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JP2018017952A - 光照射装置および光照射方法 - Google Patents

光照射装置および光照射方法 Download PDF

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JP2018017952A JP2016149148A JP2016149148A JP2018017952A JP 2018017952 A JP2018017952 A JP 2018017952A JP 2016149148 A JP2016149148 A JP 2016149148A JP 2016149148 A JP2016149148 A JP 2016149148A JP 2018017952 A JP2018017952 A JP 2018017952A
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一正 石井
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Abstract

【課題】1度の光配向処理で、1枚のワーク上に配向方向が異なる複数の領域を形成することができる光照射装置および光照射方法を提供する。【解決手段】光照射装置(偏光光照射装置)300は、ワークWの搬送路上に設置され、光源からの光を第一の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第一の光照射部群と、搬送路上において第一の光照射部群に並設され、光源からの光を第一の偏光子とは異なる方向の透過軸を有する第二の偏光子によって偏光し、光出射口から第二の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第二の光照射部群と、複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される偏光光のワークへの照射を個別に阻止することで、第一の偏光光により光配向されるべきワーク上の第一の領域と、第二の偏光光により光配向されるべきワーク上の第二の領域とを規定する照射阻止部と、を備える。【選択図】 図7

Description

本発明は、ワークに偏光光を照射する光照射装置および光照射方法に関する。
近年、液晶パネルをはじめとする液晶表示素子の配向膜や、視野角補償フィルムの配向層などの配向処理に関し、所定の波長の偏光光を照射して配向を行う、光配向と呼ばれる技術が採用されている。
例えば、特許文献1には、光配向に用いる光照射装置が開示されている。この光照射装置は、光照射領域の幅方向に並べて配置された複数の光源と、当該光源からの光を偏光する偏光素子とを備え、光源を並べた方向に対して直交する方向に搬送されるワークに対して偏光光を照射することで光配向処理を行う。
特開2014−13277号公報
ところで、光配向処理は、テレビ画面用の液晶パネルのような大型の基板のみならず、スマートフォン用など中小型の液晶ディスプレイにも展開されてきている。そのため、大型の液晶ディスプレイと中小型の液晶ディスプレイなど、異なるサイズ、異なる用途のディスプレイを効率的に製造したいという要望がある。
このような要望に応えるためには、1枚の基板上に配向方向が異なる複数の配向領域を形成し、この基板をマザー基板として複数種類の基板を作成する必要がある。しかしながら、従来の光照射装置は、1枚の基板の全面に対し、一定方向の偏光軸を有する偏光光を照射することしかできない。そのため、1枚の基板上に配向方向が異なる複数の配向領域を形成することはできない。
そこで、本発明は、1度の光配向処理で、1枚のワーク上に配向方向が異なる複数の領域を形成することができる光照射装置および光照射方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光照射装置の一態様は、光配向膜が形成されたワークに偏光光を照射して光配向を行う光照射装置であって、前記ワークを所定の搬送路に沿って搬送するステージと、前記ワークの搬送路上に設置され、光源からの光を第一の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第一の光照射部群と、前記搬送路上において前記第一の光照射部群に並設され、光源からの光を前記第一の偏光子とは異なる方向の透過軸を有する第二の偏光子によって偏光し、光出射口から第二の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第二の光照射部群と、前記複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される偏光光の前記ワークへの照射を個別に阻止することで、前記第一の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第一の領域と、前記第二の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第二の領域とを規定する照射阻止部と、を備える。
上記の構成により、遮光阻止部によって、第一の光照射部群から出射される第一の偏光光が照射されるワーク上の領域と、第二の光照射部群から出射される第二の偏光光が照射されるワーク上の領域とを規定することができる。これにより、偏光軸がそれぞれ異なる複数の偏光光を1枚のワークに照射領域を分けて照射することができ、1度の光配向処理で、1枚のワーク上に配向方向が異なる複数の配向領域を形成することができる。したがって、異なるサイズ、異なる用途の基板を効率的に製造することができ、生産性を向上させることができる。
また、上記の光照射装置において、前記照射阻止部は、前記複数の光照射部の点灯と消灯とを個別に制御可能な照射制御部により構成されていてもよい。このように、各光照射部を個別に点灯制御可能に構成することで、追加部材を必要とすることなく、適切に偏光軸がそれぞれ異なる複数の偏光光を1枚のワークに照射領域を分けて照射することができる。
さらに、上記の光照射装置において、前記照射阻止部は、前記光出射口と前記ワークとの間に配置されることで前記光出射口から出射される前記光配向膜の光配向に寄与する波長の偏光光を遮光可能なプレート部材により構成されていてもよい。このように、プレート部材を用いて各光照射部から出射される偏光光を個別に遮光可能に構成することで、例えば光照射部の点灯および消灯を制御する場合と比較して、偏光光の照射の許容と阻止との切り替えを素早く行うことができる。
また、上記の光照射装置において、前記第一の光照射部群および前記第二の光照射部群の少なくとも一方は、前記照射阻止部により前記偏光光の前記ワークへの照射が許容された光照射部が配置された照射許容域と、前記照射阻止部により前記偏光光の前記ワークへの照射が阻止された光照射部が配置された照射阻止域との境界位置に、前記偏光光を遮光する遮光部材を備えてもよい。この場合、ワーク上に形成すべき配向方向が異なる複数の配向領域同士が非常に接近している場合であっても、照射許容域の光照射部から出射される偏光光が照射阻止域の直下の領域に回りこむことを防止することができ、ワークへの不所望な偏光光の照射を防止することができる。
さらに、上記の光照射装置において、前記遮光部材は、前記複数の光照射部の各光出射口から出射される前記偏光光の照射可能領域内における前記境界位置と、前記照射可能領域から退避した退避位置との間を移動可能に構成されていてもよい。これにより、ワーク上に形成すべき複数の配向領域の位置(レイアウト)に応じて、適切な位置に遮光部材を配置することができる。また、ワーク上における複数の配向領域間の隙間が比較的大きく、境界位置に遮光部材を配置する必要がない場合などには、遮光部材を退避位置に移動することもできる。
また、上記の光照射装置において、前記照射阻止部は、前記搬送路に沿った方向において、前記搬送路に直交する方向における所定区間に位置する前記光照射部からの前記偏光光の前記ワークへの照射を阻止するようにしてもよい。この場合、ワーク上にいずれの光照射部からも偏光光が照射されない領域を形成することができる。つまり、偏光軸の方向が異なる複数の偏光光が混ざることなく、確実に領域を分けてワーク上に照射することができる。したがって、配向方向が異なる複数の配向領域をワーク上に適切に形成することができる。
さらにまた、上記の光照射装置において、前記第一の光照射部群および前記第二の光照射部群の少なくとも一方は、前記搬送路に沿った方向に複数列の前記光照射部を備えてもよい。この場合、一度の光配向処理でワーク上に照射される偏光光の積算光量を確保することができ、光配向処理に要する時間を短縮することができる。
また、上記の光照射装置において、前記複数列の光照射部のうち所定の列に属する複数の光照射部は、異なる列に属する複数の光照射部に対して、それぞれ前記搬送路に直交する方向に変位して配置されていてもよい。これにより搬送路に直交する方向での積算光量のばらつきを抑制することができる。
さらに、上記の光照射装置において、前記複数列の光照射部のうち所定の列に属する複数の光照射部は、前記光出射口から照射される偏光光の前記搬送路に直交する方向の照度分布が、異なる列に属する複数の光照射部の前記光出射口から照射される偏光光の前記搬送路に直交する方向の照度分布と相補的な関係となるよう配置されていてもよい。これにより搬送路に直交する方向での積算光量を均一化することができる。
また、本発明に係る光照射方法の一態様は、光配向膜が形成されたワークに偏光光を照射して光配向を行う光照射方法であって、前記ワークの搬送路上に設置され、光源からの光を第一の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第一の光照射装置群において、前記複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される前記第一の偏光光の前記ワークへの照射を個別に阻止することで、前記第一の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第一の領域を規定するステップと、前記搬送路上において前記第一の光照射部群に並設され、光源からの光を前記第一の偏光子とは異なる方向の透過軸を有する第二の偏光子によって偏光し、光出射口から第二の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第二の光照射部群において、前記複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される前記第二の偏光光の前記ワークへの照射を個別に阻止することで、前記第二の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第二の領域を規定するステップと、前記ワークをステージによって前記搬送路に沿って搬送し、前記ワーク上の前記第一の領域に前記第一の偏光光を照射し、前記ワーク上の前記第二の領域に前記第二の偏光光を照射するステップと、を含む。
上記の構成により、偏光軸がそれぞれ異なる複数の偏光光を1枚のワークに照射領域を分けて照射することができ、1度の光配向処理で、1枚のワーク上に配向方向が異なる複数の配向領域を形成することができる。したがって、異なるサイズ、異なる用途の基板を効率的に製造することができ、生産性を向上させることができる。
本発明によれば、偏光軸がそれぞれ異なる複数の偏光光を1枚のワークに照射領域を分けて照射することができるので、1度の光配向処理で、1枚のワーク上に配向方向が異なる複数の配向領域を形成することができる。したがって、異なるサイズ、異なる用途の基板を効率的に製造することができ、生産性を向上させることができる。
本実施形態の偏光光照射装置を示す概略構成図である。 光照射装置群の構成例である。 ランプを用いた光照射装置の構成例である。 ランプを用いた光照射装置の構成例である。 LEDを用いた光照射装置の構成例である。 LEDを用いた光照射装置の構成例である。 第一の実施形態における光照射装置の点灯制御例である。 第一の実施形態の動作を説明する図である。 通常プロセスについて説明する図である。 第二の実施形態における光照射装置群の構成例である。 遮光部の構成例である。 遮光部の構成例である。 第三の実施形態における光照射装置の点灯制御例である。 第三の実施形態の別の例を示す図である。 偏光光照射装置の制御ブロックを示す図である。 光照射装置の別の点灯制御例である。 光照射装置群の別の構成例である。 光照射装置群の別の構成例である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態の偏光光照射装置300を示す概略構成図である。
偏光光照射装置300は、第一の光照射装置群(第一の光照射部群)100Aと、第二の光照射装置群(第二の光照射部群)100Bと、ワークWを搬送する搬送部200とを備える。ここで、ワークWは、例えば光配向膜が形成された矩形状の基板である。偏光光照射装置300は、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bの少なくとも一方から偏光光(偏光した光)を照射しながら、搬送部200によってワークWを直線移動させ、ワークWの光配向膜に上記偏光光を照射して光配向処理をする。
本実施形態では、偏光光照射装置300は、1枚のワークWの全面に対して同一方向の偏光軸を有する偏光光を照射する第一の光配向処理と、1枚のワークW上を複数の配向領域に分け、配向領域ごとにそれぞれ異なる方向の偏光軸を有する偏光光を照射する第二の光配向処理とを切り替えて実施可能とする。
搬送部200は、ワークWが載置されるステージ21を備える。ステージ21は、真空吸着等の方法によりワークWを吸着保持可能な平板状のステージである。なお、本実施形態では、ステージ21およびワークWを矩形状としているが、これに限定するものではなく、任意の形状とすることができる。また、ワークWを平板状のステージで吸着保持する構成に限定されるものではなく、複数のピンによってワークWを吸着保持する構成であってもよい。
また、搬送部200は、ステージ21をX方向に移動するためのX方向駆動機構22を備える。X方向駆動機構22は、例えばリニアモータ駆動機構であり、X方向に沿って延びる2本のガイド22Aと、2本のガイド22Aの間に配置されたマグネット板22Bと、コイルモジュール22Cとを備える。2本のガイド22Aとマグネット板22Bとは、不図示の設置台の上面に配置されている。マグネット板22Bは、隣り合う磁極の極性を交互に変えてX方向に等間隔で並べられた複数のマグネットにより構成されている。また、コイルモジュール22Cは、ステージ21の裏面の中央部に、マグネット板22Bと対向するように取り付けられている。なお、X方向駆動機構22としては、例えばボールねじを用いた機構を採用することもできる。
このように、ステージ21は、搬送軸であるガイド22Aに沿ってX方向に往復移動可能に構成されている。なお、X方向駆動機構22の構成は、図1に示す構成に限定されるものではなく、ステージ21をX方向に移動可能な構成であれば任意の構成を採用することができる。
さらに、搬送部200は、ステージ21をθ方向(Z軸回り)に回転可能な回転制御部を構成するθ移動機構24を備えていてもよい。この場合、ステージ21は、固定ベース25上にθ方向に回転可能に取り付けられ、θ移動機構24は、ステージ21のθ方向の回転角度を調整する。
ステージ21の移動経路は、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bの真下を通るように設計されている。搬送部200は、ワークWを、X方向における照射領域の一方の側に設定されたワーク搭載位置から、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bによる偏光光の照射領域に搬送し、且つその照射領域を通過させるように構成されている。さらに、搬送部200は、ワークWが照射領域を完全に通過した後、当該ワークWを折り返し、再び当該照射領域を通過させてもよい。この場合、ワークWの光配向膜に対する光配向処理は、往路移動と復路移動の双方で実施されてもよい。
第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bは、図2に示すように、それぞれ複数の光照射装置(光照射部)10を含んで構成されている。本実施形態では、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bにそれぞれ属する複数の光照射装置10は、ワークWの搬送方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に一列に並んで配置されているものとする。
各光照射装置10は、図3および図4に示すように、線状の光源であるランプ11と、ランプ11の光を反射するミラー12とを備える。また、光照射装置10は、その光出射側に配置された波長選択フィルタ13および偏光子14を備える。さらに、光照射装置10は、ランプ11、ミラー12、波長選択フィルタ13および偏光子14を収容するランプハウス15を備える。
各光照射装置10は、例えばランプ11の長手方向をワークWの搬送方向(X方向)に一致させた状態で、そのワークWの搬送方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に沿って並設されている。なお、各光照射装置10は、ランプ11の長手方向をY方向に一致させた状態で配置してもよいし、ランプ11の長手方向をX方向に対して斜めに配置してもよい。さらに、後述するが、光照射装置10が並設されるのは一列に限定されず、X方向に複数列に配置されていてもよい。また、この場合、異なる列の各光照射装置10を互いにY方向に変位させた状態で配置する、いわゆる千鳥配置したものとしてもよい。
以下、光照射装置10の具体的構成について説明する。
ランプ11は長尺状のいわゆるロングアーク放電ランプである。1本あたりの発光長の長さは20cm〜50cm程度のものである。このランプ11は、例えば高圧水銀ランプや、水銀に他の金属とハロゲンとを加えたメタルハライドランプ、水銀以外の金属とハロゲンとが封入されたメタルハライドランプ等の放電ランプであり、封入発光種に応じて波長200nm〜400nmの紫外光を放射する。
光配向膜の材料としては、波長254nmの光で配向されるもの、波長313nmの光で配向されるもの、波長365nmの光で配向されるものなどが知られており、光源の種類は必要とされる波長に応じて適宜選択する。
ミラー12は、ランプ11からの放射光を所定の方向に反射するものであり、例えばその断面が楕円形または放物線状の樋状集光鏡である。ミラー12は、その長手方向がランプ11の長手方向と一致するように配置されている。
ランプハウス15は、その底面に、ランプ11からの放射光およびミラー12による反射光が通過する光出射口を有する。波長選択フィルタ13および偏光子14は、ランプハウス15の光出射口に取り付けられ、偏光子14は、当該光出射口を通過し、波長選択フィルタ13によって選択された波長の光を偏光する。
波長選択フィルタ13は、例えば、反射防止膜(ARコート)が形成された石英板などを用いることができる。ARコートの材質や厚さなどを適宜選択することで、波長選択フィルタ13は、特定波長よりも短い波長の光を透過するローパスフィルタや、特定波長よりも長い波長の光を透過するハイパスフィルタや、特定の上下限を有する波長領域の光を透過するバンドパスフィルタとして機能することができる。
偏光子14は、ランプ11の照射領域に対応した領域を覆うように配置されている。偏光子14は、例えばフレーム等により支持されている。この偏光子14は、例えば、ワイヤーグリッド型偏光素子であり、各光照射装置10に配置されている偏光子14の個数は、偏光光を照射する領域の大きさに合わせて適宜選択する。例えば、光照射装置10ごとに1〜2枚の偏光子14がフレームに収められて光出射側に配置されている。
なお、1つの光照射装置群を構成する各偏光子14は、それぞれ透過軸が同一方向を向くように配置されている。本実施形態では、第一の光照射装置群100Aが有する光照射装置10の各偏光子14の透過軸の方向と、第二の光照射装置群100Bが有する光照射装置10の各偏光子14の透過軸の方向とを異なる方向とする。偏光子14の角度は、きわめて微小なレベルではフレームに設けられた角度調整機構により調整可能である。しかしながら、本実施形態の第一の偏光軸と第二の偏光軸のように、大きく軸角度が異なる場合は、異なる偏光板が用いられるか、正方形の場合は手動で角度を変更する。
このように、第一の光照射装置群100Aに属する光照射装置10は、光源からの光を第一の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光を照射する。また、第二の光照射装置群100Bに属する光照射装置10は、光源からの光を第二の偏光子によって偏光し、第一の偏光光とは異なる方向の透過軸を有する第二の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光とは偏光軸の方向が異なる第二の偏光光を照射する。
なお、本実施形態では、各光照射装置10の光源が放電ランプである場合について説明するが、光源として紫外光を放射するLEDやLDを用いることもできる。その場合、LEDやLDを並べる方向がランプ11の長手方向に相当する。
図5および図6は、光源としてLEDを用いた場合の光照射装置10´の構成例である。光照射装置10´は、光源であるLED11aと、LED11aが実装されたLED基板11bと、ヒートシンク11cと、レンズ11dと、冷却機構11eとを備える。また、光照射装置10´は、上述した光照射装置10と同様に、その光出射側に配置された波長選択フィルタ13および偏光子14を備える。さらに、光照射装置10´は、これらを収容するランプハウス15を備える。
光源がLEDである場合、光照射装置10のXY平面上における形状は、LED11aの配置に応じて決定することができる。つまり、光照射装置10のXY平面上における形状を正方形などの任意の形状とすることができる。そのため、光照射装置10の配置の自由度が大きい。
第一の光照射装置群100Aに属する光照射装置10および第二の光照射装置群100Bに属する光照射装置10は、それぞれ個別に点灯制御可能に構成されている。なお、本明細書における「点灯」とは、光照射装置10から照射される偏光光のうち、254nmや313nmといった光配向膜材料が感度を有する波長(光配向に寄与する波長)の光のワークWへの照射が許容された状態のことをいう。また、「消灯」とは、光照射装置10から照射される偏光光のうち、上記の光配向に寄与する波長の光のワークWへの照射が阻止された状態のことをいう。本実施形態では、後述する照射制御部51(図15)が各光照射装置10への投入電力を制御することで、各光照射装置10の点灯および消灯を制御する。
偏光光照射装置300は、第二の光配向処理を行う場合、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bの光照射装置10をそれぞれ個別に点灯制御し、図2に示すように、ワークW上に第一の偏光光のみが照射されて光配向処理される第一の配向領域A2と、第二の偏光光のみが照射されて光配向処理される第二の配向領域B2とを形成する。ここで、第一の配向領域A2は、第一の偏光光のみが照射されるべきワークW上の領域(第一の領域)A1を含む領域であり、第二の配向領域B2は、第二の偏光光のみが照射されるべきワークW上の領域(第二の領域)B1を含む領域である。
図2に示すように、ワークWのY方向における所定位置を境界位置Paとして、一方の側(図2の右側)に第一の配向領域A2、他方の側(図2の左側)に第二の配向領域B2を形成する場合、図7に示すように、第一の光照射装置群100Aを構成する光照射装置10のうち、境界位置Paの一方の側(図7の右側)に位置する光照射装置10は点灯状態、境界位置Paの他方の側(図7の左側)に位置する光照射装置10は消灯状態に制御される。また、第二の光照射装置群100Bを構成する光照射装置10のうち、境界位置Paの一方の側(図7の右側)に位置する光照射装置10は消灯状態、境界位置Paの他方の側(図7の左側)に位置する光照射装置10は点灯状態に制御される。
この場合、第一の光照射装置群100Aに属する点灯状態の光照射装置10の直下を通過するワークWには第一の偏光光が照射され、消灯状態の光照射装置10の直下を通過するワークWには第一の偏光光は照射されない。同様に、第二の光照射装置群100Bに属する点灯状態の光照射装置10の直下を通過するワークWには第二の偏光光が照射され、消灯状態の光照射装置10の直下を通過するワークWには第二の偏光光は照射されない。
したがって、図8に示すように第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bを通過するワークW上において、境界位置Paの一方の側(図8の右側)には第一の偏光光のみが照射され、他方の側(図8の左側)には第二の偏光光のみが照射される。その結果、図2に示すように、領域A1を含む第一の配向領域A2と領域B1を含む第二の配向領域B2とが、Y方向に分離して形成される。
このように、第一の偏光光を出射する複数の光照射装置10を有する第一の光照射装置群100Aと、第二の偏光光を出射する複数の光照射装置10を有する第二の光照射装置群100BとをX方向に並設し、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bを構成する光照射装置10をそれぞれ個別に点灯制御する。これにより、ワークW上の必要な領域にのみ必要な偏光光を照射し、不要もしくは禁止される領域には偏光光を照射しないようにすることができる。その結果、1度の製造プロセスで、1枚のワークW上に配向方向が異なる複数の配向領域を形成することができる。
近年、光配向処理はテレビ画面用の大型の液晶ディスプレイのみならず、スマートフォン用など中小型の液晶ディスプレイにも展開されてきており、様々な種類、寸法の液晶ディスプレイの生産が期待されている。このような様々な種類の基板を効率良く処理するためには、1枚の多面取りマザー基板から種類の異なる複数のセル基板を切り出す必要がある。
本実施形態における偏光光照射装置300は、上述したように1度の光配向処理によって、1枚のワークW上に配向方向の異なる複数の配向領域を形成することができる。したがって、複数種類の基板を効率良く生産することができ、コストメリットが得られる。また、個別のオーダーにも柔軟に対応することができる。
なお、偏光光照射装置300は、通常プロセスである第一の光配向処理を行う場合、図9に示すように、第一の光照射装置群100Aの全ての光照射装置10を点灯状態とし、第二の光照射装置群100Bの全ての光照射装置10を消灯状態とする。これにより、第一の光照射装置群100Aに属する光照射装置10からワークWの全面に対して第一の偏光光を照射し、光配向処理することができる。つまり、ワークW上には、領域A1を含む第一の配向領域A2のみが形成される。
このように、偏光光照射装置300は、通常プロセスによる通常生産をこなしつつ、多種多様なワークWに対応する柔軟性も確保することができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。
上述した第一の実施形態では、偏光光の照射領域を光照射装置10の点灯制御のみによって分ける場合について説明した。しかしながら、配向方向が異なる複数の配向領域が、ワークW上においてY方向に非常に接近している場合、隣接する配向領域にのみ照射すべき偏光光(照射されてはならない偏光軸角度の偏光光)が照射されてしまう場合がある。
そこで、第二の実施形態では、より適切にワークW上に配向領域を形成するために、図10に示すように、光照射装置10の点灯域と消灯域との境界位置に遮光部16を設ける。ここで、点灯域とは、1つの光照射装置群において、点灯状態に制御された光照射装置10が配置された領域(照射許容域)であり、消灯域とは、消灯状態に制御された光照射装置10が配置された領域(照射阻止域)である。
図10に示すように、遮光部16は、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bにそれぞれ設けられている。遮光部16は、光照射装置群の照射可能領域内において、光照射装置10の点灯域と消灯域との境界位置に配置することができる。より具体的には、遮光部16は、点灯域と消灯域との境界において、消灯域に属する光照射装置10のうち最も点灯域に近い光照射装置10の出射側に配置される。
図11は、第一の光照射装置群100Aが備える遮光部16の構成例を示す図である。なお、第二の光照射装置群100Bが備える遮光部16は、第一の光照射装置群100Aが備える遮光部16と同様の構成を有するため、ここでは第一の光照射装置群100Aが備える遮光部16について説明する。
遮光部16は、点灯域αと消灯域βとの境界位置Paに配置される遮光板16aと、遮光板16aをY方向に移動可能な遮光板駆動部16bとを備える。遮光板16aは、第一の光照射装置群100Aに属する光照射装置10の偏光子14よりも下方でワークWよりも上方に配置される遮光部材である。遮光板16aは金属板でもよいし、偏光光成分をカットする波長選択フィルタであってもよい。遮光板16aは、点灯域αの光照射装置10から照射されるワークWの光配向に寄与する波長の光を遮光し、点灯域αから消灯域βの直下のワークWへの上記光の照射を阻止できる構成であればよい。
遮光板16aは、点灯域αの光照射装置10の光出射口から出射される光の消灯域βへの回り込みを防止するために、高さ方向(Z方向)に所定の長さを有していてもよい。ワークWの上面と遮光板16aの下端面との間のギャップGは、消灯域βへの光の回り込み量の許容値や、遮光板16aとワークWとの接触可能性等を考慮して決定することができる。ただし、遮光板16aの形状は、図11に示す形状に限定されるものではなく、遮光板16aは、例えば図12に示すように水平配置した平板状の部材であってもよい。また、この場合、遮光板16aは、図12に示すように、複数のサブプレート部材の集合によって構成されていてもよい。
遮光板駆動部16bは、例えばモータ駆動機構であり、遮光板16aをY方向に移動可能に構成されている。遮光板16aのY方向における位置は、ワークW上で第一の偏光光のみが照射されるべき領域A1と、ワークW上で第二の偏光光のみが照射されるべき領域B1との間の隙間のY方向における中央位置や、当該隙間のY方向における距離に基づいて決定される。この遮光板16aのY方向における位置は、後述する照射制御部51(図15)によって決定され、遮光板駆動部16bは、照射制御部51によって決定された情報をもとに遮光板16aを駆動する。
このような構成により、偏光光照射装置300は、不所望な偏光光の照射を適切に防止することができる。したがって、ワークW上の配向方向が異なる複数の配向領域がY方向に非常に接近している場合であっても、適切にワーク上に上記複数の配向領域を形成することができる。
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。
上述した第二の実施形態では、遮光部16によって不所望な偏光光の照射を防止する場合について説明した。この第三の実施形態では、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bにおいて、X方向でいずれの光照射装置10も点灯していない完全消灯地帯を設けることで、不所望な偏光光の照射を防止する場合について説明する。
図13は、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bにおいて、それぞれ中央に位置する2つの光照射装置10を消灯状態とし、完全消灯地帯17を設けた例である。この場合、ワークW上には、Y方向における第一の配向領域A2と第二の配向領域B2との間に、第一の偏光光、第二の偏光光のいずれも照射されない非照射領域Cが形成される。
ここで、完全消灯地帯17は、例えば、領域A1と領域B1との隙間のY方向における中央位置を中心として、Y方向両側の所定個ずつの光照射装置10を消灯状態として設定する。なお、完全消灯地帯17は、ワーク情報等によって予め領域A1と領域B1とのY方向における間隔が判明している場合、その情報をもとに消灯状態とする光照射装置10の個数を決定してもよい。
このように、完全消灯地帯を設けることで、偏光軸の方向が異なる複数の偏光光が混ざることなく、領域を分けてワークW上に照射することができる。したがって、ワークW上に配向方向が異なる複数の配向領域を適切に形成することができる。また、完全消灯地帯を設けることで、光配向処理に必要ない光照射装置10を消灯状態とすることができるので、不必要に光照射装置10を点灯させることを抑制することができる。
なお、図14に示すように、第一の光照射装置群100Aと第二の光照射装置群100Bとは、物理的にX方向に離間させて配置されていてもよい。この場合、より確実に不所望な偏光光の照射を防止することができる。
さらに、図14に示すように、第一の光照射装置群100Aと第二の光照射装置群100BとがX方向に離間させて配置されている場合、ワークWが第一の光照射装置群100Aを通過した後、ステージ21をY方向に移動させてから第二の光照射装置群100Bを通過させるようにしてもよい。
(制御系統)
以上の各実施形態における処理は、図15に示す偏光光照射装置300が備える制御部が行うことができる。制御部は、例えばPLC(プログラマブルロジックコントローラ)であり、偏光光照射装置300の各部を制御可能に構成されている。具体的には、制御部は、図15に示すように、各光照射装置10の点灯制御や、各光照射装置群が備える遮光部16の制御等を行う照射制御部51と、ステージ21の搬送制御やステージ21の回転制御等を行うステージ制御部52とを含んで構成される。
照射制御部51は、ホストコンピュータ60からワーク情報を取得する。ここで、ワーク情報は、ワークWの品種や型式等の情報を含む。照射制御部51は、取得したワーク情報に基づいて、生産条件(ワークWの搬送速度、光照射装置10への投入電力等)や、ワークW上の配向領域の境界位置等のワークレイアウトを決定する。照射制御部51は、予め記憶されたワーク情報と生産条件やワークレイアウトの対応関係を示す情報に基づいて、ワーク情報から生産条件やワークレイアウトを決定する。
そして、照射制御部51は、これらの決定された情報に基づいて、ランプ点灯制御部により電源70から各光照射装置10へ電力を供給し、光照射装置10の点灯制御を行う。また、照射制御部51は、上記の情報に基づいて、遮光部制御部により遮光部16を構成する遮光板駆動部16bを制御し、遮光板16aを移動する。
ステージ制御部52は、ホストコンピュータ60からワーク情報を取得し、取得したワーク情報に基づいてX方向駆動機構22やθ移動機構24を駆動制御し、ステージ21の搬送制御や回転制御等を行う。このときステージ制御部52は、X方向駆動機構22やθ移動機構24からステージ21の位置情報(X方向位置およびθ回転角度)を取得し、ステージ21の搬送制御や回転制御等を行う。
以上の構成により、本実施形態における偏光光照射装置300は、上述したように、1度の光配向処理によって、1枚のワークW上に異なる複数の配向領域を形成することができる。
(変形例)
上記各実施形態においては、ワークW上をY方向において2つの配向領域に分ける場合について説明したが、3つ以上の配向領域に分けることもできる。例えば、図16に示すように各光照射装置10を点灯制御することで、ワークW上をY方向で3つの配向領域に分けることができる。また、ワークW上をX方向で複数の配向領域に分けることもできる。
また、上記各実施形態においては、偏光光照射装置300は、第一の偏光光と第二の偏光光との2種類の偏光光を照射する光照射装置群を備える場合について説明したが、偏光軸の方向が異なる3種類以上の偏光光を照射する光照射装置群を備えるようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態においては、光照射装置10の点灯制御することで、光照射装置10の光出射口から出射される偏光光のワークWへの照射の許容と阻止とを制御する場合について説明した。しかしながら、光照射装置10の光出射口とワークWとの間にプレート部材を配置することで、光出射口から出射される光配向膜の光配向に寄与する波長の偏光光を遮光するようにしてもよい。
この場合、プレート部材は、光照射装置10に設置してもよいし、ステージ21に設置してもよい。さらに、プレート部材は、光照射装置10とステージ21の両方に設置してもよい。また、プレート部材は、光照射装置10ごとに設置してもよいし、例えば図12に示す遮光部16のように複数のサブプレート部材の集合によって構成し、複数の光照射装置10で共通としてもよい。さらに、光照射装置10の点灯制御と、上記プレート部材による遮光制御とを組み合わせて実施してもよい。
また、上記各実施形態においては、各光照射装置群は一列のみの光照射装置アレイとする場合について説明したが、X方向における光照射装置10の列数を増加させてもよい。例えば、図17に示すように、第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bは、それぞれ3列ずつ光照射装置10を備えてもよい。これにより、ワークWの搬送速度を遅くせずとも積算光量を適切に確保することができる。
さらに、この場合、異なる列の光照射装置10からそれぞれ照射される偏光光のY方向における照度分布が相補的な関係となるように、異なる列の光照射装置10は、互いにY方向に変位して配置(例えば、千鳥配置)されていてもよい。これにより、Y方向での積算光量を均一化することができる。
また、上記各実施形態においては、ワークWが第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bを通過し往路移動が終了した後、ステージ21をY方向に移動させてから復路移動を開始してもよい。この場合、ワークWの光配向膜に対する光配向処理は、往路移動と復路移動の双方で実施する。これにより、上記のように各光照射装置群において複数列の光照射装置10を千鳥配置した場合と同様に、Y方向での積算光量を均一化することができる。
また、上記各実施形態においては、ワークWが第一の光照射装置群100Aおよび第二の光照射装置群100Bを通過しながら、搬送方向に直交する方向(Y方向)に揺動する構成であってもよい。この場合にも、Y方向での積算光量を均一化することができる。
さらに、第一の光照射装置群100Aと第二の光照射装置群100Bとで、光照射装置10の列数は異なっていてもよい。例えば、図18に示すように、第一の光照射装置群100Aを3列とし、第二の光照射装置群100Bを2列としてもよい。また、光照射装置群ごとに光照射装置10の配置方向は異ならせてもよい。図18では、第一の光照射装置群100Aに属する光照射装置10の長手方向をX方向に一致させ、第二の光照射装置群100Bに属する光照射装置10の長手方向をY方向に一致させた例を示している。このように、光照射装置10の長手方向をY方向に一致させて配置することで、光照射装置10のX方向の列数が増加することに起因する装置のフットプリントの増加を抑制することができる。
また、この図18に示す例の場合、3列の光照射装置10を備える第一の光照射装置群100Aを通常生産である第一の光配向処理に使用し、第二の光配向処理は第一の光照射装置群100Aと第二の光照射装置群100Bとを用いて行うことができる。その場合、2列の光照射装置10を備える第二の光照射装置群100Bの下を走査して偏光光を照射するときは、ワークWの搬送速度を遅めにして積算光量を調整するようにしてもよい。
なお、上記各実施形態においては、1つのステージ21が灯具(光照射装置群100A、100B)の直下を往復するシングルステージ方式の偏光光照射装置300に本発明を適用する場合について説明したが、偏光光照射装置300の構成は図1に示す構成に限定されない。例えば、2つのステージが灯具の下を往復しあう、所謂ツインステージ方式の偏光光照射装置300に本発明を適用することもできる。また、1つのステージに複数のワークWを載置し、ワークWごとに異なる偏光軸の偏光光を照射して光配向処理を行う装置にも適用可能である。
さらに、上記実施形態においては、ワークWの搬入位置および搬出位置は特に限定されるものではない。例えば、X方向における照射領域の一方の側に設定されたワーク搭載位置において、未処理のワークWの搬入と処理済みのワークWの搬出とを行ってもよいし、X方向における照射領域の一方の側からワークWを搬入し、他方の側からワークWを搬出するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、偏光光照射装置に本発明を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、DI(ダイレクト・イメージ:直描)露光装置や、紫外線より熱硬化処理を行う紫外線照射装置等の光照射装置にも本発明を適用可能である。これらの光照射装置の場合、ワーク上を複数の領域に分割し、分割された領域ごとに異なる光照射処理を行うことが可能である。
10…光照射装置、11…ランプ、12…ミラー、13…波長選択フィルタ、14…偏光子、15…ランプハウス、16…遮光部、16a…遮光板、16b…遮光板駆動部、17…完全消灯地帯、21…ステージ、100A…第一の光照射装置群、100B…第二の光照射装置群、200…搬送部、300…偏光光照射装置

Claims (10)

  1. 光配向膜が形成されたワークに偏光光を照射して光配向を行う光照射装置であって、
    前記ワークを所定の搬送路に沿って搬送するステージと、
    前記ワークの搬送路上に設置され、光源からの光を第一の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第一の光照射部群と、
    前記搬送路上において前記第一の光照射部群に並設され、光源からの光を前記第一の偏光子とは異なる方向の透過軸を有する第二の偏光子によって偏光し、光出射口から第二の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第二の光照射部群と、
    前記複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される偏光光の前記ワークへの照射を個別に阻止することで、前記第一の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第一の領域と、前記第二の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第二の領域とを規定する照射阻止部と、を備えることを特徴とする光照射装置。
  2. 前記照射阻止部は、
    前記複数の光照射部の点灯と消灯とを個別に制御可能な照射制御部により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  3. 前記照射阻止部は、
    前記光出射口と前記ワークとの間に配置されることで前記光出射口から出射される前記光配向膜の光配向に寄与する波長の偏光光を遮光可能なプレート部材により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光照射装置。
  4. 前記第一の光照射部群および前記第二の光照射部群の少なくとも一方は、
    前記照射阻止部により前記偏光光の前記ワークへの照射が許容された光照射部が配置された照射許容域と、前記照射阻止部により前記偏光光の前記ワークへの照射が阻止された光照射部が配置された照射阻止域との境界位置に、前記偏光光を遮光する遮光部材を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光照射装置。
  5. 前記遮光部材は、前記複数の光照射部の光出射口から出射される偏光光の照射可能領域内における前記境界位置と、前記照射可能領域から退避した退避位置との間を移動可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光照射装置。
  6. 前記照射阻止部は、
    前記搬送路に沿った方向において、前記搬送路に直交する方向における所定区間に位置する前記光照射部からの前記偏光光の前記ワークへの照射を阻止することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光照射装置。
  7. 前記第一の光照射部群および前記第二の光照射部群の少なくとも一方は、
    前記搬送路に沿った方向に複数列の前記光照射部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の光照射装置。
  8. 前記複数列の光照射部のうち所定の列に属する複数の光照射部は、異なる列に属する複数の光照射部に対して、それぞれ前記搬送路に直交する方向に変位して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の光照射装置。
  9. 前記複数列の光照射部のうち所定の列に属する複数の光照射部は、前記光出射口から照射される偏光光の前記搬送路に直交する方向の照度分布が、異なる列に属する複数の光照射部の前記光出射口から照射される偏光光の前記搬送路に直交する方向の照度分布と相補的な関係となるよう配置されていることを特徴とする請求項7または8に記載の光照射装置。
  10. 光配向膜が形成されたワークに偏光光を照射して光配向を行う光照射方法であって、
    前記ワークの搬送路上に設置され、光源からの光を第一の偏光子によって偏光し、光出射口から第一の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第一の光照射装置群において、前記複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される前記第一の偏光光の前記ワークへの照射を個別に阻止することで、前記第一の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第一の領域を規定するステップと、
    前記搬送路上において前記第一の光照射部群に並設され、光源からの光を前記第一の偏光子とは異なる方向の透過軸を有する第二の偏光子によって偏光し、光出射口から第二の偏光光を照射する複数の光照射部を備える第二の光照射部群において、前記複数の光照射部の光出射口からそれぞれ出射される前記第二の偏光光の前記ワークへの照射を個別に阻止することで、前記第二の偏光光により光配向されるべき前記ワーク上の第二の領域を規定するステップと、
    前記ワークをステージによって前記搬送路に沿って搬送し、前記ワーク上の前記第一の領域に前記第一の偏光光を照射し、前記ワーク上の前記第二の領域に前記第二の偏光光を照射するステップと、を含むことを特徴とする光照射方法。
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