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JP2018149702A - 光センサーモジュール、及び画像形成装置 - Google Patents

光センサーモジュール、及び画像形成装置 Download PDF

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JP2018149702A JP2017045987A JP2017045987A JP2018149702A JP 2018149702 A JP2018149702 A JP 2018149702A JP 2017045987 A JP2017045987 A JP 2017045987A JP 2017045987 A JP2017045987 A JP 2017045987A JP 2018149702 A JP2018149702 A JP 2018149702A
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漆谷 多二男
Tanio Urushiya
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Abstract

【課題】各色画像を高解像度で検出可能な光センサーモジュール、及び画像形成装置を提供する。【解決手段】光センサーモジュールは、光源と、前記光源から照射されてメディア上に形成された測定対象にて反射された反射光を受光する撮像部と、を備え、前記撮像部は、赤、青、緑の各色に対応したR検出素子、B検出素子、及びG検出素子を有し、前記光源は、白色光を照射する白色光源と、補助光を照射する補助光源と、を備え、前記補助光は、前記メディアの反射率と前記測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した際のピーク値に対応する波長の光であることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、光センサーモジュール、及び画像形成装置に関する。
従来、紙面等のメディアに対してテストパターンを印刷し、光源部からの光をテストパターンに照射して撮像装置で撮像し、得られた撮像画像に基づいて、例えば色むら補正等の印刷補正を行うプリンターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置では、テストパターンの色を補色関係に有る光源の光をメディアに照射し、その撮像画像に基づいて、インクの異常吐出を検出している。
特開2013−240913号公報
ところで、上記特許文献1に記載の装置では、各インクの色に合わせて補色関係にある光源を選択する必要があり、光源の点灯及び消灯の制御を行うための回路構成が複雑となる。これに対して、光源として白色光源を用い、RGBカメラにより撮像画像を撮像してインクの吐出異常を検出する構成とすることで、回路構成を簡素化できる。この場合でも、RGBカメラにて撮像された撮像画像のRGBの各色画素のいずれかで、補色の検出が可能となる。
しかしながら、白色光源を用いる場合、RGBのうちのいずれか1色でしか補色を検出できないことがある。つまり、一般的なインクジェットプリンターでは、10色のインクを用いるが、多くは2色以上の色画素(例えばRとG、GとB等)によりインクの色を検出することができる。しかしながら、黄色は、B素子のみでしか色を検出することができないため、RGBカメラを用いた黄色の撮像画像の解像度は、他の色の撮像画像の解像度と比べて低下してしまう。
本発明は、各色画像を高解像度で検出可能な光センサーモジュール、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る一適用例の光センサーモジュールは、光源と、前記光源から照射されてメディア上に形成された測定対象にて反射された反射光を受光する撮像部と、を備え、前記撮像部は、赤、青、緑の各色に対応したR検出素子、B検出素子、及びG検出素子を有し、前記光源は、白色光を照射する白色光源と、補助光を照射する補助光源と、を備え、前記補助光は、前記メディアの反射率と前記測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した際のピーク値に対応する波長の光であることを特徴とする。
本適用例では、補助光源から、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度とを、各波長に対して乗算した際のピーク値に対応する波長の補助光が測定対象に照射される。白色光源として白色LEDを用いる場合、測定対象に黄色の画像が形成されていると、当該黄色がB検出素子でしか高い検出精度で検出することができない。これに対して、上記の様な補助光を用いることで、R検出素子またはG検出素子においても、黄色の画像を高精度に検出することが可能となる。つまり、B検出素子と、R検出素子またはG検出素子のいずれかとの2つの検出素子で黄色の画像を検出することが可能となり、黄色画像の解像度を向上させることが可能となる。よって、本適用例では、各色画像を高解像度で検出することができる。
本適用例の光センサーモジュールにおいて、前記測定対象が黄色画像であり、前記補助光は、500〜510nmの波長の光であることが好ましい。
上述したように、本適用例では、補助光として、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、R検出素子の検出感度を乗算した際のピーク値に対応する波長の光、または、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、G検出素子の検出感度とを乗算した際のピーク値に対応する波長の光を用いる。ここで、測定対象が黄色画像の場合、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、G検出素子の検出感度とを乗算した際のピーク値は、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、R検出素子の検出感度とを乗算した際のピーク値に比べて2倍以上大きくなる。よって、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、G検出素子の検出感度とを乗算した際のピーク値に対応した波長の光を補助光として用いることで、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、R検出素子の検出感度とを乗算した際のピーク値に対応した波長の光を補助光とする場合に比べ、補助光の光量を低減できる。
ここで、本適用例で用いられる、500〜510nmの波長の光は、メディアの反射率と測定対象である黄色画像の反射率との差と、G検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した際に、ピーク値となる波長の光である。よって、500〜510nmの波長の光を補助光として用いることで、補助光の光量を低減できる。
本発明の一適用例に係る光センサーモジュールは、光源と、前記光源から照射されてメディア上に形成された測定対象にて反射された反射光を受光する撮像部と、を備え、前記撮像部は、赤、青、緑の各色に対応したR検出素子、B検出素子、及びG検出素子を有し、前記光源は、白色光を照射する白色光源と、補助光を照射する補助光源と、を備え、前記補助光は、前記メディアの反射率と前記測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した第一値を算出した際に、R検出素子に対する第一値とG検出素子に対する第一値との比が0.9以上1.1以下となる波長の光であることを特徴とする。
本適用例では、補助光源から、メディアの反射率と測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した第一値を算出した際に、R検出素子に対する第一値とG検出素子に対する第一値との比が0.9以上1.1以下となる波長の補助光が測定対象に照射される。つまり、R検出素子に対する第一値と、G検出素子に対する第一値とが同一または略同一となる波長の光を補助光とする。
この場合、R検出素子及びG検出素子の双方で、黄色の画像に対する検出感度を高めることができる。よって、B検出素子、R検出素子、及びG検出素子の3つの検出素子で黄色の画像を検出することが可能となり、黄色画像の解像度を向上させることが可能となる。
本発明の一適用例に係る画像形成装置は、上述したような光センサーモジュールと、前記メディアに画像を形成する画像形成部と、を備えたことを特徴とする。
本適用例では、画像形成部によりメディアに画像を形成し、当該形成された画像を光センサーモジュールにより測定することで、画像形成部により適正な画像が形成されているか否かを検査することができ、適正な画像が形成されていない場合では、当該測定結果に基づいて、画像形成部による画像形成処理が適正に実施されるように補正(印刷補正)することができる。この際、上述のような光センサーモジュールが用いられることで、撮像部と、白色光源と、補助光源とを用いた簡素な構成で、黄色を含む各色を高精度に検出でき、各色画像を高解像度で取得することが可能となる。よって、画像形成部における印刷補正も高精度に実施することができる。
第一実施形態のプリンター(画像形成装置)の外観の構成例を示す図。 第一実施形態のプリンターの概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の撮像部の概略構成を示す図。 第一実施形態の撮像素子の一例を示す図。 白色光源のみを用いた場合の反射率差検出量を示す図。 メディアの各波長の反射率とイエローのテストパターンの各波長の反射率との差と、R検出素子の各波長の検出感度を乗算した値、及び、メディアの各波長の反射率とイエローのテストパターンの各波長の反射率との差と、G検出素子の各波長の検出感度を乗算した値を示す図。 第一実施形態において白色光源と補助光源とを用いた場合の反射率差検出量を示す図。 第二実施形態において白色光源と補助光源とを用いた場合の反射率差検出量を示す図。 第二実施形態において白色光源と補助光源とを用いた場合の反射率差検出量を示す図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について説明する。本実施形態では、本発明の画像形成装置の一例として、プリンター(インクジェットプリンター)について、以下説明する。
[プリンターの概略構成]
図1は、本実施形態のプリンター1の外観の構成例を示す図である。図2は、本実施形態のプリンター1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター1は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、制御ユニット15(図2参照)と、を備えている。このプリンター1は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器20から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14及びキャリッジ13を制御し、メディアM上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター1は、予め設定された元画像データに基づいてメディアM上の所定位置にテストパターンを形成し、当該テストパターンの撮像画像を取得して画像処理を行い、印刷された画像が適正でない場合に印刷補正を行う。
以下、プリンター1の各構成について具体的に説明する。
供給ユニット11は、画像形成対象となるメディアM(例えば、印刷用紙等)を、画像形成位置に供給するユニットである。この供給ユニット11は、例えばメディアMが巻装されたロール体111(図1参照)、及びロール体を駆動させる駆動モーターやギア列等の供給駆動機構を備える。供給駆動機構は、制御ユニット15からの指令に基づいて、ロール体111を回転させる。これにより、ロール体111に巻装されたメディアMがY方向(副走査方向)の下流側(+Y方向)に供給される。
なお、メディアMを供給するユニットとしては、これに限定されず、例えば、トレイ等に積載されたメディアMをローラー等によって搬送することで供給する構成などとしてもよい。
搬送ユニット12は、搬送ローラー121と、プラテン122と、を含んで構成されている。なお、搬送ローラー121としては、制御ユニット15の指令に基づいて駆動される駆動ローラーの他、駆動ローラーの駆動に従動し、駆動ローラーとともにメディアMを挟み込む従動ローラー等を備えている。
この搬送ユニット12は、供給ユニット11から供給されたメディアMをプラテン122上に搬送する。
キャリッジ13は、メディアMに対して画像を印刷する印刷部16と、メディアM上の所定位置の撮像処理を行う撮像装置17と、を搭載する。なお、キャリッジ13に、分光測定器を別途搭載する構成などとしてもよい。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(メディアMに対する画像形成処理)及び、撮像装置17による撮像処理を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
キャリッジ移動ユニット14は、キャリッジ13を移動させる移動機構を構成し、制御ユニット15からの指令に基づいて、キャリッジ13をX方向に沿って往復移動させる。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター1の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
次に、キャリッジ13に設けられる印刷部16、及び撮像装置17の構成について説明する。
[印刷部の構成]
印刷部16は、本発明の画像形成部であって、プラテン122に対向する部分に設けられ、インク滴をプラテン122上に搬送されたメディアMに吐出して画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ(図示略)が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジからインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(メディアMに対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディアMに着弾し、ドットが形成される。
[撮像装置の構成]
図3は、撮像装置17の概略構成を示す図である。
撮像装置17は、本発明の光センサーモジュールであり、撮像レンズ171と、撮像部172と、光源部173と、を含んで構成されている。この撮像装置17は、例えばキャリッジ13において、印刷部16の+X側で、かつ+Y側に配置されている。
撮像レンズ171は、光源部173から出射された光を測定対象であるメディアM上に照射させ、メディアMにて反射された反射光を撮像部172に導くレンズである。なお、図3では、単一のレンズを図示しているが、複数のレンズ群により構成されていてもよい。
図4は、撮像部172の一例を示す図である。
撮像部172は、所謂RGBカメラであり、図4に示すように、赤色光の受光量を検出するR検出素子172R、G検出素子172G、B検出素子172Bが、マトリクス状に配置(例えばベイヤー配列)されることで構成されている。ここで、R検出素子172Rは、赤色を透過させるRカラーフィルターと、Rカラーフィルターを透過した光を受光して受光信号を出力する光電変換素子とにより構成される。同様に、G検出素子172Gは、緑色を透過させるGカラーフィルターと、Gカラーフィルターを透過した光を受光して受光信号を出力する光電変換素子とにより構成される。B検出素子172Bは、青色を透過させるBカラーフィルターと、Bカラーフィルターを透過した光を受光して受光信号を出力する光電変換素子とにより構成される。なお、各検出素子172R,172G,172Bにマイクロレンズを設ける構成などとしてもよい。
各検出素子172R,172G,172Bからの受光信号は、例えば、I−V変換器、増幅器、及びAD変換器等を有する信号処理回路を介して制御ユニット15に入力される。
光源部173は、白色光を出射する白色光源173Aと、補助光を出射する補助光源173Bとを有する。
白色光源173Aは、白色LED(Light Emitting Diode)であり、青色LEDと黄色蛍光体とを組み合わせることで白色光を出射させる。
白色LEDとしては、赤色LED、青色LED、緑色LEDを組み合わせる構成、近紫外LEDと、赤色蛍光体、青色蛍光体、及び緑色蛍光体とを組み合わせる構成等が考えられる。しかしながら、赤色LED、青色LED、緑色LEDを組み合わせる場合では、各LEDをそれぞれ独立して駆動させるための回路構成が複雑となり、3つのLEDを駆動させる分消費電力も多くなるため、キャリッジ13に搭載する光源としては不向きとなる。また、近紫外LEDと、赤色蛍光体、青色蛍光体、及び緑色蛍光体とを組み合わせる場合、近紫外LEDのコストが高く、一部の波長の強度がピーキーとなるため、色測定においては扱いにくく、本実施形態のように撮像画像に基づいた印刷部16の印刷補正を行う場合には不向きとなる。これに対して、本実施形態のように、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた白色LEDでは、近紫外LEDと蛍光体とを組み合わせた場合に比べて、ピーキーな波長成分がなく、回路構成も簡素化できる。
補助光源173Bは、プリンター1で用いられる各色インクを用いた各色画像の撮像画像を高解像度で得るための補助光を出力する。以下、補助光源173Bから出射される補助光の波長について説明する。
本実施形態では、上述のように、印刷部16によりテストパターンをメディアMに印刷し、そのテストパターンを撮像装置17で撮像し、得られた撮像画像に基づいて、インクの吐出異常等を検出する。この際、インクの色に対する反射率と、メディアMの色(白色紙面である場合は白色)の反射率との差(反射率差)が、検出閾値未満となる場合、テストパターンの検出が困難となる。この反射率差は、{(メディアMの色の反射率)−(テストパターンのインク色の反射率)}×(検出素子172R,172G,172Bの検出感度)×(光源部173の発光強度)により算出することが可能となる。
また、撮像部172のR検出素子172R、G検出素子172G、及びB検出素子172Bは、それぞれ異なるカラーフィルターを介した光を受光するので、それぞれ異なる検出感度を有する。よって、反射率差は、R検出素子172R、G検出素子172G、及びB検出素子172Bにおいてそれぞれ異なる値となる。
図5は、白色光源173Aのみを用いた場合の反射率差検出量を示す図である。この図5は、各色インクのテストパターンを撮像した際に、各検出素子172R,172G,172Bでの反射率差の検出量を、各検出素子172R,172G,172B毎に示している。なお、本実施形態では、インク色として、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、グレー、ライトグレー、オレンジ、グリーンの10色を用いている。
図5に示すように、イエロー以外の色では、R検出素子172R、G検出素子172G、及びB検出素子172Bのうちの少なくとも2つにより、検出閾値以上の反射率差を得ることができる。つまり、これらの色では、R検出素子172R、G検出素子172G、及びB検出素子172Bのうちの少なくとも2つにより、インク色とメディアMの色とが判別可能(インクにて形成されたテストパターンを適切に識別可能)となる。したがって、R検出素子172R、G検出素子172G、及びB検出素子172Bのうちの少なくとも2つから出力された受光信号に基づいて画像を形成すれば、高解像度の画像を得ることができる。
一方、イエロー(黄色)に対しては、図5に示すように、B検出素子172Bにおいて、検出閾値以上の反射率差が得られるが、R検出素子172R及びG検出素子172Gでは、検出閾値未満の反射率差しか得られない。この場合、撮像画像は、B検出素子172Bからの受光信号のみに基づいて形成されることになるので、解像度が不足する。
図6は、メディアMとして光沢紙を使用し、メディアMの各波長の反射率とメディアMに形成されたイエローのテストパターンの各波長の反射率との差と、R検出素子172Rの各波長の検出感度を乗算した値(R感度指数)、及び、メディアMの各波長の反射率とイエローのテストパターンの各波長の反射率との差と、G検出素子172Gの各波長の検出感度を乗算した値(G感度指数)を示す図である。R感度指数及びG感度指数は、本発明における第一値に相当する。なお、図6に示す例では、メディアMとして光沢紙を用いているが、これに限定されず、白色の他のメディアMにおいても略同様のR感度指数及びG感度指数となる。
図6に示すように、光沢紙に形成されたイエローのテストパターンに対して、R感度指数は、いずれの波長においても値が低くなり、0.1以下となる。一方、G感度指数は、500〜510nmにおいて0.25を超えるピーク値を採る。そこで、本実施形態では、G検出素子172Gが、光沢紙に形成されたイエローのテストパターンを500〜510nmの波長範囲で検出できるように、500〜510nmの間の補助光を補助光源173Bから出射させる。
図7は、白色光源173Aと補助光源173Bとを用いた場合の反射率差検出量を示す図である。図7に示す例では、補助光として505nmの光を用いている。
図7に示すように、本実施形態では、イエローに対して、B検出素子172Bに加え、G検出素子172Gにおいても、検出閾値以上の反射率差を検出することが可能となる。
すなわち、10色のインクのテストパターンのいずれにおいても、2つ以上の検出素子172R,172B,172Gにより、メディアM上のインク色のテストパターンを判別することが可能となり、高解像度の撮像画像が得られる。
[制御ユニットの構成]
図2に戻り、制御ユニット15は、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成されている。
I/F151は、外部機器20から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、撮像装置17、及びキャリッジ移動ユニット14をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
メモリー153は、プリンター1の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。
各種データとしては、例えば、テストパターン(例えばずれ調整パターン)を印刷するための元画像データ、所定色を形成する際の各インクの吐出量や、所定位置にインク滴を着弾させるためのインク滴の吐出タイミング等を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、各種処理を実施する。例えば、CPU154は、供給ユニット11、搬送ユニット12、及びキャリッジ移動ユニット14を駆動させる旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。これにより、メディアMが、供給ユニット11から搬送ユニット12に供給され、メディアMの所定領域がプラテン122のキャリッジ13に対向する位置まで搬送される。また、指令信号に基づいてユニット制御回路152は、キャリッジ移動ユニット14を制御してキャリッジ13をX方向に沿って移動させる。
また、CPU154は、例えば外部機器20から入力された印刷データに基づいて、印刷部16を制御する旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。これにより、ユニット制御回路152は、印刷部16に印刷制御信号を出力し、メディアMに対してインクを吐出させて画像を形成させる。
さらに、CPU154は、制御ユニット15に指令信号を出力して、撮像装置17に撮像処理を実施させる。具体的には、CPU154は、撮像装置17を制御して撮像部172を駆動させ、撮像部172から入力された受光信号(撮像画像)を取得する。ここで、本実施形態では、テストパターンが印刷されたメディアMに対して、撮像処理を実施する際、CPU154は、イエローのテストパターンを撮像する際に、白色光源173Aと補助光源173Bとの双方を点灯させ、その他の色のテストパターンを撮像する際に、補助光源173Bを消灯させ、白色光源173Aのみを点灯させてもよい。そして、CPU154は、撮像装置17により撮像されたテストパターンに対する撮像画像に基づいて、インク吐出異常を検出し、印刷部16にて適正な印刷処理が実施されるように、印刷補正を行う。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のプリンター1では、印刷部16及び撮像装置17を搭載するキャリッジ13を備え、撮像装置17は、R検出素子172R、G検出素子172G、B検出素子172Bを含む撮像部172と、白色光源173Aと、補助光源173Bとを備えている。そして、補助光源173Bは、メディアMの反射率とテストパターンのイエロー(インク色)の反射率との差と、G検出素子172Gの検出感度とを乗算した際の値(G感度指数)のピーク値に対応した500〜510nmの補助光を出力する。
これにより、B検出素子172B及びG検出素子172Gが、イエローに対して、検出閾値以上の反射率差を検出することが可能となる。よって、これらのB検出素子172BとG検出素子172Gとを用いることで、メディアMに形成されたイエローのテストパターンを高解像度で撮像することができる。
また、他のインク色に対しては、図5に示すように、少なくとも2つ以上の検出素子172R,172G,172Bで検出閾値以上の反射率差を検出することができる。したがって、本実施形態では、各インク色のいずれのテストパターンに対しても、高解像度の撮像画像を得ることができる。
これにより、プリンター1は、撮像装置17で撮像された各色インクのテストパターンに対する撮像画像を用いて、インクの吐出異常を高精度に検出することができ、適正な印刷補正を実施することが可能となる。
本実施形態では、補助光として505nmの波長の光を用いている。
補助光としては、R感度指数に基づいて、380nm近傍の波長の光を用いてもよいが、図6に示すように、R感度指数におけるピーク値は、0.1程度となる。これに対して、G感度指数のピーク値は、0.25を超える値となり、より少ない光量の補助光で、イエローに対する撮像画像の解像度を向上させることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について説明する。
上記第一実施形態では、図6に示すG感度指数のピーク値に対応する波長(500〜510nm)の光を補助光として用いる例を示した。これに対して、第二実施形態では、G感度指数とR感度指数の交点に対応する波長を用いる点で第一実施形態と相違する。
第二実施形態のプリンター1は、上記第一実施形態と同様であり、補助光源173Bから出力される補助光の波長が上記第一実施形態と異なる。
すなわち、本実施形態では、補助光源173Bから出力される補助光として、図6に示すR感度指数とG感度指数との交点、つまり、R感度指数とG感度指数との比(R感度指数/G感度指数)が0.9以上1.1以下となる波長の光を用いる。
ここで、R感度指数とG感度指数との比(R感度指数/G感度指数)が0.9以上1.1以下となる波長として、図6に示すように450nmと580nmが挙げられる。このうち、本実施形態では、R感度指数及びG感度指数の値が大きい450nmを補助光として用いることがより好ましい。
図8及び図9は、補助光源173Bから450nmの波長の補助光を出力し、白色光源173Aと補助光源173Bとを用いた場合の反射率差検出量を示す図であり、図9は、図8の縦軸の単位をより小さくした図である。
図8及び図9に示すように、本実施形態では、イエローに対して、R検出素子172R、B検出素子172B、及びG検出素子172Gで、検出閾値以上の反射率差を検出することができる。これにより、メディアM上のイエローのテストパターンをより高解像度で撮像することができる。
[変形例]
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
上記第一実施形態では、補助光として、505nmの波長の光を用いたが、これに限定されず、例えばR感度指数のピーク値である380nmの波長の光を用いてもよい。この場合、505nmの波長の光に比べて、補助光の光強度をより必要とするが、R検出素子172RとB検出素子172Bとを用いて、イエローに対する高解像度の撮像画像を得ることができる。
また、上記実施形態では、1つの補助光源173Bを設ける構成を例示したが、複数の補助光源173Bを設ける構成としてもよい。この場合、505nmの波長の補助光を出力する第一補助光源と、380nmの波長の補助光を出力する第二補助光源とを用いる構成としてもよい。このような構成では、R検出素子172RとG検出素子172GとB検出素子172Bとの3つの素子を用いて、イエローに対する、より高解像度な撮像画像を取得することが可能となる。
第二実施形態においても同様であり、450nmの補助光を用いる構成を例示したが、580nmの補助光を用いる構成としてもよく、450nmの補助光と、580nmの補助光の双方を用いる構成としてもよい。
また、第一実施形態において、イエローのテストパターンを撮像する際に、白色光源173A及び補助光源173Bを点灯させ、それ以外の色のテストパターンを撮像する際に、補助光源173Bを消灯して白色光源173Aのみで撮像する例を示したが、これに限定されない。例えば、全ての色パターンに対して、白色光源173Aと補助光源173Bとの双方を点灯させて撮像画像を撮像してもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
1…プリンター(画像形成装置)、13…キャリッジ、16…印刷部(画像形成部)、17…撮像装置、171…撮像レンズ、172…撮像部、172B…B検出素子、172G…G検出素子、172R…R検出素子、173…光源部、173A…白色光源、173B…補助光源、M…メディア(測定対象)。

Claims (4)

  1. 光源と、
    前記光源から照射されてメディア上に形成された測定対象にて反射された反射光を受光する撮像部と、を備え、
    前記撮像部は、赤、青、緑の各色に対応したR検出素子、B検出素子、及びG検出素子を有し、
    前記光源は、白色光を照射する白色光源と、補助光を照射する補助光源と、を備え、
    前記補助光は、前記メディアの反射率と前記測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した際のピーク値に対応する波長の光である
    ことを特徴とする光センサーモジュール。
  2. 請求項1に記載の光センサーモジュールにおいて、
    前記測定対象が黄色画像であり、
    前記補助光は、500〜510nmの波長の光である
    ことを特徴とする光センサーモジュール。
  3. 光源と、
    前記光源から照射されてメディア上に形成された測定対象にて反射された反射光を受光する撮像部と、を備え、
    前記撮像部は、赤、青、緑の各色に対応したR検出素子、B検出素子、及びG検出素子を有し、
    前記光源は、白色光を照射する白色光源と、補助光を照射する補助光源と、を備え、
    前記補助光は、前記メディアの反射率と前記測定対象の反射率との差と、R検出素子またはG検出素子における検出感度と、を各波長において乗算した第一値を算出した際に、R検出素子に対する第一値とG検出素子に対する第一値との比が0.9以上1.1以下となる波長の光である
    ことを特徴とする光センサーモジュール。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光センサーモジュールと、
    前記メディアに画像を形成する画像形成部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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