JP2018141338A - 電動スライドドア制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スライドドアが開閉途中で停止される場合に、スライドドアの動作が振動することを抑制できる、電動スライドドア制御装置を提供する。
【解決手段】スライドドア5の停止状態を保持する一時保持制御では、スライドドア22の移動速度(ドア速度)が0になるように、スライドドア5の駆動源であるドアモータ22に供給される電流が制御される。ドアモータ22に付随してホールICからなるモータ回転センサ26が設けられており、ドア速度は、モータ回転センサ26が出力するパルス信号から算出される。ドア速度が低下するほど、パルス信号のエッジ(立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ)の間隔が長くなり、ドア速度の算出周期も長くなる。パルス信号のエッジ間隔が所定時間未満である場合は、一時保持制御用のドア速度がパルス信号から算出されるドア速度とされ、エッジ間隔が所定時間以上である場合は、一時保持制御用のドア速度が0とされる。
【選択図】図2
【解決手段】スライドドア5の停止状態を保持する一時保持制御では、スライドドア22の移動速度(ドア速度)が0になるように、スライドドア5の駆動源であるドアモータ22に供給される電流が制御される。ドアモータ22に付随してホールICからなるモータ回転センサ26が設けられており、ドア速度は、モータ回転センサ26が出力するパルス信号から算出される。ドア速度が低下するほど、パルス信号のエッジ(立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ)の間隔が長くなり、ドア速度の算出周期も長くなる。パルス信号のエッジ間隔が所定時間未満である場合は、一時保持制御用のドア速度がパルス信号から算出されるドア速度とされ、エッジ間隔が所定時間以上である場合は、一時保持制御用のドア速度が0とされる。
【選択図】図2
Description
本発明は、電動スライドドアのための制御装置に関する。
ワンボックスタイプやミニバンタイプの車両には、後部サイドドアに前後方向のスライドにより開閉するスライドドアが採用されており、オプションまたはグレードによっては標準で、そのスライドドアをモータの駆動力により開閉する機能、いわゆる電動スライドドア(パワースライドドア)が装備されている。
スライドドアの駆動機構の一例では、モータが電磁クラッチおよび減速機を介してプーリに接続されており、モータの駆動力によりプーリが回転されて、スライドドアに接続されているベルトが移動することにより、スライドドアが開方向および閉方向に移動(スライド)する。この駆動機構では、電磁クラッチの通電を制御することにより、スライドドアの移動速度を調節することができ、また、スライドドアの停止状態を維持することができる。電磁クラッチによりモータとプーリとを切り離せば、スライドドアを手動で開閉操作することが可能となる。
電磁クラッチを廃止して、クラッチレスの構成を採用することにより、駆動機構のコストの低減を図ることができる。ただし、クラッチレスの駆動機構では、モータとプーリ(スライドドア)とが常に接続されているので、スライドドアを手動で開閉操作可能にするには、モータのフリクションおよび減速機の減速比を低く設定せざるを得ない。そのため、坂道停車中にスライドドアが開閉途中で停止される場合などに、スライドドアが停止後に自重で移動しないように、モータへの通電を制御して、スライドドアの停止状態を維持する必要がある。
スライドドアの停止状態を維持するため、本願発明者は、スライドドアの移動速度(ドア速度)の目標値を0に設定して、ドア速度が0となるようにモータに流れる電流をフィードバック制御することを考えた。
ドア速度は、たとえば、モータのモータ軸の回転に同期したパルス信号を出力するホールICを設けて、そのホールICから出力されるパルス信号の周期から求めることができる。ところが、ドア速度の低下に伴ってホールICから出力されるパルス信号の周期が長くなり、ドア速度が新たに求められるまでの長い時間、前回求められたドア速度が制御に使用される。そのため、スライドドアが実際には停止しているにもかかわらず、ドア速度が0になるようにモータに電流が供給され、スライドドアの動作の振動が発生するおそれがある。
本発明の目的は、スライドドアが開閉途中で停止される場合に、スライドドアの動作が振動することを抑制できる、電動スライドドア制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る電動スライドドア制御装置は、スライドドアをモータの駆動力で開閉可能な電動スライドドアのための制御装置であって、スライドドアの移動に応じたパルス信号を出力するパルス出力手段と、パルス出力手段が出力するパルス信号からスライドドアの移動速度(ドア速度)を算出する速度算出手段と、スライドドアが開閉途中で停止した状態を保持するために、スライドドアの移動速度が0になるようにモータに供給される電流を制御する制御手段と、パルス出力手段が出力するパルス信号のエッジの間隔が所定時間未満である場合、制御手段によるモータ電流制御に用いられる移動速度を速度算出手段により算出される移動速度とし、エッジの間隔が所定時間以上である場合、制御手段による制御に用いられる移動速度を0とする制御用移動速度設定手段とを含む。
この構成によれば、スライドドアが開閉途中で停止した状態を保持するため、スライドドアの移動速度が0になるように、モータに供給される電流が制御(モータ電流制御)される。また、スライドドアの移動に応じたパルス信号を出力するホールICなどのパルス出力手段が設けられており、パルス出力手段が出力するパルス信号からスライドドアの移動速度が算出される。スライドドアの移動速度が低下するほど、パルス信号のエッジ(立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ)の間隔が長くなるので、それに伴って、スライドドアの移動速度の算出周期も長くなる。モータ電流制御にパルス信号から算出される移動速度が使用される場合、移動速度の算出周期が長くなると、スライドドアが実際には停止しているにもかかわらず、先に算出された移動速度がモータ電流制御に使用されてしまう。
そのため、パルス信号のエッジの間隔が所定時間未満である場合は、モータ電流制御に使用される移動速度がパルス信号から算出される移動速度とされ、パルス信号のエッジの間隔が所定時間以上である場合は、モータ電流制御に使用される移動速度が0とされる。これにより、スライドドアが実際には停止しているにもかかわらず、0ではない移動速度に応じた電流がモータに供給されることを抑制できる。その結果、スライドドアが停止しきれずにその動作が振動することを抑制できる。
電動スライドドア制御装置は、速度算出手段により算出される移動速度からスライドドアの移動の加速度を算出する加速度算出手段と、スライドドアの開閉動作中に加速度算出手段により算出される加速度が判定閾値を超えた場合に、スライドドアと他部材との間で異物の挟み込みが発生したと判定する挟み込み判定手段と、パルス出力手段が出力するパルス信号のエッジの間隔にかかわらず、加速度算出手段による加速度の算出に用いられる移動速度を速度算出手段により算出される移動速度とする挟み込み判定用移動速度設定手段とをさらに含む構成であってもよい。
パルス信号のエッジの間隔が所定時間以上である場合に、スライドドアの加速度の算出に用いられる移動速度が0とされる構成では、スライドドアが緩やかに停止する際にも、移動速度が0ではない値から0に一気に低下するので、移動速度から算出されるスライドドアの加速度が大きな値となる。そのため、スライドドアが挟み込みではなく緩やかに停止したにもかかわらず、スライドドアと他部材との間で異物の挟み込みが発生したと誤判定されるおそれがある。
パルス信号のエッジの間隔が所定時間以上であっても、スライドドアの加速度の算出に用いられる移動速度がパルス信号から算出される移動速度とされる構成では、スライドドアの加速度を精度よく算出できるので、スライドドアが挟み込みではなく停止した場合に挟み込みが発生したと誤判定されることを抑制できる。
本発明によれば、スライドドアが開閉途中で停止される場合に、スライドドアの動作が振動することを抑制できる。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動スライドドア制御装置が搭載される車両1の右側面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動スライドドア制御装置が搭載される車両1の右側面図である。
車両1は、たとえば、ミニバンタイプの自動車である。図1には、車両1の右側面のみが示されているが、車両1の左右の両側面には、フロントドア開口2およびリヤドア開口3が形成されており、そのフロントドア開口2およびリヤドア開口3をそれぞれ開閉するヒンジドア4およびスライドドア5が設けられている。
ヒンジドア4は、その前端部に配置されたヒンジを支点とする揺動により、フロントドア開口2を開閉する。ヒンジドア4の外表面には、ヒンジドア4を開閉するために操作されるアウトドアハンドル6が設けられている。
スライドドア5は、図1に二点鎖線と実線とで示されるように、前後方向のスライドにより、リヤドア開口3を開閉する。スライドドア5の外表面には、スライドドア5を開閉するために操作されるアウトドアハンドル7が設けられている。
なお、図示されないが、ヒンジドア4およびスライドドア5の車室内側の面にも、それぞれヒンジドア4およびスライドドア5を開閉するために操作されるドアハンドル(インドアハンドル)が設けられている。以下の説明において、スライドドア5のアウトドアハンドル7とインドアハンドルとを区別する必要がないので、これらを総称して「ドアハンドル7」という。
<電動スライドドア>
図2は、スライドドア5の開閉動作の制御に関する構成を示すブロック図である。図3は、モータ電流センサ25(ホールIC)から出力されるパルス信号の波形例を示す図である。
図2は、スライドドア5の開閉動作の制御に関する構成を示すブロック図である。図3は、モータ電流センサ25(ホールIC)から出力されるパルス信号の波形例を示す図である。
車両1には、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が搭載されている。マイコンには、たとえば、CPU、ROMおよびRAM、データフラッシュ(フラッシュメモリ)などが内蔵されている。図2には、スライドドア5の開閉動作を制御するためのECU(スライドドアECU)11のみが示されているが、車両1には、各部を制御するため、複数のECUが搭載されている。スライドドアECU11を含む複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
スライドドア5には、電動スライドドア(パワースライドドア)が採用されており、スライドドア5は、手動での開閉はもちろん、電動での開閉が可能である。スライドドア5には、電動開閉のためのドアスライドユニット21が設けられている。ドアスライドユニット21には、ドアモータ22およびスライド機構23が含まれる。
スライド機構23は、たとえば、ドアモータ22の駆動力により回転されるプーリおよびプーリの回転に伴って走行移動するベルトなどを備え、ドアモータ22の駆動力によりスライドドア5を前後方向にスライドさせる機構である。スライド機構23は、その動力伝達経路上に電磁クラッチを備えない、いわゆるクラッチレスの構成を採用している。
ドアスライドユニット21にはさらに、ドア位置センサ24、モータ電流センサ25およびモータ回転センサ26が含まれる。
ドア位置センサ24は、たとえば、スライドドア5の移動に伴って回転する回転体(ローラなど)に関連して設けられ、その回転体の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ドア位置センサ24の検出信号は、スライドドアECU11に入力される。スライドドアECU11は、ドア位置センサ24から入力されるパルス信号の数に基づいて、スライドドア5の位置を取得する。
モータ電流センサ25は、ドアモータ22に供給される電流に応じた検出信号を出力する。モータ電流センサ25の検出信号は、スライドドアECU11に入力される。スライドドアECU11は、モータ電流センサ25の検出信号からドアモータ22に流れる電流値を取得する。
モータ回転センサ26は、たとえば、ホールICからなる。ドアモータ22の回転軸(モータ軸)には、N極に着磁された部分とS極に着磁された部分とを回転方向に交互に有する円形磁石が取り付けられ、ホールICは、円形磁石の着磁面に対向して配置される。ホールICには、2個のホール素子が円形磁石の回転方向に間隔を空けて設けられている。これにより、ホールICは、図3に示されるように、円形磁石の回転に伴って、互いに位相がずれ、それぞれホール素子に対向する位置における極性変化に応じて立ち上がりまたは立ち下がる(たとえば、N極からS極への変化に応じて立ち上がり、S極からN極への変化に応じて立ち下がる)A相およびB相のパルス信号を出力する。スライドドアECU11は、ホールICから出力されるパルス信号(モータ回転センサ26の検出信号)からドア速度を算出する。ドア速度の算出については、後述する。
また、スライドドアECU11には、ドアハンドルスイッチ31のオン/オフ信号が入力される。ドアハンドルスイッチ31は、モーメンタリ動作式のスイッチであり、ドアハンドル7の操作がなされている間はオン信号を出力し、その操作がなされていない間はオフ信号を出力する。
たとえば、スライドドア5の全閉状態でドアハンドル7の操作がなされると、スライドドアECU11により、スライドドア5の位置および速度ならびにドアモータ22に流れる電流(以下、「モータ電流」という。)の電流値などに基づいて、スライドドア5が開動作するように、車両1に搭載されているバッテリからドアモータ22に供給される電流が制御される。また、スライドドア5が全開状態でドアハンドル7の操作がなされると、スライドドアECU11により、スライドドア5の位置および速度ならびにモータ電流の電流値などに基づいて、スライドドア5が閉動作するように、車両1に搭載されているバッテリからドアモータ22に供給される電流が制御される。
図4は、スライドドア5の開閉動作時におけるスライドドア5の速度および加速度、ならびにドアモータ22に供給される電流の変化を示すグラフである。
スライドドア5が全開/全閉位置から全閉/全開位置まで開閉動作する場合、モータ電流の立ち上がりに応じて、スライドドア5の加速度が上昇し、スライドドア5の速度(以下、「ドア速度」という。)が上昇する(ドア位置0−P1)。
モータ電流が一定まで立ち上がると、スライドドア5が一定の加速度で加速する(ドア位置P1−P2)。
ドア速度が所定速度に近づくと、ドア速度が一定に保持されるよう、モータ電流が下げられる(ドア位置P2−P3)。
ドア速度が所定速度に到達した後、スライドドア5がドア位置P3−P4の区間に位置する間は、ドア速度が所定速度に保持されるよう、ドアモータ22にほぼ一定のモータ電流が供給される。
スライドドア5がドア位置P4に到達すると、モータ電流が下げられる。これにより、ドアモータ22が減速し、ドア速度が低下する。スライドドア5が全閉/全開位置P5に到達すると、ドアモータ22への電流の供給が停止される。
スライドドア5の開閉動作中に、スライドドア5と他部材(たとえば、ヒンジドア4またはBピラーなど)との間で異物の挟み込みが発生した場合、ドア速度が急減し、スライドドア5の加速度が図4にハッチングを付して示される領域内の値に低下する。このスライドドア5の加速度の低下に応じて、ドア速度が所定速度に保持されるように、モータ電流が上げられるので、モータ電流の電流値が図4にハッチングを付して示される領域内の値に上昇する。
なお、スライドドア5の加速度は、スライドドア5が加速する場合に正の値をとり、スライドドア5が減速する場合に負の値をとる。スライドドア5の加速度の低下は、正の加速度が減少する場合および負の加速度が増大する場合を含む。
したがって、モータ電流の電流値が通常時よりも高く、スライドドア5の加速度が低下する傾向は、スライドドア5と他部材との間で異物の挟み込みが発生したことを意味する。これとは逆に、モータ電流の電流値が通常時よりも低く、スライドドア5の加速度が上昇する傾向は、ユーザがスライドドア5を素早く開閉させたい意図からドアハンドル7を操作してスライドドア5を加速させたことを意味する。
<一時保持処理>
図5は、一時保持処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、一時保持処理の流れを示すフローチャートである。
スライドドア5の開閉動作中は、スライドドアECU11により、図5に示される一時保持処理が実行される。
一時保持処理では、スライドドア5が開閉動作の途中で停止した状態を一時的に保持する要因(以下、「一時保持要因」という。)が発生したか否かが判別される(ステップS1)。
一時保持要因には、たとえば、ドアハンドル7の操作およびスライドドア5と他部材との間での異物の挟み込みが含まれる。すなわち、スライドドア5の開閉動作の途中でドアハンドル7が操作されると、一時保持要因が発生したと判別される。また、スライドドア5の開閉動作の途中で挟み込み判定によりスライドドア5と他部材との間での異物の挟み込みが発生したと判定されると、一時保持要因が発生したと判別される。
挟み込み判定では、スライドドア5の加速度が加速度判定閾値(図4にハッチングを付して示される領域の上端の値)を下回り、かつ、モータ電流の電流値が電流判定閾値(図4にハッチングを付して示される領域の下端の値)を上回ると、スライドドアECU11により、スライドドア5と他部材との間での異物の挟み込みが発生したと判定される。
そのため、挟み込み判定には、スライドドア5の加速度が必要となる。スライドドア5の加速度は、ドア速度を微分することにより算出することができる。ドア速度は、スライド機構23に含まれるプーリの径をRとし、モータ回転センサ26であるホールICの極数をNとし、モータ回転センサ26から出力されるパルス信号の周期をTとして、下記の式(1)に従って算出することができる。
ドア速度[mm/s]=π・R/(N/2)/T ・・・(1)
ただし、π:円周率
ただし、π:円周率
モータ回転センサ26から出力されるA相のパルス信号の周期は、A相のパルス信号の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの時間およびA相のパルス信号の立ち下がりエッジから次の立ち下がりエッジまでの時間である。また、モータ回転センサ26から出力されるB相のパルス信号の周期は、B相のパルス信号の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの時間およびB相のパルス信号の立ち下がりエッジから次の立ち下がりエッジまでの時間である。ドア速度の算出のため、A相のパルス信号の周期とB相のパルス信号の周期とが交互に取得され、最新に取得された周期がドア速度の算出に用いられる周期Tとされる。たとえば、図3に示される波形例では、A相の周期が最も新しく取得される周期であるから、この周期がドア速度算出用の周期T(=Ti+Ti+1+Ti+2+Ti+3)とされる。
一時保持要因が発生していない場合(ステップS1のNO)、スライドドア5が全開位置または全閉位置に達したか否かが判別される(ステップS2)。
スライドドア5が全開位置または全閉位置に達していなければ(ステップS2のNO)、一時保持要因が発生したか否かが再び判別される(ステップS1)。これにより、一時保持要因が発生するか、または、スライドドア5が全開位置または全閉位置に達するまで、一時保持要因が発生したか否かの判別とスライドドア5が全開位置または全閉位置に達したか否かの判別とが繰り返される。
そして、一時保持要因が発生せずに、スライドドア5が全開位置または全閉位置に達すると(ステップS2のYES)、一時保持処理が終了される。
一方、スライドドア5が全開位置または全閉位置に達するまでの間に、一時保持要因が発生した場合には(ステップS1のYES)、スライドドア5を停止させて、スライドドア5が停止した状態を一時的に保持する一時保持制御が行われて(ステップS3)、一時保持処理が終了される。
一時保持制御では、たとえば、PID(Proportional-Integral-Derivative:比例−積分−微分)制御により、ドア速度が0に一致するようにモータ電流が制御される。具体的には、ドア速度の目標値が0に設定されて、その目標値である0と現在のドア速度Vcとの偏差が求められ、比例動作、積分動作および微分動作により、その偏差に応じた制御指示値が設定される。そして、その制御指示値に基づいて、PWM(Pulse Width Modulation)制御により、ドアモータ12に供給される電流が制御される。
前述のとおり、上記の式(1)に従ってドア速度を算出することができる。一時保持制御では、式(1)に従って算出されるドア速度が用いられる場合と用いられない場合とがある。すなわち、式(1)に従ったドア速度の算出に用いられた周期TにおけるA相のパルス信号の最後のエッジとB相のパルス信号の最後のエッジとの時間間隔Ti+3が取得される。そして、その時間間隔Ti+3が所定時間(たとえば、140msec)未満である場合には、式(1)に従って算出されるドア速度が一時保持制御用のドア速度とされ、時間間隔Ti+3が所定時間以上である場合には、式(1)に従って算出されるドア速度ではなく、一時保持制御用のドア速度が0とされる。
<作用効果>
以上のように、スライドドア5が開閉途中で停止した状態を保持するため、ドア速度が0になるようにモータ電流が制御(一時保持制御)される。ドア速度は、モータ回転センサ26(ホールIC)が出力するパルス信号から上記式(1)に従って算出することができる。ドア速度が低下するほど、パルス信号のエッジ(立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ)の間隔が長くなるので、それに伴って、ドア速度の算出周期も長くなる。一時保持制御に式(1)に従って算出されるドア速度が常に使用される場合、ドア速度の算出周期が長くなると、スライドドア5が実際には停止しているにもかかわらず、先に算出されたドア速度が一時保持制御に使用される事態が生じる。
以上のように、スライドドア5が開閉途中で停止した状態を保持するため、ドア速度が0になるようにモータ電流が制御(一時保持制御)される。ドア速度は、モータ回転センサ26(ホールIC)が出力するパルス信号から上記式(1)に従って算出することができる。ドア速度が低下するほど、パルス信号のエッジ(立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ)の間隔が長くなるので、それに伴って、ドア速度の算出周期も長くなる。一時保持制御に式(1)に従って算出されるドア速度が常に使用される場合、ドア速度の算出周期が長くなると、スライドドア5が実際には停止しているにもかかわらず、先に算出されたドア速度が一時保持制御に使用される事態が生じる。
そのため、モータ回転センサ26から出力されるパルス信号のエッジの時間間隔Ti+3が所定時間未満である場合は、一時保持制御用のドア速度が式(1)に従って算出されるドア速度とされ、エッジの時間間隔Ti+3が所定時間以上である場合は、一時保持制御用のドア速度が0とされる。これにより、スライドドア5が実際には停止しているにもかかわらず、0ではないドア速度に応じた電流がドアモータ22に供給されることを抑制できる。その結果、スライドドア5が停止しきれずにその動作が振動することを抑制できる。
また、モータ回転センサ26から出力されるパルス信号のエッジの時間間隔Ti+3が所定時間以上である場合に、スライドドア5の加速度の算出に用いられるドア速度が常に0とされる構成では、スライドドア5が緩やかに停止する際にも、ドア速度が0ではない値から0に一気に低下するので、ドア速度から算出されるスライドドア5の加速度が大きな値となる。そのため、挟み込み判定では、スライドドア5が挟み込みではなく緩やかに停止したにもかかわらず、スライドドア5と他部材との間で異物の挟み込みが発生したと誤判定されるおそれがある。
パルス信号のエッジの間隔が所定時間以上であっても、挟み込み判定では、式(1)に従って算出されるドア速度がそのままスライドドア5の加速度の算出に用いられる。そのため、スライドドア5の加速度を精度よく算出でき、スライドドア5が挟み込みではなく停止した場合に挟み込みが発生したと誤判定されることを抑制できる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、スライドドアECU11がそれ単独で1つのECUとして構成されているが、1つのECUにスライドドアECU11の機能と他のECUの機能とが組み込まれてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
5:スライドドア
11:スライドドアECU(電動スライドドア制御装置、速度算出手段、制御手段、制御用移動速度設定手段)
22:ドアモータ
26:モータ回転センサ(パルス出力手段)
11:スライドドアECU(電動スライドドア制御装置、速度算出手段、制御手段、制御用移動速度設定手段)
22:ドアモータ
26:モータ回転センサ(パルス出力手段)
Claims (1)
- スライドドアをモータの駆動力で開閉可能な電動スライドドアのための制御装置であって、
前記スライドドアの移動に応じたパルス信号を出力するパルス出力手段と、
前記パルス出力手段が出力するパルス信号から前記スライドドアの移動速度を算出する速度算出手段と、
前記スライドドアが開閉途中で停止した状態を保持するために、前記スライドドアの移動速度が0になるように前記モータに供給される電流を制御する制御手段と、
前記パルス出力手段が出力するパルス信号のエッジの間隔が所定時間未満である場合、前記制御手段による制御に用いられる移動速度を前記速度算出手段により算出される移動速度とし、前記エッジの間隔が前記所定時間以上である場合、前記制御手段によるモータ電流制御に用いられる移動速度を0とする制御用移動速度設定手段とを含む、電動スライドドア制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017037455A JP2018141338A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 電動スライドドア制御装置 |
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JP (1) | JP2018141338A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020022426A1 (ja) | 2018-07-27 | 2020-01-30 | 株式会社クラレ | 赤外線遮蔽性積層シートとその製造方法 |
JP2021025392A (ja) * | 2019-08-09 | 2021-02-22 | 株式会社ミツバ | 車両用開閉体駆動制御装置 |
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2017
- 2017-02-28 JP JP2017037455A patent/JP2018141338A/ja active Pending
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