駆動電流(301)、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値(302)、定着ヒーター53の通電比率(303)、定着ヒーター53の消費電力(304)、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力(305)、オプションのモーター等の消費電力(306)、画像形成システム1全体の消費電流の合計(307)、画像形成装置10のモード(308)、定着部50の加熱ローラー51の表面の温度推移(309)を示している。
時刻t1において、電源がオンされ、時刻t1から時刻t3までの間、定着ヒーター53には、全波整流された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、100%であり、定着ヒーター53の通電比率は、100%であり、定着ヒーター53の消費電力は、1300Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、200Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、0Wであり、全体の消費電流の合計は、15Aであり、画像形成装置10のモードは、ウォームアップである。加熱ローラー51の表面の温度は、低温から約160°Cまで上昇している。
時刻t3において、オプションが動作を開始し、時刻t3から時刻t6までの間、定着ヒーター53には、第二制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、100%であり、定着ヒーター53の通電比率は、93%であり、定着ヒーター53の消費電力は、1200Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、200Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、100Wであり、全体の消費電流の合計は、15Aであり、画像形成装置10のモードは、ウォームアップである。加熱ローラー51の表面の温度は、約160°Cから約170°Cまで上昇し、約170°C近辺で定常化している。
時刻t6において、プリント動作が開始され、時刻t6から時刻t10までの間、定着ヒーター53には、第一制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、70%であり、定着ヒーター53の通電比率は、100%であり、定着ヒーター53の消費電力は、910Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、400Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、150Wであり、全体の消費電流の合計は、14.6Aであり、画像形成装置10のモードは、プリントである。加熱ローラー51の表面の温度は、約170°C近辺で定常化している。
時刻t10において、プリント動作が終了し、時刻t10から時刻t12までの間、定着ヒーター53には、第一制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、30%であり、定着ヒーター53の通電比率は、100%であり、定着ヒーター53の消費電力は、390Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、100Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、20Wであり、全体の消費電流の合計は、5.1Aであり、画像形成装置10のモードは、省電力である。加熱ローラー51の表面の温度は、約170°Cから下がり、約120°C近辺で定常化している。
(2)電源オン直後からの動作例(その2)
電源オン直後からの別の動作例について、図14及び図15に示す。
図14及び図15において、横軸に時間の経過を示し、時間の経過は、図14から図15へ続く。また、縦軸については、図12及び図13と同様に、定着ヒーター53の駆動電流(401)、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値(402)、定着ヒーター53の通電比率(403)、定着ヒーター53の消費電力(404)、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力(405)、オプションのモーター等の消費電力(406)、画像形成システム1全体の消費電流の合計(407)、画像形成装置10のモード(408)、定着部50の加熱ローラー51の表面の温度推移(409)を示している。
時刻t11において、電源がオンされ、時刻t11から時刻t13までの間、定着ヒーター53には、第二制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、100%であり、定着ヒーター53の通電比率は、93%であり、定着ヒーター53の消費電力は、1200Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、200Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、100Wであり、全体の消費電流の合計は、15Aであり、画像形成装置10のモードは、ウォームアップである。加熱ローラー51の表面の温度は、低温から約170°Cまで上昇している。
時刻t13において、プリント動作が開始され、時刻t13から時刻t15までの間、定着ヒーター53には、第一制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、70%であり、定着ヒーター53の通電比率は、100%であり、定着ヒーター53の消費電力は、910Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、400Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、150Wであり、全体の消費電流の合計は、14.6Aであり、画像形成装置10のモードは、プリントである。加熱ローラー51の表面の温度は、約170°C近辺で定常化している。
時刻t15において、オプションが変更されて、プリント動作が継続し、時刻t15から時刻t17までの間、定着ヒーター53には、第二制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、100%であり、定着ヒーター53の通電比率は、93%であり、定着ヒーター53の消費電力は、1200Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、400Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、50Wであり、全体の消費電流の合計は、14.5Aであり、画像形成装置10のモードは、プリントである。加熱ローラー51の表面の温度は、約170°C近辺で定常化している。
時刻t17において、プリント動作が終了し、時刻t17から時刻t19までの間、定着ヒーター53には、第一制御方法により制御された駆動電流が流れる。この間、定着ヒーター53の通電制御のPWM制御値ON_DUTYは、30%であり、定着ヒーター53の通電比率は、100%であり、定着ヒーター53の消費電力は、390Wであり、画像形成装置10本体のモーター等の消費電力は、100Wであり、オプションのモーター等の消費電力は、100Wであり、全体の消費電流の合計は、4.9Aであり、画像形成装置10のモードは、省電力である。加熱ローラー51の表面の温度は、約170°Cから下がり、約120°C近辺で定常化している。
1.8 画像形成装置10の動作
画像形成装置10の動作について説明する。
(1)画像形成装置10全体の概要動作
画像形成装置10全体の概要動作について、図16に示すフローチャートを用いて、説明する。
利用者による電源ONの操作を受け付けると(ステップS100)、主制御部40は、ウォームアップの動作を行うように制御する(ステップS101)。
また、主制御部40は、プリントジョブを受け付けた場合(ステップS102でYES)、プリント処理を行うように制御する(ステップS103)。
また、プリントジョブが無く、かつ、プリントジョブが無くなってから、所定時間を経過した場合(ステップS104でYES)、主制御部40は、ヒーター制御部48に対して、省電力モードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53の温度を制御させ、また、画像形成装置10を省電力モードに移行させる(ステップS105)。
以降、主制御部40は、ステップS102に制御を移し、処理を繰り返す。
(2)ウォームアップ時の動作
プリンター制御部45のウォームアップ時の動作について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。
プリンター制御部45の読出部45aは、ウォームアップ時に用いる電気部材リストを読み出す(ステップS121)。次に、読出部45aは、記憶部49に記憶されている消費電力テーブル201から、読み出した電気部材リストに含まれる全てのIDについて、ウォームアップモードに対応する消費電力を読み出す(ステップS122)。次に、算出部45bは、読み出した消費電力の総和を算出する(ステップS123)。
判断部45cは、消費電力の総和と、画像形成システム1における消費電力の上限値とを比較する(ステップS124)。消費電力の総和が上限値より大きい場合(ステップS124で「YES」)、消費電力に余裕がなく、図17に示すように、定着ヒーターの電力(501)、本体の電力(502)、オプションの電力(503、504)を加算した総電力は、上限値(1500W)を超えるので、算出部45bは、超過電力(超過電力=消費電力の総和−上限値)を算出する(ステップS125)。次に、算出部45bは、定着ヒーター53に割り当て可能な電力(割り当て可能な電力=定着ヒーター53の最大定格電力−超過電力)を算出する(ステップS126)。次に、算出部45bは、ON_DUTY対応表251を用いて、定着ヒーター53に割り当て可能な電力に対応するON_DUTYを求める(ステップS127)。
次に、判断部45cは、求めたON_DUTYが71%〜99%の範囲内にあるか否かを判断する(ステップS128)。求めたON_DUTYが71%〜99%の範囲内にある場合(ステップS128で「YES」)、ヒーター制御部48は、第二制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う(ステップS129)。次に、ヒーター制御部48は、温度検知センサー54により検知される加熱ローラー51の表面の温度を取得する(ステップS130)。判断部45cは、検出した温度と目標温度とを比較する(ステップS131)。プリンター制御部45は、検出した温度が目標温度より低い場合(ステップS131で「YES」)、ステップS130に制御を移して、処理を繰り返す。検出した温度が目標温度より高い、又は、検出した温度が目標温度と等しい場合(ステップS131で「NO」)、プリンター制御部45は、ウォームアップの動作を終了する。
求めたON_DUTYが71%〜99%の範囲内にない場合(ステップS128で「NO」)、ヒーター制御部48は、プリントモードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う(ステップS132)。次に、ヒーター制御部48は、温度検知センサー54により検知される加熱ローラー51の表面の温度を取得する(ステップS133)。判断部45cは、検出した温度と目標温度とを比較する(ステップS134)。プリンター制御部45は、検出した温度が目標温度より低い場合(ステップS134で「YES」)、ステップS133に制御を移して、処理を繰り返す。検出した温度が目標温度より高い又は検出した温度が目標温度と等しい場合(ステップS134で「NO」)、プリンター制御部45は、ウォームアップの動作を終了する。
消費電力の総和が上限値より小さい、又は、消費電力の総和が上限値と等しい場合(ステップS124で「NO」)、消費電力に余裕があり、図17に示すように、定着ヒーターの電力(511)、本体の電力(512)、オプションの電力(513)を加算した総電力は、上限値(1500W)を超えず、余裕(514)があるので、ヒーター制御部48は、全点灯の制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う(ステップS135)。次に、ヒーター制御部48は、温度検知センサー54により検知される加熱ローラー51の表面の温度を取得する(ステップS136)。判断部45cは、検出した温度と目標温度とを比較する(ステップS137)。プリンター制御部45は、検出した温度が目標温度より低い場合(ステップS137で「YES」)、ステップS123に制御を移して、処理を繰り返す。検出した温度が目標温度より高い又は検出した温度が目標温度と等しい場合(ステップS137で「NO」)、プリンター制御部45は、ウォームアップの動作を終了する。
(3)プリント処理の動作
プリンター制御部45のプリント処理の動時の動作について、図18〜図19に示すフローチャートを用いて説明する。
プリンター制御部45の読出部45aは、実行対象であるプリントジョブに付随するプリントジョブデータに含まれるプリント制御情報を読み出す(ステップS151)。次に、生成部45dは、読み出したプリント制御情報を用いて、電気部材リストを生成する(ステップS152)。
次に、読出部45aは、記憶部49に記憶されている消費電力テーブル201から、生成した電気部材リストに含まれる全てのIDについて、プリントモードに対応する消費電力を読み出す(ステップS153)。次に、算出部45bは、読み出した消費電力の総和を算出する(ステップS154)。
判断部45cは、消費電力の総和と、画像形成システム1における消費電力の上限値とを比較する(ステップS155)。消費電力の総和が上限値より大きい場合(ステップS155で「YES」)、つまり、消費電力に余裕がなく、図18に示すように、定着ヒーターの電力(521)及び本体及びオプションの電力(522)を加算した総電力は、上限値(1500W)を超える場合、算出部45bは、通電比率を算出する(ステップS156)。
次に、判断部45cは、算出した通電比率が90%未満か、90%以上かを判断する(ステップS158)。
算出した通電比率が90%未満である場合(ステップS158で「90%未満」)、ヒーター制御部48は、プリントモードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う(ステップS159)。次に、プリンター制御部45は、プリンター部12、給紙部13又は給紙部14、及び、後処理装置16に対して、プリントジョブを実行するように制御する(ステップS162)。プリントジョブの実行が完了すると、プリンター制御部45によるプリント処理の動作は、完了する。
算出した通電比率が90%以上である場合(ステップS158で「90%以上」)、ヒーター制御部48は、第二制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行う(ステップS163)。次に、プリンター制御部45は、プリンター部12、給紙部13又は給紙部14、及び、後処理装置16に対して、プリントジョブを実行するように制御する(ステップS166)。プリントジョブの実行が完了すると、プリンター制御部45によるプリント処理の動作は、完了する。
消費電力の総和が上限値と等しい場合、又は、消費電力の総和が上限値より小さい場合(ステップS155で「NO」)、ヒーター制御部48は、プリントモードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行い(ステップS167)、次に、ヒーター制御部48は、プリンター部12、給紙部13又は給紙部14、及び、後処理装置16に対して、プリントジョブを実行するように制御する(ステップS170)。プリントジョブの実行が完了すると、プリンター制御部45によるプリント処理の動作は、完了する。
1.9 まとめ
図20(c)に示すように、例えば、第一制御方法により定着ヒーター53に対して電流を供給するとき、ノイズの発生を避けるため、ON_DUTYは、70%以下に設定される。定着ヒーター53の電力、本体の電力及びオプションの電力の合計の電力は、電力の上限値を超えることはないが、電力の上限値1500Wのうち、290W(=1500W−1210W)は、使用されないこととなる。
これに対して、本発明においては、交流電源からの交流電流の半周期毎に交流電流の定着ヒーター53への入力を一時的に遮断する第二制御方式により、定着ヒーター53に対する通電を制御する。
この結果、例えば、図20(d)に示すように、定着ヒーター53の電力を1200W(631)まで増加させることができ、定着ヒーター53の電力1200W(631)、本体の電力200W(632)及びオプションの電力100W(633)の合計が上限の電力1500Wとなる。
こうして、定着ヒーター53の最大定格電力内で、定着ヒーター53に割り当てる電力を最大限にして、定着部50のウォームアップの時間を短縮することができる。
2 その他の変形例
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記の実施の形態において述べたように、画像形成システム1に、画像形成装置10とは異なる装置、例えば、オプションとしての後処理装置16が接続される場合、又は、画像形成装置10にオプションとしての給紙部14が接続される場合、ヒーター制御部48は、画像形成中において、第二制御方法の使用を禁止して、第一制御方法(パルス変調方式)のみを用いるとしてもよい。
第二制御方法を用いる場合と比較すると、第一制御方法を用いる場合には、加熱ローラー51の表面の温度の変動を少なくすることができるので、トナー像の定着をより安定させることができる。
(2)上記の実施の形態では、プリントの実行中において、判断部45cが、算出された通電比率が90%以上であると判断することにより、第二制御方法に切り替わる場合の例を説明したが、例えば、画像形成される画像が文字や記号等のみから構成されるテキストデータであるか、又は、画像形成される画像の印字率が所定値より少ないときには、ヒーター制御部48は、プリントモードの場合の第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行うとしてもよい。
印字率の高い写真などを含む画像と比較すると、画像がテキストデータであったり、画像の印字率が少ない場合には、定着に要する熱量が少なくて済むので、70%以下のデューティ比を用いた第一制御方法により、定着ヒーター53に対して通電制御を行うことにより、十分な定着性を得ることができる。
(3)第一制御方法として、パルス幅変調方式に代えて、パルス周波数変調方式を用いるとしてもよい。つまり、パルス変調方式は、パルス幅変調方式及びパルス周波数変調方式のいずれかである。
また、パルス変調方式において用いられる周波数は、可聴域の上限以上であるとすることが望ましい。
(4)上記の画像形成装置は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM等などから構成されるコンピューターシステムである。RAMには、制御用のコンピュータープログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータープログラムに従って動作することにより、画像形成装置は、その一部の機能を達成する。ここで、コンピュータープログラムは、所定の機能を達成するために、コンピューターに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピューターにより実現するコンピュータープログラムであるとしてもよい。
また、本発明は、コンピュータープログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、本発明は、これらの記録媒体に記録されているコンピュータープログラムであるとしてもよい。
また、本発明は、コンピュータープログラムを、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明にかかる画像形成装置は、定着ヒーターの最大定格電力内で、定着ヒーターに割り当て可能な電力をより多く取れるようにすることにより、定着部のウォームアップの時間を短縮することができ、定着部に内蔵される定着ヒーターへの通電を制御する技術として有用である。
1 画像形成システム
10 画像形成装置
11 イメージリーダー部
12 プリンター部
13、14 給紙部
16 後処理装置
17 搬送路
18 後処理ユニット
40 主制御部
41 RAM
42 ROM
43 CPU
44 ネットワークI/F部
45 プリンター制御部
45a 読出部
45b 算出部
45c 判断部
45d 生成部
46 画像メモリ
47 イメージリーダー制御部
48 ヒーター制御部
49 記憶部
50 定着部
51 加熱ローラー
52 加圧ローラー
53 定着ヒーター

Claims (12)

  1. 一連の静電複写プロセスを実行する各処理部において、個々の処理を実現するために供する複数の電気要素を有し、一の電気要素としての発熱体に対する通電を制御して、前記発熱体により加熱される定着部材によりシート上にトナー像を定着させる画像形成装置であって、
    複数の電気要素のうち第一の組合せに係る電気要素に電力を供給する第一の態様から、前記第一の組合せとは異なる第二の組合せに係る電気要素に電力を供給する第二の態様に切り替える前に、前記発熱体の最大の定格電力を示す定格電力情報と、前記発熱体を除き、前記第二の態様において電力を供給されるべき複数の電気要素の消費電力を示す消費電力情報を取得する取得手段と、
    前記画像形成装置に割り当てられた上限電力から前記消費電力情報により示される消費電力を差し引いた電力の範囲内、かつ、前記定格電力情報により示される最大の定格電力の範囲内で、最大限の電力を、前記発熱体に割り当てる割当消費電力として、算出する算出手段と、
    所定値以下のデューティ比を実使用範囲とするパルス変調方式により、交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第一給電と、前記交流電源からの交流電流の半周期毎に前記交流電流の前記発熱体への入力を一時的に遮断する位相制御方式により、前記交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第二給電とを切り替え可能な駆動回路と、
    算出された前記割当消費電力を、前記第一給電により、前記発熱体に供給するとした場合のデューティ比が前記所定値を超えるか否かを判断する判断手段と、
    前記デューティ比が前記所定値を超えないと判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第一給電を行わせ、前記デューティ比が前記所定値を超えると判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第二給電を行わせる制御手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数の電気要素は、前記静電複写プロセスを実行するために供される最小限の電気要素及び前記静電複写プロセスに対して付加的に実行する処理を実現するため選択的に供される電気要素を含み、
    前記第一の組合せに係る電気要素は、前記最小限の電気要素であり、
    前記第二の組合せに係る電気要素は、前記第一の組合せに係る電気要素に加えて、前記選択的に供される電気要素を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. トナー粒子の融着温度に到達するまで前記定着部材が加熱されるプロセスにおいて、前記第一の態様から前記第二の態様に切り替わる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記駆動回路は、還流ダイオードを含むチョッパ回路を備え、
    前記所定値は、前記還流ダイオードにリカバリー電流が発生しない限界を示す、パルス変調方式におけるデューティ比に相当する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記位相制御方式は、トナー粒子の融着温度に到達するまで前記定着部材が加熱されるプロセスにおいて用いられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成装置に、新たな電気要素が接続される場合、前記制御手段は、画像形成中において、パルス変調方式のみを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記新たな電気要素は、給紙装置又は後処理装置である
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 画像形成中に、前記デューティ比が前記所定値を超えると判断される場合であっても、画像形成される画像がテキストであるか、又は、その印字率が所定値より少ないときには、前記制御手段は、前記パルス変調方式を用いて、前記駆動回路に前記第一給電を行わせる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段により、前記位相制御方式を用いて前記発熱体に対する前記交流電流の入力を制御し、前記定着部材のウォームアップが完了した直後に、プリントジョブを実行する場合、前記算出手段は、前記発熱体の通電比率を算出し、前記判断手段は、算出された前記通電比率が第2の所定値を超えるか否かを判断し、
    前記制御手段は、前記通電比率が前記第2の所定値を超えないと判断する場合、前記パルス変調方式に切り替え、前記駆動回路に前記第一給電を行わせる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記パルス変調方式は、パルス幅変調方式又はパルス周波数変調方式である
    ことを特徴とする請求項1〜9に記載の画像形成装置。
  11. 前記パルス変調方式において用いられる周波数は、可聴域の上限以上である
    ことを特徴とする請求項1〜10に記載の画像形成装置。
  12. 一連の静電複写プロセスを実行する各処理部において、個々の処理を実現するために供する複数の電気要素を有し、一の電気要素としての発熱体に対する通電を制御して、前記発熱体により加熱される定着部材によりシート上にトナー像を定着させるコンピューターとしての画像形成装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、
    前記画像形成装置は、所定値以下のデューティ比を実使用範囲とするパルス変調方式により、交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第一給電と、前記交流電源からの交流電流の半周期毎に前記交流電流の前記発熱体への入力を一時的に遮断する位相制御方式により、前記交流電源からの電力を変換して前記発熱体に供給する第二給電とを切り替え可能な駆動回路を備え、
    前記コンピュータープログラムは、前記コンピューターに、
    複数の電気要素のうち第一の組合せに係る電気要素に電力を供給する第一の態様から、前記第一の組合せとは異なる第二の組合せに係る電気要素に電力を供給する第二の態様に切り替える前に、前記発熱体の最大の定格電力を示す定格電力情報と、前記発熱体を除き、前記第二の態様において電力を供給されるべき複数の電気要素の消費電力を示す消費電力情報を取得する取得ステップと、
    前記画像形成装置に割り当てられた上限電力から前記消費電力情報により示される消費電力を差し引いた電力の範囲内、かつ、前記定格電力情報により示される最大の定格電力の範囲内で、最大限の電力を、前記発熱体に割り当てる割当消費電力として、算出する算出ステップと、
    算出された前記割当消費電力を、前記第一給電により、前記発熱体に供給するとした場合のデューティ比が前記所定値を超えるか否かを判断する判断ステップと、
    前記デューティ比が前記所定値を超えないと判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第一給電を行わせ、前記デューティ比が前記所定値を超えると判断される場合、前記第二の態様において前記駆動回路に前記第二給電を行わせる制御ステップとを
    実行させるためのコンピュータープログラム。
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