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JP2018146169A - 空調機 - Google Patents

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JP2018146169A
JP2018146169A JP2017041548A JP2017041548A JP2018146169A JP 2018146169 A JP2018146169 A JP 2018146169A JP 2017041548 A JP2017041548 A JP 2017041548A JP 2017041548 A JP2017041548 A JP 2017041548A JP 2018146169 A JP2018146169 A JP 2018146169A
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indoor
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refrigerant
air conditioner
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JP2017041548A
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元輝 高木
Motoki Takagi
元輝 高木
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

【課題】本発明の課題は、室内ユニットの最小能力をより低い側へ拡大することができる空調機を提供することにある。【解決手段】空調機1では、低負荷時過冷却度制御によって、室内熱交換器温度センサ33a,33b,33cが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器16a,16b,16cに液単相域を形成することができる。それゆえ、負荷が小さい場合には、低負荷時過冷却度制御によって過冷却度を大きくして液単相域を増やし、室内熱交換器16a,16b,16cにおける空気と冷媒との間の熱交換性能を下げることができる。したがって、最小能力をより低い側へ拡大することができる空調機を提供することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用する空調機に関する。
空調機では、暖房運転時における熱交性能をサブクール制御によって上げている。例えば、特許文献1(特開2010−261606号公報)に記載の多室型空調機では、凝縮温度と室内熱交換器の温度との差から算出される室内熱交換器の過冷却度が、目標過冷却度となるように膨張弁を動作させている。
しかしながら、上記の空調機では、各部屋の室内ユニットは圧力が同等となるため、空調負荷の大きい部屋の室内ユニットが最大に能力を出している場合に、空調負荷の小さい部屋の室内ユニットがそれに引きずられ、能力供給が過剰となる。そのため、サーモオン/オフが頻繁に繰り返され、快適性を損なうことがある。
この点について、出願人は、室内ユニットの最小能力を(より低い能力側へ)拡大することができれば、空調機が多室型か否かにかかわらず、空調負荷が小さい場合でもサーモオン/オフの繰り返しを防止することができる、と考えている。
本発明の課題は、室内ユニットの最小能力をより低い側へ拡大することができる空調機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調機は、圧縮機、ガス冷媒連絡管、室内熱交換器、液冷媒連絡管、膨張弁、及び室外熱交換器の順に流れた冷媒が圧縮機に戻る暖房サイクル運転を行う空調機であって、液管温度センサと、熱交換器温度センサと、制御部とを備えている。液管温度センサは、液冷媒連絡管に装着され、その内部を流れる冷媒の温度を測定する。熱交換器温度センサは、室内熱交換器に装着され、その内部を流れる冷媒の温度を測定する。制御部は、暖房サイクル運転時に、通常過冷却度制御を行う。通常過冷却度制御は、冷媒の凝縮温度と液管温度センサによって測定される温度との差を用いて膨張弁の開度を決める過冷却度制御である。また、制御部は、所定の低負荷条件のときに、通常過冷却度制御から低負荷時過冷却度制御へ切り換える。低負荷時過冷却度制御は、冷媒の凝縮温度と熱交換器温度センサによって測定される温度との差に応じて膨張弁の開度を決める過冷却度制御である。
一般に、過冷却度を小さく制御した場合、室内熱交換器全体に占める気液二相冷媒域の割合が増加し、液単相域の割合が減少する。かかる場合、液単相の伝熱性より気液二相の伝熱性の方が高いので、熱交換性能は上がる。
それゆえ、負荷が大きい場合には、通常過冷却度制御によって過冷却度を小さくして二相冷媒域を増やし、室内熱交換器における空気と冷媒との間の熱交換性能を上げることができる。
一方、この空調機では、低負荷時過冷却度制御によって、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域を形成することができる。
それゆえ、負荷が小さい場合には、低負荷時過冷却度制御によって過冷却度を大きくして液単相域を増やし、室内熱交換器における空気と冷媒との間の熱交換性能を下げることができる。
したがって、最小能力をより低い側へ拡大することができる空調機を提供することができる。
本発明の第2観点に係る空調機は、第1観点に係る空調機であって、圧縮機の吐出圧力を測定する高圧センサをさらに備えている。制御部は、熱交換器温度センサおよび高圧センサのいずれか一方の測定値に基づき冷媒の凝縮温度を算出する。
この空調機では、低負荷時過冷却度制御によって、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域が形成され、当該センサが冷媒の飽和温度を測定することができなくなっても、高圧センサの測定値に基づき冷媒の凝縮温度を正確に算出することができるので、低負荷時過冷却度制御を精度よく実行することができる。
一方、通常過冷却制御では、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域が形成されることはなく、熱交換器温度センサは気液二相冷媒の温度を測定することができる。かかる場合、熱交換器温度センサの測定値に基づき冷媒の凝縮温度を正確に算出することができるので、通常過冷却度制御を精度よく実行することができる。
本発明の第3観点に係る空調機は、第1観点又は第2観点に係る空調機であって、空調対象空間の温度を測定する室内温度センサと、空調対象空間の設定温度を調節する室内温度設定手段とをさらに備えている。制御部は、室内温度センサによって測定される温度と設定温度との差に応じて、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更する。
この空調機では、室内温度センサによって測定される温度と設定温度との差が狭まり、通常過冷却度制御ならすぐにサーモオフしそうな状態であっても、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更することによって、能力をより低い側へ拡大することができるので、サーモオフを遅らせることができる。その結果、空調負荷が小さい場合でもサーモオン/オフの繰り返しを防止することができる。
本発明の第4観点に係る空調機は、第1観点又は第2観点に係る空調機であって、空調機が、室外ユニットに複数の室内ユニットが接続されるマルチエアコンである。室外ユニットには、圧縮機及び室外熱交換器が搭載されている。室内ユニットには、室内熱交換器が搭載されている。空調機は、複数の室内ユニットそれぞれに対応する、液冷媒連絡管、液管温度センサ、熱交換器温度センサ、及び膨張弁を含んでいる。
従来、マルチエアコンでは、各部屋の室内ユニットは圧力が同等となるため、空調負荷の大きい部屋の室内ユニットは最大に能力を出している場合に、空調負荷の小さい部屋の室内ユニットがそれに引きずられるため、能力供給が過剰となる。
しかし、この空調機では、制御部が、空調負荷の大きい部屋の室内ユニットに対しては通常過冷却度制御を実行することによって十分な能力を供給し、空調負荷の小さい部屋の室内ユニットに対しては低負荷時過冷却度制御を実行することによって過剰な能力供給を抑制する。
本発明の第5観点に係る空調機は、第4観点に係る空調機であって、複数の室内ユニットそれぞれに対応する、空調対象空間の温度を測定する室内温度センサ、及び空調対象空間の設定温度を調節する室内温度設定手段をさらに含んでいる。制御部は、室内温度センサによって測定される温度と設定温度との差に応じて、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更する。
この空調機では、空調負荷が小さい部屋では、室内温度センサによって測定される温度と設定温度との差が狭まり、通常過冷却度制御ならすぐにサーモオフしそうな状態であっても、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更することによって、能力をより低い側へ拡大することができるので、サーモオフを遅らせることができる。その結果、空調負荷が小さい部屋における室内ユニットのサーモオン/オフの繰り返しを防止することができる。
本発明の第6観点に係る空調機は、第4観点又は第5観点に係る空調機であって、制御部が、他の空調対象空間の室内ユニットに属する熱交換器温度センサによって測定される温度に基づき冷媒の凝縮温度を算出する。
この空調機では、低負荷時過冷却度制御によって、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域が形成されて、当該センサが飽和温度を測定することができなくなっても、他の室内ユニットのいずれかが通常過冷却度制御を実行している限り、冷媒の凝縮温度を算出することができる。その結果、高価な高圧センサの使用を避けることができる。
本発明の第1観点に係る空調機では、低負荷時過冷却度制御によって、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域を形成することができる。それゆえ、負荷が小さい場合には、低負荷時過冷却度制御によって過冷却度を大きくして液単相域を増やし、室内熱交換器における空気と冷媒との間の熱交換性を下げることができる。したがって、最小能力をより低い側へ拡大することができる空調機を提供することができる。
本発明の第2観点に係る空調機では、低負荷時過冷却度制御によって、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域が形成され、当該センサが飽和温度を測定することができなくなっても、高圧センサの測定値に基づき冷媒の凝縮温度を正確に算出することができるので、低負荷時過冷却度制御を精度よく実行することができる。
本発明の第3観点に係る空調機では、室内温度センサによって測定される温度と設定温度との差が狭まり、通常過冷却度制御ならすぐにサーモオフしそうな状態であっても、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更することによって、能力をより低い側へ拡大することができるので、サーモオフを遅らせることができる。その結果、空調負荷が小さい場合でもサーモオン/オフの繰り返しを防止することができる。
本発明の第4観点に係る空調機では、制御部が、空調負荷の大きい部屋の室内ユニットに対しては通常過冷却度制御を実行することによって十分な能力を供給し、空調負荷の小さい部屋の室内ユニットに対しては低負荷時過冷却度制御を実行することによって過剰な能力供給を抑制する。
本発明の第5観点に係る空調機では、空調負荷が小さい部屋では、室内温度センサによって測定される温度と設定温度との差が狭まり、通常過冷却度制御ならすぐにサーモオフしそうな状態であっても、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更することによって、能力をより低い側へ拡大することができるので、サーモオフを遅らせることができる。その結果、空調負荷が小さい部屋における室内ユニットのサーモオン/オフの繰り返しを防止することができる。
本発明の第6観点に係る空調機では、低負荷時過冷却度制御によって、熱交換器温度センサが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器に液単相域が形成されて、当該センサが飽和温度を測定することができなくなっても、他の室内ユニットのいずれかが通常過冷却度制御を実行している限り、冷媒の凝縮温度を算出することができる。その結果、高価な高圧センサの使用を避けることができる。
本発明の一実施形態にかかる空調機の概略構成図。 空調機の制御部を示すブロック図。 過冷却度を小さく制御した場合の室内熱交換器内部および液冷媒連絡管内部の冷媒状態を示すイメージ図。 過冷却度を大きく制御した場合の室内熱交換器内部および液冷媒連絡管内部の冷媒状態を示すイメージ図。 暖房運転時における空調負荷に応じた通常過冷却度制御および低負荷時過冷却度制御の使い分けのイメージ図。 暖房運転における過冷却度制御のフローチャート。 通常過冷却度制御のフローチャート。 低負荷時過冷却度制御のフローチャート。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調機1の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空調機1の概略構成図である。空調機1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転によって、室内の冷暖房を行う多室型空気調和装置である。空調機1は、1台の室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、3台)の室内ユニット3a,3b,3cと、室外ユニット2と室内ユニット3a,3b,3cとを接続する液冷媒連絡管17a,17b,17cおよびガス冷媒連絡管15a,15b,15cとを備えている。
空調機10の冷媒回路Cは、室外ユニット2と、室内ユニット3a,3b,3cと、液冷媒連絡管17a,17b,17cおよびガス冷媒連絡管15a,15b,15cとが接続されることによって構成されている。
なお、一室のみを空調する場合には、室内ユニット3a,3b,3cのいずれかが代表して使用されるので、かかる場合、室内ユニット3と称し、対応する構成部品・部材についても小文字のa,b,cを外した符号を用いればよい。
(1−1)室外ユニット2の構成
室外ユニット2は、室外に設置されており、3本の液冷媒連絡管17a,17b,17cおよび3本のガス冷媒連絡管15a,15b,15cを介して室内ユニット3a,3b,3cに接続されており、室内ユニット3a,3b,3cとともに冷媒回路Cを構成している。
ガス冷媒連絡管15a,15b,15cは、室外ユニット2のガス管接続ポート23a,23b,23cを介してガス側ヘッダ22に接続されている。
液冷媒連絡管17a,17b,17cは、室外ユニット2の液管接続ポート25a,25b,25cを介して膨張弁14a,14b,14cの一端側に接続され、膨張弁14a,14b,14cの他端側は液側ヘッダ24に接続されている。
図1において、室外ユニット2は、圧縮機11、四方切換弁12、室外熱交換器13、及び膨張弁14a,14b,14cを有している。さらに、室外ユニット2は室外ファン29も有している。
(1−1−1)圧縮機11
圧縮機11は、低圧の冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒を吐出する。圧縮機11では、スクロール式、ロータリ式等の圧縮機構が圧縮機モータによって駆動される。圧縮機モータの運転周波数は、インバータ装置によって変更される。
(1−1−2)四方切換弁12
四方切換弁12は、第1から第4までのポートP1〜P4を有している。四方切換弁12では、第1ポートP1が圧縮機11の吐出側に接続され、第2ポートP2が圧縮機11の吸入側に接続され、第3ポートP3が室外熱交換器13のガス側端部に接続され、第4ポートP4がガス側閉鎖弁18に接続されている。
四方切換弁12は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とに切り換わる。第1状態の四方切換弁12では、第1ポートP1と第3ポートP3とが連通し且つ第2ポートP2と第4ポートP4とが連通する。第2状態の四方切換弁12では、第1ポートP1と第4ポートP4とが連通し且つ第2ポートP2と第3ポートP3とが連通する。
(1−1−3)室外熱交換器13
室外熱交換器13は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室外熱交換器13の近傍には、室外ファン29が設置される。室外熱交換器13では、室外ファン29が搬送する空気と冷媒とが熱交換する。
(1−1−4)膨張弁14a,14b,14c
膨張弁14a,14b,14cは、電動膨張弁であり、冷媒回路C内を流れる冷媒の圧力や流量等の調節を行う。膨張弁14a,14b,14cは、冷房運転時の冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向において室外熱交換器13の下流側に配置されている。
(1−1−5)ガス側閉鎖弁18及び液側閉鎖弁19
ガス側閉鎖弁18及び液側閉鎖弁19は、ガス側ヘッダ22及び液側ヘッダ24の接続口に設けられる弁である。ガス側閉鎖弁18は、四方切換弁12に接続されている。液側閉鎖弁19は、冷房運転時の冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向において液側ヘッダ24の上流側に配置されている。ガス側閉鎖弁18及び液側閉鎖弁19は、冷媒の通過を遮断することができる。
(1−1−6)室外ファン29
室外ファン29は、吸入した室外空気を室外熱交換器13に送風して冷媒と熱交換させる。室外ファン29は、室外熱交換器13に送風する際の風量を可変することができる。室外ファン29は、プロペラファン等であり、DCファンモータ等によって駆動される。
(1−1−7)室外側制御部41
図1に示すように、室外ユニット2には室外側制御部41が搭載されている。また、図2は、空調機1の制御部40を示すブロック図である。図2において、室外側制御部41は、マイコン411、メモリ412を内蔵している。マイコン411は、各種の演算を行い、制御対象機器への指令を行う。メモリ412は、各種データを格納する。
室外側制御部41は、室内ユニット3a,3b,3cの室内側制御部42a,42b,42cとの間で制御信号等の通信を行う。
(1−1−8)各種センサ
室外ユニット2には、液管温度センサ31a,31b,31c、吐出管温度センサ51、室外温度センサ52、高圧センサ53、第4温度センサ54及び第5温度センサ55が設けられている。
液管温度センサ31a,31b,31cは、液管接続ポート25a,25b,25cと膨張弁14a,14b,14cとの間の配管部分に装着され、その内部を流れる冷媒の温度を測定する。
吐出管温度センサ51は、圧縮機11の吐出配管に取付けられ、吐出管温度を検出する。
室外温度センサ52は、室外ユニット2が設置されている周囲温度を測定する。高圧センサ53は、圧縮機11の吐出圧力を測定する。
第4温度センサ54は、室外熱交換器13と膨張弁14との間の配管に取り付けられ、その配管の内側を通る冷媒の温度を測定する。
第5温度センサ55は、室外熱交換器13の中間位置に設置され、内部の冷媒温度を測定する。
本実施形態において、液管温度センサ31a,31b,31c、吐出管温度センサ51、室外温度センサ52、第4温度センサ54及び第5温度センサ55は、サーミスタからなる。
(1−2)室内ユニット3a,3b,3cの構成
室内ユニット3a,3b,3cは、室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、または、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。
室内ユニット3aと室内ユニット3b,3cとは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット3aの構成のみ説明し、室内ユニット3b,3cの構成については、それぞれ、室内ユニット3aの各部を示す符号の末尾に示す「a」の代わりに「b」、または「c」を付して、各部の説明を省略する。
室内ユニット3aには、室内熱交換器16aと室内ファン27aとが含まれている。
(1−2−1)室内熱交換器16a
室内熱交換器16aは、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室内熱交換器16aの近傍には、室内ファン27aが設置される。
室内熱交換器16aは、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する。
(1−2−2)室内ファン27a
室内ファン27aは、クロスフローファンである。室内ファン27aは、ファンと、ファンを回転させるためのファンモータとを有している。
室内ファン27aの稼動によって、室内ユニット3aは内部に室内空気を吸入し、室内熱交換器16aにおいて冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給する。また、室内ファン27aは、室内熱交換器16aに供給する空気の風量を所定風量範囲において変更することができる。
(1−2−3)室内側制御部42a
図1に示すように、室内ユニット3aには、室内側制御部42aが搭載されている。また、図2に示すように、室内側制御部42aは、マイコン421a及びメモリ422aを内蔵している。マイコン421aは、各種の演算を行う。また、メモリ422aは、各種データを格納する。
(1−2−4)各種センサ
室内ユニット3aには、室内熱交換器温度センサ33a、及び室内温度センサ35が設けられている。
室内熱交換器温度センサ33aは、室内熱交換器16aの中間位置に装着され、その内部を流れる冷媒の温度を測定する。
室内温度センサ35aは、室内ユニット3aの室内空気の吸入口側に設けられている。室内温度センサ35は、室内ユニット3a内に流入する室内空気の温度(すなわち、室内温度)を検出する。
本実施形態において、室内熱交換器温度センサ33aおよび室内温度センサ35aは、サーミスタからなる。
(1−3)制御部40
制御部40は、室内側制御部42a,42b,42c、室外側制御部41、及び伝送線で構成されている。制御部40は、各種センサと接続され、各種センサからの検出信号等に基づいて各種機器を制御する。
さらに、制御部40は、室内側制御部42a,42b,42cを介してリモコン37a,37b,37cと信号の送受信を行う。
(2)空調機1の動作
空調機1では、四方切換弁12によって、冷媒の循環サイクルを冷房運転時の循環サイクルおよび暖房運転時の循環サイクルのいずれか一方に切り換えることが可能である。
(2−1)冷房運転
冷房運転では、図1に示す四方切換弁12が実線で示す状態となり、圧縮機11、室内ファン27、室外ファン29が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室外熱交換器13が凝縮器となり、室内熱交換器16a,16b,16cが蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
具体的には、圧縮機11で圧縮された高圧冷媒は、室外熱交換器13を流れ、空気と熱交換する。室外熱交換器13では、高圧冷媒が空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器13で凝縮した冷媒は、液側閉鎖弁19を通過した後、液側ヘッダ24において3つに分流され、それぞれ膨張弁14a,14b,14cで減圧され、液冷媒連絡管17a,17b,17cを通り、その後、室内熱交換器16a,16b,16cを流れる。
室内ユニット3a,3b,3cでは、室内ファン27a,27b,27cによって吸い込まれた室内空気が、室内熱交換器16a,16b,16cを通過し、その際に冷媒と熱交換する。室内熱交換器16a,16b,16cでは、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、その際に空気が冷却される。室内熱交換器16a,16b,16cで冷却された空気は、室内空間へ供給される。
また、室内熱交換器16a,16b,16cで蒸発した冷媒は、ガス冷媒連絡管15a,15b,15cを通って室外ユニット2に戻り、圧縮機11に吸入され再び圧縮される。
(2−2)暖房運転
暖房運転では、図1に示す四方切換弁12が破線で示す状態となり、圧縮機11、室内ファン27、室外ファン29が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室内熱交換器16a,16b,16cが凝縮器となり、室外熱交換器13が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
具体的には、圧縮機11で圧縮された高圧冷媒は、ガス冷媒連絡管15a,15b,15cを通り、その後、室内熱交換器16a,16b,16cを流れる。室内ユニット3a,3b,3cでは、室内ファン27a,27b,27cよって吸い込まれた室内空気が、室内熱交換器16a,16b,16cを通過し、その際に冷媒と熱交換する。室内熱交換器16a,16b,16cでは、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮し、その際に空気が加熱される。室内熱交換器16a,16b,16cで加熱された空気は、室内空間へ供給される。
また、室内熱交換器16a,16b,16cで凝縮した冷媒は、液冷媒連絡管17a,17b,17cを通って室外ユニット2に戻る。室外ユニット2に戻った液冷媒は、膨張弁14a,14b,14cで減圧された後、室外熱交換器13を流れる。室外熱交換器13では、冷媒が空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器13で蒸発した冷媒は、圧縮機11に吸入され再び圧縮される。
(3)過冷却度制御
図3Aは、過冷却度を小さく制御した場合の室内熱交換器16a内部及び液冷媒連絡管17a内部の冷媒状態を示すイメージ図である。また、図3Bは、過冷却度を大きく制御した場合の室内熱交換器16a内部及び液冷媒連絡管17a内部の冷媒状態を示すイメージ図である。図3A及び図3Bともに、黒塗り部分は液単相域を示し、それ以外は気液二相域を示している。
一般に、過冷却度を小さく制御した場合、室内熱交換器全体に占める気液二相域の割合が増加し、液単相域の割合が減少する。かかる場合、液単相の伝熱性より気液二相の伝熱性の方が高いので、熱交換性能は上がる。
それゆえ、負荷が大きい場合には、図3Aに示すように過冷却度を小さくして気液二相域を増やし、室内熱交換器16aにおける空気と冷媒との間の熱交換性能を上げることができる。ここでは、この過冷却度制御を通常過冷却度制御と称する。
一方、負荷が小さい場合には、図3Bに示すように過冷却度を大きくして液単相域を増やし、室内熱交換器16aにおける空気と冷媒との間の熱交換性能を下げることができる。ここでは、この過冷却度制御を低負荷時過冷却度制御と称する。
本実施形態では、負荷が大きい場合は、通常過冷却制御を実行し、負荷が小さい場合は、過冷却度を大きくして液単相域を増やして室内熱交換器16a,16b,16cに液単相域を形成し、室内熱交換器16a,16b,16cにおける空気と冷媒との間の熱交換性能を下げる低負荷時過冷却制御を実行している。
図4は、暖房運転時における空調負荷に応じた通常過冷却度制御および低負荷時過冷却度制御の使い分けのイメージ図である。
図4において、前提条件として、部屋Raに室内ユニット3a、部屋Rbに室内ユニット3b、部屋Rcに室内ユニット3cが据え付けられている。部屋Ra,Rb,Rcの設定温度は全て24℃であり、許容範囲は±1℃である。したがって、上閾値は25℃、下閾値は23℃である。
部屋Raでは、設定温度と室内温度とが乖離して空調負荷が大きい間は、制御部40は、通常過冷却度制御によって室内温度を設定温度に近づけ、室内温度が設定温度の許容範囲内に入った後は、低負荷時過冷却度制御によって温度上昇を抑制している。
部屋Rbでは、室内温度が未だ設定温度の許容範囲内に入っていない状態であり、制御部40は、通常過冷却度制御を維持して室内温度を設定温度に近づける。
部屋Rcでは、室内温度が既に設定温度の許容範囲内に入った状態であり、低負荷時過冷却度制御を維持して温度上昇を抑制している。
(3−1)過冷却度制御の動作説明
以下、図面を用いて過冷却度制御の動作を説明する。図5は、暖房運転における過冷却度制御のフローチャートである。なお、説明の便宜上、図4における部屋Raの室内ユニット3aを想定して説明する。
(ステップS1)
先ず、制御部40は、ステップS1において、暖房運転指令の有無を判定し、暖房運転指令があったときは、ステップS2へ進み、無い場合はこの判定を継続する。ここで、「暖房運転指令があったとき」とは、例えば、ユーザーが空調機に備えられているリモコン37aで暖房運転モードを選択したときが、それに該当する。
(ステップS2)
次に、制御部40は、ステップS2において、設定温度Tsと室内温度Tiとの差が第1閾値Td以上であるか否かを判定する。ここでの判定の技術的意義は、Ts−Ti≧Tdのときに空調負荷が一定値以上あると判断することができるところにある。
制御部40は、「Ts−Ti≧Tdである」と判定したときはステップS3へ進み、「Ts−Ti≧Tdでない」と判定したときはステップS5へ進む。
(ステップS3)
次に、制御部40は、ステップS3において、通常過冷却度制御を実行する。通常過冷却度制御については、後に説明する。
(ステップS4)
次に、制御部40は、ステップS4において、再び、設定温度Tsと室内温度Tiとの差が第1閾値Td以上であるか否かを判定する。ここでの判定の技術的意義は、通常過冷却度制御によって空調負荷が小さくなっているか否かを判断することができるところにある。
制御部40は、「Ts−Ti≧Tdである」と判定したときは通常過冷却度制御の実行下で当該判定を継続し、「Ts−Ti≧Tdでない」と判定したときはステップS5へ進む。
(ステップS5)
次に、制御部40は、ステップS5において、低負荷時過冷却度制御を実行する。低負荷時過冷却度制御については、後に説明する。
(ステップS6)
次に、制御部40は、ステップS6において、設定温度Tsと室内温度Tiとの差が第2閾値Tdoff以下であるか否かを判定する。ここでの判定の意義は、低負荷時過冷却度制御によって室内温度Tiが設定温度Tsに達したとみなしてよいほどに空調負荷が小さくなっているか否かを判断することができるところにある。
制御部40は、「Ts−Ti≦Tdoffである」と判定したときはステップS7へ進み、「Ts−Ti≦Tdoffでない」と判定したときは低負荷時過冷却度制御の実行下で当該判定を継続する。
(ステップS7)
次に制御部40は、ステップS7において、空調対象空間の制御対象である室内ユニット3、例えば室内ユニット3aの場合、室内ファン27aを停止し、いわゆる、室内サーモオフを行う。
(ステップS8)
次に、制御部40は、ステップS8において、設定温度Tsと室内温度Tiとの差が第3閾値Tdon以上であるか否かを判定する。ここでの判定の意義は、室内サーモオフによって室内温度Tiが低下し、暖房が必要となっているか否かを判断することができるところにある。
制御部40は、「Ts−Ti≧Tdonである」と判定したときはステップS2へ戻って、再び室内ファン27aを稼働し、膨張弁14aを開き、通常過冷却度制御または低負荷時過冷却制御を実行するルーチンに入り、いわゆる、室内サーモオンを行う。
また、制御部40は、「Ts−Ti≦Tdoffでない」と判定したときはステップS9へ進む。
(ステップS9)
そして、制御部40は、ステップS9において、運転停止指令の有無を判定し、運転停止指令があったときは制御を終了し、運転停止指令が無い場合はステップ8に戻る。ここで、「運転停止指令があったとき」とは、例えば、ユーザーが空調機に備えられているリモコン37aで運転停止ボタンを押したときが、それに該当する。
以上のように、制御部40は、設定温度Tsと室内温度Tiとの差から空調負荷の大小を判断し、空調負荷が一定値以上のときは通常過冷却度制御を実行し、空調負荷がその一定値に満たないときには低負荷時過冷却度制御を実行する。
(3−2)通常過冷却度制御の動作説明
ここでは、図5のステップS3に記載した通常過冷却度制御の動作について図面を用いて説明する。図6は、通常過冷却度制御のフローチャートであり、ステップS3の中味を表している。
(ステップS31)
先ず、制御部40は、ステップS31において、通常過冷却度制御の実行指令が有るか否かを判定し、当該実行指令が有るときはステップS32へ進み、当該実行指令が無いときはこの判定を継続する。
(ステップS32)
次に、制御部40は、ステップS32において、設定温度Tsと室内温度Tiとの差に基いて目標過冷却度SCsを設定する。
(ステップS33)
次に、制御部40は、ステップS33において、室内熱交換器温度センサ33aを介して、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihを測定する。
(ステップS34)
次に、制御部40は、ステップS34において、液管温度センサ31aを介して、液冷媒連絡管17a内の冷媒温度Trtを測定する。
(ステップS35)
次に、制御部40は、ステップS35において、「室内熱交換器16a内の冷媒温度Tih」と「液冷媒連絡管17a内の冷媒温度Trt」との差が目標過冷却度SCs以上であるか否かを判定する。
すなわち、制御部40は、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihを室内熱交換器16a内における冷媒の凝縮温度とみなし、液冷媒連絡管17a内の冷媒温度Trtとの差を実際の過冷却度SCとしているのである。
制御部40は、「SC≧SCsである」と判定したときはステップS36へ進み、「SC≧SCsでない」と判定したときはステップS37へ進む。
(ステップS36)
次に、制御部40は、過冷却度SCが目標過冷却度SCsよりも大きい場合には、ステップS36において、膨張弁14aの開度を所定量大きくする変更を行う。
(ステップS37)
また、制御部40は、過冷却度SCが目標過冷却度SCsよりも小さい場合には、ステップS37において、膨張弁14aの開度を所定量小さくする変更を行う。
(ステップS38)
そして、制御部40は、ステップS38において、制御解除指令の有無を判定し、制御解除指令があったときは制御を終了し、制御解除指令が無い場合はステップ32に戻る。
ここで、「制御解除指令があったとき」とは、例えば、低負荷時過冷却度制御の実行指令があったとき、或いは、ユーザーが空調機に備えられているリモコン37aで運転停止ボタンを押したときが、それに該当する。
以上のように、制御部40は、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihを室内熱交換器16a内における冷媒の凝縮温度とみなし、液冷媒連絡管17a内の冷媒温度Trtとの差を実際の過冷却度SCとして、それ用いて膨張弁14aの開度を決める通常過冷却度制御を行うのである。
(3−3)低負荷時過冷却制御の動作説明
ここでは、図5のステップS5に記載した低負荷時過冷却度制御の動作について図面を用いて説明する。図7は、低負荷時過冷却度制御のフローチャートであり、ステップS5の中味を表している。
(ステップS51)
先ず、制御部40は、ステップS51において、低負荷時過冷却度制御の実行指令が有るか否かを判定し、当該実行指令が有るときはステップS52へ進み、当該実行指令が無いときはこの判定を継続する。
(ステップS52)
次に、制御部40は、ステップS52において、設定温度Tsと室内温度Tiとの差に基いて目標過冷却度SCsを設定する。
(ステップS53)
次に、制御部40は、ステップS53において、高圧センサ53を介して、室内熱交換器16aにおける冷媒の飽和温度Tcを算出する。
(ステップS54)
次に、制御部40は、ステップS54において、室内熱交換器温度センサ33aを介して、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihを測定する。
(ステップS55)
次に、制御部40は、ステップS55において、「室内熱交換器16aにおける冷媒の飽和温度Tc」と「室内熱交換器16a内の冷媒温度Tih」との差が目標過冷却度SCs以上であるか否かを判定する。
すなわち、制御部40は、冷媒の飽和温度Tcと、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihとの差を実際の過冷却度SCとしているのである。
制御部40は、「SC≧SCsである」と判定したときはステップS56へ進み、「SC≧SCsでない」と判定したときはステップS57へ進む。
(ステップS56)
次に、制御部40は、過冷却度SCが目標過冷却度SCsよりも大きい場合には、ステップS56において、膨張弁14aの開度を所定量大きくする変更を行う。
(ステップS57)
また、制御部40は、過冷却度SCが目標過冷却度SCsよりも小さい場合には、ステップS57において、膨張弁14aの開度を所定量小さくする変更を行う。
(ステップS58)
そして、制御部40は、ステップS58において、制御解除指令の有無を判定し、制御解除指令があったときは制御を終了し、制御解除指令が無い場合はステップS52に戻る。
ここで、「制御解除指令があったとき」とは、例えば、通常過冷却度制御の実行指令があったとき、或いは、ユーザーが空調機に備えられているリモコン37aで運転停止ボタンを押したときが、それに該当する。
以上のように、制御部40は、室内熱交換器16aにおける冷媒の飽和温度Tcと、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihとの差を実際の過冷却度SCとして、それ用いて膨張弁14aの開度を決める低負荷時過冷却度制御を行うのである。
(4)特徴
(4−1)
空調機1では、低負荷時過冷却度制御によって、室内熱交換器温度センサ33a,33b,33cが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器16a,16b,16cに液単相域を形成することができる。それゆえ、負荷が小さい場合には、低負荷時過冷却度制御によって過冷却度を大きくして液単相域を増やし、室内熱交換器16a,16b,16cにおける空気と冷媒との間の熱交換性能を下げることができる。したがって、最小能力をより低い側へ拡大することができる空調機を提供することができる。
(4−2)
空調機1では、低負荷時過冷却度制御によって、室内熱交換器温度センサ33a,33b,33cが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器16a,16b,16cに液単相域が形成され、当該センサが飽和温度を測定することができなくなっても、高圧センサ53の測定値に基づき冷媒の凝縮温度を正確に算出することができる。その結果、低負荷時過冷却度制御を精度よく実行することができる。
(4−3)
空調機1では、制御部40が、空調負荷の大きい部屋の室内ユニットに対しては通常過冷却度制御を実行することによって十分な能力を供給し、空調負荷の小さい部屋の室内ユニットに対しては低負荷時過冷却度制御を実行することによって過剰な能力供給を抑制する。つまり、室内温度センサ35a,35b,35cによって測定される温度と設定温度との差が狭まり、通常過冷却度制御ならすぐに室内サーモオフしそうな状態であっても、低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更することによって、能力をより低い側へ拡大することができるので、室内サーモオフを遅らせることができる。その結果、空調負荷が小さい部屋における室内ユニットの室内サーモオン/オフの繰り返しを防止することができる。
(5)変形例
上記実施形態では、制御部40は、低負荷時過冷却度制御において、高圧センサ53の測定値から算出した室内熱交換器16aにおける冷媒の飽和温度Tcを用いて実際の過冷却度を求めているが、これに限定されるものではない。
例えば、制御部40が、他の空調対象空間の室内ユニット3b,3cに属する室内熱交換器温度センサ33b,33cによって測定される温度に基づき室内ユニット3aの室内熱交換器16aにおける冷媒の凝縮温度を算出してもよい。
かかる場合、低負荷時過冷却度制御によって、室内熱交換器温度センサ33aが液冷媒の温度を測定する状態になるまで室内熱交換器16aに液単相域が形成されて、当該センサが飽和温度Tcを測定することができなくなっても、他の室内ユニット3b,3cのいずれかが通常過冷却度制御を実行している限り、冷媒の凝縮温度を算出することができる。その結果、高価な高圧センサ53の使用を避けることができる。
(6)その他
(6−1)
上記実施形態では、制御部40は、通常過冷却度制御において、室内熱交換器16a内の冷媒温度Tihを室内熱交換器16a内における冷媒の凝縮温度とみなし、液冷媒連絡管17a内の冷媒温度Trtとの差を実際の過冷却度SCとしている。
しかし、これに限定されるものではなく、制御部40は、高圧センサ53の測定値から算出した室内熱交換器16における冷媒の飽和温度Tcと、液冷媒連絡管17a内の冷媒温度Trtとの差を実際の過冷却度SCとしてもよい。
(6−2)
上記実施形態では、一台の室外ユニット2に複数台の室内ユニット3a,3b,3cが接続されている。しかし、これに限定されるものではなく、室外ユニット2が複数台であってもよい。
上記の通り、本願発明によれば、最小能力をより低い側へ拡大することができ、低負荷時に室内サーモオン/オフが頻繁に繰り返されることを抑制し、快適性を維持することができるので、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用する空調機に広く有用である。
1 空調機
2 室外ユニット
3 室内ユニット
3a 室内ユニット
3b 室内ユニット
3c 室内ユニット
11 圧縮機
13 室外熱交換器
14 膨張弁
14a 膨張弁
14b 膨張弁
14b 膨張弁
15 ガス冷媒連絡管
15a ガス冷媒連絡管
15b ガス冷媒連絡管
15c ガス冷媒連絡管
16 室内熱交換器
16a 室内熱交換器
16b 室内熱交換器
16c 室内熱交換器
17 液冷媒連絡管
17a 液冷媒連絡管
17b 液冷媒連絡管
17c 液冷媒連絡管
31 液管温度センサ
31a 液管温度センサ
31b 液管温度センサ
31c 液管温度センサ
33 室内熱交換器温度センサ(熱交換器温度センサ)
33a 室内熱交換器温度センサ(熱交換器温度センサ)
33b 室内熱交換器温度センサ(熱交換器温度センサ)
33c 室内熱交換器温度センサ(熱交換器温度センサ)
35 室内温度センサ
35a 室内温度センサ
35b 室内温度センサ
35c 室内温度センサ
37 リモコン(室内温度設定手段)
37a リモコン(室内温度設定手段)
37b リモコン(室内温度設定手段)
37c リモコン(室内温度設定手段)
40 制御部
53 高圧センサ
特開2010−261606号公報

Claims (6)

  1. 圧縮機(11)、ガス冷媒連絡管(15)、室内熱交換器(16)、液冷媒連絡管(17)、膨張弁(14)、及び室外熱交換器(13)の順に流れた冷媒が前記圧縮機(11)に戻る暖房サイクル運転を行う空調機であって、
    前記液冷媒連絡管(17)に装着され、その内部を流れる冷媒の温度を測定する液管温度センサ(31)と、
    前記室内熱交換器(16)に装着され、その内部を流れる冷媒の温度を測定する熱交換器温度センサ(33)と、
    前記暖房サイクル運転時に、冷媒の凝縮温度と前記液管温度センサ(31)によって測定される温度との差を用いて前記膨張弁(14)の開度を決める通常過冷却度制御を行う制御部(40)と、
    を備え、
    前記制御部(40)は、所定の低負荷条件のときに、前記通常過冷却度制御から、冷媒の凝縮温度と前記熱交換器温度センサ(33)によって測定される温度との差に応じて前記膨張弁(14)の開度を決める低負荷時過冷却度制御へ切り換える、
    空調機。
  2. 前記圧縮機(11)の吐出圧力を測定する高圧センサ(53)をさらに備え、
    前記制御部(40)は、前記熱交換器温度センサ(33)および前記高圧センサ(53)のいずれか一方の測定値に基づき冷媒の凝縮温度を算出する、
    請求項1に記載の空調機。
  3. 空調対象空間の温度を測定する室内温度センサ(35)と、
    前記空調対象空間の設定温度を調節する室内温度設定手段(37)と、
    をさらに備え、
    前記制御部(40)は、前記室内温度センサ(35)によって測定される温度と前記設定温度との差に応じて、前記低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更する、
    請求項1又は請求項2に記載の空調機。
  4. 前記空調機は、前記圧縮機(11)及び前記室外熱交換器(13)が搭載された室外ユニット(2)に、前記室内熱交換器(16)が搭載された複数の室内ユニット(3a,3b,3c)が接続されるマルチエアコンであって、
    複数の前記室内ユニット(3a,3b,3c)それぞれに対応する、前記液冷媒連絡管(17a,17b,17c)、前記液管温度センサ(31a,31b,31c)、前記熱交換器温度センサ(33a,33b,33c)、及び前記膨張弁(14a,14b,14c)を含む、
    請求項1又は2に記載の空調機。
  5. 複数の前記室内ユニット(3a,3b,3c)それぞれに対応する、空調対象空間の温度を測定する室内温度センサ(35a,35b,35c)、及び前記空調対象空間の設定温度を調節する室内温度設定手段(37a,37b,37c)をさらに含み、
    前記制御部(40)は、前記室内温度センサ(35a,35b,35c)によって測定される温度と前記設定温度との差に応じて、前記低負荷時過冷却度制御における目標過冷却度を変更する、
    請求項4に記載の空調機。
  6. 前記制御部(40)は、他の空調対象空間の前記室内ユニットに属する前記熱交換器温度センサによって測定される温度に基づき冷媒の凝縮温度を算出する、
    請求項4又は請求項5に記載の空調機。
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CN109668274A (zh) * 2018-12-20 2019-04-23 广东Tcl智能暖通设备有限公司 喷液电子膨胀阀控制方法、空调器及可读存储介质

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