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JP2018035796A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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JP2018035796A JP2016172106A JP2016172106A JP2018035796A JP 2018035796 A JP2018035796 A JP 2018035796A JP 2016172106 A JP2016172106 A JP 2016172106A JP 2016172106 A JP2016172106 A JP 2016172106A JP 2018035796 A JP2018035796 A JP 2018035796A
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学宏 近藤
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学宏 近藤
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Abstract

【課題】エミッションの悪化を抑制しつつ、適正に触媒の中立化制御を実施することができる燃料噴射制御装置を提供する。【解決手段】ECU40は、燃料を気筒21内に直接噴射する直噴式の燃料噴射弁30を備えるとともに、酸素吸蔵能を有する触媒25が排気管23に配置されたエンジン11に適用され、エンジン11において燃料カットが実施される場合に、燃料噴射弁30の燃料噴射を一時的にリッチ化することで触媒25の中立化制御を実施する。ECU40は、エンジン11が所定の低温状態にあるか否かを判定する温度判定部と、温度判定部によりエンジン11が所定の低温状態にあると判定された場合に、中立化制御の実施態様を変更する中立化制御部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料噴射制御装置に関するものである。
エンジンでは、例えばアクセルオフに伴う車両減速時に、燃料の噴射を一時的に停止させる燃料カットが実施される。この場合、燃料カット時には、排気管が大気に満たされるため、排気浄化触媒が酸素吸蔵過多の状態になり、その結果燃料カットの解除直後において触媒のNOx浄化能が低下することがある。そこで、その解除直後に空燃比をリッチ側にし、排気浄化触媒に吸着した酸素を早期に消費させる、いわゆる触媒中立化制御が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−106388号公報
しかしながら、触媒中立化制御におけるリッチ化制御では、リッチ分の燃料の燃焼に伴う粒子状物質(PM)の発生が懸念される。特に、燃料噴射弁から筒内に直接燃料を噴射する、いわゆる直噴エンジンでは、エンジン冷間時において気筒内に噴射された燃料が霧化しにくいことから、燃料噴射弁の噴孔から噴出された燃料が霧化されずに気筒の壁面などに付着するウェット燃料が増加しやすくなる。かかる場合には、PMがより発生しやすくなり、エミッションが悪化するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、エミッションの悪化を抑制しつつ、適正に触媒の中立化制御を実施することができる燃料噴射制御装置を提供することを主目的とする。
本発明は、燃料を気筒内に直接噴射する直噴式の燃料噴射弁を備えるとともに、酸素吸蔵能を有する触媒が排気通路に配置されたエンジンに適用され、前記エンジンにおいて燃料カットが実施される場合に、前記燃料噴射弁の燃料噴射を一時的にリッチ化することで前記触媒の中立化制御を実施する燃料噴射制御装置であって、前記エンジンが所定の低温状態にあるか否かを判定する温度判定部と、前記温度判定部により前記エンジンが所定の低温状態にあると判定された場合に、前記中立化制御の実施態様を変更する中立化制御部と、を備えることを特徴とする。
例えば、燃料カットの解除直後には、酸素過多となった触媒を中立化するために、燃料を一時的にリッチ側で噴射するリッチ噴射が実施される。しかしながら、リッチ噴射ではリッチ分の燃料の燃焼に伴うPMの発生が懸念される。特に、直噴エンジンの冷間時においては、気筒内において、ウェット燃料が増加しやすくなる。その結果、PMがより発生しやすくなり、エミッションが悪化するおそれがある。
上記構成では、エンジンが所定の低温状態であれば、中立化制御の実施態様を変更するようにした。この場合、エンジン低温状態では、非低温状態と比べて気筒内の温度条件が相違しており、中立化制御の実施態様を変更することで、エンジンの気筒内の温度条件に関係なく一様に中立化制御を実施する場合とは異なり、ウェット燃料の発生を抑えることができ、ひいてはPMの生成を抑制することができる。これにより、エミッションの悪化を抑制しつつ、適正に触媒の中立化制御を実施することができる。
エンジン制御システムの概略構成を示す図。 中立化制御の手順を示すフローチャート。 リッチ噴射のリッチ度合と筒内温度との関係を示す図。 中立化制御の態様を示すタイミングチャート。 第2実施形態におけるエンジン制御システムの概略構成を示す図。 第2実施形態における中立化制御の手順を示すフローチャート。 ポート式の噴射割合と筒内温度との関係を示す図。 第2実施形態における中立化制御の態様を示すタイミングチャート。
(第1実施形態)
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、車両用のガソリンエンジンを制御する制御システムとして具体化している。まず、図1に基づいてエンジン制御システムの概略構成を説明する。
筒内噴射式(直噴式)の多気筒内燃機関であるエンジン11において吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
スロットルバルブ16の下流側にはサージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。サージタンク18には、エンジン11の各気筒21に空気を導入する吸気マニホールド20が接続され、エンジン11の各気筒21には、それぞれ筒内に燃料を直接噴射する電磁式の燃料噴射弁30が取り付けられている。エンジン11のシリンダヘッドには、気筒21ごとに点火プラグ22が取り付けられ、各気筒21の点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
エンジン11の排気管23には、排出ガスに基づいて混合気の空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する水温センサ26が取り付けられている。クランク軸27の外周側には、クランク軸27が所定クランク角回転するごとにパルス信号を出力するクランク角センサ28が取り付けられ、このクランク角センサ28のクランク角信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
これら各種センサの出力はECU40に入力される。ECU40は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成された電子制御ユニットであり、各種センサの検出信号を用いてエンジン11の各種制御を実施する。例えば、ECU40は、エンジン運転状態に応じた燃料噴射量を算出して燃料噴射弁30の燃料噴射を制御するとともに、点火プラグ22の点火時期の制御等を実施する。
ECU40は、車両減速中に所定の燃料カット条件が成立した場合に、燃料噴射弁30による燃料噴射を一時的に停止する、いわゆる燃料カットを実行するとともに、燃料カットの実行中に所定の解除条件が成立した場合に、燃料カットを解除してエンジン11を燃焼停止状態から燃焼状態に復帰させる制御を実施している。ここで、燃料カット条件としては、例えば、アクセル操作量がゼロであり、かつエンジン回転速度が所定の燃料カット回転速度(例えば1000rpm)以上であることを含む。また、解除条件としては、例えば、燃料カットの実行中にエンジン回転速度が所定の復帰回転速度(例えば、アイドル回転速度又はその近傍)以下になったこと、及びエンジン回転速度が所定の復帰回転速度まで低下する前にアクセル操作が行われたことを含む。
ところで、燃料カットによりエンジン11の燃焼が停止された状態では、排気管23内が大気で満たされることになる。そのため、触媒25が酸素吸蔵過多の状態になり、その状態に起因して触媒25のNOx浄化能が低下することがある。かかる場合には、燃料カットの解除直後において排気中に含まれるNOxを触媒25で浄化しきれず、NOx排出量が増加するおそれがある。
そのため、ECU40は、燃料カットを解除してエンジン11を燃料停止状態から燃焼状態に復帰させる場合に、空燃比を一時的にリッチ側に制御する触媒25の中立化制御を実施することとしている。つまり、一時的にリッチ燃焼を行わせることでその燃焼に際し排出される排気中のHCやCOなどの還元成分により、触媒25を酸素吸蔵過多の状態から復帰させるようにしている。
しかしながら、触媒25の中立化制御により空燃比を一時的にリッチ側に制御した場合、リッチ分の燃料の燃焼に伴う粒子状物質(PM)の発生が懸念される。特に、燃料噴射弁30から筒内に直接燃料を噴射する、いわゆる直噴エンジンでは、エンジン冷間時において気筒21内に噴射された燃料が霧化しにくいことから、ウェット燃料が増加しやすくなる。その結果、PMの発生が生じやすくなる。
また、燃料カットの実行中はエンジン11において燃焼が行われず、燃焼熱が生じないため、気筒21内の温度は燃料カットの時間経過に伴い低下する。その結果、燃料カットが長引くと、燃料カットの解除後にエンジン11が低温状態になっていることも考えられる。
そこで、本実施形態では、エンジン11が所定の低温状態にあるか否かを判定し、所定の低温状態にあると判定した場合に中立化制御の実施態様を変更するようにした。具体的には、燃料カットの実行条件及びその解除条件のいずれかが成立した際にエンジン11が所定の低温状態であれば、中立化制御の実施態様を変更する。すなわち、エンジン11が低温状態にある場合には中立化制御によるリッチ噴射の態様を変更して、PMの発生を抑えつつ、触媒25の中立化を図るようにした。ここで、実施態様の変更として具体的には、リッチ噴射のリッチ度合や、リッチ噴射を実施する期間(すなわち、中立化制御を実施する期間)、燃料カット期間に対するリッチ噴射の実施時期を変更する。より詳しくは、燃料カットの解除条件が成立した場合にエンジン11が低温状態であれば、低温状態でない場合に比べて、リッチ度合を小さくし、かつリッチ噴射を実施する期間を長くするように変更する。
ここで、リッチ度合は、空燃比のリッチ側の領域におけるストイキからの乖離を示している。すなわち、リッチ度合が大きいほどストイキから乖離が大きくなり、リッチ度合が小さいほどストイキから乖離が小さくなる。
一方、リッチ噴射の実施時期に関していえば、中立化制御によるリッチ噴射は、通常は燃料カットの解除直後に実施される。これに対して、本実施形態では、燃料カットの実行条件が成立した際にエンジン11が所定の低温状態にある場合には、燃料カットの開始前に、燃料増量によるリッチ噴射を実施するようにした。すなわち、燃料カット前にすでにエンジン11が低温状態である場合には、燃料カット中にエンジン11がさらに低温になることが想定されるため、燃料カットに先立って燃料を余分に噴射するようにした。その結果、触媒25の酸素吸蔵能を向上させることができ、燃料カットの解除直後のリッチ噴射を省略するか、リッチ度合いを軽減することができる。
なお本実施形態では、ECU40は、エンジン11が所定の低温状態にあるか否かを判定する。この判定手法は、特に限定されないが、例えば気筒21内の温度に相関する筒内温度情報を用いることができる。筒内温度情報は、気筒21内の温度状態を適切に把握できるパラメータであればよく、具体的には、シリンダ壁温や筒内吸気温を筒内温度として取得する。この取得に際しては、周知の方法を用いることができる。例えば、水温センサ26により取得された冷却水温を所定の演算マップに適用することで筒内温度を推定する。そして、ECU40は、推定された筒内温度を用い、エンジン11が所定の低温状態にあるかの判定を行う。例えば、筒内温度が50度以下であれば、低温状態である旨を判定する。低温状態か否かの判定温度については適宜変更することができる。なおその他には、筒内温度センサ(図示せず)により筒内温度を計測し、計測された筒内温度を用いることができる。
また、ECU40は、触媒25の酸素吸蔵能の指標として、酸素の最大吸蔵量に対して吸蔵可能な量である吸蔵可能量を推定する。吸蔵可能量の推定には、周知の方法を用いることができる。具体的には、エアフローメータ14により検出された吸入空気量や排出ガスセンサ24により検出された空燃比、エンジン回転速度等に基づいて吸蔵可能量が推定される。例えば、予め定めた基準値から、触媒25を通過した吸入空気量、及びその間における空燃比の値を累積的に演算処理する等して、吸蔵可能量を推定することができる。
なお、ECU40は、所定の自動停止条件の成立によりエンジン11を自動停止させ、かつその自動停止状態下で所定の再始動条件の成立によりエンジン11を自動再始動させる、いわゆるアイドリングストップ制御を実施してもよい。この場合、アイドリングストップ制御における燃料カット状態でも、本実施形態における制御を適用することができる。この場合、所定の自動停止条件が、「燃料カットの実行条件」に相当し、所定の再始動条件が「燃料カットの解除条件」に相当する。なお、自動停止条件や再始動条件には、車速、アクセル操作、ブレーキ操作等が含まれる。
次に、本燃料噴射制御装置における中立化制御の実施態様の処理手順について、図2のフローチャートを用いて説明する。本処理は、ECU40により所定周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS11では、エンジン11が燃焼運転中か否かを判定する。ステップS11がYESであればステップS12に進み、所定の燃料カット条件が成立したか否かを判定する。具体的には、アクセル操作量がゼロであり、かつエンジン回転速度が所定の燃料カット回転速度以上であることを判定する。燃料カット条件が成立した場合(ステップS12:YES)、ステップS13へ進み、条件が不成立の場合(ステップS12:NO)、そのまま本処理を終了する。
ステップS13では、エンジン11の筒内温度を取得する。ここでは、上述のとおり水温センサ26により取得された冷却水温とマップに基づいて、筒内温度を推定する。ステップS14では、取得された筒内温度が所定温度TAよりも大きいか否かを判定する。所定温度TAは、エンジン11が低温状態であると判定される判定値として設定されている。ステップS14がYESであればステップS15へ進み、ステップS14がNOであればステップS16へ進む。ステップS15では、燃料噴射弁30による燃料供給を停止して、燃料カットを実行する。
ステップS16では、触媒25の酸素の吸蔵可能量を推定する。ここでは、上述のとおり、吸入空気量や空燃比、エンジン回転速度等に基づいて吸蔵可能量を推定する。ステップS17では、推定された吸蔵可能量が所定量VAよりも小さいか否かを判定する。所定量VAは、触媒25の酸素吸蔵能が判定される判定値として設定されている。ステップS17がNOであれば、ステップS15へ進む。ステップS15では、燃料供給を停止して、燃料カットを実行する。つまり、燃料カット条件が成立した場合において触媒25の実吸蔵量がさほど大きくなく、触媒25の吸蔵可能量が所定量よりも大きい場合は、燃料カット前のリッチ噴射を実施せずに、燃料カットを実行する。
一方、ステップS17がYESであれば、ステップS18へ進み、リッチ噴射期間を設定するとともに、その期間内にリッチ噴射を実施する。すなわち、燃料カットの実行条件が成立した際に、エンジン11が所定の低温状態であって触媒25の吸蔵可能量が所定量以下の場合は、燃料カットの開始を遅らせる所定の遅延期間を設け、その遅延期間を利用してリッチ噴射を実施する。ここでは、予め設定されたリッチ度合に基づいてリッチ噴射を実施する。そして、リッチ噴射を実施した後に、燃料カットを実行する(ステップS15)。このように、燃料カットの開始前にリッチ噴射を行うことで、触媒25の酸素吸蔵能を向上させる。その結果、燃料カットの解除直後のリッチ噴射を省略するか、リッチ度合いを軽減することができ、燃料カット解除直後におけるPMの発生を抑えることができる。
なお、ステップS18において、リッチ噴射でのリッチ度合を、筒内温度に応じて可変設定とする構成としてもよい。図3には、可変設定とした場合のリッチ度合と筒内温度との関係の一例を示す。図3より、筒内温度が低いほど、リッチ度合が小さい値として設定される。これにより、燃料カットの開始前において、エンジン11が低温状態であるほどリッチ度合が小さくなることで、筒内ウェット量を減らすことができPMの発生を抑えることができる。なおこの場合、設定されたリッチ度合に応じて、遅延期間の期間が設定される構成としてもよい。
一方、エンジン11が燃焼運転中でない場合(ステップS11:NO)は、ステップS21へ進み、燃料カットの実行中か否かを判定する。ステップS21がYESであれば、ステップS22へ進み、所定の燃料カットの解除条件が成立したか否かを判定する。具体的には、燃料カット中にエンジン回転速度が所定の復帰回転速度以下になったことやアクセル操作が行われたこと等を判定する。燃料カットの解除条件が成立した場合(ステップS22:YES)、ステップS23へ進む。なお、ステップS21,S22がNOであれば、そのまま本処理を終了する。
ステップS23では、燃料噴射弁30による燃料供給を開始する。つまり、この処理によって燃料カットが解除される。ステップS24では、ステップS16と同様、触媒25の酸素の吸蔵可能量を推定する。ここでは、燃料カットの時間を加味して吸蔵可能量を推定する。ステップS25では、推定された吸蔵可能量が所定量VBよりも大きいか否かを判定する。所定量VBは、触媒25が酸素吸蔵過多の状態であることが判定される判定値であって、ここでは所定量VBは、所定量VAよりも小さい値に設定されている。吸蔵可能量が所定量VBよりも大きい場合(ステップS25:YES)は、触媒25は酸素吸蔵過多の状態でないとして、ステップS26へ進む。ステップS26では、通常のエンジン運転状態における空燃比(例えば、ストイキ〜リーン側の領域)で燃料噴射を実施する。つまりこの場合は、触媒25の酸素吸蔵能が担保されているため、中立化制御によるリッチ噴射は必要とされない。
一方、ステップS25がNOであれば、触媒25は酸素吸蔵過多の状態であるとして、ステップS27へ進む。かかる場合には、中立化制御によるリッチ噴射が実施される。ステップS27では、ステップS13と同様、エンジン11の筒内温度を取得する。ステップS28では、取得された筒内温度が所定温度TBよりも大きいか否かを判定する。所定温度TBは、エンジン11が低温状態であると判定される判定値であって、ここでは所定温度TBは、所定温度TAよりも小さい値に設定されている。ステップS28がYESであれば、基準設定の条件で中立化制御によるリッチ噴射を実施する(ステップS29)。
一方、ステップS28がNOの場合、すなわちエンジン11が低温状態である場合には、ステップS30へ進み、リッチ噴射の噴射条件を変更する。ステップS30では、リッチ噴射の条件としてリッチ度合とリッチ噴射を実施する期間とを変更する。より詳しくは、基準設定(所定温度TBよりも大きい場合)よりもリッチ度合を小さくするとともに、リッチ噴射を実施する期間を長くするように変更する。続くステップS31では、変更された条件に従って、リッチ噴射を実施する。これにより、触媒25の中立化が実現される。
なお、ステップS30において、リッチ度合を、筒内温度に応じて可変設定とする構成としてもよい。可変設定とした場合のリッチ度合と筒内温度との関係は、ステップS18におけるリッチ度合と筒内温度との関係と同様に図3に示される。図3より、筒内温度が低いほど、リッチ度合が小さい値として設定される。これにより、燃料カットの解除直後において、エンジン11が低温状態であるほどリッチ度合が小さくなることで、燃料噴射ごとの筒内ウェット量を減らすことができる。その結果、燃料カット解除直後におけるPMの発生を抑えることができる。なおこの場合、リッチ度合と触媒25の吸蔵可能量とに基づいて、リッチ噴射を実施する期間は設定される。
なお、ステップS18,S30,S31が、中立化制御の実施態様を変更する「中立化制御部」に相当する。
続いて、図4には、図2の処理をより具体的に示すタイミングチャートを示す。ここでは、中立化制御として、基準設定の条件によるリッチ噴射制御のみが実施される場合と、燃料カット開始前のリッチ噴射制御のみが実施される場合と、燃料カット解除直後のリッチ噴射制御のみが実施される場合を想定しており、図4には、基準設定の条件によるリッチ噴射制御を実線で、燃料カット開始前のリッチ噴射制御を破線で、燃料カット解除直後のリッチ噴射制御を一点鎖線で示した。
まず、基準設定の条件によるリッチ噴射制御について説明する。このリッチ噴射制御は、エンジン11が所定の低温状態でないと判定された場合に実施される。タイミングt11において、アクセル操作量がゼロになることで燃料カットの実行条件が成立し、燃料カットが実行される。燃料カットの実行により排気管23は大気に満たされ、燃料カットの時間が経過するとともに触媒25の吸蔵可能量は徐々に低下していく。タイミングt13にて、ドライバによるアクセル操作が実施されると、燃料カットが解除される。そして、燃料カットが解除された直後(タイミングt13〜t14)に、リッチ噴射が実施される。このリッチ噴射により触媒25の吸蔵可能量を燃料カット前の状態に復帰させる、つまり触媒25の中立化が行われる。
これに対して、燃料カットの開始前のリッチ噴射制御では、燃料カットの実行条件が成立したタイミングt11においてエンジン11が低温状態にある(筒内温度が所定温度TA以下である)ことに基づいて、リッチ噴射が実施される。この場合、燃料カット前に遅延期間T(タイミングt11〜t12)が設けられ、この期間内にリッチ噴射が実施される。このリッチ噴射によって、触媒25の吸蔵可能量が増加する。その後、タイミングt12からタイミングt13にかけて燃料カットが実行される。そして、燃料カットが解除されるタイミングt13において触媒25が酸素吸蔵過多の状態ではない(吸蔵可能量が所定量VBよりも大きい)と、燃料カットの解除直後のリッチ噴射は実施されない。
一方、燃料カットの解除直後のリッチ噴射制御では、燃料カットが解除されるタイミングt13において触媒25が酸素吸蔵過多の状態であり(吸蔵可能量が所定量VB以下である)、エンジン11が低温状態にある(筒内温度が所定温度TB以下である)ことに基づいて、リッチ噴射が実施される。このリッチ噴射は、基準設定の条件に比べて、リッチ度合が小さく、かつリッチ噴射を実施する期間が長くなるように実施される。つまり、タイミングt13からタイミングt15にかけてリッチ噴射が実施される。
なお、タイミングt11及びタイミングt13における、気筒21内の温度条件及び触媒25の吸蔵可能量によっては、燃料カットの開始前と解除直後の両方においてリッチ噴射が実施される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
燃料カットの解除直後に実施される触媒中立化制御によるリッチ噴射では、リッチ分の燃料の燃焼に伴うPMの発生が懸念される。特に、直噴エンジンの冷間時においては、気筒21内において、ウェット燃料が増加しやすくなり、PMがより発生しやすくなる。この点を考慮し、上記構成では、エンジン11が所定の低温状態にあれば、中立化制御の実施態様を変更するようにした。この場合、エンジン11の気筒内の温度条件に関係なく一様に中立化制御を実施する場合とは異なり、中立化制御の実施態様を変更することで、ウェット燃料の発生を抑えることができ、ひいてはPMの生成を抑制することができる。これにより、エミッションの悪化を抑制しつつ、適正に触媒25の中立化制御を実施することができる。
また、エンジン11が所定の低温状態にある場合に、筒内温度情報に基づいて、中立化制御の実施態様を変更するようにした。これにより、気筒21内の温度条件に応じて、中立化制御の実施態様を可変にすることで、PMの生成を好適に抑制することができる。
具体的には、燃料カットの解除条件が成立した際にエンジン11が低温状態にある場合に、低温状態でない場合に比べて、リッチ度合を小さくかつリッチ噴射を実施する期間を長くするようにした。この場合、リッチ度合を小さくすることで噴射ごとの筒内ウェット量を減らすことができるとともに、リッチ噴射の実施期間を長くすることで触媒25の中立化に必要な燃料量を確保することができる。これにより、好適にエミッションの悪化を抑制しつつ、触媒25の中立化制御を実施することができる。
一方、触媒25の中立化のためのリッチ噴射は、通常燃料カットの解除直後に実施される。これに対して、上記構成では、燃料カットの実行条件が成立した際にエンジン11が低温状態にある場合に、燃料カットの開始前に燃料増量によるリッチ噴射を実施するようにした。この場合、燃料カット前にすでにエンジン11が低温状態である場合には、燃料カット中にエンジン11がさらに低温になることが想定される。そのため、燃料カットに先立って燃料を余分に噴射することで、触媒25の酸素吸蔵能を向上させることができ、燃料カットの解除直後のリッチ噴射を省略するか、リッチ度合いを軽減することができる。これにより、燃料カットの後に触媒中立化のために必要な燃料の増加量を抑えることができ、ひいてはエミッションの悪化を抑制することができる。
さらに、燃料カットの実行条件が成立した際に触媒25の酸素の吸蔵可能量が大きい場合は、燃料カットの開始前に燃料増量によるリッチ噴射を実施しないようにした。吸蔵可能量が大きい状態では、リッチ噴射等によって過剰な燃料を触媒に供給しても触媒の吸蔵可能量に与える効果は小さい。そのため、かかる場合にはリッチ噴射を実施しないことで、余分な燃料の消費を抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。図5には、第2実施形態におけるエンジン制御システムの概略構成を示す。第2実施形態では、直噴式の燃料噴射弁30に加え、エンジン吸気部にも燃料噴射弁50を備えたエンジン11を対象としている。燃料噴射弁50は、通電に伴い吸気ポートへ向かって燃料を噴射する。なお、このポート式の燃料噴射弁50が設置されていること以外は、図1の構成図と変わらない。
第2実施形態におけるECU40は、車両の走行状態に合わせて、直噴式の燃料噴射弁30による燃料噴射とポート式の燃料噴射弁50による燃料噴射との1燃焼行程での割合(以下、噴射割合とも言う。)を適宜調整する。例えば、加速時等のトルクを必要とするシーンにおいては直噴式による燃料噴射の噴射割合を大きくするとよい。すなわち、アクセル操作量が大きくなるほど、直噴式による燃料噴射の噴射割合が大きくなる。なお、燃料カットの解除直後では、トルクを必要とするためアクセル操作量が大きくなる。そのため、燃料カットの解除直後の中立化制御において、直噴式による燃料噴射の噴射割合は高いと考えられる。
第2実施形態では、燃料カットの解除条件が成立した際にエンジン11が低温状態にある場合に、低温状態でない場合に比べて、中立化制御におけるポート式の燃料噴射弁50による噴射割合を大きくする側に変更するようにした。すなわち、エンジン11が低温状態であれば、低温状態でない場合に比べてポート式による燃料噴射の噴射割合を大きくすることで、PMがより生成しやすい直噴式の噴射割合を小さくしPMの生成を抑えるようにした。
図6は、第2実施形態における中立化制御の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、上述の図2に置き換えてECU40により所定周期で繰り返し実施される。なお図6では、図2と同様の処理について同一のステップ番号を付して説明を簡略にする。図2の処理からの変更点は、ステップの一部削除と、ステップS25からステップS41への置換及びステップS28からステップS42への置換と、ステップS26,S29,S30,S31の処理内容の変更である。
図6において、燃料カットの状態から、解除条件の成立に伴って(ステップS11:NO,ステップS21:YES,ステップS22:YES)、燃料の噴射を開始すると、ステップS24へ進む。ステップS24では、触媒25の酸素の吸蔵可能量を推定する。続くステップS41では、推定された吸蔵可能量が所定量VCよりも大きいか否かを判定する。所定量VCは、触媒25が酸素吸蔵過多の状態であることが判定される判定値として設定されている。吸蔵可能量が所定量VCよりも大きい場合(ステップS41:YES)は、ステップS26へ進み、通常のエンジン運転状態における空燃比で、かつアクセル操作量に応じた噴射割合で燃料噴射を実施する。
一方、ステップS41がNOであれば、ステップS27へ進み、筒内温度を取得する。続くステップS42では、取得された筒内温度が所定温度TCよりも大きいか否かを判定する。所定温度TCは、エンジン11が低温状態であると判定される判定値として設定されている。ステップS42がYESであれば、基準設定のリッチ度合で、かつアクセル操作量に応じた噴射割合で中立化制御によるリッチ噴射を実施する。
一方、ステップS42がNOの場合、すなわちエンジン11が低温状態である場合には、ステップS30へ進み、リッチ噴射の噴射条件を変更する。ステップS30では、リッチ噴射の条件として直噴式による燃料噴射とポート式による燃料噴射との噴射割合を変更する。より詳しくは、所定温度TCよりも大きい場合よりもポート式の噴射割合を大きくするように変更する。続くステップS31では、変更された条件に従って、リッチ噴射を実施する。これにより、触媒25の中立化を実現する。
なお、ステップS30において、ポート式の噴射割合を、筒内温度に応じて可変設定とする構成としてもよい。図7には、可変設定とした場合のポート式の噴射割合と筒内温度との関係の一例を示した。図7より、筒内温度が低いほど、ポート式の噴射割合は大きい値として設定される。これにより、燃料カットの解除直後において、エンジン11が低温状態であるほど直噴式の噴射割合が小さくなることで、PMの発生を抑えることができる。
続いて、図8には、図6の処理をより具体的に示すタイミングチャートを示す。図8には、アクセル操作量に応じた噴射割合(通常の噴射割合)によるリッチ噴射制御を実線で、変更後の噴射割合によるリッチ噴射制御を破線で示した。
まず、通常の噴射割合によるリッチ噴射制御について説明する。なお、図8に示すようにアクセル操作量の増加に伴って、ポート式の噴射割合が小さくなる、つまり直噴式の噴射割合が大きくなるように変化する。まず、燃料カット条件の成立に伴って、タイミングt21からタイミングt22にかけて燃料カットが実行される。そして、燃料カットが解除されるタイミングt22において触媒25が酸素吸蔵過多の状態であり、エンジン11が低温状態でない(筒内温度が所定温度TCよりも大きい)と、基準設定のリッチ度合で、かつアクセル操作量に応じた噴射割合によって燃料カット解除直後のリッチ噴射が実施される。
これに対して、噴射割合を変更する制御では、燃料カットが解除されるタイミングt22において触媒25が酸素吸蔵過多の状態であり、エンジン11が低温状態にある(筒内温度が所定温度TC以下である)と、噴射割合が変更される。この噴射割合は、エンジン11が低温状態でない場合に比べて、ポート式による燃料噴射の割合が大きくなるように実施される。つまり、タイミングt22からタイミングt23にかけて、通常の噴射割合よりもポート式の噴射割合を大きくしている。
上記構成では、燃料カットの解除条件が成立した際にエンジン11が低温状態にある場合に、低温状態でない場合に比べてポート式の燃料噴射の噴射割合を大きくするようにした。これにより、PMの発生を抑制することができる。
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記実施形態では、気筒21内の温度に相関する筒内温度情報を用いて、エンジン11が所定の低温状態にあるか否かを判定する構成としたが、これに限らない。例えば、冬期等の低温時(例えば、外気温0度以下)においてエンジン11が暖機されていない場合に、エンジン11が低温状態であると判定する構成としてもよい。
・上記実施形態では、筒内温度情報としてシリンダ壁温を用いる構成としたが、これに限らず、筒内温度情報として筒内吸気温を用いる構成としてもよい。例えば、筒内圧センサ(図示せず)により検出された筒内圧力と、吸気管圧力センサ19により検出された吸気管圧力とを用いて、演算式により筒内吸気温を算出し、これを筒内温度情報として用いることができる。
・上記実施形態における筒内温度の所定温度TA,TB,TCは適宜変更されてもよく、それぞれ同じ値であっても、異なる値であってもよい。また、触媒25の吸蔵可能量の所定量VA,VB,VCも同様に変更されてもよい。
・上記第1実施形態において、ECU40は、中立化制御として燃料カット開始前のリッチ噴射制御、すなわちステップS12〜S18の処理のみを実施する構成であってもよい。又は、ECU40は、中立化制御として燃料カット解除直後のリッチ噴射制御、すなわちステップS21〜S31の処理のみを実施する構成であってもよい。
・上記第1実施形態では、燃料カットの開始前にリッチ噴射を実施する構成としたが、リッチ噴射に限らず、無点火状態で燃料を噴射する構成であってもよい。この場合、燃料は燃焼されずそのまま触媒25へ導入される。この構成においても、リッチ噴射と同様、触媒25の酸素吸蔵能を向上させるとともに、燃料カットの実行中に流入する空気量を低減させることができる。
・燃料カットの実行条件の成立後であってかつ燃料カットの開始前に中立化制御が実施される場合には、その中立化制御によって触媒25の吸蔵可能量が増やされているため、燃料カットの実施時間が比較的短ければ、燃料カット後の中立化制御は不要となる。そのため、ECU40は、燃料カット前の中立化制御が実施される場合には、燃料カットの実施時間が所定時間よりも長ければ燃料カット後の中立化制御を実施するとし、燃料カットの実施時間が所定時間よりも短ければ燃料カット後の中立化制御を実施しない、とする構成としてもよい。
・上記第2実施形態において、エンジン11が低温状態でない場合における中立化制御でのポート式の噴射割合X1と、低温状態にある場合における中立化制御でのポート式の噴射割合X2とを、X1よりもX2が大きくなるように予め定めておく構成としてもよい。
・エンジン11が低温状態である場合において、中立化制御の実施態様の変更として、中立化制御を実施しないようにすることで、中立化制御の実施を変更するようにした。すなわち、エンジン11が低温状態であれば、触媒25を中立化するためのリッチ噴射を実施しない。この構成によっても、PMの生成を抑制することができ、エミッションの悪化を抑制することができる。
11…エンジン、21…気筒、23…排気管、25…触媒、30…燃料噴射弁、40…ECU。

Claims (7)

  1. 燃料を気筒(21)内に直接噴射する直噴式の燃料噴射弁(30)を備えるとともに、酸素吸蔵能を有する触媒(25)が排気通路(23)に配置されたエンジン(11)に適用され、前記エンジンにおいて燃料カットが実施される場合に、前記燃料噴射弁の燃料噴射を一時的にリッチ化することで前記触媒の中立化制御を実施する燃料噴射制御装置(40)であって、
    前記エンジンが所定の低温状態にあるか否かを判定する温度判定部と、
    前記温度判定部により前記エンジンが所定の低温状態にあると判定された場合に、前記中立化制御の実施態様を変更する中立化制御部と、
    を備える燃料噴射制御装置。
  2. 前記気筒内の温度に相関する筒内温度情報を取得する温度取得部を備え、
    前記中立化制御部は、前記温度判定部により前記エンジンが所定の低温状態にあると判定された場合に、前記筒内温度情報に基づいて前記中立化制御の実施態様を変更する請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記温度判定部は、前記燃料カットの解除条件が成立した場合に、前記エンジンが所定の低温状態にあるか否かを判定するものであり、
    前記中立化制御部は、前記温度判定部により前記低温状態にあると判定された場合に、前記低温状態でない場合に比べて、前記中立化制御におけるリッチ度合を小さく、かつ前記中立化制御を実施する期間を長くする側に変更する請求項1又は2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記温度判定部は、前記燃料カットの実行条件が成立した場合に、前記エンジンが所定の低温状態にあるか否かを判定するものであり、
    前記中立化制御部は、前記温度判定部により前記低温状態にあると判定された場合に、前記燃料カットの開始前において、燃料増量によるリッチ噴射、及び無点火状態での燃料噴射のいずれかを実施する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記中立化制御部は、前記燃料カットの実行条件の成立時において前記燃料カットの実行までに所定の遅延期間を設け、その遅延期間内に前記リッチ噴射、及び無点火状態での燃料噴射のいずれかを実施する請求項4に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記触媒において酸素の最大吸蔵量に対して吸蔵可能な量である吸蔵可能量を推定する吸蔵量推定部と、
    前記触媒の吸蔵可能量が所定量よりも大きいか否かを判定する吸蔵量判定部と、を備え、
    前記中立化制御部は、前記燃料カットの実行条件が成立した時点で前記吸蔵量判定部により前記吸蔵可能量が所定量よりも大きいと判定された場合は、前記燃料カットの開始前において前記リッチ噴射、及び前記無点火状態での燃料噴射のいずれも実施しない請求項4又は5に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記エンジンは、吸気通路(12)に燃料を噴射するポート式の燃料噴射弁(50)をさらに備え、前記直噴式の燃料噴射弁による噴射と前記ポート式の燃料噴射弁による噴射との1燃焼行程での噴射割合を調整して燃料噴射を実施するものであって、
    前記温度判定部は、前記燃料カットの解除条件が成立した場合に、前記エンジンが所定の低温状態にあるか否かを判定するものであり、
    前記中立化制御部は、前記温度判定部により前記低温状態にあると判定された場合に、前記低温状態でない場合に比べて、前記中立化制御における前記ポート式の燃料噴射弁による噴射割合を大きくする側に変更する請求項1又は2に記載の燃料噴射制御装置。
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